説明

見切り材の固定構造

【課題】立ちはぜ折板屋根Rの上に屋上緑化構造体のための見切り材20,30を安定的に固定する。
【解決手段】立ちはぜ折板屋根Rの上に配置した保水排水基盤材等の外縁部を囲う見切り材20,30の立ちはぜ折板屋根への固定構造であって、見切り材20,30を固定すべき位置における立ちはぜ突条4には、一対のクランプ片で立ちはぜの突条を左右から挟み付けるようにしてクランプ60,60aが固定される。固定されたクランプは見切り材支持体40,65aを備えており、該見切り材支持体を利用して見切り材20,30が固定される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、立ちはぜ折板屋根の上に配置した保水排水基盤材等の外縁部を囲う見切り材を立ちはぜ折板屋根へ固定するための固定構造に関する。
【背景技術】
【0002】
屋内の温度上昇を抑制しかつ景観を向上させる等の目的で、屋根や屋上に植物を植生して屋上を緑化することが行われる。屋根や屋上に土壌層を有する植栽層を直接配置することもあり、発泡樹脂などで造られた保水性と排水性を備えた保水排水基盤材を屋根や屋上に設置し、その上に植栽層を形成することもある。保水排水基盤材等の外縁部にはステンレス鋼板等からなる見切り材が取り付けられ、保水排水基盤材等の安定化が図られる。
【0003】
屋根や屋上の面が平坦面の場合には、保水排水基盤材や見切り材を安定的に配置することは容易であるが、図1に示すような立ちはぜ折板屋根の場合には、配置面が凹凸面であることから、それらを安定的に固定するために特別の技術的手段が講じられる。
【0004】
例えば、特許文献1には、図8に示すように、支柱としてのボルト7を立設した取り付け具8aをネジ8bを用いて立ちはぜ突条4に必要数だけ固定し、固定した取り付け具8aを利用して網目状部材(金網等)9を敷設して立ちはぜ折板屋根の面を平坦面とし、その上に植栽層54を固定するとともに、図8には示されないが、植生層54の外縁部には屈曲形成されたステンレス鋼板が見切り材として配置され、該見切り材は前記網目状部材9の縁部に溶接等により固定されている。
【0005】
特許文献2には、折板屋根の上に立ちはぜ突条よりも高い棒材を置き、それを接着剤またはテープにより折板屋根側に固定し、その上に緑化ユニットを載せ、また緑化ユニットの外縁を囲う見切り材を前記棒材に対してビス等により固定した構造が記載されている。
【0006】
【特許文献1】特開2005−68800号公報
【特許文献2】特開2006−246830号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
屋上緑化において、保水排水基盤材や見切り材を屋根面にしっかりと固定することは、台風等により強風が吹き付ける日本においては特に重要な課題となる。一方において、施工の容易性も求められる。特許文献1に記載のものは、取り付け具8aを立ちはぜ突条に取り付け、それを利用して植生層54や見切り材を固定しているが、この取り付け具8aはネジ8bの先端を立ちはぜ突条4の下方部に当接して締め付け固定する形状であり、ネジ8bの先端の接地面積が小さいために(実質的に点接触)、安定した固定態様が得られないとともに、強くネジを締め付けると立ちはぜ突条4を傷つける恐れがある。また、見切り材を網目状部材9の縁部に溶接等により固定するようにしており、現場での作業に手間がかかり施工性が充分とはいえない。
【0008】
特許文献2に記載のものは、折板屋根の上に接着剤またはテープにより固定した棒材に対して緑化ユニットや見切り材を固定する構造であり、強風時に生じる負圧に対して充分な強度を備えるかどうか疑問がある。
【0009】
本発明は上記のような事情に鑑みてなされたものであり、立ちはぜ折板屋根の上に配置した保水排水基盤材等の外縁部を囲う見切り材を、立ちはぜ折板屋根の立ちはぜ突条に対して安定的に固定できるようにした、見切り材の固定構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、立ちはぜ折板屋根の上に配置した保水排水基盤材等の外縁部を囲う見切り材の立ちはぜ折板屋根への固定構造であって、見切り材を固定すべき位置における立ちはぜ突条には、一対のクランプ片で立ちはぜの突条を左右から挟み付けるようにしてクランプが固定されており、該固定されたクランプは見切り材支持体を備えており、該見切り材支持体を利用して見切り材が固定されていることを特徴とする。
【0011】
上記の固定構造では、クランプとして立ちはぜ突条を左右から挟み付ける一対のクランプ片からなるものを用いており、立ちはぜ突条とクランプ片との接触面は点接触でなく線あるいは面接触となるので、クランプは立ちはぜ突条部分に堅固に固定されるとともに、折板屋根に形成される立ちはぜ突条が損傷を受けることもない。さらに、堅固に固定されたクランプに見切り材支持体を備えるようにし、その見切り材支持体を利用して見切り材を固定するようにしているので、折板屋根に対する見切り材の固定はきわめて安定化するとともに、現場での見切り材の固定作業も簡素化される。
【0012】
本発明による見切り材の固定構造において、前記クランプに見切り材支持体を備える具体的な態様は任意であるが、屋根勾配方向の見切り材を固定するのに用いられるクランプとして、その一方のクランプ片が立ちはぜ突条に沿う方向の見切り材支持体を一体形成したものを用い、前記一体形成された見切り材支持体を利用して屋根勾配方向の見切り材が固定されている態様は、施工の容易性と高い安定性の双方からきわめて好ましい。
【0013】
本発明による見切り材の固定構造において、前記見切り材として下端側にL型折曲部を有した形状のものを用い、クランプに固定された状態で、前記L型折曲部は前記立ちはぜ折板屋根の上に配置した保水排水基盤材側に入り込んだ姿勢とすることは、保水排水基盤材および必要な場合にその下に配置される発泡樹脂製断熱板等をより安定して固定することができることから、より好ましい。
【0014】
本発明による見切り材の固定構造において、前記クランプとして、立ちはぜ折板屋根の上面が平坦面となるように屋根面に取り付ける発泡樹脂製断熱板のための係止部を有している形態のものを用い、該係止部を利用して取り付けた発泡樹脂製断熱板の上に保水排水基盤材を配置し、かつ、そのクランプに対して前記見切り材とともに前記発泡樹脂製断熱板および前記保水排水基盤材が一体に固定されている構造とすることも好ましい態様である。この固定構造を採用することにより、折板屋根の上に構築される緑化構造体全体に対し、負圧に対する充分な強度を確保することができる。
【0015】
本発明による見切り材の固定構造において、見切り材には、アルミニウム、ステンレス鋼、プラスチックのような材料を用いることができる。軽量で作業性がよいことからアルミニウム製の見切り材は特に好ましい。
【0016】
立ちはぜ折板屋根の上に配置する保水排水基盤材は、従来の屋上緑化で用いられている保水排水基盤材を任意に用いることができる。素材は軽量性と成形容易性の観点から発泡樹脂製が好ましいが、非発泡樹脂や発泡モルタルのような材料で造られていてもよい。保水排水基盤材は客土層等からなる植栽層をそのまま収容する形態であってもよく、保水排水機能を備え、その上に植栽層を載置する形態のものでもよい。また、保水排水基盤材は一枚物でよく、複数枚の保水排水基盤材を組み合わせて構成されるものであってもよい。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、立ちはぜ折板屋根の上に高い安定性を備えた状態で見切り材を固定することができ、結果として、安定した構造の屋上緑化構造体を立ちはぜ折板屋根の上に構築することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明を実施の形態に基づき説明する。図1は立ちはぜ折板屋根の一例を示し、図2は立ちはぜ折板屋根の上に見切り材を固定した状態を示している。図3は屋根勾配方向に取り付ける見切り材の固定構造を説明する図であり、図4は軒先方向に取り付ける見切り材の固定構造を説明する図である。図5は本発明による固定構造で用いるクランプの基本形態を示している。図6は図1〜図4に示す固定構造を備えた屋上緑化構造体の見切り材近傍の構造の一例を説明するための図であり、図7は図6に示す屋上緑化構造体における一般部での構造の一例を説明するための図である。
【0019】
図1に示すように、立ちはぜ折板屋根Rは、図1bに断面を示す左右の立ち上がり縁の上端部に互いに係合する湾曲部3a,3bを形成した長尺状の屋根板3を、隣接する屋根板3,3の湾曲部同士を係合(はぜ継ぎ)しながら、梁5の上に専用の取り付け具6を利用して固定するようにしており、屋根勾配方向であるX方向に走る山形部1が軒先方向であるY方向に所定ピッチPaで連続している。そして、該山形部1の頂部2には屋根板3を連接したときの丸みを持つ立ちはぜ突条4が屋根勾配方向に走っている。このような立ちはぜ折板屋根Rの上に保水排水基盤材や見切り材を固定して屋上緑化構造体とされる。
【0020】
図5は、そこで用いるクランプ60の基本形態を示す。クランプ60は、一定の横幅を持つ左右一対のクランプ片61,61で構成される。各クランプ片61は、立ちはぜ突条4の下方領域を押さえ付ける挟持先端部62aとその上方の第1の水平部62bとからなる膨出部63と、前記挟持先端部62aの先端位置とほぼ同じ垂直位置において前記第1の水平部62bから立ち上がる垂直部64と、該垂直部64の上端に位置する第2の水平部65とを有し、垂直部64には左右のクランプ片61、61を一体に締め付けるときに用いるボルトのためのボルト孔66が形成されている。また、水平部65にはボルト孔67が形成されている。なお、ボルトナットでなくドリルビス等を用いて左右のクランプ片61、61を一体に締め付けるようにしてもよく、その場合には、ボルト孔67を省略することができる。また、左右のクランプ片61、61のボルト孔66の一方を、ボルト孔に替えてより径の小さい小孔としてもよい。
【0021】
前記膨出部63の内面側の形状は、好ましくは立ちはぜ突条4の外郭形状に一致した形状であり、その大きさは、左右のクランプ片61、61を締め付けたときに立ちはぜ突条4をわずかに圧縮して変形させるように大きさとされる。しかし、膨出部63の内面側の形状は、左右のクランプ片61、61を締め付けたときに、その内周面が部分的に突条4に接触するような形状、あるいはまったく接しない形状であっても差し支えない。また、図示の例では、挟持先端部62a,62aの先端は先鋭となっているが、図2〜図4に示すクランプ60の場合のように、先端を外側に反らし、突条4に当たる面を曲面とすることもできる。図示しないが、立ちはぜ突条4と該突条4を挟持するクランプ片61,61との間にパッキン材を介装してもよい。この構成とすることにより、立ちはぜ突条部とクランプ60とが直接接触しないようになり、立ちはぜ突条部の防錆処理が剥がれた場合でも、防食電流の流れを効果的に防止することができ、立ちはぜ突条部の腐食による劣化を長期にわたって回避することができる。
【0022】
クランプ60の立ちはぜ突条4への固定に際しては、図5に示すように、左右のクランプ片61,61の膨出部63の間に突条4を挟み込んだ姿勢とし、双方の垂直部64に形成したボルト孔66にボルトを通してナットで締め付ける。一定の横幅を持つ挟持先端部62の先端と膨出部63の内面側とで突条4を両側から押さえ付けた状態で、クランプ60は突条4に固定されるので、クランプ60の固定状態はきわめて安定したものとなる。
【0023】
図2に示すように、上記のクランプ60を用いて屋根勾配方向の見切り材20と軒先方向の見切り材30を立ちはぜ折板屋根Rに固定する。ただし、屋根勾配方向の見切り材20の固定には、図3に示すように、一方のクランプ片61の形状が異なった形状であるクランプ60aが用いられ、軒先方向の見切り材30の固定には、図4に示すように、クランプ60とともに別部材である見切り材支持体40が用いられる。
【0024】
最初に、屋根勾配方向の見切り材20の固定態様を説明する。図3に示すように、立ちはぜ折板屋根Rにおける前記見切り材20を固定すべき位置における立ちはぜ突条4に、一対のクランプ片61,61で立ちはぜ突条4を左右から挟み付けるようにして適数のクランプ60aを固定する。図示のように、クランプ60aの一方のクランプ片61aは、前記した垂直部64がそのまま上方に延出しており、その部分が見切り材支持体65aを構成している。見切り材20は、立ちはぜ突条4に沿うようにして前記クランプ片61aの外側から前記垂直部64および見切り材支持体65aに押し当てられ、ネジやビス68等で見切り材支持体65a(クランプ60a)に固定される。この屋根勾配方向の見切り材20の固定態様が、屋上緑化構造が造られる領域の左右の端部に形成される。
【0025】
図示の例で、見切り材20は下端側に水平方向に延びるL型折曲部21を有しており、見切り材20は、前記L型折曲部21を内側とし、かつ該L型折曲部21がクランプ片61の前記第1の水平部62bとほぼ同じ高さとなるようにして、固定される。なお、前記L型折曲部21はクランプ60aに当接する箇所では切り欠かれている。また、見切り材20の端縁は90度に折り曲げられており、軒先方向の見切り材30との接続フランジ22となっている。L型折曲部21および接続フランジ22は省略可能である。
【0026】
次に、軒先方向の見切り材30の固定態様を説明する。図4に示すように、この場合には、水平部41と垂直部42とでL字状をなす見切り材支持体40が用いられる。立ちはぜ折板屋根Rにおける前記見切り材30を固定すべき位置に、前記したようにして適数のクランプ60を固定する。固定したクランプ60の前記水平部65を利用して、見切り材支持体40を固定する。その際に、前記垂直部42を外側に位置させて前記水平部41をネジやビス68等でクランプ60の前記水平部65に固定する。そのようにして固定した見切り材支持体40の前記垂直部42を利用して、軒先方向の見切り材30をやはりネジやビス68等を用いて固定する。この軒先方向の見切り材30の固定態様が、屋上緑化構造が造られる領域の前後の端部に形成される。
【0027】
図示の例で、見切り材30も下端側に水平方向に延びるL型折曲部31を有しており、見切り材30は、前記L型折曲部31を内側とし、かつ該L型折曲部31がクランプ片61の前記第1の水平部62bとほぼ同じ高さとなるようにして、固定される。なお、ここでも前記L型折曲部31はクランプ60に当接する箇所では切り欠かれている。
【0028】
次に、上記の見切り材の固定構造を備える屋上緑化構造体の一例を図6,図7を用いて説明する。図2には図示されないが、見切り材20,30で包囲される区画内における立ちはぜ突条4・・には、所定間隔で適数のクランプ60が固定される。前記したように、クランプ60,60aのクランプ片61は、前記第1の水平部62b,垂直部64,第2の水平部65で形成される断面コ字状空間を有しており、隣接するクランプ60,60aの前記断面コ字状空間内に端縁を差し込むようにして発泡樹脂製断熱板50・・を取り付ける。それにより、立ちはぜ折板屋根Rの上面は、全体が発泡樹脂製断熱板50で覆われた状態となり、平坦面が形成される。その上に、適宜の従来知られた保水排水基盤材10が固定され(なお、保水排水基盤材10の一例が図7に示される)、その上に適宜の植生層Bが配置されて、屋上緑化構造体Aとされる。
【0029】
図6aは上記屋上緑化構造体Aにおける屋根勾配方向の見切り材20側での図1でのY方向の断面を示しており、図6bは軒先方向の見切り材30側での図1でのX方向の断面を示している。図示のように、屋上緑化構造体Aの外周は全体が見切り材20,30で覆われるので見栄えがよく、保水排水基盤材10が発泡樹脂製の場合でも太陽光からの劣化も阻止できる。さらに、見切り材20,30は立ちはぜ突条4に堅固に固定されたクランプ60,60aを利用して立ちはぜ屋根に固定されており、見切り材20,30の固定も確実となり、結果として、屋上緑化構造体Aの全体が立ちはぜ屋根の上にしっかり固定される。見切り材20,30をクランプ60,60aに固定するのに用いたネジやビス68等を発泡樹脂製断熱板50や保水排水基盤材10の固定にも利用することにより、一層堅固な固定構造を得ることができる。
【0030】
図7は屋上緑化構造体Aの一般部、すなわち見切り材20,30には接していない領域での固定構造の一例を示している。ここでは、矩形状である複数個の保水排水基盤材10が用いられ、隣接する保水排水基盤材10の連接部となる位置に、前記したようにしてクランプ60が固定される。前記のようにクランプ60を利用して発泡樹脂製断熱板50が敷き詰められるとともに、固定したクランプ60の各クランプ片61にはネジ桿70が立設された支持板71が固定され、該立設したネジ桿70・・を利用して隣接する前記保水排水基盤材10同士を固定される。すなわち、隣接する保水排水基盤材10を貫通して飛び出ているネジ桿70にナット73をネジ込むことにより、隣接する保水排水基盤材10は立ちはぜ折板屋根Rの上にしっかりと固定される。この作業の後に、あるいはこの作業と平行して、前記した見切り材20,30の固定作業を行うことにより、本発明による固定構造で見切り材が固定された屋上緑化構造体Aが立ちはぜ折板屋根Rの上に完成する。なお、図示の例において、保水排水基盤材10は、発泡樹脂の成形品であり、保水用空間12と植生層等の支持体13を有し、図示されないが、周壁部には互いに嵌合する接続用凹凸部や溢流部が形成されている。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】立ちはぜ折板屋根の一例を示す斜視図(図1a)とそこで使用する屋根板を示す断面図(図1b)。
【図2】立ちはぜ折板屋根の上に見切り材を固定した状態を示す斜視図。
【図3】屋根勾配方向に取り付ける見切り材の固定構造を説明する斜視図。
【図4】軒先方向に取り付ける見切り材の固定構造を説明する斜視図。
【図5】本発明による固定構造で用いるクランプの基本形態を説明するための図。
【図6】図1〜図4に示す固定構造を備えた屋上緑化構造体の見切り材近傍の構造の一例を説明するための図であり、 図6aは屋根勾配方向の見切り材側での図1でのY方向の断面を示し、図6bは軒先方向の見切り材側での図1でのX方向の断面を示している。
【図7】図6に示す屋上緑化構造体における一般部での構造の一例を説明するための図。
【図8】立ちはぜ折板屋根に保水排水基盤材を固定するのに用いられる従来の固定具を説明するための図。
【符号の説明】
【0032】
R…立ちはぜ折板屋根、A…屋上緑化構造体、B…植生層、Pa…山形部のピッチ、X…屋根勾配方向、Y…軒先方向、3…屋根板、4…立ちはぜ突条、10…保水排水基盤材、12…保水用空間、13…植栽層支持体、20…屋根勾配方向の見切り材、21…L型折曲部、30…軒先方向の見切り材、31…L型折曲部、40…見切り材支持体、41…見切り材支持体の水平部、42…見切り材支持体の垂直部、50…発泡樹脂製断熱板、60、60a…クランプ、61、61a…クランプ片、62a…挟持先端部、62b…第1の水平部、63…膨出部、64…垂直部、65…第2の水平部、65a…クランプ片と一体化した見切り材支持体、70…支柱(ネジ桿)、71…支持板。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
立ちはぜ折板屋根の上に配置した保水排水基盤材等の外縁部を囲う見切り材の立ちはぜ折板屋根への固定構造であって、見切り材を固定すべき位置における立ちはぜ突条には、一対のクランプ片で立ちはぜの突条を左右から挟み付けるようにしてクランプが固定されており、該固定されたクランプは見切り材支持体を備えており、該見切り材支持体を利用して見切り材が固定されていることを特徴とする見切り材の固定構造。
【請求項2】
屋根勾配方向の見切り材の固定に用いられるクランプは、一方のクランプ片が立ちはぜ突条に沿う方向の見切り材支持体を一体に有しており、該見切り材支持体を利用して屋根勾配方向の見切り材が固定されていることを特徴とする請求項1に記載の見切り材の固定構造。
【請求項3】
前記見切り材は下端側にL型折曲部を有しており、固定された状態で前記L型折曲部は前記立ちはぜ折板屋根の上に配置した保水排水基盤材側に入り込んだ姿勢となっていることを特徴とする請求項1または2に記載の見切り材の固定構造。
【請求項4】
前記クランプは立ちはぜ折板屋根の上面が平坦面となるように屋根面に取り付ける発泡樹脂製断熱板のための係止部を有しており、前記発泡樹脂製断熱板の上に保水排水基盤材が配置されており、かつ前記クランプに対して前記見切り材とともに前記発泡樹脂製断熱板および前記保水排水基盤材が一体に固定されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の見切り材の固定構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−127843(P2008−127843A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−313487(P2006−313487)
【出願日】平成18年11月20日(2006.11.20)
【出願人】(000002440)積水化成品工業株式会社 (1,335)
【Fターム(参考)】