説明

表示器、輝度制御方法、およびプログラム

【課題】バックライトの輝度をユーザが所望する範囲内において照度に基づき設定可能な表示器を提供する。
【解決手段】照度センサ109と、第1動作モードにおいて、測定により得られた照度とバックライト84の輝度とを対応付けて格納する対応付け部13と、第1照度と第1輝度とが対応付けられて格納され、かつ第2照度と第2輝度とが対応付けられて格納された状態で、第1輝度が最小輝度となりかつ第2輝度が最大輝度となるように、第1照度と第2照度との間の照度における輝度を、第1照度と第2照度と第1輝度と第2輝度とに基づいて算出する算出部14と、第2動作モードにおいて、測定された照度に基づき輝度を設定する設定部15とを備える。設定部15は、第1照度と第2照度との間の照度が測定された場合、算出された輝度のうち当該測定により得られた照度に応じた輝度とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示器、輝度制御方法、およびプログラムに関する。特に、照度に応じて輝度を設定する表示器、当該表示器における輝度制御方法、当該表示器を制御するプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、測定した照度に応じてバックライトの輝度を調整する機器が知られている。
たとえば、特許文献1には、上記機器として車両用モニタ装置が開示されている。当該車両用モニタ装置は、運転室の照度をフォトセンサで検出し、A/D(Analog/Digital)変換してCPU(Central Processing Unit)に取り込む。また、車両用モニタ装置は、輝度がかなり大か、中程度か、低いかのいずれのレベルにあるかを判定する。さらに、車両用モニタ装置は、当該判定結果に応じて液晶パネルのバックライトの輝度を、運転室の照度が低いと下げる。車両用モニタ装置は、当該構成により、運転室内でのタッチパネル付きモニタ装置を、日中、夜間に拘わらず見易くしている。
【0003】
また、特許文献2には、上記機器として、表示装置が開示されている。当該表示装置は、周囲の明るさを検知する照度センサを備える。表示装置は、照度センサが検知する明るさの度合いが高い場合は、明るさの度合いが低い場合に比べてバックライトの発光量を低下させると共に、点灯時における表示ランプの発光量を増加する。
【0004】
また、特許文献3には、上記機器として、照明制御装置が開示されている。当該照明制御装置は、照明器具に近接した位置に設けられてその場所の照度を測定する照度センサと、照明器具の照度を所定範囲に設定する照度設定器と、照明制御機構とを備えている。照明制御機構は、照度センサによる測定照度が照度設定器で設定された設定範囲に維持されるように照明器具への供給電流を制御する。
【0005】
特許文献4には、バックライトの輝度を制御することなく、周囲の明るさの違いによる液晶パネル明るさの感じ方を改善することを目的とした画像表示装置が開示されている。当該画像表示装置は、映像信号に応じた映像を表示する液晶パネルを有する液晶表示装置と、液晶パネルの周囲の明るさを検出するセンサからの明るさ情報に基づき、液晶パネルにおける液晶の一対の電極間の電圧を変化させて液晶パネルの輝度特性を補正する映像処理部とを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平9−175232号公報
【特許文献2】特開平6−265848号公報
【特許文献3】特開平1−176697号公報
【特許文献4】特開2006−78736号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1〜3の装置や機器は、上述したように、測定した照度に応じてバックライトの輝度を調整することはできる。しかしながら、輝度の調整可能な範囲が装置や機器において予め定められているため、調整後の輝度は、必ずしもユーザが所望する輝度であるとは限らない。たとえば、或るユーザにとっては、設定された輝度が所望する輝度よりも高すぎたり、あるいは低すぎたりすることが生じる。また、特許文献4は、バックライトの輝度を制御する構成ではない。
【0008】
本願発明は、上記問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、バックライトの輝度をユーザが所望する範囲内において照度に基づき設定可能な表示器、当該表示器における輝度制御方法、当該表示器を制御するプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の表示器は、バックライトを備えた表示器であって、表示器の周囲の照度を測定するセンサと、第1動作モードにおいて、照度が測定されたことに基づき、当該測定により得られた照度を示した照度情報とバックライトの輝度を示した輝度情報とを対応付けて記憶装置に格納する対応付け手段と、第1照度を示した第1照度情報と第1輝度を示した第1輝度情報とが対応付けられて記憶装置に格納され、かつ第2照度を示した第2照度情報と第2輝度を示した第2輝度情報とが対応付けられて記憶装置に格納された状態において、第1輝度が最小輝度となりかつ第2輝度が最大輝度となるように、第1照度と第2照度との間の照度における輝度を、第1照度と第2照度と第1輝度と第2輝度とに基づいて算出する算出手段と、第2動作モードにおいて、照度が測定されたことに基づき、バックライトの輝度を設定する設定手段とを備える。設定手段は、第1照度と第2照度との間の照度が測定されたことに基づき、バックライトの輝度を、算出された輝度のうち当該測定により得られた照度に応じた輝度に設定する。
【0010】
好ましくは、算出手段は、第1照度と第2照度との間の範囲を予め定められた個数の区分に分類し、第1照度と第2照度との間の照度における輝度を、区分毎に算出する。
【0011】
好ましくは、表示器は、第1動作モードにおいて、入力部を介した指示に基づき、各区分において算出された輝度を変更する変更手段をさらに備える。
【0012】
好ましくは、表示器は、第3動作モードおよび第2動作モードにおいて、区分に対応する第1画像を当該区分毎に表示部に表示させる表示制御手段をさらに備える。対応付け手段は、第3動作モードにおいて、入力部を介して第1画像が選択されたことに基づき、当該選択された第1画像に対応した区分と輝度情報とを対応付けて記憶装置に格納する。設定手段は、第2動作モードにおいて、入力部を介して第1画像が選択されたことに基づき、バックライトの輝度を、当該選択された第1画像に対応した区分に対応付けされた輝度情報に基づいて設定する。
【0013】
好ましくは、記憶装置は、区分と算出された輝度とを各区分に亘り対応付けた対応付け情報を格納するためのデータ領域を複数備える。表示制御手段は、第1動作モードにおいて、データ領域を特定するための第2画像を当該データ領域毎に表示部に表示させる。設定手段は、入力部を介して第2画像が選択されたことに基づき、当該選択された第2画像により特定されるデータ領域に格納された対応付け情報を用いて、バックライトの輝度を設定する。
【0014】
好ましくは、表示制御手段は、第1動作モードにおいて、測定された照度を表示部に表示させる。
【0015】
本発明の輝度制御方法は、バックライトを備えた表示器における輝度制御方法であって、表示器の周囲の照度を測定するステップと、第1動作モードにおいて、照度が測定されたことに基づき、当該測定により得られた照度を示した照度情報とバックライトの輝度を示した輝度情報とを対応付けて記憶装置に格納するステップと、第1照度を示した第1照度情報と第1の輝度を示した第1輝度情報とが対応付けて記憶装置に格納され、かつ第2照度を示した第2照度情報と第2輝度を示した第2輝度情報とが記憶装置に対応付けて格納された状態において、第1輝度が最小輝度となりかつ第2輝度が最大輝度となるように、第1照度と第2照度との間の照度における輝度を、第1照度と第2照度と第1輝度と第2輝度とに基づいて算出するステップと、第2動作モードにおいて、照度が測定されたことに基づき、バックライトの輝度を設定するステップとを備える。輝度を設定するステップでは、第1照度と第2照度との間の照度が測定されたことに基づき、バックライトの輝度を、算出された輝度のうち当該測定により得られた照度に応じた輝度に設定する。
【0016】
本発明のプログラムは、バックライトを備えた表示器を制御するためのプログラムであって、表示器の周囲の照度を測定するステップと、第1動作モードにおいて、照度が測定されたことに基づき、当該測定により得られた照度を示した照度情報とバックライトの輝度を示した輝度情報とを対応付けて記憶装置に格納するステップと、第1照度を示した第1照度情報と第1の輝度を示した第1輝度情報とが対応付けて記憶装置に格納され、かつ第2照度を示した第2照度情報と第2輝度を示した第2輝度情報とが記憶装置に対応付けて格納された状態において、第1輝度が最小輝度となりかつ第2輝度が最大輝度となるように、第1照度と第2照度との間の照度における輝度を、第1照度と第2照度と第1輝度と第2輝度とに基づいて算出するステップと、第2動作モードにおいて、照度が測定されたことに基づき、バックライトの輝度を設定するステップとを、表示器に実行させる。輝度を設定するステップでは、第1照度と第2照度との間の照度が測定されたことに基づき、バックライトの輝度を、算出された輝度のうち当該測定により得られた照度に応じた輝度に設定する。
【発明の効果】
【0017】
バックライトの輝度をユーザが所望する範囲内において照度に基づき設定可能となるといった効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】表示器の外観を示した図である。
【図2】表示器として機能するコンピュータシステムのハードウェア構成を表わすブロック図である。
【図3】表示器の動作の概念を説明するための図である。
【図4】表示器の動作概要を説明するための図である。
【図5】表示器を示したブロック図である。
【図6】通常運転の動作モードにおける、タッチパネルにおける表示部の表示画面の状態を示した図である。
【図7】図6に示した領域M1と領域M2と領域M3とに対してタッチ操作が順次行なわれた後の表示画面の状態を示した図である。
【図8】ユーザのタッチ操作によって、図7に示した「オフライン」の画像が選択された後の表示画面の状態を示した図である。
【図9】ユーザのタッチ操作によって、図8に示した「輝度設定」の画像が選択された後の表示画面の状態を示した図である。
【図10】ユーザのタッチ操作によって、図9に示した「自動」の画像が選択された後の表示画面の状態を示した図である。
【図11】ユーザのタッチ操作によって、図10に示した「メモリ」の画像が選択された後の表示画面の状態を示した図である。
【図12】ユーザのタッチ操作によって、図9に示した「手動」の画像が選択された後の表示画面の状態を示した図である。
【図13】ユーザのタッチ操作によって、図12に示した「メモリ」の画像が選択された後の表示画面の状態を示した図である。
【図14】記録情報を示した図である。
【図15】輝度割付情報を示した図である。
【図16】表示器1において輝度の設定を行なうための処理の流れを示したフローチャートである。
【図17】図16のステップS10における処理の詳細を示したフローチャートである。
【図18】図17のステップS106における処理の詳細を示したフローチャートである。
【図19】図18のステップS206における処理の詳細を示した図である。
【図20】図19のステップS312における処理の詳細を示した図である。
【図21】図19のステップS312における処理の詳細を示した図であって、図20のステップS416に続く処理を示した図である。
【図22】図18のステップS210における処理の詳細を示した図である。
【図23】図22のステップS512における処理の詳細を示した図である。
【図24】最小輝度と最大輝度と中間輝度とを利用して、通常運転の動作モードにおいてバックライトの輝度を調整する構成を説明するための図である。
【図25】照度と輝度との関係を変更する機能を備えた表示器のブロックを示した図である。
【図26】変更部を用いて区分4の輝度を変更した場合を示した図である。
【図27】輝度割付情報を3つ記憶装置に格納可能とした表示器における表示画面を示した図である。
【図28】複数の輝度割付情報を格納した構成の一例としての他の輝度割付情報を示した図である。
【図29】手動設定モードにおいて照度情報と輝度情報との対応付けを示した情報を予め複数設定する場合における表示画面を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明に係る表示器について、図1〜図29に基づいて説明すると、以下のとおりである。なお、以下の説明では、同一の部材について同一の符号を付している。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0020】
<1.表示器の外観>
図1は、表示器1の外観を示した図である。図1に示されるように、表示器1は、タッチパネル108を備えている。なお、本実施の形態では、「タッチパネル」とは、入力装置としてのパネルと表示装置とを備えた機器をいう。表示器1は、表示器1の側面および/または裏面に、通信用のコネクタや電源供給用のコネクタなどの各種コネクタ(図示せず)を備えている。表示器1は、たとえば、タッチパネル式のプログラマブル表示器である。
【0021】
なお、表示器1は、必ずしも、タッチパネル108を備える構成でなくてもよい。表示器1は、表示装置とタッチパネル式以外の入力装置とを備える構成であってもよい。あるいは、表示器1は、当該入力装置に接続可能な表示装置であってもよい。
【0022】
<2.ハードウェア構成>
図2は、表示器1として機能するコンピュータシステム100のハードウェア構成を表わすブロック図である。図2に示されるように、コンピュータシステム100は、主たる構成要素として、プログラムを実行するCPU101と、コンピュータシステム100の使用者による指示の入力を受ける操作キー106およびタッチパネル108と、CPU101によるプログラムの実行により生成されたデータ、又は操作キー106若しくはタッチパネル108を介して入力されたデータを格納するRAM103と、データを不揮発的に格納するROM102と、メモリカードリーダライタ104と、スピーカ105と、通信IF107と、照度センサ109と、センサアンプ110とを含む。各構成要素は、相互にデータバスによって接続されている。メモリカードリーダライタ104には、メモリカード1041が装着される。以下では、RAM103は、不揮発性のRAMであるとして説明する。なお、操作キーとは、たとえば電源投入キーやリセットキーなどのハードウェアキーである。
【0023】
コンピュータシステム100における処理は、各ハードウェアおよびCPU101により実行されるソフトウェアによって実現される。このようなソフトウェアは、ROM102に予め記憶されている場合がある。また、ソフトウェアは、メモリカード1041その他の記憶媒体に格納されて、プログラムプロダクトとして流通している場合もある。あるいは、ソフトウェアは、いわゆるインターネットに接続されている情報提供事業者によってダウンロード可能なプログラムプロダクトとして提供される場合もある。このようなソフトウェアは、メモリカードリーダライタ104その他の読取装置によりその記憶媒体から読み取られて、あるいは、通信IF107を介してダウンロードされた後、ROM102に一旦格納される。そのソフトウェアは、CPU101によってROM102から読み出され、RAM103に実行可能なプログラムの形式で格納される。CPU101は、そのプログラムを実行する。
【0024】
同図に示されるコンピュータシステム100を構成する各構成要素は、一般的なものである。したがって、本発明の本質的な部分は、RAM103、ROM102、メモリカード1041その他の記憶媒体に格納されたソフトウェア、あるいはネットワークを介してダウンロード可能なソフトウェアであるともいえる。なお、コンピュータシステム100の各ハードウェアの動作は周知であるので、詳細な説明は繰り返さない。
【0025】
なお、記録媒体としては、メモリカードに限られず、CD−ROM、FD(Flexible Disk)、ハードディスク、磁気テープ、カセットテープ、光ディスク(MO(Magnetic Optical Disc)/MD(Mini Disc)/DVD(Digital Versatile Disc))、IC(Integrated Circuit)カード(メモリカードを除く)、光カード、マスクROM、EPROM(Electronically Programmable Read-Only Memory)、EEPROM(Electronically Erasable Programmable Read-Only Memory)、フラッシュROMなどの半導体メモリ等の固定的にプログラムを担持する媒体でもよい。
【0026】
ここでいうプログラムとは、CPUにより直接実行可能なプログラムだけでなく、ソースプログラム形式のプログラム、圧縮処理されたプログラム、暗号化されたプログラム等を含む。
【0027】
<3.動作概要>
表示器1は、照度に応じてタッチパネル108(詳しくは、タッチパネル108のバックライト)の輝度を自動調整する機能を有している。また、表示器1は、ユーザが予め設定した輝度の範囲内で、上記自動調整を行なう。以下、表示器1の動作概要について説明する。
【0028】
図3は、表示器1の動作の概念を説明するための図である。図3に示されるように、表示器1は、輝度の設定を行なう動作モードにおいて、或る環境下で照度I1を検出したとする。このとき、ユーザは、ユーザにとって適切な輝度(図3では、輝度L1)を表示器1において設定する。また、表示器1が、他の環境下において照度I2を検出したとする。このとき、ユーザは、ユーザにとって適切な輝度(図3では、輝度L2)を表示器1において設定する。なお、図3では、照度I1<照度I2、輝度L1<輝度L2の例を示している。
【0029】
表示器1は、輝度の設定を行なう動作モードから通常運転の動作モード(第2動作モード)に切換わると、輝度の自動調整を行なうために、関数fs(I)に基づいて輝度を自動調整する。たとえば、表示器1は、照度Ixの環境下においては、タッチパネル108の輝度を輝度Lxに調整する。
【0030】
なお、関数fs(I)は、照度I1と輝度L1と、照度I2と輝度L2とに基づき設定される。また、I1<Ix<I2、かつL1<Lx<L2である。また、輝度Lx=fs(Ix)である。また、照度I1以下では輝度L=L1であり、照度I2以上では輝度L=L2である。
【0031】
図4は、表示器1の動作概要を説明するための図である。つまり、図4は、図3で示した概念を具体化して示した図である。図4に示されるように、表示器1は、照度I1と照度I2との間の範囲(I1〜I2)を複数の区分に分割する。なお、図4では、表示器1は、当該範囲を8つの区分に均等に分割した例を示している。
【0032】
表示器1は、輝度Lが照度Iに応じて段階的に変化するよう、かつ各区分において輝度Lの値が一定となるように、輝度Lを設定する。なお、図4は、隣接する区分との輝度の差が各区分で一定となるように、輝度Lを設定する例を示している。
【0033】
表示器1は、輝度の設定を行なう動作モードから通常運転の動作モードに切換わると、輝度の自動調整を行なうために、階段状の関数ft(I)に基づいて輝度を自動調整する。
【0034】
以上のように、表示器1は、輝度の設定を行なうモードにおいて、第1照度に対応させて第1輝度(最小輝度)を設定し、第2照度に対応させて第2輝度(最大輝度)を設定しておくことにより、通常運転の動作モードにおいて、上記最小輝度と上記最大輝度との間の輝度であって、かつ測定した照度に応じた輝度に、バックライトの輝度を調整することが可能となる。
【0035】
このように、ユーザは、表示器1において、最小輝度と最大輝度とをそれぞれ照度に対応付けて格納可能となる。また、ユーザは、通常運転の動作モードにおいて、上記最小輝度と上記最大輝度との間の輝度であって、かつ測定された照度に応じた輝度で表示器1に表示される画像を視認することができる。
【0036】
以下では、図4に示した照度Iと輝度Lとの関係を有する表示器1を実現するための具体的構成について説明する。
【0037】
<4.ブロック>
図5は、表示器1を示したブロック図である。図5に示されるように、表示器1は、制御部10と、記憶装置20と、タッチパネル108と、照度センサ109と、センサアンプ110とを備えている。制御部10は、表示制御部11と、動作モード切換部12と、対応付け部13と、算出部14と、設定部15とを含む。タッチパネル108は、表示部81と、入力部82と、ドライバ回路83と、バックライト84とを含む。
【0038】
表示部81は、たとえば液晶モニタである。入力部82は、位置入力装置である。ドライバ回路83は、バックライト84の輝度を制御する。バックライト84は、表示部81の表示面全体に略均一な光を照射する。バックライトとしては、たとえば、LED(Light Emitting Diode)、冷陰極管を用いることができる。
【0039】
記憶装置20は、ROM102、RAM103で構成される(図2参照)。記憶装置20には、少なくとも、後述する、記録情報DA1(図14参照)と、輝度割付情報DA2(図15参照)とが格納される。
【0040】
照度センサ109は、表示器1の周囲の照度を測定する。照度センサ109は、たとえば、表示部81の表示画面の周囲(筐体部分)に設置される。照度センサ109は、センシングにより得られた信号(アナログ信号)を、センサアンプ110に送る。
【0041】
センサアンプ110は、アナログ信号を増幅するとともに、当該増幅したアナログ信号をデジタル信号に変換する。センサアンプ110は、変換したデジタル信号を、制御部10の対応付け部13に送る。
【0042】
表示制御部11は、表示部81に画像を表示させる。表示制御部11は、たとえば、輝度の設定を行なう動作モードにおいて、照度センサ109が検知した照度を表示部81に表示させる。表示制御部11が表示する画像の具体例については、後述する。
【0043】
動作モード切換部12は、入力部82からの指示に応じて、表示器1の動作モードを切換える。ところで、輝度の設定を行なう動作モードは、後述するように、自動設定モード(第1動作モード)と、手動設定モード(第3動作モード)がある。
【0044】
動作モード切換部12は、入力部82から第1の指示を受け付けた場合、表示器1の動作モードを、上記自動設定モードに切換える。また、動作モード切換部12は、入力部82からの第2の指示を受け付けた場合、表示器1の動作モードを上記手動設定モードに切換える。また、動作モード切換部12は、入力部82から第3の指示を受け付けた場合、表示器1の動作モードを通常運転の動作モードに切換える。動作モード切換部12は、動作モードを切換える度に、対応付け部13、算出部14、設定部15に、切換えた後の動作モードを特定するための情報を送る。なお、各動作モードへの具体的移行方法については、後述する(図6〜図13)。
【0045】
対応付け部13は、上記自動設定モードにおいて、照度センサ109によって照度が測定されたことに基づき、当該測定により得られた照度を示した照度情報とバックライト84の輝度を示した輝度情報とを対応付けて記憶装置20に格納する。なお、当該対応付けされた照度情報と輝度情報とを含む情報が、上記の記録情報DA1に該当する(図14参照)。
【0046】
算出部14は、第1照度(たとえば図4の照度I1)を示した第1照度情報と第1輝度(図4の輝度L1)を示した第1輝度情報とが対応付けられて記憶装置20に格納され、かつ第2照度(図4の照度I2)を示した第2照度情報と第2輝度(図4の輝度L2)を示した第2輝度情報とが対応付けられて記憶装置20に格納された状態において、以下の処理を行なう。つまり、算出部14は、2つの照度情報と2つの輝度情報とが上記記録情報DA1に格納された状態において、以下の処理を行なう。
【0047】
算出部14は、記憶装置20から記録情報DA1を読み出す。算出部14は、第1輝度が最小輝度となりかつ第2輝度が最大輝度となるように、第1照度と第2照度との間の照度における輝度を、第1照度と第2照度と第1輝度と第2輝度とに基づいて算出する。
【0048】
また、算出部14は、第1照度と第2照度との間の範囲を予め定められた個数の区分に分類する。さらに、算出部14は、第1照度と第2照度との間の照度における輝度を、上記区分毎に算出する。
【0049】
具体的には、算出部14は、輝度Lが照度Iに応じて段階的に変化するよう、かつ各区分において輝度Lの値が一定となるように、輝度Lを設定する。また、算出部14は、隣接する区分との輝度の差が各区分で一定となるように、輝度Lを設定する。
【0050】
算出部14は、算出した各区分における輝度を示した輝度情報を、当該区分における照度を示した照度情報と対応付けて記憶装置20に格納する。なお、当該対応付けされた照度情報と輝度情報とを含む情報が、上記の輝度割付情報DA2に該当する(図15参照)。
【0051】
設定部15は、通常運転の動作モードにおいて、照度センサ109によって照度が測定されたことに基づき、バックライト84の輝度を設定する。なお、設定部15は、ドライバ回路83に制御信号を送ることにより、バックライト84の輝度を設定する。より詳しくは、設定部15は、記憶装置20から輝度割付情報DA2を読み出す。さらに、設定部15は、第1照度と第2照度との間の照度が測定されたことに基づき、バックライト84の輝度を、輝度割付情報DA2に基づいて設定する。つまり、設定部15は、第1照度と第2照度との間の照度が測定されたことに基づき、バックライト84の輝度を、算出部14で算出された輝度のうち当該測定により得られた照度に応じた輝度に設定する。
【0052】
なお、対応付け部13の他の機能と、設定部15の他の機能については、後述する。また、以下では、バックライト84における輝度の調整可能な範囲が0〜500カンデラである場合を例に挙げて説明する。
【0053】
<5.画面遷移>
図6は、通常運転の動作モードにおける、タッチパネル108における表示部81の表示画面の状態を示した図である。図6に示されるように、表示制御部11は、表示部81に数字の「1」〜「8」を表示させる。表示器1は、領域M1と領域M2と領域M3とに対してタッチ操作が順次行なわれたことを検知した場合、表示画面を遷移する。
【0054】
図7は、図6に示した領域M1と領域M2と領域M3とに対してタッチ操作が順次行なわれた後の表示画面の状態を示した図である。図7に示されるように、表示制御部11は、表示部81の表示画面に、「リセット」を示す画像701と、「オフライン」を示す画像702と、「戻る」を示す画像703とを表示させる。
【0055】
なお、3つの領域M1、M2、M3に対してタッチ操作を順次行なうと図7の表示画面に遷移する例を挙げて説明しているが、このような構成に限定されるものではない。たとえば、2つの領域M1、M2に対してタッチ操作を順次行なうと図7に示した表示画面に遷移するように表示器1を構成してもよい。図7に示した表示画面への遷移方法は特に限定されるものではない。
【0056】
図8は、ユーザのタッチ操作によって、図7に示した「オフライン」の画像701が選択された後の表示画面の状態を示した図である。なお、「オフライン」とは、通常運転の動作モード(オンライン)とは異なる動作モードである。図8に示されるように、表示制御部11は、複数の選択可能な画像801〜805を表示画面に表示させる。表示制御部11は、たとえば、「輝度設定」示す画像803、および「戻る」を示す画像805を表示画面に表示させる。
【0057】
図9は、ユーザのタッチ操作によって、図8に示した「輝度設定」の画像803が選択された後の表示画面の状態を示した図である。図9に示されるように、表示制御部11は、「手動」を示した画像901と、「自動」を示した画像902と、「戻る」を示した画像903とを、表示画面に表示させる。
【0058】
図10は、ユーザのタッチ操作によって、図9に示した「自動」の画像902が選択された後の表示画面の状態を示した図である。図10に示されるように、表示制御部11は、「デフォルト」を示した画像1001と、「メモリ」を示した画像1002と、「戻る」を示した画像1003とを、表示画面に表示させる。
【0059】
なお、タッチ操作により「デフォルト」を示した画像1001が選択された場合、表示器1は、輝度と照度との関係を、予め表示器1の製造メーカが設定した関係、あるいはユーザが別途設定しておいた関係に設定する。あるいは、タッチ操作により「デフォルト」を示した画像1001が選択された場合、表示器1は、輝度と照度との関係を、予め表示器1の製造メーカが設定した関係、あるいはユーザが別途設定しておいた関係に設定するとともに、動作モードを通常運転の動作モード(オンライン)に移行してもよい。
【0060】
図11は、ユーザのタッチ操作によって、図10に示した「メモリ」の画像1002が選択された後の表示画面の状態を示した図である。図11に示されるように、表示制御部11は、輝度を設定するためのマトリクス状の画像1101と、選択された「記録位置」を表示する領域1102と、「現在の照度」を表示する領域1103と、「設定輝度」を表示する領域1104と、「記録消去」を実行するための領域1105と、「戻る」を示す画像1106と、「保存」を示す画像1107と、「割付」を示す画像1108と、「確定」を示す画像1109と、記録位置を数字で示した8個の画像1111〜1118とを、表示画面に表示させる。
【0061】
なお、表示器1は、「メモリ」の画像1002が選択された直後において、「割付」を示す画像1108と「確定」を示す画像1109とを表示する必要はない。たとえば、後述する輝度割付操作の処理(図19のステップS312、および図21参照)において、表示器1は、「保存」を示す画像1107が選択されたことに基づき、「割付」を示す画像1108を表示してもよい。また、当該輝度割付操作の処理において、表示器1は、「割付」を示す画像1108が選択されたことに基づき、「確定」を示す画像1109を表示してもよい。より詳しくは、表示器1は、後述するステップS432が行なわれた後に、「確定」を示す画像1109を表示してもよい。
【0062】
また、「メモリ」の画像1002が選択された後に「割付」を示す画像1108と「確定」を示す画像1109とを表示するとともに、当該画像1108、1109の選択を受け付けないように、表示器1を構成してもよい。なお、当該構成においては、画像1108、1109の選択ができないことをユーザが視認可能となるように、表示器1は、画像1108、1109を、「戻る」を示す画像1106および「保存」を示す画像1107とは異なる表示態様で表示することが好ましい。
【0063】
また、このような構成を表示器1が採る場合、輝度割付操作の処理(図21参照)において、表示器1は、「保存」を示す画像1107が選択されたことに基づき、「割付」を示す画像1108の選択を受け付けない状態から、画像1108の選択を受け付ける状態へと移行すればよい。また、当該輝度割付操作の処理において、表示器1は、「割付」を示す画像1108が選択されたことに基づき、「確定」を示す画像1109の選択を受け付けない状態から、画像1109の選択を受け付ける状態へと移行すればよい。より詳しくは、後述するステップS432が行なわれた後に、表示器1は、「確定」を示す画像1109の選択を受け付けない状態から、画像1109の選択を受け付ける状態へと移行すればよい。
【0064】
表示器1においては、輝度の調整可能な範囲である0〜500カンデラを256ステップに分割し、256ステップ目が100%(つまり500カンデラ)となるように設定している。ユーザが、マトリクス状の画像1101において、たとえば256ステップ目をタッチ操作により選択することにより、表示器1は、輝度L=500カンデラの設定を行なう。
【0065】
以下では、一例として、ユーザが、タッチ操作により画像1111を選択することにより、表示器1が最小輝度の登録を受け付ける構成とする。さらに、ユーザが、タッチ操作により画像1118を選択することにより、表示器1が最大輝度の登録を受け付ける構成とする。なお、最小輝度および最大輝度の登録を受け付ける構成は、このような構成に限定されるものではない。なお、以下では、「記録位置「n」」(n:1〜8の自然数)と表記したときは、表示画面における画像111nを示すものとする。
【0066】
図11に示した表示画面において行なわれる表示器1の動作の詳細については、後述する(図20、図21)。なお、図11および図10に示した表示画面は、上述した自動設定モードにおける画面である。
【0067】
図12は、ユーザのタッチ操作によって、図9に示した「手動」の画像901が選択された後の表示画面の状態を示した図である。図12に示されるように、表示制御部11は、「デフォルト」を示した画像1201と、「メモリ」を示した画像1202と、「戻る」を示した画像1203とを、表示画面に表示させる。
【0068】
なお、タッチ操作により「デフォルト」を示した画像1201が選択された場合、表示器1は、輝度と照度との関係を、予め表示器1の製造メーカが設定した関係、あるいはユーザが別途設定しておいた関係に設定する。あるいは、タッチ操作により「デフォルト」を示した画像1201が選択された場合、表示器1は、輝度と照度との関係を、予め表示器1の製造メーカが設定した関係、あるいはユーザが別途設定しておいた関係に設定するとともに、動作モードを通常運転の動作モード(オンライン)に移行してもよい。
【0069】
図13は、ユーザのタッチ操作によって、図12に示した「メモリ」の画像1202が選択された後の表示画面の状態を示した図である。図13に示されるように、表示制御部11は、輝度を設定するためのマトリクス状の画像1101と、選択された「記録位置」を表示する領域1102と、「設定輝度」を表示する領域1104と、「記録消去」を実行するための領域1105と、「戻る」を示す画像1106と、「確定」を示す画像1109と、記録位置を数字で示した8個の画像1111〜1118とを、表示画面に表示させる。
【0070】
図13に示した表示画面において行なわれる表示器1の動作の詳細については、後述する(図23)。なお、図13および図12に示した表示画面は、上述した手動設定モードにおける画面である。
【0071】
<6.データ>
図14は、上述した記録情報DA1を示した図である。図14に示されるように、照度が30ルクスの状態で、ユーザが輝度を50カンデラ(最小輝度)に設定した場合、対応付け部13は、照度情報として「30」と、輝度情報として「50」とを対応付けて記憶装置20に格納する。さらに、照度が590ルクスの状態で、ユーザが輝度を120カンデラ(最大輝度)に設定した場合、対応付け部13は、照度情報として「590」と、輝度情報として「120」とを対応付けて記憶装置20に格納する。
【0072】
図15は、上述した輝度割付情報DA2を示した図である。具体的には、図15は、算出部14が、図14の記録情報DA1に基づいて、照度30ルクスから照度590ルクスの間の照度における輝度を、8つの区分毎に算出することにより得られた輝度割付情報DA2を示した図である。なお、各区分の照度の幅は、590ルクスから30ルクスを引いた値(560ルクス)を8で割った値(つまり70ルクス)となる。
【0073】
図15および図14を図4と対応付けて説明すると以下のとおりである。図4の照度I1は、図14の照度30ルクスに対応する。図4の照度I2は、図14の照度590ルクスに対応する。図4の照度Ixは、図15の区分「4」の照度の範囲に含まれる。図4の輝度Lxは、図15の区分「4」における輝度80カンデラに対応する。
【0074】
設定部15は、通常運転の動作モードにおいて、図15に示した輝度割付情報DA2に基づいて、バックライト84の輝度を、当該動作モードにおいて測定された照度に応じた輝度に設定する。
【0075】
なお、制御部10は、区分を示す上記各数字「1」〜「8」を、それぞれ、図6および図11に示した数字「1」〜「8」に対応付ける。すなわち、たとえば、図11の数字「4」を示した画像1114には、照度が240ルクス以上で310ルクス未満の場合には輝度を80カンデラに設定するといった情報が対応付けられる。図6および図11に示した数字「1」〜「8」の利用方法については後述する。
【0076】
<7.制御構造>
図16は、表示器1において輝度の設定を行なうための処理の流れを示したフローチャートである。図16に示されるように、ステップS2において、表示器1は、通常運転の動作モードにおける表示を行なう。つまり、表示器1は、オンラインにおける各種データの表示を行なう。具体的には、表示器1は、通信IF107(図2参照)を介して入力されたデータを表示部81に表示する。
【0077】
ステップS4において、表示器1は、予め定められた3箇所の領域(図6の領域M1、M2、M3)に対するタッチ操作に基づく順次のタッチ入力を受け付けたか否かを判断する。表示器1は、順次のタッチ入力を受け付けたと判断した場合(ステップS4においてYES)、ステップS6において、ツールバーを表示する。具体的には、表示器1は、図7に示した画像701〜703を表示する。表示器1は、順次のタッチ入力を受け付けていないと判断した場合(ステップS4においてNO)、処理をステップS2に進める。
【0078】
ステップS8において、表示器1は、タッチ操作によって「オフライン」を示す画像702(図7参照)が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「オフライン」を示す画像702が選択されたと判断した場合(ステップS8においてYES)、ステップS10において、動作モードをオフラインのモードに移行する。
【0079】
表示器1は、「オフライン」を示す画像702が選択されていないと判断した場合(ステップS8においてNO)、ステップS12において、タッチ操作によって「リセット」を示す画像701(図7参照)が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「リセット」を示す画像701が選択されたと判断した場合(ステップS12においてYES)、ステップS14において、リセット処理を行なう。なお、「リセット処理」とは、表示器1を再起動させることである。
【0080】
表示器1は、「リセット」を示す画像701が選択されていないと判断した場合(ステップS12においてNO)、ステップS16において、タッチ操作によって「戻る」を示す画像703(図7参照)が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「戻る」を示す画像703が選択されたと判断した場合(ステップS16においてYES)、処理をステップS2に進める。表示器1は、「戻る」を示す画像703が選択されていないと判断した場合(ステップS16においてNO)、処理をステップS8に進める。
【0081】
図17は、図16のステップS10における処理の詳細を示したフローチャートである。図17を参照して、ステップS102において、表示器1は、オフラインメニューの表示を行なう(図8参照)。ステップS104において、表示器1は、タッチ操作によって「輝度設定」を示した画像803が選択されたか否かを判断する。
【0082】
表示器1は、「輝度設定」を示した画像803が選択されたと判断した場合(ステップS104においてYES)、ステップS106において、動作モードを輝度設定モードに移行する。表示器1は、「輝度設定」を示した画像803が選択されていないと判断した場合(ステップS104においてNO)、ステップS108において、タッチ操作によって「戻る」を示した画像805(図8参照)が選択されたか否かを判断する。
【0083】
表示器1は、「戻る」を示した画像805が選択されたと判断した場合(ステップS108においてYES)、処理を図16のステップS6に進める。表示器1は、「戻る」を示した画像805が選択されていないと判断した場合(ステップS108においてNO)、処理をステップS104に進める。
【0084】
図18は、図17のステップS106における処理の詳細を示したフローチャートである。図18に示されるように、ステップS202において、表示器1は、輝度設定メニューの表示を行なう(図9参照)。ステップS204において、表示器1は、タッチ操作によって「自動」を示した画像902が選択されたか否かを判断する。
【0085】
表示器1は、「自動」を示した画像902が選択されたと判断した場合(ステップS204においてYES)、ステップS206において、動作モードを上記自動設定モードに移行する。表示器1は、「自動」を示した画像902が選択されていないと判断した場合(ステップS204においてNO)、ステップS208において、タッチ操作によって「手動」を示した画像901が選択されたか否かを判断する。
【0086】
表示器1は、「手動」を示した画像901が選択されたと判断した場合(ステップS208においてYES)、ステップS210において、動作モードを上記手動設定モードに移行する。表示器1は、「手動」を示した画像901が選択されていないと判断した場合(ステップS208においてNO)、ステップS212において、タッチ操作によって「戻る」を示した画像903が選択されたか否かを判断する。
【0087】
表示器1は、「戻る」を示した画像903が選択されたと判断した場合(ステップS212においてYES)、処理を図17のステップS102に進める。表示器1は、「戻る」を示した画像903が選択されていないと判断した場合(ステップS212においてNO)、処理をステップS204に進める。
【0088】
図19は、図18のステップS206における処理の詳細を示した図である。図19に示されるように、ステップS302において、表示器1は、輝度自動設定用のメニューの表示を行なう(図10参照)。ステップS304において、表示器1は、タッチ操作によって「デフォルト」を示した画像1001が選択されたか否かを判断する。
【0089】
表示器1は、「デフォルト」を示した画像1001が選択されたと判断した場合(ステップS304においてYES)、ステップS306において、自動設定用のデフォルトとして予め設定された輝度割付情報を記憶装置20から読み出す。ステップS308において、表示器1は、読み出した輝度割付情報に基づき、照度と輝度との関係を設定する。
【0090】
表示器1は、「デフォルト」を示した画像1001が選択されていないと判断した場合(ステップS304においてNO)、ステップS310において、タッチ操作によって「メモリ」を示した画像1002が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「メモリ」を示した画像1002が選択されたと判断した場合(ステップS310においてYES)、ステップS312において、輝度割付操作に移行する。
【0091】
表示器1は、「メモリ」を示した画像1002が選択されていないと判断した場合(ステップS310においてNO)、ステップS314において、タッチ操作によって「戻る」を示した画像1003が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「戻る」を示した画像1003が選択されたと判断した場合(ステップS314においてYES)、処理を図18のステップS202に進める。表示器1は、「戻る」を示した画像1003が選択されていないと判断した場合(ステップS314においてNO)、処理をステップS304に進める。
【0092】
図20は、図19のステップS312における処理の詳細を示した図である。図20に示されるように、ステップS402において、表示器1は、記憶装置20から輝度割付情報DA2を読み出す。ステップS404において、表示器1は、表示部81に輝度設定操作画面の表示を行なう(図11参照)。
【0093】
ステップS406において、表示器1は、照度センサ109から照度情報を取得する。ステップS408において、表示器1は、照度情報に基づき、照度を表示部81に表示する。ステップS410において、表示器1は、タッチ操作によって記録位置「1」または記録位置「8」が選択されたか否かを判断する。詳しくは、表示器1は、画像1111または画像1118の選択を受け付けたか否かを判断する。
【0094】
表示器1は、記録位置「1」または記録位置「8」が選択されたと判断した場合(ステップS410においてYES)、ステップS412において、選択された記録位置を記憶装置20のワークエリア(図示せず)に一時的に保存する。
【0095】
ステップS414において、表示器1は、マトリクス状の画像1101に対するタッチ操作によって、輝度の選択を受け付ける。なお、表示器1は、受け付けた輝度を、「設定輝度」を表示する領域1104に表示する。ステップS416において、表示器1は、取得した照度情報と、選択された輝度についての輝度情報とを対応付けて記憶装置20に一時的に格納する。
【0096】
表示器1は、記録位置「1」または記録位置「8」が選択されていないと判断した場合(ステップS410においてNO)、ステップS418において、「記録消去」を実行するための領域1105が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「記録消去」を実行するための領域1105が選択されたと判断した場合(ステップS418においてYES)、ステップS420において、記録情報DA1における照度情報と輝度情報とを消去する。
【0097】
表示器1は、「記録消去」を実行するための領域1105が選択されていないと判断した場合(ステップS418においてNO)、ステップS422において、タッチ操作によって「戻る」を示す画像1106が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「戻る」を示す画像1106が選択されたと判断した場合(ステップS422においてYES)、処理を図19のステップS302に進める。表示器1は、「戻る」を示す画像1106が選択されていないと判断した場合(ステップS422においてNO)、処理をステップS410に進める。
【0098】
図21は、図19のステップS312における処理の詳細を示した図であって、図20のステップS416に続く処理を示した図である。図21に示されるように、ステップS424において、表示器1は、タッチ操作によって「保存」を示す画像が選択されたか否かを判断する(図11参照)。表示器1は、「保存」を示す画像が選択されたと判断した場合、ステップS426において、対応付けた照度情報と輝度情報とを用いて記録情報DA1を更新する。表示器1は、ステップS426の後、処理を図20のステップS406に進める。
【0099】
表示器1は、「保存」を示す画像が選択されていないと判断した場合(ステップS424においてNO)、ステップS428において、タッチ操作によって「割付」を示す画像1108が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「割付」を示す画像1108が選択されたと判断した場合(ステップS428においてYES)、ステップS430において、記録情報DA1において、記録位置「1」と記録位置「8」とにそれぞれ対応するメモリ領域に、図14に示すとおり、照度情報と輝度情報とが格納されているか否かを判断する。
【0100】
表示器1は、記録位置「1」と記録位置「8」とにそれぞれ対応するメモリ領域に照度情報と輝度情報とが格納されていると判断した場合(ステップS430においてYES)、ステップS432において、記録位置「1」の照度(図14参照)と記録位置「8」の照度との間の照度における輝度を、記録情報DA1における記録位置「1」および記録位置「8」の輝度情報に基づいて算出する。具体的には、表示器1は、図14に示す記録情報DA1に基づいて、図15に示す輝度割付情報DA2を作成する。
【0101】
表示器1は、記録位置「1」と記録位置「8」とにそれぞれ対応するメモリ領域に照度情報と輝度情報とが格納されていないと判断した場合(ステップS430においてNO)、ステップS440においてエラー表示する。表示器1は、ステップS440の後、処理を図20のステップS406に進める。
【0102】
表示器1は、「割付」を示す画像1108が選択されていないと判断した場合(ステップS428においてNO)、ステップS438において、タッチ操作によって「戻る」を示す画像1106が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「戻る」を示す画像1106が選択されたと判断した場合、処理を図19のステップS302に進める。表示器1は、「戻る」を示す画像1106が選択されていないと判断した場合、処理をステップS424に進める。
【0103】
ステップS434において、表示器1は、タッチ操作によって「確定」を示す画像1109が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「確定」を示す画像1109が選択されたと判断した場合(ステップS434においてYES)、ステップS436において、輝度割付情報DA2を更新する。表示器1は、「確定」を示す画像1109が選択されていないと判断した場合(ステップS434においてNO)、ステップS442において、タッチ操作によって「戻る」を示す画像1106が選択されたか否かを判断する。
【0104】
表示器1は、「戻る」を示す画像1106が選択されたと判断した場合(ステップS442においてYES)、処理を図19のステップS302に進める。表示器1は、「戻る」を示す画像1106が選択されていないと判断した場合(ステップS442においてNO)、処理をステップS434に進める。
【0105】
図22は、図18のステップS210における処理の詳細を示した図である。図22に示されるように、ステップS502において、表示器1は、輝度手動設定用のメニューの表示を行なう(図12参照)。ステップS504において、表示器1は、タッチ操作によって「デフォルト」を示した画像1201が選択されたか否かを判断する。
【0106】
表示器1は、「デフォルト」を示した画像1201が選択されたと判断した場合(ステップS504においてYES)、ステップS506において、手動設定用のデフォルトとして予め設定された輝度割付情報を記憶装置20から読み出す。ステップS508において、表示器1は、読み出した輝度割付情報に基づき、照度と輝度との関係を設定する。
【0107】
表示器1は、「デフォルト」を示した画像1201が選択されていないと判断した場合(ステップS504においてNO)、ステップS510において、タッチ操作によって「メモリ」を示した画像1202が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「メモリ」を示した画像1202が選択されたと判断した場合(ステップS510においてYES)、ステップS512において、輝度割付操作に移行する。
【0108】
表示器1は、「メモリ」を示した画像1202が選択されていないと判断した場合(ステップS510においてNO)、ステップS514において、タッチ操作によって「戻る」を示した画像1203が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「戻る」を示した画像1203が選択されたと判断した場合(ステップS514においてYES)、処理を図18のステップS202に進める。表示器1は、「戻る」を示した画像1203が選択されていないと判断した場合(ステップS514においてNO)、処理をステップS504に進める。
【0109】
図23は、図22のステップS512における処理の詳細を示した図である。図23に示されるように、ステップS602において、表示器1は、記憶装置20から輝度割付情報を読み出す。ステップS604において、表示器1は、輝度設定操作画面を表示部81に表示する(図13参照)。ステップS606において、表示器1は、タッチ操作によって記録位置「1」〜「8」のうちいずれかが選択されたか否かを判断する。
【0110】
表示器1は、記録位置「1」〜「8」のいずれかが選択されたと判断した場合(ステップS606においてYES)、ステップS608において、選択された記録位置を記憶装置20のワークエリア(図示せず)に一時的に保存する。
【0111】
ステップS610において、表示器1は、マトリクス状の画像1101に対するタッチ操作によって、輝度の選択を受け付ける。なお、表示器1は、受け付けた輝度を、「設定輝度」を表示する領域1104に表示する。ステップS612において、表示器1は、選択された記録位置に対応した区分と、選択された輝度についての輝度情報とを対応付けて記憶装置20に格納する。より詳しくは、表示器1の対応付け部13は、タッチ操作により記録位置(第1画像)が選択されたことに基づき、当該選択された記録位置に対応した区分と、選択された輝度についての輝度情報とを対応付けて記憶装置20に格納する。
【0112】
表示器1は、記録位置「1」〜「8」のいずれかが選択されていないと判断した場合(ステップS606においてNO)、ステップS618において、「記録消去」を実行するための領域1105が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「記録消去」を実行するための領域1105が選択されたと判断した場合(ステップS618においてYES)、ステップS620において、記録情報DA1における照度情報と輝度情報とを消去する。
【0113】
表示器1は、「記録消去」を実行するための領域1105が選択されていないと判断した場合(ステップS618においてNO)、ステップS622において、タッチ操作によって「戻る」を示す画像1106が選択されたか否かを判断する。表示器1は、「戻る」を示す画像1106が選択されたと判断した場合(ステップS622においてYES)、処理を図22のステップS502に進める。表示器1は、「戻る」を示す画像1106が選択されていないと判断した場合(ステップS622においてNO)、処理をステップS606に進める。
【0114】
<8.通常運転の動作モード>
通常運転の動作モードにおける表示器1の動作について説明する。表示器1は、上述したとおり、照度センサ109によって照度が測定されたことに基づき、バックライト84の輝度を設定する。つまり、表示器1は、照度に応じて輝度を自動調整する。
【0115】
表示器1は、上記自動調整を実行している際に、タッチ操作によって、図6に示す数字が選択された場合、以下の処理を行なう。すなわち、表示器1は、手動設定モードにおいて選択された数字(第1画像)に対応した区分に対応付けされた輝度情報に基づいた輝度に、表示器1の輝度を強制的に設定する。
【0116】
たとえば、自動設定モードにおいて、輝度L=100カンデラを示す輝度情報が区分3に予め対応付けされていたとする。この場合、タッチ操作により数字「3」が選択された場合、表示器1は、バックライト84の輝度を、自動調整されていた輝度から当該数字「3」に応じた区分「3」の輝度(L=100カンデラ)に変更する。
【0117】
以上のように、表示器1は、通常運転の動作モードにおいて、バックライト84の輝度を手動設定モードで設定しておいた輝度に強制的に変更できる。したがって、表示器1は、単に輝度を自動調整する機能を有する構成に比べて、ユーザの利便性を向上させることができる。
【0118】
<9.変形例>
(1)上記においては、表示器1は、記録位置「1」が選択されることによって最小輝度を示した輝度情報を記憶装置20に格納し、記録位置「8」が選択されることによって最大輝度を示した輝度情報を記憶装置20に格納した(図14参照)。しかしながら、表示器1は、このような構成に限定されるものではない。
【0119】
たとえば、記録位置「1」以外の記録位置が選択されることによって最小輝度を示した輝度情報を記憶装置20に格納するように表示器1を構成してもよい。また、記録位置「8」以外の記録位置が選択されることによって最大輝度を示した輝度情報を記憶装置20に格納するように表示器1を構成してもよい。
【0120】
また、任意の記録位置が選択されることによって最小輝度を示した輝度情報を記憶装置20に格納するように表示器1を構成してもよい。また、任意の記録位置が選択されることによって最大輝度を示した輝度情報を記憶装置20に格納するように表示器1を構成してもよい。
【0121】
また、任意の同じ記録位置を選択することによって、最小輝度と最大輝度とを記憶装置20に格納するように表示器1を構成してもよい。なお、この場合、2つの輝度を設定したとき、輝度の大小に応じて、一方が最大輝度となり、他方が最小輝度となる。
【0122】
表示器1は、少なくとも、2つの輝度を各々に照度情報と対応付けて記録情報DA1として記憶装置20に格納可能なように構成されていればよい。
【0123】
(2)上記においては、記録情報DA1において、最小輝度と最大輝度とを登録する構成を例に挙げて説明したが、このような構成に限定されるものではない。たとえば、表示器1を最小輝度と最大輝度と中間輝度との登録を受け付ける構成としてもよい。
【0124】
図24は、最小輝度と最大輝度と中間輝度とを利用して、通常運転の動作モードにおいてバックライト84の輝度を調整する構成を説明するための図である。より詳しくは、図24は、照度I1の環境下において記録位置「1」を選択して輝度L1を登録し、照度I2の環境下において記録位置「8」を選択して輝度L2を登録し、さらに、照度I3の環境下において記録位置「4」を選択して輝度L3を登録した場合に設定される関数fu(I)を説明するための図である。
【0125】
この構成の場合には、表示器1は、隣接する区分同士の輝度の差と、区分4の前後で変化させることができる。このため、表示器1は、ユーザにとって、より利便性の高い機器となる。
【0126】
なお、中間輝度を用いる構成においても、上記「(1)」で述べたように、記録位置「1」、「4」、「8」が選択されることによって、最小輝度、中間輝度、最大輝度を登録する必要は必ずしもない。表示器1が、3つの輝度の各々を照度情報と対応付けて記録情報として記憶装置20に格納可能なように構成されていればよい。
【0127】
(3)また、図4や図24に示す関数ft(I)、fu(I)における照度Iと輝度Lとの関係を変更可能なように表示器を構成してもよい。
【0128】
図25は、照度と輝度との関係を変更する機能を備えた表示器1Aのブロックを示した図である。図25を参照して、表示器1Aは、制御部10Aと、記憶装置20と、タッチパネル108と、照度センサ109と、センサアンプ110とを備えている。制御部10Aは、表示制御部11と、動作モード切換部12と、対応付け部13と、算出部14と、設定部15と、変更部16とを含む。表示器1Aは、変更部16を備える点において、表示器1とは異なる。
【0129】
変更部16は、自動設定モードにおいて輝度が一旦設定された後に、当該自動設定モードにおいて、入力部82を介したタッチ操作に基づき各区分1〜8において算出された輝度を変更する。なお、表示器1は、変更した輝度を用いて、輝度割付情報DA2を更新する。
【0130】
図26は、変更部16を用いて区分4(図15参照)の輝度Lを変更した場合を示した図である。図26に示されるように、表示器1は、タッチ操作に基づき、区分4における輝度Lを輝度L4から輝度L5に変更する。
【0131】
このように、表示器1Aが変更部16を備えることにより、一旦輝度が自動的に設定された場合であっても、表示器1Aは、ユーザが所望とする区分(照度範囲)において輝度Lを変更することが可能となる。したがって、表示器1Aは、ユーザにとって、表示器1よりもさらに利便性に優れた機器となる。
【0132】
(4)上記における輝度割付情報DA2は、1つの照度に対して1つの輝度が設定されている(図15参照)。しかしながら、これに限定されるものではない。たとえば、表示器1、1Aは、輝度割付情報DA2を複数備えていてもよい。すなわち、記憶装置20は、上記区分と上記算出された輝度とを各区分に亘り対応付けた輝度割付情報DA2(対応付け情報)を格納するためのデータ領域を複数備えていてもよい。
【0133】
図27は、輝度割付情報DA2を3つ記憶装置20に格納可能とした表示器1、1Aにおける表示画面を示した図である。具体的には、図27は、図10において「メモリ」を示した画像1002がタッチ操作によって選択された後の表示画面の状態を示した図である。図27に示されるように、表示器1、1Aは、上記データ領域を特定するための画像2701〜2703(第2画像)を当該データ領域毎に表示部81に表示させる。ユーザは、タッチ操作によって画像2701〜2703のいずれかを選択することにより、表示器1、1Aは、当該選択された画像に対応付けられたデータ領域に、照度情報と輝度情報とを対応付けて格納可能となる。
【0134】
図28は、複数の輝度割付情報DA2を格納した構成の一例としての輝度割付情報DA3を示した図である。図28に示されるように、輝度割付情報DA3は、メモリ_1、メモリ_2、メモリ_3のそれぞれに対応して、照度情報と輝度情報とを対応付けて含んでいる。
【0135】
また、通常運転の動作モードにおいては、ユーザが、メモリ_1、メモリ_2、メモリ_3のうちのいずれかを選択することにより、表示器1、1Aは、当該選択された情報に基づき、バックライト84の輝度を測定された照度に応じて調整する。より詳しくは、表示器1の設定部15は、タッチ操作により上記データ領域を特定するための画像2701〜2703の1つが選択されたことに基づき、当該選択された画像により特定される上記データ領域に格納された対応付け情報を用いて、バックライト84の輝度を設定する。
【0136】
以上のように、表示器1、1Aは、照度情報と輝度情報との対応付けを示した情報を予め複数設定することが可能となるため、照度情報と輝度情報との対応付けを示した情報を1つしか設定することができない構成の表示器に比べて、ユーザにとっての利便性が高くなる。
【0137】
図29は、手動設定モードにおいて照度情報と輝度情報との対応付けを示した情報を予め複数設定する場合における表示画面を示した図である。具体的には、図29は、図12において「メモリ」を示した画像1202がタッチ操作によって選択された後の表示画面の状態を示した図である。この場合も、通常運転の動作モードにおいては、ユーザが、メモリ_1、メモリ_2、メモリ_3のうちのいずれかを選択することになる。
【0138】
(5)表示器1、1Aの構成を、輝度割付情報DA2、DA3をユーザ毎に設定可能な構成としてもよい。たとえば、ユーザが、表示器1、1Aを利用する際に、ユーザIDを入力する構成とし、表示器1、1Aの記憶装置20が、ユーザID毎に輝度割付情報DA2、DA3を備えている構成としてもよい。
【0139】
(6)上記においては、バックライト84の輝度の範囲(0〜500)を256ステップに分割した構成を例に挙げて説明した(図11、図13)。表示器1、1Aは、当該分割するステップの数を、タッチ操作に基づいて変更可能な構成としてもよい。
【0140】
(7)上記においては、表示器1における輝度の自動調整を図4に示すように段階的に行なう具体例を挙げて説明した。しかしながら、これに限定されるものではない。たとえば、図3に示すように、最小輝度に対応する照度と最大輝度に対応する照度との間において、照度と輝度とが一次関数の関係を有するように輝度を自動調整するように表示器1、1Aを構成してもよい。あるいは、最小輝度に対応する照度と最大輝度に対応する照度との間において、照度と輝度とが二次関数または三次関数以上の関数の関係を有するように輝度を自動調整するように、表示器1を構成してもよい。また、ユーザが、予め規定された関数の中から用いる関数を選択可能なように表示器1を構成してもよい。
【0141】
(8)図21では、ステップS428において、「割付」が選択されたか否かを判断した後、ステップS430において、記録位置「1」と記録位置「8」とにそれぞれ対応するメモリ領域に照度情報と輝度情報とが格納されているか否かを判断した。しかしながら、このような構成に限定されるものではない。
【0142】
たとえば、表示器1は、「割付」を示した画像1108が選択されたか否かの判断を行なうことなく、記録位置「1」と記録位置「8」とにそれぞれ対応するメモリ領域に照度情報と輝度情報とが格納されているか否かを判断する。そして、表示器1は、当該メモリ領域に照度情報と輝度情報とが格納されていると判断した場合、「保存」を示した画像1107の選択および「割付」を示した画像1108の選択をタッチ操作によって受け付けることなく、ステップS436に示したように輝度割付情報DA2を更新する。このような構成を表示器1が採ることにより、ユーザは、図21に示した処理を表示器1が行なう場合に比べて、輝度割付情報DA2の更新を速やかに行なうことができる。
【0143】
(9)今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0144】
1 表示器、1A 表示器、10 制御部、10A 制御部、11 表示制御部、12 動作モード切換部、13 対応付け部、14 算出部、15 設定部、16 変更部、20 記憶装置、81 表示部、82 入力部、84 バックライト、108 タッチパネル、109 照度センサ、DA1 記録情報、DA2 輝度割付情報、DA3 輝度割付情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックライトを備えた表示器であって、
前記表示器の周囲の照度を測定するセンサと、
第1動作モードにおいて、前記照度が測定されたことに基づき、当該測定により得られた照度を示した照度情報と前記バックライトの輝度を示した輝度情報とを対応付けて記憶装置に格納する対応付け手段と、
第1照度を示した第1照度情報と第1輝度を示した第1輝度情報とが対応付けられて前記記憶装置に格納され、かつ第2照度を示した第2照度情報と第2輝度を示した第2輝度情報とが対応付けられて前記記憶装置に格納された状態において、前記第1輝度が最小輝度となりかつ前記第2輝度が最大輝度となるように、前記第1照度と前記第2照度との間の照度における前記輝度を、前記第1照度と前記第2照度と前記第1輝度と前記第2輝度とに基づいて算出する算出手段と、
第2動作モードにおいて、前記照度が測定されたことに基づき、前記バックライトの輝度を設定する設定手段とを備え、
前記設定手段は、前記第1照度と前記第2照度との間の照度が測定されたことに基づき、前記バックライトの輝度を、前記算出された輝度のうち当該測定により得られた照度に応じた輝度に設定する、表示器。
【請求項2】
前記算出手段は、
前記第1照度と前記第2照度との間の範囲を予め定められた個数の区分に分類し、
前記第1照度と前記第2照度との間の照度における前記輝度を、前記区分毎に算出する、請求項1に記載の表示器。
【請求項3】
前記表示器は、
前記第1動作モードにおいて、入力部を介した指示に基づき、各前記区分において算出された前記輝度を変更する変更手段をさらに備える、請求項2に記載の表示器。
【請求項4】
前記表示器は、第3動作モードおよび前記第2動作モードにおいて、前記区分に対応する第1画像を当該区分毎に表示部に表示させる表示制御手段をさらに備え、
前記対応付け手段は、前記第3動作モードにおいて、前記入力部を介して前記第1画像が選択されたことに基づき、当該選択された第1画像に対応した前記区分と前記輝度情報とを対応付けて記憶装置に格納し、
前記設定手段は、前記第2動作モードにおいて、前記入力部を介して前記第1画像が選択されたことに基づき、前記バックライトの輝度を、当該選択された第1画像に対応した前記区分に対応付けされた輝度情報に基づいて設定する、請求項3に記載の表示器。
【請求項5】
前記記憶装置は、前記区分と前記算出された輝度とを各前記区分に亘り対応付けた対応付け情報を格納するためのデータ領域を複数備え、
前記表示制御手段は、前記第1動作モードにおいて、前記データ領域を特定するための第2画像を当該データ領域毎に前記表示部に表示させ、
前記設定手段は、前記入力部を介して前記第2画像が選択されたことに基づき、当該選択された第2画像により特定されるデータ領域に格納された対応付け情報を用いて、前記バックライトの輝度を設定する、請求項4に記載の表示器。
【請求項6】
前記表示制御手段は、前記第1動作モードにおいて、前記測定された照度を前記表示部に表示させる、請求項4または5に記載の表示器。
【請求項7】
バックライトを備えた表示器における輝度制御方法であって、
前記表示器の周囲の照度を測定するステップと、
第1動作モードにおいて、前記照度が測定されたことに基づき、当該測定により得られた照度を示した照度情報と前記バックライトの輝度を示した輝度情報とを対応付けて記憶装置に格納するステップと、
第1照度を示した第1照度情報と第1の輝度を示した第1輝度情報とが対応付けて前記記憶装置に格納され、かつ第2照度を示した第2照度情報と第2輝度を示した第2輝度情報とが前記記憶装置に対応付けて格納された状態において、前記第1輝度が最小輝度となりかつ前記第2輝度が最大輝度となるように、前記第1照度と前記第2照度との間の照度における前記輝度を、前記第1照度と前記第2照度と前記第1輝度と前記第2輝度とに基づいて算出するステップと、
第2動作モードにおいて、前記照度が測定されたことに基づき、前記バックライトの輝度を設定するステップとを備え、
前記輝度を設定するステップでは、前記第1照度と前記第2照度との間の照度が測定されたことに基づき、前記バックライトの輝度を、前記算出された輝度のうち当該測定により得られた照度に応じた輝度に設定する、輝度制御方法。
【請求項8】
バックライトを備えた表示器を制御するためのプログラムであって、
前記表示器の周囲の照度を測定するステップと、
第1動作モードにおいて、前記照度が測定されたことに基づき、当該測定により得られた照度を示した照度情報と前記バックライトの輝度を示した輝度情報とを対応付けて記憶装置に格納するステップと、
第1照度を示した第1照度情報と第1の輝度を示した第1輝度情報とが対応付けて前記記憶装置に格納され、かつ第2照度を示した第2照度情報と第2輝度を示した第2輝度情報とが前記記憶装置に対応付けて格納された状態において、前記第1輝度が最小輝度となりかつ前記第2輝度が最大輝度となるように、前記第1照度と前記第2照度との間の照度における前記輝度を、前記第1照度と前記第2照度と前記第1輝度と前記第2輝度とに基づいて算出するステップと、
第2動作モードにおいて、前記照度が測定されたことに基づき、前記バックライトの輝度を設定するステップとを、前記表示器に実行させ、
前記輝度を設定するステップでは、前記第1照度と前記第2照度との間の照度が測定されたことに基づき、前記バックライトの輝度を、前記算出された輝度のうち当該測定により得られた照度に応じた輝度に設定する、プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【公開番号】特開2011−64761(P2011−64761A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−213065(P2009−213065)
【出願日】平成21年9月15日(2009.9.15)
【出願人】(000134109)株式会社デジタル (224)
【Fターム(参考)】