説明

表示装置、携帯電話機、及び文字サイズ変更方法

【課題】表示画面に表示されるガイド文字の大きさを変更することができる表示装置等を提供する。
【解決手段】文字情報及びタッチキーを表示するタッチパネルと、タッチパネルに対する操作を検出する検出部と、タッチパネルの主要表示領域23に第一文字情報を表示すると共にタッチパネルのガイド表示領域25にタッチキーに割り付けられた機能を示す第二文字情報を表示する表示制御部と、検出部により検出されるタッチパネルに対する操作に応じて第一文字情報の文字サイズを変更すると共に第二文字情報の文字サイズを変更する文字サイズ変更処理部と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示画面に文字情報を表示する表示装置、携帯電話機等に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯電話機が有する液晶ディスプレイ等の表示画面には、日付、時刻、通話相手の名前、電話番号或いはメール等の文字情報が表示される。これらの文字情報は、限られた画面内に表示されるので、比較的小さな文字サイズ(例えば、16×16ドット)が設定されている。
しかし、特に視力の悪い人にとっては、これらの文字情報の視認性が悪いので、表示画面に表示される文字情報の文字サイズを、例えば3段階程度に拡大(変更)することができるようになっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−157453号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、携帯電話機の表示画面には、日付、時刻、通話相手の名前、電話番号或いはメール等の文字情報の他に、所謂ソフトキー(操作キーの一部)に割当てられている機能を表示するアイコンやガイド文字が表示されている。アイコンやガイド文字は、表示画面の最下段(ガイド表示領域)に表示されており、携帯電話機の操作キーの操作手順を案内する。
しかしながら、上述した技術では、表示画面に表示される主要な文字情報の文字サイズのみが拡大されるに過ぎないので、ガイド表示領域に表示されるガイド文字の視認性は十分でない。このため、携帯電話機の操作を円滑に行うことができない場合があるという問題があった。
【0005】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、表示画面に表示されるガイド文字の大きさを変更することができる表示装置、携帯電話機、及び文字サイズ変更方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る表示装置、携帯電話機、及び文字サイズ変更方法では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
第一の発明に係る表示装置は、文字情報及びタッチキーを表示するタッチパネルと、前記タッチパネルに対する操作を検出する検出部と、前記タッチパネルの主要表示領域に第一文字情報を表示すると共に前記タッチパネルのガイド表示領域に前記タッチキーに割り付けられた機能を示す第二文字情報を表示する表示制御部と、前記検出部により検出される前記タッチパネルに対する操作に応じて前記第一文字情報の文字サイズを変更すると共に前記第二文字情報の文字サイズを変更する文字サイズ変更処理部と、を備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記タッチキーに対して複数の機能を割り付けするキー割り付け部をさらに備え、前記表示制御部は、前記タッチパネルの主要表示領域に第一文字情報を表示すると共に前記タッチパネルのガイド表示領域に前記タッチキーに割り付けられた複数の機能のうち、一の機能を示す第二文字情報を表示することを特徴とする。
また、前記表示制御部は、前記表示部に前記第一文字情報および前記第二文字情報が表示された状態で、前記検出部により前記第二文字情報に対応するタッチキーに対する操作が検出されると、前記第一文字情報の表示を変更することを特徴とする。
【0008】
また、前記文字サイズ変更処理部は、前記第二文字情報の縦方向及び/又は横方向の文字サイズを変更することを特徴とする。
また、前記表示制御部は、前記第二文字情報の文字サイズに応じて、前記ガイド表示領域の表示面積を変更することを特徴とする。
また、前記ガイド表示領域は、一方向に配列された複数の文字表示領域からなり、前記表示制御部は、前記文字表示領域の夫々に表示される前記第二文字情報の文字数に応じて、前記文字表示領域の夫々の前記一方向の長さを変更することを特徴とする。
また、前記表示制御部は、前記第二文字情報をその文字方向にスクロール表示することを特徴とする。
また、前記表示制御部は、前記第二文字情報を複数行表示することを特徴とする。
【0009】
また、前記タッチパネルに対する操作間隔を計時するキー入力計時部を備え、前記文字サイズ変更処理部は、前記タッチパネルに対する操作が所定時間以上行われない場合に、前記第二文字情報の文字サイズを変更することを特徴とする。
また、前記表示制御部は、前記タッチパネルに対する操作が所定時間以上行われない場合に、前記第一文字情報の入力位置を示すカーソルの近傍に前記ガイド表示領域を移動して表示することを特徴とする。
【0010】
第二の発明に係る携帯電話機は、第一の発明に係る表示装置を備えることを特徴とする。
【0011】
第三の発明は、タッチパネルに表示する文字情報の文字サイズを変更する方法であって、前記タッチパネルの主要表示領域に第一文字情報を表示すると共に当該タッチパネルのガイド表示領域にタッチキーに割り付けられた機能を示す第二文字情報を表示し、前記タッチパネルに対する操作に応じて前記第一文字情報の文字サイズを変更すると共に前記第二文字情報の文字サイズを変更することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば以下の効果を得ることができる。
表示装置の表示部に表示される文字情報のうち、主要表示領域に表示される第一文字情報のみならず、ガイド表示領域に表示される第二文字情報も、同時に文字サイズが変更されるので、文字サイズを拡大した場合には表示部全体において文字情報の視認性が向上する。これにより、第二文字情報の誘導により各種操作を行う場合に、円滑な操作が可能となる。また、文字サイズを縮小した場合には表示部全体により多くの文字情報を表示することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る携帯電話機1の概略構成を示す斜視図である。
【図2】携帯電話機1の機能を示すブロック図である。
【図3】キー割り付けについて説明するための図であって、
【図4】ガイド表示領域25に表示されたガイド文字の文字サイズを変更した場合を示す図である。
【図5】ガイド文字の文字サイズを変更した場合の変形例を示す図である。
【図6】ガイド文字の文字サイズを変更した場合の他の変形例を示す図である。
【図7】ガイド文字の文字サイズを変更した場合の他の変形例を示す図である。
【図8】ガイド文字の文字サイズを変更した場合の他の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の表示装置、携帯電話機、及び文字サイズ変更方法の実施形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る携帯電話機1の概略構成を示す斜視図である。
携帯電話機(表示装置)1は、第一筐体2と、この第一筐体2の厚さ方向に重ね合わせ可能な第二筐体3と、これら2つの筐体2,3を相互に折り畳み自在に連結するヒンジ部5と、を備えている。ヒンジ部5は、2つの筐体2,3の各基端部2a,3a同士を連結するように配されている。
【0015】
第二筐体3の内部には、各種情報を表示する表示領域22を有するLCD(Liquid Crystal Display)或いはEL(Electro Luminescence)ディスプレイ等からなる表示部20及び通話用のスピーカー7が設けられている。表示部20の表示領域22は、2つの筐体2,3を相互に重ね合わせた状態において第一筐体2に対向する第二筐体3の表面3c側に露出している。スピーカー7は、基端部3aとは反対側に位置する第二筐体3の先端部3bに配されており、第二筐体3の表面3cから第二筐体3の内部空間に貫通する開口部3dを介して外方に露出している。
【0016】
第一筐体2の内部には、通話キー、終話キー等の各種の押下操作可能な複数の操作キー11を備えたキー操作部10及び通話用のマイクロフォン8が設けられている。キー操作部10(操作キー11)は、2つの筐体2,3を相互に重ね合わせた状態において第二筐体3に対向する第一筐体2の表面2cから外方に露出している。
マイクロフォン8は、基端部2aとは反対側に位置する第一筐体2の先端部2bに配されており、第一筐体2の表面2cから第一筐体2の内部空間に貫通する開口部2dを介して外方に露出している。
【0017】
この第一筐体2は、第一筐体2の表面2c側を構成するフロントケース2f及び外面2e側を構成するリアケース2rを備えている。これらフロントケース2f及びリアケース2rは、互いに第一筐体2の厚さ方向に結合可能となっている。
この第一筐体2の内部には、キースイッチ、シールドケース、回路基板(いずれも不図示)及びバッテリー33(図2参照)等が重ねて配されている。また、第一筐体2内部の先端部2b側には、無線通信用のアンテナ31(図2参照)が収容されている。
【0018】
図2は、携帯電話機1の機能を示すブロック図である。
携帯電話機1は、スピーカー7、マイクロフォン8、キー操作部10、アンテナ31、無線通信部32、バッテリー33、電源制御部34、メモリ35及びこれらを統括的に制御する制御部36等を有している。
ここで、無線通信部32は、アンテナ31を介して、他の携帯電話機等との間で通話を行ったり、インターネット網を介して各種サーバと接続して電子メールやホームページ等の各種情報を送受信したりするものである。電源制御部34は、バッテリー33の充電及び放電等を制御するものである。メモリ35は、文字、記号、画像等の各種情報や携帯電話機1の各種機能を記憶するものである。
【0019】
また、制御部36は、キー割付部37、表示制御部38、文字サイズ変更処理部39及びキー入力計時部40を有している。
キー割付部37は、キー操作部10のうちのソフトキー16,17,18に対して複数の機能を割り付けする。表示制御部38は、表示部20に指令を与えて、表示領域22に表示する画像(写真、文字情報等)を制御する。例えば、主要表示領域23に表示する文字情報のフォントの種類や、ガイド表示領域25に表示するべきガイド文字の内容を制御する。
文字サイズ変更処理部39は、キー操作部10からの入力に応じて、表示領域22に表示する各種文字情報の文字サイズを変更する制御を行う。
キー入力計時部40は、キー操作部10の操作間隔、すなわち最後のキー入力からの次のキー入力までの時間を計時する。
【0020】
図3は、キー割り付けについて説明するための図であって、表示面20に標準の動作条件(デフォルト)における初期画面が表示された状態を示す図である。
上述したように、第一筐体2の表面2cには、複数の操作キー11が備えられている。操作キー11としては、具体的には、電話番号等を入力するテンキー12、各種機能のメニューについてカーソルを移動する多方向キー13、着信時に押下操作することによって通話を開始する通話開始キー14、通話中に押下操作することによって通話を終了する終話キー15、多方向キー13の中心に配置されたソフトキー16、ソフトキー16の左右に配置されたソフトキー17,18等がある。
ソフトキー16,17,18は、携帯電話機1の多機能化に伴って多種類の入力操作が必要とされることから、特定のキーに複数の機能を割り付け、携帯電話機1の動作状態によりその特定のキーの機能をソフトウエア的に切り替えて使用するためのキーである。
なお、ソフトキーに複数の機能を割り付けると共に、表示部にその機能に応じたアイコン等を表示する技術は、例えば、特開2000−259304号公報等に開示されている。
【0021】
図3に示すように、ソフトキー16,17,18に割り付けられた機能は、表示部20の最下段のガイド表示領域25に、アイコンやガイド文字(文字、数字、記号、絵文字等の文字情報:第二文字情報)として表示される。
これにより、携帯電話機1の操作者は、表示部20の最下段のガイド表示領域25に表示されたアイコンや文字情報を目視することで、ソフトキー16,17,18に割り付けられている機能を確認し、ソフトキー16,17,18等を押下することで、携帯電話機1を操作して所望の動作をさせることが可能となっている。
なお、ソフトキー16,17,18に対する複数の機能を割り付けは、制御部36により行われる。また、ソフトキー16,17,18に割り付けられた機能に応じて、表示部20のガイド表示領域25に各種文字情報等を表示させることはは、制御部36からの指令に基づいて表示制御部38により行われる。
【0022】
図4は、ガイド表示領域25に表示されたガイド文字の文字サイズを変更した場合を示す図である。
表示部20の表示領域22には、表示領域22の上下方向の中央であって、表示領域22の大部分を占める主要表示領域23と、表示領域22の最上端の領域に配置されて、電池レベルや電波状態等を示すアイコンが表示されるアイコン表示領域24と、表示領域22の最下端に配置され、ソフトキー16〜18の機能を示すガイド文字等が表示されるガイド表示領域25等がある。
なお、アイコン表示領域24は、必ずしも表示領域22の上端の領域に配置される場合のみならず、ガイド表示領域25に直上の領域に配置される場合もある。
そして、主要表示領域23には、各種画像や各種文字情報が表示される。主要表示領域23に表示される文字情報(第一文字情報)としては、例えば、日付、時刻、通話相手の名前、電話番号、電子メール等がある。
一方、ガイド表示領域25には、アイコンの他、文字、数字、記号、絵文字等のガイド文字(第二文字情報)が、ソフトキー16,17,18に割り付けられた機能に対応して、表示される。例えば、図4(a)に示すように、ガイド表示領域25の左側から、「アドレス帳」、「メニュー」、「カスタム機能」が表示される。この場合には、ソフトキー16には「アドレス帳」の機能、ソフトキー17には「メニュー」の機能が、ソフトキー18には「カスタム機能」の機能が、それぞれ割り付けられていることを示す。したがって、携帯電話機1の操作者が、ソフトキー17を押下するとアドレス帳画面が、ソフトキー17を押下するとメインメニュー画面が、ソフトキー18を押下するとカスタム設定画面が、それぞれ主要表示領域23に表示されるようになっている。
【0023】
図4(a)に示すように、携帯電話機1の標準の動作条件(デフォルト)においては、主要表示領域23及びガイド表示領域25には、それぞれ同一の文字サイズの文字情報が表示される。例えば、主要表示領域23及びガイド表示領域25に、それぞれ文字サイズが16×16ドットの文字情報が表示されている。
そして、主要表示領域23に表示された文字情報の文字サイズは、携帯電話機1の操作者が任意に変更することが可能となっている。すなわち、携帯電話機1の操作キー11を操作し、主要表示領域23に文字サイズ変更画面を表示させ、その画面に表示された文字サイズ「大」,「中」,「小」のいずれかを選択することにより、主要表示領域23に表示される文字情報の文字サイズを、32×32ドット,24×24ドット,16×16ドットのいずれかに変更することができる。
なお、図4(b)は、主要表示領域23に表示される文字情報の文字サイズを、16×16ドットから32×32ドットに拡大した場合を示す。
また、サイズの異なる複数のフォント、すなわち、32×32ドットフォント、24×24ドットフォント、16×16ドットフォントは、メモリ35に記憶されている。なお、サイズの異なる複数のフォントを記憶する場合の他、所謂スケーラブルフォントを記憶しておいてもよい。そして、制御部36は、メモリ35から必要なフォントを取り出して表示領域22に表示させる。
【0024】
図4(b)に示すように、主要表示領域23に表示される文字情報の文字サイズを変更すると、これと同時にガイド表示領域25に表示されるガイド文字の文字サイズも変更されるようになっている。そして、ガイド表示領域25に表示されるガイド文字の文字サイズは、主要表示領域23に表示される文字情報の文字サイズに連動するようになっている。
例えば、主要表示領域23に表示される文字情報の文字サイズを拡大(例えば、16×16ドットから32×32ドットに変更)した場合には、ガイド表示領域25に表示されるガイド文字の文字サイズも拡大(例えば、16×16ドットから24×24ドットに変更)される。
これにより、主要表示領域23に表示される文字情報と共に、ガイド表示領域25に表示されるガイド文字の視認性も向上させることができる。
一方、主要表示領域23に表示される文字情報の文字サイズを縮小した場合には、ガイド表示領域25に表示されるガイド文字の文字サイズも縮小される。これにより、表示領域22に、より多くの文字情報やガイド文字を表示させることが可能となる。
【0025】
ガイド表示領域25に表示されるガイド文字の文字サイズを拡大すると、ガイド表示領域25に必要とされるガイド文字を全て表示することが困難となってしまう虞がある。
このため、図4(b)に示すように、ガイド文字の文字サイズの拡大と同時に、ガイド表示領域25の表示面積(表示領域22に占めるガイド表示領域25の面積比)を拡大する。つまり、ガイド表示領域25を上方向に伸ばすことで、文字サイズの大きなガイド文字をガイド表示領域25に全て表示可能にする。
また、ガイド文字の文字サイズを拡大する方法として、フォントの縦横方向を同様に拡大する場合に限らず、縦方向のみを拡大するようにしてもよい。つまり、図4(c)に示すように、ガイド文字の文字サイズを、16×16ドットから24×16ドットに変更する。これにより、横方向に限られたスペースを有するガイド表示領域25に、より大きなガイド文字をより多く表示させることが可能となる。
【0026】
また、主要表示領域23に表示される文字情報の文字サイズを拡大率と、ガイド表示領域25に表示されるガイド文字の文字サイズも拡大率は、必ずしも同じである必要はない。つまり、主要表示領域23の文字情報を16×16ドットから32×32ドットのフォントに変更した場合に、ガイド表示領域25のガイド文字を16×16ドットから24×24ドットのフォントに限らず、32×32ドットのフォントや任意の文字サイズのフォントに変更してもよい。
なお、主要表示領域23の文字情報の文字サイズと、ガイド表示領域25のガイド文字の文字サイズの対応関係は、対応関係テーブルとして、予めメモリ35に記憶しておく。そして、主要表示領域23の文字情報の文字サイズを変更する際に、メモリ35に記憶された対応関係テーブルに応じて、ガイド文字の文字サイズを決定する。
【0027】
図5〜図8は、ガイド文字の文字サイズを変更した場合の変形例を示す図である。
例えば、アドレス帳入力画面では、ガイド表示領域25に左側から、「新規登録」、「表示」、「メニュー」のガイド文字を並べて表示させている。このようなガイド表示領域の画面構成において、ガイド文字を拡大すると、左側に配置される「新規登録」のガイド文字を文字表示領域25a,25b,25c内に全て表示することができなくなってしまう場合がある。
「新規登録」、「表示」、「メニュー」の各ガイド文字は、ガイド表示領域25を横方向に三分割した文字表示領域25a,25b,25cに表示される。そして、各文字表示領域25a,25b,25cは、同じ大きさに設定されているため、文字サイズによっては、文字数の多い「新規登録」のガイド文字が文字表示領域25aに表示しきれなくなってしまう。
そこで、図5に示すように、ガイド表示領域25を構成する三つの文字表示領域25a,25b,25cの大きさを、表示するガイド文字の文字数に応じて変更する。具体的には、左側の文字表示領域25aの横方向の長さを拡大し、中央及び右側の文字表示領域25b,25cの横方向の長さを縮小する。これにより、各文字表示領域25a,25b,25cに所望のガイド文字を全て表示することが可能となる。
【0028】
また、各文字表示領域25a,25b,25cの大きさを調整しただけでは、全てのガイド文字を表示することができない場合もある。例えば、文字表示領域25aと文字ガイド表示領域25に表示させるガイド文字の文字数がともに多い場合等である。
このような場合には、図6(b1)〜(b3)に示すように、文字表示領域25a,25b,25cに表示させるガイド文字を、横方向にスクロール表示する。(なお、図6(b1)〜(b3)は、文字表示領域25a,25cに表示したガイド文字を横方向にスクロール表示した場合を示す。)
これにより、横方向に限られた長さしかもたない文字表示領域25a,25b,25cに、より多くのガイド文字を表示させることができる。なお、文字表示領域25a,25b,25cに表示させるガイド文字の全てをスクロール表示させる必要はなく、例えば、文字表示領域25aに表示するガイド文字のみをスクロール表示するようにしてもよい。
【0029】
また、図6の場合と同様に、全てのガイド文字を表示することができない場合には、文字表示領域25a,25b,25cに表示させるガイド文字を、複数行に表示する。つまり、図7に示すように、文字表示領域25a,25b,25cを縦方向に伸張すると共にガイド文字を複数行に表示する。これにより、各文字表示領域に所望のガイド文字を全て表示することが可能となる。
【0030】
上述した各例では、主要表示領域23に表示される文字情報の文字サイズの変更と、ガイド表示領域25に表示されるガイド文字の文字サイズの変更が、略同時の場合について説明したが、必ずしも同時でなくてもよい。主要表示領域23に表示される文字情報の文字サイズを変更した後に、所定の条件が満たされると、ガイド表示領域25に表示されるガイド文字の文字サイズを変更するようにしてもよい。
例えば、キー操作部10からの入力が所定時間以上なされない場合に、ガイド文字の文字サイズを拡大するようにしてもよい。
ガイド表示領域25に表示されるガイド文字は、ソフトキー16〜18に割り付けられている機能を表示し、これにより携帯電話機1の操作者が円滑に操作キー11を操作することを可能とするものである。したがって、キー操作部10からの入力が連続的になされている場合には、携帯電話機1の操作者は既にソフトキー16〜18に割り付けられている機能を認識している可能性が高いので、ガイド文字の文字サイズを必ずしも大きくする必要はない。一方、キー操作部10からの入力が所定時間以上なされない場合には、ガイド文字を確認してからキー操作部10を操作する必要があるので、ガイド文字の文字サイズを拡大する必要性が高い。
そこで、キー操作部10からの入力が所定時間以上なされない場合には、図8(a),(b)に示すように、ガイド文字の文字サイズを拡大する。なお、キー操作部10からの入力状況は、キー入力計時部40により計時されたキー操作部10の入力間隔(最後のキー入力からの経過時間)に基づいて判断される。
なお、ガイド文字の文字サイズを変更する方法は、図5〜図7に示す方法のいずれかであればよい。
【0031】
また、キー操作部10からの入力が所定時間以上なされない場合にガイド文字の文字サイズを拡大すると共に、ガイド表示領域25の表示位置、すなわち表示領域22における縦方向の位置を変更するようにしてもよい。
例えば、図8(a),(c)に示すように、アドレス帳登録画面において、「名前入力」を行う入力領域にカーソルを合わせた状態で、一定時間以上キー操作部からの入力が行われない場合には、ガイド文字の文字サイズを拡大すると共に、ガイド表示領域25を「名前入力」を行う入力領域の直下に移動させて表示する。
これにより、携帯電話機1の操作者が、再びアドレス帳登録画面において「名前入力」を行おうとした場合には、「名前入力」を行う入力領域の直下に、大きな文字サイズのガイド文字が表示されているので、速やかにソフトキー16〜18に割り付けられている機能を認識できるので、「名前入力」を円滑に行うことが可能となる。
【0032】
上述した実施形態において示した各構成部材の諸形状や組み合わせ等は一例であって、本発明の主旨から逸脱しない範囲において設計要求等に基づき種々変更可能である。
例えば、ガイド表示領域25として、3つの文字表示領域25a,25b,25cを表示する場合について説明したが、常に3つである必要はない。ガイド表示領域25に表示される文字表示領域の数が可変であってもよい。つまり、ソフトキー16〜18に常に所定の機能が割り付けられる必要はなく、一時的に特定のソフトキーのみに所定機能が割り付けられる場合が存在してもよい。
【0033】
また、ガイド表示領域25は、常に表示領域22に存在する必要はない。つまり、ガイド表示領域25が一時的に非表示となってもよい。また、ガイド表示領域25の表示位置が任意に設定できたり、ガイド表示領域25の表示位置が可変であったりしてもよい。
【0034】
また、ガイド表示領域25が表示領域22が最下端に配置される場合に限らず、例えば、最上端に配置されてもよい。
また、ガイド表示領域25が、表示領域22の横方向に一列に並んで配置された複数の文字表示領域25a,25b,25cから構成される場合には限らない。複数の文字表示領域25a,25b,25cを表示領域22の縦方向に一列に並べる場合であってもよい。この場合には、表示領域22の右端側及び左端側のいずれにガイド表示領域25を配置してもよい。
また、文字表示領域25a,25b,25cに表示されるガイド文字は、横書きに限らず、縦書きであってもよい。
【0035】
また、キー操作部10として、表示部20の表示領域22を覆う透明シートを有するタッチパネルを用いてもよい。この場合には、表示制御部38は、ガイド表示領域25に複数のタッチキーを表示すると共にそのタッチキー上に所望のガイド文字を表示させる。これにより、タッチパネル式のキー操作部10の操作を確実に行うことが可能となる。
【0036】
例えば、上述した実施形態では、携帯電話機1について説明したが、これに限らない。本発明は、PDA(Personal Digital Assistants)、デジタルカメラ、デジタルビデオ
カメラ、ノート型パーソナルコンピュータ等の携行可能な携帯電子機器に対して適用することができる。
また、必ずしも携帯電子機器に限らず、固定電話機、コピー機、FAX機、ATM、キャッシュレジスタ、自動券売機、カーナビゲーション装置、各種機械装置等の様に、ソフトキーやタッチパネルを備えた電子機器に対して適用することができる。
【符号の説明】
【0037】
1…携帯電話機(表示装置)
10…キー操作部
11…操作キー
16,17,18…ソフトキー(一部のキー)
20…表示部
22…表示領域
23…主要表示領域
25…ガイド表示領域
25a,25b,25c…文字表示領域
35…メモリ
36…制御部
37…キー割付部
38…表示制御部
39…文字サイズ変更処理部
40…キー入力計時部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
文字情報及びタッチキーを表示するタッチパネルと、
前記タッチパネルに対する操作を検出する検出部と、
前記タッチパネルの主要表示領域に第一文字情報を表示すると共に前記タッチパネルのガイド表示領域に前記タッチキーに割り付けられた機能を示す第二文字情報を表示する表示制御部と、
前記検出部により検出される前記タッチパネルに対する操作に応じて前記第一文字情報の文字サイズを変更すると共に前記第二文字情報の文字サイズを変更する文字サイズ変更処理部と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記タッチキーに対して複数の機能を割り付けするキー割り付け部をさらに備え、
前記表示制御部は、前記タッチパネルの主要表示領域に第一文字情報を表示すると共に前記タッチパネルのガイド表示領域に前記タッチキーに割り付けられた複数の機能のうち、一の機能を示す第二文字情報を表示することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記表示部に前記第一文字情報および前記第二文字情報が表示された状態で、前記検出部により前記第二文字情報に対応するタッチキーに対する操作が検出されると、前記第一文字情報の表示を変更することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記文字サイズ変更処理部は、前記第二文字情報の縦方向及び/又は横方向の文字サイズを変更することを特徴とする請求項1から請求項3のうちいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記第二文字情報の文字サイズに応じて、前記ガイド表示領域の表示面積を変更することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記ガイド表示領域は、一方向に配列された複数の文字表示領域からなり、
前記表示制御部は、前記文字表示領域の夫々に表示される前記第二文字情報の文字数に応じて、前記文字表示領域の夫々の前記一方向の長さを変更することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記第二文字情報をその文字方向にスクロール表示することを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項8】
前記表示制御部は、前記第二文字情報を複数行表示することを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項9】
前記タッチパネルに対する操作間隔を計時するキー入力計時部を備え、
前記文字サイズ変更処理部は、前記タッチパネルに対する操作が所定時間以上行われない場合に、前記第二文字情報の文字サイズを変更することを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項10】
前記表示制御部は、前記タッチパネルに対する操作が所定時間以上行われない場合に、前記第一文字情報の入力位置を示すカーソルの近傍に前記ガイド表示領域を移動して表示することを特徴とする請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
請求項1から請求項10のうちいずれか一項に記載の表示装置を備えることを特徴とする携帯電話機。
【請求項12】
タッチパネルに表示する文字情報の文字サイズを変更する方法であって、
前記タッチパネルの主要表示領域に第一文字情報を表示すると共に当該タッチパネルのガイド表示領域にタッチキーに割り付けられた機能を示す第二文字情報を表示し、
前記タッチパネルに対する操作に応じて前記第一文字情報の文字サイズを変更すると共に前記第二文字情報の文字サイズを変更することを特徴とする文字サイズ変更方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−150713(P2011−150713A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−45803(P2011−45803)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【分割の表示】特願2006−21095(P2006−21095)の分割
【原出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】