説明

複数の自由度を有する可動インターフェイス構造

【課題】回動または傾斜ならびにピッチおよびヨー運動に対する自由度を与え、このようにして可動インターフェイス構造と接続されたリンク機構または工具にこれらの自由度を賦与する可動インターフェイスシステムを提供すること。
【解決手段】リンク機構または作業工具が取り付けられている可動インターフェイス構造に対して、ロールに対する自由度ならびに従来のピッチおよびヨーまたは揺動運動制御を与える作業車両用の可動インターフェイスシステム。バックホウ用の可動インターフェイス構造は、揺動枠である。ロール、ピッチおよびヨー運動は、作業車両に対するものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、作業車両用の作業工具の確実な位置調整に関する。より具体的には、本発明は、たとえば、複数の自由度を有するバックホウ用の揺動枠などのインターフェイス構造を確実に制御するための方法、システムおよび装置に関する。この制御方式はまた、バックホウのブーム、および最終的には作業工具により多くの自由度を与える。
【背景技術】
【0002】
作業車両は、車体枠に対して工具およびリンク機構の少なくとも1つを操作するための可動インターフェイス構造を一般に備える。リンク機構は、1つの枢動自由度を有する可動インターフェイス構造に通常取り付けられているが、可動インターフェイス構造も車体枠に関する1つの枢動自由度を有するため、追加の自由度を有して運動することもできる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
バックホウは、それを通じてリンク機構およびバックホウ工具が車体枠と接続される可動インターフェイス構造を備える。この可動インターフェイス構造は、適切には揺動枠と呼ばれ、車両に対して1つの枢動自由度、すなわちヨーまたは揺動運動に通常制限されている。ブームは、揺動枠に枢動自在に取り付けられ、揺動枠に対して1つの枢動自由度、すなわちピッチに通常制限されている。リンク機構の他のすべての部品は、一般に、それに取り付けられている他の部品に対してピッチ運動に制限されている。したがって、車体枠に対する作業工具の運動は、ヨー、ピッチおよび並進運動に制限されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記で議論したように、揺動枠と車体枠の間、およびバックホウリンク機構の他のすべての要素の間の取付け部の性質により、全体的な運動は、車体枠に対するリンク機構または作業工具のいかなる部分に対しても、ヨー、ピッチおよび並進運動に制限される。このことは、たとえば、オペレータがある横向きの方向に溝を掘削することを望むときなど、側方掘削が必要とされているとき、困難に至る。作業工具に所与の深さを提供するために、より長く、大きなリンク機構部品に至ることがある。より長く、大きなリンク機構部品は、より重く、長い作業車両に対する重量分布問題を結果として生じさせる。このことは、作業車両に対する燃料の非効率性および比較的厄介な操作に変わる。
【0005】
本明細書で提供されるのは、回動または傾斜ならびにピッチおよびヨー運動に対する自由度を与え、このようにして可動インターフェイス構造と接続されたリンク機構または工具にこれらの自由度を賦与する可動インターフェイスシステムである。このことは、それらの長さを確実に変更する能力を有するいくつかの鉛直方向に剛性の長手方向部材の使用を通じて達成される。各長手方向部材は、その第1の端部および第2の端部でそれぞれ、車体枠および可動インターフェイス構造に複数の自由度を有して枢動自在に取り付けられている。
【0006】
本発明の実施形態を以下の図面を参照にして詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
図12は、本発明がその中で使用されることができる従来型の作業車両10を示している。図12に示した特定の作業車両10は、通常二重の機能を有するローダー・バックホウである。図示した特定の作業車両10の機能は、バックホウおよびローダーの機能である。作業車両10は、運転台11、車体枠20、可動インターフェイスシステム30、バックホウ部分39およびローダー部分60を備える。これは、当技術分野で公知である方式で地面に沿って推進する推進システム(図示せず)と同様に車輪12および13も備える。
【0008】
可動インターフェイスシステム30は、可動インターフェイス構造すなわち揺動枠31と、2つの揺動枠固定部32および33と、2つの油圧シリンダ35とを備える従来型のシステムである。揺動枠31は、ヨーおよび揺動運動のみが可能であるように枢動自在に拘束されている、すなわち、従来型の揺動枠31は、固定部32および33が枠20に堅固に取り付けられた剛性の部材であり、2つの油圧シリンダ35が、固定された枢動点32aおよび33aによって画定され、車体枠20に堅固に取り付けられた枢動軸30bの両側にあるため、従来型の揺動枠31は、軸31c回りの枢動運動に拘束される。
【0009】
作業車両10のバックホウ部分は、バケット50およびリンク機構40を備える。リンク機構は、ブーム41およびアーム42を備える。ブーム41の第1の端部は、揺動枠に対するピッチ方向の単一の自由度を有して、枢軸31aで揺動枠に枢動自在に接続されている。ブーム41の第2の端部は、アーム42に対するピッチ方向の単一の自由度を有して、枢軸41aでアーム42の第1の端部と枢動自在に接続されている。アーム42の第2の端部は、バケットに対するピッチ方向の単一の自由度を有して、枢軸42aでバケットと枢動自在に接続されている。
【0010】
この種の構成は、リンク機構40の枠20に対する回動および傾斜運動を許さず、したがって、たとえば、側方向に溝を掘ることなどのいくつかのタイプの動作を困難から不可能にする。実際、従来型のバックホウでは、作業車両10全体を所望の掘削角度に傾斜させることなしに、傾斜した溝を掘ることを行うことができない。また、枢動点32aおよび33aが車体枠20に対して空間内で固定され、それらの位置が、車体枠20と一体化された剛性の通常重い揺動枠固定部32および33によって決定されているため、このタイプの従来型の可動インターフェイスシステムが、より大きな枢動自由度を可能にするように容易に修正されることができないことは、容易に明らかである。
【0011】
図1は、本発明の例示的な実施形態が使用されているローダー・バックホウ100を示している。ローダー・バックホウ100のバックホウ部分は、第1の端部40aおよび第2の端部40bを有するリンク機構40と、作業工具すなわちバケット50と、可動インターフェイスシステム300とを備える。可動インターフェイスシステム300は、可動インターフェイス構造すなわち揺動枠310と、揺動枠固定部320と、4つの油圧シリンダ330a〜dとを備える。揺動枠固定部320は、ボール部分321を備え、揺動枠310は、ボール部分を受けて、ボール・ジョイント323を形成するのに適したソケット部分313を備える。ボール・ジョイント323は、空間内で固定され、揺動枠310に3つの回転自由度を与える。油圧シリンダ330a〜dのそれぞれは、第1のシリンダ端部331a〜dでそれぞれ車体枠200に、第2のシリンダ端部332a〜dでそれぞれ可動インターフェイス構造310に、球形のブッシング333を介して枢動自在に接続されている。したがって、本発明のこの特定の実施形態では、油圧シリンダ330a〜dのそれぞれについて各接続部331a〜dおよび332a〜dで3つの枢動自由度がある。本実施形態の油圧シリンダ330a〜dは、角度α1がα2と等しくなく、α3がα4と等しくないように構成されている。このことは、油圧シリンダ330a〜dのそれぞれが、単独に方向付けられ、それによって可動インターフェイスシステム300の全体的な安定性を増加させる。バックホウ部分40は、揺動枠31のバックホウ部分と同様な方式で揺動枠310に付いている。第1の端部40aが、枢軸311で揺動枠310に取り付けられ、第2の端部40bが、枢軸42aでバケット50に取り付けられている。
【0012】
図3から6に示すように、このような構成は、油圧シリンダ331a〜dの長さの確実な変更の制御を介して揺動枠310のロール、ヨーおよびピッチ運動の制御を可能にするのに十分な回転自由度を与える。この特定の実施形態は、各油圧シリンダ331a〜dそれぞれのための変位制御バルブ329a〜dとのハードな、すなわち固定された、電磁気、機械または油圧接続部を備えるコントローラ340と結合された1つまたは複数の従来型のレバーまたはジョイスティック21を操作するオペレータによって、いくらか原始的な方式で制御されてもよい。しかし、可動インターフェイス構造310の運動および位置に対するより複雑な制御を得るために、コントローラ340は、プログラム可能であり、ロール、ピッチおよびヨー運動を行うことでの油圧シリンダ331a〜dに対する、より精細な制御ならびにより調整された作動力を提供するように、プログラムされなければならない。
【0013】
本明細書のこの実施形態に説明されている回転自由度を有する複数のシリンダを備える構造を操作するための既存の方程式およびコンピュータ・プログラムがある。しかし、このようなプログラムおよび方程式は、試験施設での試験作業のために主に使用される。これらは、それぞれの個別の作業車両に適応されなければならない。したがって、完成されたプログラムは、他では使用可能でないことがあるが、当業者はジョイスティック21などの1つまたは複数の制御デバイスを介して可動インターフェイス構造310の複雑な操作を可能にするコントローラ340用の制御プログラムを、過度の困難すなわち実験なしで、開発することができる。
【0014】
図7は、固定部が、車体枠210に堅固に取り付けられた油圧シリンダ501である可動インターフェイスシステム500の実施形態を示している。この構成は、車体枠210から遠ざかる可動インターフェイス構造310の伸縮または運動を許している。
【0015】
図8は、ロール、ピッチおよびヨー方向のみの枢動自由度を有して車体枠400と接続された固定部601および602としての2つの油圧シリンダを有する可動インターフェイスシステム600の実施形態を示している。この特定の実施形態は、ピッチ、ヨーおよびロール方向での揺動枠610に対する枢動自由度を許すが、固定部601および602からの調整された運動を必要とする。
【0016】
図9は、可動インターフェイス構造710のソケット部分701が取外し可能である可動インターフェイスシステム700の実施形態を示している。図10は、可動インターフェイス構造810が取外し可能な球形部分801であり、固定部850がソケット部分である、可動インターフェイスシステム800の代替実施形態を示している。
【0017】
図11は、図1から10に示されている他のすべての揺動枠とは異なる揺動枠910の一部に固定部901が配置されている可動インターフェイスシステム900の別の実施形態を示している。
【0018】
図示した実施形態を説明してきたが、様々な修正が、特許請求の範囲で定義されたような本発明の範囲を逸脱することなく行うことができることが明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の例示的な実施形態を示す作業車両の後端部の側面図である。
【図2】図1に示す可動インターフェイス構造、すなわち揺動枠を示す図である。
【図3】揺動枠およびリンク機構に対するピッチ運動を示す図1の車両の側面図である。
【図4】揺動枠およびリンク機構に対する回動または傾斜運動を示す図1の車両の後部端面図である。
【図5】本発明のためのヨーまたは揺動運動を示す作業車両の傾斜図である。
【図6】本発明の例示的な実施形態を示す図である。
【図7】固定部として油圧シリンダを有する可動インターフェイスシステムの実施形態を示す図である。
【図8】固定部として2つの油圧シリンダを有する可動インターフェイスシステムの実施形態を示す図である。
【図9】可動インターフェイス構造のソケット部分が取外し可能である可動インターフェイスシステムの実施形態を示す図である。
【図10】固定部がソケット部分を有し、前記可動インターフェイス構造が、取外し可能な球形部分を有する可動インターフェイスシステムの実施形態を示す図である。
【図11】可動インターフェイスシステムの別の実施形態を示す図である。
【図12】従来型の揺動枠を有する作業車両の側面図である。
【符号の説明】
【0020】
10 作業車両
11 運転台
12、13 車輪
20、200、210、400 車体枠
21 レバー、ジョイスティック
30、300、500、600、700、800、900 可動インターフェイスシステム
30b 枢動軸
31、310、610、910 揺動枠
31a、41a、42a、311 枢軸
31c 軸
32、33、320 揺動枠固定部
32a、33a 枢動点
35、330a〜d、331a〜d、501 油圧シリンダ
39 バックホウ部分
40 リンク機構
40a、40b 端部
41 ブーム
42 アーム
50 バケット
60 ローダー部分
100 ローダー・バックホウ
321 ボール部分
313 ソケット部分
323 ボール・ジョイント
329a〜d 変位制御バルブ
330 シリンダ端部
333 球形のブッシング
340 コントローラ
701 ソケット部分
710、810 可動インターフェイス構造
601、602、850、901 固定部
801 球形部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体枠と、第1のリンク機構端部および第2のリンク機構端部を有するリンク機構と、作業工具とを備える、作業車両用の可動インターフェイスシステムであって、前記可動インターフェイスシステムが、
前記車体枠に取り付けられ、球形部分を有する少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部と、
ボール・ジョイントを形成するために前記球形部分を受けるのに適した少なくとも1つのソケット部分を有する可動インターフェイス構造と、
第1の構成要素端部および第2の構成要素端部を有する少なくとも2つの半径方向に剛性の長手方向に調節可能な構成要素とを備え、前記少なくとも2つの長手方向に調節可能な構成要素が、必要に応じてその長さを確実に変更することが可能であり、前記第1の構成要素端部が、前記車体枠に枢動自在に取り付けられ、前記第2の構成要素端部が前記可動インターフェイス構造に枢動自在に取り付けられ、前記第1のリンク機構端部が前記揺動枠に取り付けられ、前記第2のリンク機構端部が前記作業工具に取り付けられている可動インターフェイスシステム。
【請求項2】
前記可動インターフェイス構造が、揺動枠を備え、前記少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部が、少なくとも1つの揺動枠固定部を備える請求項1に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項3】
前記第1の端部が、第1の少なくとも1つの枢動自由度を有して前記車体枠に枢動自在に取り付けられ、前記第2の端部が、第2の少なくとも1つの枢動自由度を有して前記揺動枠に枢動自在に取り付けられている請求項2に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項4】
前記第1および第2の少なくとも1つの枢動自由度のそれぞれが、ピッチ運動およびヨー運動の少なくとも1つを含む請求項3に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項5】
前記第1の少なくとも1つの枢動自由度が、ピッチ運動、ヨー運動およびロール運動を含む請求項3に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項6】
前記第2の少なくとも1つの枢動自由度が、ピッチ運動、ヨー運動およびロール運動を含む請求項3に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項7】
前記少なくとも2つの長手方向に調節可能な構成要素が、油圧シリンダである請求項2に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項8】
前記油圧シリンダが、球形のブッシングを介して前記車体枠に取り付けられている請求項7に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項9】
前記油圧シリンダが、球形のブッシングを介して前記揺動枠に取り付けられている請求項7に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項10】
前記少なくとも1つの揺動枠固定部が、金属の中実部片を備える請求項2に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項11】
前記少なくとも1つの揺動枠固定部が、調節可能な長さを有する請求項2に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項12】
前記少なくとも1つの揺動枠固定部が、油圧シリンダである請求項11に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項13】
前記少なくとも1つの揺動枠固定部が、前記車体枠に堅固に取り付けられている請求項11に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項14】
前記少なくとも1つの揺動枠固定部が、第3の少なくとも1つの自由度を有して前記車体枠に枢動自在に取り付けられている請求項2に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項15】
前記少なくとも1つの揺動枠固定部が、2つの揺動枠固定部を備える請求項14に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項16】
制御デバイスおよびコントローラをさらに備え、前記コントローラが、前記制御デバイスの操作の際、それらの長さを調節された方式で確実に変更するために、前記少なくとも2つの長手方向に調節可能な構成要素を方向付ける、請求項2に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項17】
前記少なくとも2つの長手方向に調節可能な構成要素が、前記揺動枠に必要に応じてピッチ、ロールおよびヨーの少なくとも1つを生じさせるためにそれらの長さを確実に変更する、請求項16に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項18】
前記作業車両が、車体枠と、第1のリンク機構端部および第2のリンク機構端部を有するリンク機構と、作業工具と、可動インターフェイス構造固定部を備える、作業車両用の可動インターフェイス構造であって、前記可動インターフェイス構造固定部が、前記車体枠に取り付けられ、球形部分を有し、前記可動インターフェイス構造が、車両への組立の際、車体枠に対して複数の枢動自由度を有し、前記第1のリンク機構端部が、前記可動インターフェイス構造に取り付けられ、前記第2のリンク機構端部が、前記作業工具に取り付けられ、前記可動インターフェイス構造が、
一体化された構造を備え、前記一体化された構造が、
ボール・ジョイントを形成するために前記球形部分と対合するのに適したソケットと、
少なくとも2つの半径方向に剛性の、長手方向に調節可能な構成要素の端部に枢動自在に取り付けるのに適した少なくとも2つの取付け領域とを備える可動インターフェイス構造。
【請求項19】
前記ソケット部分が、取外し可能である請求項18に記載の可動インターフェイス構造。
【請求項20】
前記少なくとも2つの取付け領域が、4つの取付け領域を備える請求項18に記載の可動インターフェイス構造。
【請求項21】
前記作業車両が、車体枠と、第1のリンク機構端部および第2のリンク機構端部を有するリンク機構と、作業工具と、可動インターフェイス構造取付け部品とを備える、作業車両用の可動インターフェイス構造であって、前記可動インターフェイス構造取付け部品が、前記車体枠に取り付けられ、ソケット部分を有し、前記可動インターフェイス構造が、前記車両への組立の際、前記車体枠に対して複数の枢動自由度を有し、前記第1のリンク機構端部が、前記可動インターフェイス構造に取り付けられ、前記第2のリンク機構端部が、前記作業工具に取り付けられ、前記可動インターフェイス構造が、
一体化された構造を備え、前記一体化された構造が、
ボール・ジョイントを形成するために前記ソケット部分と対合するのに適した球形部分と、
少なくとも2つの半径方向に剛性の、長手方向に調節可能な構成要素の端部に枢動自在に取り付けるのに適した少なくとも2つの取付け領域とを備える可動インターフェイス構造。
【請求項22】
前記球形部分が、取外し可能である請求項21に記載の可動インターフェイス構造。
【請求項23】
前記少なくとも2つの取付け領域が、4つの取付け領域を備える請求項21に記載の可動インターフェイス構造。
【請求項24】
車体枠と、第1のリンク機構端部および第2のリンク機構端部を有するリンク機構とを備え、前記リンク機構が、ブームと、前記ブームに対して複数の自由度を与える可動インターフェイスシステムを備え、前記可動インターフェイスシステムが、
前記車体枠に取り付けられ、球形部分を有する少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部と、
ボール・ジョイントを形成するために前記球形部分を受けるのに適した少なくとも1つのソケット部分を有する可動インターフェイス構造と、
少なくとも2つの垂直方向に剛性の長手方向に延びる構成要素とを備え、前記少なくとも2つの長手方向に延びる構成要素が、必要に応じてその長さを確実に変更することが可能であり、前記少なくとも2つの長手方向に延びる構成要素のそれぞれの前記第1の端部が、前記車体枠に枢動自在に取り付けられ、前記少なくとも2つの長手方向に延びる構成要素のそれぞれの前記第2の端部が、前記可動インターフェイス構造に枢動自在に取り付けられ、前記ブームが、前記可動インターフェイス構造に枢動自在に取り付けられている作業車両。
【請求項25】
前記可動インターフェイス構造が、揺動枠を備え、前記可動インターフェイス構造固定部が、少なくとも1つの揺動枠固定部を備える請求項24に記載の作業車両。
【請求項26】
前記第1の端部が、少なくとも1つの第1の枢動自由度を有して前記車体枠に枢動自在に取り付けられ、前記第2の端部が、第2の平面での少なくとも1つの第2の枢動自由度を有して前記揺動枠に枢動自在に取り付けられている請求項25に記載の作業車両。
【請求項27】
前記少なくとも1つの第1の枢動自由度が、ピッチ運動を含み、前記少なくとも1つの第2の枢動自由度が、ヨー運動を含む請求項26に記載の作業車両。
【請求項28】
前記少なくとも1つの第1の枢動自由度が、ヨー運動を含み、前記少なくとも1つの第2の枢動自由度が、ピッチ運動を含む請求項26に記載の作業車両。
【請求項29】
前記少なくとも1つの第1の枢動自由度が、ピッチ運動、ヨー運動およびロール運動を含む請求項26に記載の作業車両。
【請求項30】
前記少なくとも1つの第2の枢動自由度が、ピッチ運動、ヨー運動およびロール運動を含む請求項26に記載の作業車両。
【請求項31】
前記少なくとも2つの長手方向構成要素が、油圧シリンダである請求項24に記載の作業車両。
【請求項32】
前記油圧シリンダが、球形のブッシングを介して前記車体枠に取り付けられている請求項31に記載の作業車両。
【請求項33】
前記油圧シリンダが、球形のブッシングを介して前記揺動枠に取り付けられている請求項31に記載の作業車両。
【請求項34】
前記少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部が、金属の中実部片を備える請求項24に記載の作業車両。
【請求項35】
前記少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部が、調節可能な長さを有する請求項24に記載の作業車両。
【請求項36】
前記少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部が、少なくとも1つの油圧シリンダを備える請求項35に記載の作業車両。
【請求項37】
制御デバイスおよびコントローラをさらに備え、前記コントローラが、前記制御デバイスの操作の際、それらの長さを調節された方式で確実に変更するために、前記少なくとも2つの長手方向に調節可能な構成要素を方向付ける、請求項25に記載の作業車両。
【請求項38】
前記少なくとも2つの長手方向に調節可能な構成要素が、揺動枠に必要に応じてピッチ、ロールおよびヨーの少なくとも1つを生じさせるためにそれらの長さを確実に変更する、請求項37に記載の作業車両。
【請求項39】
少なくとも2つの油圧シリンダと、車体枠と、リンク機構と、可動インターフェイスと、可動インターフェイス取付け部品とを備え、前記可動インターフェイスが、複数の運動自由度を有し、前記車体枠が、前記可動インターフェイス取付け部品に取り付けられ、前記可動インターフェイス取付け部品が、球形の部分を有し、前記リンク機構が、前記可動インターフェイスに取り付けられ、前記可動インターフェイスが、
一体化された構造を備え、前記一体化された構造が、
ボール・ジョイントを形成するために前記球形部分と対合するのに適したソケットと、
少なくとも2つの取付け領域とを備え、前記少なくとも2つの取付け領域のそれぞれが、少なくとも1つの枢動自由度を有して前記少なくとも2つの油圧シリンダの1つを取り付けるのに適している作業車両。
【請求項40】
前記球形部分が取外し可能である請求項39に記載の作業車両。
【請求項41】
前記ソケット部分が取外し可能である請求項39に記載の作業車両。
【請求項42】
少なくとも2つの油圧シリンダと、車体枠と、リンク機構と、可動インターフェイスと、可動インターフェイス取付け部品とを備え、前記可動インターフェイスが、複数の運動自由度を有し、前記車体枠が、少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部に取り付けられ、前記少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部がソケット部分を有し、前記リンク機構が、前記可動インターフェイスに取り付けられ、前記可動インターフェイスが、
一体化された構造を備え、前記一体化された構造が、
ボール・ジョイントを形成するために前記ソケット部分と対合するのに適した球形部分と、
少なくとも2つの取付け領域とを備え、前記少なくとも2つの取付け領域のそれぞれが、少なくとも1つの枢動自由度を有して前記少なくとも2つの油圧シリンダの1つを取り付けるのに適している作業車両。
【請求項43】
前記球形部分が取外し可能である請求項42に記載の作業車両。
【請求項44】
前記球形部分が取外し可能である請求項42に記載の作業車両。
【請求項45】
前記作業車両が、車体枠と、少なくともブームおよびアームを備える、第1のリンク機構端部および第2のリンク機構端部を有するリンク機構と、作業工具とを備える、作業車両用の可動インターフェイスシステムであって、前記可動インターフェイスシステムが、
前記車体枠に取り付けられ、球形部分を有する少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部と、
ボール・ジョイントを形成するために前記球形部分を受けるのに適した少なくとも1つのソケット部分を有する可動インターフェイス構造と、
第1の構成要素端部および第2の構成要素端部を有する4つの半径方向に剛性の長手方向に調節可能な構成要素とを備え、前記少なくとも2つの長手方向に調節可能な構成要素が、必要に応じてその長さを確実に変更することが可能であり、前記第1の構成要素端部が、前記車体枠に枢動自在に取り付けられ、前記第2の構成要素端部が前記可動インターフェイス構造に枢動自在に取り付けられ、前記第1のリンク機構端部が前記揺動枠に取り付けられ、前記第2のリンク機構端部が前記作業工具に取り付けられている可動インターフェイスシステム。
【請求項46】
前記第1の構成要素端部が、3つの枢動自由度を有して前記車体枠に枢動自在に取り付けられ、前記第2の構成要素端部が、3つの枢動自由度を有して前記揺動枠に枢動自在に取り付けられている請求項45に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項47】
前記少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部が、第1の固定部端部および第2の固定部端部を有する少なくとも1つの油圧シリンダを備え、前記第1の固定部端部が、前記車体枠に堅固に取り付けられ、前記第2の固定部端部が、3つの枢動自由度を有して、前記可動インターフェイス構造に枢動自在に取り付けられている請求項46に記載の可動インターフェイスシステム。
【請求項48】
前記少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部が、第1の固定部端部および第2の固定部端部を有する少なくとも1つの油圧シリンダを備え、前記第1の固定部端部が、3つの枢動自由度を有して前記車体枠に枢動自在に取り付けられ、前記第2の固定部端部が、3つの枢動自由度を有して前記可動インターフェイス構造に枢動自在に取り付けられている請求項46に記載の可動インターフェイス構造。
【請求項49】
前記4つの長手方向に調節可能な構成要素のそれぞれおよび前記少なくとも1つの油圧シリンダが、単独の角度方向を有する請求項48に記載の可動インターフェイス構造。
【請求項50】
車体枠と、可動インターフェイスシステムと、少なくともブームおよびアームを備える、第1のリンク機構端部および第2のリンク機構端部を有するリンク機構と、作業工具とを備え、前記可動インターフェイスシステムが、
前記車体枠に取り付けられ、球形部分を有する少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部と、
ボール・ジョイントを形成するために前記球形部分を受けるのに適した少なくとも1つのソケット部分を有する可動インターフェイス構造と、
第1の構成要素端部および第2の構成要素端部を有する4つの半径方向に剛性の長手方向に調節可能な構成要素とを備え、前記少なくとも2つの長手方向に調節可能な構成要素が、必要に応じてその長さを確実に変更することが可能であり、前記第1の構成要素端部が、前記車体枠に枢動自在に取り付けられ、前記第2の構成要素端部が、前記可動インターフェイス構造に枢動自在に取り付けられ、前記第1のリンク機構端部が、前記揺動枠に取り付けられ、前記第2のリンク機構端部が、作業工具に取り付けられている作業車両。
【請求項51】
前記第1の構成要素端部が、3つの枢動自由度を有して前記車体枠に枢動自在に取り付けられ、前記第2の構成要素端部が、3つの枢動自由度を有して前記揺動枠に枢動自在に取り付けられている請求項50に記載の作業車両。
【請求項52】
前記少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部が、第1の固定部端部および第2の固定部端部を有する少なくとも1つの油圧シリンダを備え、前記第1の固定部端部が、前記車体枠に堅固に取り付けられ、前記第2の固定部端部が、3つの枢動自由度を有して、前記可動インターフェイス構造に枢動自在に取り付けられている請求項51に記載の作業車両。
【請求項53】
前記少なくとも1つの可動インターフェイス構造固定部が、第1の固定部端部および第2の固定部端部を有する少なくとも1つの油圧シリンダを備え、前記第1の固定部端部が、3つの枢動自由度を有して前記車体枠に枢動自在に取り付けられ、前記第2の固定部端部が、3つの枢動自由度を有して前記可動インターフェイス構造に枢動自在に取り付けられている請求項51に記載の作業車両。
【請求項54】
前記4つの長手方向に調節可能な構成要素のそれぞれおよび前記少なくとも1つの油圧シリンダが、単独の角度方向を有する請求項53に記載の作業車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2006−9568(P2006−9568A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−166546(P2005−166546)
【出願日】平成17年6月7日(2005.6.7)
【出願人】(591005165)ディーア・アンド・カンパニー (109)
【氏名又は名称原語表記】DEERE AND COMPANY
【Fターム(参考)】