説明

表示装置付きパッケージ、表示装置付きパッケージを陳列する棚および表示装置付きパッケージを用いた陳列システム

【課題】 商品またはサービスの内容を十分に表示することができる商品またはサービスのパッケージおよび陳列システムを提供する。
【解決手段】パッケージ1は、利用者に商品またはサービスに関する情報を提供するために陳列されるパッケージ1であって、商品またはサービスに関する情報を可視化して表示する表示部6と、商品またはサービスに関する情報を、パッケージに設けられた内部記録装置から、またはネットワークを介して外部の記録装置から取得して表示部6へ表示させる制御回路と、制御回路および表示部6へ電力を供給する内部電源とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者に商品またはサービスに関する情報を提供するために陳列されるパッケージ、およびそのパッケージを陳列する棚、およびそのパッケージを用いた陳列システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビデオソフト、DVD、CD、ゲームソフト、PCソフト等の商品は樹脂製もしくは紙製の商品パッケージに封入されて店頭に陳列されていた。消費者が、店舗にて商品を購入する場合には、これらのパッケージ、あるいは販売促進パンフレットに印刷された説明を見ることにより、購入を決定している。
【0003】
図11は、消費者がビデオソフトを購入する際の様子および従来のパッケージを概略的に示す図である。消費者22は、陳列棚24に並べられたビデオソフトのパッケージ23の中から、興味のあるビデオソフトのパッケージ23を手にとって、そのビデオソフトのパッケージ23を見る。パッケージ23には、例えば、映画のタイトルや、監督、出演者、あらすじ、映像の一場面等の情報が印刷されている。消費者22は、パッケージ23に印刷された情報から、その商品の内容を判断する。
【0004】
しかしながら、ビデオソフト、DVD、CD、ゲームソフト、PCソフト等は、メディアの小型化に伴い、必要とするパッケージも小さくなっている。ゆえに、商品を説明するために十分な内容をパッケージに印刷することが困難である。そのため、消費者は、十分でない商品の説明内容から購入を判断することになる。その結果、消費者は、購入した商品の内容が、希望した内容でなかったために、不満を覚えることがある。また、販売者は、商品の訴求が十分にできないという不都合がある。また消費者が高齢者や視覚弱者の場合はパッケージの印刷面の判読が困難な場合もある。
【0005】
販売者が、商品の訴求を充実させるために、消費者に直接対面して説明する販売員を店舗に配置することも考えられる。この場合、日々入れ替わる商品のために、対面販売員の教育のコストがかさむ問題が生じる。
【0006】
加えて、ソフト販売は他店との差別化が難しい業界である。商品の訴求を効果的に行うための新たな販売方法が望まれている。
【0007】
販売方法の例として、TVなどの公共メディアを通して、あるいは、店舗内の特定の場所にディスプレイを設置して販売促進用ビデオを上映する方法が考えられる。図12は、店舗内の陳列棚24の上部に設置されたディスプレイ25で販売促進用ビデオを上映する様子を表す図である。しかしながら、このディスプレイ25上で上映する方法は、陳列棚24に陳列された全ての商品の訴求ではなく、一部の限られた商品のみの訴求になってしまう。
【0008】
販売方法の別の例として、店舗内にディスプレイを備えた閲覧専用ブースを設ける方法が考えられる。この方法では、消費者が、閲覧専用ブース内で、オンデマンドで指定した商品、サービスの販売促進ビデオを観ることができる。しかしながら、このような閲覧専用ブースを設けたとしても、閲覧専用ブースに行く煩わしさや、ある消費者が閲覧専用ブースを使用している間は、他の消費者が利用できない不都合がある。
【0009】
また、店舗内の商品、サービスが展示されている場所の近くに、消費者がオンデマンドで指定した商品の説明または販売促進映像を表示する表示システムを構築することもできる(例えば、特許文献1参照)。この場合、ある消費者がオンデマンドで指定した商品を、第三者に覗かれる恐れがある。そのため、このようなオンデマンドの表示システムは、消費者にとって、心理的に、利用しづらい問題がある。
【特許文献1】特開平11−65453号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
このように、従来のパッケージや販売システムでは、商品またはサービスに関する情報を十分に表示することができないという課題があった。
【0011】
上記課題を鑑みて、本発明は、商品またはサービスに関する情報を十分に表示することができる商品またはサービスのパッケージ、そのパッケージを陳列する棚、および陳列システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明にかかるパッケージは、利用者に商品またはサービスに関する情報を提供するために陳列されるパッケージであって、前記商品または前記サービスに関する情報を可視化して表示する表示部と、前記商品または前記サービスに関する情報を、前記パッケージに設けられた内部記録装置から、またはネットワークを介して外部の記録装置から取得して前記表示部へ表示させる制御回路と、前記制御回路および前記表示部へ電力を供給する内部電源とを備える。
【0013】
本発明にかかる棚は、本発明にかかるパッケージを陳列する棚であって、前記パッケージが前記棚から取り出されたことおよび前記棚へ置かれたことの少なくともいずれか一方を検出する検出部を備える。
【0014】
本発明にかかる陳列システムは、本発明にかかるパッケージと、前記パッケージを陳列する棚とを備える陳列システムであって、前記棚は、前記パッケージに電力を供給する充電端子を備え、前記パッケージが前記棚に陳列された状態において、前記充電端子を介して前記パッケージへ電力が供給され、前記パッケージの前記内部電源が充電される。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、商品またはサービスに関する情報を十分に表示することができる商品またはサービスのパッケージ、そのパッケージを陳列する棚、および陳列システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
本発明にかかるパッケージは、利用者に商品またはサービスに関する情報を提供するために陳列されるパッケージであって、前記商品または前記サービスに関する情報を可視化して表示する表示部と、前記商品または前記サービスに関する情報を、前記パッケージに設けられた内部記録装置から、またはネットワークを介して外部の記録装置から取得して前記表示部へ表示させる制御回路と、前記制御回路および前記表示部へ電力を供給する内部電源とを備える。
【0017】
パッケージとは、利用者に商品またはサービスに関する情報を提供するために陳列される筐体である。パッケージは、商品を収納または梱包した状態で陳列されるものに限られない。パッケージの陳列形態には、例えば、商品がパッケージに収納または梱包された状態のように、商品とパッケージが一体となって陳列される形態に加えて、パッケージが陳列され、商品は別に保管される形態も含まれる。
【0018】
本発明にかかるパッケージにおいて、制御回路が、商品またはサービスに関する情報を、表示部に表示させるので、商品またはサービスに関する情報が可視化されてパッケージの表示部に表示される。制御回路が表示部に表示させる情報は、内部記録装置から、またはネットワークを介して外部の記録装置から取得されるので、パッケージに商品またはサービスに関する説明を印刷する場合に比べて、大量の情報が表示部に表示される。そのため、本発明にかかるパッケージを陳列することで、商品またはサービスに関する情報を、利用者に対して十分に表示することができる。また、商品の生産者あるいは販売者は、商品に関する情報を印刷するスペースをパッケージの外側に確保するために、パッケージの大きさを商品に対して過剰に大きくすることを要しない。その結果、運送コストや陳列スペースが節約される。
【0019】
本発明にかかるパッケージにおいて、前記パッケージが利用者の手に取られたことを検出する検出部をさらに備え、前記制御回路は、前記検出部によって前記パッケージが利用者の手に取られたことが検出された場合に、前記商品または前記サービスに関する情報の前記表示部への表示を開始させることが好ましい。
【0020】
これにより、パッケージが利用者の手に取られたときに、表示部が表示を開始する。そのため、利用者が陳列されているパッケージを手に取ったときに、利用者が特に操作を行わなくても、商品またはサービスに関する説明を開始することができる。また、パッケージが陳列されている状態で、利用者に見られていないときには、表示を行わないようにすることができる。その結果、無駄な電力の消費を防ぐことができる。
【0021】
本発明にかかるパッケージは、利用者から前記商品または前記サービスに関する情報の表示を制御する命令を受け付ける操作インタフェースをさらに備え、前記制御回路は、前記命令に基づいて、前記商品または前記サービスに関する情報を前記表示部へ表示させることが好ましい。これにより、利用者が、表示部の表示に対して、例えば、表示言語や文字の大きさの選択、再生、停止、早送り、巻き戻し、一時停止、コマ送り等の操作を行うことができる。その結果、利用者は、好みや必要に応じて、商品またはサービスの情報を効率よく見ることができる。また、利用者の利便性を考慮した販売促進が可能になる。
【0022】
本発明にかかるパッケージにおいて、前記商品または前記サービスに関する情報は音声情報を含み、前記音声情報を出力する音声出力部をさらに備えることが好ましい。これにより、表示部による表示と同時に、商品またはサービスに関する情報を、音声として出力することができる。また、例えば、映画の一部のシーン等を音声付きで再生することも可能となる。そのため、利用者は、商品の内容をより深く理解することができる。また、利用者の興味を商品またはサービスへひきつける効果が向上する。
【0023】
本発明にかかる棚は、本発明にかかるパッケージを陳列する棚であって、前記パッケージが前記棚から取り出されたことおよび前記棚へ置かれたことの少なくともいずれか一方を検出する検出部を備えることが好ましい。
【0024】
これにより、パッケージが、棚から取り出される動作または、棚に置かれる動作が検出される。そのため、棚は、パッケージの棚に対する着脱情報を得ることができる。
【0025】
本発明にかかる棚は、本発明にかかるパッケージを陳列する棚であって、前記パッケージに電力を供給する充電端子を備えることが好ましい。これにより、パッケージが、棚に陳列されている状態において、充電端子を介してパッケージに電力が供給されることにより、パッケージの内部電源が充電される。
【0026】
本発明にかかる棚は、本発明にかかるパッケージを陳列する棚であって、前記パッケージに、前記商品または前記サービスに関する情報を入力する入力端子を備えることが好ましい。これにより、パッケージが、表示部に表示する情報を、入力端子を介して外部から取得することができる。
【0027】
本発明にかかる陳列システムは、本発明にかかるパッケージと、前記パッケージを陳列する棚とを備える陳列システムであって、前記棚は、前記パッケージに電力を供給する充電端子を備え、前記パッケージが前記棚に陳列された状態において、前記充電端子を介して前記パッケージへ電力が供給され、前記パッケージの前記内部電源が充電されることが好ましい。
【0028】
上記構成により、パッケージが、棚に陳列されている状態で、パッケージの内部電源が充電される。すなわち、パッケージが陳列されているときに、内部電源の充電が行われる。
【0029】
本発明にかかる陳列システムは、本発明にかかるパッケージと、前記パッケージにネットワークを介してデータ通信可能となるように接続されるサーバとを備える陳列システムであって、前記商品または前記サービスを表す情報は、前記サーバから前記パッケージへネットワークを介して送信されることが好ましい。上記構成により、パッケージの表示部で表示されるデータを、サーバで一元管理することができる。
【0030】
本発明にかかる陳列システムは、本発明にかかるパッケージと、前記パッケージを陳列する棚と、前記パッケージにネットワークを介してデータ通信可能となるように接続されるサーバとを備える陳列システムであって、前記パッケージが前記棚から取り出されたことおよび前記棚へ置かれたことの少なくともいずれか一方を検出する検出部を備え、前記サーバは、前記検出部が検出した情報を蓄積する蓄積部を備えることが好ましい。
【0031】
上記構成により、サーバには、パッケージの棚に対する着脱記録が蓄積される。蓄積された着脱記録から、例えば、利用者に興味を持たれた商品またはサービスがどれかという情報が得られる。商品またはサービスの提供者は、この情報を基に、例えば、商品またはサービスを提供する量の調整や販売促進方法の改善等を行うことができる。
【0032】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0033】
(実施の形態1)
本実施形態は、表示装置付きパッケージ、それを陳列する棚および陳列システムに関する。図1は、陳列棚と表示装置付きパッケージを含む陳列システムの全体の概略を示す概略図である。以下、実施の形態の一例として、ビデオソフト、DVD、CD、ゲームソフト、PCソフト等のような、印刷物では内容が分かりくい商品の販売に用いられる陳列システムについて説明する。
【0034】
図1に示すように、本実施形態における陳列システムでは、複数のパッケージ1が陳列棚2の上に並べて陳列されている。それぞれのパッケージ1には、商品(例えば、ビデオソフト等)が収納されている。それぞれのパッケージ1は、棚側端子5を介して外部電源3と接続されている。パッケージ1は、陳列棚2に陳列された状態で外部電源3から電力を供給されることにより充電される。
【0035】
図2は、パッケージ1の概略を示す概略図である。図2に示すように、パッケージ1は、表示部6、操作インタフェース7、音声出力部13、パッケージ側端子9を備える。
【0036】
表示部6には、例えば、液晶表示装置やEL表示装置などが用いられる。表示部6に用いられる表示装置は、卓上モニタや据え置きTVに匹敵する程度の高精密、高輝度な表示装置であることが好ましい。このような高精密、高輝度な表示装置は、明るい環境でも視認される画像を表示できる。また、高精密、高輝度な表示装置による品位の優れた表示によって利用者21に訴求する効果が高くなる。
【0037】
表示部6には、パッケージ1に収納されている商品に関する説明が、動画または静止画で表示される。また、音声出力部13は、表示部6に表示される画像に対応した音声を出力する。音声出力部13は、例えば、一般的なコーン型スピーカや平面型スピーカを備える。
【0038】
例えば、パッケージ1にかかる商品が映画のビデオソフトである場合、例えば、その映画の一場面の映像および音声が、表示部6および音声出力部13から出力される。表示部6に表示される内容は、映画の内容の他に、例えば、ビデオソフトの価格、値引き情報、特典、キャンペーン期間等、そのビデオソフトに関する情報が表示されてもよい。なお、表示部6に表示される説明は、テキストだけでもよい。また、パッケージ1の背表紙8には、例えば、映画のタイトル等が印刷されてもよい。
【0039】
表示部6で表示される画像データおよび音声出力部13で出力される音声データは、パッケージ1内部に設けられるメモリ(図示せず)に予め記録されている。
【0040】
利用者21が操作インタフェース7から動作指示を入力することによって、表示部6の表示が制御される。操作インタフェース7には、例えば、動画の再生、停止、早送り、巻き戻し、一時停止、コマ送り、表示言語や文字の大きさの選択等を指示するための操作ボタン7a、7b、7c、7dが配置される。
【0041】
図1に示す構成の陳列システムにおいて、利用者21は、陳列棚2から興味のある商品のパッケージ1を手に取って、パッケージ1の表示部6に表示される商品の説明を見ることができる。そのため、利用者21は、他人に覗かれることなく、その場で豊富な説明を見て商品を吟味できる。その結果、利用者21は、納得して消費行動をとることができる。
【0042】
また、利用者21は、操作インタフェース7により表示部6の表示を制御できる。そのため、利用者21にとって必要な商品の情報を効率よく得ることができる。例えば、ビデオソフトのように内容は多国語対応でありながら、パッケージに印刷された説明は日本語のみである場合がある。このような場合であっても、利用者21は、操作インタフェースで表示言語を選択することで、希望する言語でビデオソフトの説明を見ることができる。
【0043】
本実施形態の陳列システムによる商品の販売において、パッケージ1は、利用者21に提供されずに回収される形態とすることができる。この形態では、パッケージ1は、利用者21の商品購入時等、最終的な消費行動時に販売者によって回収される。販売者は、パッケージ1を繰り返し利用する。これにより、パッケージ1のコストが、商品の料金に上乗せされる割合を抑えることができる。この場合、陳列される品物は、商品、商品を包装する内側包装、およびパッケージ1(筐体)で構成される。すなわち、陳列される品物は、商品を内側包装およびパッケージ1で2重にパッケージングする構造をとる。内側包装は、利用者21が持ち帰ることができる包装であり、主に運搬、保管等を目的とした包装となる。パッケージ1(筐体)は、販売者が商品内容を訴求するために、店頭でのみ使用されるパッケージとなる。
【0044】
また、パッケージ1は、必ずしも商品を収納または梱包した状態で陳列される必要はない。すなわち、商品が収納されていない空のパッケージ1が陳列されてもよい。利用者21は、陳列された空のパッケージ1を手にとってながめることで、その場で商品の中身を自由に吟味する。利用者21が、購入を決めた場合は、レジ等の清算所にパッケージ1を持参することで、料金支払いと引き換えに、そのパッケージ1に対応する商品が渡される。また、パッケージ1は、商品を収納する代わりに、例えば、利用者21が持ち帰ることができる販売促進用のパンフレットを収納してもよい。
【0045】
図3は、パッケージ1の内部機能の構成を表す機能ブロック図である。図3に示すように、パッケージ1は、表示部6、制御回路14、記録部16、操作インタフェース7、内部電源15、検出部17、音声出力部13を備える。
【0046】
表示部6および音声出力部13は、パッケージ1に収納される商品に関する情報を画像および音声として出力する。記録部16は、表示部6および音声出力部13で出力されるAVデータ(Audio Visualデータ)を記録している。AVデータの内容は、映画の一部のシーンやソフトのデモンストレーション等、商品の内容を表す情報の他に、例えば、商品の価格、値引き情報、特典、キャンペーン期間等、その他の商品に関連する情報が含まれる。
【0047】
記録部16には、例えば、RAM、ROM等の半導体メモリ、磁気記録媒体等が用いられる。また、記録部16に用いられるメモリは、揮発性メモリでも不揮発性メモリでもよい。揮発性メモリを採用した場合は、万が一パッケージ1が盗難された場合に、内部電源15が放電した時点で記録されたデータが消失するので著作権が保護されやすい利点がある。また、記録部16を書き換え可能なメモリとすれば、パッケージ1を、複数回にわたって、再利用することができる。
【0048】
制御回路14は、パッケージ1全般の制御に用いられる。例えば、制御回路14は、記録部16に記録されたAVデータを再生して表示部6に画像信号を送り、画像を表示させるとともに、音声出力部13に音声を出力させる。
【0049】
操作インタフェース7は、上述したように、AVデータの再生等を制御する動作指示の入力を利用者21から受け付ける。操作インタフェース7で入力された動作指示は、制御回路14に送られる。制御回路14は、操作インタフェース7で入力された動作指示に基づいて、表示部6および音声出力部13を制御する。
【0050】
検出部17は、パッケージ1が利用者21の手に取られたことを検出する。検出部17には、機械的、電気的あるいは光学的な検出手段を設けることができる。例えば、パッケージ側端子9が棚側端子5と接続されているか否かで、パッケージ1が利用者21の手に取られたか否かを判別することができる。すなわち、検出部17は、パッケージ1が陳列棚2から取り出されたことまたは、パッケージ1が陳列棚2に置かれたことを検出する。検出部17は、これらのいずれかを検出したことを示す着脱情報を制御回路14に送る。
【0051】
制御回路14は、前記着脱情報に基づき、パッケージ1が陳列棚2から取り出された時点をAVデータの自動再生開始時とすることができる。制御回路14がAVデータを自動再生することで、利用者21が、パッケージ1を手に取るだけで、特に操作をしなくても、商品に関する情報の再生が開始される。
【0052】
内部電源15は、パッケージ1内に組み込まれた電子機器の電源となる。つまり、内部電源15は、表示部6、制御回路14、記録部16、操作インタフェース7、検出部17が動作するのに必要な電力を供給する。内部電源15は、パッケージ1が陳列棚2に陳列されている状態において、棚側端子5およびパッケージ側端子9を通じて外部電源3により充電される。
【0053】
上述したように、表示部6は、高精密、高輝度の表示装置が適している。一般的には、このような表示装置は、消費電力が大きいため、容量の大きい内部電源(バッテリ)を備える必要がある。そのため、高精密、高輝度の表示装置は、携帯機器への搭載には不向きとされていた。これに対して、パッケージ1は、利用者21の手に取られている時間よりも、陳列棚2に置かれている時間の方が圧倒的に長時間になる。したがって、内部電源15の容量が小さくても、利用者21が手に取ってパッケージ1を眺める時間内であれば、十分に高精細、高輝度の表示装置を表示部6として動作させることができる。さらに、パッケージ1が陳列棚2に置かれている時間で十分に内部電源15を充電させることができる。
【0054】
本実施形態にかかるパッケージ1は、陳列棚2によって、随時充電できる形態になっているので、表示品位の優れた表示装置を表示部6に用いることができる。これにより、表示装置の応用分野が広がることになる。なお、内部電源15として、例えば、太陽電池や燃料電池等を用いることができる。
【0055】
次に、パッケージ1の販売時における動作の例を、図3、図4を用いて説明する。図4は、パッケージ1の動作の例を示すフローチャートである。
【0056】
まず、パッケージ1が陳列棚2に陳列されている状態において、制御回路14は、検出部17からの着脱情報を待機している。待機状態において、検出部17は、例えば、パッケージ側端子9と棚側端子5との接続状態を監視する。これにより、検出部17は、パッケージ側端子9と棚側端子5との接続が切れた場合に、パッケージ1が陳列棚2から取り出されたことを検出することができる。また、パッケージ1が陳列棚2に陳列されている間、内部電源15が、外部電源3により充電されている。
【0057】
利用者21が、パッケージ1を手に取って、陳列棚2から取り出したとき、検出部17が、パッケージ1が陳列棚2から取り出されたことを検出する(ステップS1でYES)。検出部17は、パッケージ1が陳列棚2から取り出されたことを示す着脱情報を制御回路14に送信する。
【0058】
制御回路14は、パッケージ1が利用者21の手に取られたことを示す着脱情報を受け取ると(ステップS1でYES)、内部電源15が、表示部6、制御回路14、音声出力部13へ電力を供給するように制御回路14によって制御される(ステップS2)。
【0059】
また、制御回路14は、AVデータの再生を開始する(ステップS3)。制御回路14は、記録部16からAVデータを読み出して再生する。制御回路14は、画像信号を表示部6へ、音声信号を音声出力部13へ出力する。利用者21は、表示部6に表示された画像および音声出力部13に出力された音声により、パッケージ1の商品の内容を詳しく知ることができる。
【0060】
操作インタフェース7が、利用者21からの動作指示を受け付けると(ステップS4でYES)、制御回路14に動作指示を表す動作指示情報が送られる。制御回路14は、受け取った動作指示情報に従って、表示部6、音声出力部13への出力を制御する(ステップS5)。
【0061】
例えば、操作インタフェース7が備える早送りボタンが利用者21によって押された場合、早送りを指示する動作指示情報が、操作インタフェース7から制御回路14に送られる。制御回路14は、送られて来た動作指示情報に基づいて、表示部6および音声出力部13への出力を早送りする。
【0062】
検出部17が、パッケージ1が陳列棚2へ戻されたことを検出した場合(ステップS6でYESの場合)、パッケージ1が陳列棚2へ戻されたことを示す着脱情報が制御回路14へ送られる。その後、パッケージ1は、再び、待機状態となる。待機状態のときに、内部電源15が充電される。
【0063】
以上のように、パッケージ1は、ステップS1〜6の処理を繰り返し行う。
【0064】
なお、図3に示すパッケージ1において、操作インタフェース7、音声出力部13および検出部17は、省略することができる。
【0065】
また、本実施形態においては、パッケージ1は、利用者21に提供されずに回収され、繰り返し使用される形態を説明したが、パッケージ1の使用形態はこれに限られない。例えば、陳列システムが、ビデオソフトのレンタルに用いられた場合等は、パッケージ1をビデオソフトとともに利用者21にレンタルすることができる。これにより、利用者21は、内部電源15からの電力供給が続く限り、どこでもビデオソフトの内容を鑑賞できるサービスを受けることができる。
【0066】
(実施の形態2)
図5(a)は、実施の形態2における陳列システムの全体の概略を示す概略図である。本実施形態も、実施の形態1と同様に、例えば、ビデオソフト、DVD、CD、ゲームソフト、PCソフト等のような、印刷物では内容が分かりくい商品の販売に用いられる陳列システムに関する。本実施形態において、実施の形態1と同じ部分の説明は省略する。
【0067】
図5(a)に示すように、本実施形態における陳列システムは、パッケージ10、陳列棚20およびサーバ4を備える。それぞれのパッケージ10は、棚側端子5を介して外部電源3およびサーバ4と接続された状態で陳列棚20に陳列されている。パッケージ10は、陳列棚20に陳列されている状態で、棚側端子5を介してサーバ4とデータ通信を行う。なお、パッケージ10の概略は、図2に示したパッケージ1の概略と同様である。
【0068】
サーバ4は、蓄積部4aを備える。蓄積部4aは、例えば、ハードディスク等の記憶装置である。蓄積部4aには、例えば、パッケージ10により再生されるAVデータや、パッケージ10の陳列棚20に対する着脱の履歴を表すデータ等が蓄積される。AVデータの内容は、実施の形態1と同様に、パッケージ10が収納する商品に関する情報である。
【0069】
図5(b)は、陳列棚20を上から見た場合の平面図である。陳列棚20には、パッケージ10が配置される位置ごとに、棚側端子5a、5bおよびセンサ19が設けられている。パッケージ10が陳列棚20に陳列されているとき、棚側端子5a、5bは、パッケージ10のパッケージ側端子9(図2参照)と接続される。
【0070】
棚側端子5aは、パッケージ10に電力を供給する端子である。棚側端子5aは、外部電源3に接続されている。棚側端子5bは、データ入出力端子である。棚側端子5bは、サーバ4に接続されている。例えば、パッケージ10に収納された商品に関する情報(例えば、AVデータ等)が、サーバ4から棚側端子5bを介してパッケージ10に入力される。なお、図5(b)において、棚側端子5a、5bは、それぞれ独立して設けられているが、これらの棚側端子5a、5bを1つの端子で構成することもできる。
【0071】
センサ19は、例えば、機械的、電気的あるいは光学的な検出手段により、パッケージ10が陳列棚20から取り出される動作または、陳列棚20に戻される動作を検出する。センサ19は、サーバ4に接続されている。センサ19が検出した動作は、着脱情報としてサーバ4へ送られる。サーバ4は、パッケージ10の着脱情報を蓄積部4aに蓄積する。
【0072】
なお、着脱情報には、例えば、着脱されたパッケージ10を特定するためのパッケージ識別子と、パッケージ10が陳列棚20から取り出されたことまたは陳列棚20へ戻されたことをそれぞれ表す情報等が含まれる。パッケージ識別子は、例えば、各パッケージ10の記録部16へ予め記録されている。また、蓄積部4aには、各パッケージ識別子と、商品の属性を表す情報(例えば、商品名称、製品番号、型番号、等)とが対応付けられて記録されている。
【0073】
図6は、パッケージ10の内部機能の構成を表す機能ブロック図である。図6に示すパッケージ10において、図3に示すパッケージ1と同様の機能ブロックには、同じ番号を付し、その説明を省略する。
【0074】
パッケージ10は、ネットワークインタフェース18を備える点で、図3に示すパッケージ1と異なっている。ネットワークインタフェース18は、パッケージ10がサーバ4とデータ通信を行うためのインタフェースである。
【0075】
制御回路14は、ネットワークインタフェース18を介して、サーバ4からAVデータを受信し、記録部16へ記録する。サーバ4からパッケージ10へのデータ通信は、オンデマンドで、もしくは定期的に行われる。また、例えば、サーバに保存されているAVデータが更新された場合等に、必要に応じてサーバ4からAVデータを受信することもできる。このように、サーバ4が、各パッケージ10で再生されるAVデータを管理することで、商品に関する情報の内容を柔軟に変更することができる。例えば、ある期間だけ商品を値引きする場合等に、値引きする期間に対応する時期に、サーバ4に保存されているAVデータに値引き情報を追加することができる。これにより、各パッケージ10で再生される情報の内容に、最新の情報を含めることができる。
【0076】
前述したとおり、蓄積部4aには、各パッケージ10の陳列棚20に対する着脱動作の履歴が蓄積されている。パッケージ10が陳列棚20から取り出されたということは、そのパッケージ10に収納されている商品は、少なくとも利用者21に注目された商品であることを意味している。したがって、販売者は、例えば、陳列棚20に陳列される各パッケージ10の着脱回数と実際の販売数を照らし合わせて、これらの関連性を知ることができる。これにより、販売者は、例えば、着脱回数に応じて陳列するパッケージ10の数や配置を変更したり、利用者21の注目を浴びながらも実売に至らなかった商品の販売促進方法を改善したりすることができる。
【0077】
なお、本実施形態においては、センサ19が陳列棚20に設けられているが、パッケージ10の着脱を検出する機能の構成はこれに限られない。例えば、サーバ4に、棚側端子5bとパッケージ側端子9との接続状況を監視して、パッケージ10の陳列棚20に対する着脱を検出する検出部が設けられてもよい。
【0078】
次に、陳列システムにおけるパッケージ10、陳列棚20およびサーバ4の動作の例を、図6、図7を用いて説明する。図7は、パッケージ10、陳列棚20およびサーバ4の動作の例を示すフローチャートである。図7に示すフローチャートにおいて、図4に示すフロ−チャートと同様の処理を行うステップには、同じ番号を付し、説明を省略する。
【0079】
まず、パッケージ10が陳列棚20に陳列されている状態(待機状態)において、制御回路14は、検出部17からの着脱情報を待機している。待機状態において、制御回路14は、サーバ4にAVデータ要求信号を送ることによって、サーバ4から最新のAVデータを取得することができる。すなわち、パッケージ10は、陳列されているときに、サーバ4からAVデータを全てダウンロードして、記録部16に保存しておく。
【0080】
パッケージ10が陳列棚20から取り出されたことを検出部17が検出すると(ステップS1でYES)、制御回路14は、内部電源15を作動させる(ステップS2)。また、陳列棚20に設けられたセンサ19も、パッケージ10が陳列棚20から取り出されたことを検出する。センサ19は、パッケージ10が陳列棚20から取り出されたことを示す着脱情報をサーバ4へ送信する。サーバ4は、センサ19から受け取った着脱情報を、蓄積部4aに蓄積する(ステップS2a)。
【0081】
制御回路14は、記録部16に記録されたAVデータを再生し(ステップS3)、操作インタフェース7が利用者21から動作指示を受けると(ステップS4でYES)、その動作指示に従う動作をする(ステップS5)。
【0082】
パッケージ10が陳列棚20へ置かれたことを検出部17が検出すると(ステップS6でYES)、制御回路14は、AVデータの再生を終了する。その後、パッケージ10は再び、待機状態になる。また、センサ19も、パッケージ10が陳列棚20へ置かれたことを検出し、そのことを示す着脱情報をサーバ4へ送信する。
【0083】
サーバ4に送られた着脱情報は、蓄積部4aに蓄積される(ステップS6a)。これにより、サーバ4は、パッケージ10が陳列棚20から取り出されてから戻されるまでの時間に関する情報も得ることができる。あるパッケージ10が、陳列棚20から取り出されてから戻されるまでの時間が長いということは、利用者21がそのパッケージ10の商品に強い関心を示したと考えることができる。したがって、販売者は、蓄積部4aに蓄積された着脱情報を解析する際に、着脱回数に加えて、パッケージ10が陳列棚20から取り出されてから戻されるまでの時間をさらに考慮に入れれば、例えば、パッケージ10に収納された商品の注目度を把握することができる。
【0084】
サーバ4は、例えば、販売者である小売業者が管理するサーバであってもよいし、商品の生産者が管理するサーバであってもよい。すなわち、ネットワークは、パッケージ10、小売業者のサーバ、および商品の生産者のサーバにわたるものであってもよい。また、パッケージ10とサーバ4を繋ぐネットワークは、LANでもよいし、インターネットを介したネットワークであってもよい。
【0085】
(実施の形態3)
図8(a)は、実施の形態3における陳列システムの全体の概略を示す概略図である。図8(b)は、実施の形態3におけるパッケージの概略を示す概略図である。本実施形態も、実施の形態1、2と同様に、例えば、ビデオソフト、DVD、CD、ゲームソフト、PCソフト等のような、印刷物では内容が分かりくい商品の販売に用いられる陳列システムに関する。本実施形態において、実施の形態2と同じ部分の説明は省略する。
【0086】
図8(a)に示すように、本実施形態におけるサーバ40には、パッケージ100と無線通信を行うアンテナ12が接続されている。また、図8(b)に示すように、パッケージ100は、サーバ40と無線通信を行うアンテナ11を備えている。そのため、パッケージ100は、陳列棚20から取り出されている状態においても、無線通信により、サーバ40との間でデータ通信を行うことができる。
【0087】
実施の形態2では、商品に関する情報を表すAVデータの全体が、サーバ4から、陳列棚20に陳列されているパッケージ10へ有線通信によりダウンロードされる。これに対し、本実施形態では、パッケージ100が利用者21の手に取られて、陳列棚20から取り出された後で、サーバ40においてAVデータから生成された画像信号および音声信号が、アンテナ11、12を介した無線通信により、パッケージ100へ逐次送信される。
【0088】
図9は、パッケージ100の内部機能の構成を表す機能ブロック図である。図9に示すパッケージ100において、図6に示すパッケージ10と同様のブロックには、同じ番号を付し、その説明を省略する。
【0089】
図9に示すように、サーバ40は、送受信部31を備え、パッケージ100は、送受信回路32を備える。サーバ40は、蓄積部4aに記憶されているAVデータを読み出して、音声信号および画像信号を生成する。ここで生成される音声信号および画像信号は、それぞれ音声出力部13および表示部6で出力される形式の信号である。送受信部31は、サーバ40で生成された音声信号および画像信号を、アンテナ12を介して、パッケージ100へ無線で送信する。パッケージ100の送受信回路32は、送受信部31によって送信された音声信号および画像信号を、アンテナ11を介して受信する。制御回路14は、送受信回路32によって受信された音声信号および画像信号を、音声出力部13および表示部6へ順次出力する。
【0090】
図10は、実施の形態3におけるパッケージ100、陳列棚20およびサーバ40の動作の例を示す図である。
【0091】
パッケージ100が陳列棚20から取り出され、それが検出部17によって検出されると(ステップS1でYES)、内部電源15が作動する(ステップS2)。また、センサ19は、パッケージ100が陳列棚20から取り出されたことを検出し、そのことを示す着脱情報をサーバ40へ送信する。サーバ40は、着脱情報を蓄積部4aへ蓄積する(ステップS2a)。
【0092】
サーバ40は、パッケージ100が陳列棚20から取り出されたことを示す着脱情報を受け取ると、パッケージ100に対応するAVデータを、再生する順に蓄積部4aから読み出し、音声信号および画像信号を生成する。送受信部31は、音声信号および画像信号を、アンテナ12から無線で順次送信する。パッケージ100の送受信回路32は、アンテナ11を介して、音声信号および画像信号を受信する。制御回路14は、送受信回路32が受信した音声信号および画像信号を、表示部6および音声出力部13へ順次出力する(ステップS3a)。
【0093】
操作インタフェース7が利用者21から動作指示を受けると(ステップS4でYES)、制御回路14は、その動作指示に従う動作をする(ステップS5)。パッケージ100が陳列棚20へ置かれたことをセンサ19が検出すると(ステップS6でYES)、センサ19は、パッケージ100が陳列棚20へ戻されたことを示す着脱情報をサーバ40へ送信する(ステップS6a)。サーバ40は、音声信号および画像信号の送信を終了する。その後、パッケージ100は再び、待機状態になる。
【0094】
以上のように、制御回路14は、AVデータを全てサーバ4からダウンロードしてから再生するのではなく、AVデータから生成された画像信号および音声信号を受信しながら再生する。そのため、AVデータを、予めパッケージ100の記録部16に記録しておく必要もなく、再生されたデータが、記録部16にファイルとして残ることもないので、記録部16の容量は少なくてすむ。また、パッケージ100は、再生の度に、サーバ40においてAVデータから生成される音声信号および画像信号を取得するので、常に最新のデータを再生することができる。
【0095】
また、サーバ40からパッケージ100へのデータ送信には、例えば、インターネット上で、音楽データや動画データを受信しながら順次再生するために用いられている周知のストリーミング技術等、任意の方法を適用できる。
【0096】
以上のように、実施の形態1、2および3においては、商品に関する情報を音声付き動画像として利用者21へ提示するパッケージについて説明したが、商品に関する情報は、AVデータに限られない。商品に関する情報は、例えば、静止画像データやテキストデータ等であってもよい。
【0097】
実施の形態1、2および3にかかる陳列システムは、上述したように、ビデオソフト、DVD、CD、ゲームソフト、PCソフト等の印刷物では内容が判りにくい商品の販売システムとして用いられる。これに加えて、トラベルツアー、レジャー施設の斡旋、求人案内などの、利用者が事前に情報を得ることが難しいサービスの情報提供システムとして上記の陳列システムを用いることができる。さらに、図書館・資料館等での書籍やビデオ資料等の貸し出しシステムとしても上記の陳列システムを用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、商品またはサービスに関する情報を十分に表示することができる商品またはサービスのパッケージおよび陳列システムとして利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】陳列棚と表示装置付きパッケージを含む陳列システムの全体の概略を示す概略図である。
【図2】パッケージ1の概略を示す概略図である。
【図3】パッケージ1の内部機能の構成を表す機能ブロック図である。
【図4】パッケージ1の動作の例を示すフローチャートである。
【図5】(a)は、陳列棚20とパッケージ10を含む陳列システムの全体の概略を示す概略図である。(b)は、陳列棚20を上から見た場合の平面図である。
【図6】パッケージ10の内部機能の構成を表す機能ブロック図である。
【図7】パッケージ10、陳列棚20およびサーバ4の動作の例を示すフローチャートである。
【図8】(a)は、実施の形態3における陳列システムの全体の概略を示す概略図である。(b)は、実施の形態3におけるパッケージの概略を示す概略図である。
【図9】パッケージ100の内部機能の構成を表す機能ブロック図である。
【図10】パッケージ100、陳列棚20およびサーバ40の動作の例を示すフローチャートである。
【図11】消費者がビデオソフトを購入する際の様子と従来の商品パッケージを概略的に示す図である。
【図12】店舗内の陳列棚の上部に設置されたディスプレイで販売促進用ビデオを上映する様子を表す図である。
【符号の説明】
【0100】
1、10、23、100 パッケージ
2、20、24 陳列棚
3 外部電源
4、40 サーバ
5 棚側端子
6 表示部
7 操作インタフェース
8 背表紙
9 パッケージ側端子
11 アンテナ
12 アンテナ
13 音声出力部
14 制御回路
15 内部電源
16 記録部
17 検出部
18 ネットワークインタフェース
19 センサ
21 利用者
22 消費者
25 ディスプレイ
31 送受信部
32 送受信回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
利用者に商品またはサービスに関する情報を提供するために陳列されるパッケージであって、
前記商品または前記サービスに関する情報を可視化して表示する表示部と、
前記商品または前記サービスに関する情報を、前記パッケージに設けられた内部記録装置から、またはネットワークを介して外部の記録装置から取得して前記表示部へ表示させる制御回路と、
前記制御回路および前記表示部へ電力を供給する内部電源とを備えるパッケージ。
【請求項2】
前記パッケージが利用者の手に取られたことを検出する検出部をさらに備え、
前記制御回路は、前記検出部によって前記パッケージが利用者の手に取られたことが検出された場合に、前記商品または前記サービスに関する情報の前記表示部への表示を開始させる請求項1に記載のパッケージ。
【請求項3】
利用者から前記商品または前記サービスに関する情報の表示を制御する命令を受け付ける操作インタフェースをさらに備え、
前記制御回路は、前記命令に基づいて、前記商品または前記サービスに関する情報を前記表示部へ表示させる請求項1に記載のパッケージ。
【請求項4】
前記商品または前記サービスに関する情報は音声情報を含み、
前記音声情報を出力する音声出力部をさらに備える請求項1に記載のパッケージ。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のパッケージを陳列する棚であって、
前記パッケージが前記棚から取り出されたことおよび前記棚へ置かれたことの少なくともいずれか一方を検出する検出部を備える棚。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のパッケージを陳列する棚であって、
前記パッケージに電力を供給する充電端子を備える棚。
【請求項7】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のパッケージを陳列する棚であって、
前記パッケージに、前記商品または前記サービスに関する情報を入力する入力端子を備える棚。
【請求項8】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のパッケージと、前記パッケージを陳列する棚とを備える陳列システムであって、
前記棚は、前記パッケージに電力を供給する充電端子を備え、
前記パッケージが前記棚に陳列された状態において、前記充電端子を介して前記パッケージへ電力が供給され、前記パッケージの前記内部電源が充電される陳列システム。
【請求項9】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のパッケージと、前記パッケージにネットワークを介してデータ通信可能となるように接続されるサーバとを備える陳列システムであって、
前記商品または前記サービスを表す情報は、前記サーバから前記パッケージへネットワークを介して送信される陳列システム。
【請求項10】
請求項1〜4のいずれか1項に記載のパッケージと、前記パッケージを陳列する棚と、前記パッケージにネットワークを介してデータ通信可能となるように接続されるサーバとを備える陳列システムであって、
前記パッケージが前記棚から取り出されたことおよび前記棚へ置かれたことの少なくともいずれか一方を検出する検出部を備え、
前記サーバは、前記検出部が検出した情報を蓄積する蓄積部を備える陳列システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−330614(P2006−330614A)
【公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−157756(P2005−157756)
【出願日】平成17年5月30日(2005.5.30)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】