説明

製紙ロールカバーおよびその製造方法

本発明は、ロールカバーを作る方法およびロールカバーであり、少なくとも1つの材料がロールの表面かまたは基部基板に加えられる。第1の実施形態において、単一の材料が流動性のあるフェーズとして加えられる。材料の均一なコーティングがロールに加えられ、たとえば冷却、硬化または他の手段等によって材料が固化するときに、滑らかで永久的なロールカバーがロールの表面に形成される。別の実施形態において、少なくとも2つの材料が流動性のあるフェーズでロールの表面に加えられる。第1の材料は、犠牲的な除去可能な第1の材料であってもよく、予め選択されたパターンでロールカバーの表面に加えられる。犠牲材料が加えられた後に、第2の材料たとえば機能樹脂がロールカバーの表面に加えられ、犠牲材料は、第2の材料が固化した後に、除去される。別の実施形態において、犠牲材料の使用は回避され、材料は所定のパターンで加えられる。第4の実施形態において、2つまたはそれ以上の異なる材料が加えられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製紙の分野に関し、特に、ロールカバーの製造方法および製紙機械および過程に使用されるロールカバーに関する。本発明は、ロールカバーに表面特徴および機能を与えることに関する。
【背景技術】
【0002】
一定の製紙用途において、製紙機械のプレスニップが使用され、形成された紙シートが2つの異なる表面、すなわち、プレスファブリックとプレスロールの一方とに接触する。そのようなプレスニップは、かつては、一対の逆回転するスチールロールか、または、逆回転するグラナイトロール等に協働するスチールロールを含んでいた。
【0003】
ロールが滑らかであるため、このロールとの接触中に紙製品形状にパターンまたは変化は生じない。ロールは、カレンダにおける紙の滑らかさを促進する等の他の機能を有してもよい。ロールは、プレスロールであってもよい。プレスロールで、2つのロールおよびプレスファブリック等の脱水媒体によって形成されるプレスニップの前で、幾分の距離を、シートはロール表面に接触する。紙シートも、プレスニップを離れた後に、幾分の距離を、ロール表面に接触する。この配列は、紙の滑らかさを促進するだけではなく、シートが容易に均一にロール表面からたやすく離れるのを可能にする。分離を生じさせるために大きすぎる力が必要である場合には、湿潤紙シートが多く引かれすぎ、MD伸張を失い、狭くなる。極端な状況では、紙を作るセルロース繊維の繊維対繊維結合よりも加えられた力が大きい場合には、紙シートは裂けるか破れる。これは、紙製品の損失を生じ、コストを上げる。
【0004】
一定の用途において、結果として得られるプレスされたウェブの表面特徴を改良するためにプレスニップのロールをカバーで覆うことが有利であることが分かった。様々なゴム組成物がロールカバーの製造に使用されてきたが、ポリマー材料は、そのようなロールカバーの製造に非常にうまく使用されてきている。上述のポリマー材料は、織られたまたは不織のファブリックで補強されてもよく、且つ、単一または複数の層を具備してもよい。
【0005】
ロールカバーは、ゴム状材料または金属合金等の様々な材料を使用して、様々なやり方で製造される。ロールカバーを製造する現在の方法は、化合物の未硬化マットのセクションをロール本体に、時として織物補強で、「保存する」ことを含む。これは、数セクションのロールカバーを形成し、これは、連続カバーを形成するために熱硬化によって仕上げられる。このカバーは研削され、他の表面仕上げステップを受けてもよい。ロールカバーを形成するのに使用される別の方法は、半固体樹脂を本体に螺旋巻きし、次に硬化し表面仕上げすることである。ロールカバーを形成するために、鋼ストリップがロール基部に螺旋巻きされてもよい。
【0006】
さらに別の方法は、樹脂繊維系をマンドレルまたはロール本体に鋳造するかまたは成型し、組成系を形成することである。他のカバーは、樹脂(すなわち、樹脂の「アロイ」)、金属および樹脂、セラミック等の混合物から形成されてもよい。ロールカバーは、熱コーティング技術で加えることができ、たとえば、アーク溶射、粉末フレーム方法、高速酸素燃料(HVOF)、および、プラズマ溶射である(たとえば、非特許文献1参照)。主にアーク溶射を使用して、単数または複数の金属で表面をコーティングするかまたは「クラッド」する。アーク溶射パラメータを変えて、所望の表面特性、たとえば、硬度、多孔度、熱伝導率および結合強度を提供することができる。粉末フレーム溶射方法は、プラズマ溶射コーティングに対する経済的な代替物であり、腐食および水に対する上記の平均抵抗が望ましい場合に、使用することができる。これは、剥離コーティングを加える際に有用である。プラズマ溶射コーティング方法は、幅広いコーティングを作るために、高温および中程度の溶射速度を使用する。ヤンキードライヤー、ワインダドラム、および、アフタードライヤーシェルが、この過程のための優良な適用である。HVOF系コーティングは、高溶射速度を使用する方法で加えられ、独特な特性を備えたコーティングを作る。HVOF溶射は非常に密であり、これは、コーティングされた仕上げを、微細等級の滑らかさに研削することができることを意味する。HVOFは、セラメット(セラミックおよび金属)コーティングを作る能力を促進し、これは、セラミックの硬度および低多孔度を金属の可撓性と組み合わせる。
【0007】
この技術において、酸素および燃料が、HVOFスプレーガンで混合される。ひとたび組み合わされると、着火して、およそ2816°Cの温度で4830Km/hまでの速度で移動する超音速ガスジェットを作る。この方法で達成することができる表面の滑らかさのレベルは、他のいずれの種類の熱溶射または金属製造方法よりも大きい。加えて、HVOFコーティングは、多成分粉末を溶射することによって、異なる特性を想定することができる。HVOFコーティングの結合強度もまた優良である。
【0008】
製紙過程で使用されるロールは、極めて重く且つ非常に長いため、ロールの中間で垂れ下がる傾向がある。当業者は、ロールの直径が特定のロール直径よりも6から8インチまで大きくてもよいロールの中心領域にクラウンを作ることによって、これを補正している。さらに、ロールの長さ方向にわたる均一な荷重分布を保証するために、ロールの端がテーパ状にされる。典型的に、クラウンおよびテーパ状の端特徴は、ロールカバーが加えられた後に作られ、普通は、研削および他の表面処理による。
【0009】
ロールカバー材料の添加中にロールの長さ方向にわたって直径の差が設けられ、それによって、材料が加えられた後に発生する研削等の後処理ステップを排除するかまたは大幅に減少するロールカバー形成方法を展開することが有利である。
【0010】
現在の剥離ロールは、自然に発生するグラナイトを含む。グラナイトは、非常に良好なシート剥離特性、薬品による腐食に対する抵抗、ドクターからの摩耗に対する抵抗を呈し、研削の間の長いインターバルに走行することができる。しかし、高ニップ荷重下では走行することができず、温度過敏であり、ロール全体を取り替えなければならなくなる前に、限定された回数回、再研削することができるだけである。グラナイトに自然に発生する欠点のため、且つ、突発故障の危険のため、今日のロールカバーは、カバーに形成される材料の異質混合物を備えた組成物またはアロイカバーを有する。その異質な性質のため、これは、シートを裂くのを回避するために十分低い力でシートを剥離するのを可能にする。良好な剥離カバーロールを形成するために、高価なセラミックも使用される。この混合および添加の方法は、材料の比較的均一な分散を想定する。しかし、これは予測可能ではなく、したがって、同一混合物の2つのロールカバーが「正確に」同様であることはない。
【0011】
これらのカバーの多くは、望ましい属性を果たす活性(すなわち、機能性)表面を有し、たとえばシート剥離を改良する。たとえば、特許文献1を参照のこと。シート剥離は、抄紙機に対してかなり重要な特性であるが、これは、湿潤紙シートがプレスニップからのもっとも滑らかなまたはもっとも湿潤した表面に従う傾向があるからであり、これは、通常、ロールカバーである。湿潤紙シートは、シートがニップを出るときにロールカバーの円周の部分に等しい距離だけ、ロールカバーに従う。次の下流位置がより高い速度で走行しているため、シートは、ロールの表面から文字通り引かれる。速度が増すにつれて、これを行うのに必要な力は、かなりのものになる。
【0012】
ロールカバーがシート剥離等の望ましい属性を提供しなければならないときには、これが均一に加えられることが重要である。上述の技術の少なくともいくつかでは、添加は均一でなくてもよく、そのため、表面研削等の仕上げステップを行わなければならないことを理解すべきである。
【0013】
形成された紙シートが2つの異なる表面、すなわち、プレスファブリックとプレスロールの一方とに接触するように、プレスニップが配列される場合に、ロールカバーの表面特徴を使用して、形成された紙シートをエンボス加工することができる。すなわち、ロールカバーにパターンを形成することができ、形成された紙シートに高圧で接触するときに、紙シートにパターンを与えるパターン高さ、幅および深さの寸法を備える。プレスニップでは頻繁に、水管理を補助するために、単数または複数のロールがパターン化されるかまたは通気される。この点に関して、ロールの外側面は、プレスニップから水を送るのを補助するために、ドリル開けされるかまたは溝をつけられてもよい。さらに、ロールカバーは、プレスからウェブ下流のカレンダに使用されている。
【0014】
表面にパターンを形成する方法は、先行技術に記載されている。たとえば、特許文献2には、インク滴を媒体内に突き出して、パターンを印刷する装置が記載されている。穴を備えたプレートを使用して、媒体にパターンを形成する。パターンは、プレート上の穴の配列によって決定される。
【0015】
特許文献3には、基板の表面をコーティングするための機器が記載されている。フィンガが基板の穴内に挿入され、インクが基板表面に加えられる。基板からフィンガを除去するときに、インクは基板コーティングおよび壁内に引かれる。
【0016】
特許文献4には、2つの異なる材料の滴を層にすることによって作られる三次元物体が記載されている。第1の材料が物体を形成する。第2の材料は、後に除去されるサポートを提供する。
【0017】
特許文献5には、基板をコーティングするためのシステムが記載されている。基板は、コーティングステーションを通って動き、そこでは、コーティングおよび運搬の層が基板に加えられる。次いで運搬層が除去され、コーティング層のみが残る。
【0018】
特許文献6には、粒子を表面上に置くことによってパターン化された物体を作るための方法が記載されている。粒子は、スクリーン、マスクまたはステンシルを通って表面上に置かれる。スクリーン、マスクまたはステンシルの穴の配列が、結果として得られるパターンを決定する。
【非特許文献1】「ベロイトパートナー(Beloit Partner)」パンフレット、25頁(1995)参照
【特許文献1】米国特許第6,136,157号公報
【特許文献2】米国特許第4,312,009号公報
【特許文献3】米国特許第4,383,495号公報
【特許文献4】米国特許第5,135,515号公報
【特許文献5】米国特許第5,733,608号公報
【特許文献6】米国特許第5,817,374号公報
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、ロールカバーを作る方法に関し、少なくとも1つの材料がロール本体の表面に直接加えられるか、または、基板または基部ファブリックによって規定される織物補強に加えられる。第1の実施形態において、単一の材料が流動性のあるフェーズとして加えられ、ピエゾジェット型のコンピュータ制御された単数または複数のノズルによって送出される。材料の均一なコーティングがロール本体に加えられ、材料の固化時に、たとえば冷却、硬化または他の手段によって、滑らかで永久的なロールカバーが、ロールの表面に形成される。ロール本体のその長さ方向にわたる直径の差は、加えられる材料の量を変えることによって提供することが可能である。別の実施形態において、少なくとも2つの材料が流動性のあるフェーズでロールの表面に加えられる。第1の材料は、犠牲的な除去可能な第1の材料であってもよく、これは、モールドを形成するためにコンピュータ制御されたノズルまたはピエゾジェットノズル(単/複)によって、予め選択されたパターンでロールカバーの表面に加えられる。犠牲材料が加えられた後に、第2の材料たとえば機能性ポリマー樹脂が、これもピエゾジェット型であってもよいコンピュータ制御されたノズルによって、または、この目的に適切な他の手段によって、ロールカバーの表面に、犠牲樹脂によって充填されていない単数または複数の空間内に、加えられる。犠牲材料は、ワックスまたは水溶性材料であってもよく、または、第2の材料が固化した後に容易に除去される他の材料であってもよい。ワックスまたは水溶性材料である場合に、熱によるかまたは水に浸すことによって除去することができる。第3の実施形態において、加えられている材料は、所望の厚さである所望のパターンを形成するために層ごとに反復性のやり方でコンピュータ制御された単数または複数のノズルによってそのようにされる。この実施形態において、犠牲材料の使用は回避される。第4の実施形態において、2つの材料またはそれ以上が、ちょうど第2の実施形態のように加えられるが、第1の材料として犠牲材料を加える代わりに、異なる機能性材料が加えられる。このようにして、ロールカバーは、2つまたはそれ以上の異なる材料から形成されてもよく、その各々は異なる特性を与える。たとえば、ロールカバーには、親水性または疎水性の性質を有する識別可能な領域を設けることができる。
【0020】
ロールカバーを形成するこの原位置方法は、先行技術の方法に対して利点を有する。異なる材料の別々の領域を形成するために、複数の材料が選択的に加えられてもよく、それを使用して、所望の機能性属性を局限してもよい。溝付きのカバー表面が形成されてもよく、または、エンボス加工されたティッシュ、タオルまたは紙/板紙製品およびパターン化された不織布を作るために、表面がパターン化されてもよい。本発明で、樹脂は、三次元コーティングマトリックス内で高解像度で選択的に位置することができ、それによって、機能性を制御する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
ロールカバーは、ロール本体自体に直接形成されてもよく、または、基部基板を含んでもよく、これは、モノフィラメント、諸撚モノフィラメント、マルチフィラメント、諸撚マルチフィラメント、または、ステープルファイバ等の様々なもののいずれのヤーンを含む織られた、不織の、または、編まれたファブリックを含む業界で公知のいずれの従来のロール基部基板であってもよい。便利なために、両方の方法は、本願の記載では、ロールカバー基部という用語を使用する。本発明のロールカバーは、それぞれ、「3Dモデルメーカー(3−D Model Maker)」および「3Dモデルメーキング(3−D Model Making)」という発明の名称の米国特許第5,506,607号および第5,740,051号に記載されたものに類似した装置を使用することによって製造することができ、その開示は、参照してここに組み込まれる。本発明では、装置は、(A)ロールカバーの製造中にロールを支持するための支持手段と、(B)樹脂または他の材料、すなわち、(1)第1の材料、および、(2)第2の材料をロールカバー基部に放出するかまたは置く目的のために適切なドロップオンデマンドピエゾジェット手段または他の手段と、(C)ロールの表面に対して、X、YおよびZ座標系の少なくとも2つの方向に同時に動くために、ドロップオンデマンドジェット手段を装着するための装着手段と、(D)X、YおよびZ方向における運動を制御し、且つ、ドロップオンデマンド手段から第1および第2の材料を放出するかまたは置くことを制御するための制御手段、を有する。装置はまた、所望により、(E)第1の実施形態の第1の材料を除去するための手段と、任意に、(F)第2の材料を硬化させるための手段と、も必要とする。
【0022】
米国特許第5,506,607号に開示されたドロップオンデマンドピエゾジェットノズルを、本発明に使用してもよい。当然ながら、この目的に適切であるならば、材料を置く他の手段を使用してもよく、ピエゾジェットは、本発明を実行するための1つの方法を単に例示するだけである。
【0023】
1つのジェットノズルが使用されるか、複数のジェットノズルが使用されるかは、当業者が選択することができる問題である。しかし、複数のジェットを使用することが好ましい。実際問題として、技術的に容認されるならば、256ピエゾジェットまでのまたはそれ以上のアレイが使用されてもよい。ジェットノズルは平行に配列されてもよく、または、ロールカバーに対してまたは製紙機械の紙幅方向に対して交互のパターンで配列されてもよい。
【0024】
本発明の除去可能な樹脂または犠牲樹脂は、ロールカバー基部に接着し、後に、すなわち、第2の材料がパターンに加えられ固化した後に、除去することができるいずれの材料である。この開示で先に述べられた2つの材料は、ワックスおよび水溶性材料、たとえば、水溶性樹脂である。溶液に溶解する適切な材料として、水溶性材料、たとえば、糖、塩、ポリビニルアルコール、グリコール、および、多糖類が挙げられる。溶液は、有機溶剤およびその中に溶解する材料たとえばクロロホルムまたはアセトンのポリカーボネートに基づいてもよい。
【0025】
第2の材料は、使用中にロール上に残るものである。第2の材料は、三次元を有するパターンまたは溝等の表面特徴をロールカバーに与えるものであり、且つ/または、改良されたシート剥離等の機能性も与えてもよい。第2の材料として使用されてもよい材料の中に、紫外線で硬化可能な感光性重合体があり、たとえば、ウレタン、ポリエステル、ポリエーテルおよびシリコーンから派生した反応性アクリレートモノマーおよびアクリレートオリゴマー;水系ラテックスおよび分散、および、アクリルおよびポリウレタンを含む粒子充填製剤;充填ラテックス、エポキシおよびウレタン等の互いの存在中に反応する二液型システム;ホットメルトおよび湿分硬化ホットメルトである。これらの材料は、ロールカバーがその操作環境で受ける回転力および/または圧縮力に耐えることができなければならず、且つ、コスト効果的な耐用年数のために、いずれのヒステリシス、熱、湿度、または、化学物質からの劣化に抵抗することができなければならない。
【0026】
第2の材料は、ロールカバーに機能性を与えるように選択されることができる。たとえば、充填材料等を運ぶために、適切なキャリア樹脂が選択されてもよい。充填材はマイカであってもよく、ロールカバー上に置かれたときには、ある程度の疎水性、および、ある程度のマイクロ粗さを与え、これは、望ましいものである。これに関連して、「製紙用プレスベルトおよびプレスロールカバー(Press Belt and Press Roll Cover for Papermaking)」という発明の名称の米国特許第6,136,151号を参照するが、その開示は参照してここに組み込まれ、これは、そのような特徴を有するロールカバーを提供する。その種類および他の種類のロールカバーが本発明にしたがって製造されてもよいことが企図される。
【0027】
また、第3の材料を置くこともできる。第3の材料は、第1および第2の材料が加えられていない場所に、加えることができる。第3の材料は、変化する程度のマイクロ粗さおよび疎水性を与えるために、充填材を含まなくてもよく、または、第2の材料よりも少ない量の充填材を含んでもよい。
【0028】
カバーを有する他の肉眼的に滑らかなロールを、紙サポートロールとして、または、ファブリックサポートロールとして、言い換えると、プレスニップ以外の場所で、使用することができる。これらの位置では、シート剥離は、カバーの持続性ほど重要ではない。改良された持続性を与える機能性樹脂は、これらの種類のロール用に選択することができる。
【0029】
この開示から、除去可能な第1の材料がないときに、単一の材料、たとえば上述の第2の材料の1つ、またはその組み合わせを使用して、滑らかで単一のロールカバーを製造することができることが明らかである。このようにして、滑らかな表面のロールカバーを層ごとに作ることができ、好ましくは、直径10μ(10ミクロン)またはそれ以上の滴を置くことによって作られる。ドロップオンデマンドピエゾジェットノズルを制御することによって、比較的大きな量の材料(またはより少ない量、場合による)を、3平面(x、yおよびz)の制御された形状で制御されたやり方でロールカバーの所望の領域に加えてもよい。これは、ロールカバーの一部として形成されたクラウンの形成を可能にし、ロールの長さの紙幅方向に沿ったロールカバーの直径における他の変化の形成を可能にする。この技術で、添加後の処理ステップたとえば研削が排除されるか、または、添加後の処理時間が実質的に減少される。
【0030】
第2の実施形態において、第1の除去可能な材料、たとえば水溶性材料等は、予め選択されたパターンでロールカバー基部に置かれる。材料は、コンピュータ制御されたピエゾジェットノズルによって置かれる。三次元パターンを形成する予め選択された長さ、幅、高さまたは深さの寸法(x、yおよびzの寸法または方向)にしたがって、材料が予め選択された場所にのみ置かれるように、ノズルが制御される。第1の材料が固化した後に、第2の材料が予め選択されたパターンに置かれる。第2の材料、たとえば、紫外線硬化可能な感光性重合体は、犠牲材料のものほど厳密ではないやり方で加えることができるため、コンピュータ制御されたノズルによって、または、その目的に適切ないずれの他の手段、たとえば、バルクノズル、ブレード塗布またはドクター塗布等によって、置かれる。添加がノズルによる場合には、予め選択された長さ、幅、高さまたは深さの寸法にしたがって、三次元パターンを形成する予め選択された場所のみに材料が置かれるように制御することもできる。ノズルの制御によって、第2の材料は、第1の材料が存在しない場所のみに置かれる。
【0031】
第2の材料が加えられた後に、硬化ステップを受けてもよく、硬化ステップを受けてもよく、この場合、紫外線放射に露出される。硬化後、第1の材料が除去され、これは、浸水、溶射または他の適切な技術によって水に露出されることによって影響される。ロールカバーは、次いで、よく知られた手順にしたがって仕上げられる。この過程は、パターン化された三次元樹脂の層を有するロールカバーを作る。
【0032】
この実施形態に記載されたロールの種類は、ロールの表面にパターンを呈してもよい。プレスセクションにおいて、パターン化された配列を有するカバーは、カバーにわたってずっと穴のパターンがドリル開けされて流体(水および空気)がカバーを通って進むのを可能にするサクションロールと、ドリル開けされたブラインドであって、穴は吸引穴のように見えるが、流体の一時的保存のために部分的にしかカバー厚内に入らないドリル開けされたブラインドと、円周チャネルが繰り返しパターンでカバー表面内に切り込まれ、これもまた、流体の取り扱いを高める溝と、を含む。これらのロールもまた、別のロールまたはシューによって形成されたプレスニップ内にある。それらは常にプレスファブリックの内部にあり、これは、湿潤紙シートがこれらのロールに直接接触しないようにする。そうでなければ、好ましくないシートマーキングかまたは局所的なシート破損が発生することもあり、紙製造の損失を生じる。
【0033】
本発明の第3の実施形態において、犠牲材料の使用が回避される。この点で、材料は、ポリマー樹脂であってもよく、所定のパターンでロールカバー基部基板に置かれる。基部基板が使用される場合には、ポリマー樹脂材料は基部基板内に浸透し、所望により、所定のパターンでその上に所望の厚さの層を形成する。パターンは、実質的に基部基板の表面の両方の寸法全体にわたって延在し、且つ、製造されているカバーを通る別々の穴の対応するアレイの究極的な場所であるべき別々の開口区域のアレイを規定する連続ネットワークであってもよく、または、基部基板の表面上にあってもよい。別々の開口区域は、所定のパターンのアウトラインまたは他の表示を形成してもよい。
【0034】
あるいは、材料は、半連続ネットワークに置かれてもよく、たとえば、本質的に線状で基部基板に実質的に延在する半連続ネットワークであり、それによって、ほぼ平行であり互いから均等に間隔をおいた線を形成する。そのような線は、直線であっても曲線であってもジグザグであってもまたは他のパターンであってもよい。より一般的には、半連続ネットワークは、直線または曲線を具備するか、または、直線セグメントおよび曲線セグメントの両方を有する線を具備し、これは、互いから間隔をおかれており、互いに交差しない。
【0035】
そのような場合、材料は基部基板に染み込み、所望により、それが置かれる場所で基部基板の表面より上の所定の高さに上げられる。そのようであるため、材料は、究極的に全体的に基部基板の表面平面内にあることができ、基部基板の表面平面と同じであってもよく、または、基部基板の表面平面より上であってもよい。
【0036】
さらに、第4の実施形態において、ピエゾジェットノズルを使用して、一方の時に1つのポリマー樹脂を置き別の時に異なるポリマー樹脂を置き、2種類以上のポリマー樹脂材料のマイクロ領域を有する表面を作ってもよい。ピエゾジェットノズルアレイを使用する場合には、いくつかのノズルが1つの材料を送出し、同時に他のノズルが別の材料を送出することができる。このようにして、ロールカバーは、異なる特性を与える(たとえば、親水性区域および疎水性区域)2つの(またはそれ以上の)異なる材料から形成することができる。
【0037】
別の形状的なロールカバーは、製紙過程のある部分の間に、紙シートに変換されるように意味する形状を有するものである。これらのエンボス加工ロールは、製造するのが高価である。それらは、抄紙機のドライヤーセクションまたは仕上げセクションに見出すことができる。場合によっては、これらのロールは、シートに所望の「透かし」を与えるためにダンディロールとして使用される、抄紙機の形成セクションに見出すことができる。それらは、非直結式であってもよく、または、別個のカレンダ操作であってもよい。これらのエンボス加工ロールを使用して、アートボード、カバーストック、グリーティングカード、ティッシュおよびタオル製品を作る。それらはまた、おしめ裏地、衛生ナプキン裏地等のパターン化された不織布の製造にも使用される。本発明は、そのようなロールカバーを作るのに使用することができる。
【0038】
上述のように、材料は、単数または複数のピエゾジェットノズルによって加えることができ、その各々は、コンピュータ制御されるか、または、その目的に適切な他の手段による。
【0039】
パターンを形成するために、材料は、層ごとに繰り返すやり方で置かれて、所望の量および/または形状を作り、好ましくは、公称直径が好ましくは10μ(10ミクロン)またはそれ以上、たとえば50μ(50ミクロン)または100μ(100ミクロン)である非常に小さな滴の形態である。
【0040】
材料を置く際のジェットの精密さの程度は、形成されている構造物の寸法および形状に依存する。使用されるジェットの種類および加えられている材料の粘度もまた、選択されたジェットの精密さに影響を与える。
【0041】
単数または複数のピエゾジェットノズルを使用してポリマー樹脂材料を基板の表面の選択された区域にまたはその中に置く本発明において、ポリマー樹脂材料の選択は、送出時に、すなわち、ポリマー樹脂材料が、置くために準備されたピエゾジェットのノズル内にあるときに、粘度が100cps(100センチポアズ)未満であるという要件によって限定され、そのため、個別のピエゾジェットは、一定の滴送出速度でポリマー樹脂材料を提供することができる。
【0042】
この点で、ジェットのサイズに関連して送出の点における犠牲材料の粘度は、ロール(または基部基板)に形成された滴のサイズおよび形状、および、いずれ、究極的に達成されたパターンの解像度を規定する。ポリマー樹脂材料の選択を限定する第2の要件は、これが、滴として、ピエゾジェットからロールカバー基部へ落ちる間に、または、ポリマー樹脂材料が流れるのを防止するためにそれについた後に、部分的に固化しなければならないということであり、且つ、x、y、z方向におけるポリマー樹脂材料の制御するのを維持して、それが所望のパターンに置くのを確実にする。これらの基準に合致する適切なポリマー樹脂材料として、下記に挙げられる。すなわち、
1.ホットメルトおよび湿分硬化ホットメルト、
2.ウレタンおよびエポキシに基づいた二液反応型システム、
3.ウレタン、ポリエステル、ポリエーテルおよびシリコーンから派生した反応性アクリレートモノマーおよびアクリレートオリゴマーからなる感光性重合体組成物、および、
4.水系ラテックスおよび分散、および、アクリルおよびポリウレタンを含む粒子充填製剤、
である。
【0043】
上記のように、ピエゾジェットノズルは、その粘度が100cps(100センチポアズ)未満である限り、平均直径が10μ(10ミクロン)かまたはそれ以上の非常に小さな滴の形態のポリマー樹脂材料を供給することができる。さらに、ピエゾジェットノズルは、置かれる材料の高さまたは深さ(z方向または寸法)を制御するように、繰り返しパターンまたは層化で一時に一層ずつ非常に精密にポリマー樹脂材料を置くことができ、所望の厚さ(またはクラウン)を達成するための、形成された層の表面を研削することを不必要にし、また、当業者がポリマー樹脂材料のz方向の形状を制御するのを可能にする。ピエゾジェットノズルは、研削する必要なく表面が滑らかであるような精度で、あるいは、表面が所定の三次元構造物を有するような精度で、ポリマー樹脂材料を置くことができる。
【0044】
パターンはランダムであってもよく、繰り返しランダムパターンであってもよく、または、品質制御のためカバーからカバーへ繰り返すことができるようなパターンであってもよいことに注意されたい。
【0045】
ここに好適な実施形態が開示され詳細に記載されているが、その範囲はそれによって限定されるべきではなく、むしろその範囲は、添付の特許請求の範囲によって決定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紙および紙製品の製造に使用されるロールに使用するロールカバーを製造するための方法であって、
a)前記ロールカバーが形成される表面を提供するステップと、
b)滴の所定のパターンにロールカバーを形成するために置かれた前記材料のx、y、z寸法を制御するように、制御されたやり方で前記表面にポリマー樹脂材料を置くステップと、
c)前記ポリマー樹脂材料を少なくとも部分的に固化させるステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記ロールは外側円周表面を有し、前記外側表面は、その上に前記ポリマー樹脂材料が置かれる、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記表面は基部基板を具備する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ポリマー樹脂材料に、均一な厚さおよび滑らかで肉眼的に単一平面的な表面を提供するように、制御されたやり方で前記表面に前記ポリマー樹脂材料を置くステップをさらに含む、請求項1、2または3に記載の方法。
【請求項5】
前記ポリマー樹脂材料に、クラウン状ロールカバーを形成するように前記ロールカバーの中心がもっとも厚く徐々にテーパして前記中心から離れる不均一な厚さを提供するように、制御されたやり方で前記表面に前記ポリマー樹脂を置くステップをさらに含む、請求項1、2または3に記載の方法。
【請求項6】
ステップb)において、前記所定のパターンは、所定のアレイに述べられた複数の別々の場所を具備する、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
ステップb)において、前記所定のパターンは、所定のアレイに複数の別々の開放区域を規定する連続ネットワークを具備する、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
ステップb)において、前記所定のパターンは半連続ネットワークを具備する、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
ステップb)において、前記ポリマー樹脂材料は、前記基部基板内に浸透する、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
ステップb)において、前記ポリマー樹脂材料は、前記基部基板上に所望の厚さの均一なまたはランダムなパターン層を形成する、請求項3に記載の方法。
【請求項11】
ステップb)において、前記ポリマー樹脂材料は、コンピュータ制御されるピエゾジェットノズル手段によって置かれる、請求項1、2または3に記載の方法。
【請求項12】
前記ピエゾジェットノズル手段は、アレイに複数のピエゾジェットノズルを含み、その各々は個別にコンピュータ制御される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記ポリマー樹脂材料は、
1.ホットメルトおよび湿分硬化ホットメルト、
2.ウレタンおよびエポキシに基づいた二液反応型システム、
3.ウレタン、ポリエステル、ポリエーテルおよびシリコーンから派生した反応性アクリレートモノマーおよびアクリレートオリゴマーからなる感光性重合体組成物、および、
4.水系ラテックスおよび分散、および、アクリルおよびポリウレタンを含む粒子充填製剤、
からなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
第1のポリマー樹脂材料が置かれ、前記第1のポリマー樹脂材料とは異なる第2のポリマー樹脂材料も置かれる、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記ポリマー樹脂材料は、単一平面的な表面を有する不均一に厚い層に置かれる、請求項10に記載の方法。
【請求項16】
前記ポリマー樹脂材料は、三次元構造物を備えた表面を有する、不均一に厚い層に置かれる請求項10に記載の方法。
【請求項17】
前記ロールカバーの製造を促進するためにバルクジェットで前記所定のパターンに前記基部構造物にポリマー樹脂材料を置くステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記置くステップは、請求項1のステップb)の前に行われる、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記置くステップは、請求項1のステップb)と同時に行われる、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記基部基板は、モノフィラメント、諸撚モノフィラメント、マルチフィラメント、諸撚マルチフィラメント、および、ステープルファイバを含むヤーンを含む織られた、不織の、および、編まれたファブリックからなる群から選択される、請求項3に記載の方法。
【請求項21】
前記滴は、10μ(10ミクロン)かまたはそれ以上の平均直径を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
紙および紙製品の製造に使用されるロールに使用するロールカバーを製造するための方法であって、
a)前記ロールカバーが形成される表面を提供するステップと、
b)滴の所定のパターンを形成するために置かれた前記材料のx、y、z寸法を制御するように、制御されたやり方で前記表面に犠牲材料を置くステップと、
c)前記犠牲材料を有する前記表面にポリマー樹脂材料を置いて、前記犠牲材料を有さない区域を充填するステップと、
d)前記ポリマー樹脂材料を少なくとも部分的に固化させるステップと、
e)前記表面から前記犠牲材料を除去するステップと、
を含む方法。
【請求項23】
前記ロールは外側円周表面を有し、前記外側表面は、その上に前記ポリマー樹脂材料が置かれる、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記表面は基部基板を具備する、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記ポリマー樹脂材料に、均一な厚さおよび滑らかで肉眼的に単一平面的な表面を提供するように、制御されたやり方で前記表面に前記ポリマー樹脂材料を置くステップをさらに含む、請求項22、23または24に記載の方法。
【請求項26】
前記ポリマー樹脂材料に、クラウン状ロールカバーを形成するように前記ロールカバーの中心がもっとも厚く徐々にテーパして前記中心から離れる不均一な厚さを提供するように、制御されたやり方で前記表面に前記ポリマー樹脂を置くステップをさらに含む、請求項22、23または24に記載の方法。
【請求項27】
ステップb)において、前記所定のパターンは、所定のアレイに述べられた複数の別々の場所を具備する、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
ステップb)において、前記所定のパターンは、所定のアレイに複数の別々の開放区域を規定する連続ネットワークを具備する、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
ステップb)において、前記所定のパターンは半連続ネットワークを具備する、請求項22に記載の方法。
【請求項30】
ステップb)において、前記犠牲材料は、前記基部基板内に浸透する、請求項24に記載の方法。
【請求項31】
ステップb)において、前記犠牲材料は、前記基部構造物上に所望の厚さの均一なまたはランダムなパターン層を形成する、請求項24に記載の方法。
【請求項32】
ステップb)において、前記犠牲材料は、コンピュータ制御されるピエゾジェットノズル手段によって置かれる、請求項22に記載の方法。
【請求項33】
前記ピエゾジェットノズル手段は、アレイに複数のピエゾジェットノズルを含み、その各々は個別にコンピュータ制御される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記犠牲材料は、加熱によって除去可能なワックスである、請求項21に記載の方法。
【請求項35】
前記犠牲材料は、溶剤除去可能な材料である、請求項22に記載の方法。
【請求項36】
ステップc)において、前記ポリマー樹脂材料は、前記表面上に所望の厚さの層を形成する、請求項22に記載の方法。
【請求項37】
前記ポリマー樹脂材料は、
1.ホットメルトおよび湿分硬化ホットメルト、
2.ウレタンおよびエポキシに基づいた二液反応型システム、
3.ウレタン、ポリエステル、ポリエーテルおよびシリコーンから派生した反応性アクリレートモノマーおよびアクリレートオリゴマーからなる感光性重合体組成物、および、
4.水系ラテックスおよび分散、および、アクリルおよびポリウレタンを含む粒子充填製剤、
からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項38】
前記除去ステップは、加熱によって実行される、請求項34に記載の方法。
【請求項39】
前記除去ステップは、適切な溶剤の作用によって実行される、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
ステップc)において、前記ポリマー樹脂材料は、バルクジェットアレイによって前記表面に置かれる、請求項22に記載の方法。
【請求項41】
ステップc)において、前記ポリマー樹脂材料は、ピエゾジェットアレイで前記表面に置かれ、それによって前記ポリマー樹脂材料は、10μ(10ミクロン)かまたはそれ以上の平均直径を有する滴に置かれる、請求項22に記載の方法。
【請求項42】
ステップc)において、前記ポリマー樹脂材料は、溶射することによって置かれる、請求項22に記載の方法。
【請求項43】
ステップc)において、前記ポリマー樹脂材料は、ブレード塗布またはドクター塗布によって前記表面に置かれる、請求項22に記載の方法。
【請求項44】
第1のポリマー樹脂材料が置かれ、前記第1のポリマー樹脂材料とは異なる第2のポリマー樹脂材料も置かれる、請求項33に記載の方法。
【請求項45】
前記ポリマー樹脂材料は、単一平面的な表面を有する不均一に厚い層に置かれる、請求項41に記載の方法。
【請求項46】
前記ポリマー樹脂材料は、三次元構造物を備えた表面を有する不均一に厚い層に置かれる、請求項41に記載の方法。
【請求項47】
前記基部基板は、モノフィラメント、諸撚モノフィラメント、マルチフィラメント、諸撚マルチフィラメント、および、ステープルファイバを含むヤーンを含む織られた、不織の、および、編まれたファブリックからなる群から選択される、請求項24に記載の方法。
【請求項48】
前記犠牲材料は、糖、塩、ポリビニルアルコール、グリコール、および、多糖類、有機溶剤およびその中に溶解する材料からなる群から選択される、請求項22に記載の方法。
【請求項49】
前記滴は、10μ(10ミクロン)かまたはそれ以上の平均直径を有する、請求項22に記載の方法。
【請求項50】
紙および紙製品の製造に使用されるロールに使用するためのロールカバーであって、
a)前記ロールカバーが形成される表面を提供するステップと、
b)滴の所定のパターンを形成するために置かれた前記材料のx、y、z寸法を制御するように、制御されたやり方で前記表面にポリマー樹脂材料を置くステップと、
c)前記ポリマー樹脂材料を少なくとも部分的に固化させるステップと、
を含むやり方で作られるロールカバー。
【請求項51】
前記表面は基部基板を具備する、請求項50に記載のロールカバー。
【請求項52】
前記ポリマー樹脂材料に、均一な厚さおよび滑らかで肉眼的に単一平面的な表面を提供するように、制御されたやり方で前記表面に前記ポリマー樹脂材料を置くステップをさらに含む、請求項50に記載のロールカバー。
【請求項53】
前記ポリマー樹脂材料に、クラウン状ロールカバーを形成するように前記ロールカバーの中心がもっとも厚く徐々にテーパして前記中心から離れる不均一な厚さを提供するように、制御されたやり方で前記表面に前記ポリマー樹脂を置くステップをさらに含む、請求項50に記載のロールカバー。
【請求項54】
ステップb)において、前記ポリマー樹脂材料は、コンピュータ制御されるピエゾジェットノズル手段によって置かれる、請求項50に記載のロールカバー。
【請求項55】
前記ピエゾジェットノズル手段は、アレイに複数のピエゾジェットノズルを含み、その各々は個別にコンピュータ制御される、請求項54に記載のロールカバー。
【請求項56】
前記基部基板は、モノフィラメント、諸撚モノフィラメント、マルチフィラメント、諸撚マルチフィラメント、および、ステープルファイバを含むヤーンを含む織られた、不織の、および、編まれたファブリックからなる群から選択される、請求項50に記載のロールカバー。
【請求項57】
第1のポリマー樹脂材料が置かれ、前記第1のポリマー樹脂材料とは異なる第2のポリマー樹脂材料が置かれる、請求項50に記載のロールカバー。
【請求項58】
前記滴は、10μ(10ミクロン)かまたはそれ以上の平均直径を有する、請求項50に記載のロールカバー。
【請求項59】
紙および紙製品の製造に使用されるロールに使用するためのロールカバーであって、
a)前記カバーが形成される表面を提供するステップと、
b)滴の所定のパターンを形成するために置かれた前記材料のx、y、z寸法を制御するように、制御されたやり方で前記表面に犠牲材料を置くステップと、
c)前記犠牲材料を有する前記表面にポリマー樹脂材料を置いて、前記犠牲材料を有さない区域を充填するステップと、
d)前記ポリマー樹脂材料を少なくとも部分的に固化させるステップと、
e)前記表面から前記犠牲材料を除去するステップと、
を含む、やり方で作られるロールカバー。
【請求項60】
前記表面は基部基板を具備する、請求項59に記載のロールカバー。
【請求項61】
前記ポリマー樹脂材料に、均一な厚さおよび滑らかで肉眼的に単一平面的な表面を提供するように、制御されたやり方で前記表面に前記ポリマー樹脂材料を置くステップをさらに含む、請求項59に記載のロールカバー。
【請求項62】
前記ポリマー樹脂材料に、クラウン状ロールカバーを形成するように前記ロールカバーの中心がもっとも厚く徐々にテーパして前記中心から離れる不均一な厚さを提供するように、制御されたやり方で前記表面に前記ポリマー樹脂を置くステップをさらに含む、請求項59に記載のロールカバー。
【請求項63】
ステップb)において、前記犠牲材料は、前記基部基板内に浸透する、請求項60に記載のロールカバー。
【請求項64】
ステップb)において、前記犠牲材料は、前記基部構造物上に所望の厚さの層を形成する、請求項59に記載のロールカバー。
【請求項65】
ステップb)において、前記犠牲材料は、コンピュータ制御されるピエゾジェットノズル手段によって置かれる、請求項59に記載のロールカバー。
【請求項66】
前記ピエゾジェットノズル手段は、アレイに複数のピエゾジェットノズルを含み、その各々は個別にコンピュータ制御される、請求項65に記載のロールカバー。
【請求項67】
前記基部基板は、モノフィラメント、諸撚モノフィラメント、マルチフィラメント、諸撚マルチフィラメント、および、ステープルファイバを含むヤーンを含む織られた、不織の、および、編まれたファブリックからなる群から選択される、請求項59に記載のロールカバー。
【請求項68】
前記滴は、10μ(10ミクロン)かまたはそれ以上の平均直径を有する、請求項59に記載のロールカバー。

【公表番号】特表2006−512498(P2006−512498A)
【公表日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−564983(P2004−564983)
【出願日】平成15年11月13日(2003.11.13)
【国際出願番号】PCT/US2003/036327
【国際公開番号】WO2004/061215
【国際公開日】平成16年7月22日(2004.7.22)
【出願人】(591097414)アルバニー インターナショナル コーポレイション (110)
【氏名又は名称原語表記】ALBANY INTERNATIONAL CORPORATION
【Fターム(参考)】