説明

記事編集・送信システム、新聞記事編集・送信用プログラム、新聞記事編集・送信用の携帯電話機、新聞記事編集・送信用の2次元バーコード、新聞記事編集・送信方法

【課題】少ない労力、時間で、記事を編集して、迅速かつ確実に、新聞社等に送信できるようにする。
【解決手段】パソコン10は、付加された処理情報(「MEMO:」、「MAIL:」)と新聞記事90の情報とを2次元バーコード50に変換し、画面表示部10a上に2次元バーコード50を表示する処理を行う。携帯電話機20は、表示された2次元バーコード50を撮影し、新聞記事90の情報と、処理情報(「MEMO:」、「MAIL:」)とに復合する復合手段と、復合された処理情報の内容(「MEMO:」、「MAIL:」)に基づいて、記事編集画面に新聞記事90が表示された場合には、携帯電話機20の入力操作部20bの操作に応じて新聞記事90を編集する記事編集手段と、また記事送信画面に記事が表示された場合には、携帯電話機20の入力操作部20bの操作に応じて新聞記事90を記事受信システム31に送信する送信手段とが設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新聞、雑誌等の記事を編集して、記事情報を送信するシステム、新聞記事を編集して、新聞記事情報を送信するために用いられるプログラム、携帯電話機、2次元バーコード、新聞記事編集・送信方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年は、イベント会場や災害現場等の取材現場でとったメモを新聞社に持ち帰って、新聞社で新聞記事を作成するのではなくて、取材現場で、新聞に掲載できる完成原稿を作成してしまい、そのまま新聞社に送信することが多い。この場合、出先で作成された完成原稿を迅速に、かつ確実に、短時間で労力少なく、遠隔地にある新聞社に送ることが要請されている。
【0003】
近年、通信回線が整備され通信コストが低下していることから、新聞記事のデータを通信回線を介して新聞社に送信するシステムが開発され、利用されている。
【0004】
図1は、取材現場で新聞記事を編集して、編集した新聞記事を新聞社に送信する従来の新聞記事編集・送信システムを示している。
【0005】
すなわち、取材現場の記者は、パーソナルコンピュータ(以下、パソコン)10のワードプロセッサ機能を利用して、新聞記事の完成原稿を作成する。
【0006】
パソコン10には、新聞社30の記事受信システム31との間で通信を行うべく、携帯電話機20が接続される。
【0007】
すなわち、パソコン10の端子と携帯電話機20の端子とがケーブル40によって接続される。この場合、パソコン10は、完成原稿記事を送信する送信機として機能し、携帯電話機20は、ディジタルデータの完成原稿記事を、アナログ信号に変調するモデムとして機能する。
【0008】
パソコン10にインストールされた送信用のソフトウエアが起動されると、ダイヤルアップ接続によって、携帯電話機10と新聞社30側のモデム33との間の音声電話回線としての通信経路41が確実が確立される。これによりパソコン10内に保存された新聞記事の完成原稿のデータが、ケーブル40、携帯電話機20、通信経路41、モデム33を介して、新聞社30の記事受信システム31に送信される。
また、取材現場に、ブロードバンドルータ42に接続する端子がある場合には、パソコン10の端子とブロードバンドルータ42の端子とがケーブル43によって接続される。
【0009】
パソコン10にインストールされた送信用のソフトウエアが起動されると、パソコン10内に保存された新聞記事の完成原稿のデータが、ケーブル43、ブロードバンドルータ42、ADSL(インターネットアクセス回線)44、インターネット45を介して、新聞社30の記事受信システム31に送信される。
【0010】
新聞社30の新聞制作システム32には、記事受信システム31で受信された新聞記事のデータが取り込まれ、取り込まれた新聞記事のデータを用いて新聞紙面を制作する処理が行われる。
【0011】
また、新聞記事の取材を携帯可能な端末を利用して行うことに関する発明は、以下のように公知技術となっている。
【0012】
(従来技術1)
特許文献1には、携帯電話機とは別に設けられた携帯端末(パソコン)に、取材した文字情報、画像情報をに取り込むとともに、携帯端末の位置をGPSセンサによって検出して、取材者の位置とともに、取材した文字情報、画像情報を、PHS基地局を介して、電子新聞のサーバに送信するという発明が記載されている。
【0013】
(従来技術2)
特許文献2には、複数の取材記者に、携帯端末(パソコン)を持たせ、各携帯端末に、取材予定情報を入力して、インターネットのような公衆回線あるいは専用回線を介して、新聞社のデスクに送信して、デスク側に設けられたデータベースに格納するという発明が記載されている。
【0014】
一方、2次元コードに関する発明は、以下のように公知技術となっている。
【0015】
(従来技術3)
特許文献3には、電子メールアドレス、電話番号、ファックス番号、URL、個人情報を2次元バーコード化し、その2次元バーコードをポスタ等に印刷したり、パソコンの画面上に表示したりするという発明が記載されている。
【0016】
(従来技術4)
特許文献4には、空気調和機のエラーコードを2次元コードに変換して、空気調和機に設けられた表示器の画面表示部に表示し、この画面表示部上の2次元コードを携帯電話機で撮影して、携帯電話機から通信網を介して故障対応センタに送信するという発明が記載されている。
【特許文献1】特開平8−322091号公報
【特許文献2】特開2003−256548号公報
【特許文献3】特開平10−254802号公報
【特許文献4】特開2004−246551号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0017】
イベント会場、災害現場、記者会見場などの取材先は手狭で混雑していることが多い。このためノートパソコン等の小型のパソコンといえども、パソコン10を据え付けて展開するスペースに乏しく、パソコン10のキーボード等を操作して完成原稿を作成することは、困難であることが多い。また、パソコン10を置いて展開するスペースに乏しい場合には、取材現場でとりあえず手書きで取材メモをとっておき、そのあと取材現場の中心から離れた場所まで移動して、パソコン10を設置できるスペースを探してから、取材メモに基づきパソコン10のキーボード等を操作して完成原稿を作成することになる。しかし、この場合には、手書きの取材メモの作成や、パソコン10を設置できるスペースの探索に労力や時間を要し、新聞記事を送信するまでに多大な労力、時間が費やされる。
【0018】
予定原稿が既に出来上がっており、これを新聞社30に送信済みであれば、パソコン10を設置して完成原稿に仕上げることができない状況であったとしても、予定原稿で足りない部分や確認が必要な部分(個人名、時刻、場所)のみを携帯電話機20の文字入力機能を利用して打ち込み、その情報を携帯電話機20のメール機能を利用して、新聞社30に送信して、新聞社30において完成原稿に編集することも考えられる。しかし、この場合には、新聞社30側で、送られたきた情報が、どの予定原稿のものであるかを照合、確認しなければならず、その照合、確認に手間取り、結果的に新聞記事の完成までに多大な労力、時間が費やされることになる。
【0019】
また、取材現場でパソコン10に保存された完成記事のデータを送信するには、ケーブル40、43が必須となる。このためケーブル40、43を紛失したり、ケーブル40、43が故障している場合には、新聞記事を送信できない。また、取材現場が狭い場所では、ケーブル40、43が邪魔である。
【0020】
また、携帯電話機20とパソコン10とをケーブル40によって接続して送信しようとしても、通信状態が良好でないときには、携帯電話機20とパソコン10に加えてケーブル40を持ちながら、通信状態が良い場所を求めて右往左往しなければならず、記者に多大な負担を課す。
【0021】
また、イベント会場、災害現場、記者会見場などの取材現場では、多数の人間が狭いエリアで同時に携帯電話機20を使用する状況が生じやすい。このため輻輳が生じ易く、音声電話回線としての通信経路41を確立することが困難となる。これにより、完成原稿が出来上がっていても、迅速かつ確実に完成原稿を新聞社30に送信できないことがある。
【0022】
本発明は、こうした実状に鑑みてなされたものであり、取材現場が狭く、パソコン10の設置、展開が困難でケーブルが邪魔となる状況であったとしても、少ない労力かつ短時間で、記事を編集して、迅速かつ確実に、新聞社等に送信できるようにすることを解決課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0023】
第1発明は、
記事を編集して、編集した記事を記事受信システムに送信する記事編集・送信システムであって、
パーソナルコンピュータには、
記事の情報を2次元バーコードに変換して、
画面上に2次元バーコードを表示する処理
を行うプログラムがインストールされているとともに、
携帯電話機には、
パーソナルコンピュータの画面上に表示された2次元バーコードを撮影するカメラ手段と、
撮影された2次元バーコードを、記事の情報に復合する復合手段と、
復合された記事を編集する記事編集手段と、
編集された記事を記事受信システムに送信する送信手段と
が設けられていること
を特徴とする。
【0024】
第2発明は、
記事を編集して、編集した記事を記事受信システムに送信する記事編集・送信システムであって、
パーソナルコンピュータには、
選択操作に応じて、記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別するための処理情報を記事情報に付加して、これら付加された処理情報と記事情報とを2次元バーコードに変換し、
画面上に2次元バーコードを表示する処理
を行うプログラムがインストールされているとともに、
携帯電話機には、
パーソナルコンピュータの画面上に表示された2次元バーコードを撮影するカメラ手段と、
撮影された2次元バーコードを、記事情報と、処理情報とに復合する復合手段と、
復合された処理情報の内容に基づいて、未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別する判別手段と、
未完成記事であるか、または完成記事であるかに応じて、復合された記事情報を、記事編集画面、または記事送信画面に、表示する表示手段と、
記事編集画面に記事が表示された場合には、操作に応じて記事を編集する記事編集手段と、
記事送信画面に記事が表示された場合には、操作に応じて記事を記事受信システムに送信する送信手段と
が設けられていること
を特徴とする。
【0025】
第3発明は、第1発明または第2発明において、
前記パーソナルコンピュータは、携行可能なパーソナルコンピュータであること
を特徴とする。
【0026】
第4発明は、第1発明または第2発明において、
記事は、新聞記事であり、記事受信システムは、新聞記事受信システムであること
を特徴とする。
【0027】
第5発明は、第1発明または第2発明において、
携帯電話機の送信手段は、パケット通信方式にしたがい、編集した記事を記事受信システムに送信する送信手段であること
を特徴とする。
【0028】
第6発明は、第1発明または第2発明において、
2次元バーコードには、送信先のメールアドレスの情報が付加されており、
前記復合手段は、2次元バーコード中のメールアドレスの情報を復合し、
前記送信手段は、復合されたメールアドレスに向けて記事を送信すること
を特徴とする。
【0029】
第7発明は、
新聞記事の編集・送信に用いられ、パーソナルコンピュータにインストールされるプログラムであって、
操作に応じて、新聞記事の送信先のメールアドレスの情報を新聞記事情報に付加するとともに、
選択操作に応じて、新聞記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別するための処理情報を新聞記事情報に付加して、これら付加された情報と新聞記事情報とを2次元バーコードに変換し、
変換された2次元バーコードを画面上に表示する処理
を行うことを特徴とする。
【0030】
第8発明は、
新聞記事の編集・送信に用いられる携帯電話機であって、
新聞記事の送信先のメールアドレスの情報と、新聞記事が未完成記事であるか、完成記事であるかを判別するための処理情報と、新聞記事情報とを含む2次元バーコードを、撮影するカメラ手段と、
撮影された2次元バーコードを、新聞記事情報と、処理情報とに復合する復合手段と、
復合された処理情報の内容に基づいて、新聞記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別する判別手段と、
新聞記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかに応じて、復合された新聞記事情報を、記事編集画面、または記事送信画面に、表示する表示手段と、
記事編集画面に新聞記事が表示された場合には、操作に応じて新聞記事を編集する記事編集手段と、
記事送信画面に新聞記事が表示された場合には、操作に応じて記事を、復合されたメールアドレスに向けて送信する送信手段と
が設けられていることを特徴とする。
【0031】
第9発明は、
新聞記事の編集・送信に用いられる2次元バーコードであって、
新聞記事の送信先のメールアドレスの情報と、新聞記事が未完成記事であるか、完成記事であるかを判別するための情報と、新聞記事情報とを含むことを特徴とする。
【0032】
第10発明は、
新聞記事を編集して、編集した新聞記事を新聞記事受信システムに送信する新聞記事編集・送信方法であって、
新聞記事の情報を2次元バーコードに変換する工程と、
画面上に2次元バーコードを表示する工程と、
画面上に表示された2次元バーコードを撮影する工程と、
撮影された2次元バーコードを、新聞記事の情報に復合する工程と、
復合された新聞記事を編集する工程と、
編集された新聞記事を新聞記事受信システムに送信する工程と
を含むことを特徴とする。
【0033】
第11発明は、第10発明において、
パケット通信方式にしたがい、編集した新聞記事を新聞記事受信システムに送信すること
を特徴とする。
【0034】
本発明の装置発明(第1発明〜第8発明)を、図面に即して説明する。
【0035】
パソコン10は、たとえば液晶ディスプレイ等の画面表示部10aを備えた携行可能なパソコン、たとえばノート型パソコンが使用される(第3発明;図2)。
【0036】
携帯電話機20は、液晶ディスプレイ等の画面表示部20aと、入力操作部20bとを備えた、カメラ付き携帯電話機が使用される(図2)。
【0037】
パソコン10には、選択操作に応じて、新聞記事90(図4(a))が未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別するための処理情報(図4(b)の「MEMO:」、「MAIL:」)を新聞記事情報に付加して(図3のステップ103)、これら付加された処理情報(「MEMO:」、「MAIL:」)と新聞記事90の情報とを2次元バーコード50(図2)に変換し(図3のステップ108)、画面表示部10a上に2次元バーコード50(図4(c)の表示部63b)を表示する処理(図3のステップ113、114)を行うプログラムがインストールされている。
【0038】
一方、携帯電話機20には、パソコン10の画面表示部10a上に表示された2次元バーコード50を撮影するカメラ手段(図3のステップ201)と、撮影された2次元バーコード50を、新聞記事90の情報と、処理情報(「MEMO:」、「MAIL:」)とに復合する復合手段(図3のステップ202)と、復合された処理情報の内容(「MEMO:」、「MAIL:」)に基づいて、新聞記事90が未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別する判別手段(図3のステップ203)と、新聞記事90が未完成記事であるか、または完成記事であるかに応じて、復合された新聞記事90の情報を、記事編集画面(図5(a)の表示画面71)、または記事送信画面(図5(b)の表示画面72)に、表示する表示手段(図3のステップ204、ステップ208)と、記事編集画面71に新聞記事90が表示された場合には、携帯電話機20の入力操作部20b(図2)の操作に応じて新聞記事90を編集する記事編集手段(図3のステップ204)と、記事送信画面72に記事が表示された場合には、携帯電話機20の入力操作部20b(図2)の操作に応じて新聞記事90を記事受信システム31(図2)に送信する送信手段(ステップ209)とが設けられている。送信はパケット通信方式にしたがい行われる(第5発明)。
【0039】
本発明に使用される2次元バーコード50は、新聞記事90の編集・送信に用いられる2次元バーコードであって、新聞記事90の送信先のメールアドレス62aの情報と、新聞記事90が未完成記事であるか、完成記事であるかを判別するための情報(「MEMO:」、「MAIL:」)と、新聞記事90の情報とを含むことを特徴としている(第9発明;図4(a)、(b)、(c))。
【0040】
また、本発明の方法の発明(第10発明、第11発明)を図面に即して説明すると、図2に示すように、パソコン10内で新聞記事90の情報が2次元バーコード50に変換され(S1)、ついで、パソコン10の画面表示部10a上に2次元バーコード50が表示され(S2)、ついで、パソコン10の画面表示部10a上に表示された2次元バーコード50がカメラ付き携帯電話機20によって撮影され(S3)、ついで、撮影された2次元バーコード50が、携帯電話機20内で、新聞記事90の情報に復合され(S4)、ついで、復合された新聞記事90が携帯電話機20内で編集され(S5)、ついで、編集された新聞記事90が携帯電話機20から新聞社30の新聞記事受信システム31に送信される(S6)。すなわち、新聞記事90がパケット通信方式にしたがい(第11発明)、インターネット45を経由して、新聞社30のメールサーバ46またはWEBサーバ(記事受信サーバ)47に送信され、サーバ46または47を介して新聞社30の記事受信システム31で受信される。そして、新聞記事90は、記事受信システム3lから同じく新聞社30内の新聞制作システム32に送信される。新聞制作システム32には、記事受信システム31で受信された新聞記事90のデータが取り込まれ、取り込まれた新聞記事90のデータを用いて新聞紙面を制作する処理が行われる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、携帯電話機20を用いて、新聞記事90を編集することができる。このためパソコン10を用いて新聞記事90を編集する従来の場合と比較して、手狭で混雑している取材現場であっても、多大な時間や労力をかけることなく完成原稿を作成して送信することができる。
【0042】
また、携帯電話機20を用いて、完全な原稿をそのまま新聞社30に送信できるため、従来のように新聞社30で携帯電話機20から送られてきた情報と、新聞社30にある予定原稿のデータとを突き合わせる照合、確認が不要となる。
【0043】
また、携帯電話機20から、新聞記事90をそのまま新聞社30に送信できるため、新聞記事90の送信に際して、パソコン10と携帯電話機20とをケーブル40、43によって接続することが不要であり、手狭な取材現場であっても、煩わしいケーブル接続無しに送信を迅速かつ確実に行うことができる。
【0044】
また、携帯電話機20から新聞社30への送信を、パケット通信方式に従い行うようにしたので、従来のように輻輳の影響を大幅に受けるようなことがなくなり、完成原稿を迅速かつ確実に新聞社30に送信することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0045】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
【0046】
図2は、実施形態の新聞記事編集・送信システムを示している。
【0047】
パソコン10は、液晶ディスプレイ等の画面表示部10aを備えた携行可能なパソコン、たとえばノート型パソコンが使用される。
【0048】
携帯電話機20は、液晶ディスプレイ等の画面表示部20aと、入力操作部20bとを備えた、カメラ付き携帯電話機が使用される。
【0049】
図3は、図2に示すパソコン10、携帯電話機20内で行われる処理を示すフローチャートである。
【0050】
図4(a)、(b)、(c)はそれぞれ、パソコン10の画面表示部10aに表示される画面表示61、62、63を示している。
【0051】
図5(a)、(b)はそれぞれ、携帯電話機20の画面表示部20aに表示される画面表示71、72を示している。
【0052】
(第1実施例)
取材現場の記者は、パソコン10を展開して、パソコン10を起動する。そして、ワードプロセッサ、エディタ等の文書作成用のソフトウエアが起動される。これにより、図4(a)の記事作成画面61が画面表示部10a上に表示される。そして、この記事作成画面61上で、新聞記事90が作成される。作成された新聞記事90には、仮見だし91として、たとえば「新聞・新聞博物館オープン(横浜)」が付与される(ステップ101)。
【0053】
なお、図4(a)(あるいは図4(c))では、新聞記事90中の仮見だし91の前には、「仮見だし」であることを示す記号「◎」が付与されている。この記号「◎」は、新聞記事制作システム32で、新聞記事90の文章中から仮見だし91を識別する記号として使用される。また、携帯電話機20側では、記号「◎」を探索する処理が行われ、記号「◎」が探索されると、記号「◎」が探索された行を仮見だし91が書かれている行であると判別し、仮見だしとして表示したり、電子メールの題名とする処理が行われる。
【0054】
つぎに、作成した新聞記事90を2次元バーコード化するために、2次元バーコード化用のソフトウエアが起動される。これにより、図4(c)の記事2次元バーコード化処理画面63が画面表示部10a上に表示される。
【0055】
2次元バーコード化したい新聞記事は、記事選択部63fで選択される。
【0056】
記事選択部63fの選択ボタン63gをクリック操作して、「新聞・新聞博物館オープン(横浜)」という仮見だし91を選択すると、この仮見だし91に対応する新聞記事90、つまり前述の文書作成用ソフトウエアを用いて作成された新聞記事90が読み出され、記事2次元バーコード化処理画面63上の記事表示部63aに表示される(ステップ102)。
【0057】
つぎに、読み出された新聞記事90の原稿の種類が、完全原稿(完成原稿;メール送信用原稿)であるか、またはメモ(未完成原稿)であるかが、「メール送信用」ボタン63d、または「メモ用」ボタン63eのクリック操作によって、選択される(ステップ103)。
【0058】
新聞記事90の情報には、完全原稿用処理情報またはメモ用処理情報が付加される。
【0059】
完全原稿用処理情報とは、新聞記事90の情報に付加される情報であり、新聞記事90が「完全原稿」であることを判別するための識別子としてのメール送信用付加情報「MAIL:」を含む情報である。
【0060】
完全原稿用処理情報は、図4(b)の処理情報編集画面62で設定される。
【0061】
同図4(b)に示すように、完全原稿用処理情報は、新聞記事90の送信先のメールアドレス62a、メール送信用付加情報62b「MAIL:」、その他付加情報62d(記者の社員番号、支局名等)からなる。これら完全原稿用処理情報は、図4(b)の処理情報編集画面62上で編集される(ステップ105)。完全原稿用処理情報の設定が確定すると、図4(b)の処理情報編集画面62上の確定ボタン62fがクリック操作される。そして確定された完全原稿用処理情報が、プログラム設定値として所定のメモリに記憶される(ステップ106)。
【0062】
一方、メモ用処理情報とは、新聞記事90の情報に付加される情報であり、新聞記事90が「メモ(未完成原稿)」であることを判別するための識別子としてのメモ用付加情報「MEMO:」を含む情報である。
【0063】
メモ用処理情報は、図4(b)の処理情報編集画面62で設定される。
【0064】
同図4(b)に示すように、メモ用処理情報は、新聞記事90の送信先のメールアドレス62a(これは必須ではない)、メモ用付加情報62c「MEMO:」、その他付加情報62d(記者の社員番号、支局名等)、未確定文字列記号62e(● □ △ ○ ◇等)からなる。これらメモ用処理情報は、図4(b)の処理情報編集画面62上で編集される(ステップ105)。メモ用処理情報が確定すると、図4(b)の処理情報編集画面62上の確定ボタン62fがクリック操作される。そして確定されたメモ用処理情報が、プログラム設定値として所定のメモリに記憶される。ここで、メモ(未完成原稿)の新聞記事90に、未確定の文字列を示す記号として「● □」が含まれているとすると(図4(a)参照)、処理情報編集画面62で、未確定文字列記号62eとして、「● □」が設定される(ステップ106)。
【0065】
新聞記事90が完全原稿である場合には、図4(c)の記事2次元バーコード化処理画面63上の「メール送信用」ボタン63dがクリック操作される。その結果、ステップ104に移行され、プログラム設定値が読み出されて、新聞記事90に対して、完全原稿用処理情報を付加する処理が実行される(ステップ104)。
【0066】
同様にして、新聞記事90がメモ(未完成原稿)である場合には、記事2次元バーコード化処理画面63上の、「メモ用」ボタン63eがクリック操作される。その結果、ステップ107に移行され、プログラム設定値が読み出されて、新聞記事90に対して、メモ用処理情報を付加する処理が実行される(ステップ107)。
【0067】
つぎに、新聞記事90と、これに付加された処理情報(完全原稿用処理情報あるいはメモ用処理情報)とが、2次元コード50に変換される(ステップ108)。
【0068】
2次元バーコードの現在の規格では、1つの2次元バーコード50に含ませることができる情報量には、制限がある(全角167文字)。また、2次元バーコードの現在の規格では、2次元バーコード50を複数毎連結してデータを表現できる。すなわち、最大16枚1組の2次元バーコードでデータを表現できることができ、数値上2672文字まで取り込むことが可能である。一般的な新聞記事は300〜500文字であるため、2次元バーコード50を2〜4枚連結すれば、2次元バーコード50に、新聞記事90(および処理情報)を含ませることができる。
【0069】
こうして新聞記事90(および処理情報)を含んだ2次元バーコード50は、パソコン10内の所定のメモリに記憶される(ステップ110)。
【0070】
かかるメモリから、保存されている新聞記事90(および処理情報)の2次元バーコード50のデータが呼び出され(ステップ111)、2次元コード50が、図4(c)の記事2次元バーコード化処理画面63上の表示部63bに表示される(ステップ113、114)。新聞記事90(および処理情報)が、1枚の2次元バーコード50に収まっている場合には(ステップ112の判断NO)、1枚の2次元バーコード50が、図4(c)の記事2次元バーコード化処理画面63の表示部63bに表示される(ステップ113)。これに対して、新聞記事90(および処理情報)が、複数枚の2次元バーコード50に収められている場合には(ステップ112の判断YES)、最初の2次元バーコード50が、図4(c)の記事2次元バーコード化処理画面63の表示部63bに表示されるが、スライドバー63cをスライド操作することで、順次、新聞記事90(および処理情報)を構成する各2次元バーコード50を表示部63bに表示させることができる(ステップ114)。
【0071】
つぎに、記者は、携帯電話機20のカメラ機能を起動させて、シャッタを作動させて、パソコン10の画面表示部10a上の2次元バーコード50を撮影する(ステップ201)。
【0072】
つぎに、撮影された2次元バーコード50が、新聞記事90の情報と処理情報とに復合される(ステップ202)。
【0073】
つぎに、復合された処理情報に含まれる識別子(メモ用付加情報62c「MEMO:」、メール送信用付加情報62b「MAIL:」)に基づいて、新聞記事90がメモ(未完成原稿)であるか、または完全原稿であるかが判別される(ステップ203)。
【0074】
新聞記事90に付加されている識別子が「MEMO:」である場合には、新聞記事90がメモ(未完成原稿)であると判別され(ステップ203の判断「メモ(未完成原稿)」)、携帯電話機20の画面表示部20aが、図5(a)に示す記事編集画面71に切り換えられる。この記事編集画面71上の記事表示部71aには、復合された新聞記事90が表示される。また、復合された仮見だし「新聞・新聞博物館オープン(横浜)」91についても、仮見だし表示部71bに表示される。
【0075】
メモ(未完成原稿)の新聞記事90には、未確定文字列記号62e「● □」が含まれている。記事編集画面71上には、新聞記事90中の未確定文字列記号62e「● □」が表示される。また、新聞記事90中の未確定文字列記号62e「● □」それぞれに対応する部分編集表示部71c、71dが設けられる。
【0076】
また、記事編集画面71上には、「保存」選択部71e、「記事送信」選択部71fが設けられている。
【0077】
携帯電話機20の入力操作部20bを操作すると、その操作に応じて、記事編集画面71上の部分編集表示部71c、71dに、入力された文字、数字、符合、記号等が表示されるとともに、その入力された文字等に応じて、記事表示部71bに表示された新聞記事90の内容が変化する。すなわち、記事編集画面71上で、新聞記事90を編集する操作が行われる。
【0078】
たとえば、記者が、取材現場で、新聞記事90中の未確定の情報である「新聞博物館が横浜市にオープンする月日」が、「4月1日」であるという情報を入手すると、その情報を、携帯電話機20の入力操作部20bを操作して入力する。
【0079】
携帯電話機20の入力操作部20bが操作されて、未確定文字列記号「●」に「4」を入力し、未確定文字列記号「□」に「1」を入力すると、記事編集画面71上の未確定文字列記号「●」に対応する部分編集表示部71cに、「4」が表示されるとともに、未確定文字列記号「□」に対応する部分編集表示部71dに、「1」が表示される。また、その入力操作に応じて、記事表示部71bに表示されている新聞記事90中の「新聞博物館が、来年●月□日横浜市にオープンする。」の内容が、「新聞博物館が、来年4月1日横浜市にオープンする。」に変化する。
【0080】
なお、新聞記事90、仮見だし91中の未確定文字列記号●、□以外の確定した文字等についても、見直す必要があれば、携帯電話機20の入力操作部20bを操作することで、編集することができる(ステップ204)。
【0081】
新聞記事90、仮見だし91の編集が終了すると、記者は、編集した新聞記事90を保存するか、新聞社30に送信するかを選択する。
【0082】
記者が、新聞記事90を更に編集する余地があり、未だ新聞社30に送信はしないと判断したときには、記事編集画面71上の「保存」選択部71eが選択される。選択は、携帯電話機20の入力操作部20bを操作することで行われる。記事編集画面71上の「保存」選択部71eが選択されると、メモリに、新聞記事90および仮見だし91の情報が記憶される(ステップ206)。
【0083】
携帯電話機20の画面表示部20aが、再度、図5(a)に示す記事編集画面71に切り換えられると、メモリから新聞記事90(および仮見だし91)の情報が読み出され(ステップ205)、記事編集画面71上の記事表示部71aに、新聞記事90が仮見だし91とともに表示されるとともに、仮見だし表示部71bに、仮見だし91(「新聞・新聞博物館オープン(横浜)」)が表示され、新聞記事90(および仮見だし91)を再度、編集することができる(ステップ204)。
【0084】
新聞記事90の編集を終え、完全原稿として送信する場合には、記事編集画面71上の「記事送信」選択部71fが選択される。選択は、携帯電話機20の入力操作部20bを操作することで行われる。記事編集画面71上の「記事送信」選択部71fが選択されると、ステップ208に移行され、携帯電話機20の画面表示部20aが、図5(b)に示すメール送信画面72に切り替わる(ステップ208)。
【0085】
メール送信画面72には、処理情報編集画面62(図4(b))で設定されたメールアドレス62aが、表示部72aに表示される。また、仮見だし91が正式の題名として、表示部72bに表示される。また、携帯電話機20で編集された新聞記事90が仮見だし91とともに表示部72cに表示される。なお、処理情報編集画面62(図4(b))でメールアドレス62aが設定されていなかった場合には、携帯電話機20の入力操作部20bを操作して、新聞記事90の送信先であるメールアドレスを設定して、表示部72aに、メールアドレスを表示させることもできる(ステップ208)。
【0086】
一方、新聞記事90に付加されている識別子が「MAIL:」である場合には、新聞記事90が完全原稿であると判別され(ステップ203の判断「完全原稿」)、携帯電話機20の画面表示部20aが、図5(b)に示すメール送信画面72に切り換えられる。メール送信画面72には、処理情報編集画面62(図4(b))で設定されたメールアドレス62aが、表示部72aに表示される。また、仮見だし91が正式の題名として、表示部72bに表示される。また、パソコン10内で既に完成されていた新聞記事90が表示部72cに表示される(ステップ208)。
【0087】
記者が新聞記事90を新聞社30に送信すべきと判断したときには、携帯電話機20の入力操作部20bが操作されて、メール送信画面72の「メール送信」選択部72が選択される。これにより、新聞記事90(および見だし90)が電子メールの形式に変換されて(ステップ209)、図2に示すように、パケット通信方式にしたがい、メールサーバ46に送信される。そして、メールサーバ46からインターネット45を経由して、図6(a)に示すように、新聞社30の記事受信システム31のメール受信・解析システム31Bで受信される。新聞記事90は、記事受信システム31のメール受信・解析システム31Bから同じく新聞社30内の新聞制作システム32に送信される。新聞制作システム32には、記事受信システム31のメール受信・解析システム31Bで受信された新聞記事90のデータが取り込まれ、取り込まれた新聞記事90のデータを用いて新聞紙面を制作する処理が行われる。
【0088】
なお、上述した実施例では、記事編集画面71の「記事送信」選択部71fを選択することで、メール送信画面72に切り換え、さらに、メール送信画面72上で、「メール送信」選択部72dを選択することを条件として、新聞記事90を電子メール形式に変換して(ステップ209)、パケット通信方式にしたがい新聞社30に送信するようにしているが、記事編集画面71の「記事送信」選択部71fを選択することのみを条件として(メール送信画面72に切り換えることなく)、新聞記事90を電子メール形式に変換して、パケット通信方式にしたがい新聞社30に送信してもよい。
【0089】
また、上述した実施例では、携帯電話機20内で新聞記事90を電子メールの形式に変換して、新聞社30に送信しているが、図2、図6(b)に示すように、携帯電話機20から、記事受信サーバ(WEBサーバ)47を経由して、インターネット45に接続して、インターネット45を介して記事受信システム31の記事受信・送信システム31Aに送信してもよい。この場合も、新聞記事90はパケット通信方式にしたがい送信される。そして、新聞社30の記事受信・送信システム31Aで、新聞記事90が電子メール形式に変換されて、同じ新聞社30内のメール受信・解析システム31Bに電子メール形式で送信され、さらに電子メール化された新聞記事90の情報がメール受信・解析システム31Bから新聞制作システム32に送信される。
【0090】
以上のように、図2に示すように、パソコン10内で新聞記事90の情報が2次元バーコード50に変換され(S1)、ついで、パソコン10の画面表示部10a上に2次元バーコード50が表示され(S2)、ついで、パソコン10の画面表示部10a上に表示された2次元バーコード50がカメラ付き携帯電話機20によって撮影され(S3)、ついで、撮影された2次元バーコード50が、携帯電話機20内で、新聞記事90の情報に復合され(S4)、ついで、復合された新聞記事90が携帯電話機20内で編集され(S5)、ついで、編集された新聞記事90が携帯電話機20から新聞社30の新聞記事受信システム31に送信される(S6)。すなわち、新聞記事90がパケット通信方式にしたがい(第11発明)、インターネット45を経由して、新聞社30のメールサーバ46またはWEBサーバ(記事受信サーバ)47に送信され、サーバ46または47を介して新聞社30の記事受信システム31で受信される。そして、新聞記事90は、記事受信システム3lから同じく新聞社30内の新聞制作システム32に送信される。新聞制作システム32には、記事受信システム31で受信された新聞記事90のデータが取り込まれ、取り込まれた新聞記事90のデータを用いて新聞紙面を制作する処理が行われる。
【0091】
以上説明したように本第1実施例によれば、携帯電話機20を用いて、新聞記事90を編集することができる。このためパソコン10を用いて新聞記事90を編集する従来の場合と比較して、手狭で混雑している取材現場であっても、多大な時間や労力をかけることなく迅速かつ確実に完成原稿を作成、送信することができる。
【0092】
また、携帯電話機20を用いて、完全な原稿をそのまま新聞社30に送信できるため、従来のように新聞社30で携帯電話機20から送られてきた情報と、新聞社30にある予定原稿のデータとを突き合わせる照合、確認が不要となる。
【0093】
また、携帯電話機20から、新聞記事90をそのまま新聞社30に送信できるため、新聞記事90の送信に際して、パソコン10と携帯電話機20とをケーブル40、43によって接続することが不要であり、手狭な取材現場であっても、煩わしいケーブル接続無しに送信を迅速かつ確実に行うことができる。
【0094】
また、携帯電話機20から新聞社30への送信を、パケット通信方式に従い行うようにしたので、従来のように輻輳によって通信経路の確立が困難となるようなことはなく、完成原稿を迅速かつ確実に新聞社30に送信することができる。
【0095】
(第2実施例)
上述した第1実施例では、取材現場でパソコン10を設置し展開する場合を想定している。しかし、取材現場でパソコン10を設置し展開するスペースする余裕がないことが予想される場合などには、取材現場に向かう前に新聞社30等の場所でメモ(未完成原稿)を作成し、そのメモの2次元コード50を携帯電話機20によって撮影しておき、取材現場では、携帯電話機20を操作するだけでメモ(未完成原稿)を完全原稿に仕上げて、その完全原稿を新聞社30に送信するという実施も可能である。
【0096】
また、上述した取材現場に向かう前に2次元バーコード50を撮影しておき取材現場には携帯電話機20のみを持っていく場合には、2次元バーコード50を表示するコンピュータとしては、必ずしもノートパソコン等の携行可能なパソコンでなくてもよく、第1実施例で説明したパソコン10と同様の処理を行うことができるのであれば、デスクトップ型のパソコン、あるいはミニコン、大型のコンピュータであってもよい。
【0097】
(第3実施例)
上述した実施例では、パソコン10の画面表示部10aに2次元バーコード50を表示させて、表示された2次元バーコード50を携帯電話機20によって撮影するようにしているが、撮影すべき2次元バーコード50は、必ずしもパソコン10の画面表示部10aに表示されたものに限られるわけではない。
【0098】
たとえば、取材現場にパソコン10がなく、また、取材現場に向かう前に携帯電話機20によって2次元バーコード50を撮影することもしていなかった場合には、新聞社30等からファクシミリ等によって、紙媒体に2次元バーコード50が印刷等されたものを取材現場に送信してもらい、その紙媒体上の2次元バーコード50を携帯電話機20によって撮影するという実施も可能である。
【0099】
(第4実施例)
上述した実施例では、携帯電話機20によって2次元バーコード50を撮影することを想定しているが、携行可能な小型の端末であって、携帯電話機20と同等のカメラ機能、メール送信機能、表示機能が備わっており、第1実施例で説明した携帯電話機20と同等を処理を行うことができる端末であれば、電話機能は必ずしも備わっていなくてもよい。すなわち、本発明は、携帯電話機20に代えて、電話機能を有しない小型携帯端末を使用する実施も可能である。
【0100】
また、上述した実施例では、新聞社30に新聞記事を送信するようにしているが、本発明は、新聞以外の雑誌等、各種情報媒体に掲載すべき記事を編集し、送信する場合に、適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0101】
【図1】図1は、従来の新聞記事編集・送信システムの構成図である。
【図2】図2は、実施形態の新聞記事編集・送信システムの構成図である。
【図3】図3は、実施例の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】図4(a)、(b)、(c)はそれぞれ、パソコンの画面表示部の表示画面を示す図である。
【図5】図5(a)、(b)はそれぞれ、携帯電話機の画面表示部の表示画面を示す図である。
【図6】図6は、図2とは異なる通信経路を用いて、携帯電話機から新聞社に新聞記事の情報を送信する場合の構成図である。
【符号の説明】
【0102】
10 パソコン(パーソナルコンピュータ) 10a 画面表示部 20 携帯電話機 20a 画面表示部 20b 入力操作部 30 新聞社 31 記事受信システム 32 新聞制作システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記事を編集して、編集した記事を記事受信システムに送信する記事編集・送信システムであって、
パーソナルコンピュータには、
記事の情報を2次元バーコードに変換して、
画面上に2次元バーコードを表示する処理
を行うプログラムがインストールされているとともに、
携帯電話機には、
パーソナルコンピュータの画面上に表示された2次元バーコードを撮影するカメラ手段と、
撮影された2次元バーコードを、記事の情報に復号する復号手段と、
復合された記事を編集する記事編集手段と、
編集された記事を記事受信システムに送信する送信手段と
が設けられていること
を特徴とする記事編集・送信システム。
【請求項2】
記事を編集して、編集した記事を記事受信システムに送信する記事編集・送信システムであって、
パーソナルコンピュータには、
選択操作に応じて、記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別するための処理情報を記事情報に付加して、これら付加された処理情報と記事情報とを2次元バーコードに変換し、
画面上に2次元バーコードを表示する処理
を行うプログラムがインストールされているとともに、
携帯電話機には、
パーソナルコンピュータの画面上に表示された2次元バーコードを撮影するカメラ手段と、
撮影された2次元バーコードを、記事情報と、処理情報とに復合する復合手段と、
復合された処理情報の内容に基づいて、未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別する判別手段と、
未完成記事であるか、または完成記事であるかに応じて、復合された記事情報を、記事編集画面、または記事送信画面に、表示する表示手段と、
記事編集画面に記事が表示された場合には、操作に応じて記事を編集する記事編集手段と、
記事送信画面に記事が表示された場合には、操作に応じて記事を記事受信システムに送信する送信手段と
が設けられていること
を特徴とする記事編集・送信システム。
【請求項3】
前記パーソナルコンピュータは、携行可能なパーソナルコンピュータであること
を特徴とする請求項1または2記載の記事編集・送信システム。
【請求項4】
記事は、新聞記事であり、記事受信システムは、新聞記事受信システムであること
を特徴とする請求項1または2記載の記事編集・送信システム。
【請求項5】
携帯電話機の送信手段は、パケット通信方式にしたがい、編集した記事を記事受信システムに送信する送信手段であること
を特徴とする請求項1または2記載の記事編集・送信システム。
【請求項6】
2次元バーコードには、送信先のメールアドレスの情報が付加されており、
前記復合手段は、2次元バーコード中のメールアドレスの情報を復合し、
前記送信手段は、復合されたメールアドレスに向けて記事を送信すること
を特徴とする請求項1または2記載の記事編集・送信システム。
【請求項7】
新聞記事の編集・送信に用いられ、パーソナルコンピュータにインストールされるプログラムであって、
操作に応じて、新聞記事の送信先のメールアドレスの情報を新聞記事情報に付加するとともに、
選択操作に応じて、新聞記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別するための処理情報を新聞記事情報に付加して、これら付加された情報と新聞記事情報とを2次元バーコードに変換し、
変換された2次元バーコードを画面上に表示する処理
を行う新聞記事編集・送信用プログラム。
【請求項8】
新聞記事の編集・送信に用いられる携帯電話機であって、
新聞記事の送信先のメールアドレスの情報と、新聞記事が未完成記事であるか、完成記事であるかを判別するための処理情報と、新聞記事情報とを含む2次元バーコードを、撮影するカメラ手段と、
撮影された2次元バーコードを、新聞記事情報と、処理情報とに復合する復合手段と、
復合された処理情報の内容に基づいて、新聞記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別する判別手段と、
新聞記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかに応じて、復合された新聞記事情報を、記事編集画面、または記事送信画面に、表示する表示手段と、
記事編集画面に新聞記事が表示された場合には、操作に応じて新聞記事を編集する記事編集手段と、
記事送信画面に新聞記事が表示された場合には、操作に応じて記事を、復合されたメールアドレスに向けて送信する送信手段と
が設けられていること
を特徴とする新聞記事編集・送信用の携帯電話機。
【請求項9】
新聞記事の編集・送信に用いられる2次元バーコードであって、
新聞記事の送信先のメールアドレスの情報と、新聞記事が未完成記事であるか、完成記事であるかを判別するための情報と、新聞記事情報とを含む新聞記事編集・送信用の2次元バーコード。
【請求項10】
新聞記事を編集して、編集した新聞記事を新聞記事受信システムに送信する新聞記事編集・送信方法であって、
新聞記事の情報を2次元バーコードに変換する工程と、
画面上に2次元バーコードを表示する工程と、
画面上に表示された2次元バーコードを撮影する工程と、
撮影された2次元バーコードを、新聞記事の情報に復合する工程と、
復合された新聞記事を編集する工程と、
編集された新聞記事を新聞記事受信システムに送信する工程と
を含むことを特徴とする新聞記事編集・送信方法。
【請求項11】
パケット通信方式にしたがい、編集した新聞記事を新聞記事受信システムに送信すること
を特徴とする請求項10記載の新聞記事編集・送信方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記事を編集して、編集した記事を記事受信システムに送信する記事編集・送信システムであって、
パーソナルコンピュータには、
選択操作に応じて、記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別するための処理情報を記事情報に付加して、これら付加された処理情報と記事情報とを2次元バーコードに変換し、
画面上に2次元バーコードを表示する処理
を行うプログラムがインストールされているとともに、
携帯電話機には、
パーソナルコンピュータの画面上に表示された2次元バーコードを撮影するカメラ手段と、
撮影された2次元バーコードを、記事情報と、処理情報とに復号する復号手段と、
復号された処理情報の内容に基づいて、未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別する判別手段と、
未完成記事であるか、または完成記事であるかに応じて、復号された記事情報を、記事編集画面、または記事送信画面に、表示する表示手段と、
記事編集画面に記事が表示された場合には、操作に応じて記事を編集する記事編集手段と、
記事送信画面に記事が表示された場合には、操作に応じて記事を記事受信システムに送信する送信手段と
が設けられていること
を特徴とする記事編集・送信システム。
【請求項2】
記事を編集して、編集した記事を記事受信システムに送信する記事編集・送信システムであって、
パーソナルコンピュータには、
選択操作に応じて、記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別するための処理情報を記事情報に付加して、これら付加された処理情報と記事情報とを2次元バーコードに変換し、
画面上に2次元バーコードを表示する処理
を行うプログラムがインストールされているとともに、
携行可能な小型の端末には、
パーソナルコンピュータの画面上に表示された2次元バーコードを撮影するカメラ手段と、
撮影された2次元バーコードを、記事情報と、処理情報とに復号する復号手段と、
復号された処理情報の内容に基づいて、未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別する判別手段と、
未完成記事であるか、または完成記事であるかに応じて、復号された記事情報を、記事編集画面、または記事送信画面に、表示する表示手段と、
記事編集画面に記事が表示された場合には、操作に応じて記事を編集する記事編集手段と、
記事送信画面に記事が表示された場合には、操作に応じて記事を記事受信システムに送信する送信手段と
が設けられていること
を特徴とする記事編集・送信システム。
【請求項3】
前記パーソナルコンピュータは、携行可能なパーソナルコンピュータであること
を特徴とする請求項1または2記載の記事編集・送信システム。
【請求項4】
記事は、新聞記事であり、記事受信システムは、新聞記事受信システムであること
を特徴とする請求項1または2記載の記事編集・送信システム。
【請求項5】
携帯電話機の送信手段は、パケット通信方式にしたがい、編集した記事を記事受信システムに送信する送信手段であること
を特徴とする請求項1記載の記事編集・送信システム。
【請求項6】
2次元バーコードには、送信先のメールアドレスの情報が付加されており、
前記復号手段は、2次元バーコード中のメールアドレスの情報を復号し、
前記送信手段は、復号されたメールアドレスに向けて記事を送信すること
を特徴とする請求項1記載の記事編集・送信システム。
【請求項7】
新聞記事の編集・送信に用いられる携帯電話機であって、
新聞記事の送信先のメールアドレスの情報と、新聞記事が未完成記事であるか、完成記事であるかを判別するための処理情報と、新聞記事情報とを含む2次元バーコードを、撮影するカメラ手段と、
撮影された2次元バーコードを、新聞記事情報と、処理情報とに復号する復号手段と、
復号された処理情報の内容に基づいて、新聞記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかを判別する判別手段と、
新聞記事が未完成記事であるか、または完成記事であるかに応じて、復号された新聞記事情報を、記事編集画面、または記事送信画面に、表示する表示手段と、
記事編集画面に新聞記事が表示された場合には、操作に応じて新聞記事を編集する記事編集手段と、
記事送信画面に新聞記事が表示された場合には、操作に応じて記事を、復号されたメールアドレスに向けて送信する送信手段と
が設けられていること
を特徴とする新聞記事編集・送信用の携帯電話機。
【請求項8】
2次元バーコードの処理情報には、新聞記事中の未確定の文字列に対応する未確定文字列記号が含まれており、
記事編集画面には、未確定文字列を含む新聞記事と、未確定文字列に対応する未確定文字列記号とが表示されること
を特徴とする請求項1または2記載の記事編集・送信システム。
【請求項9】
2次元バーコードの処理情報には、新聞記事中の未確定の文字列に対応する未確定文字列記号が含まれており、
記事編集画面には、未確定文字列を含む新聞記事と、未確定文字列に対応する未確定文字列記号とが表示されること
を特徴とする請求項7記載の新聞記事編集・送信用の携帯電話機。


【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2006−293709(P2006−293709A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−113755(P2005−113755)
【出願日】平成17年4月11日(2005.4.11)
【出願人】(399071432)株式会社読売新聞東京本社 (3)
【Fターム(参考)】