説明

計量調味料容器

【課題】液体調味料を計量スプーン等の付加的な器具を使用せずに、正確に一定の量を吐出させること。
【解決手段】容器内部を加圧することにより、その内容物を吐出させることが出来る、液体容器に於いて、あらかじめ、複数種類に設定されている吐出量のつまみを選択することにより、所望の量を簡単に吐出させることが出来る容器構造を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
醤油などの液体調味料の容器形状に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の醤油注しの様な液体調味料容器は、必要な量を出そうとしても、容器自身に計量の機能はないため、使用者が目分量で注ぐしかなく、吐出量については極めてあいまいな物だった。また正確に吐出量を把握するためには、計量スプーン等を使用して計るという付加的な作業があるため、煩雑な物となっていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
液体調味料を計量スプーン等を使用せずに、正確に一定の量を吐出させることが課題となる。
【課題を解決するための手段】
【0004】
容器内部を加圧することにより、その内容物を吐出させることが出来る、液体容器に於いて、あらかじめ、複数種類に設定されている吐出量のつまみを選択することにより、所望の量を簡単に吐出させることが出来る容器構造を提供する。
【発明の効果】
【0005】
調味料を使用する場合を例にとり以下にその効果を説明する。たとえば、調理を行っていて、大さじ3杯の醤油を調理中のなべに投入する必要が在る場合、従来は計量スプーンを使用して醤油容器からその量を測り取り、それをなべに投入し、使い終わった計量スプーンを洗って戻すという煩雑な作業が必要だった。その煩雑さを嫌って、目分量での投入する場合も有るが、その場合、投入される量はきわめて不正確で、料理の出来栄えを変えてしまうという問題があった。しかし、本発明の容器を使用すると、所望の吐出量の位置につまみを合わせて、なべに向けて醤油を押し出すだけで、所望する量を簡単に投入できる。このことにより、所望の量を計量する作業、計量に使用した器具を洗浄して元の位置に戻す作業が必要なくなり、調理における作業性が大幅に向上する。
また、塩分の摂取量を制限されている場合なども、この容器を食卓に於いて使用して、料理に醤油をかけることにより、自分が摂取している量を簡単に把握できるようになり、適正な使用量を維持することにより、健康増進にもつながる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
図1を用いてその形態を説明する。本容器は押し下げ式の上カバー4とねじ込み式の上蓋5と調味料容器の本体6からなっている。4の内側には、樹脂製の蛇腹7が内蔵されており、更に上部には空気穴1が、そして側面には吐出量別の切り欠き3が設置されている。この切り欠きは吐出量が選択できるように、回転させることが出来る構造となっている。
実際の使用者は所望の吐出量に切り欠き3をあわせて、11の如く空気穴2を指で塞いだ状態で4を押し下げることにより、7の内部にたまった空気が容器内の液面を押し下げ、調味料の導管9を経由して、吐出口2から液体調味料が一定量、13の如く吐出される。また、4から指を離した場合には、樹脂製の蛇腹自身の弾性で12の状態から7の状態に戻る構造となっているが、その戻りを助けるために、4と7の間にばねを設置する場合もある。
また、任意の量を吐出させたい場合には、空気穴1を指で塞がない状態で、通常の醤油注しと同じ様に使用することも可能な構造となっている。
【実施例】
【0007】
この調味料容器を使用することにより、簡単に所望の量を吐出させることが出来るようになる。
たとえば、3の切り欠きを“小さじ1”、“大さじ1”などに設定しておけば、調理中に“大さじ3杯”と言った場合には、切り欠きを“大さじ1“に合わせて、押し下げ式の上カバーを3回押せば所望の大さじ3杯が、簡単に吐出される。
この切り欠きの設定については、容器の用途に応じて、“大さじ1”、“・・・CC”、“・・・%”、の様に、その基準となる単位は最適な物が選択される。
【産業上の利用可能性】
【0008】
調味料の量を定量的に確認する必要がある調理の現場、食事制限のされている病人の食卓、等に利用が可能である。また、内蔵されている蛇腹の直径を変更することにより、一回の押し下げで吐出される量を多くしたり、少なくしたりすることが可能で、洗濯機への液体洗剤の投入、薬液の調合などの場面にもその用途の可能性が考えられる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】 「計量調味料容器」
【符号の説明】
【0010】
1は空気穴
2は液体調味料の吐出口
3は吐出量別の切り欠き
4は押し下げ式の上カバー
5はねじ込み式の上蓋
6は調味料容器の本体
7は樹脂製の蛇腹
8は本体と上蓋をはめ合わせるねじ
9は調味料の導管
10は押し下げ式のカバーが吐出口まで来て止まったところ
11は押し下げ式の上カバーを押し下げている指
12は樹脂製の蛇腹が縮んでいるところ
13は吐出された調味料

【特許請求の範囲】
【請求項1】
醤油等の液体調味料容器において、“大さじ1杯“などの量を簡単に吐出させることが出来る容器構造。
【請求項2】
その容器には、あらかじめ、何種類かの吐出量が設定されており、それにあわせて所望の量を吐出させることが出来る容器構造。

【図1】
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【公開番号】特開2006−56594(P2006−56594A)
【公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−270530(P2004−270530)
【出願日】平成16年8月20日(2004.8.20)
【出願人】(594152398)
【Fターム(参考)】