説明

製造中に分析装置をロックするロック機構

【課題】ハウジング部が、機能チェックを行った後の組立工程中に、不要な分解が行えない方法、または、装置の分解が確認できる方法で、ロック機能が、ユーザには判らないようにしてロック部材でロックできる分析装置を提供する。
【解決手段】分析装置1をロックするため機能的かつ排他的に利用でき、分析装置の最終機能チェックの後に取付可能なロック部材11を提供する。ロック部材11は、そのロック機能が認識できないようなハウジング部2の設計に内包されるのが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、血液や間隙液などの生体液の医療主成分を分析する分析装置に関する。分析には定性分析や定量分析があるが、たとえば、サンプル中の特定の分析物の有無や濃度を調べる処理がある。本発明は、特に、いわゆる家庭内モニター分野における、血液グルコース測定器、コレステロール測定器、血液凝固パラメータ測定器などの、自己検査のため患者自身による操作が可能な携帯分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
そのような分析装置は、装置ハウジング部と、サンプルによる分析を行うため装置ハウジング内に設置された測定部と、測定部が作成した測定値を処理し、一般的に校正値として利用するため、測定値からの分析測定データを準備するソフトを備えたプロセッサーとからなる。たとえば、サンプルを、試験体に載せて、ハウジング開孔から分析装置内、そして、測定装置内へと挿入する。別の例の分析装置においては、サンプル、または、サンプルにて湿潤された試験体を、たとえば、ベルトに載せて、分析装置の表面に設置された、または、表面から突出設置された測定センサーを通過させる。試験体の収容器の利用も周知である。
【0003】
試験体を取り扱う試験方法も、人体や動物の体液などの液体サンプルの成分の定性分析や定量分析に、かなりの範囲で利用できる。試験体には、試薬が含まれている。反応を起こすため、試験体はサンプルと直接に接触させる。サンプルと試薬との反応の結果、適当な分析装置を利用して分析する試験体の分析特性に変化が表れる。一般的に、分析装置は、特定の製造業者の特定の試験体のみを分析可能であるという特徴をもつ。試験体と分析装置の組み合わせは、相互に対応した構成部分を形成し、全体として分析システムとして作用する。
【0004】
測定原理、使用する試薬、および、構造に従って、様々な異なったタイプの既存の試験体がある。
【0005】
比色分析システムは、測定原理に基づいて広く市販されている。試験体に含まれる試薬とのサンプルの反応が、色変化として表れるため、可視的に、または、測光分析器を使っての測定ができる。さらに、電気化学分析システムも大きな役目をし、そこでは、試験体の試薬とのサンプルの反応が、電気的な測定変動値(電圧や電流の変化)として出力され、電気的に対応可能な測定装置にて測定することができる。なお、このタイプの分析システムは、電流滴定装置として知られている。
【0006】
血液の所定の分析結果値を定期的にモニターすることも、しばしば必要となる。特に、自己血糖値測定器を使って頻繁に血糖値を点検しなければならない糖尿病患者にとっては、個別に異なる量のインシュリン注射を行うことによって、血糖値レベルを所定の設定限界値内に継続的に保持するためにもモニターが必要となる。また、患者による血液凝固診断による血液凝固パラメータの点検も、普通にみられる行為である。
【0007】
血液グルコース測定器も、血糖値を定性的または定量的に計測するための測定装置である。そのためには、人体に孔を開けて、少量の血液を採取し、試験体に付与し、試験体と血液グルコース測定器により血液内の血液グルコース量を測定する。しかしながら、たとえば、人体や皮膚内に埋め込んだセンサーによる永久測定法にて血液グルコースを測定することも可能である。
【0008】
とりわけ、医療患者が簡単な血液分析を患者自身で行う、特に、糖尿病患者による血液グルコース濃度の点検のため一日に複数回も定期的な血液採取を行う「ホームモニター」と呼ばれる分野では、血液グルコース測定器の操作を、できるかぎり簡単にする、かつ、信頼性を高くすること、および、その測定結果の確実で信頼性のある処理や表示をすることが重要である。
【0009】
標準的な分析装置として、いわゆる独立式測定器がある。つまり、自動的、自己完結的、個別的に操作が行える装置である。そのために、表示画面部と、測定部と、電源部と、キーボード、表示、信号発生器、ユーザガイドなどのユーザインターフェイス部とを備える。このタイプの装置の目的や特性は、随意適用による変更をしないかぎり固定される。
【0010】
本発明は、たとえば、血糖値測定器として利用するため、ハウジング部の組立工程などの、製造工場における上記タイプの分析装置の製造に関する。そのため、ハウジング部は、たとえば、ハウジング上部シェルとハウジング下部シェルである2つの部分から構成され、血糖値測定器のハウジング表面のキーパッドなどの操作部品を備える。測定器の機能チェックが、分析装置の組立の最終工程として、2つのハウジング部の接合工程の後に行われる。従来技術においては、できるかぎり好適な組立工程を行えるよう、スナップ接合方式が採用されている。さらに、組立工程では、ハウジング部をエンドユーザが分解できないよう構成する必要があるため、接合すべき2つのハウジング部は分解不能にする。それゆえ、ハウジング部の機能チェックのための最終工程において、操作部品に傷が発見された場合、分析装置を修理するのに、ハウジング部を分解するとそれ自体が損傷してしまう。
【0011】
そのため、分析装置を互いにネジで接続しておくか、ハウジング部を最終組立工程でスナップ接合している。装置不良による修理のため、製造業者へ返品された時点で、装置がすでに分解されたかどうかを確認することは重要であるため、装置が再分解された場合にはその時点で破断されるようなスナップ接合方式が構成設計されている。また、ネジは、シール、ラベル、保護膜などで被覆しておく。それゆえ、装置を分解するには、(ラベルへの破損をもたらすので)ネジ上のラベルを剥がしたり、保護被膜を取り外さねばならない。
【0012】
不要な分解を防止したり、一度しか利用できない容器や装置のシールは、周知技術であり、たとえば、以下の特許公報に開示されている。US3,753,586、US4,834,706、US4,875,486、US1,487,885、DE4240327C2、GB984,593、GB850,385、GB2040267A、US6,685,085B2、WO98/19723、US2005/0227370A1、US4,663,970、DE2753285A1、US2,772,109、US4,416,478、US2,142,048、FR970,463、US2,081,627、US1,995,878、GB1475543。
【0013】
製造過程や、修理や保守の後における、分析装置の組立作業の後、最終の機能試験が行われる。そのために、従来技術では装置を組立完了する必要がある。その時点で傷が発見されると、装置を再度分解して修理しなければならない。ネジ接続および/または脱着可能なスナップ接合の欠点は、ひとたび分解してしまうと、部品を再度利用できないことであり、コスト上昇に繋がってしまう。スナップ接合方式では、とりわけ把持フック部を備えた部品が影響を受ける。ネジ接続した部品の場合、ネジ孔をもつ部品の再利用は問題である。加えて、ネジ接続の場合には、組立作業が増え、コストがかかる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明は、そのハウジング部が、機能チェックを行った後の組立工程中に、不要な分解が行えない方法、および/または、装置の分解が確認できる方法で、好ましくは、ロック機能が装置のユーザには判らないようにしてロック部材でロックできる分析装置を提供することを目的とする。さらに、本発明は、改善された製造過程における機能チェック能力を有する分析装置を製造する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
前記の目的は、本発明の付随の独立請求項に記載の特徴をもつ分析装置およびその製造方法により達成できる。本発明の好適実施例や構成は、従属請求項や図面を参照にした下記の説明から明白になるであろう。
【0016】
本発明による、特に、血糖値グルコース測定器としての、サンプルの医療主成分を分析する分析装置は、少なくとも2つのハウジング部を備えた装置ハウジング部と、サンプルによる分析を行う、装置ハウジング部内に配置された測定部と、測定部が作成した測定値を処理し、測定値から分析測定データを用意するためのソフトを備えるプロセッサーとを具備し、その特徴として、前記の分析装置には、さらに、ロック部材が備わり、そのロック部材は、分析装置がロック部材がなくても機能できるような形態で、分析装置とロック部材とが構成され、少なくとも2つのハウジング部間の機械的固定接合を形成して、分析装置をロック固定するため機能的に使用でき、ロック部材を除いて組立完了した分析装置の最終機能チェックを行うための分析装置の組立時に、分析装置の機能を試験でき、必要ならば、ハウジング部を破断することなく修理のために分解できるような形態で設計されており、特に、分析装置の最終機能チェックを行った後の、ハウジング部へのロック部材の取付時に、ハウジング部またはロック部材に再分解の事実を認識することなく、ハウジング部の再分解が行えないよう、ハウジング部がロックされる形態で設計されている。
【0017】
ロック部材は、操作機能や、分析装置の部品を操作する機能をもたず、および/または、分析装置を機能させる、または、完全に機能させる機能をもたないのが好ましい。また、少なくとも2つのハウジング部間の機械的な固定接続を行うことにより、分析装置をロックするのに排他的かつ機能的に利用でき、または、特に、機能装置の形成および/または取扱に関して、異なる機能目的をもつ構成にできる。さらに、ロック部材は、分析装置を完全に機能させるのに要するいかなる機能をも発揮しないような形態で構成されるのが好ましく、その特徴は、分析装置が、ロック部材なしでも、機能、または、完全に機能できることを意味すると理解できよう。ただし、たとえば、分析装置を把持するための把持部材の採用など、設計や手動による取扱などに関するロック部材に起因する補助機能、または、ロック部材と一体形成された、または、ロック部材のみで分析装置に付与された、または、分析装置と相互作用するようなその他の補助機能を排除するものではない。
【0018】
本発明においては、ロック部材は、2つ、または、それ以上の数のハウジング部が破断することなく再度分解できるよう、分析装置の組立中に採用される。そのため、ロック部材を取り付けた後のハウジング部の分解は不可能となる。また、本発明による問題解決策として、分析装置をロックするため機能的(排他的)に使用される追加ハウジング部を採用する。シールと違って、たとえば、追加ハウジング部は、ハウジング全体の一部品として、または、設計構成に含まれる部品であり、そのため、ハウジング部をロックするための「ロック」構成が分析装置のユーザなどに認識されない。
【0019】
ロック部材が、分析装置を(完全に)機能させるのに必要ないかなる機能を排除するものではないため、組立工程中に、分析装置を組み立てて、ロック構成を除いた試験を行うことができる。不良が発見された場合、損傷させることなく分解と修理が行える。試験にパスした後に、ロック構成を取り付けて、装置がロックされる。ロック構成は、分解するとロック部分および/またはハウジング部が損傷し、ユーザによる分解の事実の認識が確実に判明するような形態で設計されるのが望ましい。
【0020】
本発明による、特に、血糖値グルコース測定器としての、サンプルの医療主成分を分析する分析装置を製造する方法は、前記の分析装置が、少なくとも2つのハウジング部を備えた装置ハウジング部と、サンプルによる分析を行う、装置ハウジング部内に配置された測定部と、測定部が作成した測定値を処理し、測定値から分析測定データを用意するためのソフトを備えるプロセッサーとを具備し、前記の分析装置は、その製造中に、機能チェックが行われ、ロック部材を使って閉止されるようになっており、その特徴として、前記の分析装置が、そのロック部材でロックされるが、前記のロック部材が、ロック部材がなくても機能できるような形態で、分析装置とロック部材とが構成され、少なくとも2つのハウジング部間の機械的固定接合を形成して、分析装置をロック固定するため機能的に使用でき、ロック部材を除いて組立完了した分析装置の最終機能チェックを行うための分析装置の組立時に、分析装置の機能を試験でき、必要ならば、ハウジング部を破断することなく修理のために分解できるような形態で設計されており、特に、分析装置の最終機能チェックを行った後の、ハウジング部へのロック部材の取付時に、ハウジング部またはロック部材に再分解の事実を認識することなく、ハウジング部の再分解が行えないよう、ハウジング部がロックされる形態で設計されており、ロック部材を除いて組立完了した分析装置の最終機能チェックを行うための分析装置の組立時に、分析装置の機能を試験し、その後、ハウジング部へのロック部材の取付時に、分析装置の最終機能チェックの後で、ハウジング部をロックする。
【0021】
また、好適な例として、前記のロック部材を除いて組立完了した分析装置の最終機能チェックの後の分析装置の組立中に、分析装置の機能を試験し、その機能に不良があった場合に、機能不良を修正または修理するためにハウジングを破断することなく分解し、機能不良を修正した後に、ロック部材を除いて組立完了した分析装置の最終機能チェックを行って、分析装置の機能を再度試験し、その後、ハウジング部へのロック部材の取付時に、分析装置の再度の最終機能チェックの後で、ハウジング部をロックする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
本発明のさらなる詳細や長所は、以下に、添付図面を参照し、実施例に基づいて、より詳細に説明する。説明する特徴は、個別または組み合わせて、本発明の好適実施例を提供するのに使われる。
【0023】
図1に示すのは、本発明による分析装置である。分析装置1は、特に、患者の自己検査のための、たとえば、血液グルコース測定器、コレステロール測定器、血液凝固パラメータ測定器などの体液を分析する装置である。図1の分析装置1は携帯型装置であって、患者自身の血液グルコース値を測定する血液グルコース測定器として、患者の手動による取扱、駆動、操作が行える。装置は、表示部3、操作部4、分析装置1による分析を行うサンプルを有する試験体を挿入するための開口部5を備えたハウジング部2からなる。
【0024】
血液グルコース測定を行う測定部が、血液グルコース測定器のハウジング部2内に搭載されている。患者から採取した少量の血液を、試験体の検査パネルに投与して、血液グルコース値が測定される。試験体は、ハウジング部2の開口部5から血液グルコース測定器内に挿入、または、ハウジング内の測定部に挿入することができる。測定部は、たとえば、比色式測定部、または、電気化学式測定部などで構わない。別の例として、試験体を、たとえば、マガジン形態でハウジング部2内に配置し、ハウジング部2の開口部から少量の血液を付与することも可能である。
【0025】
血液グルコース測定器は、板状マガジンを備えた一体型装置でも構わない。つまり、いわゆる一体型使い捨て試験体を使用する装置を意味すると理解できよう。一体型使い捨て試験体とは、消耗式試験体であって、その特徴として、血液サンプルなどの体液サンプルを採取するための針と、サンプルの医学的主成分を分析するための試薬とからなる。多くの場合、そのような使い捨て試験体は、たとえば、板形状の適当なマガジン内に収納される。
【0026】
血液グルコース測定器では、校正値を考慮したプロセッサーを使って血液グルコース値が算定され、その分析測定値が一体型表示部3へ、および/またはインターフェイス部6を経由して外部表示部やコンピュータへ送られる。
【0027】
図1の分析装置1は、さらに、分析を行うための血液サンプルを採取する脱着可能な穿孔器具8を保持するホルダー部7を備える。
【0028】
分析装置1のハウジング部2は、ハウジング上部9とハウジング下部10とからなり、ハウジング左側に取り付けられるロック部を除いた分析装置1の残りの部分と同様に、最終機能チェックを行えるよう一体に組み立てられている。分析装置1はロック部を除いて一体組立構造となっているため、機能チェックが簡単に行え、修理が必要な場合には、部品を破損することなく簡単に分解できる。
【0029】
図2に示すのは、図1のチェック工程後の分析装置1のハウジング部1への、本発明によるロック部11の取り付けである。チェック工程の後に、ロック部11を、分解することなくロック部を取り外すのが不可能となるよう、ハウジング部1の部分に係合させて取り付ける。その取り付けのため、ロック部11には、ハウジング部の対応する受容孔13に挿入できる把持フック部12が設けられている。図3は、図2とは別の態様を示す図である。この例では、全部で4つの把持フック部12がロック部11に設けられており、そのうちの2つが、それぞれ互いに近接した配置でロック部11の各端に設けられ、片方の把持フック部はハウジング上部9と係合しており、他方の把持フック部12はハウジング下部12と係合している。把持フック部12は、分析装置1を分解した場合、および/または、ハウジング部2からロック部11を取り外した場合に、判断する破断点となる。その破断により、分析装置1の分解が確認できる。
【0030】
別の例として、ロック部11は、その破断点を設けずに、分析装置1の分解時、および/または、ロック部11の取外時に、たとえば、その把持フック部12により破断されるような構成で、ハウジング部2に接合することもできる。一般的には、ハウジング部2が分解されるとロック部11に破損が発生し、その破損からハウジング部2の分解の事実が確認できるような方法で、ロック部11によるハウジング部2のロック固定が行うと都合よい。
【0031】
図4に示すのは、本発明による、図1〜3に示す分析装置1の、ロック部11を係合させた一体組立図である。図からは、ロック部11が、ハウジング上部9とハウジング下部10である少なくとも2つのハウジング部品を接合している追加ハウジング部品として作用し、分析装置1のユーザにロックとしての機能が判断できないような方法で、ハウジング2の構造設計に含まれていることがわかる。ロック部11は、ハウジング全体構成の一部であるが、別途のハウジング用部品でも、または、ハウジング構成に一体の部品でも構わない。
【0032】
別の好ましい例では、ロック部11は、ハウジング部を機械的に接合保持できるような、ハウジング構成の荷重耐性部品である。上記説明の本実施例におけるロック部11は、その観点から、ハウジング部2の横面を構成するハードプラスチック製部品であって、ユーザが分析装置1を確実に把持できるよう、グリップ部としての形状をもつ。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明におけるロック部材なしで、最終機能チェックを行えるよう組立完了した、本発明による分析装置の図である。
【図2】本発明による、図1の試験済みの分析装置へのロック部材の取り付けを示す図である。
【図3】図2の別の態様を示す図である。
【図4】本発明による、係合されたロック部材を備えた図1〜3に示す組立完了の分析装置の図である。
【符号の説明】
【0034】
1 分析装置
2 ハウジング部
3 表示部
4 操作部品
5 開口
6 インターフェイス部
7 ホルダー部
8 ピアス器具
9 ハウジング上部
10 ハウジング下部
11 ロック部材
12 把持フック部
13 受容開孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に、血糖値グルコース測定器としての、サンプルの医療主成分を分析する分析装置(1)であって、
少なくとも2つのハウジング部(9、10)を備えた装置のハウジング(2)と、
サンプルによる分析を行う、装置ハウジング部(2)内に配置された測定部と、
測定部が作成した測定値を処理し、測定値から分析測定データを用意するためのソフトを備えるプロセッサーとを具備し、
前記の分析装置(1)には、さらに、ロック部材(11)が備わっており、そのロック部材(11)は、
分析装置(1)が、ロック部材(11)がなくても機能できるような形態で、分析装置(1)とロック部材(11)とが構成され、少なくとも2つのハウジング部(8、9)間の機械的固定接合を形成して、分析装置(1)をロック固定するため機能的に使用でき、
ロック部材(11)を除いて組立完了した分析装置(1)の最終機能チェックを行うための分析装置(1)の組立時に、分析装置(1)の機能を試験でき、必要ならば、ハウジング部(2)を破断することなく修理のために分解できるような形態で設計されており、
特に、分析装置(1)の最終機能チェックを行った後の、ハウジング部(2)へのロック部材(11)の取付時に、ハウジング部(2)またはロック部材(11)に再分解を認識することなく、ハウジング部(2)の再分解が行えないよう、ハウジング部(2)がロックされる形態で設計されていることを特徴とする分析装置(1)。
【請求項2】
前記のロック部材(11)によるハウジング部(2)のロックが、ハウジング部(2)の分解時にロック部材(11)に損傷が発生し、それにより、ハウジング部(2)の分解の認識が確実に行われることを特徴とする請求項1記載の分析装置(1)。
【請求項3】
前記のロック部材(11)が、ロック部材(11)を破断することなくロック部材(11)を取り外せないような形態で、ハウジング部(9、10)と係合することを特徴とする請求項1または2のいずれか1項に記載の分析装置(1)。
【請求項4】
前記のロック部材(11)が、ハウジング部(2)の対応する受容開口(13)内に挿入できるよう構成された把持フック部(12)を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の分析装置(1)。
【請求項5】
前記のロック部材(11)が、分析装置(1)の分解時、および/または、ロック部材(11)の取り外し時に破断する所定の破断点を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の分析装置(1)。
【請求項6】
前記のロック部材(11)が、分析装置(1)の分解時、および/または、ロック部材(11)の取り外し時に破壊されるよう、所定の破断点を備えていないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の分析装置(1)。
【請求項7】
前記のロック部材(11)が、少なくとも2つのハウジング部(9、10)を接続する追加ハウジング部として構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の分析装置(1)。
【請求項8】
前記のロック部材(11)が、ハウジング全体の一部品であることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の分析装置(1)。
【請求項9】
前記のロック部材(11)が、ハウジング部として構成されている、または、ハウジング部と一体構造となっていることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の分析装置(1)。
【請求項10】
前記のロック部材(11)が、ハウジング部(9、10)を機械的に一体保持できるようなハウジング構造体の荷重耐性部品であることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の分析装置(1)。
【請求項11】
前記のロック部材(11)が、そのロック部材としての機能を、分析装置(1)のユーザなどに認識されないような形態で、ハウジング部(2)の設計構成に含まれていることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の分析装置(1)。
【請求項12】
前記の分析装置(1)が、血液グルコース測定器、コレステロール測定器、血液凝固パラメータ測定器などの、特に、患者の自己検査のための、体液を分析する分析装置であることを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の分析装置(1)。
【請求項13】
前記の分析装置(1)が、患者が手動で取扱、駆動、操作できるような携帯型分析装置であることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の分析装置(1)。
【請求項14】
特に、血糖値グルコース測定器としての、サンプルの医療主成分を分析する分析装置(1)を製造する方法であって、
前記の分析装置(1)が、
少なくとも2つのハウジング部(9、10)を備えた装置のハウジング(2)と、
サンプルによる分析を行う、装置ハウジング部(2)内に配置された測定部と、
測定部が作成した測定値を処理し、測定値から分析測定データを用意するためのソフトを備えるプロセッサーとを具備し、前記の分析装置(1)は、その製造中に、機能チェックが行われ、ロック部材を使って閉止されるようになっており、前記の分析装置(1)が、そのロック部材(11)でロックされるが、
前記のロック部材(11)が、
ロック部材(11)がなくても機能できるような形態で、分析装置(1)とロック部材(11)とが構成され、少なくとも2つのハウジング部(8、9)間の機械的固定接合を形成して、分析装置(1)をロック固定するため機能的に使用でき、
ロック部材(11)を除いて組立完了した分析装置(1)の最終機能チェックを行うための分析装置(1)の組立時に、分析装置(1)の機能を試験でき、必要ならば、ハウジング部(2)を破断することなく修理のために分解できるような形態で設計されており、
特に、分析装置(1)の最終機能チェックを行った後の、ハウジング部(2)へのロック部材(11)の取付時に、ハウジング部(2)またはロック部材(11)に再分解の事実を認識することなく、ハウジング部(2)の再分解が行えないよう、ハウジング部(2)がロックされる形態で設計されており、
ロック部材(11)を除いて組立完了した分析装置(1)の最終機能チェックを行うための分析装置(1)の組立時に、分析装置(1)の機能を試験し、その後、ハウジング部(2)へのロック部材(11)の取付時に、分析装置(1)の最終機能チェックの後で、ハウジング部(2)をロックすることを特徴とする分析装置(1)の製造方法。
【請求項15】
前記のロック部材(11)を除いて組立完了した分析装置(1)の最終機能チェックの後の分析器(1)の組立中に、分析装置(1)の機能を試験し、その機能に不良があった場合に、機能不良を修正または修理するためにハウジング(12)を破断することなく分解し、機能不良を修正した後に、ロック部材(11)を除いて組立完了した分析装置(1)の最終機能チェックを行って、分析装置(1)の機能を再度試験し、その後、ハウジング部(2)へのロック部材(11)の取付時に、分析装置(1)の再度の最終機能チェックの後で、ハウジング部(2)をロックすることを特徴とする請求項14記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−241710(P2008−241710A)
【公開日】平成20年10月9日(2008.10.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2008−67778(P2008−67778)
【出願日】平成20年3月17日(2008.3.17)
【出願人】(501205108)エフ ホフマン−ラ ロッシュ アクチェン ゲゼルシャフト (285)
【Fターム(参考)】