説明

記録再生装置、記録再生方法及び集積回路

【課題】コンテンツを連鎖的に探し出す記録再生装置において、過去に行われたコミュニケーションが再度発生する確率は低く、新規に追加された記録再生装置にはコミュニケーションの機会損失が発生する。
【解決手段】記録再生装置間の連鎖的なコミュニケーションを履歴として記憶することで、新規に追加された記録再生装置がその情報を取得し、過去のコミュニケーションを利用したコンテンツの発掘を可能にする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信機能を備えた記録再生装置、および、通信機能を備えた記録再生装置で実行されるプログラム、および、通信機能を備えた記録再生装置で用いられる集積回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、デジタルカメラやデジタルムービーカメラなどのデジタルコンテンツ撮影機器や、パーソナルコンピュータ、BDレコーダなどのデジタルコンテンツ記録再生装置の普及が進み、コンテンツの大容量化が進んできた。そして、一般のユーザが、大量にデジタルコンテンツを作成・管理・記憶することができるようになってきた。
【0003】
また、デジタルコンテンツを電子メールへ添付する、あるいは、Web上のコンテンツ共有サイトに登録するなどの方法により、手軽に他のユーザとコンテンツを共有することができるようになってきた。つまり、従来のテキストベースによるコミュニケーションに比べ、コンテンツを用いた、より臨場感や一体感の高いコミュニケーションが可能になってきている。
【0004】
このようなデジタルコンテンツを用いたコミュニケーションの方法として、以下のような技術が提案されている。他のユーザと共有したいコンテンツの識別子を含むコンテンツ推薦情報を自動的に生成し、共有相手となるユーザの機器に送信する。そして、受信機器側では、受信したコンテンツ推薦情報からコンテンツ識別子を抽出し提示することにより、該当コンテンツの視聴を促す方法である。そして、上記方法により推薦されたコンテンツが実際に視聴された場合、その事実を示す情報を自動的に生成し、コンテンツ推薦情報送信元に返信する方法が提案されている。
【0005】
このような従来の技術としては、例えば特許文献1、特許文献2に記載されたものが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2001−333411号公報
【特許文献2】特開2004−234128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記従来の技術では、コンテンツが大量に蓄積されている自分の記憶装置の中から、自分自身とコミュニケーションの相手との双方に関連するコンテンツを連鎖的に探し出すことは困難であるという課題を有していた。具体的に言うと、従来の技術では、大量のコンテンツを記憶しておくようになってくると、大半は忘れ去られてしまい、閲覧機会に恵まれないコンテンツが多くなってくる。さらに、1方向のコミュニケーションや1往復のコミュニケーションだけでは、ユーザ同士のコミュニケーションを促進することが困難である。また、自分自身と相手との間で連鎖的にコミュニケーションを行っている最中に、この既に形成されているコミュニケーショングループに後から参加したいと考えるユーザが存在する場合がある。
【0008】
しかしながら、上記従来の技術では、既に形成されたコミュニケーショングループで連鎖的なコミュニケーションを行っている最中に、新たなユーザを加えて、連鎖的なコミュニケーションを継続させることは不可能であった。
【0009】
本発明は、上記従来の課題を解決するものであり、コンテンツが大量に蓄積されている自分の記憶装置の中から、自分自身とコミュニケーションの相手との双方に関連するコンテンツを連鎖的に探し出し、さらに、既に形成されたコミュニケーショングループで連鎖的なコミュニケーションを行っている最中に、新たなユーザを加えて、連鎖的なコミュニケーションを継続させることが可能となる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明の記録再生装置は、他の記録再生装置と通信を行なう記録再生装置であって、コンテンツと、前記コンテンツに対応付けられており前記コンテンツの属性を示す属性情報を含む第1のメタデータを記憶するコンテンツ管理手段と、前記他の記録再生装置から、コンテンツに対応付けられており前記コンテンツの属性を示す属性情報を含む第2のメタデータを受信する受信手段と、前記第1及び第2のメタデータに含まれる属性情報を用いて、前記第1のメタデータの中から、前記第2のメタデータに関連している第3のメタデータを抽出する関連メタデータ抽出手段と、前記第3のメタデータに対応しているコンテンツを表示する表示手段と、前記第3のメタデータを前記他の記録再生装置に送信する送信手段と、を備え、前記記録再生装置が前記他の記録再生装置とは別の記録再生装置と通信を行なうと判定した場合に、前記受信手段は、前記他の記録再生装置に加えて前記別の記録再生装置からも第2のメタデータを受信し、前記送信手段は、前記他の記録再生装置から受信した第2のメタデータをもとに抽出された第3のメタデータを、前記他の記録再生装置に加えて前記別の記録再生装置に対しても送信し、前記別の記録再生装置から受信した第2のメタデータをもとに抽出された第3のメタデータを、前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置に対して送信し、前記第3のメタデータは、前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置によって、前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置に記録されているメタデータの中から、前記第3のメタデータに関連しているメタデータが抽出される場合に用いられ、さらに、前記第3のメタデータに対応するコンテンツが表示される場合に用いられることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
上記本発明の記録再生装置は、既に形成されたコミュニケーショングループで連鎖的なコミュニケーションを行っている最中に、新たなユーザを加えて、連鎖的なコミュニケーションを継続させることが可能となる。
【0012】
また、本発明の記録再生装置は、さらに、前記他の記録再生装置に送信する第3のメタデータを1以上記憶しているメタデータ履歴記憶手段を備え、前記送信手段は、前記記録再生装置が前記別の記録再生装置とも通信を行なうことになった場合に、さらに、前記メタデータ履歴記憶手段に記憶されている第3のメタデータを前記別の記録再生装置に送信する、ことを特徴とする。
【0013】
上記構成により、本発明は、新たなユーザを加えて連鎖的なコミュニケーションを行なう場合に、既に形成されたコミュニケーショングループがこれまでやり取りしたメタデータを新しいユーザが受け取ることで、これまでの話の流れを理解し、より一層のコミュニケーションを図ることが可能となる。
【0014】
また、本発明の記録再生装置の前記コンテンツ管理手段は、さらに、属性情報を選択するための規則を示す情報である選択規則情報を記憶しており、前記関連メタデータ抽出手段は、前記第1及び第2のメタデータに含まれる属性情報と前記選択規則情報とを用いて、前記第3のメタデータを抽出することを特徴とする。
【0015】
上記構成により、本発明は、選択規則情報を用いることにより、より柔軟にメタデータを抽出できる。
【0016】
また、本発明の記録再生装置は、さらに、再生手段と判定手段とを備え、前記表示手段は、前記関連メタデータ抽出手段が複数の前記第3のメタデータを抽出した場合には、前記複数の第3のメタデータに対応する複数のコンテンツを表示し、前記再生手段は、前記表示された複数のコンテンツの中から、選択されたコンテンツを再生し、前記判定手段は、前記コンテンツが再生されたか否かを判定し、前記送信手段は、前記コンテンツが再生されたと判定された場合に、前記再生されたコンテンツに対応する第3のメタデータを、前記メタデータ履歴記憶手段を有する記録再生装置に送信することを特徴とする。
【0017】
上記構成により、本発明は、送信するメタデータをコンテンツが再生されたものに限定するので、より関心が高いメタデータを送信することになる。したがって、本発明によれば、より関心が高いコンテンツを他のユーザと連鎖的にコミュニケーションすることができる。また、送信するメタデータをコンテンツが再生されたものに限定するので、送信するデータ量が膨大になるのを防止できる。
【0018】
また、本発明の記録再生装置の前記第2のメタデータは、さらに、前記属性情報に対応するフラグ情報を含み、前記第2のメタデータに含まれる前記属性情報と前記フラグ情報は、それぞれ複数あり、前記関連メタデータ抽出手段は、前記第2のメタデータの中に前記フラグ情報が有効である属性情報がある場合には、前記フラグ情報が有効である属性情報以外の属性情報と、前記第1のメタデータに含まれる属性情報と、を用いて、前記第3のメタデータを抽出することを特徴とする。
【0019】
上記構成により、本発明は、受信したメタデータの中にフラグ情報が有効である属性情報が含まれる場合には、この属性情報をメタデータの抽出のために使用しないので、同じようなメタデータのやりとりを防ぎながら、他のユーザと連鎖的にコミュニケーションすることができる。
【0020】
また、本発明の記録再生装置は、さらに、メタデータ更新手段を備え、前記送信手段で送信される第3のメタデータは、さらに、前記属性情報に対応するフラグ情報を含み、前記メタデータ更新手段は、前記第3のメタデータを抽出するために用いられた属性情報に対応しているフラグ情報を有効にし、前記有効にされたフラグ情報は、前記他の記録再生装置によって、前記他の記録再生装置に記録されているメタデータの中から前記第3のメタデータに関連しているメタデータが抽出される場合に、前記フラグ情報に対応する属性情報を使用させないことを示すことを特徴とする。
【0021】
上記構成により、本発明は、メタデータを抽出するために使用した属性情報を、送信先の装置がメタデータを抽出する際に使用させないので、同じようなメタデータのやりとりを防ぎながら、他のユーザと連鎖的にコミュニケーションすることができる。
【0022】
また、本発明の記録再生装置の前記メタデータ送信手段は、前記記録再生装置から送信されるメタデータを受信し、メタデータ履歴管理手段が管理するメタデータに変更が発生した場合に、他の記録再生装置へ変更通知を送信する変更通知手段を備えることを特徴とする。
【0023】
上記構成により、本発明は、他のユーザが行ったアクションを即座に検知でき、迅速なコミュニケーションが可能な環境を提供できる。
【0024】
また、本発明の記録再生装置は、さらに、前記記録再生装置とユーザを識別するためのユーザ識別情報と対応付けられており、かつ、前記変更通知を有効、無効にするための条件をユーザ毎に設定した、ユーザ選択情報を記憶しているユーザ情報記憶手段を備え、前記メタデータ履歴管理手段は前記第3のメタデータと送信元のユーザ識別情報を対応付けて記憶し、前記変更通知手段はメタデータ履歴管理手段へ新たなメタデータ通知を送信した記録再生装置以外の記録再生装置各々に対して、前記ユーザ選択情報と前記送信元のユーザ識別情報から変更通知を送信するか否かを決定し、変更通知を送信することを特徴とする。
【0025】
上記構成により、本発明は、ユーザ毎に変更通知有無を設定することができるため、不要なユーザからの変更通知を削減することができ、他のユーザから頻繁に通知を受ける事象に陥ることを防止できる。
【0026】
また、本発明の記録再生装置は、さらに、前記記録再生装置とユーザを識別するためのユーザ識別情報と対応付けられたユーザ情報記憶手段を備え、前記メタデータ履歴管理手段は、メタデータと送信元のユーザ識別情報を対応付けて記憶し、前記第2のメタデータに対して、複数の送信元のユーザ識別情報が対応付けられているか否かで優先度を決定するメタデータ重要度付与手段を有することを特徴とする。
【0027】
上記構成により、本発明は、複数ユーザの共通の属性を優先的に表示することができるため、グループ内の共通の話題に対して、他のユーザと連鎖的にコミュニケーションすることができる。
【0028】
また、本発明の記録再生装置のメタデータ履歴管理手段は、メタデータとメタデータ受信時間を対応付けて記憶するアクセス情報記憶手段を有し、第2のメタデータに対して、他の記録再生装置において、前記第3のメタデータを抽出するために利用された第2のメタデータの中で一定期間における利用頻度に応じて優先度を決定するメタデータ重要度付与手段を有することを特徴とする。
【0029】
上記構成により、本発明は、利用頻度の高いメタデータを優先して表示させることで、グループ内で関心が高いものを効率的に抽出して、表示できるため、グループ内で関心が高い属性に対して、他のユーザと連鎖的にコミュニケーションすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の実施形態における記録再生装置の構成を示すブロック図
【図2】メタデータ記憶手段で記憶されているメタデータの一例を示した図
【図3】選択規則情報の一例を示した図
【図4】受信手段で受信したメタデータの一例を示した図
【図5】受信手段で受信したメタデータ群の一例を示した図
【図6】表示手段がディスプレイに表示した画面の一例を示した図
【図7】表示手段がディスプレイに表示した画面の一例を示した図
【図8】送信用メタデータの一例を示した図
【図9】アクセス情報の一例を示した図
【図10】優先度設定規則情報の一例を示した図
【図11】メタデータ重要度付与手段が設定した優先度情報の一例を示した図
【図12】優先度情報に基づいた送信用メタデータの一例を示した図
【図13】優先度情報に基づき、表示した画面の一例を示した図
【図14】記録再生装置の処理を示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、本発明の実施形態における記録再生装置について、図面を参照しながら説明する。
【0032】
(実施形態)
図1は実施形態における記録再生装置の構成について説明するためのブロック図である。
【0033】
本実施の形態における記録再生装置100Aは、コンテンツ管理手段101Aと、第3者メタデータ受信手段102Aと、関連メタデータ抽出手段103Aと、表示手段104Aと、再生手段105Aと、再生判定手段106Aと、メタデータ更新手段107Aと、メタデータ操作情報管理手段108Aと、メタデータ送信手段109Aと、ユーザ情報記憶手段110Aと、ユーザ情報受信手段111Aと、参加許可判定手段112Aを備える。
【0034】
また、記録再生装置100Aと通信を行う記録再生装置100Bは、コンテンツ管理手段101Bと、第3者メタデータ受信手段102Bと、関連メタデータ抽出手段103Bと、表示手段104Bと、再生手段105Bと、再生判定手段106Bと、メタデータ更新手段107Bと、メタデータ送信手段109Bと、ユーザ情報送信手段113Bを備え、記録再生装置100Aとほぼ同様な構成手段を備える。尚、記録再生装置100Aと記録再生装置100Bで共通の構成要素に関しては、記録再生装置100Aの構成手段の説明をするが、特に、記載がない限り、記録再生装置100Bの各構成手段の動作内容も、対応する記録再生装置100Aの各構成手段の動作内容と同じである。
【0035】
コンテンツ管理手段101Aは、コンテンツ記憶手段1011Aと、メタデータ抽出手段1012Aと、メタデータ記憶手段1013Aと、選択規則情報記憶手段1014Aとを備える。
【0036】
コンテンツ記憶手段1011Aは、コンテンツを記憶している。例えば、記録再生装置100Aにコンテンツが追加された場合には、追加されたコンテンツがコンテンツ記憶手段1011Aに記憶される。
【0037】
メタデータ抽出手段1012Aは、追加されたコンテンツに付随するメタデータを抽出する。メタデータについては、後述する。
【0038】
図2は、抽出されたメタデータの一例を示した図である。メタデータには、コンテンツを識別するコンテンツ識別子が含まれている。また、メタデータは、コンテンツ識別子と対応付けられており、かつ、コンテンツの属性を示す属性情報を含んでいる。属性情報は、属性IDと値とを含んでいる。属性IDとは、属性の種類を示す。値とは、属性IDの実際の値を示す。図3におけるメタデータ201は、コンテンツ識別子00001を含んでいる。そして、コンテンツ識別子00001に対応している属性情報は、属性IDが属性1(撮影日時)、属性2(撮影場所)、属性3(人物)である。そして、値は、属性1(撮影日時)については、“1999.12.25”である。属性2(撮影場所)については、“ロンドン”である。属性3(人物)については、“ユーザS”、“ユーザT”である。また、図2におけるメタデータ202は、コンテンツ識別子00002を含んでいる。そして、コンテンツ識別子00002に対応している属性情報は、属性IDが属性1(撮影日時)、属性2(撮影場所)である。そして、値は、属性1(撮影日時)については、“1994.04.14”である。属性2(撮影場所)については、“北海道”である。
【0039】
また、メタデータ抽出手段1012Aがメタデータの抽出を行なうタイミングは、たとえば、新規コンテンツの追加時でもよいし、CPUがある一定時間以上アイドル状態であることを検知した時でもよい。メタデータ抽出手段1012Aがメタデータを抽出する方法としては、たとえば、デジタルカメラで撮影された画像データに付随するExif情報を解析することにより、撮影日時、撮影したカメラの機種情報、撮影場所などのGPS情報(緯度・経度・高度からなる位置情報)などを抽出する方法が考えられる。GPS情報は、地名データベースを用いることにより、具体的な地名に変換したものをメタデータとして抽出してもよい。また、コンテンツそのものを解析することによりメタデータを抽出する方法としては、たとえば、画像に写っている人物、建造物、色などを画像解析によって特定、分類することにより、メタデータとして抽出する方法も考えられる。
【0040】
メタデータ記憶手段1013Aは、メタデータ抽出手段1012Aで抽出されたメタデータを記憶する。
【0041】
選択規則情報記憶手段1014Aは、選択規則情報を記憶している。選択規則情報とは、複数の属性情報の中からどの属性情報を用いて、受信したメタデータと関連しているメタデータを抽出するかを示す情報である。選択規則情報は、原則として、すべてのメタデータに対して一律に適用される。図3は、選択規則情報の一例を示した図である。図3の選択規則情報は、どの属性情報を優先的に使用するかを示す優先度情報となっている。図3に示される選択規則情報の場合、属性2(撮影場所)が1番目に選択され、メタデータを抽出するために使用される。そして、属性3(人物)が2番目、属性1(撮影日時)が3番目にメタデータを抽出するために使用される。
【0042】
また、選択規則情報の他の例としては、どの属性情報とどの属性情報とを組み合わせて抽出するかを示す組み合わせ情報であってもよい。さらに、属性情報をランダムに決定するためのランダム情報を生成するための情報であってもよい。さらに、属性情報の値の一致度について、最も近い値を持つメタデータを抽出する、あるいは、最も遠い値を持つメタデータを抽出する等、完全に一致していなくても、ある程度幅を持たして抽出するための情報であってもよい。第3者メタデータ受信手段102A、102Bは、記録再生装置100Aのメタデータ送信手段109Aから送られてきたメタデータを受信する。
【0043】
図4は、第3者メタデータ受信手段102A、102Bが受信する第3者メタデータ400の一例を示した図である。第3者メタデータ400は、メタデータ履歴ID401と、親メタデータ履歴ID402と、メタデータ設定ユーザ識別子403と、属性ID404と、値405と、フラグ406とを備える。図4の例では、受信する第3者メタデータ400は1つとなっているが、図5の第3者メタデータ群500のように複数のデータを同時に受信しても良い。また、記録再生装置100Bが第3者メタデータ400を受信できない状態(電源が入っていない、休止状態である、ネットワークに接続されていない等)に有る場合、一定時間経過後に、記録再生装置100Aに再送要求を送信し、再受信してもよい。さらに、記録再生装置100Bが通信を行う機器として、新規に追加された場合、過去の履歴を取得する要求を送信し、過去の第3者メタデータ400を受信しても良い。
【0044】
メタデータ履歴ID401は、メタデータ操作情報管理手段108Aで付与される履歴管理用の識別子である。図4におけるメタデータ履歴ID401は2である。
【0045】
親メタデータ履歴ID402は、メタデータ更新手段107Aで更新されたメタデータの元となったメタデータのメタデータ履歴IDを示す。図4における親メタデータ履歴ID402は1であるため、メタデータ履歴IDの値が1のメタデータをメタデータ更新手段107Aが更新することで、メタデータ履歴IDの値が2である第3者メタデータ400が作成されたことを示す。この情報により、メタデータ間の親子関係を判別することができ、記録再生装置間でどのようなメタデータの通信が成立したのかをユーザが認識できるように、ディスプレイに表示することが可能になる。
【0046】
メタデータ設定ユーザ識別子403は、メタデータ操作情報管理手段108Aが記憶するメタデータを作成した記録再生装置のユーザ識別子を示す。例えば、記録再生装置100Bから記録再生装置100Aの第3者メタデータ受信手段102Aに送信されたメタデータであれば、記録再生装置100Bのユーザ識別子が設定される。ユーザ識別子は、ユーザを一意に特定する情報であれば何でもよく、メールアドレスやMACアドレス等でもよい。図4におけるメタデータ設定ユーザ識別子403は“ユーザB”である。従って、第3者メタデータ400は、ユーザBが設定したものだということが分かる。
【0047】
属性ID404と、値405はメタデータの属性情報である。図4で設定されている属性情報は、属性ID404が属性1(撮影日時)、属性2(撮影場所)、属性3(人物)である。そして、値405は、属性1(撮影日時)については、“1994.04.14”である。属性2(撮影場所)については、“ロンドン”である。属性3(人物)については、“ユーザZ”である。属性ID404と、値405と関連付けられているフラグ406については後述する。
【0048】
メタデータ抽出手段103Aは、第3者メタデータ受信手段102Aで受信した第3者メタデータとメタデータ記憶手段1013Aに記憶されているメタデータとを用いて、メタデータ記憶手段1013Aに記憶されているメタデータの中から、受信した第3者メタデータに関連するメタデータを抽出する。どのように抽出するかは、予めシステムで決めていても良い。また、選択規則情報を用いて、メタデータを抽出してもよい。選択規則情報を用いて抽出する場合は、例えば、第3者メタデータ受信手段102Aで受信したメタデータの属性情報とメタデータ記憶手段1013Aに記憶されているメタデータの属性情報とが重複している範囲で、選択規則情報の優先順位に従って抽出してもよい。このように選択規則情報を用いることで、より柔軟にメタデータを抽出できる。
【0049】
また、メタデータ抽出手段103Aは、メタデータを抽出する際に、さらに、第3者メタデータ受信手段102Aで受信した第3者メタデータに含まれるメタデータ設定ユーザ識別子403と、ユーザ情報記憶手段110Aに記憶されているユーザ選択情報とを用いることで、ユーザに応じて抽出するメタデータを変化させることもできる。このようにすることにより、選択規則情報によってすべての属性情報に対し同じようなルールでメタデータを抽出するのではなく、ユーザ毎に個別具体的に選択条件を変更することができるので、さらに柔軟なメタデータの抽出を行うことができる。
【0050】
また、メタデータ抽出手段103Aは、第3者メタデータ受信手段102Aで受信したメタデータの中にフラグ406が“1”(有効)である属性情報がある場合には、フラグ“1”(有効)である属性情報以外の属性情報(フラグ情報が“0”(無効)である属性情報)をもとに、受信した第3者メタデータと関連しているメタデータをメタデータ記憶手段1013Aに記憶されている中から抽出してもよい。このようにすることにより、受信したメタデータの中にフラグ情報が有効である属性情報が含まれる場合には、この属性情報をメタデータの抽出のために使用しないので、同じようなメタデータのやりとりを防ぎながら、他のユーザと連鎖的にコミュニケーションすることができる。
【0051】
表示手段104Aは、抽出に利用したメタデータと、抽出したメタデータに対応するコンテンツの件数とを表示する。表示手段104Aは、ディスプレイデバイスであり、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、タッチパネル式ディスプレイなどを用いることができる。表示手段104Aはユーザからコンテンツ表示対象となるメタデータの選択を受けると、抽出に利用したメタデータと、抽出したメタデータに対応するコンテンツを表示する。また、表示手段104Aは、抽出に利用したメタデータと、抽出したメタデータに対応するコンテンツの件数と、抽出したメタデータに対応するコンテンツの一部、もしくは全てを同時に表示しても良い。
【0052】
図6は図5の第3者メタデータ群500を第3者メタデータ受信手段102Aが受信した場合に、表示手段104Aがディスプレイデバイスに表示した場合の一例である。図6の600はメタデータ履歴ID順にメッセージ601と、メタデータ抽出手段103Aが抽出したコンテンツの件数とを表示している。図6のメッセージ601はメタデータを元に作成しており、「(メタデータ設定ユーザ識別子)は(属性1:撮影日時)に、(属性2:佐撮影場所)に行きました。」という規則で表示した場合の一例である。メッセージ601で下線を引いている箇所は、メタデータ抽出手段103Aがコンテンツを抽出する際に使用した属性であることを意味する。また、下線で表示するのではなく、抽出に使用した属性の文字の色やフォントを変えて、表示してもよい。
【0053】
また、図7のように、親メタデータ履歴IDを利用し、スレッド表示で表示することも可能である。図5の第3者メタデータ群500の中で、メタデータ履歴IDが1、3、6の項目に関しては、親メタデータ履歴IDの値が−1であるため、ROOTのメタデータであることが分かる。次に、メタデータ履歴IDが2と4の項目に関しては、親メタデータ履歴IDの値が1であるため、メタデータ履歴IDの値が1のメタデータを利用して、メタデータ更新手段107Aが作成したメタデータであることが分かる。そこで、図7の700では、メタデータ履歴IDが2と4の項目のインデントを一段下げて表示している。また、メタデータ履歴IDが5の項目に関しては、親メタデータ履歴IDの値が2であるため、メタデータ履歴IDの値が2のメタデータを利用して、メタデータ更新手段107Aが作成したメタデータであることが分かる。そこで、図7の700では、メタデータ履歴IDが5の項目のインデントをさらに一段下げて、最終的に二段下げて表示している。加えて、メタデータ履歴IDの値が2の項目から作成されたメタデータであることがユーザに分かるように、表示する順番をメタデータ履歴IDの値が2の項目の直後に表示している。
【0054】
再生手段105Aは、表示手段104Aに表示されたコンテンツのうち、ユーザによって指定されたコンテンツを再生する。再生手段105Aは、表示手段104Aと同一のディスプレイデバイスであってもよいし、別のディスプレイデバイスであってもよい。
【0055】
再生判定手段106Aは、表示手段104Aで表示されたコンテンツが再生されたか否かを判定する。
【0056】
メタデータ更新手段107Aは、判定手段106Aでコンテンツが再生されたと判定された場合には、関連メタデータ抽出手段103Aで抽出したメタデータを、送信用のメタデータに更新する。上記構成により、本発明は、送信するメタデータをコンテンツが再生されたものに限定するので、より関心が高いメタデータを送信することになる。したがって、本発明によれば、より関心が高いコンテンツを他のユーザと連鎖的にコミュニケーションすることができる。また、送信するメタデータをコンテンツが再生されたものに限定するので、送信するデータ量が膨大になるのを防止できる。
【0057】
なお、メタデータ更新手段107Aは、関連メタデータ抽出手段103Aで抽出した段階で、関連メタデータ抽出手段103Aで抽出したメタデータを、送信用のメタデータに更新してもよい。
【0058】
図2のメタデータのように、メタデータ記憶手段1013Aに記憶されているメタデータがフラグ情報を含んでいなければ、フラグ情報を付加してフラグ情報の値を書き込む。メタデータ記憶手段1013Aに記憶されているメタデータがフラグ情報を含んでいれば、フラグ情報の更新を行う。
【0059】
図8が送信用のメタデータである。送信用のメタデータ800は、図2のメタデータ201が抽出されていると仮定した場合のメタデータである。送信用のメタデータ800は、図2のメタデータ201にフラグ情報が付加されている。そして、メタデータ記憶手段1013Aに記憶されているメタデータを抽出するために、属性2(撮影場所):“ロンドン”が選択された場合を想定すると、まず、メタデータ更新手段107Aは、フラグ情報を作成する。そして、メタデータ更新手段107Aは、属性2(撮影場所):“ロンドン”のフラグ情報を“1”(有効)にする。また、メタデータ更新手段107Aは、メタデータを抽出するために選択されなかった属性情報である属性1(撮影日時):“1999.12.25”と属性3(人物):“ユーザS、ユーザT”のフラグ情報を“0”(無効)にする。
【0060】
このとき、抽出するために使用された属性情報以外に、既にフラグ情報が“1”(有効)に設定されている属性情報が存在すれば、その属性情報を“0”(無効)に変更してもよい。このようにすることによって、連鎖的なコミュニケーションを半永久的に発生させることができる。
【0061】
上記構成により、本発明は、メタデータを抽出するために使用した属性情報を、送信先の装置がメタデータを抽出する際に使用させないので、同じようなメタデータのやりとりを防ぎながら、他のユーザと連鎖的にコミュニケーションすることができる。なぜならば、属性情報が抽出のために一度でも使用されると、その属性情報に対応するフラグ情報はずっと“1”(有効)のままで、二度と“0”(無効)になることはなくなる。本発明の実施の形態では、属性情報が“0”(無効)のものしか抽出に使用されないので、結果的に属性情報の数しか連鎖的なコミュニケーションができなくなるからである。
【0062】
なお、“1”(有効)にされたフラグ情報とは、他の記録再生装置100Bによって、他の記録再生装置100Bに記録されているメタデータの中から送信したメタデータに関連しているメタデータが抽出される場合に、“1”(有効)にされたフラグ情報に対応する属性情報を使用させないことを示す。
【0063】
なお、メタデータ更新手段107Aは、関連メタデータ抽出手段103Aがメタデータを抽出した段階で、メタデータを更新してもよい。この場合、メタデータ送信手段109Aは、抽出したメタデータに対応するコンテンツが再生されていなくても、抽出したメタデータを記録再生装置100Bに送信することになる。
【0064】
メタデータ操作情報管理手段108Aは、メタデータ履歴記憶手段1081Aと、アクセス情報記憶手段1082Aと、メタデータ重要度付与手段1083Aとを備える。
【0065】
メタデータ履歴記憶手段1081Aは、メタデータ送信手段109Aから送信されるメタデータを1つ以上記憶する。
【0066】
図5は、メタデータ履歴記憶手段1081Aが記憶するメタデータの一例を示した図である。また、メタデータ履歴記憶手段1081Aが記憶するメタデータの上限数は搭載するメモリサイズに応じて、上限値を設定することができる。メタデータの数が上限値を超えた場合、古い順番にメタデータを消去することで、新たなメタデータが記憶可能となる。
【0067】
アクセス情報記憶手段1082Aは、メタデータ履歴記憶手段1081Aが記憶したメタデータと、メタデータ受信部102Aが前記メタデータを受信した時間を対応付けて記憶する。また、受信した時間ではなく、メタデータ送信部109Aが送信するメタデータに、送信時の時間を属性として追加して送信することで、その送信時間とメタデータを対応付けて記憶する構成でも良い。
【0068】
図9は、アクセス情報記憶手段1082Aが記憶するメタデータの一例を示した図である。アクセス情報記憶手段1082Aはメタデータ履歴IDとメタデータが記憶された時間を関連付けて記憶する。メタデータ履歴IDの値が1の項目では、“2000.01.04 10:06”が関連付けられているため、メタデータ履歴IDの値が1の項目は2000/1/4 10:06に、メタデータ履歴記憶手段に記憶されたことを意味する。
【0069】
メタデータ重要度付与手段1083Aは、メタデータ履歴記憶手段1081Aが記憶するメタデータに重要度を設定する。重要度の設定は、たとえば、特定のメタデータの属性項目の値が一致する場合に高い優先度を設定する。また、一定期間内に多くの再生装置から利用されたメタデータに高い優先度を設定しても良い。
【0070】
図10は、メタデータの属性項目の値が一致する場合に高い優先度を設定するための条件の一例を示している。条件1は撮影場所が共通するメタデータを対象とし、条件2は条件1を満たすメタデータ群に含まれるメタデータ設定ユーザ識別子の種類(数)に応じて、高い優先度を設定する
という条件である。すなわち、撮影場所が共通のメタデータを設定したユーザの数によって、優先度を変化させるという条件である。
【0071】
図11は図10の条件に対して、図5のメタデータを適用した場合の優先度を示す。メタデータ履歴IDの値が1、2の項目は、条件1の撮影場所が共通という条件を満たし、メタデータ設定識別子が2ユーザ分存在するので、優先度値1が設定される。メタデータ履歴IDの値が6、7、8の項目は、条件1の撮影場所が共通という条件を満たし、メタデータ設定識別子が3ユーザ分存在するので、優先度値2が設定される。それ以外の項目は条件1を満たさないので、優先度値0が設定される。
【0072】
メタデータ送信手段109Aは、メタデータ操作情報管理手段108Aが記憶したメタデータを記録再生装置100Bに送信する。あて先のメールアドレスは、ユーザ情報記憶手段110Aが記憶するアドレスを参照し、記録再生装置100Bを特定することで、メタデータを送信する。送信するタイミングは、たとえば、メタデータ操作情報管理手段108Aが新規にメタデータを記憶したことを検知した時でも良いし、記録再生装置100Bから送信要求を受信した時でも良い。また、送信するタイミングを記録再生装置毎に個別に設定させても良い。送信するメタデータの数は1つでも良いし、記録再生装置100Bに未送信のメタデータを全て送信しても良い。また、メタデータ重要度付与手段1083Aが高い優先度を設定したメタデータのみを送信しても良い。さらに、高い優先度を設定した属性に絞って、メタデータの属性の一部を記録再生装置100Bに送信しても良いし、メタデータの属性全てを記録再生装置100Bに送信しても良い。
【0073】
図12は図10の優先度に基づき、メタデータ送信手段109Aが優先度1以上のメタデータの項目のみを記録再生装置に送信した場合の一例である。メタデータ群1200は、属性1、属性2、属性3の全ての属性を含むのではなく、高い優先度を設定する条件となった属性2(撮影場所)のみに属性を絞ったメタデータ群の一例である。
【0074】
図13は図12を受信した記録再生装置100Bの表示手段104Bがディスプレイデバイスに表示した場合の一例である。表示手段104Bは優先度の高いメタデータ履歴IDの値が6、7、8の項目を優先的に表示する。この時、図13のように、メタデータ履歴ID毎に表示するのではなく、共通する項目を集合させて表示させても良い。
【0075】
ユーザ情報記憶手段110Aは、メタデータの通信を行うユーザのメールアドレスを記憶する。ユーザ情報受信手段111Aは、ユーザ情報記憶手段110Aに登録されていない新規の記録再生装置100Bのユーザ情報送信手段113Bから送信されるユーザ登録要求を受信する。
【0076】
参加許可判定手段112Aは、ユーザ情報受信手段111Aが受信したユーザ登録要求を許可するか否かをディスプレイに表示し、許可の入力を受け付けると、ユーザ情報記憶手段110Aに新規ユーザの登録を追加する。
【0077】
記録再生装置100Bのユーザ情報送信手段113Bは、表示手段104Bが表示するメニューから記録再生装置100Aへの参加登録要求を受け付けると、記録再生装置100Aにユーザ追加要求を送信する。
【0078】
図14は、本実施の形態における処理の流れを示したフローチャートを示す図である。なお、以下では、記録再生装置100A及び記録再生装置100Bの2台の機器間における処理を説明する。しかし、本実施の形態においての処理は、2台に限られるものではない。それぞれ、同時に複数の記録再生装置とメタデータの送受信を行い、それぞれの記録再生装置に記憶されているコンテンツを抽出してもよい。
【0079】
記録再生装置100Bは、記録再生装置100Aからメタデータを受信する(Sb1)。以降、具体的には、例えば、図2のメタデータ201、202がメタデータ記憶手段1013Bに記憶されていて、受信手段102Bで図4のメタデータ400を受信した場合を考える。
【0080】
記録再生装置100Bは、記録再生装置100Aから送られてきたメタデータと関連するメタデータを、メタデータ記憶手段1013Bに記憶されているメタデータの中から抽出する(Sb2)。
【0081】
このとき、メタデータを抽出する方法として、予めシステムで決められている方法を用いることができる。具体的には、例えば、システムで予め相互の属性情報が重複しているものがあるものを上から順番に選択するように決められていた場合には、メタデータ400の属性1(撮影日時):“1994.04.14”がメタデータを抽出するために選択される。そして、メタデータ記憶手段1013Bに記憶されているメタデータのうち、属性1(撮影日時)の値が“1994.04.14”であるメタデータ202が抽出される。
【0082】
また、選択規則情報記憶手段1014Bに記憶されている図3の選択規則情報300を用いる場合には、一番優先度の高い属性2(撮影場所):“ロンドン”がメタデータを抽出するために選択される。そして、メタデータ記憶手段1013Bに記憶されているメタデータのうち、属性2(撮影場所)の値が“ロンドン”であるメタデータ201が抽出される。
【0083】
さらに、メタデータを抽出する方法として、フラグ情報を用いてもよい。具体的には、例えば、選択規則情報記憶手段1014Bに図3の選択規則情報300が記憶されている場合を考える。この場合、図4のメタデータ400にはフラグ情報が“1”(有効)である属性情報と、“0”(無効)である属性情報とが存在する。受信したメタデータの属性情報のうち、フラグ情報が“1”(有効)である属性情報である、属性2(撮影日時):“1994.04.14”を、メタデータを抽出するための属性情報としては使用しない。そして、フラグ情報が“0”(無効)である属性情報である属性2(撮影場所):“ロンドン”及び属性3(人物):“ユーザZ”から、選択規則情報300に従ってメタデータを抽出するための属性情報を選択する。つまり、一番優先度の高い属性2(撮影場所):“ロンドン”がメタデータを抽出するために選択され、メタデータ記憶手段1013Bに記憶されているメタデータのうち、属性2(撮影場所)の値が“ロンドン”であるメタデータ201が抽出される。
【0084】
記録再生装置100Bは、抽出したメタデータに対応するコンテンツを表示する(Sb3)。メタデータ202に対応するコンテンツが表示手段104Bに表示される。
【0085】
記録再生装置100Bは、表示されたコンテンツの中でユーザによって再生指示がなされたコンテンツを再生する(Sb4)。
【0086】
記録再生装置100Bは、再生されたコンテンツに対応するメタデータを、記録再生装置100Aに対して送信するための送信用のメタデータに更新する(Sb5)。
【0087】
記録再生装置100Bは、記録再生装置100Aに対し、送信用のメタデータを送信する(Sb6)。具体的には、例えば、Sb4で再生されたコンテンツのメタデータが図2のメタデータ201であった場合には、図8のメタデータ800が送信用のメタデータとなる。
【0088】
記録再生装置100Aは、記録再生装置100Bから送られてきた送信用のメタデータを受信する(Sa7)。
【0089】
記録再生装置100Aは、記録再生装置100Bから送られてきた送信用のメタデータを記憶する(Sa8)。
【0090】
記録再生装置100Aは、記憶したメタデータを記録再生装置100A、100Bの第3者メタデータ受信手段102A、102Bへ送信する(Sa9)。
【0091】
記録再生装置100Aは、第3者メタデータ送信手段109Aから送信されたメタデータを受信する(Sa1)。
【0092】
記録再生装置100Aは、第3者メタデータ受信手段102Aで受信したメタデータと関連するメタデータを、メタデータ記憶手段1013Aに記憶されているメタデータの中から抽出する(Sa2)。
【0093】
記録再生装置100Aは、抽出したメタデータに対応するコンテンツを表示する(Sa3)。
【0094】
記録再生装置100Aは、表示されたコンテンツの中でユーザによって再生指示がなされたコンテンツを再生する(Sa4)。
【0095】
記録再生装置100Aは、再生されたコンテンツに対応するメタデータを、メタデータ捜査情報管理手段108Aに記憶するための送信用メタデータに更新する(Sa5)。
【0096】
記録再生装置100Aは、メタデータ操作情報管理手段108Aに対し、送信用のメタデータを送信する(Sa6)。
【0097】
記録再生装置100Bは、記録再生装置100Aのメタデータ操作情報管理手段108Aから送られてきたメタデータを受信して同じ処理を繰り返す(Sb1〜6)。
【0098】
さらに、本明細書で記載するデジタルコンテンツとは、デジタルカメラで撮影された画像データ、デジタルムービーカメラで撮影された動画データや、記録再生装置に記録されたテレビ番組だけでなく、デジタル化された情報(たとえば、WeB上のショッピングサイトに掲載されている商品情報など)を含む。
【0099】
以上のように構成された記録再生装置について、以下、その動作を説明する。
【0100】
本実施形態によれば、上記の構成により、連鎖的なコミュニケーションを行っている既存のコミュニケーショングループに対して、新規のユーザが加わったとしても、これまでのメタデータを対象にしたコミュニケーションの履歴が記憶されているため、新規のユーザがその履歴を利用することで、これまでのコミュニケーション履歴を利用したコンテンツの閲覧が可能となる。結果、新規のユーザに対しても、コンテンツの閲覧機会が増加するとともに、新規ユーザのコンテンツ閲覧をトリガーにした既存のコミュニケーショングループのユーザとの間で、連鎖的なコミュニケーションを継続する機会が増加するという効果を奏する。
【0101】
また、コミュニケーショングループを構成するユーザ間の共通のイベントを優先して表示させることで、コミュニケーショングループ内の共通の話題に対して、他のユーザと連鎖的にコミュニケーションすることができる。
【0102】
また、利用頻度の高いメタデータを優先して表示させることで、グループ内で関心が高いものを効率的に抽出して、表示できるため、グループ内で関心が高い属性に対して、他のユーザと連鎖的にコミュニケーションすることができる。
【0103】
上記実施の形態における記録再生装置は、記録再生方法としてもよいし、記録再生プログラムや記録再生制御プログラムを記録した記録媒体としてもよい。さらに、単一の半導体基板に作り込んだLSI(Large Scale Integrated circuit)等の集積回路として構成されてもよい。なお、LSIとする場合、関連メタデータ抽出手段104A、再生手段106B、判定手段107A、メタデータ更新手段108Aは1つのチップに含まれてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0104】
本発明は、デジタル化されたあらゆる情報に適用できるため、本発明における記録再生装置と同様、たとえば、パーソナルコンピュータや携帯電話、PDAなど、デジタルデータを扱う情報機器において有用である。
【符号の説明】
【0105】
100A,100B 記録再生装置
101A,101B コンテンツ管理手段
1011A,1011B コンテンツ記憶手段
1012A,1012B メタデータ抽出手段
1013A,1013B メタデータ記憶手段
1014A,1014B 選択規則情報記憶手段
102A,102B 第3者メタデータ受信手段
103A,103B 関連メタデータ抽出手段
104A,104B 表示手段
105A,105B 再生手段
106A,106B 再生判定手段
107A,107B メタデータ更新手段
108A メタデータ操作情報管理手段
1081A メタデータ履歴記憶手段
1082A アクセス情報記憶手段
1083A メタデータ重要度付与手段
109A,109B メタデータ送信手段
110A ユーザ情報記憶手段
111A ユーザ情報受信手段
112A 参加許可判定手段
113B ユーザ情報送信手段
201,202 メタデータ記憶手段に記憶されているメタデータ
300 選択規則情報
400 受信手段で受信したメタデータ
401,801 メタデータ履歴ID
402,802 親メタデータ履歴ID
403,803 メタデータ設定ユーザ識別子
404,804 属性ID
405,805 属性IDの値
406,806 属性フラグ
500 受信手段で受信したメタデータ群
600,700,1300 表示手段で表示される表示画面
800,1200 送信用メタデータ
900 アクセス情報
1000 優先度設定規則情報
1100 優先度情報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
他の記録再生装置と通信を行なう記録再生装置であって、
コンテンツと、前記コンテンツに対応付けられており前記コンテンツの属性を示す属性情報を含む第1のメタデータを記憶するコンテンツ管理手段と、
前記他の記録再生装置から、コンテンツに対応付けられており前記コンテンツの属性を示す属性情報を含む第2のメタデータを受信する受信手段と、
前記第1及び第2のメタデータに含まれる属性情報を用いて、前記第1のメタデータの中から、前記第2のメタデータに関連している第3のメタデータを抽出する関連メタデータ抽出手段と、
前記第3のメタデータに対応しているコンテンツを表示する表示手段と、
前記第3のメタデータを前記他の記録再生装置に送信するメタデータ送信手段と、
を備え、
前記記録再生装置が前記他の記録再生装置とは別の記録再生装置と通信を行なうと判定した場合に、
前記受信手段は、前記他の記録再生装置に加えて前記別の記録再生装置からも第2のメタデータを受信し、
前記送信手段は、前記他の記録再生装置から受信した第2のメタデータをもとに抽出された第3のメタデータを、前記他の記録再生装置に加えて前記別の記録再生装置に対しても送信し、前記別の記録再生装置から受信した第2のメタデータをもとに抽出された第3のメタデータを、前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置に対して送信し、
前記第3のメタデータは、
前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置によって、前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置に記録されているメタデータの中から、前記第3のメタデータに関連しているメタデータが抽出される場合に用いられ、さらに、前記第3のメタデータに対応するコンテンツが表示される場合に用いられる、
ことを特徴とする記録再生装置。
【請求項2】
前記記録再生装置は、さらに、前記他の記録再生装置に送信する第3のメタデータを1以上記憶しているメタデータ履歴記憶手段を備え、
前記送信手段は、前記記録再生装置が前記別の記録再生装置とも通信を行なうことになった場合に、さらに、前記メタデータ履歴記憶手段に記憶されている第3のメタデータを前記別の記録再生装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1記載の記録再生装置。
【請求項3】
前記コンテンツ管理手段は、さらに、属性情報を選択するための規則を示す情報である選択規則情報を記憶しており、
前記関連メタデータ抽出手段は、前記第1及び第2のメタデータに含まれる属性情報と前記選択規則情報とを用いて、前記第3のメタデータを抽出する、
ことを特徴とする請求項1、2記載の記録再生装置。
【請求項4】
前記記録再生装置は、さらに、
再生手段と、
判定手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記関連メタデータ抽出手段が複数の前記第3のメタデータを抽出した場合には、前記複数の第3のメタデータに対応する複数のコンテンツを表示し、
前記再生手段は、前記表示された複数のコンテンツの中から、選択されたコンテンツを再生し、
前記判定手段は、前記コンテンツが再生されたか否かを判定し、
前記送信手段は、前記コンテンツが再生されたと判定された場合に、前記再生されたコンテンツに対応する第3のメタデータを、前記メタデータ履歴記憶手段を有する記録再生装置に送信する、
ことを特徴とする請求項1記載の記録再生装置。
【請求項5】
前記第2のメタデータは、さらに、前記属性情報に対応するフラグ情報を含み、
前記第2のメタデータに含まれる前記属性情報と前記フラグ情報は、それぞれ複数あり、
前記関連メタデータ抽出手段は、前記第2のメタデータの中に前記フラグ情報が有効である属性情報がある場合には、前記フラグ情報が有効である属性情報以外の属性情報と、前記第1のメタデータに含まれる属性情報と、を用いて、前記第3のメタデータを抽出する、
ことを特徴とする請求項1〜4記載の記録再生装置。
【請求項6】
前記記録再生装置は、さらに、メタデータ更新手段を備え、
前記送信手段で送信される第3のメタデータは、さらに、前記属性情報に対応するフラグ情報を含み、
前記メタデータ更新手段は、前記第3のメタデータを抽出するために用いられた属性情報に対応しているフラグ情報を有効にし、
前記有効にされたフラグ情報は、
前記他の記録再生装置によって、前記他の記録再生装置に記録されているメタデータの中から前記第3のメタデータに関連しているメタデータが抽出される場合に、前記フラグ情報に対応する属性情報を使用させないことを示す、
ことを特徴とする請求項1〜5記載の記録再生装置。
【請求項7】
前記メタデータ送信手段は、前記記録再生装置から送信されるメタデータを受信し、メタデータ履歴管理手段が管理するメタデータに変更が発生した場合に、他の記録再生装置へ変更通知を送信する変更通知手段を備える
ことを特徴とする請求項2記載の記録再生装置。
【請求項8】
前記記録再生装置は、前記記録再生装置とユーザを識別するためのユーザ識別情報と対応付けられており、かつ、前記変更通知を有効、無効にするための条件をユーザ毎に設定した、ユーザ選択情報を記憶しているユーザ情報記憶手段を備え、前記メタデータ履歴管理手段は前記第3のメタデータと送信元のユーザ識別情報を対応付けて記憶し、前記変更通知手段はメタデータ履歴管理手段へ新たなメタデータ通知を送信した記録再生装置以外の記録再生装置各々に対して、前記ユーザ選択情報と前記送信元のユーザ識別情報から変更通知を送信するか否かを決定し、変更通知を送信する
ことを特徴とする請求項7記載の記録再生装置。
【請求項9】
前記記録再生装置は、前記記録再生装置とユーザを識別するためのユーザ識別情報と対応付けられたユーザ情報記憶手段を備え、前記メタデータ履歴管理手段は、メタデータと送信元のユーザ識別情報を対応付けて記憶し、前記第2のメタデータに対して、複数の送信元のユーザ識別情報が対応付けられているか否かで優先度を決定するメタデータ重要度付与手段を有する、
ことを特徴とする請求項2記載の記録再生装置。
【請求項10】
前記メタデータ履歴管理手段は、メタデータとメタデータ受信時間を対応付けて記憶するアクセス情報記憶手段を有し、第2のメタデータに対して、他の記録再生装置において、前記第3のメタデータを抽出するために利用された第2のメタデータの中で一定期間における利用頻度に応じて優先度を決定するメタデータ重要度付与手段を有する、
ことを特徴とする請求項2記載の記録再生装置。
【請求項11】
他の記録再生装置と通信を行なう記録再生方法であって、
コンテンツと、前記コンテンツに対応付けられており前記コンテンツの属性を示す属性情報を含む第1のメタデータを記憶する記憶ステップと、
前記他の記録再生装置から、コンテンツに対応付けられており前記コンテンツの属性を示す属性情報を含む第2のメタデータを受信する受信ステップと、
前記第1及び第2のメタデータに含まれる属性情報を用いて、前記第1のメタデータの中から、前記第2のメタデータに関連している第3のメタデータを抽出する関連メタデータ抽出ステップと、
前記第3のメタデータに対応しているコンテンツを表示する表示ステップと、
前記第3のメタデータを前記他の記録再生装置に送信するメタデータ送信ステップと、
を備え、
前記記録再生装置が前記他の記録再生装置とは別の記録再生装置と通信を行なうと判定した場合に、
前記受信ステップは、前記他の記録再生装置に加えて前記別の記録再生装置からも第2のメタデータを受信し、
前記送信ステップは、前記他の記録再生装置から受信した第2のメタデータをもとに抽出された第3のメタデータを、前記他の記録再生装置に加えて前記別の記録再生装置に対しても送信し、前記別の記録再生装置から受信した第2のメタデータをもとに抽出された第3のメタデータを、前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置に対して送信し、
前記第3のメタデータは、
前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置によって、前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置に記録されているメタデータの中から、前記第3のメタデータに関連しているメタデータが抽出される場合に用いられ、さらに、前記第3のメタデータに対応するコンテンツが表示される場合に用いられる、
ことを特徴とする記録再生方法。
【請求項12】
他の記録再生装置と通信を行なう集積回路であって、
コンテンツと、前記コンテンツに対応付けられており前記コンテンツの属性を示す属性情報を含む第1のメタデータを記憶するコンテンツ管理手段と、
前記他の記録再生装置から、コンテンツに対応付けられており前記コンテンツの属性を示す属性情報を含む第2のメタデータを受信する受信手段と、
前記第1及び第2のメタデータに含まれる属性情報を用いて、前記第1のメタデータの中から、前記第2のメタデータに関連している第3のメタデータを抽出する関連メタデータ抽出手段と、
前記第3のメタデータに対応しているコンテンツを表示する表示手段と、
前記第3のメタデータを前記他の記録再生装置に送信するメタデータ送信手段と、
を備え、
前記記録再生装置が前記他の記録再生装置とは別の記録再生装置と通信を行なうと判定した場合に、
前記受信手段は、前記他の記録再生装置に加えて前記別の記録再生装置からも第2のメタデータを受信し、
前記送信手段は、前記他の記録再生装置から受信した第2のメタデータをもとに抽出された第3のメタデータを、前記他の記録再生装置に加えて前記別の記録再生装置に対しても送信し、前記別の記録再生装置から受信した第2のメタデータをもとに抽出された第3のメタデータを、前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置に対して送信し、
前記第3のメタデータは、
前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置によって、前記他の記録再生装置及び前記別の記録再生装置に記録されているメタデータの中から、前記第3のメタデータに関連しているメタデータが抽出される場合に用いられ、さらに、前記第3のメタデータに対応するコンテンツが表示される場合に用いられる、
ことを特徴とする集積回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2011−10165(P2011−10165A)
【公開日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−153382(P2009−153382)
【出願日】平成21年6月29日(2009.6.29)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】