説明

複合フック/ループ固締具の製造方法

【課題】閉鎖具製造方法の提供。
【解決手段】
限られた幅のループ材料が、繊維が絡み合った自己支持不織ウェブを含み、繊維がシート形態のウェブ本体とウェブ本体の少なくとも1つの面から延在するフック係合可能な自立ループとの両方を形成し、ループ材料がその幅全体に実質的に一定の繊維密度を有するシートを提供するステップと、プラスチックフック材料が固締具要素が合成樹脂のストリップ形態の基部に一体成形されて、合成樹脂のストリップ形態の基部から延在する合成樹脂のストリップ形態の基部を有し、フック構成要素の基部の合成樹脂がループ構成要素の下に少なくとも部分的に延在して、ループ構成要素のウェブ本体の繊維を封入するステップと、 積層物を切断して複合接触固締具を形成するステップであって、各々の複合接触固締具がループ材料の一部分とフック材料の一部分とを含むステップと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フック/ループ固締具、その製造方法、およびそれを含む製品に関する。
【背景技術】
【0002】
代表的な複合フック/ループ固締具は、予備成形フックおよびループ材料を用意し、これら2種類の材料をそれぞれの縁部余白部に沿って一緒に重ねて付着させるか、または一方の材料を他方の材料の上に全体的に重ねて製造する。付着は、超音波溶接、熱溶融、または接着剤結合により一般に行われる。予備成形フックおよびループ材料を付着させて複合固締具を形成するこのステップは、製造工程に余計なコストを追加することになる。フックおよびループ材料は、フック構成要素の形成時に現場で積層しても良い。
【0003】
以下に詳細に説明する改良複合固締具の1つの特定用途は、袋を閉鎖するための包装結合具としての用途である。小売店で一般に使用される経済的な袋結合具は、紙で被覆されたワイヤを含む。このワイヤ結合具は、袋の開放端部周囲に巻かれ、ワイヤの両端が一緒に捻られて袋を閉鎖する。袋結合具のもう1つの一般的なタイプは、開口部を備えるプラスチックの断片から成るクリップ結合具である。袋のまとめられた開放端部は、開口部の側に押し込まれて袋を閉鎖する。その他の閉鎖具としては、紐およびテープ、並びに接着剤または剥離可能に係合可能な要素を使用する閉鎖装置が挙げられる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ワイヤ結合具およびクリップ結合具は、パン製品、生鮮飲食品、乾燥品、釘などのような物品を袋の中に入れて、重量または数で販売する小売店舗で使用されることが多い。消費者は、通常、これら商品を袋に入れて保管する。結合具は、袋が空になるまで数回にわたって開閉される場合がある。こうした用途およびその他の多くの用途のために、低価格で信頼でき、繰り返し使用される閉鎖具に対する必要性がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
長形ストリップの形態の複合フック/ループ固締具は、ループ構成要素と、ループ構成要素に永久的に取り付けられるフック構成要素と、個々の領域における包装結合具の表面に配置される基材層とを含む。基材層は、包装結合具を支持面に永久的に取り付けるために使用される。ループ構成要素の一方の端部は、包装される物体を囲み、フック構成要素の固締具要素に係合するために使用される。ループ構成要素は、繊維が絡み合った自己支持ウェブを有し、この繊維は、シート状本体と、この本体の少なくとも1つの表面から延在するフック係合可能な自立ループとを形成し、フック構成要素は、共通の基部から延在する固締具要素を有する。
【0006】
概して、本発明は、一態様では、長形ストリップの形態の包装結合具を提供する。この包装結合具は、シート状本体と、この本体の少なくとも1つの表面から延在するフック係合可能なループとの両方形成する繊維のウェブを有する長形ループ構成要素と、ループ構成要素の一方の端部に永久的に取り付けられたフック構成要素であって、合成樹脂の基部と、基部の第1表面に一体成形されてこの表面から延在するループ係合可能な固締具要素の配列とを含むフック構成要素と、包装結合具を支持面に永久的に取り付けるために、固締具要素に対向する基部の第2表面に永久的に取り付けられた基材層とを有する。ループ構成要素の第2端部は、包装される物体を囲み、フック構成要素の固締具要素に係合するために使用される。
【0007】
本発明のこの態様の実施は、1つまたは複数の以下の特徴を含む。ループ構成要素のウェブは、不織ウェブ、特にニードルド不織ウェブで良い。ニードルド不織ウェブの重量は、1平方ヤード当たり約2オンス(1平方メートルあたり68グラム)未満である。この不織ウェブは、伸張して安定した状態である。ループ構成要素のループは、ループ構造から延在し、ループ構造の少なくともいくつかは、ウェブの関連する結節から延在する各々共通の長形トランク部分と、このトランク部分から延在する複数のループとを有する。ループ構成要素は、フック構成要素の樹脂中に封入された縁部余白部と、フック構成要素の樹脂がない残部とを含む。縁部余白部は、ループ構成要素の面積の約10%である。ループ構成要素は、全体の表面がフック構成要素樹脂中に封入されている場合がある。 ループ構成要素は、2つの広い対向する面であり、ループはこの両面から延在する。フック構成要素は、包装結合具に沿って測定してループ構成要素より短く、基材層は、フック構成要素に長手方向に重なり、固締具要素に対向する包装結合具の面に配置される。フック構成要素の固締具要素は、フック形またはマッシュルーム形で良い。フック構成要素は、長形包装結合具の一方の端部に配置され、フック形固締具要素は、包装結合具の他方の端部に向かって延在する。フック構成要素の基部は、固締具要素と一体に延在する空隙を含み、ループ構成要素に重ねて向かい合わせに取り付けられるように構成されている。基材層は、感圧接着剤または合成樹脂で良い。除去可能な剥離ライナーは、感圧接着剤層を被覆する。剥離ライナーは、ループ構成要素に長手方向に重なり、剥離ライナーの一部分が露出して掴むことができるように構成されている。
【0008】
本発明のもう1つの態様では、包装結合具は、合成樹脂の基部と、この基部の第1表面から延在する固締具要素の配列とを有する長形フック構成要素と、 フック構成要素の第1端部に永久的に取り付けられたループ構成要素であって、シート状本体と、この本体の少なくとも第1表面から延在するフック係合可能なループとの両方を形成する繊維のウェブを有するループ構成要素と、包装結合具を支持面に永久的に取り付けるためにループ構成要素の本体の第2表面に永久的に取り付けられた基材層とを含む。フック構成要素の第2端部は、包装される物体を囲み、ループ構成要素のフック係合可能なループに係合するために使用される。フック構成要素は、伸張した状態である。
【0009】
本発明のもう1つの態様では、袋は、開放端部と、袋の外面に永久的に取り付けられて開放端部を閉鎖する本発明による長形ストリップ形態の包装結合具とを有する。包装結合具は、包装結合具の長さに沿った個々の領域において袋の外面に永久的に結合される。ループ構成要素の一方の端部は、袋の開放端部を囲んで袋を閉鎖状態で固定するために使用される。包装結合具は、感圧接着剤層または合成樹脂により袋に永久的に取り付けられる。袋は、合成樹脂または紙から製造される。
【0010】
本発明のもう1つの態様では、シート形態の複合接触固締具は、繊維が絡み合った自己支持不織ウェブを有するループ構成要素であって、これら繊維が、シート形態のウェブ本体と、このウェブ本体の少なくとも1つの表面から延在するフック係合可能な自立ループとの両方を形成するループ構成要素と、ループ係合可能なフックが一体成形されている合成樹脂の基部を有するフック構成要素とを備える。フック構成要素の樹脂は、少なくとも部分的にループ構成要素の下に延在し、ループ構成要素のウェブ本体の繊維を封入する。
【0011】
本発明のこの態様の実施は、1つまたは複数の以下の特徴を含む。ループ構成要素は、フック構成要素樹脂中に封入された縁部余白部と、フック構成要素樹脂がない残部とを有する。縁部余白部は、ループ構成要素の面積の約10%である。ループ構成要素は、全体の面がフック構成要素樹脂中に封入されている。ループ構成要素のループは、シート形態の接触固締具の共通の面から延在する。ループ構成要素のループは、フック構成要素のフックに対向するシート形態の接触固締具の側に配置される。ループ構成要素の繊維は、フック構成要素樹脂中に封入され、ループ構成要素は、他の領域よりも多く樹脂により封入されている領域を含む。
【0012】
本発明のもう1つの態様では、シート形態の複合接触固締具は、シート形態のウェブ本体と、ウェブ本体の少なくとも1つの表面から延在する フック係合可能なループとの両方を形成する繊維のウェブを有するシート形態のループ構成要素と、ループ係合可能なフックが一体成形されている合成樹脂の基部を含むシート形態のフック構成要素とを備える。フック構成要素の一方の縁部領域は、ループ構成要素の第1縁部に永久的に取り付けられ、ループ構成要素の第1縁部の繊維は、フック構成要素の前記縁部領域の樹脂により封入されている。ループ構成要素は、第1縁部に対向して、実質的にフック材料の樹脂がない第2縁部を有する。
【0013】
本発明のもう1つの態様では、本発明の長形ストリップ形態の包装結合具を製造する方法を提供する。この方法は、以下のステップを含む。限られた幅のループ材料の長手方向に連続するシートであって、ループ材料が少なくとも第1表面から延在するループを有するループ材料シートを提供する。プラスチックフック材料の長手方向に連続するストリップをループ材料に永久的に結合して、フック材料が、ループ材料の幅方向に少なくとも部分的に重なり、ループ材料の幅より著しく小さい幅を有し、フック材料が、ストリップ形態の基部と、このストリップ形態の基部と一体成形されて、この基部から延在する固締具要素とを有する積層物を形成する。固締具要素に対向する積層物の側の予め決められた領域に感圧接着剤を塗布する。積層物を切断して、各々の包装結合具がループ材料の一部分と、フック材料の一部分と、接着剤層とを有する複数の包装結合具を形成する。
【0014】
本発明のこの態様の実施は、1つまたは複数の以下の特徴を有する。接着剤層を被覆する除去可能な剥離ライナーを有する包装結合具の場合、 この方法は、切断ステップの前に、接着剤を被覆する積層物に長手方向に連続する剥離ライナーを貼付するステップをさらに含む。切断は、ループ材料およびフック材料の基部を少なくとも穿孔して個々の包装結合具の長手方向縁部を画定し、剥離ライナーは長手方向に連続する状態にしておく。切断された包装結合具は、後に分離される連続剥離ライナー上に巻く。フック材料は、超音波溶接、熱溶接または感圧接着剤によりループ材料に結合する。この結合ステップは、回転成形ロールと圧力ロールとの間に画定されたニップにループ材料を連続的に供給するステップをさらに含み、回転成形ロールは、成形ロールの外周部周囲に多数の固定キャビティが画定されており、ニップ内の圧力がループ材料をフック材料に結合するように、成形ロールのキャビティに樹脂を充填してフック材料を成形する条件下で、溶融樹脂を成形ロールに連続的に導入しながらフック材料の固締具要素を成形する。溶融樹脂は、ロールに沿った複数の個々の領域で成形ロールに導入され、したがって、ループ材料に積層されたフック材料の複数の平行なストリップを形成する。結合ステップの後、および切断ステップの前に、積層物は、長手方向に複数に、長手方向に連続する帯状に切り裂かれ、各々の帯は、フック材料と、ループ材料と、接着剤とを含む。ループ材料は、複数の平行なストリップの形態でニップに供給され、フック材料は、ニップ内で隣接するフック材料のストリップ間の隙間を充填する。
【0015】
本発明のもう1つの態様では、本発明の長形ストリップ形態の包装結合具を製造する方法を提供する。この方法は、以下のステップを含む。限られた幅のループ材料の長手方向に連続するシートであって、ループ材料がループ材料の少なくとも第1表面から延在するループを有するループ材料シートを提供する。プラスチックフック材料の長手方向に連続するストリップであって、フック材料が、ループ材料の幅より著しく小さい幅を有し、フック材料が、固締具要素が第1表面と一体成形されて第1表面から延在する第1表面と、第1表面に対向し、感圧接着剤層を有する第2表面とを有するストリップを提供する。フック材料およびループ材料をこれらの長さに沿って結合し、ループ材料がフック材料の長手方向縁部に重なり、ループ材料によって被覆されない状態で接着剤層を残す。積層物を切断して、各々の包装結合具がループ材料の一部分と、フック材料の一部分と、接着剤層とを有する複数の包装結合具を形成する。
【0016】
本発明のさらにもう1つの態様では、シート形態の複合接触固締具を製造する方法を提供する。この方法は、以下のステップを含む。限られた幅のループ材料の長手方向に連続するシートであって、ループ材料が、繊維が絡み合った自己支持不織ウェブを有し、これら繊維が、シート形態のウェブ本体と、このウェブ本体の少なくとも1つの表面から延在するフック係合可能な自立ループとの両方を形成し、このループ材料が、ループ材料の幅全体に実質的に一定の繊維密度を有するシートを提供する。プラスチックフック材料の長手方向に連続するストリップをループ材料に永久的に結合して、フック材料が合成樹脂のストリップ形態の基部を有し、固締具要素がこの基部に一体成形されてこの基部から延在し、フック構成要素の基部の前記合成樹脂が、ループ構成要素の下に少なくとも部分的に延在し、ループ構成要素のウェブ本体の繊維を封入する積層物を形成する。積層物を切断して、各々の複合接触結合具が前記ループ材料の一部分と、前記フック材料の一部分とを有する複数の複合接触結合具を形成する。
【0017】
本発明のさらにもう1つの態様では、本発明の長形ストリップ形態の包装結合具を製造する装置を提供する。この装置は、冷却された回転成形ロールであって、ロールの外周部に複数の内側に延在する固定固締具要素のキャビティが画定された成形ロールと、この成形ロールと協働してニップを画定するように配置された圧力ロールであって、ニップ内に供給されるループ材料の連続シートを支持する外面を有する圧力ロールと、溶融樹脂の連続した流れを、樹脂が固締具要素のキャビティを充填する条件で成形ロールに向かって方向付けて、樹脂層が、ニップ内の圧力によりループ材料に結合されて積層物を形成するように配置された押出ノズルとを備える。この装置は、固締具要素に対向する積層物の側の個々の領域に、長手方向に連続する感圧接着剤層を塗布するように配置されたアプリケータと、塗布された接着剤層を被覆するように長手方向に連続する剥離ライナーを向けるために配置された案内と、積層物を横断方向全体に切断して個々の包装結合具を形成するように配置された刃とをさらに備える。
【0018】
本発明のさらにもう1つの態様では、容器を閉鎖状態に剥離可能に固定する方法を提供する。この方法は、本発明による包装結合具を提供するステップと、包装結合具を容器の表面に永久的に付着させるステップと、ループ構成要素の一方の端部を容器の周囲に巻き付けるステップと、フック構成要素の固締具要素をループ構成要素のループに係合させて、容器を閉鎖状態にするステップとを含む。
【発明の効果】
【0019】
本発明の利点としては、以下の1つまたは複数がある。本発明の包装結合具には、鋭利であるか金属製の部品はない。こうした部品があると、露出した時に袋を切断し、消費者が怪我をする危険が生じるか、または酸化して、袋および袋の中身を汚染する場合がある。包装結合具を捻るのに好ましい方向はないか、または包装結合具を捻る必要はないため、袋の開口部を容易に開閉することができる。さらに、本発明の包装結合具は、袋に自動的に予め取り付けることができるか、または包装結合具分配装置から分配して、袋に手で取り付けることができる。不織ループ材料およびフック材料はともに非常に薄くかつ剛性であるとともに、安価で閉鎖性能が優れているため、包装結合具は、多くの製品に特に有用な構成要素である。 本発明のその他の特徴および利点は、実施態様に関する以下の説明および請求の範囲から明白である。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】長形ループ構成要素が短いフック構成要素の端部に重なり、袋または類似の物品に永久的に結合するのに適する包装結合具の斜視図である。
【図1A】図1の包装結合具が表面に取り付けられた袋の斜視図である。
【図1B】長形ループ構成要素の両面にループを有する包装結合具の側面図である。
【図1C】端部部分がフック構成要素の後面全体に重なっている長形ループ構成要素を有する包装結合具の図1Bに類似する側面図である。
【図1D】フック構成要素が長形ループ構成要素の中間に取り付けられている包装結合具の側面図である。
【図1E】長形の伸張したフック構成要素が短いループ構成要素の端部に重なっている包装結合具の側面図である。
【図1F】フックストリップがループストリップに向かい合わせに取り付けられている包装結合具の側面図である。
【図2A】ループ構成要素として使用するのに好ましい不織ループ材料を50倍に拡大した写真である。
【図2B】図2Aに示す不織ループ材料の表面の略図である。
【図2C】繊維状マットから延在するループ繊維の塊を示す不織ループ材料の略図である。
【図3】本発明による捻れた包装結合具の側面図である。
【図4A】フック固締具の部分の拡大斜視図である。
【図4B】伸張したフック固締具の部分の拡大斜視図である。
【図5】包装結合具の構成要素を形成して結合する装置を示す。
【図6A】図7の予備成形製品を成形するための図5の装置の一部分を示す斜視図である。
【図6B】図6Aの平面6B−6Bで切った図である。
【図7】図5、図6Aおよび図6Bの装置を使って成形され、取り付けられたループおよびフックの帯から成るウェブを示す。
【図8】図7に示すウェブを切り裂いて形成した4つのフックおよびループ部分の斜視図である。
【図9】穿孔切断されたフックおよびループ部分の上面図である。
【図10】図9の線10−10に沿って切ったフックおよびループ部分の拡大側面図である。
【図11】図10の線11−11に沿って切ったフックおよびループ部分間の界面を示す断面図である。
【図12】図10の領域12の拡大側面図である。
【図13】フックおよびループ材料の帯を往復超音波溶接して、包装結合具の予備成形物を成形する方法を示す。
【図13A】フックおよびループ材料の帯を回転超音波溶接して、包装結合具の予備成形物を成形する方法を示す。
【図14】フックおよびループ材料の帯を熱溶融して、包装結合具の予備成形物を成形する方法を示す。
【図15】支持体シートから包装結合具を分配する装置の略図である。
【図15A】図15の領域Aの略図である。
【図15B】自動ラベル分配装置の略図である。
【図16A】積層包装結合具の側面図である。
【図16B】図16Aに示す積層包装結合具の箱型分配装置の略図である。
【図17】管を壁に支持する包装結合具の応用例の略図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
好適な実施態様の詳細な説明 図1を参照すると、包装結合具100は、フック材料の短いストリップ120に取り付けられた不織ループ材料110の長形ストリップを特徴とする。
【0022】
不織ループ材料のストリップは、フック係合可能なループ112を備える第1面114と、比較的滑らかな第2面116とを有する。フック材料ストリップ120は、一体成形された固締具要素126を備える第1面122と、滑らかな第2面124とを有する。固締具要素は、フック形でもマッシュルーム形でも良い。フック形固締具要素は、ループ材料に向かって延在する。フックおよびループストリップの滑らかな表面は距離dだけ重なり、ループおよびフックが包装結合具の対向方向に延在するように接合部128に取り付けられる。感圧接着剤層130は、フックストリップ120の滑らかな表面124の残部を被覆する。フックおよびループストリップを向かい合わせに取り付けるため(図1F)、つまり、ループを有するループストリップの表面を、フックを有するフックストリップの表面に取り付けるため、フックストリップ120の基部は、ループストリップ110のループに重なるように、フックがない一体延在部分129を有する。感圧接着剤層130は、シリコン塗布紙などのような剥離ライナー132で被覆される。剥離ライナー132は、長手方向にループ構成要素に重なり、剥離ライナーの一部分が露出して把持できるように構成される。一実施例では、結合具は幅が0.5インチ、つまり寸法wであり、ループストリップは長さが3インチ、つまり寸法lであり、フックストリップは長さが0.75インチ、つまり寸法lであり、重複領域128は長さが0.4インチ、つまり寸法dであり、すべての構成要素は同じ幅wを有する。ループ材料の厚さは、約0.150インチ〜0.0100インチであり、フック材料の厚さは、約0.100インチ〜0.010インチである。
【0023】
図1Aを参照すると、図1の包装結合具は、接着剤層により袋の開放端部に取り付けられている。長形不織ループストリップは、袋の開口部周囲に巻かれ、ループストリップの自由端は、ループとフックとを係合させてフックストリップに固定される。包装結合具は、たとえば袋の製造時に、袋に予め固定して結合するか、または剥離層を除去し、接着剤構成要素を袋の材料に圧迫して、使用時に袋に貼付することができる。袋は、合成樹脂または紙から製造される。場合によっては、包装結合具は、感圧接着剤層ではなく、袋の表面に熱溶融できる合成樹脂層を備えることができる。
【0024】
1回使用した後に製品を使い捨てにする用途の場合、ループ材料は、製品の有効寿命全体で比較的少ない回数、たとえば3〜5回のフック動作サイクルに耐えれば良い。本願の発明人は、こうした用途を「低サイクル」用途と呼ぶ。このカテゴリのループ製品は、一方の面または両面に針で縫って形成されたループを有するニードルド織物を使って有利に製造することができる。場合によっては、材料は、永久的に伸張して安定した状態であり、伸張して、針で縫われた元の状態から100%を超えるか、時には150%以上まで面積が増加する場合がある。針で縫われて伸張させた好ましい材料は、約18〜4デニール、好ましくは6デニールのステープルポリエステル糸から形成される。
【0025】
紐でしばるかまたは束ねるなどのようなその他の用途の場合、フック係合可能なループは、より多くのサイクルおよびより高度の応力に耐える必要がある。こうした比較的「高サイクル」、高強度の応用例は、概して、織った材料もしくは編んだ材料を使用して、または低性能条件に適する繊維よりデニールが大きい(つまり頑強さが大きい)繊維を使ってループを形成して作製することが好ましい。このカテゴリのループ 製品は、針で縫った適切なループ織物を50%から100%の伸張範囲で伸張させて、次に安定させて作製することができる。
【0026】
特定の応用例では、特別に処理したループ材料を包装結合具に使用する。たとえば、電子装置を保持し、静電気を散逸させる必要がある袋の場合、炭素またはステンレス鋼を含浸させた不織ループを使用すると良い。炭素またはステンレス鋼繊維は、ステープルファイバとブレンドすると、静電気散逸性不織ループ材料を形成することもできる。両面不織ループ材料は、捻るかどうかに関係なくフックに固定できる包装結合具に使用することができる。
【0027】
包装結合具のその他の構成としては、特に以下が挙げられる:ループストリップ110は、両方の表面114および116(図1B)にループを有する。ループストリップ110は、ストリップのループ側114(図1C)に密接に結合された接着剤層130により、フックストリップ120全体の滑らかな表面124に重ねて、取り付けられる。フックストリップ120は、ループストリップ110(図1D)の中間に付着し、成形されて伸張した材料である長形フックストリップ 120は、短いループストリップ110(図1E)に取り付けられる。
【0028】
好ましい実施態様では、不織ループ材料110(図1)は非常に薄いが、なお自己支持し、繊維が絡み合った連続マットの一方の面または両面から延在するループを形成する比較的自由な繊維を有する。好ましい実施態様では、不織ループ材料110は、長手方向および横断方向に伸張されて、図2Aおよび図2Bに示す形態の織物を形成するステープルファイバのニードルド織物を含む。
【0029】
こうした織物の場合、マットの個々の繊維は、織物製品のように明確なパターンを取らず、織物マットの平面内で様々な方向に延在する。ループ製品から延在するループは、マットを構成する繊維と同じ繊維だが、マット全体の質量を超えてマットの平面から、概して関連する結節180から、十分に固定されたループツリー250(図2C)の形態で延在する。
【0030】
図2Aに写真で、および図2Bに概念図で示すように、好ましいマットの比較的低密度の繊維領域では、ループ材料110のマットの大多数の繊維は張り詰めており(つまり、緩まずに、局所的に直線である)、ループ材料織物の結節180間に延在する。張り詰めた繊維182は、織物マット170の平面内の少なくとも1方向に加わる張力によりまっすぐになり、結節は、ニードルド不織織物に伸張力が加わる時に生じる滑りおよび凝集によって生じたものである。
【0031】
写真に示すサンプルの結節密度は、特定の正方形領域内で目視可能な結節の数を計算して、1平方インチ当たり約180個の結節と決定された。結節自体は、かなり固く結合しており、数本のモノフィラメント繊維から成り、結節間を通っているように見える張り詰めた繊維によって相互に結合されている。結節間では、薄い繊維マットはあまり緻密ではなく、このマットを通して画像を容易に見ることができる程薄い。低コストの用途では、織物の重量は、1平方ヤード当たり約2オンス未満(1平方メートル当たり68グラム)であることが好ましい。
【0032】
この特定の実施態様では、マットの繊維は、マットの繊維を直線状態で結合して、織物の面積寸法を安定させ、ループを各々のループに関連する結節に固定するために、ループに対向するマットの側に塗布された水性アクリル結合剤(写真では見えない)によって張り詰めたまっすぐな状態に保持される。結合剤は、概して織物全体の重量の20%〜40%であり、現在好ましい実施態様では、ループ構成要素全体の重量の約1/3を占める。結果として得られる織物は、寸法安定性があり、標準の織物加工技術によりさらに処理するのに適する十分な強度がある。織物が、糊の利いたフェルトのようにわずかに剛性である場合、必要なら、軟化剤または機械的作業により剛性を緩和することができる。
【0033】
図2Cから分かるとおり、ループ112は、繊維状マット170から延在するループ繊維の自立する塊から延在する。塊250は、共通の長形かつ実質的に垂直なトランク252(本明細書で「ループツリー」と呼ぶ)から延在する数本のモノフィラメントループ112を有する。各々のループツリー250は、塊のループが固定されている対応する結節180から延在する。各ツリーのトランク部分252、または各ブシュの基部にある個々のフィラメント間の隙間は、液体結合剤の表面張力の影響下で液体結合剤の灯心現象を生じ、さらに局所的な剛性および強度を与えるための経路を提供する。重要なことに、平面図内の塊の密度は非常に低く、隣接するツリーの「枝」間に十分な空間を残し、係合時にフックおよび湾曲したループ材料を収容することができる。
【0034】
適切な不織ループ材料のさらに完全な説明は、米国特許出願第08/922,292号、およびこの出願の一部継続出願として1998年9月3日に「loop material、its manufacture and its use in products」(ループ材料、その製造および製品における使用)というタイトルで提出された関連PCT特許出願に記載されている。これら特許の開示事項は、引用することにより本明細書に包含する。
【0035】
図3を参照すると、不織材料110の可撓性は、不織材料110を数回捻ってフック固締具ストリップ120上に固締することを可能にする。ストリップの一方の面にのみループが存在する場合も、フック係合可能なループは捻れのすべての四分区間に存在し、フック構成要素と確実に係合する。さらに、ループストリップの切り裂かれた縁部は、繊維状マット170に一致するように方向付けられ、縁部をフック係合可能にする。
【0036】
ループ材料に適合するフックストリップ120を使用する。6デニールのステープルポリエステルファイバから製造された不織ループ材料の場合、フックは、米国、ニューハンプシャー州、マンチェスターのVelcro USA Inc.が市販しているCFM−29と表示されているもので良い。CFM−29フックストリップは、高さがわずか0.015インチ(0.38mm)のフックを有する。特に、フック構成要素が、図1Eに示すように長形の構成要素である場合、フックストリップは、伸張したフック製品である。図4Aおよび図4Bを参照すると、フック製品に側方の伸張が加わる場合、基部ウェブ150の材料の厚さは、図4Aの元の厚さtから図4Bの減少した厚さtまで減少する。固締具要素の面密度は、相応に減少する。たとえば、従来の高さが約0.035インチ、列の間隔w(約0.025インチ)で開始して、図4Bの間隔wで終わる列に沿った間隔lが約0.100インチであるタイプのフック形要素の場合、面密度は1/4に変化し、1平方インチ当たり約800個の固締具要素11から1平方インチ当たり約200個の固締具要素になる。より大きいフック密度で開始すると、より高い最終密度は、特定用途のフック動作の必要性に適合するように、低コストで達成することができる。
【0037】
図1の製品は、図5に示す工程および装置により経済的に形成することができる。押出機バレル308は、溶融プラスチック310を融解して、スロット形のダイ312に押し出す。押し出されたプラスチックは、基部ロール316と、公知のフック/ループタイプのストリップ状フック固締具構成要素を成形するように賦形された成形キャビティを含むおよび成形ロール318との間のニップ314に入る。ニップ314内で成形されたストリップ固締具材料は、成形ロール318の外周部周囲を移動して剥離ロール320に達する。剥離ロール320は、完成品300を成形ロールから引っ張って巻取り装置(図示しない)に供給するのを促進する。
【0038】
図5の装置の一般的な動作に関する詳細は、Kennedy等に付与され、ループ材料で製造された積層物について開示している米国特許第5,260,015号を参照のこと。
【0039】
不織シート材料をフック成形装置の成形部分に供給する方法は、多くの方法が考えられる。図6Aおよび図6Bに示す一実施例では、不織材料350が数本横断方向に離間配置された帯は、基部ロール316の外周部周囲に導入されてニップ314に入り、同時に溶融プラスチック310が、ループ材料の帯間の領域においてニップに入る。スロット形ダイは、プラグと開放ダイ空間とが交互に配置され、これら空間は、不織ループ材料の帯間の空間352を充填して、樹脂と不織材料(図6B)の帯との限られた重複部分を提供して接合部128を形成するように配置されている。不織材料の帯の縁部余白部は、フック固締具354の帯が一体成形される溶融樹脂の縁部余白部に密接に結合する。結合は、ループ材料の繊維をフック材料の溶融樹脂で封入して形成される。したがって、ループ構成要素とフック構成要素とが交互に配置されて接合された帯の複合構造が形成される。
【0040】
一実施例では、ウェブ(図7)は、左から開始して3インチ幅の不織ループのストリップ、1.5インチ幅のフック材料のストリップ、6インチ幅の不織ループのストリップ、1.5インチ幅のフック材料のストリップ、および3インチ幅の不織ループのストリップを備える。不織材料およびフック材料が交互になっているストリップは、接合部128で結合して部分的に重複する。重複領域は、たとえば0.4インチ幅である。形成後、ウェブは細断機を通過して、フック部分の中間点AおよびC、および6インチのループ部分の中間点Bで長手方向に切り裂かれる。その結果、長さが連続する4つの複合ウェブが形成され、各々のウェブは、不織ループ材料の比較的広い帯に接合されるフック材料の狭い帯を含む(図8)。
【0041】
次のステップでは、4つのウェブは塗布ラインを通過し、フックストリップ材料の裏面に感圧接着剤が塗布され、次に、剥離ライナーが接着剤層上に配置されるステップが続く。
【0042】
この時点で、4つの連続ウェブ各々が、図9、図10および図12に示すように、線400に沿ってループおよびフック側を貫通し、かつ剥離ライナー132は貫通しないように穿孔切断(キスカット)されて、連の長形袋結合具が形成される。キスカット400の方向は、縦方向に一致する複合ウェブの長手方向軸線402に垂直である。指示された方向に沿ったウェブの断面11−11を図11に示す。
【0043】
包装結合具を製造する別の方法は、フックおよびループ材料の個々に予備成形された帯を超音波シールすることである。この2種類の材料を適切な幅に切り裂かれてそれぞれの縁部を重ね、図13に示す往復超音波溶接機、または図13Aに示す回転超音波溶接機で超音波溶接する。フック材料の裏面には、溶接前に感圧接着剤を塗布する。
【0044】
包装結合具を製造するもう1つの方法は、フックおよびループ材料の予備成形された帯の重複する縁部余白部を熱融着させることである。熱融着は、図14に示す2つの回転ホイール160および162を使って行われる。この2つの回転ホイールは加熱され、ホイール表面にローレットパターンを有する。ホイールは、接合される領域、この場合はループおよびフックの帯の縁部間の重複領域に接触し、この領域を挟む。加熱したホイールは、フック樹脂を融解させて、不織ループの繊維中および繊維周囲にフック樹脂を融着させ、2つの帯の余白部間に結合部を形成する。融解して凝固した樹脂で繊維を機械的に囲むことにより、必要な帯の強度が得られる。
【0045】
異なる種類の樹脂を使用して、フックまたは不織材料を形成しても良い。上記のとおり特定の好ましい場合には、不織材料をポリエステル繊維から製造し、フック材料をポリエチレンから製造する。フックおよびループ材料は、熱特性が異なることが好ましい。たとえば、ポリエチレンは、ポリエステルより低温で融解し、したがってループ材料のポリエステル繊維周囲にフック樹脂を熱融着させて、寸法安定性を有する強力な機械的結合を形成することができる。
【0046】
層130の接着剤は、感圧タイプの接着剤であることが好ましい。場合によっては、層130は、基板上への熱融着に適する合成樹脂で良い。
【0047】
共通の剥離ライナー202によって支持される包装結合具は、ロール210状に巻かれる。包装結合具206は、感圧接着剤で剥離ライナーに取り付けられた一方の端部208と、自由端部209とを有する。ロール210は、図15に概要を示す標準ラベル貼機200に供給される。剥離ライナーは、鋭利な角度212で剥離プレート204の周囲を通過して、方向を逆転させる。この剥離ライナーは可撓性であり、容易に方向を変えることができる。しかし、包装結合具は、包装結合具207の縁部が剥離プレート204の周囲で剥離ライナー202をたどらず、剥離ライナーが方向を逆転させる点で突出する特定量の剛性を有する(図15A)。こうして、剥離プレートは、包装結合具を剥離ライナーから自動的に分離する。包装結合具は、ポリエチレンの袋を製造する製袋機上で移動する袋の上に間欠送りするか、または動的に配置することができる。移動する袋に自動的にラベルを分配する方法を図15Bに示す。移動する袋218の前縁217は、光電セル216を動作させる。光電セルは、発光ダイオードである。光電セル216はラベル分配機200に信号を送信し、分配機は、包装結合具206を加速させて、移動する袋218方向に搬送する。包装結合具206が、袋218上の予め決められた位置219に到達するとともに、なお剥離ライナー202に結合していると、タンプローラ(tamp roller)214は、包装結合具206の縁部207を袋218上に圧迫する。包装結合具206、袋218および剥離ライナー202は同じ速度で移動し続け、タンプローラ214は包装結合具を袋上に圧迫する。包装結合具が剥離ライナーから完全に剥離して、袋に取り付けられると、剥離ライナーは移動を停止し、袋は移動し続けて分配機の領域から離れる。次の袋が分配機領域に接近し、光電セル216が作動すると、この工程が再び繰り返される。包装結合具の前進は、精度を高めるために、別個のセンサ(図示しない)により制御される。
【0048】
基材層130を合成樹脂から製造すると、タンプローラ214は、加熱されて包装結合具を袋上に熱融着させる。
【0049】
もう1つの実施態様では、包装結合具206は、他の包装結合具の上面に積層され(図16A)、剥離可能に一緒に接着された各包装結合具の一方の端部226と、自由端部224とを有する。積層された包装結合具は、分配機の箱220(図16B)内に配置される。分配機の箱は、包装結合具の自由端部224を箱から十分に引き出せるように開口部222を有する。
【0050】
本発明のその他の特徴および利点としては、以下の1つまたは複数が挙げられる。図7のウェブは、先ず感圧接着剤を塗布され、次に裁断機を通過して長手方向に切り裂かれ、フックおよびループ部分を形成する。不織ループ材料およびフック材料はともに非常に薄く、低価格であり、閉鎖性能が優れているため、この包装結合具は、多くの製品の特に有用な構成要素になる。この包装結合具は、たとえば、上記のプラスチック袋を閉鎖する(図1A)、管またはその他の建築材料を固定する(図18)、ケーブルを束ねる、および束ねたケーブルを固定するなどのために使用することができる。
【0051】
本発明のその他の特徴および利点は、以下の請求の範囲内で実現され、請求の範囲に含まれる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長形ストリップの形態の包装結合具であって、 シート状本体と、前記本体の少なくとも1つの表面から延在するフック係合可能なループとの両方を形成する繊維のウェブを有する長形ループ構成要素と、 前記ループ構成要素の第1の端部に永久的に取り付けられたフック構成要素であって、 合成樹脂の基部と、 前記基部の第1表面に一体成形されて、前記第1表面から延在するループ係合可能な固締具要素の配列と、を含むフック構成要素と、 前記固締具要素に対向する前記基部の第2表面に永久的に取り付けられた基材層であって、包装される物体を囲むとともに前記フック構成要素の前記固締具要素に係合するために使用される前記ループ構成要素の第2端部により、前記包装結合具を支持面に永久的に取り付けるための基材層と、を含む包装結合具。
【請求項2】
前記ループ構成要素が不織ウェブを含む、請求項1記載の包装結合具。
【請求項3】
前記不織ウェブが、ニードルド不織ウェブを含む、請求項2記載の包装結合具。
【請求項4】
前記不織ウェブの重量が、1平方ヤード当たり約2オンス未満(1平方メートル当たり68グラム)である、請求項3記載の包装結合具。
【請求項5】
前記不織ウェブが伸張して安定した状態である、請求項3記載の包装結合具。
【請求項6】
前記ループ構成要素のループがループ構造から延在し、前記ループ構造の少なくともいくつが各々、 前記ウェブの関連する結節(knot)から延在する共通の長形トランク部分と、 前記トランク部分から延在する複数のループと、を含む、請求項1記載の包装結合具。
【請求項7】
前記ループ構成要素が、前記フック構成要素の樹脂中に封入された縁部余白部と、フック構成要素樹脂がない残部とから成る、請求項1記載の包装結合具。
【請求項8】
前記縁部余白部が、前記ループ構成要素の面積の約10%未満を含む、請求項7記載の包装結合具。
【請求項9】
前記ループ構成要素が実質的にその全面にわたって、フック構成要素の樹脂中に封入されている、請求項1記載の包装結合具。
【請求項10】
前記基材層が感圧接着剤を含む、請求項1記載の包装結合具。
【請求項11】
前記感圧接着剤の基材層を被覆する除去可能な剥離ライナーをさらに含む、請求項10記載の包装結合具。
【請求項12】
前記剥離ライナーが、前記剥離ライナーの一部分が露出して把持できるように、前記ループ構成要素に長手方向に重複する、請求項11記載の包装結合具。
【請求項13】
前記基材層が合成樹脂を含む、請求項1記載の包装結合具。
【請求項14】
前記ループ構成要素が、対向する2つの広い面を有し、両方の面が、これらの面から延在する露出ループを有する、請求項1記載の包装結合具。
【請求項15】
前記フック構成要素が、前記包装結合具に沿って測定された前記ループ構成要素より短く、前記基材層が、前記フック構成要素に長手方向に重複し、前記固締具要素に対向する前記包装結合具の面に配置される、請求項1記載の包装結合具。
【請求項16】
前記フック構成要素の固締具要素がフック形である、請求項1記載の包装結合具。
【請求項17】
前記フック構成要素が前記長形ストリップの一方の端部に配置され、前記フック形固締具要素が、前記ストリップの他方の端部に向かって延在している、請求項16記載の包装結合具。
【請求項18】
前記フック構成要素の固締具要素がマッシュルーム形である、請求項1記載の包装結合具。
【請求項19】
前記フック構成要素の前記基部が、固締具要素と一体に延在する空隙を含み、前記ループ構成要素に向かい合わせに取り付けられて重なる、請求項1記載の包装結合具。
【請求項20】
長形ストリップの形態の包装結合具であって、 合成樹脂の基部と、前記基部の第1面から延在する固締具要素の配列とを含む長形のフック構成要素と、 前記フック構成要素の第1端部に永久的に取り付けられたループ構成要素であって、シート状本体と、前記本体の少なくとも第1面から延在するフック係合可能なループとの両方を形成する繊維のウェブを含むループ構成要素と、 ループ構成要素の前記本体の第2面に永久的に取り付けられた基材層であって、包装される物体を囲むとともに、前記ループ構成要素の前記フック係合可能なループに係合するために使用される前記フック構成要素の第2端部により、前記包装結合具を支持面に永久的に取り付けるための基材層と、を含む包装結合具。
【請求項21】
前記長形のフック構成要素が伸張状態にある、請求項20記載の包装結合具。
【請求項22】
請求項1または請求項20記載の包装結合具と、 開放端部を有する袋であって、前記包装結合具の前記基材層が、前記袋の開放端部付近で前記袋の外面に永久的に取り付けられ、前記包装結合具が、前記包装結合具を後で前記袋の周囲に巻いて、前記ループ構成要素のループを前記フック構成要素の固締具要素に係合させて前記袋を閉鎖するように配置された袋と、の組合せ。
【請求項23】
開放端部と、袋の外面に永久的に取り付けられて前記開放端部を閉鎖する長形ストリップ形態の包装結合具とを有する袋であって、 前記包装結合具の少なくとも第1面から延在するフック係合可能なループを有する長形ループ構成要素と、 前記ループ構成要素に結合され、共通の基部から延在する固締具要素を有するフック構成要素と、 前記包装結合具の長さに沿った個々の領域において前記袋の外面に永久的に結合された包装結合具であって、前記ループ構成要素の一方の端部が前記袋の開放端部を囲み、前記袋を閉鎖状態に固定するために使用される包装結合具と、を有する袋。
【請求項24】
前記包装結合具が、感圧接着剤により前記袋の外面に永久的に取り付けられる、請求項23記載の袋。
【請求項25】
前記包装結合具が、合成樹脂により前記袋の外面に永久的に取り付けられる、請求項23記載の袋。
【請求項26】
前記袋が合成樹脂から成る、請求項23記載の袋。
【請求項27】
前記袋が紙から成る、請求項23記載の袋。
【請求項28】
シート形態の複合接触固締具であって、 繊維が絡み合った自己支持不織ウェブを含むループ構成要素であって、前記繊維が、シート形態のウェブ本体と、前記ウェブ本体の少なくとも1つの表面から延在するフック係合可能な自立ループとの両方を形成するループ構成要素と、 ループ係合可能なフックが一体成形された合成樹脂の基部を含むフック構成要素と、を含み、 前記フック構成要素の前記基部の樹脂が、前記ループ構成要素の下に少なくとも部分的に延在して、前記ループ構成要素の前記ウェブ本体の繊維を封入するシート形態の複合接触固締具。
【請求項29】
前記不織ウェブが、ニードルドウェブを含み、1平方ヤード当たり約2オンス未満(1平方メートル当たり68グラム)の重量を有する、請求項28記載の複合固締具。
【請求項30】
前記不織ウェブが伸張して安定した状態にある、請求項28記載の複合固締具。
【請求項31】
前記ループ構成要素が、フック構成要素の樹脂中に封入された縁部余白部と、フック構成要素樹脂がない残部とから成る、請求項28記載の複合固締具。
【請求項32】
前記縁部余白部が、前記ループ構成要素の面積の約10%未満を含む、請求項28記載の複合固締具。
【請求項33】
前記ループ構成要素が、前記ループ構成要素の実質的に全面にわたって前記フック構成要素の樹脂中に封入されている、請求項28記載の複合固締具。
【請求項34】
前記ループおよび前記固締具要素とが、前記シート形態の接触固締具の共通の面から延在する、請求項28記載の複合固締具。
【請求項35】
前記ループ構成要素の前記ループが、前記フック構成要素の前記フックに対向する前記複合固締具の面に配置される、請求項28記載の複合固締具。
【請求項36】
前記ループ構成要素のループがループ構造から延在し、前記ループ構造の少なくともいくつかが、 前記ウェブの関連する結節(knot)から延在する共通の長形トランク部分と、 前記トランク部分から延在する複数のループと、を含む、請求項28記載の複合固締具。
【請求項37】
前記ループ構成要素の繊維が前記フック構成要素の樹脂中に封入され、前記ループ構成要素が、前記ループ構成要素の他の領域よりも多く樹脂により封入されている領域を含む、請求項28記載の複合固締具。
【請求項38】
各々の包装結合具が、前記包装結合具から延在する固締具要素の配列と、前記固締具要素により係合可能なループとの両方を有する長形ストリップ形態の包装結合具を製造する方法であって、 限られた幅のループ材料の長手方向に連続するシートであって、前記ループ材料が、前記シートの少なくとも第1面から延在するループを有するシートを提供するステップと、 プラスチックフック材料の長手方向に連続するストリップを前記ループ材料に永久的に結合して積層物を形成するステップであって、前記フック材料が、前記ループ材料の幅方向に少なくとも部分的に重複し、前記ループ材料の幅よりも著しく狭い幅を有し、前記フック材料がストリップ状の基部を有し、固締具要素が前記基部に一体成形されて前記基部から延在するステップと、 前記固締具要素に対向する前記積層物の面の予め決められた領域に感圧接着剤を塗布するステップと、 前記積層物を切断して前記包装結合具を形成するステップであって、各々の包装結合具が、前記ループ材料の一部分と、前記フック材料の一部分と、前記感圧接着剤層とを含むステップと、を含む方法。
【請求項39】
各々の包装結合具が、前記感圧接着剤層を被覆する除去可能な剥離ライナーをさらに含み、切断ステップの前に、長手方向に連続する剥離ライナーを前記積層物に貼付して前記接着剤を被覆することをさらに含む、請求項38記載の方法。
【請求項40】
前記切断が、前記ループ材料および前記フック材料の基部を少なくとも穿孔して、個々の包装結合具の長手方向の縁部を画定し、前記剥離ライナーを長手方向に連続した状態で残すことを含む、請求項38記載の方法。
【請求項41】
後に分離するために、前記切断された包装結合具を前記連続剥離ライナー上に巻くことをさらに含む、請求項40記載の方法。
【請求項42】
前記フック材料が、超音波溶接により前記ループ材料に結合される、請求項38記載の方法。
【請求項43】
前記フック材料が、熱溶接により前記ループ材料に結合される、請求項38記載の方法。
【請求項44】
前記フック材料が、感圧接着剤により前記ループ材料に結合される、請求項38記載の方法。
【請求項45】
前記結合ステップが、回転成形ロールと圧力ロールとの間に画定されたニップに前記ループ材料を連続的に供給し、前記回転成形ロールが、前記フック材料の固締具要素を成形するために、前記回転成形ロールの外周部周囲に複数の固定キャビティを画定しているステップと、 前記ステップの間に、溶融樹脂が前記成形ロールの前記キャビティを充填して、前記フック材料を形成し、前記ニップ内の圧力が前記ループ材料を前記フック材料に結合する条件で、前記溶融樹脂を前記成形ロールに連続的に導入するステップと、を含む、請求項38記載の方法。
【請求項46】
前記溶融樹脂が、前記ロールに沿った複数の個々の領域において前記成形ロールに導入され、これにより、前記ループ材料に積層されたフック材料の複数の平行なストリップを形成する、請求項45記載の方法。
【請求項47】
前記結合ステップの後、前記切断ステップの前に、複数の長手方向に連続する帯であって、各々がフック材料と、ループ材料と、接着剤とを含む帯に前記積層物を長手方向に切り裂くことをさらに含む、請求項46記載の方法。
【請求項48】
前記ループ材料が、複数の平行なストリップの形態で前記ニップに供給され、前記フック材料が、前記ニップ内で隣接するフック材料のストリップ間の隙間を充填するように形成される、請求項45記載の方法。
【請求項49】
前記結合ステップの後、前記切断ステップの前に、複数の長手方向に連続する帯であって、各々の帯がフック材料と、ループ材料と、接着剤とを含む帯に前記積層物を長手方向に切り裂くステップをさらに含む、請求項48記載の方法。
【請求項50】
各々の包装結合具が、前記包装結合具から延在する固締具要素の配列と、前記固締具要素により係合可能なループとの両方を有する長形ストリップ形態の包装結合具を製造する方法であって、 限られた幅のループ材料の長手方向に連続するシートであって、前記ループ材料が、前記シートの少なくとも第1面から延在するループを有するシートを提供するステップと、 プラスチックフック材料の長手方向に連続するストリップであって、前記フック材料が、前記ループ材料の幅より著しく狭い幅を有し、前記フック材料が、固締具要素が第1面と一体成形されて第1面から延在する第1面と、前記第1面に対向し、感圧接着剤層を有する第2面とを有するストリップを提供するステップと、 前記ループ材料が前記フック材料の長手方向縁部に重複し、ループ材料により被覆されない接着剤層が残して、前記フック材料およびループ材料をそれらの長さに沿って結合するステップと、 前記積層物を切断して、前記包装結合具を形成するステップであって、各々の包装結合具が、前記ループ材料の一部分と、前記フック材料の一部分と、前記感圧接着剤層とを含むステップと、を含む方法。
【請求項51】
シート形態の複合接触固締具を製造する方法であって、 限られた幅のループ材料の長手方向に連続するシートであって、前記ループ材料が、繊維が絡み合った自己支持不織ウェブを含み、前記繊維が、シート形態のウェブ本体と、前記ウェブ本体の少なくとも1つの面から延在するフック係合可能な自立ループとの両方を形成し、前記ループ材料が、前記ループ材料の幅全体に実質的に一定の繊維密度を有するシートを提供するステップと、プラスチックフック材料の長手方向に連続するストリップを前記ループ材料に永久的に結合して積層物を形成するステップであって、前記フック材料が、固締具要素が合成樹脂のストリップ形態の基部に一体成形されて、合成樹脂のストリップ形態の基部から延在する合成樹脂のストリップ形態の基部を有し、前記フック構成要素の前記基部の前記合成樹脂が、前記ループ構成要素の下に少なくとも部分的に延在して、前記ループ構成要素の前記ウェブ本体の繊維を封入するステップと、 前記積層物を切断して前記複合接触固締具を形成するステップであって、各々の複合接触固締具が、前記ループ材料の一部分と、前記フック材料の一部分とを含むステップと、を含む方法。
【請求項52】
各々の包装結合具が、前記包装結合具から延在する固締具要素の配列と、前記固締具要素により係合可能なループとの両方を有する長形ストリップ形態の包装結合具を製造する装置であって、 複数の内側に延在する固定固締具要素キャビティをロールの外周部に画定する冷却回転成形ロールと、 前記成形ロールと協働してニップを画定するように配置された圧力ロールであって、前記ニップに供給されるループ材料の連続シートを支持する外面を有する圧力ロールと、 樹脂が前記固締具要素のキャビティを充填し、前記成形ロールに対して樹脂の連続する層を形成し、前記樹脂層が、前記ニップ内の圧力により前記ループ材料に結合されて積層物を形成する条件で、溶融樹脂の連続流を前記成形ロールへ向けるように配置された押出ノズルと、 前記固締具要素に対向する前記積層物の面の個々の領域に感圧接着剤の長手方向に連続する層を塗布するように配置された塗布機と、 前記塗布された接着剤層を被覆するように長手方向に連続する剥離ライナーを向けるように配置された案内と、 前記積層物を横断方向に切断して、個々の包装結合具を形成するように配置された刃と、を含む装置。
【請求項53】
容器を閉鎖状態に剥離可能に固定する方法であって、 繊維が絡み合った自己支持ウェブを有する長形ループ構成要素であって、前記繊維が、シート状本体と、前記本体の少なくとも1つの表面から延在するフック係合可能な自立ループとの両方を形成する長形ループ構成要素と、 前記ループ構成要素に永久的に取り付けられ、共通の基部から延在する固締具要素を有するフック構成要素と、 前記包装結合具の表面の個々の領域に配置された基材層と、を含む包装結合具を提供するステップと、 前記基材層を前記容器の表面に永久的に接着するステップと、 前記ループ構成要素の一方の端部を前記容器の周囲に巻くステップと、 前記フック構成要素の固締具要素を前記ループ構成要素のループに係合させて、前記容器を閉鎖状態に維持するステップと、を含む方法。
【請求項54】
シート形態の複合接触固締具であって、 と、前記ウェブ本体の少なくとも1つの表面から延在するフック係合可能なループとの両方を形成する繊維のウェブを含むシート形態のループ構成要素と、 ループ係合可能なフックが一体成形された合成樹脂の基部を含むシート形態のフック構成要素であって、前記フック構成要素の一方の縁部領域が、前記ループ構成要素の第1縁部に永久的に取り付けられているフック構成要素と、を含み、 前記ループ構成要素の前記第1縁部の繊維が、前記フック構成要素の前記縁部領域の樹脂により封入され、前記ループ構成要素が、前記第1縁部に対向するとともに、前記フック材料の樹脂が実質的に存在しない第2縁部を有するシート形態の複合接触固締具。
【請求項55】
前記ループ構成要素が不織ウェブを含む、請求項54記載の複合固締具。
【請求項56】
前記不織ウェブが、ニードルドウェブを含み、1平方ヤード当たり約2オンス未満(1平方メートル当たり68グラム)の重量を有する、請求項55記載の構成部品固締具。

【図1】
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【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図13A】
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【図14】
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【図15】
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【図15A】
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【図15B】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【公開番号】特開2011−37521(P2011−37521A)
【公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−246350(P2010−246350)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【分割の表示】特願2000−580481(P2000−580481)の分割
【原出願日】平成11年11月5日(1999.11.5)
【出願人】(500090202)ベルクロ インダストリーズ ビー ヴィッ (4)
【Fターム(参考)】