説明

表示装置

【課題】表示部の向きを自在に変えることができ、表示部で表示される情報を適宜変化させることができる表示装置を提供する。
【解決手段】ROM14に記憶された情報が制御部28により液晶表示パネル12に表示され、モータ22の駆動が制御部28により制御されて液晶表示パネル12が所定の方向に回転される。このように、液晶表示パネル12に情報が表示された状態で液晶表示パネル12を自在に回転させることができるため、他の方向に配置されている対象物に対しても液晶表示パネル12を向けることができる。この結果、他の方向に配置されている対象物についての説明や宣伝などを液晶表示パネル12で表示させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の情報を表示する表示装置に係り、特に、例えば外部からの操作により回転可能な表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の表示装置は、表示部で所定の情報が表示された状態で、そのまま固定されているものが主流である。この表示装置では、表部と対向する位置に存在する対象物を、表示部で所定の情報を表示させることにより宣伝等することができる。
【特許文献1】特別2005−283867号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところが、上記表示装置では、表示部と対向する位置以外の位置に存在する対象物に対しては、表示部の位置(向き)を移動(変更)させない限り、宣伝等することが困難となる。また、例えば、表示装置を、展示会の商品説明や、ショールーム用のメッセージボード、あるいは競売、セリ市場等で情報表示として使用する場合には、表示部で表示される情報を状況に合わせて適宜変化させる必要がある。
【0004】
そこで、本発明は、上記事情を考慮し、表示部の向きを自在に変えることができ、表示部で表示される情報を適宜変化させることができる表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、所定の情報を表示する表示部と、前記表示部に表示される情報を記憶する記憶部と、前記表示部を所定の方向に回転させる回転駆動部と、前記記憶部に記憶された情報を前記表示部に表示させるとともに、前記回転駆動部の駆動を制御する制御部と、を含んで構成されたことを特徴とする。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、記憶部に記憶された情報が制御部により表示部に表示される。また、回転駆動部の駆動が制御部により制御されて表示部が所定の方向に回転される。このように、表示部に情報が表示された状態で表示部を自在に回転させることができるため、他の方向に配置されている対象物に対しても表示部を向けることができる。この結果、他の方向に配置されている対象物についての説明や宣伝などを表示部で表示させることができる。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、前記表示装置に対して無線又は有線により接続された通信装置からの信号を受信する通信部を有し、前記通信部で受信した前記通信装置からの信号に基づいて前記制御部により前記回転駆動部が制御されることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明によれば、通信部で受信した通信装置からの信号に基づいて制御部により回転駆動部が制御されることにより、外部からの遠隔操作により表示部の向きを自在に変えることができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の表示装置において、前記表示部の回転角度を検出する回転角度検出部を有し、前記記憶部には前記表示部の回転角度と前記表示部で表示される情報との対応関係が記憶されており、前記回転角度検出部により検出された前記表示部の回転角度に対応する情報が前記制御部により前記表示部に表示されることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明によれば、記憶部には表示部の回転角度と表示部で表示される情報との対応関係が記憶されており、回転角度検出部により検出された表示部の回転角度に対応する情報が制御部により表示部に表示される。これにより、表示部の回転角度に応じて表示部に表示される情報を適宜替えることができ、表示部の回転角度に対応した情報を表示部に常に表示させることができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、表示部の向きを自在に変えることができ、表示部で表示される情報を適宜変化させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に、本発明の一実施形態に係る表示装置について、図面を参照して説明する。
【0013】
図1及び図2に示すように、表示装置10は、所定の情報が表示される液晶表示パネル12を備えている。また、表示装置10は、液晶表示パネル12に表示される情報が記憶されるROM14を備えている。特に、ROM14には、液晶表示パネル12の回転角度と液晶表示パネル12に表示される情報との対応関係がテーブルとして記憶されている。また、表示装置10は、液晶表示パネル12の回転角度(あるいは、後述の回転軸20の回転角度)を検出する角度センサ16を備えている。また、表示装置10は、液晶表示パネル12を有する筐体18を備えている。この筐体18の上面には回転軸20が取り付けられており、回転軸20の回転に伴い、筐体18が液晶表示パネル12とともに回転するように構成されている。また、回転軸20には、モータ22が接続されており、モータ22の駆動とともに回転軸20が回転する。また、表示装置10は、有線又は無線で接続された外部の通信装置24からの信号(特に、液晶表示パネル12の回転操作に関する信号)を受信する通信部26を備えている。さらに、表示装置10は、ROM14に記憶されている情報を液晶表示パネル12に表示させるとともに、回転軸20及びモータ22の駆動を制御する制御部28を備えている。この制御部28により、通信部26で受信した通信装置24からの信号に基づいて回転軸20及びモータ22が制御される。また、制御部28により、角度センサ16により検出された液晶表示パネル12の回転角度に対応する情報が、液晶表示パネル12に表示される。
【0014】
次に、本実施形態の表示装置10の作用について、図3に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0015】
図3に示すように、外部の通信装置24からの信号(例えば、液晶表示パネル12の回転操作に関する信号)を通信部26で受信したか否かが制御部28により判断される(S10)。外部の通信装置24からの信号(例えば、液晶表示パネル12の回転操作に関する信号)を通信部26で受信したと判断されると(S10:YES)、その信号に基づいてモータ22の駆動が制御部28により制御される(S20)。これにより、液晶表示パネル12は、回転軸20とともに回転し、通信装置24からの信号に基づいた方向に向けられる(S30)。このとき、液晶表示パネル12の回転角度は角度センサ16により検出され、制御部28は角度センサ16の検出結果に基づいて液晶表示パネル12の回転角度(向き)を認識する。そして、制御部28は、角度センサ16で検出された液晶表示パネル12の回転角度に基づいて、液晶表示パネル12の回転角度と対応する情報をROM14から呼び出し、その呼び出した情報を液晶表示パネル12に表示させる(S40)。これにより、液晶表示パネル12の回転角度に対応した情報を常に液晶表示パネル12に表示させることができる。一方、S10において、外部の通信装置24からの信号(例えば、液晶表示パネル12の回転操作に関する信号)を通信部26で受信していないと制御部28により判断されると(S10:NO)、現在の液晶表示パネル12の位置が角度センサ16により検出された後、制御部28は液晶表示パネル12の回転角度と対応する情報をROM14から呼び出し、その呼び出した情報を液晶表示パネル12に表示させる(S40)。なお、S40の工程終了後は、S10に戻り、上記各工程が繰り返される。
【0016】
以上のように、本実施形態の表示装置10は、液晶表示パネル12に情報が表示された状態で液晶表示パネル12を自在に回転させることができるため、他の方向に配置されている対象物に対しても液晶表示パネル12を向けることができる。この結果、他の方向に配置されている対象物についての説明や宣伝などを液晶表示パネル12で表示させることができる。
【0017】
特に、通信部26で受信した外部の通信装置24からの信号に基づいて制御部28により回転軸20及びモータ22が制御されるため、外部からの遠隔操作により液晶表示パネル12の向きを自在に変えることができる。
【0018】
また、ROM14には液晶表示パネル12の回転角度と液晶表示パネル12で表示される情報との対応関係が記憶されており、角度センサ16により検出された液晶表示パネル12の回転角度に対応する情報が制御部28により液晶表示パネル12に表示される。これにより、液晶表示パネル12の回転角度に応じて液晶表示パネル12に表示される情報を適宜替えることができ、液晶表示パネル12の回転角度に対応した情報を液晶表示パネル12に常に表示させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の一実施形態に係る表示装置の斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る表示装置のブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る表示装置の作用を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0020】
10 表示装置
12 液晶表示パネル(液晶表示部)
14 ROM(記憶部)
16 角度センサ(回転角度検出部)
20 回転軸(回転駆動部)
22 モータ(回転駆動部)
24 通信装置
26 通信部
28 制御部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の情報を表示する表示部と、
前記表示部に表示される情報を記憶する記憶部と、
前記表示部を所定の方向に回転させる回転駆動部と、
前記記憶部に記憶された情報を前記表示部に表示させるとともに、前記回転駆動部の駆動を制御する制御部と、
を含んで構成されたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記表示装置に対して無線又は有線により接続された通信装置からの信号を受信する通信部を有し、
前記通信部で受信した前記通信装置からの信号に基づいて前記制御部により前記回転駆動部が制御されることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示部の回転角度を検出する回転角度検出部を有し、
前記記憶部には前記表示部の回転角度と前記表示部で表示される情報との対応関係が記憶されており、
前記回転角度検出部により検出された前記表示部の回転角度に対応する情報が前記制御部により前記表示部に表示されることを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−171355(P2007−171355A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−366222(P2005−366222)
【出願日】平成17年12月20日(2005.12.20)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(000214892)鳥取三洋電機株式会社 (1,582)
【Fターム(参考)】