説明

複数の光ディスクにアクセスする光ディスク装置及びその動作方法

【課題】1個のピックアップユニットで2枚以上の光ディスクに同時にアクセスできる光ディスク装置及びその動作方法を提供する。
【解決手段】光ディスク装置は、複数の光ディスクを回転する回転モジュールと、少なくとも第一ホールドプレートと第二ホールドプレートを含んだ、光ディスクをロードするための複数のホールドプレートと、第一ホールドプレートと第二ホールドプレートとの間の直線に沿って両者の間に設けられたスレッド案内棒と、光ディスクにアクセスする光学ピックアップユニット(OPU)と、スレッド案内棒に移動可能に設けられ、OPUをロードしてスレッド案内棒に沿って駆動し、ホールドプレートに載せられた各光ディスクにアクセスするスレッドモーターとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ディスク装置とその動作方法に関し、特に1個のピックアップユニットで2枚以上の光ディスクに同時にアクセスできる光ディスク装置及びその動作方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デジタルビデオレコーダー(DVR)は広く普及している電子製品である。DVRは主として2種類があり、一つはマルチメディアデータを記録・再生できる録画型DVRであり、もう一つはマルチメディアデータを随時録画できるHDD(ハードディスクドライブ)を内蔵した録画型DVRである。前者は光学ピックアップユニット、ホールドプレート、トレイ、スピンドル、スレッドを含む。このような構成では1枚の光ディスクのみ積載可能であって、1回に1枚のディスクしか記録・再生できないので、マルチメディアデータを同時に記録・再生することを望むユーザーにとって不便である。
【0003】
第二種類のDVRは内蔵のHDD以外、基本的には第一種類と同じ構成を有する。第二種類のDVRでマルチメディアデータを再生するときは内蔵のHDDでマルチメディアデータを同時に提供し、マルチメディアデータを記録するときは内蔵のHDDでマルチメディアデータを同時に記録する。第二種類のDVRは内蔵のHDDでデータを同時に記録・再生することができるが、このような機能を実現するためのコストが高い。のみならず、DVRの制御はユーザーインターフェイス(UI)にのみ頼っているため、一部のユーザーにとって不便である。
【特許文献1】日本公開第61−236064号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は上記問題を解決するため、1個のピックアップユニットで2枚以上の光ディスクに同時にアクセスできる光ディスク装置及びその動作方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は光ディスク装置を提供する。該光ディスク装置は、複数の光ディスクを回転する回転モジュールと、少なくとも第一ホールドプレートと第二ホールドプレートを含んだ、光ディスクをロードするための複数のホールドプレートと、第一ホールドプレートと第二ホールドプレートとの間の直線に沿って設けられたスレッド案内棒と、光ディスクにアクセスする光学ピックアップユニット(OPU)と、スレッド案内棒に移動可能に設けられ、OPUをロードしてスレッド案内棒に沿って駆動し、ホールドプレートに載せられた各光ディスクにアクセスするスレッドモーターとを含む。
【0006】
本発明は更に、光ディスク装置を操作する方法を提供する。該方法は、第一光ディスクを起動し、第一光ディスクの第一インターフェイスとサーボ関係パラメータをバッファにリストアする段階と、第一光ディスクに対してDMO(ドライバーモーター出力)ホールド動作または開ループDAC動作を実行する段階と、第二光ディスクを起動する段階と、第二光ディスクの第二インターフェイスとサーボ関係パラメータをバッファにリストアする段階と、第二スピンドルドライバーに対してDMOホールド動作を実行する段階とを含む。
【0007】
本発明は更に、光ディスク装置を操作する方法を提供する。該方法は、第二光ディスクにアクセスするときに第一光ディスクにアクセスするためのインターフェイス指令を受信する段階と、第二光ディスクに対してDMOホールド動作または開ループDAC動作を実行する段階と、第一光ディスクへのアクセスに切り替える段階と、バッファから第一光ディスクの第一インターフェイスとサーボ関係パラメータをリロードし、第一光ディスクにアクセスする段階とを含む。
【発明の効果】
【0008】
本発明による光ディスク装置は1個のピックアップユニットで2枚以上の光ディスクに同時にアクセスすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
かかる装置及び方法の特徴を詳述するために、具体的な実施例を挙げ、図を参照して以下に説明する。
【0010】
本明細書及び特許請求の範囲で特定の装置を指す用語について、当業者に周知のとおり、メーカーによって別の用語で同一の装置を参照することが可能である。そのため、本明細書及び特許請求の範囲は名称ではなく機能に基づき構成要素を区別する。なお、本明細書及び特許請求の範囲に用いる「含む」という文言は限定的に捉えるべきでなく、「含むがそれに限らない」と解すべきである。また、「結合」という用語は直接または間接の電気的接続を指す。したがって、第一装置と第二装置が結合されているということは、両者が直接に電気的に接続されているか、または他装置を介して電気的に接続されていることを意味する。
【実施例1】
【0011】
図1を参照する。図1は本発明の実施例1による光ディスク装置100を表す説明図である。光ディスク装置100は、第一スピンドルモーター101と第二スピンドルモーター102を有する回転モジュール10aと、第一ホールドプレート108と、第二ホールドプレート110と、スレッド案内棒112と、光学ピックアップユニット(OPU)114と、スレッドモーター116と、トレイモーター1181とを含む。第一スピンドルモーター101と第二スピンドルモーター102はそれらの制御どおりに第一光ディスク122と第二光ディスク124を回転する。第一ホールドプレート108と第二ホールドプレート110は第一光ディスク122と第二光ディスク124を積載する。スレッド案内棒112は第一ホールドプレート108と第二ホールドプレート110との間の直線に沿って両者の間に設けられる。OPU114は第一光ディスク122と第二光ディスク124に選択的にアクセスする。スレッドモーター116はスレッド案内棒112に移動可能に設けられ、OPU114をロードしてスレッド案内棒112に沿って駆動し、ホールドプレート108、110に載せられた第一光ディスク122と第二光ディスク124にアクセスする。トレイモーター1181はトレイ120に結合され、トレイ120を移動して第一光ディスク122と第二光ディスク124を光ディスク装置100にロードするか、または第一光ディスク122と第二光ディスク124を光ディスク装置100からイジェクトする。図に示すように、ホールドプレート108、110はトレイ120の上に置かれている。
【0012】
本発明による光ディスク装置100では、第一スピンドルモーター101と第二スピンドルモーター102はそれぞれ第一スピンドルドライバー126と第二スピンドルドライバー128により駆動され、トレイモーター1181はトレイドライバー118により駆動される。スレッドモーター116はスレッド案内棒の長さL1方向に沿ってOPU114を移動し、第一光ディスク122(例えばDVD)と第二ディスク124(例えばDVD)の全領域にアクセスする。スレッドモーター116はスレッドドライバー130により駆動される。図1に示すように、第一スピンドルドライバー126と、第二スピンドルドライバー128と、トレイドライバー118と、スレッドドライバー130はサーボコントローラ140により制御される。サーボコントローラ140は第一スピンドルドライバー126と第二スピンドルドライバー128に結合され、スレッドモーター116でOPU114を第一光ディスク122から第二光ディスク124に移動する前に、第一光ディスク122を回転する第一スピンドルモーター101に対してDMO(ドライバーモーター出力)ホールド動作または開ループDAC動作を実行し、またはスレッドモーター116でOPU114を第二光ディスク124から第一光ディスク122に移動する前に、第二光ディスク124を回転する第二スピンドルモーター102に対してDMOホールド動作または開ループDAC動作を実行する。サーボコントローラ140はドライバー読み出し/書き込み制御論理140a、スピンドル制御論理140b、スピンドルコントローラ140c、スレッド制御論理140d、及びスレッド/アクチュエータコントローラ140eを含む。なお、サーボコントローラ140はインターフェイス140fに結合され、コンピュータシステムから制御信号SCを受信する。ドライバー読み出し/書き込み制御論理140aは制御信号SCを受信して、第一光ディスク122と第二光ディスク124の読み出し/書き込み動作を定める。スピンドル制御論理140bはドライバー読み出し/書き込み制御論理140aに結合され、第一スピンドルモーター101と第二スピンドルモーター102のいずれかを制御するようにスピンドルコントローラ140cに指示する。一方、スレッド制御論理140dもドライバー読み出し/書き込み制御論理140aに結合され、スレッドモーター116を制御するようにスレッド/アクチュエータコントローラ140eに指示する。
【0013】
注意すべきは、入力データはDA、DBの2種類に分けられ、第一種類のデータDAは第一光ディスク122と第二光ディスク124に書き込む前に符号化する必要があり、第二種類のデータDBはその必要がない。したがって、図1を再び参照する。第一種類のデータDAがエンコーダ150aと変調器150bで符号化されるのに対して、第二種類のデータDBは第一バッファ150cに直接入力される。その後、第一種類のデータDAと第二種類のデータDBを書き込み方式コントローラ150dとレーザー電力コントローラ150eで第一光ディスク122と第二光ディスク124に書き込む。注意すべきは、エンコーダ150a、変調器150b、第一バッファ150c、書き込み方式コントローラ150d、及びレーザー電力コントローラ150eの動作は当業者に周知のため、ここで説明を省略する。なお、当業者に周知のとおり、OPU114で第一光ディスク122と第二光ディスク124からデータ信号SOを読み出すとき、データ信号SOはRF増幅器160a、復調器160b、デコーダ160c、第二バッファ160dを通過して出力データDoutとして出力される。この動作についてはここで説明を省略する。
【0014】
本発明による光ディスク装置100を理解するためには、下記実施例を参照する。第一光ディスク122と第二光ディスク124は例えばDVDであって(以下は第一光ディスク122と第二光ディスク124をそれぞれ第一DVDと第二DVDと称する)、第一ホールドプレート108と第二ホールドプレート110にそれぞれ乗せられている。注意すべきは、光ディスク装置100がサポートする光ディスク(例えばVCD)であれば、いずれも第一ホールドプレート108と第二ホールドプレート110に載せることができる。また、第一ホールドプレート108と第二ホールドプレート110に載せる光ディスクも同じ形式のものに限らない。
【0015】
本発明による光ディスク装置100では、第一スピンドルモーター101と第二スピンドルモーター102はそれぞれ第一スピンドルドライバー126と第二スピンドルドライバー128により駆動される。したがって、スレッドモーター116でOPU114をスレッド案内棒112の長さL1方向に沿って移動して、第一DVD122と第二DVD124の全領域にアクセスすることができる。スレッドモーター116はスレッドドライバー130により駆動される。図1に示すように、第一スピンドルドライバー126と、第二スピンドルドライバー128と、スレッドドライバー130は周知のメカニズムでサーボコントローラ140により制御される。
【0016】
図2を参照する。図2は図1に示す光ディスク装置100を動作させる方法のフローチャートである。該方法は下記のステップからなる。
【0017】
ステップ202:第一DVD122と第二DVD124が第一ホールドプレート108と第二ホールドプレート110にそれぞれ載せられたトレイ120を光ディスク装置100にロードする。
ステップ204:第一DVD122を起動し、第一DVD122の第一インターフェイスとサーボ関係パラメータをバッファにリストア(保存)する。
ステップ206:第一スピンドルドライバー126に対してDMOホールド動作を実行する。
ステップ208:第二DVD124を起動し、第二DVD124の第二インターフェイスとサーボ関係パラメータをバッファにリストア(保存)する。
ステップ210:第二スピンドルドライバー128に対してDMOホールド動作を実行する。
ステップ212:光ディスク装置100にロードされた第一DVD122または第二DVD124にアクセスするようにOPU114を選択的に移動する。
【0018】
上記ステップ204〜ステップ210では、光ディスク装置100の初期化のために起動動作を実行する。トレイ120が移動して第一DVD122と第二DVD124をそれぞれ積載した第一ホールドプレート108と第二ホールドプレート110を光ディスク装置100にロードするとき、サーボコントローラ140は第一スピンドルドライバー126を起動し、第一スピンドルドライバー126の第一インターフェイスとサーボ関係パラメータをサーボコントローラ140にリストアし、第一スピンドルドライバー126に対してDMOホールド動作または開ループDAC動作を実行する。その後、サーボコントローラ140は第二スピンドルドライバー128を起動し、第二スピンドルドライバー128の第二インターフェイスとサーボ関係パラメータをサーボコントローラ140にリストアし、第二スピンドルドライバー128に対してDMOホールド動作または開ループDAC動作を実行して起動動作を終了する。
【0019】
初期化(起動動作)の完了後、ステップ212に示すように、光ディスク装置100はOPU114を第一DVD122と第二DVD124の間に移動し、第一スピンドルドライバー126と第二スピンドルドライバー128を切り替えることで、種々のデータアクセス動作を実行する。ステップ212において光ディスク装置100には通常、シングルワークとマルチワークという2種類のアクセス動作がある。
【0020】
図3を参照する。図3は図1に示す光ディスク装置100で行われるシングルワーク動作のタイミング図である。図3に示すように、光ディスク装置100は期間T1に第二DVD124を読み出し、期間T2に第一DVD122を読み出す。言い換えれば、期間T1とT2の間に、サーボコントローラ140はまず第二スピンドルドライバー128を制御して期間T1に第二スピンドルモーター102を駆動し、それと同時にOPU114は第二DVD124を連続的に読み出す。期間T1の終了時に、第二DVD124の読み出し動作が終了した後、OPU114はスレッドモーター116により第一DVD122に移動され第一DVD122にアクセスし、サーボコントローラ140は第二スピンドルドライバー128から第一スピンドルドライバー126に切り替わって期間T2に第一スピンドルモーター101を駆動し、それと同時にOPU114は期間T2が終了するまで第一DVD122を連続的に読み出す。
【0021】
図4を参照する。図4は第一DVD122と第二DVD124の間にデータアクセスを切り替える方法のフローチャートである。第一DVD122と第二DVD124の間の切り替えは以下のとおりに行われる。
【0022】
ステップ400:光ディスク(例えば第二DVD124)にアクセスする。
ステップ402:上記光ディスク(例えば第二DVD124)の動作中に目的光ディスク(例えば第一DVD122)へのアクセスを求めるインターフェイス指令を受信する。
ステップ404:現在動作中のスピンドルドライバー(例えば第二スピンドルドライバー128)に対してDMOホールド動作または開ループDAC動作を実行する。
ステップ406:目的スピンドルドライバー(例えば第一スピンドルドライバー126)に切り替える。
ステップ408:バッファからサーボコントローラ140へ目的光ディスク(例えば第一DVD122)のインターフェイスとサーボ関係パラメータをリロードする。
ステップ410:リロードされたインターフェイスとサーボ関係パラメータに基づいて目的光ディスク(例えば第一DVD122)を操作する。
ステップ412:目的光ディスク(例えば第一DVD122)にアクセスする。
【0023】
注意すべきは、本発明による光ディスク装置100のシングルワーク動作は読み出し動作の組み合わせに限らず、その他読み出し/書き込み動作の組み合わせもすべて本発明の範囲に属する。図3に示すように、期間T2、T3の間には読み出し/書き込み動作の組み合わせが起動され、OPU114は第一DVD122を読み出してから第二DVD124を書き込む。期間T3、T4の間には書き込み動作の組み合わせが起動され、OPU114は第二DVD124を書き込んでから第一DVD122を書き込む。期間T4、T5の間には書き込み/読み出し動作の組み合わせが起動され、OPU114は第一DVD122を書き込んでから第二DVD124を読み出す。
【0024】
図5を参照する。図5は図1に示す光ディスク装置100で行われるマルチワーク動作のタイミング図である。図5に示すように、光ディスク装置100は図4に示す方法で第一DVD122と第二DVD124の間に切り替わることによって、期間T1’に第一DVD122と第二DVD124を読み出す。同じく、注意すべきは、本発明による光ディスク装置100のマルチワーク動作は読み出し動作の組み合わせに限らず、その他読み出し/書き込み動作の組み合わせもすべて本発明の範囲に属する。図5に示すように、期間T2’には書き込み動作の組み合わせが起動され、OPU114は第一DVD122と第二DVD124を交互に書き込む。期間T3’には書き込み/読み出し動作の組み合わせが起動され、OPU114は第一DVD122の書き込みと第二DVD124の読み出しを交互に実行する。期間T4’には読み出し/書き込み動作の組み合わせが起動され、OPU114は第一DVD122の読み出しと第二DVD124の書き込みを交互に実行する。
【0025】
上掲実施例では、シングルOPU114はスレッド案内棒112に沿って移動して光ディスク122、124にアクセスする。もっとも、光ディスク装置にロードする光ディスクの枚数は2枚に限らない。例えば別の実施例として、シングルOPUがスレッド案内棒に沿って移動して複数の光ディスク(例えば3枚)にアクセスすることも、本発明の範囲に属する。
【実施例2】
【0026】
図6を参照する。図6は本発明の実施例2による光ディスク装置600を表す説明図である。光ディスク装置600は、第一ホールドプレート608と、第二ホールドプレート610と、スレッド案内棒612と、OPU614と、スレッドモーター616と、トレイモーター6181と、主スピンドルモーター604、第一伝動機構6011、第二伝動機構6021、第一伝動機構6011と第二伝動機構6021に結合された第三伝動機構6031を備えた回転モジュール60aとを含む。
【0027】
図7を参照する。図7は図6に示す光ディスク装置600の側面図である。本実施例では、主スピンドルモーター604は第三伝動機構6031に結合されて第三伝動機構6031を回転する。その後、第三伝動機構6031で第一伝動機構6011と第二伝動機構6021を駆動する。したがって、第一DVD622と第二DVD624はそれぞれ第一伝動機構6011と第二伝動機構6021に回転される。第一ホールドプレート608と第二ホールドプレート610は第一DVD622と第二DVDをそれぞれ積載する。スレッド案内棒612は第一ホールドプレート608と第二ホールドプレート610との間の直線に沿って両者の間に設けられる。OPU614は第一DVD622と第二DVD624に選択的にアクセスする。スレッドモーター616はスレッド案内棒612に移動可能に設けられ、OPU614をロードしてスレッド案内棒612に沿って駆動し、ホールドプレート608、610に載せられた第一DVD622と第二DVD624にアクセスする。トレイモーター6181はトレイ620に結合され、トレイ620を移動して第一DVD622と第二DVD624を光ディスク装置600にロードするか、第一DVD622と第二DVD624を光ディスク装置600からイジェクトする。本実施例では、トレイモーター6181は図6に示すようにトレイドライバー618により制御される。図に示すように、ホールドプレート608、610はトレイ620の上に置かれている。なお、光ディスク装置600は更に、主スピンドルモーター604に結合され、スレッドモーター616でOPU614を第一DVD622から第二DVD624に移動する前に、DMOホールド動作または開ループDAC動作を実行して第三伝動機構6031で第一DVD622を回転し、またはスレッドモーター616でOPU614を第二DVD624から第一DVD622に移動する前に、DMOホールド動作または開ループDAC動作を実行して第三伝動機構6031で第二DVD624を回転ことを可能にするサーボコントローラ640を含む。サーボコントローラ640はドライバー読み出し/書き込み制御論理640a、スピンドル制御論理640b、スピンドルコントローラ640c、スレッド制御論理640d、及びスレッド/アクチュエータコントローラ640eを含む。なお、サーボコントローラ640はインターフェイス640fに結合され、コンピュータシステムから制御信号SCを受信する。ドライバー読み出し/書き込み制御論理640aは制御信号SCを受信して、第一DVD622と第二DVD624の読み出し/書き込み動作を定める。スピンドル制御論理640bはドライバー読み出し/書き込み制御論理640aに結合され、第三伝送機構6031を制御するようにスピンドルコントローラ640cに指示する。一方、スレッド制御論理640dもドライバー読み出し/書き込み制御論理640aに結合され、スレッドモーター616を制御するようにスレッド/アクチュエータコントローラ640eに指示する。注意すべきは、入力データはDA、DBの2種類に分けられ、第一種類のデータDAは第一光ディスク622と第二光ディスク624に書き込む前に符号化する必要があり、第二種類のデータDBはその必要がない。したがって、図1を再び参照する。第一種類のデータDAがエンコーダ650aと変調器650bで符号化されるのに対して、第二種類のデータDBは第一バッファ650cに直接入力される。その後、第一種類のデータDAと第二種類のデータDBを書き込み方式コントローラ650dとレーザー電力コントローラ650eで第一光ディスク622と第二光ディスク624に書き込む。注意すべきは、エンコーダ650a、変調器650b、第一バッファ650c、書き込み方式コントローラ650d、及びレーザー電力コントローラ650eの動作は当業者に周知のため、ここで説明を省略する。なお、当業者に周知のとおり、OPU614で第一光ディスク622と第二光ディスク624からデータ信号SOを読み出すとき、データ信号SOはRF増幅器660a、復調器660b、デコーダ660c、第二バッファ660dを通過して出力データDoutとして出力される。この動作についてはここで説明を省略する。注意すべきは、図1に示す実施例と同じように、サーボコントローラ640は図6に示すようにスピンドルドライバー626でスピンドルモーター604を制御する。
【0028】
図8を参照する。図8は図6に示す光ディスク装置600を動作させる方法のフローチャートである。該方法は下記のステップからなる。
【0029】
ステップ802:第一DVD622と第二DVD624が第一ホールドプレート608と第二ホールドプレート610に載せられたトレイ620を光ディスク装置600にロードする。
ステップ804:第一DVD622を起動し、第一DVD622の第一インターフェイスとサーボ関係パラメータをバッファにリストア(保存)する。
ステップ806:第二DVD624を起動し、第二DVD624の第二インターフェイスとサーボ関係パラメータをバッファにリストア(保存)する。
ステップ808:光ディスク装置600にロードされた第一DVD622または第二DVD624にアクセスするようにOPU614を選択的に移動する。
【0030】
上記ステップ802〜ステップ806では、光ディスク装置600の初期化のために起動動作を実行する。トレイ620が移動して第一DVD622と第二DVD624をそれぞれ積載した第一ホールドプレート608と第二ホールドプレート610を光ディスク装置600にロードするとき、サーボコントローラ640は第一DVD622を起動し、第一DVD622に対応する第一インターフェイスとサーボ関係パラメータをサーボコントローラ640にリストアする。その後、サーボコントローラ640は第二DVD624を起動し、第二DVD624に対応する第二インターフェイスとサーボ関係パラメータをサーボコントローラ640にリストアして起動動作を終了する。
【0031】
図1に示す実施例と同じように、光ディスク装置600はOPU614を第一DVD622と第二DVD624の間に移動して種々のデータアクセス動作を実行し、すなわち上掲シングルワーク動作とマルチワーク動作を実行する。シングルワーク動作とマルチワーク動作は図1、図3、図5で既に説明されているので、ここで説明を省略する。
【0032】
図9を参照する。図9は図6に示す第一DVD622と第二DVD624の間のデータアクセスを切り替える方法のフローチャートである。第一DVD622と第二DVD624の間の切り替えは以下のとおりに行われる。
【0033】
ステップ900:光ディスク(例えば第二DVD624)にアクセスする。
ステップ902:上記光ディスク(例えば第二DVD624)の動作中に目的光ディスク(例えば第一DVD622)へのアクセスを求めるインターフェイス指令を受信する。
ステップ904:目的光ディスク(例えば第一DVD622)に切り替える。
ステップ906:バッファからサーボコントローラ640へ目的光ディスク(例えば第一DVD622)のインターフェイスとサーボ関係パラメータをリロードする。
ステップ908:リロードされたインターフェイスとサーボ関係パラメータに基づいて目的光ディスク(例えば第一DVD622)を操作する。
ステップ910:目的光ディスク(例えば第一DVD622)にアクセスする。
【0034】
注意すべきは、上記ステップ900からステップ910に示す第一DVD622と第二DVD624の切替動作は前記ステップ400からステップ412に示す切替動作と類似するので、詳しい説明はここで省略する。
【0035】
上掲実施例では、光ディスク装置にロードする1枚の光ディスク(例えば第二光ディスク)は例えばデータ大量保存用の二層書き換え型DVD、DVD−RAM、二層書き換え型BD(ブルーレイディスク)である。一般に、二層書き換え型DVDの書き込み許容回数は1000回であり、DVD−RAMと二層書き換え型BDの書き込み許容回数は1000回以上である。したがって、光ディスク装置にロードする1枚の光ディスクを永久記憶素子として利用する場合(例えば、光ディスク装置にロードする二層書き換え型DVD、DVD−RAM、二層書き換え型BDを光ディスク装置から取り出さない場合)では、OPC(最適電力校正)データまたは他の校正データなどの関連ディスクパラメータは、光ディスク装置の製造時に不揮発性記憶装置(例えばフラッシュメモリ)に保存することができる。この場合、永久記憶装置として利用される光ディスクに対して起動校正とOPCを実行しなくてもよく、光ディスクは従来のHDD(ハードディスクドライブ)と同じようにデータバッファとして利用することができる。例えば、二層書き換え型BDは50GBの容量を有し、10.6枚(50GB/4.7GB)のDVDの内容を収録することができる。また、他のデザインとしては、光ディスクのデータ記憶領域の一部をシステムアプリケーションに割り当てることができる。例えば、光ディスクのデータ記憶領域の一部で従来のEEPROMに取って代わってOPCヒストリー、自動書き込み方式テーブル、バックアップ電力曲線などを記憶する。
【0036】
以上は本発明に好ましい実施例であって、本発明の実施の範囲を限定するものではない。よって、当業者のなし得る修正、もしくは変更であって、本発明の精神の下においてなされ、本発明に対して均等の効果を有するものは、いずれも本発明の特許請求の範囲に属するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明は光ディスク装置に適用されるので、産業上利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施例1による光ディスク装置を表す説明図である。
【図2】図1に示す光ディスク装置を動作させる方法のフローチャートである。
【図3】図1に示す光ディスク装置で行われるシングルワーク動作のタイミング図である。
【図4】第一DVDと第二DVDの間でデータアクセスを切り替える方法のフローチャートである。
【図5】図1に示す光ディスク装置で行われるマルチワーク動作のタイミング図である。
【図6】本発明の実施例2による光ディスク装置を表す説明図である。
【図7】図6に示す光ディスク装置の側面図である。
【図8】図6に示す光ディスク装置を動作させる方法のフローチャートである。
【図9】図6に示す第一DVDと第二DVDの間でデータアクセスを切り替える方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0039】
10a、60a 回転モジュール
100、600 光ディスク装置
101 第一スピンドルモーター
102 第二スピンドルモーター
108、608 第一ホールドプレート
110、610 第二ホールドプレート
112、612 スレッド案内棒
114、614 OPU
116、616 スレッドモーター
120、620 トレイ
122、622 第一光ディスク
124、624 第二光ディスク
126 第一スピンドルドライバー
128 第二スピンドルドライバー
118、618 トレイドライバー
130、630 スレッドドライバー
140、640 サーボコントローラ
140a、604a ドライバー読み出し/書き込み制御論理
140b、640b スピンドル制御論理
140c、640c スピンドルコントローラ
140d、640d スレッド制御論理
140e、604e スレッド/アクチュエータコントローラ
140f、640f インターフェイス
150a、650a エンコーダ
150b、650b 変調器
150c、650c 第一バッファ
150d、650d 書き込み方式コントローラ
150e、650e レーザー電力コントローラ
160a、660a RF増幅器
160b、660b 復調器
160c、660c デコーダ
160d、660d 第二バッファ
604 主スピンドルモーター
626 スピンドルドライバー
1181、6181 トレイモーター
6011 第一伝動機構
6021 第二伝動機構
6031 第三伝動機構
SC 制御信号
DA、DB データ
Dout 出力データ
SO データ信号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光ディスク装置であって、
複数の光ディスクを回転する回転モジュールと、
少なくとも第一ホールドプレートと第二ホールドプレートを含んだ、光ディスクをロードするための複数のホールドプレートと、
第一ホールドプレートと第二ホールドプレートとの間の直線に沿って両者の間に設けられたスレッド案内棒と、
光ディスクにアクセスする光学ピックアップユニット(OPU)と、
スレッド案内棒に移動可能に設けられ、OPUをロードしてスレッド案内棒に沿って駆動し、ホールドプレートに載せられた各光ディスクにアクセスするスレッドモーターとを含むことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
前記回転モジュールは更に、
第一ホールドプレートに載せられた第一光ディスクを回転する第一スピンドルモーターと、
第二ホールドプレートに載せられた第二光ディスクを回転する第二スピンドルモーターとを含むことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項3】
前記光ディスク装置は更に、
第一スピンドルモーターと第二スピンドルモーターに結合され、スレッドモーターでOPUを第一光ディスクから第二光ディスクへ移動する過程において、DMO(ドライバーモーター出力)ホールド動作または開ループDAC動作を実行して第一スピンドルモーターで第一光ディスクを回転するサーボコントローラを含むことを特徴とする請求項2に記載の光ディスク装置。
【請求項4】
前記回転モジュールは更に、
第一伝動機構と、
第二伝動機構と、
第一伝動機構と第二伝動機構に結合され、第一光ディスクと第二光ディスクを回転するスピンドルモーターとを含むことを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項5】
前記光ディスク装置は更に、スピンドルモーターに結合され、スレッドモーターでOPUを第一光ディスクから第二光ディスクへ移動する過程において、DMOホールド動作または開ループDAC動作を実行してスピンドルモーターで第一光ディスクを回転するサーボコントローラを含むことを特徴とする請求項4に記載の光ディスク装置。
【請求項6】
光ディスク装置を操作する方法であって、
第一光ディスクを起動し、第一光ディスクの第一インターフェイスとサーボ関係パラメータをバッファにリストアする段階と、
第一光ディスクに対してDMOホールド動作または開ループDAC動作を実行する段階と、
第二光ディスクを起動する段階と、
第二光ディスクの第二インターフェイスとサーボ関係パラメータをバッファにリストアする段階と、
第二スピンドルドライバーに対してDMOホールド動作を実行する段階とを含むことを特徴とする光ディスク装置の操作方法。
【請求項7】
光ディスク装置を操作する方法であって、
第二光ディスクにアクセスするときに第一光ディスクにアクセスするためのインターフェイス指令を受信する段階と、
第二光ディスクに対してDMOホールド動作または開ループDAC動作を実行する段階と、
第一光ディスクへのアクセスに切り替える段階と、
バッファから第一光ディスクの第一インターフェイスとサーボ関係パラメータをリロードし、第一光ディスクにアクセスする段階とを含むことを特徴とする光ディスク装置の操作方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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