説明

製品検査ソフトウェア

【課題】製品検査ソフトウェアを用いる電子機器の生産ラインの設計を容易にすることができる製品検査ソフトウェアを提供する。
【解決手段】製品検査ソフトウェア30において、製品検査機能31が、実行した検査工程の実行時間を取得し、その実行時間を実行時間表示機能34が情報蓄積DB32に蓄積し、蓄積された実行時間を表示部4に表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は例えば画像形成装置などの電子機器に組み込まれ、当該電子機器における所定の機能の動作確認を行う製品検査ソフトウェアに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、画像形成装置などの電子機器の生産ラインでは作業者が実施する所謂手作業の工程の他に、当該電子機器の動作確認のために必要な機能を一括して自動実行する製品検査ソフトウェアを用いた工程も含まれている(例えば特許文献1を参照)。
【0003】
図9に画像形成装置の生産工程の一例を抜粋して示す。図9は、画像形成装置の生産工程の一部を抜粋したフローチャートであり、工程Aは製品検査ソフトウェアで実行される工程、工程Bは手作業により実行される工程である。
【0004】
工程Aは、製品検査ソフトウェアによって、画像形成装置のトレイ設定を行い、トレイ設定により指定されたトレイによる印刷を自動実行する工程である。工程Bは、工程Aの後に行われ、製品検査ソフトウェアによって自動印刷された印刷物を作業者が閲覧し、印刷のずれがあった場合に印刷設定値を変更する工程である。
【0005】
ここで、画像形成装置における製品検査ソフトウェアは、上述した工程Aのように、例えば、製品の設定の取得及び変更や、コピー及び印刷などの製品機能の実行を自動で実施するソフトウェアである。
【0006】
この製品検査ソフトウェアは、従来作業者が手作業で行っていた工程Aの内容を自動で行うことで、手作業よりも短時間に行いかつ間違いを防止しているが、工程Aのように電気的な動作以外にコピーや印刷といった機構部分も動作させるため、工程Bや工程Aの前にある手作業の工程と比較しても実行時間が極端に短いことはなく、手作業の工程と同等程度の時間がかかることがある。
【0007】
また、製品検査ソフトウェアの実行時間は、事前の予測が困難である。例えば、設計段階におけるデバッグ時に実行時間を取得するためには、実行内容、実行時間を逐一記録しておく必要があり、非常に手間がかかり、さらに、ソフトウェア、ハードウェアの変更が発生した場合の再取得を考えた場合、現実的ではないために、生産ラインの設計前に予測することは困難であった。
【0008】
そのために、従来は、生産ライン上に実機を配置し、生産可能状態に近い状態を構築して、製品検査ソフトウェアを試行させてから詳細なライン設計を行う必要があった。
【0009】
また、特許文献2には、生産ラインを稼動させつつ、各工程の実行時間等から要改善工程を抽出する工程改善支援システムが記載されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
上述したように、従来の生産工程では、実行時間を予測できない製品検査ソフトウェアを用いた工程と、予測できる作業者による工程と、が混在するために、生産ライン上に実機を配置し、生産可能状態に近い状態を構築して、最適な生産ラインに調整する必要があり、生産ラインの構築に手間がかかると同時に正確なライン設計を行うことが困難になるという問題があった。
【0011】
また、特許文献2に記載された工程改善支援システムは、生産ラインを稼動させつつ生産ライン全体の生産性を向上するように要改善工程を抽出するものであり、製品検査ソフトウェアを用いた工程の実行時間を生産ライン稼動前に予測することはできない。従って、生産ラインの構築に手間がかかると同時に正確なライン設計を行うことが困難になるという問題は解決できない。
【0012】
本発明はかかる問題を解決することを目的としている。
【0013】
すなわち、本発明は、製品検査ソフトウェアを用いる電子機器の生産ラインの設計を容易にすることができる製品検査ソフトウェアを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0014】
請求項1に記載された発明は、コンピュータを、当該電子機器における所定の機能の動作確認を行う工程を実行する検査手段として機能させる製品検査ソフトウェアにおいて、前記検査手段が実行した工程の実行時間を取得するソフトウェア実行時間取得手段と、前記ソフトウェア実行時間取得手段が取得した前記実行時間を蓄積する蓄積手段と、前記蓄積手段に蓄積された前記実行時間を表示する表示手段と、して前記コンピュータを機能させることを特徴とする製品検査ソフトウェアである。
【0015】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記製品検査ソフトウェアが介在しない工程の実行時間を入力する実行時間入力手段と、前記ソフトウェア実行時間取得手段が実行時間を取得した工程および前記実行時間入力手段により実行時間を入力された工程の実行順序を設定する実行順序設定手段と、前記蓄積手段に蓄積された実行時間および前記実行時間入力手段から入力された実行時間並びに前記実行順序設定手段から設定された実行順序に基づいて全ての工程の総実行時間を算出する算出手段と、して前記コンピュータを機能させるとともに、前記表示手段が、前記算出手段が算出した総実行時間を表示することを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載された発明は、請求項2に記載された発明において、前記実行順序設定手段が、前記ソフトウェア実行時間取得手段が実行時間を取得した工程および実行時間入力手段により実行時間を入力された工程が他の工程と並列に実行されるかまたは直列に実行されるかを設定する直並列設定手段を含むことを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載された発明は、請求項2または3に記載された発明において、前記ソフトウェア実行時間取得手段が実行時間を取得した工程および実行時間入力手段により実行時間を入力された工程からチャートを生成して表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
請求項1に記載の発明によれば、製品検査ソフトウェアにおいて、検査手段が実行した実行時間を取得するソフトウェア実行時間取得手段と、その実行時間を蓄積する蓄積手段と、蓄積された実行時間を表示する表示手段と、してコンピュータに機能させているので、製品検査ソフトウェアの実行時間を実際の生産ラインを構築せずに取得することができるために、生産ラインの構築のシミュレーションを行うことができ、容易に生産ライン設計を行うことができる。
【0019】
請求項2に記載の発明によれば、実行時間入力手段で製品検査ソフトウェアが介在しない工程の実行時間を入力し、実行順序設定手段でソフトウェア実行時間取得手段が実行時間を取得した工程および実行時間入力手段により実行時間を入力された工程の実行順序を設定し、蓄積手段に蓄積された実行時間および実行時間入力手段から入力された実行時間並びに実行順序設定手段から設定された実行順序に基づいて算出手段で全ての工程の総実行時間を算出して、表示手段に総実行時間を表示しているので、実際の生産ラインを構築せずに生産ラインのシミュレーションを実機ですることができ容易に生産ライン設計を行うことができる。
【0020】
請求項3に記載の発明によれば、実行順序設定手段が、ソフトウェア実行時間取得手段が実行時間を取得した工程および実行時間入力手段により実行時間を入力された工程が他の工程と並列に実行されるかまたは直列に実行されるかを設定する直並列設定手段を含んでいるので、直列に行う工程だけでなく並列に行う工程にも対応してシミュレーションすることができる。
【0021】
請求項4に記載の発明によれば、表示手段が、ソフトウェア実行時間取得手段が実行時間を取得した工程および実行時間入力手段により実行時間を入力された工程からチャートを生成して表示しているので、生産ラインのシミュレーションを視覚的により分かり易くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の一実施形態にかかる電子機器として画像形成装置のブロック図である。
【図2】図1に示した画像形成装置の製品検査ソフトウェアの構成の示した構成図である。
【図3】図2に示された製品検査ソフトウェアへの情報蓄積動作のフローチャートである。
【図4】図2に示された製品検査ソフトウェアの情報表示動作のフローチャートである。
【図5】図2に示された製品検査ソフトウェアの工程実行時間計測結果の表示例の説明図である。
【図6】図2に示された製品検査ソフトウェアの実行時間履歴の表示例の説明図である。
【図7】図2に示された製品検査ソフトウェアのチャート表示動作のフローチャートである。
【図8】図2に示された製品検査ソフトウェアのチャートの表示例の説明図である。
【図9】従来の画像形成装置の生産工程の一部を抜粋したフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明の一実施形態を、図1ないし図8を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態にかかる電子機器として画像形成装置のブロック図である。図2は、図1に示した画像形成装置の製品検査ソフトウェアの構成の示した構成図である。図3は、図2に示された製品検査ソフトウェアへの情報蓄積動作のフローチャートである。図4は、図2に示された製品検査ソフトウェアの情報表示動作のフローチャートである。図5は、図2に示された製品検査ソフトウェアの工程実行時間計測結果の表示例の説明図である。図6は、図2に示された製品検査ソフトウェアの実行時間履歴の表示例の説明図である。図7は、図2に示された製品検査ソフトウェアのチャート表示動作のフローチャートである。図8は、図2に示された製品検査ソフトウェアのチャートの表示例の説明図である。
【0024】
図1に本発明の一実施形態にかかる電子機器としての画像形成装置1を示す。図1に示した画像形成装置1は、制御部2と、メモリ3と、表示部4と、コピー機能5と、印刷機能6と、を備え、図示しない用紙トレイにセットされた用紙へのコピーおよび印刷を行うことができる。
【0025】
制御部2は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)などで構成され、メモリ3に記憶された製品検査ソフトウェア30を読み出して実行する。また、表示部4やコピー機能5および印刷機能6の制御を行う。
【0026】
メモリ3は、不揮発性の半導体メモリで構成され、製品検査ソフトウェア30などが記憶されている。なお、メモリ3は半導体メモリではなくハードディスクドライブなどでもよい。
【0027】
表示部4は、例えば液晶ディスプレイとその表面に設けられたタッチパネルなどで構成され、表示機能と操作機能を併せ持ち画像形成装置1の筐体表面に取り付けられている。そして、製品検査ソフトウェア30が出力する結果や画像形成装置1の各種設定画面等を表示する。
【0028】
コピー機能5は、図示しない原稿載置台、走査光学系、レーザ書き込み部、感光体、現像装置、転写装置、給紙装置、排紙装置などを備え、原稿載置台に載置された原稿を給紙装置から給紙された用紙にコピーする。
【0029】
印刷機能6は、図示しないレーザ書き込み部、感光体、現像装置、転写装置、給紙装置、排紙装置などを備え、外部から入力された画像を給紙装置から給紙された用紙に印刷する。なお、コピー機能5と印刷機能6において同じ機能部は共用するように構成されている。
【0030】
なお、本実施形態では、上述した制御部2と、メモリ3と、表示部4と、で特許請求の範囲のコンピュータを構成している。
【0031】
製品検査ソフトウェア30は、メモリ3に記憶され制御部2が読み出して実行するプログラムであり、図2に示したように、検査手段、ソフトウェア実行時間取得手段としての製品検査機能31と、蓄積手段としての情報蓄積DB32と、工程実施内容33と、表示手段としての実行時間表示機能34と、実行時間入力手段、実行順序設定手段、直並列設定手段、算出手段、表示手段としてのチャート表示機能35と、を備えている。
【0032】
製品検査機能31は、工程実施内容33に設定されている検査工程の内容を読み出してコピー機能5や印刷機能6などを動作させて所定の機能の動作確認である検査工程を実施する。また、各検査工程の開始時刻と終了時刻を取得して情報蓄積DB32に蓄積する。なお、これらの時刻は、例えば図示しない制御部2で動作している時計機能等を参照して取得すればよい。
【0033】
情報蓄積DB32は、製品検査機能31が取得した各検査工程の開始時刻と終了時刻を蓄積する。
【0034】
工程実施内容33は、製品検査機能31で検査する工程の内容(設定するパラメータ値や手順等)が設定されている。
【0035】
実行時間表示機能34は、情報蓄積DB32に蓄積された各検査工程の開始時刻と終了時刻および開始時刻と終了時刻から算出される実行時間を表示部4に表示する。
【0036】
チャート表示機能35は、情報蓄積DB32に蓄積された各検査工程の開始時刻と終了時刻から算出される製品検査ソフトウェア30が実行する工程の実行時間と、例えば表示部4のタッチパネル等を介して入力される手作業による工程の実行時間と、前記製品検査ソフトウェア30が実行する工程と手作業による工程の直列または並列実行や事前工程などの実行順序などが設定され、それらに基づいてチャート(ガントチャート)を生成し表示部4に表示する。
【0037】
次に、本実施形態における工程実行時間の蓄積動作を図3のフローチャートを参照して説明する。
【0038】
まず、工程実行を開始すると、実行された工程名と工程開始時間を製品検査機能31が取得する(ステップS101)。次に、ステップS101で取得した情報を製品検査機能31が情報蓄積DB32に書き込む(ステップS102)。次に、製品検査機能31が実際の工程を実行する(ステップS103)。次に、工程実行が終了した時点で、製品検査機能31が実行された工程終了時間を取得する(ステップS104)。次に、製品検査機能31がステップS102で記録された同一レコードに終了時間を記録する(ステップS105)。なお、製品検査ソフトウェア30で実行する工程が複数ある場合はステップS101〜S105を複数回実行する。
【0039】
次に、本実施形態における工程実行時間の表示動作を図4のフローチャートを参照して説明する。
【0040】
まず、実行時間表示機能34が、工程実行時間計測結果(実行実績)があると判断すると(ステップS201)、情報蓄積DB32から、計測された工程に関する実行時間を取得する(ステップS202)。次に、実行時間表示機能34が、ステップS202で取得した工程に対する工程実行時間計測結果を表示部4上に表示する(ステップS203)。
【0041】
図5に表示部4における表示例を示す。図5に示した表示例は、各工程実行時間301と、履歴ボタン302から構成される。各工程実行時間301が情報蓄積DB32に蓄積された情報に基づいて算出、表示され、工程実行時間計測結果の履歴を表示する場合には、履歴ボタン302を押下することで表示される。工程実行時間計測結果の履歴を表示に関しては後述する。
【0042】
図4のフローチャートに戻って、実行時間表示機能34が、情報蓄積DB32内に工程実行時間計測結果を1つの工程において複数持っている(履歴有り)と判断した場合(ステップS204)、ステップS203で表示した情報内に履歴を表示するための履歴ボタン302を表示部4に表示する(ステップS205)。次に、ステップS205で表示された履歴ボタン302を押下すると(ステップS206)、情報蓄積DB32から過去の計測結果を取得する(ステップS207)。次に、履歴対象の工程に対する過去の実行開始・終了時間の一覧を表示部4に表示する(ステップS208)。そして、戻るボタンを押下すると(ステップS209)、ステップS202で取得した工程に対する工程時間計測結果を表示した状態(ステップS203)に表示を戻す。
【0043】
図6に工程実行時間計測結果の履歴表示例を示す。図6に示した表示例は、実行開始時刻303、実行終了時刻304、実行時間305、工程実行時間表示画面への戻るボタン306で構成される。図6に示した表示例は、図5に示した履歴ボタン302を押下することで、情報蓄積DB32に蓄積された情報に基づいて、実行開始時刻303、実行終了時刻304、実行時間305を表示し、また、工程実行時間表示画面に戻るための戻るボタン306を表示する。このように工程実行時間の履歴を取得できるようにすることで、実際の生産時において、履歴を確認して過去の履歴と差分がある場合、製品異常を検出することができる。
【0044】
次に、本実施形態におけるチャートの表示動作を図7のフローチャートを参照して説明する。
【0045】
チャート表示機能35が、工程実行時間計測結果(実行実績)があると判断すると(ステップS301)、情報蓄積DB32から、計測された工程に関する実行時間を取得する(ステップS302)。そして、ステップS302で取得した工程に対する工程時間計測結果に基づいて時間軸に従った長さを表示したガントチャートが生成、表示される(ステップS303)。ステップS303で、工程が直列動作の場合は、単純な時間の結合、事前工程が定義されていれば、その工程との連結によりガントチャートを生成する。また、工程が並列動作設定の場合は、その工程は重複して実行可能としてガントチャートを生成する。そして、総合して全体の実行時間、各工程が全体に示す割合を表示することを可能とする。追加すべき工程がある場合(ステップS304)、挿入位置指定、工程名称、工程の実行時間、並列実行か直列実行かの選択、事前に実行されるべき工程がある場合の工程選択、などの追加情報をタッチパネルなどから入力する(ステップS305)。そして、ステップS305で設定された情報を情報蓄積DB32に書き込むととともにガントチャートにも反映させる(ステップS306)。なお、製品検査ソフトウェア30が実施した工程については実行開始時刻や実行終了時刻を参照して実行時刻がオーバーラップしているか否かを判断することで直列動作または並列動作を自動で判断することが可能である。或いは工程実施内容33に順序や直並列を予め定義し、その内容を参照してもよい。
【0046】
図8にガントチャートの表示例を示す。図8の表示例は、各工程の実行順401と、各工程実行時間402と、実行時間を時間軸にガントチャートとして表示した矢印表記403と、チャート表示領域404と、挿入位置指定405と、工程名称406と、工程の実行時間407と、並列実行か直列実行かの選択ラジオボタン408と、事前に実行されるべき工程がある場合の工程選択ボックス409と、チャート部に追加するための追加ボタン410と、で構成される。挿入位置指定405、工程名称406、工程の実行時間407、選択ラジオボタン408、工程選択ボックス409、追加ボタン410によって、製品検査ソフトウェア30での計測が行われない手作業の工程などに関して、手動で追加可能としている。図8の表示例は、例えばタッチパネルの操作などによって、情報蓄積DB32に蓄積された情報を読み出して、実行時間をチャート表示領域404に矢印表記することでガントチャートとして、全工程の実行時間の流れを視覚的にチャート化して表示する。
【0047】
本実施形態によれば、製品検査ソフトウェア30において、製品検査機能31が、実行した検査工程の実行時間を取得し、その実行時間を情報蓄積DB32に蓄積し、蓄積された実行時間を実行時間表示機能34が表示部4に表示しているので、製品検査ソフトウェア30の実行時間を実際の生産ラインを構築せずに取得することができたために、生産ラインの構築のシミュレーションを行うことができ、容易に生産ライン設計を行うことができる。
【0048】
また、挿入位置指定405、工程名称406、工程の実行時間407、選択ラジオボタン408、工程選択ボックス409、追加ボタン410によって、製品検査ソフトウェア30での計測が行われない手作業の工程などに関して、手動で追加可能とし、また、総合して全体の実行時間を表示部4に表示可能としているので、実際の生産ラインを構築せずに生産ラインのシミュレーションを実機ですることができ容易に生産ライン設計を行うことができる。
【0049】
また、チャート表示機能35によって、ガントチャートを表示することができるので、生産ラインのシミュレーションを視覚的により分かり易くすることができる。
【0050】
なお、上述した実施形態では、手作業の工程の情報を入力してチャート表示をするとともに総実行時間を表示していたが、例えば表示部4の表示領域が小さい場合などはチャート表示をせずに各工程の実行時間と総実行時間のみを表示するようにしてもよい。
【0051】
また、上述した実施形態では、画像形成装置に内蔵したコンピュータで実行していたが、例えば画像形成装置を接続した外部のコンピュータで本発明にかかる製品検査プログラムを実行し、画像形成装置は、外部コンピュータからの命令によって各種検査工程を行い、外部コンピュータで実行時間取得やチャート化などを行うようにしてもよい。
【0052】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
【符号の説明】
【0053】
1 画像形成装置(電子機器)
2 制御部(コンピュータ)
3 メモリ(コンピュータ)
4 表示部(コンピュータ)
30 製品検査ソフトウェア
31 製品検査機能(検査手段、ソフトウェア実行時間取得手段)
32 情報蓄積DB(蓄積手段)
33 工程実施内容
34 実行時間表示機能(表示手段)
35 チャート表示機能(実行時間入力手段、実行順序設定手段、直並列設定手段、算出手段、表示手段)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0054】
【特許文献1】特開2006−211484号公報
【特許文献2】特開2006−202255号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、当該電子機器における所定の機能の動作確認を行う工程を実行する検査手段として機能させる製品検査ソフトウェアにおいて、
前記検査手段が実行した工程の実行時間を取得するソフトウェア実行時間取得手段と、
前記ソフトウェア実行時間取得手段が取得した前記実行時間を蓄積する蓄積手段と、
前記蓄積手段に蓄積された前記実行時間を表示する表示手段と、
して前記コンピュータを機能させることを特徴とする製品検査ソフトウェア。
【請求項2】
前記製品検査ソフトウェアが介在しない工程の実行時間を入力する実行時間入力手段と、
前記ソフトウェア実行時間取得手段が実行時間を取得した工程および前記実行時間入力手段により実行時間を入力された工程の実行順序を設定する実行順序設定手段と、
前記蓄積手段に蓄積された実行時間および前記実行時間入力手段から入力された実行時間並びに前記実行順序設定手段から設定された実行順序に基づいて全ての工程の総実行時間を算出する算出手段と、
して前記コンピュータを機能させるとともに、
前記表示手段が、前記算出手段が算出した総実行時間を表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の製品検査ソフトウェア。
【請求項3】
前記実行順序設定手段が、前記ソフトウェア実行時間取得手段が実行時間を取得した工程および実行時間入力手段により実行時間を入力された工程が他の工程と並列に実行されるかまたは直列に実行されるかを設定する直並列設定手段を含むことを特徴とする請求項2に記載の製品検査ソフトウェア。
【請求項4】
前記表示手段が、前記ソフトウェア実行時間取得手段が実行時間を取得した工程および実行時間入力手段により実行時間を入力された工程からチャートを生成して表示することを特徴とする請求項2または3に記載の製品検査ソフトウェア。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−48770(P2011−48770A)
【公開日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−198559(P2009−198559)
【出願日】平成21年8月28日(2009.8.28)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】