裾落し機
【課題】 裾落し機を起立させた状態で容易に刈刃の高さ調整を行うことができ、茶園管理作業の能率化を図ることのできる裾落し機を提供する。
【解決手段】 刈刃及び動力伝達装置が組付けられた刈刃支持フレームと車輪を支持する車輪支持フレームとの間に、刈刃支持フレームと車輪支持フレームとを互いに異なる方向に付勢させると共に、作業者がごく僅かな力でもって刈刃支持フレームを昇降移動させることができるガススプリングを備えるようにする。
【解決手段】 刈刃及び動力伝達装置が組付けられた刈刃支持フレームと車輪を支持する車輪支持フレームとの間に、刈刃支持フレームと車輪支持フレームとを互いに異なる方向に付勢させると共に、作業者がごく僅かな力でもって刈刃支持フレームを昇降移動させることができるガススプリングを備えるようにする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、裾落し機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
裾落し機は、摘採や管理作業の能率化を図るために、茶樹の不要な裾枝、裾芽を刈り落とすものである。図7に示されるように、従来、このような裾落し機1には、刈刃2に連なる車輪支持フレーム3に車輪4を支持する高さ調整フレーム5を摺動可能に挿嵌させると共に、車輪支持フレーム3と高さ調整フレーム5との摺動部位に設けた調整レバー6により両者を固定することによって、高さ調整フレーム5の伸張量、すなわち刈刃2(車輪支持フレーム3)の高さ位置を無段階に調整できるようにした高さ調節機構が備えられていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、上記した従来の裾落し機にあっては、図7に示されるように、車輪支持フレーム3側に駆動源としての原動機7及び原動機7からの駆動力を刈刃2に伝達するためのクラッチケース8、伝動ケース9等の重量物が一体的に備えられている。そのため、裾落し機1を起立させた状態で高さ調節を行うには、作業者は車輪4を固定しながら重量のある車輪支持フレーム3を昇降移動させなくてはならず、刈刃2の高さ調整に手間や時間がかかってしまうという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するために、図8に示されるように、裾落し機1を地面に寝かせた状態で高さ調節を行うこともあるが、このような方法によると、姿勢を低くしながらの高さ調整作業のため作業者に負担がかかってしまうだけでなく、刈刃2の高さ調整後、寝かせていた裾落し機1を起立させなくてはならず、非力な作業者には不向きである。
【0005】
【特許文献1】特開2002−153114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、この発明は、上記した従来技術が有している問題点を解決するためになされたものであって、裾落し機を起立させた状態で容易に刈刃の高さ調整を行うことができ、茶園管理作業の能率化を図ることのできる裾落し機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、少なくとも刈刃及び前記刈刃に駆動力を供する動力伝達装置が組付けられた第1の支持部材と走行体を支持する第2の支持部材とを互いに摺動可能に挿嵌させると共に、前記第1及び第2の支持部材を固定する位置決め手段によって、前記第1の支持部材、或いは第2の支持部材の伸縮量を調整する裾落し機において、
前記第1の支持部材と第2の支持部材との間に、前記第1の支持部材と第2の支持部材とを互いに異なる方向に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記付勢手段は、少なくともガススプリング、コイルスプリングのうち何れか1つであることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記ガススプリング、或いはコイルスプリングは、前記第1の支持部材、或いは第2の支持部材の伸縮移動をアシストするバネ定数に設定されていることを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するため請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記裾落し機は、起立した状態での姿勢を安定させる折り畳み式の機体立て具を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1乃至3に記載の発明によれば、第1の支持部材に刈刃及び刈刃を駆動するための動力伝達装置等の重量物が取り付けられていても、位置決め手段により第1及び第2の支持部材の固定を解除すると、第1の支持部材、或いは第2の支持部材は、例えば、適切なバネ定数に設定されたガススプリング、コイルスプリング等の付勢手段によってアシストされた状態で伸縮移動する。これにより、作業者は裾落し機を起立させた状態で走行体を固定することなく容易に第1の支持部材、或いは第2の支持部材を昇降移動、すなわち刈刃の高さ調整を行うことができるようになるので、茶園管理作業の能率化を図ることのできる裾落し機を提供することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、機体立て具を立てると起立した状態での裾落し機の姿勢がより一層安定化する。これにより、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、作業者は立ったまま極めて容易に第1の支持部材、或いは第2の支持部材を昇降移動させることができるようになるので、作業者の負担を大幅に軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
少なくとも刈刃及びこの刈刃を駆動するための動力伝達装置等の重量物が組付けられた第1の支持部材の昇降移動をアシストする付勢手段を、第1の支持部材と車輪を支持する第2の支持部材との間に備えることによって、起立させた状態で容易に刈刃の高さ調整を行うことができる裾落し機が実現した。
【実施例】
【0014】
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用された自走式両面裾落し機の側面図、図2は、同例における背面図、図3は、最大刈幅とした刈刃を示した背面図、図4は、同例における要部の拡大図、図5は、同例における刈刃の高さ調整前と調節後を示した側面図である。
【0015】
図1〜4に示されるように、本発明が適用された自走式両面裾落し機10には、刈刃11及びこの刈刃11に動力を供する駆動源、動力伝達装置が一体的に組付けられた第1の支持部材としての機体上下方向に延びる刈刃支持フレーム12と、この刈刃支持フレーム12の下部を摺動可能に挿嵌支持すると共に走行体としての車輪(駆動輪13、補助車輪14)を支持する第2の支持部材としての機体上下方向に延びた車輪支持フレーム15と、刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15とを固定することによって刈刃支持フレーム12の伸縮量を調整する位置決め手段としての高さ調整レバー16とが備えられている。
【0016】
刈刃支持フレーム12の上部には、図1に示されるように、駆動源としての原動機17と、動力伝達装置として、この原動機17からの動力を遠心力に応じて接断する遠心クラッチ18(図2、4に図示)を収めたクラッチケース19と、遠心クラッチ18を介して伝達された動力を刈刃11及び駆動輪13に伝達する歯車機構部を収めた伝動ケース20とが縦置き配置された状態で刈刃支持フレーム12の一部をなすように一体的に相互に組付けられている。
【0017】
原動機17は、伝動ケース20後部にクラッチケース19を介して片持ち支持された状態で取り付けられている。図4に示されるように、この原動機17の動力は原動機17前部側から取り出され、遠心クラッチ18を介して機体前後方向に延びる駆動軸21に伝達されたのち、一対の噛み合いギヤとしての減速ギヤ22を介して駆動軸21よりも上方で機体前方に向かったカウンタ軸23に入力される。
【0018】
カウンタ軸23には、図3に示されるように、傘歯車としてのベベルギヤ24が設けられており、このべベルギヤ24の駆動側のベベルリングギヤ24Aに噛み合う従動側の2組のベベルピニオンギヤ24Bに連なる機体幅方向に延びる左右一対の回転軸25には、図示しない刈刃駆動用の2組の偏心カム及びコンロッドを駆動するための駆動ギヤ26がそれぞれ設けられている。そして、カウンタ軸23の回転に伴いこの駆動ギヤ26が回転すると、2組の偏心カムが偏心運動することによって、伝動ケース20から往復動可能、且つ摺動可能に垂下された2枚1組の刈刃11(刈刃111、112のこと)が摺動しながら互いに相対する方向に往復動するようになっている。
【0019】
これら刈刃11は、図2、3に示されるように、機体左右両側に等しく設けられていると共に、それらの背面側には、伝動ケース20から垂下されて、刈刃11を摺動可能に支持する長尺状の支持フレーム27がそれぞれ配置されている。そして、これら左右一対の刈刃11の上部の刈幅を調整する上部刈幅調整レバー28は、伝動ケース20よりも前方の機体正面に備えられていると共に、刈刃11の下部の刈幅を調整する下部刈幅調整レバー29は、刈刃支持フレーム12の垂直部の背面側に備えられている。
【0020】
さらにまた、原動機17から駆動軸21に伝達された動力は、図4に示されるように、駆動軸21先端部に一体的に設けられたベベルギヤ30を介して駆動軸21にほぼ直交するように下方に向けて約90度曲げられて、刈刃支持フレーム12の垂直部内に回転可能に設けられた中空状の中間伝達軸31に伝達される。
この中間伝達軸31の内部には、この中間伝達軸31と同一軸心上に設けられ、機体上下方向に延びた長尺状のスプライン軸32が中間伝達軸31と一体となって回転するように嵌合配置されていると共に、中間伝動軸31はこのスプライン軸32に嵌合したままの状態で機体上下方向に向かって摺動可能とされている。
【0021】
スプライン軸32の下端部は車輪支持フレーム15の内部を連通し、図1、2に示されるように、車輪支持フレーム15下端部のギヤケース33内に達するように延設されている。このギヤケース33の内部には、スプライン軸32によって動力が伝達される図示しないウォームギヤ、ウォームホィール、動力伝達ベルト及びクラッチ付ベルトテンショナ等が備えられており、スプライン軸32の回転駆動力がウォームギヤ及びウォームホィールを介して動力伝達ベルトに伝達された状態でベルトテンショナのクラッチが繋げられると駆動輪13が回転して裾落し機10を前進させる。
【0022】
さらに、このギヤケース33には機体を立たすための機体立て具としての折り畳み式の両立スタンド34が取り付けられており、この両立スタンド34を例えば、給油時、保管時、休憩時、刈刃高さ調節時等にかけることによって裾落し機10の起立時の姿勢がより一層安定化するようになっている。なお、両立スタンド34は着脱式としてもよい。また、機体立て具にサイドスタンドを用いてもよい。
【0023】
また、刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15との摺動部位には、車輪支持フレーム15に対して刈刃支持フレーム12を解除、固定可能とする高さ調整レバー16が配設されている。この高さ調整レバー16を緩めると、車輪支持フレーム15に対して刈刃支持フレームが昇降移動可能となると共に、高さ調整レバー16を締めると、車輪支持フレーム15と刈刃支持フレーム12とが固定されることによって刈刃支持フレーム12の伸縮量が調整可能とされている。
【0024】
車輪支持フレーム15の前面側には、図1に示されるように、機体上下方向に延びた中空状の補強車輪支持フレーム35が車輪支持フレーム15の一部をなすように一体的に設けられている。この補強車輪支持フレーム35の上端部には、機体後方に向かって側面視ほぼ直線状に延びた左右一対のハンドル36が、例えば取り付け基部にクラウンギヤを用いることによって機体前方側に向かって回動可能に取り付けられている。また、これらのハンドル36には、原動機17の出力を制御するスロットルレバー37、ギヤケース33内のベルトテンショナのクラッチを接断する走行用クラッチレバー38が取り付けられている。
【0025】
さらに、補強車輪支持フレーム35の上部には、機体前方の地面に補助車輪14を接地させるように延設された補助車輪支持フレーム39が一体的に取り付け固定されている。この補助車輪支持フレーム39は、このフレーム39を形成する中空状の上部フレーム39Aと下部フレーム39Bとが互いに摺動可能となるように、上部フレーム39A内部に下部フレーム39Bの上部が挿嵌されていると共に、上部フレーム39Aと下部フレーム39Bとの摺動部位には、これら上部フレーム39Aと下部フレーム39Bとを固定可能とする高さ調整レバー40が設けられている。そして、この高さ調整レバー40の解除、固定によって、様々な圃場の条件に応じて図示しない異径の補助車輪を装着する場合に下部フレーム39Bの伸縮量が調整できるようになっている。
なお、補助車輪フレーム39は補強車輪支持フレーム35に一体的に取り付け固定される構成に限定されるものではなく、着脱式に構成することもできる。
【0026】
そして、伝動ケース20と補強車輪支持フレーム35との間、すなわち、刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15との間には、図1、4に示されるように、これら刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15とを互いに異なる方向、言い換えれば離反させる方向(この場合は、機体上下方向)に付勢する付勢手段としてのガススプリング41が備えられている。
【0027】
このガススプリング41は、密閉されたシリンダ41Aとこのシリンダ41Aの一端側から伸縮可能に突出されたピストンロッド41Bとを備えて構成され、シリンダ41A内に封入された圧縮ガスのガス反力によってピストンロッド41Bが伸縮動作する。このガススプリング41のバネ定数は、作業者が刈刃11の高さ調節を行うため高さ調整レバー16を解除した際に、刈刃支持フレーム12が少なくとも瞬発的に昇降移動することがなく、しかも作業者がごく僅かな力でもって刈刃支持フレーム12を昇降移動させることができるように設定されている。これにより、ガススプリング41によって作業者による刈刃11の高さ調節がアシストされる。さらに、このガススプリング41のバネ定数は、作業者が手を離した位置で刈刃支持フレーム12が止まるように設定されているのが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0028】
そして、このガススプリング41はシリンダ41Aを上方、ピストンロッド41Bを下方にした状態で、上端部の取付部41Cが取付ステー42を介して伝動ケース20の下面側、すなわち刈刃支持フレーム12に取り付けられていると共に、下端部の取付部41Dが取付ステー43を介して補強車輪支持フレーム35の内面側、つまり車輪支持フレーム15に取り付けられている。
なお、付勢手段はガススプリング41にのみ限定されるものではなく、例えば、ガススプリング41を用いた構成に代えてコイルスプリングを用いることが可能である。
【0029】
このように構成された自走式両面裾落し機10を用いて茶園管理作業を行う場合、まず、作業者は、図5に示されるように、畝間の左右両側にある茶畝の高さに応じて刈刃11の高さ調節を行うため、裾落し機10を起立させた状態のままハンドル36を片手で握りながら、もう片方の手で高さ調整レバー16を緩めて刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15との固定を解除する。なお、この状態にあっては、両立スタンド34をかけることによって裾落し機10の姿勢をさらに安定化させるのが好ましいが、それに限定されるものではない。そして、固定が解除された刈刃支持フレーム12は、ガススプリング41によって付勢力が生じているため、瞬発的に昇降移動するようなことはなく、しかも、作業者による高さ調節をアシストするようにスムーズに昇降移動することによって、作業者は、容易に片手で刈刃支持フレーム12を所望する位置に昇降移動させることができる。
【0030】
そして、作業者は、所望する高さに刈刃支持フレーム12、つまり刈刃11を昇降移動させると、刈刃支持フレーム12を離した方の手で高さ調整レバー16を締めて刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15とを締結固定させる。
それから、畝間の左右両側にある茶畝が所望する茶畝の形態となるように上部刈刃調整レバー28及び下部刈幅調整レバー29を調節して刈幅の調整を行う。 刈幅の調整を終えたならば、クラッチレバー38をいっぱいに握った状態で原動機17を起動し、スロットルレバー37を徐々に開いて原動機17の回転をゆるやかにあげていくと遠心クラッチ18が繋がり刈刃11が往復動するようになる。そして、作業者は、クラッチレバー38を放して駆動車輪13に駆動力を伝達することによって畝間を走行しながら裾落し作業を行う。
【0031】
以上述べたように本発明によれば、刈刃支持フレーム12に刈刃11及び刈刃11を駆動するための原動機17、伝動ケース20等の重量物が取り付けられていても、高さ調節レバー16により刈刃支持フレーム12及び車輪支持フレーム15の固定を解除すると、刈刃支持フレーム12は、適切なバネ定数に設定されたガススプリング41によってアシストされた状態で昇降移動する。これにより、作業者は裾落し機10を起立させた状態で駆動輪13、補助車輪14を固定することなく容易に刈刃支持フレーム12を昇降移動、すなわち刈刃11の高さ調整を行うことができるようになるので、茶園管理作業の能率化を図ることのできる裾落し機を提供することができる。
【0032】
また、両立スタンド34をかけると起立した状態での裾落し機10の姿勢がより一層安定化する。これにより、作業者は立ったまま極めて容易に刈刃支持フレーム12を昇降移動させることができるようになるので、作業者の負担を大幅に軽減することができる。
【0033】
なお、本発明は、上述したような自走式両面裾落し機にのみ適用されるものではなく、自走式片面裾落し機にも適用することができる。
さらに、本発明は、駆動輪13及び補助車輪14を備えた2輪式の自走式両面裾落し機にのみ適用されるものではなく、図6に示されるように、1輪式の両面(片面)裾落し機10’、1輪式の自走式両面(片面)裾落し機にも適用することができる。
【0034】
さらにまた、本発明は、車輪支持フレーム15に対して刈刃支持フレーム12を昇降移動させる構成としたが、これに限定されるものでなく、刈刃支持フレーム12に対して車輪支持フレーム15を伸縮移動させるように構成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明が適用された自走式両面裾落し機の側面図である。
【図2】同例における背面図である。
【図3】最大刈幅とした刈刃を示した背面図である。
【図4】同例における要部の拡大図である。
【図5】同例における刈刃の高さ調整前と調節後を示した側面図である。
【図6】本発明が適用された1輪式の裾落し機の側面図である。
【図7】従来の裾落し機の側面図である。
【図8】従来の裾落し機の刈刃高さ調整の一例を示した側面図である。
【符号の説明】
【0036】
10 自走式両面裾落し機
11 刈刃
12 刈刃支持フレーム(第1の支持フレーム)
13 駆動輪(車輪)
14 補助車輪(車輪)
15 車輪支持フレーム(第2の支持フレーム)
16 高さ調整レバー(位置決め手段)
17 原動機(駆動源)
19 クラッチケース(動力伝達装置)
20 伝動ケース(動力伝達装置)
34 両立スタンド(機体立て具)
35 補強車輪支持フレーム(第2の支持フレーム)
41 ガススプリング(付勢手段)
【技術分野】
【0001】
この発明は、裾落し機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
裾落し機は、摘採や管理作業の能率化を図るために、茶樹の不要な裾枝、裾芽を刈り落とすものである。図7に示されるように、従来、このような裾落し機1には、刈刃2に連なる車輪支持フレーム3に車輪4を支持する高さ調整フレーム5を摺動可能に挿嵌させると共に、車輪支持フレーム3と高さ調整フレーム5との摺動部位に設けた調整レバー6により両者を固定することによって、高さ調整フレーム5の伸張量、すなわち刈刃2(車輪支持フレーム3)の高さ位置を無段階に調整できるようにした高さ調節機構が備えられていた(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
しかしながら、上記した従来の裾落し機にあっては、図7に示されるように、車輪支持フレーム3側に駆動源としての原動機7及び原動機7からの駆動力を刈刃2に伝達するためのクラッチケース8、伝動ケース9等の重量物が一体的に備えられている。そのため、裾落し機1を起立させた状態で高さ調節を行うには、作業者は車輪4を固定しながら重量のある車輪支持フレーム3を昇降移動させなくてはならず、刈刃2の高さ調整に手間や時間がかかってしまうという問題があった。
【0004】
このような問題を解決するために、図8に示されるように、裾落し機1を地面に寝かせた状態で高さ調節を行うこともあるが、このような方法によると、姿勢を低くしながらの高さ調整作業のため作業者に負担がかかってしまうだけでなく、刈刃2の高さ調整後、寝かせていた裾落し機1を起立させなくてはならず、非力な作業者には不向きである。
【0005】
【特許文献1】特開2002−153114号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
そこで、この発明は、上記した従来技術が有している問題点を解決するためになされたものであって、裾落し機を起立させた状態で容易に刈刃の高さ調整を行うことができ、茶園管理作業の能率化を図ることのできる裾落し機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため請求項1に記載の発明は、少なくとも刈刃及び前記刈刃に駆動力を供する動力伝達装置が組付けられた第1の支持部材と走行体を支持する第2の支持部材とを互いに摺動可能に挿嵌させると共に、前記第1及び第2の支持部材を固定する位置決め手段によって、前記第1の支持部材、或いは第2の支持部材の伸縮量を調整する裾落し機において、
前記第1の支持部材と第2の支持部材との間に、前記第1の支持部材と第2の支持部材とを互いに異なる方向に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するため請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記付勢手段は、少なくともガススプリング、コイルスプリングのうち何れか1つであることを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するため請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記ガススプリング、或いはコイルスプリングは、前記第1の支持部材、或いは第2の支持部材の伸縮移動をアシストするバネ定数に設定されていることを特徴とする。
【0010】
上記目的を達成するため請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記裾落し機は、起立した状態での姿勢を安定させる折り畳み式の機体立て具を備えていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
請求項1乃至3に記載の発明によれば、第1の支持部材に刈刃及び刈刃を駆動するための動力伝達装置等の重量物が取り付けられていても、位置決め手段により第1及び第2の支持部材の固定を解除すると、第1の支持部材、或いは第2の支持部材は、例えば、適切なバネ定数に設定されたガススプリング、コイルスプリング等の付勢手段によってアシストされた状態で伸縮移動する。これにより、作業者は裾落し機を起立させた状態で走行体を固定することなく容易に第1の支持部材、或いは第2の支持部材を昇降移動、すなわち刈刃の高さ調整を行うことができるようになるので、茶園管理作業の能率化を図ることのできる裾落し機を提供することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、機体立て具を立てると起立した状態での裾落し機の姿勢がより一層安定化する。これにより、請求項1に記載の発明の作用効果に加えて、作業者は立ったまま極めて容易に第1の支持部材、或いは第2の支持部材を昇降移動させることができるようになるので、作業者の負担を大幅に軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
少なくとも刈刃及びこの刈刃を駆動するための動力伝達装置等の重量物が組付けられた第1の支持部材の昇降移動をアシストする付勢手段を、第1の支持部材と車輪を支持する第2の支持部材との間に備えることによって、起立させた状態で容易に刈刃の高さ調整を行うことができる裾落し機が実現した。
【実施例】
【0014】
以下、本発明の一実施例について図面を用いて説明する。図1は、本発明が適用された自走式両面裾落し機の側面図、図2は、同例における背面図、図3は、最大刈幅とした刈刃を示した背面図、図4は、同例における要部の拡大図、図5は、同例における刈刃の高さ調整前と調節後を示した側面図である。
【0015】
図1〜4に示されるように、本発明が適用された自走式両面裾落し機10には、刈刃11及びこの刈刃11に動力を供する駆動源、動力伝達装置が一体的に組付けられた第1の支持部材としての機体上下方向に延びる刈刃支持フレーム12と、この刈刃支持フレーム12の下部を摺動可能に挿嵌支持すると共に走行体としての車輪(駆動輪13、補助車輪14)を支持する第2の支持部材としての機体上下方向に延びた車輪支持フレーム15と、刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15とを固定することによって刈刃支持フレーム12の伸縮量を調整する位置決め手段としての高さ調整レバー16とが備えられている。
【0016】
刈刃支持フレーム12の上部には、図1に示されるように、駆動源としての原動機17と、動力伝達装置として、この原動機17からの動力を遠心力に応じて接断する遠心クラッチ18(図2、4に図示)を収めたクラッチケース19と、遠心クラッチ18を介して伝達された動力を刈刃11及び駆動輪13に伝達する歯車機構部を収めた伝動ケース20とが縦置き配置された状態で刈刃支持フレーム12の一部をなすように一体的に相互に組付けられている。
【0017】
原動機17は、伝動ケース20後部にクラッチケース19を介して片持ち支持された状態で取り付けられている。図4に示されるように、この原動機17の動力は原動機17前部側から取り出され、遠心クラッチ18を介して機体前後方向に延びる駆動軸21に伝達されたのち、一対の噛み合いギヤとしての減速ギヤ22を介して駆動軸21よりも上方で機体前方に向かったカウンタ軸23に入力される。
【0018】
カウンタ軸23には、図3に示されるように、傘歯車としてのベベルギヤ24が設けられており、このべベルギヤ24の駆動側のベベルリングギヤ24Aに噛み合う従動側の2組のベベルピニオンギヤ24Bに連なる機体幅方向に延びる左右一対の回転軸25には、図示しない刈刃駆動用の2組の偏心カム及びコンロッドを駆動するための駆動ギヤ26がそれぞれ設けられている。そして、カウンタ軸23の回転に伴いこの駆動ギヤ26が回転すると、2組の偏心カムが偏心運動することによって、伝動ケース20から往復動可能、且つ摺動可能に垂下された2枚1組の刈刃11(刈刃111、112のこと)が摺動しながら互いに相対する方向に往復動するようになっている。
【0019】
これら刈刃11は、図2、3に示されるように、機体左右両側に等しく設けられていると共に、それらの背面側には、伝動ケース20から垂下されて、刈刃11を摺動可能に支持する長尺状の支持フレーム27がそれぞれ配置されている。そして、これら左右一対の刈刃11の上部の刈幅を調整する上部刈幅調整レバー28は、伝動ケース20よりも前方の機体正面に備えられていると共に、刈刃11の下部の刈幅を調整する下部刈幅調整レバー29は、刈刃支持フレーム12の垂直部の背面側に備えられている。
【0020】
さらにまた、原動機17から駆動軸21に伝達された動力は、図4に示されるように、駆動軸21先端部に一体的に設けられたベベルギヤ30を介して駆動軸21にほぼ直交するように下方に向けて約90度曲げられて、刈刃支持フレーム12の垂直部内に回転可能に設けられた中空状の中間伝達軸31に伝達される。
この中間伝達軸31の内部には、この中間伝達軸31と同一軸心上に設けられ、機体上下方向に延びた長尺状のスプライン軸32が中間伝達軸31と一体となって回転するように嵌合配置されていると共に、中間伝動軸31はこのスプライン軸32に嵌合したままの状態で機体上下方向に向かって摺動可能とされている。
【0021】
スプライン軸32の下端部は車輪支持フレーム15の内部を連通し、図1、2に示されるように、車輪支持フレーム15下端部のギヤケース33内に達するように延設されている。このギヤケース33の内部には、スプライン軸32によって動力が伝達される図示しないウォームギヤ、ウォームホィール、動力伝達ベルト及びクラッチ付ベルトテンショナ等が備えられており、スプライン軸32の回転駆動力がウォームギヤ及びウォームホィールを介して動力伝達ベルトに伝達された状態でベルトテンショナのクラッチが繋げられると駆動輪13が回転して裾落し機10を前進させる。
【0022】
さらに、このギヤケース33には機体を立たすための機体立て具としての折り畳み式の両立スタンド34が取り付けられており、この両立スタンド34を例えば、給油時、保管時、休憩時、刈刃高さ調節時等にかけることによって裾落し機10の起立時の姿勢がより一層安定化するようになっている。なお、両立スタンド34は着脱式としてもよい。また、機体立て具にサイドスタンドを用いてもよい。
【0023】
また、刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15との摺動部位には、車輪支持フレーム15に対して刈刃支持フレーム12を解除、固定可能とする高さ調整レバー16が配設されている。この高さ調整レバー16を緩めると、車輪支持フレーム15に対して刈刃支持フレームが昇降移動可能となると共に、高さ調整レバー16を締めると、車輪支持フレーム15と刈刃支持フレーム12とが固定されることによって刈刃支持フレーム12の伸縮量が調整可能とされている。
【0024】
車輪支持フレーム15の前面側には、図1に示されるように、機体上下方向に延びた中空状の補強車輪支持フレーム35が車輪支持フレーム15の一部をなすように一体的に設けられている。この補強車輪支持フレーム35の上端部には、機体後方に向かって側面視ほぼ直線状に延びた左右一対のハンドル36が、例えば取り付け基部にクラウンギヤを用いることによって機体前方側に向かって回動可能に取り付けられている。また、これらのハンドル36には、原動機17の出力を制御するスロットルレバー37、ギヤケース33内のベルトテンショナのクラッチを接断する走行用クラッチレバー38が取り付けられている。
【0025】
さらに、補強車輪支持フレーム35の上部には、機体前方の地面に補助車輪14を接地させるように延設された補助車輪支持フレーム39が一体的に取り付け固定されている。この補助車輪支持フレーム39は、このフレーム39を形成する中空状の上部フレーム39Aと下部フレーム39Bとが互いに摺動可能となるように、上部フレーム39A内部に下部フレーム39Bの上部が挿嵌されていると共に、上部フレーム39Aと下部フレーム39Bとの摺動部位には、これら上部フレーム39Aと下部フレーム39Bとを固定可能とする高さ調整レバー40が設けられている。そして、この高さ調整レバー40の解除、固定によって、様々な圃場の条件に応じて図示しない異径の補助車輪を装着する場合に下部フレーム39Bの伸縮量が調整できるようになっている。
なお、補助車輪フレーム39は補強車輪支持フレーム35に一体的に取り付け固定される構成に限定されるものではなく、着脱式に構成することもできる。
【0026】
そして、伝動ケース20と補強車輪支持フレーム35との間、すなわち、刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15との間には、図1、4に示されるように、これら刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15とを互いに異なる方向、言い換えれば離反させる方向(この場合は、機体上下方向)に付勢する付勢手段としてのガススプリング41が備えられている。
【0027】
このガススプリング41は、密閉されたシリンダ41Aとこのシリンダ41Aの一端側から伸縮可能に突出されたピストンロッド41Bとを備えて構成され、シリンダ41A内に封入された圧縮ガスのガス反力によってピストンロッド41Bが伸縮動作する。このガススプリング41のバネ定数は、作業者が刈刃11の高さ調節を行うため高さ調整レバー16を解除した際に、刈刃支持フレーム12が少なくとも瞬発的に昇降移動することがなく、しかも作業者がごく僅かな力でもって刈刃支持フレーム12を昇降移動させることができるように設定されている。これにより、ガススプリング41によって作業者による刈刃11の高さ調節がアシストされる。さらに、このガススプリング41のバネ定数は、作業者が手を離した位置で刈刃支持フレーム12が止まるように設定されているのが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0028】
そして、このガススプリング41はシリンダ41Aを上方、ピストンロッド41Bを下方にした状態で、上端部の取付部41Cが取付ステー42を介して伝動ケース20の下面側、すなわち刈刃支持フレーム12に取り付けられていると共に、下端部の取付部41Dが取付ステー43を介して補強車輪支持フレーム35の内面側、つまり車輪支持フレーム15に取り付けられている。
なお、付勢手段はガススプリング41にのみ限定されるものではなく、例えば、ガススプリング41を用いた構成に代えてコイルスプリングを用いることが可能である。
【0029】
このように構成された自走式両面裾落し機10を用いて茶園管理作業を行う場合、まず、作業者は、図5に示されるように、畝間の左右両側にある茶畝の高さに応じて刈刃11の高さ調節を行うため、裾落し機10を起立させた状態のままハンドル36を片手で握りながら、もう片方の手で高さ調整レバー16を緩めて刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15との固定を解除する。なお、この状態にあっては、両立スタンド34をかけることによって裾落し機10の姿勢をさらに安定化させるのが好ましいが、それに限定されるものではない。そして、固定が解除された刈刃支持フレーム12は、ガススプリング41によって付勢力が生じているため、瞬発的に昇降移動するようなことはなく、しかも、作業者による高さ調節をアシストするようにスムーズに昇降移動することによって、作業者は、容易に片手で刈刃支持フレーム12を所望する位置に昇降移動させることができる。
【0030】
そして、作業者は、所望する高さに刈刃支持フレーム12、つまり刈刃11を昇降移動させると、刈刃支持フレーム12を離した方の手で高さ調整レバー16を締めて刈刃支持フレーム12と車輪支持フレーム15とを締結固定させる。
それから、畝間の左右両側にある茶畝が所望する茶畝の形態となるように上部刈刃調整レバー28及び下部刈幅調整レバー29を調節して刈幅の調整を行う。 刈幅の調整を終えたならば、クラッチレバー38をいっぱいに握った状態で原動機17を起動し、スロットルレバー37を徐々に開いて原動機17の回転をゆるやかにあげていくと遠心クラッチ18が繋がり刈刃11が往復動するようになる。そして、作業者は、クラッチレバー38を放して駆動車輪13に駆動力を伝達することによって畝間を走行しながら裾落し作業を行う。
【0031】
以上述べたように本発明によれば、刈刃支持フレーム12に刈刃11及び刈刃11を駆動するための原動機17、伝動ケース20等の重量物が取り付けられていても、高さ調節レバー16により刈刃支持フレーム12及び車輪支持フレーム15の固定を解除すると、刈刃支持フレーム12は、適切なバネ定数に設定されたガススプリング41によってアシストされた状態で昇降移動する。これにより、作業者は裾落し機10を起立させた状態で駆動輪13、補助車輪14を固定することなく容易に刈刃支持フレーム12を昇降移動、すなわち刈刃11の高さ調整を行うことができるようになるので、茶園管理作業の能率化を図ることのできる裾落し機を提供することができる。
【0032】
また、両立スタンド34をかけると起立した状態での裾落し機10の姿勢がより一層安定化する。これにより、作業者は立ったまま極めて容易に刈刃支持フレーム12を昇降移動させることができるようになるので、作業者の負担を大幅に軽減することができる。
【0033】
なお、本発明は、上述したような自走式両面裾落し機にのみ適用されるものではなく、自走式片面裾落し機にも適用することができる。
さらに、本発明は、駆動輪13及び補助車輪14を備えた2輪式の自走式両面裾落し機にのみ適用されるものではなく、図6に示されるように、1輪式の両面(片面)裾落し機10’、1輪式の自走式両面(片面)裾落し機にも適用することができる。
【0034】
さらにまた、本発明は、車輪支持フレーム15に対して刈刃支持フレーム12を昇降移動させる構成としたが、これに限定されるものでなく、刈刃支持フレーム12に対して車輪支持フレーム15を伸縮移動させるように構成することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明が適用された自走式両面裾落し機の側面図である。
【図2】同例における背面図である。
【図3】最大刈幅とした刈刃を示した背面図である。
【図4】同例における要部の拡大図である。
【図5】同例における刈刃の高さ調整前と調節後を示した側面図である。
【図6】本発明が適用された1輪式の裾落し機の側面図である。
【図7】従来の裾落し機の側面図である。
【図8】従来の裾落し機の刈刃高さ調整の一例を示した側面図である。
【符号の説明】
【0036】
10 自走式両面裾落し機
11 刈刃
12 刈刃支持フレーム(第1の支持フレーム)
13 駆動輪(車輪)
14 補助車輪(車輪)
15 車輪支持フレーム(第2の支持フレーム)
16 高さ調整レバー(位置決め手段)
17 原動機(駆動源)
19 クラッチケース(動力伝達装置)
20 伝動ケース(動力伝達装置)
34 両立スタンド(機体立て具)
35 補強車輪支持フレーム(第2の支持フレーム)
41 ガススプリング(付勢手段)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも刈刃及び前記刈刃に駆動力を供する動力伝達装置が組付けられた第1の支持部材と走行体を支持する第2の支持部材とを互いに摺動可能に挿嵌させると共に、前記第1及び第2の支持部材を固定する位置決め手段によって、前記第1の支持部材、或いは第2の支持部材の伸縮量を調整する裾落し機において、
前記第1の支持部材と2の支持部材との間に、前記第1の支持部材と第2の支持部材とをそれぞれ異なる方向に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする裾落し機。
【請求項2】
前記付勢手段は、少なくともガススプリング、コイルスプリングのうち何れか1つであることを特徴とする請求項1に記載の裾落し機。
【請求項3】
前記ガススプリング、或いはコイルスプリングは、前記第1の支持部材、或いは第2の支持部材の伸縮移動をアシストするバネ定数に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の裾落し機。
【請求項4】
前記裾落し機は、起立した状態での姿勢を安定させる折り畳み式の機体立て具を備えていることを特徴とする請求項1に記載の裾落し機。
【請求項1】
少なくとも刈刃及び前記刈刃に駆動力を供する動力伝達装置が組付けられた第1の支持部材と走行体を支持する第2の支持部材とを互いに摺動可能に挿嵌させると共に、前記第1及び第2の支持部材を固定する位置決め手段によって、前記第1の支持部材、或いは第2の支持部材の伸縮量を調整する裾落し機において、
前記第1の支持部材と2の支持部材との間に、前記第1の支持部材と第2の支持部材とをそれぞれ異なる方向に付勢する付勢手段を備えたことを特徴とする裾落し機。
【請求項2】
前記付勢手段は、少なくともガススプリング、コイルスプリングのうち何れか1つであることを特徴とする請求項1に記載の裾落し機。
【請求項3】
前記ガススプリング、或いはコイルスプリングは、前記第1の支持部材、或いは第2の支持部材の伸縮移動をアシストするバネ定数に設定されていることを特徴とする請求項2に記載の裾落し機。
【請求項4】
前記裾落し機は、起立した状態での姿勢を安定させる折り畳み式の機体立て具を備えていることを特徴とする請求項1に記載の裾落し機。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2006−141353(P2006−141353A)
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−339491(P2004−339491)
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(000250270)落合刃物工業株式会社 (28)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年6月8日(2006.6.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年11月24日(2004.11.24)
【出願人】(000250270)落合刃物工業株式会社 (28)
【Fターム(参考)】
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