説明

裏返し可能な弾性防水カバー及びそれを使用した防水構造体

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、大気開放開口が形成されたセンサー類(例えばエアクリーナインジケータ)、その他の機器類等であって防水を必要とする被カバー体に離脱自在に装着される裏返し可能な弾性防水カバー及びそれを使用した防水構造体に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば油圧ショベル等の建設機械に搭載されるディーゼルエンジンの吸気系には、エアクリーナが備えられている。エアクリーナはエアダクトを介してエンジンのインレットマニフォールドに連結されている。エアダクトにはエアクリーナインジケータが装着されている。エアクリーナインジケータは、エアクリーナの下流側の負圧を検出し、該負圧が所定値を越えて過剰に大きくなるとその内部に設けられた警報回路スイッチをONとし、エアクリーナの目詰まりを警報するものである。
【0003】エアクリーナインジケータは略円筒状の胴部内がダイアフラムにより仕切られ、一方の室がエアダクトに連通し、他方の室は、その内部に上記スイッチが配設されると共に、大気開放通路及び胴部の外周面に形成された大気開放開口を介して大気に連通している。エアクリーナインジケータの胴部は二つの部材を組み付けて構成されているので、胴部には複数の異なった外径を有する外周面が存在する。建設機械においては、一般に上記エアダクトは水平に延在するよう配設されており、その周辺のレイアウトに対応して、上記エアクリーナインジケータは、エアダクトの下側から上向きの姿勢で装着される(位置付けられる)場合と、エアダクトの上側から下向きの姿勢で装着される(位置付けられる)場合とがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した如く、エアクリーナインジケータの胴部には大気開放開口が形成されており、大気開放開口は外部に露呈されている。このため、大気開放開口から大気開放通路を通って胴部内の上記他方の室に水が浸入するおそれがある。胴部内の上記他方の室には警報回路スイッチが配設されているので、水が浸入すると、接点部に錆を発生させたり、接点部の疑似接触によるスイッチの疑似作動を生じさせたりする。このような不具合を防止するためには、通気孔が形成された防水カバーを装着する手段が考えられる。上記エアクリーナインジケータは、その胴部が複数の異なった外径を有する外周面からなり、取り付けの方向性があること(エアダクトに対し上向き及び下向きの二種類の装着姿勢が存在すること)、防水カバーをエアクリーナインジケータの胴部に装着した場合には、水の浸入を確実に防止するため通気孔を常に下側に開口するよう位置付ける必要があること、等に起因して、同じ構成を有するエアクリーナインジケータに使用される防水カバーでありながら、上向き用及び下向き用の2種類の防水カバーを用意する必要があった。このため部品の種類が増大し、製造コストが比較的高価となる。
【0005】本発明は上記事実に基づいてなされたものであり、その目的は、1種類の部品でありながら、上向きの姿勢又は下向きの姿勢のいずれの姿勢で位置付けられた被カバー体に対しても適用することができる、新規な裏返し可能な弾性防水カバー及びそれを使用した防水構造体を提供することである。
【0006】本発明の他の目的は、被カバー体が上向きの姿勢又は下向きの姿勢のいずれの姿勢で位置付けられた場合であっても、確実に水の浸入を防止することができる、新規な裏返し可能な弾性防水カバー及びそれを使用した防水構造体を提供することである。
【0007】本発明の更に他の目的は、製造コストを低減することができる、新規な裏返し可能な弾性防水カバー及びそれを使用した防水構造体を提供することである。
【0008】本発明のその他の目的及び特徴は、本発明に従って構成された裏返し可能な弾性防水カバー及びそれを使用した防水構造体の実施形態について添付図面を参照して詳細に説明する後の記載から明らかになるであろう。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の一局面によれば、被カバー体に離脱自在に装着される裏返し可能な弾性防水カバーであって、円筒部と、該円筒部の一端から半径方向の内外に延びる環状一端内フランジ及び環状一端外フランジと、該円筒部の他端から半径方向の内外に延びる環状他端内フランジ及び環状他端外フランジと、該円筒部の中間部において周方向に間隔をおいて半径方向の内外に延びる複数の内側突起及び外側突起とを含み、該一端外フランジ及び該他端内フランジには通気孔又は通気用スリットが形成されている、ことを特徴とする裏返し可能な弾性防水カバー、が提供される。
【0010】本発明の他の局面によれば、大気開放開口が形成された中央外周面、該中央外周面の一端と該中央外周面より小径の一端側外周面とで形成される一端側段部、該中央外周面の他端と該一端側外周面より小径の他端側外周面とで形成される他端側段部を有する胴部を備えかつ該一端が上を向く上向きの姿勢又は該一端が下を向く下向きの姿勢のいずれかの姿勢に位置付けられる被カバー体に離脱自在に装着される裏返し可能な弾性防水カバーであって、円筒部、該円筒部の一端から半径方向の内外に延びる環状一端内フランジ及び環状一端外フランジ、該円筒部の他端から半径方向の内外に延びる環状他端内フランジ及び環状他端外フランジ、該円筒部の中間部において周方向に間隔をおいて半径方向の内外に延びる複数の内側突起及び外側突起を含み、該一端外フランジ及び該他端内フランジには通気孔又は通気用スリットが形成され、上向きの姿勢で位置付けられた該被カバー体に装着される裏返されない状態において、該内側突起の各々の内径は、該中央外周面に密着しうるよう、該一端内フランジ及び該他端内フランジの内径より小さく規定され、上端に位置付けられる該一端内フランジの内径は該一端側段部に密着しうる大きさに規定され、下端に位置付けられる該他端内フランジの内径は、該他端内フランジの上面が該中央外周面の該他端に密着しうる大きさに規定され、下向きの姿勢で位置付けられた該被カバー体に装着される、それぞれ該円筒部の内側に反転された裏返しの状態において、該外側突起の各々は、該中央外周面に密着しうるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有し、上端に位置付けられる該他端外フランジは、該他端側段部に密着しうるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有し、下端に位置付けられる該一端外フランジは、該一端側段部に密着しうるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有している、ことを特徴とする裏返し可能な弾性防水カバー、が提供される。
【0011】本発明の更に他の局面によれば、大気開放開口が形成された胴部を有しかつ上向きの姿勢又は下向きの姿勢のいずれかの姿勢で位置付けられる被カバー体と、該被カバー体に離脱自在に装着される裏返し可能な弾性防水カバーとからなり、該弾性防水カバーは、円筒部、該円筒部の一端から半径方向の内外に延びる環状一端内フランジ及び環状一端外フランジ、該円筒部の他端から半径方向の内外に延びる環状他端内フランジ及び環状他端外フランジ、該円筒部の中間部において周方向に間隔をおいて半径方向の内外に延びる複数の内側突起及び外側突起を含み、該一端外フランジ及び該他端内フランジには通気孔又は通気用スリットが形成され、該弾性防水カバーが、上向きの姿勢又は下向きの姿勢の一方の姿勢で位置付けられた該被カバー体の該胴部に裏返されない状態で装着されると、該一端内フランジ、該他端内フランジ及び該内側突起の各々が該胴部に密着されて該胴部との間に環状のシール空間が形成され、該胴部の該大気開放開口は、該シール空間及び弾性防水カバーの下端に位置付けられた該他端内フランジの該通気孔又は該通気用スリットを介して大気に連通され、該弾性防水カバーが、上向きの姿勢又は下向きの姿勢の他方の姿勢で位置付けられた該被カバー体の該胴部に裏返しの状態で装着されると、該円筒部の内側に反転された該他端外フランジ、該一端外フランジ及び該外側突起の各々が該胴部に密着されて該胴部との間に環状のシール空間が形成され、該胴部の該大気開放開口は、該シール空間及び該弾性防水カバーの下端に位置付けられた該一端外フランジの該通気孔又は該通気用スリットを介して大気に連通される、ことを特徴とする防水構造体、が提供される。
【0012】本発明の更に他の局面によれば、大気開放開口が形成された中央外周面、該中央外周面の一端と該中央外周面より小径の一端側外周面とで形成される一端側段部、該中央外周面の他端と該一端側外周面より小径の他端側外周面とで形成される他端側段部を有する胴部を備えかつ該一端が上を向く上向きの姿勢又は該一端が下を向く下向きの姿勢のいずれかの姿勢で位置付けられる被カバー体と、該被カバー体に離脱自在に装着される裏返し可能な弾性防水カバーとからなり、該弾性防水カバーは、円筒部、該円筒部の一端から半径方向の内外に延びる環一端内フランジ及び環状一端外フランジ、該円筒部の他端から半径方向の内外に延びる環状他端内フランジ及び環状他端外フランジ、該円筒部の中間部において周方向に間隔をおいて半径方向の内外に延びる複数の内側突起及び外側突起を含み、該一端外フランジ及び該他端内フランジには通気孔又は通気用スリットが形成され、該弾性防水カバーが、上向きの姿勢で位置付けられた該被カバー体の該胴部に裏返されない状態で装着されると、該内側突起の各々の内周面は該中央外周面に密着し、上端に位置付けられる該一端内フランジの内周面は該一端側段部に密着し、下端に位置付けられる該他端内フランジの上面は該中央外周面の該他端に密着して、該中央外周面と該弾性防水カバーとの間に環状のシール空間が形成され、該中央外周面の該大気開放開口は、該シール空間及び下端に位置する該他端内フランジの該通気孔又は該通気用スリットを介して大気に連通され、該弾性防水カバーが、下向きの姿勢で位置付けられた該被カバー体の該胴部にそれぞれ該円筒部の内側に反転された裏返しの状態で装着されると、該外側突起の各々は該中央外周面に密着し、上端に位置付けられる該他端外フランジは該他端側段部に密着し、下端に位置付けられる該一端外フランジは該一端側段部に密着して、該中央外周面と該弾性防水カバーとの間に環状のシール空間が形成され、該中央外周面の該大気開放開口は、該シール空間及び下端に位置する該一端外フランジの該通気孔又は該通気用スリットを介して大気に連通される、ことを特徴とする防水構造体、が提供される。
【0013】本発明に係る裏返し可能な弾性防水カバーは、被カバー体が上向きの姿勢又は下向きの姿勢の一方の姿勢で位置付けられているときには、裏返されない状態で装着される。また被カバー体が上向きの姿勢又は下向きの姿勢の他方の姿勢で位置付けられているときには、裏返しの状態で装着される。そしていずれの姿勢で装着されても、他端内フランジに形成された通気孔又は通気用スリット、及び一端外フランジに形成された通気孔又は通気用スリット、のうちの一方は下端であって円筒部の半径方向内側に位置付けられる。このように本発明に係る弾性防水カバーによれば、1種類の部品でありながら上向きの姿勢又は下向きの姿勢のいずれの姿勢で位置付けられた被カバー体に対しても適用することができる。その結果、部品点数が削減され、製造コストを低減することができると共に防水機能は確実に保証される。本発明に係る弾性防水カバーが、被カバー体の胴部に裏返されない状態で装着されると、一端内フランジ、他端内フランジ及び内側突起の各々が胴部に密着されて胴部との間に環状のシール空間が形成され、大気開放開口は、シール空間及び他端内フランジの通気孔又は通気用スリットを介して大気に連通される。通気孔又は通気用スリットが形成された他端内フランジは弾性防水カバーの下端であって円筒部の内側に位置付けられるので、外部からの水の浸入は確実に防止される。本発明に係る弾性防水カバーが、被カバー体の胴部に裏返しの状態で装着されると、円筒部の内側に反転された他端外フランジ、一端外フランジ及び外側突起の各々が胴部に密着されて胴部との間に環状のシール空間が形成され、大気開放開口は、シール空間及び一端外フランジの通気孔又は通気用スリットを介して大気に連通される。通気孔又は通気用スリットが形成された一端外フランジは弾性防水カバーの下端であって円筒部の内側に位置付けられるので、外部からの水の浸入は確実に防止される。したがって、上記した特徴を有する本発明に係る裏返し可能な弾性防水カバーを使用する防水構造体においても、部品点数が削減され、製造コストを低減することができると共に、外部からの水の浸入を確実に防止することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して、本発明の好適実施形態について更に詳細に説明する。なお、図1〜図10において、実質上同一部分は同一符号で示す。
【0015】図1を参照して、番号2はエアクリーナ・ケース、4はエアクリーナであってエアクリーナ・ケース2の一端に装着されている。エアクリーナ・ケース2にはエア吸入口6が配設されている。エアクリーナ・ケース2の他端は、エアダクト8及び9等を介してディーゼルエンジンのインレット・マニフォールド(いずれも図示せず)に接続されている。図1と共に図2を参照して、エアダクト8には、それ自体周知の構成を有するエアクリーナインジケータ10がホルダ12を介して装着されている。被カバー体であるエアクリーナインジケータ10は、合成樹脂製のケース14、ケース14に装着された合成樹脂製のケース16、ケース14及び16間に仕切板18を介して配設されたダイアフラム20を備えている。ケース14はエアダクト8に溶着されているホルダ12にねじ結合されている。仕切板18には複数個の通気孔が形成されている。ケース14及び16により形成される内部空間は、ダイアフラム20によって二つの室22及び24に仕切られている。ダイアフラム20は室22内に配設されたばね26によりピストン27を介して仕切板18に押圧されている。室22はホルダ12内に形成された通気流路28を介してエアダクト8内に連通されている。通気流路28にはフィルタ29が配設されている。室24内には警報回路スイッチ30が配設されている。31及び32は警報回路を構成するリード線の一部である。スイッチ30は弾性を有する金属部材からなる。ピストン27には作動ロッド33が固定され、作動ロッド33は仕切板18を貫通してスイッチ30をOFF位置に弾性変形させている。
【0016】ケース14及び16により胴部40が形成されている。胴部40は、中央外周面42、中央外周面42より小径の一端側外周面44、一端側外周面44より小径の他端側外周面46を含んでいる。一端側外周面44はケース14により形成され、中央外周面42及び他端側外周面46はケース16により形成されている。ケース16には大気開放通路48が形成され、大気開放通路48の一端は中央外周面42に形成された大気開放開口50を介して大気に連通され、他端は室24内にフィルタ52を介して連通している。大気開放開口50は、図2において中央外周面42の軸方向の下端部付近に形成されている。中央外周面42の一端と一端側外周面44との間で一端側段部54が形成され、中央外周面42の他端と他端側外周面46との間で他端側段部56が形成されている。他端側外周面46は、中央外周面42から離れるに従って径が小さくなるような円錐面をなしている。エアクリーナインジケータ10はエアダクト8に対し、中央外周面42の一端が上を向く上向きの姿勢で装着されている(位置付けられている)。
【0017】エアクリーナ4の下流側に配設されたエアダクト8内の負圧が所定値以下の正常な場合には、図2に示すように、スイッチ30はOFFとされている。しかしながら、エアダクト8内の負圧が所定値を越えて過剰に大きくなると、ダイアフラム20がばね26の付勢力に抗してスイッチ30から離れる方向に移動させられる。それに付随してピストン27と共に作動ロッド33も同方向に移動させられるので、スイッチ30はその弾性力により同方向に復帰移動し、ONとされる。その結果、図示しない警報回路が閉路され、エアクリーナ4の目詰まりが警報される。
【0018】次に、以上のように構成された被カバー体であるエアクリーナインジケータ10に離脱自在に装着される裏返し可能な弾性防水カバーについて説明する。図5〜図7を参照して、全体を番号60で示す裏返し可能な弾性防水カバーは、円筒部62、円筒部62の一端から半径方向の内方に延びる環状一端内フランジ64、円筒部62の一端から半径方向の外方に延びる環状一端外フランジ66、円筒部62の他端から半径方向の内方に延びる環状他端内フランジ68、円筒部62の他端から半径方向の外方に延びる環状他端外フランジ70、円筒部62の軸方向の中間部において周方向に間隔をおいて半径方向の内方に延びる複数の内側突起72、円筒部62の軸方向の中間部において周方向に間隔をおいて半径方向の外方に延びる複数の外側突起74を含んでいる。内側突起72及び外側突起74の各々は、実質上同一の形状をなし、それぞれ縦方向及び横方向の断面が略矩形状をなしている。内側突起72の各々と外側突起74の各々とは、周方向の同一位置に形成されている。内側突起72の各々の内周面は、エアクリーナインジケータ10の胴部40の中央外周面42に密着しうる円弧面に形成されることが好ましい。また外側突起74の各々の外周面も、後述するように裏返しの状態にされたときに(該外周面は内周面となる)、上記中央外周面42に密着しうる円弧面に形成されることが好ましい。一端外フランジ66には少なくとも1個、この実施形態では8個の通気孔76が周方向に間隔をおいて形成され、他端内フランジ68には少なくとも1個、この実施形態では8個の通気孔78が周方向に間隔をおいて形成されている。通気孔76及び78は、それぞれ弾性防水カバー60の軸方向に延在する貫通孔からなる。弾性防水カバー60は合成ゴム等の弾性部材から一体成形することができる。
【0019】弾性防水カバー60は裏返し可能であることが重要であるが、図5〜図7に示す裏返されない状態において、一端内フランジ64、内側突起72の各々及び他端内フランジ68はそれぞれ円筒部62の半径方向内側に位置し、また一端外フランジ66、外側突起74の各々及び他端外フランジ70はそれぞれ円筒部62の半径方向外側に位置している。そして内側突起72の各々の内径は一端内フランジ64及び他端内フランジ68の内径より小さく規定されている。この実施形態において、一端内フランジ64及び他端内フランジ68の内径は略同一に規定されているが、他端内フランジ68の内径の方が若干大きくともよい。外側突起74の各々の外径は一端外フランジ66及び他端外フランジ70の外径より小さく規定されている。
【0020】図2に示すように、エアダクト8に対し上向きの姿勢で装着されたエアクリーナインジケータ10との関係において、裏返されない状態における弾性防水カバー60の構成は次のとおりである。すなわち、内側突起72の各々の内径は、中央外周面42に密着しうるよう、一端内フランジ64及び他端内フランジ68の内径より小さく規定されている。一端内フランジ64の内径は、一端側段部54に密着しうるようその大きさが規定されている。他端内フランジ68の内径は、他端内フランジ68の上面68aが中央外周面42の他端に密着しうる程度の大きさに規定されている。
【0021】弾性防水カバー60を裏返し状態にした場合には(図4参照)、一端内フランジ64、内側突起72の各々及び他端内フランジ68は、それぞれ円筒部62の半径方向外側に反転して位置付けられ、また一端外フランジ66、外側突起74の各々及び他端外フランジ70は、それぞれ円筒部62の半径方向内側に反転して位置付けられる。そして、円筒部62の内側に反転された外側突起74の各々は、各々の内径が、裏返されない状態における内側突起72の各々の内径と実質上同一となるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有している。円筒部62の内側に反転された他端外フランジ70は、その内径が、裏返されない状態における一端内フランジ64の内径よりも小さくなるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有している。円筒部62の内側に反転された一端外フランジ66は、その内径が、裏返されない状態における一端内フランジ64の内径と実質上同一となるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有している。
【0022】図4に示すように、エアダクト8に対し下向きの姿勢で装着されたエアクリーナインジケータ10との関係において、裏返された状態における弾性防水カバー60の構成は次のとおりである。すなわち、円筒部62の内側に反転された外側突起74の各々は、中央外周面42に密着しうるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有している。円筒部62の内側に反転された他端外フランジ70は、他端側段部56に密着しうるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有している。円筒部62の内側に反転された一端外フランジ66は、一端側段部54に密着しうるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有している。弾性防水カバー60の裏返しは、弾性防水カバー60の剛性、各部の厚さ等を適宜選定することにより容易に可能である。
【0023】以上のように構成された弾性防水カバー60は、図1及び図2に示すように、エアダクト8に対し上向きの姿勢で装着付されたエアクリーナインジケータ10に対し裏返されない状態で装着される。なおエアダクト8に装着されたエアクリーナインジケータ10に対する弾性防水カバー60の嵌合・装着は、リード線31及び32の図示しない端部が結線されていない状態のときに、リード線31及び32を通して遂行される。弾性防水カバー60の一端内フランジ64は胴部40の一端側段部54に密着して嵌合される。他端内フランジ68は胴部40の中央外周面42の他端にその上面68aが密着するよう嵌合される。内側突起72の各々は胴部40の中央外周面42に密着して嵌合される。したがって、中央外周面42と、一端内フランジ64、他端内フランジ68及び円筒部62との間に環状のシール空間Sが形成される。そして中央外周面42の大気開放開口50は、シール空間S及び弾性防水カバー60の下端に位置する他端内フランジ68の通気孔78を介して大気に連通される。上記の如くして弾性防水カバー60とエアクリーナインジケータ10とにより防水構造体が構成される。
【0024】図3及び図4に示す実施形態において、エアクリーナインジケータ10はエアダクト8に対し、中央外周面42の一端が下を向く下向きの姿勢で装着されている。上記弾性防水カバー60は、下向きの姿勢で位置付けられた被カバー体であるエアクリーナインジケータ10に対し裏返しの状態で装着される。弾性防水カバー60の一端外フランジ66は円筒部62の内側に反転されて下端に位置付けられ、胴部40の一端側段部54に密着される。他端外フランジ70は円筒部62の内側に反転されて上端に位置付けられ、胴部40の他端側段部56に密着される。他端外フランジ70の内周面は、他端側外周面46の外周面に密着するような円錐面をなしている。外側突起74の各々は、円筒部62の内側に反転されて胴部40の中央外周面42に密着される。したがって、中央外周面42と、他端外フランジ70、一端外フランジ66及び円筒部62との間に環状のシール空間Sが形成される。そして中央外周面42の大気開放開口50は、シール空間S及び弾性防水カバー60の下端に位置する一端外フランジ66の通気孔76を介して大気に連通される。上記の如くして弾性防水カバー60とエアクリーナインジケータ10とにより防水構造体が構成される。
【0025】上記説明から明らかなように、上記弾性防水カバー60は、被カバー体であるエアクリーナインジケータ10が上向きの姿勢で装着されているときには、裏返されない状態で装着される。またエアクリーナインジケータ10が下向きの姿勢で装着されているときには、裏返しの状態で装着される。そしていずれの姿勢で装着されても、他端内フランジ68に形成された通気孔78及び一端外フランジ66に形成された通気孔76のうちの一方は下端であって円筒部62の半径方向内側に位置付けられる。このように上記弾性防水カバー60によれば、1種類の部品でありながら上向きの姿勢又は下向きの姿勢のいずれの姿勢で位置付けられたエアクリーナインジケータ10に対しても適用することができる。その結果、部品点数が削減され、製造コストを低減することができると共に防水機能は確実に保証される。
【0026】上記弾性防水カバー60が、図1及び図2に示す如く、上向きの姿勢で位置付けられているエアクリーナインジケータ10に裏返されない状態で装着された場合には、エアクリーナインジケータ10の大気開放開口50は、シール空間S及び弾性防水カバー60の他端内フランジ68の通気孔78を介して大気に連通される。通気孔78が形成された他端内フランジ68は弾性防水カバー60の下端に位置付けられしかも円筒部62の内側に位置付けられるので、外部からの水の浸入は確実に防止される。上記弾性防水カバー60が、図3及び図4に示す如く、下向きの姿勢で位置付けられているエアクリーナインジケータ10に裏返しの状態で装着された場合には、エアクリーナインジケータ10の大気開放開口50は、シール空間S及び弾性防水カバー60の、円筒部62の内側に反転された一端外フランジ66の通気孔76を介して大気に連通される。通気孔76が形成された一端外フランジ66は弾性防水カバー60の下端に位置付けられしかも円筒部62の内側に位置付けられるので、外部からの水の浸入は確実に防止される。このように、上記した特徴を有する裏返し可能な弾性防水カバー60を使用する防水構造体においても、部品点数が削減され、製造コストを低減することができると共に、外部からの水の浸入を確実に防止することができる。
【0027】図8〜図10には、本発明に従って構成された裏返し可能な弾性防水カバー60の他の実施形態が示されている。この弾性防水カバー60は、図5〜図7に示す弾性防水カバー60の通気孔76及び78に代えて、通気用スリット80及び82を備えており、その他の構成は図5〜図7に示す弾性防水カバー60と実質上同一である。図8〜図10を参照して、一端外フランジ66には少なくとも1個、この実施形態では8個の通気用スリット80が形成され、他端内フランジ68には少なくとも1個、この実施形態では8個の通気用スリット82が形成されている。通気用スリット80の各々は、周方向に間隔をおいて、一端外フランジ66の周縁から半径方向内側に向かって円筒部62の近傍まで延びるよう形成されている。また通気用スリット82の各々は、周方向に間隔をおいて、他端内フランジ68の周縁から半径方向内側に向かって円筒部62の近傍まで延びるよう形成されている。
【0028】通気用スリット80及び82を備えた弾性防水カバー60を、図1及び図2に示す如く、エアダクト8に対し上向きの姿勢で装着されたエアクリーナインジケータ10に対し裏返されない状態で装着すると、エアクリーナインジケータ10の中央外周面42の大気開放開口50は、シール空間S及び弾性防水カバー60の下端に位置する他端内フランジ68の通気用スリット82を介して大気に連通される。また通気用スリット80及び82を備えた弾性防水カバー60を、図3及び図4に示す如く、エアダクト8に対し下向きの姿勢で装着付されたエアクリーナインジケータ10に対し裏返しの状態で装着すると、エアクリーナインジケータ10の中央外周面42の大気開放開口50は、シール空間S及び弾性防水カバー60の下端に位置する一端外フランジ66の通気用スリット80を介して大気に連通される。上述の如く、図8〜図10に示す弾性防水カバー60は、図5R>5〜図7に示す弾性防水カバー60に対し、通気孔76及び78に代えて、通気用スリット80及び82を備えた構成が相違するのみであり、その他の構成は実質上同一であるので、先に説明したとおりの、図5〜図7に示す弾性防水カバー60と実質上同一の作用効果が得られる。したがって、図8〜図10に示す裏返し可能な弾性防水カバー60を使用する防水構造体も、図5〜図7に示す弾性防水カバー60を使用する防水構造体と実質上同一の作用効果が得られる。
【0029】以上、本発明を実施形態に基づいて添付図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱することなく、更に他の種々の変形あるいは修正が可能である。例えば上記実施形態において、上記弾性防水カバー60は、上向きの姿勢で位置付けられているエアクリーナインジケータ10に対しては裏返されない状態で装着され、下向きの姿勢で位置付けられているエアクリーナインジケータ10に対しては裏返しの状態で装着されるよう構成されている。これとは逆に、弾性防水カバー60を、下向きの姿勢で位置付けられているエアクリーナインジケータ10に対しては裏返されない状態で装着され、上向きの姿勢で位置付けられているエアクリーナインジケータ10に対しては裏返しの状態で装着されるよう構成する実施形態もある。また先に述べたように、防水を必要とする被カバー体であればどのような機器であっても適用できる。また上記弾性防水カバー60は、防水カバーであるのみならず、防塵カバーとしても機能することはいうまでもない。更にはまた、上記弾性防水カバー60のエアクリーナインジケータ10に対する誤組付を防止するため、弾性防水カバー60の一部に上向きあるいは下向きの指示マークを表示したり、エアクリーナインジケータ10側に誤組付防止機能を備えたりする実施形態もある。
【0030】
【発明の効果】本発明に係る裏返し可能な弾性防水カバー及びそれを使用する防水構造体によれば、1種類の部品でありながら、上向きの姿勢又は下向きの姿勢のいずれの姿勢で位置付けられた被カバー体に対しても適用することができるので、部品点数が削減され、製造コストを低減することができる。また被カバー体が上向きの姿勢又は下向きの姿勢のいずれの姿勢で位置付けられた場合であっても、確実に水の浸入を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従って構成された裏返し可能な弾性防水カバーの実施形態を使用した防水構造体の一つの形態を示す正面図。
【図2】図1の要部断面図。
【図3】本発明に従って構成された裏返し可能な弾性防水カバーの実施形態を使用した防水構造体の他の形態を示す正面図。
【図4】図3の要部断面図。
【図5】図2示す裏返し可能な弾性防水カバーを、軸線の片側を破断して示す正面図。
【図6】図5の上面図。
【図7】図5の下面図。
【図8】本発明に従って構成された裏返し可能な弾性防水カバーの他の実施形態を、軸線の片側を破断して示す正面図。
【図9】図8の上面図。
【図10】図8の下面図。
【符号の説明】
4 エアクリーナ
8 エアダクト
10 エアクリーナインジケータ
14、16 ケース
40 胴部
42 中央外周面
44 一端側外周面
46 他端側外周面
48 大気開放通路
50 大気開放開口
54 一端側段部
56 他端側段部
60 弾性防水カバー
62 円筒部
64 環状一端内フランジ
66 環状一端外フランジ
68 環状他端内フランジ
70 環状他端外フランジ
72 内側突起
74 外側突起
76、78 通気孔
80、82 通気用スリット
S シール空間

【特許請求の範囲】
【請求項1】 被カバー体に離脱自在に装着される裏返し可能な弾性防水カバーであって、円筒部と、該円筒部の一端から半径方向の内外に延びる環状一端内フランジ及び環状一端外フランジと、該円筒部の他端から半径方向の内外に延びる環状他端内フランジ及び環状他端外フランジと、該円筒部の中間部において周方向に間隔をおいて半径方向の内外に延びる複数の内側突起及び外側突起とを含み、該一端外フランジ及び該他端内フランジには通気孔又は通気用スリットが形成されている、ことを特徴とする裏返し可能な弾性防水カバー。
【請求項2】 大気開放開口を有しかつ上向きの姿勢又は下向きの姿勢のいずれかの姿勢で位置付けられる該被カバー体が上向きの姿勢又は下向きの姿勢の一方の姿勢で位置付けられているときには、裏返されない状態で装着されて該大気開放開口は下端に位置付けられる該他端内フランジの該通気孔又は該通気用スリットを介して大気に連通され、該被カバー体が上向きの姿勢又は下向きの姿勢の他方の姿勢で位置付けられているときには、裏返しの状態で装着されて該大気開放開口は下端に位置付けられる該一端外フランジの該通気孔又は該通気用スリットを介して大気に連通される、請求項1記載の裏返し可能な弾性防水カバー。
【請求項3】 裏返されない状態において、該内側突起の各々の内径は該一端内フランジ及び該他端内フランジの内径より小さく規定され、該外側突起の各々の外径は該一端外フランジ及び該他端外フランジの外径より小さく規定されている、請求項2記載の裏返し可能な弾性防水カバー。
【請求項4】 それぞれ該円筒部の内側に反転された裏返しの状態において、該外側突起の各々は、各々の内径が、裏返されない状態における該内側突起の各々の内径と実質上同一となるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有し、上端に位置付けられる該他端外フランジは、その内径が、裏返されない状態における該一端内フランジの該内径よりも小さくなるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有し、下端に位置付けられる該一端外フランジは、その内径が、裏返されない状態における該一端内フランジの内径と実質上同一となるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有している、請求項3記載の裏返し可能な弾性防水カバー。
【請求項5】 大気開放開口が形成された中央外周面、該中央外周面の一端と該中央外周面より小径の一端側外周面とで形成される一端側段部、該中央外周面の他端と該一端側外周面より小径の他端側外周面とで形成される他端側段部を有する胴部を備えかつ該一端が上を向く上向きの姿勢又は該一端が下を向く下向きの姿勢のいずれかの姿勢に位置付けられる被カバー体に離脱自在に装着される裏返し可能な弾性防水カバーであって、円筒部、該円筒部の一端から半径方向の内外に延びる環状一端内フランジ及び環状一端外フランジ、該円筒部の他端から半径方向の内外に延びる環状他端内フランジ及び環状他端外フランジ、該円筒部の中間部において周方向に間隔をおいて半径方向の内外に延びる複数の内側突起及び外側突起を含み、該一端外フランジ及び該他端内フランジには通気孔又は通気用スリットが形成され、上向きの姿勢で位置付けられた該被カバー体に装着される裏返されない状態において、該内側突起の各々の内径は、該中央外周面に密着しうるよう、該一端内フランジ及び該他端内フランジの内径より小さく規定され、上端に位置付けられる該一端内フランジの内径は該一端側段部に密着しうる大きさに規定され、下端に位置付けられる該他端内フランジの内径は、該他端内フランジの上面が該中央外周面の該他端に密着しうる大きさに規定され、下向きの姿勢で位置付けられた該被カバー体に装着される、それぞれ該円筒部の内側に反転された裏返しの状態において、該外側突起の各々は、該中央外周面に密着しうるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有し、上端に位置付けられる該他端外フランジは、該他端側段部に密着しうるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有し、下端に位置付けられる該一端外フランジは、該一端側段部に密着しうるよう、予め裏返されない状態において規定された外径寸法を有している、ことを特徴とする裏返し可能な弾性防水カバー。
【請求項6】 大気開放開口が形成された胴部を有しかつ上向きの姿勢又は下向きの姿勢のいずれかの姿勢で位置付けられる被カバー体と、該被カバー体に離脱自在に装着される裏返し可能な弾性防水カバーとからなり、該弾性防水カバーは、円筒部、該円筒部の一端から半径方向の内外に延びる環状一端内フランジ及び環状一端外フランジ、該円筒部の他端から半径方向の内外に延びる環状他端内フランジ及び環状他端外フランジ、該円筒部の中間部において周方向に間隔をおいて半径方向の内外に延びる複数の内側突起及び外側突起を含み、該一端外フランジ及び該他端内フランジには通気孔又は通気用スリットが形成され、該弾性防水カバーが、上向きの姿勢又は下向きの姿勢の一方の姿勢で位置付けられた該被カバー体の該胴部に裏返されない状態で装着されると、該一端内フランジ、該他端内フランジ及び該内側突起の各々が該胴部に密着されて該胴部との間に環状のシール空間が形成され、該胴部の該大気開放開口は、該シール空間及び弾性防水カバーの下端に位置付けられた該他端内フランジの該通気孔又は該通気用スリットを介して大気に連通され、該弾性防水カバーが、上向きの姿勢又は下向きの姿勢の他方の姿勢で位置付けられた該被カバー体の該胴部に裏返しの状態で装着されると、該円筒部の内側に反転された該他端外フランジ、該一端外フランジ及び該外側突起の各々が該胴部に密着されて該胴部との間に環状のシール空間が形成され、該胴部の該大気開放開口は、該シール空間及び該弾性防水カバーの下端に位置付けられた該一端外フランジの該通気孔又は該通気用スリットを介して大気に連通される、ことを特徴とする防水構造体。
【請求項7】 大気開放開口が形成された中央外周面、該中央外周面の一端と該中央外周面より小径の一端側外周面とで形成される一端側段部、該中央外周面の他端と該一端側外周面より小径の他端側外周面とで形成される他端側段部を有する胴部を備えかつ該一端が上を向く上向きの姿勢又は該一端が下を向く下向きの姿勢のいずれかの姿勢で位置付けられる被カバー体と、該被カバー体に離脱自在に装着される裏返し可能な弾性防水カバーとからなり、該弾性防水カバーは、円筒部、該円筒部の一端から半径方向の内外に延びる環一端内フランジ及び環状一端外フランジ、該円筒部の他端から半径方向の内外に延びる環状他端内フランジ及び環状他端外フランジ、該円筒部の中間部において周方向に間隔をおいて半径方向の内外に延びる複数の内側突起及び外側突起を含み、該一端外フランジ及び該他端内フランジには通気孔又は通気用スリットが形成され、該弾性防水カバーが、上向きの姿勢で位置付けられた該被カバー体の該胴部に裏返されない状態で装着されると、該内側突起の各々の内周面は該中央外周面に密着し、上端に位置付けられる該一端内フランジの内周面は該一端側段部に密着し、下端に位置付けられる該他端内フランジの上面は該中央外周面の該他端に密着して、該中央外周面と該弾性防水カバーとの間に環状のシール空間が形成され、該中央外周面の該大気開放開口は、該シール空間及び下端に位置する該他端内フランジの該通気孔又は該通気用スリットを介して大気に連通され、該弾性防水カバーが、下向きの姿勢で位置付けられた該被カバー体の該胴部にそれぞれ該円筒部の内側に反転された裏返しの状態で装着されると、該外側突起の各々は該中央外周面に密着し、上端に位置付けられる該他端外フランジは該他端側段部に密着し、下端に位置付けられる該一端外フランジは該一端側段部に密着して、該中央外周面と該弾性防水カバーとの間に環状のシール空間が形成され、該中央外周面の該大気開放開口は、該シール空間及び下端に位置する該一端外フランジの該通気孔又は該通気用スリットを介して大気に連通される、ことを特徴とする防水構造体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【特許番号】特許第3458266号(P3458266)
【登録日】平成15年8月8日(2003.8.8)
【発行日】平成15年10月20日(2003.10.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平10−170425
【出願日】平成10年6月18日(1998.6.18)
【公開番号】特開2000−8977(P2000−8977A)
【公開日】平成12年1月11日(2000.1.11)
【審査請求日】平成12年9月20日(2000.9.20)
【出願人】(000190297)新キャタピラー三菱株式会社 (1,189)
【参考文献】
【文献】特開 平10−142004(JP,A)
【文献】特開 平9−159491(JP,A)
【文献】特開 平8−219805(JP,A)
【文献】特開 平9−32533(JP,A)
【文献】実開 昭62−92412(JP,U)