説明

表示装置、画像形成装置及び表示方法

【課題】ユーザが読み出したいファイルを即時に読み出すこと。
【解決手段】同一階層のフォルダ及びジョブファイルを表示する表示部41を有する表示装置において、フォルダ及びジョブファイルを表示部41に表示する際、フォルダが所定の個数以下の場合、フォルダとファイルとを区分け無く表示し、フォルダが所定の個数を越える場合、フォルダを所定の領域にページ単位で表示するフォルダ表示領域22とファイルを表示するファイル表示領域23とに区分けして表示し、当該フォルダ表示領域22内をページめくり表示する制御部54を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置、画像形成装置及び表示方法に関する
【背景技術】
【0002】
従来より、同一階層に存在するファイル及びフォルダを表示する技術が知られている。
【0003】
図5〜図7を参照して、同一階層に存在するファイル及びフォルダを表示する表示画面について説明する。図5に表示画面50を示す。表示画面50は、画像形成装置おいて、ジョブファイルを読み出すための初期画面の一例である。表示画面50は、読み出しボタン50Aを有する。読み出しボタン50Aは、後述する表示画面61を表示させるためのボタンである。ユーザにより、読み出しボタン50Aが押下されると、図6に示す表示画面61が表示される。
【0004】
表示画面61は、同一階層に存在するファイル及びフォルダを混在して表示する画面である。表示画面61は、表示領域62と、OKボタン63と、ボタン64と、を有する。表示領域62は、ジョブファイル及びフォルダを表示する。OKボタン63は、ユーザにより選択されたジョブファイルの読み出しを開始するためのボタンである。ボタン64は、表示領域62の次ページを表示するためのボタンである。
【0005】
表示画面61に示すように、ジョブファイル及びフォルダを混在させて表示することにより、ユーザが即、取り出したい(読み出したい)ジョブファイルをフォルダ内に格納せずに表示させることができる。例えば、表示画面61において、ユーザが即読み出したいジョブファイルが図6中のAに示す「0012JOB_GUI_model.d」であるとする。この場合、ジョブファイル「0012JOB_GUI_model.d」は、フォルダ内に格納されずに表示画面61に表示される。これにより、ユーザは、ジョブファイル「0012JOB_GUI_model.d」を選択し、OKボタン63を押下することにより、ジョブファイル「0012JOB_GUI_model.d」を即読み出すことができる。
【0006】
また、階層構造をなして保存される画像データの読み出し/保存に対する操作手順を簡略化することのできる画像形成装置も知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2006−21347号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記の技術では、表示するフォルダ数が多数ある場合、ユーザが読み出したいファイルを即時に読み出すことができなかった。
【0008】
図7に、表示するフォルダ数が多数ある場合の表示画面71を示す。表示画面71は、表示領域72と、OKボタン73と、ボタン74と、を有する。表示領域72、OKボタン73、ボタン74は、それぞれ表示領域62、OKボタン63、ボタン64と同様の構成である。ここで、表示領域72は、フォルダを表示するフォルダ表示領域72Aと、ファイルを表示するファイル表示領域72Bと、を有する。
図7に示すように、表示領域72は、フォルダが多数表示されているため、フォルダ表示領域72Aが多くの領域を占めている。このため、ファイル表示領域72Bには、ジョブファイルが4つしか表示されない。この場合、表示領域72に表示できない4つ目以降のジョブファイルは、次ページの表示領域72に表示される。
ここで、例えば、ユーザが読み出したいファイルが次ページの表示領域72にあるとする。この場合、ユーザは、ボタン74を押下して、次ページを表示させる操作が必要となる。このため、表示するフォルダ数が多数の場合、ユーザが読み出したいファイルを即時に読み出すことができなかった。
【0009】
本発明の課題は、ユーザが読み出したいファイルを即時に読み出すことである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の表示装置は、
同一階層のフォルダ及びファイルを表示する表示部を有する表示装置において、
前記フォルダ及び前記ファイルを前記表示部に表示する際、前記フォルダが所定の個数以下の場合、前記フォルダと前記ファイルとを区分け無く表示し、前記フォルダが所定の個数を越える場合、前記フォルダを所定の領域にページ単位で表示するフォルダ表示領域と前記ファイルを表示するファイル表示領域とに区分けして表示し、当該フォルダ表示領域内をページめくり表示する制御部を備える。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、
前記フォルダ表示領域は、
前記フォルダの下層に存在するファイルの中からユーザの所望するファイルを選択するための表示領域であり、
前記ファイル表示領域は、
前記ファイルの中からユーザの所望するファイルを選択するための表示領域である。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の表示装置において、
前記制御部は、
前記フォルダを作成された時系列に並べて前記フォルダ表示領域に表示し、前記ファイルを作成された時系列に並べて前記ファイル表示領域に表示する。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置において、
情報の操作を受け付ける操作部を備え、
前記制御部は、
前記操作部により前記フォルダ表示領域に表示するフォルダの個数の設定操作が受け付けられた場合、当該受け付けられた個数の前記フォルダを前記フォルダ表示領域に表示する。
【0014】
請求項5に記載の発明の画像形成装置は、
請求項4に記載の表示装置を備える。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像形成装置において、
前記ファイルは、
ジョブファイルであり、
前記操作部は、
前記フォルダ表示領域に表示されたフォルダの下層に存在する前記ジョブファイルの中からユーザの所望する前記ジョブファイルの選択操作を受け付け、又は前記ファイル表示領域に表示された前記ジョブファイルの中からユーザの所望する前記ジョブファイルの選択操作を受け付け、
前記制御部は、
前記操作部により受け付けられた前記ジョブファイルを読み出し、当該読み出されたジョブファイルに基づいて、ジョブを実行する。
【0016】
請求項7に記載の発明の表示方法は、
同一階層のフォルダ及びファイルを表示する表示部を有する表示装置の表示方法において、
前記フォルダ及び前記ファイルを前記表示部に表示する際、前記フォルダが所定の個数以下の場合、前記フォルダと前記ファイルとを区分け無く表示し、前記フォルダが所定の個数を越える場合、前記フォルダを所定の領域にページ単位で表示するフォルダ表示領域と前記ファイルを表示するファイル表示領域とに区分けして表示し、当該フォルダ表示領域内をページめくり表示する制御工程を含む。
【発明の効果】
【0017】
請求項1及び7記載の発明によれば、ファイル及びフォルダを表示部に表示する際、フォルダが所定の個数を超える場合、フォルダを所定の領域にページ単位で表示するフォルダ表示領域とファイルを表示するファイル表示領域とに区分けして表示し、当該フォルダ表示領域内をページめくり表示する。これにより、所定の個数を超えるフォルダは表示部に表示されないので、表示部のファイル表示領域を確保できる。すなわち、ユーザが読み出したいファイルをファイル表示領域に表示させることができるので、ユーザは、読み出したいファイルを即時に読み出すことができる。
【0018】
請求項2記載の発明によれば、ユーザは、フォルダ表示領域を参照して、フォルダを選択し、当該選択されたフォルダの下層に存在するファイルを参照して、所望のファイルを選択することができる。また、ユーザは、ファイル表示領域を参照して、所望のファイルを選択することができる。
【0019】
請求項3記載の発明によれば、フォルダを作成された日時順に並べてフォルダ表示領域に表示し、ファイルを作成された日時順に並べてファイル表示領域に表示することができる。
【0020】
請求項4記載の発明によれば、フォルダ表示領域に表示するフォルダの個数の設定操作が受け付けられた場合、当該受け付けられた個数のフォルダをフォルダ表示領域に表示する。これにより、ユーザは、フォルダの表示領域に表示するフォルダの個数を所望の個数に設定することができる。
【0021】
請求項5記載の発明によれば、請求項4に記載の表示装置を備えた画像形成装置を提供することができる。
【0022】
請求項6に記載の発明によれば、制御部は、操作部により受け付けられたジョブファイルを読み出してジョブを実行する。これにより、ユーザの所望するジョブファイルを即時に読み出し、当該読み出されたジョブファイルに基づいて、ジョブを実行することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を説明する。ただし、発明の範囲は図示例に限定されない。
【0024】
図1〜図4を参照して、本発明に係る実施の形態を説明する。図1に、本実施の形態に係る表示装置としての画像形成装置10の構成例を示す。図1に示す画像形成装置10は、スキャナ部1と、プリント部2と、FNS(フィニッシャ)3と、操作部4と、本体制御部5と、を備えて構成される。
【0025】
スキャナ部1は、例えば、原稿に対し光を照射し、反射される光をCCD(Charged Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)等の光電
変換装置で捉える。そして、捉えたアナログの電気信号から図示しないA/D変換器によりデジタル信号(画像信号)に変換し、読取処理部51に出力することにより、原稿の読み取りを行う。
【0026】
プリント部2は、例えば、電子写真プロセス等により各種の画像形成を行う公知の画像形成機構から構成されるものである。なお、プリント部2はこれに限定されるものではなく、インク吐出方式や感熱方式等の種々の画像形成機構を適用することができる。
また、画像形成装置10には、例えば、プリント部2により画像形成された用紙にステイプルや中綴じ等の後処理を施すFNS部3が設けられる。
【0027】
操作部4は、例えば、表示部41、赤外線式や静電式のタッチパネル(図示省略)や各種の操作キー(図示省略)を備えて構成され、ユーザにより操作されることにより各種の操作信号を制御部54に出力する。
【0028】
表示部41は、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、制御部54から入力される表示信号の指示に従って表示画面上に各種操作ボタンや装置の状態表示、各機能の動作状況等の表示を行う。また、表示部41は、例えば、タッチパネル等より構成される操作部4と一体に構成されており、ユーザは、表示部41に表示された操作画面の各種ボタンを押下することで入力指示を行うようになっている。また、表示部41には、後述する表示画面21及び表示画面31が表示される。
【0029】
本体制御部5は、例えば、図1に示すように、読取処理部51と、書込処理部52と、プリントコントローラ53と、制御部54と、記憶部55と、を備えて構成される。
【0030】
読取処理部51は、例えば、スキャナ部1から入力される画像信号にシェーディング処理等の各種処理を施し、制御部54に出力する。
【0031】
書込処理部52は、例えば、入力される画像データに基づいて、画像形成のためのプリントデータを生成し、プリント部2に出力する。
【0032】
プリントコントローラ53は、例えば、LANIF(Local Area Network Interface)等を備えて構成されている。画像形成装置10は、当該プリントコントローラ53を介して、ネットワーク(図示省略)上のPC(Personal Computer)等の外部装置と通信可能に接続され、外部装置から送信されるプリントジョブを受け付ける。
【0033】
制御部54は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等を備えて構成され、画像形成装置10の各部を中央制御する。制御部54は、ROMに記憶されているシステムプログラム及び各種アプリケーションプログラムの中から指定されたプログラムをRAMに展開し、RAMに展開されたプログラムとCPUとの協働で、各種処理を実行する。
【0034】
制御部54は、表示プログラムにより、フォルダ及びファイルを表示部41に表示する際、フォルダが所定の個数以下の場合、フォルダとファイルとを区分け無く表示し、フォルダが所定の個数を越える場合、フォルダを所定の領域にページ単位で表示するフォルダ表示領域22とファイルを表示するファイル表示領域23とに区分けして表示し、当該フォルダ表示領域23内をページめくり表示する。
フォルダが所定の個数を超える場合とは、ユーザにより設定されたフォルダ表示領域22に表示するフォルダの個数(フォルダ設定個数)と、記憶部55に記憶されているフォルダの個数とを比較し、記憶部55に記憶されているフォルダの個数がフォルダ設定個数よりも多かったと判別された場合のことをいう。また、フォルダが所定の個数以下の場合とは、記憶部55に記憶されているフォルダの個数がフォルダ設定個数以下と判別された場合のことをいう。
また、ページめくり表示とは、フォルダ表示領域22に現在表示されているページの次ページを表示させることをいう。ページには、フォルダ表示領域22に表示される所定個数のフォルダが表示される。例えば、フォルダ表示領域22に表示されるフォルダの所定個数が8個であった場合、当該8個のフォルダがページ毎に表示される。
フォルダ表示領域22及びファイル表示領域23については、後述する。
【0035】
記憶部55は、HDD(Hard Disk Drive)等により構成され、各種プログラム及び各
種データを記憶する。具体的には、記憶部55には、生成されたフォルダ及びジョブファイルが記憶される。フォルダ及びジョブファイルの生成は、ROMに格納されているフォルダ・ファイル生成プログラムに基づいて行われる。具体的には、フォルダ・ファイル生成プログラムに基づいて、スキャナ部1を介して読み取られた画像データ又はプリントコントローラ53を介して受信されたプリントジョブに含まれる画像データからフォルダ又はジョブファイルが生成される。そして、生成されたフォルダ又はジョブファイルが記憶部55に記憶される。
【0036】
次いで、図2を参照して、表示部41に表示される表示画面21の一例について説明する。表示画面21は、フォルダを表示するフォルダ表示領域22をページめくり表示する画面である。表示画面21は、フォルダ表示領域22と、ファイル表示領域23と、OKボタン24と、を有する。
【0037】
フォルダ表示領域22は、ページ単位で所定個数のフォルダを表示する領域である。具体的には、フォルダ表示領域22は、図2に示す表示画面21の場合、「0012 JOB_GUI_model.d」〜「0026 JOB_GUI_model.d」で示される15個のフォルダをページ単位で表示する。
【0038】
また、フォルダ表示領域22は、各フォルダボタン「0012 JOB_GUI_model.d」〜「0026 JOB_GUI_model.d」を有する。各フォルダボタンは、フォルダを選択するためのボタンである。
【0039】
また、フォルダ表示領域22は、フォルダの下層に存在するジョブファイルの中からユーザの所望するジョブファイルを選択するための表示領域に該当する。
例えば、フォルダ表示領域22に表示されているフォルダの中からユーザの所望するフォルダの選択操作が操作部4を介して受け付けられたとする。具体的には、フォルダ表示領域22に表示されているフォルダの中からユーザの所望するフォルダに対応するフォルダボタン「0012 JOB_GUI_model.d」(図2中のBに示すフォルダボタン)が操作部4を介して押下されたとする。この場合、当該フォルダ「0012 JOB_GUI_model.d」の下層に存在するジョブファイルが表示部41に表示される。そして、表示されたジョブファイルの中からユーザの所望する1つのジョブファイル(ユーザが読み出したいと所望するジョブファイル)の選択操作が操作部4を介して受け付けられる。そして、選択されたジョブファイルが記憶部55から読み出され、当該読み出されたジョブファイルに基づいて、ジョブが実行される。すなわち、ユーザは、フォルダ表示領域22を参照し、フォルダの下層に存在するジョブファイルの中から所望するジョブファイルを選択することができる。
【0040】
また、フォルダ表示領域22は、ユーザにより設定された個数のフォルダが表示される。このとき、ユーザにより設定された個数に基づいて、フォルダ表示領域22の領域が決定する。ここで、各フォルダボタンの高さは、ユーザが各フォルダボタンを押下しやすい高さ(約10mm)に設定されている。したがって、ユーザにより設定されたフォルダの個数に基づいて、フォルダ表示領域22の領域が決定する。例えば、ユーザによりフォルダの個数が15個に設定された場合、フォルダ表示領域22は表示画面21に示す領域となる。
【0041】
また、フォルダ表示領域22に表示されるフォルダの中には、例えば、ユーザが特別に整理しておきたいジョブファイルが格納される。これにより、ユーザが特別に整理しておきたいジョブファイルを格納したフォルダ(すなわち、フォルダ表示領域22に表示されるフォルダ)と、その他の関連性のないジョブファイル(すなわち、ファイル表示領域23に表示されるジョブファイル)とを1画面に表示することができる。
【0042】
また、フォルダ表示領域22は、UPボタン22Aと、DOWNボタン22Bと、を有する。UPボタン22A、及びDOWNボタン22Bは、フォルダ表示領域22をページめくり表示するためのボタンである。例えば、UPボタン22A又はDOWNボタン22Bがユーザにより操作部4を介して押下されると、次ページの15個のフォルダ(すなわち、現在表示されていたフォルダと異なる15個のフォルダ)が表示される。具体的には、図2に示すフォルダ「0012 JOB_GUI_model.d」〜フォルダ「0026 JOB_GUI_model.d」以外の記憶部55に記憶されているフォルダがページ単位で表示される。
【0043】
ファイル表示領域23は、ファイルを表示する領域である。ファイル表示領域23は、各ファイルボタン「0012 JOB_GUI_model.d」〜ファイルボタン「0033 JOB_GUI_G」を有する。ファイルは、ジョブ(例えば、スキャンジョブ、プリントジョブ等)を実行するためのジョブファイルである。また、ジョブファイルは、ジョブを実行するための設定情報を含む。設定情報とは、例えば、用紙のサイズ情報、用紙のパンチ穴の情報のことをいう。また、OKボタン24は、ユーザにより選択されたジョブファイルを読み出すためのボタンである。
【0044】
また、ファイル表示領域23は、ジョブファイルの中からユーザの所望するファイルを選択するための表示領域に該当する。
例えば、ファイル表示領域23に表示されたジョブファイルの中からユーザの所望するジョブファイル(ユーザが読み出したいと所望するジョブファイル)の選択操作が操作部4を介して受け付けられたとする。具体的には、ファイル表示領域23に表示されているファイルの中からユーザの所望するファイルに対応するファイルボタン「0012 JOB_GUI_model.d」(図2中のAに示すファイルボタン)が押下された後、OKボタン24が押下されたとする。この場合、ジョブファイル「0012JOB_GUI_model.d」が記憶部55から読み出され、当該読み出されたジョブファイル「0012 JOB_GUI_model.d」に含まれる設定情報に基づいて、ジョブが実行される。すなわち、ユーザは、ファイル表示領域23を参照し、所望するジョブファイルを選択することができる。
ここで、例えば、ジョブファイル「0012JOB_GUI_model.d」にプリントコントローラ53から受信された画像データをA4の用紙に画像形成を行う設定情報が含まれていたとする。この場合、記憶部55からジョブファイル「0012JOB_GUI_model.d」が読み出され、設定情報に基づいて、A4の用紙に画像形成を行うプリントジョブが実行される。
【0045】
また、表示画面21のフォルダ表示領域22に表示されるフォルダ及びファイル表示領域23に表示されるジョブファイルは、同一階層に存在する。このとき、ファイル表示領域23に表示されるジョブファイルは、フォルダ表示領域22に表示されるフォルダと連係していない。すなわち、フォルダ表示領域22に表示されるフォルダと、ファイル表示領域23に表示されるファイルとは、全く関連性がない。例えば、フォルダ表示領域22の一番上に表示されているフォルダ(図2中のBに示すフォルダ)「0012JOB_GUI_model.d」がプリントジョブに関するフォルダであるとする。このとき、ファイル表示領域23には、フォルダ「0012JOB_GUI_model.d」のプリントジョブと全く関連性のないジョブ(例えば、プリントジョブ等)のジョブファイルが表示される。
【0046】
また、フォルダ表示領域22に表示されるフォルダ及びファイル表示領域23に表示されるジョブファイルは、作成された時系列に並べて表示される。
例えば、図2の場合、フォルダ表示領域22の一番上に表示されているフォルダ(図2中のBに示すフォルダ)「0012JOB_GUI_model.d」が最近作成されたフォルダに該当する。そして、作成された日時順にフォルダが上から下へ表示される。これは、ファイル表示領域23に表示されるジョブファイルの場合も同様である。例えば、図2の場合、ファイル表示領域23の一番上に表示されているジョブファイル(図2中のAに示すファイル)「0012JOB_GUI_model.d」が最近作成されたファイルに該当する。そして、作成された時系列に上から下へジョブファイルが表示される。
【0047】
次いで、図3を参照して、表示部41に表示される表示画面31の一例について説明する。表示画面31は、フォルダ表示領域22に表示する個数が8個の場合における画面である。例えば、フォルダ表示領域22に表示するフォルダの個数を8個とするユーザからの設定操作が操作部4により受け付けられたとする。この場合、図3に示すように、表示画面31のフォルダ表示領域22には、フォルダが8個表示される。これにより、ユーザの所望する数にフォルダ表示領域22に表示するフォルダの数を設定操作することができる。なお、本実施の形態では、フォルダ表示領域22に表示する個数を設定するユーザは、数名のユーザ(例えば、画像形成装置10の管理者やサービスマン)であるものとする。
【0048】
次いで、図4を参照して、画像形成装置10の動作を説明する。図4に表示処理の流れを示す。表示処理は、フォルダ表示領域22をページめくり表示する処理である。
【0049】
例えば、画像形成装置10において、例えば、図5に示す表示画面50において、ユーザにより操作部4を介して読み出しボタン50Aが押下されたこと等をトリガとして、ROMから読み出されて適宜RAMに展開された表示プログラムと、CPUとの協働により表示処理が実行される。
【0050】
予め、ユーザにより操作部4を介してフォルダ表示領域22に表示するフォルダの個数が設定されているものとする。また、予めフォルダ・ファイル生成プログラムによりフォルダ又はジョブファイルが生成され、当該生成されたフォルダ又はジョブファイルが記憶部55に記憶されているものとする。
【0051】
先ず、フォルダ/ジョブファイル以外の背景部が描画される(ステップS11)。例えば、図2に示す表示画面21において、フォルダ表示領域22及びファイル表示領域23以外の表示部分が描画される。そして、作成済みのフォルダ数が確認される(ステップS12)。具体的には、記憶部55に記憶されているフォルダ数が参照され、生成(作成)済みのフォルダ数が確認される。
【0052】
ステップS12の実行後、フォルダが表示可能個数を越えているか否かが判別される(ステップS13)。具体的には、ユーザにより予め設定入力されたフォルダ表示領域22に表示するフォルダの個数と、記憶部55に記憶されているフォルダの個数とを参照して、記憶部55に記憶されているフォルダの個数が予め設定入力されたフォルダの個数を超えているか否かが判別される。
【0053】
ステップS13において、フォルダが表示可能個数を超えていると判別された場合(ステップS13;YES)、フォルダ表示領域22が専用表示され、UPボタン22A及びDOWNボタン22Bが表示される(ステップS14)。具体的には、先ず、設定されたフォルダの個数に基づいて、フォルダ表示領域22の領域が計算される。そして、計算されたフォルダ表示領域22がページめくり表示され、且つ、フォルダ表示領域22にUPボタン22A及びDOWNボタン22Bが表示される。
【0054】
ステップS14の実行後、フォルダが先頭から表示可能数まで順次表示される(ステップS15)。例えば、表示可能数(予め設定入力されたフォルダ表示領域22に表示するフォルダの個数)が8個の場合、8個のフォルダがフォルダ表示領域22に順次表示される(図3参照)。
【0055】
ステップS15の実行後、ジョブファイルがフォルダの末尾から順次表示される(ステップS16)。具体的には、設定されたフォルダの個数に基づいて、ファイル表示領域23に表示可能なジョブファイルの個数が計算される。そして、計算された個数分のジョブファイルがファイル表示領域23に順次表示される。例えば、表示画面21又は表示画面31に示すように、フォルダの末尾からジョブファイルが順次表示される。ステップS15の実行後、表示処理は終了される。
【0056】
ステップS13において、フォルダが表示可能個数を超えていないと判別された場合(ステップS13;NO)、フォルダが先頭から表示される(ステップS17)。そして、ジョブファイルがフォルダの末尾から順次表示される(ステップS18)。具体的には、ファイル及びフォルダは、フォルダ表示領域22及びファイル表示領域23に区分けされずに表示される。例えば、表示画面21において、ファイル及びフォルダは区分けされず連続した状態(すなわち、フォルダが上から順に表示され、フォルダの後にファイルが表示された状態)で表示される。また、この場合、フォルダ及びファイルを含めたページめくり表示が行われる。ステップS18の実行後、表示処理は終了される。
【0057】
以上、本実施の形態によれば、ジョブファイル及びフォルダを表示部41に表示する際、フォルダ表示領域22とファイル表示領域23とに区分けし、フォルダが所定の個数以上存在する場合に、フォルダ表示領域22をページめくり表示する。これにより、所定個数以上のフォルダは表示部41に表示されないので、表示部41のファイル表示領域23を確保できる。すなわち、ユーザが読み出したいファイルをファイル表示領域23に表示させることができるので、ユーザは、読み出したいファイルを即時に読み出すことができる。
【0058】
また、ユーザは、フォルダ表示領域22を参照することにより、フォルダの下層に存在する所望のジョブファイル(読み出したいジョブファイル)を選択することができる。また、ユーザは、ファイル表示領域23を参照して、所望のジョブファイルを選択することができる。
【0059】
また、フォルダを作成された時系列に並べてフォルダ表示領域22に表示し、ジョブファイルを作成された時系列に並べてファイル表示領域23に表示することができる。
【0060】
また、フォルダ表示領域22に表示するフォルダの個数の設定操作が操作部4により受け付けられた場合、当該受け付けられた個数のフォルダをフォルダ表示領域22に表示する。これにより、ユーザは、フォルダの表示領域22に表示するフォルダの個数を所望の個数に設定することができる。
【0061】
また、操作部4により受け付けられたジョブファイルを読み出してジョブを実行する。これにより、ユーザの所望するジョブファイルを即時に読み出し、当該読み出されたジョブファイルに基づいて、ジョブを実行することができる。
【0062】
なお、上記実施の形態における記述は、本発明に係る画像形成装置10の一例であり、これに限定されるものではない。
【0063】
例えば、上記実施の形態では、表示画面21又は表示画面31において、フォルダ表示領域22に表示されているフォルダの中からユーザの所望するフォルダが選択された場合、選択されたフォルダに格納されているジョブファイルが表示される構成としたがこれに限定されるものではない。例えば、フォルダ表示領域22に表示されているフォルダの中からユーザの所望するフォルダが選択された場合、フォルダ表示領域22及びファイル表示領域23を含んだ画面(すなわち、表示画面21又は表示画面31)が表示されることとしてもよい。
【0064】
その他、上記実施の形態における画像形成装置10の細部構成及び詳細動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】本発明に係る画像形成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【図2】フォルダを表示するフォルダ表示領域をページめくり表示する画面を示す図である。
【図3】フォルダ表示領域に表示するフォルダの個数が8個の場合における表示画面を示す図である。
【図4】表示処理の流れを示すフローチャートである。
【図5】ジョブファイルを読み出すための初期画面の一例を示す図である。
【図6】読み出しボタンが押下された場合に表示される画面を示す図である。
【図7】表示するフォルダ数が多数ある場合の表示画面を示す図である。
【符号の説明】
【0066】
1 スキャナ部
2 プリント部
3 FNS部
4 操作部
5 本体制御部
10 画像形成装置
22 フォルダ表示領域
23 ファイル表示領域
41 表示部
51 読取処理部
52 書込処理部
53 プリントコントローラ部
54 制御部
55 記憶部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
同一階層のフォルダ及びファイルを表示する表示部を有する表示装置において、
前記フォルダ及び前記ファイルを前記表示部に表示する際、前記フォルダが所定の個数以下の場合、前記フォルダと前記ファイルとを区分け無く表示し、前記フォルダが所定の個数を越える場合、前記フォルダを所定の領域にページ単位で表示するフォルダ表示領域と前記ファイルを表示するファイル表示領域とに区分けして表示し、当該フォルダ表示領域内をページめくり表示する制御部を備える表示装置。
【請求項2】
前記フォルダ表示領域は、
前記フォルダの下層に存在するファイルの中からユーザの所望するファイルを選択するための表示領域であり、
前記ファイル表示領域は、
前記ファイルの中からユーザの所望するファイルを選択するための表示領域である請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記制御部は、
前記フォルダを作成された時系列に並べて前記フォルダ表示領域に表示し、前記ファイルを作成された時系列に並べて前記ファイル表示領域に表示する請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
情報の操作を受け付ける操作部を備え、
前記制御部は、
前記操作部により前記フォルダ表示領域に表示するフォルダの個数の設定操作が受け付けられた場合、当該受け付けられた個数の前記フォルダを前記フォルダ表示領域に表示する請求項1から3のいずれか一項に記載の表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の表示装置を備えた画像形成装置。
【請求項6】
前記ファイルは、
ジョブファイルであり、
前記操作部は、
前記フォルダ表示領域に表示されたフォルダの下層に存在する前記ジョブファイルの中からユーザの所望する前記ジョブファイルの選択操作を受け付け、又は前記ファイル表示領域に表示された前記ジョブファイルの中からユーザの所望する前記ジョブファイルの選択操作を受け付け、
前記制御部は、
前記操作部により受け付けられた前記ジョブファイルを読み出し、当該読み出されたジョブファイルに基づいて、ジョブを実行する請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
同一階層のフォルダ及びファイルを表示する表示部を有する表示装置の表示方法において、
前記フォルダ及び前記ファイルを前記表示部に表示する際、前記フォルダが所定の個数以下の場合、前記フォルダと前記ファイルとを区分け無く表示し、前記フォルダが所定の個数を越える場合、前記フォルダを所定の領域にページ単位で表示するフォルダ表示領域と前記ファイルを表示するファイル表示領域とに区分けして表示し、当該フォルダ表示領域内をページめくり表示する制御工程を含む表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2009−169454(P2009−169454A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−3358(P2008−3358)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】