説明

解錠力伝達装置及び連動錠システム

【課題】 隣接した扉と扉の間又は扉と壁の間で解錠操作力を伝達可能な解錠力伝達装置及び連動錠システムを提供する。
【解決手段】 本発明の解錠力伝達装置99によれば、一方の扉11で解錠操作されると、一方の機構部60の連動レバー64が回動して第1直動部材62が前進すると共に、連動レバー64から錠装置40が解錠操作力F1を受けて解錠する。このとき、他方の扉11では、他方の機構部80の第2直動部材83が第1直動部材62に押されて後退し、これにより、他方の機構部80の連動レバー84も回動して錠装置40が解錠される。他方の扉11で解錠操作された場合も、これと同様に両機構部60,80の間で解錠操作力F1が伝達され、両扉11,11の錠装置40が解錠される。このように、何れの扉11,11で解錠操作されても両扉11,11の錠装置40を一度に解錠することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、解錠操作部と錠装置との間で解錠操作力を伝達する解錠力伝達装置及びその解錠力伝達装置を備えた連動錠システムに関する。
【背景技術】
【0002】
扉に備えた複数の錠装置を1つの解錠操作部によって解錠操作可能とした連動錠システムとして、図19(A)及び図19(B)に示したものが知られている。これら連動錠システムでは、1枚の扉1の両側面に備えた錠装置2,3の間を錠連結機構4で連結し、一方の錠装置2に備えた解錠操作部5を操作することによって両方の錠装置2,3が解錠される構成になっている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−27779号公報(請求項1、第1図、第10図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、上述した従来の連動錠システムでは、自動車の集中ロックのように、扉から離れた位置の解錠操作部を操作して、扉の錠装置を解錠することはできない。また、扉を複数設けた場合に、それら複数の扉の錠装置の全てを一つの解錠操作部で解錠することができない。しかしながら、自動車の集中ロックのように電気的な駆動源を備えた構成にすると、電源の確保が必須となり、設置が困難な場合が生じ得る。
【0004】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、電気的な駆動源を用いずに、扉から離れた位置の解錠操作部の操作により、その扉の錠装置を解錠したり、或いは、複数の扉の錠装置の全てを一つの解錠操作部で解錠可能とするために、隣接した扉同士の間又は扉と壁との間で解錠操作力を伝達可能な解錠力伝達装置及び連動錠システムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するためになされた請求項1の発明に係る解錠力伝達装置は、錠付扉と、その錠付扉に隣接した他の扉、壁その他隣接部材とにそれぞれ取り付けられて、それら錠付扉と隣接部材との隣接面を挟んで隣接配置される1対の機構部からなり、隣接部材に備えた解錠操作部の操作により錠付扉に備えた錠装置が解錠されるように、解錠操作部の操作による解錠操作力を1対の機構部の間で伝達する解錠力伝達装置であって、隣接部材側の一方の機構部には、解錠操作部に連結されて解錠操作力を一方の機構部に伝達する第1連結部材と、解錠操作力を受けて作動する第1可動部とが備えられ、錠付扉側の他方の機構部には、第1可動部から解錠操作力を受けて従動する第2可動部と、錠装置に連結されて第2可動部から錠装置に解錠操作力を伝達する第2連結部材とが備えられたところに特徴を有する。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1に記載の解錠力伝達装置において、第1可動部には、解錠操作力を受けて回動する第1回動部材と、第1回動部材に連結され、第1回動部材が回動したときに錠付扉に向かって前進する第1直動部材とが備えられ、第2可動部には、第1直動部材に押されて錠付扉の内側に後退する第2直動部材と、第2直動部材及び第2連結部材が共に連結され、第2直動部材の後退を受けて回動し、第2直動部材と第2連結部材とを連動させる第2回動部材とが備えられたところに特徴を有する。
【0007】
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の解錠力伝達装置において、第2連結部材を複数備えて、複数の錠装置に解錠操作力を伝達可能としたところに特徴を有する。
【0008】
請求項4の発明に係る連動錠システムは、請求項1乃至3の何れかに記載の解錠力伝達装置と、錠装置と解錠操作部とからなるところに特徴を有する。
【0009】
請求項5の発明に係る解錠力伝達装置は、互いに召し合わされかつ錠装置及び解錠操作部を備えた1対の扉のそれぞれに取り付けられて、召し合わせ面を挟んで隣接配置される1対の機構部からなり、解錠操作部の操作による解錠操作力を1対の機構部の間で伝達する解錠力伝達装置であって、各機構部には、その機構部と同じ側の扉に配置された解錠操作部との間に連結され、解錠操作力を解錠操作部から機構部に伝達する第1連結部材と、その機構部と同じ側の扉に配置された錠装置との間に連結され、機構部から錠装置に解錠操作力を伝達する第2連結部材と、第1及び第2の連結部材が共に連結されかつ第1連結部材から受けた解錠操作力によって作動し、第1及び第2の連結部材を連動させる連動中枢部とが備えられ、両機構部の連動中枢部同士が扉を閉じた状態で互いに接合して連動するように構成したところに特徴を有する。
【0010】
請求項6の発明は、請求項5に記載の解錠力伝達装置において、連動中枢部には、機構部同士の並び方向に直動可能な第1及び第2の直動部材と、第1及び第2の直動部材の間に配置された回動支点に回動可能に軸支されかつ第1及び第2の直動部材が連結された連動中枢回動部材とが設けられると共に、一方の機構部の第1直動部材と、他方の機構部の第2直動部材とが直動方向で突き合わされ、連動中枢回動部材が解錠方向に回動すると、第1直動部材が相手の機構部側に前進し、その第1直動部材に押されて第2直動部材が後退するように構成されたところに特徴を有する。
【0011】
請求項7の発明は、請求項6に記載の解錠力伝達装置において、一方の機構部の連動中枢回動部材には、第1及び第2の直動部材及び第2連結部材が連結された主回動部材と、主回動部材と同じ回動軸を中心に回動しかつ第1連結部材が連結された副回動部材と、主回動部材及び副回動部材の一方に設けられて、回動軸回りに所定の間隔を空けて配置された1対のストッパと、主回動部材及び副回動部材の他方に設けられて、1対のストッパの間に配置された当接部とが備えられ、当接部は常には一方のストッパ側に位置し、副回動部材が第1連結部材から解除操作力を受けて回動したときには、一方のストッパと当接部とが当接することで主回動部材と副回動部材とが一体回動する一方、主回動部材が第2直動部材から解錠操作力を受けて回動したときには、当接部が一方のストッパから離間して他方のストッパに移動することで、副回動部材が停止した状態で主回動部材のみが回動するところに特徴を有する。
【0012】
請求項8の発明に係る解錠力伝達装置は、互いに召し合わされかつ錠装置及び解錠操作部を備えた1対の扉のそれぞれに取り付けられて、召し合わせ面を挟んで隣接配置される1対の機構部からなり、解錠操作部の操作による解錠操作力を1対の機構部の間で伝達する解錠力伝達装置であって、各機構部には、その機構部と同じ扉に配置された解錠操作部との間に連結され、解錠操作力を解錠操作部から機構部に伝達する第1連結部材と、その機構部と同じ側の扉に配置された錠装置との間に連結され、機構部から錠装置に解錠操作力を伝達する第2連結部材と、機構部の並び方向に直動可能な第1及び第2の直動部材と、第1及び第2の直動部材の間に配置された回動支点に軸支されかつ第1及び第2の直動部材が連結された連動中枢回動部材とが設けられると共に、一方の機構部の第1直動部材と、他方の機構部の第2直動部材とが直動方向で突き合わされ、連動中枢回動部材が解錠方向に回動すると、第1直動部材が相手の機構部側に前進しその第1直動部材に押されて第2直動部材が後退するように構成され、さらに、一方の機構部の連動中枢回動部材には、第1及び第2の直動部材が連結された主回動部材と、主回動部材と同じ回動軸を中心に回動しかつ第1及び第2の連結部材が連結された副回動部材と、主回動部材及び副回動部材の一方に設けられて、回動軸回りに所定の間隔を空けて配置された1対のストッパと、主回動部材及び副回動部材の他方に設けられて、1対のストッパの間に配置された当接部とが備えられ、当接部は常には一方のストッパ側に位置し、副回動部材が第1連結部材から解除操作力を受けて回動したときには、一方のストッパと当接部とが当接することで、主回動部材と副回動部材とが一体回動する一方、主回動部材が第2直動部材からの解錠操作力を受けて回動したときには、当接部が一方のストッパから離間して他方のストッパに移動することで、副回動部材が停止した状態で主回動部材のみが回動するところに特徴を有する。
【0013】
請求項9の発明は、請求項5乃至8の何れかに記載の解錠力伝達装置において、第1及び第2の連結部材は、ワイヤーケーブルでありかつ両端部を除いた全体がケーブル管に覆われ、そのケーブル管の両端部を、扉に固定可能としたところに特徴を有する。
【0014】
請求項10の発明は、請求項9に記載の解錠力伝達装置において、扉に対し、ワイヤーケーブルの両端部分の軸方向で位置調節可能に固定するためのケーブルブラケットを設け、ケーブルブラケットにケーブル管の端部を固定したところに特徴を有する。
【0015】
請求項11の発明に係る連動錠システムは、請求項1乃至10の何れかに記載の解錠力伝達装置と、一方の扉の錠装置及び解錠操作部と、他方の扉の錠装置及び解錠操作部とからなるところに特徴を有する。
【0016】
請求項12の発明は、請求項11に記載の連動錠システムにおいて、錠装置は、各扉のうち召し合わせ面と反対側の側面に配置され、解錠操作部は、両扉の召し合わせ面を挟んで隣接配置され、解錠操作部の間に互いに係合する錠装置が設けられたところに特徴を有する。
【発明の効果】
【0017】
[請求項1及び4の発明]
請求項1の解錠力伝達装置及び請求項4の連動錠システムによれば、解錠操作部が操作されると、一方の機構部の第1可動部が第1連結部材を通して解錠操作力を受けて作動する。すると、他方の機構部の第2可動部が第1可動部から解錠操作力を受けて従動する。そして、他方の機構部から錠装置に第2連結部材を通して解錠操作力が伝達され、錠装置が解錠される。このように、本発明によれば、隣接部材側の解錠操作部を操作すると、その解錠操作力が1対の機構部の間で伝達されて、錠付扉側の錠装置を解錠することができる。即ち、錠付扉から離れた位置の解錠操作部の操作により、その錠付扉の錠装置を解錠することができる。
【0018】
[請求項2の発明]
請求項2の解錠力伝達装置によれば、解錠操作部が操作されると、その解錠操作力により一方の機構部の第1回動部材が回動すると共に、第1回動部材に連結された第1直動部材が前進する。すると、他方の機構部の第2直動部材が第1直動部材に押されて後退し、第2直動部材に連結された第2回動部材が回動する。そして、第2回動部材に連結された第2連結部材が作動して錠装置が解錠される。これにより、隣接部材側の解錠操作部を操作すると、その解錠操作力が1対の機構部の間で伝達されて、錠付扉側の錠装置を解錠することができる。
【0019】
[請求項3の発明]
請求項3の解錠力伝達装置によれば、解錠操作部の操作により、錠付扉に備えた複数の錠装置を一度に解錠することができる。
【0020】
[請求項5及び請求項11の発明]
請求項5の解錠力伝達装置及び請求項11の連動錠システムによれば、一方の扉の解錠操作部が操作されると、一方の機構部の連動中枢部が第1連結部材を通して解錠操作力を受けて作動すると共に、錠装置が第2連結部材を通して解錠操作力を受けて解錠される。
【0021】
このとき、他方の扉では、他方の機構部の連動中枢部が、一方の機構部の連動中枢部から解錠操作力を受けて従動すると共に、錠装置が第2連結部材を通して連動中枢部から解錠操作力を受けて解錠される。
【0022】
他方の扉の解錠操作部を操作した場合も、これと同様に両機構部の間で解錠操作力が伝達され、全ての錠装置が解錠される。
【0023】
このように本発明によれば、何れの扉の解錠操作部を操作しても、その解錠操作力が1対の機構部の間で伝達されて両扉の錠装置を一度に解錠することができる。
【0024】
[請求項6の発明]
請求項6の解錠力伝達装置では、一方の扉で、解錠操作部が操作されると、一方の機構部の連動中枢回動部材が第1連結部材を通して解錠操作力を受けて解錠方向に回動し、錠装置が第2連結部材を通して連動中枢回動部材から解錠操作力を受けて解錠され、さらに、連動中枢回動部材に連結された第1直動部材が他方の扉側に前進する。すると、他方の扉では、他方の機構部の第2直動部材が一方の扉の機構部の第1直動部材に押されて後退し、これにより、他方の機構部の連動中枢回動部材も解錠方向に回動して、錠装置が解錠され、これにより両扉の全ての錠装置が解錠される。他方の扉の解錠操作部を操作した場合も、これと同様に両機構部の間で解錠操作力が伝達され、両扉の全ての錠装置が解錠される。
【0025】
[請求項7の発明]
請求項7の解錠力伝達装置では、一方の機構部の連動中枢回動部材が、主回動部材と副回動部材とから構成され、一方の機構部が取り付けられた扉の解錠操作部が操作されると、その解錠操作力によって副回動部材が回動する。すると、主回動部材と副回動部材との一方に設けた当接部が他方に設けたストッパに当接することで、主回動部材と副回動部材とが一体になって回動する。これにより、主回動部材に連結された第2連結部材を通して錠装置が解錠操作力を受けて解錠されると共に、主回動部材に連結された第1直動部材が他方の機構部の第2直動部材を押圧し、他方の機構部に解錠操作力を伝達することができる。これにより両扉の全ての錠装置が解錠される。
【0026】
これに対し、他方の機構部が取り付けられた扉の解錠操作部が操作され、他方の機構部からの解錠操作力により、一方の機構部の主回動部材の回動すると、主回動部材と副回動部材との一方に設けた当接部が他方に設けた両ストッパの間を移動する。従って、副回動部材が停止した状態で主回動部材のみが回動し、主回動部材から副回動部材に解錠操作力が伝達しなくなる。これにより、副回動部材に第1連結部材を介して連結される解錠操作部は停止した状態のままになり、主回動部材に第2連結部材を介して連結される錠装置は解錠される。このように、両扉の全ての錠装置が解錠されかつ、解錠操作部が停止した状態になるので、操作抵抗を抑えることができる。
【0027】
[請求項8の発明]
請求項8の解錠力伝達装置では、一方の機構部の連動中枢回動部材が、主回動部材と副回動部材とから構成され、一方の機構部が取り付けられた扉の解錠操作部が操作されると、その解錠操作力によって副回動部材が回動する。すると、主回動部材と副回動部材との一方に設けた当接部が他方に設けたストッパに当接することで、主回動部材と副回動部材とが一体になって回動する。これにより、主回動部材に連結された第2連結部材を通して錠装置が解錠操作力を受けて解錠されると共に、主回動部材に連結された第1直動部材が他方の機構部の第2直動部材を押圧し、他方の機構部に解錠操作力を伝達することができる。これにより両扉の全ての錠装置が解錠される。
【0028】
これに対し、他方の機構部が取り付けられた扉の解錠操作部が操作され、他方の機構部からの解錠操作力により、一方の機構部の主回動部材が回動すると、主回動部材と副回動部材との一方に設けた当接部が他方に設けた両ストッパの間を移動する。従って、副回動部材が停止した状態で主回動部材のみが回動する。これにより、副回動部材に第1及び第2の連結部材を介して連結される解錠操作部及び錠装置には解錠操作力は伝達されなくなる。即ち、一方の扉の解錠操作部を操作したときには、全体の錠装置が解錠され、他方の扉の解錠操作部を操作したときには、その操作した解錠操作部を有する扉と同じ錠装置しか解錠されない状態にすることができる。
【0029】
[請求項9の発明]
請求項9の解錠力伝達装置では、第1及び第2の連結部材を屈曲性が高いワイヤーケーブルで構成したので、各扉における機構部と錠装置と解錠操作部との配置の自由度が高まる。
【0030】
[請求項10の発明]
請求項10の解錠力伝達装置では、機構部と錠装置と解錠操作部を扉に取り付けた後で、ケーブルブラケットの位置を調節することで、解錠操作力を正確に伝達可能な状態に調節することができる。これにより、一層、各扉における機構部と錠装置と解錠操作部との配置の自由度が高まる。
【0031】
[請求項12の発明]
請求項12の連動錠システムでは、両扉の錠装置は、それぞれ扉の召し合わせ面と反対側の側面側に配置され、両扉の解錠操作部は、両扉の召し合わせ面を挟んで隣接配置されると共に、それら解錠操作部の間に互いに係合する錠装置が設けられたので、各扉が両側部をこれら錠装置によって保持され、施錠状態で両扉が安定する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0032】
[第1実施形態]
以下、本発明の一実施形態を図1〜図17に基づいて説明する。
図1に示した1対の扉11,11は、一側面(以下、ここを「召し合わせ面11M」という)を互いに隣接させかつ対向させた状態、即ち、互いに召し合わせされた状態で、出入口10を閉じている。
【0033】
例えば、各扉11の上面には、その両端部から上方に向かって支軸12,12が起立しており、それら各支軸12の先端にはローラー13が回転可能に軸支されている。また、出入口10の上部には、ローラー13を収容した溝形ガイドレール14が設けられている。溝形ガイドレール14は、図2(A)に示すように出入口10の上辺に沿って延びた閉塞案内部14Aと、その閉塞案内部14Aの両端部から水平方向に直角曲げされた開放案内部14Bとを備えてなる。そして、各扉11が閉じた状態では、扉11の両端のローラー13,13が閉塞案内部14Aに収まり、この状態から一方のローラー13が、開放案内部14Bに沿って移動することで、図2(A)〜図2(C)に示すように、扉11が開かれていく。
【0034】
図3には、各扉11の内部構造が示されている。同図において右側に位置した一方の扉11(以下、適宜、「右側の扉11」という)には、解錠操作部付錠装置20(本発明に係る「解錠操作部」に相当する)と錠装置40と機構部60(以下、適宜、「右側の機構部60」という)とが備えられている。また、同図において左側に位置した他方の扉11(以下、適宜、「左側の扉11」という)には、解錠操作装置30(本発明に係る「解錠操作部」に相当する)と錠装置40と機構部80(以下、適宜、「左側の機構部80」という)とが備えられている。そして、これら両機構部60,80によって本発明に係る解錠力伝達装置99が構成され、その解錠力伝達装置99と両錠装置40,40、解錠操作部付錠装置20及び解錠操作装置30とによって本発明に係る連動錠システムが構成されている。
【0035】
解錠操作部付錠装置20は、右側の扉11のうち召し合わせ面11M側の縁部における上下方向の略中央部分に取り付けられている。また、解錠操作装置30は、左側の扉11のうち解錠操作部付錠装置20と対向した位置に取り付けられている。
【0036】
図4に示すように、解錠操作部付錠装置20のケース21は、前端部に前面板21Fを備え、この前面板21Fを扉11の召し合わせ面11Mと面一の状態にして固定されている。その前面板21Fの上下方向の中間部分には、ストライカ受容口21Kが貫通形成され、このストライカ受容口21Kに、錠装置40から突出したストライカ19が進入可能となっている。
【0037】
ケース21の内部には、ストライカ19と係合するラッチ22が設けられている。ラッチ22は、ストライカ19の進入領域19S(以下、「ストライカ進入領域19S」という)より下方に設けた支持ピン22Pを中心に回動する。また、ラッチ22のうちストライカ進入領域19Sと重複する部分には凹所22Uが形成されている。そして、ラッチ22は、図4に示すように、凹所22Uの開口がストライカ進入領域19Sから外れた状態となるロック位置と、図6に示すように、凹所22Uの開口がストライカ進入領域19S内に位置しかつストライカ受容口21K側を向いた状態になるロック解除位置との間で回動する。また、ケース21とラッチ22との間には、ラッチスプリング23が取り付けられており、このラッチスプリング23によりラッチ22がロック解除位置側に付勢されている。
【0038】
ラッチ22の外周面には係止突部22Tが形成され、この係止突部22Tにロック部材24が係止することで、ラッチ22がロック位置に保持されている。ロック部材24は、全体として上下に延びた形状をなし、上端部を支持ピン24Pに回動可能に軸支されている。また、ロック部材24の上下方向の途中部分には、ロック部材24の回動に伴ってラッチ22に接離する係止爪24Nが備えられている。そして、この係止爪24Nが、ラッチ22の係止突部22Tに係止して、ラッチ22をロック位置に保持することができる。
【0039】
ケース21には、ロック部材24の下端部が回動する範囲に対応して水平方向に延びた解除操作貫通孔21Dが形成されている。そして、解除操作貫通孔21Dに挿通された角柱部材15Hがロック部材24の下端部におけるラッチ22側に配置されている。この角柱部材15Hは、扉11の両外面に突出しており、その扉11の両外面に敷設された略帯板状のハンドル部15(図1参照)がその角柱部材15Hの両端部に固定されている。そして、ハンドル部15を水平方向にスライド操作することで、ロック部材24がラッチ22から離れる側に回動し、係止爪23Nと係止突部22Tとの係合が外れ、ラッチ22がロック解除位置に向けて回動可能となる。
【0040】
ケース21のうちロック部材24より前面板21Fから離れた部分には、リリースレバー25が設けられている。リリースレバー25は、支持ピン25Pに回動可能に軸支され、3つのアーム25A,25B,25Cを備えた構造になっている。そして、ロック部材24側に張り出した第1のアーム25Aに設けられた摺動ピン25Sが、ロック部材24に形成された摺動孔24Sに係合している。そして、図4に示すように、ロック部材24がラッチ22から離れる側、即ち、ロック部材24が図4における反時計回り方向に回動したときに、リリースレバー25が、連動して図4における時計回り方向に回動する(図5参照)。
【0041】
また、リリースレバー25のうち上方に張り出した第2のアーム部25Bには、ケース21との間にコイルバネ26が取り付けられており、そのコイルバネ26の弾発力によってリリースレバー25が反時計回りの方向に付勢され、ロック部材24がロック位置側に付勢されている。
【0042】
さらに、リリースレバー25のうちロック部材24と反対側に張り出した第3のアーム部25Cには、第1フレキシブルケーブル27が連結されている。
【0043】
解錠操作装置30は、解錠操作部付錠装置20のうちラッチ22及びラッチスプリング23を取り除いた構造をなし、その代わりに前記したストライカ19を備えている。解錠操作装置30において解錠操作部付錠装置20と同じ構造に関しては、同一符号を付して重複した説明は省略する。ストライカ19は、解錠操作装置30のうちケース21の前面板21Fにおける内面に固定されて、ストライカ受容口21Kを通して解錠操作装置30側に突出した構造になっている。そして、ストライカ19のうち扉11の召し合わせ面11Mから突出した部分は、図16(A)に示すように1対の脚部19A,19Aの先端同士を係合部19Bで連絡した形状になっている。
【0044】
図3に示すように錠装置40は、左右の扉11,11において、それぞれ召し合わせ面11Mと反対側の縁部における上下方向の略中央部分に取り付けられている。
【0045】
図8(A)に示すように、錠装置40のケース41は、前端部に前面板41Fを備え、その前面板41Fを扉11の側面11Bに面一状態にして固定されている。その前面板41Fの上下方向の中間部分には、ストライカ受容口41Kが貫通形成され、このストライカ受容口41Kに、出入口10の内面から突出したストライカ18が進入可能となっている。詳細には、ストライカ18は、図16(B)に示すように、出入口10の内面から突出した1対の脚部18A,18Aの先端同士を係合部18Bで連絡した構造をなしている。
【0046】
図8(B)に示すようにストライカ受容口41Kは、扉11の側面の幅方向の一端側(同図における左側の端部)が開放しており、その開放部分からストライカ18が進入する。ケース41の内部には、ストライカ18と係合するラッチ42が設けられている。ラッチ42は、ストライカ18の進入領域18S(以下、「ストライカ進入領域18S」という)より上方に設けた支持ピン42Pを中心に回動する。
【0047】
なお、前記した解錠操作部付錠装置20におけてラッチ22を軸支している支持ピン22P(図4参照)は、扉11の側面11Bと平行になっているが、錠装置40においてラッチ42を軸支している支持ピン42Pは、扉11の側面11Bと直交する方向を向いている。
【0048】
ラッチ42の下部には、ストライカ進入領域18Sと重複する部分に凹所42Uが形成されている。そして、ラッチ42は、図8(B)に示すように、凹所42Uの開口がストライカ進入領域18Sから外れた状態になるロック位置と、図10(B)に示すように、凹所42Uの開口がストライカ進入領域18S内に位置しかつストライカ受容口21Kにおけるストライカ18の進入口側を向いたロック解除位置との間で回動する。
【0049】
ケース41とラッチ42との間には、トーションバネ43が取り付けられており、このトーションバネ43によりラッチ42はロック解除位置側に付勢されている。また、ラッチ42の外周面上端部には係止突部42Tが形成され、この係止突部42Tにロック部材44が係止することでラッチ42がロック位置に保持されている。
【0050】
ロック部材44は、ラッチ42の上方に配置されかつ、前記ラッチ42の支持ピン42Pと平行な支持ピン44Pに回動可能に軸支されている。またロック部材44の下部には、ロック部材44の回動に伴ってラッチ42に接離する係止爪44Nが備えられている。そして、この係止爪44Nがラッチ42の係止突部42Tに係止して、ラッチ42をロック位置に保持することができる。また、ロック部材44は、補助スプリング44Lによってロック位置側に付勢されている。
【0051】
図8(A)に示すようにロック部材44には、前面板41Fから離れる側に向かって係合突部44Sが突出している。そして、ケース41のうちロック部材44より前面板41Fから離れた奥部には、その係合突部44Sに当接可能なリリースレバー45が設けられている。
【0052】
リリースレバー45は、扉11の幅方向を向いた支持ピン45Pに回動可能に軸支され、その支持ピン45Pを中心に回動するシーソー構造をなしている。そして、支持ピン45Pよりロック部材44側の一端部がそのロック部材44の係合突部44Sに上方から当接し、リリースレバー45が係合突部44Sを押し下げるように回動することで、ロック部材44の係止爪44Nとラッチ42の係止突部42Tとの係合が解除される(図9(B)参照)。また、リリースレバー45とケース41との間には、リリースレバー45を係合突部44Sから離す方向に付勢するコイルバネ46が備えられている。さらに、リリースレバー45のロック部材44と反対側の端部には、第2フレキシブルケーブル47が連結されている。
【0053】
さて、一方の機構部60は、図3に示すように、右側の扉11のうち召し合わせ面11M側の縁部における上端寄り位置に取り付けられている。また、他方の機構部80は、左側の扉11のうち機構部60と対向した位置に取り付けられている。
【0054】
まず、右側の機構部60について説明する。図11において符号61は、機構部60に備えられたベース部材であって、そのベース部材61は扉11の内部に配置される板状をなし、その一端から直角に立ち上がった前面板61Fを扉11の召し合わせ面11Mと面一の状態にして固定されている。前面板61Fには、上下方向に間隔を空けて1対の矩形窓61V、61Wが形成されている。そして、下側の矩形窓61Wには、本発明に係る第1直動部材62が挿通され、上側の矩形窓61Vには、本発明に係る第2直動部材63が挿通されている。ここで、第1直動部材62の先端部分は、図17に示すように、帯板を2度直角曲げして折り返した門型構造をなし、矩形窓61Wの内面に上下左右方向でガタを抑えた状態に嵌合されている。第2直動部材63及び後述する第1及び第2の直動部材82,83に関しても同様である。
【0055】
第1直動部材62のうち扉11の内部に位置した部分には、前面板61Fと直行する方向に延びたスリット62Sが形成されており、ベース部材61から突出した摺接ピン62Pがこのスリット62S内にスライド可能に係合している。そして、これら摺接ピン62Pとスリット62Sとによる案内と、第1直動部材62と矩形窓61Wの内面とによる案内によって、第1直動部材62が召し合わせ面11Mと直交する方向に直動可能となっている。
【0056】
また、第2直動部材63のうち扉11の内部に位置した部分には、前面板61Fと直行する方向に延びかつ第2直動部材63の一端と他端とに分けて配置された1対のスリット63S,63Sが形成されている。そして、ベース部材61から突出した1対の摺接ピン63P,63Pがこれらスリット63S,63S内にスライド可能に係合している。そして、これら摺接ピン63P,63Pとスリット63S,63Sとによる案内と、第2直動部材63と矩形窓61Vの内面とによる案内によって、第2直動部材63が召し合わせ面11Mと直交する方向に直動可能となっている。
【0057】
ベース部材61のうち第1直動部材62と第2直動部材63とに挟まれた部分には、支持ピン64Pが設けられており、その支持ピン64Pに連動レバー64(本発明に係る「第2回動部材」、「連動中枢回動部材」に相当する)が回動可能に軸支されている。
【0058】
連動レバー64は、上下方向に延びた帯板状をなし、その長手方向の中間部分に支持ピン64Pによる軸支部分が配置されている。そして、連動レバー64の下端部に形成された長孔64Bに、第1直動部材62がピン止めされ、連動レバー64の上側部分に形成された長孔64Aに、第2直動部材63がピン止めされている。これにより、連動レバー64が図11における時計回り方向に回動すると、第1直動部材62が前面板61Fから外側に前進しかつ第2直動部材63が前面板61Fから内側に後退する。なお、連動レバー64にとって図11における時計回り方向が本発明に係る「解錠方向」に相当する。
【0059】
また、連動レバー64とベース部材61との間にはコイルバネ65が備えられ、その弾発力により連動レバー64は解錠方向と逆方向に付勢されている。そして、通常は、図11に示すように摺接ピン62P及び摺接ピン63Pがスリット62S及びスリット63Sの端部に当接して各第1直動部材62及び第2直動部材63が位置決めされ、前面板61Fの外面に対して第1直動部材62及び第2直動部材63の突出量が同じ状態になっている。
【0060】
連動レバー64のうち支持ピン64Pに軸支された部分には、前面板61Fと離れる側に向けて分岐アーム64Cが張り出している。そして、分岐アーム64Cの先端に第1フレキシブルケーブル27の一端が連結されている。この第1フレキシブルケーブル27の他端は、前記したように解錠操作部付錠装置20のリリースレバー25に連結されている。また、第1フレキシブルケーブル27は、両端部を除いた全体がケーブル管28に覆われ、そのケーブル管28の一端がベース部材61に固定されると共に、ケーブル管28の他端が解錠操作部付錠装置20のケース21に固定されている。この構成により、解錠操作部付錠装置20のリリースレバー25と機構部60の連動レバー64とが連動する。詳細には、ケーブル管28の一端は、ケーブルブラケット29に固定され、そのケーブルブラケット29がベース部材61に螺子止めされている。ここで、ケーブルブラケット29は、ベース部材61に対して、第1フレキシブルケーブル27の端部の軸方向に沿ってスライド調節可能となっており、これにより、第1フレキシブルケーブル27がスムーズに直動する。
【0061】
なお、機構部60,80に連結されている全てのフレキシブルケーブル27,47に関しても、ケーブル管28,48に関しては同様の構成になっている。
【0062】
連動レバー64の上端部は、第2直動部材63との連結部分より先に延長されており、その先端部には、連結バー67の一端がピン連結され、その連結バー67の他端が次述する連結レバー66の上端部にピン連結されている。
【0063】
ベース部材61のうち連動レバー64より前面板61Fから離れた側には、支持ピン66Pが設けられ、その支持ピン66Pに連結レバー66が回動可能に軸支されている。連結レバー66は、上下方向に延びた帯板状をなし、その長手方向の中間部分を支持ピン66Pに軸支されている。そして、連結レバー66の上端部に前記した連結バー67の端部がピン連結され、連結レバー66の下端部には、第2フレキシブルケーブル47の端部が連結されている。この第2フレキシブルケーブル47の他端は、前記したように錠装置40のリリースレバー45に連結されている。この構成により、錠装置40のリリースレバー45と機構部60の連結レバー66とが連動する。
【0064】
以上が、右側の機構部60の構成であり、次に、左側の機構部80について説明する。この機構部80は、図11に示すように、前記ベース部材61と同様のベース部材81を備え、そのベース部材81の前面板81Fに形成された1対の矩形窓81V,81Wのうち上側の矩形窓81Vには、本発明に係る第1直動部材82が挿通され、下側の矩形窓81Wには、本発明に係る第2直動部材83が挿通されている。そして、第1直動部材82に形成されたスリット82Sとベース部材81から突出した摺接ピン82Pとによる案内、及び、第1直動部材82と矩形窓81Vの内面とによる案内によって、第1直動部材82が召し合わせ面11Mと直交する方向に直動可能となっている。同様に、第2直動部材83に形成された1対のスリット83S,83Sとベース部材81から突出した1対の摺接ピン83P,83Pとによる案内と、第2直動部材83と矩形窓81Wの内面とによる案内とによって、第2直動部材83が召し合わせ面11Mと直交する方向に直動可能となっている。
【0065】
ベース部材81のうち第1直動部材82と第2直動部材83とに挟まれた部分には、支持ピン84Pが設けられており、その支持ピン84Pに連動レバー84(本発明に係る「第1回動部材」、「主回動部材」、「連動中枢回動部材」に相当する)が回動可能に軸支されている。
【0066】
連動レバー84は、上下方向に延びた帯板状をなし、その長手方向の中間部分に支持ピン84Pによる軸支部分が配置されている。そして、連動レバー84の上側部分に形成された長孔82Aに第1直動部材82がピン止めされ、連動レバー84の下端部に形成された長孔82Bに第2直動部材83がピン止めされている。これにより、連動レバー84が図11における時計回り方向に回動すると、第1直動部材82が前面板81Fから外側に前進しかつ第2直動部材83が前面板81Fから内側に後退する。なお、連動レバー84にとって図11における時計回り方向が本発明に係る「解錠方向」に相当する。
【0067】
連動レバー84は、コイルバネ85により解錠方向と逆方向に付勢されている。そして、通常は、摺接ピン82P,83Pがスリット82S,83Sの端部に当接することで各第1直動部材82及び第2直動部材83が位置決めされ、前面板81Fの外面に対して第1直動部材62及び第2直動部材63の突出量が同じになる。
【0068】
連動レバー84の上端部は、第2直動部材83との連結部分より先に延長されており、その先端部には第2フレキシブルケーブル47の一端が連結されている。この第2フレキシブルケーブル47の他端は、前記したように錠装置40のリリースレバー45に連結されている。
【0069】
連動レバー84のうち支持ピン84Pによる軸支部分の近傍には、所定角度を開けて1対のストッパ84A,84Bが設けられている。また、支持ピン84Pには、連動レバー84に重ねて副レバー86が軸支され、その副レバー86に形成された当接部86Aがそれらストッパ84A,84Bの間に収まっている。そして、当接部86Aが、一方のストッパ84Aから他方のストッパ84Bに移動することで、連動レバー84と副レバー86とが所定の角度内で空回り可能となっている。
【0070】
ベース部材81のうち副レバー86より前面板81Fから離れた側には、支持ピン88Pが設けられ、その支持ピン88Pに連結レバー88が回動可能に軸支されている。そして、この連結レバー88のうち支持ピン88Pより一端側の端部と、副レバー86の先端部との間に連結バー87が差し渡されてピン連結されている。また、連結レバー88の他端部には、第1フレキシブルケーブル27の一端が連結されている。この第1フレキシブルケーブル27の他端は、前記した解錠操作装置30のリリースレバー25に連結されている。また、副レバー86とベース部材81との間には、コイルバネ89が設けられ、第1フレキシブルケーブル27を引っ張る方向に付勢している。
【0071】
本実施形態の構成は以上であり、次に、本実施形態の作用効果について説明する。扉11,11が閉じられると、図4に示すように、右側の扉11に備えた解錠操作部付錠装置20に左側の扉11に備えたストライカ19が係合して施錠状態になると共に、両扉11,11の各錠装置40に、扉11の両内側面に備えたストライカ18が係合して施錠状態になる。詳細には、解錠操作部付錠装置20及びストライカ19に関しては、図4に示すように、ラッチ22の凹所22Uにストライカ19の係合部19Bが収まりかつ、凹所22Uの開放口がストライカ進入領域19Sの開放口と異なる方向(上方向)を向く。また、ラッチ22の係止突部22Tには、ロック部材24の係止爪24Nが係止し、ラッチ22が回り止めされる。これにより、ストライカ19が解錠操作部付錠装置20に抜け止めされて施錠状態になる。
【0072】
また、錠装置40及びストライカ18に関しては、図8(B)に示すように、ラッチ42の凹所42Uにストライカ18の脚部18Aが収まりかつ、凹所42Uの開放口がストライカ進入領域18Sの開放口と異なる方向(下方向)を向く。また、ラッチ42の係止突部42Tには、ロック部材44の係止爪44Nが係止し、ラッチ42が回り止めされる。これにより、ストライカ18が錠装置40に抜け止めされて施錠状態になる。
【0073】
このように、本実施形態では、1対の扉11,11のうち召し合わせ面11Mのみならず出入口10の両内側面と各扉11,11の側面11Bとの間でも施錠するので、両扉11,11の召し合わせ面11Mのみで施錠した場合に比べて、施錠状態で両扉11,11が安定する。
【0074】
この状態で、右側の扉11の解錠操作部付錠装置20を解錠操作した場合には、以下のようである。即ち、解錠操作部付錠装置20に備えたハンドル部15を図1における右側にスライドさせると、図5に示すようにロック部材24が回動し、ラッチ22の係止突部22Tとロック部材24の係止爪24Nとの係合が解除されて、ラッチ22が回動可能となる。このとき、ラッチ22の回動に連動してリリースレバー25が回動し、第1フレキシブルケーブル27が引っ張られる。すると、この引っ張り力が本発明に係る解錠操作力F1(図5参照)となり、第1フレキシブルケーブル27を介して解錠操作部付錠装置20から右側の機構部60に解錠操作力F1が伝達される。
【0075】
すると、右側の機構部60では、図12に示すように、連動レバー64が解錠操作力F1を受けて解錠方向(図12の時計回り方向)に回動する。これに伴い連結レバー66も回動し、第2フレキシブルケーブル47が引っ張られ、この引っ張り力が、解錠操作力F1として右側の扉11の錠装置40に伝達される。
【0076】
また、連動レバー64の回動に伴って第1直動部材62が左側の機構部80に向かって前進する。すると、左側の機構部80の第2直動部材83が、右側の機構部60の第1直動部材62に押圧されて後退し、これにより連動レバー84が解錠方向に(図12の時計回り方向)に回動する。そして、連動レバー84に連結された第2フレキシブルケーブル47が引っ張られ、この引っ張り力が解錠操作力F1として左側の扉11の錠装置40に伝達される。以上により、右側の扉11の解錠操作部付錠装置20を解錠操作したときには、両扉11の錠装置40,40に解錠操作力F1が伝達される。そして、各錠装置40では、図9に示すようにリリースレバー45が解錠操作力F1を受けて回動し、これに伴ってロック部材44も回動して、ロック部材44の係止爪44Nとラッチ42の係止突部42Tとの係合が解除され、ラッチ42が回動可能となる。
【0077】
これにより、右側の扉11の解錠操作部付錠装置20を解錠操作した場合には、両扉11,11に備えた全ての錠装置(20,40,40)が解錠状態になる。そして、両扉11,11を互いに引き離すと、図6に示すように解錠操作部付錠装置20からストライカ19が離脱し、図10に示すように錠装置40からストライカ18が離脱し、図2(A)〜図2(C)に示すように、両扉11が開かれる。このとき、両機構部60,80は図14に示すように離間する。
【0078】
ところで、右側の扉11の解錠操作部付錠装置20を解錠操作したときには、左側の扉11の解錠操作装置30には、解錠操作力F1が伝達されない。具体的には、左側の機構部80が、右側の機構部60から解錠操作力F1を受けて連動レバー84が回動したときには、副レバー86は停止したまま、連動レバー84のみが回動する。詳細には、右側の機構部60から解錠操作力F1を受けて連動レバー84が回動すると、副レバー86に備えた当接部86Aが、連動レバー84に備えた一方のストッパ84Aから他方のストッパ84Bに向かって相対移動するので(図11〜図13参照)、連動レバー84が回動しても副レバー86は停止した状態のままになる。このため、副レバー86に連結された左側の扉11における第1フレキシブルケーブル27には、解錠操作力F1が伝達されない。これにより、左側の扉11の解錠操作装置30は作動せず、右側の扉11における解錠操作装置30の操作抵抗が抑えられ、スムーズに解錠操作を行うことができる。
【0079】
さて、扉11,11が施錠された状態で、左側の解錠操作装置30を解錠操作した場合には、以下のようである。即ち、解錠操作装置30に備えたハンドル部15を図1における右側にスライドさせると、図7に示すようにロック部材24が回動し、これに連動してリリースレバー25が回動する。これにより、第1フレキシブルケーブル27が引っ張られ、解錠操作装置30から機構部80に解錠操作力F1が伝達される。
【0080】
すると、図15に示すように左側の機構部80の連結レバー88が解錠操作力F1を受けて回動する。そして、連結レバー88に連結バー87を介して連結された副レバー86が解錠方向に回動する。このとき、副レバー86に備えた当接部86Aが、連動レバー84に備えた一方のストッパ84Aに当接しながら回動する。即ち、連動レバー84が副レバー86と一体になって回動する。すると、連動レバー84に連結された第2フレキシブルケーブル47を介して左側の扉11の錠装置40に解錠操作力F1が伝達される。また、連動レバー84の回動に伴って第1直動部材82が右側の扉11の機構部60に向かって前進し、その第1直動部材62に押されて、右側の機構部60の第2直動部材63が後退する。これにより、右側の連動レバー64も解錠方向に回動し、第2フレキシブルケーブル47が引っ張られて右側の扉11の錠装置40にも解錠操作力F1が伝達されると共に、第1フレキシブルケーブル27が押されて、解錠操作部付錠装置20にも解錠操作力F1が伝達される。解錠操作力F1を受けた各錠装置40は上述の如く解錠される。また、解錠操作部付錠装置20は、図7に示すように解錠操作力F1を受けてリリースレバー25が回動し、これに伴ってロック部材24も回動する。これにより、ロック部材24の係止爪24Nとラッチ22の係止突部22Tとの係合が外れて解錠状態になる。これにより、左側の扉11の解錠操作装置30の解錠操作によっても、両扉11,11に備えた全ての施錠部分が解錠される。
【0081】
このように本発明によれば、何れの扉11,11の解錠操作部付錠装置20又は解錠操作装置30を解錠操作しても、その解錠操作力F1が1対の機構部60,80の間で伝達されて両扉11,11の錠装置(20,40)を一度に解錠することができる。また、解錠操作力F1を伝達するために屈曲性の高い第1及び第2のフレキシブルケーブル27,47を用いたので、各扉11,11における機構部60,80と解錠操作装置30,解錠操作部付錠装置20、錠装置40との間の配置の自由度が高まる。また、機構部60,80と解錠操作装置30、解錠操作部付錠装置20、錠装置40とを各扉11,11に取り付けた後で、ケーブルブラケット29の位置を調節することで、解錠操作力F1を正確に伝達可能な状態にすることができるから、より一層、各扉11,11における機構部60,80と解錠操作装置30、解錠操作部付錠装置20、錠装置40との配置の自由度が高まる。
【0082】
[第2実施形態]
本実施形態は、図18に示されており、一方の機構部80における第2フレキシブルケーブル47の連結位置のみが異なる。即ち、本実施形態の一方の機構部80では、第2フレキシブルケーブル47が第1フレキシブルケーブル27と同じ位置に連結されている。その他の構成に関しては、第1実施形態と同様であるので、第1実施形態と同一の部位には、同一符号を付して重複した説明は省略する。
【0083】
この構成によれば、左側の扉11の解錠操作装置30を解錠操作したときには、両扉11,11の施錠部分(両錠装置40,40及び解錠操作部付錠装置20)が解錠される一方、右側の扉11の解錠操作部付錠装置20を解錠操作したときには、右側の扉11に備えた施錠部分(即ち、解錠操作部付錠装置20と左側の扉11錠装置40)のみが解錠され、左側の扉11に備えた施錠部分(左側の扉11の錠装置40)は解錠されない。即ち、左側の扉11で解錠操作した場合と、右側の扉11で解錠操作した場合とで、解錠される錠装置の数を異ならせることができる。
【0084】
[他の実施形態]
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、例えば、以下に説明するような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することができる。
【0085】
(1)前記第1及び第2実施形態では、互いに召し合わされた扉11,11の間に1対の機構部60,80を取り付けた例を示したが、扉と出入口の壁とに1対の機構部を配置し、壁に備えた解錠操作部によって扉の錠装置を解錠する構成としてもよい。
【0086】
(2)前記第1及び第2の実施形態では、出入口を塞ぐための扉11,11の間に解錠力伝達装置99を取り付けた例を示したが、部屋を間仕切りするための複数の所謂パーティションの間に解錠力伝達装置を取り付けてもよい。この場合も、前記第2実施形態と同様に、複数のパーティションのうち一のパーティションで解錠操作した場合と、他のパーティションで解錠操作した場合とで、解錠される錠装置の数を異ならせてもよい。
【0087】
(3)また、前記第1及び第2の実施形態では、スライドしながら旋回する扉11に解錠力伝達装置99が取り付けられていたが、単にスライドする扉や、単に回動する扉に解錠力伝達装置を取り付けてもよい。
【0088】
(4)前記第1及び第2の実施形態の解錠力伝達装置99では、機構部60,80の間で直動部材(62,63,82,83)同士の突き当てによって解錠操作力F1を伝達していたが、両機構部に歯車又は摩擦車をそれぞれ設け、両機構部の間で歯車同士又は摩擦車同士を互いに接合させた状態で回動することで、両機構部の間で解錠操作力を伝達する構成としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0089】
【図1】本発明の第1実施形態に係る扉の正面図
【図2】扉の上面図
【図3】扉の正断面図
【図4】解錠操作部付錠装置及び解錠操作装置の断面図
【図5】解錠操作部付錠装置及び解錠操作装置の断面図
【図6】解錠操作部付錠装置及び解錠操作装置の断面図
【図7】解錠操作部付錠装置及び解錠操作装置の断面図
【図8】(A)錠装置の側面図(B)錠装置の正面図
【図9】(A)錠装置の側面図(B)錠装置の正面図
【図10】(A)錠装置の側面図(B)錠装置の正面図
【図11】1対の機構部の側面図
【図12】1対の機構部の側面図
【図13】1対の機構部の側面図
【図14】1対の機構部の側面図
【図15】1対の機構部の側面図
【図16】ストライカの斜視図
【図17】第1直動部材の部分平面図
【図18】1対の機構部の側面図
【図19】従来の連動錠システムを適用した扉の正面図
【符号の説明】
【0090】
10 出入口
11 扉
11M 召し合わせ面
15 ハンドル部
18,19 ストライカ
20 解錠操作部付錠装置(解錠操作部)
22 ラッチ
24 ロック部材
27 第1フレキシブルケーブル(第1連結部材)
28,48 ケーブル管
29 ケーブルブラケット
30 解錠操作装置(解錠操作部)
40 錠装置
47 第2フレキシブルケーブル(第2連結部材)
60,80 機構部
62,82 第1直動部材
63,83 第2直動部材
64 連動レバー(第2回動部材,連動中枢回動部材)
84 連動レバー(第1回動部材、主回動部材、連動中枢回動部材)
84A,84B ストッパ
86 副レバー(副回動部材)
86A 当接部
99 解錠力伝達装置
F1 解錠操作力

【特許請求の範囲】
【請求項1】
錠付扉と、その錠付扉に隣接した他の扉、壁その他隣接部材とにそれぞれ取り付けられて、それら錠付扉と隣接部材との隣接面を挟んで隣接配置される1対の機構部からなり、前記隣接部材に備えた解錠操作部の操作により前記錠付扉に備えた錠装置が解錠されるように、前記解錠操作部の操作による解錠操作力を前記1対の機構部の間で伝達する解錠力伝達装置であって、
前記隣接部材側の一方の前記機構部には、前記解錠操作部に連結されて前記解錠操作力を前記一方の機構部に伝達する第1連結部材と、
前記解錠操作力を受けて作動する第1可動部とが備えられ、
前記錠付扉側の他方の前記機構部には、前記第1可動部から前記解錠操作力を受けて従動する第2可動部と、
前記錠装置に連結されて前記第2可動部から前記錠装置に前記解錠操作力を伝達する第2連結部材とが備えられたことを特徴とする解錠力伝達装置。
【請求項2】
前記第1可動部には、前記解錠操作力を受けて回動する第1回動部材と、前記第1回動部材に連結され、前記第1回動部材が回動したときに前記錠付扉に向かって前進する第1直動部材とが備えられ、
前記第2可動部には、前記第1直動部材に押されて前記錠付扉の内側に後退する第2直動部材と、前記第2直動部材及び前記第2連結部材が共に連結され、前記第2直動部材の後退を受けて回動し、前記第2直動部材と前記第2連結部材とを連動させる第2回動部材とが備えられたことを特徴とする請求項1に記載の解錠力伝達装置。
【請求項3】
前記第2連結部材を複数備えて、複数の前記錠装置に解錠操作力を伝達可能としたことを特徴とする請求項1又は2に記載の解錠力伝達装置。
【請求項4】
前記請求項1乃至3の何れかに記載の解錠力伝達装置と、前記錠装置と前記解錠操作部とからなることを特徴とする連動錠システム。
【請求項5】
互いに召し合わされかつ錠装置及び解錠操作部を備えた1対の扉のそれぞれに取り付けられて、召し合わせ面を挟んで隣接配置される1対の機構部からなり、前記解錠操作部の操作による解錠操作力を前記1対の機構部の間で伝達する解錠力伝達装置であって、
前記各機構部には、その機構部と同じ側の前記扉に配置された前記解錠操作部との間に連結され、前記解錠操作力を前記解錠操作部から前記機構部に伝達する第1連結部材と、
その機構部と同じ側の前記扉に配置された前記錠装置との間に連結され、前記機構部から前記錠装置に解錠操作力を伝達する第2連結部材と、
前記第1及び第2の連結部材が共に連結されかつ前記第1連結部材から受けた前記解錠操作力によって作動し、前記第1及び第2の連結部材を連動させる連動中枢部とが備えられ、
前記両機構部の前記連動中枢部同士が前記扉を閉じた状態で互いに接合して連動するように構成したことを特徴とする解錠力伝達装置。
【請求項6】
前記連動中枢部には、前記機構部同士の並び方向に直動可能な第1及び第2の直動部材と、前記第1及び第2の直動部材の間に配置された回動支点に回動可能に軸支されかつ前記第1及び第2の直動部材が連結された連動中枢回動部材とが設けられると共に、一方の前記機構部の前記第1直動部材と、他方の前記機構部の前記第2直動部材とが直動方向で突き合わされ、
前記連動中枢回動部材が解錠方向に回動すると、前記第1直動部材が相手の前記機構部側に前進し、その第1直動部材に押されて前記第2直動部材が後退するように構成されたことを特徴とする請求項5に記載の解錠力伝達装置。
【請求項7】
一方の前記機構部の前記連動中枢回動部材には、前記第1及び第2の直動部材及び前記第2連結部材が連結された主回動部材と、
前記主回動部材と同じ回動軸を中心に回動しかつ前記第1連結部材が連結された副回動部材と、
前記主回動部材及び前記副回動部材の一方に設けられて、前記回動軸回りに所定の間隔を空けて配置された1対のストッパと、
前記主回動部材及び前記副回動部材の他方に設けられて、前記1対のストッパの間に配置された当接部とが備えられ、
前記当接部は常には一方の前記ストッパ側に位置し、
前記副回動部材が前記第1連結部材から解除操作力を受けて回動したときには、前記一方のストッパと前記当接部とが当接することで前記主回動部材と前記副回動部材とが一体回動する一方、
前記主回動部材が前記第2直動部材から解錠操作力を受けて回動したときには、前記当接部が前記一方のストッパから離間して他方の前記ストッパに移動することで、前記副回動部材が停止した状態で前記主回動部材のみが回動することを特徴とする請求項6に記載の解錠力伝達装置。
【請求項8】
互いに召し合わされかつ錠装置及び解錠操作部を備えた1対の扉のそれぞれに取り付けられて、召し合わせ面を挟んで隣接配置される1対の機構部からなり、前記解錠操作部の操作による解錠操作力を前記1対の機構部の間で伝達する解錠力伝達装置であって、
前記各機構部には、その機構部と同じ前記扉に配置された前記解錠操作部との間に連結され、前記解錠操作力を前記解錠操作部から前記機構部に伝達する第1連結部材と、
その機構部と同じ側の前記扉に配置された前記錠装置との間に連結され、前記機構部から前記錠装置に解錠操作力を伝達する第2連結部材と、
前記機構部の並び方向に直動可能な第1及び第2の直動部材と、前記第1及び第2の直動部材の間に配置された回動支点に軸支されかつ前記第1及び第2の直動部材が連結された連動中枢回動部材とが設けられると共に、一方の前記機構部の前記第1直動部材と、他方の前記機構部の前記第2直動部材とが直動方向で突き合わされ、
前記連動中枢回動部材が解錠方向に回動すると、前記第1直動部材が相手の前記機構部側に前進しその第1直動部材に押されて前記第2直動部材が後退するように構成され、
さらに、一方の前記機構部の前記連動中枢回動部材には、前記第1及び第2の直動部材が連結された主回動部材と、
前記主回動部材と同じ回動軸を中心に回動しかつ前記第1及び第2の連結部材が連結された副回動部材と、
前記主回動部材及び前記副回動部材の一方に設けられて、前記回動軸回りに所定の間隔を空けて配置された1対のストッパと、
前記主回動部材及び前記副回動部材の他方に設けられて、前記1対のストッパの間に配置された当接部とが備えられ、
前記当接部は常には一方の前記ストッパ側に位置し、前記副回動部材が前記第1連結部材から解除操作力を受けて回動したときには、前記一方のストッパと前記当接部とが当接することで、前記主回動部材と前記副回動部材とが一体回動する一方、前記主回動部材が前記第2直動部材からの解錠操作力を受けて回動したときには、前記当接部が前記一方のストッパから離間して他方の前記ストッパに移動することで、前記副回動部材が停止した状態で前記主回動部材のみが回動することを特徴とする解錠力伝達装置。
【請求項9】
前記第1及び第2の連結部材は、ワイヤーケーブルでありかつ両端部を除いた全体がケーブル管に覆われ、そのケーブル管の両端部を、前記扉に固定可能としたことを特徴とする請求項5乃至8の何れかに記載の解錠力伝達装置。
【請求項10】
前記扉に対し、前記ワイヤーケーブルの両端部分の軸方向で位置調節可能に固定するためのケーブルブラケットを設け、前記ケーブルブラケットに前記ケーブル管の端部を固定したことを特徴とする請求項9に記載の解錠力伝達装置。
【請求項11】
前記請求項1乃至10の何れかに記載の解錠力伝達装置と、前記一方の扉の前記錠装置及び前記解錠操作部と、前記他方の扉の前記錠装置及び前記解錠操作部とからなることを特徴とする連動錠システム。
【請求項12】
前記錠装置は、前記各扉のうち前記召し合わせ面と反対側の側面に配置され、前記解錠操作部は、前記両扉の召し合わせ面を挟んで隣接配置され、前記解錠操作部の間に互いに係合する錠装置が設けられたことを特徴とする請求項11に記載の連動錠システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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