説明

表示処理装置及び表示処理方法

【課題】表示画面に、表示画像及び表示画像に関する操作に用いる操作用画像を表示している状態において、表示画像に対する縮小等の処理を行った場合でも、操作性を損ねることがない表示処理装置及び表示処理方法を提供する。
【解決手段】表示処理装置1は、表示画面全体に表示画像を表示し、かつ、表示画像に重畳して操作用画像を表示し(S101)、表示画像を縮小させる操作を受け付け(S102)、表示画像の縮小後の操作用画像の表示位置を決定し(S103)、表示画面内に表示させている表示画像を縮小して表示し(S104)、縮小した表示画像の近傍に、表示画像の外縁に沿って、操作用画像を表示させる(S105)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示画面に、表示画像及び該表示画像に関する操作に用いる操作用画像を表示させる表示処理装置、及び該表示処理装置を用いた表示処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機、プリンタ、デジタル複合機等の画像を処理することが可能な装置が、会社内、学校内、コンビニエンスストア内等の様々な場所に設置されている。この様な装置では、例えば、出力の対象となる写真等の画像を、タッチパネル式の表示画面に表示し、表示内容を視認したユーザの操作に基づいて、画像の加工、複写、印刷等の処理を実行する。
【0003】
しかしながら、例えば、コンビニエンスストア等の不特定多数の人物が出入りする環境下に設置されたデジタル複合機の場合、ユーザが出力を所望する画像を表示画面に表示させると、秘匿すべき内容を他人が容易に視認することができるという問題がある。
【0004】
このような状況を改善する方法として、タッチパネル式の表示画面に表示された画像を他人から視認され難くすべく、ユーザが画像のサイズを変更して表示させるという方法が考えられる。具体的には、タッチパネル式の表示画面に表示された画像を、縮小させたり、縮小させた画像を移動させたりという方法である。このような方法は、例えば特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平8−317324号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された装置では、表示画面に表示された画像を縮小して表示した場合において、縮小表示した画像に対して操作する操作用の画像の位置については全く考慮されていない。具体的には、操作用の画像は、表示画面の右上に固定された状態で表示されるため、例えば、縮小表示した画像と操作用の画像とが離れてしまうので、操作を行いにくいという問題がある。
【0007】
また、縮小表示した画像を移動した場合、操作用の画像が固定されているため、移動前後で、表示画像に対する操作用の画像の相対的な位置が異なるので、ユーザは操作を行いにくいという問題がある。
【0008】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、表示画像に対する操作性を向上させる表示処理装置及び表示処理方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係る表示処理装置は、表示画面に、表示画像及び該表示画像に関する操作に用いる操作用画像を表示させる表示処理装置において、前記表示画面内に表示させている表示画像を縮小して表示させる第1表示処理手段と、縮小した表示画像の外縁に沿って、又は縮小した表示画像の一部に重畳して、操作用画像を表示させる第2表示処理手段とを備えることを特徴とする。
【0010】
本発明に係る表示処理装置では、表示画像の近傍に又は一部重畳して操作用画像を表示させることができる。
【0011】
本発明に係る表示処理装置は、前記表示画面内に表示させている操作用画像の表示位置を記録する手段と、表示画像の縮小前の操作用画像の表示位置に基づいて、表示画像の縮小後の操作用画像の表示位置を決定する手段とを更に備え、前記第2表示処理手段は、決定した表示位置に操作用画像を表示するようにしてあることを特徴とする。
【0012】
本発明に係る表示処理装置では、例えば、表示画像の表示位置と操作用画像の表示位置との相対的な位置関係を維持することができる。
【0013】
本発明に係る表示処理装置は、前記操作用画像は、複数であり、複数の操作用画像の配置を決定する手段を更に備えることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る表示処理装置では、複数の操作用画像を二段階又はそれ以上に表示する等、適宜配置を変更することができる。
【0015】
本発明に係る表示処理装置は、前記表示画面内で、縮小した表示画像を表示していない非表示領域の所定方向の長さを、操作用画像の前記所定方向の長さと比較する手段を更に備え、前記第2表示処理手段は、操作用画像の方が短い場合に、外縁に沿って表示させ、操作用画像の方が長い場合に、一部を重畳して表示させるようにしてあることを特徴とする。
【0016】
本発明に係る表示処理装置では、表示画像の縮小の程度に応じて操作用画像の配置を決定することができる。
【0017】
本発明に係る表示処理装置は、表示画面に、表示画像及び該表示画像に関する操作に用いる操作用画像を表示させる表示処理装置において、前記表示画面内に表示させている表示画像の表示位置を変更して表示させる第1表示処理手段と、表示位置を変更した表示画像の外縁に沿って、又は表示位置を変更した表示画像の一部に重畳して、操作用画像を表示させる第2表示処理手段とを備えることを特徴とする。
【0018】
本発明に係る表示処理装置では、表示画像の近傍に又は一部重畳して操作用画像を表示させることができる。
【0019】
本発明に係る表示処理装置は、表示画面に、表示画像及び該表示画像に関する操作に用いる操作用画像を表示させる表示処理装置において、前記表示画面内に表示させている表示画像の表示方法を変更して表示させる第1表示処理手段と、表示方法を変更した表示画像の外縁に沿って、又は表示方法を変更した表示画像の一部に重畳して、操作用画像を表示させる第2表示処理手段とを備えることを特徴とする。
【0020】
本発明に係る表示処理装置では、表示画像の近傍に又は一部重畳して操作用画像を表示させることができる。
【0021】
本発明に係る表示処理方法は、表示画面に、表示画像及び該表示画像に関する操作に用いる操作用画像を表示させる装置の表示処理方法において、前記表示画面内に表示させている表示画像の表示方法を変更して表示させ、表示方法を変更した表示画像の外縁に沿って、又は表示方法を変更した表示画像の一部に重畳して、操作用画像を表示させることを特徴とする。
【0022】
本発明に係る表示処理方法では、表示画像の近傍に又は一部重畳して操作用画像を表示させることができる。
【発明の効果】
【0023】
本発明では、表示画像の近傍に又は一部重畳して操作用画像を表示させることができるので、表示画像を視認しながらの操作性を向上させることが可能である等、優れた効果を奏する。
【0024】
本発明では、例えば、表示画像の表示位置と操作用画像の表示位置との相対的な位置関係を維持するように操作用画像の表示位置を決定することができる。これにより、表示画像と操作用画像との位置関係を把握した上での操作性を向上させることが可能である等、優れた効果を奏する。
【0025】
本発明では、複数の操作用画像を二段階又はそれ以上に表示する等、適宜配置を変更することができるので、操作性を向上させることが可能である等、優れた効果を奏する。
【0026】
本発明では、表示画像の縮小の程度に応じて操作用画像の配置を決定することができるので、例えば表示画像の縮小率が小さく表示画面内で表示画像の占める領域が大きい場合、表示画像に重畳して操作用画像が表示される。これにより、操作用画像の一部が画面をはみ出し視認しにくくなる等の状況が起こり難く、操作性を向上させることが可能である等、優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の表示処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図2】本発明の表示処理装置の機能構成例を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明の表示処理装置の画像加工回路の構成例を示すブロック図である。
【図4】本発明の表示処理装置の表示部の表示画面に表示された画像を示す説明図である。
【図5】本発明の表示処理装置の表示部の表示画面に表示された画像を示す説明図である。
【図6】本発明の表示処理装置の表示処理の例を示すフローチャートである。
【図7】本発明の表示処理装置の表示部の表示画面に表示された画像を示す説明図である。
【図8】本発明の表示処理装置の表示部の表示画面に表示された画像を示す説明図である。
【図9】本発明の表示処理装置の表示部の表示画面に表示された画像を示す説明図である。
【図10】本発明の表示処理装置の表示部の表示画面に表示された画像を示す説明図である。
【図11】本発明の表示処理装置の表示処理の例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の表示処理装置の表示部の表示画面に表示された画像を示す説明図である。
【図13】本発明の表示処理装置の表示部の表示画面に表示された画像を示す説明図である。
【図14】本発明の表示処理装置の表示処理の例を示すフローチャートである。
【図15】本発明の表示処理装置の表示部の表示画面に表示された画像を示す説明図である。
【図16】本発明の表示処理装置の表示処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
【0029】
図1は、本発明の表示処理装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。図1中1は、複写機、プリンタ、デジタル複合機、デジタルカメラ等の表示処理装置である。表示処理装置1は、制御部10、記録部11、画像取得部12、操作部13及び表示部14を備えている。
【0030】
制御部10は、装置全体を制御するCPU、各種制御回路等の機構である。
【0031】
記録部11は、制御部10により制御される各処理の用いられる情報を記録する各種メモリ等の機構である。
【0032】
画像取得部12は、画像データを取得する機構である。例えば、外部の機器から画像データを受け付けるLANポート、USBポート、記録媒体から画像データを読み取る光学ドライブ、HDD、フラッシュメモリスロット等の機構が画像取得部12として機能する。また、表示処理装置1が、複写機、デジタル複合機の場合、光学走査により画像を読み取る画像読取部、またデジタルカメラの場合、CCD等の撮像部が画像取得部12として機能する。
【0033】
操作部13は、ユーザの操作を受け付けるタッチパネル等の機構であり、表示部14は、表示画面を備えた液晶パネル等の機構である。本発明では、操作部13及び表示部14が一体となって両方の機能を備える液晶タッチパネルを用いた例について説明する。
【0034】
図2は、本発明の表示処理装置1の機能構成例を示す機能ブロック図である。記録部11は、画像取得部12から受け付けた画像データを、制御部10のメモリ制御回路100の制御に基づいて記録する。
【0035】
制御部10の処理設定回路101は、操作部13が受け付けたユーザの操作を、液晶タッチパネル上の位置情報として受け付け、受け付けた位置情報を操作命令に変換して、制御部10の画像加工回路102へ渡す。処理設定回路101には、位置情報に対応付けて操作命令が設定されている。即ち、処理設定回路101は、表示部14の液晶パネルに表示された操作アイコン等の操作画像の表示位置と、操作命令とを対応付けて記録している。
【0036】
画像加工回路102は、記録部11に記録されている画像データを、操作命令に基づいて加工し、加工した画像データに基づく表示用データを、制御部10の表示信号処理回路103へ渡す。
【0037】
表示信号処理回路103は、表示用データに基づく表示信号を表示部14へ渡す。表示部14は、受け付けた表示信号に基づく画像を液晶タッチパネルに表示する。
【0038】
図3は、本発明の表示処理装置1の画像加工回路102の構成例を示すブロック図である。画像加工回路102は、制御回路1020、バッファメモリ1021、画像サイズ変換回路1022、第1表示位置変換回路1023、操作用画像メモリ1024、第2表示位置変換回路1025、配置位置変換回路1026、及び合成回路1027を備えている。
【0039】
制御回路1020は、画像加工回路102全体を制御する回路である。
【0040】
バッファメモリ1021は、記録部11から受け付けた画像データを一時的に記録するメモリである。
【0041】
画像サイズ変換回路1022は、バッファメモリ1021に記録した画像データのサイズを変換する回路である。なお、ここで画像データのサイズとは、画像データに基づいて表示部14の表示画面に表示する表示画像の大きさ、例えば表示画像が長方形の場合は対角線の長さを示す。
【0042】
第1表示位置変換回路1023は、画像データに基づいて表示部14の表示画面に表示する表示画像の位置の変換、即ち表示画像の移動処理を行う回路である。
【0043】
操作用画像メモリ1024は、表示部14の表示画面に、表示画像に関する操作に用いる操作用画像を表示させる操作用画像データを記録するメモリである。表示画像に関する操作とは、他の表示画像を表示させる操作、表示画像に対する拡大、縮小、移動等の操作である。
【0044】
第2表示位置変換回路1025は、操作用画像データに基づいて表示部14の表示画面に表示する操作用画像の位置の変換、即ち操作用画像の移動処理を行う回路である。
【0045】
配置位置変換回路1026は、操作用画像データに基づいて表示部14の表示画面に表示する複数の操作用画像の配置の変換を行う回路である。
【0046】
合成回路1027は、画像データ及び操作用画像データを合成し、表示部14の表示部に画像を表示させるための表示用データを生成し、生成した表示用データを、表示信号処理回路103へ渡す回路である。
【0047】
次に、本発明の表示処理装置1による表示処理について具体例を挙げて説明する。
【0048】
(実施例1)
図4は、本発明の表示処理装置1の表示部14の表示画面に表示された画像を示す説明図である。図4は、以降で説明する処理の基となる基本的な表示内容を示している。図4Aは、画像データに基づく表示画像を表示画面全体に表示した状態を示している。図4Aの太線は、表示画面の表示領域の外枠を示しており、以降の説明では、当該外枠に囲まれた範囲、即ち表示領域の全体を第1領域と呼ぶ。図4Bは、図4Aに表示した表示画像を縮小して表示させた状態を示している。以降の説明では、縮小した表示画像を表示させている範囲を第2領域と呼ぶ。図4Bにおいて、斜線で示している領域は、第1領域内で表示画像を表示させていない画像非表示の領域である。以降の説明では、便宜上、第1領域内であって、表示画像を表示させた第2領域以外の領域を画像非表示領域と呼ぶものとするが、実装時においては、背景画像、その他別の画像を表示するようにしても良い。なお、図4では、第1領域内に表示画像のみを表示させている状態を示しているが、本願では、後述するように、表示画像と共に操作用画像も表示させる。
【0049】
図5は、本発明の表示処理装置1の表示部14の表示画面に表示された画像を示す説明図である。図5Aは、表示画面全体に表示画像を表示し、かつ、表示画像に重畳して操作用画像を表示した状態を示している。図5Aにおいて、「前」、「次」、「選択」、「拡大/縮小」、「移動」等の文字を示したアイコン画像が操作用画像であり、表示画面内の右側上方に表示されている。「前」及び「次」は、表示されている表示画像とは異なる表示画像を表示させる操作を入力するためのアイコン画像である。「選択」は、表示されている表示画像を操作対象として選択する操作を入力するためのアイコン画像である。「拡大/縮小」は、表示画像の表示サイズを拡大又は縮小させる操作を入力するためのアイコン画像である。「移動」は、表示画像の表示位置を変更させる操作を入力するためのアイコン画像である。
【0050】
図5Aに示す状態において、操作用画像が表示されている第1領域内での位置を示す位置情報、及び操作用画像の種類を示す種類情報は、処理設定回路101に記録されている。図5Aに示す状態から、ユーザは、操作用画像の「前」又は「次」に触れることにより、表示する表示画像を切り替え、操作対象とする表示画像を第1領域に表示させる。そして、ユーザは、操作対象として所望する表示画像を第1領域に表示させ、操作用画像の「選択」に触れることにより、操作対象とする表示画像が決定する。次に、ユーザは、操作用画像の「拡大/縮小」に触れ、第2領域とする2つの対角点を指定する。図5Aでは、ユーザが対角点として指定した箇所を、「○」印を付して示している。対角点として指定された第1領域上の座標位置を示す座標位置情報は、処理設定回路101へ伝達される。
【0051】
図5Bは、表示画像を縮小表示した状態を示している。ユーザの操作を受け付けた表示処理装置1は、画像加工回路102にて、第1領域の画像を縮小し、第2領域に表示する処理を実行し、図5Bに示す画像を表示部14の表示画面に表示する。なお、第2領域に表示された表示画像の右近傍に、表示画像の右外縁に沿って、操作用画像が表示される。操作用画像は、第1領域内で、かつ、第2領域外に表示されることになる。操作用画像の表示位置は、表示画像を縮小する前の操作用画像の表示位置を示す位置情報と、縮小後の表示画像の座標位置を示す座標位置情報とに基づいて決定される。そして、表示画像を縮小後の操作用画像の新たな位置情報は、処理設定回路101へ伝達され、表示画像の座標位置情報と共に管理される。
【0052】
図6は、本発明の表示処理装置1の表示処理の例を示すフローチャートである。図6は、図5を用いて説明した操作を行った場合の表示処理装置1の処理を示している。表示処理装置1は、制御部10の制御により、表示部14の表示画面全体に表示画像を表示し、かつ、表示画像に重畳して操作用画像を表示する(S101)。ステップS101では、図5Aに示した状態で表示画像及び操作用画像が表示される。この段階において、操作用画像の第1領域内での位置を示す位置情報は、処理設定回路101に記録されている。
【0053】
ここで、ユーザは、表示画像を縮小させる操作を行う。表示処理装置1は、操作部13から操作を受け付ける(S102)。ステップS102において、表示処理装置1は、縮小後の表示画像の対角点とすべき座標位置を示す座標位置情報を受け付ける。
【0054】
表示処理装置1は、受け付けた座標位置情報、及び表示画像の縮小前の操作用画像の表示位置を示す位置情報に基づいて、表示画像の縮小後の操作用画像の表示位置を決定する(S103)。ステップS103では、例えば、表示画像と操作用画像との相対的な位置関係を維持し、かつ、表示画像の外縁に沿った位置に操作用画像が表示されるように決定される。
【0055】
表示処理装置1は、受け付けた操作に基づいて、表示部14の表示画面内に表示させている表示画像を縮小して表示し(S104)、縮小した表示画像の近傍に、表示画像の外縁に沿って、操作用画像を表示させる(S105)。ステップS105では、ステップS103にて決定した位置に操作用画像が表示される。ステップS104及びS105の処理により、図5Bに示す状態の画像が表示される。
【0056】
このように、表示画像を縮小することにより、表示画面に表示された画像を他人から視認され難くしながらも、縮小した表示画像の外縁に沿って操作用画像を表示させることにより、操作性を低下させることがない。
【0057】
図7〜図9は、本発明の表示処理装置1の表示部14の表示画面に表示された画像を示す説明図である。図5では、表示画面内の右側上方に表示されている操作用画像を、縮小後の表示画像の右側に表示させる形態を示したが、図7〜9に示すように他の位置についても同様の処理を行うことができる。
【0058】
図7Aは、表示画面全体に表示画像を表示し、かつ、表示画像に重畳して操作用画像を表示した状態を示している。図7Aに示す例では、操作用画像は、表示画面内の左側上方に表示されている。図7Bは、図7Aに示す状態から、表示画像を縮小した状態である。図7Bに示すように、操作用画像は、第2領域に表示された表示画像の左近傍に、表示画像の左外縁に沿って表示されている。操作用画像は、第1領域内で、かつ、第2領域外に表示されている。また、複数の操作用画像夫々の配置も、表示画像の縮小前後で維持されている。
【0059】
図8Aは、表示画面全体に表示画像を表示し、かつ、表示画像に重畳して操作用画像を表示した状態を示している。図8Aに示す例では、操作用画像は、表示画面内の上方に表示されている。図8Bは、図8Aに示す状態から、表示画像を縮小した状態である。図8Bに示すように、操作用画像は、第2領域に表示された表示画像の上近傍に、表示画像の上外縁に沿って表示されている。操作用画像は、第1領域内で、かつ、第2領域外に表示されている。また、複数の操作用画像夫々の配置も、表示画像の縮小前後で維持されている。
【0060】
図9Aは、表示画面全体に表示画像を表示し、かつ、表示画像に重畳して操作用画像を表示した状態を示している。図9Aに示す例では、操作用画像は、表示画面内の下方に表示されている。図9Bは、図9Aに示す状態から、表示画像を縮小した状態である。図9Bに示すように、操作用画像は、第2領域に表示された表示画像の下近傍に、表示画像の下外縁に沿って表示されている。操作用画像は、第1領域内で、かつ、第2領域外に表示されている。また、複数の操作用画像夫々の配置も、表示画像の縮小前後で維持されている。
【0061】
(実施例2)
実施例2は、複数のアイコン画像として構成される操作用画像について、表示画像の縮小時に配置を変更する実施例である。図10は、本発明の表示処理装置1の表示部14の表示画面に表示された画像を示す説明図である。図10Aは、表示画面全体に表示画像を表示し、かつ、表示画像に重畳して操作用画像を表示した状態を示している。図10Aでは、5種類の操作用画像を横一列に並べた配置で表示している。図10Bは、図10Aに示す状態から、表示画像を縮小した状態である。図10Bに示すように、複数の操作用画像は、横一列ではなく、二段になるように配置を替えて、表示画像の上近傍に、表示画像の上外縁に沿って表示されている。
【0062】
図11は、本発明の表示処理装置1の表示処理の例を示すフローチャートである。図11は、図10を用いて説明した操作を行った場合の表示処理装置1の処理を示している。表示処理装置1は、制御部10の制御により、表示部14の表示画面全体に表示画像を表示し、かつ、表示画像に重畳して操作用画像を表示する(S201)。ステップS201では、図10Aとして示した状態で表示画像及び操作用画像が表示される。この段階において、操作用画像の第1領域内での位置を示す位置情報は、処理設定回路101に記録されている。
【0063】
ここで、ユーザは、表示画像を縮小させる操作を行う。表示処理装置1は、操作部13から操作を受け付ける(S202)。ステップS202において、表示処理装置1は、縮小後の表示画像の対角点とすべき座標位置を示す座標位置情報を受け付ける。
【0064】
表示処理装置1は、受け付けた座標位置情報、及び表示画像の縮小前の操作用画像の表示位置を示す位置情報に基づいて、表示画像の縮小後の操作用画像の表示位置、及び複数の操作用画像の配置を決定する(S203)。ステップS203では、例えば、操作用画像を一列に並べた場合の縦横の長さと画像非表示領域の縦横の長さとを比較することにより、一列に並べることの適否を判定し、必要に応じて二段表示、二列表示等の配置を決定する。なお、三段以上に配置する等、配置方法は適宜決定することが可能である。
【0065】
表示処理装置1は、受け付けた操作に基づいて、表示部14の表示画面内に表示させている表示画像を縮小して表示し(S204)、縮小した表示画像の近傍に、表示画像の外縁に沿って、操作用画像を表示させる(S205)。ステップS204及びS205の処理により、図10Bに示す状態の画像が表示される。
【0066】
(実施例3)
実施例3は、操作用画像を、第2領域の外に配置するのではなく、第2領域の一部に重畳して配置する実施例である。図12は、本発明の表示処理装置1の表示部14の表示画面に表示された画像を示す説明図である。図12Aは、表示画面に表示画像を表示し、かつ、表示画像に重畳して操作用画像を表示した状態を示している。図12Bは、図12Aに示す状態から、表示画像を縮小した状態である。図12Bに示す例では、操作用画像は、表示画像の右側に、表示画像の一部に、操作用画像の一部を重畳する配置で表示されている。即ち、操作用画像は、第1領域内で、かつ、第2領域の境界線上に跨った位置に表示されている。
【0067】
図13は、本発明の表示処理装置1の表示部14の表示画面に表示された画像を示す説明図である。図13Aは、表示画面に表示画像を表示し、かつ、表示画像に重畳して操作用画像を表示した状態を示している。図13Bは、図13Aに示す状態から、表示画像を縮小した状態である。図13Bに示す例では、操作用画像は、表示画像の右側に、表示画像の一部に、操作用画像全部を重畳する配置で表示されている。即ち、操作用画像は、第1領域内で、かつ、第2領域内の位置に表示されている。
【0068】
表示画像に対する操作用画像の表示位置をどの様にして決定するかは、適宜設定することが可能である。図13に示す例では、長方形である第1領域及び第2領域の対応する辺が平行になるように配置されている例であり、第1領域の外枠と、第2領域の外縁との間、即ち画像非表示領域の横方向の長さが、操作用画像の横方向の長さより、短い場合に、表示画像に操作用画像を重畳して表示する。
【0069】
図14は、本発明の表示処理装置1の表示処理の例を示すフローチャートである。図14は、図13を用いて説明した操作を行った場合の表示処理装置1の処理を示している。表示処理装置1は、制御部10の制御により、表示部14の表示画面全体に表示画像を表示し、かつ、表示画像に重畳して操作用画像を表示する(S301)。ステップS301では、図13Aとして示した状態で表示画像及び操作用画像が表示される。この段階において、操作用画像の第1領域内での位置を示す位置情報は、処理設定回路101に記録されている。
【0070】
ここで、ユーザは、表示画像を縮小させる操作を行う。表示処理装置1は、操作部13から操作を受け付ける(S302)。ステップS302において、表示処理装置1は、縮小後の表示画像の対角点とすべき座標位置を示す座標位置情報を受け付ける。
【0071】
表示処理装置1は、受け付けた座標位置情報、及び表示画像の縮小前の操作用画像の表示位置を示す位置情報に基づいて、表示画像の縮小後に操作用画像を表示すべき表示位置を決定する(S303)。
【0072】
表示処理装置1は、操作用画像を表示すべき表示位置付近の画像非表示領域の所定方向の長さを、操作用画像の所定方向の長さと比較する(S304)。ステップS304において、図13に示す例において、所定方向の長さとは、長方形をなす第1領域の横方向である。即ち、画像非表示領域の幅と、操作用画像の幅とを比較する。
【0073】
表示処理装置1は、ステップS304の比較結果に基づいて、操作用画像の表示位置を決定する(S305)。ステップS305では、操作用画像の所定方向の長さの方が短い場合に、表示画像の外縁に沿って操作用画像を表示させ、操作用画像の方が長い場合に、表示画像の一部に、操作用画像の一部又は全部を表示させるように表示位置を決定する。
【0074】
そして、表示処理装置1は、受け付けた操作に基づいて、表示部14の表示画面内に表示させている表示画像を縮小して表示し(S306)、縮小した表示画像の近傍に、又は表示画像の一部に重畳して、操作用画像を表示させる(S307)。ステップS307では、ステップS305にて決定した結果に基づく表示方法にて操作用画像が表示される。そして、ステップS306及びS307の処理により、図13Aに示す状態の画像が表示される。
【0075】
(実施例4)
本発明の表示処理装置1における他の実施例として、縮小した表示画像を移動した場合の例について説明する。図15は、本発明の表示処理装置1の表示部14の表示画面に表示された画像を示す説明図である。図15Aは、表示画面の一部に、第2領域として縮小した表示画像を表示し、かつ、操作用画像を、第2領域に表示された表示画像の右近傍に、表示画像の右外縁に沿って表示している。
【0076】
図15Aに示す状態から、ユーザは、表示画像の一部に触れ、移動先となる第1領域上の任意の位置を指定する。図15では、ユーザが触れた表示画像の右上の頂点に触れた後、移動先となる位置に触れた状態を示しており、ユーザが触れた表示画像の一部に「○」印を付し、移動先として触れた位置に「◎」印を付して示している。ユーザが触れた位置は、移動対象及び移動先の座標位置を座標位置情報として、処理設定回路101へ伝達される。
【0077】
図15Bは、表示画像を移動した状態を示している。表示画像の移動に伴い、操作用画像も移動している。その結果、操作用画像は、移動後の表示画像の右近傍に、表示画像の右外縁に沿って表示されている。
【0078】
図16は、本発明の表示処理装置1の表示処理の例を示すフローチャートである。図16は、図15を用いて説明した操作を行った場合の表示処理装置1の処理を示している。表示処理装置1は、制御部10の制御により、表示部14の表示画面の一部に縮小した表示画像を表示し、かつ、表示画像の近傍に、表示画像の外縁に沿って、操作用画像を表示する(S401)。ステップS401では、図15Aとして示した状態で表示画像及び操作用画像が表示される。
【0079】
ここで、ユーザは、表示画像を移動させる操作を行う。表示処理装置1は、操作部13から操作を受け付ける(S402)。ステップS402において、表示処理装置1は、移動対象となる表示画像及び移動先の座標位置を示す座標位置情報を受け付ける。
【0080】
表示処理装置1は、受け付けた座標位置情報、及び表示画像の移動前の操作用画像の表示位置を示す位置情報に基づいて、表示画像の移動後の操作用画像の表示位置を決定する(S403)。ステップS403では、例えば、表示画像と操作用画像との相対的な位置関係を維持し、かつ、表示画像の外縁に沿った位置に操作用画像が表示されるように決定される。
【0081】
表示処理装置1は、受け付けた操作に基づいて、表示部14の表示画面内に表示させている表示画像を移動させて表示し(S404)、移動した表示画像の近傍に、表示画像の外縁に沿って、操作用画像を表示させる(S405)。ステップS405では、ステップS403にて決定した位置に操作用画像が表示される。ステップS404及びS405の処理により、図15Bに示す状態の画像が表示される。
【0082】
前記実施の形態は、本願の無数に存在する形態の一部を例示したに過ぎず、各種ハードウェアの構成、処理の手順、その他の条件の設定は、目的、用途等に応じて適宜設計することが可能である。例えば、縮小した表示画像を拡大する場合に本願の処理を適用することも可能である。
【符号の説明】
【0083】
1 表示処理装置
10 制御部
11 記録部
12 画像取得部
13 操作部
14 表示部
100 メモリ制御回路
101 処理設定回路
102 画像加工回路
103 表示信号処理回路
1020 制御回路
1021 バッファメモリ
1022 画像サイズ変換回路
1023 第1表示位置変換回路
1024 操作用画像メモリ
1025 第2表示位置変換回路
1026 配置位置変換回路
1026 合成回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示画面に、表示画像及び該表示画像に関する操作に用いる操作用画像を表示させる表示処理装置において、
前記表示画面内に表示させている表示画像を縮小して表示させる第1表示処理手段と、
縮小した表示画像の外縁に沿って、又は縮小した表示画像の一部に重畳して、操作用画像を表示させる第2表示処理手段と
を備えることを特徴とする表示処理装置。
【請求項2】
前記表示画面内に表示させている操作用画像の表示位置を記録する手段と、
表示画像の縮小前の操作用画像の表示位置に基づいて、表示画像の縮小後の操作用画像の表示位置を決定する手段と
を更に備え、
前記第2表示処理手段は、決定した表示位置に操作用画像を表示するようにしてある
ことを特徴とする請求項1に記載の表示処理装置。
【請求項3】
前記操作用画像は、複数であり、
複数の操作用画像の配置を決定する手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示処理装置。
【請求項4】
前記表示画面内で、縮小した表示画像を表示していない非表示領域の所定方向の長さを、操作用画像の前記所定方向の長さと比較する手段を更に備え、
前記第2表示処理手段は、操作用画像の方が短い場合に、外縁に沿って表示させ、操作用画像の方が長い場合に、一部を重畳して表示させるようにしてある
ことを特徴とする請求項1から3までのいずれか一つに記載の表示処理装置。
【請求項5】
表示画面に、表示画像及び該表示画像に関する操作に用いる操作用画像を表示させる表示処理装置において、
前記表示画面内に表示させている表示画像の表示位置を変更して表示させる第1表示処理手段と、
表示位置を変更した表示画像の外縁に沿って、又は表示位置を変更した表示画像の一部に重畳して、操作用画像を表示させる第2表示処理手段と
を備えることを特徴とする表示処理装置。
【請求項6】
表示画面に、表示画像及び該表示画像に関する操作に用いる操作用画像を表示させる表示処理装置において、
前記表示画面内に表示させている表示画像の表示方法を変更して表示させる第1表示処理手段と、
表示方法を変更した表示画像の外縁に沿って、又は表示方法を変更した表示画像の一部に重畳して、操作用画像を表示させる第2表示処理手段と
を備えることを特徴とする表示処理装置。
【請求項7】
表示画面に、表示画像及び該表示画像に関する操作に用いる操作用画像を表示させる装置の表示処理方法において、
前記表示画面内に表示させている表示画像の表示方法を変更して表示させ、
表示方法を変更した表示画像の外縁に沿って、又は表示方法を変更した表示画像の一部に重畳して、操作用画像を表示させる
ことを特徴とする表示処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−123554(P2012−123554A)
【公開日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−272890(P2010−272890)
【出願日】平成22年12月7日(2010.12.7)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】