表示装置
【課題】 イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供する。
【解決手段】 この表示装置は、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にて、複数のオブジェクトを同時に含むコンテンツを表示する表示手段2と、少なくとも不可視領域を含む波長帯域の光を発光する複数の発光手段3とを有し、前記複数のオブジェクト各々に付随するオブジェクトの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、前記表示手段2に表示されるコンテンツ内のオブジェクトごとに近傍の前記発光手段3の点灯を制御する。また、少なくとも不可視領域を含む領域の光にて、コンテンツの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、コンテンツとは別の情報やノイズを同時に表示する。
【解決手段】 この表示装置は、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にて、複数のオブジェクトを同時に含むコンテンツを表示する表示手段2と、少なくとも不可視領域を含む波長帯域の光を発光する複数の発光手段3とを有し、前記複数のオブジェクト各々に付随するオブジェクトの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、前記表示手段2に表示されるコンテンツ内のオブジェクトごとに近傍の前記発光手段3の点灯を制御する。また、少なくとも不可視領域を含む領域の光にて、コンテンツの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、コンテンツとは別の情報やノイズを同時に表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、特に電子化された著作物を表示する携帯可能な表示装置に関し、スキャナ、デジタルカメラ等の光学的手段によるコンテンツの不当な電子データ化を防止するデジタルコンテンツ表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶や、電子ペーパといった電子的なデバイスを用いたデジタルコンテンツ表示装置、いわゆる電子書籍表示装置の普及により、著作権にて保護されるべき小説や漫画といった著作物がソフトウエアと同様の電子的な形態で流通するようになってきた。このような著作権にて保護されるべきコンテンツの無断複製等の不正を防止する方法として、特許文献1に開示された方法がある。
特許文献1においては、電子的な暗号化を用いてコンテンツを表示可能な装置を限定することによりコンテンツの電子的な不正利用を防止する方法が開示されている。
【特許文献1】WO00/002171
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したような電子書籍表示装置は、反射型であり、高コントラストであるという紙と同等の光学的特性を有している場合が殆どである。しかしながら、コンテンツを電子的に不当な複製から保護することは可能であっても、表示装置がまさにこのような紙と同等の光学的特性を有するが故に、スキャナや、これを用いた複写機あるいは、近年一般的に利用されるようになってきたデジタルカメラ等による光学的な読み取りが可能であり、容易に電子データ化されたり、紙に複写したりするといったことが可能となってしまっている。
このような方法で再び電子データ化されてしまうと、コンテンツの著作権を保護する機能を失ってしまい、著作権者および販売者が正当な利益を得ることが不可能となってしまう。
さらに、近年のインターネットの発達によって、ネットワーク上に流出した著作権保護機能を失ったコンテンツは、ほぼ無料で容易に大量に複製されてしまい、本来閲覧に相応の対価が必要であるはずの正当なコンテンツは存続し得なくなる。
また、著作権保護機能を剥奪されたコンテンツは容易に改ざんが可能であり、著作者が本来意図しない不本意なコンテンツが流通することも想定される。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであって、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にてコンテンツを表示する表示手段と、少なくとも不可視領域を含む波長帯域の光を発光する発光手段とを具備することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、コンテンツに付随するコンテンツの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて前記発光手段の点灯を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の表示装置において、前記発光手段が点滅することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2または3に記載の表示装置において、前記発光手段が前記表示手段近傍に複数個配設されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置において、前記発光手段が前記表示手段背面に配設され、当該表示手段を背面から照明することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、複数のオブジェクトを同時に含むコンテンツを、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にて表示する表示手段と、少なくとも不可視領域を含む波長帯域の光を発光する複数の発光手段とを具備し、前記複数のオブジェクト各々に付随するオブジェクトの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、前記表示手段に表示されるコンテンツ内のオブジェクトごとに、近傍の前記発光手段の点灯を制御することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にてコンテンツを表示する表示手段を具備し、少なくとも不可視領域を含む領域の光にて、コンテンツとは別の情報を同時に表示することを特徴とする。
【0005】
請求項8に記載の発明は、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にてコンテンツを表示する表示手段を具備し、少なくとも不可視領域を含む領域の光にて、コンテンツとは別の情報を同時に表示する表示装置であって、コンテンツに付随するコンテンツの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、前記別の情報を表示することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報が当該表示装置を特定可能な情報であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報が当該表示装置の利用者を特定可能な情報であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報がノイズであることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の表示装置において、前記ノイズがランダムノイズであることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の表示装置において、前記不可視領域を含む領域の光が赤外光であることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の表示装置において、前記不可視領域を含む領域の光が紫外光であることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項13に記載の表示装置において、前記赤外光を透過し可視光を遮断する部材を具備することを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項14に記載の表示装置において、前記紫外光を透過し可視光を遮断する部材を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、複製が許可されていないコンテンツに対してのみ、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
また、この表示装置の誤動作を防止することができ、コンテンツの不当な複製の防止の確実性を高めることが可能となる。
また、複数のオブジェクトを同時に含むコンテンツについても、コンテンツ内の必要なオブジェクトのみに対して、コンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
また、複製物であることを明示的に表示し、不当な光学的複製を行なおうとする使用者に不安感を抱かせることにより、コンテンツの不当な複製を抑止する表示装置を提供することが可能となる。
また、不当な複製を行なった者を追跡することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
<実施形態1>
図1乃至図4を用いて本発明の実施形態1に係る表示装置について説明する。
本実施形態1に係る表示装置1は、図1、図2に示すように、主に可視領域の光を反射し、コンテンツを可視状態にて表示する反射型液晶等の表示デバイスからなる表示手段2と、赤外光または紫外光等の不可視領域を含む波長帯域の光を主に発光する発光手段3から構成される。表示手段2としては、反射型液晶の他、マイクロカプセル型電気泳動方式による電子ペーパ(例えば、米国イー・インク社のE Ink電子ペーパ)が考えられる。発光手段3である光源としては、赤外線LED(Light Emitting Diode)や紫外線LED等が考えられる。
テキスト、図表、画像等から構成されるコンテンツは、内蔵されたROM(Read Only Memory)または、RAM(Random Access Memory)に記録されているか、または、図3に示すように外部記録媒体4(例えば、フレキシブルディスク、光ディスク、メモリカード等)に記録されていても良い。
【0008】
外部記録媒体4に記録されている場合には、記録媒体挿入口5に挿入され、I/O(入出力)コントローラを介してRAMに読み込まれる。
読み込まれたコンテンツは、VRAM(Video RAM)上にワークエリアを確保した表示制御手段により表示手段2上に表示される。
また、不可視光発光制御手段9は、発光手段3を制御し不可視光を発光せしめる。
これらの手順は予め実行可能なプログラムとしてROMに記録されており、CPU(中央演算処理装置)がRAM上にワークエリアを確保してプログラムを実行することにより実施される。
ここで、本表示装置1にコンテンツを表示し、不可視光を発光手段3で点灯した状態で、デジタルカメラやフラットベッドスキャナ等CCD(Charge Coupled Devices)を受光素子とする入力機器を用いて光学的に撮像する場合を考えてみる。一般的なデジタルカメラやフラットベッドスキャナが受光素子として使用しているCCDは、図4に概略を示すように、可視域のみならず赤外域、および紫外域まで感度を有する分光感度特性を有している。
一方、人間の視覚系に視知覚を惹起し得る光の波長帯域はおよそ380nmから780nmまでの間の帯域である。従って、不可視光を発光手段3で点灯した状態で、コンテンツを表示手段2上に表示しても、観察者には不可視光は見えず、コンテンツのみが観察される。
しかし、上述したCCDの特性により、不可視光を発光手段3で点灯した状態で本表示装置1に表示されたコンテンツをCCDを受光素子とするデジタルカメラやフラットベッドスキャナ等にて撮像する場合には、人間には不可視である不可視光源からの不可視光も写り込んでしまう。
【0009】
光学系を有する撮像系にて光源を撮像した場合には、ハレーションと呼ばれる現象が起こり、光源の像のみならず光源からの光が周囲の像の上に写り込んでしまい、光源の周囲に撮影されるべき被写体の像は全く撮影されなかったり、大きな妨害を受けてしまったりして、撮影されたコンテンツの判読は困難になってしまう。
また、デジタルカメラや、フラットベッドスキャナがカラー対応である場合には、不可視光が紫外光であれば主に赤紫から青紫にかけて、あるいは、不可視光が赤外光であれば主に赤からオレンジにかけての色かぶりも生じてしまい、さらに撮影される画像の品質は低下してしまう。
また、デジタルカメラの場合は、逆光で撮影することになるため、目的とする被写体である表示されているコンテンツは非常に暗く撮影されてしまう。近年のデジタルカメラの中には、赤外カットフィルタを内蔵して赤外光を遮断してしまうものもあるが、このような場合には不可視光を発光する発光手段3として紫外光源を用いるほうが望ましい。
このような構成にすることにより、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
また、不可視光源である発光手段3は、経時的に発光の光量を変化させるようにしても良い。デジタルカメラで露光を調整した時点の光量と、実際に撮影する時点での光量が変化してしまい、適正な光量での撮影が行えなくなり、撮影される画像の品質はさらに低下し、撮影されたコンテンツの判読は困難になってしまう。
このような構成にすることにより、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
【0010】
<実施形態2>
図5は、本実施形態2に係る表示装置の機能構成を示す図であり、図6は本実施形態2の処理手順である。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
コンテンツデータ6は、複製の許諾可否に関する情報を構造化されたデータとして保持しており、利用権情報取得手段7はコンテンツデータ6からこの情報を取得する。対象コンテンツが複製を許可されていない場合には、表示制御手段8によりコンテンツを表示手段2上に表示すると同時に、不可視光発光制御手段9は、赤外光または紫外光等の不可視領域を含む波長帯域の光を主に発光する発光手段3を点灯せしめる。
まず、表示装置1が起動されると、コンテンツのデータは、上述した記録媒体(ROM、RAM、フレキシブルディスク、光ディスク、メモリカード等)より、I/Oコントローラを介してRAMに読み込まれ(ステップS1)、コンテンツが表示手段2へ表示される(ステップS2)。
次に、利用権情報取得手段7によって、コンテンツの利用権、すなわち複製可否に関する情報が取得され(ステップS3)、対象コンテンツが複製を許可されている場合には(ステップS3/複製可)、不可視光を発光する発光手段3が点灯しないので表示手段2に表示されたコンテンツが見える(ステップS4)。
一方、対象コンテンツが複製を許可されていない場合には(ステップS3/複製不可)、不可視光発光制御手段9により不可視光を発光する発光手段3が点灯するので表示手段2に表示されたコンテンツが見えなくなる(ステップS5)。
このような構成にすることにより、複製が許可されていないコンテンツに対してのみ、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
<実施形態3>
図7は、本実施形態3に係る表示装置の構成を示す図である。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態3においては、赤外光または紫外光等の不可視領域を含む波長帯域の光を主に発光する発光手段3は表示手段2の表示面近傍に複数個配設される。
このように発光手段3を表示手段2の表示面近傍に複数個配設することにより、前述したハレーションが生じる領域が拡大し、より確実に撮影されたコンテンツの判読を困難にすることが可能になる。
また、使用者がいくつかの発光手段3を遮光してしまっても、撮影されたコンテンツの判読を困難にすることが可能になり、誤動作を防止することが可能となる。
【0011】
<実施形態4>
図8乃至図13を用いて本実施形態4に係る表示装置について説明する。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態4においては、図8に示すように表示手段2の表示面には複数の微小開口10が設けられている。また、図9は微小開口10近傍の断面図であり、赤外光または紫外光等の不可視領域を含む波長帯域の光を主に発光する発光手段3は、微小開口10下部の表示手段2裏面に発光面を表示手段2表面に向けて配設される。
また、図10、図11(断面図)に示すように、表示手段2の表示面に微小開口10をあけずに、発光手段3は表示手段2裏面に複数配設され、表示面を裏面から透過的に照射するようにしてもよい。
また、図12、図13(断面図)に示すように、発光手段3は表示手段2裏面に配設された面発光を行なう面光源であり、表示面を裏面から透過的に照射するようにしてもよい。発光手段3が複数個存在する(図8、9、10、11)、または広い面積を有している(図12、13)ことにより、前実施形態と同様に、ハレーションが生じる領域が拡大し、より確実に撮影されたコンテンツの判読を困難にすることが可能になる。
さらに、発光手段3が図7のように表示手段2の外枠部に配設される場合には、利用者が少なくとも発光手段3が発光する不可視光の波長領域に対応した遮光性あるいは、減光性を有する紙、布、シール等のシート状の部材を用いて発光手段3を遮光、減光してしまうことによって、本発明が目的とする光学的複製防止機能を回避することが可能となってしまうが、本実施形態4のような構成にすると、発光手段3から発光する不可視光を遮光、減光することは、すなわちコンテンツを覆い隠すことになってしまうため、本発明が目的とする光学的複製防止機能を回避することを防止することが可能となる。
【0012】
<実施形態5>
図14乃至図22を用いて本実施形態5に係る表示装置について説明する。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
図14は、発光手段3が発する不可視光を遮断するシート状のフィルタ11である。ここで、不可視光が赤外光である場合には、このフィルタ11は赤外カットフィルタであり、不可視光が紫外光である場合には、このフィルタ11は紫外カットフィルタである。
開口部12を設けたこのようなフィルタ11を図15のように、発光手段3と表示手段2の間に配設し、コンテンツを表示した状態で発光手段3を点灯すると、この開口部12は観察者には観察されないが、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段による撮像には図16に示すような画像が記録されてしまう。
ここで、開口部12を図14に示すような、「無断複製」であることを示すような情報にしておけば、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いた複製物が複製物であることを明示的に表示し、不当な光学的複製を行なおうとする使用者に不安感を抱かせることにより、コンテンツの不当な複製を抑止する表示装置を提供することが可能となる。
また、開口部12が図17に示すような、「表示装置を特定可能な表示装置固有の情報」であれば、複製物がたとえ不当に流通してしまっても、不当な複製を行なった表示装置1を特定することも可能となる。
また、開口部12が図18に示すような、「表示装置の利用者を特定可能な情報」であれば、複製物がたとえ不当に流通してしまっても、不当な複製を行なった者を特定することも可能となる。
【0013】
また、図19に示すように、ストライプ状に交互に開口部を設けたフィルタを用いれば、この開口部は観察者には観察されないが、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段による撮像には図20に示すようなノイズがコンテンツに重畳して記録されてしまい、可読性が著しく低下し、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
また、開口部に周期性などの空間的な規則性が存在する場合、撮像後の画像に空間周波数フィルタをかける等の画像処理を施すことによりノイズを除去、または低減することが可能となってしまう。ここで、図21に示すように空間的にランダムに開口部を設けたフィルタ11を用いることにより、図22に示すようにランダムなノイズがコンテンツに重畳して記録されてしまい、このノイズを除去することは非常に困難となってしまう。
また、この際、図5、図6およびその説明に示したような構成および手順を実施すると、複製が許可されていないコンテンツに対してのみ、同様の効果を得ることが可能となる。
<実施形態6>
図23乃至図25を用いて本実施形態6に係る表示装置について説明する。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態6においては、図24、図25(断面図)に示すように、発光手段3は表示手段2裏面に複数配設され、表示面を裏面から透過的に照射するようになっている。
ここで、図23のようにコンテンツが複数のオブジェクト14、15から構成され、コンテンツデータは各オブジェクト毎の複製の許諾可否に関する情報を構造化されたデータとして保持している場合には、利用権情報取得手段7はコンテンツデータから各オブジェクト毎の複製の許諾可否に関する情報を取得する。
複製が許可されていないオブジェクト15があれば、図24に示すように、そのオブジェクト15が表示される複製不可領域16の近傍の発光手段3を点灯する。
このような構成にすることにより、複数のオブジェクトを同時に含むコンテンツ内の必要なオブジェクトのみに対して、光学的手段、特にスキャナを用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
【0014】
<実施形態7>
図26乃至図37を用いて本実施形態7に係る表示装置について説明する。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
赤外光源から放射される光は赤外領域以外の可視域の光をも若干含んでいるため、コンテンツを肉眼で観察する際に実際よりも赤みがかって見えたり、実際に光源が赤く見えたりしてしまうという不具合が生じる。
また、紫外光源から放射される光は紫外領域以外の可視域の光をも若干含んでいるため、コンテンツを肉眼で観察する際に実際よりも紫がって見えたり、実際に光源が紫に見えてしまうという不具合が生じる。
従って、これらの不具合を防止するために、図1、図3、図7のように不可視領域を含む波長帯域の光を主に発光する発光手段3が表示手段2裏面にない場合には、発光手段3が赤外光源ならば、図26のように赤外光発光手段19上部に可視域の光を遮断し赤外域の光を透過する赤外透過フィルタ18を配設すれば良い。同様に、発光手段3が紫外光源ならば、図27のように紫外光発光手段22上部に可視域の光を遮断し紫外域の光を透過する紫外透過フィルタ21を配設すれば良い。
【0015】
また、図8乃至図13や図25のように発光手段3が表示手段2裏面にある場合には、発光源が赤外光源ならば、図28、図30、図32に断面図のみを示すように、表示手段2と赤外光発光手段19との間に、可視域の光を遮断し赤外域の光を透過する赤外透過フィルタ18を配設すれば良い。同様に、発光手段3が紫外光源ならば、図29、図31、図33に断面図のみを示すように、表示手段2と紫外光発光手段22との間に、可視域の光を遮断し紫外域の光を透過する紫外透過フィルタ21を配設すれば良い。
また、図14乃至図19、図21のように発光手段3が開口を設けた不可視光遮断フィルタ11とともにある場合には、発光源が赤外光源ならば、図34、図36に断面図のみを示すように、表示手段2と赤外光発光手段19との間に、可視域の光を遮断する赤外カットフィルタ23と、赤外域の光を透過する赤外透過フィルタ18を配設すれば良い。これらの図では、赤外カットフィルタ23と赤外透過フィルタ18はこの順序にて表示しているが、赤外カットフィルタ23と赤外透過フィルタ18の順序は逆でも良い。
同様に、発光手段3が紫外光源ならば、図35、図37に断面図のみを示すように、表示手段2と紫外光発光手段22との間に、可視域の光を遮断する紫外カットフィルタ24と、紫外域の光を透過する紫外透過フィルタ21を配設すれば良い。これらの図では、紫外カットフィルタ24と紫外透過フィルタ21はこの順序にて表示しているが、紫外カットフィルタ24と紫外透過フィルタ21の順序は逆でも良い。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態1に係る表示装置の構成図。
【図2】実施形態1に係る表示装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【図3】外部記録媒体からコンテンツを読み取るときの説明図。
【図4】CCDにおける、光線の波長と相対感度の関係を示すグラフ図。
【図5】実施形態2の機能構成の説明図。
【図6】実施形態2の処理手順を示すフローチャート。
【図7】実施形態3に係る表示装置の構成を示す図。
【図8】実施形態4に係る表示装置の構成を示す図。
【図9】微小開口近傍の断面図。
【図10】実施形態4に係る表示装置の他の構成を示す図。
【図11】実施形態4に係る表示装置の他の構成の断面図。
【図12】実施形態4に係る表示装置の他の構成を示す図。
【図13】実施形態4に係る表示装置の他の構成の断面図。
【図14】実施形態5で用いる、発光手段が発する不可視光を遮断するシート状のフィルタを示す図。
【図15】実施形態5に係る表示装置の構成の断面図。
【図16】図15のフィルタを利用したときに、コンテンツを表示した状態で発光手段を点灯するときの撮像画像例を示す図。
【図17】撮像画像に機器固有IDを複製する例を示す図。
【図18】撮像画像に利用者を特定可能な情報を複製する例を示す図。
【図19】ストライプ状に交互に開口部を設けたフィルタの例を示す図。
【図20】図19のフィルタを利用したときの撮像画像例を示す図。
【図21】空間的にランダムに開口部を設けたフィルタの例を示す図。
【図22】図21のフィルタを利用したときの撮像画像例を示す図。
【図23】複数のオブジェクトから構成されたコンテンツの例を示す図。
【図24】実施形態6における、複製不可のオブジェクトに対応する複製不可領域の近傍の発光手段を点灯した例を示す図。
【図25】図24の表示装置の断面図。
【図26】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の断面図。
【図27】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の断面図。
【図28】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の他の断面図。
【図29】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の他の断面図。
【図30】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の他の断面図。
【図31】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の他の断面図。
【図32】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の他の断面図。
【図33】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の他の断面図。
【図34】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の他の断面図。
【図35】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の他の断面図。
【図36】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の他の断面図。
【図37】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の他の断面図。
【符号の説明】
【0017】
1…表示装置、2…表示手段、3…発光手段、4…外部記録媒体、5…記録媒体挿入口、6…コンテンツデータ、7…利用権情報取得手段、8…表示制御手段、9…不可視光発光制御手段、10…微小開口、11…(不可視光遮断)フィルタ、12…開口部、14、15…オブジェクト、16…複製不可領域、18…赤外透過フィルタ、19…赤外光発光手段、21…紫外透過フィルタ、22…紫外光発光手段、23…赤外カットフィルタ、24…紫外カットフィルタ。
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置に関し、特に電子化された著作物を表示する携帯可能な表示装置に関し、スキャナ、デジタルカメラ等の光学的手段によるコンテンツの不当な電子データ化を防止するデジタルコンテンツ表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液晶や、電子ペーパといった電子的なデバイスを用いたデジタルコンテンツ表示装置、いわゆる電子書籍表示装置の普及により、著作権にて保護されるべき小説や漫画といった著作物がソフトウエアと同様の電子的な形態で流通するようになってきた。このような著作権にて保護されるべきコンテンツの無断複製等の不正を防止する方法として、特許文献1に開示された方法がある。
特許文献1においては、電子的な暗号化を用いてコンテンツを表示可能な装置を限定することによりコンテンツの電子的な不正利用を防止する方法が開示されている。
【特許文献1】WO00/002171
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述したような電子書籍表示装置は、反射型であり、高コントラストであるという紙と同等の光学的特性を有している場合が殆どである。しかしながら、コンテンツを電子的に不当な複製から保護することは可能であっても、表示装置がまさにこのような紙と同等の光学的特性を有するが故に、スキャナや、これを用いた複写機あるいは、近年一般的に利用されるようになってきたデジタルカメラ等による光学的な読み取りが可能であり、容易に電子データ化されたり、紙に複写したりするといったことが可能となってしまっている。
このような方法で再び電子データ化されてしまうと、コンテンツの著作権を保護する機能を失ってしまい、著作権者および販売者が正当な利益を得ることが不可能となってしまう。
さらに、近年のインターネットの発達によって、ネットワーク上に流出した著作権保護機能を失ったコンテンツは、ほぼ無料で容易に大量に複製されてしまい、本来閲覧に相応の対価が必要であるはずの正当なコンテンツは存続し得なくなる。
また、著作権保護機能を剥奪されたコンテンツは容易に改ざんが可能であり、著作者が本来意図しない不本意なコンテンツが流通することも想定される。
本発明は、上記実情を考慮してなされたものであって、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にてコンテンツを表示する表示手段と、少なくとも不可視領域を含む波長帯域の光を発光する発光手段とを具備することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の表示装置において、コンテンツに付随するコンテンツの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて前記発光手段の点灯を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の表示装置において、前記発光手段が点滅することを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1、2または3に記載の表示装置において、前記発光手段が前記表示手段近傍に複数個配設されることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置において、前記発光手段が前記表示手段背面に配設され、当該表示手段を背面から照明することを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、複数のオブジェクトを同時に含むコンテンツを、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にて表示する表示手段と、少なくとも不可視領域を含む波長帯域の光を発光する複数の発光手段とを具備し、前記複数のオブジェクト各々に付随するオブジェクトの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、前記表示手段に表示されるコンテンツ内のオブジェクトごとに、近傍の前記発光手段の点灯を制御することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にてコンテンツを表示する表示手段を具備し、少なくとも不可視領域を含む領域の光にて、コンテンツとは別の情報を同時に表示することを特徴とする。
【0005】
請求項8に記載の発明は、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にてコンテンツを表示する表示手段を具備し、少なくとも不可視領域を含む領域の光にて、コンテンツとは別の情報を同時に表示する表示装置であって、コンテンツに付随するコンテンツの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、前記別の情報を表示することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報が当該表示装置を特定可能な情報であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報が当該表示装置の利用者を特定可能な情報であることを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報がノイズであることを特徴とする。
請求項12に記載の発明は、請求項11に記載の表示装置において、前記ノイズがランダムノイズであることを特徴とする。
請求項13に記載の発明は、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の表示装置において、前記不可視領域を含む領域の光が赤外光であることを特徴とする。
請求項14に記載の発明は、請求項1乃至12のいずれか1項に記載の表示装置において、前記不可視領域を含む領域の光が紫外光であることを特徴とする。
請求項15に記載の発明は、請求項13に記載の表示装置において、前記赤外光を透過し可視光を遮断する部材を具備することを特徴とする。
請求項16に記載の発明は、請求項14に記載の表示装置において、前記紫外光を透過し可視光を遮断する部材を具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、複製が許可されていないコンテンツに対してのみ、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
また、この表示装置の誤動作を防止することができ、コンテンツの不当な複製の防止の確実性を高めることが可能となる。
また、複数のオブジェクトを同時に含むコンテンツについても、コンテンツ内の必要なオブジェクトのみに対して、コンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
また、複製物であることを明示的に表示し、不当な光学的複製を行なおうとする使用者に不安感を抱かせることにより、コンテンツの不当な複製を抑止する表示装置を提供することが可能となる。
また、不当な複製を行なった者を追跡することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳細に説明する。
<実施形態1>
図1乃至図4を用いて本発明の実施形態1に係る表示装置について説明する。
本実施形態1に係る表示装置1は、図1、図2に示すように、主に可視領域の光を反射し、コンテンツを可視状態にて表示する反射型液晶等の表示デバイスからなる表示手段2と、赤外光または紫外光等の不可視領域を含む波長帯域の光を主に発光する発光手段3から構成される。表示手段2としては、反射型液晶の他、マイクロカプセル型電気泳動方式による電子ペーパ(例えば、米国イー・インク社のE Ink電子ペーパ)が考えられる。発光手段3である光源としては、赤外線LED(Light Emitting Diode)や紫外線LED等が考えられる。
テキスト、図表、画像等から構成されるコンテンツは、内蔵されたROM(Read Only Memory)または、RAM(Random Access Memory)に記録されているか、または、図3に示すように外部記録媒体4(例えば、フレキシブルディスク、光ディスク、メモリカード等)に記録されていても良い。
【0008】
外部記録媒体4に記録されている場合には、記録媒体挿入口5に挿入され、I/O(入出力)コントローラを介してRAMに読み込まれる。
読み込まれたコンテンツは、VRAM(Video RAM)上にワークエリアを確保した表示制御手段により表示手段2上に表示される。
また、不可視光発光制御手段9は、発光手段3を制御し不可視光を発光せしめる。
これらの手順は予め実行可能なプログラムとしてROMに記録されており、CPU(中央演算処理装置)がRAM上にワークエリアを確保してプログラムを実行することにより実施される。
ここで、本表示装置1にコンテンツを表示し、不可視光を発光手段3で点灯した状態で、デジタルカメラやフラットベッドスキャナ等CCD(Charge Coupled Devices)を受光素子とする入力機器を用いて光学的に撮像する場合を考えてみる。一般的なデジタルカメラやフラットベッドスキャナが受光素子として使用しているCCDは、図4に概略を示すように、可視域のみならず赤外域、および紫外域まで感度を有する分光感度特性を有している。
一方、人間の視覚系に視知覚を惹起し得る光の波長帯域はおよそ380nmから780nmまでの間の帯域である。従って、不可視光を発光手段3で点灯した状態で、コンテンツを表示手段2上に表示しても、観察者には不可視光は見えず、コンテンツのみが観察される。
しかし、上述したCCDの特性により、不可視光を発光手段3で点灯した状態で本表示装置1に表示されたコンテンツをCCDを受光素子とするデジタルカメラやフラットベッドスキャナ等にて撮像する場合には、人間には不可視である不可視光源からの不可視光も写り込んでしまう。
【0009】
光学系を有する撮像系にて光源を撮像した場合には、ハレーションと呼ばれる現象が起こり、光源の像のみならず光源からの光が周囲の像の上に写り込んでしまい、光源の周囲に撮影されるべき被写体の像は全く撮影されなかったり、大きな妨害を受けてしまったりして、撮影されたコンテンツの判読は困難になってしまう。
また、デジタルカメラや、フラットベッドスキャナがカラー対応である場合には、不可視光が紫外光であれば主に赤紫から青紫にかけて、あるいは、不可視光が赤外光であれば主に赤からオレンジにかけての色かぶりも生じてしまい、さらに撮影される画像の品質は低下してしまう。
また、デジタルカメラの場合は、逆光で撮影することになるため、目的とする被写体である表示されているコンテンツは非常に暗く撮影されてしまう。近年のデジタルカメラの中には、赤外カットフィルタを内蔵して赤外光を遮断してしまうものもあるが、このような場合には不可視光を発光する発光手段3として紫外光源を用いるほうが望ましい。
このような構成にすることにより、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
また、不可視光源である発光手段3は、経時的に発光の光量を変化させるようにしても良い。デジタルカメラで露光を調整した時点の光量と、実際に撮影する時点での光量が変化してしまい、適正な光量での撮影が行えなくなり、撮影される画像の品質はさらに低下し、撮影されたコンテンツの判読は困難になってしまう。
このような構成にすることにより、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
【0010】
<実施形態2>
図5は、本実施形態2に係る表示装置の機能構成を示す図であり、図6は本実施形態2の処理手順である。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
コンテンツデータ6は、複製の許諾可否に関する情報を構造化されたデータとして保持しており、利用権情報取得手段7はコンテンツデータ6からこの情報を取得する。対象コンテンツが複製を許可されていない場合には、表示制御手段8によりコンテンツを表示手段2上に表示すると同時に、不可視光発光制御手段9は、赤外光または紫外光等の不可視領域を含む波長帯域の光を主に発光する発光手段3を点灯せしめる。
まず、表示装置1が起動されると、コンテンツのデータは、上述した記録媒体(ROM、RAM、フレキシブルディスク、光ディスク、メモリカード等)より、I/Oコントローラを介してRAMに読み込まれ(ステップS1)、コンテンツが表示手段2へ表示される(ステップS2)。
次に、利用権情報取得手段7によって、コンテンツの利用権、すなわち複製可否に関する情報が取得され(ステップS3)、対象コンテンツが複製を許可されている場合には(ステップS3/複製可)、不可視光を発光する発光手段3が点灯しないので表示手段2に表示されたコンテンツが見える(ステップS4)。
一方、対象コンテンツが複製を許可されていない場合には(ステップS3/複製不可)、不可視光発光制御手段9により不可視光を発光する発光手段3が点灯するので表示手段2に表示されたコンテンツが見えなくなる(ステップS5)。
このような構成にすることにより、複製が許可されていないコンテンツに対してのみ、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
<実施形態3>
図7は、本実施形態3に係る表示装置の構成を示す図である。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態3においては、赤外光または紫外光等の不可視領域を含む波長帯域の光を主に発光する発光手段3は表示手段2の表示面近傍に複数個配設される。
このように発光手段3を表示手段2の表示面近傍に複数個配設することにより、前述したハレーションが生じる領域が拡大し、より確実に撮影されたコンテンツの判読を困難にすることが可能になる。
また、使用者がいくつかの発光手段3を遮光してしまっても、撮影されたコンテンツの判読を困難にすることが可能になり、誤動作を防止することが可能となる。
【0011】
<実施形態4>
図8乃至図13を用いて本実施形態4に係る表示装置について説明する。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態4においては、図8に示すように表示手段2の表示面には複数の微小開口10が設けられている。また、図9は微小開口10近傍の断面図であり、赤外光または紫外光等の不可視領域を含む波長帯域の光を主に発光する発光手段3は、微小開口10下部の表示手段2裏面に発光面を表示手段2表面に向けて配設される。
また、図10、図11(断面図)に示すように、表示手段2の表示面に微小開口10をあけずに、発光手段3は表示手段2裏面に複数配設され、表示面を裏面から透過的に照射するようにしてもよい。
また、図12、図13(断面図)に示すように、発光手段3は表示手段2裏面に配設された面発光を行なう面光源であり、表示面を裏面から透過的に照射するようにしてもよい。発光手段3が複数個存在する(図8、9、10、11)、または広い面積を有している(図12、13)ことにより、前実施形態と同様に、ハレーションが生じる領域が拡大し、より確実に撮影されたコンテンツの判読を困難にすることが可能になる。
さらに、発光手段3が図7のように表示手段2の外枠部に配設される場合には、利用者が少なくとも発光手段3が発光する不可視光の波長領域に対応した遮光性あるいは、減光性を有する紙、布、シール等のシート状の部材を用いて発光手段3を遮光、減光してしまうことによって、本発明が目的とする光学的複製防止機能を回避することが可能となってしまうが、本実施形態4のような構成にすると、発光手段3から発光する不可視光を遮光、減光することは、すなわちコンテンツを覆い隠すことになってしまうため、本発明が目的とする光学的複製防止機能を回避することを防止することが可能となる。
【0012】
<実施形態5>
図14乃至図22を用いて本実施形態5に係る表示装置について説明する。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
図14は、発光手段3が発する不可視光を遮断するシート状のフィルタ11である。ここで、不可視光が赤外光である場合には、このフィルタ11は赤外カットフィルタであり、不可視光が紫外光である場合には、このフィルタ11は紫外カットフィルタである。
開口部12を設けたこのようなフィルタ11を図15のように、発光手段3と表示手段2の間に配設し、コンテンツを表示した状態で発光手段3を点灯すると、この開口部12は観察者には観察されないが、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段による撮像には図16に示すような画像が記録されてしまう。
ここで、開口部12を図14に示すような、「無断複製」であることを示すような情報にしておけば、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いた複製物が複製物であることを明示的に表示し、不当な光学的複製を行なおうとする使用者に不安感を抱かせることにより、コンテンツの不当な複製を抑止する表示装置を提供することが可能となる。
また、開口部12が図17に示すような、「表示装置を特定可能な表示装置固有の情報」であれば、複製物がたとえ不当に流通してしまっても、不当な複製を行なった表示装置1を特定することも可能となる。
また、開口部12が図18に示すような、「表示装置の利用者を特定可能な情報」であれば、複製物がたとえ不当に流通してしまっても、不当な複製を行なった者を特定することも可能となる。
【0013】
また、図19に示すように、ストライプ状に交互に開口部を設けたフィルタを用いれば、この開口部は観察者には観察されないが、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段による撮像には図20に示すようなノイズがコンテンツに重畳して記録されてしまい、可読性が著しく低下し、イメージスキャナやデジタルカメラ等の光学的手段を用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
また、開口部に周期性などの空間的な規則性が存在する場合、撮像後の画像に空間周波数フィルタをかける等の画像処理を施すことによりノイズを除去、または低減することが可能となってしまう。ここで、図21に示すように空間的にランダムに開口部を設けたフィルタ11を用いることにより、図22に示すようにランダムなノイズがコンテンツに重畳して記録されてしまい、このノイズを除去することは非常に困難となってしまう。
また、この際、図5、図6およびその説明に示したような構成および手順を実施すると、複製が許可されていないコンテンツに対してのみ、同様の効果を得ることが可能となる。
<実施形態6>
図23乃至図25を用いて本実施形態6に係る表示装置について説明する。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
本実施形態6においては、図24、図25(断面図)に示すように、発光手段3は表示手段2裏面に複数配設され、表示面を裏面から透過的に照射するようになっている。
ここで、図23のようにコンテンツが複数のオブジェクト14、15から構成され、コンテンツデータは各オブジェクト毎の複製の許諾可否に関する情報を構造化されたデータとして保持している場合には、利用権情報取得手段7はコンテンツデータから各オブジェクト毎の複製の許諾可否に関する情報を取得する。
複製が許可されていないオブジェクト15があれば、図24に示すように、そのオブジェクト15が表示される複製不可領域16の近傍の発光手段3を点灯する。
このような構成にすることにより、複数のオブジェクトを同時に含むコンテンツ内の必要なオブジェクトのみに対して、光学的手段、特にスキャナを用いたコンテンツの不当な複製を防止する表示装置を提供することが可能となる。
【0014】
<実施形態7>
図26乃至図37を用いて本実施形態7に係る表示装置について説明する。なお、上記実施形態と同じ要素には同じ符号を付して説明を省略する。
赤外光源から放射される光は赤外領域以外の可視域の光をも若干含んでいるため、コンテンツを肉眼で観察する際に実際よりも赤みがかって見えたり、実際に光源が赤く見えたりしてしまうという不具合が生じる。
また、紫外光源から放射される光は紫外領域以外の可視域の光をも若干含んでいるため、コンテンツを肉眼で観察する際に実際よりも紫がって見えたり、実際に光源が紫に見えてしまうという不具合が生じる。
従って、これらの不具合を防止するために、図1、図3、図7のように不可視領域を含む波長帯域の光を主に発光する発光手段3が表示手段2裏面にない場合には、発光手段3が赤外光源ならば、図26のように赤外光発光手段19上部に可視域の光を遮断し赤外域の光を透過する赤外透過フィルタ18を配設すれば良い。同様に、発光手段3が紫外光源ならば、図27のように紫外光発光手段22上部に可視域の光を遮断し紫外域の光を透過する紫外透過フィルタ21を配設すれば良い。
【0015】
また、図8乃至図13や図25のように発光手段3が表示手段2裏面にある場合には、発光源が赤外光源ならば、図28、図30、図32に断面図のみを示すように、表示手段2と赤外光発光手段19との間に、可視域の光を遮断し赤外域の光を透過する赤外透過フィルタ18を配設すれば良い。同様に、発光手段3が紫外光源ならば、図29、図31、図33に断面図のみを示すように、表示手段2と紫外光発光手段22との間に、可視域の光を遮断し紫外域の光を透過する紫外透過フィルタ21を配設すれば良い。
また、図14乃至図19、図21のように発光手段3が開口を設けた不可視光遮断フィルタ11とともにある場合には、発光源が赤外光源ならば、図34、図36に断面図のみを示すように、表示手段2と赤外光発光手段19との間に、可視域の光を遮断する赤外カットフィルタ23と、赤外域の光を透過する赤外透過フィルタ18を配設すれば良い。これらの図では、赤外カットフィルタ23と赤外透過フィルタ18はこの順序にて表示しているが、赤外カットフィルタ23と赤外透過フィルタ18の順序は逆でも良い。
同様に、発光手段3が紫外光源ならば、図35、図37に断面図のみを示すように、表示手段2と紫外光発光手段22との間に、可視域の光を遮断する紫外カットフィルタ24と、紫外域の光を透過する紫外透過フィルタ21を配設すれば良い。これらの図では、紫外カットフィルタ24と紫外透過フィルタ21はこの順序にて表示しているが、紫外カットフィルタ24と紫外透過フィルタ21の順序は逆でも良い。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施形態1に係る表示装置の構成図。
【図2】実施形態1に係る表示装置のハードウェア構成を示すブロック図。
【図3】外部記録媒体からコンテンツを読み取るときの説明図。
【図4】CCDにおける、光線の波長と相対感度の関係を示すグラフ図。
【図5】実施形態2の機能構成の説明図。
【図6】実施形態2の処理手順を示すフローチャート。
【図7】実施形態3に係る表示装置の構成を示す図。
【図8】実施形態4に係る表示装置の構成を示す図。
【図9】微小開口近傍の断面図。
【図10】実施形態4に係る表示装置の他の構成を示す図。
【図11】実施形態4に係る表示装置の他の構成の断面図。
【図12】実施形態4に係る表示装置の他の構成を示す図。
【図13】実施形態4に係る表示装置の他の構成の断面図。
【図14】実施形態5で用いる、発光手段が発する不可視光を遮断するシート状のフィルタを示す図。
【図15】実施形態5に係る表示装置の構成の断面図。
【図16】図15のフィルタを利用したときに、コンテンツを表示した状態で発光手段を点灯するときの撮像画像例を示す図。
【図17】撮像画像に機器固有IDを複製する例を示す図。
【図18】撮像画像に利用者を特定可能な情報を複製する例を示す図。
【図19】ストライプ状に交互に開口部を設けたフィルタの例を示す図。
【図20】図19のフィルタを利用したときの撮像画像例を示す図。
【図21】空間的にランダムに開口部を設けたフィルタの例を示す図。
【図22】図21のフィルタを利用したときの撮像画像例を示す図。
【図23】複数のオブジェクトから構成されたコンテンツの例を示す図。
【図24】実施形態6における、複製不可のオブジェクトに対応する複製不可領域の近傍の発光手段を点灯した例を示す図。
【図25】図24の表示装置の断面図。
【図26】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の断面図。
【図27】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の断面図。
【図28】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の他の断面図。
【図29】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の他の断面図。
【図30】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の他の断面図。
【図31】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の他の断面図。
【図32】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の他の断面図。
【図33】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の他の断面図。
【図34】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の他の断面図。
【図35】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の他の断面図。
【図36】実施形態7における表示装置の発光手段が赤外光源の場合の他の断面図。
【図37】実施形態7における表示装置の発光手段が紫外光源の場合の他の断面図。
【符号の説明】
【0017】
1…表示装置、2…表示手段、3…発光手段、4…外部記録媒体、5…記録媒体挿入口、6…コンテンツデータ、7…利用権情報取得手段、8…表示制御手段、9…不可視光発光制御手段、10…微小開口、11…(不可視光遮断)フィルタ、12…開口部、14、15…オブジェクト、16…複製不可領域、18…赤外透過フィルタ、19…赤外光発光手段、21…紫外透過フィルタ、22…紫外光発光手段、23…赤外カットフィルタ、24…紫外カットフィルタ。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光によりコンテンツを表示する表示手段と、少なくとも不可視領域を含む波長帯域の光を発光する発光手段とを具備することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、前記コンテンツに付随するコンテンツの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて前記発光手段の点灯を制御することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の表示装置において、前記発光手段が点滅することを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1、2または3に記載の表示装置において、前記発光手段が前記表示手段近傍に複数個配設されることを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置において、前記発光手段が前記表示手段背面に配設され、当該表示手段を背面から照明することを特徴とする表示装置。
【請求項6】
複数のオブジェクトを同時に含むコンテンツを、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光により表示する表示手段と、少なくとも不可視領域を含む波長帯域の光を発光する複数の発光手段とを具備し、前記複数のオブジェクト各々に付随するオブジェクトの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、前記表示手段に表示されるコンテンツ内のオブジェクトごとに、近傍の前記発光手段の点灯を制御することを特徴とする表示装置。
【請求項7】
少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にてコンテンツを表示する表示手段を具備し、少なくとも不可視領域を含む領域の光にて、前記コンテンツとは別の情報を同時に表示することを特徴とする表示装置。
【請求項8】
少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にてコンテンツを表示する表示手段を具備し、少なくとも不可視領域を含む領域の光にて、前記コンテンツとは別の情報を同時に表示する表示装置であって、前記コンテンツに付随するコンテンツの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、前記別の情報を表示することを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報が当該表示装置を特定可能な情報であることを特徴とする表示装置。
【請求項10】
請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報が当該表示装置の利用者を特定可能な情報であることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報がノイズであることを特徴とする表示装置。
【請求項12】
請求項11に記載の表示装置において、前記ノイズがランダムノイズであることを特徴とする表示装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の表示装置において、前記不可視領域を含む領域の光が赤外光であることを特徴とする表示装置。
【請求項14】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の表示装置において、前記不可視領域を含む領域の光が紫外光であることを特徴とする表示装置。
【請求項15】
請求項13に記載の表示装置において、前記赤外光を透過し可視光を遮断する部材を具備することを特徴とする表示装置。
【請求項16】
請求項14に記載の表示装置において、前記紫外光を透過し可視光を遮断する部材を具備することを特徴とする表示装置。
【請求項1】
少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光によりコンテンツを表示する表示手段と、少なくとも不可視領域を含む波長帯域の光を発光する発光手段とを具備することを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置において、前記コンテンツに付随するコンテンツの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて前記発光手段の点灯を制御することを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の表示装置において、前記発光手段が点滅することを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1、2または3に記載の表示装置において、前記発光手段が前記表示手段近傍に複数個配設されることを特徴とする表示装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載の表示装置において、前記発光手段が前記表示手段背面に配設され、当該表示手段を背面から照明することを特徴とする表示装置。
【請求項6】
複数のオブジェクトを同時に含むコンテンツを、少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光により表示する表示手段と、少なくとも不可視領域を含む波長帯域の光を発光する複数の発光手段とを具備し、前記複数のオブジェクト各々に付随するオブジェクトの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、前記表示手段に表示されるコンテンツ内のオブジェクトごとに、近傍の前記発光手段の点灯を制御することを特徴とする表示装置。
【請求項7】
少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にてコンテンツを表示する表示手段を具備し、少なくとも不可視領域を含む領域の光にて、前記コンテンツとは別の情報を同時に表示することを特徴とする表示装置。
【請求項8】
少なくとも可視領域を含む領域の波長帯域の光にてコンテンツを表示する表示手段を具備し、少なくとも不可視領域を含む領域の光にて、前記コンテンツとは別の情報を同時に表示する表示装置であって、前記コンテンツに付随するコンテンツの複製の許諾可否に関する利用権情報に基づいて、前記別の情報を表示することを特徴とする表示装置。
【請求項9】
請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報が当該表示装置を特定可能な情報であることを特徴とする表示装置。
【請求項10】
請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報が当該表示装置の利用者を特定可能な情報であることを特徴とする表示装置。
【請求項11】
請求項7または8に記載の表示装置において、前記別の情報がノイズであることを特徴とする表示装置。
【請求項12】
請求項11に記載の表示装置において、前記ノイズがランダムノイズであることを特徴とする表示装置。
【請求項13】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の表示装置において、前記不可視領域を含む領域の光が赤外光であることを特徴とする表示装置。
【請求項14】
請求項1乃至12のいずれか1項に記載の表示装置において、前記不可視領域を含む領域の光が紫外光であることを特徴とする表示装置。
【請求項15】
請求項13に記載の表示装置において、前記赤外光を透過し可視光を遮断する部材を具備することを特徴とする表示装置。
【請求項16】
請求項14に記載の表示装置において、前記紫外光を透過し可視光を遮断する部材を具備することを特徴とする表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
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【図16】
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【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【公開番号】特開2007−79062(P2007−79062A)
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−266087(P2005−266087)
【出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年9月13日(2005.9.13)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】
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