説明

記録媒体回収装置および記録媒体回収方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラム

【課題】 簡単な構成で、ユーザによる第1の記録媒体の第1の回収ボックスへの誤投入を認知して、ユーザに回収処理エラーを通知して、ユーザによる分別処理負担を軽減し、利便性に優れた分別回収処理を短時間に効率よく行うことである。
【解決手段】 情報を書き込み可能な電子タグが付加されている第1の記録媒体を第1の回収ボックスで、情報を書き込み可能な電子タグが付加されていない第2の記録媒体を第2の回収ボックスで分別回収する記録媒体回収装置1において、無線TAGリーダ手段2により第1の回収ボックス内で前記第1の記録媒体に付加されている前記電子タグを読み取り、該読み取られる読取り結果に基づいて、CPU3が分別エラー通知手段4を制御して前記第1の回収ボックスに対する分別状況を異なる態様で表示する構成を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報を書き込み可能な電子タグが付加されている第1の記録媒体と、前記電子タグが付加されていない通常の第2の記録媒体とを分別回収する記録媒体回収装置および記録媒体回収方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、印刷物そのものに何らかの情報を付加する印刷システムとして、無線TAG付き用紙を用いた方法(下記特許文献1)が提案されている。
【0003】
例えばRFICタグは、電波信号を送受信するためのアンテナ用コイル、変復調回路、CPU、メモリ等を備えて、印刷装置本体側のリーダライタ装置から所望の情報を書き込んだり、書き込まれた情報を読み出したりできるように構成されている。そして、無線TAG付き用紙を種々の手段で認識して印刷制御を行っている。
【特許文献1】特開2002−337426号公報 また、文書の廃棄のための分別を目的として文書の光学的読み取りにより、廃棄文書がカラーか白黒か、機密かを判断する方法が提案されている(下記特許文献2)。
【特許文献2】特開2004−54627号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、無線TAG付き用紙に対する印刷物上の無線TAGにセキュリティ情報を付加した後、そのセキュリティ情報つきの文書をユーザが廃却する場合、従来の分別収集方法では、ユーザが用紙に印刷されている内容を見て判断しそれぞれ分別していたため、大量に分別収集する場合、ユーザの負荷が大きく、分別先を間違えたり、分別に多くの時間が掛かったりしていた効率が悪いという課題があった。
【0005】
また、上記特許文献2のように文書を光学的に読み取らせる場合、用紙の裏表をユーザが意識して読み取らせなければならないなど、作業が煩雑であったり、裏で読み取らせることによる誤認識が発生するなどの問題があった。
【0006】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明の目的は、情報を書き込み可能な電子タグが付加されている第1の記録媒体を第1の回収ボックスで、電子タグが付加されていない第2の記録媒体を第2の回収ボックスで分別回収する記録媒体回収装置において、第1の回収ボックス内で前記第1の記録媒体に付加されている前記電子タグを読み取り、該読み取られる読取り結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別状況を異なる態様で表示することにより、簡単な構成で、ユーザによる第1の記録媒体の第1の回収ボックスへの誤投入を認知して、ユーザに回収処理エラーを通知して、ユーザによる分別処理負担を軽減し、利便性に優れた分別回収処理を短時間に効率よく行える記録媒体回収装置および記録媒体回収方法およびコンピュータが読み取り可能なプログラムを格納した記憶媒体およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成する本発明の記録媒体回収装置は以下に示す構成を備える。
【0008】
情報を書き込み可能な電子タグが付加されている第1の記録媒体と、前記電子タグが付加されていない第2の記録媒体とを分別回収する記録媒体回収装置であって、第1の投入口から前記第1の記録媒体を回収するための第1の回収ボックスと、第2の投入口から前記第2の記録媒体を回収するための第2の回収ボックスと、前記第1の回収ボックス内で前記第1の記録媒体に付加されている前記電子タグを読み取る読取り手段と、前記読取り手段により読み取られる読取り結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別状況を異なる態様で表示する通知手段とを有することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成する本発明の記録媒体回収方法は以下に示す構成を備える。
【0010】
第1の投入口から情報を書き込み可能な電子タグが付加されている第1の記録媒体を回収するための第1の回収ボックスと、第2の投入口から前記電子タグが付加されていない第2の記録媒体を回収するための第2の回収ボックスとを備える記録媒体回収装置における記録媒体回収方法であって、前記第1の回収ボックス内で前記第1の記録媒体に付加されている前記電子タグを読み取る読取りステップと、前記読取りステップにより読み取られる読取り結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別状況を異なる態様で表示する通知ステップとを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば簡単な構成で、ユーザによる第1の記録媒体の第1の回収ボックスへの誤投入を認知して、ユーザに回収処理エラーを通知して、ユーザによる分別処理負担を軽減し、利便性に優れた分別回収処理を短時間に効率よく行えという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
次に本発明を実施するための最良の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
〔第1実施形態〕
<システム構成の説明>
図1は、本発明の第1実施形態を示す記録媒体回収装置の構成を説明する図である。
【0014】
図1において、1は分別ボックス(分別BOX)を備える記録媒体回収装置で、廃棄すべき印刷物を収容する収容部屋を、例えば2部屋備え(普通紙BOX200と、機密BOX201)、廃棄すべき印刷物を投入するための投入口として、普通紙投入口1Aと、機密文書投入口1Bとを備えている。301は普通紙である。
【0015】
2は無線TAGリーダ手段で、普通紙BOX200側に配置され、分別BOX1の通常用紙側に無線TAG用紙300が混入していないことを確認できるように、指向性もって、すなわち、通常用紙側に向け配置される。
【0016】
図2は、図1に示した記録媒体回収装置1の制御構成を説明するブロック図である。
【0017】
図2において、3はCPUで、ROM5に記憶される制御プログラムをRAM6にロードして実行することで、図1に示した普通紙BOX200に無線TAG用紙300が投入されたことを検知して、分別ボックス1における無線TAG用紙300の普通紙投入口1Aへの誤廃棄状態を監視して、誤廃棄状況をユーザに通知制御する。
【0018】
4は分別エラー通知手段で、CPU3による誤廃棄通知制御に基づいて、ユーザに分別エラーを通知する。なお、通知手段としては、例えばLED等の簡易の通知手段から、LCDパネル装置による表示としたり、音声出力手段、例えばスピーカなどの音で通知しても何でも良い。本実施形態では、LEDによる表示で誤破棄を通知する。
【0019】
以下に、実際に普通紙と無線TAG用紙との混在文書を分別収集する場合の分別BOX1の誤廃棄通知処理動作を説明する。
【0020】
図3は、本発明に係る記録媒体回収装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図2に示したCPU3がROM5に記憶される制御プログラムをRAM6上にロードして実行することで実現される。なお、(1)〜(7)は各ステップを示す。
【0021】
ユーザは、分別する用紙を分別BOX1の普通紙投入口1A付近に持って近づくと、無線TAGリーダ手段2が通信を開始して(1)、該用紙は無線TAG用紙である場合、該用紙と分別BOX1の無線TAGリーダ手段2との間で通信が自動的に確立したかどうかを判断して(2)、確立したと判断した場合は、無線TAGリーダ手段2はCPU3に通信確立を通知する(3)。
【0022】
そして、CPU3は、該通信確立通知から、分別エラー通知手段4にエラー表示を指示する(4)。
【0023】
そして、分別エラー通知手段4は、該指示によって、分別エラー表示を意味する図示しない赤色LEDを点灯または点滅表示させる(5)。
【0024】
ユーザは、該エラーLEDを確認し、その用紙を、機密文書投入口1Bに投入する。
【0025】
一方、ステップ(2)で、通信が確立しないと判断した場合は、ユーザが普通紙を普通紙投入口1Aに持ってきたと判断して、該用紙は普通紙なので無線TAGリーダ手段2との通信が確立しない。そして、無線TAGリーダ手段2はCPU3に対して、通信が確立していないことを通知する(6)。
【0026】
次に、CPU3は、通信不成立の通知から分別エラー通知手段4にエラー表示しないよう指示する(7)。分別エラー通知手段4は、エラー表示を意味しない青色LED(赤色LEDの消灯)表示を行い、処理を終了する。
【0027】
これにより、普通紙を普通紙投入口1Aに近づけたユーザは、そのまま普通紙投入口1Aから当該用紙を投入する。
【0028】
第1実施形態によれば、分別収集時にエラーを通知することで、ユーザは、所定の場所に用紙を翳すか、あるいは近づけるという動作を行うだけで、普通紙投入口1Aまたは機密文書投入口1Bに投入すべきかを確認しながら、正しい廃棄口へ用紙を投入することができるため、従来の破棄方法に比べて、ユーザ自身による分別負荷が減り、分別間違いをなくし、分別に要する時間を軽減することができる。
【0029】
〔第2実施形態〕
上記実施形態では、回収ボックスに用紙の投入状況を判別することなく、用紙を分別エラー表示処理を実行する場合について説明したが、回収ボックスに用紙の投入状況を認知して、所定時間だけ用紙との読取りを実行することで、用紙読取り手段等への節電を図りながら、さらに、多様な分別エラーに柔軟に適応できるように構成してもよい。以下、その実施形態について説明する。
【0030】
図4は、本発明の第2実施形態を示す記録媒体回収装置の構成を説明する図であり、図1と同一のものには同一の符号を付してある。
【0031】
図4において、5は投入認識センサで、投入口(普通紙投入口1Aまたは機密文書投入口1B)から用紙の投入があると、用紙を認識し、無線TAGリーダ手段2で、用紙の無線TAGと無線TAGリーダ手段2とが通信可能な時間の通電を確保するためのものである。用紙の投入の有無を検知する機構はそれぞれの口ごとに設けるものとする。
【0032】
以下、無線TAG用紙である機密文書と普通紙とを混在している文書を分別する場合の第2実施形態である分別BOX11の動作を説明する。
【0033】
本実施形態では、用紙破棄動作パターンは、以下の4つとなる。
【0034】
(1)普通紙投入口1Aから普通紙を投入、(2)機密文書投入口1Bから普通紙を投入、(3)普通紙投入口1AからTAG用紙を投入、(4)機密文書投入口1BからTAG用紙を投入である。以下、それぞれの場合に分けて説明する。
【0035】
図5は、本発明に係る記録媒体回収装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートであり、図2に示したCPU3がROM5に記憶される制御プログラムをRAM6上にロードして実行することで実現される。なお、(1)〜(13)は各ステップを示す。
【0036】
〔第1の投入処理〕
まず、普通紙投入口1Aから普通紙301を投入(正常な廃棄)の場合で、投入認識センサ5が、用紙の投入を認識したか否かを判断して(1)、普通紙投入口であると判断したした場合は、CPU3は、投入認識センサ5からの用紙の投入通知に対して、無線TAGリーダ手段2の電源ONを所定時間行い(2)、無線TAGリード動作を行わせる。そして、無線TAGリーダ手段2は、電源ONとCPU3からの命令に基づいて、無線TAGリードを行う(3)。
【0037】
そして、無線TAGリーダ手段2が無線TAG通信の確立ができたか否かを確認する(4)。ここでは、投入された用紙が普通紙であるため無線TAG通信の確立ができない。
【0038】
次に、CPU3は、あらかじめ設定された時間だけ無線TAGリーダ2の電源をONにして、無線TAGリード動作をさせ、リードができなければ、通信不成立とし、投入された用紙を普通紙と判定する(5)。
【0039】
そして、投入口も普通紙で、用紙も普通紙であるためCPU3は、分別エラー通知手段4にエラー指示を出すことなく、処理を終了する。なお、ここで、正常終了表示をしてもしなくても、エラーさえ出なければ良いといえるが、ここでは、正常終了表示を行ってもよい。そして、ユーザは正常終了表示を確認し、次の用紙の投入を行う。
【0040】
〔第2の投入処理〕
一方、上記(2)の廃棄の場合、すなわち、機密文書投入口1Bから普通紙を投入した場合を説明する。
【0041】
ユーザは、分別BOX1の機密文書投入口1Bから普通紙を投入すると、投入認識センサ5で、投入口が機密文書投入口1Bであることを認識し、投入認識センサ5からCPU3へ投入口が機密文書投入口1Bであることを通知する。
【0042】
次に、CPU3は、該投入口の情報が通知されると処理を開始して、投入口が普通紙投入口1Aであるか否かを判断して(1)、投入口が普通紙投入口1Aでないと判断した場合には、用紙の投入通知に対して、無線TAGリーダ手段2の電源ONを行い(8)、無線TAGリード動作を行わせる(9)。そして、無線TAGリーダ手段2は、電源ONとCPU3からの命令に基づいて、無線TAGリードを行う(9)。
【0043】
そして、CPU3は、あらかじめ設定された時間だけ無線TAGリーダ手段2が無線TAGをリードできたか否かを判断する(10)。ここでは、投入された用紙が普通紙であるため無線TAG通信の確立ができないと判断される。
【0044】
次に、リードできないと判断した場合は、通信不成立とし、投入された用紙を普通紙と判定する(11)。
【0045】
そして、CPU3は、投入口が機密文書投入口1Bで、用紙が普通紙であることから、エラーであることを判定し、分別エラー通知手段4にエラー表示を指示して、分別エラー通知手段4は、該指示により、LEDをエラー表示して(12)、本処理を終了する
なお、ユーザは該エラー表示を見て、投入用紙を普通紙投入口に入れなおすことで、正しい分別ができる。
【0046】
〔第3の投入処理〕
続いて、上記(3)の場合、すなわち、普通紙投入口1AからTAG用紙300を投入(問題のある廃棄)した場合を説明する。
【0047】
ユーザは、分別BOX1の普通紙投入口からTAG用紙を投入すると、投入認識センサ5で、投入口が普通紙投入口1Aであることを認識し、投入認識センサ5からCPU3へ投入口が機密文書であることと用紙が投入されたこととを通知する。
【0048】
この通知を受けると、CPU3は本処理を開始して、投入口を判定し(1)、普通紙投入口1Aと判定し、CPU3は、用紙の投入通知に対して、無線TAGリーダ手段2の電源ONを行い(2)、無線TAGリード動作を行わせる。
【0049】
そして、無線TAGリーダ手段2は、電源ONとCPU3からの命令に基づいて、無線TAGリードを行うと(3)、投入された用紙がTAG用紙300であるため無線TAGリードができ、リードできることをCPU3に通知する。
【0050】
そして、CPU3は、該無線TAGリード動作ができたか否か(通信リードOK)を判定して(4)、この場合はリードできるので通信成立と判定し、投入された用紙をTAG用紙と判定する(6)。
【0051】
次に、CPU3は、投入口が普通紙投入口1Aで、用紙がTAG用紙300であることから、用紙投入エラーであると判定し、分別エラー通知手段4にエラー表示を指示して、分別エラー通知手段4は、該指示により、LEDをエラー表示して(7)、本処理を終了する。
【0052】
これにより、ユーザは該エラー表示を見て、投入用紙を機密文書投入口に入れなおすことで、正しい分別ができる。
【0053】
〔第4の投入処理〕
最後に、続いて、上記(4)の場合、すなわち機密文書投入口1BからTAG用紙300を投入(正常な廃棄)した場合を説明する。
【0054】
ユーザが分別BOX1の機密文書投入口1BからTAG用紙300を投入すると、投入認識センサ5で、投入口が機密文書投入口であることを認識し、投入認識センサ5からCPU3へ投入口が機密文書であることと用紙が投入されたこととを通知する。
【0055】
そして、CPU3は用紙の投入通知が行われると、本処理を開始して、該通知により投入口が普通紙口であるか否かを判断して(1)、この場合は、機密文書投入口1Bであるから、NOと判定した後、無線TAGリーダ手段2の電源ONを行い(8)、無線TAGリード動作を行わせる(9)。
【0056】
そして、無線TAGリーダ手段2は、電源ONとCPU3からの命令に基づいて、無線TAGリードを行う。そして、無線TAGリーダ手段2が無線TAGリードがOKかどうかを判断して、この場合は、投入された用紙がTAG用紙300であるため無線TAGリードができ、リードできることをCPU3に通知する。
【0057】
次に、CPU3は、該無線TAGリード動作ができたかどうかを判断して(10)、リードできたと判断した場合は、通信成立とし、投入された用紙をTAG用紙と判定する(13)。
【0058】
次に、CPU3は、投入口が機密文書投入口1Bで、用紙がTAG用紙300であることから、分別エラー通知手段4にエラー指示を出すことなく、本処理を終了する。
【0059】
なお、ここで、正常終了表示をしてもしなくても、エラーさえ出なければ良いといえるが、正常終了表示を行ってもよい。そして、ユーザは正常終了表示を確認し、次の用紙の投入を行う。
【0060】
上記実施形態によれば、エラー通知手段の表示により、ユーザに分別の正誤を知らせることができ、ユーザの分別負荷を減らし、分別間違いをなくしたり、分別時間の軽減を図ったりすることができる。
【0061】
以下、図6に示すメモリマップを参照して本発明に係る記録媒体回収装置で読み取り可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0062】
図6は、本発明に係る記録媒体回収装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【0063】
なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0064】
さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、各種プログラムをコンピュータにインストールするためのプログラムや、インストールするプログラムが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0065】
本実施形態における図3,図5に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0066】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0067】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0068】
従って、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0069】
プログラムを供給するための記憶媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVDなどを用いることができる。
【0070】
この場合、記憶媒体から読出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0071】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは、圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバやftpサーバ等も本発明の請求項に含まれるものである。
【0072】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
【0073】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0074】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0075】
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0076】
本発明の様々な例と実施形態を示して説明したが、当業者であれば、本発明の趣旨と範囲は、本明細書内の特定の説明に限定されるのではなく、以下の実施態様も含まれることはいうまでもない。以下、その実施態様1〜8について説明する。
【0077】
〔実施態様1〕
情報を書き込み可能な電子タグが付加されている第1の記録媒体と、前記電子タグが付加されていない第2の記録媒体とを分別回収する記録媒体回収装置であって、第1の投入口から第1の用紙を回収するための第1の回収ボックス(図1に示す普通紙ボックス200)と、第2の投入口から第2の記録媒体を回収するための第2の回収ボックス(図1に示す機密ボックス201)と、前記第1の回収ボックス内で前記第1の記録媒体に付加されている前記電子タグを読み取る読取り手段(図2に示す無線TAGリーダ手段2)と、前記読取り手段により読み取られる読取り結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別状況を異なる態様で表示する通知手段(図2に示す分別エラー通知手段)とを有することを特徴とする記録媒体回収装置。
【0078】
これにより、簡単な構成で、ユーザによる第1の用紙の第1の回収ボックスへの誤投入を認知して、ユーザに回収処理エラーを通知して、ユーザによる分別処理負担を軽減し、利便性に優れた分別回収処理を短時間に効率よく行える。
【0079】
〔実施態様2〕
前記第1の回収ボックスに対する第1の記録媒体の投入有無、あるいは前記第2の回収ボックスに対する第2の記録媒体の投入有無を認識する認識手段(図4に示す投入認識センサ5)と、前記認識手段による前記第1または第2の記録媒体の投入有りを認識してから、所定時間前記読み取り手段による読取りを実行させる制御手段(図4に示すCPU3であって、図5に示すステップ(1)〜(13))とを有することを特徴とする実施態様1記載の記録媒体回収装置。
【0080】
これにより、簡単な構成で、読取り手段に対する用紙読取り処理負担を強いることなく、ユーザによる第1の用紙の第1の回収ボックスへの誤投入を所定時間内に認知して、ユーザに回収処理エラーを通知して、ユーザによる分別処理負担を軽減し、利便性に優れた分別回収処理を短時間に効率よく行える。
【0081】
〔実施態様3〕
前記読取り手段により読み取られる読取り結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別状況がエラーか正常かを判定する判定手段(図2に示すCPU3による図3に示すステップ(2))を有し、前記判定手段による判定結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別回収状態がエラーの場合と、正常な場合とで異なる態様で分別状況を表示する(図2示すCPU3による図3に示すステップ(4)、(7))ことを特徴とする実施態様1記載の記録媒体回収装置。
【0082】
これにより、回収ボックスに投入した用紙の分別エラー状況をユーザに容易に識別認知させることができる。
【0083】
〔実施態様4〕
第1の投入口から情報を書き込み可能な電子タグが付加されている第1の記録媒体を回収するための第1の回収ボックスと、第2の投入口から前記電子タグが付加されていない第2の記録媒体を回収するための第2の回収ボックスとを備える記録媒体回収装置における記録媒体回収方法であって、前記第1の回収ボックス内で前記第1の記録媒体に付加されている前記電子タグを読み取る読取りステップ(図3に示すステップ(1)、図5に示すステップ(3)、(9))と、前記読取りステップにより読み取られる読取り結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別状況を異なる態様で表示する通知ステップ(図3に示すステップ(4)、(7)、または図5に示すステップ(5)〜(7)、(11)〜(13))を有することを特徴とする記録媒体回収方法。
【0084】
これにより、実施態様1と同等の効果が期待できる。
【0085】
〔実施態様5〕
前記第1の回収ボックスに対する第1の記録媒体の投入有無、あるいは前記第2の回収ボックスに対する第2の記録媒体の投入有無を認識する認識ステップ(図5に示すステップ(1))と、前記認識ステップによる前記第1または第2の記録媒体の投入有りを認識してから、所定時間前記読み取り手段による読取りを実行させる制御ステップ(図5に示すステップ(3)、(9))とを有することを特徴とする実施態様4記載の記録媒体回収方法。
【0086】
これにより、実施態様2と同等の効果が期待できる。
【0087】
〔実施態様6〕
前記読取りステップにより読み取られる読取り結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別状況がエラーか正常かを判定する判定ステップ(図3に示すステップ(2))を有し、前記判定ステップによる判定結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別回収状態がエラーの場合と、正常な場合とで異なる態様で分別状況を表示する(図2示すCPU3による図3に示すステップ(4)、(7))ことを特徴とする実施態様4記載の記録媒体回収方法。
【0088】
これにより、実施態様3と同等の効果が期待できる。
【0089】
〔実施態様7〕
実施態様4〜6のいずれかに記載の記録媒体回収方法を実行させるためのプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【0090】
これにより、実施態様4〜6と同等の効果が期待できる。
【0091】
〔実施態様8〕
実施態様4〜6のいずれかに記載の記録媒体回収方法を実行させることを特徴とするプログラム。
【0092】
これにより、実施態様4〜6と同等の効果が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0093】
【図1】本発明の第1実施形態を示す記録媒体回収装置の構成を説明する図である。
【図2】図1に示した記録媒体回収装置の制御構成を説明するブロック図である。
【図3】本発明に係る記録媒体回収装置における第1のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図4】本発明の第2実施形態を示す記録媒体回収装置の制御構成を説明するブロック図である。
【図5】本発明に係る記録媒体回収装置における第2のデータ処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る記録媒体回収装置で読み取り可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【符号の説明】
【0094】
1 記録媒体回収装置
1A 普通紙投入口
1B 機密文書投入口
2 無線TAGリーダ手段
3 CPU
4 分別エラー通知手段
5 ROM
6 RAM

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を書き込み可能な電子タグが付加されている第1の記録媒体と、前記電子タグが付加されていない第2の記録媒体とを分別回収する記録媒体回収装置であって、
第1の投入口から前記第1の記録媒体を回収するための第1の回収ボックスと、
第2の投入口から前記第2の記録媒体を回収するための第2の回収ボックスと、
前記第1の回収ボックス内で前記第1の記録媒体に付加されている前記電子タグを読み取る読取り手段と、
前記読取り手段により読み取られる読取り結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別状況を異なる態様で表示する通知手段と、
を有することを特徴とする記録媒体回収装置。
【請求項2】
前記第1の回収ボックスに対する前記第1の記録媒体の投入有無、あるいは前記第2の回収ボックスに対する前記第2の記録媒体の投入有無を認識する認識手段と、
前記認識手段による前記第1または第2の記録媒体の投入有りを認識してから、所定時間前記読み取り手段による読取りを実行させる制御手段と、
を有することを特徴とする請求項1記載の記録媒体回収装置。
【請求項3】
前記読取り手段により読み取られる読取り結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別状況がエラーか正常かを判定する判定手段を有し、
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別回収状態がエラーの場合と、正常な場合とで異なる態様で分別状況を表示することを特徴とする請求項1記載の記録媒体回収装置。
【請求項4】
第1の投入口から情報を書き込み可能な電子タグが付加されている第1の記録媒体を回収するための第1の回収ボックスと、第2の投入口から前記電子タグが付加されていない第2の記録媒体を回収するための第2の回収ボックスとを備える記録媒体回収装置における記録媒体回収方法であって、
前記第1の回収ボックス内で前記第1の記録媒体に付加されている前記電子タグを読み取る読取りステップと、
前記読取りステップにより読み取られる読取り結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別状況を異なる態様で表示する通知ステップと、
を有することを特徴とする記録媒体回収方法。
【請求項5】
前記第1の回収ボックスに対する第1の記録媒体の投入有無、あるいは前記第2の回収ボックスに対する第2の記録媒体の投入有無を認識する認識ステップと、
前記認識ステップによる前記第1または第2の記録媒体の投入有りを認識してから、所定時間前記読み取り手段による読取りを実行させる制御ステップと、
を有することを特徴とする請求項4記載の記録媒体回収方法。
【請求項6】
前記読取りステップにより読み取られる読取り結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別状況がエラーか正常かを判定する判定ステップを有し、
前記判定ステップによる判定結果に基づいて、前記第1の回収ボックスに対する分別回収状態がエラーの場合と、正常な場合とで異なる態様で分別状況を表示することを特徴とする請求項4記載の記録媒体回収方法。
【請求項7】
請求項4〜6のいずれかに記載の記録媒体回収方法を実行させるためのプログラムを格納したことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
【請求項8】
請求項4〜6のいずれかに記載の記録媒体回収方法を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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