説明

表示装置、表示方法、およびプログラム

【課題】複数のウインドウをユーザに直感的に操作させること。
【解決手段】携帯電話100は、表示装置の一例であって、筐体102の表面に設けられ、複数のウインドウを表示する表示部110と、筐体102の少なくとも1つの側面に設けられ、ユーザの接触を検知するタッチセンサ120と、タッチセンサ120がユーザの接触を検知した場合、表示部110に表示されている複数のウインドウのうち、ユーザの接触が検知されたタッチセンサ120の位置に対応付けられているウインドウを、ユーザの接触に応じて制御する制御部200とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウインドウを表示する表示装置、表示方法、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
複数のウインドウをマルチウインドウで表示装置に表示して、複数のウインドウを切り替えることで、複数のウインドウのそれぞれを操作する技術が開示されている(たとえば、特許文献1、特許文献2、および特許文献3参照。)。
【特許文献1】特開2001−14133号公報
【特許文献2】特開2002−259001号公報
【特許文献3】特開2000−56889号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来技術では、ディスプレイから離れた位置に設けられているボタン、ディスプレイ上に設けられたタッチパネルなどによって、複数のウインドウをユーザに操作させている。このため、従来技術では、複数のウインドウをユーザに直感的に操作させることができない。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様の表示装置は、筐体の表面に設けられ、複数のウインドウを表示する表示部と、筐体の少なくとも1つの側面に設けられ、ユーザの接触を検知するタッチセンサと、タッチセンサがユーザの接触を検知した場合、表示部に表示されている複数のウインドウのうち、ユーザの接触が検知されたタッチセンサの位置に対応付けられているウインドウを、ユーザの接触に応じて制御する制御部とを備える。
【0005】
上記表示装置において、制御部は、表示部に表示されている複数のウインドウのうち、ユーザの接触が検知された位置の最も近くに表示されているウインドウを制御してもよい。
【0006】
上記表示装置において、タッチセンサは、筐体の複数の側面のそれぞれに設けられてもよく、制御部は、ユーザの一のタッチセンサへの接触を検出した場合と他のタッチセンサへの接触を検知した場合とで、ウインドウに対して異なる種類の制御をおこなってもよい。
【0007】
上記表示装置において、タッチセンサは、ユーザの接触位置の変化を検知してもよく、制御部は、ユーザの接触位置の変化が検出された場合、接触位置の変化に対応させてウインドウの枠の位置を移動させることにより、ウインドウのサイズを変更してもよい。
【0008】
上記表示装置において、表示部は、ウインドウ表示エリアを複数のウインドウを分割して表示してもよく、タッチセンサは、ユーザの接触位置の変化を検知してもよく、制御部は、ユーザの接触位置が複数のウインドウの境界近傍から側面に沿って変化したことが検知された場合、接触位置の変化に対応させて複数のウインドウの境界を移動させることにより、複数のウインドウのうちの一のウインドウのサイズを大きくし、他のウインドウのサイズを小さくしてもよい。
【0009】
上記表示装置において、表示部は、複数のウインドウのうちの一のウインドウを、ウインドウ表示エリアの端に表示してもよく、タッチセンサは、ユーザの接触位置の変化を検知してもよく、制御部は、ユーザの接触位置がウインドウ表示エリアの端から側面に沿って内側に変化したことが検知された場合、接触位置の変化に対応させて一のウインドウを小さくするとともに、新たに他のウインドウをウインドウ表示エリアの端に表示させてもよい。
【0010】
上記表示装置において、筐体の向きを検出する方向センサをさらに備えてもよく、制御部は、複数のウインドウが重ねられている画像であって、方向センサが検出した傾きに応じた視点から視認される画像を表示させてもよい。
【0011】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0013】
図1は、実施形態に係る携帯電話100の外観の一例を示す。携帯電話100は、表示装置の一例であって、表示部110およびタッチセンサ120を備える。表示部110は、筐体102の表面に設けられている。表示部110は、複数のウインドウを表示する。
【0014】
タッチセンサ120は、筐体102の少なくとも1つの側面に設けられ、ユーザの接触を検知する。たとえば、図1に示す例では、携帯電話100は、筐体102の外周部に沿って、筐体102の4つの側面のそれぞれにタッチセンサ120が設けられている。
【0015】
具体的には、筐体102の長手方向の側面である第1側面には、タッチセンサ120aが設けられている。また、筐体102の短手方向の側面であって、筐体102の第1側面と略垂直な第2側面には、タッチセンサ120bが設けられている。また、筐体102の長手方向の側面であって、筐体102の第1側面と略平行な第3側面には、タッチセンサ120cが設けられている。また、筐体102の短手方向の側面であって、筐体102の第2側面と略平行な第4側面には、タッチセンサ120dが設けられている。
【0016】
タッチセンサ120は、当該タッチセンサ120が接触されたことを検知できる。また、タッチセンサ120は、当該タッチセンサ120が接触された位置を検知できる。また、タッチセンサ120は、当該タッチセンサ120が接触された位置の変化を検知できる。たとえば、タッチセンサ120は、当該タッチセンサ120へのスライド操作をユーザがおこなった場合、スライド操作の開始位置、方向、および終了位置を検知できる。
【0017】
たとえば、タッチセンサ120には、静電容量方式のタッチセンサが用いられる。この場合、タッチセンサ120は、表面電荷の変化を検出することにより、当該タッチセンサ120が接触された位置および位置の変換を検知できる。なお、タッチセンサ120には、抵抗膜方式など、静電容量方式以外の方式のタッチセンサを用いてもよい。
【0018】
表示部110には、ウインドウの深さを示す、ウインドウ深さ情報112が示されている。たとえば、図1に示す例では、ウインドウ深さ情報112は、棒状のアイコンを5本含んでおり、5つのウインドウが開かれていることを示す。また、図1に示す例では、ウインドウ深さ情報112は、5つのアイコンのうちの最も右側のアイコンが、他のアイコンと異なる色で表示されており、1番目のレイヤーのウインドウが表示部110に表示されていることを示す。
【0019】
図2は、携帯電話100の機能構成の一例を示す。携帯電話100は、図1で説明した表示部110およびタッチセンサ120に加えて、制御部200、方向センサ202、およびウインドウ深さ記憶部204をさらに備える。
【0020】
制御部200は、タッチセンサ120がユーザの接触を検知した場合、表示部110に表示されている複数のウインドウのうち、ユーザの接触が検知されたタッチセンサ120の位置に対応付けられているウインドウを、ユーザの接触に応じて制御する。具体的には、制御部200は、表示部110に表示されている複数のウインドウのうち、ユーザの接触が検知された位置の最も近くに表示されているウインドウを制御する。
【0021】
制御部200は、タッチセンサ120がユーザの複数の接触を検知した場合、それぞれのユーザの接触について、当該ユーザの接触が検知された位置の最も近くに表示されているウインドウを制御してもよい。
【0022】
制御部200は、接触を検出したタッチセンサ120への接触の種類に応じて、ウインドウに対して異なる種類の制御をおこなってもよい。たとえば、接触の種類としては、押下、スライドなどが挙げられる。
【0023】
制御部200は、タッチセンサ120への押下を検知した場合、押下パターンに応じて、ウインドウに対して異なる種類の制御をおこなってもよい。たとえば、制御部200は、タッチセンサ120への押下を1回検知した場合と、連続して複数回検知した場合と、長押しを検知した場合とで、ウインドウに対して異なる種類の制御をおこなってもよい。
【0024】
制御部200は、タッチセンサ120へのスライドを検知した場合、スライド方向に応じて、ウインドウに対して異なる種類の制御をおこなってもよい。たとえば、制御部200は、タッチセンサ120への短手方向へのスライドを検知した場合と、長手方向へのスライドを検知した場合とで、ウインドウに対して異なる種類の制御をおこなってもよい。
【0025】
一例を挙げると、制御部200は、タッチセンサ120への長手方向へのスライドを検知した場合、ウインドウのサイズを変更させてもよい。一方、制御部200は、タッチセンサ120への短手方向へのスライドを検知した場合、表示するウインドウを他のウインドウに変更させてもよい。
【0026】
制御部200は、一のタッチセンサ120への接触を検出した場合と他のタッチセンサ120への接触を検知した場合とで、ウインドウに対して異なる種類の制御をおこなってもよい。たとえば、制御部200は、筐体102の長手方向の側面に設けられているタッチセンサ120aおよびタッチセンサ120cへの接触を検出した場合と、筐体102の短手方向の側面に設けられているタッチセンサ120bおよびタッチセンサ120dへの接触を検知した場合とで、ウインドウに対して異なる種類の制御をおこなってもよい。
【0027】
一例を挙げると、制御部200は、筐体102の長手方向の側面に設けられているタッチセンサ120aおよびタッチセンサ120cへの接触を検出した場合、ウインドウのサイズを変更させてもよい。一方、筐体102の短手方向の側面に設けられているタッチセンサ120bおよびタッチセンサ120dへの接触を検知した場合、ウインドウに表示されている画面の拡大率を変更させてもよい。
【0028】
制御部200は、複数のタッチセンサ120への接触を同時に検知した場合、接触を検知した複数のタッチセンサ120の組み合わせに応じて、ウインドウに対して異なる種類の制御をおこなってもよい。たとえば、制御部200は、タッチセンサ120aへの接触を検出した場合と、タッチセンサ120cへの接触を検出した場合と、タッチセンサ120aおよびタッチセンサ120cへの接触を同時に検知した場合とで、ウインドウに対して異なる種類の制御をおこなってもよい。
【0029】
制御部200は、タッチセンサ120がユーザの接触位置の変化を検出した場合、接触位置の変化に対応させてウインドウの枠の位置を移動させることにより、ウインドウのサイズを変更してもよい。この場合、制御部200は、ウインドウの縦横比を固定したまま、ウインドウのサイズを変更してもよい。
【0030】
表示部110が、ウインドウ表示エリアに複数のウインドウを分割して表示している場合において、タッチセンサ120が、ユーザの接触位置が複数のウインドウの境界近傍から側面に沿って変化したことを検知した場合、制御部200は、接触位置の変化に対応させて複数のウインドウの境界を移動させることにより、複数のウインドウのうちの一のウインドウのサイズを大きくし、他のウインドウのサイズを小さくしてもよい。この場合、制御部200は、複数のウインドウのうちの少なくともいずれか1つのウインドウの縦横比を固定したまま、複数のウインドウのサイズをそれぞれ変更してもよい。
【0031】
表示部110が、複数のウインドウのうちの一のウインドウを、ウインドウ表示エリアの端に表示している場合において、タッチセンサ120が、ユーザの接触位置がウインドウ表示エリアの端から側面に沿って内側に変化したことを検知した場合、制御部200は、接触位置の変化に対応させて一のウインドウを小さくするとともに、新たに他のウインドウをウインドウ表示エリアの端に表示させてもよい。この場合、制御部200は、一のウインドウの縦横比を固定したまま、一のウインドウのサイズを小さくしてもよい。また、制御部200は、他のウインドウの縦横比を固定したまま、他のウインドウをウインドウ表示エリアに表示させてもよい。
【0032】
ウインドウ深さ記憶部204は、複数のウインドウのそれぞれの深さ情報を記憶している。たとえば、制御部200は、ウインドウ深さ記憶部204に記憶されている深さ情報に基づいて、表示部110に表示されていないウインドウのうち、上記一のウインドウの次の深さのウインドウを上記他のウインドウとして、ウインドウ表示エリアの端に表示させる。
【0033】
方向センサ202は、筐体の向きを検出する。たとえば、方向センサ202が、筐体の向きの変化すなわち傾きを検出した場合、制御部200は、複数のウインドウが重ねられている画像であって、方向センサ202が検出した傾きに応じた視点から視認される画像を表示させてもよい。この場合、制御部200は、ウインドウ深さ記憶部204に記憶されている深さ情報に基づいて、複数のウインドウが深さ順に重ねられている画像を表示させてもよい。
【0034】
図3は、表示部110に表示されている複数のウインドウの一例を示す。図3は、マルチウインドウモードで表示部110に表示されている複数のウインドウの一例を示す。たとえば、方向センサ202が、携帯電話100が図3に示す状態に傾いていることを検知する。これにより、制御部200が、表示部110へのウインドウの表示モードを、マルチウインドウモードへ切り替える。
【0035】
表示モードがマルチウインドウモードとなったことに応じて、制御部200は、表示部110のウインドウ表示領域300に、既に開いているウインドウを表示させる。また、制御部200は、表示部110のボタン表示領域320に、ボタンの画像を表示させる。
【0036】
たとえば、図3に示す例では、制御部200は、ウインドウ表示領域300に、既に開いているウインドウであるウインドウ302およびウインドウ304を横方向に並べて表示させる。ここで、制御部200は、表示モードがマルチウインドウモードとなったときに、アクティブ状態にあったウインドウを最も左側に表示させる。たとえば、図3に示す例では、アクティブ状態にあったウインドウ302が左側に表示されている。
【0037】
さらに、制御部200は、ウインドウ深さ記憶部204に記憶されている深さ情報に基づいて、既に開いている複数のウインドウを、深さの浅いウインドウから順番に、左側から表示させる。たとえば、図3に示す例では、ウインドウ302の次の深さのウインドウ304が、ウインドウ302の次に表示されている。
【0038】
表示部110の表面にはタッチパネルが設けられている。ユーザは、タッチパネルを操作することにより、携帯電話100に対する各種指示を入力することができる。たとえば、ユーザは、ボタン表示領域320上のタッチパネルを操作することにより、ボタン表示領域320に表示されている任意のボタンの画像を選択し、選択されたボタンの画像に応じた処理を携帯電話100におこなわせることができる。
【0039】
なお、ボタン表示領域320の表面には、タッチパネルではなく、ボタン表示領域320に表示されている複数のボタンの画像のそれぞれに対応する、複数の透明なハードウェアボタンが設けられていてもよい。これにより、ユーザは、タッチパネルでは得られない、ボタンの押下感を得ることができるので、より確実なボタン操作をおこなうことができる。なお、制御部200は、ボタン表示領域320にウインドウなどボタン以外の画像を表示させることもできる。たとえば、制御部200は、一または複数のウインドウを、ウインドウ表示領域300およびボタン表示領域320にわたって、全画面表示させることができる。
【0040】
また、ユーザは、ウインドウ302上のタッチパネルを操作することにより、ウインドウ302に表示されている地図アプリケーションを操作することができる。また、ユーザは、ウインドウ304上のタッチパネルを操作することにより、ウインドウ304に表示されている電話アプリケーションを操作することができる。
【0041】
制御部200は、アクティブ状態のウインドウに対応するボタンの画像を、ボタン表示領域320に表示させてもよい。たとえば、制御部200は、ウインドウ302がアクティブ状態にある場合、ウインドウ302に表示されている地図アプリケーションを操作するボタンの画像を、ボタン表示領域320に表示させてもよい。一方、ウインドウ304がアクティブ状態にある場合、ウインドウ304に表示されている電話アプリケーションを操作するボタンの画像を、ボタン表示領域320に表示させてもよい。たとえば、ユーザは、任意のウインドウの近傍の位置でタッチセンサ120を押下することにより、任意のウインドウをアクティブ状態とすることができる。
【0042】
たとえば、図3に示す状態から、タッチセンサ120aまたはタッチセンサ120c、あるいはタッチセンサ120aおよびタッチセンサ120cの双方が、長手方向(左右方向)へのスライドを検知した場合、制御部200は、スライドの開始位置、方向、および終了位置に応じて、ウインドウのサイズを変更させる。
【0043】
また、図3に示す状態から、タッチセンサ120aまたはタッチセンサ120c、あるいはタッチセンサ120aおよびタッチセンサ120cの双方が、短手方向(前後方向)へのスライドを検知した場合、制御部200は、スライドの方向および回数に応じて、スライドを検出した位置に最も近いウインドウを、他のウインドウへ切り替える。
【0044】
また、図3に示す状態から、タッチセンサ120bまたはタッチセンサ120dが、長手方向(上下方向)へのスライドを検知した場合、制御部200は、スライドの開始位置、方向、および終了位置に応じて、スライドを検出した位置に最も近いウインドウの拡大率を変更させる。
【0045】
また、図3に示す状態から、いずれかのタッチセンサ120が、押下されたことを検知した場合、制御部200は、押下されたことを検出した位置に最も近いウインドウをアクティブ状態に切り替える。押下されたことを検出した位置に最も近いウインドウが既にアクティブ状態にある場合、制御部200は、アクティブ状態にあるウインドウにメニュー画面を表示させてもよい。
【0046】
なお、図3に示す例では、ウインドウ深さ情報112は、5つのアイコンのうちの右から1番目のアイコンおよび右から2番目のアイコンが、他のアイコンと異なる色で表示されており、1番目のレイヤーのウインドウ302および2番目のレイヤーのウインドウ304が表示部110に表示されていることを示す。
【0047】
図4は、制御部200によるウインドウのサイズを変更する処理の一例を示す。たとえば、図4の上段に示す状態にある携帯電話100に対し、ユーザは、ウインドウ302とウインドウ304との境界の近傍の位置である、タッチセンサ120aの位置P1に一方の指を接触させると同時に、タッチセンサ120cの位置P1´に他方の指を接触させる。そして、ユーザは、タッチセンサ120aの位置P2までタッチセンサ120aに沿って一方の指を方向V1の方向にスライドさせると同時に、タッチセンサ120cの位置P2´までタッチセンサ120cに沿って他方の指を方向V1´の方向にスライドさせる。
【0048】
制御部200は、スライドの開始位置である位置P1および位置P1´、スライドの方向である方向V1および方向V1´、およびスライドの終了位置である位置P2および位置P2´に応じて、ウインドウ302のサイズを大きくすると同時に、ウインドウ304のサイズを小さくする。これにより、携帯電話100は、図4の上段に示す状態から、図4の下段に示す状態へ変化する。ここで、制御部200は、ウインドウ304に表示されている画面の縦横比を固定したまま、ウインドウ304のサイズを小さくしてもよい。また、ウインドウ302に表示されている画面の縦横比を固定したまま、ウインドウ302のサイズを大きくしてもよい。
【0049】
なお、ユーザは、ウインドウ表示領域300の端である、タッチセンサ120aの位置P3までタッチセンサ120aに沿って一方の指を方向V1の方向にスライドさせると同時に、タッチセンサ120cの位置P3´までタッチセンサ120cに沿って他方の指を方向V1´の方向にスライドさせることにより、携帯電話100を、図4の上段に示す状態から、図5の上段に示す状態へ変化させることができる。
【0050】
図5は、制御部200による新たなウインドウを表示する処理の一例を示す。たとえば、図5の上段に示す状態、すなわちウインドウ302がウインドウ表示領域300に表示されている状態にある携帯電話100に対し、ユーザは、ウインドウ表示領域300の端である、タッチセンサ120aの位置P3に一方の指を接触させると同時に、タッチセンサ120cの位置P3´に他方の指を接触させる。そして、ユーザは、タッチセンサ120aの位置P4までタッチセンサ120aに沿って一方の指を方向V2の方向にスライドさせると同時に、タッチセンサ120cの位置P4´までタッチセンサ120cに沿って他方の指を方向V2´の方向にスライドさせる。
【0051】
制御部200は、スライドの開始位置である位置P3および位置P3´、スライドの方向である方向V2および方向V2´、スライドの終了位置である位置P4および位置P4´、およびウインドウ深さ記憶部204に記憶されている深さ情報に応じて、ウインドウ302のサイズを小さくすると同時に、ウインドウ302の次の深さのウインドウ304を、徐々にサイズを大きく変化させながら、ウインドウ表示領域300にウインドウ302と並べて表示させる。これにより、携帯電話100は、図5の上段に示す状態から、図5の下段に示す状態へ変化する。ここで、制御部200は、ウインドウ302に表示されている画面の縦横比を固定したまま、ウインドウ302のサイズを小さくしてもよい。また、ウインドウ304に表示されている画面の縦横比を固定したまま、ウインドウ304のサイズを大きくしてもよい。
【0052】
図6は、制御部200による新たなウインドウを表示する処理の他の一例を示す。たとえば、図6の上段に示す状態、すなわちウインドウ302およびウインドウ304が並べてウインドウ表示領域300に表示されている状態にある携帯電話100に対し、ユーザは、ウインドウ表示領域300の端である、タッチセンサ120aの位置P3に一方の指を接触させると同時に、タッチセンサ120cの位置P3´に他方の指を接触させる。そして、ユーザは、タッチセンサ120aの位置P5までタッチセンサ120aに沿って一方の指を方向V2の方向にスライドさせると同時に、タッチセンサ120cの位置P5´までタッチセンサ120cに沿って他方の指を方向V2´の方向にスライドさせる。
【0053】
制御部200は、スライドの開始位置である位置P3および位置P3´、スライドの方向である方向V2および方向V2´、スライドの終了位置である位置P5および位置P5´、およびウインドウ深さ記憶部204に記憶されている深さ情報に応じて、ウインドウ304のサイズを小さくすると同時に、ウインドウ304の次の深さのウインドウ306を、徐々にサイズを大きく変化させながら、ウインドウ表示領域300にウインドウ304と並べて表示させる。これにより、携帯電話100は、図6の上段に示す状態から、図6の下段に示す状態へ変化する。ここで、制御部200は、ウインドウ304に表示されている画面の縦横比を固定したまま、ウインドウ304のサイズを小さくしてもよい。また、ウインドウ306に表示されている画面の縦横比を固定したまま、ウインドウ306のサイズを大きくしてもよい。また、ウインドウ304のサイズを小さくすると同時に、ウインドウ302のサイズを小さくしてもよい。
【0054】
図7は、制御部200による表示制御処理の一例を示す。制御部200は、方向センサ202が筐体の傾きを検出していない場合、複数のウインドウのうち、もっとも深さが浅いウインドウ、すなわちアクティブ状態にあるウインドウを表示部110に表示させる。たとえば、図7の左列に示す携帯電話100では、筐体が傾いていないので、もっとも深さが浅いウインドウである、ウインドウ702が表示部110に表示されている。
【0055】
方向センサ202が筐体の傾きを検出した場合、制御部200は、複数のウインドウが重ねられている画像であって、方向センサ202が検出した傾きに応じた視点から視認される画像を表示部110に表示させる。たとえば、図7の中列に示す携帯電話100では、筐体が傾けられており、ウインドウ702、ウインドウ704、ウインドウ706が重ねられている画像であって、筐体の傾きに応じた視点から視認される画像が表示部110に表示されている。
【0056】
この状態から、ユーザは、アクティブ状態とするウインドウを切り替えることができる。ユーザは、表示部110の表面に設けられているタッチパネル、またはタッチセンサ120を操作することにより、アクティブ状態とするウインドウを切り替えることができる。たとえば、ユーザが、図7の中列に示す携帯電話100に対し、表示部110に表示されている複数のウインドウの中からアクティブ状態とするウインドウとしてウインドウ704を選択した場合、携帯電話100は、表示部110においてウインドウ704が複数のウインドウの最前列に表示された状態、すなわち図7の右列に示す状態となる。
【0057】
図7の右列に示す状態の携帯電話100においては、ウインドウ704がアクティブ状態となったことに応じて、ウインドウ706の次の深さのウインドウ708が、新たにウインドウ706の背面に重ねられて表示されている。
【0058】
以上説明したように、本実施形態の携帯電話100によれば、複数のウインドウが表示されている表示部110の周囲に設けられているタッチパネルにより、タッチパネルの接触位置に応じたウインドウをユーザに操作させるので、ウインドウを直感的にユーザに操作させることができる。特に、本実施形態の携帯電話100によれば、タッチパネルの接触位置に最も近いウインドウをユーザに操作させるので、ウインドウをより直感的にユーザに操作させることができる。
【0059】
図8は、携帯電話100のハードウェア構成の一例を示す。携帯電話100は、ホスト・コントローラ1582により相互に接続されるCPU1505、RAM1520、グラフィック・コントローラ1575、および表示部110を備える。また、携帯電話100は、I/O(入出力)コントローラ1584によりホスト・コントローラ1582に接続される通信I/F102、ROM1510、およびメモリカードドライブ1550を備える。
【0060】
CPU1505は、ROM1510およびRAM1520に格納されたプログラムに基づいて動作して、各部を制御する。グラフィック・コントローラ1575は、RAM1520等から取得した画像データを、表示部110上に表示させる。通信I/F102は、ネットワークを介して外部と通信する。ROM1510は、CPU1505が使用するプログラムおよびデータを格納する。メモリカードドライブ1550は、メモリカード1590に対して、プログラムまたはデータの読み取りまたは書き込みをおこなう。メモリカードドライブ1550は、読み取ったプログラムまたはデータを、RAM1520およびROM1510に送信する。
【0061】
CPU1505は、ROM1510およびRAM1520に格納されているプログラムを実行することにより、携帯電話100を、制御部200として機能させる。ROM1510およびRAM1520に格納されているプログラムは、メモリカード1590等の記録媒体に格納されて提供されてもよく、外部の情報処理装置からネットワークを介して提供されてもよい。
【0062】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】実施形態に係る携帯電話100の外観の一例を示す。
【図2】携帯電話100の機能構成の一例を示す。
【図3】表示部110に表示されている複数のウインドウの一例を示す。
【図4】制御部200によるウインドウのサイズを変更する処理の一例を示す。
【図5】制御部200による新たなウインドウを表示する処理の一例を示す。
【図6】制御部200による新たなウインドウを表示する処理の他の一例を示す。
【図7】制御部200による表示制御処理の一例を示す。
【図8】携帯電話100のハードウェア構成の一例を示す。
【符号の説明】
【0064】
100 携帯電話
102 筐体
110 表示部
112 ウインドウ深さ情報
120 タッチセンサ
200 制御部
202 方向センサ
204 ウインドウ深さ記憶部
300 ウインドウ表示領域
302 ウインドウ
304 ウインドウ
306 ウインドウ
320 ボタン表示領域
702 ウインドウ
704 ウインドウ
706 ウインドウ
708 ウインドウ
1505 CPU
1510 ROM
1520 RAM
1550 メモリカードドライブ
1575 グラフィック・コントローラ
1582 ホスト・コントローラ
1584 I/Oコントローラ
1590 メモリカード

【特許請求の範囲】
【請求項1】
筐体の表面に設けられ、複数のウインドウを表示する表示部と、
前記筐体の少なくとも1つの側面に設けられ、ユーザの接触を検知するタッチセンサと、
前記タッチセンサが前記ユーザの接触を検知した場合、前記表示部に表示されている前記複数のウインドウのうち、前記ユーザの接触が検知された前記タッチセンサの位置に対応付けられている前記ウインドウを、前記ユーザの接触に応じて制御する制御部と
を備える表示装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記表示部に表示されている前記複数のウインドウのうち、前記ユーザの接触が検知された位置の最も近くに表示されている前記ウインドウを制御する
請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記タッチセンサは、前記筐体の複数の側面のそれぞれに設けられ、
前記制御部は、前記ユーザの一の前記タッチセンサへの接触を検出した場合と他の前記タッチセンサへの接触を検知した場合とで、前記ウインドウに対して異なる種類の制御をおこなう
請求項1または2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記タッチセンサは、前記ユーザの接触位置の変化を検知し、
前記制御部は、前記ユーザの接触位置の変化が検出された場合、接触位置の変化に対応させて前記ウインドウの枠の位置を移動させることにより、前記ウインドウのサイズを変更する
請求項1から3のいずれかに記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示部は、ウインドウ表示エリアに前記複数のウインドウを分割して表示しており、
前記タッチセンサは、前記ユーザの接触位置の変化を検知し、
前記制御部は、前記ユーザの接触位置が前記複数のウインドウの境界近傍から前記側面に沿って変化したことが検知された場合、接触位置の変化に対応させて前記複数のウインドウの境界を移動させることにより、前記複数のウインドウのうちの一のウインドウのサイズを大きくし、他のウインドウのサイズを小さくする
請求項1から4のいずれかに記載の表示装置。
【請求項6】
前記表示部は、前記複数のウインドウのうちの一のウインドウを、ウインドウ表示エリアの端に表示しており、
前記タッチセンサは、前記ユーザの接触位置の変化を検知し、
前記制御部は、前記ユーザの接触位置が前記ウインドウ表示エリアの端から前記側面に沿って内側に変化したことが検知された場合、接触位置の変化に対応させて前記一のウインドウを小さくするとともに、新たに他のウインドウを前記ウインドウ表示エリアの端に表示させる
請求項1から4にいずれか記載の表示装置。
【請求項7】
前記筐体の向きを検出する方向センサをさらに備え、
前記制御部は、前記複数のウインドウが重ねられている画像であって、前記方向センサが検出した傾きに応じた視点から視認される画像を表示させる
請求項1から請求項6のいずれかに記載の表示装置。
【請求項8】
筐体の表面に設けられ、複数のウインドウを表示する表示部と、前記筐体の少なくとも1つの側面に設けられ、ユーザの接触を検知するタッチセンサと、を備える表示装置による表示方法であって、
前記タッチセンサが前記ユーザの接触を検知した場合、前記表示部に表示されている前記複数のウインドウのうち、前記ユーザの接触が検知された前記タッチセンサの位置に対応付けられている前記ウインドウを、前記ユーザの接触に応じて制御する制御工程
を備える表示方法。
【請求項9】
筐体の表面に設けられ、複数のウインドウを表示する表示部と、前記筐体の少なくとも1つの側面に設けられ、ユーザの接触を検知するタッチセンサと、を備える表示装置用のプログラムであって、コンピュータを、
前記タッチセンサが前記ユーザの接触を検知した場合、前記表示部に表示されている前記複数のウインドウのうち、前記ユーザの接触が検知された前記タッチセンサの位置に対応付けられている前記ウインドウを、前記ユーザの接触に応じて制御する制御部
として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−231653(P2010−231653A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−80434(P2009−80434)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(501440684)ソフトバンクモバイル株式会社 (654)
【Fターム(参考)】