説明

補助操作杆付幼児用乗物の連結構造及びこれを用いた補助操作杆付幼児用乗物

【課題】補助操作杆と幼児用乗物のハンドル操作を同調可能に、連結具を着脱可能にする。
【解決手段】幼児用乗物Aの本体フレーム1のハンドルボス11に、ハンドル2の支軸21を嵌挿して、ハンドルを回動可能に支持し、本体フレームの保持部8に上方且つ斜め後方へ向けて延出する補助操作杆9を回動可能に支持し、補助操作杆とハンドルの支軸との間を連結具100で連結して、補助操作杆とハンドル2が連動される幼児用乗物において、連結具は支軸の側方に延出され、その適所に軸孔部111を開設した支軸突片101と、補助操作杆下端の側方に延出され、その適所に軸孔部112を開設した操作杆突片102と、棒状の本体部113の前・後端に、支軸突片と操作杆突片に着脱可能な前取付部123及び後取付部133を各々設けた硬質杆体103と、支軸突片と前取付部及び、操作杆突片と後取付部を各々回動可能に取付ける取付具200とよりなる構造にした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、幼児用二輪車(幼児用自転車)、幼児用三輪車、足踏みペダルを備えた幼児用自動車等の幼児用乗物を、保護者が立った姿勢で後ろから押しながら当該幼児用乗物のハンドル操作を補助可能な補助操作杆を備えた補助操作杆付幼児用乗物の連結構造及びこれを用いた補助操作杆付幼児用乗物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般の幼児用乗物は、その前輪をハンドルで操向させ、両足でペダルを踏んで後輪を回転させ、ハンドルに設けられているブレーキレバーの操作により車輪の回転にブレーキ力を与える構造を有し、これらの幼児用乗物は、幼児が自力で運転できるように構成されており、保護者が後ろから手で押して走行力を与えるときには、保護者が姿勢を前方に傾けて、荷台を押したり、車体の後部を押していたため、保護者にとっては、不自然な姿勢を取らなくてはならないため、腰痛等の原因になるなどの問題があった。
【0003】
この問題を解消するため、本発明者は、幼児用乗物の本体フレームの前方に設けたハンドルボスに、ハンドルの支軸を嵌挿して、前記ハンドルを回動可能に支持すると共に、前記本体フレームの後方に設けた保持部に、上方且つ斜め後方へ向けて延出する補助操作杆の下部を嵌挿して、当該補助操作杆を回動可能に支持し、これら補助操作杆とハンドルの支軸との間を連結具で連結して、前記補助操作杆と前記ハンドルとが同調して連動される補助操作杆付幼児用乗物を既に出願し、好評を得ている(例えば、特許文献1)。
【0004】
具体的には、前記連結具は、ハンドルの支軸下端に一方のワイヤー操作板を固定すると共に、補助操作杆の下端に他方のワイヤー操作板を固定しておき、これら両方のワイヤー操作板を2本のプッシュブルワイヤーで連結することで、前記補助操作杆とハンドルとが同調して連動される構造にしている。
【特許文献1】特開2004−314684公報に記載の幼児用乗物
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、従来の連結具では、両方のワイヤー操作板を2本のプッシュブルワイヤーで連結した構造であるため、補助操作杆の操作と、幼児用乗物のハンドル操作とが完全に同調せずにタイムラグを生じる、所謂「遊び」が生じ易いという問題がある。
【0006】
特に、プッシュブルワイヤーは、ペダルを漕ぐ際などの邪魔にならないように、本体フレームに添設されており、当該プッシュブルワイヤーが緊張した状態で設置されていないため、前記遊びを生じ易いという問題がある。
【0007】
一方、幼児用乗物に搭乗するのは幼児であるため、保護者が予想しない急なハンドル操作を行ったりすることも多く、補助操作を行う保護者からすれば、幼児の急なハンドル操作に対応して直に対応できるように、前記「遊び」を完全に無くしたいという要望がある。
【0008】
また、補助操作杆付幼児用乗物は、幼児の成長に伴い、前記補助操作杆を取り外せば、一般の自転車等と同様に使用できるのであるが、前記補助操作杆を全く必要としない幼児時期を越えるまでには、前記補助操作杆及び連結具を、取付けたり又は取外したりする機会が度々生じることが多い。
【0009】
しかしながら、従来のプッシュブルワイヤーを用いた構造では、連結具の構造が少々複雑であるため、これを簡単に取付けたり、取外したりするのに手間を要するという問題もあった。
【0010】
本発明は、かかる課題を解決することを目的とするものであって、補助操作杆の操作と、幼児用乗物のハンドル操作とが、遊びを生じることなく完全に同調可能であり、しかも、連結具を簡単に着脱可能とした補助操作杆付幼児用乗物の連結構造及びこれを用いた補助操作杆付幼児用乗物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明に係る補助操作杆付幼児用乗物の連結構造においては、幼児用乗物の本体フレームの前方に設けたハンドルボスに、ハンドルの支軸を嵌挿して、前記ハンドルを回動可能に支持すると共に、前記本体フレームの後方に設けた保持部に、上方且つ斜め後方へ向けて延出する補助操作杆の下部を嵌挿して、前記補助操作杆を回動可能に支持し、前記補助操作杆と、前記ハンドルの支軸との間を連結具で連結して、前記補助操作杆とハンドルとが同調して連動される補助操作杆付幼児用乗物の連結構造において、前記連結具は、前記ハンドルの支軸の側方に延出され、その適所に軸孔部を開設した支軸突片と、前記補助操作杆下端の側方に延出され、その適所に軸孔部を開設した操作杆突片と、棒状の本体部の前・後端に、前記支軸突片と前記操作杆突片とに着脱可能な前取付部及び後取付部を各々設けた硬質杆体と、前記支軸突片と前記前取付部、及び、前記操作杆突片と前記後取付部を各々回動可能に取付ける取付具と、よりなる構造にしたことを特徴とするものである。
【0012】
すなわち、本発明では、支軸に設けた支軸突片と、補助操作杆の下端に設けた操作杆突片とを、棒状の硬質杆体で連結した構造に構成されている。
【0013】
そのため、ハンドルの支軸が回転操作されると、この支軸の回転動作と同時に硬質杆体が、前後に連動し、この硬質杆体の前・後動作と同時に、補助操作杆も前記ハンドルと同方向に回転動作され、しかも、これら一連の動作は、補助操作杆の操作と、幼児用乗物のハンドル操作との間に遊びを生じることなく、完全に同調させることができる結果、幼児の急なハンドル操作に対応して保護者が直に対応できるのである。
【0014】
ここで、棒状とは、中実又は中空で形成された丸棒又は平板、或いはこれらを組み合わせた長尺物を意味し、硬質杆体とは、鉄、アルミニウム、ステンレス等の金属製で形成された杆体は勿論の他、プラスチック等の硬質の樹脂で形成された杆体も含まれる。
【0015】
また、硬質杆体は、その表面に着色を施しても良く、例えば、幼児用自転車の本体フレームに対応させて着色しておけば、デザイン上の違和感もなく、美観を向上させた状態で使用できる。
【0016】
また、本発明で好適に用いられる取付具は、軸孔部及び前取付部を貫通するボルト軸を備えた回転軸と、前記ボルト軸に螺合されるナットとを少なくとも備え、これら回転軸及びナットによって、支軸突片と前取付部、及び、操作杆突片と後取付部を各々回動可能に取付ける構造に形成されている。
【0017】
このような、取付具として汎用されているボルト状の回転軸及びナットの螺合構造であれば、組立て作業の苦手な者であっても、取り付け又は取り外しを容易に行うことができるのである。
【0018】
もっとも、回転軸及びナットは、支軸突片と前取付部、及び、操作杆突片と後取付部を各々回動可能に取付けることが可能であれば良く、回転軸の一端又は上下端のみにネジ山を形成し、一端又は両端からナットを螺合する構造にしても良いのである。
【0019】
また、回転軸の一方に係止部を設けておき、この係止部に係止可能なキャップを嵌合させれば、前記キャップをワンタッチで係脱させるだけで、回転軸及びナットは、支軸突片と前取付部、及び、操作杆突片と後取付部を各々回動可能に取付けることも可能である。
【0020】
また、本発明に係る補助操作杆付幼児用乗物の連結構造においては、支軸突片及び/又は操作杆突片には、回転軸又はナットの何れかを予め固着しておけば、その取り付け作業又は取外し作業の際に、回転軸又はナットの何れか一方だけを行えば良いので、その手間が省けるので、作業性を一層向上させることができる。
【0021】
ところで、本発明に係る補助操作杆付幼児用乗物の連結構造においては、硬質杆体の適所には、搭乗者の邪魔にならないようにするための折曲された逃がし部が形成されているものが望ましい。
【0022】
すなわち、硬質杆体は、真っ直ぐな棒状であっても良いのであるが、補助操作杆とハンドルの支軸との間を硬質杆体で連結した場合、搭乗者が自転車ペダル等を漕ぐ際に、この硬質杆体が邪魔になる恐れがある。
【0023】
一方、硬質杆体は、従来のプッシュブルワイヤーのように、容易に曲げたりすることができないため、予め、搭乗者の邪魔にならないように折り曲げて逃がし部を形成しておくのが望ましい。
【0024】
具体的には、硬質杆体の前・後端に設けた前取付部及び後取付部を、支軸突片及び操作杆突片と各々回動可能に取付けた際に、硬質杆体の本体部が、幼児用乗物の本体フレームに近接するように逃がし部を形成しておく。この本体フレームは、一般に搭乗者の邪魔にならないように設計されているので、これに硬質杆体の本体部を近接させておけば、搭乗者の邪魔になることがないのである。
【0025】
また、本発明では、前述の補助操作杆付幼児用乗物の連結構造を備えた補助操作杆付幼児用乗物も提供している。
【0026】
具体的には、幼児用乗物の本体フレームの前方に設けたハンドルボスに、ハンドルの支軸を嵌挿して、前記ハンドルを回動可能に支持すると共に、前記本体フレームの後方に設けた保持部に、上方且つ斜め後方へ向けて延出する補助操作杆の下部を嵌挿して、前記補助操作杆を回動可能に支持し、前記補助操作杆と、前記ハンドルの支軸との間を連結具で連結して、前記補助操作杆とハンドルとが同調して連動される補助操作杆付幼児用乗物において、前記連結具は、前記支軸の側方に延出され、その適所に軸孔部を開設した支軸突片と、前記補助操作杆下端の側方に延出され、その適所に軸孔部を開設した操作杆突片と、棒状の本体部の前・後端に、前記支軸突片と前記操作杆突片とに着脱可能な前取付部及び後取付部を各々設けた硬質杆体と、前記支持取付片と前記前取付部、及び、前記操作杆突片と前述の後取付部を各々着脱可能な取付具と、よりなる構造にした補助操作杆付幼児用乗物を提供している。
【0027】
そのため、本発明の補助操作杆付幼児用乗物では、幼児用二輪車(幼児用自転車)、幼児用三輪車、足踏みペダルを備えた幼児用自動車等においても、それぞれ前述の効果を効果的に発揮できるのである。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、次のような効果が得られるのである。
請求項1に係る補助操作杆付幼児用乗物の連結構造によれば、支軸に設けた支軸突片と、補助操作杆の下端に設けた操作杆突片とを、棒状の硬質杆体で連結した構造であるので、補助操作杆の操作と、幼児用乗物のハンドル操作との間に遊びを生じることなく、完全に同調させることができる結果、幼児の急なハンドル操作に対応して保護者が直に対応できるなどの効果を奏するのである。
【0029】
また、本発明においては、支軸突片と前取付部、及び、操作杆突片と後取付部とは、取付具で取付けされた簡易な構造であるので、この取付具を取付けたり又は取外したりするだけで、連結具を容易に着脱することができるのである。
【0030】
又、請求項2に係る補助操作杆付幼児用乗物の連結構造によれば、取付具は、回転軸及びナットを備えた構造にしているので、スパナ或いはモンキーレンチなどの一般工具を用いて取付具を容易に着脱することができる。
【0031】
更に、請求項3に係る補助操作杆付幼児用乗物の連結構造によれば、支軸突片及び/又は操作杆突片には、回転軸又はナットの何れかを予め固着しているので、回転軸又はナットの何れか一方を着脱する手間が省けるので、取付具を更に容易に着脱することができるなどの効果を奏するのである。
【0032】
加えて、請求項4に係る補助操作杆付幼児用乗物の連結構造によれば、硬質杆体の適所には、搭乗者の邪魔にならないようにするための折曲された逃がし部が形成されているので、硬質杆体の前・後動作の際に、搭乗者が硬質杆体に引っ掛かる危険がなく、安全に運転できるなどの効果を奏するのである。
【0033】
請求項5に係る補助操作杆付幼児用乗物によれば、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の補助操作杆付幼児用乗物の連結構造を備えているので、請求項1ないし4のいずれか1項に記載の効果を、補助操作杆付幼児用乗物として効果的に発揮できるのである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、本発明に係る補助操作杆付幼児用乗物の連結構造及びこれを用いた補助操作杆付幼児用乗物を図面とともに説明する。
【実施例1】
【0035】
図1は、本発明に係る補助操作杆付幼児用乗物の連結構造を用いた補助操作杆付幼児用乗物を概略した全体側面図であり、図2は、図1の点線Bで囲まれた補助操作杆付幼児用乗物における連結構造のハンドル側の要部を拡大した分解斜視図であり、図3は、図1の点線Cで囲まれた補助操作杆付幼児用乗物における連結構造の補助操作杆側の要部を拡大した分解斜視図である。又、図4は、図1〜図3で示された硬質杆体の全体図であり、図4(a)は、硬質杆体の平面図を示し、図4(b)は、硬質杆体の側面図を各々示している。
【0036】
以下、これら図1〜図4に基いて本発明を説明するが、図1〜図4において共通する部材には、同一の番号を付し、重複する説明は省略する。
【0037】
また、本実施例では、幼児用乗物Aとして、幼児用二輪車(幼児用自転車)を例示して説明しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、幼児用三輪車、足踏みペダルを備えた幼児用自動車等の幼児用乗物についても適用できる。
【0038】
この幼児用乗物Aは、本体フレーム1の前端にハンドルボス11を設け、このハンドルボス11には、ハンドル2の支軸21を嵌挿して、当該ハンドル2を回動可能に支持すると共に、この支軸21の下端には前輪3が回転可能に枢着されている。
【0039】
一方、本体フレーム1の後方には、サドル4の支柱41を支持するサドル管12を立設しており、このサドル管12の上・下端から後輪5の中心に向けてフレーム6、7を各々架設し、両フレーム6、7の後端を後輪5の中心に枢着して、当該後輪5を回転可能に支持している。
【0040】
なお、サドル管12の下端には、後輪5を回転駆動するためのペダル(不図示)が枢着され、前記ペダルと後輪5とをチェーン(不図示)で連結し、前記ペダルの回転力によって後輪5を回転させる構造にしているが、本発明の連結構造を明確にするために、図1では、前記ペダル等は省略している。
【0041】
また、本体フレーム1の後方には、管状の保持部8が上方且つ斜め後方へ向けて溶着されており、この保持部8に補助操作杆9の下部軸91を嵌挿して、当該補助操作杆9を回動可能に支持している。
【0042】
そして、前記補助操作杆9の下部軸91下端と、ハンドル2の支軸21との間を、連結具100で連結して、補助操作杆9とハンドル2とが同調して連動されるのである。
【0043】
この連結具100の構造を、図2〜図4に基づいて詳説する。
この連結具100は、支軸21の側方に延出され、その適所に軸孔部111を開設した支軸突片101と、補助操作杆9の下部軸91下端の側方に延出され、その適所に軸孔部112を開設した操作杆突片102と、棒状の本体部113の前・後端に、支軸突片101と操作杆突片102とに着脱可能な前取付部123及び後取付部133を各々設けた硬質杆体103と、これら支軸突片101と前取付部123、及び、操作杆突片102と後取付部133を各々回動可能に取付ける取付具200とより構成されている。
【0044】
この取付具200は、軸孔部111及び前取付部123に開設した軸孔123aを貫通するボルト軸211を備えた回転軸201と、このボルト軸211に螺合されるネジ溝212を設けたナット202とを少なくとも備えている。
【0045】
ここでは、ボルト軸211の上端に四角状のブロック部221を形成すると共に、操作杆突片102の軸孔部112の上面を拡開させて四角状に形成し、操作杆突片102にブロック部221が嵌合されて、回転軸201の空回りを規制している。
【0046】
また、前取付部123の上下には、ボルト軸211を貫通するワッシャ203、204が設けられており、前取付部123の回動をスムーズにしている。なお、前取付部123は、ワッシャ203、204との接触によって傷が付き易いので、本実施例では、前取付部123の表面を樹脂で被覆して、傷付きを防止すると共に、前取付部123の回動を一層円滑になるように構成している。
【0047】
更に、下方のワッシャ204とナット202との間には、バネワッシャ205又はバネワッシャ225を介在させてナット202を締め付けた後の緩みを防止している。
【0048】
このように構成した取付具200は、回転軸201のボルト軸211を、軸孔部111に貫通すると共にブロック部221を嵌合したうえで、このボルト軸211にワッシャ203、軸孔123a、ワッシャ204、バネワッシャ225を順次貫通させ、ボルト軸211の下端からナット202を螺合すれば、支軸21の支軸突片101と硬質杆体103の前取付部123とを回動可能に取付けることができるのである。
【0049】
また、図示しないが、支軸突片101には、回転軸201又はナット202の何れかを予め溶接等で固着しておくことも可能であり、このように構成すると、回転軸201又はナット202の何れか一方を着脱する手間が省けるので、取付具200を更に容易に着脱することができる。
【0050】
ところで、図3に示すように、硬質杆体103の後取付部133と、操作杆突片102についても、上記と同様にすれば、両者を回動可能に取付けることができるので、重複説明を避けるため省略する。
【0051】
以上の通り構成した本発明に係る補助操作杆付幼児用乗物の連結構造によれば、ハンドル2の支軸21に設けた支軸突片101と、補助操作杆9の下端に設けた操作杆突片102とを、棒状の硬質杆体103で連結した構造にしているので、補助操作杆9の操作と、幼児用乗物Aのハンドル2操作との間に遊びを生じることなく、完全に同調させることができる結果、幼児の急なハンドル2操作に対応して保護者が直に対応できるのである。
【0052】
また、ハンドル2の支軸21に設けた支軸突片101と、硬質杆体103の前取付部123、及び、補助操作杆9の操作杆突片102と、硬質杆体103の後取付部133とは、取付具200で取付けされる簡易な構造であるので、この取付具200を取付けたり又は取外したりするだけで、連結具100を容易に着脱できる。
【0053】
また、硬質杆体103は、真っ直ぐな棒状であっても構わないが、本実施例では、図2〜図4に示すように、硬質杆体103を折り曲げて、取付けた硬質杆体103の本体部113における適所には、搭乗者の邪魔にならないようにするための折曲された逃がし部が形成されているのであり、硬質杆体103の前・後動作によって、搭乗者が硬質杆体103に引っ掛かる危険がなく、安全に使用できるのである。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】図1は、本発明に係る補助操作杆付幼児用乗物の連結構造を用いた補助操作杆付幼児用乗物を概略して示す全体側面図である。
【図2】図2は、図1の点線Bで囲まれた補助操作杆付幼児用乗物における連結構造のハンドル側の要部を拡大して示す分解斜視図である。
【図3】図3は、図1の点線Cで囲まれた補助操作杆付幼児用乗物における連結構造の補助操作杆側の要部を拡大して示す分解斜視図である。
【図4】図4は、図1〜図3で示された硬質杆体の全体図であり、図4(a)は、硬質杆体の平面図を示し、又、図4(b)は、硬質杆体の側面図を各々示す。
【符号の説明】
【0055】
A 幼児用乗物
1 本体フレーム
11 ハンドルボス
2 ハンドル
21 支軸
8 保持部
9 補助操作杆
100 連結具
101 支軸突片
102 操作杆突片
103 硬質杆体
111 軸孔部
112 軸孔部
113 本体部
123 前取付部
133 後取付部
200 取付具
211 ボルト軸
201 回転軸
202 ナット

【特許請求の範囲】
【請求項1】
幼児用乗物の本体フレームの前方に設けたハンドルボスに、ハンドルの支軸を嵌挿して、前記ハンドルを回動可能に支持すると共に、前記本体フレームの後方に設けた保持部に、上方且つ斜め後方へ向けて延出する補助操作杆の下部を嵌挿して、前記補助操作杆を回動可能に支持し、前記補助操作杆と、前記ハンドルの支軸との間を連結具で連結して、前記補助操作杆とハンドルとが同調して連動される補助操作杆付幼児用乗物の連結構造において、前記連結具は、前記ハンドルの支軸の側方に延出され、その適所に軸孔部を開設した支軸突片と、前記補助操作杆下端の側方に延出され、その適所に軸孔部を開設した操作杆突片と、棒状の本体部の前・後端に、前記支軸突片と前記操作杆突片とに着脱可能な前取付部及び後取付部を各々設けた硬質杆体と、前記支軸突片と前記前取付部、及び、前記操作杆突片と前記後取付部を各々回動可能に取付ける取付具と、よりなる構造にしたことを特徴とする補助操作杆付幼児用乗物の連結構造。
【請求項2】
取付具は、軸孔部及び前取付部を貫通するボルト軸を備えた回転軸と、前記ボルト軸に螺合されるナットとを少なくとも備え、これら回転軸及びナットによって、支軸突片と前取付部、及び、操作杆突片と後取付部を各々回動可能に取付ける構造に形成されている請求項1に記載の補助操作杆付幼児用乗物の連結構造。
【請求項3】
支軸突片及び/又は操作杆突片には、回転軸又はナットの何れかを予め固着している請求項2に記載の補助操作杆付幼児用乗物の連結構造。
【請求項4】
硬質杆体の適所には、搭乗者の邪魔にならないようにするための折曲された逃がし部が形成されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載の補助操作杆付幼児用乗物の連結構造。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載の補助操作杆付幼児用乗物の連結構造を備えることを特徴とする補助操作杆付幼児用乗物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−125916(P2007−125916A)
【公開日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−318144(P2005−318144)
【出願日】平成17年11月1日(2005.11.1)
【出願人】(503137458)株式会社エンドウ商事 (3)
【Fターム(参考)】