表示装置および表示方法
【課題】利便性を高める表示装置および表示方法を提供する。
【解決手段】表示装置は、使用予定者ごとに、その使用予定者を特定するための第1識別情報と、画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶するデータベースと、表示装置の使用者を識別するための第2識別情報を取得する個人認証部と、データベース内の第1識別情報から、第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、データベース内のレイアウト情報のうち、該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、画面のレイアウトを設定する設定部と、を含む。
【解決手段】表示装置は、使用予定者ごとに、その使用予定者を特定するための第1識別情報と、画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶するデータベースと、表示装置の使用者を識別するための第2識別情報を取得する個人認証部と、データベース内の第1識別情報から、第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、データベース内のレイアウト情報のうち、該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、画面のレイアウトを設定する設定部と、を含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置および表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、監視画面のレイアウトを編集するシステムが記載されている。特許文献1に記載のシステムは、端末とサーバとを備えている。
【0003】
特許文献1に記載のシステムでは、端末が、ブラウザ上で監視対象の監視画面を編集し、その編集結果をレイアウト情報としてサーバに送信する。サーバは、そのレイアウト情報を受信すると、そのレイアウト情報に示されるレイアウトに監視画面を変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−140400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のシステムでは、1つの端末が、複数のユーザにより交代で使用される場合がある。この場合、ユーザが交代するたびに、端末に表示される監視画面が、ユーザの監視し易いレイアウトに変更されるときは、交代後のユーザが、交代前のユーザによって設定された画面のレイアウトを、自分の監視し易いレイアウトに変更することになる。
【0006】
したがって、各ユーザにとっては、端末を使用するたびに、画面のレイアウトを変更しなければならないため、不便であったという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、上記した課題を解決する表示装置および表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の表示装置は、画面のレイアウトを変更可能な表示装置であって、前記表示装置の使用予定者ごとに、当該使用予定者を特定するための第1識別情報と、前記画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶する記憶手段と、前記表示装置の使用者を識別するための第2識別情報を取得する識別手段と、前記記憶手段内の第1識別情報から、前記第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、前記画面のレイアウトを設定する設定手段と、を含む。
【0009】
本発明の表示方法は、画面のレイアウトを変更可能な表示装置おける表示方法であって、前記表示装置の使用予定者ごとに、当該使用予定者を特定するための第1識別情報と、前記画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶手段に記憶する記憶ステップと、前記表示装置の使用者を識別するための第2識別情報を取得する識別ステップと、前記記憶手段内の第1識別情報から、前記第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、前記画面のレイアウトを設定する設定ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、表示装置の利便性を高めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態における表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】表示装置100における表示方法の処理手順例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態における表示装置200の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態における表示装置の一構成例を示すブロック図である。
【0014】
表示装置100は、表示画面のレイアウトを任意に変更可能な表示装置であって、航空機の航空管制または船舶の航行管制などの交通管制のために用いられる交通管制用表示装置である。表示装置100は、複数の交通管制官によって交代で使用される。各交通管制官は、表示装置100が設置された机の椅子に着席して表示装置100を使用する。
【0015】
本実施形態では、表示装置100は、設定部101と、個人認証部102と、データベース103と、を有する。設定部101は、交通管制表示部111と、レイアウト制御部121と、受付部131と、を有する。
【0016】
交通管制表示部111は、交通管制のために用いられる監視制御画面(以下「交通管制画面」と称する。)を表示する。交通管制画面は、例えば、複数の航空機の位置を示す画面および気象情報を示す画面などの複数の画面により構成される。交通管制表示部111は、レイアウト制御部121から、交通管制画面を表示するための表示データを受け付けると、使用者である交通管制官に対し、交通管制画面を表示する。
【0017】
データベース103は、一般的に記憶手段と呼ぶことができる。
【0018】
データベース103は、表示装置100の使用が許可された交通管制官ごとに、その交通管制官を特定するための第1識別情報(以下「認証情報」と称する。)と、交通管制画面のレイアウト(構成)を示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶する。レイアウト情報には、例えば、交通管制画面を構成する複数の画面の位置および大きさなどが示されている。また、表示装置100の使用が許可された交通管制官とは、使用予定者のことである。
【0019】
個人認証部102は、一般的に識別手段と呼ぶことができる。
【0020】
個人認証部102は、表示装置100の使用者を識別するための第2識別情報(以下「使用者情報」と称する。)を取得する。個人認証部102は、例えば、使用者情報を取得し、その後に、表示装置100の他の使用者を識別するための第3識別情報(以下「次の使用者情報」と称する。)を取得する。
【0021】
個人認証部102は、表示装置100の使用者である交通管制官を認証するための個人認証手段である。本実施形態では、個人認証部102は、映像取得部112と、個人認識処理部122と、個人情報保持部132と、を有する。
【0022】
個人情報保持部132は、一般的に保持手段と呼ぶことができる。
【0023】
個人情報保持部132は、表示装置100の使用が許可された交通管制官ごとに、その交通管制官を特定するための個人情報と、その交通管制官の認証情報と、を互いに関連付けて保持する。
【0024】
本実施形態では、個人情報保持部132は、使用が許可された交通管制官ごとに、その交通管制官の映像を示す個人情報と、その交通管制官を識別する識別子としての認証情報と、を互いに関連付けて予め保持する。
【0025】
映像取得部112は、一般的に取得手段と呼ぶことができる。
【0026】
映像取得部112は、表示装置100の使用者を識別するための使用者情報(第2識別情報)を取得する。映像取得部112は、例えば、使用者の画像(映像)を示す使用者情報を取得する。
【0027】
本実施形態では、映像取得部112は、表示装置100を使用する交通管制官を撮像する。映像取得部112は、表示装置100の前に着席した使用者を撮像可能な位置に設置される。映像取得部112は、例えば、一定期間間隔で撮像を行い、撮像された各映像を解析することによって、表示装置100の前に使用者が着席したか否かを判断する。
【0028】
また、映像取得部112は、使用者が着席したと判断すると、その使用者が撮像された映像を示す映像情報を生成し、その生成された映像情報を、使用者情報として取得する。また、映像取得部112は、その使用者情報を、個人認識処理部122に供給する。
【0029】
個人認識処理部122は、一般的に供給手段と呼ぶことができる。
【0030】
個人認識処理部122は、個人情報保持部132に保持された個人情報ごとに、使用者情報にて識別される使用者が、個人情報にて特定される交通管制官であるか否かを判定する。また、個人認識処理部122は、使用者情報にて識別される使用者が、個人情報に示された交通管制官であると判定すると、その交通管制官であると判定した個人情報に関連付けられた認証情報を、設定部101に供給する。
【0031】
本実施形態では、個人認識処理部122は、個人情報ごとに、使用者情報に示される映像と、個人情報に示される映像と、を照合することによって、使用者情報の映像に示される使用者が、個人情報の映像に示される交通管制官であるか否かを判定する。そして、個人認識処理部122は、個人情報保持部132内の個人情報のうち、使用者が使用予定者であると判定された個人情報と関連付けられた認証情報を、設定部101に供給する。
【0032】
具体的には、個人認識処理部122は、例えば、テンプレートマッチング手法を用いて、個人情報ごとに、使用者情報に示される映像と個人情報に示される映像との間の相関性を示す相関度を算出する。相関度は、双方の映像の類似性が高いほど大きくなる。
【0033】
また、個人認識処理部122は、その算出結果である相関度が、予め定められた閾値(以下「相関閾値」と称する。)を超えるか否かを判断する。そして、個人認識処理部122は、複数の個人情報のうち、相関度が相関閾値を超えた個人情報に示される交通管制官を、表示装置100の使用者と判定する。
【0034】
また、個人認識処理部122は、個人情報保持部132に保持された認証情報のうち、相関度が相関閾値を超えた個人情報に関連付けられた認証情報を特定し、その認証情報をレイアウト制御部121に供給する。なお、個人認識処理部122は、使用者情報を受け付けるたびに認証情報を特定し、その特定した最新の認証情報が、その直前に特定した認証情報と異なる場合に限り、レイアウト制御部121に最新の認証情報を供給するようにしてもよい。これにより、個人認識処理部122は、使用者が交代する場合に限り、認証情報をレイアウト制御部121に供給することができるようになる。
【0035】
設定部101は、一般的に設定手段と呼ぶことができる。
【0036】
設定部101は、データベース103内の認証情報(第1識別情報)から、使用者情報(第2識別情報)にて識別される使用者を特定する該当認証情報(該当識別情報)に対応付けられたレイアウト情報に基づいて、交通管制画面のレイアウトを設定する。
【0037】
本実施形態では、設定部101は、個人認識処理部122から供給された認証情報を受け付けると、データベース103を参照し、その認証情報を、該当認証情報として特定する。そして、設定部101は、その該当認証情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、交通管制表示部111に表示される交通管制画面のレイアウトを設定する。
【0038】
受付部131は、一般的に受付手段と呼ぶことができる。
【0039】
受付部131は、該当認証情報に対応付けられたレイアウト情報と異なるレイアウト情報を受け付ける。
【0040】
本実施形態では、受付部131は、使用者の操作によって入力されるレイアウト情報を受け付ける。受付部131は、例えば、表示装置100のキーボードまたはマウスなどにより実現される。受付部131は、そのレイアウト情報を、レイアウト制御部121に供給する。
【0041】
レイアウト制御部121は、一般的に制御手段と呼ぶことができる。
【0042】
レイアウト制御部121が、該当認証情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて画面のレイアウトを設定した状況で、受付部131にてレイアウト情報が受け付けられると、レイアウト制御部121は、そのレイアウト情報に基づいて画面のレイアウトを設定する。
【0043】
また、レイアウト制御部121は、映像取得部112が、表示装置100の他の使用者を識別するための次の使用者情報(第3識別情報)を取得すると、データベース103内の認証情報から、他の使用者を特定する他の該当認証情報を特定し、データベース103内のレイアウト情報のうち、他の該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて画面のレイアウトを設定する。
【0044】
本実施形態では、レイアウト制御部121は、受付部131からレイアウト情報を受け付けると、そのレイアウト情報に基づいて交通管制画面のレイアウトを設定する。なお、レイアウト制御部121は、受付部131からレイアウト情報を受け付けるたびに、データベース103内の使用者の認証情報に対応付けられたレイアウト情報を、そのレイアウト情報に更新するようにしてもよい。
【0045】
また、レイアウト制御部121は、使用者が交代するたびに、個人認識処理部122から、着席した交通管制官の認証情報を受け付ける。レイアウト制御部121は、認証情報を受け付けると、データベース103を参照し、その認証情報を該当認証情報として特定し、その該当認証情報に対応付けられたレイアウト情報に基づいて、交通管制画面のレイアウトを設定する。
【0046】
レイアウト制御部121は、例えば、個人認識処理部122から、使用者情報と関連付けられた認証情報(以下「第1認証情報」と称する。)を受け付け、その後、次の使用者情報に関連付けられた認証情報(以下「第2認証情報」と称する。)を受け付ける。
【0047】
レイアウト制御部121は、第1認証情報を受け付けると、その第1認証情報に対応付けられたレイアウト情報に基づいて、交通管制画面のレイアウトを設定する。この状況で、レイアウト制御部121は、受付部131からレイアウト情報を受け付けると、そのレイアウト情報に基づいて交通管制画面のレイアウトを変更する。
【0048】
レイアウト制御部121が、受付部131からレイアウト情報を受け付けた状況で、個人認識処理部122から第2認証情報を受け付けると、レイアウト制御部121は、第1認証情報と、受付部131から受け付けたレイアウト情報と、をデータベース103に格納する。よって、第1認証情報に対応付けられたレイアウト情報に基づいて交通管制画面のレイアウトが設定された後に、受付部131にてレイアウト情報が受け付けられた状況で、個人認証部102にて次の使用者情報が取得されると、データベース103は、第1認証情報(該当識別情報)に対応付けられたレイアウト情報を、受付部131にて受け付けられたレイアウト情報に更新する。
【0049】
また、レイアウト制御部121は、そのレイアウトが更新された交通管制画面を表示するための表示データを、交通管制表示部111に供給する。
【0050】
よって、表示装置100では、使用者である交通管制官が交代し、別の交通管制官が表示装置100の前に着席すると、上述のとおり、レイアウト制御部121に対し交代後の交通管制官の第2認証情報が供給される。そして、レイアウト制御部121は、第2認証情報を受け付けると、そのときのレイアウト情報を、交代前の交通管制官の第1認証情報と対応付けてデータベース103に格納する。その後、レイアウト制御部121は、交代後の交通管制官の第2認証情報を、検索キーとしてデータベース103と照合し、第2認証情報に対応付けられたレイアウト情報を取得して、そのレイアウト情報に基づいて交通管制画面のレイアウトを設定する。
【0051】
次に、表示装置100の動作について説明する。
【0052】
図2は、表示装置100の表示方法の処理手順例を示すフローチャートである。図2では、個人認証部102内に、予め登録された、個人情報と認証情報とが関連付けて記憶され、データベース103内に、認証情報とレイアウト情報とが互いに対応付けて記憶されていることを想定している。
【0053】
まず、個人認証部102は、表示装置100の使用者を識別するための使用者情報を取得し、その使用者情報を個人情報と照合することによって、使用者情報に示された映像の使用者と同一の使用予定者の映像を示す個人情報を特定して、その個人情報に関連付けられた認証情報を出力する(ステップS901)。
【0054】
設定部101は、個人認証部102から認証情報(例えば、第2認証情報)を受け付けると、そのときの交通管制画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、直前に受け付けた認証情報(例えば、第1認証情報)と、を互いに対応付けてデータベース103に格納した後、設定部101は、個人認証部102から受け付けた認証情報(例えば、第2認証情報)を検索キーとして、データベース103を検索する(ステップS902)。
【0055】
設定部101は、データベース103内から、個人認証部102から受け付けた認証情報に該当する該当認証情報を特定し、データベース103のレイアウト情報のうち、その該当認証情報に対応付けられたレイアウト情報を取得する(ステップS903)。
【0056】
設定部101は、データベース103からレイアウト情報を取得すると、そのレイアウト情報に基づいて、交通管制画面のレイアウトを設定して(ステップS904)、表示方法の一連の処理手順を終了する。
【0057】
本発明の第1の実施形態によれば、データベース103が、表示装置100の使用予定者ごとに、その使用予定者を特定するための第1識別情報と、画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶する。これにより、表示装置100は、使用予定者ごとのレイアウト情報を保持することができる。
【0058】
さらに、本発明の第1の実施形態では、個人認証部102が、表示装置100の使用者を識別するための第2識別情報を取得することによって、使用者を識別することができ、使用者が交代したか否かを判断することができる。
【0059】
さらに、本発明の第1の実施形態では、設定部101は、個人認証部102にて取得された第2識別情報を受け付けると、データベース103内の第1識別情報から、その第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、データベース103内のレイアウト情報のうち、該当識別情報に対応付けられたレイアウト情報に基づいて、画面のレイアウトを設定する。
【0060】
このため、表示装置100が複数の使用者によって交代で使用される場合、表示装置100は、使用者が交代するたびに、各使用者が画面のレイアウトの設定を行うことなく、その使用者に適したレイアウトに画面を設定することができる。よって、各使用者が画面のレイアウトの設定を行う必要がないため、表示装置100は、使用者による設定忘れを防止することができ、使用者の利便性の向上を図ることができる。
【0061】
例えば、表示装置100が交通管制に用いられる場合には、表示装置100が、使用者の交通管制官が過去に設定した表示画面のレイアウトを自動的に復元することによって、その交通管制官が速やかに管制業務に着手することが可能となる。また、使用者による設定忘れによって、必要な機能の呼び出しに時間を要することが無くなる。
【0062】
このため、表示装置100は、交通管制官の交代時における管制業務の引継ぎに関わる労力を軽減させることができる。よって、表示装置100は、管制業務以外の作業により交通管制官が交通管制画面から注意をそらす時間を極限し、管制対象となる交通の安全性および管制業務の効率を高めることができる。
【0063】
また、本発明の第1の実施形態では、個人認証部102が第2識別情報を取得した後に、受付部131が、該当識別情報に対応付けたレイアウト情報と異なるレイアウト情報を受け付け、その後さらに個人認証部102が第3識別情報を取得する場合、異なるレイアウト情報に基づいて画面のレイアウトが設定された状況で第3識別情報が取得されると、データベース103は、該当識別情報に対応付けたレイアウト情報を、異なるレイアウト情報に更新する。
【0064】
このため、使用者が交代する時に、交代直前のレイアウト情報がデータベース103に格納されるため、表示装置100は、表示画面のレイアウトを、前回使用者が設定したレイアウトに設定することができる。したがって、表示装置100は、使用者のそれぞれに適した最新の使用環境を提供することができる。
【0065】
例えば、表示装置100が交通管制に用いられる場合には、交通管制官が自ら設定した画面のレイアウトを再利用することが可能となるため、必要な機能を呼び出す際に、煩雑な操作を行なう必要がなくなる。
【0066】
また、本発明の第1の実施形態では、個人情報保持部132が、使用予定者ごとに、使用予定者の画像を示す個人情報と第1識別情報とを互いに関連付けて保持し、映像取得部112が、使用者の画像を示す第2識別情報を取得する。個人認識処理部122は、第2識別情報にて識別される使用者が、個人情報保持部132内の個人情報にて特定される使用予定者であると判定した場合には、その個人情報に関連付けられた第1識別情報を、設定部101に供給する。
【0067】
このため、個人認証部102は、使用者が表示装置100に第1識別情報を入力することなく、使用者を識別することができ、使用者の作業負担を軽減することができる。また、使用者による第1識別情報の入力ミスまたは失念により画面のレイアウトが適切に設定されないことを回避することができる。このため、使用者は、表示装置100を用いて速やかに作業を行うことができる。
【0068】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0069】
図3は、本発明の第2の実施形態における表示装置200の構成例を示すブロック図である。
【0070】
表示装置200は、設定部101と、個人認証部202と、データベース103と、を有する。表示装置200では、設定部101とデータベース103とは、図1に示した設定部101とデータベース103と同一の構成であるため、同一符号を付してここでの説明を省略する。
【0071】
個人認証部202は、一般的には識別手段と呼ぶことができる。
【0072】
個人認証部202は、表示装置200の使用者を識別するための使用者情報を取得する。
【0073】
本実施形態では、個人認証部202は、生体情報取得部212と、個人認識処理部222と、個人情報保持部232と、を有する。
【0074】
個人情報保持部232は、一般的に保持手段と呼ぶことができる。
【0075】
個人情報保持部232は、表示装置200の使用が許可された交通管制官の生体情報である個人情報と、その交通管制官を特定するための認証情報と、を互いに関連付けて予め保持する。
【0076】
生体情報取得部212は、一般的に取得手段と呼ぶことができる。
【0077】
生体情報取得部212は、表示装置200の使用者の生体情報を、使用者情報として取得する。
【0078】
本実施形態では、生体情報取得部212は、表示装置200を使用する交通管制官の指紋を示す生体情報を取得する。生体情報取得部212は、表示装置200を使用する際に用いられるペンまたはマウスなどに組み込まれる。
【0079】
生体情報取得部212は、表示装置200の使用者がペンまたはマウスを使用する際に、その使用者の指紋を示す生体情報を取得する。なお、使用者の生体情報として、指紋以外に、例えば、静脈、網膜または掌型などが用いられても良い。
【0080】
個人認識処理部222は、一般的に供給手段と呼ぶことができる。
【0081】
本実施形態では、個人認識処理部222は、使用者情報に示される使用者の指紋が、個人情報に示される交通管制官の指紋と一致するか否かを判定する。個人認識処理部222は、例えば、個人情報ごとに、使用者情報に示される指紋と、個人情報に示される指紋と、を照合して、双方が一致する個人情報を特定する。また、個人認識処理部222は、個人情報保持部232を参照し、その特定された個人情報に関連付けられた認証情報を、レイアウト制御部121に供給する。
【0082】
本発明の第2の実施形態によれば、個人情報保持部232が、使用予定者の生体情報である個人情報と、使用予定者を特定するための第1識別情報と、を互いに関連付けて保持し、生体情報取得部212が、使用者の生体情報を第2識別情報として取得する。そして、個人認識処理部222が、第2識別情報に示される指紋が、個人情報に示される指紋と一致する場合には、その個人情報に関連付けられた第1識別情報を、設定部101に供給する。
【0083】
このため、表示装置200は、表示装置200の使用者の認証を表示装置100よりも精度良く行うことができる。また、生体情報取得部212が、表示装置200を使用する際に用いられるペンまたはマウスに設けられることによって、表示装置200は、使用者が表示装置200に識別情報を入力することなく、使用者を特定することができる。
【0084】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0085】
100 表示装置
101 設定部
102 個人認証部
103 データベース
111 交通管制表示部
112 映像取得部
121 レイアウト制御部
122 個人認識処理部
131 受付部
132 個人情報保持部
212 生体情報取得部
222 個人認識処理部
232 個人情報保持部
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置および表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、監視画面のレイアウトを編集するシステムが記載されている。特許文献1に記載のシステムは、端末とサーバとを備えている。
【0003】
特許文献1に記載のシステムでは、端末が、ブラウザ上で監視対象の監視画面を編集し、その編集結果をレイアウト情報としてサーバに送信する。サーバは、そのレイアウト情報を受信すると、そのレイアウト情報に示されるレイアウトに監視画面を変更する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−140400号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に記載のシステムでは、1つの端末が、複数のユーザにより交代で使用される場合がある。この場合、ユーザが交代するたびに、端末に表示される監視画面が、ユーザの監視し易いレイアウトに変更されるときは、交代後のユーザが、交代前のユーザによって設定された画面のレイアウトを、自分の監視し易いレイアウトに変更することになる。
【0006】
したがって、各ユーザにとっては、端末を使用するたびに、画面のレイアウトを変更しなければならないため、不便であったという問題があった。
【0007】
本発明の目的は、上記した課題を解決する表示装置および表示方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の表示装置は、画面のレイアウトを変更可能な表示装置であって、前記表示装置の使用予定者ごとに、当該使用予定者を特定するための第1識別情報と、前記画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶する記憶手段と、前記表示装置の使用者を識別するための第2識別情報を取得する識別手段と、前記記憶手段内の第1識別情報から、前記第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、前記画面のレイアウトを設定する設定手段と、を含む。
【0009】
本発明の表示方法は、画面のレイアウトを変更可能な表示装置おける表示方法であって、前記表示装置の使用予定者ごとに、当該使用予定者を特定するための第1識別情報と、前記画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶手段に記憶する記憶ステップと、前記表示装置の使用者を識別するための第2識別情報を取得する識別ステップと、前記記憶手段内の第1識別情報から、前記第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、前記画面のレイアウトを設定する設定ステップと、を含む。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、表示装置の利便性を高めることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の第1の実施形態における表示装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】表示装置100における表示方法の処理手順例を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第2の実施形態における表示装置200の構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、本発明の第1の実施形態における表示装置の一構成例を示すブロック図である。
【0014】
表示装置100は、表示画面のレイアウトを任意に変更可能な表示装置であって、航空機の航空管制または船舶の航行管制などの交通管制のために用いられる交通管制用表示装置である。表示装置100は、複数の交通管制官によって交代で使用される。各交通管制官は、表示装置100が設置された机の椅子に着席して表示装置100を使用する。
【0015】
本実施形態では、表示装置100は、設定部101と、個人認証部102と、データベース103と、を有する。設定部101は、交通管制表示部111と、レイアウト制御部121と、受付部131と、を有する。
【0016】
交通管制表示部111は、交通管制のために用いられる監視制御画面(以下「交通管制画面」と称する。)を表示する。交通管制画面は、例えば、複数の航空機の位置を示す画面および気象情報を示す画面などの複数の画面により構成される。交通管制表示部111は、レイアウト制御部121から、交通管制画面を表示するための表示データを受け付けると、使用者である交通管制官に対し、交通管制画面を表示する。
【0017】
データベース103は、一般的に記憶手段と呼ぶことができる。
【0018】
データベース103は、表示装置100の使用が許可された交通管制官ごとに、その交通管制官を特定するための第1識別情報(以下「認証情報」と称する。)と、交通管制画面のレイアウト(構成)を示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶する。レイアウト情報には、例えば、交通管制画面を構成する複数の画面の位置および大きさなどが示されている。また、表示装置100の使用が許可された交通管制官とは、使用予定者のことである。
【0019】
個人認証部102は、一般的に識別手段と呼ぶことができる。
【0020】
個人認証部102は、表示装置100の使用者を識別するための第2識別情報(以下「使用者情報」と称する。)を取得する。個人認証部102は、例えば、使用者情報を取得し、その後に、表示装置100の他の使用者を識別するための第3識別情報(以下「次の使用者情報」と称する。)を取得する。
【0021】
個人認証部102は、表示装置100の使用者である交通管制官を認証するための個人認証手段である。本実施形態では、個人認証部102は、映像取得部112と、個人認識処理部122と、個人情報保持部132と、を有する。
【0022】
個人情報保持部132は、一般的に保持手段と呼ぶことができる。
【0023】
個人情報保持部132は、表示装置100の使用が許可された交通管制官ごとに、その交通管制官を特定するための個人情報と、その交通管制官の認証情報と、を互いに関連付けて保持する。
【0024】
本実施形態では、個人情報保持部132は、使用が許可された交通管制官ごとに、その交通管制官の映像を示す個人情報と、その交通管制官を識別する識別子としての認証情報と、を互いに関連付けて予め保持する。
【0025】
映像取得部112は、一般的に取得手段と呼ぶことができる。
【0026】
映像取得部112は、表示装置100の使用者を識別するための使用者情報(第2識別情報)を取得する。映像取得部112は、例えば、使用者の画像(映像)を示す使用者情報を取得する。
【0027】
本実施形態では、映像取得部112は、表示装置100を使用する交通管制官を撮像する。映像取得部112は、表示装置100の前に着席した使用者を撮像可能な位置に設置される。映像取得部112は、例えば、一定期間間隔で撮像を行い、撮像された各映像を解析することによって、表示装置100の前に使用者が着席したか否かを判断する。
【0028】
また、映像取得部112は、使用者が着席したと判断すると、その使用者が撮像された映像を示す映像情報を生成し、その生成された映像情報を、使用者情報として取得する。また、映像取得部112は、その使用者情報を、個人認識処理部122に供給する。
【0029】
個人認識処理部122は、一般的に供給手段と呼ぶことができる。
【0030】
個人認識処理部122は、個人情報保持部132に保持された個人情報ごとに、使用者情報にて識別される使用者が、個人情報にて特定される交通管制官であるか否かを判定する。また、個人認識処理部122は、使用者情報にて識別される使用者が、個人情報に示された交通管制官であると判定すると、その交通管制官であると判定した個人情報に関連付けられた認証情報を、設定部101に供給する。
【0031】
本実施形態では、個人認識処理部122は、個人情報ごとに、使用者情報に示される映像と、個人情報に示される映像と、を照合することによって、使用者情報の映像に示される使用者が、個人情報の映像に示される交通管制官であるか否かを判定する。そして、個人認識処理部122は、個人情報保持部132内の個人情報のうち、使用者が使用予定者であると判定された個人情報と関連付けられた認証情報を、設定部101に供給する。
【0032】
具体的には、個人認識処理部122は、例えば、テンプレートマッチング手法を用いて、個人情報ごとに、使用者情報に示される映像と個人情報に示される映像との間の相関性を示す相関度を算出する。相関度は、双方の映像の類似性が高いほど大きくなる。
【0033】
また、個人認識処理部122は、その算出結果である相関度が、予め定められた閾値(以下「相関閾値」と称する。)を超えるか否かを判断する。そして、個人認識処理部122は、複数の個人情報のうち、相関度が相関閾値を超えた個人情報に示される交通管制官を、表示装置100の使用者と判定する。
【0034】
また、個人認識処理部122は、個人情報保持部132に保持された認証情報のうち、相関度が相関閾値を超えた個人情報に関連付けられた認証情報を特定し、その認証情報をレイアウト制御部121に供給する。なお、個人認識処理部122は、使用者情報を受け付けるたびに認証情報を特定し、その特定した最新の認証情報が、その直前に特定した認証情報と異なる場合に限り、レイアウト制御部121に最新の認証情報を供給するようにしてもよい。これにより、個人認識処理部122は、使用者が交代する場合に限り、認証情報をレイアウト制御部121に供給することができるようになる。
【0035】
設定部101は、一般的に設定手段と呼ぶことができる。
【0036】
設定部101は、データベース103内の認証情報(第1識別情報)から、使用者情報(第2識別情報)にて識別される使用者を特定する該当認証情報(該当識別情報)に対応付けられたレイアウト情報に基づいて、交通管制画面のレイアウトを設定する。
【0037】
本実施形態では、設定部101は、個人認識処理部122から供給された認証情報を受け付けると、データベース103を参照し、その認証情報を、該当認証情報として特定する。そして、設定部101は、その該当認証情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、交通管制表示部111に表示される交通管制画面のレイアウトを設定する。
【0038】
受付部131は、一般的に受付手段と呼ぶことができる。
【0039】
受付部131は、該当認証情報に対応付けられたレイアウト情報と異なるレイアウト情報を受け付ける。
【0040】
本実施形態では、受付部131は、使用者の操作によって入力されるレイアウト情報を受け付ける。受付部131は、例えば、表示装置100のキーボードまたはマウスなどにより実現される。受付部131は、そのレイアウト情報を、レイアウト制御部121に供給する。
【0041】
レイアウト制御部121は、一般的に制御手段と呼ぶことができる。
【0042】
レイアウト制御部121が、該当認証情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて画面のレイアウトを設定した状況で、受付部131にてレイアウト情報が受け付けられると、レイアウト制御部121は、そのレイアウト情報に基づいて画面のレイアウトを設定する。
【0043】
また、レイアウト制御部121は、映像取得部112が、表示装置100の他の使用者を識別するための次の使用者情報(第3識別情報)を取得すると、データベース103内の認証情報から、他の使用者を特定する他の該当認証情報を特定し、データベース103内のレイアウト情報のうち、他の該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて画面のレイアウトを設定する。
【0044】
本実施形態では、レイアウト制御部121は、受付部131からレイアウト情報を受け付けると、そのレイアウト情報に基づいて交通管制画面のレイアウトを設定する。なお、レイアウト制御部121は、受付部131からレイアウト情報を受け付けるたびに、データベース103内の使用者の認証情報に対応付けられたレイアウト情報を、そのレイアウト情報に更新するようにしてもよい。
【0045】
また、レイアウト制御部121は、使用者が交代するたびに、個人認識処理部122から、着席した交通管制官の認証情報を受け付ける。レイアウト制御部121は、認証情報を受け付けると、データベース103を参照し、その認証情報を該当認証情報として特定し、その該当認証情報に対応付けられたレイアウト情報に基づいて、交通管制画面のレイアウトを設定する。
【0046】
レイアウト制御部121は、例えば、個人認識処理部122から、使用者情報と関連付けられた認証情報(以下「第1認証情報」と称する。)を受け付け、その後、次の使用者情報に関連付けられた認証情報(以下「第2認証情報」と称する。)を受け付ける。
【0047】
レイアウト制御部121は、第1認証情報を受け付けると、その第1認証情報に対応付けられたレイアウト情報に基づいて、交通管制画面のレイアウトを設定する。この状況で、レイアウト制御部121は、受付部131からレイアウト情報を受け付けると、そのレイアウト情報に基づいて交通管制画面のレイアウトを変更する。
【0048】
レイアウト制御部121が、受付部131からレイアウト情報を受け付けた状況で、個人認識処理部122から第2認証情報を受け付けると、レイアウト制御部121は、第1認証情報と、受付部131から受け付けたレイアウト情報と、をデータベース103に格納する。よって、第1認証情報に対応付けられたレイアウト情報に基づいて交通管制画面のレイアウトが設定された後に、受付部131にてレイアウト情報が受け付けられた状況で、個人認証部102にて次の使用者情報が取得されると、データベース103は、第1認証情報(該当識別情報)に対応付けられたレイアウト情報を、受付部131にて受け付けられたレイアウト情報に更新する。
【0049】
また、レイアウト制御部121は、そのレイアウトが更新された交通管制画面を表示するための表示データを、交通管制表示部111に供給する。
【0050】
よって、表示装置100では、使用者である交通管制官が交代し、別の交通管制官が表示装置100の前に着席すると、上述のとおり、レイアウト制御部121に対し交代後の交通管制官の第2認証情報が供給される。そして、レイアウト制御部121は、第2認証情報を受け付けると、そのときのレイアウト情報を、交代前の交通管制官の第1認証情報と対応付けてデータベース103に格納する。その後、レイアウト制御部121は、交代後の交通管制官の第2認証情報を、検索キーとしてデータベース103と照合し、第2認証情報に対応付けられたレイアウト情報を取得して、そのレイアウト情報に基づいて交通管制画面のレイアウトを設定する。
【0051】
次に、表示装置100の動作について説明する。
【0052】
図2は、表示装置100の表示方法の処理手順例を示すフローチャートである。図2では、個人認証部102内に、予め登録された、個人情報と認証情報とが関連付けて記憶され、データベース103内に、認証情報とレイアウト情報とが互いに対応付けて記憶されていることを想定している。
【0053】
まず、個人認証部102は、表示装置100の使用者を識別するための使用者情報を取得し、その使用者情報を個人情報と照合することによって、使用者情報に示された映像の使用者と同一の使用予定者の映像を示す個人情報を特定して、その個人情報に関連付けられた認証情報を出力する(ステップS901)。
【0054】
設定部101は、個人認証部102から認証情報(例えば、第2認証情報)を受け付けると、そのときの交通管制画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、直前に受け付けた認証情報(例えば、第1認証情報)と、を互いに対応付けてデータベース103に格納した後、設定部101は、個人認証部102から受け付けた認証情報(例えば、第2認証情報)を検索キーとして、データベース103を検索する(ステップS902)。
【0055】
設定部101は、データベース103内から、個人認証部102から受け付けた認証情報に該当する該当認証情報を特定し、データベース103のレイアウト情報のうち、その該当認証情報に対応付けられたレイアウト情報を取得する(ステップS903)。
【0056】
設定部101は、データベース103からレイアウト情報を取得すると、そのレイアウト情報に基づいて、交通管制画面のレイアウトを設定して(ステップS904)、表示方法の一連の処理手順を終了する。
【0057】
本発明の第1の実施形態によれば、データベース103が、表示装置100の使用予定者ごとに、その使用予定者を特定するための第1識別情報と、画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶する。これにより、表示装置100は、使用予定者ごとのレイアウト情報を保持することができる。
【0058】
さらに、本発明の第1の実施形態では、個人認証部102が、表示装置100の使用者を識別するための第2識別情報を取得することによって、使用者を識別することができ、使用者が交代したか否かを判断することができる。
【0059】
さらに、本発明の第1の実施形態では、設定部101は、個人認証部102にて取得された第2識別情報を受け付けると、データベース103内の第1識別情報から、その第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、データベース103内のレイアウト情報のうち、該当識別情報に対応付けられたレイアウト情報に基づいて、画面のレイアウトを設定する。
【0060】
このため、表示装置100が複数の使用者によって交代で使用される場合、表示装置100は、使用者が交代するたびに、各使用者が画面のレイアウトの設定を行うことなく、その使用者に適したレイアウトに画面を設定することができる。よって、各使用者が画面のレイアウトの設定を行う必要がないため、表示装置100は、使用者による設定忘れを防止することができ、使用者の利便性の向上を図ることができる。
【0061】
例えば、表示装置100が交通管制に用いられる場合には、表示装置100が、使用者の交通管制官が過去に設定した表示画面のレイアウトを自動的に復元することによって、その交通管制官が速やかに管制業務に着手することが可能となる。また、使用者による設定忘れによって、必要な機能の呼び出しに時間を要することが無くなる。
【0062】
このため、表示装置100は、交通管制官の交代時における管制業務の引継ぎに関わる労力を軽減させることができる。よって、表示装置100は、管制業務以外の作業により交通管制官が交通管制画面から注意をそらす時間を極限し、管制対象となる交通の安全性および管制業務の効率を高めることができる。
【0063】
また、本発明の第1の実施形態では、個人認証部102が第2識別情報を取得した後に、受付部131が、該当識別情報に対応付けたレイアウト情報と異なるレイアウト情報を受け付け、その後さらに個人認証部102が第3識別情報を取得する場合、異なるレイアウト情報に基づいて画面のレイアウトが設定された状況で第3識別情報が取得されると、データベース103は、該当識別情報に対応付けたレイアウト情報を、異なるレイアウト情報に更新する。
【0064】
このため、使用者が交代する時に、交代直前のレイアウト情報がデータベース103に格納されるため、表示装置100は、表示画面のレイアウトを、前回使用者が設定したレイアウトに設定することができる。したがって、表示装置100は、使用者のそれぞれに適した最新の使用環境を提供することができる。
【0065】
例えば、表示装置100が交通管制に用いられる場合には、交通管制官が自ら設定した画面のレイアウトを再利用することが可能となるため、必要な機能を呼び出す際に、煩雑な操作を行なう必要がなくなる。
【0066】
また、本発明の第1の実施形態では、個人情報保持部132が、使用予定者ごとに、使用予定者の画像を示す個人情報と第1識別情報とを互いに関連付けて保持し、映像取得部112が、使用者の画像を示す第2識別情報を取得する。個人認識処理部122は、第2識別情報にて識別される使用者が、個人情報保持部132内の個人情報にて特定される使用予定者であると判定した場合には、その個人情報に関連付けられた第1識別情報を、設定部101に供給する。
【0067】
このため、個人認証部102は、使用者が表示装置100に第1識別情報を入力することなく、使用者を識別することができ、使用者の作業負担を軽減することができる。また、使用者による第1識別情報の入力ミスまたは失念により画面のレイアウトが適切に設定されないことを回避することができる。このため、使用者は、表示装置100を用いて速やかに作業を行うことができる。
【0068】
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
【0069】
図3は、本発明の第2の実施形態における表示装置200の構成例を示すブロック図である。
【0070】
表示装置200は、設定部101と、個人認証部202と、データベース103と、を有する。表示装置200では、設定部101とデータベース103とは、図1に示した設定部101とデータベース103と同一の構成であるため、同一符号を付してここでの説明を省略する。
【0071】
個人認証部202は、一般的には識別手段と呼ぶことができる。
【0072】
個人認証部202は、表示装置200の使用者を識別するための使用者情報を取得する。
【0073】
本実施形態では、個人認証部202は、生体情報取得部212と、個人認識処理部222と、個人情報保持部232と、を有する。
【0074】
個人情報保持部232は、一般的に保持手段と呼ぶことができる。
【0075】
個人情報保持部232は、表示装置200の使用が許可された交通管制官の生体情報である個人情報と、その交通管制官を特定するための認証情報と、を互いに関連付けて予め保持する。
【0076】
生体情報取得部212は、一般的に取得手段と呼ぶことができる。
【0077】
生体情報取得部212は、表示装置200の使用者の生体情報を、使用者情報として取得する。
【0078】
本実施形態では、生体情報取得部212は、表示装置200を使用する交通管制官の指紋を示す生体情報を取得する。生体情報取得部212は、表示装置200を使用する際に用いられるペンまたはマウスなどに組み込まれる。
【0079】
生体情報取得部212は、表示装置200の使用者がペンまたはマウスを使用する際に、その使用者の指紋を示す生体情報を取得する。なお、使用者の生体情報として、指紋以外に、例えば、静脈、網膜または掌型などが用いられても良い。
【0080】
個人認識処理部222は、一般的に供給手段と呼ぶことができる。
【0081】
本実施形態では、個人認識処理部222は、使用者情報に示される使用者の指紋が、個人情報に示される交通管制官の指紋と一致するか否かを判定する。個人認識処理部222は、例えば、個人情報ごとに、使用者情報に示される指紋と、個人情報に示される指紋と、を照合して、双方が一致する個人情報を特定する。また、個人認識処理部222は、個人情報保持部232を参照し、その特定された個人情報に関連付けられた認証情報を、レイアウト制御部121に供給する。
【0082】
本発明の第2の実施形態によれば、個人情報保持部232が、使用予定者の生体情報である個人情報と、使用予定者を特定するための第1識別情報と、を互いに関連付けて保持し、生体情報取得部212が、使用者の生体情報を第2識別情報として取得する。そして、個人認識処理部222が、第2識別情報に示される指紋が、個人情報に示される指紋と一致する場合には、その個人情報に関連付けられた第1識別情報を、設定部101に供給する。
【0083】
このため、表示装置200は、表示装置200の使用者の認証を表示装置100よりも精度良く行うことができる。また、生体情報取得部212が、表示装置200を使用する際に用いられるペンまたはマウスに設けられることによって、表示装置200は、使用者が表示装置200に識別情報を入力することなく、使用者を特定することができる。
【0084】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0085】
100 表示装置
101 設定部
102 個人認証部
103 データベース
111 交通管制表示部
112 映像取得部
121 レイアウト制御部
122 個人認識処理部
131 受付部
132 個人情報保持部
212 生体情報取得部
222 個人認識処理部
232 個人情報保持部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画面のレイアウトを変更可能な表示装置であって、
前記表示装置の使用予定者ごとに、当該使用予定者を特定するための第1識別情報と、前記画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶する記憶手段と、
前記表示装置の使用者を識別するための第2識別情報を取得する識別手段と、
前記記憶手段内の第1識別情報から、前記第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、前記画面のレイアウトを設定する設定手段と、を含む表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記設定手段は、
前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報と異なるレイアウト情報を受け付ける受付手段と、
前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定した状況で前記異なるレイアウト情報が受け付けられると、当該異なるレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定し、その後、前記識別手段が、前記表示装置の他の使用者を識別するための第3識別情報を取得すると、前記記憶手段内の第1識別情報から、前記他の使用者を特定する他の該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記他の該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定する制御手段と、を含み、
前記記憶手段は、前記異なるレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトが設定された状況で前記第3識別情報が取得されると、前記該当識別情報に対応付けたレイアウト情報を、前記異なるレイアウト情報に更新する、表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の表示装置において、
前記識別手段は、
前記使用予定者ごとに、当該使用予定者を特定するための個人情報と、当該使用予定者の前記第1識別情報と、を互いに関連付けて保持する保持手段と、
前記第2識別情報を取得する取得手段と、
前記第2識別情報にて識別される使用者が、前記個人情報にて特定される使用予定者であるか否かを判定し、前記使用者が前記使用予定者であると判定した個人情報に関連付けられた第1識別情報を前記設定手段に供給する供給手段と、を含み、
前記設定手段は、前記供給手段から供給された第1識別情報を、前記該当識別情報として特定する、表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の表示装置において、
前記保持手段は、前記使用予定者の画像を示す前記個人情報と、当該使用予定者の前記第1識別情報と、を互いに関連付けて保持し、
前記取得手段は、前記使用者の画像を示す前記第2識別情報を取得する、表示装置。
【請求項5】
請求項3に記載の表示装置において、
前記保持手段は、前記使用予定者の生体情報である前記個人情報と、当該使用予定者の前記第1識別情報と、を互いに関連付けて保持し、
前記取得手段は、前記使用者の生体情報である前記第2識別情報を取得する、表示装置。
【請求項6】
画面のレイアウトを変更可能な表示装置おける表示方法であって、
前記表示装置の使用予定者ごとに、当該使用予定者を特定するための第1識別情報と、前記画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶手段に記憶する記憶ステップと、
前記表示装置の使用者を識別するための第2識別情報を取得する識別ステップと、
前記記憶手段内の第1識別情報から、前記第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、前記画面のレイアウトを設定する設定ステップと、を含む表示方法。
【請求項7】
請求項6に記載の表示方法において、
前記設定ステップは、
前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定する第1制御ステップと、
前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報と異なるレイアウト情報を受け付ける受付ステップと、
前記第1制御ステップにて前記画面のレイアウトが設定された状況で前記異なるレイアウト情報が受け付けられると、当該異なるレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定する第2制御ステップと、
前記識別ステップにて前記表示装置の他の使用者を識別するための第3識別情報が取得されると、前記記憶手段内の第1識別情報から、前記他の使用者を特定する他の該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記他の該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定する第3制御ステップと、を含み、
前記記憶ステップでは、前記異なるレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトが設定された状況で前記第3識別情報が取得されると、前記該当識別情報に対応付けたレイアウト情報を、前記異なるレイアウト情報に更新する、表示方法。
【請求項1】
画面のレイアウトを変更可能な表示装置であって、
前記表示装置の使用予定者ごとに、当該使用予定者を特定するための第1識別情報と、前記画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶する記憶手段と、
前記表示装置の使用者を識別するための第2識別情報を取得する識別手段と、
前記記憶手段内の第1識別情報から、前記第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、前記画面のレイアウトを設定する設定手段と、を含む表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、
前記設定手段は、
前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報と異なるレイアウト情報を受け付ける受付手段と、
前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定した状況で前記異なるレイアウト情報が受け付けられると、当該異なるレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定し、その後、前記識別手段が、前記表示装置の他の使用者を識別するための第3識別情報を取得すると、前記記憶手段内の第1識別情報から、前記他の使用者を特定する他の該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記他の該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定する制御手段と、を含み、
前記記憶手段は、前記異なるレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトが設定された状況で前記第3識別情報が取得されると、前記該当識別情報に対応付けたレイアウト情報を、前記異なるレイアウト情報に更新する、表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の表示装置において、
前記識別手段は、
前記使用予定者ごとに、当該使用予定者を特定するための個人情報と、当該使用予定者の前記第1識別情報と、を互いに関連付けて保持する保持手段と、
前記第2識別情報を取得する取得手段と、
前記第2識別情報にて識別される使用者が、前記個人情報にて特定される使用予定者であるか否かを判定し、前記使用者が前記使用予定者であると判定した個人情報に関連付けられた第1識別情報を前記設定手段に供給する供給手段と、を含み、
前記設定手段は、前記供給手段から供給された第1識別情報を、前記該当識別情報として特定する、表示装置。
【請求項4】
請求項3に記載の表示装置において、
前記保持手段は、前記使用予定者の画像を示す前記個人情報と、当該使用予定者の前記第1識別情報と、を互いに関連付けて保持し、
前記取得手段は、前記使用者の画像を示す前記第2識別情報を取得する、表示装置。
【請求項5】
請求項3に記載の表示装置において、
前記保持手段は、前記使用予定者の生体情報である前記個人情報と、当該使用予定者の前記第1識別情報と、を互いに関連付けて保持し、
前記取得手段は、前記使用者の生体情報である前記第2識別情報を取得する、表示装置。
【請求項6】
画面のレイアウトを変更可能な表示装置おける表示方法であって、
前記表示装置の使用予定者ごとに、当該使用予定者を特定するための第1識別情報と、前記画面のレイアウトを示すレイアウト情報と、を互いに対応付けて記憶手段に記憶する記憶ステップと、
前記表示装置の使用者を識別するための第2識別情報を取得する識別ステップと、
前記記憶手段内の第1識別情報から、前記第2識別情報にて識別される使用者を特定する該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて、前記画面のレイアウトを設定する設定ステップと、を含む表示方法。
【請求項7】
請求項6に記載の表示方法において、
前記設定ステップは、
前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定する第1制御ステップと、
前記該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報と異なるレイアウト情報を受け付ける受付ステップと、
前記第1制御ステップにて前記画面のレイアウトが設定された状況で前記異なるレイアウト情報が受け付けられると、当該異なるレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定する第2制御ステップと、
前記識別ステップにて前記表示装置の他の使用者を識別するための第3識別情報が取得されると、前記記憶手段内の第1識別情報から、前記他の使用者を特定する他の該当識別情報を特定し、前記記憶手段内のレイアウト情報のうち前記他の該当識別情報と対応付けられたレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトを設定する第3制御ステップと、を含み、
前記記憶ステップでは、前記異なるレイアウト情報に基づいて前記画面のレイアウトが設定された状況で前記第3識別情報が取得されると、前記該当識別情報に対応付けたレイアウト情報を、前記異なるレイアウト情報に更新する、表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図2】
【図3】
【公開番号】特開2011−227558(P2011−227558A)
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−93985(P2010−93985)
【出願日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年11月10日(2011.11.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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