説明

複数の遊技用端末装置により参加可能な多人数参加型のゲームマシン

【課題】カードゲームに無知な遊技者であっても、カードゲームを楽しめるゲームマシンを提供する。
【解決手段】メイン表示装置10に、複数のトランプカードを表示し、カードゲーム(バカラ)を実行すると共に、複数のゲーム装置2に対してデータ通信可能にする。そして、ゲーム装置2によるカードゲームへの参加を受け付け、1枚以上のカードを組み合せた対戦カードを、「Player」と「Banker」との一対表示し、対戦カードの優劣を表す画像データを取得し、メイン表示装置10を制御して、取得した画像データに基づいたボクシングの画像を表示し、「Player」と「Banker」とのカードの優劣に応じて勝敗を決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多数の遊技者が参加する多人数参加型のゲームマシンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
多数の遊技者が参加する多人数参加型のゲームマシン(通称、マスゲーム機)が従来から知られている(特許文献1〜3参照)。マスゲーム機は、大型のディスプレイが設けられた遊技機本体と、遊技機本体に接続され、小型のディスプレイが設けられた複数の遊技用端末装置とを備えている。遊技機本体と各遊技用端末装置とは、通信ケーブルを介して接続されており、通信ケーブルは、遊技に必要な情報を送受信可能にしている。また、各遊技用端末装置は、遊技者が着座するシートを備えている。シートは、遊技者がメイン表示部に対向するように配置されている。このマスゲーム機において行われるゲームは、例えば、バカラやブラックジャック等を行うカードゲーム等がある。
【0003】
カードゲームが行われるマスゲーム機では、遊技機本体の大型のディスプレイには配布されるカード等が表示され、遊技用端末装置の小型のディスプレイには、各遊技者が操作する操作画面等が表示される。即ち、各遊技者は、大型のディスプレイで行われるメインゲームを視認しながら、遊技用端末装置にある小型のディスプレイで操作を行い、ゲームを進行させていく。即ち、多人数が同じ大型のディスプレイで同じカードを視認しながらゲームを進行していくようになっている。
【0004】
【特許文献1】米国特許US2005/0059474A1号
【特許文献2】米国特許US2005/0282618A1号
【特許文献3】米国特許US2005/0218590A1号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上述したカードゲームを実行する場合において、従来技術にはないゲームマシンを提供することである。
【0006】
より具体的には、カードゲームに無知な遊技者であっても、カードゲームを楽しめるゲームマシンを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記構成を備えるゲームマシンであり、ディスプレイと、通信部と、コントローラとを備える。ディスプレイは、複数のカードを表示し、カードゲームを実行する。通信部は、複数の遊技用端末装置に対してデータ通信可能にする。コントローラは、以下(a)〜(e)のように操作するようにプログラムされる。(a)遊技用端末装置によるカードゲームへの参加を受け付け、(b)1枚以上のカードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、(c)対戦カードの優劣を表す画像データを取得し、(d)ディスプレイを制御して、取得した画像データに基づいた画像を表示し、対戦カードの内容に応じて勝敗を決定する。
【0008】
これによると、カードゲームの勝敗を決める対戦カードの優劣に応じた画像がディスプレイに表示するようになっている。これにより、遊技者が、対戦カードを視認しない、若しくは、視認できなくても、表示される画像を見れば、対戦カードの内容を把握できたりする。従って、ルールを把握していないプレイヤや参加していないギャラリであっても、カードゲームの状況や結果等が把握しやすくなる。
【0009】
また、本発明は、下記構成を備えるゲームマシンであり、ディスプレイと、通信部と、コントローラとを備える。ディスプレイは、複数のカードを表示し、カードゲームを実行する。通信部は、複数の遊技用端末装置に対してデータ通信可能にする。コントローラは、以下(a)〜(e)のように操作するようにプログラムされる。(a)遊技用端末装置によるカードゲームへの参加を受け付け、(b)1枚以上のカードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、(c)対戦カードの内容に応じて勝敗結果を判定し、(d)勝敗結果を表す画像データを取得し、(e)ディスプレイを制御して、取得した画像データに基づいた画像を表示する。
【0010】
これによると、カードゲームの勝敗結果を表す画像がディスプレイに表示するようになっている。これにより、遊技者が、対戦カードを視認しない、若しくは、視認できなくても、表示される画像を見れば、対戦カードの結果を把握できたりする。従って、ルールを把握していないプレイヤや、遊技用端末装置でカードゲームに参加していない、所謂ギャラリは、カードゲームの内容が把握しやすくなる。
【0011】
また、本発明は、下記構成を備えるゲームマシンであり、ディスプレイと、通信部と、コントローラとを備える。ディスプレイは、複数のカードを表示し、カードゲームを実行する。通信部は、複数の遊技用端末装置に対してデータ通信可能にする。コントローラは、以下(a)〜(h)のように操作するようにプログラムされる。(a)遊技用端末装置による前記カードゲームへの参加を受け付け、(b)1枚以上のカードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、(c)対戦カードの優劣を表す初期画像データを取得し、(d)ディスプレイを制御して、取得した初期画像データに基づいた画像を表示すると共に、(e)所定条件に従って、対戦カードのカードの組み合せを変更し、(f)組み合せを変更した対戦カードの優劣を表す変更後画像データを取得し、(g)ディスプレイを制御して、初期画像データに基づいた画像から、更新後画像データに基づいた画像に変更表示し、(h)対戦カードの内容に応じて勝敗を決定する。
【0012】
これによると、カードゲームの勝敗を決める対戦カードの優劣に応じた画像がディスプレイに表示される。そして、対戦カードの組み合せが変更しても、その変更後の対戦カードの優劣に応じた画像が表示される。これにより、遊技者が、対戦カードを視認しない、若しくは、視認できなくても、表示される画像を見れば、対戦カードの内容を把握できたりする。従って、ルールを把握していないプレイヤや、遊技用端末装置でカードゲームに参加していない、所謂ギャラリは、カードゲームの内容が把握しやすくなる。
【0013】
また、本発明は、下記構成を備えるゲームマシンであり、ディスプレイと、通信部と、コントローラとを備える。ディスプレイは、複数のカードを表示し、カードゲームを実行する。通信部は、複数の遊技用端末装置に対してデータ通信可能にする。コントローラは、以下(a)〜(g)のように操作するようにプログラムされる。(a)遊技用端末装置によるカードゲームへの参加を受け付け、(b)1枚以上のカードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、(c)対戦カードの優劣を表す初期画像データを取得し、(d)ディスプレイを制御して、取得した初期画像データに基づいた画像を表示し、(e)対戦カードの内容に応じて勝敗を決定し、(f)勝敗結果を表す結果画像データを取得し、(g)ディスプレイを制御して、取得した結果画像データに基づいた画像を表示する。
【0014】
これによると、カードゲームの勝敗を決める対戦カードの優劣に応じた画像がディスプレイに表示される。そして、カードゲームの勝敗結果を表す画像がディスプレイに表示される。これにより、遊技者が、対戦カードを視認しない、若しくは、視認できなくても、表示される画像を見れば、対戦カードの内容を把握できたりする。従って、ルールを把握していないプレイヤや、遊技用端末装置でカードゲームに参加していない、所謂ギャラリは、カードゲームの内容が把握しやすくなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明に係るゲームマシン及びゲーム端末の実施形態を説明する。
【0016】
ゲームマシンは、図1に示すように、複数の遊技用端末装置(ゲーム端末2)に対してデータ通信可能にするステップと、遊技用端末装置によるカードゲーム(バカラ)への参加を受け付けるステップと、ディスプレイに1枚以上のカード(トランプカード)を組み合せた対戦カードを少なくとも一対(「Player」と「BANKER」)表示するステップと、対戦カードの優劣を表す画像データ(ボクサーの対戦画像データ)を取得するステップと、ディスプレイ(メイン表示装置10、表示装置103)を制御して、取得した画像データに基づいた画像(ボクサーの対戦画像)を表示するステップと、対戦カードの内容に応じて勝敗を決定するステップとを含む処理を実行する。
【0017】
さらに、ゲームマシンは、ゲームの進行に応じて演出画像(ボクサーの対戦画像)を変更するステップと、ゲームの結果に応じて演出画像を変更するステップとを含む処理を実行する。
【0018】
なお、『カード』とは、一般的な「A」〜「K」までのトランプカードであり、カードゲーム』とは、バカラである。このバカラは、「Player」と「BANKER」と2つの領域に2枚〜3枚のカードが配られ、遊技者、具体的には、遊技用端末装置(ゲーム端末2)でゲームに参加する遊技者は、「Player」と「BANKER」との何れのカードの合計が「9」に近いかを予想し、遊技媒体を賭ける(ベットする)ゲームである。また、『一対の対戦カード』とは、「Player」と「BANKER」とのそれぞれに配られる2〜3枚のトランプカードである。そして、『対戦カードの優劣』とは、2〜3枚のトランプカードの合計(2桁の場合は下一桁の数字)が、「Player」又は「BANKER」の何れが「9」に近いかを意味する。
【0019】
(ゲームマシン:通信装置102)
上記処理を実行するゲームマシン1は、図2に示すように、通信装置102を有している。通信装置102は、有線又は無線の通信回線(図示せず)を介して各ゲーム端末2とデータ通信を可能に構成されている。
【0020】
(ゲームマシン:表示装置103)
また、ゲームマシン1は、表示装置103を有している。表示装置103は、後述の演算処理装置101により制御され、ゲーム画面や映像演出画面等を表示するディスプレイである。
【0021】
(ゲームマシン:演算処理装置101)
さらに、ゲームマシン1は、演算処理装置101を有している。演算処理装置101は、カードゲームである「バカラ」を開始する第1処理と、複数のゲーム端末2からバカラへの参加を受け付ける第2処理と、ゲーム内容に応じた演出画像を表示する第3処理と、ゲームを進行する第4処理と、ゲーム結果に応じて各ゲーム端末2に有価価値を付与する第5処理とを有している。換言すれば、演算処理装置101は、第1処理部と、第2処理部と、第3処理部と、第4処理部と、第5処理部とを有している。
【0022】
また、演算処理装置101は、ゲームの進行に応じて演出画像を変更する第6処理と、ゲームの結果に応じて演出画像を変更する第7処理とをさらに有している。換言すれば、演算処理装置101は、上記第1〜第5処理部に加えて、第6処理部と第7処理部とを有している。
【0023】
上記の演算処理装置101は、データ通信部104と、ゲーム実行部105と、配当決定部106と、表示制御部107と、画像データ記憶部108とを有している。データ通信部104は、通信装置102を介してゲーム端末2とデータ通信を行う。ゲーム実行部105は、所定の規則に則って、カードゲームの「バカラ」を開始・進行する。配当決定部106は、ゲーム結果及び各ゲーム端末2からの遊技信号に基づいて、各ゲーム端末2に付与する有価価値を決定する。表示制御部107は、ゲーム実行部105からの指示に従って、表示装置103に画像を表示する。画像データ記憶部108は、表示装置103に表示するゲーム画像やカード、キャラクタ等の画像データを記憶する。
【0024】
尚、演算処理装置101の各ブロックは、ハードウェアにより形成されていてもよいし、必要に応じてハードウェアにより形成されていてもよい。
【0025】
(演算処理装置101の動作)
上記の構成において、演算処理装置101の動作を説明する。まず、複数のゲーム端末2とデータ通信が開始される。そして、所定のタイミングで、カードゲームである「バカラ」を実行する(第1処理)。具体的には、表示装置103にゲーム画面を表示し、ゲーム画面内の「Player」及び「Banker」が指定された各領域にそれぞれ2枚のカードを配布する。なお、バカラの具体的な基本動作については後述する。
【0026】
次に、ゲーム端末2からバカラへの参加を受け付ける(第2処理)。具体的には、各ゲーム端末2では、遊技者が、開始されたゲームにおいて、『「Player」若しくは「Banker」が勝つ』、又は、『「Player」及び「Banker」が引き分ける』の何れかに賭ける。そして、各ゲーム端末2から賭けられた内容を含む遊技信号を受信する。
【0027】
そして、所定のタイミングで、ゲーム内容に応じた演出画像を表示する(第3処理)。具体的には、「Player」及び「Banker」のそれぞれに配布された2枚のカードの合計の優劣に従って、画像データ記憶部108から画像データを取得し、表示装置103に演出画像を表示する。これにより、遊技者は、表示された演出画像を視認すれば、上記2枚のカードの合計の優劣が把握できるようになる。従って、図1に示すように、ルールを熟知していない遊技者やカードの数字が見え難い遊技者等であっても、カードの優劣を把握できる。
【0028】
続いて、バカラのルールに則って、ゲームを進行する(第4処理)。詳しくは後述するが、配布した2枚のカードの合計に応じて、「Player」や「Banker」に3枚目のカードを配布する。
【0029】
また、3枚目のカードが配布された場合、再び「Player」及び「Banker」のカードの合計に従って、画像データ記憶部108から画像データを取得し、表示装置103に演出画像を表示する(第6処理)。これにより、遊技者は、ゲームが進行してカードの合計の優劣が変わっても、演出画像を視認しておけば、カードの優劣を随時把握することができる。
【0030】
そして、ゲーム結果に応じて各ゲーム端末2に有価価値を付与する(第5処理)。例えば、ゲームの結果「BANKER」が勝ち、『「Banker」が勝つ』に賭けた遊技者がいた場合、その遊技者が賭けた遊技媒体を2倍にして、遊技者に付与する。
【0031】
また、ゲーム結果に従って、画像データ記憶部108から画像データを取得し、表示装置103に演出画像を表示する(第7処理)。即ち、演出画像を視認することで、「Player」及び「Banker」の何れが勝ったかを把握することができる。
【0032】
以上の動作から明らかなように、ゲームマシン1は、複数の遊技用端末装置(ゲーム端末2)に対してデータ通信可能にするステップと、遊技用端末装置によるカードゲームへの参加を受け付けるステップと、ディスプレイに1枚以上のカードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示するステップと、対戦カードの内容に応じた画像データを取得するステップと、ディスプレイを制御して、取得した画像データに基づいた画像を表示するステップと、対戦カードの内容に応じて勝敗を決定するステップとを含む処理を実行することを可能にしている。
【0033】
さらに、ゲームマシンは、ゲームの進行に応じて演出画像を変更するステップと、ゲームの結果に応じて演出画像を変更するステップとを含む処理を実行することを可能にしている。
【0034】
(ゲーム概要:バカラの基本動作)
ここで、ゲームマシン1で実行されるカードゲーム、「バカラ」の基本動作について、図15〜図17を参照して説明する。
【0035】
バカラは、既に上記したように、一般的な52枚のトランプが用いられる。そして、最初に「Player」及び「BANKER」が指定された2つの領域(図5のカード配布領域55参照)にそれぞれ2枚のトランプカードが伏せられた状態で配られる。この時点で、ゲーム端末2でゲームに参加する各遊技者は、「Player」と「BANKER」との何れのカードの合計が「9」に近いかを予想し、遊技媒体を賭ける(ベットする)。賭ける対象としては、図5に示すように、「Player」が勝つ『Player』、「BANKER」が勝つ『BANKER』、引き分ける『TIE』の3通りがある。
【0036】
なお、本実施の形態での「カードの合計」とは、合計した数の下一桁を意味する。例えば、2枚のカードの合計が「25」の場合、「5」となる。また、「Joker」、「Queen」、「King」の所謂「絵札」は、「10」として数えられる。
【0037】
各遊技者のベットが終わると、「Player」、「BANKER」の順に伏せられている2枚のカードをオープンする。そして、図15〜図17に示すルールに従って、「Player」や「BANKER」に3枚目のカードを配布するか否かを決定する。
【0038】
まず、どちらかの2枚のカードの合計が「9」か「8」である場合、3枚目のカードが配られることはない(この場合を「Natural」と言う)。即ち、「Player」及び「BANKER」は、互いに2枚のカードの合計で優劣を競う。なお、「Player」及び「BANKER」の両方が「Natural」の場合は、数字の高いほうが勝ちとなる。
【0039】
「Player」の2枚のカードの合計が「7」か「6」の場合、「Player」に3枚目のカードが配られることはない(この場合を「Stand」と言う)。この場合、「Banker」の2枚のカードの合計が「9」、「8」、「7」、「6」の場合、「Banker」に3枚目のカードが配られることはない。一方、「Banker」の2枚のカードの合計が「5」、「4」、「3」、「2」、「1」、「0」の場合、「Banker」に3枚目のカードが配られる。
【0040】
また、「Player」の2枚のカードの合計が「5」、「4」、「3」、「2」、「1」、「0」の場合、「Player」に3枚目のカードが配られる(この場合を「Draw」と言う)。この場合、「Banker」の2枚のカードの合計が「9」、「8」、「7」の場合、「Banker」に3枚目のカードが配られることはない。
【0041】
また、「Banker」の2枚のカードの合計が「6」の場合、「Player」に配られた3枚目のカードが「7」、「6」であれば、「Banker」に3枚目のカードが配られる。一方、「Player」に配られた3枚目のカードが「7」、「6」以外であれば、「Banker」に3枚目のカードが配られることはない。
【0042】
また、「Banker」の2枚のカードの合計が「5」の場合、「Player」に配られた3枚目のカードが「7」、「6」、「5」、「4」であれば、「Banker」に3枚目のカードが配られる。一方、「Player」に配られた3枚目のカードが「7」、「6」、「5」、「4」以外であれば、「Banker」に3枚目のカードが配られることはない。
【0043】
また、「Banker」の2枚のカードの合計が「4」の場合、「Player」に配られた3枚目のカードが「7」、「6」、「5」、「4」、「3」、「2」であれば、「Banker」に3枚目のカードが配られる。一方、「Player」に配られた3枚目のカードが「7」、「6」、「5」、「4」、「3」、「2」以外であれば、「Banker」に3枚目のカードが配られることはない。
【0044】
また、「Banker」の2枚のカードの合計が「3」の場合、「Player」に配られた3枚目のカードが「8」以外であれば、「Banker」に3枚目のカードが配られる。一方、「Player」に配られた3枚目のカードが「8」であれば、「Banker」に3枚目のカードが配られることはない。
【0045】
また、「Banker」の2枚のカードの合計が「2」、「1、「0」の場合、「Player」に配られた3枚目のカードに関係なく、「Banker」に3枚目のカードが配られる。
【0046】
そして、最終的に配布されたカード枚数(2枚若しくは3枚)の合計で、「Player」と「Banker」との優劣を競い、その結果と各遊技者がベットした遊技媒体とに応じて、有価価値を遊技者に付与する。
【0047】
(ゲームマシン:機械構成)
次に、以上のように構成されたゲームマシン1について、機械的及び電気的に構成した場合の一形態について説明する。
【0048】
図3に示すように、ゲームマシン1は、大型のメイン表示装置10(表示装置103)と、スピーカ装置11と、図3には図示しない制御装置13(演算処理装置101)と、メイン表示装置10の前方に配置され、遊技者がゲームを行う複数のゲーム端末2と接続する有線又は無線の通信回線(図示せず)とを有している。
【0049】
メイン表示装置10は、制御装置13から出力された画像データに基づいて画像を表示する大型のプロジェクタ表示装置である。メイン表示装置10は、全ゲーム端末2から視認可能な位置に設けられており、ゲーム画面や、全ゲーム端末2からのゲームへの参加状況(ベット状況)等を画面表示するようになっている。これにより、メイン表示装置10は、複数のゲーム端末2が連動されながらゲーム処理を実行しているときに、各ゲーム端末2が他のゲーム端末2の参加状況を確認することを可能にしている。尚、メイン表示装置10は、これに限らず、大型の液晶モニタ等であってもよい。
【0050】
スピーカ装置11は、メイン表示装置10を挟むように一対配置され、メイン表示装置10に表示されるゲーム内容と連動して演出音を出力する。
【0051】
制御装置13は、メイン表示装置10やスピーカ装置11を制御すると共に、各ゲーム端末2と図示しない通信回線で双方向に通信可能にされている。制御装置13は、所定のゲームプログラムを実行し、各ゲーム端末2との間で双方向に通信することによって、ゲーム端末2の遊技者に対して共通の仮想空間を提供するようになっている。
【0052】
(ゲームマシン:電気構成)
図4は、制御装置13の構成を示すブロック図である。制御装置13は、CPU131、メモリ132、通信部133、データベース(DB)134、表示制御部135及び音声制御部136を有している。
【0053】
表示制御部135及び音声制御部136は、メイン表示装置10やスピーカ装置11を駆動制御する。
【0054】
通信部133は、ゲーム端末2との間で信号の送受信を行う送受信回路部137と、送受信回路部137において受信した伝送信号をベースバンド信号に変換すると共に送信しようとするベースバンド信号を伝送信号に変換するベースバンド処理部138とを備えている。
【0055】
データベース134は、ゲームプログラムを格納した記憶部を含む回路基板、又は、ゲームプログラムを記憶した記憶媒体(例えば、ハードディスクやROMカセット)である。具体的には、制御装置13には、これらの回路基板や記憶媒体を着脱可能なスロットが設けられている。このスロットに回路基板や記憶媒体を着脱することによって、データベース134に格納されたゲームプログラムを適宜入れ替えて、他のゲームプログラムを実行することができる。尚、このようにハードウェアを介してゲームプログラムを入れ替える場合に限らず、通信回線を介してダウンロードすることにより、直接ソフトウェアを入れ替えてもよい。
【0056】
CPU131は、以下の手順により、通信部133を介して、ゲーム端末2との間でデータの送受信を行う。具体的には、CPU131は、ゲーム端末2にデータを送信する際、このデータをパケットデータに変換する。このとき、送信先である特定のゲーム端末2のIPアドレスを、パケットデータに付加する。また、CPU131は、ゲーム端末2からデータを受信すると、パケットデータに付加されたIPアドレスに基づいて、データの送信元のゲーム端末2を特定する。
【0057】
また、CPU131は、ゲームプログラムを実行し、これにより種々の処理を行う。すなわち、CPU131は、データベース134に格納されているゲームプログラムをメモリ132に読み出して、このゲームプログラムに従ってゲームを進行させる。
【0058】
具体的には、CPU131は、複数のゲーム端末2のそれぞれから後述のベットデータを含む遊技信号を受信し、これらのデータに基づいて、ゲームプログラムに従って単一のゲームデータを生成する。そして、CPU131は、生成した単一のゲームデータに基づいて、ゲーム端末2の全てに共通する画像データを生成してメイン表示装置10に出力する。
【0059】
(ゲームマシン:画面表示状態)
次に、上記のゲームマシン1のメイン表示装置10における表示状態の一例を具体的に説明する。
【0060】
図5は、ゲーム開始時を示すゲーム開始画面である。ゲーム開始画面において、画面略中央には、カードゲームを仕切るディーラー51が表示される。また、画面下半分には、カードゲームが実行されるゲームテーブル52が表示される。そして、6〜8デックからなるトランプカードのカード群53や、複数枚のチップを収納するチップ収納部54が、ゲームテーブル52上に表示される。さらに、画面の下方には、「Player」欄と「Banker」欄とに分けられたカード配布領域55(図中点線領域)が表示される。ゲームが開始されると、このカード配布領域55の「Player」欄と「Banker」欄とに、カード群53からトランプカードがそれぞれ2枚ずつ配布(表示)される。
【0061】
図6は、図5のゲーム開始画面の後に表示される、各遊技者のベット状況を示すベット待機画面である。このベット待機画面は、上記のカード配布領域55が画面略中央に位置するようになっている。カード配布領域55の左側には、各ゲーム端末2の遊技者にベットを促す文字「Please Bet」が表示される。なお、文字の変わりに、後述の優劣演出領域58を形成し、領域内にデモ画面を表示するようにしてもよい。
【0062】
また、カード配布領域55の下方には、ベットエリア56が表示される。ベットエリア56は、略半円形状を有し、円の中心から外側に向けて「TIE」、「BANKER」、「PLAYER」の順にベット対象エリアが形成されている。なお、図中で、「BANKER」と「PLAYER」との間の数字(図中では「1」〜「4」)は、各ゲーム端末2に付された端末番号である。このベットエリア56は、各遊技者がゲーム端末2でベットすると、ベットした対象エリアに、マーカー57が表示されるようになっている。例えば、「1」の端末番号が設定されたゲーム端末2の遊技者が、「Banker」にベットした場合、マーカー57は、ベットエリア56内の「1」の「Banker」のエリア上に表示される。なお、マーカー57は、複数のチップからなり、遊技者のベット量に応じて表示されるチップの枚数は異なる。例えば、遊技者が、5枚のチップをベットした場合、表示されるマーカー57は5枚のチップから形成される。これにより、他の遊技者は、どのゲーム端末2の遊技者が、何に何枚ベットしたかを把握できる。
【0063】
図7は、図6のベット待機画面からゲーム進行画面に切り替わった状態を示している。ゲーム進行画面は、所定時間が経過して各遊技者からのベットが締め切られると表示される。ゲーム進行画面では、カード配布領域55に伏せられて表示されている2枚のカードがオープンにされる。また、カード配布領域55の左側には、優劣演出領域58が形成され、領域内では、カードの優劣を示す演出画像58aが表示される。
【0064】
例えば、図7において、オープンにされたカード配布領域55内のカードは、「Player」が「K(13)」と「5」、「Banker」が「4」と「5」となっている。即ち、バカラのルールにおいて、「Banker」が勝ちとなる。一方、優劣演出領域58では、「P」と「B」とのパンツを履いたボクサーが戦っており、「B」のパンツを履いたボクサーが優勢となった演出画像58aが表示される。従って、遊技者は、優劣演出領域58内の演出画像58aを見ることで、カード内容を見なくても、「Player」と「Banker」との何れか優勢かを把握できる。
【0065】
なお、「Player」と「Banker」との何れかに3枚目のカードが配布され、「Player」と「Banker」との優劣が入れ替わった場合、それに応じて、優劣演出領域58内の演出画像58aの表示内容も変わる。具体的には、「Player」のカードの合計が「4」、「Banker」のカードの合計が「7」で、「Banker」が優勢の場合、「Player」に3枚目のカードが配布される。そして、3枚目のカードが「5」の場合、「Player」が優勢となる。このとき、優劣演出領域58内では、初め、「B」のパンツを履いたボクサーが優勢となった演出画像を表示し、3枚目のカードが配布されると、「P」のパンツを履いたボクサーが優勢となった演出画像に変更する。
【0066】
図8は、図7のゲーム進行画面からゲーム結果画面に切り替わった状態を示している。ゲーム結果画面では、ベットしたマーカー57付近に、遊技者に払い出される複数のチップ57aが表示される。また、優劣演出領域58内は、「B」のパンツを履いたボクサーが勝利した演出画像58bに切り替わる。この演出画像58bにより、遊技者は、「Banker」が勝利したことを把握できる。
【0067】
なお、優劣演出領域58を、画面左上に形成しているが、大きさや表示位置などは適宜変更可能であり、優劣演出領域58内に表示する演出画像の内容も適宜変更可能である。例えば、本実施の形態では、優劣演出領域58内にボクシングをしている延出画像を表示しているが、他の格闘技であってもよい。また、カードの優劣に応じてキャラクタ等の画像を表示させるようにしてもよい。具体的には、「Player」が「Banker」よりも優勢の場合には、「Player」側に「ライオン」の画像を表示し、「Banker」側に「犬」の画像を表示するようにしてもよい。
【0068】
(ゲーム装置:機械的構成)
ここで、上記ゲームマシン1に接続されるゲーム端末2について説明する。ゲーム装置2は、図3に示すように、遊技者がメイン表示装置10に対向して着座するように設置されている。そして、着座した遊技者が視認しやすい位置に表示装置2aが設けられている。表示装置2aは、ゲームに関係する画像等を表示する液晶画面と、液晶画面を覆うように設けられたタッチパネルとを有している。即ち、遊技者は、表示装置2aでゲーム画像を視認すると共に、ゲーム操作を行えるようになっている。
【0069】
その他、ゲーム端末2は、ゲームを行うためのメダルを投入するメダル投入口や、ゲームの結果や内容に応じて、点灯及び消灯する演出ランプ、スピーカ等が配置されている。
【0070】
なお、各ゲーム装置2には、端末番号が付されている。この端末番号は、図6〜8の際に説明した「端末番号」である。
【0071】
(ゲーム端末の電気的構成)
上記のゲーム端末2は、図9に示すように、ゲーム制御回路20により動作が制御されている。ゲーム制御回路20は、ゲーム端末2で実行される内容のプログラムを実行する制御部21と、ゲームマシン1と通信する通信部22と、上記プログラムや各種データを記憶する記憶部23とを有している。
【0072】
制御部21は、CPU、ROM、RAM等から構成され、所定の処理ルーチン等を実行する。そして、ゲーム画面等を液晶画面2bに画面表示させたり、タッチパネル2cからの信号を受信し、遊技者が押圧した位置を把握したりすることを可能にしている。通信部22は、ゲームシステム1とデータ通信可能に接続する。
【0073】
記憶部23は、ゲームのアプリケーションプログラムや処理ルーチン等の制御プログラムを書換え不能に記憶している。また、記憶部23は、処理ルーチン等で使用される各種データテーブル等を記憶している。
【0074】
また、ゲーム制御回路20は、演出ランプ28を駆動するLED駆動部24と、ゲーム時等における音を制御する音源IC、音源ICの音声信号を増幅してスピーカ29から出音させるパワーアンプを有する音声制御回路25と、液晶画面2bを制御する画像制御部26とを有している。画像制御部26は、図示しない画像制御ICや画像制御ワークRAM、画像ROM、ビデオRAMを備えている。画像制御ICは、制御部21で設定されたパラメータに基づいて画像制御プログラムに従って液晶画面2bでの表示内容を決定する。画像制御ワークRAMは、画像制御プログラムを画像制御ICで実行するときの一時記憶手段(バッファ)として構成される。画像ROMは、画像を形成するためのドットデータを格納する。ビデオRAMは、画像制御ICで画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
【0075】
さらに、ゲーム制御回路20は、入力部27を有している。入力部27は、タッチパネル2cに接続されており、信号を取り込んで情報処理に適した信号に変換するようになっている。
【0076】
(ゲーム端末:画面表示状態)
次に、上記のゲーム端末2の表示装置103の表示状態の一例を具体的に説明する。
【0077】
図10は、液晶画面2bに表示される操作画面である。画面略全体に、図5〜8で示したゲームテーブル51と同様のゲームテーブル30が表示される。そして、画面略中方には、ベットエリア56に相当するベットエリア31が表示される。ゲームテーブル30の下端には、操作パネル32が表示される。この操作パネル32には、「1ベット」ボタン33、「5ベット」ボタン34、「10ベット」ボタン35、「Deal」ボタン36及び「Clear」ボタン37が表示される。上記したように、液晶画面2bには、タッチパネル2cで覆われているため、画面に表示された各ボタンが押圧されることで、各ボタンが選択されるようになっている。
【0078】
「1ベット」ボタン33は、チップを1枚ベットする際に操作される。「5ベット」ボタン34は、チップを5枚ベットする際に操作される。「10ベット」ボタン35は、チップを10枚ベットする際に操作される。「Deal」ボタン36は、ボタン33〜35が操作され、対応する枚数のチップがベットされた場合に、それを決定する際に操作される。即ち、ベットを終了する際に捜査される。「Clear」ボタン37は、ボタン33〜35の操作をキャンセルする際に操作される。
【0079】
具体的な画面の操作方法としては、図10において、5枚チップを「Banker」にベットする場合、「5ベット」ボタン34を押圧操作し、ベットエリア31の「Banker」部分を押圧操作する。そして、「Deal」ボタン36を押圧操作することで、「Banker」に5枚のチップをベットできる。
【0080】
(ゲームマシン1の動作)
次に、ゲームマシン1において行われる処理動作について説明する。
【0081】
ゲームマシン1のCPU131は、図11のゲーム実行処理ルーチンを実行する。まず、ゲーム開始時の初期化を行う(A1)。具体的には、RAMの記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAMの所定の記憶内容を消去する(A2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAMの書き込み可能エリアのデータの消去、RAMの書き込みエリアへの次回のゲームに必要なパラメータの書き込み、次回のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
【0082】
次に、ゲームを開始するか否かを判定する(A3)。具体的には、少なくとも1つのゲーム端末2から遊技開始要求信号を受信したか否かを判定する。ゲームを開始しない場合(A3:NO)、即ち、何れの装置2においても遊技者が遊技を行っていない場合、開始するまで待機し、ゲームを開始する場合(A3:YES)、次に、ゲーム待機時間が経過したか否かを判定する(A4)。ゲーム待機時間とは、最初にゲーム端末2から遊技開始要求信号を受信してからの時間である。ゲームマシン1は、この時間内に、他のゲーム端末2からのゲーム参加を受け付ける。
【0083】
ゲーム待機時間が経過していない場合(A4:NO)、そのまま待機し、ゲーム待機時間が経過した場合(A4:YES)、カードを配布する(A5)。即ち、図5に示すように、カード配布領域55の「Player」欄と「Banker」欄とのそれぞれに2枚のカードを伏せて表示する。そして、Player側3枚目配布処理を実行する(A6)。続いて、Banker側3枚目配布処理を実行する(A7)。そして、勝敗を決定し、それに基づいて、勝利した遊技者に有価価値を付与する(A8)。この場合、図8に示すように、マーカー57付近に付与されるチップ57aが表示される、各ゲーム装置2に付与される有価価値の情報が送信される。なお、遊技者に付与する有価価値は、予め決められた配当と、遊技者がベットしたチップ枚数とに基づいて決定される。そして、各ゲーム装置2で、払出操作が行われると、メダル等の有価価値が払い出される。その後、A2に戻り、上記動作を繰り返す。
【0084】
(Player側3枚目配布処理)
次に、図11のゲーム実行処理ルーチンにおけるPlayer側3枚目配布処理について図12を参照して説明する。
【0085】
まず、「Player」の2枚のカードの合計が「9」か「8」の何れかであるかを判定する(B1)。「9」か「8」の何れかである場合(B1:YES)、本ルーチンを終了する。即ち、「Player」は「Natural」であり、3枚目のカードは配布されることはない。一方、「9」か「8」の何れでもない場合(B1:NO)、続いて、2枚のカードの合計が「7」か「6」の何れかであるかを判定する(B2)。「7」か「6」の何れかである場合(B2:YES)、本ルーチンを終了する。即ち、「Player」は「Stand」であり、3枚目のカードは配布されることはない。
【0086】
「7」か「6」の何れでもない場合(B2:NO)、「Player」に3枚目のカードを配布する(B3)。そして、本ルーチンを終了し、図11のゲーム実行処理ルーチンに戻る。
【0087】
(Banker側3枚目配布処理)
次に、図11のゲーム実行処理ルーチンにおけるPlayer側3枚目配布処理について図13を参照して説明する。
【0088】
まず、「Player」に3枚目のカードが配布されたか否かを判定する(C1)。「Player」に3枚目のカードが配布されていない場合(C1:NO)、「Banker」の2枚のカードの合計が「5」以上であるか否かを判定する(C2)。「5」以上である場合(C2:YES)、本ルーチンを終了する。即ち、「Banker」は、「Natural」又は「Stand」であり、3枚目のカードが「Banker」に配布されることはない。「5」以上でない場合(C2:NO)、「Banker」に3枚目のカードを配布する(C12)。そして、本ルーチンを終了する。
【0089】
C1において、「Player」に3枚目のカードが配布された場合(C1:YES)、「Banker」の2枚のカードの合計が「7」以上であるか否かを判定する(C3)。「7」以上である場合(C3:YES)、本ルーチンを終了する。即ち、「Banker」は、「Natural」又は「Stand」であり、3枚目のカードが「Banker」に配布されることはない。
【0090】
「Banker」の2枚のカードの合計が「7」以上でない場合(C3:NO)、「Banker」の2枚のカードの合計が「6」であるか否かを判定する(C4)。2枚のカードの合計が「6」の場合(C4:YES)、「Player」に配布された3枚目のカードが「6」又は「7」であるか否かを判定する(C5)。「Player」の3枚目のカードが「6」又は「7」である場合(C5:YES)、「Banker」に3枚目のカードを配布する(C12)。そして、本ルーチンを終了する。「Player」の3枚目のカードが「6」又は「7」でない場合(C5:NO)、本ルーチンを終了する。即ち、「Banker」に3枚目のカードが配布されることはない。
【0091】
次に、「Banker」の2枚のカードの合計が「6」でない場合(C4:NO)、「Banker」の2枚のカードの合計が「5」であるか否かを判定する(C6)。「Banker」の2枚のカードの合計が「5」である場合(C6:YES)、「Player」に配布された3枚目のカードが「4」、「5」、「6」又は「7」の何れかであるか否かを判定する(C7)。
【0092】
「Player」に配布された3枚目のカードが「4」、「5」、「6」又は「7」の何れかである場合(C7:YES)、「Banker」に3枚目のカードを配布する(C12)。そして、本ルーチンを終了する。「Player」に配布された3枚目のカードが「4」、「5」、「6」又は「7」の何れでもない場合(C7:NO)、本ルーチンを終了する。
【0093】
「Banker」の2枚のカードの合計が「5」でない場合(C6:NO)、続いて、「Banker」の2枚のカードの合計が「4」であるか否かを判定する(C8)。「Banker」の2枚のカードの合計が「4」である場合(C8:YES)、「Player」に配布された3枚目のカードが「1」、「8」、「9」又は「0」の何れかであるか否かを判定する(C9)。「Player」に配布された3枚目のカードが「1」、「8」、「9」又は「0」の何れかである場合(C9:YES)、「Banker」に3枚目のカードが配布されることなく、本ルーチンを終了する。「Player」に配布された3枚目のカードが「1」、「8」、「9」又は「0」の何れでもない場合(C9:NO)、「Banker」に3枚目のカードを配布する(C12)。そして、本ルーチンを終了する。
【0094】
「Banker」の2枚のカードの合計が「4」でない場合(C8:NO)、「Banker」の2枚のカードの合計が「3」であるか否かを判定する(C10)。2枚のカードの合計が「3」でない場合(C10:NO)、即ち、「Banker」の2枚のカードの合計が「0」、「1」、「2」である場合、「Banker」に3枚目のカードを配布する(C12)。そして、本ルーチンを終了する。
【0095】
「Banker」の2枚のカードの合計が「3」である場合(C10:YES)、「Player」に配布された3枚目のカードが「8」であるか否かを判定する(C11)。「Player」に配布された3枚目のカードが「8」である場合(C11:YES)、「Banker」に3枚目のカードが配布されることなく、本ルーチンを終了する。「Player」に配布された3枚目のカードが「8」でない場合(C11:NO)、「Banker」に3枚目のカードを配布する(C12)。そして、本ルーチンを終了する。
【0096】
(演出画像表示処理)
次に、上記のゲーム実行処理ルーチンと平行して実行される演出画像表示処理について、図14に示す処理ルーチンを参照して説明する。この演出画像表示処理では、優劣演出領域58内に演出画像を表示する処理が行われる。
【0097】
まず、ゲームが開始されると、優劣演出領域58内にデモ画面を表示する(D1)。デモ画面は、図5に示すように、遊技者にベットを促すメッセージを表示してもよいし、「P」及び「B」のパンツを履いた二人のボクサーがシャドーウィングしている演出画像や互角に戦っている演出画像を優劣演出領域58内に表示してもよい。
【0098】
次に、「Player」及び「Banker」にそれぞれ2枚のカードが配布されたか否かを判定する(D2)。2枚のカードが配布されていなければ(D2:NO)、D2を繰り返す。2枚のカードが配布されていれば(D2:YES)、それぞれのカード合計の優劣を取得する(D3)。そして、カード合計の優劣に従って演出画像を優劣演出領域58に表示する(D4)。具体的には、図7に示すように、「Banker」が勝っていれば、「B」のパンツを履いたボクサーが勝っている演出画像58aを表示する。これにより、遊技者は、演出画像58aの表示内容により、カード合計の優劣を把握できる。従って、ルールを把握していない遊技者やゲームに参加していないギャラリであっても、カードゲームの状況や結果等が把握しやすくなる。
【0099】
次に、「Player」及び「Banker」の少なくとも一方に3枚目のカードが配布されたか否かを判定する(D5)。3枚目のカードが配布されていれば(D5:YES)、それぞれのカードの優劣を取得する(D6)。そして、カードの優劣に従って演出画像を演出領域58に表示する(D7)。この場合において、2枚のカードでは、「Banker」が勝っていても、3枚のカードで「Player」が勝っていれば、「P」のパンツを履いたボクサーが勝っている演出画像に切り替えられる。その後、D8に移行する。また、D5において、3枚目のカードが配布されていなければ(D5:NO)、D8に移行する。
【0100】
そして、ゲーム結果が確定したか否かを判定する(D8)。ゲーム結果が確定していなければ(D8:NO)、D8を繰り返す。ゲーム結果が確定していれば(D8:YES)、D3又はD6で取得したカードの優劣に従って演出画像を演出領域58に表示する(D9)。具体的には、図8に示すように、「Banker」が勝利すれば「B」のパンツを履いたボクサーが勝利している演出画像58bを表示する。その後、本ルーチンを終了する。
【0101】
(本実施の形態の概要)
以上のように、本実施の形態は、下記構成を備えるゲームマシンであり、ディスプレイ(メイン表示装置10、表示装置103)と、通信部(通信装置102、通信部133)と、コントローラ(制御装置13)とを備える。ディスプレイは、複数のカード(トランプカード)を表示し、カードゲーム(例えば、バカラ)を実行する。通信部は、複数の遊技用端末装置(ゲーム装置2)に対してデータ通信可能にする。コントローラは、以下(a)〜(e)のように操作するようにプログラムされる。(a)遊技用端末装置によるカードゲームへの参加を受け付け、(b)1枚以上のカードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、(c)対戦カードの優劣を表す画像データを取得し、(d)ディスプレイを制御して、取得した画像データに基づいた画像(ボクシング等の演出画像58)を表示し、対戦カードの内容(カードの優劣)に応じて勝敗を決定する。
【0102】
これによると、カードゲームの勝敗を決める対戦カードの優劣に応じた画像がディスプレイに表示するようになっている。これにより、遊技者が、対戦カードを視認しない、若しくは、視認できなくても、表示される画像を見れば、対戦カードの内容を把握できたりする。従って、ルールを把握していないプレイヤや参加していないギャラリであっても、カードゲームの状況や結果等が把握しやすくなる。
【0103】
また、本実施の形態は、下記構成を備えるゲームマシンであり、ディスプレイと、通信部(通信装置102、通信部133)と、コントローラ(制御装置13)とを備える。ディスプレイ(メイン表示装置10、表示装置103)は、複数のカードを表示し、カードゲーム(例えば、バカラ)を実行する。通信部は、複数の遊技用端末装置(ゲーム装置2)に対してデータ通信可能にする。コントローラは、以下(a)〜(e)のように操作するようにプログラムされる。(a)遊技用端末装置によるカードゲームへの参加を受け付け、(b)1枚以上のカードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、(c)対戦カードの内容に応じて勝敗結果を判定し、(d)勝敗結果を表す画像データを取得し、(e)ディスプレイを制御して、取得した画像データに基づいた画像を表示する。
【0104】
これによると、カードゲームの勝敗結果を表す画像がディスプレイに表示するようになっている。これにより、遊技者が、対戦カードを視認しない、若しくは、視認できなくても、表示される画像を見れば、対戦カードの結果を把握できたりする。従って、ルールを把握していないプレイヤや、遊技用端末装置でカードゲームに参加していない、所謂ギャラリは、カードゲームの内容が把握しやすくなる。
【0105】
また、本実施の形態は、下記構成を備えるゲームマシンであり、ディスプレイ(メイン表示装置10、表示装置103)と、通信部(通信装置102、通信部133)と、コントローラ(制御装置13)とを備える。ディスプレイは、複数のカード(トランプカード)を表示し、カードゲーム(例えば、バカラ)を実行する。通信部は、複数の遊技用端末装置(ゲーム装置2)に対してデータ通信可能にする。コントローラは、以下(a)〜(h)のように操作するようにプログラムされる。(a)遊技用端末装置による前記カードゲームへの参加を受け付け、(b)1枚以上のカードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、(c)対戦カードの優劣を表す初期画像データを取得し、(d)ディスプレイを制御して、取得した初期画像データに基づいた画像を表示すると共に、(e)所定条件に従って、対戦カードのカードの組み合せを変更し、(f)組み合せを変更した対戦カードの優劣を表す変更後画像データを取得し、(g)ディスプレイを制御して、初期画像データに基づいた画像(ボクシング等の演出画像58a)から、更新後画像データに基づいた画像に変更表示(ボクシング等の演出画像58)し、(h)対戦カードの内容に応じて勝敗を決定する。
【0106】
これによると、カードゲームの勝敗を決める対戦カードの優劣に応じた画像がディスプレイに表示される。そして、対戦カードの組み合せが変更しても、その変更後の対戦カードの優劣に応じた画像が表示される。これにより、遊技者が、対戦カードを視認しない、若しくは、視認できなくても、表示される画像を見れば、対戦カードの内容を把握できたりする。従って、ルールを把握していないプレイヤや、遊技用端末装置でカードゲームに参加していない、所謂ギャラリは、カードゲームの内容が把握しやすくなる。
【0107】
さらに、本実施の形態は、下記構成を備えるゲームマシンであり、ディスプレイ(メイン表示装置10、表示装置103)と、通信部(通信装置102、通信部133)と、コントローラ(制御装置13)とを備える。ディスプレイは、複数のカード(トランプカード)を表示し、カードゲームを実行する。通信部は、複数の遊技用端末装置に対してデータ通信可能にする。コントローラは、以下(a)〜(g)のように操作するようにプログラムされる。(a)遊技用端末装置によるカードゲーム(例えば、バカラ)への参加を受け付け、(b)1枚以上のカードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、(c)対戦カードの優劣を表す初期画像データを取得し、(d)ディスプレイを制御して、取得した初期画像データに基づいた画像を表示し、(e)対戦カードの内容に応じて勝敗を決定し、(f)勝敗結果を表す結果画像データを取得し、(g)ディスプレイを制御して、取得した結果画像データに基づいた画像(ボクシング等の演出画像58b)を表示する。
【0108】
これによると、カードゲームの勝敗を決める対戦カードの優劣に応じた画像がディスプレイに表示される。そして、カードゲームの勝敗結果を表す画像がディスプレイに表示される。これにより、遊技者が、対戦カードを視認しない、若しくは、視認できなくても、表示される画像を見れば、対戦カードの内容を把握できたりする。従って、ルールを把握していないプレイヤや、遊技用端末装置でカードゲームに参加していない、所謂ギャラリは、カードゲームの内容が把握しやすくなる。
【0109】
以上の詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明したが、本発明は、以上の詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は可能な限り広く解釈されるべきである。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、システム、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされるべきである。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的な公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌することが望まれる。
【0110】
以上の詳細な説明は、コンピュータ又はコンピュータネットワーク上で実行される処理を含むものである。以上の説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップや、所定の処理機能を備えたブロックは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップや各ブロックでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップや各ブロックにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップや各ブロックにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップや各ブロックのために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【図面の簡単な説明】
【0111】
【図1】本実施の形態の概要を示す図。
【図2】ゲームマシンのブロック図。
【図3】ゲームマシン及びゲーム装置からなる全体構成を表す図。
【図4】ゲームマシンの電気的構成を示すブロック図。
【図5】ゲーム開始画面を示す図。
【図6】ベット待機画面を示す図。
【図7】ゲーム進行画面を示す図。
【図8】ゲーム結果画面を示す図。
【図9】ゲーム装置の電気的構成を示すブロック図。
【図10】ゲーム装置に表示される操作画面を示す図。
【図11】ゲーム実行処理ルーチンのフローチャートを示す図。
【図12】Player側3枚目配布処理ルーチンのフローチャートを示す図。
【図13】Banker側3枚目配布処理ルーチンのフローチャートを示す図。
【図14】演出画像表示処理ルーチンのフローチャートを示す図。
【図15】「Player」側のバカラルールを説明する図。
【図16】「Banker」側のルールを説明する図。
【図17】「Banker」側のルールを説明する図。
【符号の説明】
【0112】
10 スロットマシン
100 サーバコンピュータ
111 CPU
112 ROM
113 RAM
114 通信装置
115 記憶装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のカードを表示し、カードゲームを実行するディスプレイと、
複数の遊技用端末装置に対してデータ通信可能にする通信部と、
以下(a)〜(e)を操作するようにプログラムされたコントローラと
を備えることを特徴とするゲームマシン。
(a)前記遊技用端末装置による前記カードゲームへの参加を受け付け、
(b)1枚以上の前記カードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、
(c)前記対戦カードの優劣を表す画像データを取得し、
(d)前記ディスプレイを制御して、取得した前記画像データに基づいた画像を表示し、
(e)前記対戦カードの内容に応じて勝敗を決定する。
【請求項2】
複数のカードを表示し、カードゲームを実行するディスプレイと、
複数の遊技用端末装置に対してデータ通信可能にする通信部と、
以下(a)〜(e)を操作するようにプログラムされたコントローラと
を備えることを特徴とするゲームマシン。
(a)前記遊技用端末装置による前記カードゲームへの参加を受け付け、
(b)1枚以上の前記カードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、
(c)前記対戦カードの内容に応じて勝敗結果を判定し、
(d)前記勝敗結果を表す画像データを取得し、
(e)前記ディスプレイを制御して、取得した前記画像データに基づいた画像を表示する。
【請求項3】
複数のカードを表示し、カードゲームを実行するディスプレイと、
複数の遊技用端末装置に対してデータ通信可能にする通信部と、
以下(a)〜(h)を操作するようにプログラムされたコントローラと
を備えることを特徴とするゲームマシン。
(a)前記遊技用端末装置による前記カードゲームへの参加を受け付け、
(b)1枚以上の前記カードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、
(c)前記対戦カードの優劣を表す初期画像データを取得し、
(d)前記ディスプレイを制御して、取得した前記初期画像データに基づいた画像を表示すると共に、
(e)所定条件に従って、前記対戦カードのカードの組み合せを変更し、
(f)組み合せを変更した前記対戦カードの優劣を表す変更後画像データを取得し、
(g)前記ディスプレイを制御して、前記初期画像データに基づいた画像から、前記更新後画像データに基づいた画像に変更表示し、
(h)前記対戦カードの内容に応じて勝敗を決定する。
【請求項4】
複数のカードを表示し、カードゲームを実行するディスプレイと、
複数の遊技用端末装置に対してデータ通信可能にする通信部と、
以下(a)〜(g)を操作するようにプログラムされたコントローラと
を備えることを特徴とするゲームマシン。
(a)前記遊技用端末装置による前記カードゲームへの参加を受け付け、
(b)1枚以上の前記カードを組み合せた対戦カードを少なくとも一対表示し、
(c)前記対戦カードの優劣を表す初期画像データを取得し、
(d)前記ディスプレイを制御して、取得した前記初期画像データに基づいた画像を表示し、
(e)前記対戦カードの内容に応じて勝敗を決定し、
(f)勝敗結果を表す結果画像データを取得し、
(g)前記ディスプレイを制御して、取得した前記結果画像データに基づいた画像を表示する。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2008−253389(P2008−253389A)
【公開日】平成20年10月23日(2008.10.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−96336(P2007−96336)
【出願日】平成19年4月2日(2007.4.2)
【出願人】(598098526)アルゼ株式会社 (7,628)
【Fターム(参考)】