説明

表示制御装置、プログラムおよび表示制御方法

【課題】ユーザインタフェースにおけるフォーカスの移動に関するユーザの負担を軽減すること。
【解決手段】移動方向を指示する操作を検出する操作検出部120と、ユーザにより操作される画面上に表示されるオブジェクトの中から、1回の上記操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第1のグループのオブジェクトとして特定するオブジェクト解析部150と、上記第1のグループのオブジェクトと他のオブジェクトとがユーザにより識別可能となるように、上記第1のグループのオブジェクトの表示属性を設定する表示属性設定部160と、を備える表示制御装置が提供される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示制御装置、プログラムおよび表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
データ放送を受信するテレビジョン受像機、パーソナルコンピュータ、携帯電話等の装置の表示部に、メニュー、図形、テキスト、アイコン、ウィンドウ等のオブジェクトをユーザにより選択可能なように複数表示させることは、一般的に行われている。ここで、表示部に表示される複数のオブジェクトの中から操作可能な所望のオブジェクトをユーザがより容易に選択できるようにするために、より工夫されたオブジェクトの表示手法が望まれている。
【0003】
例えば、下記特許文献1では、カーソルにより選択されているオブジェクトを違和感なく立体表示する発明が提案されている。また、下記特許文献2では、オブジェクトの属性情報に応じてオブジェクトの表示形態を変える発明が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−354540号公報
【特許文献2】特開2005−49668号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、ユーザがテレビジョン受像機のリモートコントローラや携帯電話の操作キー等により方向を指示する操作を行い、フォーカスが当該操作に応じて移動する場合に、上記特許文献1および2に記載の発明は、例えば、次の1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトをユーザに視認させることができない。その結果、次の1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトをユーザは予測できないため、操作するユーザへの負担が生じ得る。例えば、ユーザは所望のオブジェクトにフォーカスを移動させるためにどの方向を指示すべきか判断できないこともあり得る。また、例えば、ユーザは操作可能ではないオブジェクトにフォーカスを移動させようとしてしまうこともあり得る。
【0006】
そこで、本発明は、ユーザインタフェースにおけるフォーカスの移動に関するユーザの負担を軽減することのできる、新規かつ改良された表示制御装置、プログラムおよび表示制御方法を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、移動方向を指示する操作を検出する操作検出部と、ユーザにより操作される画面上に表示されるオブジェクトの中から、1回の上記操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第1のグループのオブジェクトとして特定するオブジェクト解析部と、上記第1のグループのオブジェクトと他のオブジェクトとがユーザにより識別可能となるように、上記第1のグループのオブジェクトの表示属性を設定する表示属性設定部と、を備える表示制御装置が提供される。このような構成にすることで、次の1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトと他のオブジェクトとが、ユーザにより互いに識別可能なように表示される。その結果、どのオブジェクトが次の1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトであるかをユーザに視認させることができる。
【0008】
また、上記表示属性は、立体表示に際してのオブジェクトの奥行きを含み、上記表示属性設定部は、上記第1のグループのオブジェクトの奥行きを他のオブジェクトの奥行きの値とは異なる値に設定してもよい。このような構成にすることで、オブジェクトの大きさ、色、位置を変更せず、またオブジェクトに新たな表記を付加することなく、次の1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトをユーザに容易に視認させることができる。
【0009】
また、上記オブジェクト解析部は、2回以上の上記操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第2のグループのオブジェクトとしてさらに特定し、上記表示属性設定部は、上記第1のグループのオブジェクト、上記第2のグループのオブジェクトおよび他のオブジェクトがユーザにより互いに識別可能となるように、上記第2のグループのオブジェクトの表示属性をさらに設定してもよい。このような構成にすることで、次の1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトのみではなく、フォーカスが移動可能な他のオブジェクトもユーザに視認させることができる。
【0010】
また、上記オブジェクト解析部は、各オブジェクトについて当該オブジェクトまでフォーカスを移動させるために要する操作回数をさらに特定し、上記表示属性設定部は、各オブジェクトの上記表示属性の属性値を上記操作回数に応じて設定してもよい。このような構成にすることで、操作回数または操作回数をグループ化した段階毎に互いに識別可能なように各オブジェクトが表示されるため、各オブジェクトまでフォーカスを移動させるために要する操作回数をユーザに把握させることができる。また、操作回数に応じて各オブジェクトが段階的に表示されるため、各オブジェクトまでフォーカスを移動させるためのルートをユーザに把握させることができる。
【0011】
また、設定される上記属性値の候補の個数をユーザに選択させる設定変更部をさらに備えてもよい。このような構成にすることで、ユーザにとって視認しやすい上記段階をユーザに選択させることができる。
【0012】
また、予め定められた2つ以上の表示属性の候補の中からいずれか1つを上記表示属性としてユーザに選択させる設定変更部をさらに備えてもよい。このような構成にすることで、ユーザにとって視認しやすい表示属性をユーザに選択させることができる。
【0013】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、移動方向を指示する操作を検出し、表示装置を制御するコンピュータを、ユーザにより操作される画面上に表示されるオブジェクトの中から、1回の上記操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第1のグループのオブジェクトとして特定するオブジェクト解析部と、上記第1のグループのオブジェクトと他のオブジェクトとがユーザにより識別可能となるように、上記第1のグループのオブジェクトの表示属性を設定する表示属性設定部と、として機能させるためのプログラムが提供される。このような構成にすることで、どのオブジェクトが次の1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトであるかをユーザに視認させることができる。
【0014】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、ユーザにより操作される画面上に表示されるオブジェクトの中から、移動方向を指示する1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第1のグループのオブジェクトとして特定するステップと、上記第1のグループのオブジェクトと他のオブジェクトとがユーザにより識別可能となるように、上記第1のグループのオブジェクトの表示属性を設定するステップと、を含む表示制御方法が提供される。このような構成にすることで、どのオブジェクトが次の1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトであるかをユーザに視認させることができる。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本発明に係る表示制御装置、プログラムおよび表示制御方法によれば、ユーザインタフェースにおけるフォーカスの移動に関するユーザの負担を軽減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示制御システムの概要を示す模式図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る表示制御装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図3】オブジェクトデータ記憶部に記憶されるオブジェクトデータの一例を示す説明図である。
【図4】第1のグループおよび第2のグループのオブジェクトを特定した結果の一例を示す説明図である。
【図5】各オブジェクトまでフォーカスを移動させるために要する操作回数を特定した結果の一例を示す説明図である。
【図6】第1のグループのオブジェクトの表示属性を設定した結果として表示される画面を示す説明図である。
【図7】第1のグループおよび第2のグループのオブジェクトの表示属性を設定した結果として表示されるオブジェクトを示す説明図である。
【図8】各オブジェクトの表示属性を操作回数に応じて設定した結果として表示されるオブジェクトを示す説明図である。
【図9】第1のグループのオブジェクトの他の表示属性を設定した結果を示す説明図である。
【図10】本発明の一実施形態に係る表示制御装置による処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に添付の図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。一例として説明される本発明の一実施形態は、[1:一実施形態に係る表示制御システムの概要]、[2:一実施形態に係る表示制御装置の構成]、[3:処理の流れの例]、という順序で説明される。
【0018】
[1:一実施形態に係る表示制御システムの概要]
ここで一例として説明される本発明の一実施形態に係る表示制御システムは、デジタルテレビジョン放送の放送信号を受信し、放送信号に含まれるコンテンツ等を表示するシステムである。図1は、本発明の一実施形態に係る表示制御システムの概要を示す模式図である。図1を参照すると、表示制御システム1は、受信アンテナ80、操作入力装置90および表示制御装置100を含む。
【0019】
(受信アンテナ80)
受信アンテナ80は、デジタルテレビジョン放送の放送信号を受信し、当該放送信号を表示制御装置100に提供する。例えば、受信アンテナ80は、地上デジタルテレビ放送の放送信号を受信するUHFアンテナである。その代わりに、受信アンテナ80は、衛星デジタル放送を受信するBSデジタルアンテナまたはCSデジタルアンテナであってもよい。
【0020】
(操作入力装置90)
操作入力装置90は、ユーザによる操作に応じて操作信号を表示制御装置100に送信する。ここでのユーザによる操作には、移動方向を指示する操作が含まれる。例えば、操作入力装置90は、表示制御装置100の操作のためにユーザにより押下されるボタンと、当該ボタンの押下に応じて操作信号を赤外線により送信する送信回路および発光素子とを備えるリモートコントローラであってよい。上記ボタンには、例えば、表示制御装置100に表示されるオブジェクト上のフォーカスの移動方向を指示する方向ボタン(上下左右のキー、又は他の種類のボタンであってよい)が含まれる。なお、操作入力装置90の代わりに、表示制御装置100が、操作入力装置90の代替となる構成を備えてもよい。例えば、表示制御装置100がボタン等の操作部を備えてもよい。また、表示制御装置100が、音声を取得するマイク、画像を撮像するカメラ等のセンシング機器と、音声、画像等から所定の音声、ジェスチャ等を認識してコマンドを生成する認識部とを備えてもよい。
【0021】
(表示制御装置100)
表示制御装置100は、受信アンテナ80から提供される放送信号に含まれるコンテンツを表示部185上に表示する。また、表示制御装置100は、操作入力装置90からの操作信号を受信することにより、ユーザにより操作される。例えば、表示制御装置100は、デジタルテレビジョン放送に対応したテレビジョン受像機である。
【0022】
より具体的には、表示制御装置100は、表示部185上にユーザにより操作されるオブジェクトを表示する。ここで、オブジェクトとは、例えばメニュー、図形、テキスト、アイコン、ウィンドウ等である。ユーザがオブジェクトを選択できるようにするために、上記オブジェクトの中のいずれかのオブジェクト上にフォーカスが位置する。表示制御装置100は、移動方向を指示する操作に応じた操作信号を受信すると、当該方向にある移動可能なオブジェクトへフォーカスを移動させる。ここで、次の1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトをユーザが視認できるように、表示制御装置100は、1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトと他のオブジェクトをユーザが識別可能となるようにオブジェクトを表示する。
【0023】
なお、表示制御装置100により表示されるオブジェクトは、放送信号に含まれるコンテンツに含まれるオブジェクトに限られない。例えば、表示制御装置100は、自ら記憶するコンテンツに含まれるオブジェクトを表示部185上に表示してもよい。また、表示制御装置100は、表示制御装置100内に記憶されるプログラム等により生成されるオブジェクトを表示部185に表示してもよい。また、表示制御装置100が表示部185を備える代わりに、表示制御装置100に外部接続される表示装置が別途設けられてもよい。この場合には、外部の表示装置での表示は、表示制御装置100により制御される。
【0024】
表示制御システムの一実施形態としてデジタルテレビジョン放送を受信するテレビジョンシステムを説明したが、本発明の実施形態はこれに限られるものではない。例えば、コンテンツの取得元は、デジタルテレビジョン放送の放送信号に限られない。例えば、表示制御システム1は、受信アンテナ80の代わりにルータ等のネットワーク接続機器を含み、表示制御装置100は、ネットワークから当該ネットワーク接続機器を介してコンテンツを受信してもよい。また、例えば、表示制御システム1は、受信アンテナ80の代わりにコンテンツを記憶するコンテンツ提供装置を含み、表示制御装置100は、当該コンテンツ提供装置からコンテンツを提供されてもよい。
【0025】
また、例えば、表示制御装置100は、テレビジョン受像機に限られない。表示制御装置100は、例えば携帯電話、携帯ゲーム機器、音楽プレーヤのような操作入力キーを備えるユーザ機器や、Blu−ray(登録商標)ディスク(BD)プレーヤ、DVDプレーヤのような映像再生装置等の別の装置であってもよい。
【0026】
[2:一実施形態に係る表示制御装置の構成]
次に、図2〜図9を用いて、表示制御装置100の具体的な構成の一例を説明する。図2は、本発明の一実施形態に係る表示制御100の構成の一例を示すブロック図である。図2を参照すると、表示制御装置100は、コンテンツ取得部110、操作検出部120、制御部130、オブジェクトデータ記憶部140、オブジェクト解析部150、表示属性設定部160、表示データ生成部170、出力部180、表示部185、および設定変更部190を備える。
【0027】
(コンテンツ取得部110)
コンテンツ取得部110は、放送信号からコンテンツデータを取得する。例えば、コンテンツ取得部110は、受信アンテナ80から提供される放送信号を復調し、復調によって得られたTSパケットを復号することによって、映像データ、音声データおよび付加データをコンテンツデータとして取得する。そして、コンテンツ取得部110は、当該コンテンツデータを制御部130へ出力する。上記付加データは、文字、図形、静止画等のオブジェクトの構成および配置を定義するデータ、並びに各オブジェクトの操作のためのデータを含み得る。付加データは、例えば、BML(Broadcast Markup Language/放送用マークアップ言語)フォーマットに従ったデータであってよい。
【0028】
(操作検出部120)
操作検出部120は、操作入力装置90からの操作信号を受信し、ユーザによる操作を検出する。本実施形態において、ユーザによる操作は、少なくとも移動方向を指示する操作を含む。操作検出部120は、移動方向を指示するユーザの操作を検出すると、当該移動方向を示す移動方向情報を生成し、当該移動方向情報を制御部130へ出力する。また、操作検出部120は、その他の操作を検出した場合にも、当該操作に対応する情報を生成し、当該情報を制御部130へ出力する。なお、操作検出部120は、制御部130だけではなく設定変更部190にも、移動方向情報およびその他の操作に対応する情報を出力する。
【0029】
(制御部130)
制御部130は、コンテンツ取得部110からコンテンツデータが入力されると、当該コンテンツデータに含まれる上記付加データに基づいてオブジェクトデータを生成し、当該オブジェクトデータをオブジェクトデータ記憶部140に記憶させる。例えば、制御部130は、コンテンツデータの中の上記付加データに含まれるBML文書から、ユーザにより操作される画面上に表示されるオブジェクトのオブジェクトデータを生成する。本実施形態において、オブジェクトデータは、ユーザにより操作される画面上に表示される各オブジェクトを識別するための識別情報、フォーカス制御情報、解析結果および1つ以上の表示属性を含み得る。オブジェクトデータの詳細は、後にさらに説明される。
【0030】
また、制御部130は、生成された各オブジェクトデータの「表示属性」の値を新たに設定するためにオブジェクト解析部150に処理の実行を要求する。
【0031】
また、制御部130は、表示部185に表示させる表示画像を生成するために、表示データ生成部170に処理の実行を要求する。そして、表示データ生成部170から表示画像の生成完了の通知を受けると、制御部130は、出力部180に生成された表示画像を出力する。
【0032】
また、制御部130は、操作検出部120により検出されるユーザの操作に応じて、表示部185によるコンテンツおよびユーザインタフェースの表示を制御する。例えば、制御部130は、操作検出部120から上記移動方向情報を入力されると、オブジェクトデータ記憶部140に記憶されている各オブジェクトのオブジェクトデータのうち、「フォーカスの有無」の情報を更新する。そして、制御部130は、各オブジェクトのオブジェクトデータの「表示属性」の値を更新するためにオブジェクト解析部150に処理の実行を要求する。
【0033】
また、メニューの選択による表示画面の切替等のイベントにより、ユーザにより操作される画面上に表示されるオブジェクトの一部または全部が変更される場合に、制御部130は、オブジェクトデータ記憶部140の情報を更新する。その後、制御部130は、各オブジェクトのオブジェクトデータの「表示属性」の値を更新するためにオブジェクト解析部150に処理の実行を要求する。
【0034】
(オブジェクトデータ記憶部140)
オブジェクトデータ記憶部140は、各オブジェクトについてのオブジェクトデータを記憶する。図3は、オブジェクトデータ記憶部140に記憶されるオブジェクトデータの一例を示す説明図である。図3を参照すると、オブジェクトデータは、「ID」、「フォーカスの有無」、「フォーカス移動先オブジェクト(右)」、「フォーカス移動先オブジェクト(左)」、「フォーカス移動先オブジェクト(上)」、「フォーカス移動先オブジェクト(下)」、「グループ」、「操作回数」、「表示属性(立体表示)」および「表示属性(枠線)」を含む。
【0035】
「ID」は、オブジェクトを一意に識別するための識別情報である。「フォーカスの有無」は、各オブジェクト上にフォーカスが位置するか否かを示す情報である。「フォーカスの移動先オブジェクト(右)」は、当該オブジェクト上にフォーカスが位置する場合において右方向を指示する操作が検出された場合にフォーカスの移動先となるオブジェクトのIDを表す。「フォーカスの移動先オブジェクト(左)」は、当該オブジェクト上にフォーカスが位置する場合において左方向を指示する操作が検出された場合にフォーカスの移動先となるオブジェクトのIDを表す。「フォーカスの移動先オブジェクト(上)」は、当該オブジェクト上にフォーカスが位置する場合において上方向を指示する操作が検出された場合にフォーカスの移動先となるオブジェクトのIDを表す。「フォーカスの移動先オブジェクト(下)」は、当該オブジェクト上にフォーカスが位置する場合において下方向を指示する操作が検出された場合にフォーカスの移動先となるオブジェクトのIDを表す。
【0036】
例えば、上記付加データがBML文書である場合、BML文書の“id”属性が上記「ID」に対応し、“nav-index”、“nav-right”、“nav-left”、“nav-up”および“nav-down”の各属性が上記「フォーカスの移動先オブジェクト(左)」、「フォーカスの移動先オブジェクト(右)」、「フォーカスの移動先オブジェクト(上)」および「フォーカスの移動先オブジェクト(下)」に対応し得る。
【0037】
「フォーカスの有無」、「フォーカス移動先オブジェクト(右)」、「フォーカス移動先オブジェクト(左)」、「フォーカス移動先オブジェクト(上)」および「フォーカス移動先オブジェクト(下)」は、制御部130により記録され更新されるフォーカス制御情報である。一方で、「グループ」および「操作回数」は、後述するオブジェクト解析部150による解析の結果として記録され更新される。「グループ」は、オブジェクトが分類されるグループを示す情報であり、当該グループは、例えば第1のグループのオブジェクト、第2のグループのオブジェクト、フォーカスが位置するオブジェクト、またはその他オブジェクトのいずれかである。また、「操作回数」は、各オブジェクトまでフォーカスを移動させるために要する操作回数を示す情報である。
【0038】
「表示属性(立体表示)」および「表示属性(枠線)」は、後述する表示属性設定部160により記録され更新され得る各オブジェクトの表示に関する属性情報である。表示画像はこれら「表示属性」に従って生成される。例えば、「表示属性(立体表示)」は立体表示に際してのオブジェクトの奥行きを示す情報であり、「表示属性(枠線)」はオブジェクトを囲む枠線の種類を示す情報である。なお、図3の例に限定されず、オブジェクトの色、透過度または点滅速度などの他の表示属性が定義されてもよい。
【0039】
(オブジェクト解析部150)
オブジェクト解析部150は、オブジェクトデータからユーザにより操作される画面上に表示されるオブジェクトを特定し、特定したオブジェクトのうち移動方向を指示する1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第1のグループのオブジェクトとして特定する。また、オブジェクト解析部150は、各オブジェクトについて当該オブジェクトまでフォーカスを移動させるために要する操作回数をさらに特定する。具体的には、オブジェクト解析部150は、例えばまずオブジェクトデータ記憶部140に記憶されているオブジェクトデータから、「フォーカスの有無」が「有」であるオブジェクトを特定する。ここで、オブジェクト解析部150は、当該オブジェクトの「グループ」に「フォーカスが位置するオブジェクト」と、「操作回数」に「0回」と記憶させる。次に、オブジェクト解析部150は、当該オブジェクトの「フォーカス移動先オブジェクト(右)」、「フォーカス移動先オブジェクト(左)」、「フォーカス移動先オブジェクト(上)」および「フォーカス移動先オブジェクト(下)」に記憶されているIDを、1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトのID、すなわち第1のグループのオブジェクトのIDとして特定する。そして、オブジェクト解析部150は、オブジェクトデータ記憶部140に記憶されている上記第1のグループのオブジェクトIDを有するオブジェクトの「グループ」に「第1のグループのオブジェクト」と、「操作回数」に「1回」と記憶させる。
【0040】
また、例えば、オブジェクト解析部150は、2回以上の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第2のグループのオブジェクトとしてさらに特定する。具体的には、オブジェクト解析部150は、例えば、第1のグループのオブジェクトとして特定したオブジェクトの「フォーカス移動先オブジェクト(右)」、「フォーカス移動先オブジェクト(左)」、「フォーカス移動先オブジェクト(上)」および「フォーカス移動先オブジェクト(下)」に基づいて、2回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトのIDを特定することができる。同様に、オブジェクト解析部150は、3回以上の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを順次特定することができる。そして、オブジェクト解析部150は、特定した各オブジェクトのオブジェクトデータの「グループ」および「操作回数」の値を更新する。
【0041】
図4は、第1のグループおよび第2のグループのオブジェクトを特定した結果の一例を示す説明図である。図4を参照すると、フォーカスがオブジェクト10上に存在する。そして、上方向、下方向または右方向を指示する1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトとして、3つのオブジェクト12が特定されている。また、2回以上の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトとして、オブジェクト14が特定されている。ここで、上記オブジェクト12のオブジェクトデータの中の「グループ」には「第1のグループのオブジェクト」が記憶され、上記オブジェクト14のオブジェクトデータの中の「グループ」には「第2のグループのオブジェクト」が記憶されている。
【0042】
図5は、各オブジェクトまでフォーカスを移動させるために要する操作回数を特定した結果の一例を示す説明図である。図5を参照すると、各オブジェクトについて当該オブジェクトまでフォーカスを移動させるために要する操作回数が特定されている。ここで、各オブジェクトデータの中の「操作回数」には、図5の各オブジェクト上に記載されている回数が記憶されている。
【0043】
上記のように第1のグループのオブジェクトおよび第2のグループのオブジェクトが特定されると、オブジェクト解析部150は、各オブジェクトデータの「表示属性」を更新するために表示属性設定部160に処理の実行を要求する。
【0044】
(表示属性設定部160)
表示属性設定部160は、第1のグループのオブジェクトと他のオブジェクトとがユーザにより識別可能となるように、第1のグループのオブジェクトの表示属性を設定する。例えば、表示属性は、立体表示に際してのオブジェクトの奥行きを含み、表示属性設定部160は、第1のグループのオブジェクトの奥行きを他のオブジェクトの奥行きの値とは異なる値に設定する。具体的には、表示属性設定部160は、例えばまずオブジェクトデータ記憶部140に記憶されているオブジェクトデータから、「グループ」が「第1のグループのオブジェクト」であるオブジェクトを特定する。次に、表示属性設定部160は、オブジェクトデータ記憶部140に対して、当該オブジェクトの「表示属性(立体表示)」に「D2」を記憶させる。ここで「表示属性(立体属性)」は、立体表示に際してのオブジェクトの奥行きを示す情報である。また、表示属性設定部160は、オブジェクトデータ記憶部140に記憶されている各オブジェクトデータの中から、「グループ」が「フォーカスが位置するオブジェクト」であるオブジェクトデータを特定する。次に、表示属性設定部160は、オブジェクトデータ記憶部140に対して、当該オブジェクトデータの「表示属性(立体表示)」に「D2」よりも大きい「D1」を記憶させる。なお、「D1」および「D2」などの具体的な値は、予め固定的に定義されてもよく、ユーザにより変更可能であってもよい。
【0045】
図6は、第1のグループのオブジェクトの表示属性を設定した結果として表示される画面を示す説明図である。図6を参照すると、フォーカスが位置するオブジェクト20のオブジェクトデータの中の「表示属性(立体表示)」に「D1」が記憶されるため、オブジェクト20は奥行きD1で立体表示されている。また、第1のグループのオブジェクト22のオブジェクトデータの中の「表示属性(立体表示)」に「D2」が記憶されるため、オブジェクト20は奥行きD2で立体表示されている。このように、第1のグループのオブジェクトと他のオブジェクトとがユーザにより識別可能となっている。
【0046】
また、例えば、表示属性設定部は、第1のグループのオブジェクト、第2のグループのオブジェクトおよび他のオブジェクトがユーザにより互いに識別可能となるように、第2のグループのオブジェクトの表示属性をさらに設定する。具体的には、表示属性設定部160は、例えばまずオブジェクトデータ記憶部140に記憶されているオブジェクトデータから、「グループ」が「第2のグループのオブジェクト」であるオブジェクトを特定する。次に、表示属性設定部160は、オブジェクトデータ記憶部140に対して、当該オブジェクトの「表示属性(立体表示)」に「D2」よりも小さい「D3」を記憶させる。
【0047】
図7は、第1のグループおよび第2のグループのオブジェクトの表示属性を設定した結果として表示されるオブジェクトを示す説明図である。図7を参照すると、第2のグループのオブジェクト24のオブジェクトデータの中の「表示属性(立体表示)」に「D3」が記憶されるため、オブジェクト24は奥行きD3で立体表示されている。このように、第1のグループのオブジェクト、第2のグループのオブジェクトおよび他のオブジェクトがユーザにより互いに識別可能となっている。
【0048】
また、表示属性設定部160は、各オブジェクトの表示属性の属性値を操作回数に応じて設定してもよい。この場合、表示属性設定部160は、各オブジェクトの表示属性の中の「グループ」ではなく「操作回数」に基づいて、「表示属性(立体表示)」に所定の値を記憶させる。
【0049】
図8は、各オブジェクトの表示属性を操作回数に応じて設定した結果として表示されるオブジェクトを示す説明図である。図8を参照すると、操作回数に応じて各オブジェクトの「表示属性(立体表示)」に「D1」、「D2」、「D3」、「D4」、「D5」または「−(立体表示なし)」のいずれかが記憶され、各オブジェクトは「D1」、「D2」、「D3」、「D4」または「D5」のいずれかの奥行きで立体表示されるか、または立体表示されない。
【0050】
また、表示属性は、立体表示に際してのオブジェクトの奥行き以外のものを含んでもよい。表示属性は、例えば、オブジェクトを囲む枠線の種類、オブジェクトを表示する色等を含んでもよい。例えば、オブジェクト解析部150は、第1のグループのオブジェクトを囲む枠線の種類を、他のオブジェクトを囲む枠線の種類とは異なるものに設定してもよい。その場合、例えば、表示属性設定部160は、オブジェクトデータ記憶部140に対して、各オブジェクトの「表示属性(立体表示)」の代わりに「表示属性(枠線)」に、枠線の種類を示す所定の属性値を記憶させる。例えば、表示属性設定部160は、フォーカスが位置するオブジェクトの「表示属性(枠線)」には「太線」と記憶させ、第1のグループのオブジェクトデータの「表示属性(枠線)」には「点線」と記憶させる。
【0051】
図9は、第1のグループのオブジェクトの別の表示属性を設定した結果の示す説明図である。図9を参照すると、フォーカスが位置するオブジェクト20のオブジェクトデータの中の「表示属性(枠線)」に「太線」が記憶されるため、オブジェクト20の周りに太線の枠線が表示されている。また、第1のグループのオブジェクト22のオブジェクトデータの中の「表示属性(枠線)」に「点線」が記憶されるため、オブジェクト20の周りに点線の枠線が表示されている。このように、第1のグループのオブジェクトと他のオブジェクトとがユーザにより識別可能となっている。
【0052】
上記のように第1のグループのオブジェクトおよび第2のグループのオブジェクトの表示属性が設定されると、表示属性設定部160は、表示属性の設定完了を制御部130に通知する。
【0053】
(表示データ生成部170)
表示データ生成部170は、オブジェクトデータ記憶部140に記憶される各オブジェクトの表示属性に基づいて、表示部185に表示するための表示画像を生成する。例えば、表示データ生成部170は、オブジェクトデータ記憶部140に記憶される各オブジェクトの「表示属性(立体表示)」に基づき、第1のグループのオブジェクト、第2のグループのオブジェクトおよびフォーカスが位置するオブジェクトを立体表示させる表示画像を生成する。具体的には、表示データ生成部170は、例えばまず立体表示するオブジェクトのみが表示される第1の画像と、当該オブジェクト以外の部分のみが表示される第2の画像を生成する。そして、表示データ生成部170は、各オブジェクトの「表示属性(立体表示)」の奥行きを実現するずれ幅の分だけ、第1の画像上の各オブジェクトを左方向に移動させた画像を、第1の画像(右眼用)として生成する。また、表示データ生成部170は、第1の画像を第1の画像(左眼用)とする。そして、表示データ生成部170は、第1の画像(左眼用)と第2の画像を合成して左眼用画像を生成し、第1の画像(右眼用)と第2の画像を合成して右眼用画像を生成する。上記のように、右眼用画像に表示されるオブジェクトの位置と、左眼用画像に表示されるオブジェクトの位置とがずれることにより、ユーザの右眼と左眼の間で両眼視差が生じる。当該両眼視差により、ユーザは、立体表示されたオブジェクトを見ることができる。
【0054】
(出力部180)
出力部180は、制御部から入力される表示画像を映像信号に変換し、表示部185に出力する。立体表示方式としては、液晶シャッタ方式、偏光フィルタ方式、パララックスバリア方式またはレンチキュラ方式など、任意の方式が使用されてよい。
【0055】
(表示部185)
表示部185は、出力部180から入力される映像信号に従って、表示画像を表示する。
【0056】
(設定変更部190)
設定変更部190は、設定される表示属性の属性値の候補の個数をユーザに選択させる。例えば、表示属性として立体表示に際してのオブジェクトの奥行きが用いられる場合、表示部185に立体表示の設定画面が表示され、各オブジェクトに設定される奥行きの個数がユーザの操作により選択される。ここで、奥行きの候補値がユーザの操作により選択されることにより、結果的に個数が選択されてもよい。奥行きの個数を選択する操作が操作検出部120により検出されると、設定変更部190は、操作検出部120からユーザの操作に対応する情報を入力され、奥行きの候補値を認識する。例えば、設定変更部190は、奥行きの候補値として図7のように「D1」、「D2」、「D3」、「D4」、「D5」および「−(立体表示なし)」を認識する。そして、設定変更部190は、表示属性設定部160による処理の制御情報として、認識された候補値を設定する。その結果、表示属性設定部160は、オブジェクトデータ記憶部140に対して、当該候補値の中のいずれかの値を「表示属性(立体表示)」に記憶させるようになる。上記のように、ユーザは、表示属性の属性値の個数を選択し、変更することにより、各オブジェクトを表示する段階を変更することができる。例えば、ユーザは、表示属性の属性値の個数として4個を選択すると、図7のように各オブジェクトを4段階で表示させることができる。また、例えば、ユーザは、6個を選択すると、図8のように各オブジェクトを6段階で表示させることができる。
【0057】
また、設定変更部190は、予め定められた2つ以上の表示属性の候補の中からいずれか1つを上記表示属性としてユーザに選択させる。例えば、表示部185に表示の設定画面が表示され、利用する表示属性の種類がユーザの操作により選択される。例えば、当該設定画面上には、立体表示に際してのオブジェクトの奥行き、オブジェクトを囲む枠線の種類、オブジェクトを表示する色等の表示属性候補が表示される。当該表示属性候補の中から表示属性を選択する操作が操作検出部120により検出されると、設定変更部190は、操作検出部120からユーザの操作に対応する情報を入力され、選択された表示属性を認識する。そして、設定変更部190は、表示属性設定部160による処理の制御情報として、認識された表示属性を設定する。その結果、表示属性設定部160は、選択された表示属性に属性値を設定するようになる。上記のように、ユーザは、表示属性を選択することにより、より使い勝手のよい表示属性により各オブジェクトを表示させることができる。例えば、ユーザは、表示属性として立体表示に際してのオブジェクトの奥行きを選択すると、図6のようにオブジェクトを立体表示させることができる。また、例えば、ユーザは、オブジェクトを囲む枠線の種類を選択すると、図9のようにオブジェクトを枠線付きで表示させることができる。
【0058】
以上、表示制御装置100の各構成について説明したが、表示制御装置100は、典型的には、ハードウェエアおよびソフトウェアの組み合わせにより実現され得る。コンテンツ取得部110は、例えばチューナ、復調器およびTS復号器により実現され得る。操作検出部120は、例えば赤外線を電気信号に変換するフォトダイオードおよびIC回路により実現され得る。制御部130、オブジェクトデータ記憶部140、オブジェクト解析部150、表示属性設定部160、表示データ生成部170および設定変更部190は、CPU、RAMおよびROMによって実現され得る。例えば、CPUは、表示制御装置100の動作全般を制御する。また、ROMには、表示制御装置100の動作を制御するためのプログラムおよびデータが格納され、RAMにはCPUによる処理の実行時にプログラムおよびデータが一時的に記憶される。また、出力部180は、ビデオカードにより実現され得る。また、表示部185は、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ、FED等の任意のディスプレイにより実現され得る。
【0059】
[3:処理の流れの例]
次に、図10を用いて、上記の一実施形態に係る表示制御処理の流れについて説明する。図10は、本発明の一実施形態に係る表示制御装置100による処理の流れの一例を示すフローチャートである。当該処理の流れの一例は、放送信号に含まれるコンテンツデータの中のオブジェクトが表示される場合の例示的な処理の流れである。
【0060】
図10を参照すると、まずステップS410において、コンテンツ取得部110が、放送信号からコンテンツデータを取得する。すると、ステップS420において、制御部130が、コンテンツデータに含まれる付加データに基づいて上述したオブジェクトデータを生成し、生成したオブジェクトデータをオブジェクトデータ記憶部140に記憶させる。
【0061】
次に、ステップS430において、オブジェクト解析部150が、ユーザにより操作される画面上に表示されるオブジェクトの中から、移動方向を指示する1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第1のグループのオブジェクトとして特定する。また、オブジェクト解析部150は、2回以上の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第2のグループのオブジェクトとしてさらに特定してもよい。
【0062】
次に、ステップS440において、表示属性設定部160は、第1のグループのオブジェクトと他のオブジェクトとがユーザにより識別可能となるように、第1のグループのオブジェクトの表示属性を設定する。また、表示属性設定部160は、第1のグループのオブジェクト、第2のグループのオブジェクトおよび他のオブジェクトがユーザにより互いに識別可能となるように、第2のグループのオブジェクトの表示属性をさらに設定してもよい。なお、各オブジェクトの表示属性は、オブジェクトデータ記憶部140に記憶される。
【0063】
次に、ステップS450において、表示データ生成部170は、オブジェクトデータ記憶部140に記憶される各オブジェクトの表示属性に基づいて、表示部185に表示するための表示画像を生成する。
【0064】
そして、ステップS460において、出力部180が、制御部130から入力される表示画像を映像信号に変換し、表示部185が、出力部180から入力される映像信号に従って表示画像を表示する。
【0065】
ステップS470において、制御部130は、操作検出部120によりフォーカスの移動方向を指示する操作が検出されたか否かを判定する。ここで、当該操作が検出された場合には、処理はステップS430へ進む。一方、当該操作が検出されなかった場合には、処理はステップS450へ進む。
【0066】
なお、フローチャートには記載していないが、新たなオブジェクトデータが生成された場合には処理は適宜ステップS420へ進み、新たなコンテンツデータを取得した場合には処理は適宜ステップS410へ進む。
【0067】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0068】
1 表示制御システム
80 受信アンテナ
90 操作入力装置
100 表示制御装置
120 操作検出部
130 制御部
140 オブジェクトデータ記憶部
150 オブジェクト解析部
160 表示属性設定部
185 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動方向を指示する操作を検出する操作検出部と、
ユーザにより操作される画面上に表示されるオブジェクトの中から、1回の前記操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第1のグループのオブジェクトとして特定するオブジェクト解析部と、
前記第1のグループのオブジェクトと他のオブジェクトとがユーザにより識別可能となるように、前記第1のグループのオブジェクトの表示属性を設定する表示属性設定部と、
を備える表示制御装置。
【請求項2】
前記表示属性は、立体表示に際してのオブジェクトの奥行きを含み、
前記表示属性設定部は、前記第1のグループのオブジェクトの奥行きを他のオブジェクトの奥行きの値とは異なる値に設定する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項3】
前記オブジェクト解析部は、2回以上の前記操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第2のグループのオブジェクトとしてさらに特定し、
前記表示属性設定部は、前記第1のグループのオブジェクト、前記第2のグループのオブジェクトおよび他のオブジェクトがユーザにより互いに識別可能となるように、前記第2のグループのオブジェクトの表示属性をさらに設定する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項4】
前記オブジェクト解析部は、各オブジェクトについて当該オブジェクトまでフォーカスを移動させるために要する操作回数をさらに特定し、
前記表示属性設定部は、各オブジェクトの前記表示属性の属性値を前記操作回数に応じて設定する、
請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項5】
設定される前記属性値の候補の個数をユーザに選択させる設定変更部をさらに備える、請求項4に記載の表示制御装置。
【請求項6】
予め定められた2つ以上の表示属性の候補の中からいずれか1つを前記表示属性としてユーザに選択させる設定変更部をさらに備える、請求項1に記載の表示制御装置。
【請求項7】
移動方向を指示する操作を検出し、表示装置を制御するコンピュータを、
ユーザにより操作される画面上に表示されるオブジェクトの中から、1回の前記操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第1のグループのオブジェクトとして特定するオブジェクト解析部と、
前記第1のグループのオブジェクトと他のオブジェクトとがユーザにより識別可能となるように、前記第1のグループのオブジェクトの表示属性を設定する表示属性設定部と、
として機能させるためのプログラム。
【請求項8】
ユーザにより操作される画面上に表示されるオブジェクトの中から、移動方向を指示する1回の操作によりフォーカスが移動可能なオブジェクトを第1のグループのオブジェクトとして特定するステップと、
前記第1のグループのオブジェクトと他のオブジェクトとがユーザにより識別可能となるように、前記第1のグループのオブジェクトの表示属性を設定するステップと、
を含む表示制御方法。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2012−128662(P2012−128662A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−279524(P2010−279524)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】