記録装置および方法、並びにプログラム
【課題】録画予約済の番組の放送時刻変更等に対応して、録画予約されている時刻を変更する。
【解決手段】 例えば、毎週月曜日の21時から22時まで放送されるドラマXが最終回であったりする場合、放送時刻等が変更されることがある。このような放送時刻の変更等は、放送日まで日数に余裕がある場合、その時点のEPGデータに反映されていないことがある。そして、放送日が近くなるほどより正確にEPGデータに反映されることとなる。録画予約番組追尾処理では、録画予約番組の情報がEPGデータに正確に反映されていると思われる、録画予約番組放送日の直前(例えば1日前)になったとき、録画予約に設定されている放送開始時刻等と、最新のEPGデータに記載されている放送開始時刻等とを比較し、その比較結果に基づいて録画予約を変更する。本発明はビデオレコーダに適用できる。
【解決手段】 例えば、毎週月曜日の21時から22時まで放送されるドラマXが最終回であったりする場合、放送時刻等が変更されることがある。このような放送時刻の変更等は、放送日まで日数に余裕がある場合、その時点のEPGデータに反映されていないことがある。そして、放送日が近くなるほどより正確にEPGデータに反映されることとなる。録画予約番組追尾処理では、録画予約番組の情報がEPGデータに正確に反映されていると思われる、録画予約番組放送日の直前(例えば1日前)になったとき、録画予約に設定されている放送開始時刻等と、最新のEPGデータに記載されている放送開始時刻等とを比較し、その比較結果に基づいて録画予約を変更する。本発明はビデオレコーダに適用できる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置および方法、並びにプログラムに関し、例えば、録画予約済であるテレビジョン番組の放送時刻変更等を検出し、検出結果に基づいて録画予約を変更するようにした記録装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン番組を録画する装置においては、放送信号等から取得した電子番組表データ(EPG(Electronic Program Guide)データ)を利用して録画予約が設定可能なものが多数存在する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−7757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、テレビジョン番組は1週間周期で編成されており、例えば、ある週の月曜日夜9時に放送されたドラマは、次週の月曜日の夜9時に次回の内容が放送される。したがって、従来の録画装置でも、例えば、毎週月曜日の21:00から22:00まで8チャンネルを録画する等の録画予約を行うことが可能である。
【0005】
しかしながら、例えばドラマ番組の最終回などでは、その放送開始時刻が今までの回よりも早められたり、番組長が延長されたりすることがしばしば行われるので、このようなテレビジョン番組の放送開始時刻や番組長の変更が行われたときに、上述したような録画予約(毎週月曜日の21:00から22:00まで8チャンネルを録画する)をそのまま実行してしまうと、番組の先頭部分や終了部分が録画されていないという事態を引き起こしてしまう課題があった。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、録画予約済の番組の放送時刻変更等に対応して、録画予約されている時刻を変更できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の記録装置は、放送番組の電子番組表データを取得する取得手段と、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出手段と、検出手段によって検出されたタイトルと取得手段によって取得された電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出手段と、算出手段によって算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させる変更手段とを含むことを特徴とする。
【0008】
前記算出手段は、検出手段によって検出されたタイトルと取得手段によって取得された番組表情報に示された放送番組のタイトルとのLCSに基づき、類似度を算出するようにすることができる。
【0009】
前記算出手段は、検出手段によって検出されたタイトルと取得手段によって取得された番組表情報に示された放送番組のタイトルとのLCS長の2乗和を、類似度として算出するようにすることができる。
【0010】
前記算出手段は、検出手段によって検出されたタイトルと取得手段によって取得された番組表情報に示された放送番組のタイトルから所定の文字を除去、または他の文字に変換する前処理を施した後、類似度を算出するようにすることができる。
【0011】
前記変更手段は、録画予約データが示す放送番組と電子番組表データに記載されている放送番組の放送開始時刻の差または番組長の差の少なくとも一方にも基づいて、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させるようにすることができる。
【0012】
前記検出手段は、録画済の放送番組のタイトルも検出するようにすることができる。
【0013】
本発明の記録装置は、算出手段によって算出された類似度に基づき、録画済の放送番組に関連する放送番組を選出する選出手段と、選出手段によって選出された放送番組の録画予約を示す録画予約データを生成する生成手段とをさらに含むことができる。
【0014】
前記選出手段は、録画済の放送番組と電子番組表データに記載されている放送番組の放送日の差、放送開始時刻の差、または番組長の差の少なくとも1つにも基づいて、録画済の放送番組に関連する放送番組を選出するようにすることができる。
【0015】
本発明の記録方法は、放送番組の電子番組表データを取得する取得ステップと、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出ステップと、検出ステップの処理で検出されたタイトルと取得ステップの処理で取得された電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出ステップと、算出ステップの処理で算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させる変更ステップとを含むことを特徴とする。
【0016】
本発明のプログラムは、放送番組の電子番組表データを取得する取得ステップと、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出ステップと、検出ステップの処理で検出されたタイトルと取得ステップの処理で取得された電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出ステップと、算出ステップの処理で算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させる変更ステップとを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0017】
本発明においては、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルが検出され、電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度が算出される。そして、算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データが変更される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、放送番組のコンテンツを予約録画することが可能となる。また、本発明によれば、録画予約済の番組の放送時刻変更等に対応して、録画予約されている時刻を変更することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0020】
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加されたりする発明の存在を否定するものではない。
【0021】
請求項1に記載の記録装置(例えば、図1のビデオレコーダ1)は、放送番組の電子番組表データ(例えば、EPGデータ)を取得する取得手段(例えば、図2のEPGデータ保持部36)と、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出手段(例えば、図2のタイトル取得部35)と、検出手段によって検出されたタイトルと取得手段によって取得された電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出手段(例えば、図2のタイトル類似度算出部37)と、算出手段によって算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させる変更手段(例えば、図2の録画予約変更部38)とを含む。
【0022】
請求項7に記載の記録装置は、算出手段によって算出された類似度に基づき、録画済の放送番組に関連する放送番組を選出する選出手段(例えば、図2の録画候補選出部39)と、選出手段によって選出された放送番組の録画予約を示す録画予約データを生成する生成手段(例えば、図2の録画予約設定部31)とをさらに含む。
【0023】
請求項9に記載の記録方法は、放送番組の電子番組表データを取得する取得ステップ(例えば、図9のステップS11)と、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出ステップ(例えば、図8のステップS1)と、検出ステップの処理で検出されたタイトルと取得ステップの処理で取得された電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出ステップ(例えば、図9のステップS15)と、算出ステップの処理で算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させる変更ステップ(例えば、図9のステップS20)とを含む。
【0024】
なお、本発明のプログラムの請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係は、上述した本発明の記録方法のものと同様であるので、その記載は省略する。
【0025】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施の形態であるビデオレコーダの構成例を示している。このビデオレコーダ1は、設定された録画予約に従ってテレビジョン番組を受信して録画する。また、ユーザの操作に対応して録画したテレビジョン番組を再生し、その結果得られる映像信号および音声信号をテレビジョン受像機等(不図示)に出力する。さらに、録画予約済番組の放送時刻の変更を検出し、その検出結果に基づいて録画予約を変更する処理(以下、録画予約番組追尾処理と記述する)を実行したり、録画済番組の次回の放送を検出し、その検知結果に基づいて録画予約を設定する処理(以下、次回予約処理と記述する)を実行したりする。
【0027】
ビデオレコーダ1において、アナログチューナ11は、アナログの放送信号(例えば、地上アナログ放送信号、BSアナログ放送信号等)を受信し、その結果得られるテレビジョン番組の映像信号および音声信号をアナログ・ディジタル変換部(A/D)12に出力する。また、アナログチューナ11は、アナログの放送信号に含まれるEPGデータを受信し、バス16を介して制御部22に出力する。アナログ・ディジタル変換部12は、アナログチューナ11から入力された映像信号および音声信号を、ディジタル信号に変換してCODEC14に出力する。
【0028】
ディジタルチューナ13は、ディジタルの放送信号(例えば、地上ディジタル放送信号、BSディジタル放送信号、CSディジタル放送信号等)を受信し、その結果得られるテレビジョン番組の映像および音声を再生可能な符号化データをCODEC14、またはバス16を介して記憶部17に出力する。また、ディジタルチューナ13は、ディジタルの放送信号に含まれるEPGデータを受信し、バス16を介して制御部22に出力する。
【0029】
CODEC14は、録画時において、アナログ・ディジタル変換部12から入力されるディジタルの映像信号および音声信号を、MPEG2方式等に従って符号化し、その結果得られる符号化データを、バス16を介して記憶部17に出力する。また、CODEC14は、再生時において、記憶部17から読み出され、バス16を介して入力される符号化データをデコードし、その結果得られた映像信号および音声信号を信号処理部15に出力する。なお、CODEC14は、アナログ・ディジタル変換部12から入力されるディジタルの映像信号および音声信号をそのまま信号処理部15に出力したり、ディジタルチューナ13から入力される符号化データをデコードし、その結果得られた映像信号および音声信号を信号処理部15に出力したりすることも可能である。
【0030】
信号処理部15は、CODEC14から入力される映像信号および音声信号に、所定の信号処理を施してテレビジョン受像機等のモニタに出力する。また、信号処理部15は、設定画面生成部18から入力される設定画面の映像信号に所定の信号処理を施し、テレビジョン受像機等に出力する。記憶部17は、例えばハードディスクやDVD等の記録媒体に対してデータを記録し、また読み出すドライブから成り、CODEC14からバス16を介して入力される符号化データを記憶する。また、記憶した符号化データを読み出し、バス16を介してCODEC14に出力する。設定画面生成部18は、電子番組表等の録画予約を設定するための設定画面の映像信号を生成し、バス16を介して信号処理部15に出力する。
【0031】
通信部19は、インタネット等のネットワーク(不図示)を介して所定のサーバに接続し、EPGデータを取得する。操作入力部20は、例えばリモートコントローラや本体に設けられたボタン等から成り、ユーザからの操作に対応して操作信号を発生し、バス16を介して制御部22に出力する。制御部22は、記録媒体21に記録されている制御用プログラムに従い、操作入力部20からバス16を介して入力される操作信号に対応して、ビデオレコーダ1の各部を制御する。なお、制御部22には、アナログチューナ11またはディジタルチューナ13によって受信されたEPGデータ、あるいは通信部19によって取得されたEPGデータが保持されている。
【0032】
図2は、制御部22の詳細な構成例を示している。録画予約設定部31は、例えば、EPGデータに基づいて表示される電子番組表を用いたユーザの操作に対応する操作信号に従い、テレビジョン番組の録画予約に関する録画予約データを生成して録画予約データ保持部32に出力する。なお、録画予約データには、録画する番組の放送チャンネル、放送日、放送開始時刻、放送終了時刻、番組長、番組タイトル等が含まれている。録画予約データに含まれる番組タイトルは、EPGデータから抽出したり、ユーザによって入力されたりしたものである。録画予約データに含まれる番組タイトルは、ユーザが編集可能である。なお、ユーザが番組タイトルを編集した場合、編集前の番組タイトルも保持されている。また、例えば、ユーザが放送チャンネルと放送開始時時刻と録画時間だけを入力して録画予約を設定したりした場合においては、当該録画予約に対応する番組タイトルが取得済のEPGデータから検出されて、録画予約データに追加される。
【0033】
ところで、EPGデータに記述されている番組タイトルは、必ずしも番組の正式な名称であるわけではなく、略称であったり、適宜短縮されたものであったりすることが多い。また、同一の番組であっても、ある時には正式名称で記載され、またある時には第1の略称で記載され、またあるときには第2の略称で記載される等、EPGデータが更新される毎に番組タイトルが変更されていることがある。
【0034】
録画予約設定部31は、録画予約変更部38からの要求に基づき、録画予約データ保持部32に保持されている録画予約データを変更する。さらに、録画予約設定部31は、録画候補選出部39からの要求にも従い、録画予約データを生成して録画予約データ保持部32に出力する。
【0035】
録画予約データ保持部32は、録画予約設定部31によって生成された録画予約データを保持する。録画制御部33は、録画予約データ保持部32に保持されている録画予約データに従ってテレビジョン番組の録画が実行されるように、ビデオレコーダ1の各部を制御する。また、録画制御部33は、録画が終了したときに、録画済みのテレビジョン番組に関する録画済データを生成して録画済データ保持部34に出力する。録画済データには、録画予約データと同様に、録画された番組の放送チャンネル、放送日、放送開始時刻、放送終了時刻、番組長、番組タイトル等が含まれている。録画済データ保持部34は、録画制御部33によって生成された録画済データを保持する。
【0036】
タイトル取得部35は、後述する録画予約番組追尾処理においては録画予約データから、次回予約処理においては録画済データから番組タイトルを抽出して、タイトル類似度算出部37に出力する。EPGデータ保持部36は、放送信号やネットワークを介して取得された最新のEPGデータを保持しており、タイトル類似度算出部37からの要求に対応して、テレビジョン番組の番組データ(番組タイトル、放送チャンネル、放送開始時刻、放送終了時刻、番組長等)を供給する。
【0037】
タイトル類似度算出部37は、最新のEPGデータから録画予約済番組に関する最新の情報(正確な放送時刻等)を取得したり、録画済番組の次回の情報(放送時刻等)を取得したりするための、タイトル取得部35によって取得された録画予約済番組または録画済番組の番組タイトルと、EPGデータ保持部36から供給される、所定の条件(後述)を満たす番組の番組タイトルとの類似度を算出して、その算出結果を番組データと共に録画予約変更部38および録画広報選出部39に出力する。
【0038】
録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力される類似度と番組データに基づき、録画予約済番組の放送時刻の変更を検出し、検出結果に基づいて録画予約設定部31に対して録画予約の変更を要求する。録画広報選出部39は、タイトル類似度算出部37から入力される類似度と番組データに基づき、録画済番組の次回の放送を選出し、選出された次回の放送の録画予約を録画予約設定部31に対して要求する。なお、単に選出結果をユーザに対して提示するだけであってもよい。統制部40は、録画予約設定部31乃至録画法補選出部39を統括する。
【0039】
次に、タイトル類似度算出部37における、タイトル取得部35によって抽出された番組タイトルと、EPGデータから取得される番組タイトルとの類似度の算出について説明する。当該類似度は、2つの番組タイトルのLCS(Longest Common Subsequence)の長さに基づき、LCS長が長いものほど類似度が高くなるように算出される。LCSとは、2つの番組タイトル間で1文字以上の文字列が同じ順序で出現した共通部分列をさす。
【0040】
例えば、図3Aに示される番組タイトル「ABB」と図3Bに示される番組タイトル「AAB」とのLCS長を算出する場合、2つのタイトルを対応付けるパターンは図示するように4通り存在する。左側の第1のパターンでは、共通部分列Aと共通部分列Bが存在すると見なして、LCS長は2(=1+1)となる。その右隣の第2のパターンでも、共通部分列Aと共通部分列Bが存在すると見なして、LCS長は2(=1+1)となる。その右隣の第3のパターンでは、共通部分列ABが存在するとみなして、LCS長は2となる。その右隣の第4のパターンでは、共通部分列Aと共通部分列Bが存在すると見なして、LCS長は2(=1+1)となる。
【0041】
このように、2つの番組タイトルの共通部分列を対応付けるパターンは複数存在することがあるが、そのLCS長は一意に定まることが知られている。ただし、2つの番組タイトルの類似度にLCS長をそのまま用いてしまうと以下のような問題が生ずる。
【0042】
例えば、図4に示すように、異なる番組をそれぞれ指す番組タイトル「コスメの魔術」と「今夜スタート土の器」の共通部分列は「ス」と「の」であるので、LCS長は2(=1+1)となる。また例えば、図5に示すように、同一番組のタイトルである「水色定期便」と「水色」の共通部分列は「水色」であるので、LCS長は2となる。
【0043】
図4と図5を比較して明らかなように、2つの番組タイトルの共通部分列が短く、特にLCS長が2程度となる場合、2つの番組が異なる場合(図4の場合)もあるし、同一番組である場合もある。このことは、即ち、2つの番組タイトルが同一の番組のものであるか否かの判定基準である類似度にLCS長を採用してしまうと、2つの番組タイトルの共通部分列が短くLCS長が2程度となる場合、2つの番組タイトルが同一の番組のものであるか否かの判断ができなくなってしまうという問題がある。
【0044】
そこで、本発明においては、共通部分列が長いほど類似度が大きくなるように、類似度として共通部分列の長さの2乗和を採用することにする。以下、類似度を類似度LCS_sqとも記述する。この算出方法によれば、図4に示された、異なる番組をそれぞれ示す番組タイトル「スズメ蜂の巣」と「今夜スタート 青の空」の共通部分列は「ス」と「の」であるので、類似度LCS_sqは2(=12+12)となる。また、図5に示された同一番組のタイトルである「水色天国」と「水色」の共通部分列は「水色」であるので、類似度LCS_sqは4(=22)となる。このように、本発明に採用する類似度LCS_sqの算出方法によれば、例えば、図4の場合と図5の場合のように、LCS長が同じ値であっても、両者を差別化することができる。
【0045】
ただし、単に、類似度として共通部分列の長さの2乗和を採用してしまうと、番組タイトル中のどこを共通部分列と見なすかによって類似度の値が変換してしまうので、類似度が一意に定まるように、番組タイトルの先頭側の共通部分列が最長となるパターンを採用し、類似度LCS_sqを算出することにする。
【0046】
例えば、図6に示すように同一番組を示すタイトル「中山正広の水曜スポーツ天国」とタイトル「中山正広のスポてん」では、共通部分列が「中山正広の」と「スポ」であるので、類似度LCS_sqは29(=52+22)となる。
【0047】
なお、2つの番組タイトルの共通部分列の組み合わせの全てのパターンについて、共通部分列の長さの2乗和を算出し、その最大値を当該2つの番組タイトルの類似度LCS_sqとするようにしてもよい。ただし、このようにした場合、演算量は大幅に増加するが、それに見合うほど同一の番組の検出精度は向上しないものと考えられる。
【0048】
次に、録画予約番組追尾処理について説明する。図7は、録画予約番組追尾処理の概要を示している。例えば、毎週月曜日の21時から22時まで放送されるドラマXを録画予約していたとする。しかしながら、例えば、ドラマXの次回放送が最終回であったりする場合、放送開始時刻が早められたり、番組長が延長されたりすることがある。このような放送時刻の変更等は、放送日までの日数に余裕がある場合、その時点のEPGデータに反映されていないことがある。そして、放送日が近くなるほどより正確にEPGデータに反映されているはずである。
【0049】
そこで、録画予約番組追尾処理では、録画予約番組の情報がEPGデータに正確に反映されていると思われる、録画予約番組放送日の直前(例えば1日前)になったとき、録画予約に設定されている放送開始時刻等と、最新のEPGデータに記載されている放送開始時刻等とを比較し、その比較結果に基づいて録画予約を変更するようにしている。
【0050】
録画予約番組追尾処理についてより詳細に、図8乃至図11のフローチャートを参照して説明する。この録画予約番組追尾処理は、毎日、所定のタイミング(例えば、最新のEPGデータが定期的に取得された直後のタイミング)に、録画予約データ保持部32に保持されている録画予約データのうち、放送時刻までの時間が迫っているもの(例えば、放送時刻までの時間が24時間以内のもの)が1つずつ、統制部40によって処理対象に指定されて開始される。
【0051】
ステップS1において、タイトル取得部35は、統制部40によって処理対象に指定されていた録画予約データを録画予約データ保持部32から読み出して、そこに記載されている番組タイトルを取得する。
【0052】
ステップS2において、タイトル取得部35は、ステップS1の処理で取得した番組タイトルが、当該録画予約データが生成された後、ユーザによって編集されているか否かを判定する。だだし、ユーザによって番組タイトルが編集されている場合、編集前の番組タイトルも保存されているものとする。ユーザによって番組タイトルが編集されていると判定された場合、処理はステップS3に進む。ステップS3において、タイトル取得部35は、ユーザによる編集前の番組タイトルに所定のマーク(例えば”◇”)が含まれているか否かを判定する。ユーザによる編集前の番組タイトルに所定のマークが含まれていると判定された場合、処理はステップS4に進み、モード1の処理が行われる。反対に、ユーザによる編集前の番組タイトルに所定のマークが含まれていないと判定された場合、処理はステップS5に進み、モード2の処理が行われる。
【0053】
なお、所定のマークとは、EPGデータにおいて当該番組タイトルが2つの番組を統合したものであることを示すものである。例えば、番組のタイトル(例えば、AAAAA)に番組長の比較的短い番組のタイトル(例えば、BBB)が統合されて、番組タイトル”AAAAA◇BBB”として記載されている場合である。この場合、当該2つの番組が一括して録画予約される。そして、この2つの番組の放送日間近のEPGデータには、それぞれ独立した番組タイトル”AAAAA”、”BBB”として記載されている可能性がある。
【0054】
録画予約時のEPGデータに記載されていた番組タイトル”AAAAA◇BBB”がユーザによって編集されているということは、現在の録画予約データに記載されている番組タイトルが、例えば”AAAAA”または”BBB”に編集されている可能性がある。このことは、即ち、ユーザは一括して録画予約されている2つの番組のうち、一方だけの録画予約を要望としていると考えられる。そこで、モード1の処理では、ユーザのこのような要望がモード2の処理よりも実現される易くなるように各処理の順序が定められている。
【0055】
ステップS4におけるモード1の処理について、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0056】
ステップS11において、タイトル類似度算出部37は、EPGデータ保持部36から、処理対象の録画予約データに記載されている放送日、チャンネルがそれぞれ同じであって、録画予約データに記載されている放送開始時刻(録画開始時刻)の所定の時間(例えば、1時間)前から、録画予約データに記載されている放送終了時刻(録画終了時刻)の所定の時間(例えば、1時間)後までの範囲に放送される全ての番組の番組データを取得する。
【0057】
ステップS12において、統制部40は、ステップS11の処理で取得された全ての番組データに注目したか否かを判定する。全ての番組データに注目していないと判定された場合、処理はステップS13に進む。ステップS13において、統制部40は、ステップS11の処理で取得された全ての番組データのうち、未注目の1つの番組データに注目する。
【0058】
ステップS14において、タイトル類似度算出部37は、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルにタイトル前処理を施す。なお、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルに対して既にタイトル前処理が施されている場合にはこれを省略する。
【0059】
ここで、タイトル前処理とは、外字の除去、特殊文字の除去、特殊外字の変換、およびサブタイトルの除去からなる。
【0060】
外字の除去では、番組タイトルから、EPGデータが更新される毎に変更されたり省略されたりしやすく、番組を特定する上で意味の薄い文字、例えば、”新”、”終”などを除去する。
【0061】
特殊文字の除去では、番組を特定する上で意味の薄い特殊文字、例えば、”!”、”1”などを除去する。
【0062】
特殊外字の変換では、番組を特定する上で意味のある特殊外字、例えば、”[映]”を、それぞれ、外字ではない通常の文字”映”に変換する。
【0063】
サブタイトルの除去では、例えば、番組タイトル”金曜日サスペンス「温泉殺人事件」”のうち、”「温泉殺人事件」”のように、放送回ごとに異なる可能性が高いサブタイトルを除去する。
【0064】
ステップS15において、タイトル類似度算出部37は、タイトル前処理が施された、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルとの類似度LCS_sq(共通部分列の長さの2乗和)を算出する。
【0065】
ステップS16において、タイトル類似度算出部37は、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH1(例えば4)以上であるか否かを判定する。算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH1以上ではないと判定された場合、ステップS12に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0066】
ステップS16において、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH1以上であると判定された場合、処理はステップS17に進む。ステップS17において、タイトル類似度算出部37は、算出した類似度LCS_sqを注目されている番組データとともに録画予約変更部38に出力する。録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された番組データが、上位2傑(処理対象の録画予約データが示す番組と同一の番組を示すものである可能性が最上位の番組データTMP1と第2位の番組データTMP2)よりも、上位2傑に適しているか否かを判定し、上位2傑に適していると判定した場合、タイトル類似度算出部37から入力される番組データにより上位2傑の一方を更新する。反対に、上位2傑に適していないと判定された場合、タイトル類似度算出部37から入力される番組データは破棄される。
【0067】
ステップS17の上位2傑選択処理について、図10のフローチャートを参照して詳述する。
【0068】
ステップS31において、録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqと、現在の最上位として保持されている番組データTMP1の類似度LCS_sqとを比較する。タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位として保持されている番組データTMP1の類似度LCS_sqよりも大きいと判定された場合、処理はステップS34に進む。
【0069】
ステップS34において、録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データを新たに最上位の番組データTMP1にし、現在の最上位として保持されている番組データを2番目の番組データTMP2に降格して、この上位2傑選択処理を終了する。
【0070】
ステップS31において、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位として保持されている番組データTMP1の類似度LCS_sqと等しいと判定された場合、処理はステップS32に進む。
【0071】
ステップS32において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差と、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差よりも小さいと判定された場合、ステップS34の処理が行われる。
【0072】
ステップS32において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差と等しいと判定された場合、処理はステップS33に進む。
【0073】
ステップS33において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差と、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された番組長との差を比較する。なお、番組長が記載されていない場合には、放送開始時刻と放送終了時刻から番組長が算出される。以降の説明においても同様とする。処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された番組長との差よりも小さいと判定された場合、ステップS34の処理が行われる。
【0074】
ステップS33において、処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された番組長との差よりも小さくないと判定された場合、処理はステップS35に進む。
【0075】
なお、ステップS32の処理において放送開始時刻に着目し、ステップS33の処理において番組長に着目しているように、放送開始時刻の変更の少なさを番組長の変更の少なさよりも優先しているのは、例えば、番組の最終回等において放送開始時刻が変更されることは少なく、番組長が変更されることが多いことに起因する。
【0076】
ステップS31において、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位として保持されている番組データTMP1の類似度LCS_sqよりも小さいと判定された場合、あるいは、ステップS32において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差よりも大きいと判定された場合にも、処理はステップS35に進む。
【0077】
ステップS35において、録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqと、現在の最上位から2番目として保持されている番組データTMP2の類似度LCS_sqとを比較する。タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位から2番目の番組データTMP2の類似度LCS_sqよりも大きいと判定された場合、処理はステップS38に進む。
【0078】
ステップS38において、録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データを新しい最上位から2番目の番組データTMP2として、この上位2傑選択処理を終了する。
【0079】
ステップS35において、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位から2番目の番組データTMP2の類似度LCS_sqと等しいと判定された場合、処理はステップS36に進む。
【0080】
ステップS36において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差と、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも小さいと判定された場合、ステップS38の処理が行われる。
【0081】
ステップS36において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差と等しいと判定された場合、処理はステップS37に進む。
【0082】
ステップS37において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差と、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さいと判定された場合、ステップS38の処理が行われる。
【0083】
ステップS37において、処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さくないと判定された場合、この上位2傑選択処理は終了される。
【0084】
なお、ステップS35において、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位から2番目の番組データTMP2の類似度LCS_sqよりも小さいと判定された場合、あるいは、ステップS36において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも大きいと判定された場合にも、この上位2傑選択処理は終了される。
【0085】
なお、上述した上位2傑選択処理と同様の処理により、上位N傑を選択することも可能であり、上位2傑選択処理の代わり上位N傑選択処理を適用するようにしてもよい。
【0086】
図9に戻る。以上説明したようにステップS17における上位2傑選択処理の後、処理はステップS12に戻り、それ以降の処理が繰り返される。そしてステップS12において、全ての番組データに注目したと判定された場合、処理はステップS18に進む。
【0087】
なお、上位2傑選択処理では、番組データの上位2傑TMP1,2(最上位の番組データTMP1、および2番目の番組データTMP2)が選択されるが、ステップS15の処理で算出された類似度LCS_sqが所定の閾値TH1よりも小さい場合、上位2傑TMP1,2が選択されない、あるいは、最上位の番組データTMP1だけしか選択されていないことも起こり得る。
【0088】
そこで、ステップS18において、録画予約変更部38は、上位2傑TMP1,2が存在するか否か、すなわち、ステップS17の上位2傑選択処理で上位2傑TMP1,2が選択されたか否かを判定する。上位2傑TMP1,2が存在しないと判定された場合、ステップS19に進み、上位1傑TMP1が存在するか否かが判定される。ステップS19において、上位1傑TMP1が存在しないと判定された場合、モード1の処理は終了される。すなわち、処理対象の録画予約データは変更されない。
【0089】
ステップS19において、上位1傑TMP1が存在すると判定された場合、処理はステップS20に進む。ステップS20において、録画予約変更部38は、上位1傑TMP1に基づいて処理対象の録画予約データを変更する。以上でモード1の処理は終了される。
【0090】
ステップS18において、上位2傑TMP1,2が存在すると判定された場合、処理はステップS21に進む。
【0091】
ステップS21において、録画予約変更部38は、上位2傑TMP1,2のうち、番組長が処理対象の録画予約データに記載された番組長の所定の閾値TH2(例えば、25%)以下であるものを廃棄する。ステップS21の処理により、処理対象の録画予約データの番組と番組タイトルが類似していて番組長が極端に異なる番組が、最終的に同一の番組であるとして検出されてしまうことを抑制できる。
【0092】
ステップS22において、録画予約変更部38は、ステップS21の処理を経て、2つ存在していた上位2傑TMP1,2が上位1傑TMP1だけになったか否かを判定する。上位1傑TMP1だけになったと判定された場合、ステップS20の処理が実行される。
【0093】
ステップS22において、ステップS21の処理を経ても、2つ存在していた上位2傑TMP1,2が上位1傑TMP1だけになっていないと判定された場合、処理はステップS23に進む。ステップS23において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差と、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも小さいと判定された場合、ステップS20の処理が行われる。
【0094】
ステップS23において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差と等しいと判定された場合、処理はステップS24に進む。
【0095】
ステップS24において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データTMP1に記載された番組長との差と、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さいと判定された場合、ステップS20の処理が行われる。
【0096】
ステップS24において、処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データTMP1に記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さくないと判定された場合、処理はステップS25に進む。ステップS25において、録画予約変更部38は、2番目の番組データTMP2に基づいて処理対象の録画予約データを変更する。以上でモード1の処理は終了される。
【0097】
なお、ステップS23の処理において放送開始時刻に着目し、ステップS24の処理において番組長に着目しているように、放送開始時刻の変更の少なさを番組長の変更の少なさよりも優先することにより、類似度LCS_sqは高いが、処理対象の録画予約データの番組とは異なる番組が誤検出されることを抑止することができる。
【0098】
ステップS23において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも大きいと判定された場合、ステップS24はスキップされ、ステップS25の処理が行われる。以上で、モード1の処理の説明を終了する。
【0099】
図8に戻る。ステップS3において、ユーザによる編集前の番組タイトルに所定のマークが含まれていないと判定された場合に実行される、ステップS5におけるモード2の処理について、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0100】
ステップS41において、タイトル類似度算出部37は、EPGデータ保持部36から、処理対象の録画予約データに記載されている放送日、チャンネルがそれぞれ同じであって、録画予約データに記載されている録画開始時刻の所定の時間(例えば、1時間)前から、録画予約データに記載されている録画終了時刻の所定の時間(例えば、1時間)後までの範囲に放送される全ての番組の番組データを取得する。
【0101】
ステップS42において、統制部40は、ステップS41の処理で取得された全ての番組データに注目したか否かを判定する。全ての番組データに注目していないと判定された場合、処理はステップS43に進む。ステップS43において、統制部40は、ステップS41の処理で取得された全ての番組データのうち、未注目の1つの番組データに注目する。
【0102】
ステップS44において、タイトル類似度算出部37は、注目した番組データに記載されている番組長が処理対象の録画予約データに記載された番組長の所定の閾値TH3(例えば、25%)以下であるか否かを判定する。所定の閾値TH3以下であると判定された場合、ステップS42に戻り、それ以降の処理が繰り返される。所定の閾値TH3以下ではないと判定された場合、処理はステップS45に進む。
【0103】
ステップS45において、タイトル類似度算出部37は、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルにタイトル前処理を行う。なお、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルに対して既にタイトル前処理を行っている場合にはそれを省略する。
【0104】
ステップS46において、タイトル類似度算出部37は、タイトル前処理が施された、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルとの類似度LCS_sqを算出する。ステップS47において、タイトル類似度算出部37は、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH4(例えば、4)以上であるか否かを判定する。算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH4以上ではないと判定された場合、ステップS42に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0105】
ステップS47において、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH4以上であると判定された場合、処理はステップS48に進む。ステップS48において、タイトル類似度算出部37は、算出した類似度LCS_sqを注目されている番組データとともに録画予約変更部38に出力する。録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された番組データが、上位2傑として現在保持している番組データ(TMP1,2)よりも、上位2傑に適しているか否かを判定し、上位2傑に適していると判定した場合、タイトル類似度算出部37から入力される番組データで上位2傑の一方を更新する。反対に、上位2傑に適していないと判定された場合、タイトル類似度算出部37から入力される番組データは破棄される。なお、この上位2傑選択処理は、図10のフローチャートを参照して上述したものと同様であるのでその詳述は省略する。
【0106】
ステップS48における上位2傑選択処理の後、処理はステップS42に戻り、それ以降の処理が繰り返される。そしてステップS42において、全ての番組データに注目したと判定された場合、処理はステップS49に進む。
【0107】
なお、上位2傑選択処理では、番組データの上位2傑TMP1,2(最上位の番組データTMP1、および2番目の番組データTMP2)が選択されるが、ステップS15の処理で算出された類似度LCS_sqが所定の閾値TH4よりも小さい場合、上位2傑TMP1,2が選択されない、あるいは、最上位の番組データTMP1だけしか選択されていないことも起こり得る。
【0108】
そこで、ステップS49において、録画予約変更部38は、上位2傑TMP1,2が存在するか否か、すなわち、ステップS48の上位2傑選択処理で上位2傑TMP1,2が選択されたか否かを判定する。上位2傑TMP1,2が存在しないと判定された場合、ステップS50に進み、上位1傑TMP1が存在するか否かが判定される。ステップS50において、上位1傑TMP1が存在しないと判定された場合、モード2の処理は終了される。すなわち、処理対象の録画予約データは変更されない。
【0109】
ステップS50において、上位1傑TMP1が存在すると判定された場合、処理はステップS51に進む。ステップS51において、録画予約変更部38は、上位1傑TMP1に基づいて処理対象の録画予約データを変更する。以上でモード2の処理は終了される。
【0110】
ステップS49において、上位2傑TMP1,2が存在すると判定された場合、処理はステップS52に進む。ステップS52において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差と、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも小さいと判定された場合、ステップS50の処理が行われる。
【0111】
ステップS52において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差と等しいと判定された場合、処理はステップS53に進む。
【0112】
ステップS53において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データTMP1に記載された番組長との差と、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さいと判定された場合、ステップS51の処理が行われる。
【0113】
ステップS53において、処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データTMP1に記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さくないと判定された場合、処理はステップS54に進む。ステップS54において、録画予約変更部38は、2番目の番組データTMP2に基づいて処理対象の録画予約データを変更する。以上でモード2の処理は終了される。
【0114】
なお、ステップS52において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも大きいと判定された場合、ステップS53はスキップされ、ステップS54の処理が行われる。以上で、モード2の処理の説明を終了する。
【0115】
以上説明したように、本発明を適用したビデオレコーダ1による録画予約番組追尾処理によれば、録画予約された番組と同一である可能性が最上位の番組データを最新のEPGデータから検出し、その番組データに基づいて録画予約データを更新するようにしたので、ユーザによって録画予約された番組に放送時刻の変更や番組長の変更等が生じたとしても、それ等の変更に対応して予約録画を実行することが可能となる。
【0116】
次に、次回予約処理について説明する。図12はアンコール予約の概要を示している。次回予約処理では、録画済番組のうち、ユーザによって選択されたものの次回の放送がEPGデータから検索され、検索された番組がユーザに提示される。例えば、ユーザがある日の21時から22時まで放送されて録画された番組「ドラマY」を選択し、次回予約処理の実行を指示した場合、当該指示が行われた当日以降の所定の日数(例えば、7日間)が検索日数、選択された録画済番組「ドラマY」の放送時刻を含む前後の所定の時間(例えば、前後1時間の20時から23時)が検索時間とされて、EPGデータから録画済番組「ドラマY」の次回の放送が検索される。
【0117】
次回予約処理についてより詳細に図13のフローチャートを参照して説明する。この次回予約処理は、ユーザが録画済番組を選択し、次回予約処理の実行を指示したときに開始される。
【0118】
ステップS61において、統制部40は、ユーザによって選択された録画済番組に対応する録画済データを処理対象の録画済データに指定する。タイトル取得部35は、処理対象の録画済データを録画済データ保持部34から読み出して、そこに記載されている番組タイトルを取得する。ステップS62において、タイトル類似度算出部37は、EPGデータ保持部36から、処理対象の録画済データに記載されている放送チャンネルと同じであって、本日以降の所定の日数(例えば、7日間)、録画済データに記載されている録画開始時刻の所定の時間(例えば、1時間)前から、録画済データに記載されている録画終了時刻の所定の時間(例えば、1時間)後までの範囲に放送される全ての番組の番組データを取得する。
【0119】
ステップS63において、統制部40は、ステップS62の処理で取得された全ての番組データに注目したか否かを判定する。全ての番組データに注目していないと判定された場合、処理はステップS64に進む。ステップS64において、統制部40は、ステップS62の処理で取得された全ての番組データのうち、未注目の1つの番組データに注目する。
【0120】
ステップS65において、タイトル類似度算出部37は、注目した番組データに記載されている番組長が処理対象の録画済データに記載された番組長の所定の閾値TH5(例えば、25%)以下であるか否かを判定する。所定の閾値TH5以下であると判定された場合、ステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。所定の閾値TH5以下ではないと判定された場合、処理はステップS66に進む。
【0121】
ステップS66において、タイトル類似度算出部37は、処理対象に指定されている録画済データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルにタイトル前処理を行う。なお、処理対象に指定されている録画済データに記載されている番組タイトルに対して既にタイトル前処理を行っている場合にはそれを省略する。
【0122】
ステップS67において、タイトル類似度算出部37は、タイトル前処理が施された、処理対象の録画済データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルとの類似度LCS_sqを算出する。ステップS68において、タイトル類似度算出部37は、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH6(例えば、4)以上であるか否かを判定する。算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH6以上ではないと判定された場合、ステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS68において、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH6以上であると判定された場合、処理はステップS69に進む。
【0123】
ステップS69において、タイトル類似度算出部37は、類似度LCS_sqが所定の閾値TH6以上であると判定された番組データを録画候補選出部39に出力する。録画候補選出部39は、タイトル類似度算出部37から入力された番組データの類似度LCS_sqと、現在最上位に指定されている番組データTMPの類似度LCS_sqとを比較する。
【0124】
ステップS69において、タイトル類似度算出部37から入力された番組データの類似度LCS_sqが、現在最上位に指定されている番組データTMPの類似度LCS_sqよりも大きいと判定された場合、処理はステップS73に進む。また、現在最上位に指定されている番組データTMPが存在しない場合にもステップS73に進む。ステップS73において、録画候補選出部39は、最上位の番組データTMPを、タイトル類似度算出部37から入力された番組データを用いて更新する。この後、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0125】
ステップS69において、タイトル類似度算出部37から入力された番組データの類似度LCS_sqが、現在最上位に指定されている番組データTMPの類似度LCS_sqよりも小さいと判定された場合、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。従ってこの場合、現在最上位に指定されている番組データTMPは更新されない。
【0126】
ステップS69において、タイトル類似度算出部37から入力された番組データの類似度LCS_sqと、現在最上位に指定されている番組データTMPの類似度LCS_sqとが等しいと判定された場合、処理はステップS70に進む。
【0127】
ステップS70において、録画候補選出部39は、処理対象の録画済データに記載されている放送日とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送日との差と、処理対象の録画済データに記載されている放送日と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送日との差を比較する。
【0128】
ステップS70において、処理対象の録画済データに記載されている放送日とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送日との差が、処理対象の録画済データに記載されている放送日と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送日との差よりも小さいと判定された場合、処理はステップS73に進み、最上位の番組データTMPが、タイトル類似度算出部37から入力された番組データによって更新される。この後、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0129】
ステップS70において、処理対象の録画済データに記載されている放送日とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送日との差が、処理対象の録画済データに記載されている放送日と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送日との差よりも大きいと判定された場合、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。従ってこの場合、現在最上位に指定されている番組データTMPは更新されない。
【0130】
ステップS70において、処理対象の録画済データに記載されている放送日とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送日との差と、処理対象の録画済データに記載されている放送日と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送日との差が等しいと判定された場合、処理はステップS71に進む。
【0131】
ステップS71において、録画候補選出部39は、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送開始時刻との差と、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送開始時刻との差を比較する。
【0132】
ステップS71において、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送開始時刻との差が、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送開始時刻との差よりも小さいと判定された場合、処理はステップS73に進み、最上位の番組データTMPが、タイトル類似度算出部37から入力された番組データによって更新される。この後、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0133】
ステップS71において、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送開始時刻との差が、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送開始時刻との差よりも大きいと判定された場合、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。従ってこの場合、現在最上位に指定されている番組データTMPは更新されない。
【0134】
ステップS71において、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送開始時刻との差が、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送開始時刻との差と等しいと判定された場合、処理はステップS72に進む。
【0135】
ステップS72において、録画候補選出部39は、処理対象の録画済データに記載されている番組長と録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている番組長との差と、処理対象の録画済データに記載されている番組長と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている番組長との差を比較する。
【0136】
ステップS72において、処理対象の録画済データに記載されている番組長と録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている番組長との差が、処理対象の録画済データに記載されている番組長と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている番組長との差よりも小さいと判定された場合、処理はステップS73に進み、最上位の番組データTMPが、タイトル類似度算出部37から入力された番組データによって更新される。この後、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0137】
ステップS72において、処理対象の録画済データに記載されている番組長と録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている番組長との差が、処理対象の録画済データに記載されている番組長と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている番組長との差よりも小さくないと判定された場合、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。従ってこの場合、現在最上位に指定されている番組データTMPは更新されない。
【0138】
そしてステップS63において、全ての番組データに注目したと判定された場合、処理はステップS74に進む。
【0139】
ステップS74において、録画候補選出部39は、最上位に指定されている番組データTMPが存在するか否かを判定し、最上位に指定されている番組データTMPが存在すると判定した場合、ステップS75の処理に進む。ステップS75において、録画候補選出部39は、最上位に指定されている番組データTMPを、処理対象の録画済データの次回放送の候補であるとしてユーザに提示させる。この提示に対応してユーザから所定の操作が入力された場合、録画候補選出部39から録画予約設定部31に、最上位に指定されている番組データTMPが供給されて録画予約が設定される。
【0140】
なお、ステップS74において、最上位に指定されている番組データTMPが存在しないと判定された場合には、ステップS75の処理はスキップされる。以上で、次回予約処理の説明を終了する。
【0141】
以上説明したように、本発明を適用したビデオレコーダ1による次回予約処理によれば、録画済番組の次回の放送である可能性が最上位の番組データTMPを最新のEPGデータから検出してユーザに提示するようしたので、ユーザが録画予約の設定を忘れてしまうことを防ぐことができる。よって、ユーザの利便性が向上する。
【0142】
また、上述した次回予約処理では、録画済番組の次回の放送である可能性が最上位の番組データを提示するものを示したが、代わりに上位N個の番組を検出してユーザに提示するようにしてもよい。
【0143】
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0144】
そのようなコンピュータに上述した一連の処理を実行させるプログラムは、記録媒体に格納された状態でコンピュータに供給され、RAM等にロードされて実行される。
【0145】
なお、本明細書において、プログラムに基づいて実行されるステップは、記載された順序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0146】
また、プログラムは、1台のコンピュータにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】本発明を適用したビデオレコーダの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の制御部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図3】2つの番組タイトルのLCSを説明するための図である。
【図4】本発明に適用される類似度の算出方法を説明する図である。
【図5】本発明に適用される類似度の算出方法を説明する図である。
【図6】本発明に適用される類似度の算出方法を説明する図である。
【図7】録画予約番組追尾処理の概要を説明する図である。
【図8】録画予約番組追尾処理を説明するフローチャートである。
【図9】図8のステップS4におけるモード1の処理を説明するフローチャートである。
【図10】図9のステップS17における上位2傑選択処理を説明するフローチャートである。
【図11】図8のステップS5におけるモード2の処理を説明するフローチャートである。
【図12】次回予約処理の概要を説明する図である。
【図13】次回予約処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0148】
1 ビデオレコーダ, 11 アナログチューナ, 12 アナログ・ディジタル変換部, 13 ディジタルチューナ, 14 CODEC, 15 信号処理部, 16 バス, 17 記憶部, 18 設定画面生成部, 19 通信部, 20 操作入力部, 21 記憶媒体, 22 制御部, 31録画予約設定部, 32 録画予約データ保持部, 33 録画制御部, 34 録画済データ保持部, 35 タイトル取得部, 36 EPGデータ保持部, 37 タイトル類似度算出部, 38 録画予約変更部, 39録画候補選出部, 40 統制部
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録装置および方法、並びにプログラムに関し、例えば、録画予約済であるテレビジョン番組の放送時刻変更等を検出し、検出結果に基づいて録画予約を変更するようにした記録装置および方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
テレビジョン番組を録画する装置においては、放送信号等から取得した電子番組表データ(EPG(Electronic Program Guide)データ)を利用して録画予約が設定可能なものが多数存在する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2004−7757号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
通常、テレビジョン番組は1週間周期で編成されており、例えば、ある週の月曜日夜9時に放送されたドラマは、次週の月曜日の夜9時に次回の内容が放送される。したがって、従来の録画装置でも、例えば、毎週月曜日の21:00から22:00まで8チャンネルを録画する等の録画予約を行うことが可能である。
【0005】
しかしながら、例えばドラマ番組の最終回などでは、その放送開始時刻が今までの回よりも早められたり、番組長が延長されたりすることがしばしば行われるので、このようなテレビジョン番組の放送開始時刻や番組長の変更が行われたときに、上述したような録画予約(毎週月曜日の21:00から22:00まで8チャンネルを録画する)をそのまま実行してしまうと、番組の先頭部分や終了部分が録画されていないという事態を引き起こしてしまう課題があった。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、録画予約済の番組の放送時刻変更等に対応して、録画予約されている時刻を変更できるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の記録装置は、放送番組の電子番組表データを取得する取得手段と、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出手段と、検出手段によって検出されたタイトルと取得手段によって取得された電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出手段と、算出手段によって算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させる変更手段とを含むことを特徴とする。
【0008】
前記算出手段は、検出手段によって検出されたタイトルと取得手段によって取得された番組表情報に示された放送番組のタイトルとのLCSに基づき、類似度を算出するようにすることができる。
【0009】
前記算出手段は、検出手段によって検出されたタイトルと取得手段によって取得された番組表情報に示された放送番組のタイトルとのLCS長の2乗和を、類似度として算出するようにすることができる。
【0010】
前記算出手段は、検出手段によって検出されたタイトルと取得手段によって取得された番組表情報に示された放送番組のタイトルから所定の文字を除去、または他の文字に変換する前処理を施した後、類似度を算出するようにすることができる。
【0011】
前記変更手段は、録画予約データが示す放送番組と電子番組表データに記載されている放送番組の放送開始時刻の差または番組長の差の少なくとも一方にも基づいて、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させるようにすることができる。
【0012】
前記検出手段は、録画済の放送番組のタイトルも検出するようにすることができる。
【0013】
本発明の記録装置は、算出手段によって算出された類似度に基づき、録画済の放送番組に関連する放送番組を選出する選出手段と、選出手段によって選出された放送番組の録画予約を示す録画予約データを生成する生成手段とをさらに含むことができる。
【0014】
前記選出手段は、録画済の放送番組と電子番組表データに記載されている放送番組の放送日の差、放送開始時刻の差、または番組長の差の少なくとも1つにも基づいて、録画済の放送番組に関連する放送番組を選出するようにすることができる。
【0015】
本発明の記録方法は、放送番組の電子番組表データを取得する取得ステップと、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出ステップと、検出ステップの処理で検出されたタイトルと取得ステップの処理で取得された電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出ステップと、算出ステップの処理で算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させる変更ステップとを含むことを特徴とする。
【0016】
本発明のプログラムは、放送番組の電子番組表データを取得する取得ステップと、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出ステップと、検出ステップの処理で検出されたタイトルと取得ステップの処理で取得された電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出ステップと、算出ステップの処理で算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させる変更ステップとを含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0017】
本発明においては、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルが検出され、電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度が算出される。そして、算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データが変更される。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、放送番組のコンテンツを予約録画することが可能となる。また、本発明によれば、録画予約済の番組の放送時刻変更等に対応して、録画予約されている時刻を変更することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、請求項に記載されている発明をサポートする具体例が、発明の実施の形態に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の実施の形態中には記載されているが、構成要件に対応するものとして、ここには記載されていない具体例があったとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、具体例が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その具体例が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0020】
さらに、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明が、請求項に全て記載されていることを意味するものではない。換言すれば、この記載は、発明の実施の形態に記載されている具体例に対応する発明であって、この出願の請求項には記載されていない発明の存在、すなわち、将来、分割出願されたり、補正により追加されたりする発明の存在を否定するものではない。
【0021】
請求項1に記載の記録装置(例えば、図1のビデオレコーダ1)は、放送番組の電子番組表データ(例えば、EPGデータ)を取得する取得手段(例えば、図2のEPGデータ保持部36)と、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出手段(例えば、図2のタイトル取得部35)と、検出手段によって検出されたタイトルと取得手段によって取得された電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出手段(例えば、図2のタイトル類似度算出部37)と、算出手段によって算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させる変更手段(例えば、図2の録画予約変更部38)とを含む。
【0022】
請求項7に記載の記録装置は、算出手段によって算出された類似度に基づき、録画済の放送番組に関連する放送番組を選出する選出手段(例えば、図2の録画候補選出部39)と、選出手段によって選出された放送番組の録画予約を示す録画予約データを生成する生成手段(例えば、図2の録画予約設定部31)とをさらに含む。
【0023】
請求項9に記載の記録方法は、放送番組の電子番組表データを取得する取得ステップ(例えば、図9のステップS11)と、放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出ステップ(例えば、図8のステップS1)と、検出ステップの処理で検出されたタイトルと取得ステップの処理で取得された電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出ステップ(例えば、図9のステップS15)と、算出ステップの処理で算出された類似度に基づき、電子番組表データを用いて録画予約データを変更させる変更ステップ(例えば、図9のステップS20)とを含む。
【0024】
なお、本発明のプログラムの請求項に記載の構成要件と、発明の実施の形態における具体例との対応関係は、上述した本発明の記録方法のものと同様であるので、その記載は省略する。
【0025】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0026】
図1は、本発明の一実施の形態であるビデオレコーダの構成例を示している。このビデオレコーダ1は、設定された録画予約に従ってテレビジョン番組を受信して録画する。また、ユーザの操作に対応して録画したテレビジョン番組を再生し、その結果得られる映像信号および音声信号をテレビジョン受像機等(不図示)に出力する。さらに、録画予約済番組の放送時刻の変更を検出し、その検出結果に基づいて録画予約を変更する処理(以下、録画予約番組追尾処理と記述する)を実行したり、録画済番組の次回の放送を検出し、その検知結果に基づいて録画予約を設定する処理(以下、次回予約処理と記述する)を実行したりする。
【0027】
ビデオレコーダ1において、アナログチューナ11は、アナログの放送信号(例えば、地上アナログ放送信号、BSアナログ放送信号等)を受信し、その結果得られるテレビジョン番組の映像信号および音声信号をアナログ・ディジタル変換部(A/D)12に出力する。また、アナログチューナ11は、アナログの放送信号に含まれるEPGデータを受信し、バス16を介して制御部22に出力する。アナログ・ディジタル変換部12は、アナログチューナ11から入力された映像信号および音声信号を、ディジタル信号に変換してCODEC14に出力する。
【0028】
ディジタルチューナ13は、ディジタルの放送信号(例えば、地上ディジタル放送信号、BSディジタル放送信号、CSディジタル放送信号等)を受信し、その結果得られるテレビジョン番組の映像および音声を再生可能な符号化データをCODEC14、またはバス16を介して記憶部17に出力する。また、ディジタルチューナ13は、ディジタルの放送信号に含まれるEPGデータを受信し、バス16を介して制御部22に出力する。
【0029】
CODEC14は、録画時において、アナログ・ディジタル変換部12から入力されるディジタルの映像信号および音声信号を、MPEG2方式等に従って符号化し、その結果得られる符号化データを、バス16を介して記憶部17に出力する。また、CODEC14は、再生時において、記憶部17から読み出され、バス16を介して入力される符号化データをデコードし、その結果得られた映像信号および音声信号を信号処理部15に出力する。なお、CODEC14は、アナログ・ディジタル変換部12から入力されるディジタルの映像信号および音声信号をそのまま信号処理部15に出力したり、ディジタルチューナ13から入力される符号化データをデコードし、その結果得られた映像信号および音声信号を信号処理部15に出力したりすることも可能である。
【0030】
信号処理部15は、CODEC14から入力される映像信号および音声信号に、所定の信号処理を施してテレビジョン受像機等のモニタに出力する。また、信号処理部15は、設定画面生成部18から入力される設定画面の映像信号に所定の信号処理を施し、テレビジョン受像機等に出力する。記憶部17は、例えばハードディスクやDVD等の記録媒体に対してデータを記録し、また読み出すドライブから成り、CODEC14からバス16を介して入力される符号化データを記憶する。また、記憶した符号化データを読み出し、バス16を介してCODEC14に出力する。設定画面生成部18は、電子番組表等の録画予約を設定するための設定画面の映像信号を生成し、バス16を介して信号処理部15に出力する。
【0031】
通信部19は、インタネット等のネットワーク(不図示)を介して所定のサーバに接続し、EPGデータを取得する。操作入力部20は、例えばリモートコントローラや本体に設けられたボタン等から成り、ユーザからの操作に対応して操作信号を発生し、バス16を介して制御部22に出力する。制御部22は、記録媒体21に記録されている制御用プログラムに従い、操作入力部20からバス16を介して入力される操作信号に対応して、ビデオレコーダ1の各部を制御する。なお、制御部22には、アナログチューナ11またはディジタルチューナ13によって受信されたEPGデータ、あるいは通信部19によって取得されたEPGデータが保持されている。
【0032】
図2は、制御部22の詳細な構成例を示している。録画予約設定部31は、例えば、EPGデータに基づいて表示される電子番組表を用いたユーザの操作に対応する操作信号に従い、テレビジョン番組の録画予約に関する録画予約データを生成して録画予約データ保持部32に出力する。なお、録画予約データには、録画する番組の放送チャンネル、放送日、放送開始時刻、放送終了時刻、番組長、番組タイトル等が含まれている。録画予約データに含まれる番組タイトルは、EPGデータから抽出したり、ユーザによって入力されたりしたものである。録画予約データに含まれる番組タイトルは、ユーザが編集可能である。なお、ユーザが番組タイトルを編集した場合、編集前の番組タイトルも保持されている。また、例えば、ユーザが放送チャンネルと放送開始時時刻と録画時間だけを入力して録画予約を設定したりした場合においては、当該録画予約に対応する番組タイトルが取得済のEPGデータから検出されて、録画予約データに追加される。
【0033】
ところで、EPGデータに記述されている番組タイトルは、必ずしも番組の正式な名称であるわけではなく、略称であったり、適宜短縮されたものであったりすることが多い。また、同一の番組であっても、ある時には正式名称で記載され、またある時には第1の略称で記載され、またあるときには第2の略称で記載される等、EPGデータが更新される毎に番組タイトルが変更されていることがある。
【0034】
録画予約設定部31は、録画予約変更部38からの要求に基づき、録画予約データ保持部32に保持されている録画予約データを変更する。さらに、録画予約設定部31は、録画候補選出部39からの要求にも従い、録画予約データを生成して録画予約データ保持部32に出力する。
【0035】
録画予約データ保持部32は、録画予約設定部31によって生成された録画予約データを保持する。録画制御部33は、録画予約データ保持部32に保持されている録画予約データに従ってテレビジョン番組の録画が実行されるように、ビデオレコーダ1の各部を制御する。また、録画制御部33は、録画が終了したときに、録画済みのテレビジョン番組に関する録画済データを生成して録画済データ保持部34に出力する。録画済データには、録画予約データと同様に、録画された番組の放送チャンネル、放送日、放送開始時刻、放送終了時刻、番組長、番組タイトル等が含まれている。録画済データ保持部34は、録画制御部33によって生成された録画済データを保持する。
【0036】
タイトル取得部35は、後述する録画予約番組追尾処理においては録画予約データから、次回予約処理においては録画済データから番組タイトルを抽出して、タイトル類似度算出部37に出力する。EPGデータ保持部36は、放送信号やネットワークを介して取得された最新のEPGデータを保持しており、タイトル類似度算出部37からの要求に対応して、テレビジョン番組の番組データ(番組タイトル、放送チャンネル、放送開始時刻、放送終了時刻、番組長等)を供給する。
【0037】
タイトル類似度算出部37は、最新のEPGデータから録画予約済番組に関する最新の情報(正確な放送時刻等)を取得したり、録画済番組の次回の情報(放送時刻等)を取得したりするための、タイトル取得部35によって取得された録画予約済番組または録画済番組の番組タイトルと、EPGデータ保持部36から供給される、所定の条件(後述)を満たす番組の番組タイトルとの類似度を算出して、その算出結果を番組データと共に録画予約変更部38および録画広報選出部39に出力する。
【0038】
録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力される類似度と番組データに基づき、録画予約済番組の放送時刻の変更を検出し、検出結果に基づいて録画予約設定部31に対して録画予約の変更を要求する。録画広報選出部39は、タイトル類似度算出部37から入力される類似度と番組データに基づき、録画済番組の次回の放送を選出し、選出された次回の放送の録画予約を録画予約設定部31に対して要求する。なお、単に選出結果をユーザに対して提示するだけであってもよい。統制部40は、録画予約設定部31乃至録画法補選出部39を統括する。
【0039】
次に、タイトル類似度算出部37における、タイトル取得部35によって抽出された番組タイトルと、EPGデータから取得される番組タイトルとの類似度の算出について説明する。当該類似度は、2つの番組タイトルのLCS(Longest Common Subsequence)の長さに基づき、LCS長が長いものほど類似度が高くなるように算出される。LCSとは、2つの番組タイトル間で1文字以上の文字列が同じ順序で出現した共通部分列をさす。
【0040】
例えば、図3Aに示される番組タイトル「ABB」と図3Bに示される番組タイトル「AAB」とのLCS長を算出する場合、2つのタイトルを対応付けるパターンは図示するように4通り存在する。左側の第1のパターンでは、共通部分列Aと共通部分列Bが存在すると見なして、LCS長は2(=1+1)となる。その右隣の第2のパターンでも、共通部分列Aと共通部分列Bが存在すると見なして、LCS長は2(=1+1)となる。その右隣の第3のパターンでは、共通部分列ABが存在するとみなして、LCS長は2となる。その右隣の第4のパターンでは、共通部分列Aと共通部分列Bが存在すると見なして、LCS長は2(=1+1)となる。
【0041】
このように、2つの番組タイトルの共通部分列を対応付けるパターンは複数存在することがあるが、そのLCS長は一意に定まることが知られている。ただし、2つの番組タイトルの類似度にLCS長をそのまま用いてしまうと以下のような問題が生ずる。
【0042】
例えば、図4に示すように、異なる番組をそれぞれ指す番組タイトル「コスメの魔術」と「今夜スタート土の器」の共通部分列は「ス」と「の」であるので、LCS長は2(=1+1)となる。また例えば、図5に示すように、同一番組のタイトルである「水色定期便」と「水色」の共通部分列は「水色」であるので、LCS長は2となる。
【0043】
図4と図5を比較して明らかなように、2つの番組タイトルの共通部分列が短く、特にLCS長が2程度となる場合、2つの番組が異なる場合(図4の場合)もあるし、同一番組である場合もある。このことは、即ち、2つの番組タイトルが同一の番組のものであるか否かの判定基準である類似度にLCS長を採用してしまうと、2つの番組タイトルの共通部分列が短くLCS長が2程度となる場合、2つの番組タイトルが同一の番組のものであるか否かの判断ができなくなってしまうという問題がある。
【0044】
そこで、本発明においては、共通部分列が長いほど類似度が大きくなるように、類似度として共通部分列の長さの2乗和を採用することにする。以下、類似度を類似度LCS_sqとも記述する。この算出方法によれば、図4に示された、異なる番組をそれぞれ示す番組タイトル「スズメ蜂の巣」と「今夜スタート 青の空」の共通部分列は「ス」と「の」であるので、類似度LCS_sqは2(=12+12)となる。また、図5に示された同一番組のタイトルである「水色天国」と「水色」の共通部分列は「水色」であるので、類似度LCS_sqは4(=22)となる。このように、本発明に採用する類似度LCS_sqの算出方法によれば、例えば、図4の場合と図5の場合のように、LCS長が同じ値であっても、両者を差別化することができる。
【0045】
ただし、単に、類似度として共通部分列の長さの2乗和を採用してしまうと、番組タイトル中のどこを共通部分列と見なすかによって類似度の値が変換してしまうので、類似度が一意に定まるように、番組タイトルの先頭側の共通部分列が最長となるパターンを採用し、類似度LCS_sqを算出することにする。
【0046】
例えば、図6に示すように同一番組を示すタイトル「中山正広の水曜スポーツ天国」とタイトル「中山正広のスポてん」では、共通部分列が「中山正広の」と「スポ」であるので、類似度LCS_sqは29(=52+22)となる。
【0047】
なお、2つの番組タイトルの共通部分列の組み合わせの全てのパターンについて、共通部分列の長さの2乗和を算出し、その最大値を当該2つの番組タイトルの類似度LCS_sqとするようにしてもよい。ただし、このようにした場合、演算量は大幅に増加するが、それに見合うほど同一の番組の検出精度は向上しないものと考えられる。
【0048】
次に、録画予約番組追尾処理について説明する。図7は、録画予約番組追尾処理の概要を示している。例えば、毎週月曜日の21時から22時まで放送されるドラマXを録画予約していたとする。しかしながら、例えば、ドラマXの次回放送が最終回であったりする場合、放送開始時刻が早められたり、番組長が延長されたりすることがある。このような放送時刻の変更等は、放送日までの日数に余裕がある場合、その時点のEPGデータに反映されていないことがある。そして、放送日が近くなるほどより正確にEPGデータに反映されているはずである。
【0049】
そこで、録画予約番組追尾処理では、録画予約番組の情報がEPGデータに正確に反映されていると思われる、録画予約番組放送日の直前(例えば1日前)になったとき、録画予約に設定されている放送開始時刻等と、最新のEPGデータに記載されている放送開始時刻等とを比較し、その比較結果に基づいて録画予約を変更するようにしている。
【0050】
録画予約番組追尾処理についてより詳細に、図8乃至図11のフローチャートを参照して説明する。この録画予約番組追尾処理は、毎日、所定のタイミング(例えば、最新のEPGデータが定期的に取得された直後のタイミング)に、録画予約データ保持部32に保持されている録画予約データのうち、放送時刻までの時間が迫っているもの(例えば、放送時刻までの時間が24時間以内のもの)が1つずつ、統制部40によって処理対象に指定されて開始される。
【0051】
ステップS1において、タイトル取得部35は、統制部40によって処理対象に指定されていた録画予約データを録画予約データ保持部32から読み出して、そこに記載されている番組タイトルを取得する。
【0052】
ステップS2において、タイトル取得部35は、ステップS1の処理で取得した番組タイトルが、当該録画予約データが生成された後、ユーザによって編集されているか否かを判定する。だだし、ユーザによって番組タイトルが編集されている場合、編集前の番組タイトルも保存されているものとする。ユーザによって番組タイトルが編集されていると判定された場合、処理はステップS3に進む。ステップS3において、タイトル取得部35は、ユーザによる編集前の番組タイトルに所定のマーク(例えば”◇”)が含まれているか否かを判定する。ユーザによる編集前の番組タイトルに所定のマークが含まれていると判定された場合、処理はステップS4に進み、モード1の処理が行われる。反対に、ユーザによる編集前の番組タイトルに所定のマークが含まれていないと判定された場合、処理はステップS5に進み、モード2の処理が行われる。
【0053】
なお、所定のマークとは、EPGデータにおいて当該番組タイトルが2つの番組を統合したものであることを示すものである。例えば、番組のタイトル(例えば、AAAAA)に番組長の比較的短い番組のタイトル(例えば、BBB)が統合されて、番組タイトル”AAAAA◇BBB”として記載されている場合である。この場合、当該2つの番組が一括して録画予約される。そして、この2つの番組の放送日間近のEPGデータには、それぞれ独立した番組タイトル”AAAAA”、”BBB”として記載されている可能性がある。
【0054】
録画予約時のEPGデータに記載されていた番組タイトル”AAAAA◇BBB”がユーザによって編集されているということは、現在の録画予約データに記載されている番組タイトルが、例えば”AAAAA”または”BBB”に編集されている可能性がある。このことは、即ち、ユーザは一括して録画予約されている2つの番組のうち、一方だけの録画予約を要望としていると考えられる。そこで、モード1の処理では、ユーザのこのような要望がモード2の処理よりも実現される易くなるように各処理の順序が定められている。
【0055】
ステップS4におけるモード1の処理について、図9のフローチャートを参照して説明する。
【0056】
ステップS11において、タイトル類似度算出部37は、EPGデータ保持部36から、処理対象の録画予約データに記載されている放送日、チャンネルがそれぞれ同じであって、録画予約データに記載されている放送開始時刻(録画開始時刻)の所定の時間(例えば、1時間)前から、録画予約データに記載されている放送終了時刻(録画終了時刻)の所定の時間(例えば、1時間)後までの範囲に放送される全ての番組の番組データを取得する。
【0057】
ステップS12において、統制部40は、ステップS11の処理で取得された全ての番組データに注目したか否かを判定する。全ての番組データに注目していないと判定された場合、処理はステップS13に進む。ステップS13において、統制部40は、ステップS11の処理で取得された全ての番組データのうち、未注目の1つの番組データに注目する。
【0058】
ステップS14において、タイトル類似度算出部37は、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルにタイトル前処理を施す。なお、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルに対して既にタイトル前処理が施されている場合にはこれを省略する。
【0059】
ここで、タイトル前処理とは、外字の除去、特殊文字の除去、特殊外字の変換、およびサブタイトルの除去からなる。
【0060】
外字の除去では、番組タイトルから、EPGデータが更新される毎に変更されたり省略されたりしやすく、番組を特定する上で意味の薄い文字、例えば、”新”、”終”などを除去する。
【0061】
特殊文字の除去では、番組を特定する上で意味の薄い特殊文字、例えば、”!”、”1”などを除去する。
【0062】
特殊外字の変換では、番組を特定する上で意味のある特殊外字、例えば、”[映]”を、それぞれ、外字ではない通常の文字”映”に変換する。
【0063】
サブタイトルの除去では、例えば、番組タイトル”金曜日サスペンス「温泉殺人事件」”のうち、”「温泉殺人事件」”のように、放送回ごとに異なる可能性が高いサブタイトルを除去する。
【0064】
ステップS15において、タイトル類似度算出部37は、タイトル前処理が施された、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルとの類似度LCS_sq(共通部分列の長さの2乗和)を算出する。
【0065】
ステップS16において、タイトル類似度算出部37は、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH1(例えば4)以上であるか否かを判定する。算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH1以上ではないと判定された場合、ステップS12に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0066】
ステップS16において、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH1以上であると判定された場合、処理はステップS17に進む。ステップS17において、タイトル類似度算出部37は、算出した類似度LCS_sqを注目されている番組データとともに録画予約変更部38に出力する。録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された番組データが、上位2傑(処理対象の録画予約データが示す番組と同一の番組を示すものである可能性が最上位の番組データTMP1と第2位の番組データTMP2)よりも、上位2傑に適しているか否かを判定し、上位2傑に適していると判定した場合、タイトル類似度算出部37から入力される番組データにより上位2傑の一方を更新する。反対に、上位2傑に適していないと判定された場合、タイトル類似度算出部37から入力される番組データは破棄される。
【0067】
ステップS17の上位2傑選択処理について、図10のフローチャートを参照して詳述する。
【0068】
ステップS31において、録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqと、現在の最上位として保持されている番組データTMP1の類似度LCS_sqとを比較する。タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位として保持されている番組データTMP1の類似度LCS_sqよりも大きいと判定された場合、処理はステップS34に進む。
【0069】
ステップS34において、録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データを新たに最上位の番組データTMP1にし、現在の最上位として保持されている番組データを2番目の番組データTMP2に降格して、この上位2傑選択処理を終了する。
【0070】
ステップS31において、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位として保持されている番組データTMP1の類似度LCS_sqと等しいと判定された場合、処理はステップS32に進む。
【0071】
ステップS32において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差と、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差よりも小さいと判定された場合、ステップS34の処理が行われる。
【0072】
ステップS32において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差と等しいと判定された場合、処理はステップS33に進む。
【0073】
ステップS33において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差と、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された番組長との差を比較する。なお、番組長が記載されていない場合には、放送開始時刻と放送終了時刻から番組長が算出される。以降の説明においても同様とする。処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された番組長との差よりも小さいと判定された場合、ステップS34の処理が行われる。
【0074】
ステップS33において、処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された番組長との差よりも小さくないと判定された場合、処理はステップS35に進む。
【0075】
なお、ステップS32の処理において放送開始時刻に着目し、ステップS33の処理において番組長に着目しているように、放送開始時刻の変更の少なさを番組長の変更の少なさよりも優先しているのは、例えば、番組の最終回等において放送開始時刻が変更されることは少なく、番組長が変更されることが多いことに起因する。
【0076】
ステップS31において、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位として保持されている番組データTMP1の類似度LCS_sqよりも小さいと判定された場合、あるいは、ステップS32において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位として保持されている番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差よりも大きいと判定された場合にも、処理はステップS35に進む。
【0077】
ステップS35において、録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqと、現在の最上位から2番目として保持されている番組データTMP2の類似度LCS_sqとを比較する。タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位から2番目の番組データTMP2の類似度LCS_sqよりも大きいと判定された場合、処理はステップS38に進む。
【0078】
ステップS38において、録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データを新しい最上位から2番目の番組データTMP2として、この上位2傑選択処理を終了する。
【0079】
ステップS35において、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位から2番目の番組データTMP2の類似度LCS_sqと等しいと判定された場合、処理はステップS36に進む。
【0080】
ステップS36において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差と、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも小さいと判定された場合、ステップS38の処理が行われる。
【0081】
ステップS36において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差と等しいと判定された場合、処理はステップS37に進む。
【0082】
ステップS37において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差と、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さいと判定された場合、ステップS38の処理が行われる。
【0083】
ステップS37において、処理対象の録画予約データに記載された番組長とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さくないと判定された場合、この上位2傑選択処理は終了される。
【0084】
なお、ステップS35において、タイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データの類似度LCS_sqが、現在の最上位から2番目の番組データTMP2の類似度LCS_sqよりも小さいと判定された場合、あるいは、ステップS36において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された注目されている番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と現在の最上位から2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも大きいと判定された場合にも、この上位2傑選択処理は終了される。
【0085】
なお、上述した上位2傑選択処理と同様の処理により、上位N傑を選択することも可能であり、上位2傑選択処理の代わり上位N傑選択処理を適用するようにしてもよい。
【0086】
図9に戻る。以上説明したようにステップS17における上位2傑選択処理の後、処理はステップS12に戻り、それ以降の処理が繰り返される。そしてステップS12において、全ての番組データに注目したと判定された場合、処理はステップS18に進む。
【0087】
なお、上位2傑選択処理では、番組データの上位2傑TMP1,2(最上位の番組データTMP1、および2番目の番組データTMP2)が選択されるが、ステップS15の処理で算出された類似度LCS_sqが所定の閾値TH1よりも小さい場合、上位2傑TMP1,2が選択されない、あるいは、最上位の番組データTMP1だけしか選択されていないことも起こり得る。
【0088】
そこで、ステップS18において、録画予約変更部38は、上位2傑TMP1,2が存在するか否か、すなわち、ステップS17の上位2傑選択処理で上位2傑TMP1,2が選択されたか否かを判定する。上位2傑TMP1,2が存在しないと判定された場合、ステップS19に進み、上位1傑TMP1が存在するか否かが判定される。ステップS19において、上位1傑TMP1が存在しないと判定された場合、モード1の処理は終了される。すなわち、処理対象の録画予約データは変更されない。
【0089】
ステップS19において、上位1傑TMP1が存在すると判定された場合、処理はステップS20に進む。ステップS20において、録画予約変更部38は、上位1傑TMP1に基づいて処理対象の録画予約データを変更する。以上でモード1の処理は終了される。
【0090】
ステップS18において、上位2傑TMP1,2が存在すると判定された場合、処理はステップS21に進む。
【0091】
ステップS21において、録画予約変更部38は、上位2傑TMP1,2のうち、番組長が処理対象の録画予約データに記載された番組長の所定の閾値TH2(例えば、25%)以下であるものを廃棄する。ステップS21の処理により、処理対象の録画予約データの番組と番組タイトルが類似していて番組長が極端に異なる番組が、最終的に同一の番組であるとして検出されてしまうことを抑制できる。
【0092】
ステップS22において、録画予約変更部38は、ステップS21の処理を経て、2つ存在していた上位2傑TMP1,2が上位1傑TMP1だけになったか否かを判定する。上位1傑TMP1だけになったと判定された場合、ステップS20の処理が実行される。
【0093】
ステップS22において、ステップS21の処理を経ても、2つ存在していた上位2傑TMP1,2が上位1傑TMP1だけになっていないと判定された場合、処理はステップS23に進む。ステップS23において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差と、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも小さいと判定された場合、ステップS20の処理が行われる。
【0094】
ステップS23において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差と等しいと判定された場合、処理はステップS24に進む。
【0095】
ステップS24において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データTMP1に記載された番組長との差と、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さいと判定された場合、ステップS20の処理が行われる。
【0096】
ステップS24において、処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データTMP1に記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さくないと判定された場合、処理はステップS25に進む。ステップS25において、録画予約変更部38は、2番目の番組データTMP2に基づいて処理対象の録画予約データを変更する。以上でモード1の処理は終了される。
【0097】
なお、ステップS23の処理において放送開始時刻に着目し、ステップS24の処理において番組長に着目しているように、放送開始時刻の変更の少なさを番組長の変更の少なさよりも優先することにより、類似度LCS_sqは高いが、処理対象の録画予約データの番組とは異なる番組が誤検出されることを抑止することができる。
【0098】
ステップS23において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも大きいと判定された場合、ステップS24はスキップされ、ステップS25の処理が行われる。以上で、モード1の処理の説明を終了する。
【0099】
図8に戻る。ステップS3において、ユーザによる編集前の番組タイトルに所定のマークが含まれていないと判定された場合に実行される、ステップS5におけるモード2の処理について、図11のフローチャートを参照して説明する。
【0100】
ステップS41において、タイトル類似度算出部37は、EPGデータ保持部36から、処理対象の録画予約データに記載されている放送日、チャンネルがそれぞれ同じであって、録画予約データに記載されている録画開始時刻の所定の時間(例えば、1時間)前から、録画予約データに記載されている録画終了時刻の所定の時間(例えば、1時間)後までの範囲に放送される全ての番組の番組データを取得する。
【0101】
ステップS42において、統制部40は、ステップS41の処理で取得された全ての番組データに注目したか否かを判定する。全ての番組データに注目していないと判定された場合、処理はステップS43に進む。ステップS43において、統制部40は、ステップS41の処理で取得された全ての番組データのうち、未注目の1つの番組データに注目する。
【0102】
ステップS44において、タイトル類似度算出部37は、注目した番組データに記載されている番組長が処理対象の録画予約データに記載された番組長の所定の閾値TH3(例えば、25%)以下であるか否かを判定する。所定の閾値TH3以下であると判定された場合、ステップS42に戻り、それ以降の処理が繰り返される。所定の閾値TH3以下ではないと判定された場合、処理はステップS45に進む。
【0103】
ステップS45において、タイトル類似度算出部37は、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルにタイトル前処理を行う。なお、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルに対して既にタイトル前処理を行っている場合にはそれを省略する。
【0104】
ステップS46において、タイトル類似度算出部37は、タイトル前処理が施された、処理対象の録画予約データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルとの類似度LCS_sqを算出する。ステップS47において、タイトル類似度算出部37は、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH4(例えば、4)以上であるか否かを判定する。算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH4以上ではないと判定された場合、ステップS42に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0105】
ステップS47において、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH4以上であると判定された場合、処理はステップS48に進む。ステップS48において、タイトル類似度算出部37は、算出した類似度LCS_sqを注目されている番組データとともに録画予約変更部38に出力する。録画予約変更部38は、タイトル類似度算出部37から入力された番組データが、上位2傑として現在保持している番組データ(TMP1,2)よりも、上位2傑に適しているか否かを判定し、上位2傑に適していると判定した場合、タイトル類似度算出部37から入力される番組データで上位2傑の一方を更新する。反対に、上位2傑に適していないと判定された場合、タイトル類似度算出部37から入力される番組データは破棄される。なお、この上位2傑選択処理は、図10のフローチャートを参照して上述したものと同様であるのでその詳述は省略する。
【0106】
ステップS48における上位2傑選択処理の後、処理はステップS42に戻り、それ以降の処理が繰り返される。そしてステップS42において、全ての番組データに注目したと判定された場合、処理はステップS49に進む。
【0107】
なお、上位2傑選択処理では、番組データの上位2傑TMP1,2(最上位の番組データTMP1、および2番目の番組データTMP2)が選択されるが、ステップS15の処理で算出された類似度LCS_sqが所定の閾値TH4よりも小さい場合、上位2傑TMP1,2が選択されない、あるいは、最上位の番組データTMP1だけしか選択されていないことも起こり得る。
【0108】
そこで、ステップS49において、録画予約変更部38は、上位2傑TMP1,2が存在するか否か、すなわち、ステップS48の上位2傑選択処理で上位2傑TMP1,2が選択されたか否かを判定する。上位2傑TMP1,2が存在しないと判定された場合、ステップS50に進み、上位1傑TMP1が存在するか否かが判定される。ステップS50において、上位1傑TMP1が存在しないと判定された場合、モード2の処理は終了される。すなわち、処理対象の録画予約データは変更されない。
【0109】
ステップS50において、上位1傑TMP1が存在すると判定された場合、処理はステップS51に進む。ステップS51において、録画予約変更部38は、上位1傑TMP1に基づいて処理対象の録画予約データを変更する。以上でモード2の処理は終了される。
【0110】
ステップS49において、上位2傑TMP1,2が存在すると判定された場合、処理はステップS52に進む。ステップS52において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差と、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データに記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも小さいと判定された場合、ステップS50の処理が行われる。
【0111】
ステップS52において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差と等しいと判定された場合、処理はステップS53に進む。
【0112】
ステップS53において、録画予約変更部38は、処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データTMP1に記載された番組長との差と、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差を比較する。処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データに記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さいと判定された場合、ステップS51の処理が行われる。
【0113】
ステップS53において、処理対象の録画予約データに記載された番組長と最上位の番組データTMP1に記載された番組長との差が、処理対象の録画予約データに記載された番組長と2番目の番組データTMP2に記載された番組長との差よりも小さくないと判定された場合、処理はステップS54に進む。ステップS54において、録画予約変更部38は、2番目の番組データTMP2に基づいて処理対象の録画予約データを変更する。以上でモード2の処理は終了される。
【0114】
なお、ステップS52において、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と最上位の番組データTMP1に記載された放送開始時刻との差が、処理対象の録画予約データに記載された放送開始時刻と2番目の番組データTMP2に記載された放送開始時刻との差よりも大きいと判定された場合、ステップS53はスキップされ、ステップS54の処理が行われる。以上で、モード2の処理の説明を終了する。
【0115】
以上説明したように、本発明を適用したビデオレコーダ1による録画予約番組追尾処理によれば、録画予約された番組と同一である可能性が最上位の番組データを最新のEPGデータから検出し、その番組データに基づいて録画予約データを更新するようにしたので、ユーザによって録画予約された番組に放送時刻の変更や番組長の変更等が生じたとしても、それ等の変更に対応して予約録画を実行することが可能となる。
【0116】
次に、次回予約処理について説明する。図12はアンコール予約の概要を示している。次回予約処理では、録画済番組のうち、ユーザによって選択されたものの次回の放送がEPGデータから検索され、検索された番組がユーザに提示される。例えば、ユーザがある日の21時から22時まで放送されて録画された番組「ドラマY」を選択し、次回予約処理の実行を指示した場合、当該指示が行われた当日以降の所定の日数(例えば、7日間)が検索日数、選択された録画済番組「ドラマY」の放送時刻を含む前後の所定の時間(例えば、前後1時間の20時から23時)が検索時間とされて、EPGデータから録画済番組「ドラマY」の次回の放送が検索される。
【0117】
次回予約処理についてより詳細に図13のフローチャートを参照して説明する。この次回予約処理は、ユーザが録画済番組を選択し、次回予約処理の実行を指示したときに開始される。
【0118】
ステップS61において、統制部40は、ユーザによって選択された録画済番組に対応する録画済データを処理対象の録画済データに指定する。タイトル取得部35は、処理対象の録画済データを録画済データ保持部34から読み出して、そこに記載されている番組タイトルを取得する。ステップS62において、タイトル類似度算出部37は、EPGデータ保持部36から、処理対象の録画済データに記載されている放送チャンネルと同じであって、本日以降の所定の日数(例えば、7日間)、録画済データに記載されている録画開始時刻の所定の時間(例えば、1時間)前から、録画済データに記載されている録画終了時刻の所定の時間(例えば、1時間)後までの範囲に放送される全ての番組の番組データを取得する。
【0119】
ステップS63において、統制部40は、ステップS62の処理で取得された全ての番組データに注目したか否かを判定する。全ての番組データに注目していないと判定された場合、処理はステップS64に進む。ステップS64において、統制部40は、ステップS62の処理で取得された全ての番組データのうち、未注目の1つの番組データに注目する。
【0120】
ステップS65において、タイトル類似度算出部37は、注目した番組データに記載されている番組長が処理対象の録画済データに記載された番組長の所定の閾値TH5(例えば、25%)以下であるか否かを判定する。所定の閾値TH5以下であると判定された場合、ステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。所定の閾値TH5以下ではないと判定された場合、処理はステップS66に進む。
【0121】
ステップS66において、タイトル類似度算出部37は、処理対象に指定されている録画済データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルにタイトル前処理を行う。なお、処理対象に指定されている録画済データに記載されている番組タイトルに対して既にタイトル前処理を行っている場合にはそれを省略する。
【0122】
ステップS67において、タイトル類似度算出部37は、タイトル前処理が施された、処理対象の録画済データに記載されている番組タイトルと、注目されている番組データに記載されている番組タイトルとの類似度LCS_sqを算出する。ステップS68において、タイトル類似度算出部37は、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH6(例えば、4)以上であるか否かを判定する。算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH6以上ではないと判定された場合、ステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。ステップS68において、算出した類似度LCS_sqが所定の閾値TH6以上であると判定された場合、処理はステップS69に進む。
【0123】
ステップS69において、タイトル類似度算出部37は、類似度LCS_sqが所定の閾値TH6以上であると判定された番組データを録画候補選出部39に出力する。録画候補選出部39は、タイトル類似度算出部37から入力された番組データの類似度LCS_sqと、現在最上位に指定されている番組データTMPの類似度LCS_sqとを比較する。
【0124】
ステップS69において、タイトル類似度算出部37から入力された番組データの類似度LCS_sqが、現在最上位に指定されている番組データTMPの類似度LCS_sqよりも大きいと判定された場合、処理はステップS73に進む。また、現在最上位に指定されている番組データTMPが存在しない場合にもステップS73に進む。ステップS73において、録画候補選出部39は、最上位の番組データTMPを、タイトル類似度算出部37から入力された番組データを用いて更新する。この後、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0125】
ステップS69において、タイトル類似度算出部37から入力された番組データの類似度LCS_sqが、現在最上位に指定されている番組データTMPの類似度LCS_sqよりも小さいと判定された場合、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。従ってこの場合、現在最上位に指定されている番組データTMPは更新されない。
【0126】
ステップS69において、タイトル類似度算出部37から入力された番組データの類似度LCS_sqと、現在最上位に指定されている番組データTMPの類似度LCS_sqとが等しいと判定された場合、処理はステップS70に進む。
【0127】
ステップS70において、録画候補選出部39は、処理対象の録画済データに記載されている放送日とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送日との差と、処理対象の録画済データに記載されている放送日と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送日との差を比較する。
【0128】
ステップS70において、処理対象の録画済データに記載されている放送日とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送日との差が、処理対象の録画済データに記載されている放送日と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送日との差よりも小さいと判定された場合、処理はステップS73に進み、最上位の番組データTMPが、タイトル類似度算出部37から入力された番組データによって更新される。この後、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0129】
ステップS70において、処理対象の録画済データに記載されている放送日とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送日との差が、処理対象の録画済データに記載されている放送日と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送日との差よりも大きいと判定された場合、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。従ってこの場合、現在最上位に指定されている番組データTMPは更新されない。
【0130】
ステップS70において、処理対象の録画済データに記載されている放送日とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送日との差と、処理対象の録画済データに記載されている放送日と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送日との差が等しいと判定された場合、処理はステップS71に進む。
【0131】
ステップS71において、録画候補選出部39は、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送開始時刻との差と、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送開始時刻との差を比較する。
【0132】
ステップS71において、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送開始時刻との差が、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送開始時刻との差よりも小さいと判定された場合、処理はステップS73に進み、最上位の番組データTMPが、タイトル類似度算出部37から入力された番組データによって更新される。この後、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0133】
ステップS71において、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送開始時刻との差が、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送開始時刻との差よりも大きいと判定された場合、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。従ってこの場合、現在最上位に指定されている番組データTMPは更新されない。
【0134】
ステップS71において、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている放送開始時刻との差が、処理対象の録画済データに記載されている録画開始時刻と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている放送開始時刻との差と等しいと判定された場合、処理はステップS72に進む。
【0135】
ステップS72において、録画候補選出部39は、処理対象の録画済データに記載されている番組長と録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている番組長との差と、処理対象の録画済データに記載されている番組長と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている番組長との差を比較する。
【0136】
ステップS72において、処理対象の録画済データに記載されている番組長と録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている番組長との差が、処理対象の録画済データに記載されている番組長と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている番組長との差よりも小さいと判定された場合、処理はステップS73に進み、最上位の番組データTMPが、タイトル類似度算出部37から入力された番組データによって更新される。この後、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。
【0137】
ステップS72において、処理対象の録画済データに記載されている番組長と録画開始時刻とタイトル類似度算出部37から入力された番組データに記載されている番組長との差が、処理対象の録画済データに記載されている番組長と現在最上位に指定されている番組データTMPに記載されている番組長との差よりも小さくないと判定された場合、処理はステップS63に戻り、それ以降の処理が繰り返される。従ってこの場合、現在最上位に指定されている番組データTMPは更新されない。
【0138】
そしてステップS63において、全ての番組データに注目したと判定された場合、処理はステップS74に進む。
【0139】
ステップS74において、録画候補選出部39は、最上位に指定されている番組データTMPが存在するか否かを判定し、最上位に指定されている番組データTMPが存在すると判定した場合、ステップS75の処理に進む。ステップS75において、録画候補選出部39は、最上位に指定されている番組データTMPを、処理対象の録画済データの次回放送の候補であるとしてユーザに提示させる。この提示に対応してユーザから所定の操作が入力された場合、録画候補選出部39から録画予約設定部31に、最上位に指定されている番組データTMPが供給されて録画予約が設定される。
【0140】
なお、ステップS74において、最上位に指定されている番組データTMPが存在しないと判定された場合には、ステップS75の処理はスキップされる。以上で、次回予約処理の説明を終了する。
【0141】
以上説明したように、本発明を適用したビデオレコーダ1による次回予約処理によれば、録画済番組の次回の放送である可能性が最上位の番組データTMPを最新のEPGデータから検出してユーザに提示するようしたので、ユーザが録画予約の設定を忘れてしまうことを防ぐことができる。よって、ユーザの利便性が向上する。
【0142】
また、上述した次回予約処理では、録画済番組の次回の放送である可能性が最上位の番組データを提示するものを示したが、代わりに上位N個の番組を検出してユーザに提示するようにしてもよい。
【0143】
ところで、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるが、ソフトウェアにより実行させることもできる。一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータなどに、記録媒体からインストールされる。
【0144】
そのようなコンピュータに上述した一連の処理を実行させるプログラムは、記録媒体に格納された状態でコンピュータに供給され、RAM等にロードされて実行される。
【0145】
なお、本明細書において、プログラムに基づいて実行されるステップは、記載された順序に従って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0146】
また、プログラムは、1台のコンピュータにより処理されるものであってもよいし、複数のコンピュータによって分散処理されるものであってもよい。さらに、プログラムは、遠方のコンピュータに転送されて実行されるものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】本発明を適用したビデオレコーダの構成例を示すブロック図である。
【図2】図1の制御部の詳細な構成例を示すブロック図である。
【図3】2つの番組タイトルのLCSを説明するための図である。
【図4】本発明に適用される類似度の算出方法を説明する図である。
【図5】本発明に適用される類似度の算出方法を説明する図である。
【図6】本発明に適用される類似度の算出方法を説明する図である。
【図7】録画予約番組追尾処理の概要を説明する図である。
【図8】録画予約番組追尾処理を説明するフローチャートである。
【図9】図8のステップS4におけるモード1の処理を説明するフローチャートである。
【図10】図9のステップS17における上位2傑選択処理を説明するフローチャートである。
【図11】図8のステップS5におけるモード2の処理を説明するフローチャートである。
【図12】次回予約処理の概要を説明する図である。
【図13】次回予約処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0148】
1 ビデオレコーダ, 11 アナログチューナ, 12 アナログ・ディジタル変換部, 13 ディジタルチューナ, 14 CODEC, 15 信号処理部, 16 バス, 17 記憶部, 18 設定画面生成部, 19 通信部, 20 操作入力部, 21 記憶媒体, 22 制御部, 31録画予約設定部, 32 録画予約データ保持部, 33 録画制御部, 34 録画済データ保持部, 35 タイトル取得部, 36 EPGデータ保持部, 37 タイトル類似度算出部, 38 録画予約変更部, 39録画候補選出部, 40 統制部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送番組のコンテンツを記録する記録装置において、
前記放送番組の電子番組表データを取得する取得手段と、
放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された前記タイトルと前記取得手段によって取得された前記電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された前記類似度に基づき、前記電子番組表データを用いて前記録画予約データを変更させる変更手段と
を含むことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記算出手段は、前記検出手段によって検出された前記タイトルと前記取得手段によって取得された前記番組表情報に示された放送番組のタイトルとのLCS(Longest Common Subsequence)に基づき、前記類似度を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記算出手段は、前記検出手段によって検出された前記タイトルと前記取得手段によって取得された前記番組表情報に示された放送番組のタイトルとのLCS長の2乗和を、前記類似度として算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項4】
前記算出手段は、前記検出手段によって検出された前記タイトルと前記取得手段によって取得された前記番組表情報に示された放送番組のタイトルから所定の文字を除去、または他の文字に変換する前処理を施した後、前記類似度を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項5】
前記変更手段は、前記録画予約データが示す前記放送番組と前記電子番組表データに記載されている放送番組の放送開始時刻の差または番組長の差の少なくとも一方にも基づいて、前記電子番組表データを用いて前記録画予約データを変更させる
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項6】
前記検出手段は、録画済の放送番組のタイトルも検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項7】
前記算出手段によって算出された前記類似度に基づき、前記録画済の放送番組に関連する放送番組を選出する選出手段と、
前記選出手段によって選出された前記放送番組の録画予約を示す録画予約データを生成する前記生成手段と
をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
【請求項8】
前記選出手段は、前記録画済の前記放送番組と前記電子番組表データに記載されている放送番組の放送日の差、放送開始時刻の差、または番組長の差の少なくとも1つにも基づいて、前記録画済の放送番組に関連する放送番組を選出する
ことを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
【請求項9】
放送番組のコンテンツを記録する記録方法において、
前記放送番組の電子番組表データを取得する取得ステップと、
放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出ステップと、
前記検出ステップの処理で検出された前記タイトルと前記取得ステップの処理で取得された前記電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出ステップと、
前記算出ステップの処理で算出された前記類似度に基づき、前記電子番組表データを用いて前記録画予約データを変更させる変更ステップと
を含むことを特徴とする記録方法。
【請求項10】
放送番組のコンテンツを記録するためのプログラムであって、
前記放送番組の電子番組表データを取得する取得ステップと、
放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出ステップと、
前記検出ステップの処理で検出された前記タイトルと前記取得ステップの処理で取得された前記電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出ステップと、
前記算出ステップの処理で算出された前記類似度に基づき、前記電子番組表データを用いて前記録画予約データを変更させる変更ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項1】
放送番組のコンテンツを記録する記録装置において、
前記放送番組の電子番組表データを取得する取得手段と、
放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出手段と、
前記検出手段によって検出された前記タイトルと前記取得手段によって取得された前記電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出手段と、
前記算出手段によって算出された前記類似度に基づき、前記電子番組表データを用いて前記録画予約データを変更させる変更手段と
を含むことを特徴とする記録装置。
【請求項2】
前記算出手段は、前記検出手段によって検出された前記タイトルと前記取得手段によって取得された前記番組表情報に示された放送番組のタイトルとのLCS(Longest Common Subsequence)に基づき、前記類似度を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項3】
前記算出手段は、前記検出手段によって検出された前記タイトルと前記取得手段によって取得された前記番組表情報に示された放送番組のタイトルとのLCS長の2乗和を、前記類似度として算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項4】
前記算出手段は、前記検出手段によって検出された前記タイトルと前記取得手段によって取得された前記番組表情報に示された放送番組のタイトルから所定の文字を除去、または他の文字に変換する前処理を施した後、前記類似度を算出する
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項5】
前記変更手段は、前記録画予約データが示す前記放送番組と前記電子番組表データに記載されている放送番組の放送開始時刻の差または番組長の差の少なくとも一方にも基づいて、前記電子番組表データを用いて前記録画予約データを変更させる
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項6】
前記検出手段は、録画済の放送番組のタイトルも検出する
ことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
【請求項7】
前記算出手段によって算出された前記類似度に基づき、前記録画済の放送番組に関連する放送番組を選出する選出手段と、
前記選出手段によって選出された前記放送番組の録画予約を示す録画予約データを生成する前記生成手段と
をさらに含むことを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
【請求項8】
前記選出手段は、前記録画済の前記放送番組と前記電子番組表データに記載されている放送番組の放送日の差、放送開始時刻の差、または番組長の差の少なくとも1つにも基づいて、前記録画済の放送番組に関連する放送番組を選出する
ことを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
【請求項9】
放送番組のコンテンツを記録する記録方法において、
前記放送番組の電子番組表データを取得する取得ステップと、
放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出ステップと、
前記検出ステップの処理で検出された前記タイトルと前記取得ステップの処理で取得された前記電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出ステップと、
前記算出ステップの処理で算出された前記類似度に基づき、前記電子番組表データを用いて前記録画予約データを変更させる変更ステップと
を含むことを特徴とする記録方法。
【請求項10】
放送番組のコンテンツを記録するためのプログラムであって、
前記放送番組の電子番組表データを取得する取得ステップと、
放送番組の録画予約を示す録画予約データから放送番組のタイトルを検出する検出ステップと、
前記検出ステップの処理で検出された前記タイトルと前記取得ステップの処理で取得された前記電子番組表データに記載されている放送番組のタイトルとの類似度を算出する算出ステップと、
前記算出ステップの処理で算出された前記類似度に基づき、前記電子番組表データを用いて前記録画予約データを変更させる変更ステップと
を含む処理をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−50302(P2006−50302A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−229200(P2004−229200)
【出願日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】
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