説明

記録媒体搬送装置及び画像形成装置

【課題】用紙等の記録媒体を負圧で吸着しながら搬送する記録媒体搬送装置であってダクトの連結位置における負圧低下防止と劣化防止との両立を図った記録媒体搬送装置及びこれを有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等の画像形成装置の提供。
【解決手段】搬送部材に記録媒体を吸着させる負圧を形成するためのダクト51を備えた搬送ユニット40と、搬送ユニット40が搬送部材により記録媒体を搬送させるための搬送位置にあるときにダクト51に連結され、搬送ユニット40が搬送位置から離脱した離脱位置にあるときにダクト51と分離されるダクト52とを有し、ダクト51、52は、搬送ユニット40が離脱位置から搬送位置に向けて移動する方向に対して傾斜しこの移動時に互いに接合してダクト51、52を互いに連結させる傾斜面51c、52cを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、用紙等の記録媒体を負圧で吸着しながら搬送する記録媒体搬送装置及びこれを有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
用紙等の記録媒体を搬送する記録媒体搬送装置及びこれを有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等の画像形成装置が知られている(たとえば、〔特許文献1〕参照)。
このような記録媒体搬送装置は、ジャム処理を容易化することなどを目的として、その一部または全体が変位するように構成されていることが多い(たとえば、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕参照)。
【0003】
一方、搬送の確実性を高めることなどを目的として、記録媒体を負圧で吸着しながら搬送する記録媒体搬送装置が知られている(たとえば、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕参照)。このような記録媒体搬送装置は、負圧を形成するための空気流を通すダクトを有している。
【0004】
このようなダクトを有するとともに、上述のように、その一部または全体が変位するように構成されている記録媒体搬送装置においては、かかるダクトがかかる変位によって分割されるように構成されていることがある。従来のこのような構成の記録媒体搬送装置では、ダクトの分割位置言い換えると連結位置の構造として、連結される各ダクトの、互いに当接する面が、変位の方向に平行な面とされた構造が採用されている(たとえば、〔特許文献1〕、〔特許文献2〕参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、かかる連結位置の構造は、負圧低下防止のために、互いに当接した状態で密着するように構成されていることから、分割された各ダクトを互いに連結させるための変位の際に、互いに擦れることとなる。このような擦れが生じると、連結位置の形状が変化するなどの劣化が発生し、結果として、負圧低下が生じてしまう。
かかる擦れを防止するために、連結位置の密着性を低下させることは、負圧低下を招くこととなる。
したがって、連結される各ダクトの、互いに当接する面が、変位の方向に平行な面とされた構造において、ダクトの連結位置における負圧低下と劣化とを、ともに回避することは、トレードオフの関係にあり、困難である。
【0006】
本発明は、用紙等の記録媒体を負圧で吸着しながら搬送する記録媒体搬送装置であってダクトの連結位置における負圧低下防止と劣化防止との両立を図った記録媒体搬送装置及びこれを有する複写機、プリンタ、ファクシミリ、プロッタ等の画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明は、記録媒体を担持して搬送する搬送部材と、この搬送部材に記録媒体を吸着させて担持させる負圧を形成するための空気流を通す第1のダクトとを備えた搬送ユニットと、前記搬送ユニットが前記搬送部材により記録媒体を搬送させるための搬送位置にあるときに第1のダクトに連結されて第1のダクトから前記空気流を受け入れ、同搬送ユニットが前記搬送位置から離脱した離脱位置にあるときに第1のダクトと分離される第2のダクトとを有し、第1のダクトと第2のダクトとはそれぞれ、前記搬送ユニットが前記離脱位置から前記搬送位置に向けて移動する移動方向に対して傾斜し互いに接合可能な第1の傾斜面と第2の傾斜面とを有しており、前記搬送ユニットが前記離脱位置から前記搬送位置に向けて移動するときに第1の傾斜面と第2の傾斜面とが互いに接合されることにより第1のダクトと第2のダクトとが連結される記録媒体搬送装置及びこの記録媒体搬送装置を具備した画像形成装置にある。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、記録媒体を担持して搬送する搬送部材と、この搬送部材に記録媒体を吸着させて担持させる負圧を形成するための空気流を通す第1のダクトとを備えた搬送ユニットと、前記搬送ユニットが前記搬送部材により記録媒体を搬送させるための搬送位置にあるときに第1のダクトに連結されて第1のダクトから前記空気流を受け入れ、同搬送ユニットが前記搬送位置から離脱した離脱位置にあるときに第1のダクトと分離される第2のダクトとを有し、第1のダクトと第2のダクトとはそれぞれ、前記搬送ユニットが前記離脱位置から前記搬送位置に向けて移動する移動方向に対して傾斜し互いに接合可能な第1の傾斜面と第2の傾斜面とを有しており、前記搬送ユニットが前記離脱位置から前記搬送位置に向けて移動するときに第1の傾斜面と第2の傾斜面とが互いに接合されることにより第1のダクトと第2のダクトとが連結される記録媒体搬送装置及びこの記録媒体搬送装置を具備した画像形成装置にあるので、搬送ユニットが離脱位置から搬送位置に向けて移動するときに第1の傾斜面と第2の傾斜面とが互いに擦れることの防止を図ることができ、比較的簡易な構成で、第1のダクトと第2のダクトとの連結位置における、搬送部材に記録媒体を吸着させて担持させるための負圧の低下防止と、かかる連結位置における第1のダクトと第2のダクトとの劣化防止との両立を図ることができる記録媒体搬送装置及び画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明を適用した画像形成装置の一実施形態の概略正面図である。
【図2】図1に示した画像形成装置に備えられた像担持体及び記録媒体搬送装置の周りの構成を示す概略正面図である。
【図3】図2に示した記録媒体搬送装置の一部及びその周りの構成を示す概略平面図である。
【図4】図2に示した記録媒体搬送装置の一部の概略斜視図である。
【図5】図2に示した記録媒体搬送装置の一部の概略正断面図である。
【図6】図2に示した記録媒体搬送装置の搬送位置を占める状態の概略正面図である。
【図7】図2に示した記録媒体搬送装置が搬送位置と離脱位置とに位置する状態を示す概略正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1に本発明を適用した画像形成装置の概略を示す。画像形成装置100は、複写機、プリンタ、ファクシミリの複合機であってフルカラーの画像形成を行うことが可能になっているカラーデジタル複合機であるが、他の画像形成装置、すなわち、モノクロ機や、複写機、プリンタ、ファクシミリの単体、あるいは複写機とプリンタとの複合機等他の複合機であっても良い。画像形成装置100は、プリンタとして用いられる場合には、外部から受信した画像情報に対応する画像信号に基づき画像形成処理を行なう。これは画像形成装置100がファクシミリとして用いられる場合も同様である。
【0011】
画像形成装置100は、一般にコピー等に用いられる普通紙の他、OHPシートや、カード、ハガキ等の厚紙や、封筒等の何れをも記録シートであるシート状の記録媒体としてこれに画像形成を行なうことが可能である。画像形成装置100は、記録媒体としての記録体である記録紙たる転写紙の両面に画像形成可能な両面画像形成装置でもある。
【0012】
画像形成装置100は、上下方向において中央位置を占めプリンタ部として機能する本体101と、本体101の上側に位置し原稿を読み取るスキャナとしてのスキャナ部である読取装置21および原稿を積載され積載された原稿を読取装置21に向けて送り出すADFといわれる原稿自動搬送装置である自動原稿給紙装置22と、本体101の下側に位置し感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKと像搬送体としての被転写体である転写ベルト11との間に向けて搬送される転写紙を積載した給紙テーブルとしての給紙装置である給紙部たるシート給送装置23とを有している。
【0013】
画像形成装置100は、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各色に色分解された色にそれぞれ対応する像としての画像を形成可能な複数の第1の像担持体としての感光体である感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKを並設したタンデム構造を採用したタンデム型の画像形成装置である。感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、互いに同一径であり、画像形成装置100の本体101の内部のほぼ中央部に配設された無端ベルトである中間転写体たる中間転写ベルトとしての第2の像担持体である転写ベルト11の外周面側すなわち作像面側に、等間隔で並んでいる。
【0014】
転写ベルト11は、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに対峙しながら図中時計方向である矢印A1方向に移動可能となっている。各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに形成され各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上に担持された像である可視像すなわちトナー像は、矢印A1方向に移動する転写ベルト11に対しそれぞれ重畳転写され、その後、転写紙に一括転写されるようになっている。このように画像形成装置100は中間転写方式である間接転写方式を採用している。よって画像形成装置100はタンデム型間接転写方式の電子写真装置となっている。
【0015】
転写ベルト11に対する重畳転写は、転写ベルト11がA1方向に移動する過程において、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに形成されたトナー像が、転写ベルト11の同じ位置に重ねて転写されるよう、転写ベルト11を挟んで各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKのそれぞれに対向する位置に配設され転写ベルト11の内周面に接触配置された転写チャージャとしての転写用帯電手段たる1次転写装置である1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKによる電圧印加によって、A1方向上流側から下流側に向けてタイミングをずらして、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの真下の位置すなわち1次転写位置である転写位置にて行われる。
【0016】
各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、A1方向の上流側からこの順で並設されている。各感光体ドラム感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像を形成するための、画像形成ユニットとしての画像ステーション60Y、60M、60C、60BKに備えられている。画像ステーション60Y、60M、60C、60BKは、A1方向に沿って並べられ、タンデム画像形成部を構成している。
【0017】
画像形成装置100は、4つの画像ステーション60Y、60M、60C、60BKによって構成される画像形成部としての画像形成手段である作像部60と、各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの下方に対向して配設され、転写ベルト11を備えた中間転写ユニットであるベルトユニットとしての転写ユニットたる転写ベルトユニット10と、転写ベルト11を挟んで作像部60と反対の側において、転写ベルト11に対向して配設され、転写ベルト11に当接し、転写ベルト11への当接位置において転写ベルト11と同方向に回転して中間転写ベルト11上のトナー像を転写紙に転写する第2の転写手段としての2次転写装置である転写部材たる2次転写ローラ17と、2次転写ローラ17によって転写ベルト11上のトナー像を転写されたシートを搬送する記録媒体搬送部としての記録媒体搬送手段である記録媒体搬送装置たる搬送装置76と、2次転写ローラ17をクリーニングする2次転写クリーニング装置18とを有している。
【0018】
画像形成装置100はまた、画像ステーション60Y、60M、60C、60BKの上方に対向して配設された書き込み手段である光書き込み装置としての光書込ユニットたる露光装置である光走査装置8と、シート給送装置23から搬送されてきた転写紙を、画像ステーション60Y、60M、60C、60BKによるトナー像の形成タイミングに合わせた所定のタイミングで、転写ベルト11と2次転写ベルト5との間に向けて繰り出すレジストローラ対13と、転写紙の先端がレジストローラ対13に到達したことを検知する図示しないセンサとを有している。
【0019】
画像形成装置100はまた、搬送装置76によって転写ベルト11上のトナー像を転写された状態で搬送されてきた転写紙が進入し、転写紙にトナー像を定着させるためのベルト定着方式の定着ユニットとしての定着手段である定着装置6と、定着済みの転写紙を本体101外に排出する排紙経路と再度レジストローラ対13に向けて搬送する反転経路とを備え転写紙を何れかの経路に搬送する排紙ユニット79と、2次転写ローラ17、2次転写クリーニング装置18、搬送装置76および定着装置6の下方に、作像部60と平行に配設され、転写紙の両面に画像を記録すべく、排紙ユニット79が一方の面に画像を形成された転写紙を反転経路に搬送した場合に、その転写紙をスイッチバックして上下反転させ、再度、レジストローラ対13に向けて搬送する再給紙ユニットとしてのシート反転装置である両面ユニット96とを有している。
【0020】
画像形成装置100はまた、本体101外部に配設され画像形成済みの転写紙を積載するスタック部としての排紙トレイ75と、図1における本体101の右側面に配設された手差し給紙装置33と、画像形成装置100の操作を行う図示しない操作パネルと、画像形成装置100全体の動作を制御する制御部としての制御手段99と、図示しない廃トナータンクと、後述するダクト53(図3)、図示しないスライダ、図示しない前面パネルとを有している。
【0021】
図2に示すように、転写ベルトユニット10は、転写ベルト11の他に、転写ベルト11のループ内側に配設され転写ベルト11を転写ベルト11の裏側で感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに向けて押圧した1次転写手段としての1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKと、転写ベルト11を巻き掛けられ転写ベルト11を同図に示されているように逆三角形状の形状になる姿勢で掛け回した第1ないし第3の支持ローラである、転写ベルト11を回転駆動する回転駆動ローラとしての張架ローラである駆動ローラ72、2次転写対向ローラとしての斥力ローラである転写入口ローラ73および従動ローラであるテンションローラ74と、テンションローラ74との間に転写ベルト11を挟み込み転写ベルト11表面をクリーニングするクリーニング手段としてのベルトクリーニング装置である静電クリーニング装置たる中間転写ベルトクリーニング装置14とを有している。
【0022】
転写ベルトユニット10はまた、A1方向において作像部60よりも下流側且つ2次転写ローラ17よりも上流側、具体的には駆動ローラ72に対向する位置で転写ベルト11の外周面に対向して配設されいわゆるプロセスコントロールを行うために転写ベルト11上のトナー像を光学的に検知するための検知部たる検知ユニットとしての反射型光学センサである反射型濃度センサたる光学センサ50と、駆動ローラ72を回転駆動することで転写ベルト11をA1方向に無端移動させる図示しないベルト駆動モータと、画像形成が2色以上の多色画像で行われるか黒色のみの単色画像すなわちモノクロ画像で行われるかに応じて転写ベルト11等を変位させる図示しない転写ベルトユニット駆動手段と、光学センサ50を転写ベルト11から離間した位置において所定距離を保つように保持した図示しない保持部材とを有している。なお回転駆動ローラはテンションローラ74または転写入口ローラ73によって構成してもよく、この場合はその他のローラが従動回転する従動ローラとなる。
【0023】
転写ベルトユニット駆動手段は、画像形成が2色以上の多色画像で行われるときには、転写ベルト11が図1に示すように張架される態位としてこの上側の略水平な展張面に転写ベルト11を各感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKに接触させ、画像形成がモノクロ画像で行われるときには、同図左方を下側に変位させるようにして転写ベルト11を感光体ドラム20Y、20M、20Cから離間させ転写ベルト11が各感光体ドラム20BKのみに接触する態位とする。なお、画像形成がモノクロ画像で行われるときには、感光体ドラム20Y、20M、20Cの回転をはじめとして画像ステーション60Y、60M、60Cの各構成の動作が停止される。このような構成においては、4つの画像ステーション60Y、60M、60C、60BKは、A1方向上流から、画像ステーション60Y、60M、60C、60BKの順で横に並べ、後述のような現像を行うことが好ましいが、何れにしても、作像部60は、テンションローラ72と駆動ローラ74との間に張り渡した転写ベルト11上に配置される。また、このように、画像を形成する色の順番は、画像形成装置100の持つ狙いや特性によって異なってくるものであり、限定されるものではない。
【0024】
2次転写ローラ17は、転写ベルト11の下方に配設されており、転写入口ローラ73による転写ベルト11の掛け回し箇所において転写ベルト11の表面側から転写ベルト11に当接して、転写入口ローラ73との間に転写ベルト11を挟み込んでおり、この挟み込みにより、転写ベルト11と2次転写ローラ17とが接触する2次転写部としての2次転写ニップを形成している。2次転写ニップには、2次転写バイアスの印加により、後述するようにして転写ベルト11上に担持された最大4色のトナー像を、転写ベルト11側から2次転写ローラ17側に向けて静電移動させる、2次転写電界が形成される。かかるトナー像は、後述するようにしてレジストローラ13により転写ベルト11と2次転写ローラ17との間に搬送されてきた転写紙に、2次転写電界、ニップ圧によって転写される。
【0025】
搬送装置76は、図2に示すように、その上面側で転写紙を担持して搬送する無端状の搬送部材である用紙搬送ベルトとしての搬送ベルト5と、搬送ベルト5を巻き掛け張架した張架ローラである、駆動ローラ15及び従動ローラ16と、搬送ベルト5の内側に位置し駆動ローラ15の回転軸15a及び従動ローラ16の回転軸16aを回転可能に支持した支持部材41と、支持部材41の下側に配設された空気流形成手段としての負圧形成手段であるファン42と、ファン42の下側に配設されファン42によって形成された空気流を通す第1のダクトとしてのダクト51とを備えた搬送ユニット40を有している。
【0026】
搬送装置76はまた、図3に示すように、回転軸15aの両端部を回転自在に支持することで搬送ユニット40を本体101の前側と後側とでそれぞれ回転可能に支持した一対の支持板43、44と、本体101の後側の支持板44の、ダクト51と連通可能な位置に固定された第2のダクトとしてのダクト52と、本体101の前側の支持板43に固定され、回転軸15aを回転駆動する駆動源としてのモータ45と、後述する図示しないストッパとを有している。なお、図3において、搬送ベルト5の図示を省略している。
【0027】
図3に示すように、本体101に備えられた後側板101aの、ダクト52と連通可能な位置に、第3のダクトとしてのダクト53が固定されている。
本体101にはまた、図示を省略するが、本体101の前後方向に一致する同図における左右方向に支持板43、44をスライド可能に支持したスライダが固定されている。スライダによって、搬送装置76は、本体101の前後方向に移動可能に支持されている。このような移動を可能にするため、搬送装置76は、ユニット化され、記録媒体搬送ユニットしてのユニットなっている。
【0028】
図4に示すように、搬送ベルト5、駆動ローラ15及び従動ローラ16は、本体101の前後方向において一対備えられている。なお、同図(b)において、搬送ベルト5の図示を省略している。
【0029】
搬送ベルト5は、ゴムによって形成されており、硬度がJIS−Aで60とされている。搬送ベルト5は、その全面にわたって、図示しない多数の孔を有している。搬送ベルト5の材質はゴムに限られず、硬度は50〜65Hsの範囲であれば最適である。搬送部材をベルト状の搬送ベルト5とすることによって、長い距離でも安定して転写紙を搬送することが可能となっている。この転写紙の搬送の安定性は、後述するように、転写紙の搬送を、搬送ベルト5によって吸着した状態で行うことで、さらに向上している。
モータ45は、回転軸15aを回転駆動することで駆動ローラ15を回転駆動し、これによって搬送ベルト5を回転させ、従動ローラ16を従動回転させる。
【0030】
図4または図5に示すように、支持部材41は、本体101の前後方向において搬送ベルト5が占めている位置に、搬送ベルト5の内面に対向するようにその上面に形成された一対の吸入口としての孔41aと、ファン42に連通するようにその下面に形成された排出口としての孔41bと、これら孔41aと孔41bとを連通するようにその内部に形成された第4のダクトとしてのダクト54とを有している。
【0031】
図5において矢印で示すように、ファン42は、支持部材41側からダクト51側に向けた空気流を形成する。ファン42は、各搬送ベルト5の孔から空気を吸引するために設けられており、その動作時に、孔41bを通じてダクト54内に負圧が形成され、各孔41a及びこれに連通した各搬送ベルト5の孔を通じてダクト54内に外気が取り込まれる。そのため、転写ベルト11、2次転写ローラ17の回転によって搬送装置76に送られてきた転写紙は、各搬送ベルト5に吸着されて担持され、各搬送ベルト5の回転に伴って搬送される。
【0032】
ファン42は、シコッロファンであるが、軸流ファン等の他のタイプのファンであってもよい。ファン42は、支持部材41の内部に設けても良い。この場合、ダクト51は、支持部材41に対して設ける。
【0033】
図5または図6に示すように、ダクト51は、ファン42に連通し、ファン42によって形成された空気流をその内部に受け入れる入口側連通部51aと、ダクト52に連通し、入口側連通部51aから受け入れた空気流をダクト52に向けて排出する第1の連結部としての出口側連通部51bとを有している。
【0034】
ダクト51は、入口側連通部51aが、ファン42に連結された状態で固定されている。ダクト51は、ファン42によって形成された、搬送ベルト5に転写紙を吸着させて担持させる負圧を形成するための空気流を入口側連結部51aから出口側連結部51bに通すようになっている。
【0035】
図3または図6に示すように、ダクト52は、ダクト51に連通し、ファン42によって形成されダクト51を通った空気流をその内部に受け入れる第2の連結部としての入口側連通部52aと、ダクト53に連通し、入口側連通部52aから受け入れた空気流をダクト53に向けて排出する第3の連結部としての出口側連通部52bとを有している。
【0036】
図3に示すように、ダクト53は、ダクト52に連通し、ファン42によって形成されダクト51及びダクト52を通った空気流をその内部に受け入れる第4の連結部としての入口側連通部53aと、本体101に形成された図示しない排気口に連通し、入口側連通部53aから受け入れた空気流を排気口から本体101外に向けて排出する図示しない出口側連通部とを有している。
【0037】
ダクト51とダクト52とは、本体101の前後方向、言い換えると、搬送ベルト5の幅方向、すなわち搬送ベルト5によって搬送されている転写紙の幅方向に伸びるように延在している。
【0038】
支持板43及び支持板44は、図示を省略するが、定着装置6を支持している。よって、搬送装置76は、定着装置6と一体に設けられている。
搬送装置76は、スライダにより、定着装置6と一体で、図3(a)に示す、本体101内に装着された装着位置と、装着位置から本体101外に向けて引き出された、図3(b)に示す引き出し位置との間で変位可能に支持されている。定着装置6は、搬送装置76が装着位置から引き出し位置に向けて変位されるときに、搬送装置76とともに、本体101外に引き出される。よって、搬送装置76を本体101外に引き出せば定着装置6も本体101外に引き出されることとなり、後述するアクセスを行うための操作性が高い。この変位は前面パネルが開放された状態で可能となる。搬送装置76の変位及びこれに伴う定着装置の変位及び前面パネルの開閉は手動で行われる。
【0039】
搬送装置76が装着位置を占めた状態では、本体101の前後方向において、転写ベルト11、2次転写ローラ17、搬送装置76及び定着装置6の占める位置が揃った状態となる。言い換えると、搬送装置76は、装着位置にあるときに、転写ベルト11、2次転写ローラ17と、定着装置6との間に位置し、転写ベルト11、2次転写ローラ17から搬送されてきた転写紙Sを受け入れて定着装置6に搬送可能な位置を占めることとなる。よって、搬送装置76を装着位置に位置決めすれば、定着装置6も、本体101内の、画像形成が行われる際に占めるべき位置に位置決めされることとなり、画像形成装置100を画像形成可能な状態とするための操作性が高い。
【0040】
搬送装置76が装着位置を占めた状態では、出口連通部52bと入口連通部53aとが密着した状態で接合し、ダクト52とダクト53とが気密状態を保つように連通した状態で連結される。すなわち、搬送装置76が装着位置にあるときに、ダクト53はダクト52に連結されて、転写紙を搬送ベルト5に吸着させるためにファン42によって形成されダクト51、ダクト52を通った空気流を受け入れる。
【0041】
搬送装置76が引き出し位置を占めた状態では、出口連通部52bと入口連通部53aとが離れて、ダクト52とダクト53とは離間し、ダクト53はダクト52と分離される。すなわち、搬送装置76が装着位置から引き出し位置に向けて変位することにより、ダクト53はダクト52から分離される。
【0042】
また、搬送装置76が引き出し位置を占めた状態では、搬送装置76、定着装置6の全体が本体101外に引き出され、これによって本体101内部が開放され、本体101内や、搬送装置76、定着装置6へのアクセス、たとえばジャム処理等のメンテナンスが容易となる。なお、搬送装置76が引き出し位置を占めた状態で、搬送装置76、定着装置6へのアクセスが容易になるのであれば、これらの全体が本体101外に引き出されるに限らず、一部が本体101外に引き出されてもよい。
【0043】
図7に示すように、搬送ユニット40は、回転軸15aを中心に回転可能となっており、かかるアクセスを容易にするなどの目的のために、姿勢を変更可能となっている。具体的に、搬送ユニット40は、同図(a)に示すように、搬送ベルト5により転写紙を搬送させるための搬送位置と、従動ローラ16が下方に変位して搬送位置から離脱した、同図(b)に示す離脱位置との間で変位可能となっている。搬送位置への位置保持は、ストッパによって行われるようになっている。ストッパの操作は手動で行われるようになっている。
【0044】
搬送ユニット40が搬送位置にあるとき、図6に示すように、出口連通部51bと入口連通部52aとが密着して接合し、ダクト51とダクト52とが気密状態を保つように連通した状態で連結される。よって、ダクト52は、搬送ユニット40が搬送位置にあるときにダクト51に連結されて、転写紙を搬送ベルト5に吸着させるためにファン42によって形成されダクト51を通った空気流を受け入れる。
【0045】
搬送ユニット40が離脱位置にあるとき、出口連通部51bと入口連通部52aとが離れて、ダクト51とダクト52とは離間し、ダクト52はダクト51と分離される。かかるアクセスを容易にするため、搬送ユニット40が離脱位置にあるとき、搬送ベルト5と定着装置6との最近接位置の距離が30mm以上とされるように、離脱位置が設定されている。
【0046】
搬送ユニット40が離脱位置から搬送位置に向けて移動するときに、出口連通部51bと入口連通部52aとが互いに当接し連結されようにするため、図6に示すように、出口連通部51bは、搬送ユニット40が離脱位置から搬送位置に向けて移動する移動方向に対して傾斜した第1の接合部である第1の傾斜面としての斜面51cを有しているとともに、入口連通部52aは、かかる移動方向に対して傾斜した第2の接合部である第2の傾斜面としての斜面52cを有している。
【0047】
斜面51cは、ダクト51が延在する方向において出口連通部51b側の先端の下方側が突出するように、かかる移動方向に対して傾斜している。斜面52cは、ダクト52が延在する方向において入口連通部51a側の先端の上方側が突出するように、かかる方向に対して傾斜している。斜面51cと斜面52cとは、搬送ユニット40が搬送位置にある状態での、かかる移動方向に対する角度が、互いに逆位相となるように形成されており、搬送ユニット40が搬送位置にある状態で互いに対向するようになっているとともに、それぞれの配設位置等が調整されていることで、互いに接合可能に形成されている。
【0048】
斜面51cと斜面52cとは、搬送ユニット40が離脱位置から搬送位置に向けて移動するときに、互いに接合され、これにより、ダクト51とダクト52とが連結され、連通した状態となる。よって、簡易な構成により確実且つ正確にかかる連結、連結が行われる。
【0049】
また、斜面51c、斜面52cがともに、搬送ユニット40が離脱位置から搬送位置に向けて移動する移動方向に対して傾斜しているため、これらがかかる移動方向に平行な面である場合言い換えると搬送ユニット40の移動面に平行である場合すなわち転写紙の幅方向に垂直な場合と異なり、これらが互いに擦れあうことがなく、これらの磨耗が防止ないし抑制される。このことは、搬送ユニット40が搬送位置から離脱位置に向けて移動する場合も同様である。よって、斜面51c、斜面52c、出口連結部51b、入口連結部52aの形状が変化するなどの劣化が経時的に防止ないし抑制され、結果として、搬送ベルト5の孔によって転写紙を吸着するための負圧の低下が防止ないし抑制される。すなわち、ダクト51とダクト52との連結位置である出口連結部51b、入口連結部52a、とくに斜面51c、斜面52cの密着性を経時的に維持しながら、かかる負圧の低下が防止ないし抑制される。
【0050】
なお、出口連結部51bと入口連結部52aとの密着性言い換えると気密性を高めるために、出口連結部51b、入口連結部52aの少なくとも一方に、スポンジ、ゴム等の弾性材料によって形成された閉止部材としてのシール部材を配設することが好ましい。この場合、シール部材は、斜面51c、斜面52cと同様に、離脱位置から搬送位置に向けた搬送ユニット40の移動方向に対して傾斜し、シール部材同士あるいはシール部材と斜面51cまたは斜面52cとの当接により気密状態を形成するようにすることが望ましい。ただし、シール部材が斜面51cと斜面52cとの当接による気密状態の形成を補助するものとして設けられる場合には、シール部材はかかる移動方向に対して傾斜するものに限られない。
【0051】
また、斜面51c、斜面52cは、搬送ユニット40が離脱位置から搬送位置に向けて移動するときに互いに擦れることが防止されるとともに、かかる気密状態の形成が可能な形状であれば、本形態のような単純な平面形状に形成されているのに限らず、平面形状に加えて、互いに密着する階段状、凹凸状など、他の形状を備えていても良い。第1の接合部、第2の接合部は、搬送ユニット40が離脱位置から搬送位置に向けて移動するときに互いに擦れることが防止されるとともに、かかる気密状態の形成が可能であれば、互いに密着する階段状、凹凸状など、他の形状で形成されていても良い。
【0052】
搬送装置76が装着位置を占めた状態では、搬送ユニット40は、搬送位置のみを占めることが可能となっている。搬送装置76が引き出し位置を占めた状態で、搬送ユニット40は、離脱位置とされることが可能となる。具体的に、搬送装置76を装着位置から引き出し位置に引き出すと、ダクト52とダクト53とは分離する一方でダクト51とダクト52とは接合したままであるが、搬送装置76が引き出し位置を占めた状態となると、ストッパが解除可能となり、ストッパの解除を行えば、搬送ユニット40は、搬送位置と離脱位置とを占め、ダクト51とダクト52との接合を解除することが可能となっている。
【0053】
よって、搬送装置76が装着位置を占めた状態では、搬送ユニット40は離脱位置とされることがないことから、搬送ユニット40が搬送位置を占めていることを確認するための前面パネルの開放作業が不要となっている。なお、搬送装置76が装着位置を占めた状態で搬送ユニット40の離脱位置への変位を禁止するための変位規制手段は、ストッパに限られるものではない。
【0054】
また、搬送ユニット40の離脱位置への変位が、搬送装置76が装着位置を占めていることを条件に可能となることで、かかる変位を行う際に搬送ユニット40が本体101側の他の構成に当接することによる不具合の発生が防止可能となっている。
【0055】
搬送装置76が装着位置を占め、搬送ユニット40が搬送位置を占めた状態で、画像形成装置100は、画像形成が可能となり、画像形成時に、転写ベルト11と2次転写ローラ17との間を通過した転写紙が搬送装置76によって定着装置6に搬送される。よって、搬送位置は、搬送装置76具体的には搬送ベルト5により転写紙を搬送させるための位置となっている。また、装着位置は、搬送装置76具体的には搬送ベルト5により転写紙を搬送可能な位置となっている。
【0056】
ファン42は、転写紙を搬送ベルト5に吸着させて搬送するために駆動されるものであるため、搬送装置76が装着位置を占め、搬送ユニット40が搬送位置を占めた状態で駆動される。
また、モータ45は、ファン42の駆動に同期して駆動される。
【0057】
ファン42、モータ45の駆動は、制御手段99によって制御される。なお、モータ45の駆動は、ファン42が駆動されている状態で、搬送装置76に転写紙が搬送されてくるタイミングに合わせて行うようにしてもよい。
【0058】
搬送装置76が引き出し位置を占めた状態では、搬送ユニット40が搬送位置を占めていても、上述のように、搬送装置76、定着装置6の全体が本体101外に引き出されて本体101内部が開放され、本体101内や、搬送装置76、定着装置6へのアクセスが容易となるが、さらに、搬送ユニット40を離脱位置とすれば、搬送装置76と定着装置6との間に、本体101外部において、より大きな空間が生じるため、かかるアクセスを、本体101内に手を入れることなく行うことが可能となり、かかるアクセスがさらに容易となる。
【0059】
中間転写ベルトクリーニング装置14は、A1方向において2次転写ニップの下流側であって、1次転写が行われる感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKと1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKとの対向領域のうちA1方向において最上流となる感光体ドラム20Yと1次転写ローラ12Yとの対向領域よりも上流側の位置において、転写ベルト11をクリーニングするものである。
【0060】
中間転写ベルトクリーニング装置14は、図示を省略するが、転写ベルト11にかかる位置で当接したクリーニング部材としてのブラシローラであるファーブラシと、このファーブラシに当接したブレードと、ファーブラシを随時転写ベルト11に接離させる当接・離間手段と、ファーブラシに、転写ベルト11上のトナーを移動させる向きの電圧を印加し電気的なブラシクリーニングを行わせる電圧印加装置とを有している。ファーブラシは、転写ベルト11に対して接触してカウンタ方向に回転するように設けられている。中間転写ベルトクリーニング装置14は、転写ベルト11のA1方向への回転とともに、ファーブラシを用いて転写ベルト11表面のクリーニングを行い、このクリーニングにより転写ベルト11からファーブラシ側に転移したトナーをさらにブレードにより掻き落とす。
【0061】
定着装置6は、熱源を内部に有する加熱ローラ62と、加熱ローラ62に巻き掛けられた定着ベルト64と、加熱ローラ62とともに定着ベルト64を巻き掛けた定着ローラ65と、定着ローラ65との間で定着ベルト64に圧接し圧接部である定着部としての定着ニップを形成する加圧ローラ63とを有している。加熱ローラ62と、定着ベルト64と、定着ローラ65とは、定着ベルト64が無端移動するベルトユニットを構成している。定着装置6は、トナー像を担持した転写紙を定着ニップに通すことで、熱と圧力との作用により、すなわち加圧や加熱の処理により、担持したトナー像を転写紙の表面に定着するようになっている。
【0062】
光走査装置8は、感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKの表面によって構成された被走査面をそれぞれ走査して露光し、光書込処理を施して静電潜像を形成するための、画像信号に基づくレーザービームとしてのレーザー光であるビームLY、LM、LC、LBKを発する図示しない光源を有している。光源はレーザーダイオードであるが、LED等であっても良い。
【0063】
ビームLY、LM、LC、LBKは、読取装置21で読み取られた原稿、ファクシミリにおける受信データ、後述のようにPC等の外部入力装置から入力される画像情報に基づいて制御手段99によって生成される各色の版を構成する、形成すべき画像に対応した電子情報である画像信号が光情報に変換されたものである。
【0064】
光走査装置8は、かかる画像情報に基づいて制御手段99によって光源の駆動が制御されることで、光源からビームLY、LM、LC、LBKを出射し、かかる光情報を感光体ドラム20Y、20M、20C、20BK上に潜像として固定するものである。なお、光源は、光走査装置8のようなレーザー方式に限定されず、LED方式など他の方式を用いた露光装置であっても良い。
【0065】
図1に示すように、排紙ユニット79は、定着装置6から搬送されてきた定着済みの転写紙を、両面ユニット96に向けて搬送する搬送ローラ97と、本体101外に排出し排紙トレイ75にスタックする排出ローラ対としての排紙ローラ98と、定着済みの転写紙を搬送ローラ97のある排紙経路に導いて本体101外に排出するか、排紙ローラ98のある反転経路に導いて両面ユニット96に進入させるかを切り換える切換爪94とを備えている。
【0066】
両面ユニット96は、排紙ユニット79から搬送されてきた、一方の面に画像形成された転写紙を一旦積載する給紙ボックスとしてのトレイ92と、トレイ92上の転写紙をスイッチバックさせる反転ローラ93と、反転ローラ93によってスイッチバックされた転写紙をレジストローラ13に向けて送り出す給紙ローラ95等を有している。
【0067】
シート給送装置23は、複数枚の転写紙を紙束の状態で収容可能な給紙トレイとしての給紙カセット25を鉛直方向に複数重なるように多段に配設された給紙ボックスとしてのペーパーバンク26と、給紙カセット25に積載された転写紙のうち最上位の転写紙の上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ24と、給送ローラ24により繰り出された転写紙を1枚ずつ分離する分離ローラ27と、給紙ローラ24及び分離ローラ27により送り出された転写紙が通過する給紙路29とを有している。
【0068】
給紙路29は、給紙ローラ24及び分離ローラ27により送り出された転写紙をレジストローラ対13に向けて搬送する搬送手段としての搬送ローラ28と、転写紙の搬送方向下流端言い換えると末端の付近に位置するレジストローラ13とを備え、搬送ローラ28によって搬送される転写紙シート給送装置23から本体101内に連続するように設けられており、本体101内の給紙路29にも搬送ローラ28が配設されている。
【0069】
シート給送装置23は、給送ローラ24が図中反時計回り方向に回転駆動され、分離ローラ27が作用することにより、最上位の転写紙を給紙路29内に導き、搬送ローラ28の回転によりレジストローラ対13に向けて給送し、搬送された転写紙がレジストローラ対13に突き当てて止められスキューが修正されるようになっている。
【0070】
手差し給紙装置33は、転写紙を積載する給紙ボックスとしての手差しトレイ34と、手差しトレイ34に積載された転写紙のうち最上位の転写紙の上面に当接する給紙ローラとしての給送ローラ35と、給送ローラ35により繰り出された転写紙を1枚ずつ分離する分離ローラ36と、本体101内の給紙路29に合流した手差し給紙路37と、手差しトレイ34上に転写紙が載置されたことを検知する用紙センサとを有している。
【0071】
手差し給紙装置33は、給送ローラ35が図中時計回り方向に回転駆動され、分離ローラ36が作用することにより、最上位の転写紙を、本体101内の、給紙路29に合流した手差し給紙路に送り出し、手差し給紙路37から給紙路29内に導くとともにレジストローラ対13に向けて給送し、搬送された転写紙がレジストローラ対13に突き当てて止められるようになっている。
【0072】
読取装置21は、原稿を載置するコンタクトガラス21a、コンタクトガラス21aに載置された原稿に光を照射する図示しない光源及び光源から原稿に照射され反射された光を反射する図示しない第1の反射体を備え図1における左右方向に走行する第1走行体21b、第1走行体21bの反射体によって反射された光を反射する図示しない第2の反射体を備えた第2走行体21c、第2走行体21cからの光を結像するための結像レンズ21d、結像レンズ21dを経た光を受け原稿の内容を読み取る読み取りセンサ21e等を備えている。
【0073】
読取装置21は、読み取りセンサ21eで読み取った原稿の画像情報を制御手段99に送信する。
自動原稿給紙装置22は原稿を載置する原稿台22aを有している。自動原稿給紙装置22は読取装置21に対して回動自在であって、上方に向けて回動したときコンタクトガラス21aを露出させるようになっている。
【0074】
操作パネルは、液晶ディスプレイ、複写を開始するためのコピースタートスイッチ等として機能するスタートボタン、複写枚数等を入力するためのテンキー等の各種キーボタン等を有する操作表示部となっている。操作パネルにおいては、画像形成を多色画像で行うかモノクロ画像で行うかを指定可能となっているとともに、転写紙の片面だけに画像を形成するモードである片面プリントモードを設定可能となっている。片面プリントモードには、ダイレクト排出モード、反転排出モード、反転デカール排出モードが含まれ、このうちの1つが選択される。
制御手段99は、CPU、記憶手段としてのメモリであるROM、RAM等を備えている。
【0075】
画像ステーション60Y、60M、60C、60BKについて、そのうちの一つの、感光体ドラム20Yを備えた画像ステーション60Yの構成を代表して構成を説明する。なお、画像ステーション60Yを除く他の画像ステーション60M、60C、60BKの構成に関しても実質的に同一であるので、以下の説明においては、便宜上、感光体ドラム20Yを備えた画像ステーション60Yの構成に付した符号に対応する符号を、他の画像ステーション60M、60C、60BKの構成に付し、詳細な説明については適宜省略することとし、符号の末尾にY、M、C、BKが付されたものはそれぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの画像形成を行うための構成であることを示すこととする。
【0076】
図2に示すように、感光体ドラム20Yを備えた画像ステーション60Yは、感光体ドラム20Yの周囲に、図中反時計方向であるその移動方向である回転方向B1に沿って、転写部たる1次転写ローラ12Yと、クリーナ部たるクリーニング手段としての感光体クリーニング装置である1次転写クリーニング装置たるクリーニング装置70Yと、除電部たる除電手段としての除電装置90Yと、帯電部たる一様帯電手段としての帯電手段である帯電ユニットとしての帯電器たる帯電装置30Yと、現像部たる現像手段としての現像ユニットである現像装置80Yとを有している。
【0077】
画像ステーション60Yはまた、感光体ドラム20Yの周囲のこれらの構成を一体化したカートリッジケース59Yと、トナーの正規の帯電極性である負極性と逆極性である正極性の1次転写バイアスを1次転写ローラ12Yに印加する図示しない電源と、感光体ドラム20YをB1方向に回転駆動する図示しない駆動手段とを有している。
【0078】
感光体ドラム20Yと、クリーニング装置70Yと、除電装置90Yと、帯電装置30Yと、現像装置80Yとはカートリッジケース59Yによって一体化されており、プロセスカートリッジとしての画像ステーション60Yを構成している。プロセスカートリッジとしての画像ステーション60Yは、カートリッジケース59Yを、本体101に固定された図示しないガイドレールに沿って本体101に対して引き出し自在であるとともに、本体101に押し込むことが可能であり、本体101に対して着脱自在に設置され、適時、交換可能となっている。
【0079】
プロセスカートリッジとしての画像ステーション60Yは、本体101に押し込むと、画像形成に適した所定の位置に装填され、位置決めされるようになっている。このようにプロセスカートリッジ化することは、交換部品として取り扱うことが可能であるため、メンテナンス性が著しく向上し、大変好ましい。またプロセスカートリッジの要素である各部の寿命が同等とされているため、不要な交換が防止、抑制され、さらに好ましい構成となっている。
【0080】
プロセスカートリッジとしての画像ステーション60Yは、感光体ドラム20Yと、クリーニング装置70Yと、除電装置90Yと、帯電装置30Yと、現像装置80Yとのうち、少なくとも感光体ドラム20Yが、クリーニング装置70Yと、除電装置90Yと、帯電装置30Yと、現像装置80Yとのうちの少なくとも1つと一体化されることによって構成され、本体101に着脱自在に設置されるユニットである。なお4つの画像ステーション60Y、60M、60C、60BKによって構成される作像部60全体をプロセスカートリッジとして、これらが一体で本体101に対して着脱自在となっていても良い。
【0081】
1次転写ローラ12Yが転写ベルト11を感光体ドラム20Yに向けて押圧して形成された、転写ベルト11と感光体ドラム20Yとの当接位置である1次転写ニップは、感光体ドラム20Y上のトナー像が転写ベルト11に転写される転写位置を構成している。1次転写ローラ12Yの電源は、定電圧制御により1次転写ローラ12Yに所定の転写バイアスを印加する。なお1次転写装置は本形態のようなローラ状に限らず、導電性のブラシ形状、非接触のコロナチャージャなどによって構成してもよい。
【0082】
除電装置90Yは、感光体ドラム20Yの表面に近接して配設された図示しない除電ランプを備えており、感光体ドラム20Yの表面を除電して電気的に清浄な状態とすることでかかる表面の電位を初期化するものである。
【0083】
帯電装置30Yは、図示を省略するが、感光体ドラム20Yの表面に当接して従動回転する帯電部材としての帯電ローラと、帯電ローラに当接し従動回転する帯電クリーニング部材としてのクリーニングローラとを有している。
【0084】
帯電ローラには、直流に交流成分の帯電バイアスを重畳印加する図示しない電圧印加手段が接続されており、感光体ドラム20Yと対向する帯電領域において、除電装置90Yによって除電された感光体ドラム20Yの表面を所定の極性に一様に帯電するようになっている。
【0085】
クリーニングローラは帯電ローラに従動回転することで帯電ローラをクリーニングするようになっている。
このように、本形態では、接触ローラを用いた帯電システムを採用しているが、帯電システムは、近接ローラを用いたものであっても良いし、非接触のスコロトロンチャージャを採用したものであっても良い。
【0086】
現像装置80Yは、感光体ドラム20Yに近接対向して配設されたトナーとキャリアとを含む二成分現像剤である現像剤を担持する現像部材としての現像ローラ81Yと、現像ローラ81Yに直流成分の現像バイアスを印加する図示しないバイアス印加手段と、トナーを収容した図示しないトナーカートリッジと、現像装置80Y本体内の現像剤中のトナーのキャリアに対する重量パーセントであるトナー濃度を検知する図示しないトナー濃度検知手段と、トナー濃度検知手段によって検知されたトナー濃度が所定濃度となるようにすなわちトナー濃度検知手段による検知信号によって示される値が所定の制御目標値となるようにトナーカートリッジから現像装置80Y本体内にトナーを補給する図示しないトナー補給手段とを有している。現像剤は、磁性キャリアと、正規の帯電極性がマイナスのカラートナーであるイエロートナーとを含む二成分現像剤である。バイアス印加手段によって印加される現像バイアスは直流成分でなく交流成分であっても良いし、直流成分に交流成分を重畳したものであっても良い。
【0087】
感光体ドラム20Yの表面の、帯電装置30Yと現像装置80Yとの間には光走査装置8Yから出射されたビームLYが照射され、帯電装置30Yにより帯電された後の感光体ドラム20Yの表面の被走査面が露光され、現像装置80Yによってイエロートナー像として可視像化される、画像情報に応じた静電潜像を書き込まれるようになっており、このビームLYが照射される部分は露光部となっている。
【0088】
クリーニング装置70Yは、その先端が感光体ドラム20Yに当接し感光体ドラム20Y上の転写残留物である転写残トナー、キャリア、紙粉等の異物を掻き取って回収しクリーニングするクリーニング部材としての図示しないクリーニングブレードと、回収した転写残トナーを廃トナータンクに搬送して回収する図示しない廃トナー搬送手段とを有している。クリーニング装置70Yは、クリーニングブレードとともにあるいはクリーニングブレードに代えてファーブラシローラを用いてもよいし、磁気ブラシクリーニング方式を採用しても良い。
【0089】
以上のような構成の画像ステーション60Yにおいては、画像形成時において、感光体ドラム20Yは、B1方向への回転に伴い、帯電装置30Yにより表面を一様に帯電され、光走査装置8Yからの光の露光走査により、露光部言い換えると照射部における感光体ドラム20Yの電位が減衰してイエロー色に対応した静電潜像を形成され、この静電潜像を現像装置80Yによりイエロー色のトナーにより現像され、この現像プロセスによる現像により得られたイエロー色のトナー像を1次転写ローラ12Yによって形成される一次転写電界、ニップ圧により、A1方向に移動する転写ベルト11に1次転写され、転写後に残留したトナーを含む不要物をクリーニング装置70Yにより除去されて除電装置90Y、帯電装置30Yによる次の除電、帯電に供される。
【0090】
このような構成の画像形成装置100において、複写を行うときには、自動原稿給紙装置22の原稿台22aに原稿をセットするか、自動原稿給紙装置22を上方に回動してコンタクトガラス21a上に原稿を載置したうえで自動原稿給紙装置22を下方に回動して閉じ原稿を押さえた状態としたうえで、操作パネルのスタートボタンを押下する。なお、自動原稿給紙装置22にセットされる原稿は、たとえば束状のシート原稿であり、コンタクトガラス21a上にセットされる原稿は、たとえば本状に綴じられている片綴じ原稿である。画像形成装置100をプリンタとして使用する場合には、画像形成装置100に接続したPC等の外部入力装置において画像形成を行う画像データを選択、入力等したうえで画像形成開始の操作を行う。ここではカラー画像をコピーするものとする。
【0091】
複写を行う場合であって、原稿を原稿台22aにセットした場合には、セットした原稿がコンタクトガラス21a上に送り出されてから読取装置21による原稿の読み取りが行われ、また、原稿をコンタクトガラス21a上に載置したときにはスタートボタンの押下によって読取装置21による原稿の読み取りが行われ、画像データが生成される。
【0092】
読取装置21による原稿の読み取りは次のように行われる。スタートボタンの押下によって第1走行体21bおよび第2走行体21cがコンタクトガラス21aに載置された原稿の原稿面に沿って走行を開始し、第1走行体21bにより、光源から発した光を原稿面で反射させるとともに、得られた反射光を第2走行体21cに向けて反射する。この第1走行体21bからの折り返し光は、第2走行体21cによってさらに折り返された後、結像レンズ21dを通して読み取りセンサ21eに入射し、これにより原稿内容が読み取られる。
【0093】
生成された画像データ又は入力された画像データに基づいて、上述の構成の画像ステーション60Y、60M、60C、60BKが作動する。また、かかる原稿読取動作と並行して、各プロセスカートリッジである画像ステーション60Y、60M、60C、60BK内の各機器や、転写ベルトユニット10、2次転写ユニット76、定着装置6等がそれぞれ駆動を開始する。
【0094】
画像ステーション60Yにおいては、上述したように、感光体ドラム20Yは、B1方向への回転に伴い、光走査装置8による光書込処理に先立って帯電装置30Yにより表面を一様に帯電されて一様帯電処理が行われ、光走査装置8により静電潜像を形成されて光書込処理が行われ、この静電潜像を現像装置80Yによりイエロー色のトナーにより現像されて現像処理が行われ、イエロー色のトナー像を1次転写ローラ12Yによって転写ベルト11に1次転写され、転写後に残留したトナーを含む不要物をクリーニング装置70Yにより除去されて除電装置90Y、帯電装置30Yによる次の除電、帯電に供される。
【0095】
他の感光体ドラム20C、20M、20BKにおいてもその状態が良好に保たれながら同様に各色のトナー像が良好に形成等され、形成された各色のトナー像は、1次転写ローラ12M、12C、12BKにより、A1方向に移動する転写ベルト11上の同じ位置に順次1次転写される。このとき、1次転写ローラ12Y、12M、12C、12BKは、トナーの正規の帯電極性である負極性とは逆の正極性の電圧が印加されるようになっている。
【0096】
転写ベルト11上に重ね合わされたトナー像によって構成された4色重ね合わせトナー像すなわち4色トナー像は、転写ベルト11のA1方向の回転に伴い、2次転写ローラ17との対向位置である2次転写ニップまで移動し、転写ベルト11に密着した転写紙に、ニップ圧や転写用電界である2次転写電界の作用によって一括して2次転写され、転写紙上にフルカラー画像が担持される。
【0097】
転写ベルト11と2次転写ローラ17との間に搬送されてきた転写紙は、スタートボタンの押下により、画像情報に応じたサイズに応じてシート給送装置23の1つの給送ローラ24が選択されこの回転によって対応する給紙カセット25から繰り出されて給紙路29に導入されフィードされたものであるか、または、手差し給紙装置33の給送ローラ35の回転によって手差しトレイ34から繰り出されて手差し給紙路37から給紙路29に導入されフィードされたものであるか、または、両面ユニット96から給紙ローラ95によって繰り出されて給紙路29に導入されフィードされたものであるかの何れかであって、レジストローラ対13によって、そのローラ間に挟み込まれ、センサによる検出信号に基づいて、転写ベルト11上のトナー像の先端部が2次転写ローラ17に対向するタイミングで送り出されたものである。かかるフィード動作は、上述の原稿読取動作と略同時に開始される。
【0098】
転写紙は、すべての色のトナー像を転写され、担持すると、搬送装置76によって吸着されながら確実に搬送されて定着装置6に送り込まれ、定着ベルト64と加圧ローラ63との間の定着部に挟み込まれ、この定着部を通過する際、圧力と熱との作用により、すなわち加圧や加熱処理によって、担持したトナー像を定着され、転写紙上に良好なカラー画像が形成される。定着装置6を通過した定着済みの転写紙は、切換爪94の態位に応じて、排紙ローラ98を経由して排紙トレイ75上にスタックされるか、または搬送ローラ97を経て両面ユニット96に進入して再度レジストローラ対13に戻され、2次転写ニップおよび定着装置6を再経由する両面画像形成に備える。
【0099】
一方、1次転写を終えた感光体ドラム20Y、20M、20C、20BKは、クリーニング装置70Y、70M、70C、70BKによってこれに残留する転写残トナー等を除去されてクリーニングされ、次の画像形成に備える。また、2次転写を終えた転写ベルト11は、中間転写ベルトクリーニング装置14によってこれに残留する残留トナー等といわれる転写残トナー等を除去されてクリーニングされ、次の画像形成に備える。
【0100】
このような画像形成動作時に、搬送装置76、定着装置6あるいはこれらの周辺において転写紙のジャム等のメンテナンスを行うことが必要となった場合には、搬送装置76を引き出し位置まで引き出し、また必要に応じこれに加えて搬送ユニット40を分離位置に変位させることで、かかるメンテナンスが容易且つ良好に行われる。
【0101】
以上本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定していない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
たとえば、記録媒体搬送装置による記録媒体の搬送は、搬送部材に吸着して行われるので、かかる搬送における搬送方向は、横方向でなく、縦方向等の他の方向であってもよい。
【0102】
画像形成装置は、タンデム型であっても、上述した間接転写方式でなく、直接転写方式を採用可能である。また、画像形成装置は、いわゆるタンデム方式の画像形成装置ではなく、1つの感光体ドラム上に順次各色のトナー像を形成して各色トナー像を順次重ね合わせてカラー画像を得るいわゆる1ドラム方式の画像形成装置にも同様に適用することが可能であるし、他にも、シート状の有機感光体等の像担持体上に各色のトナー像を現像するものの色重ね自体は別にある中間転写体を用いる方式、あるいは中間転写体を複数用いる方式、中間色トナーを用いる方式等の画像形成装置にも同様に適用することが可能である。
【0103】
中間転写体を用いる場合、上述の形態のように、中間転写体を像担持体として中間転写体に担持された像が記録媒体に転写されるが、直接転写方式のように、感光体等に担持された像が記録媒体に転写される場合には、感光体等が像担持体とされる。
【0104】
その他、画像形成装置は、近年では、市場からの要求にともない、カラー複写機やカラープリンタなど、カラーのものが多くなってきているが、画像形成装置は、モノカラー画像のみを形成可能なものであっても良い。
このような画像形成装置に用いる現像剤は、二成分現像剤に限らず、一成分現像剤であっても良い。
【0105】
画像形成装置は、複写機、プリンタ、ファクシミリの複合機でなく、これらの単体であっても良いし、その他、プロッタであっても良く、また、複写機とプリンタとの複合機等の他の組み合わせの複合機であっても良い。
【0106】
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
【符号の説明】
【0107】
5 搬送部材
6 定着手段
11 像担持体
17 転写手段
40 搬送ユニット
51 第1のダクト
51c 第1の傾斜面
52 第2のダクト
52c 第2の傾斜面
53 第3のダクト
76 記録媒体搬送装置
100 画像形成装置
101 本体
【先行技術文献】
【特許文献】
【0108】
【特許文献1】特開2005−187092号公報
【特許文献2】特許第4322108号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を担持して搬送する搬送部材と、この搬送部材に記録媒体を吸着させて担持させる負圧を形成するための空気流を通す第1のダクトとを備えた搬送ユニットと、
前記搬送ユニットが前記搬送部材により記録媒体を搬送させるための搬送位置にあるときに第1のダクトに連結されて第1のダクトから前記空気流を受け入れ、同搬送ユニットが前記搬送位置から離脱した離脱位置にあるときに第1のダクトと分離される第2のダクトとを有し、
第1のダクトと第2のダクトとはそれぞれ、前記搬送ユニットが前記離脱位置から前記搬送位置に向けて移動する移動方向に対して傾斜し互いに接合可能な第1の傾斜面と第2の傾斜面とを有しており、
前記搬送ユニットが前記離脱位置から前記搬送位置に向けて移動するときに第1の傾斜面と第2の傾斜面とが互いに接合されることにより第1のダクトと第2のダクトとが連結される記録媒体搬送装置。
【請求項2】
請求項1記載の記録媒体搬送装置を有する画像形成装置。
【請求項3】
請求項2記載の画像形成装置において、
前記記録媒体搬送装置が、前記搬送部材により記録媒体を搬送可能な、本体内に装着された装着位置と、この装着位置から本体外に向けて引き出された引き出し位置との間で変位可能であり、前記搬送ユニットは、同記録媒体搬送装置が引き出し位置にある状態で、前記離脱位置とされることが可能であることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
請求項3記載の画像形成装置において、
前記記録媒体搬送装置が前記装着位置にあるときに第2のダクトに連結されて第2のダクトから前記空気流を受け入れ、同記録媒体搬送装置が前記装着位置から前記引き出し位置に向けて変位することにより第2のダクトから分離される第3のダクトを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項5】
請求項2ないし4の何れか1つに記載の画像形成装置において、
記録媒体に担持された像を同記録媒体に定着させる定着手段を有し、
前記記録媒体搬送装置は、前記定着手段と一体に設けられ、前記装着位置にあるときに同定着手段に記録媒体を搬送し、
前記定着手段は、前記記録媒体搬送装置が前記装着位置から前記引き出し位置に向けて変位されるときに、本体外に向けて引き出されることを特徴とする画像形成装置。
【請求項6】
請求項5記載の画像形成装置において、
像担持体上の像を記録媒体に転写する転写手段を有し、
前記搬送部材は、記録媒体搬送装置が装着位置にあるときに前記転写手段と前記定着手段との間に位置し、前記転写手段によって像担持体上の像を転写された記録媒体を前記定着手段に搬送することを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−246070(P2012−246070A)
【公開日】平成24年12月13日(2012.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−116991(P2011−116991)
【出願日】平成23年5月25日(2011.5.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】