説明

表示装置、携帯端末、表示装置の制御方法およびプログラム

【課題】イメージ選択画面を表示するためのボタンを省略することができる。
【解決手段】編集画面A内に、テープイメージ61上に印刷データ62を表したプレビュー表示領域51を表示する表示部41と、プレビュー表示領域51上の任意の位置を指定するための操作部42と、操作部42の操作に従って、表示部41の表示制御を行う表示制御部43と、を備え、表示制御部43は、印刷データ62内のイメージデータ64がプレビュー表示領域51に表示されている場合であって、操作部42によりプレビュー表示領域51内におけるイメージデータ64の表示領域が指定された場合、イメージデータ64の種類を選択するためのイメージ選択画面を表示することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷データを編集するための編集画面を表示する表示装置、携帯端末、表示装置の制御方法およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の表示装置として、パーソナルコンピューターから構成されると共に、ラベルデータ編集画面を表示して、ラベルデータ編集画面上でラベルデータを作成するラベルデータ作成装置が知られている(特許文献1参照)。このラベルデータ作成装置では、ラベルデータ編集画面として、印刷イメージを表示するオブジェクト作成エリアと、テキストを追加するテキスト挿入ボタンと、飾り枠を挿入する飾り枠挿入ボタンと、イメージを挿入するイメージ挿入ボタンと、を有した画面を表示する。また、イメージ挿入ボタンがクリックされた場合には、各種のイメージデータを選択するためのイメージ選択画面を表示する。そして、イメージ選択画面において所望のイメージデータを選択することにより、各種イメージが挿入される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−205599号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、スマートフォン等の携帯端末に、ラベル作成用のアプリケーションを起動させて、印刷データ作成装置として機能させることが検討されている。かかる際、従来の構成を適用し、編集画面として上記のラベルデータ編集画面を表示して、印刷データを作成することが考えられる。
しかしながら、従来の構成では、イメージ選択画面を表示するためのイメージ挿入ボタンを配置する必要があるので、画面レイアウトが制限されてしまうという問題があった。特に、上記携帯端末のような表示画面が小さいデバイスでは、イメージ挿入ボタンを配置すると、表示画面上の広い領域がイメージ挿入ボタンに占領されてしまう。
【0005】
本発明は、イメージ選択画面を表示するためのボタンを省略することができる表示装置、携帯端末、表示装置の制御方法およびプログラムを提供することを課題としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の表示装置は、編集画面内に、印刷媒体イメージ上に印刷データを表したプレビュー表示領域を表示する表示部と、プレビュー表示領域上の任意の位置を指定するための操作部と、操作部の操作に従って、表示部の表示制御を行う表示制御部と、を備え、表示制御部は、印刷データ内のイメージデータがプレビュー表示領域に表示されている場合であって、操作部によりプレビュー表示領域内におけるイメージデータの表示領域が指定された場合、イメージデータの種類を選択するためのイメージ選択画面を表示することを特徴とする。
【0007】
本発明の表示装置の制御方法は、表示装置が、編集画面内に、印刷媒体イメージ上に印刷データを表したプレビュー表示領域を表示する表示ステップと、プレビュー表示領域上の任意の位置が指定された場合の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、位置情報に基づいて、編集画面の表示制御を行う表示制御ステップと、を実行し、表示制御ステップでは、印刷データ内のイメージデータがプレビュー表示領域に表示されている場合であって、イメージデータの表示領域内の位置情報を取得した場合、イメージデータの種類を選択するためのイメージ選択画面を表示するように表示制御を行うことを特徴とする。
【0008】
これらの構成によれば、プレビュー表示領域上のイメージデータの表示領域が指定された場合に、イメージ選択画面を表示する構成とすることで、印刷確認用のイメージデータを、イメージ選択画面を表示するためのボタンとして機能させることができる。ゆえに、イメージ選択画面を表示するためのボタンを省略することができる。よって、画面レイアウトの制限を緩和することができ、表示画面の小さいデバイスにおいて、編集画面上で、ユーザーに対しより多くの情報を提供することができる。例えば、他の機能を割り当てたボタンを配置する、ステータスを表示するといった画面レイアウトが可能になる。
【0009】
上記の表示装置において、表示制御部は、印刷データ内のテキストデータがプレビュー表示領域に表示されている場合であって、操作部によりテキストデータの表示領域が指定された場合、テキストデータを編集するためのテキスト編集画面を表示することが好ましい。
【0010】
この構成によれば、テキスト編集画面を表示するボタンを省略することができるため、画面レイアウトの制限を更に緩和することができる。
【0011】
この場合、表示制御部は、印刷データ内のイメージデータがコード画像データであるか否かを判別し、操作部によりコード画像データの表示領域が指定された場合は、コード画像データのコード情報を編集するためのコード情報編集画面を表示し、操作部によりコード画像データ以外のイメージデータの表示領域が指定された場合は、イメージ選択画面を表示することが好ましい。
【0012】
この構成によれば、コード情報編集画面を表示するボタンを省略することができるため、画面レイアウトの制限を更に緩和することができる。
【0013】
また、表示制御部は、操作部によりプレビュー表示領域内における上記イメージデータの表示領域以外の領域が指定された場合、テキスト編集画面を表示することが好ましい。
【0014】
この構成によれば、イメージデータの表示領域以外の領域が指定された場合に、編集頻度が高いテキスト編集画面を表示するため、利便性の高いインターフェースを提供することができる。
【0015】
この場合、表示制御部は、空白文字をテキストデータと看做すことが好ましい。
【0016】
この構成によれば、空白文字(スペース)をテキストデータとして看做すことで、間隔が開いた2つのテキストデータを1つのテキストデータとして認識させることができる。また、当該間隔の表示領域が指定された場合にも、テキスト編集画面を表示することができる。
【0017】
この場合、テキストデータの表示領域は、テキストデータを含む矩形領域であることが好ましい。
【0018】
この構成によれば、表示したテキストデータから拡張した範囲を、当該テキストデータの表示領域とするため、ユーザーが当該テキストデータの表示領域を指定し易くなる。また、指定される表示領域を矩形領域とするため、表示領域の設定が容易である。
【0019】
一方、印刷媒体イメージは、印刷テープを示すテープイメージであり、表示制御部は、操作部によりテープイメージの前端または後端における所定領域が指定された場合、印刷データの前端および/または後端の余白長を設定するための余白設定画面を表示することが好ましい。
【0020】
この構成によれば、余白設定画面を表示するボタンを省略することができるため、画面レイアウトの制限を更に緩和することができる。
【0021】
上記の表示装置において、イメージデータの表示領域は、イメージデータを含む矩形領域であることが好ましい。
【0022】
この構成によれば、表示したイメージデータから拡張した範囲を、当該イメージデータの表示領域とするため、ユーザーがイメージデータの表示領域を指定し易くなる。また、指定される表示領域を矩形領域とするため、表示領域の設定が容易である。
【0023】
上記の表示装置において、イメージデータの表示領域は、イメージデータの輪郭を拡張した当該輪郭に沿った領域であることが好ましい。
【0024】
この構成によれば、表示したイメージデータから拡張した範囲を、当該イメージデータの表示領域とするため、ユーザーが当該イメージデータの表示領域を指定し易くなる。また、イメージデータの輪郭に沿った領域を、当該イメージデータの表示領域とするため、ユーザーにとって表示領域が認識し易くなる。
【0025】
本発明の携帯端末は、上記の表示装置と、編集画面により編集した印刷データを、印刷装置に送信する送信部と、を備えたことを特徴とする。
【0026】
この構成によれば、画面が小さい携帯端末において、編集画面上で、ユーザーに対しより多くの情報を提供することができる。
【0027】
本発明のプログラムは、コンピューターに、上記の表示装置の制御方法における各ステップを実行させることを特徴とする。
【0028】
この構成によれば、コンピューターに本プログラムを搭載するだけで、コンピューターに上記の表示装置の制御方法を実行させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施形態に係る印刷システムのシステム構成図である。
【図2】携帯端末の制御ブロック図である。
【図3】携帯端末の機能ブロック図である。
【図4】編集画面を示した図である。
【図5】画面遷移動作を示したフローチャートである。
【図6】画面遷移動作を示した説明図である。
【図7】シンボルデータの表示領域の変形例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、添付の図面を参照して、本発明の表示装置、携帯端末、表示装置の制御方法およびプログラムについて説明する。本実施形態では、表示装置として機能する携帯端末とテープ印刷装置とを有した印刷システムを例に挙げて説明する。
【0031】
図1に示すように、印刷システム1は、印刷データ生成用のアプリケーションを搭載した携帯端末2と、携帯端末2上で生成した印刷データ62を印刷テープTに印刷するテープ印刷装置3と、無線LAN(Local Area Network)ルーター4とにより構成されている。このうち、携帯端末2と無線LANルーター4とは無線接続され、無線LANルーター4とテープ印刷装置3とはケーブル5により有線接続されている。なお、印刷システム1が、複数の携帯端末2を備えている場合には、複数の携帯端末2により単一のテープ印刷装置3を共有使用可能に構成している。
【0032】
携帯端末2は、タッチパネル12を備えた一般的なスマートフォンである。そして、携帯端末2に、印刷データ生成用のアプリケーションをインストールし、これを起動させることで、当該携帯端末2が、印刷データ62を生成する印刷データ生成装置として機能する。
【0033】
テープ印刷装置3は、長尺状の印刷テープTを繰り出し可能に収容したテープカートリッジ16を装着しており、印刷テープTを繰り出しつつ、携帯端末2から受信した印刷データ62に基づいて、印刷処理および切断処理を行って、ラベルを作成する。
【0034】
図2は、携帯端末2の制御ブロック図である。図2に示すように、携帯端末2は、ユーザーインターフェースである上記タッチパネル12と、無線LANルーター4を介してテープ印刷装置3との通信を行う無線通信装置13と、これらを制御する制御装置21と、各種データを記憶するフラッシュROM(Flash Read Only Memory)22と、を備えている。
【0035】
制御装置21は、CPU(Central Processing Unit)31、ROM(Read Only Memory)32およびRAM(Random Access Memory)33から成る。CPU31は、中央処理装置であり、各種演算処理を行う。なお、特に図示しないが、CPU31は、現在時刻を計時するタイマーを有している。ROM32は、CPU31が各種演算処理を行うための制御プログラムを記憶し、RAM33は、CPU31が各種演算処理を行う際のワークエリアとして用いられる。フラッシュROM22は、テープ印刷装置3の各種データを記憶すると共に、印刷データ生成用のアプリケーションを記憶している。
【0036】
ここで図3を参照して携帯端末2の機能構成について説明する。図3に示すように、携帯端末2は、表示部41と、操作部42と、表示制御部43と、印刷データ送信部(送信部)44と、を備えている。表示部41は、タッチパネル12を主要部とし、印刷データ62を生成し編集するための編集画面Aを表示する。操作部42は、タッチパネル12を主要部とし、編集画面A上で各種操作を行うための手段である。表示制御部43は、制御装置21を主要部とし、操作部42による操作に従って、表示部41の表示制御(編集画面Aの表示制御)を行う。印刷データ送信部44は、無線通信装置13を主要部とし、編集画面Aにより編集した印刷データ62を、テープ印刷装置3に送信する。
【0037】
次に図4を参照して編集画面Aについて説明する。編集画面Aは、上から、プレビュー表示領域51と、メニュー表示領域52と、操作ボタン表示領域53と、を有している。
【0038】
プレビュー表示領域51は、印刷テープTのイメージであるテープイメージ(印刷媒体イメージ)61上に配置された印刷データ62をフリック操作によってスクロール自在に表示している。印刷データ62は、編集画面Aで挿入されたテキストデータ63と、同じく編集画面Aで挿入されたイメージデータ64と、を有している。また、イメージデータ64には、コード情報を示すコード画像データ66と、コード画像データ66以外のイメージデータ64(以下、シンボルデータ65)とがある。図4中の例では、シンボルデータ65、テキストデータ63およびコード画像データ66が挿入され、これらが並んで配置されている。なお、同図に示すように、コード画像データ66は、二次元コード(ここではQRコード)である。また、同図に示すように、空白文字および改行文字もテキストデータ63と看做す構成とする。
【0039】
メニュー表示領域52には、上から、テープ長設定メニュー71と、テープ幅設定メニュー72と、文字サイズ設定メニュー73と、イメージ設定メニュー74と、を表示する。
【0040】
テープ長設定メニュー71は、印刷データ62のテープ長を自動設定するテープ長自動設定ボタン76と、上記テープ長を固定値に手動設定するテープ長固定設定ボタン77と、手動設定の際にテープ長を入力するテキストボックス78と、を有している。携帯端末2は、テープ長自動設定ボタン76がタップ操作されると、印刷データ62に基づいてテープ長を設定する。一方、テープ長固定設定ボタン77がタップ操作されると、テキストボックス78への入力が可能となり、入力されたテープ長となるように印刷データ62を編集する(余白の付加、文字サイズ・文字幅の変更など)。
【0041】
テープ幅設定メニュー72は、印刷データ62のテープ幅を、「12mm」、「18mm」、「24mm」、「36mm」、「50mm」、「100mm」の中から選択可能となっている。
【0042】
文字サイズ設定メニュー73は、テキストデータ63の文字サイズを、「大」、「中」、「小」の中から選択可能となっている。
【0043】
イメージ設定メニュー74は、シンボルデータ65の挿入位置を、「なし」、「左」、「全体」、「右」の中から選択可能となっている。ここで、「左」が選択されると、シンボルデータ65を左寄せの配置とする(テープ前端側に配置する)。また、「右」が選択されると、シンボルデータ65を右寄せの配置とする(テープ後端側に配置する)。さらに、「全体」が選択されると、テープ幅方向に拡大されたシンボルデータ65が、印刷テープT全体に配置される。なお、シンボルデータ65が挿入されていない場合は、イメージ設定メニュー74から「左」または「右」を選択することで、所定のシンボルデータ65を挿入することができる。その場合、所定のシンボルデータ65は、前回選択したシンボルデータ65であっても良いし、あらかじめ決まっているシンボルデータ65であっても良い。また、シンボルデータ65を選択するイメージ選択画面が表示されても良い。
【0044】
操作ボタン表示領域53は、拡張設定ボタン96、プレビューボタン97、印刷ボタン98を有している。拡張設定ボタン96は、拡張設定画面を表示するボタンである。拡張設定画面には、イメージ選択画面を表示させるためのイメージ選択ボタンや、QRコードを作成するためのQRコード作成画面を表示させるためのQRコード作成ボタンなどを表示する(図示省略)。プレビューボタン97は、テープ上に印刷された印刷データ62を実寸大で表示するプレビュー画面を表示するボタンである。印刷ボタン98は、印刷指示を行うボタンである。つまり、印刷ボタン98が押下されると、印刷データ送信部44により、印刷データ62をテープ印刷装置3に送信する。
【0045】
ところで、本実施形態では、携帯端末2のユーザビリティーを向上するため、プレビュー表示領域51上にイメージデータ64やテキストデータ63が表示されている場合に、イメージデータ64やテキストデータ63等をタップ操作すると、これらを変更・編集するための選択画面や編集画面に画面が遷移するように構成されている。ここで図5および図6を参照して、このプレビュー表示領域51上のタップ操作に伴う画面遷移動作について説明する。図5は、画面遷移動作を示したフローチャートである。図6は、画面遷移動作を示した画面遷移図である。なお、本画面遷移動作は、編集画面Aが表示された状態で行われるものとする。また、図6中では、シンボルデータ65、テキストデータ63およびコード画像データ66が、プレビュー表示領域51に表示されている場合を例示している。さらに、本実施形態においては、編集画面Aのプレビュー表示領域51上においてタップ操作を行った際に、画面を遷移させるものであり、上記プレビュー画面においてタップ操作を行った際には、画面を遷移させないものとする。
【0046】
図5に示すように、画面遷移動作において、初期状態では、プレビュー表示領域51上へのタップ操作待ちの状態になっている(S1)。そして、プレビュー表示領域51上の任意の位置がタップ操作(指定)された場合(S1:Yes)、操作部42により、タップ操作された位置の位置情報を取得する(S2:位置情報取得ステップ)。タップ操作された位置の位置情報を取得したら、当該位置情報に基づいて、タップ操作された位置が、シンボルデータ65の表示領域であるか、テキストデータ63の表示領域であるか、コード画像データ66の表示領域であるか、こられの表示領域以外の領域であるかを判別する(S3)。別の言い方をすると、シンボルデータ65の表示領域内の位置情報を取得したか、テキストデータ63の表示領域内の位置情報を取得したか、コード画像データ66の表示領域内の位置情報を取得したか、プレビュー表示領域51内で且つ各表示領域外の位置情報を取得したか、を判別する。図6に示すように、携帯端末2では、シンボルデータ65を含む矩形領域が当該シンボルデータ65の表示領域に設定され、テキストデータ63を含む矩形領域が当該テキストデータ63の表示領域に設定され、コード画像データ66を含む矩形領域が当該コード画像データ66の表示領域に設定されている。
【0047】
プレビュー表示領域51内にシンボルデータ65が表示されている場合であって、プレビュー表示領域51内におけるシンボルデータ65の表示領域がタップ操作されたと判別された場合(S3:A)、表示制御部43により、イメージ選択画面を表示部41に表示させる(S4:表示制御ステップ)。イメージ選択画面は、イメージデータ64の種類を選択するための画面であり、具体的には、予め記憶された複数のシンボルデータ65からいずれか1つのシンボルデータ65を選択する画面である。操作部42によって、1つのシンボルデータ65が選択されたら(S5:Yes)、タップ操作された元のシンボルデータ65を、選択されたイメージのシンボルデータ65に差し替える(S6)。そして、編集画面Aを表示し(S7)、タップ操作待ちの状態(S1)に戻る。
【0048】
一方、プレビュー表示領域51内にコード画像データ66が表示されている場合であって、プレビュー表示領域51内におけるコード画像データ66の表示領域がタップ操作されたと判別された場合、表示制御部43により、コード情報編集画面を表示部41に表示させる(S8)。コード情報編集画面は、コード画像データ66のコード情報を編集するための画面である。操作部42によって、コード情報が編集されたら(S9:Yes)、タップ操作された元のコード画像データ66を、編集されたコード情報のコード画像データ66に差し替える(S10)。そして、編集画面Aを表示し(S11)、タップ操作待ちの状態(S1)に戻る。
【0049】
さらに、プレビュー表示領域51内にテキストデータ63が表示されている場合であって、プレビュー表示領域51内におけるテキストデータ63の表示領域がタップ操作されたと判別された場合(S3:B)、もしくは各表示領域以外の領域がタップ操作されたと判別された場合(S3:D)、表示制御部43により、テキスト編集画面を表示部41に表示させる(S12)。テキスト編集画面は、特に図示しないが、テキストデータ63を編集するための画面であり、編集中のテキストデータ63を表示する文字入力エリアと、文字を入力するためのソフトキーボードと、予測変換候補を例示する候補例示エリアと、を有した画面である。操作部42によって、テキストが編集されたら(S13:Yes)、タップ操作された元のテキストデータ63を、編集されたテキストデータ63に差し替える(S14)。そして、編集画面Aを表示し(S15)、タップ操作待ち状態(S1)に戻る。
【0050】
以上のような構成によれば、編集画面A上に、イメージ選択画像を表示するためのボタンを省略することができる。よって、画面レイアウトの制限を緩和することができ、表示画面の小さいデバイスにおいて、編集画面A上で、ユーザーに対しより多くの情報を提供することができる。
【0051】
また、操作部42によりテキストデータ63の表示領域が指定された場合、テキスト編集画面を表示することで、編集画面A上に、テキスト編集画面を表示するためのボタンを省略することができるため、画面レイアウトの制限を更に緩和することができる。
【0052】
さらに、印刷データ62内のイメージデータ64がコード画像データ66であるか否かを判別し、操作部42によりコード画像データ66の表示領域が指定された場合は、コード情報編集画面を表示し、操作部42によりコード画像データ66以外のイメージデータ64(シンボルデータ65)の表示領域が指定された場合は、イメージ選択画面を表示することで、編集画面A上に、コード情報編集画面を表示するためのボタンを省略することができるため、画面レイアウトの制限を更に緩和することができる。
【0053】
またさらに、イメージデータ64の表示領域以外の領域が指定された場合に、編集頻度が高いテキスト編集画面を表示するため、利便性の高いインターフェースを提供することができる。
【0054】
また、表示したテキストデータ63から拡張した範囲を、当該テキストデータ63の表示領域とするため、ユーザーが当該テキストデータ63の表示領域を指定し易くなる。また、指定される表示領域を矩形領域とするため、表示領域の設定が容易である。
【0055】
さらに、表示したイメージデータ64から拡張した範囲を、当該イメージデータ64の表示領域とするため、ユーザーがイメージデータ64の表示領域を指定し易くなる。また、指定される表示領域を矩形領域とするため、表示領域の設定が容易である。
【0056】
また、空白文字(スペース)や改行文字をテキストデータ63として看做すことで、間隔が開いた2つのテキストデータ63や改行したテキストデータ63を1つのテキストデータ63として認識させることができる。また、当該間隔の表示領域が指定された場合にも、テキスト編集画面を表示することができる。
【0057】
なお、本実施形態において、操作部42によりテープイメージ61の前端または後端における所定領域がタップ操作(指定)された場合、印刷データ62の前端および/または後端の余白長を設定するための余白設定画面を表示する構成であっても良い。かかる場合、余白設定画面を表示するためのボタンを省略することができるため、画面レイアウトの制限を更に緩和することができる。
【0058】
また、本実施形態においては、イメージデータ64(シンボルデータ65およびコード画像データ66)を含む矩形領域を当該イメージデータ64の表示領域としたが、図7に示すように、イメージデータ64(図7中ではシンボルデータ65)の輪郭を拡張した当該輪郭に沿った領域を、イメージデータ64の表示領域としても良い。かかる場合、ユーザーにとって表示領域が認識し易くなる。
【0059】
さらに、本実施形態においては、コード画像データ66として、QRコードを印刷データ62とする構成であったが、バーコードやQRコード以外の二次元コードを印刷データ62とする構成であっても良い。
【0060】
またさらに、本実施形態においては、編集画面Aのプレビュー表示領域51上において、各データの表示領域がタップ操作された際、対応する各種選択画面、編集画面を表示する構成であったが、プレビューボタン97をタップ操作して表示される上記プレビュー画面(印刷確認画面)上で、各データの表示領域がタップ操作された際、対応する各種選択画面、編集画面を表示する構成であっても良い。
【0061】
また、本実施形態においては、イメージデータ64および/またはテキストデータ63を挿入し、この挿入したイメージデータ64および/またはテキストデータ63をプレビュー表示領域51上でタップ操作して、イメージデータ64および/またはテキストデータ63の選択画面、編集画面を表示することで、これらのデータの変更、編集を行う構成であったが、携帯端末2が、編集前の初期状態において、サンプルのイメージデータ64および/またはサンプルのテキストデータ63を、印刷データ62に挿入しておく構成であっても良い。かかる場合、初期状態で、プレビュー表示領域上51にイメージデータ64および/またはテキストデータ63が表示されるので、プレビュー表示領域上51での操作のみで、イメージデータ64および/またはテキストデータ63を含んだ印刷データ62を作成することができ、データ挿入の手間を省くことができる。
【0062】
また、本実施形態においては、テープ印刷装置3の印刷データ62を生成するものに、本発明を適用したが、印刷テープTでない印刷媒体(例えば印刷用紙)に印刷処理を行う印刷装置の印刷データ62を生成するものに、本発明を適用しても良い。
【0063】
さらに、本実施形態においては、携帯端末2上で印刷データ62を編集する編集画面Aの表示制御に本発明を適用したが、コンピューター(例えばパーソナルコンピューター)上で印刷データ62を編集する編集画面Aの表示制御に本発明を適用しても良いし、テープ印刷装置3上で印刷データ62を編集する編集画面Aの表示制御に本発明を適用しても良い。
【0064】
またさらに、点字プリンターの打刻データを編集する編集画面Aの表示制御に、本発明を適用しても良い。この場合、打刻データを表示するプレビュー表示画面51上において、打刻データ内の点字データの表示領域をタップ操作した際、点字データを編集するための点字データ編集画面を表示する構成としても良い。
【符号の説明】
【0065】
2:携帯端末、 3:テープ印刷装置、 41:表示部、 42:操作部、 43:表示制御部、 51:プレビュー表示領域、 61:テープイメージ、 62:印刷データ、 63:テキストデータ、 64:イメージデータ、 66:コード画像データ、 A:編集画面、 T:印刷データ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
編集画面内に、印刷媒体イメージ上に印刷データを表したプレビュー表示領域を表示する表示部と、
前記プレビュー表示領域上の任意の位置を指定するための操作部と、
前記操作部の操作に従って、前記表示部の表示制御を行う表示制御部と、を備え、
前記表示制御部は、前記印刷データ内のイメージデータが前記プレビュー表示領域に表示されている場合であって、前記操作部により前記プレビュー表示領域内における前記イメージデータの表示領域が指定された場合、前記イメージデータの種類を選択するためのイメージ選択画面を表示することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記印刷データ内のテキストデータが前記プレビュー表示領域に表示されている場合であって、前記操作部により前記テキストデータの表示領域が指定された場合、前記テキストデータを編集するためのテキスト編集画面を表示することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記印刷データ内のイメージデータがコード画像データであるか否かを判別し、前記操作部により前記コード画像データの表示領域が指定された場合は、前記コード画像データのコード情報を編集するためのコード情報編集画面を表示し、前記操作部により前記コード画像データ以外のイメージデータの表示領域が指定された場合は、前記イメージ選択画面を表示することを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記操作部により前記プレビュー表示領域内における前記イメージデータの表示領域以外の領域が指定された場合、前記テキスト編集画面を表示することを特徴とする請求項2または3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、空白文字を前記テキストデータと看做すことを特徴とする請求項2ないし4のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記テキストデータの表示領域は、前記テキストデータを含む矩形領域であることを特徴とする請求項2ないし5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記印刷媒体イメージは、印刷テープを示すテープイメージであり、
前記表示制御部は、前記操作部により前記テープイメージの前端または後端における所定領域が指定された場合、前記印刷データの前端および/または後端の余白長を設定するための余白設定画面を表示することを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記イメージデータの表示領域は、前記イメージデータを含む矩形領域であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記イメージデータの表示領域は、前記イメージデータの輪郭を拡張した当該輪郭に沿った領域であることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれか1項に記載の表示装置と、
前記編集画面により編集した前記印刷データを、印刷装置に送信する送信部と、を備えたことを特徴とする携帯端末。
【請求項11】
表示装置が、
編集画面内に、印刷媒体イメージ上に印刷データを表したプレビュー表示領域を表示する表示ステップと、
前記プレビュー表示領域上の任意の位置が指定された場合の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記位置情報に基づいて、前記編集画面の表示制御を行う表示制御ステップと、を実行し、
前記表示制御ステップでは、前記印刷データ内のイメージデータが前記プレビュー表示領域に表示されている場合であって、前記イメージデータの表示領域内の前記位置情報を取得した場合、前記イメージデータの種類を選択するためのイメージ選択画面を表示するように表示制御を行うことを特徴とする表示装置の制御方法。
【請求項12】
コンピューターに、請求項11に記載の表示装置の制御方法における各ステップを実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−15949(P2013−15949A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−147117(P2011−147117)
【出願日】平成23年7月1日(2011.7.1)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】