説明

表示装置

【課題】複数のフラット型表示パネルを含む表示装置において、非表示領域の割合が小さく、個々のパネルの境界面が目立たない表示装置を提供する。
【解決手段】フラット型表示パネル(FPD)1K、1L、1Mは、画像を表示する表示部2を有する液晶セルと、バックライトユニットと、液晶セルとバックライトユニットの固定枠であり、表示部2の周縁を支持するフロントフレーム3k、3l、3mを備えている。フロントフレーム3k、3l、3mの表示面に対して垂直な側面には、互いに隣接するFPD1KとFPD1L、及びFPD1LとFPD1Mを連結する連結部13が設けられている。連結部13は、例えば一方のFPD1Lのフロントフレーム3lの側面30に設けられた凸型取り付け部16と、他方のFPD1Mのフロントフレーム3mの側面30に設けられ、凸型取り付け部16と嵌合する凹型取り付け部17より構成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のフラット型表示パネルを連結して多画面表示または大画面表示を行う表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、CRT、液晶表示装置、プラズマ表示装置等、各々の表示装置において、軽量化、薄型化及び画面サイズの大型化等が要求されている。その要求を満たす1つの方法として、複数のフラット型表示パネルを組み合わせて多画面表示または大画面表示を行う多画面表示装置がある。従来の多画面表示装置としては、主に、企業のショールームやイベント会場にて商品紹介やその他の情報提供を行うために、複数のCRTを壁面に埋め込んだ多画面表示装置が採用されていた。
【0003】
また、複数の液晶表示パネルを組み合わせ、それぞれの表示画像を連続させて、1つの大画面として表示を行う方式、あるいは個々に別個の画面表示を行う方式もある。図8に、複数の液晶表示パネルを用いた従来の表示装置200を示す。液晶表示パネルは、画像を表示する表示部2を有する液晶セルと、バックライトユニット(図示せず)と、液晶セルとバックライトユニットの固定枠であり、表示部2の周縁を支持するフロントフレーム33を備えている。従来の表示装置200では、この液晶表示パネルのフロントフレーム33の四隅に、個々に固定用のねじ穴55が設けられており、表示面に対して垂直方向に固定ねじ6等の固定具が挿入され、取り付けベース(図示せず)に取り付けられていた。液晶表示パネルを用いた従来の表示装置200の場合、重量が軽く搬送が容易であり、しかも液晶表示パネルは安価であり消費電力も小さいため、設備コストやランニングコストも少ないという利点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、取り付けベースに対して液晶表示パネルのフロントフレーム33に設けられたねじ穴55を個々に取り付ける従来の固定方法では(図8)、固定用のねじ穴55を形成するためのスペースが必要であり、複数の液晶表示パネルを組み合わせて用いる場合、非表示領域の割合が大きくなるという問題があった。このため、大画面表示を行う場合、この非表示領域が目立ち、個々のパネルの境界面において画像が非連続となるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、複数のフラット型表示パネルを含む表示装置において、非表示領域の割合が小さく、個々のパネルの境界面が目立たない表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る表示装置は、画像を表示する表示部及びこの表示部の周縁を支持するフレームを備えた複数のフラット型表示パネルを含む表示装置であって、フレームは、表示部の表示面に対して垂直な側面を有し、互いに隣接するフラット型表示パネルの対向するフレーム側面同士を連結する連結部を、フレーム側面に設けたものである。
【0007】
また、画像を表示する表示部を備えた複数のフラット型表示パネルを含む表示装置であって、複数のフラット型表示パネルは1つのフレームに収納されており、フレームは、複数のフラット型表示パネルの個々の表示部の周縁を支持するための仕切りを有し、この仕切りは、互いに隣接するフラット型表示パネルの対向する側面同士を連結する機能を有するものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明に係る表示装置によれば、互いに隣接するフラット型表示パネルの対向するフレーム側面同士を連結する連結部を、フレーム側面に設けることにより、個々のフラット型表示パネルを取り付け台にねじ止めしていた従来構造に比べ、非表示領域の割合を小さくすることができると共に、部品点数が少なくなり、組み立て作業が容易となる。
【0009】
また、複数のフラット型表示パネルを1つのフレームに収納することにより、個々のフラット型表示パネルに必要であった従来のフロントフレームと取り付け台が不要となり、非表示領域の割合を小さくすることができると共に、部品点数が少なくなり、組み立て作業が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態1である表示装置を説明する図である。
【図2】本発明の実施の形態2である表示装置を説明する図である。
【図3】本発明の実施の形態3である表示装置を示す正面図である。
【図4】本発明の実施の形態3である表示装置の連結部の一例を示す断面図及び斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態3である表示装置の連結部の一例を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態3である表示装置の連結部の一例を示す断面図である。
【図7】本発明の実施の形態4である表示装置を説明する図である。
【図8】従来の表示装置を示す正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
実施の形態1.
以下に、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の実施の形態1における表示装置を説明する図であり、図1(a)は本実施の形態における表示装置を構成するフラット型表示パネル(Flat Panel Display:以下FPDと記す)を示す正面図である。本実施の形態では、FPD1として液晶表示パネルを例に挙げて説明する。FPD1は、画像を表示する表示部2を有する液晶セルと、バックライトユニット(図示せず)と、液晶セルとバックライトユニットと、それらに対する固定枠を含んでおり、この固定枠は表示部2の周縁を支持するフロントフレーム3を備えている。なお、本実施の形態におけるフロントフレーム3の四隅には、取り付けねじ穴5を有する取り付け部4がフロントフレーム3の外側にやや突出して設けられている。この取り付けねじ穴5には、FPD1を取り付け台に固定する際に、固定具である固定ねじが挿入される。
また、図1(b)は、本実施の形態における表示装置を示す正面図であり、表示装置100は、複数のFPD1A、1B、1C、1Dを固定ねじ6を用いて図示しない取り付け台に固定、連結することにより、多画面表示または大画面表示を行うものである。
【0012】
次に、本実施の形態における表示装置100を構成する複数のFPD1A、1B、1C、1Dを取り付け台に固定する方法について、図1(b)及び図1(c)を用いて説明する。なお、図1(c)は、図1(b)中、A−Aで示す部分の拡大断面図である。図において、4a、4b、4c、4dはFPD1A、1B、1C、1Dのフロントフレーム3a、3b、3c、3dにそれぞれ設けられた取り付け部で、取り付けねじ穴5a、5b、5c、5dを有する。図1(c)に示すように、取り付け部4a、4b、4c、4dはいずれも、フロントフレーム3a、3b、3c、3dの側面30に対して垂直に突出しており、それぞれが互いにぶつかり合うことなく表示面に対して垂直方向に重なり合うように形成されている。また、取り付け部4a、4b、4c、4dは、それぞれ1つの取り付けねじ穴5a、5b、5c、5dを有することができる大きさがあればよく、小さいほどよい。
【0013】
まず、互いに隣接するn個(2≦n≦4)、本実施の形態では4個のFPD1A、1B、1C、1Dのそれぞれの取り付け部4a、4b、4c、4dを、下から順に水平に重ね合わせる。この時、4個の取り付け穴5a、5b、5c、5dの位置が一致するように重ね合わせ、表示部2a、2b、2c、2dの表示面に対して垂直な、隣接する4個のFPD1A、1B、1C、1Dに共通の取り付け穴50を形成する。すなわち、共通の取り付け穴50は、下から順に1/4ずつ、4個の取り付け穴5a、5b、5c、5dより構成されている。次に、この共通の取り付け穴50に固定ねじ6を挿入することにより、隣接する4個のFPD1A、1B、1C、1Dを取り付け台に固定する。なお、本実施の形態ではn=4の場合について説明したが、n=2またはn=3の場合についても同様である。複数のFPDを三角形のピラミッド型や菱形に配列した場合には、その端部に配列されたFPDにおいてn=3の場合が生じる。
【0014】
本実施の形態によれば、FPD1のフロントフレーム3の四隅に形成される取り付け部4のスペースが、隣接するFPD1で共有されるため、図8に示す従来構造に比べて、個々のFPD1のねじ止めに要するスペースを削減することができ、非表示領域の割合を小さくすることができる。これにより、大画面表示を行う場合にも非表示領域が目立たず、個々のFPD1の境界面において画像が非連続となることを防止することができる。さらに、本実施の形態における表示装置100を組み立てる際には、複数のFPD1に対して共通な取り付け穴50に固定ねじ6を挿入して固定すればよいため、従来の表示装置200に比べて部品点数が少なく作業が容易であり、作業量を大きく削減することが可能である。
【0015】
実施の形態2.
図2(a)は、本発明の実施の形態2における表示装置を構成するFPDを連結するための取り付け具であるブラケットを示す斜視図、図2(b)は、図2(a)に示すブラケットを用いて複数のFPDを連結する方法を説明する正面図、図2(c)は図2(b)の部分拡大図である。本実施の形態における表示装置101は、複数のFPD1E、1F、・・・、1Jを板状のブラケット7を介して連結し、多画面表示または大画面表示を行うものである。FPD1E、1F、・・・、1Jは、例えば液晶表示パネルであり、画像を表示する表示部2を有する液晶セルと、バックライトユニット(図示せず)と、液晶セルとバックライトユニットと、それらに対する固定枠とを有し、この固定枠は表示部2の周縁を支持するフロントフレーム3e、3f、・・・、3jを備えている。また、ブラケット7は、相対向する一対の面7a、7bを有し、面7bから面7aの方向に固定ねじ10を貫通させるねじ穴8aと、面7aから面7bの方向に固定ねじを貫通させるねじ穴8bを有し、またブラケット7の面7aから垂直に突出した挿入ピン9aと、面7bから垂直に突出した挿入ピン9bを有する。さらに、FPD1E、1F、・・・、1Jのフロントフレーム3e、3f、・・・、3jの表示面に対して垂直な側面30には、図2(c)に示すように、複数の固定ねじ取り付け穴11または複数の挿入ピン取り付け穴12が設けられている(連結部)。なお、固定ねじ取り付け穴11はねじが切られているねじ穴であり、挿入ピン取り付け穴12は、ねじの切られていない穴である。
【0016】
次に、本実施の形態における表示装置101を構成する4つのFPD1E、1F、1I、1Jをブラケット7を介して連結する方法について、図2(c)を用いて説明する。FPD1E及びFPD1Iのフロントフレーム3e、3iの側面30には、ねじの切られた固定ネジ取り付け穴11がそれぞれ2箇所ずつ設けられている。また、FPD1F及びFPD1Jのフロントフレーム3f、3jの側面30には、ねじの切られていない挿入ピン取り付け穴12がそれぞれ2箇所ずつ設けられている。また、ブラケット7には、挿入ピン9a、9bとねじ穴8a、8bが所定の間隔で設けられている。
【0017】
まず、互いに隣接するFPD1E、1F及び1J、1Iのフロントフレーム3e、3f及び3j、3iの側面30間にブラケット7を配置する。次に、FPD1E及びFPD1Iのフロントフレーム3e、3iの側面30に設けられた固定ねじ取り付け穴11に、ブラケット7のねじ穴8a、8bを介して固定ねじ10を挿入し、固定する。FPD1Eに対する固定ねじ10はブラケット7の右側から、FPD1Iに対する固定ねじ10はその左側からそれぞれブラケット7を貫通する。さらに、FPD1Fのフロントフレーム3fの側面30に設けられた挿入ピン取り付け穴12に挿入ピン9bを挿入すると共に、FPD1Jのフロントフレーム3jの側面30に設けられた挿入ピン取り付け穴12に挿入ピン9aを挿入する。以上の作業により、互いに隣接するFPD1E、1F及び1J、1Iをブラケット7を介して連結することができる。
【0018】
なお、固定ねじ10と挿入ピン9a、9bの配置及び個数については様々なパターンが考えられ、ブラケット7に設けられたねじ穴8a、8bと挿入ピン9a、9bの配置及び個数も図2(a)に示す限りではない。本実施の形態では、ブラケット7の両方の面7a、7bから挿入ピン9a、9bが突出しているが、ブラケット7の一方の面のみから挿入ピンが突出しているような形態も考えられる。いずれにせよ、固定ネジ10を用いることにより安定した確実な固定が行え、挿入ピン9a、9bを用いることにより、部品点数が少なくなり組み立て作業が容易となる。なお、図2(c)では、横方向に隣接するFPD1EとFPD1F、及びFPD1JとFPD1Iをブラケット7にて連結する方法について説明したが、ブラケット7は縦方向に隣接するFPD1EとFPD1J、及びFPD1FとFPD1Iをも結果的に連結している。すなわち、1つのブラケット7で4つのFPDを連結している。また、図2(b)では2つのブラケット7で6つのFPDを連結している。このように、ブラケットの一方の面に2個以上の隣接するFPDを固定することにより、1つのブラケットにより4個以上の隣接するFPDが連結可能である。
【0019】
本実施の形態によれば、互いに隣接するFPD1E、1F及び1J、1Iのフロントフレーム3e、3f及び3j、3iの側面30を板状のブラケット7を介して連結することにより、図8に示す従来構造に比べて、個々のFPD1E、1F、・・・、1Jの非表示領域の割合を小さくすることができる。これにより、大画面表示をおこなう場合にも非表示領域が目立たず、個々のFPD1E、1F、・・・、1Jの境界面において画像が非連続となることを防止することができる。
【0020】
実施の形態3.
図3は、本発明の実施の形態3における表示装置を示す正面図である。本実施の形態における表示装置102は、互いに連結された複数のFPD1K、1L、1Mにより多画面表示または大画面表示を行うものである。FPD1K、1L、1Mは、例えば液晶表示パネルであり、画像を表示する表示部2を有する液晶セルと、バックライトユニットと、液晶セルとバックライトユニットの固定枠であり、表示部2の周縁を支持するフロントフレーム3k、3l、3mを備えている。さらに、本実施の形態では、フロントフレーム3k、3l、3mの表示面に対して垂直な側面に、互いに隣接するFPD1KとFPD1L、及びFPD1LとFPD1Mを連結する連結部13が設けられている。この連結部13については様々な形態が考えられるが、代表的な形態について図4〜図6を用いて説明する。なお、図4(a)、図5及び図6は、図3中B−Bで示す部分の断面図であり、図において14は液晶セル、15はバックライトユニットである。なお、図中、同一、相当部分には同一符号を付し、説明を省略する。
【0021】
まず、図4に示す連結部13aは、一方のFPD1Lのフロントフレーム3lの側面30に設けられた突起部である凸型取り付け部16と、これに隣接する他方のFPD1Mのフロントフレーム3mの側面30に設けられ、凸型取り付け部16と嵌合する窪みである凹型取り付け部17より構成されている。凸型取り付け部16は、フロントフレーム3lの側面30に対して垂直に隆起すると共に側面30と平行に延びた板状の差し込み部16aを有している。一方、凹型取り付け部17は、凸型取り付け部16の板状の差し込み部16aが挿入される差し込み口17aを有しており、板状の差し込み部16aを凹型取り付け部17の差し込み口17aよりFPD1Mのフロントフレーム3mに挿入することにより、FPD1Lのフロントフレーム3lとFPD1Mのフロントフレーム3mの互いの側面30が連結、固定される。なお、図4(b)は、図4(a)に示す連結部13aを連結する前の状態を示す斜視図である。
【0022】
また、図5に示す連結部13bは、互いに隣接するFPD1L、1Mのフロントフレーム3l、3mのそれぞれの側面30と、バックライトユニット15l、15mの側面15aの間に、コの字型部材であるコの字型ブラケット18を挿入したものである。フロントフレーム3l、3mの側面30と、バックライトユニット15l、15mの側面15aの間には、コの字型ブラケット18が挿入可能な空間である凹部19が設けられている。この凹部を用いて互いに隣接するFPD1L、1Mのフロントフレーム3l、3mのそれぞれの側面30と、バックライトユニット15l、15mの側面15aの間に、コの字型ブラケット18を挿入することにより、FPD1Lのフロントフレーム3lとFPD1Mのフロントフレーム3mの互いの側面30が連結、固定される。
【0023】
また、図6は、図5をさらに発展させた例であり、図5に示すコの字型ブラケット18を、一方のFPD1Mのフロントフレーム3mと結合させたものである。図6に示す連結部13cは、一方のFPD1Mのフロントフレーム3mの側面30に、この側面30と一体化されたコの字型取り付け部20を設け、このコの字型取り付け部20を他方のFPD1Lのフロントフレーム3lの側面30とバックライトユニット15l、15mの側面15aの間に挿入したものである。フロントフレーム3lの側面30とバックライトユニット15l、15mの側面15aの間には、コの字型取り付け部20が挿入可能な空間である凹部19が設けられている。すなわち、互いに隣接するFPD1L、1Mにおいて、一方のFPD1Mのフロントフレーム3mの側面30に設けられたコの字型取り付け部20を、他方のFPD1Lのフロントフレーム3lの側面30とバックライトユニット15l、15mの側面15aの間に設けられた凹部19に挿入することにより、FPD1Lのフロントフレーム3lとFPD1Mのフロントフレーム3mの互いの側面30が連結、固定される。
【0024】
なお、連結部13の形態については、図4〜図6に示した3つの例に限定するものではなく、他にも様々な形態が考えられる。また、図3では、FPD1K、1L、1Mのフロントフレーム3k、3l、3mの連結される側面30に対して2個の連結部13を設けたが、連結部13は1個または3個以上でもよい。さらに、連結部13が連結される側面30のほぼ全域を占めるようなものでもよい。
【0025】
本実施の形態によれば、複数のFPD1K、1L、1Mのフロントフレーム3k、3l、3mの側面30に連結部13を設け、互いに隣接するFPD1K、1L及びFPD1L、1Mを連結したので、図8に示す従来構造に比べて、個々のFPD1K、1L、1Mの非表示領域の割合を小さくすることができる。これにより、大画面表示をおこなう場合にも非表示領域が目立たず、個々のFPD1K、1L、1Mの境界面において画像が非連続となることを防止することができる。さらに、本実施の形態における表示装置102を組み立てる際には、固定ねじ等の細かい部品を用いないため、従来の表示装置(図8)に比べて組み立て作業が容易であり、作業量を削減することが可能である。
【0026】
実施の形態4.
図7は、本発明の実施の形態4における表示装置を説明する図である。本実施の形態における表示装置103は、互いに連結された複数のFPD1Nにより多画面表示または大画面表示を行うものである。本実施の形態におけるFPD1Nは、例えば液晶表示パネルであり、画像を表示する表示部2を有する液晶セル14と、バックライトユニット15を備えている。本実施の形態では、複数のFPD1Nを1つのフレーム21に収納することにより、連結、固定している。なお、フレーム21には、複数のFPD1Nの個々の表示部2周縁を支持するための仕切り22が設けられている。すなわち、フレーム21は、液晶セル14とバックライトユニット15の固定枠としての機能と、複数のFPD1Nを固定する取り付け台としての機能を有するものである。
【0027】
本実施の形態によれば、複数のFPD1Nを1つのフレーム21に直接取り付けることにより、複数のFPD1Nを連結、固定するようにしたので、図8に示す従来構造に比べて、個々のFPD1Nの非表示領域の割合を小さくすることができる。さらに、個々のFPD1Nの表示部2周縁を支持する従来のフロントフレーム33や取り付け台が必要ないため、部品点数が少なくなり、組み立て作業も簡単になる。
【0028】
なお、上記実施の形態1〜4では、FPDとして液晶表示パネルを例に挙げて説明したが、本発明は、複数の液晶表示パネルを用いた表示装置に限定されるものではなく、複数のCRTまたはプラズマ表示装置を用いて多画面表示または大画面表示を行う表示装置についても適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0029】
本発明は、複数のフラット型表示パネルを含み、多画面表示または大画面表示を行う表示装置として利用することができる。
【符号の説明】
【0030】
1、1A、1B、1C、1D、1E、1F、1G、1H、1I、1J、1K、1L、1M、1N フラット型表示パネル(FPD)、2 表示部、
3、3a、3b、3c、3d、3e、3f、3g、3h、3i、3j、33 フロントフレーム、30 側面、4、4a、4b、4c、4d 取り付け部、
5、5a、5b、5c、5d、55 取り付けねじ穴、50 共通の取り付け穴、6、10 固定ねじ、7 ブラケット、7a、7b 面、8a、8b ねじ穴、
9a、9b 挿入ピン、11 固定ねじ取り付け穴、12 挿入ピン取り付け穴、13、13a、13b、13c 連結部、14 液晶セル、
15、15k、15l バックライトユニット、15a バックライトユニット側面、16 凸型取り付け部、16a 差し込み部、17 凹型取り付け部、
17a 差し込み口、18 コの字型ブラケット、19 凹部、20 コの字型取り付け部、21 フレーム、22 仕切り、30 フロントフレーム側面、
100、101、102、103、200 表示装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を表示する表示部及びこの表示部の周縁を支持するフレームを備えた複数のフラット型表示パネルを含む表示装置であって、上記フレームは、上記表示部の表示面に対して垂直な側面を有し、互いに隣接する上記フラット型表示パネルの対向する上記側面同士を連結する連結部を、上記側面に設けたことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
互いに連結される上記側面の一方の上記連結部は突起部を有し、他方の上記連結部は上記突起部と嵌合する窪みを有することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項3】
上記連結部は、断面形状がコの字型のコの字型部材をさらに備え、互いに隣接する上記フラット型表示パネルの対向する上記側面に、上記表示面の反対側から上記コの字型部材を挿入し、上記側面同士を連結したことを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項4】
上記連結部は、互いに連結される上記側面間に配置される取り付け具をさらに備え、上記取り付け具は、相対向する一対の面を有し、そのいずれか一方あるいは両方の面から垂直に突出した挿入ピンと、固定ねじを貫通させるねじ穴を備え、上記側面の上記連結部は、固定ねじ取り付け穴及び挿入ピン取り付け穴のいずれか一方または両方を備え、互いに連結される上記側面の一方の上記連結部に設けられた上記挿入ピン取り付け穴に上記挿入ピンを挿入すると共に、他方の上記連結部に設けられた上記固定ねじ取り付け穴に上記取り付け具の上記ねじ穴を介して上記固定ねじを挿入することにより、互いに隣接する上記フラット型表示パネルの対向する上記側面同士を上記取り付け具を介して連結することを特徴とする請求項1記載の表示装置。
【請求項5】
上記取り付け具は、その一方の面に2個以上の隣接する上記フラット型表示パネルを固定することにより、1つの上記取り付け具により4個以上の隣接する上記フラット型表示パネルを連結可能であることを特徴とする請求項4記載の表示装置。
【請求項6】
画像を表示する表示部を備えた複数のフラット型表示パネルを含む表示装置であって、上記複数のフラット型表示パネルは1つのフレームに収納されており、上記フレームは、上記複数のフラット型表示パネルの個々の上記表示部の周縁を支持するための仕切りを有し、上記仕切りは、互いに隣接する上記フラット型表示パネルの対向する側面同士を連結する機能を有することを特徴とする表示装置。
【請求項7】
上記フラット型表示パネルとして、液晶セルとバックライトユニットを備えた液晶表示パネルを用いたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか一項に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−170382(P2011−170382A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−114607(P2011−114607)
【出願日】平成23年5月23日(2011.5.23)
【分割の表示】特願2001−200723(P2001−200723)の分割
【原出願日】平成13年7月2日(2001.7.2)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】