複合パイプラインの現場製造
【課題】複合パイプラインの現場製造のための改善されたシステムおよび方法を提供すること。
【解決手段】一実施形態では、パイプラインを建設するための方法は、パイプラインが最終的に敷設される場所またはその近くに、複数の一連の管を配列するステップを含む。第1の一連の管の端部は第2の一連の管の端部に軸線方向に当接する。第1および第2の一連の管の当接端部は接合される。接合された第1および第2の一連の管の長さ全体に、連続帯状材が螺旋状パターンを描いて巻き付けられ、パイプラインセグメントを形成する。
【解決手段】一実施形態では、パイプラインを建設するための方法は、パイプラインが最終的に敷設される場所またはその近くに、複数の一連の管を配列するステップを含む。第1の一連の管の端部は第2の一連の管の端部に軸線方向に当接する。第1および第2の一連の管の当接端部は接合される。接合された第1および第2の一連の管の長さ全体に、連続帯状材が螺旋状パターンを描いて巻き付けられ、パイプラインセグメントを形成する。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
[0001]ガスまたは液体を加圧下で長距離にわたって輸送するために、大規模なパイプラインシステムが建設されてきた。パイプラインの建設は、一般的に、パイプラインを配備する用地に沿って管継手を一列に並べること、管継手を一体に溶接すること、および腐食を防止するために管継手または少なくとも溶接部を被覆することを含むという高コストかつ多大な労力を要するプロセスである。
【0002】
[0002]複合管は、油およびガスパイプラインを建設するために通常使用される鋼管に優る多くの利点をもたらす。1本の複合管は同等の鋼管よりかなり軽量にすることができ、結果的に取扱いコストが削減され、かつ安全性が高まる。複合管はまたコストも低下し、同等の鋼管より高い耐食性および破裂強度を示す。したがって、複合管を使用してパイプラインを建設するための改善された技術が望まれる。
【発明の概要】
【0003】
[0003]複合パイプライン、ならびにパイプライン敷設現場で複合パイプラインを製造するためのシステムおよび方法を開示する。一実施形態では、パイプラインを建設するための方法は、パイプラインを最終的に敷設する場所の近くに、一連の管を配列することを含む。第1の一連の管の端部を、第2の一連の管の端部に軸線方向に当接させる。第1および第2の一連の管の当接端部を接合する。接合された第1および第2の一連の管に連続帯状材を螺旋状パターンを描いて巻き付けられ、パイプラインセグメントを形成する。
【0004】
[0004]別の実施形態では、パイプラインを建設するためのシステムは、複数本のライナ管と、位置決め装置と、接合装置と、巻付け装置とを含む。位置決め装置は、パイプラインが最終的に敷設される場所の近くに、一連のライナ管を端と端が突き合わされた状態で配列するように構成される。接合装置は、一連のライナ管を軸線方向に接合して管セグメントを形成するように構成される。巻付け装置は、接合された一連の管の周りに帯状材を螺旋状に巻き付けて、パイプラインセグメントを形成するように構成される。巻付け装置は、パイプラインセグメントに沿って長手方向に移動しながら、パイプラインセグメントの管壁を所望の厚さに構築するように構成される。
【0005】
[0005]さらに別の実施形態では、複合パイプラインを現場で製造するための方法は、パイプラインの最終敷設場所の近くで、複数の金属管を軸線方向に整列させることを含む。管は一体に溶接されて管セグメントを形成する。コイル巻き機構は、管セグメントに沿って長手方向に推進される。コイル巻き機構が管セグメントに沿って長手方向に走行するにつれて、金属帯状材がスプールから繰り出されて、管セグメントの長さ全体に螺旋状に巻き付けられる。
【0006】
[0006]さらなる実施形態では、現場製造された複合パイプラインは、ライナ管および連続的な帯状材を含む。ライナ管は端と端が突き合わされた状態で一体に溶接され、管セグメントを形成する。帯状材は各々、複数のライナ管の周りに螺旋状に巻き付けられる。帯状材は管セグメントの周壁の破裂強度を高める。
【0007】
[0007]さらに別の実施形態では、パイプラインは、パイプラインの最終敷設場所の近くにライナ管を提供することを含む方法によって建設される。ライナ管は長手方向に同軸に配列される。ライナ管は長さ方向に接合される。接合されたライナ管は、接合されたライナ管の長さ全体にわたって、接合されたライナ管の外周に帯状材を螺旋状に巻き付けることによって、補強される。
【0008】
[0008]実施形態をさらに詳細に説明するために、ここで以下の添付図面について言及する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一実施形態に係るパイプライン巻付け装置の斜視図である。
【図2】一実施形態に係る、パイプライン上に配置された後の図1のパイプライン巻付け装置の斜視図である。
【図3】一実施形態に係るパイプライン巻付け装置の端面図である。
【図4】図3に示したパイプライン巻付け装置の斜視図である。
【図5A】一実施形態に係るパイプライン巻付け装置のための駆動装置の底面図である。
【図5B】図5Aに示した駆動装置側面図である。
【図5C】図5Aに示した駆動装置の一部分の詳細図である。
【図5D】図5Aに示した駆動装置の一部分の詳細図である。
【図6】一実施形態に係るパイプラインの巻付け部分の側面図である。
【図7】種々の実施形態に係るパイプラインの最終敷設場所の近くで複合パイプラインを製造するための方法の流れ図である。
【図8】種々の実施形態に係る複合パイプライン製造作業の一環としてライナ管を一列に並べる工程の概略図である。
【図9】種々の実施形態に係る複合パイプライン製造作業の一環としてライナ管を溶接する工程の概略図である。
【図10A】種々の実施形態に係る複合パイプライン製造作業の一環としてライナ管セグメントに巻付けを行なう工程の概略図である。
【図10B】種々の実施形態に係る、レールシステムによって支持されるパイプライン巻付け装置を使用する複合パイプライン製造作業を示す概略図である。
【図11】種々の実施形態に係る複合パイプライン製造作業の一環として複合パイプラインセグメントを被覆する工程の概略図である。
【図12】種々の実施形態に係る複合パイプライン製造作業の一環として複合パイプラインセグメントに付加されるテーパ状端部の概略図である。
【図13】種々の実施形態に係る複合パイプラインセグメントを配備位置に配置する工程の概略図である。
【図14】種々の実施形態に従って敷設される複合管セグメントの縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0026]図面および以下の説明において、同様の部品には、明細書および図面全体で同一参照番号を付す。図面は必ずしも正確な縮尺ではない。本発明の特定の特徴部は、尺度を誇張してまたは多少概略的な形で図示し、従来の要素の細部の中には、明快かつ簡潔を期すため、図示していないものもある。本発明は様々な形態の実施形態を対象としている。開示は本発明の原理の例証とみなすべきものであって、図示かつ記載する実施形態に本発明を限定する意図はないという了解の下で、幾つかの特定の実施形態を詳細に記載し、かつ図面に示す。所望の結果が得られるように、後述する実施形態の様々な教示を別々に、または任意の適切な組合せで使用することができる。用語「接続」、「係合」、「連結」、「取付け」、または要素間の相互作用を記述する任意の他の用語は、相互作用を要素間の直接的な相互作用に限定するつもりはなく、記載する要素間の間接的な相互作用をも含むことができる。上述した種々の特性のみならず、以下にさらに詳述する他の特徴および特性も、実施形態の以下の詳細な説明を読むことにより、かつ添付の図面を参照することによって、当業者には容易に理解されるであろう。
【0011】
[0027]複合管は従来の鋼管に優る多くの利点をもたらすが、複合管を用いるパイプラインの建設は一般的に、鋼管に適用されるのと同じ技術を用いてきた。本開示は、パイプラインが最終的に敷設される場所で、またはその近くで、複合管を長さが不定のパイプラインセグメントとして製造するようにした、複合管を用いてパイプラインを建設するための方法およびシステムを提示する。開示する装置および技術は種々の管径に適用可能であり、かつ従来の方法を用いて製造されるパイプラインより軽量かつ高強度のパイプラインを提供する一方、建設コストを低減する。本開示の少なくとも一部の実施形態は、パイプライン敷設現場でパイプライン巻付け装置を使用して複合パイプラインを製造する。
【0012】
[0028]図1に、本明細書に開示する実施形態に係るパイプライン巻付け装置101を示す。巻付け装置101は、複合パイプラインの現場製造用に構成されている。パイプライン巻付け装置101はトレーラ110で、パイプラインが製造かつ配備される場所に運搬することができる。トレーラ110は、パイプライン巻付け装置101をパイプラインセグメントに沿って選択された位置に配置するように、クレーン111を含むことができる。遠隔位置からパイプライン巻付け装置101の操作を可能にするために、トレーラ110はさらに、パイプライン巻付け装置101に電力を供給するための発電機120と、制御ユニット121とを含むことができる。帯状材133の1つ以上のスプール130をトレーラに配置することができる。帯状材をスプール130からパイプライン巻付け装置101に送給するための送給アーム131も含むことができる。帯状材133は、腐食防止コーティングを施した、例えば、マルテンサイト鋼または低炭素鋼の連続帯状材とすることができる。
【0013】
[0029]種々の非金属材料を帯状材133に使用することもできる。例えば、帯状材133は、ポリブチレンテレフタレートもしくはポリプロピレンのような熱可塑性物質、またはポリエステル、ポリウレタン、ビニルエステル、もしくはエポキシのような熱硬化性樹脂とすることができる。非金属材料は、ガラスまたは他の繊維で強化することができる。熱可塑性物質および熱硬化性樹脂は、略一定の断面を生成する連続プロセスを提供する引抜き成形を用いて生産することができる。引抜き成形プロセスの一部として、非金属材料は、帯状材133に成形しながら、繊維で強化することができる。結果的に得られる帯状材133は、本開示の実施形態と共に使用するためにスプール上に巻回することができる。
【0014】
[0030]図2〜図4は、パイプラインセグメント4上に配置された後のパイプライン巻付け装置101を示す。パイプラインセグメント4は、非巻付け管または巻付け済みの管から構成される。パイプライン巻付け装置101は、クレーン111を用いてパイプラインセグメント4上に配置される。パイプライン巻付け装置101のフレーム300は、パイプラインセグメント4を受容するのに十分に幅広の開口340を有する。帯状材をパイプラインセグメント4の周りに巻き付ける巻回ヘッド301は、パイプラインセグメント4を受容するのに十分に幅広の取外し可能部分341を含む。パイプラインセグメント4上に配置した後、パイプライン4を完全に包囲するように、取外し可能部分341は巻回ヘッド301に再び取り付けられる。
【0015】
[0031]図3および図4を参照すると、建設中にパイプラインセグメントの管壁を強化する作業は、スプール130からパイプライン巻付け装置101に帯状材133を送給することによって実行することができる。帯状材133はローラ305から下方に搬送ロール302へ送給される。図3および図4に示す方向に、搬送ロール302の周りを反時計回り方向に進みながら、帯状材133は、方向転換ロール303と、帯状材133をパイプラインセグメント4の直径に近い直径に曲げるように構成されたプリフォーム装置304とを通過する。帯状材133の端部320は次いで、例えば瞬間接着剤、機械的クランプ、または溶接を用いて、パイプラインセグメント4の外側に固定することができる。
【0016】
[0032]帯状材133の端部320を固定した後、パイプラインセグメント4への帯状材133の巻付けが、巻回ヘッド301によって実行される。巻回ヘッド301が帯状材をパイプラインセグメント4に巻回させるにつれて、追加の帯状材133が搬送ロール302の周りに巻き付けられる。巻回ヘッド301が回転するたびに、帯状材133の別の層が搬送ロール302に追加され、それにより帯状材133は、より大きい直径のため、パイプライン4に巻き付けられるより高速で積層される。搬送ロール302の(円310によって示される)搬送能力は、スプール130の帯状材133の半分がパイプライン4に巻き付けられた後、帯状材133の残りの半分が搬送ロール302によって搬送されるように選択することができる。
【0017】
[0033]巻回ヘッド301は、帯状材133をパイプラインセグメント4の周りに螺旋状に巻き付けるために、回転中にパイプラインセグメント4に対して軸線方向に移動する。1つ以上の無限軌道装置をパイプラインセグメント4に取り付けることによって、パイプライン巻付け装置101全体がパイプラインセグメント4に対して移動できるようにしてもよい。図4に示す一実施形態では、移動装置402は、巻回ヘッド301の回転中にパイプライン巻付け装置101をパイプライン4に対して軸線方向に移動させるために使用される。
【0018】
[0034]図5A〜図5Dにより詳細に示す移動装置402は、タンクまたは他の軌道車両のトレッドと同様の方式で作動する無限軌道404を含む。移動装置402はまた、無限軌道404の両端に、空気圧、油圧、または電動式とすることのできるシリンダ403をも含む。無限軌道404の運動がパイプライン巻付け装置101をパイプラインセグメント4に対して軸線方向に移動させるように、シリンダ403は、無限軌道404の端部をパイプラインセグメント4に押し付けて、充分な摩擦力をもたらす。図4に見える無限軌道404およびシリンダ403とバランスをとるように、別の無限軌道404およびシリンダ403をパイプラインセグメント4の反対側に設けることができる。各無限軌道404は、パイプライン4の周りのパイプライン巻付け装置101の径方向の位置を制御するために、無限軌道404がパイプラインセグメント4の軸線に沿って傾斜することを可能にする枢動アンカ501に装着することができる。枢動アンカ501は、図5Cおよび図5Dに最もよく示す通り、枢軸502により無限軌道404に、かつ枢軸503によりフレーム300に取り付けることができる。シリンダ403は、枢動アンカ501を介して間接的に無限軌道404に取り付けることができる。
【0019】
[0035]図5A〜図5Dに詳細に示す移動装置402は、巻回ヘッド301がパイプラインセグメント4に巻付けを行なう際の巻回ヘッド301からのトルクに対抗するトルクが、パイプラインセグメント4に加えられることを可能にする。パイプライン4の軸線に対する無限軌道404の位置合せは、巻付けプロセス中にパイプライン上のパイプライン巻付け装置101の向きを維持するように調整することができる。パイプラインセグメント4の軸線に対する無限軌道404の角度が増大すると、無限軌道404によってパイプライン4に加えられるトルクの量が増大する。無限軌道404の望ましい角度は、一つには、パイプラインセグメント4の外部の条件によって変化する。
【0020】
[0036]パイプライン巻付け装置101はさらに、帯状材がパイプラインセグメント4に巻回される前にパイプラインセグメント4に接着剤を塗布する、振動接着装置401を含むことができる。接着剤はタンク(図示せず)で、選択された量の接着剤をパイプラインセグメント4に塗布する定量ポンプ(図示せず)に提供することができる。より正確な量の接着剤をパイプラインセグメント4に提供するために、巻回ヘッド301の回転速度により定量ポンプからの接着剤の体積流量を管理することができる。帯状材133をパイプライン4に接着するために使用することのできる接着剤の例として、液状エポキシ、ペースト状エポキシ(一成分型または多成分型)、アクリル系(例えばメタクリル樹脂)、ポリ尿素系、フェノール樹脂系、嫌気性、およびポリウレタン系接着剤が挙げられる。
【0021】
[0037]本明細書に開示する実施形態に従って管壁が強化されたパイプラインセグメント4の例を図6に示す。この実施形態では、パイプラインセグメント4に、帯状材133の2つの連続した層2、3が螺旋状に巻き付けられる。両方の層2、3を施すために、図3および図4に示したパイプライン巻付け装置101を使用することができる。層2、3の角度および帯状材の連続巻付け間の間隙5を制御するために、移動装置402によってもたらされる軸線方向移動は、巻回ヘッド301の回転速度とタイミングを合わせることができる。第1層を施すために、パイプライン巻付け装置101がパイプラインセグメント4に沿って軸線方向に移動しながら、巻回ヘッドが回転する。協調的な軸線方向移動と巻回は、パイプラインセグメント4の選択された長さだけ続き、それはスプール130に格納された帯状材133の長さに応じて選択することができる。第1層3の巻回後に、パイプライン巻付け装置101はパイプラインセグメント4の開始位置に戻り、第2層2が第1層3と同様の方式で施される。第2層2の螺旋状巻回は、第1層3の螺旋状巻回のピッチの約半分だけずらすことができる。パイプラインセグメント4の壁厚を必要に応じて増大し続けるために、追加の層を加えることができる。別の実施形態では、パイプライン巻付け装置101は、パイプライン巻付け装置101がパイプラインセグメント4に沿って軸線方向移動するときに、第1層の後に第2層を提供するために、第2巻回ヘッドを含むことができる。
【0022】
[0038]層がパイプラインセグメント4に追加された後、パイプライン巻付け装置101は、別の場所に配備するために、引き上げてトレーラ上に戻すことができる。強化すべきパイプラインセグメント4の長さが、スプールによって提供される帯状材の長さを超える場合、パイプライン巻付け装置を前回の巻付け場所の終点に配置して、巻付けプロセスを再開することができる。トレーラは、巻付けプロセスを続行するために必要に応じて再配置することができる。
【0023】
[0039]別の実施形態では、上述の通り帯状材層を巻き付けた後、保護外層をパイプラインに施すことができる。保護外層は、例えば液状エポキシまたはウレタンとすることができる。保護外層は、別個のパイプライン・コーティング・ユニットを用いて、または上述した振動接着装置401に類似したパイプライン・コーティング・モジュールをパイプライン巻付け装置に追加することによって、施工することができる。パイプラインセグメント4を補強するために巻回ヘッド301が層2、3を施した後、パイプライン・コーティング・モジュールがパイプラインセグメント4上を通過するように、パイプライン・コーティング・モジュールは、パイプライン巻付け装置に、振動接着装置401から巻回ヘッド301の反対側に、取り付けることができる。保護外層の材料は、パイプライン巻付け装置のタンクを用いて、またはホースでパイプライン・コーティング・モジュールに接続された別個のタンクによって提供することができる。別個のタンクはトレーラ上に配置することができる。タンクおよびホースは、材料が施工前に硬化するのを防止するために、または架橋結合を助長するために、加熱することができる。
【0024】
[0040]図7は、種々の実施形態に従ってパイプラインの最終敷設場所の近くで複合パイプラインを製造するための方法700の流れ図を示す。ブロック702で、一連のライナ管802がパイプラインを最終的に敷設する場所またはその近くの場所に搬送される。管は端と端を突き合わせて配列され、例えば図8に示すように支持台804上に配置することができる。クレーンのような位置決め装置を使用して、管を配列することができる。支持台804は、パイプラインが最終的に敷設されるトレンチ806に隣接して配置することができる。支持台804は、ライナ管802がその上に配置された後でライナ管802を軸線方向に移動させるローラを含むことができる。一部の実施形態では、一連のライナ管802および関連付けられる支持台804をトレンチ806内に配置し、トレンチ806内における複合管の建造を可能にし、かつ建造後にトレンチ内にパイプラインを再配置することを排除することができる。
【0025】
[0041]ライナ管802は、従来の鋼管よりかなり薄い管壁を有し、したがってかなり軽量とすることができる。例えば、42インチのライナ管には、従来の鋼管のはるかに厚い管壁ではなく、厚さ3ミリメートル(「mm」)の鋼または炭素鋼の管壁を構築することができる。一連のライナ管802は、所与の用途向けに構成されたパイプラインによって要求される壁厚の何分の一かの壁厚を有する。例えば、米国石油協会の5L規格は、外径42インチのラインパイプが最高1.25インチまでの公称壁厚を有することを要求しているが、ライナ管802はわずか数ミリメートルの壁厚にすることができる。したがって、ライナ管802の一部の実施形態は、圧力バリアではなくむしろ流体バリアとして機能する。ライナ管802の種々の実施形態は、巻付け装置の無限軌道404の力に耐える充分な強度を有し、少なくとも一部の実施形態は、パイプライン製造作業中に巻付け装置の重量に耐える充分な強度を有する。
【0026】
[0042]ブロック704で、ライナ管802は端と端を突き合わせて配置され、ライナ管802は軸線方向に別の管と接合される。支持台のローラは、接合を容易にするためにライナ管802を長手方向に再配置させることを可能にする。種々の実施形態で、ライナ管802は溶接機のような接合装置または結合装置を用いて接合することができる。一部の実施形態では、管をシングルパスで接合するために、軌道溶接機902を使用することができる。このようにして、長さが不定のライナ管を形成することができる。図9は、ライナ管802を横断し、かつ軌道溶接機902を用いてライナ管802を接合して管セグメントを形成する、溶接クルー(welding crew)を示す。溶接は超音波で試験することができ、完成した管セグメントは、ブロック706でユニットとして空気圧および/または油圧試験を行なうことができる。
【0027】
[0043]ブロック708で、管セグメント1002は完成し、パイプラインセグメントの管壁を補強する材料を受容する用意が整う。パイプライン巻付け装置1004(図10Aに示す)は、管セグメント1002の第1端で管セグメント1002の周りに配置される。巻付け装置1004が管セグメント1002の周りに配置されかつ管セグメント1002を長手方向に通過するときに、管セグメントの一部分を持ち上げるために、サイドブームまたは他のクレーン装置1008を使用することができる。上でさらに説明した通り、巻付け装置1004は、管セグメント1002の外周に巻付け装置1004を配置させるために、巻付け装置1004から分離される取外し可能部分を含むことができる。巻付け装置1004が管セグメント1002の周りに配置された後、取外し可能部分は巻付け装置1002に再び接合され、巻付け装置1002は管セグメント1004を完全に包囲することができる。
【0028】
[0044]ブロック710で、巻付け装置1004は、管セグメント1002に沿って第1端から第2端まで自走し、管セグメント1002の外周に帯状材1008を螺旋状に巻き付ける。このように、巻付け装置は、帯状材を管セグメント1002の周りに三次元螺旋状に巻回するコイル巻き機構である。帯状材1008は、巻付け装置上に位置しかつ/または車両上に位置し、巻付け装置1004と共に管セグメント1002に沿って移動するスプールから送給され得る。帯状材は、上で説明した通り、ステンレス鋼または別の材料とすることができる。巻付け装置1004は、帯状材1008を施す前に接着剤を塗工することもできる。巻付け装置1004の一部の実施形態は、管セグメント1002に沿って複数層の帯状材をシングルパスで巻き付けることができる。図10Aは、管セグメント1002上に配置され、複合パイプラインセグメントを製造するために巻付け装置1004が前進しながら、帯状材1008を管セグメント1002の周りに螺旋状に巻き付ける、巻付け装置1004を示す。
【0029】
[0045]一部の実施形態では、管セグメント1002は、巻付け装置1004が管セグメント1002を通過するときに、巻付け装置1004の重量に耐えることができる。他の実施形態では、巻付け装置1004が管セグメント1002に沿って移動するときに、ブームまたは他のクレーン装置1006が巻付け装置1004を支持し、それによって管セグメント1002のそのような支持要件を緩和する。図10Bに示す通り、さらに他の実施形態は、複合パイプライン製造作業中に巻付け装置1006を支持するレールシステム1010を含む。レールシステム1010は、多数のレールセグメント1012を含むことができる。レールセグメント1012は移動可能であり、巻付け装置1004が通過したセグメント1012を巻付け装置1004の前に再配置することができる。レールシステムの種々の実施形態は、巻付け装置1004に対して異なる数および/または位置のレールを含むことができる。例えば、一実施形態は、巻付け装置1004の両側に配置されたレールを含むことができる。
【0030】
[0046]巻付け装置1004は、複合パイプラインセグメントの管壁を所望の厚さに構築するために、必要に応じて何回も管セグメント1002を横行通過するように配置することができる。ブロック712で、巻付け1008によって管壁が所望の厚さに構築されたか否かが決定される。管壁が所望するより薄い場合、ブロック708で、パイプラインセグメントに沿って別のパスを行ない、パイプラインセグメントの周りに、オーバーラップした帯状材を巻回するように、巻付け装置1004が配置される。異なるパスおよび/または同一パスで異なる組成の帯状材をパイプラインセグメントに巻回することができる。管壁が少なくとも所望の厚さであることが明らかになると、次に、一部の実施形態では、巻付け装置1004は、パイプラインセグメントを通過するように、かつ、FBEコーティングされる最も外側の帯状材をパイプラインセグメントの周りに巻き付けるように、配置される。一部の実施形態では、パイプラインセグメントの管壁を所望の厚さに構築するために必要なパス回数は予め定められる。
【0031】
[0047]ブロック714で、パイプラインセグメント1102の管壁は所望の厚さに構築されており、岩石および/または防湿バリアとして、保護コーティング1104(例えば、シール層)がパイプラインセグメント1102に施される。保護コーティング1102は、例えば、エポキシまたはウレタンコーティングとすることができる。一部の実施形態では、コーティング装置1106が、図11に示すように、パイプラインセグメント1102を通過しながら、保護コーティング1104をシングルパスでパイプラインセグメント1102全体に施工するように、コーティング装置1106をパイプラインセグメント1102上に配置することができる。
【0032】
[0048]ブロック716で、パイプラインセグメント1102は完全に被覆されており、テーパ状の耐食合金またはステンレス鋼の端部1202が、パイプラインセグメント1102の巻き付けられずに残された部分に接合される。接合は溶接によって行なうことができる。テーパ状端部1202の上に、パイプラインセグメント1102の壁と同一の帯状材1008が巻き付けられる。図12は、パイプラインセグメント1102に接合されたテーパ状端部1202の図を示す。
【0033】
[0049]ブロック718で、現場製造された複合パイプラインセグメント1102がパイプライン配備位置806に配置される。例えば、サイドブーム1008により、複合パイプラインセグメント1102を、図13に示すように、トレンチ806内に下降させることができる。
【0034】
[0050]複合パイプラインセグメント1102は、方法700に従って、ライナ管802を追加し、かつ上述の通り巻付けを行なうことによって、任意の長さに建設することができる。したがって、接続は交差、機器の接続等のために現場の連結部のみに加えられる。
【0035】
[0051]図14は、種々の実施形態に従って敷設される複合管セグメント1102の縦断面図を示す。管セグメント1102は、結合部1402で一体に接合されたライナ管802を含む。ライナ管802は、従来の鋼管に比べて軽量であり(例えば壁厚3mm)、それによって移送および取扱いが容易化される。2つのライナ管802だけが図示されているが、実際には、管セグメント1102は2つ以上のライナ管802を含むことができる。接合されたライナ管802の周りに、帯状材(例えば超高強度鋼)1008が螺旋状に巻き付けられる。帯状材1008の各々は、管セグメント1102の周りに端から端まで巻き付けられる単一材料片を含む。ライナ管802の壁1406と帯状材1008との間、および各々2つの帯状材の間(例えば帯状材1008の間、および帯状材1008および1408の間)に、接着剤1404を塗布することができる。帯状材1008は、所望の壁厚が達成されるまで、ライナ管802の周りに巻き付けられる。パイプラインセグメント1102の周りに巻き付けられた最も外側の帯状材1408は、FBEコーティングを含むことができる。最も外側の帯状材1408に、岩または防湿バリアとして、保護コーティング1410(例えば、液状エポキシ、ウレタン等)を施工することができる。
【0036】
[0052]特定の実施形態を図示しかつ説明したが、当業者は、本発明の精神または教示から逸脱することなく、変更を行なうことができる。記載した実施形態は単なる例示であって、限定ではない。多くの変形および変更が可能であり、本発明の範囲内である。したがって、保護の範囲は記載する実施形態に限定されず、この後に続く特許請求の範囲によってのみ限定され、その範囲は請求項の対象の全ての均等物を含むものとする。
【符号の説明】
【0037】
2…帯状材の第2層、3…帯状材の第1層、4…パイプラインセグメント、5…間隙、101…パイプライン巻付け装置、110…トレーラ、111…クレーン、120…発電機、121…制御ユニット、130…スプール、131…送給アーム、133、1408…帯状材、300…パイプライン巻付け装置のフレーム、301…巻回ヘッド、302…搬送ロール、303…方向転換ロール、304…プリフォーム装置、305…ローラ、310…円、320…帯状材の端部、340…開口、341…取外し可能部分、401…振動接着装置、402…移動装置、403…シリンダ、404…無限軌道、501…枢動アンカ、502、503…枢軸、802…ライナ管、804…支持台、806…トレンチ、902…軌道溶接機、1002…管セグメント、1004…パイプライン巻付け装置、1006、1008…クレーン装置、1010…レールシステム、1012…レールセグメント、1102…パイプラインセグメント、1104、1410…保護コーティング、1106…コーティング装置、1202…端部、1402…稀有号部、1404…接着剤、1406…壁、1408…最も外側の帯状材
【背景技術】
【0001】
[0001]ガスまたは液体を加圧下で長距離にわたって輸送するために、大規模なパイプラインシステムが建設されてきた。パイプラインの建設は、一般的に、パイプラインを配備する用地に沿って管継手を一列に並べること、管継手を一体に溶接すること、および腐食を防止するために管継手または少なくとも溶接部を被覆することを含むという高コストかつ多大な労力を要するプロセスである。
【0002】
[0002]複合管は、油およびガスパイプラインを建設するために通常使用される鋼管に優る多くの利点をもたらす。1本の複合管は同等の鋼管よりかなり軽量にすることができ、結果的に取扱いコストが削減され、かつ安全性が高まる。複合管はまたコストも低下し、同等の鋼管より高い耐食性および破裂強度を示す。したがって、複合管を使用してパイプラインを建設するための改善された技術が望まれる。
【発明の概要】
【0003】
[0003]複合パイプライン、ならびにパイプライン敷設現場で複合パイプラインを製造するためのシステムおよび方法を開示する。一実施形態では、パイプラインを建設するための方法は、パイプラインを最終的に敷設する場所の近くに、一連の管を配列することを含む。第1の一連の管の端部を、第2の一連の管の端部に軸線方向に当接させる。第1および第2の一連の管の当接端部を接合する。接合された第1および第2の一連の管に連続帯状材を螺旋状パターンを描いて巻き付けられ、パイプラインセグメントを形成する。
【0004】
[0004]別の実施形態では、パイプラインを建設するためのシステムは、複数本のライナ管と、位置決め装置と、接合装置と、巻付け装置とを含む。位置決め装置は、パイプラインが最終的に敷設される場所の近くに、一連のライナ管を端と端が突き合わされた状態で配列するように構成される。接合装置は、一連のライナ管を軸線方向に接合して管セグメントを形成するように構成される。巻付け装置は、接合された一連の管の周りに帯状材を螺旋状に巻き付けて、パイプラインセグメントを形成するように構成される。巻付け装置は、パイプラインセグメントに沿って長手方向に移動しながら、パイプラインセグメントの管壁を所望の厚さに構築するように構成される。
【0005】
[0005]さらに別の実施形態では、複合パイプラインを現場で製造するための方法は、パイプラインの最終敷設場所の近くで、複数の金属管を軸線方向に整列させることを含む。管は一体に溶接されて管セグメントを形成する。コイル巻き機構は、管セグメントに沿って長手方向に推進される。コイル巻き機構が管セグメントに沿って長手方向に走行するにつれて、金属帯状材がスプールから繰り出されて、管セグメントの長さ全体に螺旋状に巻き付けられる。
【0006】
[0006]さらなる実施形態では、現場製造された複合パイプラインは、ライナ管および連続的な帯状材を含む。ライナ管は端と端が突き合わされた状態で一体に溶接され、管セグメントを形成する。帯状材は各々、複数のライナ管の周りに螺旋状に巻き付けられる。帯状材は管セグメントの周壁の破裂強度を高める。
【0007】
[0007]さらに別の実施形態では、パイプラインは、パイプラインの最終敷設場所の近くにライナ管を提供することを含む方法によって建設される。ライナ管は長手方向に同軸に配列される。ライナ管は長さ方向に接合される。接合されたライナ管は、接合されたライナ管の長さ全体にわたって、接合されたライナ管の外周に帯状材を螺旋状に巻き付けることによって、補強される。
【0008】
[0008]実施形態をさらに詳細に説明するために、ここで以下の添付図面について言及する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】一実施形態に係るパイプライン巻付け装置の斜視図である。
【図2】一実施形態に係る、パイプライン上に配置された後の図1のパイプライン巻付け装置の斜視図である。
【図3】一実施形態に係るパイプライン巻付け装置の端面図である。
【図4】図3に示したパイプライン巻付け装置の斜視図である。
【図5A】一実施形態に係るパイプライン巻付け装置のための駆動装置の底面図である。
【図5B】図5Aに示した駆動装置側面図である。
【図5C】図5Aに示した駆動装置の一部分の詳細図である。
【図5D】図5Aに示した駆動装置の一部分の詳細図である。
【図6】一実施形態に係るパイプラインの巻付け部分の側面図である。
【図7】種々の実施形態に係るパイプラインの最終敷設場所の近くで複合パイプラインを製造するための方法の流れ図である。
【図8】種々の実施形態に係る複合パイプライン製造作業の一環としてライナ管を一列に並べる工程の概略図である。
【図9】種々の実施形態に係る複合パイプライン製造作業の一環としてライナ管を溶接する工程の概略図である。
【図10A】種々の実施形態に係る複合パイプライン製造作業の一環としてライナ管セグメントに巻付けを行なう工程の概略図である。
【図10B】種々の実施形態に係る、レールシステムによって支持されるパイプライン巻付け装置を使用する複合パイプライン製造作業を示す概略図である。
【図11】種々の実施形態に係る複合パイプライン製造作業の一環として複合パイプラインセグメントを被覆する工程の概略図である。
【図12】種々の実施形態に係る複合パイプライン製造作業の一環として複合パイプラインセグメントに付加されるテーパ状端部の概略図である。
【図13】種々の実施形態に係る複合パイプラインセグメントを配備位置に配置する工程の概略図である。
【図14】種々の実施形態に従って敷設される複合管セグメントの縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[0026]図面および以下の説明において、同様の部品には、明細書および図面全体で同一参照番号を付す。図面は必ずしも正確な縮尺ではない。本発明の特定の特徴部は、尺度を誇張してまたは多少概略的な形で図示し、従来の要素の細部の中には、明快かつ簡潔を期すため、図示していないものもある。本発明は様々な形態の実施形態を対象としている。開示は本発明の原理の例証とみなすべきものであって、図示かつ記載する実施形態に本発明を限定する意図はないという了解の下で、幾つかの特定の実施形態を詳細に記載し、かつ図面に示す。所望の結果が得られるように、後述する実施形態の様々な教示を別々に、または任意の適切な組合せで使用することができる。用語「接続」、「係合」、「連結」、「取付け」、または要素間の相互作用を記述する任意の他の用語は、相互作用を要素間の直接的な相互作用に限定するつもりはなく、記載する要素間の間接的な相互作用をも含むことができる。上述した種々の特性のみならず、以下にさらに詳述する他の特徴および特性も、実施形態の以下の詳細な説明を読むことにより、かつ添付の図面を参照することによって、当業者には容易に理解されるであろう。
【0011】
[0027]複合管は従来の鋼管に優る多くの利点をもたらすが、複合管を用いるパイプラインの建設は一般的に、鋼管に適用されるのと同じ技術を用いてきた。本開示は、パイプラインが最終的に敷設される場所で、またはその近くで、複合管を長さが不定のパイプラインセグメントとして製造するようにした、複合管を用いてパイプラインを建設するための方法およびシステムを提示する。開示する装置および技術は種々の管径に適用可能であり、かつ従来の方法を用いて製造されるパイプラインより軽量かつ高強度のパイプラインを提供する一方、建設コストを低減する。本開示の少なくとも一部の実施形態は、パイプライン敷設現場でパイプライン巻付け装置を使用して複合パイプラインを製造する。
【0012】
[0028]図1に、本明細書に開示する実施形態に係るパイプライン巻付け装置101を示す。巻付け装置101は、複合パイプラインの現場製造用に構成されている。パイプライン巻付け装置101はトレーラ110で、パイプラインが製造かつ配備される場所に運搬することができる。トレーラ110は、パイプライン巻付け装置101をパイプラインセグメントに沿って選択された位置に配置するように、クレーン111を含むことができる。遠隔位置からパイプライン巻付け装置101の操作を可能にするために、トレーラ110はさらに、パイプライン巻付け装置101に電力を供給するための発電機120と、制御ユニット121とを含むことができる。帯状材133の1つ以上のスプール130をトレーラに配置することができる。帯状材をスプール130からパイプライン巻付け装置101に送給するための送給アーム131も含むことができる。帯状材133は、腐食防止コーティングを施した、例えば、マルテンサイト鋼または低炭素鋼の連続帯状材とすることができる。
【0013】
[0029]種々の非金属材料を帯状材133に使用することもできる。例えば、帯状材133は、ポリブチレンテレフタレートもしくはポリプロピレンのような熱可塑性物質、またはポリエステル、ポリウレタン、ビニルエステル、もしくはエポキシのような熱硬化性樹脂とすることができる。非金属材料は、ガラスまたは他の繊維で強化することができる。熱可塑性物質および熱硬化性樹脂は、略一定の断面を生成する連続プロセスを提供する引抜き成形を用いて生産することができる。引抜き成形プロセスの一部として、非金属材料は、帯状材133に成形しながら、繊維で強化することができる。結果的に得られる帯状材133は、本開示の実施形態と共に使用するためにスプール上に巻回することができる。
【0014】
[0030]図2〜図4は、パイプラインセグメント4上に配置された後のパイプライン巻付け装置101を示す。パイプラインセグメント4は、非巻付け管または巻付け済みの管から構成される。パイプライン巻付け装置101は、クレーン111を用いてパイプラインセグメント4上に配置される。パイプライン巻付け装置101のフレーム300は、パイプラインセグメント4を受容するのに十分に幅広の開口340を有する。帯状材をパイプラインセグメント4の周りに巻き付ける巻回ヘッド301は、パイプラインセグメント4を受容するのに十分に幅広の取外し可能部分341を含む。パイプラインセグメント4上に配置した後、パイプライン4を完全に包囲するように、取外し可能部分341は巻回ヘッド301に再び取り付けられる。
【0015】
[0031]図3および図4を参照すると、建設中にパイプラインセグメントの管壁を強化する作業は、スプール130からパイプライン巻付け装置101に帯状材133を送給することによって実行することができる。帯状材133はローラ305から下方に搬送ロール302へ送給される。図3および図4に示す方向に、搬送ロール302の周りを反時計回り方向に進みながら、帯状材133は、方向転換ロール303と、帯状材133をパイプラインセグメント4の直径に近い直径に曲げるように構成されたプリフォーム装置304とを通過する。帯状材133の端部320は次いで、例えば瞬間接着剤、機械的クランプ、または溶接を用いて、パイプラインセグメント4の外側に固定することができる。
【0016】
[0032]帯状材133の端部320を固定した後、パイプラインセグメント4への帯状材133の巻付けが、巻回ヘッド301によって実行される。巻回ヘッド301が帯状材をパイプラインセグメント4に巻回させるにつれて、追加の帯状材133が搬送ロール302の周りに巻き付けられる。巻回ヘッド301が回転するたびに、帯状材133の別の層が搬送ロール302に追加され、それにより帯状材133は、より大きい直径のため、パイプライン4に巻き付けられるより高速で積層される。搬送ロール302の(円310によって示される)搬送能力は、スプール130の帯状材133の半分がパイプライン4に巻き付けられた後、帯状材133の残りの半分が搬送ロール302によって搬送されるように選択することができる。
【0017】
[0033]巻回ヘッド301は、帯状材133をパイプラインセグメント4の周りに螺旋状に巻き付けるために、回転中にパイプラインセグメント4に対して軸線方向に移動する。1つ以上の無限軌道装置をパイプラインセグメント4に取り付けることによって、パイプライン巻付け装置101全体がパイプラインセグメント4に対して移動できるようにしてもよい。図4に示す一実施形態では、移動装置402は、巻回ヘッド301の回転中にパイプライン巻付け装置101をパイプライン4に対して軸線方向に移動させるために使用される。
【0018】
[0034]図5A〜図5Dにより詳細に示す移動装置402は、タンクまたは他の軌道車両のトレッドと同様の方式で作動する無限軌道404を含む。移動装置402はまた、無限軌道404の両端に、空気圧、油圧、または電動式とすることのできるシリンダ403をも含む。無限軌道404の運動がパイプライン巻付け装置101をパイプラインセグメント4に対して軸線方向に移動させるように、シリンダ403は、無限軌道404の端部をパイプラインセグメント4に押し付けて、充分な摩擦力をもたらす。図4に見える無限軌道404およびシリンダ403とバランスをとるように、別の無限軌道404およびシリンダ403をパイプラインセグメント4の反対側に設けることができる。各無限軌道404は、パイプライン4の周りのパイプライン巻付け装置101の径方向の位置を制御するために、無限軌道404がパイプラインセグメント4の軸線に沿って傾斜することを可能にする枢動アンカ501に装着することができる。枢動アンカ501は、図5Cおよび図5Dに最もよく示す通り、枢軸502により無限軌道404に、かつ枢軸503によりフレーム300に取り付けることができる。シリンダ403は、枢動アンカ501を介して間接的に無限軌道404に取り付けることができる。
【0019】
[0035]図5A〜図5Dに詳細に示す移動装置402は、巻回ヘッド301がパイプラインセグメント4に巻付けを行なう際の巻回ヘッド301からのトルクに対抗するトルクが、パイプラインセグメント4に加えられることを可能にする。パイプライン4の軸線に対する無限軌道404の位置合せは、巻付けプロセス中にパイプライン上のパイプライン巻付け装置101の向きを維持するように調整することができる。パイプラインセグメント4の軸線に対する無限軌道404の角度が増大すると、無限軌道404によってパイプライン4に加えられるトルクの量が増大する。無限軌道404の望ましい角度は、一つには、パイプラインセグメント4の外部の条件によって変化する。
【0020】
[0036]パイプライン巻付け装置101はさらに、帯状材がパイプラインセグメント4に巻回される前にパイプラインセグメント4に接着剤を塗布する、振動接着装置401を含むことができる。接着剤はタンク(図示せず)で、選択された量の接着剤をパイプラインセグメント4に塗布する定量ポンプ(図示せず)に提供することができる。より正確な量の接着剤をパイプラインセグメント4に提供するために、巻回ヘッド301の回転速度により定量ポンプからの接着剤の体積流量を管理することができる。帯状材133をパイプライン4に接着するために使用することのできる接着剤の例として、液状エポキシ、ペースト状エポキシ(一成分型または多成分型)、アクリル系(例えばメタクリル樹脂)、ポリ尿素系、フェノール樹脂系、嫌気性、およびポリウレタン系接着剤が挙げられる。
【0021】
[0037]本明細書に開示する実施形態に従って管壁が強化されたパイプラインセグメント4の例を図6に示す。この実施形態では、パイプラインセグメント4に、帯状材133の2つの連続した層2、3が螺旋状に巻き付けられる。両方の層2、3を施すために、図3および図4に示したパイプライン巻付け装置101を使用することができる。層2、3の角度および帯状材の連続巻付け間の間隙5を制御するために、移動装置402によってもたらされる軸線方向移動は、巻回ヘッド301の回転速度とタイミングを合わせることができる。第1層を施すために、パイプライン巻付け装置101がパイプラインセグメント4に沿って軸線方向に移動しながら、巻回ヘッドが回転する。協調的な軸線方向移動と巻回は、パイプラインセグメント4の選択された長さだけ続き、それはスプール130に格納された帯状材133の長さに応じて選択することができる。第1層3の巻回後に、パイプライン巻付け装置101はパイプラインセグメント4の開始位置に戻り、第2層2が第1層3と同様の方式で施される。第2層2の螺旋状巻回は、第1層3の螺旋状巻回のピッチの約半分だけずらすことができる。パイプラインセグメント4の壁厚を必要に応じて増大し続けるために、追加の層を加えることができる。別の実施形態では、パイプライン巻付け装置101は、パイプライン巻付け装置101がパイプラインセグメント4に沿って軸線方向移動するときに、第1層の後に第2層を提供するために、第2巻回ヘッドを含むことができる。
【0022】
[0038]層がパイプラインセグメント4に追加された後、パイプライン巻付け装置101は、別の場所に配備するために、引き上げてトレーラ上に戻すことができる。強化すべきパイプラインセグメント4の長さが、スプールによって提供される帯状材の長さを超える場合、パイプライン巻付け装置を前回の巻付け場所の終点に配置して、巻付けプロセスを再開することができる。トレーラは、巻付けプロセスを続行するために必要に応じて再配置することができる。
【0023】
[0039]別の実施形態では、上述の通り帯状材層を巻き付けた後、保護外層をパイプラインに施すことができる。保護外層は、例えば液状エポキシまたはウレタンとすることができる。保護外層は、別個のパイプライン・コーティング・ユニットを用いて、または上述した振動接着装置401に類似したパイプライン・コーティング・モジュールをパイプライン巻付け装置に追加することによって、施工することができる。パイプラインセグメント4を補強するために巻回ヘッド301が層2、3を施した後、パイプライン・コーティング・モジュールがパイプラインセグメント4上を通過するように、パイプライン・コーティング・モジュールは、パイプライン巻付け装置に、振動接着装置401から巻回ヘッド301の反対側に、取り付けることができる。保護外層の材料は、パイプライン巻付け装置のタンクを用いて、またはホースでパイプライン・コーティング・モジュールに接続された別個のタンクによって提供することができる。別個のタンクはトレーラ上に配置することができる。タンクおよびホースは、材料が施工前に硬化するのを防止するために、または架橋結合を助長するために、加熱することができる。
【0024】
[0040]図7は、種々の実施形態に従ってパイプラインの最終敷設場所の近くで複合パイプラインを製造するための方法700の流れ図を示す。ブロック702で、一連のライナ管802がパイプラインを最終的に敷設する場所またはその近くの場所に搬送される。管は端と端を突き合わせて配列され、例えば図8に示すように支持台804上に配置することができる。クレーンのような位置決め装置を使用して、管を配列することができる。支持台804は、パイプラインが最終的に敷設されるトレンチ806に隣接して配置することができる。支持台804は、ライナ管802がその上に配置された後でライナ管802を軸線方向に移動させるローラを含むことができる。一部の実施形態では、一連のライナ管802および関連付けられる支持台804をトレンチ806内に配置し、トレンチ806内における複合管の建造を可能にし、かつ建造後にトレンチ内にパイプラインを再配置することを排除することができる。
【0025】
[0041]ライナ管802は、従来の鋼管よりかなり薄い管壁を有し、したがってかなり軽量とすることができる。例えば、42インチのライナ管には、従来の鋼管のはるかに厚い管壁ではなく、厚さ3ミリメートル(「mm」)の鋼または炭素鋼の管壁を構築することができる。一連のライナ管802は、所与の用途向けに構成されたパイプラインによって要求される壁厚の何分の一かの壁厚を有する。例えば、米国石油協会の5L規格は、外径42インチのラインパイプが最高1.25インチまでの公称壁厚を有することを要求しているが、ライナ管802はわずか数ミリメートルの壁厚にすることができる。したがって、ライナ管802の一部の実施形態は、圧力バリアではなくむしろ流体バリアとして機能する。ライナ管802の種々の実施形態は、巻付け装置の無限軌道404の力に耐える充分な強度を有し、少なくとも一部の実施形態は、パイプライン製造作業中に巻付け装置の重量に耐える充分な強度を有する。
【0026】
[0042]ブロック704で、ライナ管802は端と端を突き合わせて配置され、ライナ管802は軸線方向に別の管と接合される。支持台のローラは、接合を容易にするためにライナ管802を長手方向に再配置させることを可能にする。種々の実施形態で、ライナ管802は溶接機のような接合装置または結合装置を用いて接合することができる。一部の実施形態では、管をシングルパスで接合するために、軌道溶接機902を使用することができる。このようにして、長さが不定のライナ管を形成することができる。図9は、ライナ管802を横断し、かつ軌道溶接機902を用いてライナ管802を接合して管セグメントを形成する、溶接クルー(welding crew)を示す。溶接は超音波で試験することができ、完成した管セグメントは、ブロック706でユニットとして空気圧および/または油圧試験を行なうことができる。
【0027】
[0043]ブロック708で、管セグメント1002は完成し、パイプラインセグメントの管壁を補強する材料を受容する用意が整う。パイプライン巻付け装置1004(図10Aに示す)は、管セグメント1002の第1端で管セグメント1002の周りに配置される。巻付け装置1004が管セグメント1002の周りに配置されかつ管セグメント1002を長手方向に通過するときに、管セグメントの一部分を持ち上げるために、サイドブームまたは他のクレーン装置1008を使用することができる。上でさらに説明した通り、巻付け装置1004は、管セグメント1002の外周に巻付け装置1004を配置させるために、巻付け装置1004から分離される取外し可能部分を含むことができる。巻付け装置1004が管セグメント1002の周りに配置された後、取外し可能部分は巻付け装置1002に再び接合され、巻付け装置1002は管セグメント1004を完全に包囲することができる。
【0028】
[0044]ブロック710で、巻付け装置1004は、管セグメント1002に沿って第1端から第2端まで自走し、管セグメント1002の外周に帯状材1008を螺旋状に巻き付ける。このように、巻付け装置は、帯状材を管セグメント1002の周りに三次元螺旋状に巻回するコイル巻き機構である。帯状材1008は、巻付け装置上に位置しかつ/または車両上に位置し、巻付け装置1004と共に管セグメント1002に沿って移動するスプールから送給され得る。帯状材は、上で説明した通り、ステンレス鋼または別の材料とすることができる。巻付け装置1004は、帯状材1008を施す前に接着剤を塗工することもできる。巻付け装置1004の一部の実施形態は、管セグメント1002に沿って複数層の帯状材をシングルパスで巻き付けることができる。図10Aは、管セグメント1002上に配置され、複合パイプラインセグメントを製造するために巻付け装置1004が前進しながら、帯状材1008を管セグメント1002の周りに螺旋状に巻き付ける、巻付け装置1004を示す。
【0029】
[0045]一部の実施形態では、管セグメント1002は、巻付け装置1004が管セグメント1002を通過するときに、巻付け装置1004の重量に耐えることができる。他の実施形態では、巻付け装置1004が管セグメント1002に沿って移動するときに、ブームまたは他のクレーン装置1006が巻付け装置1004を支持し、それによって管セグメント1002のそのような支持要件を緩和する。図10Bに示す通り、さらに他の実施形態は、複合パイプライン製造作業中に巻付け装置1006を支持するレールシステム1010を含む。レールシステム1010は、多数のレールセグメント1012を含むことができる。レールセグメント1012は移動可能であり、巻付け装置1004が通過したセグメント1012を巻付け装置1004の前に再配置することができる。レールシステムの種々の実施形態は、巻付け装置1004に対して異なる数および/または位置のレールを含むことができる。例えば、一実施形態は、巻付け装置1004の両側に配置されたレールを含むことができる。
【0030】
[0046]巻付け装置1004は、複合パイプラインセグメントの管壁を所望の厚さに構築するために、必要に応じて何回も管セグメント1002を横行通過するように配置することができる。ブロック712で、巻付け1008によって管壁が所望の厚さに構築されたか否かが決定される。管壁が所望するより薄い場合、ブロック708で、パイプラインセグメントに沿って別のパスを行ない、パイプラインセグメントの周りに、オーバーラップした帯状材を巻回するように、巻付け装置1004が配置される。異なるパスおよび/または同一パスで異なる組成の帯状材をパイプラインセグメントに巻回することができる。管壁が少なくとも所望の厚さであることが明らかになると、次に、一部の実施形態では、巻付け装置1004は、パイプラインセグメントを通過するように、かつ、FBEコーティングされる最も外側の帯状材をパイプラインセグメントの周りに巻き付けるように、配置される。一部の実施形態では、パイプラインセグメントの管壁を所望の厚さに構築するために必要なパス回数は予め定められる。
【0031】
[0047]ブロック714で、パイプラインセグメント1102の管壁は所望の厚さに構築されており、岩石および/または防湿バリアとして、保護コーティング1104(例えば、シール層)がパイプラインセグメント1102に施される。保護コーティング1102は、例えば、エポキシまたはウレタンコーティングとすることができる。一部の実施形態では、コーティング装置1106が、図11に示すように、パイプラインセグメント1102を通過しながら、保護コーティング1104をシングルパスでパイプラインセグメント1102全体に施工するように、コーティング装置1106をパイプラインセグメント1102上に配置することができる。
【0032】
[0048]ブロック716で、パイプラインセグメント1102は完全に被覆されており、テーパ状の耐食合金またはステンレス鋼の端部1202が、パイプラインセグメント1102の巻き付けられずに残された部分に接合される。接合は溶接によって行なうことができる。テーパ状端部1202の上に、パイプラインセグメント1102の壁と同一の帯状材1008が巻き付けられる。図12は、パイプラインセグメント1102に接合されたテーパ状端部1202の図を示す。
【0033】
[0049]ブロック718で、現場製造された複合パイプラインセグメント1102がパイプライン配備位置806に配置される。例えば、サイドブーム1008により、複合パイプラインセグメント1102を、図13に示すように、トレンチ806内に下降させることができる。
【0034】
[0050]複合パイプラインセグメント1102は、方法700に従って、ライナ管802を追加し、かつ上述の通り巻付けを行なうことによって、任意の長さに建設することができる。したがって、接続は交差、機器の接続等のために現場の連結部のみに加えられる。
【0035】
[0051]図14は、種々の実施形態に従って敷設される複合管セグメント1102の縦断面図を示す。管セグメント1102は、結合部1402で一体に接合されたライナ管802を含む。ライナ管802は、従来の鋼管に比べて軽量であり(例えば壁厚3mm)、それによって移送および取扱いが容易化される。2つのライナ管802だけが図示されているが、実際には、管セグメント1102は2つ以上のライナ管802を含むことができる。接合されたライナ管802の周りに、帯状材(例えば超高強度鋼)1008が螺旋状に巻き付けられる。帯状材1008の各々は、管セグメント1102の周りに端から端まで巻き付けられる単一材料片を含む。ライナ管802の壁1406と帯状材1008との間、および各々2つの帯状材の間(例えば帯状材1008の間、および帯状材1008および1408の間)に、接着剤1404を塗布することができる。帯状材1008は、所望の壁厚が達成されるまで、ライナ管802の周りに巻き付けられる。パイプラインセグメント1102の周りに巻き付けられた最も外側の帯状材1408は、FBEコーティングを含むことができる。最も外側の帯状材1408に、岩または防湿バリアとして、保護コーティング1410(例えば、液状エポキシ、ウレタン等)を施工することができる。
【0036】
[0052]特定の実施形態を図示しかつ説明したが、当業者は、本発明の精神または教示から逸脱することなく、変更を行なうことができる。記載した実施形態は単なる例示であって、限定ではない。多くの変形および変更が可能であり、本発明の範囲内である。したがって、保護の範囲は記載する実施形態に限定されず、この後に続く特許請求の範囲によってのみ限定され、その範囲は請求項の対象の全ての均等物を含むものとする。
【符号の説明】
【0037】
2…帯状材の第2層、3…帯状材の第1層、4…パイプラインセグメント、5…間隙、101…パイプライン巻付け装置、110…トレーラ、111…クレーン、120…発電機、121…制御ユニット、130…スプール、131…送給アーム、133、1408…帯状材、300…パイプライン巻付け装置のフレーム、301…巻回ヘッド、302…搬送ロール、303…方向転換ロール、304…プリフォーム装置、305…ローラ、310…円、320…帯状材の端部、340…開口、341…取外し可能部分、401…振動接着装置、402…移動装置、403…シリンダ、404…無限軌道、501…枢動アンカ、502、503…枢軸、802…ライナ管、804…支持台、806…トレンチ、902…軌道溶接機、1002…管セグメント、1004…パイプライン巻付け装置、1006、1008…クレーン装置、1010…レールシステム、1012…レールセグメント、1102…パイプラインセグメント、1104、1410…保護コーティング、1106…コーティング装置、1202…端部、1402…稀有号部、1404…接着剤、1406…壁、1408…最も外側の帯状材
【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプラインを建設するための方法であって、
複数の一連の管を、第1の一連の管の端部が第2の一連の管の端部に軸線方向に当接する状態で、前記パイプラインが配備される場所の近傍に配列する配列ステップと、
前記第1の一連の管と前記第2の一連の管との前記当接端部を接合する接合ステップと、
接合された前記第1の一連の管および前記第2の一連の管の長さ全体に連続的な帯状材を螺旋状に巻き付けて、パイプラインセグメントを形成する巻付けステップと
を含む、方法。
【請求項2】
接合された前記第1の一連の管および前記第2の一連の管にパイプライン巻付け装置を配置するステップをさらに含み、
前記巻付けステップは、前記巻付け装置が接合された前記第1の一連の管および前記第2の一連の管を長手方向に通過しながら、前記第1の一連の管および前記第2の一連の管の周りに前記帯状材を巻き付けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記巻付け装置が、接合された前記第1の一連の管および前記第2の一連の管に沿って長手方向に自走する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の一連の管が3つ以上の一連の管を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記一連の管に沿ってレールシステムを設けるステップと、
前記一連の管の外周に配置されたパイプライン巻付け装置を前記レールシステムによって支持して前記巻付けを実行するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記パイプライン巻付け装置が前記レールシステムの一部分を通過した後、前記レールシステムの一部分を、前記パイプライン巻付け装置の前方の前記一連の管に沿った場所に再配置するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記パイプラインセグメントの端部にテーパ状端部を接合するステップと、前記テーパ状端部に帯状材を螺旋状に巻き付けるステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
パイプライン巻付け装置の無限軌道を前記一連の管の軸線に対して傾斜した角度に配列し、それによって前記一連の管の周りに前記帯状材を巻き付けることによって前記巻付け装置に誘発されるトルクに対抗するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記配列ステップは、前記パイプラインが配備されるトレンチ内に前記一連の管を配置することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
端と端を突き合わせて一体に溶接されて管セグメントを形成する複数のライナ管と、
前記複数のライナ管の周りに螺旋状に巻き付けられ、前記管セグメントの破裂強度を高める連続的な第1の帯状材と
を備えた、現場製造される複合パイプライン。
【請求項11】
前記ライナ管の壁が4ミリメートル未満の厚さである、請求項10に記載のパイプライン。
【請求項12】
第1の帯状材が前記ライナ管に「隣接して」巻き付けられ、第2の帯状材が前記第1の帯状材に被覆される、請求項10に記載のパイプライン。
【請求項13】
前記一連の管の端部に溶接されたテーパ状端部をさらに備え、
前記テーパ状端部が、前記複数のライナ管の周りに巻き付けられる帯状材に一致する種類および数の1つ以上の帯状材で螺旋状に巻き付けられる、請求項10に記載のパイプライン。
【請求項1】
パイプラインを建設するための方法であって、
複数の一連の管を、第1の一連の管の端部が第2の一連の管の端部に軸線方向に当接する状態で、前記パイプラインが配備される場所の近傍に配列する配列ステップと、
前記第1の一連の管と前記第2の一連の管との前記当接端部を接合する接合ステップと、
接合された前記第1の一連の管および前記第2の一連の管の長さ全体に連続的な帯状材を螺旋状に巻き付けて、パイプラインセグメントを形成する巻付けステップと
を含む、方法。
【請求項2】
接合された前記第1の一連の管および前記第2の一連の管にパイプライン巻付け装置を配置するステップをさらに含み、
前記巻付けステップは、前記巻付け装置が接合された前記第1の一連の管および前記第2の一連の管を長手方向に通過しながら、前記第1の一連の管および前記第2の一連の管の周りに前記帯状材を巻き付けることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記巻付け装置が、接合された前記第1の一連の管および前記第2の一連の管に沿って長手方向に自走する、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記複数の一連の管が3つ以上の一連の管を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記一連の管に沿ってレールシステムを設けるステップと、
前記一連の管の外周に配置されたパイプライン巻付け装置を前記レールシステムによって支持して前記巻付けを実行するステップと
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記パイプライン巻付け装置が前記レールシステムの一部分を通過した後、前記レールシステムの一部分を、前記パイプライン巻付け装置の前方の前記一連の管に沿った場所に再配置するステップをさらに含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記パイプラインセグメントの端部にテーパ状端部を接合するステップと、前記テーパ状端部に帯状材を螺旋状に巻き付けるステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
パイプライン巻付け装置の無限軌道を前記一連の管の軸線に対して傾斜した角度に配列し、それによって前記一連の管の周りに前記帯状材を巻き付けることによって前記巻付け装置に誘発されるトルクに対抗するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記配列ステップは、前記パイプラインが配備されるトレンチ内に前記一連の管を配置することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
端と端を突き合わせて一体に溶接されて管セグメントを形成する複数のライナ管と、
前記複数のライナ管の周りに螺旋状に巻き付けられ、前記管セグメントの破裂強度を高める連続的な第1の帯状材と
を備えた、現場製造される複合パイプライン。
【請求項11】
前記ライナ管の壁が4ミリメートル未満の厚さである、請求項10に記載のパイプライン。
【請求項12】
第1の帯状材が前記ライナ管に「隣接して」巻き付けられ、第2の帯状材が前記第1の帯状材に被覆される、請求項10に記載のパイプライン。
【請求項13】
前記一連の管の端部に溶接されたテーパ状端部をさらに備え、
前記テーパ状端部が、前記複数のライナ管の周りに巻き付けられる帯状材に一致する種類および数の1つ以上の帯状材で螺旋状に巻き付けられる、請求項10に記載のパイプライン。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2012−184846(P2012−184846A)
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−47159(P2012−47159)
【出願日】平成24年3月2日(2012.3.2)
【出願人】(509276663)パイプストリーム ビー.ブイ. (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年9月27日(2012.9.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−47159(P2012−47159)
【出願日】平成24年3月2日(2012.3.2)
【出願人】(509276663)パイプストリーム ビー.ブイ. (1)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]