説明

表示装置及びその制御方法、プログラム並びに記録媒体

【課題】コンテンツを視聴しているユーザが複数である場合、任意のユーザの表情に応じてユーザが求める動作を実行することができる。
【解決手段】表示装置10は、所定範囲内に存在するユーザを撮影するカメラ103が撮影した、上記ユーザの画像を取得する画像取得部14と、表示装置10の周囲であり、かつ、上記所定範囲の外に他のユーザが存在するか否かを検知する人感センサー102から、上記他のユーザが存在することを示す検知信号を受信する検知信号受信部13と、画像取得部14が取得した画像から任意のユーザの表情を検出する表情検出部23と、映像の表示中に、複数の異なる表情を示す表情情報と、所定の動作を実行するための設定情報との対応情報から、表情検出部23が検出した任意のユーザの表情に対応する設定情報を取得し、取得した設定情報に基づいて所定の動作を実行するコンテンツ処理部22とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及びその制御方法、プログラム並びに記録媒体に関し、具体的には、自装置の周囲に複数のユーザが存在する場合、ユーザの表情に応じて所定の動作を実行する表示装置及びその制御方法、プログラム並びに記録媒体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
テレビなどの表示装置において、ユーザの顔を撮影し、撮影した顔画像から評価したユーザの状態に基づいて様々な処理を行なう技術が知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、カメラによって撮影したユーザの顔画像から顔画像情報を抽出し、所定のコンテンツが再生されたときのユーザの注目度及び表情を数値化して評価することが記載されている。
【0004】
また、特許文献2には、CCD(Charge Coupled Devices)カメラによって撮影したユーザの顔画像から瞬きをする回数を検出してユーザの覚醒度を推定し、覚醒度に応じて表示画像の色合いを制御することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−267445号公報(2009年11月12日公開)
【特許文献2】特開2007−3618号公報(2007年1月11日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、テレビ番組等のコンテンツを複数のユーザが視聴している場合、撮影した任意のユーザの表情に応じた動作を実行するだけでは十分ではなく、例えば一人で視聴しているときよりもエンターテイメント性が要求される等、ユーザが複数のときには一人のときと異なる動作が要求されることがある。
【0007】
これに対し、特許文献1,2では、撮影したユーザの顔画像に基づいてユーザの嗜好性に当てはまるコンテンツを案内したり、表示画像の色合いを制御したりするが、ユーザが一人であるか複数であるかに応じた動作は行なわない。
【0008】
また、一般に、テレビ等の表示装置に用いられるカメラは視野角が90°に満たないものが多い。そのため、複数のユーザが視聴している場合、カメラの視野角の範囲内に位置するユーザ以外はカメラで撮影することができない。よって、カメラだけではユーザが一人なのか複数なのかを把握できず、それに応じて動作を制御することはできない。また、より視野角の広い広角カメラは高額であり、コストがかかる。
【0009】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、コンテンツを視聴しているユーザが複数である場合、任意のユーザの表情に応じてユーザが求める動作を実行することができる表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る表示装置は、上記課題を解決するために、コンテンツを取得し、取得したコンテンツに含まれる映像を表示する表示部を備えた表示装置であって、所定範囲内に存在するユーザを撮影する撮影部が撮影した、上記ユーザの画像を取得する画像取得部と、自装置の周囲であり、かつ、上記所定範囲の外に他のユーザが存在するか否かを検知する検知部から、上記他のユーザが存在することを示す検知信号を受信する受信部と、上記画像取得部が取得した上記画像から任意のユーザの表情を検出する検出手段と、上記映像の表示中に、複数の異なる表情を示す表情情報と、所定の動作を実行するための設定情報との対応情報を予め記録する記録部の上記対応情報から、上記検出手段が検出した任意のユーザの表情に対応する上記設定情報を取得し、取得した設定情報に基づいて所定の動作を実行する実行手段とを備え、上記画像取得部は、取得した画像から、上記ユーザが一人であるか複数であるかを判定し、上記実行手段は、上記受信部が上記検知信号を受信したとき、及び上記画像取得部が上記ユーザが複数であると判定したとき、の少なくともいずれかのとき、上記所定の動作を実行することを特徴としている。
【0011】
本発明に係る制御方法は、上記課題を解決するために、コンテンツを取得し、取得したコンテンツに含まれる映像を表示する表示部と、所定範囲内に存在するユーザを撮影する撮影部が撮影した、上記ユーザの画像を取得する画像取得部と、自装置の周囲であり、かつ、上記所定範囲の外に他のユーザが存在するか否かを検知する検知部から、上記他のユーザが存在することを示す検知信号を受信する受信部とを備える表示装置の制御方法であって、上記画像取得部が取得した上記画像から、上記ユーザが一人であるか複数であるかを判定する判定ステップと、上記判定ステップの後、上記画像から任意のユーザの表情を検出する表情検出ステップと、上記表情検出ステップの後、上記映像の表示中に、複数の異なる表情を示す表情情報と、所定の動作を実行するための設定情報との対応情報を予め記録する記録部の上記対応情報から、検出した任意のユーザの表情に対応する上記設定情報を取得する設定情報取得ステップと、上記設定情報取得ステップにおいて取得した設定情報に基づいて所定の動作を実行する動作実行ステップとを含み、上記動作実行ステップでは、上記受信部が上記検知信号を受信したとき、及び上記判定ステップにおいて上記ユーザが複数であると判定したとき、の少なくともいずれかのとき、上記所定の動作を実行することを特徴としている。
【0012】
上記の構成及び方法によれば、表示装置では、検知部から検知信号を受信したとき、及び撮影部によって撮影されたユーザが複数であると判定されたとき、の少なくともいずれかのとき、コンテンツを視聴しているユーザが複数であると判断する。
【0013】
また、表示装置では、撮影部が撮影した画像からユーザの表情を検出しており、コンテンツを視聴しているユーザが複数であると判断した場合、検出した表情に応じて対応情報から設定情報を取得し、取得した設定情報に基づいて所定の動作を実行する。
【0014】
例えば、複数のユーザがコンテンツを視聴している場合、一人で視聴している場合よりもエンターテイメント性が要求される等、ユーザが複数のときには一人のときと異なる動作が要求されることがある。
【0015】
よって、本発明によれば、コンテンツを視聴しているユーザが複数である場合、任意のユーザの表情に応じてユーザが求める動作を実行することができる。
【0016】
また、本発明に係る表示装置では、上記実行手段は、上記画像取得部が取得した画像を上記映像に重ね合わせて合成映像を作成し、作成した合成映像を上記表示部に表示することが好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、例えばスポーツ番組等、盛り上がるコンテンツを表示しているとき、撮影部が撮影したユーザの顔(例えば、興奮時の表情)を表示部に表示する映像に重ね合わせて子画面表示する。これにより、コンテンツに面白みを持たせることができる。
【0018】
また、本発明に係る表示装置では、上記実行手段は、上記表示部が表示した過去の上記映像を再び表示するか否かの指示を上記ユーザに促すための表示情報を作成し、作成した表示情報を上記表示部に表示することが好ましい。
【0019】
例えば、表情の検出対象となるユーザが楽しいと感じているシーンを検出対象外のユーザが見逃している場合であっても、該シーンを再び表示するか否かの指示を促す表示情報を表示して実行させることにより、複数のユーザで楽しみを共有することができる。
【0020】
また、本発明に係る表示装置では、上記コンテンツは音声を含み、上記音声を出力する音声出力部を備え、上記実行手段は、上記音声から歓声音を検出し、検出した歓声音の音量を調整して上記音声出力部に出力することが好ましい。
【0021】
上記の構成によれば、例えばスポーツ番組等盛り上がるコンテンツにおいて、コンテンツに含まれる音声から歓声音を検出した場合、検出した歓声音の音量を大きくする等の効果を付与する。これにより、コンテンツのエンターテイメント性を高めることができる。
【0022】
また、本発明に係る表示装置では、上記記録部は、効果音を上記対応情報と対応づけて記録し、上記実行手段は、上記記録部から上記効果音を取得し、取得した効果音を上記音声出力部に出力することが好ましい。
【0023】
上記の構成によれば、例えばバラエティ番組等のコンテンツにおいて、効果音をつけてコンテンツを表示することによって、コンテンツにより面白みを持たせ、複数のユーザで楽しみを共有することができる。
【0024】
また、本発明に係る表示装置では、上記コンテンツのジャンルを示すジャンル情報を取得するジャンル情報取得手段を備え、上記記録部は上記ジャンル情報を上記対応情報と対応づけて記録し、上記実行手段は、上記ジャンル情報取得手段が取得した上記ジャンル情報に対応する上記設定情報を上記記録部の対応情報から取得し、取得した設定情報に基づいて上記所定の動作を実行することが好ましい。
【0025】
これにより、コンテンツのジャンルに合った効果を付与することができる。
【0026】
また、本発明に係る表示装置では、上記検知部は、上記自装置の周囲を複数の領域に分割し、所定時間ごとに上記複数の領域のいずれかを検知することが好ましい。
【0027】
上記の構成によれば、自装置の周囲に存在しているユーザの人数を把握することができる。
【0028】
また、本発明に係る表示装置では、上記検知部が検知する領域は、上記所定範囲内を含まないことが好ましい。
【0029】
上記の構成によれば、検知部が検知する領域と、撮影部が撮影している領域とが重複することなく、検知部が撮影部の視野角の範囲にいるユーザを他のユーザとして誤認することがない。
【0030】
なお、上記表示装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合、コンピュータを上記各手段として動作させるためのプログラム、及びそのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0031】
本発明は、コンテンツを取得し、取得したコンテンツに含まれる映像を表示する表示部を備えた表示装置であって、所定範囲内に存在するユーザを撮影する撮影部が撮影した、上記ユーザの画像を取得する画像取得部と、自装置の周囲であり、かつ、上記所定範囲の外に他のユーザが存在するか否かを検知する検知部から、上記他のユーザが存在することを示す検知信号を受信する受信部と、上記画像取得部が取得した上記画像から任意のユーザの表情を検出する検出手段と、上記映像の表示中に、複数の異なる表情を示す表情情報と、所定の動作を実行するための設定情報との対応情報を予め記録する記録部の上記対応情報から、上記検出手段が検出した任意のユーザの表情に対応する上記設定情報を取得し、取得した設定情報に基づいて所定の動作を実行する実行手段とを備え、上記画像取得部は、取得した画像から、上記ユーザが一人であるか複数であるかを判定し、上記実行手段は、上記受信部が上記検知信号を受信したとき、及び上記画像取得部が上記ユーザが複数であると判定したとき、の少なくともいずれかのとき、上記所定の動作を実行するため、コンテンツを視聴しているユーザが複数である場合、任意のユーザの表情に応じてユーザが求める動作を実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】図1に示す表示装置に搭載されるカメラの視野角及び人感センサーの検知エリアを示す図である。
【図3】図1に示す表示装置に搭載される人感センサーの検知エリアを複数の領域に分割したときの様子を示す図である。
【図4】図1に示す表示装置においてコンテンツ処理に用いる対応情報を示す表である。
【図5】図1に示す表示装置におけるコンテンツ処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【図6】図1に示す表示装置におけるコンテンツ処理の流れの別の例を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
本発明に係る表示装置の一実施形態について、図1〜6を参照して以下に説明する。なお、以下の説明では本発明を実施するために好ましい種々の限定が付与されているが、本発明の技術的範囲は以下の実施の形態及び図面の記載に限定されるものではない。
【0034】
〔1.表示装置の構成〕
図1は、本発明の一実施形態に係る表示装置10の構成を示すブロック図である。図1に示すように、表示装置10は、チューナー11、リモコン受光部12、検知信号受信部13(受信部)、画像取得部14、映像出力部15、音声出力部16、記録部17、表示部18、スピーカー19及び制御部20を備える。また、制御部20は、ジャンル情報取得部21(ジャンル情報取得手段)、コンテンツ処理部22(実行手段)及び表情検出部23(検出手段)を含み、コンテンツ処理部22は映像処理部24及び音声処理部25を備える。さらに、表示装置10は、人感センサー102(検知部)及びカメラ103(撮影部)と接続されている。
【0035】
表示装置10では、カメラ103が撮影したユーザの表情を検出することによってコンテンツを視聴しているときのユーザの表情を判別し、人感センサー102から検知信号を受信するか否かによってコンテンツを視聴しているユーザが一人であるか複数であるかを判断する。ここでいう「複数」とは、二人以上であることを意味する。
【0036】
カメラ103は、コンテンツを視聴している任意のユーザの表情を検出するために、所定範囲内に存在するユーザを撮影する。本明細書において「所定範囲」とは、カメラ103の視野角の範囲を指し、カメラ103の種類又は性能に応じてその数値範囲は異なり得る。この所定範囲は、例えば、表示部18の正面周辺であればよい。
【0037】
カメラ103の具体例としては、例えばウェブカメラが挙げられる。ウェブカメラとは、例えば、USB(Universal Serial Bus)もしくはIEEE1394等のインターフェースを有するカメラ、又はネットワークインターフェースを有するカメラ等を指す。カメラ103としては映像データが表示装置10に出力されるものであれば特に限定されるものではなく、他にも、映像の出力インターフェースを持つ、携帯電話に内蔵されたカメラ又はデジタルビデオカメラ等を用いることができる。
【0038】
カメラ103が撮影する画像は、静止画であってもよいし動画であってもよい。また、撮影された画像はリアルタイム又は一定間隔で保存され得る。画像の保存先は、例えばメモリを搭載したカメラ103であれば該メモリであってもよいし、表示装置103の記録部17であってもよい。
【0039】
人感センサー102は、表示装置10の周囲であり、かつ、所定範囲(すなわち、カメラ103の視野角の範囲)の外に他のユーザが存在するか否かを検知する。また、表示装置10の周囲とは、ユーザが表示部18に表示される映像を見ることが可能な範囲である。
【0040】
以下、説明の便宜のため、カメラ103によって撮影されるユーザを「メインユーザ」といい、カメラ103によって撮影されない他のユーザを「サブユーザ」という。また、メインユーザ又はサブユーザのいずれのユーザも指す場合は、単に「ユーザ」という。
【0041】
人感センサー102の具体例としては、例えば、検知エリア内の熱源の変化を検知する焦電型赤外線センサーが挙げられる。この場合、周囲の温度と温度差がある物体が検知エリア内で動いたとき、その温度変化を検知し、検知した変化を検知信号として検知信号受信部13に送信する。
【0042】
つまり、人感センサー102は検知エリア(すなわち、自装置の周囲であり、かつ、所定範囲の外)内の人間の動きを検知するものであり、検知信号受信部13が検知信号を受信することにより、表示装置10ではサブユーザが存在すると判断する。
【0043】
人感センサー102の具体例としては、焦電型赤外線センサーに限定されず、例えば、360°の撮影が可能なカメラ、天井部に設置したカメラ、又は床の圧力の変化を検出することが可能なセンサー等が挙げられる。人感センサー102が検知エリア内の変化を検知すると、検知信号として検知信号受信部13に送る。
【0044】
また、人感センサー102は、表示装置10の周囲を複数の領域に分割し、所定時間ごとに複数の領域のいずれかを検知することが好ましい。これにより、分割したそれぞれの領域における変化の有無を検知することによって、検知エリア内に存在しているサブユーザの人数を把握することができる。
【0045】
このとき、人感センサー102の検知エリアには、カメラ103が撮影する領域を含まないことがより好ましい。これにより、人感センサー102が検知する領域と、カメラ103によって撮影している領域とが重複することなく、人感センサー102がカメラ103の撮影範囲にいるメインユーザをサブユーザとして誤認することがない。
【0046】
本実施形態では、人感センサー102及びカメラ103は外付けされているが、この構成に限定されるものではなく、いずれか一つ又は両方が表示装置10に内蔵されている構成であってもよい。
【0047】
チューナー11は、アンテナ100を介してコンテンツが含まれる放送信号を受信する。アンテナ100は、例えばアナログ放送受信用アンテナ、デジタル放送受信用アンテナ又はIP放送受信用アンテナなど、様々なアンテナであってよい。チューナー11において受信された放送信号は、セレクタ、分離及びデコード等の各種の処理を経て映像信号及び音声信号に変換され、映像信号がコンテンツ処理部22の映像処理部24に送られ、音声信号がコンテンツ処理部22の音声処理部25に送られる。
【0048】
なお、本実施形態では、放送コンテンツを取得するが、これに限定されるものではなく、例えば、DVD、BD及びHDD等の表示装置10と接続された外部機器から取得したコンテンツであってもよいし、インターネットを介して取得したコンテンツであってもよい。
【0049】
リモコン受光部12は、ユーザの操作によりリモコン101から送信されるリモコン信号を、赤外線等の光によって受信する。このリモコン信号には、例えば、スピーカー19から出力される音量の調節指示又はテレビのチャンネル切り替え指示等、表示装置10の動作を指定する様々なユーザの指示情報を含む。なお、指示情報は、例えば、表示装置10の本体に設けられているボタン等の入力機構をユーザが操作することによって受け付けることも可能である。リモコン受光部12はリモコン信号に含まれるユーザからの指示を制御部20に通知する。
【0050】
検知信号受信部13は、人感センサー102から送信された検知信号を受信し、人感センサー102の検知エリア内にサブユーザが存在していることをコンテンツ処理部22に通知する。つまり、複数のユーザがコンテンツを視聴していることを通知する。検知信号受信部13と人感センサー102とのインターフェースは、例えば、USB等が挙げられ、また、直接A/Dコンバータを持ったICで検出してもよいし、ある閾値でラインをH/Lに変更するものでもよい。
【0051】
画像取得部14は、カメラ103によって撮影されたメインユーザの画像を取得する。画像取得部14とカメラ103とのインターフェースは、例えば、USB又はIEEE1394等であってもよいし、ネットワークインターフェースであってもよい。
【0052】
ところで、カメラ103の視野角の範囲内には複数のユーザが存在している場合がある。そのため、画像取得部14は、取得した画像から、撮影されたユーザが一人であるか複数であるかを判定し、判定結果をコンテンツ処理部22に通知する。
【0053】
制御部20は、表示装置10の各種構成を統括的に制御する。制御部20の機能は、例えばRAM(Random Access Memory)又はフラッシュメモリなどの記録装置に記録されたプログラムを、CPU(Central Processing Unit)が実行することによって実現される。制御部20が備えるジャンル情報取得部21、コンテンツ処理部22及び表情検出部23について以下に説明する。
【0054】
ジャンル情報取得部21は、チューナー11が受信した放送信号に含まれるコンテンツのジャンルを示すジャンル情報を取得する。ジャンルは、例えば、「スポーツ」、「映画」、「ニュース」又は「ドラマ」などに分類される。また、これらのジャンル情報を、予め記録部17の対応情報と対応づけて記録しておいてもよい。ジャンル情報取得部21は、コンテンツ処理部22からの要求に応じて、取得したジャンル情報をコンテンツ処理部22に通知する。
【0055】
コンテンツ処理部22は、チューナー11を介して取得したコンテンツの映像信号に対して画質調整等の所定の処理を行なって、映像出力部15に供給する。また、該コンテンツの音声信号に対して音質調整等の所定の処理を行なって、音声出力部16に供給する。本実施形態では、映像信号の処理は映像処理部24が行ない、音声信号の処理は音声処理部25が行なう。
【0056】
また、コンテンツ処理部22は、映像の表示中に検知信号受信部13から上述した通知を受けるか、又は画像取得部14から撮影されたユーザが複数であるとの判定結果の通知を受けると、後述する表情検出部23が検出した表情に対応する設定情報を記録部17の対応情報から取得し、取得した設定情報に基づいて所定の動作を行なう。
【0057】
つまり、コンテンツ処理部22は、カメラ103により撮影されたユーザが一人であり、且つ、人感センサー102から検知信号がある場合、カメラ103により撮影されたユーザが複数であり、且つ、人感センサー102から検知信号がない場合、又は、カメラ103により撮影されたユーザが複数であり、且つ、人感センサー102から検知信号がある場合に、所定の動作を実行する。
【0058】
本実施形態では、コンテンツ処理部22は、検知信号受信部13又は画像取得部14から通知を受けると、表情検出部23が検出した表情に対応する特殊効果を取得したコンテンツに付加したり、表示装置10が有するお薦め機能をユーザに提示する表示情報を作成したりして、映像出力部15又は音声出力部16に供給する。
【0059】
特殊効果としては、例えば、画像取得部14が取得したメインユーザの画像を、コンテンツに含まれる映像に重ね合わせて合成映像を作成して表示したり、音声から歓声音を検出して検出した歓声音の音量を調整したり、予め記録部17に記録された効果音を音声出力部16に提供したりする等の効果が挙げられる。
【0060】
お薦め機能の表示では、例えば、過去に再生した映像をもう一度再生する機能(タイムシフト再生機能ともいう)を実行するか否かをユーザに問いかける画面を作成して、映像出力部15に提供する。なお、本明細書では特殊効果及びお薦め機能の表示を総称して「付加効果」ということもある。
【0061】
また、コンテンツ処理部22が所定の動作を実行する際の設定情報は、コンテンツのジャンル情報に対応づけられたものであってもよい。この場合、コンテンツ処理部22は、ジャンル情報取得部21が取得したコンテンツのジャンル情報に対応する設定情報を記録部17の対応情報から取得し、取得した設定情報に基づいて所定の動作を行なう。なお、コンテンツ処理部22による所定の動作の詳細については後述する。
【0062】
表情検出部23は、カメラ103により撮影されるユーザのうち、任意のユーザの表情を検出する。例えば、画像取得部14が取得した画像からメインユーザの顔を顔トレースとして認識し、認識した顔トレースから表情を検出する。
【0063】
ここで、カメラ103により撮影されたユーザが一人である場合には、撮影されたユーザがそのまま任意のユーザとし、ユーザが複数である場合には、例えば顔認識の技術を用いて認識された顔の面積が一番大きいユーザを任意のユーザとするが、予め各ユーザの優先順位をメニューで設定しておく等、これ以外の取り決めにより任意のユーザを設定するようにしてもよい。
【0064】
表情検出部23は、コンテンツ処理部22からの取得要求に応じて、検出した表情を表情データ(表情情報)としてコンテンツ処理部22に通知する。ここでいう「表情データ」とは、例えば、「興奮」又は「笑顔」等の感情を表す表情として示される。
【0065】
記録部17は、各種データ及びプログラムを記録する。記録部17としては、例えば、制御部20が動作を制御するときに必要なプログラムなどの固定データを記録する、読出し専用の半導体メモリであるROM(Read Only Memory)と、演算に使用するデータ及び演算結果のデータなどを一時的に記録する、いわゆるワーキングメモリとしてのRAMとが挙げられる。
【0066】
本実施形態において、記録部17は、複数の異なる表情を示す表情情報と、コンテンツ処理部22が所定の動作を実行するための設定情報との対応情報を記録する。ここで「表情情報」とは、上述したように「興奮」又は「笑顔」等の感情を表す表情を示す情報であり、設定情報とは、例えば「カメラ103で撮影したユーザの画像の子画面表示」又は「効果音の付加」等の付加効果を示す情報である。
【0067】
なお、本実施形態では対応情報が記録部17に記録されているが、例えば、外部の記録装置(図示せず)に記録することが可能であり、コンテンツ処理部22が所定の動作を実行するたびに該記録装置から取得してもよい。
【0068】
また、記録部17は、コンテンツ処理部22が所定の動作を行なう際の効果音を記録していてもよい。この効果音も対応情報と同様に、外部の記録装置から取得されてもよい。
【0069】
映像出力部15は、映像処理部24において処理された映像信号、及びコンテンツ処理部22において作成された合成映像又は表示情報を表示部18に出力する。
【0070】
表示部18は、LCD(Liquid Crystal Display)、EL(Electroluminescence)ディスプレイ、PDP(Plasma Display Panel)等の表示素子と、受信した映像信号に基づいて表示素子を駆動するドライバ回路とを備える構成である。なお、映像には、絵や図形の他、文字も含まれ、また、静止画及び動画も含まれる。
【0071】
音声出力部16は、音声処理部25において処理された音声信号、及びコンテンツ処理部22が記録部17から取得した効果音をスピーカー19から出力する。
【0072】
なお、当初のカメラ103の視野角外にユーザが存在し、人感センサー102がその存在を検知し、アプリケーションの仕様のために当該ユーザの表情等の撮影が必要な場合は、当該ユーザが視野角内に入るようにカメラ103の向きを変更するための駆動部を設けてもよい。
【0073】
〔2.カメラの撮影範囲と人感センサーの検知エリアとの関係〕
ここで、表示装置10に具備されるカメラ103の撮影範囲と人感センサー102の検知エリアとの関係について、図2,3を参照して説明する。図2は、表示装置10に搭載されるカメラ103の視野角及び人感センサー102の検知エリアを示す図であり、図3は、表示装置10に搭載される人感センサー102の検知エリアを複数の領域に分割したときの様子を示す図である。
【0074】
なお、以下の実施形態では、カメラ103の撮影範囲内に存在するユーザは一人であるという前提で説明するが、撮影範囲内に複数のユーザが存在することもある。つまり、画像取得部14が、撮影されたユーザが複数であると判定した場合、コンテンツ処理部22がその判定結果の通知を受けることによってコンテンツを視聴しているユーザが複数であると判断し、所定の動作を実行すればよい。
【0075】
上述したように、表示装置10では、カメラ103が撮影したユーザの表情を検出することによってコンテンツを視聴しているときのユーザの表情を判別し、人感センサー102から検知信号を受信することによってコンテンツを視聴しているユーザが複数であると判断する。このように、カメラ103と人感センサー102とを組み合わせることによって、ユーザが一人であるか複数であるかを判断することができ、任意のユーザの表情に応じてユーザが求める動作を実行することができる。
【0076】
図2において、「Φ」はカメラ103の視野角を表し、「θ」は人感センサー102の検知エリアを表す。ここでは、カメラ103の視野角内にメインユーザ(以下、「ユーザA」と呼ぶ)が存在し、カメラ103の視野角の外であって、人感センサー102の検知エリア内に2人のサブユーザ(以下、「ユーザB」及び「ユーザC」と呼ぶ)が存在する。つまり、カメラ103はユーザAを撮影し、ユーザB及びユーザCは人感センサー102によって動きを検知される。
【0077】
一般に、人感センサー102は検知エリア内の動きを検知するものであるため、カメラ103の撮影範囲(視野角)を検知エリアに含めてしまうと、カメラ103の撮影範囲のみにユーザがいる場合であっても人感センサー102は検知信号を通知してしまう。よって、コンテンツを視聴しているユーザが一人であるか複数であるかを判断できない。
【0078】
そこで、人感センサー102の検知エリアを複数の領域に分割して(以下、分割して領域を「サブエリア」という)、検知させることが好ましい。このとき、サブエリアにはカメラ103の撮影範囲を含めなければよい。
【0079】
つまり、人感センサー102は、図3の(a)においてカメラ103の撮影範囲を示す三角の点線で囲ったエリアを含まないようにサブユーザの動きを検知すればよい。これにより、人感センサー102が検知する領域と、カメラ103によって撮影している領域と重複することなく、カメラ103の撮影範囲にいるメインユーザをサブユーザとして誤認することがない。
【0080】
また、検知エリアを図3の(b)に示すように複数のサブエリアに分割し、各サブエリア(a〜f)ごとの検知情報を取得することによって、コンテンツを視聴しているユーザの人数を把握することが可能である。このとき取得した検知情報を図3の(c)に示す。
【0081】
図3の(c)では、ラインが下がっている期間そのサブエリアにユーザが存在していることを示している。つまり、サブエリアcにユーザが存在している期間が最も長く、この間、サブエリアa及びサブエリアbにそれぞれ異なる期間でユーザが存在している。このことから、例えば、検知エリア内にはユーザが2人存在し、検知期間内に1人のユーザがサブエリアaからサブエリアbに移動したと判断し得る。
【0082】
いずれにしても、サブエリア内に存在しているユーザをそれぞれ独立して検知することによって、コンテンツを視聴しているユーザが1人であるか複数であるかを判断することができる。
【0083】
なお、コンテンツを視聴しているユーザの人数を把握する方法はこれ以外にも、例えば、検知エリアを複数のサブエリアに分割し、所定時間ごとにいずれかのサブエリアを検知するように設定することも可能である。この場合、所定時間は任意の時間であればよく、特に限定されるものではない。これにより、検知エリア内に存在しているサブユーザの人数を把握することができる。
【0084】
〔3.コンテンツ処理〕
次に、表示装置10におけるコンテンツ処理の流れの一例について以下に説明する。以下に示すコンテンツ処理では、コンテンツのジャンル情報、メインユーザの表情情報、サブユーザの検知情報及び設定情報が図4に示す表のように対応づけられている対応情報を用いる。図4は、表示装置10においてコンテンツ処理に用いる対応情報を示す表である。
【0085】
図4の表に示すように、本実施形態では、コンテンツのジャンルが「スポーツ」であり、ユーザAの表情が「興奮」を示すものであり、ユーザB又はユーザCの動きを検知する検知信号を受け取った(「有」と示す)とき、カメラ103が撮影したユーザAの画像を子画面表示したり、音声の歓声音のボリュームを大きくしたりするという付加効果をつける。
【0086】
また、コンテンツのジャンルが「バラエティ」であり、ユーザAの表情が「笑顔」を示すものであり、ユーザB又はユーザCの動きを検知する検知信号を受け取ったとき、タイムシフト再生機能を実行するか否かの指示を促す画面を表示したり、拍手音を追加したりするという付加効果をつける。
【0087】
ここで、ユーザがスポーツを視聴中であり、かつ、ユーザAの表情から興奮状態を検出したときの処理の流れを、図5に基づいて説明する。図5は、表示装置10におけるコンテンツ処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0088】
まず、チューナー11がアンテナ100を介してコンテンツが含まれる放送信号を受信し(ステップS1)、各種の処理を経て、映像信号をコンテンツ処理部22の映像処理部24に送り、音声信号をコンテンツ処理部22の音声処理部25に送る。このとき、ジャンル情報取得部21はコンテンツのジャンル情報を取得する(ステップS2)。ここでは、ジャンル情報取得部21は「スポーツ」のジャンルを示すジャンル情報を取得している。
【0089】
また、ステップS1及びS2と同時期に、画像取得部14はカメラ103からユーザを撮影した画像を取得しており、表情検出部23は画像取得部14が取得した画像からユーザAの顔を顔トレースとして認識し(ステップS3)、認識した顔トレースから表情を検出する(ステップS4)。
【0090】
一方、検知信号受信部13は、人感センサー102から検知信号を受信すると、カメラ103の撮影範囲外にユーザB又はユーザCが存在すると判断し、制御部20のコンテンツ処理部22に対してサブユーザの検出データを通知する(ステップS5)。コンテンツ処理部22はこの通知を受け取ると、ジャンル情報取得部21に対してジャンル情報の取得要求をし、表情検出部23に対して表情情報(表情データ)の取得要求をする。
【0091】
そして、コンテンツ処理部22は、取得したジャンル情報、表情データ及び検出データに基づいて動作を決定する。ここでは、図4の表に示すように、スポーツ、興奮状態及びユーザB又はユーザCの存在が「有」という情報から、カメラ103が撮影したユーザAの画像を子画面表示し、音声の歓声音のボリュームを大きくするという動作を決定する。
【0092】
コンテンツ処理部22は、決定した動作を実行するために、画像取得部14に対してユーザAの画像の取得要求をし、画像取得後、取得した画像を記録部17に保存する(ステップS7)。
【0093】
その後、コンテンツ処理部22は、コンテンツの映像に取得したユーザAの画像を重ね合わせて合成映像を作成し、映像出力部15に供給すると共に、コンテンツの音声信号から歓声音を検出し、検出した歓声音のボリュームを上げるように調整して音声出力部16に供給する(ステップS8)。これにより、コンテンツに面白みを持たせ、複数のユーザで楽しみを共有することができる。
【0094】
次に、ユーザがバラエティを視聴中であり、かつ、ユーザAの表情から笑顔を検出したときの処理の流れを、図6に基づいて説明する。図6は、表示装置10におけるコンテンツ処理の流れの別の例を示すシーケンス図である。
【0095】
まず、チューナー11がアンテナ100を介してコンテンツが含まれる放送信号を受信し(ステップS10)、各種の処理を経て、映像信号をコンテンツ処理部22の映像処理部24に送り、音声信号をコンテンツ処理部22の音声処理部25に送る。このとき、ジャンル情報取得部21がコンテンツのジャンル情報を取得する(ステップS11)。ここでは、ジャンル情報取得部21は「バラエティ」のジャンルを示すジャンル情報を取得している。
【0096】
また、上述した例とは異なり、取得したコンテンツをタイムシフト再生用に録画する(ステップS12)。録画先は、記録部17であってもよいし、DVD、HDD又はBD等の外付け記録装置であってもよい。
【0097】
ステップS10〜S12と同時期に、画像取得部14はカメラ103からユーザAを撮影した画像を取得しており、表情検出部23は画像取得部14が取得した画像からユーザAの顔を顔トレースとして認識し(ステップS13)、認識した顔トレースから表情を検出する(ステップS14)。
【0098】
一方、検知信号受信部13は、人感センサー102から検知信号を受信すると、カメラ103の撮影範囲外にユーザB又はユーザCが存在すると判断し、制御部20のコンテンツ処理部22に対してサブユーザの検出データを通知する(ステップS15)。コンテンツ処理部22はこの通知を受け取ると、ジャンル情報取得部21に対してジャンル情報の取得要求をし、表情検出部23に対して表情情報(表情データ)の取得要求をする。
【0099】
そして、コンテンツ処理部22は、取得したジャンル情報、表情データ及び検出データに基づいて動作を決定する。ここでは、図4の表に示すように、バラエティ、笑顔及びユーザB又はユーザCの存在が「有」という情報から、タイムシフト再生機能を実行するか否かの指示を促す画面を表示するという動作を決定する。
【0100】
コンテンツ処理部22は、「笑顔」の表情データを検出したときのコンテンツのシーンをもう一度再生するか(タイムシフト再生機能を実行するか)を問いかける画面を作成して、映像出力部15に提供する。すると、映像出力部15は提供された画面を表示部18に表示する(ステップS17)。ここでは、「面白場面スタート」と書かれた画面が表示される。なお、表示時間は特に限定されるものではなく、例えば1分程度であってもよい。
【0101】
その後、ユーザが、例えばリモコン101に設けられた「Enter」キーを押すことにより、リモコン101からタイムシフト再生を実行するという指示が送信され、該指示を受け付けると、数分前からの映像を再生する(ステップS18)。これにより、ユーザAが楽しいと感じているシーンをユーザB又はユーザCが見逃している場合であっても、タイムシフト再生というお薦め機能を実行するか否かを問う画面を表示して実行させることにより、複数のユーザで楽しみを共有することができる。
【0102】
以上のように、表示装置10によれば、コンテンツに付加効果をつけることにより、エンターテイメント性を出し、複数のユーザが楽しみを共有することができる。
【0103】
(プログラム及び記録媒体)
最後に、表示装置10に含まれている各部は、ハードウェアロジックによって構成すればよい。又は、次のように、CPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0104】
すなわち表示装置10は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、このプログラムを格納したROM、上記プログラムを実行可能な形式に展開するRAM、及び、上記プログラム及び各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)を備えている。この構成により、本発明の目的は、所定の記録媒体によっても達成できる。
【0105】
この記録媒体は、上述した機能を実現するソフトウェアである表示装置10のプログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録していればよい。表示装置10にこの記録媒体を供給する。これにより、コンピュータとしての表示装置10(又はCPUやMPU)が、供給された記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し、実行すればよい。
【0106】
プログラムコードを表示装置10に供給する記録媒体は、特定の構造又は種類のものに限定されない。すなわちこの記録媒体は、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などとすることができる。
【0107】
また、表示装置10を通信ネットワークと接続可能に構成しても、本発明の目的を達成できる。この場合、上記のプログラムコードを、通信ネットワークを介して表示装置10に供給する。この通信ネットワークは表示装置10にプログラムコードを供給できるものであればよく、特定の種類又は形態に限定されない。例えばインターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等であればよい。
【0108】
この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な任意の媒体であればよく、特定の構成又は種類のものに限定されない。たとえばIEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。
【0109】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態に開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明は、DVD内蔵テレビ、BD内蔵テレビ又はPC内蔵テレビ等のテレビジョン受像機を含む表示装置として好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0111】
10 表示装置
11 チューナー
12 リモコン受光部
13 検知信号受信部(受信部)
14 画像取得部
15 映像出力部
16 音声出力部
17 記録部
18 表示部
19 スピーカー
20 制御部
21 ジャンル情報取得部(ジャンル情報取得手段)
22 コンテンツ処理部(実行手段)
23 表情検出部(検出手段)
24 映像処理部
25 音声処理部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツを取得し、取得したコンテンツに含まれる映像を表示する表示部を備えた表示装置であって、
所定範囲内に存在するユーザを撮影する撮影部が撮影した、上記ユーザの画像を取得する画像取得部と、
自装置の周囲であり、かつ、上記所定範囲の外に他のユーザが存在するか否かを検知する検知部から、上記他のユーザが存在することを示す検知信号を受信する受信部と、
上記画像取得部が取得した上記画像から任意のユーザの表情を検出する検出手段と、
上記映像の表示中に、複数の異なる表情を示す表情情報と、所定の動作を実行するための設定情報との対応情報を予め記録する記録部の上記対応情報から、上記検出手段が検出した任意のユーザの表情に対応する上記設定情報を取得し、取得した設定情報に基づいて所定の動作を実行する実行手段とを備え、
上記画像取得部は、取得した画像から、上記ユーザが一人であるか複数であるかを判定し、
上記実行手段は、上記受信部が上記検知信号を受信したとき、及び上記画像取得部が上記ユーザが複数であると判定したとき、の少なくともいずれかのとき、上記所定の動作を実行することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
上記実行手段は、上記画像取得部が取得した画像を上記映像に重ね合わせて合成映像を作成し、作成した合成映像を上記表示部に表示することを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
上記実行手段は、上記表示部が表示した過去の上記映像を再び表示するか否かの指示を上記ユーザに促すための表示情報を作成し、作成した表示情報を上記表示部に表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
上記コンテンツは音声を含み、上記音声を出力する音声出力部を備え、
上記実行手段は、上記音声から歓声音を検出し、検出した歓声音の音量を調整して上記音声出力部に出力することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項5】
上記記録部は、効果音を上記対応情報と対応づけて記録し、
上記実行手段は、上記記録部から上記効果音を取得し、取得した効果音を上記音声出力部に出力することを特徴とする請求項4に記載の表示装置。
【請求項6】
上記コンテンツのジャンルを示すジャンル情報を取得するジャンル情報取得手段を備え、
上記記録部は上記ジャンル情報を上記対応情報と対応づけて記録し、
上記実行手段は、上記ジャンル情報取得手段が取得した上記ジャンル情報に対応する上記設定情報を上記記録部の対応情報から取得し、取得した設定情報に基づいて上記所定の動作を実行することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
上記検知部は、上記自装置の周囲を複数の領域に分割し、所定時間ごとに上記複数の領域のいずれかを検知することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の表示装置。
【請求項8】
上記検知部が検知する領域は、上記所定範囲内を含まないことを特徴とする請求項7に記載の表示装置。
【請求項9】
コンテンツを取得し、取得したコンテンツに含まれる映像を表示する表示部と、
所定範囲内に存在するユーザを撮影する撮影部が撮影した、上記ユーザの画像を取得する画像取得部と、
自装置の周囲であり、かつ、上記所定範囲の外に他のユーザが存在するか否かを検知する検知部から、上記他のユーザが存在することを示す検知信号を受信する受信部とを備える表示装置の制御方法であって、
上記画像取得部が取得した上記画像から、上記ユーザが一人であるか複数であるかを判定する判定ステップと、
上記判定ステップの後、上記画像から任意のユーザの表情を検出する表情検出ステップと、
上記表情検出ステップの後、上記映像の表示中に、複数の異なる表情を示す表情情報と、所定の動作を実行するための設定情報との対応情報を予め記録する記録部の上記対応情報から、検出した任意のユーザの表情に対応する上記設定情報を取得する設定情報取得ステップと、
上記設定情報取得ステップにおいて取得した設定情報に基づいて所定の動作を実行する動作実行ステップとを含み、
上記動作実行ステップでは、上記受信部が上記検知信号を受信したとき、及び上記判定ステップにおいて上記ユーザが複数であると判定したとき、の少なくともいずれかのとき、上記所定の動作を実行することを特徴とする制御方法。
【請求項10】
請求項1から8のいずれか1項に記載の表示装置の各手段としてコンピュータを動作させるためのプログラム。
【請求項11】
請求項10に記載のプログラムを記載したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−259232(P2011−259232A)
【公開日】平成23年12月22日(2011.12.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−132194(P2010−132194)
【出願日】平成22年6月9日(2010.6.9)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】