説明

表示装置

【課題】表示パネルの前側に透明なガラスを配置する構造において表示パネルへの塵埃等の浸入を防止する好適な防塵スペーサを設けた表示装置を提供する。
【解決手段】画像が表示される表示パネル1と、表示パネル1の一面側に接合され、表示パネル1の周縁部1aより外周側へ突出した周縁部2aを有する透光パネル2と、表示パネル1の他面側を覆うカバー8とを備え、透光パネル2の周縁部2aとカバー8の周縁部との間を閉塞する防塵スペーサ10が透光パネル2及び表示パネル1の両方の周縁部1a,2aとカバー8の周縁部とに接触するように設けてある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示パネルへの塵埃等の浸入を防止する防塵スペーサを設けた表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
表示装置の一例である液晶ディスプレイでは、前側に表示面を有する表示パネルの後側を支持する支持部材と、表示パネルの前側の周縁部を支持部材に押し付けて保持する保持枠(ベゼル)とで表示パネルを保持するモジュールが採用されている。表示パネルへの塵埃等の浸入を防止するために、表示パネルの前後の周縁部と保持枠及び支持部材の周縁部との間に防塵スペーサを配置し、モジュールの組み立てを塵埃が十分に除去されたクリーンルーム内で行っている。さらに、モジュールを組み込んだ表示装置では、保持枠と前キャビネットとの間に防塵スペーサを配置している(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−215512号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来の表示装置では、表示パネルへの塵埃等の浸入を防止するために、モジュールの組み立て段階及び表示装置への組み込み段階の各々において防塵スペーサを配置するようにしており、その結果、作業性が悪かった。
一方、近年、液晶ディスプレイにおいて、薄型化、デザイン性の向上等の観点から表示パネルの前側に透明なガラスを配置し、保持枠(ベゼル)をなくす構造が考えられている。この場合においても、表示パネルの後側への塵埃等の浸入を防止する必要がある。
【0005】
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、表示パネルの前側に透明なガラスを配置する構造に好適な防塵スペーサを設けた表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る表示装置は、画像が表示される表示パネルを備えた表示装置において、前記表示パネルの一面側に接合された透光パネルと、前記表示パネルの他面側を覆うカバーとを備え、前記透光パネルの周縁部と前記カバーの周縁部との間を閉塞する防塵スペーサが設けてあることを特徴とする。
本発明にあっては、画像が表示される表示パネルの一面側に接合された透光パネルの周縁部と表示パネルの他面側を覆うカバーの周縁部との間が防塵スペーサで閉塞され、表示パネルは周囲を透光パネル、カバー及び防塵スペーサによって囲まれるので、表示パネルへの塵埃等の侵入が防止される。
【0007】
本発明に係る表示装置は、前記透光パネルの周縁部は前記表示パネルの周縁部より外周側へ突出しており、前記防塵スペーサは前記透光パネル及び表示パネルの両方の周縁部と前記カバーの周縁部とに接触していることを特徴とする。
本発明にあっては、防塵スペーサは表示パネルの周縁部より外周側へ突出した透光パネルの周縁部に接触して透光パネルの周縁部とカバーの周縁部との間を閉塞し、また表示パネルの周縁部に接触して表示パネルの周縁部とカバーの周縁部との間を閉塞している。
【0008】
本発明に係る表示装置は、前記防塵スペーサは、前記透光パネル及び表示パネルの両方の周縁部に接触する部分が一体となった単一の部材であることを特徴とする。
本発明にあっては、単一の部材である防塵スペーサが表示パネルの周縁部より外周側へ突出した透光パネル及び表示パネルの両方の周縁部とカバーの周縁部とに接触する。
【0009】
本発明に係る表示装置は、前記カバーは前記表示パネルの側に開口を有しており、前記開口を通して前記表示パネルへ照明光を投射する光源部が前記カバーの内側に設けてあることを特徴とする。
本発明にあっては、カバーの内側に設けた光源部から投射された照明光がカバーの表示パネルの側の開口を通して表示パネルへ照明される。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、透光パネルが接合された表示パネルを表示装置へ組み込む段階においてだけ、透光パネルの周縁部とカバーの周縁部との間を閉塞するように防塵スペーサが設置されるので、防塵スペーサの設置が1回で済み作業性が改善され、表示パネルの前側に透明なガラス(透光パネル)を配置する構造に好適な防塵スペーサを設けた表示装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る表示装置の模式的正面図である。
【図2】図1に示す表示装置の一部を拡大した横断面図である。
【図3】図1に示す表示装置の一部を拡大した横断面図である。
【図4】表示パネル及び防塵カバーが取り付けられた透光パネルの背面図である。
【図5】図4に示すパネル構造の一部分解斜視図である。
【図6】図4に示すパネル構造の模式的斜視図である。
【図7】本発明に係る表示装置の変形構成を示す横断面図である。
【図8】他の構成の表示装置の一部を拡大した横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る表示装置の実施の形態を図面に基づいて詳述する。
実施の形態1
図1は本発明に係る表示装置の模式的正面図、図2は図1に示す表示装置の一部を拡大した横断面図、図3は図1に示す表示装置の一部を拡大した横断面図、図4は表示パネル及び防塵カバーが取り付けられた透光パネルの背面図、図5は図4に示すパネル構造の一部分解斜視図、図6は図4に示すパネル構造の模式的斜視図である。
【0013】
実施の形態1に係る表示装置は、前側にテレビ画像を表示する表示パネル1と、表示パネル1の前面に貼付けにより接合されているガラス板製の透光パネル2と、透光パネル2の周縁周りを覆う環体3と、表示パネル1の後側に配されている光源部4と、光源部4及び表示パネル1の間に配されている拡散板5及び該拡散板5に積層されている光学シート6と、光学シート6及び表示パネル1の間に配され、表示パネル1及び透光パネル2の各周縁部1a,2aの後面と対向する枠体7と、光源部4の後側を覆うカバー8と、カバー8の下部に装着されたスタンド21等を備え、表示パネル1の前側に表示されるテレビ画像を透光パネル2の前方から視認するように構成された液晶表示装置である。
【0014】
表示パネル1は略直方体をなし、前面及び後面にフィルム状の偏光板が接合されている。透光パネル2は、表示パネル1よりも厚く、表示パネル1よりも大きい略直方体をなし、周縁部2aの後面に、複数の結合体9が周方向に離隔して取付けられている。
【0015】
結合体9は、図4及び図5に示すように略矩形又は略L字形をなし、透光パネル2の周縁に沿って間隔を隔てて四辺部に配される複数の板部91と、該板部91に一端部がカシメ加工され、長さが短い第1の筒形ボス92及び長さが長い第2の筒形ボス93を有している。板部91が両面テープ94等により透光パネル2の周縁部2aの後面に取付けられ、筒形ボス92,93が後方へ向けて突出している。
【0016】
結合体9は、略矩形をなす板部に第1の筒形ボス92が設けられた第1の結合体9aと、略矩形をなす板部91に第2の筒形ボス93が設けられた第2の結合体9bと、略L字形をなす板部91に第1の筒形ボス92が設けられた第3の結合体9cとを有する。第1の結合体9aは、透光パネル2における下辺部の長さ方向中央側に2個配され、第2の結合体9bは、透光パネル2における上辺部の中央側に2個及び両側辺部の長さ方向中央側に各1個配され、第3の結合体9cは、透光パネル2の四つの隅部に各1個配されている。
【0017】
環体3は、透光パネル2の周面とラジアル方向へ離隔して対向し、略直方形をなす覆環部31と、覆環部31の後側から中央側へ延出され、透光パネル2の周縁部2aの後面に対向し、雄螺子30にて結合体9に取付けられる延出凸部32と、覆環部31及び延出凸部32からラジアル方向外方へ先細に突出する先細突部33とを有し、合成樹脂製である。
【0018】
覆環部31が透光パネル2の周面と離隔して対向することにより、透光パネル2周面と覆環部31との間に環状の隙間aができるようになしてある。隙間aは、外部温度の変化により合成樹脂製の環体3が熱収縮したとき、覆環部31が透光パネル2周面に当接しない寸法としてある。
【0019】
覆環部31は、透光パネル2の厚さとほぼ等厚に形成され、透光パネル2前面から突出しないか、または突出量が少ないようになしてある。
【0020】
延出凸部32は環状をなし、周方向へ離隔した複数の位置には、結合体9の第1の筒形ボス92が挿入される貫通孔32aが開設され、板部91に受止められている状態で筒形ボス92に螺入される雄螺子30にて結合体9に取付けられるようになしてある。また、上辺及び左右両辺の延出凸部32には、複数の周方向位置に中央側へ延出された突片32bが設けられ、該突片32bが、隣合う板部91の間に配され、隣合う板部91の隙間を低減するようになしてある。
【0021】
先細突部33は、環体3の前縁及び後縁から厚さ方向中央に向けて先細に突出する断面略V字形をなし、環体3の周縁部が視認されたとき、該環体3の厚さが薄く見えるようになしてある。先細突部33の元側後面には、前方へ窪む環状凹所34及び保持溝35が全周に亘って設けてある。
【0022】
カバー8は、透光パネル2の周縁部2aの後側に取付けられ、光源部4の後側を覆う略直方形の浅皿形をなすカバー内分体8aと、該カバー内分体8aよりも大形であり、該カバー内分体8aに結合され、カバー内分体8aを覆う略直方形の深皿形をなすカバー外分体8bとを有する。
【0023】
カバー内分体8aは、金属板を成形してなり、透光パネル2よりも若干小さく形成されている。カバー内分体8a内には、光源部4が取り付けてあり、カバー内分体8aの後面には、電源回路基板等の複数の回路基板20が取付けられている。
【0024】
光源部4は、横方向に長い短冊形をなし上下に複数列に配された導光板42と、導光板42の後面に配された反射シート41と、導光板42の両端側に上下一列に配された複数の発光ダイオード44を一面に実装し、上下に長い短冊形の発光ダイオード基板43とを備えている。発光ダイオード基板43に実装されている発光ダイオード44は導光板42の一端及び他端と対向している。発光ダイオード基板43はアルミ等の熱伝導率の高い材料で作製され、裏面側にブロック状の放熱部45が取り付けてある。放熱部45はカバー内分体8aに図示しないネジによりネジ止めしてある。放熱部45には前側に開口したネジ穴45aを設けてある。
【0025】
導光板42は、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂等の合成樹脂材を押出し成形してなる長尺材を所定の長さに切断することにより形成され、両端に入光側面を配し、厚さ方向一面に出光面を配してあり、カバー内分体8aに保持されている。
【0026】
カバー内分体8aの外周部の第2の筒形ボス93と対向する位置には挿通孔81が開設され、該挿通孔81周りが筒形ボス93の先端に対向し、カバー内分体8aは挿通孔81から筒形ボス93内に螺入される雄螺子82にて透光パネル2に結合されている。また、外周部の挿通孔81と偏倚した位置には、嵌入孔83aを有する凸形結合部83が一体成形され、該凸形結合部83にカバー外分体8bが取外し可能に結合されている。
【0027】
カバー外分体8bは、外周縁部に前方へ突出された嵌入口部84を有し、該嵌入口部84が環体3の環状凹所34に後方から嵌入され、防塵性を高めている。また、カバー内分体8aの凸形結合部83と対向する複数の筒形ボス85が突設され、該筒形ボス85から凸形結合部83の嵌入孔83aに螺入される雄螺子86にてカバー内分体8aに結合されている。
【0028】
枠体7は、透光パネル2の周縁部2a及び表示パネル1の周縁部1aの両方の後面に対向する矩形の環状板部71及び該環状板部71の外周側に連なり、第2の筒形ボス93と対向するように後向きに屈曲した環状縁部72を有し、断面が略L字形に形成され、合成樹脂製である。環状板部71は外周側に貫通孔71aを有し、該貫通孔71aを放熱部45のネジ穴45aに対向させ、貫通孔71aからネジ穴45aに雄螺子73をネジ込むことにより、枠体7が放熱部45に固定されている。
【0029】
環状板部71の前面には、透光パネル2の周縁部2a及び表示パネル1の周縁部1aとの間を閉塞する環状の防塵スペーサ10が配置してある。防塵スペーサ10は透光パネル2及び表示パネル1の両方の周縁部1a,2aと環状板部71とに接触し、透光パネル2の周縁部2aと環状板部71とに接触する部分の前後方向の厚さが表示パネル1の周縁部1aと環状板部71とに接触する部分の厚さより厚い断面形状を有する単一の部材である。防塵スペーサ10は接着剤によって透光パネル2に貼り付けられている。なお、防塵スペーサ10を透光パネル2ではなく枠体7の環状板部71に貼り付けるようにしてもよい。
【0030】
光学シート6は、導光板42にて拡散された光を偏光する反射偏光シート、プリズムシート、拡散シート等の比較的薄肉で、透光性及び可撓性を有する合成樹脂シートからなり、表示パネル1に対応して略矩形に形成されている。
【0031】
スタンド21は、カバー内分体8aの下部後面で、横方向中央部に複数本の雄螺子にて取付けられ、透光パネルの下縁よりも下方へ突出している支柱と、該支柱の下端に結合されているベースとを有する。カバー外分体8bの前記支柱と対向する部分には、後方へ窪む凹所が設けられている。
【0032】
以上のように構成された液晶表示装置の組立ては例えば次の(1) 〜(9) の工程で行う。
(1) 作業台上に開放側を上向にして平置きされたカバー内分体8a内の両側部に発光ダイオード基板43,43を載置し、放熱部45をカバー内分体8aにネジ止めする。
(2) カバー内分体8a内の発光ダイオード基板43,43間に反射シート41を載置し、反射シート41の上に複数の導光板42を載置し、導光板42の両端側をカバー内分体8aに固定する。
(3) 導光板42上に拡散板5を載置し、拡散板5上に光学シート6を載置し、光学シート6の周縁部を環状板部71で防塵帯11を介して押さえるように枠体7を配置し、該枠体7を放熱部45にネジ止めする。
(4) 前側に透光パネル2が貼り付けられた表示パネル1及び透光パネル2を、該透光パネル2が下側となるように作業台上に平置きし、複数の結合体9(第1乃至第3の結合体9a,9b,9c)を該透光パネル2の周縁部2aの後面に両面テープ94により貼り付け、また、防塵スペーサ10を透光パネル2の周縁部2aの後面に接着剤にて貼り付ける。
(5) 透光パネル2の周縁部2aの外周側後面に環体3を載置し、該環体3における延出凸部32の貫通孔32aに第3の結合体9cの筒形ボス92を嵌入し、該筒形ボス92内に雄螺子30を螺入し、環体3を透光パネル2に取付ける。
(6) 枠体7が下側となるようにカバー内分体8aを反転し、この反転状態で枠体7が防塵スペーサ10に接触するようにして表示パネル1及び透光パネル2の上側に載置する。
(7) カバー内分体8aの挿通孔81から結合体9における筒形ボス93の小径孔に雄螺子82を螺入し、カバー内分体8aを透光パネル2に結合させる。
(8) カバー内分体8aの後面に複数の回路基板20を取付け、カバー内分体8aの下部後面にスタンド21を取付ける。
(9) カバー内分体8aの上側からカバー外分体8bを被嵌し、カバー外分体8bの嵌入口部84を環状凹所34に嵌入し、カバー外分体8bにおける筒形ボス85の先端を、カバー内分体8aの凸形結合部83に当接し、筒形ボス85から凸形結合部83の嵌入孔83aに雄螺子86を螺入し、カバー外分体8bをカバー内分体8aに結合させる。
【0033】
以上のように構成された表示装置は、透光パネル2の周縁部2aと枠体7との間、及び表示パネル1の周縁部1aと枠体7との間が防塵スペーサ10によって閉塞されているので、表示パネル1への塵埃等の浸入を有効に防止することができ、加えて、防塵スペーサ10が単一の部材であるので、防塵スペーサ10の取り扱い、透光パネル2への貼り付け等も容易である。
【0034】
実施の形態2
図7は本発明に係る表示装置の変形構成を示す横断面図である。
実施の形態2に係る表示装置は、単一の部材の防塵スペーサ10の代わりに、透光パネル2の周縁部2aに接触する環状の防塵スペーサ10b及び表示パネル1の周縁部1aに接触する環状の防塵スペーサ10Aを備えている点を除いて実施の形態1の構成と同様である。
【0035】
防塵スペーサ10Bは前後方向の厚さが防塵スペーサ10Aより厚く、接着剤によって透光パネル2の周縁部2aに貼り付けられている。防塵スペーサ10Aは接着剤によって表示パネル1の周縁部1aに貼り付けられている。尚、図7において、防塵スペーサ10Bを残し、防塵スペーサ10Aを省略することも可能である。
【0036】
以上説明した実施の形態1,2においては、表示パネル1は前面のほぼすべての面が接着剤にて透光パネル2に接着されているが、表示パネル1の前面の外周部だけを接着剤にて透光パネル2に接着する構成としてもよいし、また、表示パネル1の前面の一部だけを接着剤にて透光パネル2に接着する構成としてもよいし、また、接着剤でなく、両面テープにて貼り付ける構成としてもよく、表示パネル1を透光パネル2に接合する手段は特に制限されない。
【0037】
次に、表示パネル1と透光パネル2との配置が異なる他の構成の表示装置について説明する。図8は他の構成の表示装置の一部を拡大した横断面図である。
この表示装置では、透光パネル2が表示パネル1の前面から離間配置され、表示パネル1は透光パネル2に接合されていない点で実施の形態1,2と異なる。
【0038】
表示パネル1は略直方体をなし、前面及び後面にフィルム状の偏光板が接合され、表示パネル1の周縁部を前後に挾持する二つの枠体12,13が設けられ、該二つの枠体12,13の周方向複数位置がネジ等にて結合され、パネルモジュールに構成されている。
【0039】
表示パネル1の周縁部前側に配される一方の枠体12は、矩形の板状をなす環状板部12a及び該環状板部12aの外周縁から後方へ延出された延出枠部12bを有し、金属板を成形してなる。環状板部12aは外周側部分が内周側部分よりも後方に偏倚するように屈曲した断面を有し、内縁部の後面に、表示パネル1の周縁部前面に接触する防塵帯14が接着剤により貼付けられている。また、環状板部12aの内周側の前面には、透光パネル2の周縁部に接触する防塵スペーサ16が貼り付けてある。環状板部12aの外周側部分には、前記放熱部45のネジ穴45aの位置に対応する貫通孔12cが形成してある。
【0040】
表示パネル1の周縁部後側に配される他方の枠体13は、矩形の板状をなす環状板部13a及び該環状板部13aの外周縁から後方へ延出された延出枠部13bを有し、合成樹脂材にて成形されている。環状板部13aの内縁部前面には、表示パネル1の周縁部後面に接触する防塵帯15が接着剤により貼付けられている。環状板部13aの外周部には、前記放熱部45のネジ穴45aの位置に対応する貫通孔13cが形成してある。そして、枠体12の貫通孔12c及び枠体13の13cから放熱部45のネジ穴45aに雄螺子17がネジ込まれ、両方の枠体12,13が放熱部45に固定されている。
【0041】
以上のように構成された液晶表示装置の組立ては例えば次の(1) 〜(8) の工程で行う。
(1)作業台上に開放側を上向にして平置きされたカバー内分体8a内の両側部に発光ダイオード基板43,43を載置し、放熱部45をカバー内分体8aにネジ止めする。
(2) カバー内分体8a内の発光ダイオード基板43,43間に反射シート41を載置し、反射シート41の上に複数の導光板42を載置し、導光板42の両端側をカバー内分体8aに固定する。さらに導光板42上に拡散板5を載置し、拡散板5上に光学シート6を載置する。
(3) 表示パネル1及び該表示パネル1の周縁部を前後に挾持している二つの枠体12,13を、後側の枠体13が下向きとなるようにし、光学シート6の周縁部を枠体13の環状板部13aで防塵帯15を介して押さえるように配置し、該枠体12,13を放熱部45にネジ止めしてカバー内分体8aに保持させる。
(4) 透光パネル2を作業台上に平置きにし、該透光パネル2の周縁部後面に複数の結合体9(第1乃至第3の結合体9a,9b,9c)を両面テープ94等により取付ける。また、防塵スペーサ16を透光パネル2の周縁部2aの後面に接着剤にて貼り付ける。
(5)カバー内分体8aに保持されている二つの枠体12,13の向きを反転させて、前側の枠体12が下向きとなるように透光パネル2上に載置する。この際、環状板部12aの内周側部分の前面が防塵スペーサ16に当接する。
(6) 透光パネル2の周縁部2aの外周側後面に環体3を載置し、該環体3における延出凸部32の貫通孔32aに第3の結合体9cの筒形ボス92を嵌入し、該筒形ボス92内に雄螺子30を螺入し、環体3を透光パネル2に取付ける。この際、筒形ボス93の先端がカバー内分体8aの挿通孔81周りに当接し、受止められる。
(7) カバー内分体8aの挿通孔81から結合体9における筒形ボス93の小径孔に雄螺子82を螺入し、カバー内分体8aを透光パネル2に結合させる。
(8) カバー内分体8aの上側からカバー外分体8bを被嵌させ、カバー外分体8bの嵌入口部84を環状凹所34に嵌入し、カバー外分体8bにおける筒形ボス85の先端を、カバー内分体8aの凸形結合部83に当接し、筒形ボス85から凸形結合部83の嵌入孔83aに雄螺子86を螺入し、カバー外分体8bをカバー内分体8aに結合させる。
【0042】
以上説明した表示装置では、カバー8は、透光パネル2の周縁部後面に取付けられるカバー内分体8a、及び該カバー内分体8aに結合されるカバー外分体8bを有する構成としたが、その他、カバー外分体8bからなるカバーが透光パネル2の周縁部後面に取付けられる構成としてもよい。この場合、前記カバー内分体8aは光源部4を支持する支持体となる。
【0043】
また、以上説明した表示装置では、透光パネル2をガラス製としたが、その他、透光パネル2は、透光性を有する合成樹脂製であってもよい。
【0044】
また、以上説明した表示装置では、表示パネル1の後側に配される光源部4が、導光板42及び該導光板42の側面側に配される光源としての発光ダイオード44を有する構成としたが、その他、光源は冷陰極管等のランプであってもよい。また、光源部4は、導光板42の側面側に光源が配されるエッジ型バックライトである他、表示パネル1の後方直下に発光ダイオード、冷陰極管等のランプからなる光源が配される直下型バックライトであってもよく、光源部4の構成は特に制限されない。また、エッジ型バックライトの導光板42は、短冊形をなす複数が並置される構成である他、表示パネル1に対応する大きさの一枚が配される構成であってもよい。
【0045】
また、本発明に係る表示装置は液晶テレビジョン等の液晶表示装置である他、プラズマ表示装置、SEDディスプレイ等の表示装置であってもよい。
【符号の説明】
【0046】
1 表示パネル
1a 周縁部
2 透光パネル
2a 周縁部
4 光源部
8 カバー
10 防塵スペーサ
10A 防塵スペーサ
10B 防塵スペーサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像が表示される表示パネルを備えた表示装置において、
前記表示パネルの一面側に接合された透光パネルと、前記表示パネルの他面側を覆うカバーとを備え、前記透光パネルの周縁部と前記カバーの周縁部との間を閉塞する防塵スペーサが設けてあることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記透光パネルの周縁部は前記表示パネルの周縁部より外周側へ突出しており、
前記防塵スペーサは前記透光パネル及び表示パネルの両方の周縁部と前記カバーの周縁部とに接触していることを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記防塵スペーサは、前記透光パネル及び表示パネルの両方の周縁部に接触する部分が一体となった単一の部材であることを特徴とする請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記カバーは前記表示パネルの側に開口を有しており、
前記開口を通して前記表示パネルへ照明光を投射する光源部が前記カバーの内側に設けてあることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−191683(P2011−191683A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−59802(P2010−59802)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】