説明

衛生洗浄装置

【課題】ケーシング内に侵入した害虫が定住したり、ケーシング内で死滅したりすることのない衛生洗浄装置を提供する。
【解決手段】人体洗浄ノズルおよび人体洗浄ノズルへ温水を供給する温水発生装置などの熱発生源が内蔵され、人体洗浄ノズルを出没させるためのノズル用開口部24を有するケーシングを備えた衛生洗浄装置において、ケーシングを構成する下ケーシング4b内の底面17に害虫忌避剤25を設けると共に、ケーシング内外を連通する複数の害虫用出口14,15,16を下ケーシング背面13に設けている。害虫用出口14,15,16は、いずれもゴキブリ成虫が通過できる大きさであって、これらの害虫用出口14,15,16の内周下縁部はそれぞれ下ケーシング4bの底面17と略同じ位置をなすように開設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、便器上面に設置され人体局部を洗浄する衛生洗浄装置に係り、特に、衛生洗浄装置のケーシング内にゴキブリなどの害虫が侵入して居着くことを防止する機能を備えた衛生洗浄装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴキブリなどの害虫は、27±5℃の温度環境下であって暗くて狭い空間を好むといわれている。そのため、これらの害虫は、特に、コンロや冷蔵庫などの熱発生源がある厨房に集中的に生息している。ところが、害虫侵入を防ぐための忌避剤が開発され、厨房機器の内部に忌避剤が配置されるようになった結果、厨房が害虫の繁殖環境として適しなくなりつつあり、これらの害虫は厨房以外の部屋に移住してくるといわれている。
【0003】
ところで、トイレに設置されている衛生洗浄装置は、そのケーシング内に、人体洗浄ノズルへ温水を供給する温水ヒータや制御装置などの昼夜稼働する熱発生源を備えると共に、限られた空間内に様々な部品が収納され多くの狭隘な隙間が形成されている。このため、ケーシングの内部は害虫にとって居心地が良く、厨房の次に、害虫の繁殖環境となり得る場所である。そこで、害虫がケーシング内部に侵入するのを防止するため、ケーシングに形成されている開口を閉鎖する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
【特許文献1】特開平11−36408号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ゴキブリなどの害虫は狭隘な空間や温かい場所を好むため、少しでも隙間があるとそこを通って侵入することが多く、身体の小さい幼虫は僅かな隙間を見つけると、そこを通過して侵入してしまう。特許文献1に記載のトイレ用機器の場合、ケーシングに設けられたノズル用開口や温風吹出し口などの隙間があるため、害虫はこれらの隙間を通ってケーシング内部に侵入することがある。ケーシング内部に一旦害虫が侵入してしまうと、温かくて居心地の良いケーシング内部に居着いてしまい、そこで繁殖したり、死んだりするため、不衛生となる。また、ケーシング内部で死んで炭化した害虫の死骸によって電気配線類がショートして故障するなどの問題が生じるおそれもある。
【0006】
特に、身体の小さな幼虫時期に僅かな隙間を通ってケーシング内部へ侵入した害虫が、そこで成虫になり、侵入時に通過できた隙間を通って外部へ出られなくなってしまい、ケーシング内部に居着いて、繁殖活動を行ったり、死んだりすることが多い。
【0007】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、本発明が解決しようとする課題は、ゴキブリなどの害虫がケーシング内に定住したり、ケーシング内に死骸を残したりすることのない衛生洗浄装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の衛生洗浄装置は、人体洗浄ノズルおよび前記人体洗浄ノズルへ温水を供給する温水発生装置などの熱発生源が内蔵され、前記人体洗浄ノズルを出没させるためのノズル用開口部を有するケーシングを備えた衛生洗浄装置において、前記ケーシング内に害虫忌避手段を設けるとともに、前記ケーシング内外を連通する害虫用出口を前記ケーシングに設けたことを特徴とする。ここで、温水発生装置とは、供給された水を湯にする熱交換器および供給された水と湯とを混合するサーモバルブを含めたものである。
【0009】
このような構成とすれば、ケーシング内に設けた害虫忌避剤により害虫の侵入を防止することができ、ノズル用開口部などを通ってケーシング内へ侵入した害虫は、害虫用出口を通って容易に逃げ出すことが可能となる。従って、ゴキブリなどの害虫がケーシング内に定住したり、ケーシング内に死骸を残したりすることがなくなる。
【0010】
ここで、前記害虫忌避手段として、害虫忌避剤、害虫忌避発光体の少なくとも一方を設ければ、害虫忌避剤および/または害虫忌避発光体により、害虫がケーシング内部へ侵入したり、ケーシング内に定住したりするのを防止することができる。
【0011】
また、前記害虫用出口の内部形状を、前記ケーシングの外側から内側に向かって拡径した形状とすることが望ましい。このような構成とすれば、害虫用出口は、ケーシング外側寄りの部分が狭く、ケーシング内側寄りの部分が広くなるため、害虫は、ケーシング外側からケーシング内部に向かって通過しにくく、ケーシング内側からケーシング外側へ向かって通過しやすい状態となる。即ち、害虫は害虫用出口を通ってケーシング内へ侵入しにくくなる反面、害虫用出口を通ってケーシング外へ脱出しやすくなる。従って、ケーシング内部に害虫が居着く可能性を低減できるだけでなく、害虫出入口が目立たなくなるため、デザイン性を損なわない。
【0012】
一方、前記害虫用出口を、前記ケーシングの背面下部に設ければ、ケーシングの背面下部にある害虫用出口がさらに目立たなくなるため、デザイン性を損なわない。また、ケーシング内から逃げ出そうとしてケーシング内の底面を徘徊する害虫は、ほぼ確実に害虫用出口へ行き着くこととなるため、ケーシング内へ侵入した害虫を確実に逃げ出させることができ、害虫の定住防止効果を高めることができる。
【0013】
また、前記害虫用出口を、前記温水発生装置などの熱発生源に臨む位置に設けることが望ましい。このような構成とすれば、温水発生装置や制御装置などの熱発生源を目指してケーシング内へ侵入した害虫は、害虫用出口に、簡単に、たどり着くようになり、熱発生源から最短距離で逃げ出すことが可能となるため、害虫の定住を防止する効果がさらに高まる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の衛生洗浄装置により、ゴキブリなどの害虫がケーシング内に定住したり、ケーシング内に死骸を残したりすることをなくすことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、図面に基づいて、本発明の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態である衛生洗浄装置を示す外観斜視図、図2は図1に示す衛生洗浄装置の上ケーシングを透視状態で示す斜視図、図3は図1に示す衛生洗浄装置を構成する下ケーシングをその内蔵部品を取り外した状態で示す斜視図、図4は害虫忌避剤層が付された合成樹脂フィルムの断面図、図5は図1に示す衛生洗浄装置を構成するケーシングの害虫用出口の垂直断面図である。また、図10は図1に示す衛生洗浄装置において害虫忌避実験を行った結果を示す棒グラフである。
【0016】
図1,図2に示すように、本実施形態の衛生洗浄装置1は、洋式便器2の上面に取付けられたベースプレート3を介して洋式便器2に設置されるものであり、合成樹脂製のケーシング4内に、人体を洗浄するノズル装置5と、このノズル装置5に温水を供給する熱交換器などの温水発生装置6と、ノズル装置5および温水発生装置6などを作動、コントロールする制御装置7と、脱臭装置8と、制御装置7の下部に隠れた位置にあって温水発生装置6に給水する開閉用電磁弁や流量調整弁を組み合わせたバルブユニット(図示せず)などの内部部品類を備えている。また、ケーシング4の前方には、暖房便座9および便蓋10が支軸(図示せず)を介して回動自在に取付けられている。
【0017】
ケーシング4は、上ケーシング4aと下ケーシング4bとを組み合わせて構成されており、図3に示すように、下ケーシング4bの底面17には、内部部品類を取付けるためのボス11およびリブ12などが設けられ、下ケーシング4bの前面には人体洗浄ノズル5aを出没させるためのノズル用開口24が設けられている。また、下ケーシング4bの後方に位置する下ケーシング背面13の下部において、温水発生装置6、ノズル装置5およびバルブユニットにそれぞれ臨む位置に害虫用出口14,15,16が設けられている。
【0018】
これらの害虫用出口14,15,16はケーシング4の内部と外部を連通するものであり、衛生洗浄装置1の構成部品を出し入れしたり、空気を吸入・排出したりするためにケーシング4に形成されているその他の開口、例えば、ノズル用開口24、脱臭装置8の吸入口および排出口、温風乾燥装置の吹出し口(図示せず)などとは別に設けられている。
【0019】
また、図2,図3に示すように、下ケーシング4bの底面17において、温水発生装置6の下面部、ノズル装置5の下面部、制御装置7および脱臭装置8の下面部に対向する位置にそれぞれ、害虫忌避作用を有するフィルム状の害虫忌避剤25が貼着されている。
これらの害虫忌避剤25は、図4に示すように、基材となる合成樹脂製のフィルム19と、フィルム19の上面に付された害虫忌避剤層18と、フィルム19の下面に付された粘着剤層20とによって形成されている。
【0020】
この害虫忌避剤25は特に限定するものではないが、忌避原体を、エチレン・スチレン・酢酸ビニル・アクリル・ウレタン・シリコン・エポキシ樹脂等と混合充填したエアゾール、樹脂フィルム等にエチレン・スチレン・酢酸ビニル・アクリル・ウレタン・シリコン・エポキシ樹脂等と共に塗工したシート、エチレン・スチレン・酢酸ビニル・アクリル・ウレタン・シリコン・エポキシ樹脂等に混合した塗料として製造したものを利用することができ、例えば、本実施形態ではアース製薬株式会社の「(登録商標)ムシブロック」を用いている。害虫忌避剤25の害虫忌避剤層18に含まれるピレスロイド系の薬剤は、熱による害虫の誘引に対して忌避効果があり、かつ薬剤に短時間触れても殺虫作用が少ないという特徴があるため、ケーシング4内に侵入したゴキブリなどが害虫忌避剤層18に触れることがあっても直ちに死滅することがなく、ケーシング4内から逃げ出すことができる。
【0021】
そして、ピレスロイド系の害虫忌避剤とアクリル系樹脂塗料とを重量比1:1の割合で混合し、これを厚さ25μm〜200μm程度のポリエステルなどの合成樹脂製のフィルム19の表面に塗布、乾燥させて害虫忌避剤層18を形成している。また、フィルム19の裏面には粘着剤層20が設けられており、表面に害虫忌避剤層18が付されたフィルム19は、この粘着剤層20を介して下ケーシング4bの底面17の3箇所に貼着されている。
【0022】
一方、下ケーシング4bの底面17に設けられた害虫用出口14,15,16は、いずれもゴキブリ成虫が通過できる大きさであって、本実施形態では垂直方向の内径が約5mm、水平方向の内径が約10mmの大きさに形成されている。また、害虫用出口14,15,16の内周下縁部はそれぞれ下ケーシング4bの底面17と略同じ位置をなすように開設されている(図5参照)。ゴキブリの大きさは生息する地域によって若干異なることがあるので、これらの害虫用出口14,15,16の大きさは、ゴキブリの大きさに応じて適宜変更することができ、その個数も任意に設定することができる。
【0023】
このような構成とすれば、下ケーシング4b内に設けた害虫忌避剤25によりゴキブリなどの害虫の侵入を抑制することができ、仮に、ノズル用開口24、脱臭装置8の吸入口、温風乾燥装置の吹出し口(図示せず)などを通ってケーシング内へ侵入した害虫は、害虫用出口14,15,16を通って容易に逃げ出すことができる。従って、ゴキブリなどの害虫がケーシング4内に定住したり、ケーシング4内で死んで死骸を残したりすることがなくなり、衛生的である。
【0024】
また、これらの害虫用出口14,15,16は、下ケーシング背面13の下部に設けているため、これらの害虫用出口14,15,16は外から目立たず、デザイン性を損なわない。また、ケーシング4内から逃げ出そうとして下ケーシング4b内の底面17を徘徊する害虫は、ほぼ確実に害虫用出口14,15,16へ行き着くこととなるため、ケーシング4内へ侵入した害虫を確実に逃げ出させることができ、害虫の定住防止効果を高めることができる。
【0025】
さらに、害虫用出口14,15,16は、温水発生装置6や制御装置7などの熱発生源に臨む位置に設けられているため、温水発生装置6や制御装置7などの熱発生源を目指してケーシング4内へ侵入した害虫は、害虫用出口14,15,16に簡単にたどり着くことができ、これらの熱発生源から最短距離で逃げ出すことが可能となるため、害虫の定住を防止する効果がさらに高めることができる。
【0026】
ところで、図5に示すように、害虫用出口14,15,16の断面形状は下ケーシング4bの外側から内側に向かって同じ内径でストレート状に形成されているが、これに限定するものではないので、図6に示すように、下ケーシング4bの外側から内側に向かって連続的に拡径したテーパー状とすることもできる。このように害虫用出口14,15,16をテーパー状に形成すると、下ケーシング4b外部から下ケーシング4b内部へのゴキブリの侵入が抑制される反面、下ケーシング4b内部から下ケーシング4b外部へのゴキブリの脱出は容易となる。
【0027】
即ち、害虫は害虫用出口14,15,16を通って下ケーシング4b内へ侵入し難くなる反面、侵入した害虫は害虫用出口14,15,16を通って下ケーシング4b外へ脱出し易くなる。従って、ケーシング4内部に害虫が居着く可能性を大幅に低減できるだけでなく、外から見ても害虫用出口14,15,16が目立たなくなるため、デザイン性を損なうこともない。
【0028】
なお、害虫用出口14,15,16からケーシング4b内部に水や洗剤が入り込むのを防止するため、図7に示すように、害虫用出口14,15,16の上方に、外部に向かって約2mm程度庇状に突出した円弧形状の傘部23を設けることもできる。
【0029】
また、図8に示すように、下ケーシング背面13に開設された害虫用出口14,15,16の内側部分に、フラップ部材21を設けることもできる。このフラップ部材21は、内側から外側に向かって押圧されると害虫用出口14,15,16の開口面積が広がるように変形するためゴキブリが通過し易くなり、外側から内側に向かって押圧されると害虫用出口14,15,16の開口面積が狭まるように変形するためゴキブリが通過しにくくなる。従って、ゴキブリのケーシング4内への侵入を抑制するとともに、侵入したゴキブリのケーシング4外への脱出を促すことができる。
【0030】
一方、図9に示すように、下ケーシング背面13に開設された害虫用出口14,15,16の外側の直下部分に忍者返し状の堰22を設けることもできる。このような堰22を設ければ、下ケーシング4bの外部から下ケーシング4bの内部へのゴキブリの侵入を防止する効果がさらに向上する。
【0031】
ここで、図1に示す衛生洗浄装置1について害虫忌避実験を行った結果について説明する。縦横の寸法がそれぞれ約1メートルで深さが約15cmの6つのバット内にそれぞれ、表1に示す6種類の衛生洗浄装置A〜Fを通常の設置姿勢で載置するとともに、各バット内に200匹のチャバネゴキブリを放ち、周囲の気温18℃に保った状態で放置した。そして、72時間経過した後に、衛生洗浄装置A〜Fのケーシング内に残留しているチャバネゴキブリの個体数を計測したところ、図10に示す結果が得られた。
【0032】
なお、表1において「処理の有無」とは、衛生洗浄装置のケーシング4内面への忌避剤塗装の有無を示し、「脱出口の有無」とは、ケーシング4に害虫用出口14,15,16を開設しているか否かを意味し、「塗装の有無」とはケーシング4の内蔵部品への害虫忌避剤の塗装の有無を意味している。また、「部品塗装有り」は、内部タンク、ノズルおよび電磁バルブに忌避剤を塗装したことを意味し、「部品塗装追加」は、ノズル裏、カバー裏にも害虫忌避剤を塗装したことを意味している。
【0033】
【表1】

【0034】
図10に示すように、害虫忌避剤および脱出口を無しとした衛生洗浄装置Aのゴキブリ残留数が80匹で最も多くいたのに対して、脱出口を設けた衛生洗浄装置Dのゴキブリ残留数が31匹と減少し、以下、忌避剤処理を施した衛生洗浄装置Fのゴキブリ残留数が8匹、衛生洗浄装置E,Bのゴキブリ残留数が6匹、衛生洗浄装置Cのゴキブリ残留数が2匹と、ゴキブリ残留数が激減するという結果になった。図10に示す実験結果から、衛生洗浄装置内に忌避剤処理を行なうことで、ケーシング内へのゴキブリ残留数が減少し、脱出口を設けることでさらにゴキブリ残留数が減少することがわかる。
【0035】
ここで、本発明に係る衛生洗浄装置のその他の実施の形態について説明する。本発明に係る衛生洗浄装置は図1〜図9に示した実施の形態に限定するものではないので、前述したように、害虫忌避剤をケーシングの内面に塗布することによって、ゴキブリなどの害虫がケーシング内へ侵入するのを抑制することもできる。また、害虫が嫌う光源をケーシングに内蔵させることによって、害虫の侵入を抑制することもできる。この場合、害虫が嫌う光源を常時点灯させるのではなく、例えば、24時間おきに深夜5分だけ点灯するなどの定期的点灯であっても有効である。なお、害虫が嫌う光源としては、特開2000−224949号公報に記載されている、高光出力発光ダイオードや、特定の色度の光を発光する高輝度発光ダイオードが好適である。
【産業上の利用可能性】
【0036】
本発明は、一般家庭のトイレに限らず、ホテル、公共設備などのトイレにおいて広く利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の実施の形態である衛生洗浄装置を示す外観斜視図である。
【図2】図1に示す衛生洗浄装置の上ケーシングを透視状態で示す斜視図である。
【図3】図1に示す衛生洗浄装置を構成する下ケーシングをその内蔵部品を取り外した状態で示す斜視図である。
【図4】害虫忌避剤層が付された合成樹脂フィルムの断面図である。
【図5】図1に示す衛生洗浄装置を構成するケーシングの害虫用出口の垂直断面図である。
【図6】害虫用出口に関するその他の実施形態を示す垂直断面図である。
【図7】その他の実施形態である害虫用出口をケーシング外から見た図である。
【図8】その他の実施形態である害虫用出口を示す垂直断面図である。
【図9】その他の実施形態である害虫用出口を示す垂直断面図である。
【図10】複数種類の衛生洗浄装置について害虫忌避実験を行った結果を示す棒グラフである。
【符号の説明】
【0038】
1 衛生洗浄装置
2 便器
3 ベースプレート
4 ケーシング
4a 上ケーシング
4b 下ケーシング
5 ノズル装置
5a 人体洗浄ノズル
6 温水発生装置
7 制御装置
8 脱臭装置
9 暖房便座
10 便蓋
11 ボス
12 リブ
13 下ケーシング背面
14,15,16 害虫用出口
17 下ケーシングの底面
18 害虫忌避剤層
19 フィルム
20 粘着剤層
21 フラップ部材
22 堰
23 傘部
24 ノズル用開口
25 害虫忌避剤

【特許請求の範囲】
【請求項1】
人体洗浄ノズルおよび前記人体洗浄ノズルへ温水を供給する温水発生装置などの熱発生源が内蔵され、前記人体洗浄ノズルを出没させるためのノズル用開口部を有するケーシングを備えた衛生洗浄装置において、前記ケーシング内に害虫忌避手段を設けるとともに、前記ケーシング内外を連通する害虫用出口を前記ケーシングに設けたことを特徴とする衛生洗浄装置。
【請求項2】
前記害虫忌避手段として、害虫忌避剤、害虫忌避発光体の少なくとも一方を設けたことを特徴とする請求項1記載の衛生洗浄装置。
【請求項3】
前記害虫用出口の内部形状を、前記ケーシングの外側から内側に向かって拡径した形状としたことを特徴とする請求項1または2記載の衛生洗浄装置。
【請求項4】
前記害虫用出口を、前記ケーシングの背面下部に設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の衛生洗浄装置。
【請求項5】
前記害虫用出口を、前記温水発生装置などの熱発生源に臨む位置に設けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の衛生洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2006−342602(P2006−342602A)
【公開日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−170149(P2005−170149)
【出願日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【出願人】(000010087)東陶機器株式会社 (3,889)
【出願人】(000100539)アース製薬株式会社 (191)
【出願人】(591124374)千代田インテグレ株式会社 (19)
【出願人】(301068491)TOTOウォシュレットテクノ株式会社 (10)
【Fターム(参考)】