説明

表示装置

【課題】表示部が小さい場合にも、視認性を向上することが可能な表示装置を提供すること。
【解決手段】複合機は、設定項目が複数配列されたリスト画面を液晶ディスプレイに表示し、リスト画面において1つの設定項目を指定してフォーカス状態とし、OKキーが押下されることに応じて、フォーカス状態にある設定項目を選択して設定値の入力を受け付け可能な選択状態にする。また、複合機は、フォーカス表示手段と、非フォーカス表示手段と、を備える。フォーカス表示手段は、リスト画面を表示する際に、フォーカス状態にある設定項目について2段の表示を行い、一の段に設定項目を、他の段に設定値を、それぞれ表示する。非フォーカス表示手段は、リスト画面を表示する際に、フォーカス状態にない設定項目について1段の表示を行い、その段に設定項目を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定項目をリスト表示する表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、設定項目毎に設定値を変更するため、設定項目を表示部にリスト表示する表示装置がある。これに関連して、例えば、特許文献1には、電子カメラにおいて、設定項目を十字キーで選択する技術、特定の設定項目を拡大表示する技術、設定項目と設定値とを表示する技術、が開示されている。また、特許文献2には、携帯電話機において、複数のアイコンのうち1つを指定するフォーカスを上下左右キー(ジョイスティック)で移動する技術、フォーカスが当たったアイコンを拡大表示し、それ以外のアイコンは元のサイズで表示する技術、アイコンを選択することでそのアイコンに関連する設定項目の設定値を変更する画面を表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−281352号公報
【特許文献2】特開2002−261918号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示されるように設定項目と設定値とを横に並べて表示したのでは、横方向に表示領域が必要となる。よって、設定項目や設定値を示す文字列が長いと、省略して表示せざるを得ないことがあるなど、特に表示部が小さい場合に支障がある。また、特許文献2に開示されるようにアイコンを用いて設定項目を省略して表示したのでは、アイコンの表す設定項目が何なのか分かり辛いことがある。また、現在の設定値を参照するためには、その都度アイコンの選択が必要となり、ユーザの利便性が低下する。
【0005】
本発明は上記の課題に鑑み提案されたものである。本発明は、表示部が小さい場合にも、視認性を向上することが可能な表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る表示装置は、複数の設定項目の各々に設定された設定値に従って所定の機能を実行するため、設定項目が複数配列されたリスト画面を表示部に表示し、リスト画面において1つの設定項目を指定してフォーカス状態とし、所定の入力操作が行われることに応じて、フォーカス状態にある設定項目を選択して設定値の入力を受け付け可能な選択状態にする。表示装置の一例としては、電話機、FAX機、コピー機やこれらの複合機が挙げられる。また、所定の入力操作の一例としては、表示装置に設けられるOKキーの押下が挙げられる。
【0007】
本発明に係る表示装置は、フォーカス表示手段と、非フォーカス表示手段と、を備える。フォーカス表示手段は、リスト画面を表示する際に、フォーカス状態にある設定項目について2段の表示を行い、一の段に設定項目を、他の段に設定値を、それぞれ表示する。非フォーカス表示手段は、リスト画面を表示する際に、フォーカス状態にない設定項目について1段の表示を行い、その段に設定項目を表示する。
【0008】
これにより、設定項目のリスト表示において、フォーカス状態にある設定項目についてだけ設定値が表示される。よって、フォーカス状態にある設定項目が明確になるとともに、表示部が小さい場合にも、一度に表示することができる設定項目の数を確保することができる。設定項目のリスト表示において、フォーカス状態にある設定項目の設定値を同時に参照することができるので、現在の設定値を参照するだけのために設定項目を選択して表示画面を切り替える手間が省ける。
【0009】
また、設定項目と設定値とを上下に2段表示するため、横方向への表示領域の広がりを抑えることができる。よって、アイコン等による省略表示の必要がなく、文字列による分かり易い表示が可能となる。
【0010】
また、フォーカス表示手段は、上段に設定項目を表示し、下段に設定値を表示する、としてもよい。フォーカス表示手段は、一の段における一端に寄せて設定項目を表示し、他の段における、一の段における一端とは反対の端に寄せて設定値を表示する、とし、非フォーカス表示手段は、非フォーカス表示手段が表示する段における、一の段における一端と同じ端に寄せて設定項目を表示する、としてもよい。さらに、フォーカス表示手段は、設定項目を左揃えで表示し、設定値を右揃えで表示する、とし、非フォーカス表示手段は、設定項目を左揃えで表示する、としてもよい。
【0011】
これにより、単に上下に2段表示する場合と比較して、表示が詰まることなく、より見易くなる。よって、ユーザの利便性を向上することができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る表示装置によれば、表示部が小さい場合にも、視認性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】表示装置の一例である複合機の外観図及び構成図である。
【図2】設定項目及び設定値の一例である。
【図3】リスト画面の表示処理のフローチャートである。
【図4】フォーカス移動処理のフローチャートである。
【図5】リスト画面の一例である。
【図6】リスト再表示処理のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図面を参照して実施例を説明する。図1は、本発明の表示装置の一例として、複合機10の外観図及び構成図を示す。複合機10は、コピー機能、プリンタ機能、スキャナ機能、ファクシミリ機能、電話機能などを有する。図1の外観図に示されるように、複合機10の上面正面側には、液晶ディスプレイ50及び操作キー52が設けられている。液晶ディスプレイ50には、複合機10の状態に応じて、様々な画面が表示される。操作キー52は、上下左右キー、Copyキー、OKキー、Backキー、Stopキー、テンキー、等の複数のキーによって構成される。
【0015】
図1の構成図に示されるように、複合機10は、制御部12、液晶ディスプレイ50、操作キー52、印刷部54、スキャン部56、FAX部58、ネットワークインターフェイス60、等を有する。制御部12は、CPU14、ROM16、RAM30、NVRAM40、等を有する。
【0016】
CPU14は、ROM16に記憶されているプログラムに従って様々な処理を実行する。CPU14が実行する処理については、後で詳しく説明する。ROM16は、複合機10の基本的な動作を制御するための基本機能プログラム18を記憶している。基本機能プログラム18は、例えば、液晶ディスプレイ50における表示処理に用いられる。RAM30は、基本機能ワーク領域32を備える。基本機能ワーク領域32は、基本機能プログラム18に従って処理が実行される過程で生成される各種データを記憶するための記憶領域である。NVRAM40は、基本機能パラメータ記憶領域42を有する。基本機能パラメータ記憶領域42は、CPU14が基本機能プログラム18に従って処理を実行する際に利用される各種パラメータを記憶するための記憶領域である。
【0017】
ネットワークインターフェイス60は、LAN回線4に接続されている。複合機10は、外部に接続されたパーソナルコンピュータと通信可能であるとともに、インターネットにアクセス可能とされる。
【0018】
続いて、NVRAM40の基本機能パラメータ記憶領域42に記憶される、設定項目及び設定値について説明する。図2は、設定項目及び設定値の一例として、複合機10のコピー機能に関連する設定項目及び設定値の具体例を示す。図2に示されるように、本実施例では、複合機10のコピー機能に関連して、項目番号1〜10が付与された10の設定項目が存在し、設定項目毎に2〜5個の設定値が存在する。ユーザは、各設定項目の設定値を、複数の設定値の中から選択することができる。また、各設定項目に対して現在選択されている設定値がドット地で示されている。複合機10は、複数の設定項目の各々に設定された設定値に従って、コピー機能を実行する。
【0019】
上記のように構成された複合機10は、設定項目毎に設定値を変更するため、設定項目が複数配列されたリスト画面を液晶ディスプレイ50に表示する。複合機10は、例えば、待機画面を表示中にCopyキーが押下されると、リスト画面を表示する。そして、複合機10は、リスト画面を表示中にOKキーが押下されると設定値選択画面に遷移して設定値の選択を受け付け、Backキーが押下されると待機画面に戻る。また、複合機10は、設定値選択画面を表示中にBackキーが押下されると再びリスト画面に遷移し、Stopキーが押下されると待機画面に戻る。なお、表示画面の遷移と操作キー52との対応は、任意に設計することが可能である。例えば、リスト画面を表示している場合に、右キーで設定値選択画面に遷移するようにしてもよいし、左キーで待機画面に戻るようにしてもよい。以下では、図3乃至図6を参照して、複合機10において実行されるリスト画面の表示処理を説明する。
【0020】
図3は、リスト画面の表示処理のフローチャートである。リスト画面の表示処理は、例えば、待機画面を表示中にCopyキーが押下されることにより、開始される。S11において、CPU14は、設定項目のリスト画面を液晶ディスプレイ50に初期表示する。これにより、本実施例では、図5(A1)に示されるように、Quality、Enlarge/Reduce、Paper Typeの3つの設定項目が液晶ディスプレイ50に表示される。また、本実施例における初期表示では、CPU14は、設定項目Qualityを指定してフォーカス状態とし、設定項目Qualityとその現在の設定値Fastとを上下に2段表示する。なお、図5では、リスト画面の表示例の横に、リスト画面の表示処理に用いられる内部変数x、yが併記されている。ここで、xは、現在フォーカス状態にある設定項目の項目番号を示す内部変数である。yは、リスト画面に表示される3つの設定項目のうち一番上に表示される設定項目の項目番号を示す内部変数である。CPU14は、RAM30の基本機能ワーク領域32に記憶される内部変数x、yを用いてリスト画面の表示処理を行う。また、内部変数x、yの初期値は、x=1、y=1とされる。その結果、リスト画面の初期表示では、項目番号1の設定項目Qualityがフォーカス状態とされ、項目番号1の設定項目Quality、項目番号2の設定項目Enlarge/Reduce、項目番号3の設定項目Paper Typeが上から順に表示されることになる。
【0021】
S13において、CPU14は、ユーザによる操作キー52の押下に基づいて、キー入力の判断処理を行う。キー入力が上下キーである場合、CPU14は、S15のフォーカス移動処理、S17のリスト再表示処理を順に行い、S13に戻る。S15におけるフォーカス移動処理、S17におけるリスト再表示処理については、後述する。キー入力が左右キー、Backキー、OKキーである場合、CPU14は、S19に移行する。S19において、液晶ディスプレイ50の表示画面はリスト画面から待機画面又は設定値選択画面に遷移し、CPU14はリスト画面の表示処理を終了する。本実施例では、液晶ディスプレイ50の表示画面は、キー入力がBackキー若しくは左キーの場合に待機画面に遷移し、キー入力がOKキー若しくは右キーの場合に設定値選択画面に遷移する。また、OKキー若しくは右キーの入力に応じて設定値選択画面へ遷移するのに伴って、フォーカス状態にある設定項目が選択され、設定値の入力を受け付け可能な選択状態になる。キー入力が上下左右キー、Backキー、OKキー以外のその他のキーである場合、CPU14は、S21に移行する。S21において、CPU14は、共通デフォルトキー処理を行い、S13に戻る。共通デフォルトキー処理では、キー入力に従って既定の処理が行われる。例えば、キー入力がStopキーの場合、CPU14は、リスト画面の表示処理から抜けて、液晶ディスプレイ50の表示画面を待機画面に戻す。また、キー入力がテンキーの場合、CPU14は、キー入力が無効であることを示す拒否音を鳴らす。
【0022】
図3のS15におけるフォーカス移動処理について、図4を参照して説明する。S151において、CPU14は、キー入力が上キーであるか、下キーであるかを判断する。キー入力が上キーである場合、CPU14は、S152において、内部変数xが1であるか、1以外であるかを判断する。内部変数xが1である場合、CPU14は、S153において内部変数xに10を代入し、S154において内部変数yに8を代入し、フォーカス移動処理を終了する。S153、S154の処理に伴ってフォーカスが移動する様子の具体例を、図5(A1)、(A2)を参照して説明する。
【0023】
図5(A1)のリスト画面では、内部変数xが1であるため、項目番号1の設定項目Qualityがフォーカス状態にある。また、内部変数yが1であるため、上から順に項目番号1〜3の設定項目Quality、Enlarge/Reduce、Paper Typeが表示される。この状態で上キーが押下されると、S153、S154の処理によって、内部変数x、yは、x=10、y=8とされる。その結果、図5(A2)に示されるように、項目番号10の設定項目Book Copyがフォーカス状態とされ、上から順に項目番号8〜10の設定項目Stack/Sort、Page Layout、Book Copyが表示されることになる。
【0024】
また、S152において、内部変数xが1以外である場合、CPU14は、S155において内部変数xから1を減算し、S156において内部変数x、yについてx<yであるか否かを判断する。x<yである場合(S156:Yes)、CPU14は、S157において、内部変数yに内部変数xの値を代入し、フォーカス移動処理を終了する。x<yでない場合(S156:No)、CPU14は、S157をスキップして、フォーカス移動処理を終了する。S155、S156、S157の処理に伴ってフォーカスが移動する様子の具体例を、図5(B1)、(B2)と図5(C1)、(C2)とを参照して説明する。
【0025】
図5(B1)のリスト画面では、内部変数xが7であるため、項目番号7の設定項目Ink Save Modeがフォーカス状態にある。また、内部変数yが6であるため、上から順に項目番号6〜8の設定項目Contrast、Ink Save Mode、Stack/Sortが表示される。この状態で上キーが押下されると、S155の処理によって、内部変数xは、x=7−1=6とされる。内部変数yは6であるため、CPU14は、S156においてx<yでないと判断する。そのため、CPU14は、S157をスキップする。したがって、内部変数x、yは、x=6、y=6となる。その結果、図5(B2)に示されるように、項目番号6の設定項目Contrastがフォーカス状態とされ、上から順に項目番号6〜8の設定項目Contrast、Ink Save Mode、Stack/Sortが表示されることになる。
【0026】
図5(C1)のリスト画面では、内部変数xが7であるため、項目番号7の設定項目Ink Save Modeがフォーカス状態にある。また、内部変数yが7であるため、上から順に項目番号7〜9の設定項目Ink Save Mode、Stack/Sort、Page Layoutが表示される。この状態で上キーが押下されると、S155の処理によって、内部変数xは、x=7−1=6とされる。内部変数yは7であるため、CPU14は、S156においてx<yであると判断する。そのため、S157において、内部変数yは、y=x=6とされる。したがって、内部変数x、yは、x=6、y=6となる。その結果、図5(C2)に示されるように、項目番号6の設定項目Contrastがフォーカス状態とされ、上から順に項目番号6〜8の設定項目Contrast、Ink Save Mode、Stack/Sortが表示されることになる。
【0027】
一方、S151において、キー入力が下キーである場合、CPU14は、S158において、内部変数xが10であるか、10以外であるかを判断する。内部変数xが10以外である場合、CPU14は、S159において内部変数xに1を加算し、S160において内部変数x、yについてx>y+2であるか否かを判断する。x>y+2である場合(S160:Yes)、CPU14は、S161において、内部変数xから2を減算した値を内部変数yに代入し、フォーカス移動処理を終了する。x>y+2でない場合(S160:No)、CPU14は、S161をスキップして、フォーカス移動処理を終了する。S159、S160、S161の処理によって、フォーカスは、S155、S156、S157の処理とは対照的に移動する。
【0028】
また、S158において、内部変数xが10である場合、CPU14は、S162において内部変数xに1を代入し、S163において内部変数yに1を代入し、フォーカス移動処理を終了する。S162、S163の処理によって、フォーカスは、S153、S154の処理とは対照的に移動する。
【0029】
前述のように、CPU14は、図3のS13においてキー入力が上下キーである場合に、フォーカス移動処理を行う。CPU14は、リスト画面を表示中に上下キーが押下されるのに従って図4のフォーカス移動処理を行うことによって、フォーカスを上下に移動することができる。
【0030】
図3のS17におけるリスト再表示処理について、図6を参照して説明する。S171において、CPU14は、RAM30の基本機能ワーク領域32に記憶される第1カウンタiに0を代入し、以降のループ処理を行う。S172において、CPU14は、内部変数yの値と第1カウンタiの値との加算値を、RAM30の基本機能ワーク領域32に記憶される第2カウンタjに代入する。S173において、CPU14は、第2カウンタjの値と内部変数xの値とを比較し、j=xであるか否かを判断する。j=xである場合(S173:Yes)、CPU14は、S174において、RAM30の基本機能ワーク領域32から第1カウンタiの値と第2カウンタjの値とを読み出す。そして、CPU14は、3つの設定項目が表示されるリスト画面の上からi番目に、上段左揃えで項目番号jの設定項目を表示し、下段右揃えで項目番号jの設定項目の現在の設定値を表示する。また、j=xでない場合(S173:No)、CPU14は、S175において、RAM30の基本機能ワーク領域32から第1カウンタiの値と第2カウンタjの値とを読み出す。そして、CPU14は、3つの設定項目が表示されるリスト画面の上からi番目に、左揃えで項目番号jの設定項目を表示する。
【0031】
S176において、CPU14は、第1カウンタiに1を加算する。S177において、CPU14は、第1カウンタiについて、条件i>2を満たしているか否かを判断する。CPU14は、第1カウンタiが条件i>2を満たしていなければ、S172以降の処理を繰り返し、第1カウンタiが条件i>2を満たしていれば、ループを抜け、リスト再表示処理を終了する。
【0032】
前述のように、CPU14は、図3のS15におけるフォーカス移動処理の後、リスト再表示処理を行う。CPU14は、フォーカス移動処理において内部変数x、yが変化するのに応じて図6のリスト再表示処理を行うことによって、リスト画面を再表示する。これにより、図5に示されるように、フォーカス移動処理の結果がリスト画面上に反映され、フォーカス状態にある設定項目について、設定項目と設定値が上下に2段表示される。また、リスト画面において、3つの設定項目は左揃えで表示され、設定値は右揃えで表示される。
【0033】
本実施例の効果を以下に説明する。本実施例に係る複合機10では、設定項目のリスト画面において、フォーカス状態にある設定項目についてだけ設定値が表示される。よって、フォーカス状態にある設定項目が明確になるとともに、液晶ディスプレイ50が小さい場合にも、一度に表示することができる設定項目の数を確保することができる。そのため、本実施例のように、例えば、3つの設定項目を表示することが可能となる。また、設定項目のリスト画面において、フォーカス状態にある設定項目の設定値を同時に参照することができるので、現在の設定値を参照するだけのために設定項目を選択して設定値選択画面に遷移する手間が省ける。
【0034】
また、本実施例に係る複合機10では、設定項目のリスト画面において、設定項目と設定値とを上下に2段表示するため、横方向への表示領域の広がりを抑えることができる。よって、アイコン等による省略表示の必要がなく、設定項目や設定値を示す文字列が長い場合にも、文字列による分かり易い表示が可能となる。
【0035】
また、本実施例に係る複合機10では、設定項目のリスト画面において、3つの設定項目が左揃えで表示され、フォーカス状態にある設定項目の設定値が右揃えで表示される。これにより、表示が詰まることなく、より見易くなる。よって、ユーザの利便性を向上することができる。本実施例に係る複合機10によれば、液晶ディスプレイ50が小さい場合にも、視認性を向上することができる。
【0036】
以上、本発明の実施例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、上記の実施例を様々に変形、変更したものが含まれる。上記の実施例の変形例を以下に列挙する。
【0037】
本実施例では、複合機10のコピー機能に関連する設定項目及び設定値の具体例を挙げて説明したが、これに限られない。複合機10の有する他の機能、例えば、プリンタ機能やスキャナ機能やファクシミリ機能や電話機能やネットワーク通信機能に関連する設定項目及び設定値についても同様である。
【0038】
また、本実施例では、リスト画面において、3つの設定項目は左揃えで表示され、設定値は右揃えで表示される場合を説明したが、これに限られない。3つの設定項目を液晶ディスプレイ50の中央より左(若しくは右)に寄せて表示し、設定値を液晶ディスプレイ50の中央より右(若しくは左)に寄せて表示するようにしてもよい。また、フォーカス状態にある設定項目について、上段に設定値を表示し、下段に設定項目を表示するようにしてもよい。
【0039】
なお、特許請求の範囲との対応は以下の通りである。
液晶ディスプレイ50は表示部の一例、複合機10は表示装置の一例である。また、S174を実行するCPU14によってフォーカス表示手段が実現され、S175を実行するCPU14によって非フォーカス表示手段が実現される。
【符号の説明】
【0040】
10 複合機
12 制御部
14 CPU
50 液晶ディスプレイ
52 操作キー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の設定項目の各々に設定された設定値に従って所定の機能を実行するため、前記設定項目が複数配列されたリスト画面を表示部に表示し、前記リスト画面において1つの前記設定項目を指定してフォーカス状態とし、所定の入力操作が行われることに応じて、前記フォーカス状態にある前記設定項目を選択して前記設定値の入力を受け付け可能な選択状態にする表示装置において、
前記リスト画面を表示する際に、前記フォーカス状態にある前記設定項目について2段の表示を行い、一の段に前記設定項目を、他の段に前記設定値を、それぞれ表示するフォーカス表示手段と、
前記リスト画面を表示する際に、前記フォーカス状態にない前記設定項目について1段の表示を行い、その段に前記設定項目を表示する非フォーカス表示手段と、
を備えることを特徴とする表示装置。
【請求項2】
前記フォーカス表示手段は、上段に前記設定項目を表示し、下段に前記設定値を表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記フォーカス表示手段は、前記一の段における一端に寄せて前記設定項目を表示し、前記他の段における、前記一の段における一端とは反対の端に寄せて前記設定値を表示し、
前記非フォーカス表示手段は、前記非フォーカス表示手段が表示する段における、前記一の段における一端と同じ端に寄せて前記設定項目を表示する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記フォーカス表示手段は、前記設定項目を左揃えで表示し、前記設定値を右揃えで表示し、
前記非フォーカス表示手段は、前記設定項目を左揃えで表示する
ことを特徴とする請求項3に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−76339(P2011−76339A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−226669(P2009−226669)
【出願日】平成21年9月30日(2009.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】