記録装置、制御方法、制御プログラムおよび記録媒体
【課題】記録媒体に記録された情報の消去に関する利用者の体感時間を短縮する。
【解決手段】記録再生装置1は、光ディスク20のいずれかに記録されている消去対象情報を消去する消去指示を取得する受信信号解析部55と、消去指示を格納する補助記憶部4と、受信信号解析部55が消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された光ディスク20が記録再生部8に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された光ディスク20が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源7をオフにする指示が取得されたことを契機として、補助記憶部4に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、当該消去対象情報の管理情報を消去するよう記録再生部8およびターンテーブル移動部13を制御するコントローラ56とを備えている。
【解決手段】記録再生装置1は、光ディスク20のいずれかに記録されている消去対象情報を消去する消去指示を取得する受信信号解析部55と、消去指示を格納する補助記憶部4と、受信信号解析部55が消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された光ディスク20が記録再生部8に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された光ディスク20が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源7をオフにする指示が取得されたことを契機として、補助記憶部4に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、当該消去対象情報の管理情報を消去するよう記録再生部8およびターンテーブル移動部13を制御するコントローラ56とを備えている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の記録媒体を着脱可能に収納し、当該記録媒体に対して記録を行う記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数のディスクを着脱可能に収納できるオートチェンジャ型レコーダーは、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の記録再生装置では、1つのプログラムを複数の光ディスクに跨って記録する場合に、プログラムの冒頭部は装置内のメモリに記録し、プログラムの残り部分は、光ディスクに記録する。上記記録再生装置は、光ディスクの空き容量がなくなった時、光ディスクを自動で交換し、交換した光ディスクにプログラムを記録する。上記記録再生装置は、交換の間のプログラムはバッファメモリに一時保存し、光ディスクの交換後に、バッファメモリから光ディスクにダビングする。
【0003】
このように、装置内のメモリにプログラムの冒頭部が記録されていることにより、プログラムの再生の際に、光ディスクのローディングに要する時間が実質的に不要となり、プログラムの再生までの時間が短くなる。
【特許文献1】特開2000−48468号公報(2000年2月18日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記従来の構成では、記録媒体に記録された情報を消去する場合の動作については考慮されていない。そのため、利用者が消去指示を出した情報が記録されている記録媒体がローディングされていない場合には、当該記録媒体をローディングする必要があり、ローディングに要する時間のために、消去指示が出されてから消去が完了するまでに時間がかかるという問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、複数の記録媒体を着脱可能に収納し、当該記録媒体に対して記録を行う記録装置において、記録媒体に記録された情報の消去に関する利用者の体感時間を短縮することができる記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る記録装置は、上記の課題を解決するために、複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置であって、上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得手段と、上記取得手段が取得した消去指示を格納する格納部と、上記取得手段が上記消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
【0007】
本発明に係る制御方法は、上記の課題を解決するために、複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置の制御方法であって、上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得工程と、上記取得工程において取得された消去指示を格納部に格納する格納工程と、上記取得工程において上記消去指示が取得された時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御工程とを含むことを特徴としている。
【0008】
上記の構成によれば、収納部には、複数の記録媒体が着脱可能に収納される。記録部は、そのうちの一部の記録媒体である対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に情報を記録する。換言すれば、記録部は、1度の記録の機会において、記録装置が収納可能な最大の記録媒体よりも少ない記録媒体に対して情報の記録を行う。
【0009】
記録部よりも多い数の記録媒体に情報を記録するために、変更部は、記録部に装着される対象記録媒体を変更する。例えば、変更部は、記録部としてのドライブ装置にロード(装填)される記録媒体を変更する。
【0010】
記録の対象となる記録媒体を変更するには、記憶部または記録媒体の物理的な移動を行う必要があるため、記録媒体の変更には時間がかかる。
【0011】
一方、取得手段は、消去対象の情報である消去対象情報を消去する消去指示を取得する。消去対象情報は、複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報であり、複数でも構わない。取得手段が取得した消去指示は格納部に格納される。
【0012】
制御手段は、記録部および変更部を制御することにより対象記録媒体に情報を記録する、または、対象記録媒体の情報を消去する。この制御手段は、取得手段が消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように自装置の主電源をオフにする指示を取得したことを契機として、格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報またはその管理情報を消去する。
【0013】
この消去処理により実質的に記録媒体から消去対象情報が消去される。自身に記録された情報を管理情報により管理する記録媒体を用いる場合には、消去対象情報を消去せずに、対応する管理情報を消去するだけでも、記録(再生)装置は当該消去対象情報が消去されたと認識する。そのため、消去対象情報を消去せずに、対応する管理情報を消去するだけでもかまわない。
【0014】
このように、消去指示が入力された時点で、消去対象情報が記録された記録媒体が記録部に装着されていない場合に、記録対象の記録媒体を変更して消去対象情報を消去するのではなく、それ以降の所定のタイミングで、消去指示が示す消去対象情報またはその管理情報を消去する。上記所定のタイミングとは、消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように自装置の主電源をオフにする指示が取得された時点である。
【0015】
消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示が入力されることにより、当該記録媒体が記録部に装着されたときに消去対象情報を消去すれば、当該消去対象情報を消去するために上記記録媒体を記録部に装着する動作を省くことができる。
【0016】
また、自装置が待機状態となる主電源がオフの状態では、予約記録および予約再生を除けば、自装置は利用者から記録(再生)動作に関わる指示を受け付けることがないため、主電源がオフの状態で、消去対象情報が記録された記録媒体を記録部に装着する動作を行っても、利用者が指示した動作を中断することにより利用者を待たせる可能性が非常に低い。また、通常、待機状態では、利用者は記録装置に意識を向けていない。
【0017】
それゆえ、消去指示が入力された時点で消去対象情報を消去する場合よりも、消去指示を出した利用者の待ち時間を短縮することができる。
【0018】
また、上記複数の記録媒体に記録されている情報の一覧を自装置に通信可能に接続された表示装置に表示するための表示用リストを生成する表示用リスト生成手段と、上記表示用リスト生成手段が生成した表示用リストを上記表示装置に表示する表示制御手段とをさらに備え、上記制御手段によって、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、当該消去対象情報の上記管理情報が消去される前に、上記表示用リスト生成手段は、上記取得手段が取得した消去指示が示す消去対象情報に関する情報を上記表示用リストから削除することが好ましい。
【0019】
上記の構成によれば、表示用リスト生成手段は、複数の記録媒体に記録されている情報の一覧を自装置に接続された表示装置に表示するための表示用リストを生成し、表示制御手段は、その表示用リストを表示装置に表示する。そして表示用リスト生成手段は、制御手段によって消去対象情報または当該消去対象情報の管理情報が消去される前に、消去指示が示す消去対象情報に関する情報(例えば、映像のタイトル)を表示用リストから削除する。
【0020】
それゆえ、利用者が消去指示した情報の名称等を表示用リストから削除することにより、実際には当該情報が消去されていなくても、消去されたかのように利用者に示すことができ、消去したはずの情報の名称等が表示されることにより利用者が混乱することを防止できる。
【0021】
また、上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体に情報を上記記録部によって記録する指示であることが好ましい。
【0022】
上記の構成によれば、消去対象情報が記録された記録媒体に情報を記録するために当該記録媒体が記録部に装着されたときに、上記消去対象情報が消去される。
【0023】
それゆえ、消去対象情報を消去するために記録媒体を記録部に装着する動作を省くことができ、消去対象情報の消去にかかる時間を短縮することができる。
【0024】
また、上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を再生する対象となる対象記録媒体の情報を再生する再生部をさらに備え、上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体に記録された情報を上記再生部によって再生する指示であることが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、消去対象情報またはその管理情報が記録された記録媒体が上記記録部の記録対象または再生部の再生対象として選択されている間に、消去指示が示す消去対象情報またはその管理情報が消去される。すなわち、消去対象情報またはその管理情報が記録された記録媒体が対象記録媒体として記録部に装着されたときに消去対象情報またはその管理情報が消去される。
【0026】
それゆえ、消去対象情報またはその管理情報を消去するために改めて対象記録媒体を変更する必要がなく、消去対象情報またはその管理情報を消去する時間を短縮できる。
【0027】
また、上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体を自装置から排出する指示であることが好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、上記消去対象情報または上記管理情報を消去する前に、当該消去対象情報が記録された記録媒体を自装置から排出する指示を取得した場合に、当該記録媒体が排出される前に、上記記録部を介して上記消去対象情報または上記管理情報が消去される。
【0029】
それゆえ、消去対象情報またはその管理情報を消去する前に当該消去対象情報が記録された記録媒体が自装置から排出されることを防止できる。従って、利用者が消去を指示したはずの情報が他の記録再生装置で再生されることにより利用者が混乱することを防止できる。
【0030】
また、上記制御手段が、上記記録部を介して上記消去対象情報または上記管理情報を消去する間、自装置の動作状態を示すメッセージまたは利用者に待機を促す旨のメッセージを、自装置に備えられた表示部または自装置に接続された表示装置もしくはその両方に表示する表示制御手段をさらに備えることが好ましい。
【0031】
消去対象情報が記録された記録媒体を自装置から排出する指示が入力されたことを契機として当該消去対象情報またはその管理情報を消去する場合には、それらの消去に時間を要するため、通常の排出動作よりも多くの時間を要することになる。
【0032】
上記の構成によれば、消去対象情報が記録された記録媒体を自装置から排出する指示が入力されたことを契機として、当該消去対象情報またはその管理情報を消去する場合に、表示制御手段は、消去対象情報またはその管理情報を消去する間、自装置の動作状態を示すメッセージまたは利用者に待機を促す旨のメッセージを、自装置に備えられた表示部または自装置に接続された表示装置もしくはその両方に表示する。
【0033】
それゆえ、通常の記録媒体の排出動作よりも時間がかかっていることに対して、利用者がとまどうことを防止できる。
【0034】
また、上記記録装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラムおよび当該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
【発明の効果】
【0035】
以上のように、本発明に係る記録装置は、複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置であって、上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得手段と、上記取得手段が取得した消去指示を格納する格納部と、上記取得手段が上記消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御手段とを備える構成である。
【0036】
また、本発明に係る制御方法は、複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置の制御方法であって、上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得工程と、上記取得工程において取得された消去指示を格納部に格納する格納工程と、上記取得工程において上記消去指示が取得された時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御工程とを含む構成である。
【0037】
それゆえ、消去指示が入力された時点で消去対象情報を消去する場合よりも、消去指示を出した利用者の待ち時間を短縮することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
本発明の実施の一形態について図1〜図17に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施の形態に係る記録再生装置(記録装置)1は、複数の光ディスク20を収納可能かつ着脱可能な、オートチェンジャ型レコーダーである。記録再生装置1に収納されている全ての光ディスク20に録画されている番組のリストが、記録再生装置1に接続された表示装置24の画面に表示される。利用者は複数の番組を選択し、その番組を消去する消去指示を出すことが可能である。
【0039】
消去指示を受けた記録再生装置1は、画面に表示されている番組リストから該当番組の表示を消去するが、消去指示された番組が記録された光ディスク20が記録再生装置1内のドライブ(記録再生部8)にロード(装填)されていない場合、または、複数の光ディスク20にわたって消去対象の番組が記録されている場合には、その時点では、光ディスク20から該当番組のデータを消去せず、記録再生装置1が待機状態にある時などに、自動で番組データの消去を行う。
【0040】
なお、本発明の記録再生装置に着脱可能に収納される記録媒体は、光ディスクに限定されず、例えば、磁気ディスク、半導体メモリ等の記録媒体であってもよい。ただし、記録再生装置が備えるハードディスク(主記憶装置)は、当該ハードディスクが着脱可能であったとしても上記記録媒体には含めない。なぜなら、上記ハードディスクは、記録再生部8の記録対象または再生対象として選択されないからである。
【0041】
(記録再生装置1の構成)
図1は、本実施の形態の記録再生装置1の構成を示す概略図である。同図に示すように、記録再生装置1は、赤外線送受信部2、チューナ部3、補助記憶部4、主制御部5、タイマ6、主電源7、光ピックアップ9、スピンドルモータ10、位置調節部(変更部)11、ターンテーブル(収納部)12およびターンテーブル移動部(変更部)13を備えている。
【0042】
主制御部5は、予約情報管理部51、表示用リスト生成部(表示用リスト生成手段)52、管理テーブル生成部53、表示制御部(表示制御手段)54、受信信号解析部(取得手段)55、コントローラ(制御手段)56、入出力信号処理部57、光ピックアップ制御部58およびターンテーブル制御部59を備えている。
【0043】
赤外線送受信部2は、リモコン21の赤外線送受信部22から送信された赤外線信号を受信し、受信した信号を受信信号解析部55へ出力する。
【0044】
受信信号解析部55は、赤外線送受信部2が受信した信号を解析することにより利用者の指示を判定し、判定した指示をコントローラ56へ出力する。特に受信信号解析部55は、ターンテーブル12に収納された複数の光ディスク20のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報(消去対象情報と称する)を消去する消去指示を取得する。なお、ここで言うターンテーブル12とは、詳細は後述するが、複数の光ディスク20を転置できるトレイを備えたものである 。
【0045】
リモコン21は、記録再生装置1の操作部として機能するが、記録再生装置1が入力ボタン等の操作部および対応する入力インターフェースを備えていてもよい。この場合、上記入力インターフェースが、消去指示を取得する取得手段として機能する。取得手段は、利用者からの指示を取得し、当該指示をコントローラ56へ出力できるものであればどのようなものであってもよい。
【0046】
チューナ部3は、アンテナ装置23を介して放送番組を選択的に受信し、受信した放送信号を処理することにより、画像および音声を再生可能な放送信号(映像信号および音声信号)を入出力信号処理部57へ出力する。このチューナ部3は、デジタル放送用のものでもよいし、アナログ放送用のものでもよい。また、ケーブルテレビなどによる放送を録画する場合には、別途設けられたケーブルテレビ用のセットトップボックスからの信号が、記録再生装置1の入出力信号処理部57に入力されるようになっていてもよい。
【0047】
入出力信号処理部57は、チューナ部3から受信した放送信号を符号化するとともに、符号化した情報を光ディスク20に記録するために変調し、変調した信号を光ピックアップ9の半導体レーザ(不図示)へ出力する。さらに、入出力信号処理部57は、光ディスク20からの再生信号を光ピックアップ9を介して受信し、復号して映像信号に変換した後、表示制御部54へ出力する。
【0048】
光ピックアップ9およびスピンドルモータ10は、光ディスク20に対して記録再生を行う記録再生部(記録部、再生部)8として機能する。
【0049】
光ピックアップ9は、ターンテーブル12に収納された複数の光ディスク20の1つである対象光ディスクに対して情報の記録、消去および再生を行う。具体的には、光ピックアップ9は、光ディスク20に光ビームを照射して情報の記録および再生を行うものであり、対物レンズ、半導体レーザ、光検出器、コリメートレンズ、ビームスプリッタ等の部材および情報の記録再生に必要な各種の回路を備えている。光ピックアップ9は、公知のものでよいため、その詳細についての説明は省略する。
【0050】
スピンドルモータ10は、光ディスク20を光ピックアップ9に対して円周方向に回転させるものである。
【0051】
光ピックアップ9とスピンドルモータ10とは一体となって位置調節部11によって移動させられ、記録/再生の対象となる光ディスク20(対象光ディスク)をローディングする。この移動機構の詳細については後述する。
【0052】
光ピックアップ制御部58は、光ピックアップ9、スピンドルモータ10および位置調節部11を制御することにより、光ディスク20に対して情報の記録、消去および再生を行う。なお、光ピックアップ9に対して、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、収差サーボ等の各種サーボが行われるが、これら制御は本発明の本質とは直接関係がないため、その説明を省略する。
【0053】
ターンテーブル12は、複数の光ディスク20を着脱可能に収納するものである。図2は、ターンテーブル12の一部のトレイ15が記録再生装置1の筐体30から突出している状態を示す概略図である。同図に示すように、ターンテーブル12は、4枚の光ディスク20を載置できるトレイ15a〜dを備えており、一部のトレイ15が記録再生装置1の筐体30から突出する(記録再生装置1の前方にせり出す)ように移動する。利用者は、筐体から突出したトレイ15に光ディスク20をセッティングできる。
【0054】
ターンテーブル12は、回転軸16を中心に回転可能であり、回転することにより、光ピックアップ9が情報を記録または再生する対象となる光ディスク20を変更することができる。ターンテーブル12の動作の詳細については後述する。
【0055】
ターンテーブル移動部13は、一部のトレイ15が記録再生装置1の筐体から突出するようにターンテーブル12を移動させるとともに、ターンテーブル12を回転させることにより対象光ディスクを切り替える。
【0056】
補助記憶部4は、記録再生装置1の動作に必要な各種のデータを格納するものであり、例えば、半導体メモリまたはハードディスクである。
【0057】
予約情報管理部51は、利用者の指示に従って、番組の録画予約および光ディスク20に記録された情報(例えば、映画)の再生予約に関する情報を示す予約リスト45を生成し、生成した予約リスト45を補助記憶部4に格納する。
【0058】
管理テーブル生成部53は、光ディスク20に記録されている管理情報(ファイル管理情報)に基づいて、光ディスク20に記録されている情報(ファイル)のリストであるディスク記録情報管理テーブル41を生成する。また、管理テーブル生成部53は、光ディスク20に記録されている管理情報に基づいて、光ディスク20の種別、記録容量および記録残容量を示すディスク情報管理テーブル42を生成する。管理テーブル生成部53は、生成したディスク記録情報管理テーブル41およびディスク情報管理テーブル42を補助記憶部4に格納する。
【0059】
さらに、管理テーブル生成部53は、ターンテーブル12に収納された複数の光ディスク20のいずれかに記録されている情報(例えば、番組データ)を消去する消去指示が入力された場合に、その情報が消去対象情報として設定されたことを示す消去対象設定情報(例えば、フラグ)を、ディスク記録情報管理テーブル41にリストアップされた情報のうちの、当該消去指示が示す情報に対して付与する。換言すれば、管理テーブル生成部53は、上記消去指示をディスク記録情報管理テーブル41に記録することにより、当該消去指示を補助記憶部4に格納する。管理テーブル生成部53における処理の詳細については後述する。
【0060】
コントローラ56は、主制御部5の各機能ブロックおよび主電源7を制御するものである。特に、コントローラ56は、受信信号解析部55から上記消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された光ディスク20が記録再生部8の記録再生対象となっていない場合に、上記時点より後の所定のタイミングで、消去指示が示す消去対象情報の管理情報を消去するよう、入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58を介して記録再生部8を制御する。
【0061】
より詳細には、コントローラ56は、受信信号解析部55が消去指示を取得した後に、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された光ディスク20が、記録再生部8に装着されていない場合に、消去対象情報が記録された光ディスク20が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源7をオフにする指示を取得したことを契機として、補助記憶部4に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記光ディスク20における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報(後述するファイル管理情報221)を消去するよう記録再生部8およびターンテーブル移動部13を制御する。
【0062】
上記操作指示とは、消去対象情報が記録された光ディスク20に情報を記録する指示、消去対象情報が記録された光ディスク20から情報を再生する指示、または消去対象情報が記録された光ディスク20を記録再生装置1から排出する指示である。
【0063】
なお、消去指示が示す消去対象情報が記録された光ディスク20が記録再生部8の記録再生対象となっていない場合とは、図9を用いて後述するように、消去指示が示す消去対象情報が記録されている光ディスク20が記録再生部8に装着されていない場合である。
【0064】
表示用リスト生成部52は、ディスク記録情報管理テーブル41に基づいて、光ディスク20に記録されている情報の一覧(番組リストと称する)を記録再生装置1に通信可能に接続された表示装置24に表示するための表示用リスト44を生成する。特に、表示用リスト生成部52は、コントローラ56によって、補助記憶部4に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、当該消去対象情報の管理情報(ファイル管理情報221)が消去される前に、受信信号解析部55が取得した消去指示が示す消去対象情報に関する情報を表示用リスト44から削除する。表示用リスト生成部52における処理の詳細については後述する。
【0065】
表示制御部54は、表示装置24に表示するための表示用画像を生成し、その表示用画像を表示装置24に出力する。特に、表示制御部54は、表示用リスト生成部52が生成した表示用リスト44が示す番組リストを表示装置24に表示させる。
【0066】
また、表示制御部54は、コントローラ56が、記録再生部8を介して消去対象情報またはその管理情報を消去する間、記録再生装置1の動作状態を示すメッセージまたは利用者に待機を促す旨のメッセージを、記録再生装置1に備えられた表示部(不図示)または記録再生装置1に接続された表示装置24もしくはその両方に表示する。
【0067】
(ターンテーブル12の詳細)
次にターンテーブル12の動作について図2〜図4を参照しつつ説明する。図3は、ターンテーブル12の全体が記録再生装置1の筐体30内に収納されている状態を示す概略図である。図4は、ターンテーブル12のトレイ15aにセッティングされた光ディスク20aが、記録再生対象になっている状態を示す概略図である。
【0068】
ターンテーブル12は、図2に示すように、ほぼ円盤状であり、その中心に回転軸16を有している。そして、回転軸16を囲むように4つのトレイ15(トレイ15a〜d)が設けられている。回転軸16には角度センサ(不図示)が内蔵されており、トレイ15a〜dの位置は、角度センサの出力をもとにコントローラ56により管理されている。各トレイ15は円形の凹部を含んでおり、この凹部に光ディスク20を載置することができる。図2は、トレイ15aに光ディスク20aがセッティングされている状態を示している。
【0069】
光ディスク20をセッティングする場合には、光ディスク20がセッティングされていないトレイ15が筐体30からせり出すようにターンテーブル12が回転した後(または回転しながら)、ターンテーブル12が筐体30からせり出す。
【0070】
トレイ15aに光ディスク20aをセッティングした後、利用者が所定のボタンを押せば、ターンテーブル移動部13によりターンテーブル12は筐体30内に収納される。ターンテーブル12の収納は、利用者が手動で行ってもよい。
【0071】
ディスク検知センサ17により、どのトレイ15に光ディスク20がセッティングされているかを検知することができる。ディスク検知センサ17は、LED(発光ダイオード)と受光素子とを備え、光ディスク20に反射したLEDからの出射光を受光素子で受光することにより光ディスク20を検知する。ディスク検知センサ17の検知信号は、ターンテーブル制御部59へ出力される。
【0072】
図3に示すように、ターンテーブル12の全体が筐体30内に収納された後、トレイ15aのディスク検知センサ17aからの検知信号をターンテーブル制御部59が受信すると、ターンテーブル制御部59は、ターンテーブル移動部13を制御することによりターンテーブル12を回転させ、図4に示すようにトレイ15aにセッティングされた光ディスク20aを光ピックアップ9の記録再生対象とする。
【0073】
(ローディング動作の詳細)
図5(a)〜(c)は、ローディング動作を示す概略図である。同図(a)に示すように、筐体30からせり出したトレイ15aに光ディスク20aがセッティングされた後、ターンテーブル12が筐体30内に収納されると、ターンテーブル12が180度回転し、同図(b)に示すように、トレイ15aにセッティングされた光ディスク20aが光ピックアップ9の直上に配置される。
【0074】
その後、同図(c)に示すように、光ピックアップ9およびスピンドルモータ10が一体的に上昇することにより、スピンドルモータ10がターンテーブル12から光ディスク20aを持ち上げるようにして、光ディスク20aがスピンドルモータ10に転載される。
【0075】
なお、既にターンテーブル12にセッティングされている光ディスク20に対して記録再生を行う場合には、記録再生の対象となる光ディスク20が光ピックアップ9の直上に配置されるようにターンテーブル12を回転させた後、同図(c)に示した動作を行えばよい。
【0076】
(光ディスク20のデータ構造)
次に、光ディスク20のデータ構造について図6を参照しつつ説明する。図6は、光ディスク20のデータ構造を示す概略図である。同図に示すように、光ディスク20は、リードインエリア210、ユーザデータエリア(データ記録エリア)220およびリードアウトエリア230を備えている。
【0077】
リードインエリア210は、光ディスク20が記録再生部8にローディングされると最初に読み取られる領域であり、光ディスク20の概要に関する情報、記録・再生・消去に関する情報、および光ディスク20の製造に関する情報が予め記録されている。光ディスク20の概要に関する情報とは、光ディスク20のディスクタイプ(BD−RW、BD−R、BD−R、DVD−RAM、DVD±RW、DVD±R、DVD−ROM、CD−ROM、CD−RW、CD−Rなど)、記録層の数、ディスクサイズ、記録密度、記録開始/記録終了位置を示す物理セクター番号などの情報である。記録・再生・消去に関する情報とは、記録パワーおよび記録パルス幅、消去パワー、再生パワー、記録・消去時の線速などの情報である。光ディスク20の製造に関する情報とは、製造番号などの情報である。
【0078】
また、リードインエリア210には、全体容量情報および空き容量情報が記録されている。全体容量情報は、光ディスク20の全容量を示すものである。空き容量情報は、光ディスク20の空き容量(残量)を示すものである。
【0079】
リードアウトエリア230には、ユーザデータエリア220が終わったことを示す情報が記録されている。
【0080】
ユーザデータエリア220には、ボリュームおよびファイル構造の情報を管理するためのファイル管理情報221を記録する領域が含まれる。
【0081】
ファイル管理情報221は、データエリア222に記録されているファイルが、どのセクタに、どの順番で記録されているかを示す情報である。このファイル管理情報221には、ファイルのファイルネーム、ファイルが記録されている位置(セクタ番号)、ファイルのサイズ、記録日時などが含まれる。
【0082】
各ファイルは、連続したセクタに記録されている必要はなく、複数の部分データに分断されて記録されてもよい。この場合には、それぞれの部分データの位置情報がファイルネームと関連付けられて、ファイル管理情報221として記録される。部分データは連続するセクタの先頭から記録され、先頭のセクタのセクタ番号と部分データの長さとによって当該部分データの位置が管理される。
【0083】
また、ユーザデータエリア220は、利用者が利用する番組データ等のデータを記録するためのデータエリア222を含んでおり、このデータエリア222は、オーディオ・ビデオデータエリア223を含んでいる。オーディオ・ビデオデータエリア223には、制御情報224、ビデオオブジェクト225、ピクチャオブジェクト226、オーディオオブジェクト227が記録される。
【0084】
制御情報224とは、録画(録音)、再生、編集、検索等の各処理を行う時に必要な制御情報である。ビデオオブジェクト225とは、ビデオデータの中身の録画情報(動画データ)である。ピクチャオブジェクト226とは、スライドやスチルなどの静止画、ビデオデータ内の見たい場所検索用の情報、およびビデオデータ内の編集用サムネールの情報である。オーディオオブジェクト227とは、オーディオデータの中身の録音情報である。
【0085】
制御情報224には、ビデオマネージャー228が含まれている。このビデオマネージャー228は、ビデオオブジェクト225に含まれる各ビデオタイトルセット(VTS)229の録画(録音)、再生、編集、検索等の処理を行う時に必要な制御情報である。具体的には、ビデオマネージャー228には、光ディスク20が採用する規格のバージョン番号、各ビデオタイトルセット229が記録される光ディスク20の空き容量(記録可能な容量)およびビデオタイトルセット229の数等が記録されている。
【0086】
ビデオマネージャー228は、データエリア222の先頭付近(光ディスク20の内周側)に記録されており、記録再生装置1は、光ディスク20のローディング時に、リードインエリア210、ファイル管理情報221、ビデオマネージャー228の順にこれらの情報を読み込む。
【0087】
各ビデオタイトルセット229には、MPEG規格により圧縮されたビデオデータ、所定規格により圧縮された、または非圧縮のオーディオデータおよびランレングス圧縮された副映像データとともに、これらのデータを再生するための情報が格納されている。ビデオタイトルセット229は、記録されている映像の数だけ存在しており、データエリア222に分散して記録されている場合もある。
【0088】
(管理テーブル生成部53におけるテーブル生成処理の詳細)
図7(a)は、ディスク情報管理テーブル42の一例を示す図であり、図7(b)は、ディスク記録情報管理テーブル41の一例を示す図である。
【0089】
上述したように記録再生装置1は、光ディスク20のローディング時に、リードインエリア210、ファイル管理情報221、ビデオマネージャー228の順にこれらの情報を読み込む。このとき管理テーブル生成部53は、リードインエリア210から光ディスク20の種別、記録容量および記録残容量(空容量)を読み取り、これらの情報を光ディスク20ごとに示すディスク情報管理テーブル42を作成する。
【0090】
このとき、トレイ15aにセッティングされた光ディスク20をディスクNo.1(D1)として認識し、トレイ15b、15c、15dにセッティングされた光ディスク20を、それぞれディスクNo.2〜4(D2〜D4)として認識する。すなわち、管理テーブル生成部53は、各光ディスク20を、当該光ディスク20がセッティングされたトレイ15の番号と対応付けて管理する。それゆえ、図7(a)に示すように、トレイNo.とディスクNo.とが対応付けられている。
【0091】
なお、ビデオマネージャー228にも記録残容量が記録されているため、管理テーブル生成部53は、ビデオマネージャー228から記録残容量を読み取ってもよい。また、管理テーブル生成部53は、リードインエリア210に記録されている光ディスク20の記録容量から、データエリア222にその時点で記録されているデータ量を引くことにより記録残容量を算出してもよい。
【0092】
また、管理テーブル生成部53は、光ディスク20のローディング時に、ビデオマネージャー228(および各ビデオタイトルセット229)から、各ビデオタイトルセット229として記録されている番組ごとに、当該番組の録画日、録画品質、番組が放送されたテレビ局のチャネル(CH)、番組のタイトルおよび番組のデータ容量を読み取り、これらの情報を示すディスク記録情報管理テーブル41を作成する。なお、図7(b)に示すように、番組ごとにタイトルNo.が付与されている。
【0093】
光ディスク20がターンテーブル12から除かれた場合には、管理テーブル生成部53は、除かれた光ディスク20に対応する管理情報をディスク情報管理テーブル42およびディスク記録情報管理テーブル41から削除する。
【0094】
(管理テーブル生成部53における消去指示記録処理の詳細)
利用者がリモコン21を用いて、記録再生装置1に収納された光ディスク20のうちの何れかに記録されている番組を消去する消去指示を入力すると、その消去指示は、コントローラ56を介して管理テーブル生成部53へ出力される。
【0095】
消去指示を受け取ると、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41に、当該消去指示が示す番組が消去対象であることを示す消去対象設定情報を書き込む。この消去対象設定情報は、例えば、「0」(非対象)または「1」(消去対象)のフラグによって示されればよい。図7(b)においては全ての番組が消去対象ではない状態を示している。
【0096】
なお、消去対象を示す消去対象設定情報は、ディスク記録情報管理テーブル41に記録される必要は必ずしもなく、ディスク記録情報管理テーブル41とは別のテーブルとして記録されてもよい。
【0097】
(表示用リスト生成部52における処理の詳細)
図8は、表示装置24に表示された番組リストの一例を示す概略図である。同図に示すように、番組リストとは、ディスク記録情報管理テーブル41が示す番組のうち、消去対象になっていない番組の詳細を示すリストであり、表示用リスト44に記録されているリストである。表示用リスト44とディスク記録情報管理テーブル41との最大の違いは、表示用リスト44には、消去対象になった番組は示されない点である。
【0098】
これにより、利用者が消去したはずの番組名が表示されることにより利用者が混乱することを防止できる。
【0099】
この構成を実現するために、表示用リスト生成部52は、管理テーブル生成部53が消去対象を示す消去対象設定情報をディスク記録情報管理テーブル41に記録した場合に、消去対象となった番組を表示用リスト44から削除する。表示用リスト44が示す番組リストは、表示制御部54によって表示装置24に表示される。
【0100】
(記録再生装置1における処理の流れ)
次に、記録再生装置1における処理の流れの一例について図8〜図13を参照しつつ説明する。図9は、記録再生装置1における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0101】
光ディスク20に記録された情報を消去する場合、当該情報そのものを消去する方法と、当該情報の管理情報を消去する方法とがあるが、一般的には後者の方法がとられている。以下では、消去対象となった情報(消去対象情報)のファイル管理情報221を、消去対象情報が記録されている光ディスク20から消去する場合を例に挙げて説明する。消去対象情報のファイル管理情報221を消去することにより、記録再生装置は、消去対象情報の存在を認識することができないため、光ディスク20から消去対象情報そのものを消去した場合と同じ状態になる。
【0102】
まず、利用者が記録再生装置1に対して、リモコン21により、記録再生装置1に収納された全ての光ディスク20に記録された全ての番組の一覧(番組リスト)を表示装置24に表示させる信号を入力する(S1)。
【0103】
上記信号は、赤外線送受信部2を介して受信信号解析部55に入力される。受信信号解析部55は、当該信号を解析し、解析によって得た指示(表示指示)をコントローラ56へ出力する。コントローラ56は、上記表示指示を表示制御部54へ出力する。
【0104】
表示指示を受信した表示制御部54は、補助記憶部4に格納されている表示用リスト44を取得し、図8に示すように、当該表示用リスト44が示す番組リストを表示装置24に表示させる(S2)。
【0105】
利用者は、表示装置24が表示した番組リストを見ながらリモコン21を操作することにより、消去対象情報(消去対象番組)を指定する。換言すれば、記録再生装置1は、消去対象情報を消去する消去指示を受信する(S3)。図10は、消去対象番組を選択する画面の一例を示す図である。図10に示す例では、2つの光ディスクD2、D4に記録されている4つのタイトルNo.3,4,6,7の番組が消去対象として指定されている。なお、タイトルNo.5は再生専用光ディスクに記録された番組(映画)であるため、消去対象であるか否かを表示する欄が選択できないようになっている。
【0106】
上記消去指示を受け取ると、コントローラ56は、当該消去指示が示す消去対象情報が記録されている光ディスク20が、その時点で記録再生部8に装着されているかどうかを判定する(S4)。
【0107】
上記光ディスク20が装着されている場合(S4にてYES)、コントローラ56は、入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58に対して、消去対象情報のファイル管理情報221を消去するよう指示する。入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58は、その指示に従い消去対象情報のファイル管理情報221を消去する(S5)。
【0108】
その後、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41から消去対象情報に関する管理情報を消去し、更新したディスク記録情報管理テーブル41を補助記憶部4に格納する。また、管理テーブル生成部53は、消去対象情報の消去に伴い、ディスク情報管理テーブル42の記録残容量の値を更新する(S6)。
【0109】
これらの処理を終えると管理テーブル生成部53は、表示用リスト44を更新する命令を表示用リスト生成部52に出力する。
【0110】
上記命令を受け取ると、表示用リスト生成部52は、更新されたディスク記録情報管理テーブル41に基づいて表示用リスト44を更新する。すなわち、表示用リスト生成部52は、表示用リスト44から消去対象情報に関する管理情報(番組タイトルなど)を消去する(S7)。
【0111】
一方、消去指示が示す消去対象情報が記録されている光ディスク20が記録再生部8に装着されていない場合(S4にてNO)、コントローラ56は、管理テーブル生成部53を介して、消去対象設定情報をディスク記録情報管理テーブル41に記録する(仮消去状態)(S8)。
【0112】
図11(b)は、消去対象設定情報が記録されたディスク記録情報管理テーブル41の一例を示す図である。図10に示すように、タイトルNo.3,4,6,7の番組が消去対象として指定された場合に、図11(b)に示すように、これらの番組が消去対象であることを示す消去対象設定情報がディスク記録情報管理テーブル41に記録される。消去対象設定情報は、図11(b)では、「対象」として示されている。消去対象となった番組のタイトルNo.は消去され、消去対象ではない番組に対して新たなタイトルNo.が付与される。
【0113】
消去対象となった番組は、再生できない番組として扱われる。それゆえ、消去対象設定情報は、当該番組の再生が許可されていないことを示す再生非許可情報であるとも言える。
【0114】
その後、管理テーブル生成部53は、ディスク情報管理テーブル42において、消去対象となった番組の容量を、当該番組が記録されている光ディスク20の残容量に加算する(S9)。すなわち、管理テーブル生成部53は、ある番組が消去対象となった場合に、当該番組が光ディスク20から消去されていなくても、消去されたものとして光ディスク20の残容量を管理する。図11(a)は、記録残容量が更新されたディスク情報管理テーブル42の一例を示す図である。図11(a)に示すディスク情報管理テーブル42では、図7(a)に示したディスク情報管理テーブル42と比較して、ディスクNo.D2およびD4の記録残容量が更新されている。
【0115】
これらの処理を終えると管理テーブル生成部53は、表示用リスト44を更新する命令を表示用リスト生成部52に出力する。
【0116】
上記命令を受け取ると、表示用リスト生成部52は、更新されたディスク記録情報管理テーブル41に基づいて表示用リスト44を更新する(S10)。図12は、更新された番組リストの一例を示す概略図である。タイトルNo.3,4,6,7の番組が消去対象として指定されたことにより、図12に示すように、消去対象番組が番組リストから削除され、新たなタイトルNo.が付与された番組がリストアップされる。
【0117】
その後、コントローラ56は、後述する所定のタイミングで、消去対象となった番組のファイル管理情報221を消去する(S11)。
【0118】
消去対象となった番組のファイル管理情報221が消去されると、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41から消去対象の番組に関する管理情報を消去する(S12)。図13(a)は前述の過程(S9)で記録残容量が更新されたディスク情報管理テーブル42を示す図であり、図13(b)は消去対象情報の管理情報が削除されたディスク記録情報管理テーブル41を示す図である。図13(b)に示す例では、ディスクNo.D2およびD4に記録されていた番組に関する管理情報がディスク記録情報管理テーブル41から完全に削除されている。この処理により、一連の消去処理が終了する。
【0119】
なお、表示用リスト生成部52は、表示用リスト44から消去対象情報に関する情報を消去する処理を、消去対象情報を消去する消去指示が入力された時点で(すなわち、S3とS4との間で)行ってもよい。
【0120】
(消去タイミングの第1例)
次に、消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20から消去するタイミングの一例について図14を参照しつつ説明する。図14は、消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理の一例を示すフローチャートである。
【0121】
ここでは、利用者が、消去対象番組が記録された光ディスク20aから情報を再生する指示を入力した場合に、消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20aから消去する例について説明する。
【0122】
まず、利用者が光ディスク20aに対する再生指示を入力すると、その再生指示をコントローラ56が受信する(S21)。
【0123】
再生指示を受信すると、コントローラ56は、ターンテーブル制御部59および光ピックアップ制御部58に対して、光ディスク20aをローディングする指示を出力する。この指示を受け取ると、ターンテーブル制御部59は、ターンテーブル移動部13を制御することによりターンテーブル12を回転させ、光ディスク20aを記録再生部8の再生対象に設定する。また、光ピックアップ制御部58は、図5(b)および(c)に示すように、位置調節部11を制御することによりスピンドルモータ10に光ディスク20aを装着する(S22)。
【0124】
また、コントローラ56は、光ディスク20aに記録されている番組であって、消去対象に設定されている番組があるかどうかをディスク記録情報管理テーブル41を参照することにより判定する(S23)。
【0125】
消去対象に設定されている番組(消去対象番組)が光ディスク20aに記録されている場合(S24にてYES)、コントローラ56は、入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58を介して、消去対象番組のファイル管理情報221を消去する(S25)。光ディスク20aに記録されている消去対象番組が複数存在する場合には、当該複数の消去対象番組に対応するファイル管理情報221をそれぞれ消去すればよい。
【0126】
その後、コントローラ56は、管理テーブル生成部53にディスク記録情報管理テーブル41の更新を命じる。
【0127】
当該命令を受け取ると、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41から消去対象番組に関する管理情報を削除する(S26)。
【0128】
ディスク記録情報管理テーブル41の更新が終了すると、コントローラ56は、再生指示された番組の再生を行うよう光ピックアップ制御部58に命じる。光ピックアップ制御部58は、光ピックアップ9およびスピンドルモータ10を制御することにより光ディスク20aに記録された番組を再生する(S27)。
【0129】
一方、消去対象に設定されている番組(消去対象番組)が光ディスク20aに記録されていない場合(S24にてNO)、コントローラ56は、利用者の指示に従って光ディスク20aに記録された番組を再生する(S27)。
【0130】
なお、消去対象番組のファイル管理情報221の消去を、再生指示された番組を再生した後に行ってもよく、消去対象番組が記録された光ディスク20aが記録再生部8にローディングされている間かつ記録再生動作が行われていない間に消去対象番組のファイル管理情報221を消去すればよい。なお、ここで言う、記録再生動作が行われていない間というのは、光ピックアップ9が光ディスク20aに信号を記録、あるいは、信号を再生していない間の意味である。例えば、バッファメモリが搭載されている記録再生装置であれば、例えば、光ディスクを高速に回転させ、再生信号を先読みし、その情報をバッファメモリに貯えて、順次再生することにより、利用者が、表示装置で光ディスクから再生された映像を見ているにも係わらず、光ピックアップは信号を再生していない空き時間が生ずる。この空き時間を利用して、消去対象番組のファイル管理情報221の消去を行ってもよい。記録に関しても同様であり、予約した番組を録画するために、信号を記録している空き時間を利用して消去を行ってもよい。
【0131】
また、利用者が、消去対象番組が記録された光ディスク20aに対して情報を記録する指示を入力した場合に、消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20aから消去してもよい。
【0132】
ただし、記録残容量が少ない光ディスク20aに情報をさらに記録する場合には、当該記録を行う前に消去対象番組のファイル管理情報221を削除することが好ましい。光ディスク20がローディングされた後は、ファイル管理情報221の消去はごく短時間で行えるため、再生または記録動作の前にファイル管理情報221を消去しても利用者に時間的な遅延(待ち時間)を感じさせる可能性は少ない。
【0133】
なお、利用者が予約録画を設定している番組を記録するために光ディスク20aを記録再生部8にローディングし、消去対象番組のファイル管理情報221を削除する場合についての詳細は後述する。また、前述したように、番組を記録している間であっても、ディスクを高速に回転させることで、光ピックアップ9が信号を記録していない空き時間を作ることができるので、この時間を利用して、ファイル管理情報221を削除してもよい。
【0134】
(消去タイミングの第2例)
次に、消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20から消去するタイミングの別の例について図15を参照しつつ説明する。図15は、消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理の別の例を示すフローチャートである。
【0135】
ここでは、記録再生装置1の主電源7がOFFに設定された場合に、消去対象番組のファイル管理情報221を光ディスク20aから消去する例について説明する。
【0136】
主電源7がOFFに設定された状態とは、いわゆる待機状態であり、利用者により予約された記録(または再生)動作を除き、記録および再生動作が行われない状態である。換言すれば、主電源7がOFFの状態では、利用者が再生または記録の指示を入力しても記録および再生動作が行われない状態である。このような待機状態では、主電源7が完全にOFFになるわけではなく、主電源7がONの場合よりも消費電力が少なくなる。
【0137】
まず、利用者が主電源7をOFFにする指示を入力すると、コントローラ56は、主電源7をOFFにする(S31)。
【0138】
その後、コントローラ56は、消去対象に設定されている番組(消去対象番組)が少なくとも1つあるかどうかをディスク記録情報管理テーブル41を参照することにより判定する(S32)。
【0139】
消去対象番組が少なくとも1つある場合(S33にてYES)、コントローラ56は、当該消去対象番組のうちの1つに対応するファイル管理情報221を消去するために必要な時間t1と、タイマ6が示す現在の時刻から、予約リスト45に記録された次の録画予約または再生予約の開始時刻までの時間t2とを比較する(S34)。すなわち、コントローラ56は、予約リスト45に記録された次の録画(または再生)予約動作が開始されるまでに、ある消去対象番組のファイル管理情報221を消去できるかどうかを判定する。
【0140】
t1よりもt2の方が大きい場合(すなわち、次の録画(または再生)予約の開始時刻までに消去対象番組のファイル管理情報221を消去できる場合)には(S35にてYES)、コントローラ56は、光ピックアップ制御部58およびターンテーブル制御部59を介して、消去対象番組が記録されている光ディスク20を記録再生部8にローディングする(S36)。
【0141】
その後、コントローラ56は、入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58を介して、消去対象番組のファイル管理情報221を消去する(S37)。
【0142】
続いて、コントローラ56は、管理テーブル生成部53にディスク記録情報管理テーブル41の更新を命じる。
【0143】
当該命令を受け取ると、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41から消去対象番組に関する管理情報を削除する(S38)。
【0144】
その後、コントローラ56は、その他に消去対象番組があるかどうかを判定する(S33に戻る)。
【0145】
一方、t1よりもt2の方が小さい場合、すなわち、次の録画(または再生)予約の開始時刻までに消去対象番組のファイル管理情報221を消去できない場合には(S35にてNO)、コントローラ56は、予約リスト45が示す録画(または再生)予約が終了する時刻までファイル管理情報221の消去を延期し、録画(または再生)予約が終了後に(S39にてYES)、予約リスト45に記録された次の録画(または再生)予約動作が開始されるまでに、消去対象番組のファイル管理情報221を消去できるかどうかを判定する(S34に戻る)。
【0146】
一方、消去対象番組がない場合(S33にてNO)、コントローラ56は、待機状態を維持する。
【0147】
なお、上述の説明は、主電源7がOFFに設定された場合の説明であるが、主電源7がONの状態でも録画予約に従った録画動作または再生予約に従った再生動作が可能な構成にしてもよい。この場合には、主電源7がONの状態でも第2例として記載した処理を行うことができる。すなわち、記録再生装置1の主電源7がONであるかOFFであるかにかかわらず、コントローラ56は、予約リスト45に記録された次の録画(または再生)予約動作が開始されるまでに、ある消去対象番組のファイル管理情報221を消去できるかどうか(空き時間があるかどうか)を判定し、消去が可能である(空き時間がある)と判定した場合に当該消去対象番組のファイル管理情報221を消去してもよい。
【0148】
ここで、コントローラ56が空き時間があると判定し、消去対象番組のファイル管理情報221を消去する消去動作を開始したものの、主電源7がONの状態で利用者が動作指示(例えば、録画指示)を入力した場合または利用者が主電源7をOFFからONにした上で動作指示を入力した場合の動作について説明する。この場合には、コントローラ56は、消去動作を優先させて、消去動作が終了した後に動作指示に従った動作を行うか、消去動作を中止(または中断)して、動作指示に従った動作を優先させるかのどちらかを行えばよい。
【0149】
より具体的には、消去動作として、光ディスク20のローディング動作を行っている場合(メカニカルなローディング動作を行っている場合と、光ディスク20を記録再生部8に装着した後に光ディスク20の情報を読み取る動作を行っている場合とを含む)は、光ディスク20のローディング動作を中止し、利用者が指示した光ディスク20をローディングすればよい。
【0150】
消去動作として、消去対象情報の消去を行っている最中であった場合には、消去が完了してから、利用者が指示した光ディスク20をローディングすることが好ましい。その理由は、消去動作は完全に完了させないと、次回の光ディスク20の再生動作において読み取りエラーが発生するためである。
【0151】
消去動作として、消去対象情報の消去が完了した光ディスク20を記録再生部8から除去(取り外し)する途中の場合も、その除去が完了してから、利用者が指示した光ディスク20をローディングする。
【0152】
なお、利用者が主電源7をOFFからONにした場合に、コントローラ56は、主電源7をONにする動作を上記動作指示と見なして、上述のように消去動作を中断してもよい。
【0153】
(消去タイミングの第3例)
次に、消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20から消去する前に、消去対象番組が記録された光ディスク20を取り出す指示が入力された場合に、当該消去対象番組のファイル管理情報221を消去する処理の流れについて図16を参照しつつ説明する。図16は、消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理のさらに別の例を示すフローチャートである。
【0154】
まず、利用者が記録再生装置1に光ディスク20aを排出する指示を入力すると、その指示をコントローラ56が受信する(S41)。
【0155】
コントローラ56は、光ディスク20aに消去対象番組が記録されているかどうかをディスク記録情報管理テーブル41を参照することにより判定する(S42)。
【0156】
光ディスク20aに消去対象番組が記録されている場合(S43にてYES)、コントローラ56は、光ピックアップ制御部58およびターンテーブル制御部59を介して光ディスク20aを記録再生部8にローディングし(S44)、入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58を介して、光ディスク20aに記録された消去対象番組のファイル管理情報221を消去する(S45)。
【0157】
このとき、コントローラ56は、表示制御部54に、光ディスク20aの取り出しに時間を要している旨の表示を行うよう指示する。
【0158】
当該指示を受け取ると、表示制御部54は、光ディスク20aの取り出しに時間を要している旨のメッセージを表示装置24に表示させる(S46)。当該メッセージは、例えば、利用者に待機を促す旨のメッセージとして「しばらくお待ちください」という処理内容が利用者に分からないものでも、自装置の動作状態を示すメッセージとして「情報を消去中です」という処理内容が利用者に分かるものでもよい。
【0159】
ファイル管理情報221の消去が終了すると、コントローラ56は、管理テーブル生成部53にディスク記録情報管理テーブル41の更新を命じる。
【0160】
当該命令を受け取ると、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41から消去対象番組に関する管理情報を削除する(S47)。
【0161】
その後、コントローラ56は、ターンテーブル制御部59を介して光ディスク20aを排出する(S48)。
【0162】
一方、光ディスク20aに消去対象番組が記録されていない場合(S43にてNO)、コントローラ56は、ターンテーブル制御部59を介して光ディスク20aを排出する(S48)。
【0163】
上記のように、消去対象番組が記録された光ディスク20が取り出される前に当該消去対象番組のファイル管理情報221を削除することにより、利用者が削除したつもりになっている番組が、他の再生装置で再生されてしまうことを防止できる。
【0164】
また、上記のように、光ディスク20aの排出指示が入力されてから、消去対象番組のファイル管理情報221の消去に関する動作を行っている間に、利用者に対してメッセージを表示することにより、通常の光ディスク20の排出動作よりも時間がかかっていることに対して、利用者がとまどう可能性を低減することができる。
【0165】
(消去タイミングの第4例)
消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20から消去するタイミングのさらに別の例について説明する。
【0166】
コントローラ56は、消去対象となっている全ての番組のファイル管理情報221を消去する消去指示を利用者から取得した場合に、その時点で消去対象となっている全ての番組のファイル管理情報221を消去してもよい。
【0167】
複数の消去対象番組が複数の光ディスク20に記録されている場合には、コントローラ56は、消去対象番組が記録されている全ての光ディスク20を順番に記録再生部8に装着して当該消去対象番組のファイル管理情報221を消去する。
【0168】
消去対象となった番組の情報は、実際に消去されたかどうかにかかわらず番組リストから削除されているため、利用者は、どの番組が仮消去状態(消去対象となっているが実際には消去されていない状態)になっているのかを知ることはできない。それゆえ、上述の動作は、特定の番組を消去するための動作ではなく、仮消去状態になっている全ての番組を消去するための動作である。
【0169】
なお、仮消去状態の番組を全て消去する消去指示が入力されたものの、仮消去状態になっている番組はない場合には、記録再生装置1は、その旨を示すメッセージを表示装置24に表示するなどして、利用者にその旨を報知すればよい。
【0170】
また、仮消去状態になっている番組のリスト(仮消去番組リスト)を表示用リスト生成部52が生成し、表示制御部54が、当該仮消去番組リストを表示装置24に表示してもよい。この仮消去番組リスト(仮消去情報リスト)は、表示用リスト44に組み込まれてもよいし、表示用リスト44とは別に生成されてもよい。
【0171】
このように仮消去番組リストを表示する場合には、仮消去状態になっている番組のうち、特定の番組を消去する消去指示を利用者が入力することができる。それゆえ、上述の「消去対象情報が記録された光ディスク20が操作対象となる操作指示」には、消去対象となっている番組のうちの少なくとも一部の番組またはそのファイル管理情報221を消去するための消去指示も含まれる。
【0172】
(光ディスク収納部および交換機構の変更例)
光ディスク20を収納する収納部および記録再生部8の記録再生対象となる光ディスク20を交換する機構は、上述したターンテーブル12に限定されず、どのようなものであってもよい。
【0173】
図17は、光ディスク20を収納する収納部の変更例を示す図である。例えば、光ディスク20は、図17に示すように、複数のトレイ71を備えるカートリッジ70に収納されていてもよい。
【0174】
カートリッジ70の中に複数のトレイ71が、ガイドレール(不図示)上をスライドしてカートリッジ70の外に引き出し可能な状態で、積層されて収納されている。各トレイ71に対して個別にトレイNO.が付与されており、それぞれ一枚の光ディスク20が装着されている。利用者はカートリッジ70を記録再生装置1に装填することにより、複数の光ディスク20を一度に記録再生装置1に装着することが可能となる。
【0175】
カートリッジ70は、例えば、高さ65mm、幅133mm、奥行き161mmであり、100枚のトレイ71を収納できるものである。
【0176】
記録再生装置1は、トレイ71をカートリッジ70から引き出すためのクランプ(不図示)を備えており、トレイ71に設けられた開口部72にクランプを引っ掛けて、トレイ71を引き出す。引き出されたトレイ71は記録再生装置1内部のガイドレール(不図示)に保持された状態で、スライドし、光ピックアップ9の上方に移動される。そして、光ピックアップ9がスピンドルモータ10と一体的に上昇することで、光ディスク20はスピンドルモータ10に転載される。
【0177】
(光ディスク収納部および交換機構の別の変更例)
光ディスク20は、円環状のシリンダーに放射状に配置されていてもよい。上記シリンダーにはガイド溝があり、各光ディスク20はガイド溝により、シリンダーの底部に対して起立した状態で保持されている。各ガイド溝に対応してトレイNO.が付与されている。
【0178】
シリンダーが記録再生装置1の内部で、その円環の中心を回転軸として回転するように、当該シリンダーにギヤを介してモーターが取り付けられており、モーターが回転することにより、シリンダーが回転するようになっている。
【0179】
上記モーターにはエンコーダーが取り付けられており、エンコーダーからの出力パルスをカウントすることにより、シリンダーの基準ガイド溝が、記録再生装置1の内部においてどの回転角度位置にあるのかを検出することが可能である。つまり、全てのガイド溝(またはトレイNO.)の回転角度位置を検出することが可能である。
【0180】
記録再生装置1は、ある光ディスク20をローディングするために、当該光ディスク20が保持されているガイド溝(またはトレイNO.)の回転角度位置と、光ピックアップ9への装填角度位置との関係から、所定の角度、シリンダーを回転させる。記録再生装置1は、光ディスク20の回転角度位置が光ピックアップ9への装填角度位置と一致した時点で、シリンダーの回転を止め、光ディスク20を押し出すピンにより、光ディスク20を回転させて、シリンダーの中心部に備えられた光ピックアップユニット(記録再生部)に挿入する。光ピックアップユニットに挿入された光ディスク20は、ストッパにより回転移動が止められ、ガイドレールにより保持される。
【0181】
ガイドレールが光ピックアップおよびスピンドルモータの方向に移動することにより、光ディスク20はスピンドルモータに転載される。
【0182】
(その他の変更例)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0183】
例えば、表示装置24を記録再生装置1に組み込んで、両者を一体として形成してもよい。
【0184】
また、上記消去タイミングの第1〜4例を適宜組み合わせてもよい。
【0185】
本発明の記録装置は、複数の半導体メモリを収納する収納部と、当該複数の半導体メモリのうちの一部の半導体メモリに対して通信可能に接続することにより当該半導体メモリが有する情報を書き換える記録手段と、当該記録手段の接続対象となる半導体メモリを切り替える切替部と、上記複数の半導体メモリのいずれかに記録されている少なくとも1つの情報である消去対象情報を消去する消去指示を取得する取得手段と、上記取得手段が取得した消去指示を格納する格納部と、上記取得手段が上記消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された半導体メモリが上記記録手段の接続対象となっていない場合に、上記時点より後の所定のタイミングで、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報または当該消去対象情報の管理情報を消去するために上記記録手段および上記切替部を制御する制御手段とを備えていてもよい。
【0186】
上記の構成によれば、記録装置に複数の半導体メモリを収納することができ、収納された複数の半導体メモリの一部に対して記録手段が通信可能に接続されることにより、接続された半導体メモリに対して情報の記録および消去が行われる。
【0187】
切替部は、記録手段の接続対象となる半導体メモリを切り替えるが、この動作には時間がかかる可能性がある。しかし、制御手段は、消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された半導体メモリが記録手段の接続対象となっていない場合に、上記時点より後の所定のタイミングで、消去指示が示す消去対象情報または当該消去対象情報の管理情報を消去するために記録手段および切替部を制御する。
【0188】
それゆえ、消去指示が入力された時点で消去対象情報を消去する場合よりも、消去指示を出した利用者の待ち時間を短縮することができる。
【0189】
なお、上記記録手段および制御手段は、補助記憶部4に格納された制御プログラムをCPUが実行することによって実現されればよい。また、切替部は、複数の半導体メモリと記録手段との間に配置された接続回路を切り替えるものであってもよいし、半導体メモリそのものを移動させて、記録手段との接続を切り替えるものであってもよい。
【0190】
また、上述した記録再生装置1の各ブロック、特にコントローラ56、管理テーブル生成部53、表示用リスト生成部52は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0191】
すなわち、記録再生装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである記録再生装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記記録再生装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0192】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0193】
また、記録再生装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR(high data rate)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0194】
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
【0195】
すなわち、本発明の記録再生装置は、複数の記録媒体を収納、ならびに、取出し可能であり、収納可能な最大の記録媒体の数よりも少ない、記録媒体を着脱可能な記録部を備え、前記記録媒体が記録部に装着されることにより、前記記録媒体への記録、および、再生が可能となる記録再生装置であって、記録装置には記録媒体に記録されている情報に対する再生許可、あるいは、再生非許可の情報を記録する補助記録媒体が備えられており、使用者が、記録媒体に記録されている情報の消去指示を記録再生装置に与えた際、記録再生装置は、消去指示された情報を再生非許可として補助記録媒体に記録し、以後、再生できない情報として該情報を取扱うことを特徴としている。
【0196】
また、上記記録再生装置に、記録再生装置に収納されている記録媒体に記録されている情報の一覧を表示させる表示装置が接続されており、前記表示装置に、記録媒体に記録されている情報の一覧が表示されており、使用者が、記録媒体に記録されている情報の消去指示を記録再生装置に与えた際、記録再生装置は、消去指示された情報を再生非許可として補助記録媒体に記録するとともに、前記情報の一覧から、消去指示された情報に対応する情報を消去することが好ましい。
【0197】
また、上記記録再生装置は、記録媒体への記録、あるいは、再生指示がない空き時間に、消去指示された情報が記録されている記録媒体に記録されている情報、あるいは、記録媒体に記録されている情報の管理情報を消去するとともに、補助記録媒体に記録されている、記録媒体に記録されている情報から、該当する情報を消去することが好ましい。
【0198】
また、上記記録再生装置には主電源(主電源スイッチ)が備えられ、主電源(主電源スイッチ)がOFFの時には、使用者によりあらかじめ予約された記録、あるいは、再生を除く、記録、あるいは、再生がなされない設定であるとすると、主電源(主電源スイッチ)がOFFの時に、使用者が消去指示を与えた記録媒体を、記録部に装着し、記録媒体に記録されている情報、あるいは、記録媒体に記録されている情報の管理情報を消去し、補助記録媒体に記録されている、記録媒体に記録されている情報から、該当する情報を消去することが好ましい。
【0199】
また、記録再生装置の補助記録媒体には、記録媒体に記録されている情報と、該情報が記録されている記録媒体の対応を示す情報が記録されており、消去指示された情報が記録されている記録媒体を記録再生装置の外に取り出す指示がなされた時に、記録媒体を記録部に装着し、記録媒体に記録されている情報、あるいは、記録媒体に記録されている情報の管理情報を消去し、補助記録媒体に記録されている、記録媒体に記録されている情報から、該当する情報を消去した後に、記録媒体を記録再生装置の外に排出することが好ましい。
【0200】
また、上記記録再生装置は、消去指示された情報が記録されている記録媒体を記録再生装置の外に取り出す指示がなされた時に、記録媒体を記録部に装着し、記録媒体に記録されている情報、あるいは、記録媒体に記録されている情報の管理情報を消去し、補助記録媒体に記録されている、記録媒体に記録されている情報から、該当する情報を消去する際、記録媒体の排出に時間を要していることを示唆するメッセージを表示することが好ましい。
【0201】
また、上記記録再生装置の補助記録媒体には、記録媒体に記録されている情報と、該情報が記録されている記録媒体の対応を示す情報が記録されており、消去指示された情報が記録されている記録媒体に対して、再生、あるいは、記録の指示がなされ、記録部に記録媒体が装着された前記再生、あるいは、記録の前後に、記録媒体に記録されている情報、あるいは、記録媒体に記録されている情報の管理情報を消去するとともに、補助記録媒体に記録されている、記録媒体に記録されている情報から、該当する情報を消去することが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0202】
本発明は、収納された複数の記録媒体に記録された情報の消去を効率良く行うことができるため、複数のディスクを着脱可能に収納できるオートチェンジャ型レコーダーに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0203】
【図1】本発明の一実施の形態に係る記録再生装置の構成を示す概略図である。
【図2】上記記録再生装置が備えるターンテーブルの一部のトレイが記録再生装置の筐体から突出している状態を示す概略図である。
【図3】上記記録再生装置が備えるターンテーブルの全体が記録再生装置の筐体内に収納されている状態を示す概略図である。
【図4】上記記録再生装置が備えるターンテーブルのトレイにセッティングされた光ディスクが、記録再生対象になっている状態を示す概略図である。
【図5】(a)〜(c)は、上記記録再生装置におけるローディング動作を説明するための概略図である。
【図6】上記記録再生装置において記録再生の対象となる光ディスクのデータ構造を示す概略図である。
【図7】(a)はディスク情報管理テーブルの一例を示す図であり、(b)はディスク記録情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図8】上記記録再生装置に通信可能に接続された表示装置に表示された番組リストの一例を示す概略図である。
【図9】上記記録再生装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図10】上記表示装置に表示された、消去対象番組を選択する画面の一例を示す図である。
【図11】(a)は記録残容量が更新されたディスク情報管理テーブルの一例を示す図であり、(b)は消去対象設定情報が記録されたディスク記録情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図12】更新された番組リストの一例を示す概略図である。
【図13】(a)は記録残容量が更新されたディスク情報管理テーブルを示す図であり、(b)は消去対象情報の管理情報が削除されたディスク記録情報管理テーブルを示す図である。
【図14】消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理の別の例を示すフローチャートである。
【図16】消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理のさらに別の例を示すフローチャートである。
【図17】光ディスクを収納する収納部の変更例を示す図である。
【符号の説明】
【0204】
1 記録再生装置(記録装置)
4 補助記憶部(格納部)
7 主電源
8 記録再生部(記録部、再生部)
9 光ピックアップ(記録部、再生部)
11 位置調節部(変更部)
12 ターンテーブル(収納部)
13 ターンテーブル移動部(変更部)
20 光ディスク(記録媒体)
24 表示装置
44 表示用リスト
54 表示制御部(表示制御手段)
55 受信信号解析部(取得手段)
56 コントローラ(制御手段)
221 ファイル管理情報(管理情報)
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の記録媒体を着脱可能に収納し、当該記録媒体に対して記録を行う記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
複数のディスクを着脱可能に収納できるオートチェンジャ型レコーダーは、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の記録再生装置では、1つのプログラムを複数の光ディスクに跨って記録する場合に、プログラムの冒頭部は装置内のメモリに記録し、プログラムの残り部分は、光ディスクに記録する。上記記録再生装置は、光ディスクの空き容量がなくなった時、光ディスクを自動で交換し、交換した光ディスクにプログラムを記録する。上記記録再生装置は、交換の間のプログラムはバッファメモリに一時保存し、光ディスクの交換後に、バッファメモリから光ディスクにダビングする。
【0003】
このように、装置内のメモリにプログラムの冒頭部が記録されていることにより、プログラムの再生の際に、光ディスクのローディングに要する時間が実質的に不要となり、プログラムの再生までの時間が短くなる。
【特許文献1】特開2000−48468号公報(2000年2月18日公開)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、上記従来の構成では、記録媒体に記録された情報を消去する場合の動作については考慮されていない。そのため、利用者が消去指示を出した情報が記録されている記録媒体がローディングされていない場合には、当該記録媒体をローディングする必要があり、ローディングに要する時間のために、消去指示が出されてから消去が完了するまでに時間がかかるという問題が生じる。
【0005】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、その目的は、複数の記録媒体を着脱可能に収納し、当該記録媒体に対して記録を行う記録装置において、記録媒体に記録された情報の消去に関する利用者の体感時間を短縮することができる記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る記録装置は、上記の課題を解決するために、複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置であって、上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得手段と、上記取得手段が取得した消去指示を格納する格納部と、上記取得手段が上記消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御手段とを備えることを特徴としている。
【0007】
本発明に係る制御方法は、上記の課題を解決するために、複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置の制御方法であって、上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得工程と、上記取得工程において取得された消去指示を格納部に格納する格納工程と、上記取得工程において上記消去指示が取得された時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御工程とを含むことを特徴としている。
【0008】
上記の構成によれば、収納部には、複数の記録媒体が着脱可能に収納される。記録部は、そのうちの一部の記録媒体である対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に情報を記録する。換言すれば、記録部は、1度の記録の機会において、記録装置が収納可能な最大の記録媒体よりも少ない記録媒体に対して情報の記録を行う。
【0009】
記録部よりも多い数の記録媒体に情報を記録するために、変更部は、記録部に装着される対象記録媒体を変更する。例えば、変更部は、記録部としてのドライブ装置にロード(装填)される記録媒体を変更する。
【0010】
記録の対象となる記録媒体を変更するには、記憶部または記録媒体の物理的な移動を行う必要があるため、記録媒体の変更には時間がかかる。
【0011】
一方、取得手段は、消去対象の情報である消去対象情報を消去する消去指示を取得する。消去対象情報は、複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報であり、複数でも構わない。取得手段が取得した消去指示は格納部に格納される。
【0012】
制御手段は、記録部および変更部を制御することにより対象記録媒体に情報を記録する、または、対象記録媒体の情報を消去する。この制御手段は、取得手段が消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように自装置の主電源をオフにする指示を取得したことを契機として、格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報またはその管理情報を消去する。
【0013】
この消去処理により実質的に記録媒体から消去対象情報が消去される。自身に記録された情報を管理情報により管理する記録媒体を用いる場合には、消去対象情報を消去せずに、対応する管理情報を消去するだけでも、記録(再生)装置は当該消去対象情報が消去されたと認識する。そのため、消去対象情報を消去せずに、対応する管理情報を消去するだけでもかまわない。
【0014】
このように、消去指示が入力された時点で、消去対象情報が記録された記録媒体が記録部に装着されていない場合に、記録対象の記録媒体を変更して消去対象情報を消去するのではなく、それ以降の所定のタイミングで、消去指示が示す消去対象情報またはその管理情報を消去する。上記所定のタイミングとは、消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように自装置の主電源をオフにする指示が取得された時点である。
【0015】
消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示が入力されることにより、当該記録媒体が記録部に装着されたときに消去対象情報を消去すれば、当該消去対象情報を消去するために上記記録媒体を記録部に装着する動作を省くことができる。
【0016】
また、自装置が待機状態となる主電源がオフの状態では、予約記録および予約再生を除けば、自装置は利用者から記録(再生)動作に関わる指示を受け付けることがないため、主電源がオフの状態で、消去対象情報が記録された記録媒体を記録部に装着する動作を行っても、利用者が指示した動作を中断することにより利用者を待たせる可能性が非常に低い。また、通常、待機状態では、利用者は記録装置に意識を向けていない。
【0017】
それゆえ、消去指示が入力された時点で消去対象情報を消去する場合よりも、消去指示を出した利用者の待ち時間を短縮することができる。
【0018】
また、上記複数の記録媒体に記録されている情報の一覧を自装置に通信可能に接続された表示装置に表示するための表示用リストを生成する表示用リスト生成手段と、上記表示用リスト生成手段が生成した表示用リストを上記表示装置に表示する表示制御手段とをさらに備え、上記制御手段によって、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、当該消去対象情報の上記管理情報が消去される前に、上記表示用リスト生成手段は、上記取得手段が取得した消去指示が示す消去対象情報に関する情報を上記表示用リストから削除することが好ましい。
【0019】
上記の構成によれば、表示用リスト生成手段は、複数の記録媒体に記録されている情報の一覧を自装置に接続された表示装置に表示するための表示用リストを生成し、表示制御手段は、その表示用リストを表示装置に表示する。そして表示用リスト生成手段は、制御手段によって消去対象情報または当該消去対象情報の管理情報が消去される前に、消去指示が示す消去対象情報に関する情報(例えば、映像のタイトル)を表示用リストから削除する。
【0020】
それゆえ、利用者が消去指示した情報の名称等を表示用リストから削除することにより、実際には当該情報が消去されていなくても、消去されたかのように利用者に示すことができ、消去したはずの情報の名称等が表示されることにより利用者が混乱することを防止できる。
【0021】
また、上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体に情報を上記記録部によって記録する指示であることが好ましい。
【0022】
上記の構成によれば、消去対象情報が記録された記録媒体に情報を記録するために当該記録媒体が記録部に装着されたときに、上記消去対象情報が消去される。
【0023】
それゆえ、消去対象情報を消去するために記録媒体を記録部に装着する動作を省くことができ、消去対象情報の消去にかかる時間を短縮することができる。
【0024】
また、上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を再生する対象となる対象記録媒体の情報を再生する再生部をさらに備え、上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体に記録された情報を上記再生部によって再生する指示であることが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、消去対象情報またはその管理情報が記録された記録媒体が上記記録部の記録対象または再生部の再生対象として選択されている間に、消去指示が示す消去対象情報またはその管理情報が消去される。すなわち、消去対象情報またはその管理情報が記録された記録媒体が対象記録媒体として記録部に装着されたときに消去対象情報またはその管理情報が消去される。
【0026】
それゆえ、消去対象情報またはその管理情報を消去するために改めて対象記録媒体を変更する必要がなく、消去対象情報またはその管理情報を消去する時間を短縮できる。
【0027】
また、上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体を自装置から排出する指示であることが好ましい。
【0028】
上記の構成によれば、上記消去対象情報または上記管理情報を消去する前に、当該消去対象情報が記録された記録媒体を自装置から排出する指示を取得した場合に、当該記録媒体が排出される前に、上記記録部を介して上記消去対象情報または上記管理情報が消去される。
【0029】
それゆえ、消去対象情報またはその管理情報を消去する前に当該消去対象情報が記録された記録媒体が自装置から排出されることを防止できる。従って、利用者が消去を指示したはずの情報が他の記録再生装置で再生されることにより利用者が混乱することを防止できる。
【0030】
また、上記制御手段が、上記記録部を介して上記消去対象情報または上記管理情報を消去する間、自装置の動作状態を示すメッセージまたは利用者に待機を促す旨のメッセージを、自装置に備えられた表示部または自装置に接続された表示装置もしくはその両方に表示する表示制御手段をさらに備えることが好ましい。
【0031】
消去対象情報が記録された記録媒体を自装置から排出する指示が入力されたことを契機として当該消去対象情報またはその管理情報を消去する場合には、それらの消去に時間を要するため、通常の排出動作よりも多くの時間を要することになる。
【0032】
上記の構成によれば、消去対象情報が記録された記録媒体を自装置から排出する指示が入力されたことを契機として、当該消去対象情報またはその管理情報を消去する場合に、表示制御手段は、消去対象情報またはその管理情報を消去する間、自装置の動作状態を示すメッセージまたは利用者に待機を促す旨のメッセージを、自装置に備えられた表示部または自装置に接続された表示装置もしくはその両方に表示する。
【0033】
それゆえ、通常の記録媒体の排出動作よりも時間がかかっていることに対して、利用者がとまどうことを防止できる。
【0034】
また、上記記録装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラムおよび当該制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の技術的範囲に含まれる。
【発明の効果】
【0035】
以上のように、本発明に係る記録装置は、複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置であって、上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得手段と、上記取得手段が取得した消去指示を格納する格納部と、上記取得手段が上記消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御手段とを備える構成である。
【0036】
また、本発明に係る制御方法は、複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置の制御方法であって、上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得工程と、上記取得工程において取得された消去指示を格納部に格納する格納工程と、上記取得工程において上記消去指示が取得された時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御工程とを含む構成である。
【0037】
それゆえ、消去指示が入力された時点で消去対象情報を消去する場合よりも、消去指示を出した利用者の待ち時間を短縮することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
本発明の実施の一形態について図1〜図17に基づいて説明すれば、以下のとおりである。本実施の形態に係る記録再生装置(記録装置)1は、複数の光ディスク20を収納可能かつ着脱可能な、オートチェンジャ型レコーダーである。記録再生装置1に収納されている全ての光ディスク20に録画されている番組のリストが、記録再生装置1に接続された表示装置24の画面に表示される。利用者は複数の番組を選択し、その番組を消去する消去指示を出すことが可能である。
【0039】
消去指示を受けた記録再生装置1は、画面に表示されている番組リストから該当番組の表示を消去するが、消去指示された番組が記録された光ディスク20が記録再生装置1内のドライブ(記録再生部8)にロード(装填)されていない場合、または、複数の光ディスク20にわたって消去対象の番組が記録されている場合には、その時点では、光ディスク20から該当番組のデータを消去せず、記録再生装置1が待機状態にある時などに、自動で番組データの消去を行う。
【0040】
なお、本発明の記録再生装置に着脱可能に収納される記録媒体は、光ディスクに限定されず、例えば、磁気ディスク、半導体メモリ等の記録媒体であってもよい。ただし、記録再生装置が備えるハードディスク(主記憶装置)は、当該ハードディスクが着脱可能であったとしても上記記録媒体には含めない。なぜなら、上記ハードディスクは、記録再生部8の記録対象または再生対象として選択されないからである。
【0041】
(記録再生装置1の構成)
図1は、本実施の形態の記録再生装置1の構成を示す概略図である。同図に示すように、記録再生装置1は、赤外線送受信部2、チューナ部3、補助記憶部4、主制御部5、タイマ6、主電源7、光ピックアップ9、スピンドルモータ10、位置調節部(変更部)11、ターンテーブル(収納部)12およびターンテーブル移動部(変更部)13を備えている。
【0042】
主制御部5は、予約情報管理部51、表示用リスト生成部(表示用リスト生成手段)52、管理テーブル生成部53、表示制御部(表示制御手段)54、受信信号解析部(取得手段)55、コントローラ(制御手段)56、入出力信号処理部57、光ピックアップ制御部58およびターンテーブル制御部59を備えている。
【0043】
赤外線送受信部2は、リモコン21の赤外線送受信部22から送信された赤外線信号を受信し、受信した信号を受信信号解析部55へ出力する。
【0044】
受信信号解析部55は、赤外線送受信部2が受信した信号を解析することにより利用者の指示を判定し、判定した指示をコントローラ56へ出力する。特に受信信号解析部55は、ターンテーブル12に収納された複数の光ディスク20のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報(消去対象情報と称する)を消去する消去指示を取得する。なお、ここで言うターンテーブル12とは、詳細は後述するが、複数の光ディスク20を転置できるトレイを備えたものである 。
【0045】
リモコン21は、記録再生装置1の操作部として機能するが、記録再生装置1が入力ボタン等の操作部および対応する入力インターフェースを備えていてもよい。この場合、上記入力インターフェースが、消去指示を取得する取得手段として機能する。取得手段は、利用者からの指示を取得し、当該指示をコントローラ56へ出力できるものであればどのようなものであってもよい。
【0046】
チューナ部3は、アンテナ装置23を介して放送番組を選択的に受信し、受信した放送信号を処理することにより、画像および音声を再生可能な放送信号(映像信号および音声信号)を入出力信号処理部57へ出力する。このチューナ部3は、デジタル放送用のものでもよいし、アナログ放送用のものでもよい。また、ケーブルテレビなどによる放送を録画する場合には、別途設けられたケーブルテレビ用のセットトップボックスからの信号が、記録再生装置1の入出力信号処理部57に入力されるようになっていてもよい。
【0047】
入出力信号処理部57は、チューナ部3から受信した放送信号を符号化するとともに、符号化した情報を光ディスク20に記録するために変調し、変調した信号を光ピックアップ9の半導体レーザ(不図示)へ出力する。さらに、入出力信号処理部57は、光ディスク20からの再生信号を光ピックアップ9を介して受信し、復号して映像信号に変換した後、表示制御部54へ出力する。
【0048】
光ピックアップ9およびスピンドルモータ10は、光ディスク20に対して記録再生を行う記録再生部(記録部、再生部)8として機能する。
【0049】
光ピックアップ9は、ターンテーブル12に収納された複数の光ディスク20の1つである対象光ディスクに対して情報の記録、消去および再生を行う。具体的には、光ピックアップ9は、光ディスク20に光ビームを照射して情報の記録および再生を行うものであり、対物レンズ、半導体レーザ、光検出器、コリメートレンズ、ビームスプリッタ等の部材および情報の記録再生に必要な各種の回路を備えている。光ピックアップ9は、公知のものでよいため、その詳細についての説明は省略する。
【0050】
スピンドルモータ10は、光ディスク20を光ピックアップ9に対して円周方向に回転させるものである。
【0051】
光ピックアップ9とスピンドルモータ10とは一体となって位置調節部11によって移動させられ、記録/再生の対象となる光ディスク20(対象光ディスク)をローディングする。この移動機構の詳細については後述する。
【0052】
光ピックアップ制御部58は、光ピックアップ9、スピンドルモータ10および位置調節部11を制御することにより、光ディスク20に対して情報の記録、消去および再生を行う。なお、光ピックアップ9に対して、フォーカスサーボ、トラッキングサーボ、収差サーボ等の各種サーボが行われるが、これら制御は本発明の本質とは直接関係がないため、その説明を省略する。
【0053】
ターンテーブル12は、複数の光ディスク20を着脱可能に収納するものである。図2は、ターンテーブル12の一部のトレイ15が記録再生装置1の筐体30から突出している状態を示す概略図である。同図に示すように、ターンテーブル12は、4枚の光ディスク20を載置できるトレイ15a〜dを備えており、一部のトレイ15が記録再生装置1の筐体30から突出する(記録再生装置1の前方にせり出す)ように移動する。利用者は、筐体から突出したトレイ15に光ディスク20をセッティングできる。
【0054】
ターンテーブル12は、回転軸16を中心に回転可能であり、回転することにより、光ピックアップ9が情報を記録または再生する対象となる光ディスク20を変更することができる。ターンテーブル12の動作の詳細については後述する。
【0055】
ターンテーブル移動部13は、一部のトレイ15が記録再生装置1の筐体から突出するようにターンテーブル12を移動させるとともに、ターンテーブル12を回転させることにより対象光ディスクを切り替える。
【0056】
補助記憶部4は、記録再生装置1の動作に必要な各種のデータを格納するものであり、例えば、半導体メモリまたはハードディスクである。
【0057】
予約情報管理部51は、利用者の指示に従って、番組の録画予約および光ディスク20に記録された情報(例えば、映画)の再生予約に関する情報を示す予約リスト45を生成し、生成した予約リスト45を補助記憶部4に格納する。
【0058】
管理テーブル生成部53は、光ディスク20に記録されている管理情報(ファイル管理情報)に基づいて、光ディスク20に記録されている情報(ファイル)のリストであるディスク記録情報管理テーブル41を生成する。また、管理テーブル生成部53は、光ディスク20に記録されている管理情報に基づいて、光ディスク20の種別、記録容量および記録残容量を示すディスク情報管理テーブル42を生成する。管理テーブル生成部53は、生成したディスク記録情報管理テーブル41およびディスク情報管理テーブル42を補助記憶部4に格納する。
【0059】
さらに、管理テーブル生成部53は、ターンテーブル12に収納された複数の光ディスク20のいずれかに記録されている情報(例えば、番組データ)を消去する消去指示が入力された場合に、その情報が消去対象情報として設定されたことを示す消去対象設定情報(例えば、フラグ)を、ディスク記録情報管理テーブル41にリストアップされた情報のうちの、当該消去指示が示す情報に対して付与する。換言すれば、管理テーブル生成部53は、上記消去指示をディスク記録情報管理テーブル41に記録することにより、当該消去指示を補助記憶部4に格納する。管理テーブル生成部53における処理の詳細については後述する。
【0060】
コントローラ56は、主制御部5の各機能ブロックおよび主電源7を制御するものである。特に、コントローラ56は、受信信号解析部55から上記消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された光ディスク20が記録再生部8の記録再生対象となっていない場合に、上記時点より後の所定のタイミングで、消去指示が示す消去対象情報の管理情報を消去するよう、入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58を介して記録再生部8を制御する。
【0061】
より詳細には、コントローラ56は、受信信号解析部55が消去指示を取得した後に、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された光ディスク20が、記録再生部8に装着されていない場合に、消去対象情報が記録された光ディスク20が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源7をオフにする指示を取得したことを契機として、補助記憶部4に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記光ディスク20における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報(後述するファイル管理情報221)を消去するよう記録再生部8およびターンテーブル移動部13を制御する。
【0062】
上記操作指示とは、消去対象情報が記録された光ディスク20に情報を記録する指示、消去対象情報が記録された光ディスク20から情報を再生する指示、または消去対象情報が記録された光ディスク20を記録再生装置1から排出する指示である。
【0063】
なお、消去指示が示す消去対象情報が記録された光ディスク20が記録再生部8の記録再生対象となっていない場合とは、図9を用いて後述するように、消去指示が示す消去対象情報が記録されている光ディスク20が記録再生部8に装着されていない場合である。
【0064】
表示用リスト生成部52は、ディスク記録情報管理テーブル41に基づいて、光ディスク20に記録されている情報の一覧(番組リストと称する)を記録再生装置1に通信可能に接続された表示装置24に表示するための表示用リスト44を生成する。特に、表示用リスト生成部52は、コントローラ56によって、補助記憶部4に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、当該消去対象情報の管理情報(ファイル管理情報221)が消去される前に、受信信号解析部55が取得した消去指示が示す消去対象情報に関する情報を表示用リスト44から削除する。表示用リスト生成部52における処理の詳細については後述する。
【0065】
表示制御部54は、表示装置24に表示するための表示用画像を生成し、その表示用画像を表示装置24に出力する。特に、表示制御部54は、表示用リスト生成部52が生成した表示用リスト44が示す番組リストを表示装置24に表示させる。
【0066】
また、表示制御部54は、コントローラ56が、記録再生部8を介して消去対象情報またはその管理情報を消去する間、記録再生装置1の動作状態を示すメッセージまたは利用者に待機を促す旨のメッセージを、記録再生装置1に備えられた表示部(不図示)または記録再生装置1に接続された表示装置24もしくはその両方に表示する。
【0067】
(ターンテーブル12の詳細)
次にターンテーブル12の動作について図2〜図4を参照しつつ説明する。図3は、ターンテーブル12の全体が記録再生装置1の筐体30内に収納されている状態を示す概略図である。図4は、ターンテーブル12のトレイ15aにセッティングされた光ディスク20aが、記録再生対象になっている状態を示す概略図である。
【0068】
ターンテーブル12は、図2に示すように、ほぼ円盤状であり、その中心に回転軸16を有している。そして、回転軸16を囲むように4つのトレイ15(トレイ15a〜d)が設けられている。回転軸16には角度センサ(不図示)が内蔵されており、トレイ15a〜dの位置は、角度センサの出力をもとにコントローラ56により管理されている。各トレイ15は円形の凹部を含んでおり、この凹部に光ディスク20を載置することができる。図2は、トレイ15aに光ディスク20aがセッティングされている状態を示している。
【0069】
光ディスク20をセッティングする場合には、光ディスク20がセッティングされていないトレイ15が筐体30からせり出すようにターンテーブル12が回転した後(または回転しながら)、ターンテーブル12が筐体30からせり出す。
【0070】
トレイ15aに光ディスク20aをセッティングした後、利用者が所定のボタンを押せば、ターンテーブル移動部13によりターンテーブル12は筐体30内に収納される。ターンテーブル12の収納は、利用者が手動で行ってもよい。
【0071】
ディスク検知センサ17により、どのトレイ15に光ディスク20がセッティングされているかを検知することができる。ディスク検知センサ17は、LED(発光ダイオード)と受光素子とを備え、光ディスク20に反射したLEDからの出射光を受光素子で受光することにより光ディスク20を検知する。ディスク検知センサ17の検知信号は、ターンテーブル制御部59へ出力される。
【0072】
図3に示すように、ターンテーブル12の全体が筐体30内に収納された後、トレイ15aのディスク検知センサ17aからの検知信号をターンテーブル制御部59が受信すると、ターンテーブル制御部59は、ターンテーブル移動部13を制御することによりターンテーブル12を回転させ、図4に示すようにトレイ15aにセッティングされた光ディスク20aを光ピックアップ9の記録再生対象とする。
【0073】
(ローディング動作の詳細)
図5(a)〜(c)は、ローディング動作を示す概略図である。同図(a)に示すように、筐体30からせり出したトレイ15aに光ディスク20aがセッティングされた後、ターンテーブル12が筐体30内に収納されると、ターンテーブル12が180度回転し、同図(b)に示すように、トレイ15aにセッティングされた光ディスク20aが光ピックアップ9の直上に配置される。
【0074】
その後、同図(c)に示すように、光ピックアップ9およびスピンドルモータ10が一体的に上昇することにより、スピンドルモータ10がターンテーブル12から光ディスク20aを持ち上げるようにして、光ディスク20aがスピンドルモータ10に転載される。
【0075】
なお、既にターンテーブル12にセッティングされている光ディスク20に対して記録再生を行う場合には、記録再生の対象となる光ディスク20が光ピックアップ9の直上に配置されるようにターンテーブル12を回転させた後、同図(c)に示した動作を行えばよい。
【0076】
(光ディスク20のデータ構造)
次に、光ディスク20のデータ構造について図6を参照しつつ説明する。図6は、光ディスク20のデータ構造を示す概略図である。同図に示すように、光ディスク20は、リードインエリア210、ユーザデータエリア(データ記録エリア)220およびリードアウトエリア230を備えている。
【0077】
リードインエリア210は、光ディスク20が記録再生部8にローディングされると最初に読み取られる領域であり、光ディスク20の概要に関する情報、記録・再生・消去に関する情報、および光ディスク20の製造に関する情報が予め記録されている。光ディスク20の概要に関する情報とは、光ディスク20のディスクタイプ(BD−RW、BD−R、BD−R、DVD−RAM、DVD±RW、DVD±R、DVD−ROM、CD−ROM、CD−RW、CD−Rなど)、記録層の数、ディスクサイズ、記録密度、記録開始/記録終了位置を示す物理セクター番号などの情報である。記録・再生・消去に関する情報とは、記録パワーおよび記録パルス幅、消去パワー、再生パワー、記録・消去時の線速などの情報である。光ディスク20の製造に関する情報とは、製造番号などの情報である。
【0078】
また、リードインエリア210には、全体容量情報および空き容量情報が記録されている。全体容量情報は、光ディスク20の全容量を示すものである。空き容量情報は、光ディスク20の空き容量(残量)を示すものである。
【0079】
リードアウトエリア230には、ユーザデータエリア220が終わったことを示す情報が記録されている。
【0080】
ユーザデータエリア220には、ボリュームおよびファイル構造の情報を管理するためのファイル管理情報221を記録する領域が含まれる。
【0081】
ファイル管理情報221は、データエリア222に記録されているファイルが、どのセクタに、どの順番で記録されているかを示す情報である。このファイル管理情報221には、ファイルのファイルネーム、ファイルが記録されている位置(セクタ番号)、ファイルのサイズ、記録日時などが含まれる。
【0082】
各ファイルは、連続したセクタに記録されている必要はなく、複数の部分データに分断されて記録されてもよい。この場合には、それぞれの部分データの位置情報がファイルネームと関連付けられて、ファイル管理情報221として記録される。部分データは連続するセクタの先頭から記録され、先頭のセクタのセクタ番号と部分データの長さとによって当該部分データの位置が管理される。
【0083】
また、ユーザデータエリア220は、利用者が利用する番組データ等のデータを記録するためのデータエリア222を含んでおり、このデータエリア222は、オーディオ・ビデオデータエリア223を含んでいる。オーディオ・ビデオデータエリア223には、制御情報224、ビデオオブジェクト225、ピクチャオブジェクト226、オーディオオブジェクト227が記録される。
【0084】
制御情報224とは、録画(録音)、再生、編集、検索等の各処理を行う時に必要な制御情報である。ビデオオブジェクト225とは、ビデオデータの中身の録画情報(動画データ)である。ピクチャオブジェクト226とは、スライドやスチルなどの静止画、ビデオデータ内の見たい場所検索用の情報、およびビデオデータ内の編集用サムネールの情報である。オーディオオブジェクト227とは、オーディオデータの中身の録音情報である。
【0085】
制御情報224には、ビデオマネージャー228が含まれている。このビデオマネージャー228は、ビデオオブジェクト225に含まれる各ビデオタイトルセット(VTS)229の録画(録音)、再生、編集、検索等の処理を行う時に必要な制御情報である。具体的には、ビデオマネージャー228には、光ディスク20が採用する規格のバージョン番号、各ビデオタイトルセット229が記録される光ディスク20の空き容量(記録可能な容量)およびビデオタイトルセット229の数等が記録されている。
【0086】
ビデオマネージャー228は、データエリア222の先頭付近(光ディスク20の内周側)に記録されており、記録再生装置1は、光ディスク20のローディング時に、リードインエリア210、ファイル管理情報221、ビデオマネージャー228の順にこれらの情報を読み込む。
【0087】
各ビデオタイトルセット229には、MPEG規格により圧縮されたビデオデータ、所定規格により圧縮された、または非圧縮のオーディオデータおよびランレングス圧縮された副映像データとともに、これらのデータを再生するための情報が格納されている。ビデオタイトルセット229は、記録されている映像の数だけ存在しており、データエリア222に分散して記録されている場合もある。
【0088】
(管理テーブル生成部53におけるテーブル生成処理の詳細)
図7(a)は、ディスク情報管理テーブル42の一例を示す図であり、図7(b)は、ディスク記録情報管理テーブル41の一例を示す図である。
【0089】
上述したように記録再生装置1は、光ディスク20のローディング時に、リードインエリア210、ファイル管理情報221、ビデオマネージャー228の順にこれらの情報を読み込む。このとき管理テーブル生成部53は、リードインエリア210から光ディスク20の種別、記録容量および記録残容量(空容量)を読み取り、これらの情報を光ディスク20ごとに示すディスク情報管理テーブル42を作成する。
【0090】
このとき、トレイ15aにセッティングされた光ディスク20をディスクNo.1(D1)として認識し、トレイ15b、15c、15dにセッティングされた光ディスク20を、それぞれディスクNo.2〜4(D2〜D4)として認識する。すなわち、管理テーブル生成部53は、各光ディスク20を、当該光ディスク20がセッティングされたトレイ15の番号と対応付けて管理する。それゆえ、図7(a)に示すように、トレイNo.とディスクNo.とが対応付けられている。
【0091】
なお、ビデオマネージャー228にも記録残容量が記録されているため、管理テーブル生成部53は、ビデオマネージャー228から記録残容量を読み取ってもよい。また、管理テーブル生成部53は、リードインエリア210に記録されている光ディスク20の記録容量から、データエリア222にその時点で記録されているデータ量を引くことにより記録残容量を算出してもよい。
【0092】
また、管理テーブル生成部53は、光ディスク20のローディング時に、ビデオマネージャー228(および各ビデオタイトルセット229)から、各ビデオタイトルセット229として記録されている番組ごとに、当該番組の録画日、録画品質、番組が放送されたテレビ局のチャネル(CH)、番組のタイトルおよび番組のデータ容量を読み取り、これらの情報を示すディスク記録情報管理テーブル41を作成する。なお、図7(b)に示すように、番組ごとにタイトルNo.が付与されている。
【0093】
光ディスク20がターンテーブル12から除かれた場合には、管理テーブル生成部53は、除かれた光ディスク20に対応する管理情報をディスク情報管理テーブル42およびディスク記録情報管理テーブル41から削除する。
【0094】
(管理テーブル生成部53における消去指示記録処理の詳細)
利用者がリモコン21を用いて、記録再生装置1に収納された光ディスク20のうちの何れかに記録されている番組を消去する消去指示を入力すると、その消去指示は、コントローラ56を介して管理テーブル生成部53へ出力される。
【0095】
消去指示を受け取ると、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41に、当該消去指示が示す番組が消去対象であることを示す消去対象設定情報を書き込む。この消去対象設定情報は、例えば、「0」(非対象)または「1」(消去対象)のフラグによって示されればよい。図7(b)においては全ての番組が消去対象ではない状態を示している。
【0096】
なお、消去対象を示す消去対象設定情報は、ディスク記録情報管理テーブル41に記録される必要は必ずしもなく、ディスク記録情報管理テーブル41とは別のテーブルとして記録されてもよい。
【0097】
(表示用リスト生成部52における処理の詳細)
図8は、表示装置24に表示された番組リストの一例を示す概略図である。同図に示すように、番組リストとは、ディスク記録情報管理テーブル41が示す番組のうち、消去対象になっていない番組の詳細を示すリストであり、表示用リスト44に記録されているリストである。表示用リスト44とディスク記録情報管理テーブル41との最大の違いは、表示用リスト44には、消去対象になった番組は示されない点である。
【0098】
これにより、利用者が消去したはずの番組名が表示されることにより利用者が混乱することを防止できる。
【0099】
この構成を実現するために、表示用リスト生成部52は、管理テーブル生成部53が消去対象を示す消去対象設定情報をディスク記録情報管理テーブル41に記録した場合に、消去対象となった番組を表示用リスト44から削除する。表示用リスト44が示す番組リストは、表示制御部54によって表示装置24に表示される。
【0100】
(記録再生装置1における処理の流れ)
次に、記録再生装置1における処理の流れの一例について図8〜図13を参照しつつ説明する。図9は、記録再生装置1における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0101】
光ディスク20に記録された情報を消去する場合、当該情報そのものを消去する方法と、当該情報の管理情報を消去する方法とがあるが、一般的には後者の方法がとられている。以下では、消去対象となった情報(消去対象情報)のファイル管理情報221を、消去対象情報が記録されている光ディスク20から消去する場合を例に挙げて説明する。消去対象情報のファイル管理情報221を消去することにより、記録再生装置は、消去対象情報の存在を認識することができないため、光ディスク20から消去対象情報そのものを消去した場合と同じ状態になる。
【0102】
まず、利用者が記録再生装置1に対して、リモコン21により、記録再生装置1に収納された全ての光ディスク20に記録された全ての番組の一覧(番組リスト)を表示装置24に表示させる信号を入力する(S1)。
【0103】
上記信号は、赤外線送受信部2を介して受信信号解析部55に入力される。受信信号解析部55は、当該信号を解析し、解析によって得た指示(表示指示)をコントローラ56へ出力する。コントローラ56は、上記表示指示を表示制御部54へ出力する。
【0104】
表示指示を受信した表示制御部54は、補助記憶部4に格納されている表示用リスト44を取得し、図8に示すように、当該表示用リスト44が示す番組リストを表示装置24に表示させる(S2)。
【0105】
利用者は、表示装置24が表示した番組リストを見ながらリモコン21を操作することにより、消去対象情報(消去対象番組)を指定する。換言すれば、記録再生装置1は、消去対象情報を消去する消去指示を受信する(S3)。図10は、消去対象番組を選択する画面の一例を示す図である。図10に示す例では、2つの光ディスクD2、D4に記録されている4つのタイトルNo.3,4,6,7の番組が消去対象として指定されている。なお、タイトルNo.5は再生専用光ディスクに記録された番組(映画)であるため、消去対象であるか否かを表示する欄が選択できないようになっている。
【0106】
上記消去指示を受け取ると、コントローラ56は、当該消去指示が示す消去対象情報が記録されている光ディスク20が、その時点で記録再生部8に装着されているかどうかを判定する(S4)。
【0107】
上記光ディスク20が装着されている場合(S4にてYES)、コントローラ56は、入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58に対して、消去対象情報のファイル管理情報221を消去するよう指示する。入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58は、その指示に従い消去対象情報のファイル管理情報221を消去する(S5)。
【0108】
その後、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41から消去対象情報に関する管理情報を消去し、更新したディスク記録情報管理テーブル41を補助記憶部4に格納する。また、管理テーブル生成部53は、消去対象情報の消去に伴い、ディスク情報管理テーブル42の記録残容量の値を更新する(S6)。
【0109】
これらの処理を終えると管理テーブル生成部53は、表示用リスト44を更新する命令を表示用リスト生成部52に出力する。
【0110】
上記命令を受け取ると、表示用リスト生成部52は、更新されたディスク記録情報管理テーブル41に基づいて表示用リスト44を更新する。すなわち、表示用リスト生成部52は、表示用リスト44から消去対象情報に関する管理情報(番組タイトルなど)を消去する(S7)。
【0111】
一方、消去指示が示す消去対象情報が記録されている光ディスク20が記録再生部8に装着されていない場合(S4にてNO)、コントローラ56は、管理テーブル生成部53を介して、消去対象設定情報をディスク記録情報管理テーブル41に記録する(仮消去状態)(S8)。
【0112】
図11(b)は、消去対象設定情報が記録されたディスク記録情報管理テーブル41の一例を示す図である。図10に示すように、タイトルNo.3,4,6,7の番組が消去対象として指定された場合に、図11(b)に示すように、これらの番組が消去対象であることを示す消去対象設定情報がディスク記録情報管理テーブル41に記録される。消去対象設定情報は、図11(b)では、「対象」として示されている。消去対象となった番組のタイトルNo.は消去され、消去対象ではない番組に対して新たなタイトルNo.が付与される。
【0113】
消去対象となった番組は、再生できない番組として扱われる。それゆえ、消去対象設定情報は、当該番組の再生が許可されていないことを示す再生非許可情報であるとも言える。
【0114】
その後、管理テーブル生成部53は、ディスク情報管理テーブル42において、消去対象となった番組の容量を、当該番組が記録されている光ディスク20の残容量に加算する(S9)。すなわち、管理テーブル生成部53は、ある番組が消去対象となった場合に、当該番組が光ディスク20から消去されていなくても、消去されたものとして光ディスク20の残容量を管理する。図11(a)は、記録残容量が更新されたディスク情報管理テーブル42の一例を示す図である。図11(a)に示すディスク情報管理テーブル42では、図7(a)に示したディスク情報管理テーブル42と比較して、ディスクNo.D2およびD4の記録残容量が更新されている。
【0115】
これらの処理を終えると管理テーブル生成部53は、表示用リスト44を更新する命令を表示用リスト生成部52に出力する。
【0116】
上記命令を受け取ると、表示用リスト生成部52は、更新されたディスク記録情報管理テーブル41に基づいて表示用リスト44を更新する(S10)。図12は、更新された番組リストの一例を示す概略図である。タイトルNo.3,4,6,7の番組が消去対象として指定されたことにより、図12に示すように、消去対象番組が番組リストから削除され、新たなタイトルNo.が付与された番組がリストアップされる。
【0117】
その後、コントローラ56は、後述する所定のタイミングで、消去対象となった番組のファイル管理情報221を消去する(S11)。
【0118】
消去対象となった番組のファイル管理情報221が消去されると、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41から消去対象の番組に関する管理情報を消去する(S12)。図13(a)は前述の過程(S9)で記録残容量が更新されたディスク情報管理テーブル42を示す図であり、図13(b)は消去対象情報の管理情報が削除されたディスク記録情報管理テーブル41を示す図である。図13(b)に示す例では、ディスクNo.D2およびD4に記録されていた番組に関する管理情報がディスク記録情報管理テーブル41から完全に削除されている。この処理により、一連の消去処理が終了する。
【0119】
なお、表示用リスト生成部52は、表示用リスト44から消去対象情報に関する情報を消去する処理を、消去対象情報を消去する消去指示が入力された時点で(すなわち、S3とS4との間で)行ってもよい。
【0120】
(消去タイミングの第1例)
次に、消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20から消去するタイミングの一例について図14を参照しつつ説明する。図14は、消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理の一例を示すフローチャートである。
【0121】
ここでは、利用者が、消去対象番組が記録された光ディスク20aから情報を再生する指示を入力した場合に、消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20aから消去する例について説明する。
【0122】
まず、利用者が光ディスク20aに対する再生指示を入力すると、その再生指示をコントローラ56が受信する(S21)。
【0123】
再生指示を受信すると、コントローラ56は、ターンテーブル制御部59および光ピックアップ制御部58に対して、光ディスク20aをローディングする指示を出力する。この指示を受け取ると、ターンテーブル制御部59は、ターンテーブル移動部13を制御することによりターンテーブル12を回転させ、光ディスク20aを記録再生部8の再生対象に設定する。また、光ピックアップ制御部58は、図5(b)および(c)に示すように、位置調節部11を制御することによりスピンドルモータ10に光ディスク20aを装着する(S22)。
【0124】
また、コントローラ56は、光ディスク20aに記録されている番組であって、消去対象に設定されている番組があるかどうかをディスク記録情報管理テーブル41を参照することにより判定する(S23)。
【0125】
消去対象に設定されている番組(消去対象番組)が光ディスク20aに記録されている場合(S24にてYES)、コントローラ56は、入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58を介して、消去対象番組のファイル管理情報221を消去する(S25)。光ディスク20aに記録されている消去対象番組が複数存在する場合には、当該複数の消去対象番組に対応するファイル管理情報221をそれぞれ消去すればよい。
【0126】
その後、コントローラ56は、管理テーブル生成部53にディスク記録情報管理テーブル41の更新を命じる。
【0127】
当該命令を受け取ると、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41から消去対象番組に関する管理情報を削除する(S26)。
【0128】
ディスク記録情報管理テーブル41の更新が終了すると、コントローラ56は、再生指示された番組の再生を行うよう光ピックアップ制御部58に命じる。光ピックアップ制御部58は、光ピックアップ9およびスピンドルモータ10を制御することにより光ディスク20aに記録された番組を再生する(S27)。
【0129】
一方、消去対象に設定されている番組(消去対象番組)が光ディスク20aに記録されていない場合(S24にてNO)、コントローラ56は、利用者の指示に従って光ディスク20aに記録された番組を再生する(S27)。
【0130】
なお、消去対象番組のファイル管理情報221の消去を、再生指示された番組を再生した後に行ってもよく、消去対象番組が記録された光ディスク20aが記録再生部8にローディングされている間かつ記録再生動作が行われていない間に消去対象番組のファイル管理情報221を消去すればよい。なお、ここで言う、記録再生動作が行われていない間というのは、光ピックアップ9が光ディスク20aに信号を記録、あるいは、信号を再生していない間の意味である。例えば、バッファメモリが搭載されている記録再生装置であれば、例えば、光ディスクを高速に回転させ、再生信号を先読みし、その情報をバッファメモリに貯えて、順次再生することにより、利用者が、表示装置で光ディスクから再生された映像を見ているにも係わらず、光ピックアップは信号を再生していない空き時間が生ずる。この空き時間を利用して、消去対象番組のファイル管理情報221の消去を行ってもよい。記録に関しても同様であり、予約した番組を録画するために、信号を記録している空き時間を利用して消去を行ってもよい。
【0131】
また、利用者が、消去対象番組が記録された光ディスク20aに対して情報を記録する指示を入力した場合に、消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20aから消去してもよい。
【0132】
ただし、記録残容量が少ない光ディスク20aに情報をさらに記録する場合には、当該記録を行う前に消去対象番組のファイル管理情報221を削除することが好ましい。光ディスク20がローディングされた後は、ファイル管理情報221の消去はごく短時間で行えるため、再生または記録動作の前にファイル管理情報221を消去しても利用者に時間的な遅延(待ち時間)を感じさせる可能性は少ない。
【0133】
なお、利用者が予約録画を設定している番組を記録するために光ディスク20aを記録再生部8にローディングし、消去対象番組のファイル管理情報221を削除する場合についての詳細は後述する。また、前述したように、番組を記録している間であっても、ディスクを高速に回転させることで、光ピックアップ9が信号を記録していない空き時間を作ることができるので、この時間を利用して、ファイル管理情報221を削除してもよい。
【0134】
(消去タイミングの第2例)
次に、消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20から消去するタイミングの別の例について図15を参照しつつ説明する。図15は、消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理の別の例を示すフローチャートである。
【0135】
ここでは、記録再生装置1の主電源7がOFFに設定された場合に、消去対象番組のファイル管理情報221を光ディスク20aから消去する例について説明する。
【0136】
主電源7がOFFに設定された状態とは、いわゆる待機状態であり、利用者により予約された記録(または再生)動作を除き、記録および再生動作が行われない状態である。換言すれば、主電源7がOFFの状態では、利用者が再生または記録の指示を入力しても記録および再生動作が行われない状態である。このような待機状態では、主電源7が完全にOFFになるわけではなく、主電源7がONの場合よりも消費電力が少なくなる。
【0137】
まず、利用者が主電源7をOFFにする指示を入力すると、コントローラ56は、主電源7をOFFにする(S31)。
【0138】
その後、コントローラ56は、消去対象に設定されている番組(消去対象番組)が少なくとも1つあるかどうかをディスク記録情報管理テーブル41を参照することにより判定する(S32)。
【0139】
消去対象番組が少なくとも1つある場合(S33にてYES)、コントローラ56は、当該消去対象番組のうちの1つに対応するファイル管理情報221を消去するために必要な時間t1と、タイマ6が示す現在の時刻から、予約リスト45に記録された次の録画予約または再生予約の開始時刻までの時間t2とを比較する(S34)。すなわち、コントローラ56は、予約リスト45に記録された次の録画(または再生)予約動作が開始されるまでに、ある消去対象番組のファイル管理情報221を消去できるかどうかを判定する。
【0140】
t1よりもt2の方が大きい場合(すなわち、次の録画(または再生)予約の開始時刻までに消去対象番組のファイル管理情報221を消去できる場合)には(S35にてYES)、コントローラ56は、光ピックアップ制御部58およびターンテーブル制御部59を介して、消去対象番組が記録されている光ディスク20を記録再生部8にローディングする(S36)。
【0141】
その後、コントローラ56は、入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58を介して、消去対象番組のファイル管理情報221を消去する(S37)。
【0142】
続いて、コントローラ56は、管理テーブル生成部53にディスク記録情報管理テーブル41の更新を命じる。
【0143】
当該命令を受け取ると、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41から消去対象番組に関する管理情報を削除する(S38)。
【0144】
その後、コントローラ56は、その他に消去対象番組があるかどうかを判定する(S33に戻る)。
【0145】
一方、t1よりもt2の方が小さい場合、すなわち、次の録画(または再生)予約の開始時刻までに消去対象番組のファイル管理情報221を消去できない場合には(S35にてNO)、コントローラ56は、予約リスト45が示す録画(または再生)予約が終了する時刻までファイル管理情報221の消去を延期し、録画(または再生)予約が終了後に(S39にてYES)、予約リスト45に記録された次の録画(または再生)予約動作が開始されるまでに、消去対象番組のファイル管理情報221を消去できるかどうかを判定する(S34に戻る)。
【0146】
一方、消去対象番組がない場合(S33にてNO)、コントローラ56は、待機状態を維持する。
【0147】
なお、上述の説明は、主電源7がOFFに設定された場合の説明であるが、主電源7がONの状態でも録画予約に従った録画動作または再生予約に従った再生動作が可能な構成にしてもよい。この場合には、主電源7がONの状態でも第2例として記載した処理を行うことができる。すなわち、記録再生装置1の主電源7がONであるかOFFであるかにかかわらず、コントローラ56は、予約リスト45に記録された次の録画(または再生)予約動作が開始されるまでに、ある消去対象番組のファイル管理情報221を消去できるかどうか(空き時間があるかどうか)を判定し、消去が可能である(空き時間がある)と判定した場合に当該消去対象番組のファイル管理情報221を消去してもよい。
【0148】
ここで、コントローラ56が空き時間があると判定し、消去対象番組のファイル管理情報221を消去する消去動作を開始したものの、主電源7がONの状態で利用者が動作指示(例えば、録画指示)を入力した場合または利用者が主電源7をOFFからONにした上で動作指示を入力した場合の動作について説明する。この場合には、コントローラ56は、消去動作を優先させて、消去動作が終了した後に動作指示に従った動作を行うか、消去動作を中止(または中断)して、動作指示に従った動作を優先させるかのどちらかを行えばよい。
【0149】
より具体的には、消去動作として、光ディスク20のローディング動作を行っている場合(メカニカルなローディング動作を行っている場合と、光ディスク20を記録再生部8に装着した後に光ディスク20の情報を読み取る動作を行っている場合とを含む)は、光ディスク20のローディング動作を中止し、利用者が指示した光ディスク20をローディングすればよい。
【0150】
消去動作として、消去対象情報の消去を行っている最中であった場合には、消去が完了してから、利用者が指示した光ディスク20をローディングすることが好ましい。その理由は、消去動作は完全に完了させないと、次回の光ディスク20の再生動作において読み取りエラーが発生するためである。
【0151】
消去動作として、消去対象情報の消去が完了した光ディスク20を記録再生部8から除去(取り外し)する途中の場合も、その除去が完了してから、利用者が指示した光ディスク20をローディングする。
【0152】
なお、利用者が主電源7をOFFからONにした場合に、コントローラ56は、主電源7をONにする動作を上記動作指示と見なして、上述のように消去動作を中断してもよい。
【0153】
(消去タイミングの第3例)
次に、消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20から消去する前に、消去対象番組が記録された光ディスク20を取り出す指示が入力された場合に、当該消去対象番組のファイル管理情報221を消去する処理の流れについて図16を参照しつつ説明する。図16は、消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理のさらに別の例を示すフローチャートである。
【0154】
まず、利用者が記録再生装置1に光ディスク20aを排出する指示を入力すると、その指示をコントローラ56が受信する(S41)。
【0155】
コントローラ56は、光ディスク20aに消去対象番組が記録されているかどうかをディスク記録情報管理テーブル41を参照することにより判定する(S42)。
【0156】
光ディスク20aに消去対象番組が記録されている場合(S43にてYES)、コントローラ56は、光ピックアップ制御部58およびターンテーブル制御部59を介して光ディスク20aを記録再生部8にローディングし(S44)、入出力信号処理部57および光ピックアップ制御部58を介して、光ディスク20aに記録された消去対象番組のファイル管理情報221を消去する(S45)。
【0157】
このとき、コントローラ56は、表示制御部54に、光ディスク20aの取り出しに時間を要している旨の表示を行うよう指示する。
【0158】
当該指示を受け取ると、表示制御部54は、光ディスク20aの取り出しに時間を要している旨のメッセージを表示装置24に表示させる(S46)。当該メッセージは、例えば、利用者に待機を促す旨のメッセージとして「しばらくお待ちください」という処理内容が利用者に分からないものでも、自装置の動作状態を示すメッセージとして「情報を消去中です」という処理内容が利用者に分かるものでもよい。
【0159】
ファイル管理情報221の消去が終了すると、コントローラ56は、管理テーブル生成部53にディスク記録情報管理テーブル41の更新を命じる。
【0160】
当該命令を受け取ると、管理テーブル生成部53は、ディスク記録情報管理テーブル41から消去対象番組に関する管理情報を削除する(S47)。
【0161】
その後、コントローラ56は、ターンテーブル制御部59を介して光ディスク20aを排出する(S48)。
【0162】
一方、光ディスク20aに消去対象番組が記録されていない場合(S43にてNO)、コントローラ56は、ターンテーブル制御部59を介して光ディスク20aを排出する(S48)。
【0163】
上記のように、消去対象番組が記録された光ディスク20が取り出される前に当該消去対象番組のファイル管理情報221を削除することにより、利用者が削除したつもりになっている番組が、他の再生装置で再生されてしまうことを防止できる。
【0164】
また、上記のように、光ディスク20aの排出指示が入力されてから、消去対象番組のファイル管理情報221の消去に関する動作を行っている間に、利用者に対してメッセージを表示することにより、通常の光ディスク20の排出動作よりも時間がかかっていることに対して、利用者がとまどう可能性を低減することができる。
【0165】
(消去タイミングの第4例)
消去対象となった番組のファイル管理情報221を光ディスク20から消去するタイミングのさらに別の例について説明する。
【0166】
コントローラ56は、消去対象となっている全ての番組のファイル管理情報221を消去する消去指示を利用者から取得した場合に、その時点で消去対象となっている全ての番組のファイル管理情報221を消去してもよい。
【0167】
複数の消去対象番組が複数の光ディスク20に記録されている場合には、コントローラ56は、消去対象番組が記録されている全ての光ディスク20を順番に記録再生部8に装着して当該消去対象番組のファイル管理情報221を消去する。
【0168】
消去対象となった番組の情報は、実際に消去されたかどうかにかかわらず番組リストから削除されているため、利用者は、どの番組が仮消去状態(消去対象となっているが実際には消去されていない状態)になっているのかを知ることはできない。それゆえ、上述の動作は、特定の番組を消去するための動作ではなく、仮消去状態になっている全ての番組を消去するための動作である。
【0169】
なお、仮消去状態の番組を全て消去する消去指示が入力されたものの、仮消去状態になっている番組はない場合には、記録再生装置1は、その旨を示すメッセージを表示装置24に表示するなどして、利用者にその旨を報知すればよい。
【0170】
また、仮消去状態になっている番組のリスト(仮消去番組リスト)を表示用リスト生成部52が生成し、表示制御部54が、当該仮消去番組リストを表示装置24に表示してもよい。この仮消去番組リスト(仮消去情報リスト)は、表示用リスト44に組み込まれてもよいし、表示用リスト44とは別に生成されてもよい。
【0171】
このように仮消去番組リストを表示する場合には、仮消去状態になっている番組のうち、特定の番組を消去する消去指示を利用者が入力することができる。それゆえ、上述の「消去対象情報が記録された光ディスク20が操作対象となる操作指示」には、消去対象となっている番組のうちの少なくとも一部の番組またはそのファイル管理情報221を消去するための消去指示も含まれる。
【0172】
(光ディスク収納部および交換機構の変更例)
光ディスク20を収納する収納部および記録再生部8の記録再生対象となる光ディスク20を交換する機構は、上述したターンテーブル12に限定されず、どのようなものであってもよい。
【0173】
図17は、光ディスク20を収納する収納部の変更例を示す図である。例えば、光ディスク20は、図17に示すように、複数のトレイ71を備えるカートリッジ70に収納されていてもよい。
【0174】
カートリッジ70の中に複数のトレイ71が、ガイドレール(不図示)上をスライドしてカートリッジ70の外に引き出し可能な状態で、積層されて収納されている。各トレイ71に対して個別にトレイNO.が付与されており、それぞれ一枚の光ディスク20が装着されている。利用者はカートリッジ70を記録再生装置1に装填することにより、複数の光ディスク20を一度に記録再生装置1に装着することが可能となる。
【0175】
カートリッジ70は、例えば、高さ65mm、幅133mm、奥行き161mmであり、100枚のトレイ71を収納できるものである。
【0176】
記録再生装置1は、トレイ71をカートリッジ70から引き出すためのクランプ(不図示)を備えており、トレイ71に設けられた開口部72にクランプを引っ掛けて、トレイ71を引き出す。引き出されたトレイ71は記録再生装置1内部のガイドレール(不図示)に保持された状態で、スライドし、光ピックアップ9の上方に移動される。そして、光ピックアップ9がスピンドルモータ10と一体的に上昇することで、光ディスク20はスピンドルモータ10に転載される。
【0177】
(光ディスク収納部および交換機構の別の変更例)
光ディスク20は、円環状のシリンダーに放射状に配置されていてもよい。上記シリンダーにはガイド溝があり、各光ディスク20はガイド溝により、シリンダーの底部に対して起立した状態で保持されている。各ガイド溝に対応してトレイNO.が付与されている。
【0178】
シリンダーが記録再生装置1の内部で、その円環の中心を回転軸として回転するように、当該シリンダーにギヤを介してモーターが取り付けられており、モーターが回転することにより、シリンダーが回転するようになっている。
【0179】
上記モーターにはエンコーダーが取り付けられており、エンコーダーからの出力パルスをカウントすることにより、シリンダーの基準ガイド溝が、記録再生装置1の内部においてどの回転角度位置にあるのかを検出することが可能である。つまり、全てのガイド溝(またはトレイNO.)の回転角度位置を検出することが可能である。
【0180】
記録再生装置1は、ある光ディスク20をローディングするために、当該光ディスク20が保持されているガイド溝(またはトレイNO.)の回転角度位置と、光ピックアップ9への装填角度位置との関係から、所定の角度、シリンダーを回転させる。記録再生装置1は、光ディスク20の回転角度位置が光ピックアップ9への装填角度位置と一致した時点で、シリンダーの回転を止め、光ディスク20を押し出すピンにより、光ディスク20を回転させて、シリンダーの中心部に備えられた光ピックアップユニット(記録再生部)に挿入する。光ピックアップユニットに挿入された光ディスク20は、ストッパにより回転移動が止められ、ガイドレールにより保持される。
【0181】
ガイドレールが光ピックアップおよびスピンドルモータの方向に移動することにより、光ディスク20はスピンドルモータに転載される。
【0182】
(その他の変更例)
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0183】
例えば、表示装置24を記録再生装置1に組み込んで、両者を一体として形成してもよい。
【0184】
また、上記消去タイミングの第1〜4例を適宜組み合わせてもよい。
【0185】
本発明の記録装置は、複数の半導体メモリを収納する収納部と、当該複数の半導体メモリのうちの一部の半導体メモリに対して通信可能に接続することにより当該半導体メモリが有する情報を書き換える記録手段と、当該記録手段の接続対象となる半導体メモリを切り替える切替部と、上記複数の半導体メモリのいずれかに記録されている少なくとも1つの情報である消去対象情報を消去する消去指示を取得する取得手段と、上記取得手段が取得した消去指示を格納する格納部と、上記取得手段が上記消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された半導体メモリが上記記録手段の接続対象となっていない場合に、上記時点より後の所定のタイミングで、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報または当該消去対象情報の管理情報を消去するために上記記録手段および上記切替部を制御する制御手段とを備えていてもよい。
【0186】
上記の構成によれば、記録装置に複数の半導体メモリを収納することができ、収納された複数の半導体メモリの一部に対して記録手段が通信可能に接続されることにより、接続された半導体メモリに対して情報の記録および消去が行われる。
【0187】
切替部は、記録手段の接続対象となる半導体メモリを切り替えるが、この動作には時間がかかる可能性がある。しかし、制御手段は、消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された半導体メモリが記録手段の接続対象となっていない場合に、上記時点より後の所定のタイミングで、消去指示が示す消去対象情報または当該消去対象情報の管理情報を消去するために記録手段および切替部を制御する。
【0188】
それゆえ、消去指示が入力された時点で消去対象情報を消去する場合よりも、消去指示を出した利用者の待ち時間を短縮することができる。
【0189】
なお、上記記録手段および制御手段は、補助記憶部4に格納された制御プログラムをCPUが実行することによって実現されればよい。また、切替部は、複数の半導体メモリと記録手段との間に配置された接続回路を切り替えるものであってもよいし、半導体メモリそのものを移動させて、記録手段との接続を切り替えるものであってもよい。
【0190】
また、上述した記録再生装置1の各ブロック、特にコントローラ56、管理テーブル生成部53、表示用リスト生成部52は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
【0191】
すなわち、記録再生装置1は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである記録再生装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記記録再生装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0192】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
【0193】
また、記録再生装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR(high data rate)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【0194】
なお、本発明は、以下のようにも表現できる。
【0195】
すなわち、本発明の記録再生装置は、複数の記録媒体を収納、ならびに、取出し可能であり、収納可能な最大の記録媒体の数よりも少ない、記録媒体を着脱可能な記録部を備え、前記記録媒体が記録部に装着されることにより、前記記録媒体への記録、および、再生が可能となる記録再生装置であって、記録装置には記録媒体に記録されている情報に対する再生許可、あるいは、再生非許可の情報を記録する補助記録媒体が備えられており、使用者が、記録媒体に記録されている情報の消去指示を記録再生装置に与えた際、記録再生装置は、消去指示された情報を再生非許可として補助記録媒体に記録し、以後、再生できない情報として該情報を取扱うことを特徴としている。
【0196】
また、上記記録再生装置に、記録再生装置に収納されている記録媒体に記録されている情報の一覧を表示させる表示装置が接続されており、前記表示装置に、記録媒体に記録されている情報の一覧が表示されており、使用者が、記録媒体に記録されている情報の消去指示を記録再生装置に与えた際、記録再生装置は、消去指示された情報を再生非許可として補助記録媒体に記録するとともに、前記情報の一覧から、消去指示された情報に対応する情報を消去することが好ましい。
【0197】
また、上記記録再生装置は、記録媒体への記録、あるいは、再生指示がない空き時間に、消去指示された情報が記録されている記録媒体に記録されている情報、あるいは、記録媒体に記録されている情報の管理情報を消去するとともに、補助記録媒体に記録されている、記録媒体に記録されている情報から、該当する情報を消去することが好ましい。
【0198】
また、上記記録再生装置には主電源(主電源スイッチ)が備えられ、主電源(主電源スイッチ)がOFFの時には、使用者によりあらかじめ予約された記録、あるいは、再生を除く、記録、あるいは、再生がなされない設定であるとすると、主電源(主電源スイッチ)がOFFの時に、使用者が消去指示を与えた記録媒体を、記録部に装着し、記録媒体に記録されている情報、あるいは、記録媒体に記録されている情報の管理情報を消去し、補助記録媒体に記録されている、記録媒体に記録されている情報から、該当する情報を消去することが好ましい。
【0199】
また、記録再生装置の補助記録媒体には、記録媒体に記録されている情報と、該情報が記録されている記録媒体の対応を示す情報が記録されており、消去指示された情報が記録されている記録媒体を記録再生装置の外に取り出す指示がなされた時に、記録媒体を記録部に装着し、記録媒体に記録されている情報、あるいは、記録媒体に記録されている情報の管理情報を消去し、補助記録媒体に記録されている、記録媒体に記録されている情報から、該当する情報を消去した後に、記録媒体を記録再生装置の外に排出することが好ましい。
【0200】
また、上記記録再生装置は、消去指示された情報が記録されている記録媒体を記録再生装置の外に取り出す指示がなされた時に、記録媒体を記録部に装着し、記録媒体に記録されている情報、あるいは、記録媒体に記録されている情報の管理情報を消去し、補助記録媒体に記録されている、記録媒体に記録されている情報から、該当する情報を消去する際、記録媒体の排出に時間を要していることを示唆するメッセージを表示することが好ましい。
【0201】
また、上記記録再生装置の補助記録媒体には、記録媒体に記録されている情報と、該情報が記録されている記録媒体の対応を示す情報が記録されており、消去指示された情報が記録されている記録媒体に対して、再生、あるいは、記録の指示がなされ、記録部に記録媒体が装着された前記再生、あるいは、記録の前後に、記録媒体に記録されている情報、あるいは、記録媒体に記録されている情報の管理情報を消去するとともに、補助記録媒体に記録されている、記録媒体に記録されている情報から、該当する情報を消去することが好ましい。
【産業上の利用可能性】
【0202】
本発明は、収納された複数の記録媒体に記録された情報の消去を効率良く行うことができるため、複数のディスクを着脱可能に収納できるオートチェンジャ型レコーダーに適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0203】
【図1】本発明の一実施の形態に係る記録再生装置の構成を示す概略図である。
【図2】上記記録再生装置が備えるターンテーブルの一部のトレイが記録再生装置の筐体から突出している状態を示す概略図である。
【図3】上記記録再生装置が備えるターンテーブルの全体が記録再生装置の筐体内に収納されている状態を示す概略図である。
【図4】上記記録再生装置が備えるターンテーブルのトレイにセッティングされた光ディスクが、記録再生対象になっている状態を示す概略図である。
【図5】(a)〜(c)は、上記記録再生装置におけるローディング動作を説明するための概略図である。
【図6】上記記録再生装置において記録再生の対象となる光ディスクのデータ構造を示す概略図である。
【図7】(a)はディスク情報管理テーブルの一例を示す図であり、(b)はディスク記録情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図8】上記記録再生装置に通信可能に接続された表示装置に表示された番組リストの一例を示す概略図である。
【図9】上記記録再生装置における処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【図10】上記表示装置に表示された、消去対象番組を選択する画面の一例を示す図である。
【図11】(a)は記録残容量が更新されたディスク情報管理テーブルの一例を示す図であり、(b)は消去対象設定情報が記録されたディスク記録情報管理テーブルの一例を示す図である。
【図12】更新された番組リストの一例を示す概略図である。
【図13】(a)は記録残容量が更新されたディスク情報管理テーブルを示す図であり、(b)は消去対象情報の管理情報が削除されたディスク記録情報管理テーブルを示す図である。
【図14】消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理の別の例を示すフローチャートである。
【図16】消去対象情報のファイル管理情報を消去する処理のさらに別の例を示すフローチャートである。
【図17】光ディスクを収納する収納部の変更例を示す図である。
【符号の説明】
【0204】
1 記録再生装置(記録装置)
4 補助記憶部(格納部)
7 主電源
8 記録再生部(記録部、再生部)
9 光ピックアップ(記録部、再生部)
11 位置調節部(変更部)
12 ターンテーブル(収納部)
13 ターンテーブル移動部(変更部)
20 光ディスク(記録媒体)
24 表示装置
44 表示用リスト
54 表示制御部(表示制御手段)
55 受信信号解析部(取得手段)
56 コントローラ(制御手段)
221 ファイル管理情報(管理情報)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、
上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、
上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置であって、
上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得手段と、
上記取得手段が取得した消去指示を格納する格納部と、
上記取得手段が上記消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、
上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御手段とを備えることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
上記複数の記録媒体に記録されている情報の一覧を自装置に通信可能に接続された表示装置に表示するための表示用リストを生成する表示用リスト生成手段と、
上記表示用リスト生成手段が生成した表示用リストを上記表示装置に表示する表示制御手段とをさらに備え、
上記制御手段によって、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、当該消去対象情報の上記管理情報が消去される前に、上記表示用リスト生成手段は、上記取得手段が取得した消去指示が示す消去対象情報に関する情報を上記表示用リストから削除することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体に情報を上記記録部によって記録する指示であること特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
【請求項4】
上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を再生する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体の上記情報を再生する再生部をさらに備え、
上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体に記録された情報を上記再生部によって再生する指示であること特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
【請求項5】
上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体を自装置から排出する指示であることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
【請求項6】
上記制御手段が、上記記録部を介して上記消去対象情報または上記管理情報を消去する間、自装置の動作状態を示すメッセージまたは利用者に待機を促す旨のメッセージを、自装置に備えられた表示部または自装置に接続された表示装置もしくはその両方に表示する表示制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の記録装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、
上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、
上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置の制御方法であって、
上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得工程と、
上記取得工程において取得された消去指示を格納部に格納する格納工程と、
上記取得工程において上記消去指示が取得された時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、
上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御工程とを含むことを特徴とする制御方法。
【請求項1】
複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、
上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、
上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置であって、
上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得手段と、
上記取得手段が取得した消去指示を格納する格納部と、
上記取得手段が上記消去指示を取得した時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、
上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御手段とを備えることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
上記複数の記録媒体に記録されている情報の一覧を自装置に通信可能に接続された表示装置に表示するための表示用リストを生成する表示用リスト生成手段と、
上記表示用リスト生成手段が生成した表示用リストを上記表示装置に表示する表示制御手段とをさらに備え、
上記制御手段によって、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、当該消去対象情報の上記管理情報が消去される前に、上記表示用リスト生成手段は、上記取得手段が取得した消去指示が示す消去対象情報に関する情報を上記表示用リストから削除することを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体に情報を上記記録部によって記録する指示であること特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
【請求項4】
上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を再生する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体の上記情報を再生する再生部をさらに備え、
上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体に記録された情報を上記再生部によって再生する指示であること特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
【請求項5】
上記操作指示は、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体を自装置から排出する指示であることを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
【請求項6】
上記制御手段が、上記記録部を介して上記消去対象情報または上記管理情報を消去する間、自装置の動作状態を示すメッセージまたは利用者に待機を促す旨のメッセージを、自装置に備えられた表示部または自装置に接続された表示装置もしくはその両方に表示する表示制御手段をさらに備えることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項に記載の記録装置を動作させるための制御プログラムであって、コンピュータを上記各手段として機能させるための制御プログラム。
【請求項8】
請求項7に記載の制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
複数の記録媒体を着脱可能に収納する収納部と、
上記収納部に収納された複数の記録媒体の一部である、情報を記録する対象となる対象記録媒体を装着し、当該対象記録媒体に上記情報を記録する記録部と、
上記対象記録媒体を切り替える変更部とを備える記録装置の制御方法であって、
上記複数の記録媒体のいずれかに記録されている少なくとも1つの情報を、消去対象情報として消去する消去指示を取得する取得工程と、
上記取得工程において取得された消去指示を格納部に格納する格納工程と、
上記取得工程において上記消去指示が取得された時点で、当該消去指示が示す消去対象情報が記録された記録媒体が、上記記録部に装着されていない場合に、
上記消去対象情報が記録された記録媒体が操作対象となる操作指示または自装置が待機状態となるように主電源をオフにする指示が取得されたことを契機として、上記格納部に格納された消去指示が示す消去対象情報、または、上記記録媒体における当該消去対象情報の記録位置を示す管理情報を消去するよう上記記録部および上記変更部を制御する制御工程とを含むことを特徴とする制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【公開番号】特開2010−152990(P2010−152990A)
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−330864(P2008−330864)
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月8日(2010.7.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月25日(2008.12.25)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】
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