説明

装置接続インターフェース

【課題】
本発明は、制御元に対する処理負荷を大幅に低減させるようにする。
【解決手段】
本発明は、装置接続インターフェース4A乃至4Dに対し、複数のビデオテープレコーダ2A乃至2Dを直列接続し環状の確認信号伝送線路50と通知信号伝送線路51とを形成させ、当該確認信号伝送線路50を介して状態確認信号を循環させて伝送させると共に、通知信号伝送線路51を介して状態通知信号を循環させて伝送させるための第1及び第2の一方向信号伝送用端子並びに第1及び第2の他方向信号伝送用端子を有する一対の第1及び第2のコネクタ10及び15を設ける。従って複数のビデオテープレコーダ2A乃至2Dに対し互いの状態を確認させながら処理を実行させ、制御元に対する処理負荷を大幅に低減させ得る装置接続インターフェースを実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は装置接続インターフェースに関し、例えばビデオカメラで被写体を撮影して得られる映像音声データを、複数のビデオテープレコーダで記録再生する記録再生システムに適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来の記録再生システムは、制御装置に対し複数のビデオテープレコーダが個別に接続され、当該制御装置の制御の元に、ビデオカメラから出力される映像音声データを何れかのビデオテープレコーダで記録し、その記録が終了すると、引き続き他のビデオテープレコーダで当該映像音声データを記録していた。また記録再生システムは、制御装置の制御の元に、何れかのビデオテープレコーダで映像音声データを再生し、その再生が停止すると、引き続き他のビデオテープレコーダで映像音声データを再生していた(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2001−218145公報(第3頁、第4頁、第5頁、第6頁、図3、図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところがかかる構成の記録再生システムにおいては、制御装置が複数台のビデオテープレコーダの状態を常に確認しながら、これらビデオテープレコーダを制御しなければならず、制御装置に対する処理負荷が増大するという問題があった。
【0004】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、制御元に対する処理負荷を大幅に低減し得る装置接続インターフェースを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
かかる課題を解決するため本発明においては、装置接続インターフェースに対し、複数の制御対象装置を直列接続し、環状の信号伝送線路を形成させ、当該形成された信号伝送線路を介して制御対象装置に対する状態確認用の状態確認信号を循環させて伝送させると共に、個々の制御対象装置の状態を通知する状態通知信号を循環させて伝送させるための信号伝送用端子をそれぞれ有する一対の第1及び第2のコネクタを設けるようにした。
【0006】
従って本発明では、複数の制御対象装置に対し、制御元から制御信号を受け取らせるものの、互いの状態を確認させながら当該確認させた状態に合わせて制御信号に応じた処理を実行させることができ、その結果、複数の制御対象装置を直列接続させる場合でも、制御元に対し、常に制御対象装置の状態を確認させて的確なタイミングで制御信号を送信させる等して制御時の処理負荷が著しく増大することを未然に回避することができる。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、装置接続インターフェースに対し、複数の制御対象装置を直列接続し、環状の信号伝送線路を形成させ、当該形成された信号伝送線路を介して制御対象装置に対する状態確認用の状態確認信号を循環させて伝送させると共に、個々の制御対象装置の状態を通知する状態通知信号を循環させて伝送させるための信号伝送用端子をそれぞれ有する一対の第1及び第2のコネクタを設けるようにしたことにより、複数の制御対象装置に対し、制御元から制御信号を受け取らせるものの、互いの状態を確認させながら当該確認させた状態に合わせて制御信号に応じた処理を実行させることができ、その結果、複数の制御対象装置を直列接続させる場合でも、制御元に対し、常に制御対象装置の状態を確認させて的確なタイミングで制御信号を送信させる等して制御時の処理負荷が著しく増大することを未然に回避することができ、かくして制御元に対する処理負荷を大幅に低減させ得る装置接続インターフェースを実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0009】
図1において、1は全体として本発明による記録再生システムを示し、複数のビデオテープレコーダ2A乃至2Dと、1台のビデオカメラ3とが順次装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して直列接続されて構築されている。各ビデオテープレコーダ2A乃至2Dは、それぞれ同様構成でなり、オス型及びメス型の一対のコネクタが設けられている。またビデオカメラ3にも、ビデオテープレコーダ2A乃至2Dに設けられた一対のコネクタと同様に形成されたオス型及びメス型の一対のコネクタが設けられている。
【0010】
この場合、1台目のビデオテープレコーダ2Aは、当該ビデオテープレコーダ2Aに設けられた例えばオス型のコネクタ(以下、これを第1のコネクタと呼ぶ)と、ビデオカメラ3に設けられた対応するメス型のコネクタ(以下、これを第2のコネクタと呼ぶ)と、1本のケーブルの一端及び他端に第1及び第2のコネクタが設けられて形成されたコネクタケーブルとからなる装置接続インターフェース4Aを介してビデオカメラ3と接続されている。因みにかかるコネクタケーブルは、一端及び他端の第1及び第2のコネクタの対応する端子同士が、それぞれ1本のケーブル内にまとめて収納された伝送線を介して導通されている。またビデオカメラ3は、当該ビデオカメラ3に設けられた第1のコネクタと、2台目のビデオテープレコーダ2Bに設けられた対応する第2のコネクタと、コネクタケーブルとからなる装置接続インターフェース4Bを介して当該2台目のビデオテープレコーダ2Bと接続されている。同様に2台目及び3台目のビデオテープレコーダ2B及び2Cや3台目及び4台目のビデオテープレコーダ2C及び2Dも、それぞれ互いの対応する第1及び第2のコネクタとコネクタケーブルとからなる装置接続インターフェース4C及び4Dを介して接続されている。
【0011】
因みにビデオカメラ3には、例えば1台目のビデオテープレコーダ2Aを、互いの対応する第1及び第2のコネクタのみを装置接続インターフェースとして用いて、これら第1及び第2のコネクタを介して直接接続することもできる。またビデオカメラ3には、第1及び第2のコネクタが設けられたカメラアダプタ(図示せず)を、互いの対応する第1及び第2のコネクタを介して直接接続することもできる。この場合、カメラアダプタは、マイクロホン等を接続可能に形成されている。従ってビデオカメラ3は、カメラアダプタが接続されると、例えばマイクロホン5を介して周囲の音声を集音して得られる音声データを当該カメラアダプタ経由で取り込むことができる。さらにビデオテープレコーダ2A乃至2Dは、第1及び第2のコネクタが設けられたビデオアダプタ(図示せず)を、互いの対応する第1及び第2のコネクタを介して直接接続することもできる。この場合、ビデオアダプタには、モニタ及びスピーカへ映像データ及び音声データを出力するためのデータ出力端子や、他の再生装置から供給される映像データ及び音声データを入力するためのデータ入力端子等の入出力端子等が設けられている。従ってビデオテープレコーダ2A乃至2Dは、ビデオアダプタが接続されていると、当該ビデオアダプタを介して映像データ及び音声データをモニタ及びスピーカに出力し、又は外部の再生装置から供給される映像データ及び音声データを取り込むことができる。
【0012】
そしてカメラアダプタは、一方の第1又は第2のコネクタによりビデオカメラ3と接続された状態で、当該カメラアダプタとビデオテープレコーダ2A乃至2D(又はビデオアダプタ)との互いに対応する第1及び第2のコネクタとコネクタケーブルとからなる(又は互いの対応する第1及び第2のコネクタのみからなる)装置接続インターフェースを介してこれらビデオテープレコーダ2A乃至2D(又はビデオアダプタ)と接続することもできる。またビデオアダプタは、一方の第1又は第2のコネクタによりビデオテープレコーダ2A乃至2Dと接続された状態で、当該ビデオアダプタと他のビデオテープレコーダ2A乃至2D又はビデオカメラ3との互いに対応する第1及び第2のコネクタとコネクタケーブルからなる(又は互いの対応する第1及び第2のコネクタのみからなる)装置接続インターフェースを介してこれら他のビデオテープレコーダ2A乃至2D又はビデオカメラ3と接続することもできる。さらにビデオテープレコーダ2A乃至2Dは、一方の第1又は第2のコネクタによりビデオアダプタと接続された状態で、当該ビデオテープレコーダ2A乃至2Dと、他のビデオアダプタやビデオテープレコーダ2A乃至2D、ビデオカメラ3等との互いに対応する第1及び第2のコネクタとコネクタケーブルからなる(又は互いの対応する第1及び第2のコネクタのみからなる)装置接続インターフェースを介してこれら他のビデオアダプタやビデオテープレコーダ2A乃至2D、ビデオカメラ3等と接続することもできる。
【0013】
ところで図2及び図3に示すように、第1のコネクタ10は、ほぼ直方体状のコネクタ本体部11を有している。そしてコネクタ本体部11は、幅広の一方の側面11A側がビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3の筐体、コネクタケーブルに設けられたケーブルの一端に取り付けられている。またコネクタ本体部11は、幅広の他方の側面11Bに、板状部材が筒状に折り曲げられて形成されたコネクタ接続案内板12が垂設されている。コネクタ本体部11のかかる側面11Bにおいてコネクタ接続案内板12により囲まれたほぼ台形状の部分(以下、これを端子配置面と呼ぶ)11Cには、台形底辺側に、比較的太い所定径の導電性ピンでなる7本の第1の端子13A乃至13Gが当該端子配置面11Bの長手方向(以下、これを配置面長手方向と呼ぶ)とほぼ並行に一列に並べられて植設されている。さらに端子配置面11Cには、台形上辺側に、第1の端子13A乃至13Gよりも細い径の17本の導電性ピンでなる第2の端子14A乃至14Qが配置面長手方向とほぼ並行に一列に並べられて植設されている。
【0014】
一方、図4に示すように、第2のコネクタ15は、特に図示はしないが、直方体状のコネクタ本体部16の幅広の一方の側面側がビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3の筐体、コネクタケーブルに設けられたケーブルの他端に取り付けられている。またかかるコネクタ本体部16の幅広の他方の側面16Aには、第1のコネクタ10のコネクタ接続案内板12と嵌合するコネクタ接続案内板17が垂設されている。そして第2のコネクタ15は、コネクタ本体部16のかかる側面16Aにおいてコネクタ接続案内板17により囲まれたほぼ台形状の端子配置面16Bに、第1のコネクタ10に植設された各第1の端子13A乃至13G及び各第2の端子14A乃至14Qにそれぞれ対応する導電性挿入孔でなる第3及び第4の端子18A乃至18G及び19A乃至19Qが穿設されている。
【0015】
そして第1及び第2のコネクタ10及び15は、1列に並べられた第2及び第4の端子14A乃至14Q及び19A乃至19Qのうち、互いに対応する例えば中央位置の3本の第2の端子14H乃至14J及び3個の第4の端子19H乃至19Jが電力供給用の給電端子に固定的に割り当てられている。このためビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3は、自己に設けられたバッテリから供給される電力や、外部の商用電源から供給される電力で動作することもできるが、例えばビデオアダプタから第1のコネクタ10及び第2のコネクタの給電端子(すなわち、第2の端子14H乃至14J及び第4の端子19H乃至19J)を介して供給される電力で動作することもできる。
【0016】
また図5に示すように、第1及び第2のコネクタ10及び15は、1列に並べられた第1及び第3の端子13A乃至13G及び18A乃至18Gのうち、互いに対応する例えば中央位置の1本の第1の端子13D及び1個の第3の端子18Dがそれぞれ接地用のグランド端子に固定的に割り当てられている。この場合、グランド端子に割り当てられた第1の端子13Dの長さは、他の第1の端子13A乃至13C及び13E乃至13Gの長さよりも長く選定されている。従ってビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)と、装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して接続されるとき、まずグランド端子(すなわち、第1の端子13D及び第3の端子18D)を介して互いのグランドを共通にした後、給電端子(すなわち、第2の端子14H乃至14J及び第4の端子19H乃至19J)を介して電力を供給する。これによりビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、接続相手の他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)内部で回路に規定以上の電流が流れて故障することを未然に回避している。
【0017】
さらに第1及び第2のコネクタ10及び15は、第1及び第3の端子13A乃至13G及び18A乃至18Gのうち、グランド端子を除く残り全ての第1及び第3の端子13A乃至13C並びに13E乃至13G及び18A乃至18C並びに18E乃至18GがそれぞれHD−SDI(High Definition Serial Digital Interface)規格のフォーマットに準じた映像音声データ送受信用のデータ送受信端子に固定的に割り当てられている。この場合、第1のコネクタ10では、データ送受信端子に割り当てられた第1の端子13A乃至13C並びに13E乃至13Gのうち、例えば一方の端から数えて1番目及び2番目並びに6番目及び7番目の4本の第1の端子13A及び13B並びに13F及び13Gが、ビデオカメラ3からビデオテープレコーダ2A乃至2Dへ映像音声データを伝送する方向(以下、これを第1方向と呼ぶ)に当該映像音声データを伝送させるためのデータ送受信端子(以下、これを特に第1方向データ伝送用端子と呼ぶ)に割り当てられている。また第2のコネクタ15も、データ送受信端子に割り当てられた第3の端子18A乃至18C並びに18E乃至18Gのうち、第1のコネクタ10の第1方向データ伝送用端子に対応する第3の端子18A及び18B並びに18F及び18G(すなわち、一方の端から数えて1番目及び2番目並びに6番目及び7番目の4個の第3の端子18A及び18B並びに18F及び18G)が第1方向データ伝送用端子に割り当てられている。
【0018】
これに対して第1のコネクタ10では、データ送受信端子に割り当てられた第1の端子13A乃至13C並びに13E乃至13Gのうち、例えばグランド端子に割り当てられた第1の端子13Dに隣接する2本の第1の端子13C及び13Eが、ビデオテープレコーダ2A乃至2Dからビデオカメラ3に映像音声データを伝送する方向(以下、これを第2方向と呼ぶ)に当該映像音声データを伝送させるためのデータ送受信端子(以下、これを特に第2方向データ伝送用端子と呼ぶ)に割り当てられている。また第2のコネクタ15も、データ送受信端子に割り当てられた第3の端子18A乃至18C並びに18E乃至18Gのうち、第1のコネクタ10の第2方向データ伝送用端子に対応する第3の端子18C及び18E(すなわち、グランド端子に割り当てられた第3の端子18Dに隣接する2個の第3の端子18C及び18E)が第2方向データ伝送用端子に割り当てられている。
【0019】
そしてビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)と装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して接続されたとき、かかる4つの第1方向データ伝送用端子(すなわち、第1の端子13A及び13B並びに13F及び13G及び第3の端子18A及び13B並びに18F及び18G)全て、又は何れか3つ、さらには何れか2つを選択的に用いて種々のフォーマットの映像音声データを第1方向に伝送することができる。すなわちビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、4つの第1方向データ伝送用端子を全て用いる場合、例えば2つの第1方向データ伝送用端子を介して、4:4:4 60Pフォーマットの映像音声データを構成するオッド(Odd )データを対応する音声データと共に第1方向に伝送し、かつ残りの2つの第1方向データ伝送用端子を介してイーブン(Even)データを対応する音声データと共に第1方向に伝送することができる。またビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、4つの第1方向データ伝送用端子のうち例えば2つの第1方向データ伝送用端子を介して、4:4:4 60Pフォーマットよりも1秒当たりのフレーム数を減少させた映像音声データを構成するオッドデータを対応する音声データと共に第1方向に伝送し、かつ残りの2つの第1方向データ伝送用端子を介してかかる映像音声データを構成するイーブンデータを対応する音声データと共に第1方向に伝送することもできる。
【0020】
さらにビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、4つの第1方向データ伝送用端子のうち例えば2つの第1方向データ伝送用端子を介して、4:4:4フォーマットの映像音声データを第1方向に伝送し、かつ残りの2つの第1方向データ伝送用端子を介して4:4:4フォーマットの他の映像音声データを第1方向に伝送することもできる。さらにビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、4つの第1方向データ伝送用端子のうち例えば2つの第1方向データ伝送用端子を介して、4:4:4フォーマットの映像音声データを第1方向に伝送し、かつ残りの2つの第1方向データ伝送用端子をそれぞれ介して4:2:2フォーマットの2種類の映像音声データを第1方向に伝送することもできる。さらにビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、4つの第1方向データ伝送用端子をそれぞれ介して、4:2:2フォーマットの4種類の映像音声データを第1方向に伝送することもできる。
【0021】
またビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、4つの第1方向データ伝送用端子のうち3つを用いる場合、例えば2つの第1方向データ伝送用端子を介して、4:4:4フォーマットの映像音声データを第1方向に伝送し、かつ残りの1つの第1方向データ伝送用端子を介して4:2:2フォーマットの映像音声データを第1方向に伝送することができる。
【0022】
さらにビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、4つの第1方向データ伝送用端子のうち2つを用いる場合、当該2の第1方向データ伝送用端子を介して、4:4:4フォーマットの映像音声データを第1方向に伝送することができる。またビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、2つの第1方向データ伝送用端子のうち1つの第1方向データ伝送用端子を介して、4:2:2 60Pフォーマットの映像音声データを構成するオッドデータを対応する音声データと共に第1方向に伝送し、かつ残りの1つの第1方向データ伝送用端子を介してイーブンデータを対応する音声データと共に第1方向に伝送することもできる。さらにビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、2つの第1方向データ伝送用端子をそれぞれ介して、4:2:2フォーマットの2種類の映像音声データを第1方向に伝送することもできる。
【0023】
一方、ビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)と装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して接続されたとき、2つの第2方向データ伝送用端子を介して、4:4:4フォーマットの映像音声データを第2方向に伝送することができる。またビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、2つの第2方向データ伝送用端子のうち1つの第2方向データ伝送用端子を介して、4:2:2 60Pフォーマットの映像音声データを構成するオッドデータを対応する音声データと共に第2方向に伝送し、かつ残りの1つの第2方向データ伝送用端子を介してイーブンデータを対応する音声データと共に第2方向に伝送することもできる。さらにビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、2つの第2方向データ伝送用端子をそれぞれ介して、4:2:2フォーマットの2種類の映像音声データを第2方向に伝送することもできる。
【0024】
ところで第1及び第2のコネクタ10及び15は、1列に並べられた第2及び第4の端子14A乃至14Q及び19A乃至19Qのうち、互いに対応する例えば一方の端から数えて1番目及び2番目に位置する2本の第2の端子14A及び14B並びに2個の第4の端子19A及び19Bが一対の平衡伝送路を介して制御信号等の各種信号を、直列接続されたビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3に対する一方の接続始端(例えば、ビデオテープレコーダ2A)から他方の接続終端(例えば、ビデオテープレコーダ2D)への一方向(以下、これを接続一方向と呼ぶ)に伝送するための第1の一方向信号伝送用端子に固定的に割り当てられている。また第1及び第2のコネクタ10及び15は、1列に並べられた第2及び第4の端子14A乃至14Q及び19A乃至19Qのうち、互いに対応する例えば一方の端から数えて3番目及び4番目に位置する2本の第2の端子14C及び14D並びに2個の第4の端子19C及び19Dが一対の平衡伝送路を介して制御信号等の各種信号を、直列接続された複数のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3に対する他方の接続終端から一方の接続始端への他方向(以下、これを接続他方向と呼ぶ)に伝送するための第1の他方向信号伝送用端子に固定的に割り当てられている。
【0025】
さらに第1及び第2のコネクタ10及び15は、1列に並べられた第2及び第4の端子14A乃至14Q及び19A乃至19Qのうち、互いに対応する例えば一方の端から数えて16番目及び17番目に位置する2本の第2の端子14P及び14Q並びに2個の第4の端子19P及び19Qが一対の平衡伝送路を介して制御信号等の各種信号を接続一方向に伝送するための第2の一方向信号伝送用端子に固定的に割り当てられている。さらに第1及び第2のコネクタ10及び15は、1列に並べられた第2及び第4の端子14A乃至14Q及び19A乃至19Qのうち、互いに対応する例えば一方の端から数えて14番目及び15番目に位置する2本の第2の端子14N及び14O並びに2個の第4の端子19N及び19Oが一対の平衡伝送路を介して制御信号等の各種信号を接続他方向に伝送するための第2の他方向信号伝送用端子に固定的に割り当てられている。
【0026】
さらに第1及び第2のコネクタ10及び15は、1列に並べられた第2及び第4の端子14A乃至14Q及び19A乃至19Qのうち、互いに対応する例えば一方の端から数えて5番目に位置する1本の第2の端子14E及び1個の第4の端子19Eが例えば1秒当たり30フレームの映像データの同期信号を送受信するための同期信号伝送用端子に固定的に割り当てられている。さらに第1及び第2のコネクタ10及び15は、1列に並べられた第2及び第4の端子14A乃至14Q及び19A乃至19Qのうち、互いに対応する例えば一方の端から数えて6番目に位置する1本の第2の端子14F及び1個の第4の端子19Fが他の各種信号等の送受信に適宜割り当て可能な予備の送受信端子に固定的に割り当てられている。
【0027】
これに加えて第1及び第2のコネクタ10及び15は、1列に並べられた第2及び第4の端子14A乃至14Q及び19A乃至19Qのうち、互いに対応する例えば一方の端から数えて7番目に位置する(すなわち、給電端子に隣接する)1本の第2の端子14G及び1個の第4の端子19Gが接続相手を識別するための装置識別用端子に固定的に割り当てられている。またビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、それぞれ内部で自己識別用の所定電圧値でなる電圧信号を生成している。従ってビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)と装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して接続されたとき、かかる装置識別用端子(すなわち、第2の端子14G及び第4の端子19G)を介して、接続相手の内部で生成されている電圧信号を取り込む。これによりビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、接続相手から取り込んだ電圧信号の電圧値に応じて当該接続相手をビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)の何れであるかを識別する。
【0028】
そしてビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、接続相手によっては機能や送受信する信号の種類が異なるため、その識別した接続相手に応じて当該接続相手との接続に用いられている第1及び第2のコネクタ10及び15における残りの第2及び第4の端子14K乃至14M及び19K乃至19Mに対する機能的な割り当てを設定する。
【0029】
すなわちビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、接続相手が他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタ)の場合、当該接続相手との接続に用いられている第1及び第2のコネクタ10及び15において一方の端から数えて11番目及び12番目に位置する2本の第2の端子14K及び14L並びに2個の第4の端子19K及び19Lを、他の各種信号等の送受信に適宜割り当て可能な予備の送受信端子に割り当てる。またビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、接続相手との接続に用いられている第1及び第2のコネクタ10及び15において互いに対応する例えば一方の端から数えて13番目に位置する1本の第2の端子14M及び1個の第4の端子19Mを、例えば1秒当たり24フレームの映像データの同期信号を送受信するための同期信号伝送用端子に割り当てる。
【0030】
これに対してビデオカメラ3(又はカメラアダプタ)は、接続相手がカメラアダプタ(又はビデオカメラ3)の場合、当該接続相手との接続に用いられている第1及び第2のコネクタ10及び15において互いに対応する例えば一方の端から数えて11番目に位置する1本の第2の端子14K及び1個の第4の端子19Kを、音声データを構成するL(Left)チャンネルのデータ及びR(Right )チャンネルのデータをそれぞれ識別するための識別情報と、これらチャンネル毎の同期信号とをカメラアダプタからビデオカメラ3に送信するための識別情報伝送用端子に割り当てる。またビデオカメラ3(又はカメラアダプタ)は、接続相手との接続に用いられている第1及び第2のコネクタ10及び15において一方の端から数えて12番目に位置する1本の第2の端子14L及び1個の第4の端子19Lを、例えば音声データの同期信号をカメラアダプタからビデオカメラ3に送信する同期信号伝送用端子に割り当てる。さらにビデオカメラ3(又はカメラアダプタ)は、接続相手との接続に用いられている第1及び第2のコネクタ10及び15において互いに対応する例えば一方の端から数えて13番目に位置する1本の第2の端子14M及び1個の第4の端子19Mを、例えば音声データをカメラアダプタからビデオカメラ3側に送信するためのデータ伝送用端子に割り当てる。
【0031】
このようにしてビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)は、接続相手に応じて第1及び第2のコネクタ10及び15の端子に対し伝送すべき信号の割り当てを適宜変更することで、限られた端子を有効に使って接続相手の機能に応じた信号の伝送を実現している。
【0032】
ここで図6に示すように、ビデオテープレコーダ2A乃至2Dには、何れに対しても、記録開始命令や記録停止命令等の各種制御命令を入力可能なコントローラ25を接続し得るようになされている。かかるコントローラ25は、当該コントローラ25が接続されたビデオテープレコーダ2A乃至2Dを直接制御するための各種制御命令を入力させることができると共に、当該ビデオテープレコーダ2A乃至2Dに直列接続された他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(及びビデオアダプタ及びカメラアダプタ)を制御するための各種制御命令を入力させることもできる。
【0033】
ビデオテープレコーダ2A乃至2Dは、コントローラ25が接続されている場合、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に対する制御元になり、当該コントローラ25からコントローラインターフェース26を介して入力される各種制御命令に応じて、中央処理ユニット(CPU:Central Processing Unit )27がROM(Read Only Memory)28に予め記憶している各種プログラムをRAM(Random Access Memory)29上で展開し、当該展開した各種プログラムに従って全体を統括的に制御して各種処理を実行する。
【0034】
この場合、中央処理ユニット27は、例えば記録再生システム1の構築に先立ち、RAM29に自己のビデオテープレコーダ2A乃至2D固有の装置識別情報を予め記憶していると共に、当該記録再生システム1の構築に用いられる他の全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)固有の装置識別情報も予め記憶している。
【0035】
そして中央処理ユニット27は、自己のビデオテープレコーダ2A乃至2Dに他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(又はビデオアダプタやカメラアダプタ)が接続されたことを検出すると、接続装置確認要求信号を生成しこれを入出力処理部30から装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して当該他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(及びビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に送信する。その結果、中央処理ユニット27は、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(又はビデオアダプタ及びカメラアダプタ)から装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して送信された装置識別情報を入出力処理部30を介して受信する。これにより中央処理ユニット27は、その受信した装置識別情報とRAM29内の装置識別情報とを比較し、得られた比較結果に応じて、自己のビデオテープレコーダ2A乃至2Dに対し予め登録された正規の装置が接続されているか否かを判別する。また中央処理ユニット27は、この際に接続装置確認要求信号をシステム構築に用いられた全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)にも循環させて伝送している。従って中央処理ユニット27は、システム構築に用いられた全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)から接続装置確認要求信号の受信に応じて返送される装置識別情報も入出力処理部30を介して受信し、これら全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)についても正規の装置であるか否かを判別する。
【0036】
また中央処理ユニット27は、動作状態検出部31により自己のビデオテープレコーダ2A乃至2Dにおける各種処理の実行の有無や各種処理の実行状況等を自己の状態として継続的に検出し、当該検出した自己の状態を示す状態情報をRAM29に記憶するようにしてその内容を適宜更新する。また中央処理ユニット27は、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の状態を確認するための状態確認信号を生成すると共に、自己の状態を示す状態情報に自己の装置識別情報を付加して自己の状態を他の装置に通知するための状態通知信号を生成する。そして中央処理ユニット27は、かかる状態確認信号と自己の状態通知信号とを入出力処理部30から装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に送信する。
【0037】
このようにして中央処理ユニット27は、直列接続されている自己のビデオテープレコーダ2A乃至2D及び他のビデオテープレコーダ2A乃至2D並びにビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)で状態確認信号及び自己の状態通知信号を循環させて伝送させる。そして中央処理ユニット27は、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に対し、それぞれ状態確認信号の受信に応じて相手の最新の状態を通知するための状態通知信号を生成させ、当該生成させた状態通知信号も状態確認信号と共に循環させて伝送させる。
【0038】
これにより中央処理ユニット27は、直列接続されている全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の状態を確認する共に、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に対しても全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の状態を確認させることができる。
【0039】
また中央処理ユニット27は、コントローラ25を介して制御対象の装置(すなわち、他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3、ビデオアダプタ、カメラアダプタ)が指定されると共に、当該指定された装置に対する制御命令が入力されると、かかる制御命令に制御対象の装置の装置識別情報(すなわち、すでに確認した正規の装置の装置識別情報)を付加して制御信号を生成する。これにより中央処理ユニット27は、かかる制御信号を入出力処理部30から装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して制御対象の装置に送信する。
【0040】
一方、中央処理ユニット27は、自己のビデオテープレコーダ2A乃至2Dにコントローラ25が接続されていない場合でも、上述と同様にシステム構築に用いられた全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)について装置識別情報を取得して正規の装置であるか否かを判別している。また中央処理ユニット27は、自己のビデオテープレコーダ2A乃至2Dにコントローラ25が接続されていない場合、他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dから装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して制御信号が送信されると、かかる制御信号を入出力処理部30を介して受信しながら、当該受信した制御信号のうち、これに付加されている装置識別情報に基づき自己宛の制御信号を特定する。そして中央処理ユニット27は、自己宛の制御信号に応じてROM28から予め記憶している各種プログラムを読み出してRAM29上で展開することにより、当該展開した各種プログラムに従って全体を統括的に制御して制御信号に応じた各種処理を実行する。
【0041】
このようにして中央処理ユニット27は、コントローラ25を介して直接又は他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)を介して間接的に入力された制御信号として例えば記録開始信号を受け取ると、当該他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3等から送信された映像音声データを入出力処理部30を介して受信すると共に、その受信した映像音声データをバッファメモリ32を介して記録再生部33に送出する。これにより中央処理ユニット27は、記録再生部33によりビデオテープに映像音声データを記録する。因みに中央処理ユニット27は、制御信号に応じて、映像音声データをそのまま記録することもできるが、例えばバッファメモリ32に映像音声データを一時蓄積した際に、1秒当たりのフレーム数を削減するようにフォーマット変換してビデオテープに記録することもできる。
【0042】
また中央処理ユニット27は、コントローラ25を介して直接又は間接的に入力された制御信号として例えば再生開始信号を受け取ると、記録再生部33によりビデオテープから映像音声データを再生する。そして中央処理ユニット27は、その映像音声データを、新たに記録処理し、又はモニタ及びスピーカに対する出力処理等を実行する他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオアダプタ等に入出力処理部30から装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して送信する。
【0043】
一方、図7に示すように、ビデオカメラ3は、中央処理ユニット40がROM41に予め記憶しているOS等の基本プログラムや各種アプリケーションプログラムをRAM42上で展開し、当該展開した基本プログラム及び各種アプリケーションプログラムに従って全体を統括的に制御して各種処理を実行する。これにより中央処理ユニット40は、上述したビデオテープレコーダ2A乃至2Dの場合と同様にシステム構築に用いられた全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)について装置識別情報を取得して正規の装置であるか否かを判別している。また中央処理ユニット40は、動作状態検出部43により自己のビデオカメラ3における各種処理の実行の有無や各種処理の実行状況等を自己の状態として継続的に検出し、当該検出した自己の状態を示す状態情報をRAM42に記憶するようにしてその内容を適宜更新する。そして中央処理ユニット40は、制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dから装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して送信された状態確認信号を入出力処理部44を介して受信すると、これに応じてRAM42に記憶している状態情報により、最新の自己の状態を通知するための状態通知信号を生成する。これにより中央処理ユニット40は、かかる状態通知信号を入出力処理部44から装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して他のビデオテープレコーダ2A乃至2D(又はビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に送信して自己の状態を通知する。
【0044】
また中央処理ユニット40は、制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dから装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して送信された制御信号として例えば撮影開始信号を入出力処理部44を介して受信すると、撮像部45を介して被写体を撮像すると共に、その結果得られた映像データをデータ処理部46に送出する。そして中央処理ユニット40は、このとき外部のカメラアダプタから送信された、被写体周囲の音声でなる音声データを入出力処理部44を介してデータ処理部46に取り込む。これにより中央処理ユニット40は、データ処理部46により映像データ及び音声データを同期させて映像音声データとし、これを入出力処理部44から装置接続インターフェース4A乃至4Dを介してビデオテープレコーダ2A乃至2D(又はビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に送信する。
【0045】
次いで図8及び図9を用いて、記録再生システム1における状態確認信号及び状態通知信号の伝送について説明する。ただし記録再生システム1では、ビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)において、予め状態確認信号を伝送するための信号伝送線路(以下、これを確認信号伝送線路と呼ぶ)50と状態通知信号を伝送するための信号伝送線路(以下、これを通知信号伝送線路と呼ぶ)51とを兼用するように形成するか、又は個別に形成するかを設定し得る。従って、以下には、まず確認信号伝送線路50と通知信号伝送線路51とを兼用するように形成する場合について説明し、次いで確認信号伝送線路50及び通知信号伝送線路51を個別に形成する場合について説明する。
【0046】
図8に示すように、ビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、確認信号伝送線路50及び通知信号伝送線路51を兼用するように設定されている状態で、記録再生システム1の構築により直列接続されたとき、第1及び第2のコネクタ10及び15の第1の一方向信号伝送用端子を介して接続一方向に伸びる第1の一方向信号伝送線路を形成すると共に、第1の他方向信号伝送用端子を介して接続他方向に伸びる第1の他方向信号伝送線路を形成する。そして直列接続されたビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3のうち接続始端に位置するビデオテープレコーダ2Aの中央処理ユニット27は、内部処理により見かけ上、第1の他方向信号伝送線路を第1の一方向信号伝送線路に接続する。また接続終端に位置するビデオテープレコーダ2Dの中央処理ユニット27も、内部処理により見かけ上、第1の一方向信号伝送線路を第1の他方向信号伝送線路に接続する。これによりビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、1つの環状の確認信号伝送線路50を通知信号伝送線路51と兼用して形成する。
【0047】
なお実際にビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、第1及び第2のコネクタにおけるそれぞれ一対の第1の一方向信号伝送用端子を介して平衡伝送路でなる第1の一方向信号伝送線路を形成すると共に、一対の第1の他方向信号伝送用端子を介して平衡伝送路でなる第1の他方向信号伝送線路を形成し、これら第1の一方向信号伝送線路及び第1の他方向信号伝送線路により平衡伝送路でなる確認信号伝送線路50を形成している。しかしながら一対の第1の一方向信号伝送用端子は、状態確認信号の値をコモンモードノイズに影響されずに検出するための仕組みとして当該状態確認信号を一対の平衡伝送路を介して伝送するように設けられると共に、状態通知信号の値についてもコモンモードノイズに影響されずに検出するための仕組みとして当該状態通知信号を一対の平衡伝送路を介して伝送するように設けられたものであるため、見かけ上1つの端子と見なすことができる。また一対の第1の他方向信号伝送用端子も同様に、状態確認信号の値をコモンモードノイズに影響されずに検出するための仕組みとして当該状態確認信号を一対の平衡伝送路を介して伝送するように設けられると共に、状態通知信号の値についてもコモンモードノイズに影響されずに検出するための仕組みとして当該状態通知信号を一対の平衡伝送路を介して伝送するように設けられたものであるため、見かけ上1つの端子と見なすことができる。そして一対の平衡伝送路でなる確認信号伝送線路50も、すでに説明したコモンモードノイズの対策として用いられるものであり、同時に異なる種類の信号を伝送し得るわけではない。このため図8においては、確認信号伝送線路50を見かけ上1つの伝送線路と見なして図示している。
【0048】
このような状態でコントローラ25が接続された制御元の例えばビデオテープレコーダ2Aの中央処理ユニット27は、かかる確認信号伝送線路50を介して状態確認信号を自己の状態通知信号と共に循環させて伝送させる。また他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、確認信号伝送線路50を介して伝送された状態確認信号を受信すると、自己の最新の状態を示す状態通知信号を生成し、これをかかる状態確認信号と共に確認信号伝送線路を介して後段に伝送する。
【0049】
このようにしてビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、循環させて伝送される状態通知信号により他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の状態を確認する。またビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、状態確認信号を受信する毎に、先に通知した自己の状態をその時点の状態と比較し、互いの状態が異なるときには最新の状態を示す状態通知信号を生成して伝送中のものに上書きする。このようにして中央処理ユニット27及び40は、常に自己における最新の状態を他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40に通知することができる。
【0050】
そして制御元のビデオテープレコーダ2Aの中央処理ユニット27は、確認信号伝送線路50を介して再生開始信号や再生停止信号等の各種制御信号も伝送する。その結果、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、確認信号伝送線路50を介して伝送された各種制御信号を受信する毎に、これに付加されている装置識別情報に基づいて自己宛の制御信号を特定する。そして他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、かかる自己宛の制御信号を複写して取り込み、対応する処理を実行すると共に、元の制御信号を当該制御信号の受け取り等を示す返答信号と共に再び確認信号伝送線路50を介して伝送する。
【0051】
このようにしてビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、コントローラ25を介して直接又は間接的に制御信号が与えられると、例えばビデオテープから映像音声データを再生し、当該再生した映像音声データを、第1及び第2のコネクタ10及び15の第1方向データ伝送用端子により形成した第1方向データ伝送線路55を介して伝送し、及び又は第2方向データ伝送用端子により形成した第2方向データ伝送線路56を介して伝送する等のように各種処理を実行する。
【0052】
そして記録再生システム1では、ビデオカメラ3で被写体を撮影することにより得られる映像音声データをビデオテープレコーダ2A乃至2Dで記録する場合や、何れかのビデオテープレコーダ2A乃至2Dが他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dで再生された映像音声データを記録する場合、またビデオカメラ3が何れかのビデオテープレコーダ2A乃至2Dで映像音声データをビデオテープに記録するために被写体を撮影する場合等のように、装置間で連携して処理を実行する場合がある。このような場合、ビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、状態通知信号により連携相手の装置に対する状態を常に確認し得ることにより、その状態に合わせて自己の処理を滞りなく実行するために準備し、又は的確に連動して処理を開始したりすることができる。このため制御元のビデオテープレコーダ2Aの中央処理ユニット27は、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の状態を常に確認し、最適な状態で処理を実行させるように的確なタイミングで制御しなくても良く、制御元であっても他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に対して単に制御信号を送信するようにして、制御の処理負荷を大幅に低減させることができる。
【0053】
また制御元のビデオテープレコーダ2Aの中央処理ユニット27は、確認信号伝送線路50を介して伝送した状態確認信号や各種制御信号を受信すると、これら状態確認信号及び各種制御信号が他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に対し伝送されていることを一括して確認することができる。また中央処理ユニット27は、確認信号伝送線路50を介して伝送される状態通知信号や返答信号を受信すると、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)が状態確認信号や各種制御信号を的確に受け取ったことも確認することができる。そして制御元のビデオテープレコーダ2Aはの中央処理ユニット27は、このとき確認信号伝送線路50を通知信号伝送線路51と兼用しているため、例えば従来の制御装置のように、複数のビデオテープレコーダにそれぞれ個別に接続された複数の伝送線路を常時監視しなくても、1つの確認信号伝送線路50のみを監視するだけの簡易な処理で他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)が各種制御信号等を的確に受け取ったか否かを容易に確認することができる。
【0054】
一方、図9に示すように、ビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、確認信号伝送線路50及び通知信号伝送線路51を個別に形成するように設定されている状態で、記録再生システム1の構築により直列接続されたとき、図8について上述した場合と同様に確認信号伝送線路50を個別に形成する。またビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、第1及び第2のコネクタ10及び15の第2の一方向信号伝送用端子を介して接続一方向に伸びる第2の一方向信号伝送線路を形成すると共に、第2の他方向信号伝送用端子を介して接続他方向に伸びる第2の他方向信号伝送線路を形成する。
【0055】
そして接続始端に位置するビデオテープレコーダ2Aの中央処理ユニット27は、内部処理により見かけ上、第2の他方向信号伝送線路を第2の一方向信号伝送線路に接続する。また接続終端に位置するビデオテープレコーダ2Dの中央処理ユニット27も、内部処理により見かけ上、第2の一方向信号伝送線路を第2の他方向信号伝送線路に接続する。これによりビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、環状の通知信号伝送線路51も個別に形成する。
【0056】
なお実際にビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、図8について上述した場合と同様に、第1及び第2のコネクタにおけるそれぞれ一対の第2の一方向信号伝送用端子を介して平衡伝送路でなる第2の一方向信号伝送線路を形成すると共に、一対の第2の他方向信号伝送用端子を介して平衡伝送路でなる第2の他方向信号伝送線路を形成し、これら第2の一方向信号伝送線路及び第2の他方向信号伝送線路により平衡伝送路でなる通知信号伝送線路51を形成している。しかしながら一対の第2の一方向信号伝送用端子は、状態確認信号の値をコモンモードノイズに影響されずに検出するための仕組みとして当該状態確認信号を一対の平衡伝送路を介して伝送するように設けられると共に、状態通知信号の値についてもコモンモードノイズに影響されずに検出するための仕組みとして当該状態通知信号を一対の平衡伝送路を介して伝送するように設けられたものであるため、見かけ上1つの端子と見なすことができる。また一対の第2の他方向信号伝送用端子も同様に、状態確認信号の値をコモンモードノイズに影響されずに検出するための仕組みとして当該状態確認信号を一対の平衡伝送路を介して伝送するように設けられると共に、状態通知信号の値についてもコモンモードノイズに影響されずに検出するための仕組みとして当該状態通知信号を一対の平衡伝送路を介して伝送するように設けられたものであるため、見かけ上1つの端子と見なすことができる。そして一対の平衡伝送路でなる通知信号伝送線路51も、すでに説明したコモンモードノイズの対策として用いられるものであり、同時に異なる種類の信号を伝送し得るわけではない。このため図9においては、確認信号伝送線路50と共に通知信号伝送線路51も見かけ上1つの伝送線路と見なして図示している。
【0057】
このような状態でコントローラ25が接続された制御元の例えばビデオテープレコーダ2Aの中央処理ユニット27は、かかる確認信号伝送線路50を介して状態確認信号を循環させて伝送させる。またかかる中央処理ユニット27は、通知信号伝送線路51を介して自己の状態通知信号も状態確認信号とは逆方向に循環させて伝送させる。他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、確認信号伝送線路50を介して伝送された状態確認信号を受信すると、当該受信した状態確認信号を再び確認信号伝送線路50を介して伝送する。また他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27は、状態確認信号の受信に応じて自己の最新の状態を示す状態通知信号を生成し、これを通知信号伝送線路51を介して状態確認信号とは逆向きに伝送する。
【0058】
このようにしてビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、循環させて伝送される状態通知信号により他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の状態を確認する。またビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、状態確認信号を受信する毎に、先に通知した自己の状態をその時点の状態と比較し、互いの状態が異なるときには最新の状態を示す状態通知信号を生成して伝送中のものに上書きする。このようにして各中央処理ユニット27及び40は、常に自己における最新の状態を他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40に通知することができる。
【0059】
そして制御元のビデオテープレコーダ2Aの中央処理ユニット27は、確認信号伝送線路50を介して再生開始や再生停止等の各種制御信号を伝送する。その結果、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、確認信号伝送線路50を介して伝送された各種制御信号を受信する毎に、これに付加されている装置識別情報に基づいて自己宛の制御信号を特定する。そして他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、かかる自己宛の制御信号を複写して取り込み、対応する処理を実行すると共に、元の制御信号を再び確認信号伝送線路50を介して伝送する。また他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、通知信号伝送線路51を介して、かかる制御信号の受け取り等を示す返答信号を伝送する。
【0060】
その結果、ビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の中央処理ユニット27及び40は、図8について上述した場合と同様に、状態通知信号により相手の装置に対する状態を常に確認し得ることで、自己の処理を滞りなく実行するために準備し、又は適確に連動して処理を開始したりすることができる。このため制御元のビデオテープレコーダ2Aの中央処理ユニット27は、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の状態を常に確認し、最適な状態で処理が実行できるように的確なタイミングで制御しなくても良く、制御元であっても他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に対して単に制御信号を送信するようにして、制御の処理負荷を大幅に低減させることができる。
【0061】
また制御元のビデオテープレコーダ2Aの中央処理ユニット27は、図8について上述した場合と同様に、確認信号伝送線路50を介して伝送した状態確認信号や各種制御信号を受信すると、これら状態確認信号及び各種制御信号が他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に対し伝送されていることを一括して確認することができる。また中央処理ユニット27は、通知信号伝送線路51を介して伝送される状態通知信号や返答信号を受信すると、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)が状態確認信号や各種制御信号を的確に受け取ったことを確認することもできる。またかかる記録再生システム1では、確認信号伝送線路50及び通知信号伝送線路51を個別に形成した場合、図8について上述したように確認信号伝送線路50と通知信号伝送線路51とを兼用した場合に比して各種信号を2つの伝送線路に分けて伝送するため、確認信号伝送線路50に対する信号の伝送負荷を大幅に低減させることができる。
【0062】
なおこの実施の形態の場合、記録再生システム1では、基本的にビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)を直列接続している。このため図10に示すように、記録再生システム1では、ビデオカメラ3に例えば2台のビデオテープレコーダ2A及び2Bを順次直列接続することで、ビデオカメラ3で被写体を撮影しながら得られた映像音声データを装置接続インターフェース4Bを介して1台目及び2台目のビデオテープレコーダ2A及び2Bに順次伝送することができる。その結果、記録再生システム1では、2台のビデオテープレコーダ2A及び2Bでビデオテープに映像音声データをほぼ同時に記録して例えばバックアップ用のビデオテープを容易に作成することができる。
【0063】
また図11に示すように、記録再生システム1では、ビデオカメラ3に複数台(例えば3台)のビデオテープレコーダ2A乃至2Cを順次直列接続することで、ビデオカメラ3でコンサード等のように長時間の撮影が要求される場合、当該ビデオカメラ3から連続して得られる映像音声データをこれら3台のビデオテープレコーダ2A乃至3Cで所定時間ずつ分担して記録し、その結果として当該長時間の撮影により得られる映像音声データを連続してビデオテープに残すことができる。因みに記録再生システム1では、かかる構成の場合、後の編集用に、各ビデオテープレコーダ2A乃至2Cにおいてそれぞれ記録割り当て分の映像音声データの後尾部分及び先頭部分をオーバーラップさせて記録することもできる。またかかる構成の記録再生システム1では、何れかのビデオテープレコーダ2A乃至2Cで映像音声データを記録している間に、他のビデオテープレコーダ2A乃至2Cですでに記録の済んでいるビデオテープを交換させることで、より長い撮影に対処し得ると共に、図10について上述した構成も併用することで、撮影中にバックアップ用のビデオテープも容易に作成することができる。
【0064】
さらに図12に示すように、記録再生システム1では、ビデオカメラ3に複数台(例えば3台)のビデオテープレコーダ2A乃至2Cを順次直列接続すると共に、3台目のビデオテープレコーダ2Cにビデオアダプタ60を接続することで、ビデオカメラ3から得られる映像音声データを1台目及び2台目のビデオテープレコーダ2A及び2Bでほぼ同時に記録しながら、2台目のビデオテープレコーダ2Bで映像音声データに対する記録を途中で中断して再生し、これを3台目のビデオテープレコーダ2Cに伝送する。これにより記録再生システム1では、その映像音声データを3台目のビデオテープレコーダ2Cで記録しながらビデオアダプタ60を介してモニタ及びスピーカに送出して撮影内容を適宜確認させることもできる。因みに記録再生システム1では、かかる構成の場合、ビデオカメラ3から得られる映像音声データを1台目及び2台目のビデオテープレコーダ2A及び2Bで順次交互に記録しながら、1台目のビデオテープレコーダ2Aで映像音声データの記録中に2台目のビデオテープレコーダ2Bですでに記録していた映像音声データを再生し、これを3台目のビデオテープレコーダ2Cで記録しながらビデオアダプタ60を介してモニタ及びスピーカに送出して撮影内容を適宜確認させることもできる。
【0065】
さらに図13に示すように、記録再生システム1では、複数台(例えば2台)のビデオテープレコーダ2A及び2Bを直列接続すると共に、例えば2台目のビデオテープレコーダ2Bにビデオアダプタ60を接続することで、1台目のビデオテープレコーダ2Aですでに記録している映像音声データを再生して2台目のビデオテープレコーダ2Bに伝送すると共に、当該2台目のビデオテープレコーダ2Cでその映像音声データをダビングしながらビデオアダプタ60を介してモニタ及びスピーカに送出して視聴させることもできる。そして記録再生システム1では、直列接続するビデオテープレコーダ2A及び2Bを増やすことで、映像音声データのコピーをビデオテープレコーダ2A及び2Bの台数分だけ容易に作成することができる。
【0066】
さらに図14に示すように、記録再生システム1では、ビデオテープレコーダ2Aに装置接続インターフェース4Eを介してネットワークインターフェース61を接続すると共に、当該ネットワークインターフェース61にネットワーク62を介してサーバ63を接続する。そして記録再生システム1では、サーバ63からネットワーク62を介してネットワークインターフェース61に映像音声データの取得要求が与えられた場合、かかるネットワークインターフェース61がビデオテープレコーダ2Aで再生される映像音声データを取り込んでネットワーク62経由でサーバ63に返送する。この場合、ネットワーク62上のサーバ63は、通常、映像音声データを複数の部分に分割して要求するようにして、かかる要求と当該分割部分の取得とを順次交互に繰り返す。このためビデオテープレコーダ2Aは、ビデオテープから映像音声データを連続して再生するものの、当該再生した映像音声データを、記録時に使用するバッファメモリ32に一時蓄積し、サーバ63からの取得要求を受けたネットワークインターフェース61から映像音声データの出力が要求される毎にその要求された分の映像音声データをバッファメモリ32から読み出してかかるネットワークインターフェース61に送出する。これにより記録再生システム1では、サーバ63から映像音声データが取得要求されたとき、ビデオテープレコーダ2Aにおいて映像音声データの再生開始及び再生停止を順次交互に繰り返して、当該映像音声データを分割して再生しなくても、サーバ63に対して映像音声データを滞りなく提供することができ、かくしてビデオテープレコーダ2Aの処理負荷を大幅に低減させることができる。
【0067】
さらに図15に示すように、記録再生システム1では、複数台のビデオカメラ3A、……、3Nをそれぞれビデオテープレコーダ2A、……、2N及び複数の装置接続インターフェース4A、……、4Nを介してデータ統合インターフェース64の入力側に接続する。また記録再生システム1では、データ統合インターフェース64の出力側に装置接続インターフェース4Xを介してビデオテープレコーダ2Xを接続する。そしてかかる構成の記録再生システム1では、映像音声データに対する伝送線路を複数用意しているため、複数のビデオカメラ3A、……、3Nから得られる映像音声データをそれぞれ対応するビデオテープレコーダ2A、……、2Nで記録しながらデータ統合インターフェース64に送出すると共に、当該データ統合インターフェース64がこれら複数の映像音声データをそれぞれ複数の伝送線路に分散させてビデオテープレコーダ2Xに伝送し記録する。これによりかかる記録再生システム1では、複数のビデオカメラ3A、……、3Nで得られる映像音声データをそれぞれ個別に複数台のビデオテープレコーダ2A、……、2Bで記録しながら1台のビデオテープレコーダ2Xで一括して容易に記録することもできる。
【0068】
さらに図16に示すように、記録再生システム1では、ビデオカメラ3にビデオテープレコーダ2A及び装置接続インターフェース4Bを介してフォーマットコンバータ65の入力側を接続する。また記録再生システム1では、フォーマットコンバータ65の出力側に装置接続インターフェース4Xを介して他のビデオテープレコーダ2Xを接続する。そして記録再生システム1では、ビデオカメラ3から得られる映像音声データをビデオテープレコーダ2Aで記録しながらフォーマットコンバータ65に送出すると共に、当該フォーマットコンバータ65で例えばかかる映像音声データに基づく映像の線形階調又は対数階調をこれとは異なる対数階調又は線形階調に変換して他のビデオテープレコーダ2Xで記録する。これによりかかる記録再生システム1では、ビデオカメラ3で得られる映像音声データを一方のビデオテープレコーダ2でそのまま記録しながら他方のビデオテープレコーダ2Xでフォーマットを変換して記録ことができ、かくしてビデオカメラ3で被写体を撮影しながらフォーマットの異なる映像音声データをほぼ同時に記録することができる。
【0069】
以上の構成において、記録再生システム1では、ビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3を順次直列接続するための装置接続インターフェース4A乃至4Dの第1及び第2のコネクタ10及び15に対し、それぞれ第1の一方向信号伝送用端子及び第1の他方向信号伝送用端子と第2の一方向信号伝送用端子及び第2の他方向信号伝送用端子とを設ける。
【0070】
記録再生システム1では、確認信号伝送線路50を通知信号伝送線路51を兼用するように設定されている状態で、ビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3が順次装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して直列接続されてシステム構築されたとき、当該装置接続インターフェース4A乃至4Dの第1及び第2のコネクタ10及び15に設けられた第1の一方向信号伝送用端子及び第1の他方向信号伝送用端子を介して環状の確認信号伝送線路50を形成する。そして記録再生システム1では、コントローラ25の接続されたいずれか1台のビデオテープレコーダ2A乃至2Dがシステム全体の制御元となる。その結果、制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dは、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の状態を確認するための状態確認信号をかかる確認信号伝送線路50を介して全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)で循環させて伝送させる。また制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dは、自己の状態を他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に通知するための状態通知信号もかかる確認信号伝送線路50を介して全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)で循環させて伝送させる。
【0071】
一方、制御元及び制御元以外の他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、確認信号伝送線路50を介して伝送された状態確認信号を受信すると、これに応じて自己の状態を他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に通知するための状態通知信号を当該確認信号伝送線路50を介して全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)で循環させて伝送させる。また制御元及び制御元以外の他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、自分以外のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)から伝送された状態通知信号を取り込む。このようにして記録再生システム1では、全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)が循環させて伝送される状態確認信号を受信する毎に、適宜自己の状態通知信号の内容を更新して伝送する。従って記録再生システム1では、全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に対して互いの状態を変化も含めて常に確認させることができる。
【0072】
また記録再生システム1では、確認信号伝送線路50及び通知信号伝送線路51を個別に形成するように設定されている状態で、ビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3が順次装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して直列接続されてシステム構築されたとき、当該装置接続インターフェース4A乃至4Dの第1及び第2のコネクタ10及び15に設けられた第1の一方向信号伝送用端子及び第1の他方向信号伝送用端子を介して環状の確認信号伝送線路50を形成する。またビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、装置接続インターフェース4A乃至4Dの第1及び第2のコネクタ10及び15に設けられた第2の一方向信号伝送用端子及び第2の他方向信号伝送用端子を介して通知信号伝送線路51を形成する。そして制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dは、状態確認信号をかかる確認信号伝送線路50を介して全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)で循環させて伝送させる。また制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dは、自己の状態通知信号をかかる通知信号伝送線路51を介して全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)で循環させて伝送させる。
【0073】
一方、制御元及び制御元以外の他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、確認信号伝送線路50を介して伝送された状態確認信号を受信すると、これに応じて自己の状態通知信号を通知信号伝送線路51を介して全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)で循環させて伝送させる。また制御元及び制御元以外の他のビデオテープレコーダ2A乃至2Dやビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)は、自分以外のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)から通知信号伝送線路51を介して伝送されている状態通知信号を取り込む。このようにして記録再生システム1では、全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)が確認信号伝送線路50を介して循環させて伝送される状態確認信号を受信する毎に、適宜自己の状態通知信号の内容を更新して通知信号伝送線路51を介して伝送する。従って記録再生システム1では、この場合も全てのビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)に対して互いの状態を変化も含めて常に確認させることができる。
【0074】
従ってかかる記録再生システム1では、制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dが他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の状態を常時確認しながら的確なタイミングで制御信号を送信するようなことを何らすることなく、制御信号を単に送信するだけで、制御対象のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)側で他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)の状態を確認しながら当該確認した状態に合わせて、その制御信号に応じた処理を実行することができる。
【0075】
以上の構成によれば、装置接続インターフェース4A乃至4Dの第1及び第2のコネクタ10及び15に対しそれぞれ、ビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3が当該装置接続インターフェース4A乃至4Dを介して順次直列接続された際、状態確認信号及び状態通知信号を伝送するための環状の伝送線路を形成させ、当該形成された伝送線路を介して状態確認信号を循環させて伝送させながら、これらビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3毎の状態を通知する状態通知信号も循環させて伝送させるための一方向信号伝送用端子及び他方向信号伝送用端子を設けるようにした。従って記録再生システム1では、制御元以外のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3に対し、当該制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dから制御信号を受け取らせるものの、互いの状態を確認させながら当該確認させた状態に合わせて制御信号に応じた処理を実行させることができる。その結果、装置接続インターフェース4A乃至4Dは、記録再生システム1のシステム構築に複数台のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3が用いられる場合でも、制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dに対し、常に他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3の状態を確認させて的確なタイミングで制御信号を送信させる等して制御時の処理負荷が著しく増大することを未然に回避することができ、かくして制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dに対する処理負荷を大幅に低減させ得る装置接続インターフェースを実現することができる。
【0076】
また装置接続インターフェース4A乃至4Dは、第1及び第2のコネクタ10及び15に対し第1の一方向信号伝送用端子及び第1の他方向信号伝送用端子と、第2の一方向信号伝送用端子及び第2の他方向信号伝送用端子を設けるようにし、何れの端子を介しても環状の信号伝送線路を形成し得るようにした。このため記録再生システム1では、第1の一方向信号伝送用端子及び第1の他方向信号伝送用端子を介して確認信号伝送線路50を通知信号伝送線路51と兼用して形成し、当該確認信号伝送線路50を介して状態確認信号や各種制御信号を循環させて伝送させると共に、状態通知信号や返答信号を循環させて伝送させることができる。その結果、記録再生システム1では、かかる装置接続インターフェース4A乃至4Dを用いて確認信号伝送線路50を通知信号伝送線路51と兼用するように形成すると、制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dが、1つの確認信号伝送線路50を介して伝送される信号のみを監視する簡易な処理で、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3に対し、状態確認信号や各種制御信号が的確に伝送されているか否かを一括して容易に確認することができる。また記録再生システム1では、制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dが、かかる1つの確認信号伝送線路50を介して伝送される信号のみを監視する簡易な処理で、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)で状態確認信号や各種制御信号が的確に受信されたか否かを容易に確認することもできる。
【0077】
これに加えて記録再生システム1では、第1の一方向信号伝送用端子及び第1の他方向信号伝送用端子と、第2の一方向信号伝送用端子及び第2の他方向信号伝送用端子を介して確認信号伝送線路50と通知信号伝送線路51とを個別に形成し、一方の確認信号伝送線路50を介して状態確認信号や各種制御信号を循環させて伝送させ、他方の通知信号伝送線路51を介して状態通知信号や返答信号も循環させて伝送させることもできる。このため記録再生システム1では、装置接続インターフェース4A乃至4Dを用いて確認信号伝送線路50と通知信号伝送線路51とを個別に形成すると、制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dが、1つの確認信号伝送線路50を介して伝送される信号のみを監視する簡易な処理で、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3に対し、状態確認信号や各種制御信号が的確に伝送されているか否かを一括して容易に確認することができる。また記録再生システム1では、制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dが、かかる1つの通知信号伝送線路51を介して伝送される信号のみを監視する簡易な処理で、他のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)で状態確認信号や各種制御信号が的確に受信されたか否かを容易に確認することもできる。
【0078】
これに加えて記録再生システム1では、確認信号伝送線路50と通知信号伝送線路51とで状態確認信号や各種制御信号と状態通知信号や返答信号とを互いに逆向きに伝送している。このため記録再生システム1では、制御元以外のビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)が状態確認信号や各種制御信号を受信したとき、これら状態確認信号や各種制御信号よりも、状態通知信号や返答信号を制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dに対し速く通達させることができる。従って記録再生システム1では、確認信号伝送線路50及び通知信号伝送線路51を兼用して形成した場合に比して、制御元のビデオテープレコーダ2A乃至2Dが、状態確認信号や各種制御信号を伝送してからより速い時点にこれら状態確認信号や各種制御信号が的確に受信されたか否かを確認することができる。
【0079】
さらにかかる記録再生システム1では、確認信号伝送線路50及び通知信号伝送線路51を個別に形成した場合、当該確認信号伝送線路50と通知信号伝送線路51とを兼用した場合に比して各種信号を2つの伝送線路に分けて伝送するため、1つの伝送線路に対して伝送すべき信号が増加して不要な伝送遅延が生じることを未然に回避することができる。
【0080】
また装置接続インターフェース4A乃至4Dでは、第1及び第2のコネクタ10及び15に、各種制御信号を伝送するための第1及び第2の一方向信号伝送用端子並びに第1及び第2の他方向信号伝送用端子と映像音声データを伝送するための第1方向データ伝送用端子及び第2方向データ伝送用端子とを集約し、これら各種制御信号及び映像音声データの伝送線路の長さを揃えた。従って記録再生システム1では、かかる装置接続インターフェース4A乃至4Dを用いることで、各種制御信号及び映像音声データを容易に同期させて伝送させることができると共に、これら各種制御信号及び映像音声データに生じる遅延も容易に設定することができる。
【0081】
さらに装置接続インターフェース4A乃至4Dは、記録再生システム1におけるシステム構築に用いられることで、従来の記録再生システムのように、ビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)を制御信号系及び映像音声データ系でそれぞれコネクタケーブルを分けて接続していた場合に比して、当該ビデオテープレコーダ2A乃至2D及びビデオカメラ3(ビデオアダプタ及びカメラアダプタ)を容易に接続してシステム構築を格段的に簡易化させることができる。
【0082】
さらに装置接続インターフェース4A乃至4Dは、記録再生システム1に対し、確認信号伝送線路50及び通知信号伝送線路51を形成させて状態確認信号、状態通知信号、各種制御信号及び返答信号を循環させて伝送させることができるため、何れのビデオテープレコーダ2A乃至2Dについてもコントローラ25を接続させるだけで容易に制御元として機能させることができ、システム構築をさらに簡易化させることができる。
【0083】
なお上述の実施の形態においては、記録再生システム1を構築する際に事前の設定に応じて確認信号伝送線路50を通知信号伝送線路51と兼用するように形成し、又は確認信号伝送線路50及び通知信号伝送線路51を個別に形成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、記録再生システム1を構築する際に、確認信号伝送線路50を通知信号伝送線路51と兼用するようにしてのみ形成し、又は確認信号伝送線路50及び通知信号伝送線路51を個別にのみ形成するようにしても良い。そして装置接続インターフェース4A乃至4Dでは、記録再生システム1において確認信号伝送線路50を通知信号伝送線路51と兼用するようにしてのみ形成されると、第1及び第2のコネクタ10及び15を、それぞれ一対の第2の一方向信号伝送用端子及び一対の第2の他方向信号伝送用端子を除いて形成することができ、かくして第1及び第2のコネクタ10及び15の構成を簡易化することができる。
【0084】
また上述の実施の形態においては、第1及び第2のコネクタ10及び15に対し、それぞれ状態確認信号及び各種制御信号の伝送に用いられる第1の一方向信号伝送用端子及び第1の他方向信号伝送用端子と、状態通知信号及び返答信号の伝送に用いられる第2の一方向信号伝送用端子及び第2の他方向信号伝送用端子とを設けるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、状態確認信号と各種制御信号との伝送に用いられる端子を個別に設けると共に、状態通知信号と返答信号との伝送に用いられる端子も個別に設けるようにしても良い。
【0085】
さらに上述の実施の形態においては、記録再生システム1においてビデオカメラ3から得られる映像音声データを記録再生するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、写真画像等の画像データやプログラムデータ、テキストデータ等のコンテンツデータように、この他種々のデータを記録再生するようにしても良い。
【0086】
さらに上述の実施の形態においては、本発明による装置接続インターフェースを図1乃至図16について上述した第1及び第2のコネクタ10及び15とコネクタケーブルとから構成される装置接続インターフェース4A乃至4Dに適用するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、ビデオテープレコーダ、ハードディスクレコーダ及び又はDVD(Digital versatile Disc)レコーダ等の記録再生装置や、CD(Compact Disc)プレーヤ、DVDプレーヤ等の再生装置、ゲーム機器、テレビジョン受像機、パーソナルコンピュータ、プリンタ等の外部から制御可能な種々の複数の制御対象装置を順次直列接続することができれば、第1及び第2のコネクタ10及び15のみから構成される装置接続インターフェース等のように、この他種々の構成の装置接続インターフェースに広く適用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は、ビデオテープレコーダやDVDレコーダ等の複数の制御対象装置を直列接続する装置接続インターフェースに利用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0088】
【図1】本発明による記録再生システムの全体構成の一実施の形態を示す略線的斜視図である。
【図2】第1のコネクタの構成を示す略線的斜視図である。
【図3】第1のコネクタの端子の配置の説明に供する略線図である。
【図4】第2のコネクタの端子の配置の説明に供する略線図である。
【図5】第1のコネクタにおけるグランド端子の説明に供する略線図である。
【図6】ビデオテープレコーダの回路構成を示すブロック図である。
【図7】ビデオカメラの回路構成を示すブロック図である。
【図8】確認信号伝送線路と通知信号伝送線路とを兼用した場合の状態確認信号及び状態通知信号の伝送の説明に供する略線図である。
【図9】確認信号伝送線路及び通知信号伝送線路を個別に形成した場合の状態確認信号及び状態通知信号の伝送の説明に供する略線図である。
【図10】映像音声データのバックアップの説明に供する略線図である。
【図11】映像音声データに対する長時間記録の説明に供する略線図である。
【図12】映像音声データの記録中における内容の確認の説明に供する略線図である。
【図13】映像音声データのダビングの説明に供する略線図である。
【図14】映像音声データのネットワーク上への提供の説明に供する略線図である。
【図15】映像音声データの統合記録の説明に供する略線図である。
【図16】映像音声データのフォーマット変換記録の説明に供する略線図である。
【符号の説明】
【0089】
1……記録再生システム、2A、2B、2C、2D……ビデオテープレコーダ、3……ビデオカメラ、4A、4B、4C、4D……装置接続インターフェース、10……第1のコネクタ、13A乃至13G……第1の端子、14A乃至14Q……第2の端子、15……第2のコネクタ、18A乃至18G……第3の端子、19A乃至19Q……第4の端子、27、40……中央処理ユニット、50……確認信号伝送線路、51……通知信号伝送線路、55……第1方向データ伝送線路、56……第2方向データ伝送線路、60……ビデオアダプタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の制御対象装置を直列接続し、環状の信号伝送線路を形成させ、当該形成された上記信号伝送線路を介して上記制御対象装置に対する状態確認用の状態確認信号を循環させて伝送させると共に、個々の上記制御対象装置の状態を通知する状態通知信号を循環させて伝送させるための信号伝送用端子をそれぞれ有する一対の第1及び第2のコネクタ
を具えることを特徴とする装置接続インターフェース。
【請求項2】
上記第1及び第2のコネクタは、
上記信号伝送線路として、上記状態確認信号を循環させて伝送させるための確認信号伝送線路を上記状態通知信号を循環させて伝送させるための通知信号伝送線路と兼用させて形成させるために、それぞれ上記信号伝送用端子として、直列接続された複数の上記制御対象装置に対し一方の接続始端から他方の接続終端への一方向に上記状態確認信号及び上記状態通知信号を順次伝送させるための1つの一方向信号伝送用端子と、上記接続終端から上記接続始端への他方向に上記状態確認信号及び上記状態通知信号を順次伝送させるための1つの他方向信号伝送用端子とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の装置接続インターフェース。
【請求項3】
上記第1及び第2のコネクタは、
上記信号伝送線路として、上記状態確認信号を循環させて伝送させるための確認信号伝送線路と、上記状態通知信号を循環させて伝送させるための通知信号伝送線路とを別々に形成させるために、それぞれ上記信号伝送用端子として、直列接続された複数の上記制御対象装置に対し一方の接続始端から他方の接続終端への一方向に上記状態確認信号及び上記状態通知信号を順次伝送させるための2つの一方向信号伝送用端子と、上記接続終端から上記接続始端への他方向に上記状態確認信号及び上記状態通知信号を順次伝送させるための2つの他方向信号伝送用端子とを有する
ことを特徴とする請求項1に記載の装置接続インターフェース。
【請求項4】
上記第1及び第2のコネクタは、
上記状態確認信号と上記状態通知信号とを互いに逆向きに伝送させる上記確認信号伝送線路と上記通知信号伝送線路とを別々に形成させるために、上記信号伝送用端子としてそれぞれ2つの上記一方向信号伝送用端子と上記他方向信号伝送用端子とを有する
ことを特徴とする請求項3に記載の装置接続インターフェース。
【請求項5】
上記第1及び第2のコネクタは、
直列接続された複数の上記制御対象装置に対しコンテンツデータを所定の第1方向及び所定の第2方向に順次伝送させるためのデータ伝送用端子を有する
ことを特徴とする請求項3に記載の装置接続インターフェース。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2006−163640(P2006−163640A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−351929(P2004−351929)
【出願日】平成16年12月3日(2004.12.3)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】