記録媒体蓄積装置、画像形成装置、記録媒体及び無線タグ記録方法
【課題】より少ないスペースによって無線タグを内蔵するシート状のラベル紙に画像形成可能であり、無線タグを読み書き可能な記録媒体蓄積装置、画像形成装置、記録媒体及び無線タグ記録方法を提供する。
【解決手段】記録媒体蓄積装置は、記録媒体を積載する積載トレイと、積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、可動アンテナに設置され、可動アンテナを記録媒体の上面の傾きに合わせて追従して変位させる支持部と、記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える。さらに、可動アンテナは、アンテナと、アンテナの記録媒体搬送方向上流にアンテナから放射される電波を遮るシールドと、を備える。
【解決手段】記録媒体蓄積装置は、記録媒体を積載する積載トレイと、積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、可動アンテナに設置され、可動アンテナを記録媒体の上面の傾きに合わせて追従して変位させる支持部と、記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える。さらに、可動アンテナは、アンテナと、アンテナの記録媒体搬送方向上流にアンテナから放射される電波を遮るシールドと、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、記録媒体蓄積装置、画像形成装置、記録媒体及び無線タグ記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信可能な情報記憶媒体である無線タグはRFID(Radio Frequency Identification)とも呼ばれ、読取装置との間で情報を送受信するシステムが実用化されている。
【0003】
この無線タグは、無線タグ単独で物品に貼付されるほかに、ラベルに内蔵され、このラベルを物品に貼付する場合がある。
【0004】
このラベルは、画像形成可能であり、予め画像形成されたラベルに無線タグを内蔵するだけでなく、無線タグを内蔵しているラベルに後から画像形成する場合がある。
【0005】
この無線タグを内蔵するラベルに画像形成する画像形成装置としては、ロール状のラベルに画像形成するものが知られている。
【0006】
しかし近年では、シート状のラベルに画像形成することへの要請が出てきている。
【0007】
この点に関し、複数の給紙カセットを有する画像形成装置の、第1の給紙カセットに無線タグを読み書きするリーダライタ及びアンテナを配置し、第2の給紙カセットに無線タグを内蔵するシート状のラベル紙を蓄積し、第2の給紙カセットから取り出したラベル紙に第1の給紙カセットのリーダライタによって無線タグを読み書きし、その後このラベル紙に画像形成する画像形成装置が上市されている。
【0008】
しかし、この機種はリーダライタを備える第1の給紙カセットが給紙カセット装着部を1段占有してしまうため、スペース的に無駄が多く、及び、普通紙から無線タグを内蔵するラベル紙に切り替えるときに、2つの給紙カセットを入れ替えなければならず、手間がかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3935162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、より少ないスペースによって無線タグを内蔵するシート状のラベル紙に画像形成可能であり、無線タグを読み書き可能な記録媒体蓄積装置、画像形成装置、記録媒体及び無線タグ記録方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態は、記録媒体を積載し、記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイと、積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、可動アンテナを記録媒体の増減による記録媒体の上面の傾きの変化に追従して記録媒体の上面との距離を一定に保ったまま変位させるように支持する支持部と、可動アンテナが備えるアンテナにより記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える記録媒体蓄積装置を提供する。
【0012】
また、本発明の一実施形態は、記録媒体を積載する積載トレイと、電波を遮る板状のシールドを有し、積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、可動アンテナを記録媒体の上面とほぼ平行に保つように支持する支持部と、可動アンテナが備えるアンテナにより記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える記録媒体蓄積装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】画像形成装置の構成を表す図である。
【図2】記録媒体蓄積装置の外観斜視図である。
【図3】記録媒体蓄積装置の外観斜視図である。
【図4】記録媒体蓄積装置の記録媒体満杯時の側面図である。
【図5】記録媒体蓄積装置の記録媒体が少なくなった場合の側面図である。
【図6】可動アンテナの側面断面図である。
【図7】可動アンテナの底面図である。
【図8】記録媒体とアンテナ及びシールドの位置関係を示す図である。
【図9】無線タグとリーダライタとの構成を示すブロック図である。
【図10】画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図11】他の実施形態に係る可動アンテナを示す図である。
【図12】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【図13】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【図14】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【図15】他の実施形態に係る可動アンテナを示す図である。
【図16】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【図17】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【図18】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、記録媒体蓄積装置、画像形成装置、記録媒体及び無線タグ記録方法の一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0015】
本実施形態の記録媒体蓄積装置は、記録媒体を積載する積載トレイと、積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、可動アンテナを記録媒体の上面とほぼ平行に保つように支持する支持部と、可動アンテナが備えるアンテナにより記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える。
【0016】
本実施形態の記録媒体蓄積装置は、記録媒体を積載し、記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイと、積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、可動アンテナを記録媒体の増減による記録媒体の上面の傾きの変化に追従して記録媒体の上面との距離を一定に保ったまま変位させるように支持する支持部と、可動アンテナが備えるアンテナにより記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える。
【0017】
図1は、本実施形態の画像形成装置1の構成を表す図である。図1に示すように、画像形成装置1は、自動原稿送り装置11と、画像読取部12と、画像形成部13と、排出装置15と、給紙ユニット16と、記録媒体搬送機構18と、制御部と、を含む。
【0018】
自動原稿送り装置11は、画像形成装置1の本体上部に開閉可能に設置される。自動原稿送り装置11は、原稿を一枚ずつ給紙トレイから取り出し、排紙トレイまで搬送する原稿搬送機構を備える。
【0019】
自動原稿送り装置11は、原稿搬送機能により原稿を一枚ずつ画像読取部12の原稿読取部に搬送する。また、自動原稿送り装置11を開けて画像読取部12の原稿台の上に原稿を載置することも可能である。
【0020】
画像読取部12は、原稿に露光する露光ランプと第1の反射ミラーを備えるキャリッジと、このキャリッジの動きに合わせて動く複数の第2の反射ミラーと、レンズブロックと、画像読取センサのCCD(Charge Coupled Device)と、を備える。
【0021】
キャリッジは原稿読取部に静止して、あるいは原稿台の下を往復移動して、原稿が反射した露光ランプの光を第1の反射ミラーに反射させる。複数の第2の反射ミラーは第1の反射ミラーの反射光をレンズブロックに反射させる。レンズブロックはこの反射光の倍率を変更し、CCDに出力する。CCDは入射光を電気信号に変換して画像信号として画像形成部13に出力する。
【0022】
画像形成部13は、斜めに搬送された記録媒体の幅方向の辺が記録媒体搬送方向に平行になるように記録媒体の向きを補正するレジストローラ13Aを備える。
【0023】
画像形成装置1は、レジストローラ13Aによって補正された記録媒体に画像形成部13によって画像形成する。
【0024】
画像形成部13の画像形成方法は問わない。画像形成部13は、例えば、電子式、インクジェット式などの方式から選択することができる。
【0025】
電子式の場合、画像形成部13は、イエローY、マゼンダM、シアンC、及びブラックKごとに、レーザー照射ユニット13Dと、静電潜像担持体である感光体ドラム13Bと、現像材供給ユニット13Cと、転写部14と、を備える。
【0026】
レーザー照射ユニット13Dは画像信号に基づいて感光体ドラム13Bにレーザー光を照射し、感光体ドラム13B上に静電潜像を形成する。現像材供給ユニット13Cは現像材を感光体ドラム13Bに供給し、静電潜像から現像材像を形成する。
【0027】
給紙ユニット16は、記録媒体を蓄積する着脱可能な複数の記録媒体蓄積装置を備える。
【0028】
給紙ユニット16は、給紙カセットから一枚ずつ記録媒体を取り出して用紙搬送機構に引き渡す。用紙搬送機構は記録媒体を転写部14に搬送する。
【0029】
転写部14は、転写ベルト14Bと、転写ローラ14Aと、を備える。像担持体としての転写ベルト14Bは、感光体ドラム13Bの現像材像を転写して担持する。転写ローラ14Aは電圧を印加して転写ベルト14Bの現像材像を搬送されてきた記録媒体に転写する。
【0030】
画像形成装置1は、転写部14の記録媒体搬送方向下流に定着装置14Cを備える。定着装置14Cは、現像材像を加熱及び加圧して記録媒体に定着させる。
【0031】
画像形成された記録媒体は、排出装置15に供給され、排出される。
【0032】
インクジェット式の場合、画像形成部13は記録媒体にインクを吹き付けるヘッドを備える。
【0033】
ヘッドは、極性の異なるピエゾ素子が長手方向に貼り付けられ、この貼り付けられたピエゾ素子の組が櫛の歯状に並べられるインク供給室と、インク吐出孔を有し、インク供給室を覆うカバーを備える。画像形成部13はこのヘッドに電圧を交互に印加することによりインク供給室を変形させ、インクの吸引とインク供給口からの吐出を繰り返す。吐出されたインクは記録媒体に付着し、画像形成がなされる。
【0034】
図2は、本実施形態の記録媒体蓄積装置300の外観斜視図である。図2においては、後述する可動アンテナ311の図示が省略されている。
【0035】
図2に示すように、記録媒体蓄積装置300は、ケーシング301と、ケーシングの前面に配置され、取っ手を有する引き出し部302と、記録媒体の位置を規制する規制板303と、記録媒体を積載する積載トレイ305と、積載トレイ305を上下に昇降させるトレイリフト304と、無線タグと交信し、無線タグを読み書きするリーダライタ120と、可動アンテナ311と、を備える。
【0036】
記録媒体蓄積装置300は、給紙ユニット16に装着される。記録媒体蓄積装置300が給紙ユニット16に装着されると、画像形成装置1はトレイリフト304を駆動して積載トレイ305を上昇させる。積載トレイ305が上昇すると、積載トレイ305に積載された記録媒体がピックアップローラを備える給紙装置のセンサをONさせる。このセンサがONになった場合、画像形成装置1は積載トレイ305の上昇を停止させる。
【0037】
従って、記録媒体の多寡にかかわらず積載トレイ305に積載された記録媒体の上端面はピックアップローラに接する。画像形成する場合には、画像形成装置1はピックアップローラを駆動させて記録媒体を1枚ずつ取り出す。
【0038】
図3は、記録媒体蓄積装置300の外観斜視図である。図3に示すように、記録媒体蓄積装置300は、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナ311と、可動アンテナ311に設置され、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面と接するローラ311Aと、可動アンテナ311を記録媒体の上端面の傾きに合わせて追従して変位させる支持部312と、記録媒体の無線タグと交信するリーダライタ120と、を備える。
【0039】
図3においては、可動アンテナ311とリーダライタ120とを接続するケーブルは図示を省略してある。
【0040】
可動アンテナ311は、支持部312の溝部312Bと昇降可能に嵌合する突起部311Bを記録媒体搬送方向上流の一端に備える。
【0041】
従って、可動アンテナ311は、自重により積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面に落下し、可動アンテナ311と記録媒体の上端面との距離はローラ311Aの径によって定まる距離に保たれる。
【0042】
図4は、記録媒体蓄積装置300の記録媒体満杯時の側面図である。図5は、記録媒体蓄積装置300の記録媒体が少なくなった場合の側面図である。
【0043】
図4に示すように、トレイリフト304は断面がL字形状をなし、一端がケーシング301に支点304Aによって回動可能に係止される。
【0044】
記録媒体が満杯に近い状態にて積載トレイ305に積載されている場合、トレイリフト304は積載トレイ305を持ち上げない。
【0045】
この場合、可動アンテナ311は可動範囲内の上端付近まで上昇し、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆う。ローラ311Aは記録媒体の上端面と接触する。
【0046】
図5に示すように、記録媒体が少なくなってくると、画像形成装置1はトレイリフト304を駆動させて積載トレイ305の一端を上昇させる。
【0047】
この場合、可動アンテナ311は可動範囲内の下端付近に変位する。突起部311Bは可動アンテナ311の一端に位置するため、記録媒体の上端が傾いても可動アンテナ311はこの傾きに追従して傾く。
【0048】
また、可動アンテナ311は自重によって記録媒体上端面に落下するため、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆い続ける。
【0049】
さらに、可動アンテナ311はローラ311Aを有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ311Aの径によって定まる距離を記録媒体上端面との間に保ち続ける。
【0050】
すなわち、可動アンテナ311はローラ311Aを有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ311Aの径によって定まる距離により記録媒体上端面とほぼ平行な位置関係を保ち続ける。
【0051】
図6は、可動アンテナ311の側面断面図である。図7は、可動アンテナ311の底面図である。
【0052】
図6及び図7に示すように、可動アンテナ311は、誘電体によって形成される基板311Aと、金属によって形成され、上面、すなわち記録媒体と対向しない面を覆う上面シールド311Bと、金属などの導体又は強誘電体によって形成され、下面、すなわち記録媒体に対向する面の記録媒体搬送方向上流側に配置されるシールド311Cと、下面、すなわち記録媒体に対向する面のシールド311Cの記録媒体搬送方向下流側に配置されるアンテナ121と、を備える。
【0053】
上面シールド311B及びシールド311Cは、アンテナ121から放射される電波と共振しない形状、大きさをなす。従って、上面シールド311B及びシールド311Cはアンテナ121から放射される電波を遮る。
【0054】
シールド311Cはアンテナ121を取り囲んでいてもよい。シールド311Cは、記録媒体が積載トレイ305に積載される場合、この記録媒体が有する無線タグを覆う。
【0055】
従って、アンテナ121から電波が照射されても、積載されている記録媒体の無線タグを読み書きすることはない。
【0056】
アンテナ121は、ケーブル311Eによってリーダライタ120から伝送されてきた高周波信号を給電点311Fによって受け取る。
【0057】
アンテナ121は、電波を放射する範囲が、1枚の記録媒体上の無線タグを読み書きできる範囲であれば狭いほうがよい。他の無線タグを誤って読み書きする可能性が低くなるからである。
【0058】
アンテナ121は、この高周波信号を反射しないインピーダンスを有するマイクロストリップラインなどの伝送線路によって形成され、終端部に終端抵抗311Gを備える。アンテナ121はメアンダ状に形成される。
【0059】
なお、アンテナ121はパッチアンテナなどの平面アンテナを使用することもできる。この場合、終端抵抗311Gは省略される。
【0060】
いずれの場合も、アンテナ121は記録媒体搬送方向に所定の長さを有する。この所定の長さは、記録媒体の搬送速度と、無線タグへの書き込みに要する時間との兼ね合いによって定まる。
【0061】
図6及び図7においては、可動アンテナ311がシールド311Cを一体に含む例を示した。しかし、可動アンテナ311は、シールド311Cを別体として有していてもよく、放射する電波が十分弱く、アンテナ121の指向性が強い場合にはシールド311Cを省略することもできる。
【0062】
図8は、記録媒体Pとアンテナ121及びシールド311Cの位置関係を示す図である。図8においては、積載トレイ305に積載されている場合の記録媒体Pを示す。図8に示すように、記録媒体Pは無線タグ110を備えるラベル紙PLを有する。
【0063】
可動アンテナ311は、記録媒体搬送方向X1の上流にシールド311Cと、シールド311Cの記録媒体搬送方向X1の下流にアンテナ121と、を備える。
【0064】
シールド311Cは記録媒体の無線タグ110を覆う。従って、アンテナ121から照射される電波によって積載されている記録媒体Pの無線タグ110が読み書きされることはない。
【0065】
リーダライタ120は、最上部の記録媒体Pが記録媒体搬送方向X1に搬送され、無線タグ110がアンテナ121の下部に位置したタイミングにて無線タグ110が読み書きされる。
【0066】
記録媒体Pは、積載トレイ305に積載されているときにシールド311Cに覆われる位置に無線タグ110を備える。
【0067】
具体的には、記録媒体Pは、記録媒体の中心よりいずれかの辺縁部に近い位置に無線タグ110を備える。
【0068】
図9は、無線タグ110とリーダライタ120との構成を示すブロック図である。図9に示すように、無線タグ110は、記憶装置であるメモリ111と、メモリ111へのデータの読み書きを行う無線タグ制御部112と、受信した変調電磁波の整流と安定化を行うことにより電源を供給する電源生成部115と、信号を送受信するためのアンテナである無線タグアンテナ116と、無線タグ制御部112から送出されたデータを変調して無線タグアンテナ116に送出する変調部113と、受信した変調電磁波を復調して無線タグ制御部112へ送出する復調部114とを備える。
【0069】
リーダライタ120は、無線タグ110との通信を制御し、接続する各ハードウエアを制御するリーダライタ制御部126と、リーダライタ制御部126から送出された信号を変調する変調部122と、変調された信号を増幅してサーキュレータ131を介してアンテナ121に送出する送信アンプ123と、各アンテナからサーキュレータ131を介して受信した変調電磁波を増幅する受信アンプ124と、受信した変調信号を復調する復調部125と、例えばパソコン等の上位装置に接続し、データの授受を行うインターフェース130と、を備える。またリーダライタ制御部126は、CPU127及びデータを格納するメモリであるROM128及びRAM129を備える。
【0070】
図10は、画像形成装置1の構成を示すブロック図である。図10に示すように、画像形成装置1は、画像形成装置1全体を統括制御する演算装置であるメインCPU201と、記憶装置であるROM,RAM202Aと、画像処理を行う画像処理部204と、を備える。
【0071】
メインCPU201は画像形成系統の各部を制御するプリントCPU205と、画像読み込み系統の各部を制御するスキャンCPU209と、駆動部を制御する駆動コントローラ212と、に接続する。
【0072】
電子式の場合、プリントCPU205は、感光体ドラム13Bに静電潜像を形成するプリントエンジン206と、現像材像を形成するプロセスユニット207と、を制御する。
【0073】
スキャンCPU209は、CCD211を駆動させるCCD駆動回路210を制御する。CCD211からの信号は画像形成部13に出力される。
【0074】
画像形成装置1はさらに、記録媒体蓄積装置300のリーダライタ120とコネクタを介して接続する。
【0075】
画像形成装置1は、パソコンなどの外部装置から入力された情報に基づいて、リーダライタ120を介して記録媒体Pの無線タグ110を読み書きする。
【0076】
図11は、他の実施形態に係る可動アンテナ1101を示す図である。図11においては、可動アンテナ1101とリーダライタ120とを接続するケーブルは図示を省略してある。
【0077】
可動アンテナ1101のアンテナ121とシールド311Cの構成は可動アンテナ311のアンテナ121とシールド311Cの構成と同様である。
【0078】
可動アンテナ1101は、記録媒体搬送方向の後端が規制板303に支点1102により回動可能に係止される点において、可動アンテナ311と異なる。
【0079】
図12乃至図14は、記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナ1101の変位を示す図である。
【0080】
図12乃至図14に示すように、画像形成装置1は記録媒体Pが満杯状態から減るに従って、トレイリフト304を駆動させて積載トレイ305を上昇させる。積載トレイ305は記録媒体搬送方向上流の支点により回動する。
【0081】
しかし、可動アンテナ1101は記録媒体搬送方向下端の支点により規制板303に回動可能に係止されるため、記録媒体の上端が傾いても可動アンテナ1101はこの傾きに追従して傾く。
【0082】
また、可動アンテナ1101は自重によって記録媒体上端面に落下するため、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆い続ける。
【0083】
さらに、可動アンテナ1101はローラ1106を有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ1106の径によって定まる距離を記録媒体上端面との間に保ち続ける。
【0084】
すなわち、可動アンテナ1101はローラ1106を有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ1106の径によって定まる距離により記録媒体上端面とほぼ平行な位置関係を保ち続ける。
【0085】
図15は、他の実施形態に係る可動アンテナ1501を示す図である。図15においては、可動アンテナ1501とリーダライタ120とを接続するケーブルは図示を省略してある。
【0086】
可動アンテナ1501のアンテナ121とシールド311Cの構成は可動アンテナ311のアンテナ121とシールド311Cの構成と同様である。
【0087】
可動アンテナ1501は、回動可能な支持アーム1506によって回動可能に係止される点において、可動アンテナ311と異なる。
【0088】
可動アンテナ1501は、2本の指示アーム1506によって支持される。指示アームの1506のうち一方はケーシング301に、他方は指示壁1601に支点1508により回動可能に一端が支持される。
【0089】
指示アーム1506の他端にはアンテナ121及びシールド311Cが支点1507により回動可能に係止される。
【0090】
図16乃至図18は、記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナ1501の変位を示す図である。
【0091】
図16乃至図18に示すように、画像形成装置1は記録媒体Pが満杯状態から減るに従って、トレイリフト304を駆動させて積載トレイ305を上昇させる。積載トレイ305は記録媒体搬送方向上流の支点により回動する。
【0092】
しかし、可動アンテナ1501は回動可能な指示アーム1506に回動可能に係止されるため、記録媒体の上端が傾いても可動アンテナ1501はこの傾きに追従して傾く。
【0093】
また、可動アンテナ1501は自重によって記録媒体上端面に落下するため、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆い続ける。
【0094】
さらに、可動アンテナ1501はローラ1509を有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ1509の径によって定まる距離を記録媒体上端面との間に保ち続ける。
【0095】
すなわち、可動アンテナ311はローラ1509を有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ1509の径によって定まる距離により記録媒体上端面とほぼ平行な位置関係を保ち続ける。
【0096】
以上述べたように、本実施形態の記録媒体蓄積装置300は、記録媒体を積載する積載トレイ305と、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナ311と、可動アンテナ311に設置され、可動アンテナ311を記録媒体の上端面の傾きに合わせて追従して変位させる支持部と、記録媒体の無線タグと交信するリーダライタ120と、を備える。
【0097】
さらに、可動アンテナ311は、アンテナ121と、アンテナ121の記録媒体搬送方向上流にアンテナ121から放射される電波を遮るシールド311Cと、を備える。
【0098】
従って、一つの記録媒体蓄積装置300により記録媒体P上の無線タグ110を読み書きできるため、より少ないスペースによって無線タグを内蔵するシート状のラベル紙に画像形成可能であり、無線タグを読み書き可能となるという効果がある。
【0099】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0100】
121:アンテナ
300:記録媒体蓄積装置
311:可動アンテナ
311C:シールド
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、記録媒体蓄積装置、画像形成装置、記録媒体及び無線タグ記録方法に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信可能な情報記憶媒体である無線タグはRFID(Radio Frequency Identification)とも呼ばれ、読取装置との間で情報を送受信するシステムが実用化されている。
【0003】
この無線タグは、無線タグ単独で物品に貼付されるほかに、ラベルに内蔵され、このラベルを物品に貼付する場合がある。
【0004】
このラベルは、画像形成可能であり、予め画像形成されたラベルに無線タグを内蔵するだけでなく、無線タグを内蔵しているラベルに後から画像形成する場合がある。
【0005】
この無線タグを内蔵するラベルに画像形成する画像形成装置としては、ロール状のラベルに画像形成するものが知られている。
【0006】
しかし近年では、シート状のラベルに画像形成することへの要請が出てきている。
【0007】
この点に関し、複数の給紙カセットを有する画像形成装置の、第1の給紙カセットに無線タグを読み書きするリーダライタ及びアンテナを配置し、第2の給紙カセットに無線タグを内蔵するシート状のラベル紙を蓄積し、第2の給紙カセットから取り出したラベル紙に第1の給紙カセットのリーダライタによって無線タグを読み書きし、その後このラベル紙に画像形成する画像形成装置が上市されている。
【0008】
しかし、この機種はリーダライタを備える第1の給紙カセットが給紙カセット装着部を1段占有してしまうため、スペース的に無駄が多く、及び、普通紙から無線タグを内蔵するラベル紙に切り替えるときに、2つの給紙カセットを入れ替えなければならず、手間がかかる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第3935162号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
従って、より少ないスペースによって無線タグを内蔵するシート状のラベル紙に画像形成可能であり、無線タグを読み書き可能な記録媒体蓄積装置、画像形成装置、記録媒体及び無線タグ記録方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の課題を解決するために、本発明の一実施形態は、記録媒体を積載し、記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイと、積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、可動アンテナを記録媒体の増減による記録媒体の上面の傾きの変化に追従して記録媒体の上面との距離を一定に保ったまま変位させるように支持する支持部と、可動アンテナが備えるアンテナにより記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える記録媒体蓄積装置を提供する。
【0012】
また、本発明の一実施形態は、記録媒体を積載する積載トレイと、電波を遮る板状のシールドを有し、積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、可動アンテナを記録媒体の上面とほぼ平行に保つように支持する支持部と、可動アンテナが備えるアンテナにより記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える記録媒体蓄積装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】画像形成装置の構成を表す図である。
【図2】記録媒体蓄積装置の外観斜視図である。
【図3】記録媒体蓄積装置の外観斜視図である。
【図4】記録媒体蓄積装置の記録媒体満杯時の側面図である。
【図5】記録媒体蓄積装置の記録媒体が少なくなった場合の側面図である。
【図6】可動アンテナの側面断面図である。
【図7】可動アンテナの底面図である。
【図8】記録媒体とアンテナ及びシールドの位置関係を示す図である。
【図9】無線タグとリーダライタとの構成を示すブロック図である。
【図10】画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図11】他の実施形態に係る可動アンテナを示す図である。
【図12】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【図13】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【図14】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【図15】他の実施形態に係る可動アンテナを示す図である。
【図16】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【図17】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【図18】記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナの変位を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、記録媒体蓄積装置、画像形成装置、記録媒体及び無線タグ記録方法の一実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
【0015】
本実施形態の記録媒体蓄積装置は、記録媒体を積載する積載トレイと、積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、可動アンテナを記録媒体の上面とほぼ平行に保つように支持する支持部と、可動アンテナが備えるアンテナにより記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える。
【0016】
本実施形態の記録媒体蓄積装置は、記録媒体を積載し、記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイと、積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、可動アンテナを記録媒体の増減による記録媒体の上面の傾きの変化に追従して記録媒体の上面との距離を一定に保ったまま変位させるように支持する支持部と、可動アンテナが備えるアンテナにより記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える。
【0017】
図1は、本実施形態の画像形成装置1の構成を表す図である。図1に示すように、画像形成装置1は、自動原稿送り装置11と、画像読取部12と、画像形成部13と、排出装置15と、給紙ユニット16と、記録媒体搬送機構18と、制御部と、を含む。
【0018】
自動原稿送り装置11は、画像形成装置1の本体上部に開閉可能に設置される。自動原稿送り装置11は、原稿を一枚ずつ給紙トレイから取り出し、排紙トレイまで搬送する原稿搬送機構を備える。
【0019】
自動原稿送り装置11は、原稿搬送機能により原稿を一枚ずつ画像読取部12の原稿読取部に搬送する。また、自動原稿送り装置11を開けて画像読取部12の原稿台の上に原稿を載置することも可能である。
【0020】
画像読取部12は、原稿に露光する露光ランプと第1の反射ミラーを備えるキャリッジと、このキャリッジの動きに合わせて動く複数の第2の反射ミラーと、レンズブロックと、画像読取センサのCCD(Charge Coupled Device)と、を備える。
【0021】
キャリッジは原稿読取部に静止して、あるいは原稿台の下を往復移動して、原稿が反射した露光ランプの光を第1の反射ミラーに反射させる。複数の第2の反射ミラーは第1の反射ミラーの反射光をレンズブロックに反射させる。レンズブロックはこの反射光の倍率を変更し、CCDに出力する。CCDは入射光を電気信号に変換して画像信号として画像形成部13に出力する。
【0022】
画像形成部13は、斜めに搬送された記録媒体の幅方向の辺が記録媒体搬送方向に平行になるように記録媒体の向きを補正するレジストローラ13Aを備える。
【0023】
画像形成装置1は、レジストローラ13Aによって補正された記録媒体に画像形成部13によって画像形成する。
【0024】
画像形成部13の画像形成方法は問わない。画像形成部13は、例えば、電子式、インクジェット式などの方式から選択することができる。
【0025】
電子式の場合、画像形成部13は、イエローY、マゼンダM、シアンC、及びブラックKごとに、レーザー照射ユニット13Dと、静電潜像担持体である感光体ドラム13Bと、現像材供給ユニット13Cと、転写部14と、を備える。
【0026】
レーザー照射ユニット13Dは画像信号に基づいて感光体ドラム13Bにレーザー光を照射し、感光体ドラム13B上に静電潜像を形成する。現像材供給ユニット13Cは現像材を感光体ドラム13Bに供給し、静電潜像から現像材像を形成する。
【0027】
給紙ユニット16は、記録媒体を蓄積する着脱可能な複数の記録媒体蓄積装置を備える。
【0028】
給紙ユニット16は、給紙カセットから一枚ずつ記録媒体を取り出して用紙搬送機構に引き渡す。用紙搬送機構は記録媒体を転写部14に搬送する。
【0029】
転写部14は、転写ベルト14Bと、転写ローラ14Aと、を備える。像担持体としての転写ベルト14Bは、感光体ドラム13Bの現像材像を転写して担持する。転写ローラ14Aは電圧を印加して転写ベルト14Bの現像材像を搬送されてきた記録媒体に転写する。
【0030】
画像形成装置1は、転写部14の記録媒体搬送方向下流に定着装置14Cを備える。定着装置14Cは、現像材像を加熱及び加圧して記録媒体に定着させる。
【0031】
画像形成された記録媒体は、排出装置15に供給され、排出される。
【0032】
インクジェット式の場合、画像形成部13は記録媒体にインクを吹き付けるヘッドを備える。
【0033】
ヘッドは、極性の異なるピエゾ素子が長手方向に貼り付けられ、この貼り付けられたピエゾ素子の組が櫛の歯状に並べられるインク供給室と、インク吐出孔を有し、インク供給室を覆うカバーを備える。画像形成部13はこのヘッドに電圧を交互に印加することによりインク供給室を変形させ、インクの吸引とインク供給口からの吐出を繰り返す。吐出されたインクは記録媒体に付着し、画像形成がなされる。
【0034】
図2は、本実施形態の記録媒体蓄積装置300の外観斜視図である。図2においては、後述する可動アンテナ311の図示が省略されている。
【0035】
図2に示すように、記録媒体蓄積装置300は、ケーシング301と、ケーシングの前面に配置され、取っ手を有する引き出し部302と、記録媒体の位置を規制する規制板303と、記録媒体を積載する積載トレイ305と、積載トレイ305を上下に昇降させるトレイリフト304と、無線タグと交信し、無線タグを読み書きするリーダライタ120と、可動アンテナ311と、を備える。
【0036】
記録媒体蓄積装置300は、給紙ユニット16に装着される。記録媒体蓄積装置300が給紙ユニット16に装着されると、画像形成装置1はトレイリフト304を駆動して積載トレイ305を上昇させる。積載トレイ305が上昇すると、積載トレイ305に積載された記録媒体がピックアップローラを備える給紙装置のセンサをONさせる。このセンサがONになった場合、画像形成装置1は積載トレイ305の上昇を停止させる。
【0037】
従って、記録媒体の多寡にかかわらず積載トレイ305に積載された記録媒体の上端面はピックアップローラに接する。画像形成する場合には、画像形成装置1はピックアップローラを駆動させて記録媒体を1枚ずつ取り出す。
【0038】
図3は、記録媒体蓄積装置300の外観斜視図である。図3に示すように、記録媒体蓄積装置300は、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナ311と、可動アンテナ311に設置され、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面と接するローラ311Aと、可動アンテナ311を記録媒体の上端面の傾きに合わせて追従して変位させる支持部312と、記録媒体の無線タグと交信するリーダライタ120と、を備える。
【0039】
図3においては、可動アンテナ311とリーダライタ120とを接続するケーブルは図示を省略してある。
【0040】
可動アンテナ311は、支持部312の溝部312Bと昇降可能に嵌合する突起部311Bを記録媒体搬送方向上流の一端に備える。
【0041】
従って、可動アンテナ311は、自重により積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面に落下し、可動アンテナ311と記録媒体の上端面との距離はローラ311Aの径によって定まる距離に保たれる。
【0042】
図4は、記録媒体蓄積装置300の記録媒体満杯時の側面図である。図5は、記録媒体蓄積装置300の記録媒体が少なくなった場合の側面図である。
【0043】
図4に示すように、トレイリフト304は断面がL字形状をなし、一端がケーシング301に支点304Aによって回動可能に係止される。
【0044】
記録媒体が満杯に近い状態にて積載トレイ305に積載されている場合、トレイリフト304は積載トレイ305を持ち上げない。
【0045】
この場合、可動アンテナ311は可動範囲内の上端付近まで上昇し、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆う。ローラ311Aは記録媒体の上端面と接触する。
【0046】
図5に示すように、記録媒体が少なくなってくると、画像形成装置1はトレイリフト304を駆動させて積載トレイ305の一端を上昇させる。
【0047】
この場合、可動アンテナ311は可動範囲内の下端付近に変位する。突起部311Bは可動アンテナ311の一端に位置するため、記録媒体の上端が傾いても可動アンテナ311はこの傾きに追従して傾く。
【0048】
また、可動アンテナ311は自重によって記録媒体上端面に落下するため、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆い続ける。
【0049】
さらに、可動アンテナ311はローラ311Aを有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ311Aの径によって定まる距離を記録媒体上端面との間に保ち続ける。
【0050】
すなわち、可動アンテナ311はローラ311Aを有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ311Aの径によって定まる距離により記録媒体上端面とほぼ平行な位置関係を保ち続ける。
【0051】
図6は、可動アンテナ311の側面断面図である。図7は、可動アンテナ311の底面図である。
【0052】
図6及び図7に示すように、可動アンテナ311は、誘電体によって形成される基板311Aと、金属によって形成され、上面、すなわち記録媒体と対向しない面を覆う上面シールド311Bと、金属などの導体又は強誘電体によって形成され、下面、すなわち記録媒体に対向する面の記録媒体搬送方向上流側に配置されるシールド311Cと、下面、すなわち記録媒体に対向する面のシールド311Cの記録媒体搬送方向下流側に配置されるアンテナ121と、を備える。
【0053】
上面シールド311B及びシールド311Cは、アンテナ121から放射される電波と共振しない形状、大きさをなす。従って、上面シールド311B及びシールド311Cはアンテナ121から放射される電波を遮る。
【0054】
シールド311Cはアンテナ121を取り囲んでいてもよい。シールド311Cは、記録媒体が積載トレイ305に積載される場合、この記録媒体が有する無線タグを覆う。
【0055】
従って、アンテナ121から電波が照射されても、積載されている記録媒体の無線タグを読み書きすることはない。
【0056】
アンテナ121は、ケーブル311Eによってリーダライタ120から伝送されてきた高周波信号を給電点311Fによって受け取る。
【0057】
アンテナ121は、電波を放射する範囲が、1枚の記録媒体上の無線タグを読み書きできる範囲であれば狭いほうがよい。他の無線タグを誤って読み書きする可能性が低くなるからである。
【0058】
アンテナ121は、この高周波信号を反射しないインピーダンスを有するマイクロストリップラインなどの伝送線路によって形成され、終端部に終端抵抗311Gを備える。アンテナ121はメアンダ状に形成される。
【0059】
なお、アンテナ121はパッチアンテナなどの平面アンテナを使用することもできる。この場合、終端抵抗311Gは省略される。
【0060】
いずれの場合も、アンテナ121は記録媒体搬送方向に所定の長さを有する。この所定の長さは、記録媒体の搬送速度と、無線タグへの書き込みに要する時間との兼ね合いによって定まる。
【0061】
図6及び図7においては、可動アンテナ311がシールド311Cを一体に含む例を示した。しかし、可動アンテナ311は、シールド311Cを別体として有していてもよく、放射する電波が十分弱く、アンテナ121の指向性が強い場合にはシールド311Cを省略することもできる。
【0062】
図8は、記録媒体Pとアンテナ121及びシールド311Cの位置関係を示す図である。図8においては、積載トレイ305に積載されている場合の記録媒体Pを示す。図8に示すように、記録媒体Pは無線タグ110を備えるラベル紙PLを有する。
【0063】
可動アンテナ311は、記録媒体搬送方向X1の上流にシールド311Cと、シールド311Cの記録媒体搬送方向X1の下流にアンテナ121と、を備える。
【0064】
シールド311Cは記録媒体の無線タグ110を覆う。従って、アンテナ121から照射される電波によって積載されている記録媒体Pの無線タグ110が読み書きされることはない。
【0065】
リーダライタ120は、最上部の記録媒体Pが記録媒体搬送方向X1に搬送され、無線タグ110がアンテナ121の下部に位置したタイミングにて無線タグ110が読み書きされる。
【0066】
記録媒体Pは、積載トレイ305に積載されているときにシールド311Cに覆われる位置に無線タグ110を備える。
【0067】
具体的には、記録媒体Pは、記録媒体の中心よりいずれかの辺縁部に近い位置に無線タグ110を備える。
【0068】
図9は、無線タグ110とリーダライタ120との構成を示すブロック図である。図9に示すように、無線タグ110は、記憶装置であるメモリ111と、メモリ111へのデータの読み書きを行う無線タグ制御部112と、受信した変調電磁波の整流と安定化を行うことにより電源を供給する電源生成部115と、信号を送受信するためのアンテナである無線タグアンテナ116と、無線タグ制御部112から送出されたデータを変調して無線タグアンテナ116に送出する変調部113と、受信した変調電磁波を復調して無線タグ制御部112へ送出する復調部114とを備える。
【0069】
リーダライタ120は、無線タグ110との通信を制御し、接続する各ハードウエアを制御するリーダライタ制御部126と、リーダライタ制御部126から送出された信号を変調する変調部122と、変調された信号を増幅してサーキュレータ131を介してアンテナ121に送出する送信アンプ123と、各アンテナからサーキュレータ131を介して受信した変調電磁波を増幅する受信アンプ124と、受信した変調信号を復調する復調部125と、例えばパソコン等の上位装置に接続し、データの授受を行うインターフェース130と、を備える。またリーダライタ制御部126は、CPU127及びデータを格納するメモリであるROM128及びRAM129を備える。
【0070】
図10は、画像形成装置1の構成を示すブロック図である。図10に示すように、画像形成装置1は、画像形成装置1全体を統括制御する演算装置であるメインCPU201と、記憶装置であるROM,RAM202Aと、画像処理を行う画像処理部204と、を備える。
【0071】
メインCPU201は画像形成系統の各部を制御するプリントCPU205と、画像読み込み系統の各部を制御するスキャンCPU209と、駆動部を制御する駆動コントローラ212と、に接続する。
【0072】
電子式の場合、プリントCPU205は、感光体ドラム13Bに静電潜像を形成するプリントエンジン206と、現像材像を形成するプロセスユニット207と、を制御する。
【0073】
スキャンCPU209は、CCD211を駆動させるCCD駆動回路210を制御する。CCD211からの信号は画像形成部13に出力される。
【0074】
画像形成装置1はさらに、記録媒体蓄積装置300のリーダライタ120とコネクタを介して接続する。
【0075】
画像形成装置1は、パソコンなどの外部装置から入力された情報に基づいて、リーダライタ120を介して記録媒体Pの無線タグ110を読み書きする。
【0076】
図11は、他の実施形態に係る可動アンテナ1101を示す図である。図11においては、可動アンテナ1101とリーダライタ120とを接続するケーブルは図示を省略してある。
【0077】
可動アンテナ1101のアンテナ121とシールド311Cの構成は可動アンテナ311のアンテナ121とシールド311Cの構成と同様である。
【0078】
可動アンテナ1101は、記録媒体搬送方向の後端が規制板303に支点1102により回動可能に係止される点において、可動アンテナ311と異なる。
【0079】
図12乃至図14は、記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナ1101の変位を示す図である。
【0080】
図12乃至図14に示すように、画像形成装置1は記録媒体Pが満杯状態から減るに従って、トレイリフト304を駆動させて積載トレイ305を上昇させる。積載トレイ305は記録媒体搬送方向上流の支点により回動する。
【0081】
しかし、可動アンテナ1101は記録媒体搬送方向下端の支点により規制板303に回動可能に係止されるため、記録媒体の上端が傾いても可動アンテナ1101はこの傾きに追従して傾く。
【0082】
また、可動アンテナ1101は自重によって記録媒体上端面に落下するため、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆い続ける。
【0083】
さらに、可動アンテナ1101はローラ1106を有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ1106の径によって定まる距離を記録媒体上端面との間に保ち続ける。
【0084】
すなわち、可動アンテナ1101はローラ1106を有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ1106の径によって定まる距離により記録媒体上端面とほぼ平行な位置関係を保ち続ける。
【0085】
図15は、他の実施形態に係る可動アンテナ1501を示す図である。図15においては、可動アンテナ1501とリーダライタ120とを接続するケーブルは図示を省略してある。
【0086】
可動アンテナ1501のアンテナ121とシールド311Cの構成は可動アンテナ311のアンテナ121とシールド311Cの構成と同様である。
【0087】
可動アンテナ1501は、回動可能な支持アーム1506によって回動可能に係止される点において、可動アンテナ311と異なる。
【0088】
可動アンテナ1501は、2本の指示アーム1506によって支持される。指示アームの1506のうち一方はケーシング301に、他方は指示壁1601に支点1508により回動可能に一端が支持される。
【0089】
指示アーム1506の他端にはアンテナ121及びシールド311Cが支点1507により回動可能に係止される。
【0090】
図16乃至図18は、記録媒体の量の変化に伴う可動アンテナ1501の変位を示す図である。
【0091】
図16乃至図18に示すように、画像形成装置1は記録媒体Pが満杯状態から減るに従って、トレイリフト304を駆動させて積載トレイ305を上昇させる。積載トレイ305は記録媒体搬送方向上流の支点により回動する。
【0092】
しかし、可動アンテナ1501は回動可能な指示アーム1506に回動可能に係止されるため、記録媒体の上端が傾いても可動アンテナ1501はこの傾きに追従して傾く。
【0093】
また、可動アンテナ1501は自重によって記録媒体上端面に落下するため、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆い続ける。
【0094】
さらに、可動アンテナ1501はローラ1509を有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ1509の径によって定まる距離を記録媒体上端面との間に保ち続ける。
【0095】
すなわち、可動アンテナ311はローラ1509を有しているため、記録媒体の量にかかわらず、ローラ1509の径によって定まる距離により記録媒体上端面とほぼ平行な位置関係を保ち続ける。
【0096】
以上述べたように、本実施形態の記録媒体蓄積装置300は、記録媒体を積載する積載トレイ305と、積載トレイ305に積載される記録媒体の上端面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナ311と、可動アンテナ311に設置され、可動アンテナ311を記録媒体の上端面の傾きに合わせて追従して変位させる支持部と、記録媒体の無線タグと交信するリーダライタ120と、を備える。
【0097】
さらに、可動アンテナ311は、アンテナ121と、アンテナ121の記録媒体搬送方向上流にアンテナ121から放射される電波を遮るシールド311Cと、を備える。
【0098】
従って、一つの記録媒体蓄積装置300により記録媒体P上の無線タグ110を読み書きできるため、より少ないスペースによって無線タグを内蔵するシート状のラベル紙に画像形成可能であり、無線タグを読み書き可能となるという効果がある。
【0099】
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0100】
121:アンテナ
300:記録媒体蓄積装置
311:可動アンテナ
311C:シールド
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体を積載する積載トレイと、
電波を遮る板状のシールドを有し、前記積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、
前記可動アンテナを前記記録媒体の上面とほぼ平行に保つように支持する支持部と、
前記可動アンテナが備えるアンテナにより前記記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、
を備える記録媒体蓄積装置。
【請求項2】
前記可動アンテナは、
前記アンテナと、
前記アンテナの記録媒体搬送方向上流に前記アンテナから放射される電波を遮るシールドと、を備える請求項1記載の記録媒体蓄積装置。
【請求項3】
前記可動アンテナは、
前記記録媒体と接触するローラをさらに備える請求項2記載の記録媒体蓄積装置。
【請求項4】
前記アンテナは、
端部に終端抵抗を有する伝送線路である請求項3記載の記録媒体蓄積装置。
【請求項5】
記録媒体を積載し、前記記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイと、前記積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、前記可動アンテナを前記記録媒体の増減による前記記録媒体の上面の傾きの変化に追従して前記記録媒体の上面との距離を一定に保ったまま変位させるように支持する支持部と、前記可動アンテナが備えるアンテナにより前記記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える記録媒体蓄積装置と、
前記記録媒体を前記記録媒体蓄積装置から1枚ずつ取り出す給紙ユニットと、
前記給紙ユニットが取り出した前記記録媒体に画像形成する画像形成部と、
を備える画像形成装置。
【請求項6】
前記可動アンテナは、
前記アンテナと、
前記アンテナの記録媒体搬送方向上流に前記アンテナから放射される電波を遮るシールドと、を備える請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記可動アンテナは、
前記記録媒体と接触するローラをさらに備える請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記アンテナは、
端部に終端抵抗を有する伝送線路である請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記リーダライタは、
前記記録媒体の無線タグが前記アンテナの下方に位置したときに前記無線タグと交信する請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
記録媒体を積載し、前記記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイと、前記積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、前記可動アンテナを前記記録媒体の増減による前記記録媒体の上面の傾きの変化に追従して前記記録媒体の上面との距離を一定に保ったまま変位させるように支持する支持部と、前記可動アンテナが備えるアンテナにより前記記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える記録媒体蓄積装置と、前記記録媒体を前記記録媒体蓄積装置から1枚ずつ取り出す給紙ユニットと、前記給紙ユニットが取り出した前記記録媒体に画像形成する画像形成部と、を備える画像形成装置が画像形成する記録媒体であって、
前記無線タグを、前記記録媒体が前記積載トレイに積載されているときに前記シールドに覆われる位置に備える記録媒体。
【請求項11】
積載する記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイに、中心よりいずれかの辺縁部に近い位置に無線タグを備える記録媒体を積載し、
前記無線タグと交信する電波を放射するアンテナ及び前記アンテナの前記記録媒体搬送方向上流に配置され、前記アンテナから放射される電波を遮るシールドを備える可動アンテナを記録媒体の上面の傾きに合わせて追従して記録媒体との距離を一定に保ったまま支持部により変位させ、
リーダライタにより前記記録媒体の前記無線タグが前記アンテナの下方に位置したときに前記無線タグと交信する無線タグ記録方法。
【請求項12】
記録媒体を積載し、前記記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイと、
前記積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、
前記可動アンテナを前記記録媒体の増減による前記記録媒体の上面の傾きの変化に追従して前記記録媒体の上面との距離を一定に保ったまま変位させるように支持する支持部と、
前記可動アンテナが備えるアンテナにより前記記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、
を備える記録媒体蓄積装置。
【請求項1】
記録媒体を積載する積載トレイと、
電波を遮る板状のシールドを有し、前記積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、
前記可動アンテナを前記記録媒体の上面とほぼ平行に保つように支持する支持部と、
前記可動アンテナが備えるアンテナにより前記記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、
を備える記録媒体蓄積装置。
【請求項2】
前記可動アンテナは、
前記アンテナと、
前記アンテナの記録媒体搬送方向上流に前記アンテナから放射される電波を遮るシールドと、を備える請求項1記載の記録媒体蓄積装置。
【請求項3】
前記可動アンテナは、
前記記録媒体と接触するローラをさらに備える請求項2記載の記録媒体蓄積装置。
【請求項4】
前記アンテナは、
端部に終端抵抗を有する伝送線路である請求項3記載の記録媒体蓄積装置。
【請求項5】
記録媒体を積載し、前記記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイと、前記積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、前記可動アンテナを前記記録媒体の増減による前記記録媒体の上面の傾きの変化に追従して前記記録媒体の上面との距離を一定に保ったまま変位させるように支持する支持部と、前記可動アンテナが備えるアンテナにより前記記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える記録媒体蓄積装置と、
前記記録媒体を前記記録媒体蓄積装置から1枚ずつ取り出す給紙ユニットと、
前記給紙ユニットが取り出した前記記録媒体に画像形成する画像形成部と、
を備える画像形成装置。
【請求項6】
前記可動アンテナは、
前記アンテナと、
前記アンテナの記録媒体搬送方向上流に前記アンテナから放射される電波を遮るシールドと、を備える請求項5記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記可動アンテナは、
前記記録媒体と接触するローラをさらに備える請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記アンテナは、
端部に終端抵抗を有する伝送線路である請求項7記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記リーダライタは、
前記記録媒体の無線タグが前記アンテナの下方に位置したときに前記無線タグと交信する請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
記録媒体を積載し、前記記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイと、前記積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、前記可動アンテナを前記記録媒体の増減による前記記録媒体の上面の傾きの変化に追従して前記記録媒体の上面との距離を一定に保ったまま変位させるように支持する支持部と、前記可動アンテナが備えるアンテナにより前記記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、を備える記録媒体蓄積装置と、前記記録媒体を前記記録媒体蓄積装置から1枚ずつ取り出す給紙ユニットと、前記給紙ユニットが取り出した前記記録媒体に画像形成する画像形成部と、を備える画像形成装置が画像形成する記録媒体であって、
前記無線タグを、前記記録媒体が前記積載トレイに積載されているときに前記シールドに覆われる位置に備える記録媒体。
【請求項11】
積載する記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイに、中心よりいずれかの辺縁部に近い位置に無線タグを備える記録媒体を積載し、
前記無線タグと交信する電波を放射するアンテナ及び前記アンテナの前記記録媒体搬送方向上流に配置され、前記アンテナから放射される電波を遮るシールドを備える可動アンテナを記録媒体の上面の傾きに合わせて追従して記録媒体との距離を一定に保ったまま支持部により変位させ、
リーダライタにより前記記録媒体の前記無線タグが前記アンテナの下方に位置したときに前記無線タグと交信する無線タグ記録方法。
【請求項12】
記録媒体を積載し、前記記録媒体の増減に応じて傾きが変化する積載トレイと、
前記積載トレイに積載される記録媒体の上面の少なくとも一部を覆うように配置される可動アンテナと、
前記可動アンテナを前記記録媒体の増減による前記記録媒体の上面の傾きの変化に追従して前記記録媒体の上面との距離を一定に保ったまま変位させるように支持する支持部と、
前記可動アンテナが備えるアンテナにより前記記録媒体の無線タグと交信するリーダライタと、
を備える記録媒体蓄積装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2013−80416(P2013−80416A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220849(P2011−220849)
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月5日(2011.10.5)
【出願人】(000003562)東芝テック株式会社 (5,631)
【Fターム(参考)】
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