説明

記録装置

【課題】記録装置において、EPGが有する番組情報とユーザが入力した嗜好情報に基づき番組を録画予約する際に、ユーザが予約内容を確認し、編集し、また削除する操作を容易にする。
【解決手段】ユーザが嗜好情報を入力するための番組検索用画面を表示した状態で、録画予約された番組を示す例えば一覧表を表示するようにする。ユーザは番組検索設定を終了せずに録画予約の内容を確認できるため、使い勝手を向上することができる。また、予約内容の編集や削除も番組検索設定の状態で容易に行うことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は記録装置に係り、特に放送番組を録画予約する際の利便性を向上した記録装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ディジタル放送の時代を迎え、伝送されたストリームのまま、或いはデータ圧縮して放送番組を記録するための記録装置や、該記録装置を内蔵したテレビジョンの普及が進んでいる。地上ディジタル放送、BS放送、CS放送と放送の種類が増加し、放送番組自体も増加したにより、記録する番組を簡単に検索して録画予約する方法が望まれている。
特許文献1においては、ユーザの嗜好に合った番組を迅速に記録できるようにするため、予め生成されたユーザの嗜好情報と放送番組情報(EPG;Electronic Program Guide)に基づき、録画予約リストを作成して記録処理を行う方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−50662号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に係る記録装置は既に市場で知られているが、ユーザにとっての使い勝手のうえでは、さらに改善すべき課題がある。例えば、ユーザが好むジャンルや登場人物の名前をキーワードとして入力し、録画予約を行う場合を考える。
現状では、表示された番組検索画面にキーワードを入力すると、既に受信したEPGが有する番組情報を参照しながら、記録装置が前記キーワードを有する放送番組を検索し、キーワードがヒットした放送番組を録画予約する。
【0005】
この際に、キーワードがヒットした放送番組の内容がユーザの期待する内容でなかったとしても自動的に記録が行われ、容量に限りのある記録媒体が無駄に使われることがある。
さらに、EPGのメタデータには登場人物の全てが登録されているわけではなく、また愛称で登録されていることもあるため、ユーザが期待する放送番組が検索結果から抜け落ちる可能性もある。この場合、ユーザが先見的にその番組を知っていたとしても、録画予約から外れることになる。
【0006】
現状では、これらの問題を解消するには録画予約した番組の一覧表を表示して録画予約の内容をチェックしたうえで、場合によっては録画予約を取消し或いは追加する必要がある。しかし、番組検索画面から別な表示画面に切換える手間を要する点で、使い勝手のうえでの問題があった。
本発明の目的は前記した問題に鑑み、放送番組を録画予約する際の利便性を向上した記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記課題を解決するため本発明は、放送する番組の放送予定と該番組の内容を示す番組情報を伴う放送番組を記録する記録装置であって、
前記放送番組に係る放送信号を受信して復調する受信復調部と、該受信復調部で復調して得た復調信号が供給され、該復調信号を処理して表示するための映像信号を生成する映像処理部と、前記受信復調部で復調して得た復調信号が供給され、該復調信号を処理して記録媒体に記録する記録部と、前記記録装置の動作を制御する制御部を有し、
該制御部は、前記受信復調部で復調して得た復調信号が供給され、該復調信号から前記番組情報を抽出し、該番組情報に応じて所定の表示フォーマットに基づく番組表を作成して前記映像処理部に供給する電子番組情報管理部と、
前記受信復調部で復調して得た復調信号と前記記録装置のユーザが作成したキーワードをはじめとする検索情報が供給され、前記ユーザが前記検索情報を供給する際に用いる所定の表示フォーマットに基づく表示画像を生成して前記映像処理部に供給し、前記番組情報を前記復調信号から抽出し前記検索情報を参照して前記記録部に記録する放送番組を選択する番組検索処理部と、
該番組検索処理部で選択された放送番組を前記番組検索処理部が生成した表示画像内に表示するための所定の表示フォーマットに基づく表示画像を生成して前記映像処理部に供給する予約管理部を備えることを特徴としている。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、放送番組を録画予約する際の利便性を向上した記録装置を提供でき、ユーザにとっての使い勝手の向上に寄与できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の一実施例における記録装置のブロック図である。
【図2】本発明の一実施例で用いるリモコンの平面図である。
【図3】本発明の一実施例における記録装置の制御部の部分ブロック図である。
【図4】本発明の一実施例における番組検索画面の第1例を示す図である。
【図5】本発明の一実施例における番組検索画面の第2例を示す図である。
【図6】本発明の一実施例における番組検索画面の第3例を示す図である。
【図7】本発明の一実施例における番組検索画面の第4例を示す図である。
【図8】本発明の一実施例における番組検索画面の第5例を示す図である。
【図9】本発明の一実施例における番組検索画面の第6例を示す図である。
【図10】本発明の一実施例における文字入力画面の例を示す図である。
【図11】本発明の一実施例における番組検索画面の第7例を示す図である。
【図12】本発明の一実施例における番組検索画面の第8例を示す図である。
【図13】本発明の一実施例における番組検索画面の第9例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施例につき図面を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例における記録装置のブロック図である。
図2は、本発明の一実施例で用いるリモコンの平面図である。図1と図2を関連付けながら、特に図1に示した記録装置の動作に重点をおいて述べる。
【0011】
図1において、放送局から送信された放送信号は、記録装置の外部に備えられたアンテナ1Aとアンテナ1Bを介してチューナ2Aと2Bに供給される。ここではアンテナとチューナが二つある例を示しているが、これは本発明の限定条件ではない。一つであっても良く、三つ以上あっても良い。周知のとおり、これらを二つ以上有していれば、現在視聴中の番組以外の番組を記録部に記録することができる。チューナ2A、2Bの各々が地上ディジタル放送、BS放送、CS放送のチューナのうち複数を有しても良い。また、アンテナ1Aが地上放送用アンテナであり、アンテナ1BがBSやCS放送用アンテナであるならば、アンテナ1Aとアンテナ1Bで受信した放送信号を混合して、チューナ2Aと2Bの双方に供給しても良い。
【0012】
チューナ部2Aまたは2Bで、ユーザが望む放送チャンネルが選択される。選択されるチャンネルは、ユーザがたとえばリモートコントローラ(以下、リモコンと略記する)20を操作することで発生された選択指令を、赤外線により受光部5へ送り、これに基づきCPU(central Processing Unit;以下、制御部と称することがある)4がチューナ2Aまたは2Bを制御することで決められる。図2に一例を示したように、ユーザが操作するリモコン20は、複数の放送のうち一つを選択する放送選択スイッチ20B(一例として3個)と、一つのチャンネルを選択するチャンネル選択スイッチ20C(一例として12個)及び20D2(順次送り式)を有している。これらの選択スイッチをユーザが操作することにより、赤外線発生器を含むリモコン送信部201から選択情報が発信され、先の受光部5で受信される。なお、電源スイッチ20A1は図1の記録装置の電源をON/OFFするためのスイッチであり、20D1は音量調整用のスイッチである。
【0013】
チューナ2Aと2Bが同等の受信機能を持つ場合に、いずれを使用して放送を受信するかに関しては、CPU4により決定される。選択されたチャンネルの放送受信信号は、復調器3に供給され、ここで伝送のために施された変調方式に応じて復調され、また伝送中に発生した誤りが訂正された後、制御部4が含む信号処理部4Aに供給される。
信号処理部4Aにおいて、放送局で秘匿性を高めるために施された暗号が復号される。さらに、EPGに代表される例えば今後1週間分の放送予定と放送内容を含む番組情報が放送受信信号から分離され、電子番組情報管理部4Bに供給される。電子番組情報管理部4Bに供給された番組情報は、番組検索管理部4C、さらには予約管理部4Dへ供給されて例えば録画予約をするために使用されるが、これについては後に詳しく述べる。
【0014】
信号処理部4Aで復号化された放送受信信号のうち、映像情報は映像処理部5に供給される。映像情報は映像処理部5が有するMPEGデコーダにおいて、放送局で施されたMPEG(Moving Picture Experts Group)によるデータ圧縮が解除されて伸張され、表示のための三原色信号となって映像表示部6に与えられる。また、この映像情報に伴う音声情報は音声処理部7に供給される。音声情報は音声処理部7が有する音声デコーダにおいて、放送局で施されたデータ圧縮が解除されて伸張され、基底帯域の音声信号となってスピーカ8に供給される。ユーザは映像表示部6に表示された映像とスピーカ8から出力された音声により、選択した番組を視聴することができる。
なお、映像処理部5は、信号処理部4A、電子番組情報管理部4B、番組検索管理部4Cにおいて後記するように生成される映像情報に対しては、前記したデータ圧縮を解除する動作をせずに通過させる。
【0015】
一方、信号処理部4Aから出力された放送受信信号は、放送受信信号を記録媒体へ記録するためのHDD(Hard Disk Drive)処理部9へも供給されている。この放送受信信号は、映像処理部5や音声処理部6に供給される信号と同じこともあり、異なることもある。互いに異なる場合は、所謂裏番組記録を行う場合であり、いずれか一方がチューナ2Aで受信された信号であり、残る一方はチューナ2Bで受信された信号となる。図1では、放送受信信号を記録するための記録媒体として、固定式の内蔵HDD10と、取外しできるカセットHDD11の双方を有する例が示されている。
HDD処理部9では放送受信信号に対して、記録媒体へ記録するに適したエラー訂正符号の付加と記録符号化が行われる。その後、放送受信信号はHDD10または11に記録される。このためのユーザからの指令は、図2で示したリモコン20のHDD操作スイッチ20K(一例として7個のスイッチを有する)をユーザが操作することにより発生される。
【0016】
図1のCPU4は一例として、ROM(Read Only Memory)4E、RAM(Random Access Memory)4F、フラッシュメモリをはじめとする不揮発メモリ4Gを含んだ例を示している。もちろん、これらのうちいくつかのメモリがCPU4に外付けされていても良い。ROM4Eには、例えばCPU4を動作させるための基本ソフトウェアや常時使用されるアプリケーションソフトウェアが格納される。RAM4Fは、例えば動作中の状態を示す情報を一時的に格納するために使用される。不揮発メモリ4Gには、後記するようなEPGに係る情報のように、電源を切断されても保持されるべき情報が格納される。
半導体デバイスの高集積化に伴い、CPU4を構成する半導体デバイスに、映像処理部5、音声処理部7、HDD処理部9がともに集積されても良い。
【0017】
図1の外部入力端子1Cは、例えば3個の外部入力を受入れる端子であり、ケーブルテレビをはじめとする有線系のテレビ放送の入力端子であっても良く、アナログ入力端子であっても良い。このほかにも、最近普及してきたLAN(Local Access Network)端子1D、HDMI(High Definition Multimedia Interface)端子1E、SD(Secure Digital)メモリカードをはじめとするカード接続端子1Fを備えていても良い。映像表示部6に表示する映像信号として、先のアンテナ1A、1Bから入力された放送受信信号や端子1C,1D,1E,1Fのいずれの信号を選択するかに関しては、図2のリモコン20における入力切換スイッチ20A1を、ユーザが操作することにより決定される。
【0018】
なお、図1において記録装置は映像表示部6を有しているが、映像表示部を有さない記録装置であっても本発明の範疇にある。その場合、映像表示部は記録装置の外部に接続された別な表示装置として機能する。
図2に示した番組表スイッチ20Eは信号処理部4Aで分離された番組情報(EPG)を映像表示部6に表示させるためのスイッチであり、メニュースイッチ20I1は例えば映像表示部6での画質調整を行うためのスイッチであり、“見る”スイッチ20GはHDD10または11に記録された番組の一覧表を表示させるためのスイッチである。“戻る”スイッチ20I2は例えばユーザがリモコン20の操作を誤った際に、一つ前の状態に戻すためのスイッチである。このほか、検索スイッチ20F、操作スイッチ20H、ソフトキー20Jについては、図4以降の図面を説明する際に述べる。
【0019】
次に、電子番組情報管理部4B、番組検索管理部4C、予約管理部4Dの動作について詳しく述べる。
図3は、本発明の一実施例における記録装置の制御部の部分ブロック図である。
信号処理部4Aで分離された放送予定と放送内容を含む番組情報は、電子番組情報管理部4Bに供給される。ここでは、ユーザに分かり易い表示形式で映像表示部6に表示されるように、番組情報に対して表示フォーマットが与えられる。先の番組表スイッチ20Eをユーザが操作することにより、番組情報は前記表示フォーマットで映像処理部5を介して映像表示部6に表示される。
【0020】
次いで、信号処理部4Aで分離された放送予定と放送内容を含む番組情報は、番組検索処理部4Cにも供給される。ユーザが録画予約を行う際には、リモコン20から番組検索処理部4Cに対して、例えばチャンネル選択スイッチ20Cを利用して入力した平仮名文字情報や、アルファベット文字情報が伝達される。また操作スイッチ20Hやソフトキー20Jからの指令も伝達される。前記文字情報には、例えば番組情報が含むことが予想されるキーワードや出演者に係る情報が含まれる。前記指令には、例えば録画予約する番組のジャンルに係る情報や録画予約のための指示が含まれる。
【0021】
これらの情報に基づき番組検索処理部4Cは、供給された番組情報を参照して、例えば前記キーワードや出演者がある放送番組の番組情報に含まれていた場合には、その番組を録画予約の候補とし、番組検索処理部4Cが備える所定の表示フォーマットで検索結果を映像処理部5を介して映像表示部6に表示する。ジャンルが指定された場合には、指定されたジャンルとの例えばAND条件やOR条件を満たす番組を録画予約の候補とする。必要に応じて、番組検索処理部4Cで検索したままの状態で自動録画する番組と、これとは異なる状態で(例えば番組検索処理部4Cで検索せずに予約し、或いは番組検索処理部4Cでの設定を編集し例えば開始時間を変更した状態で)録画予約する番組を区別できるような表示を行う。
【0022】
前記指令により録画予約が指示された場合には、その番組に係る情報が番組検索処理部4Cから予約管理部4Dに供給される。ユーザが録画予約中の番組を一覧表示するよう、後記するソフトキー20Jを操作して指示した場合には、予約管理部4Dは前記番組検索処理部4Cが備える所定の表示フォーマットに収まるような表示フォーマットを作成して、映像処理部5を介して映像表示部6に録画予約中の番組の一覧表を表示する。また、いずれかの番組の記録を開始或いは終了する時刻となった場合には、HDD処理部9に指示して番組の記録を開始、或いは終了させる。
ユーザは、予約管理部4Dが映像表示部6に表示した画面を参照して、記録する条件の変更や録画予約の解除を行う。或いは、番組検索処理部4Cで録画予約の候補としてあがらなくともユーザが先見的に知っている放送番組があれば、これを追加する。これにより、ユーザが不要とする番組が記録され、或いはユーザが期待する番組が脱落するような不都合が解消される。また、例えば番組に応じて記録時のデータ圧縮率を変更することにより、記録媒体を有効利用することができる。
【0023】
以上述べたようにすることで、番組情報を参照し例えばキーワードを用いて録画予約する番組を検索する際に、番組検索処理部4Cが番組を検索して録画予約するだけでなく、予約管理部4Dの作用により、番組検索を行った際の表示画面から録画予約された番組をユーザが確認できることを、本発明の一つの特徴としている。このため、前記した問題は解消され、使い勝手の向上に寄与することができる。また、録画予約された番組をユーザが確認する際に、記録する際の条件を変更し、記録が不要な番組を削除し、或いは期待する番組を追加するような編集機能を有することも、本発明の一つの特徴としている。さらには、録画予約された番組をユーザが確認したうえで録画予約を実行するよう指示することを、本発明の一つの特徴としている。
以上の事項につき、映像表示部6に実際に表示される画面の例を示して、さらに詳しく説明する。
【0024】
図4は、本発明の一実施例における番組検索画面40の第1例を示す図であり、ユーザがリモコン20の検索スイッチ20Fを操作することに応じて、番組検索処理部4Cが図4で示すような表示画面を生成して映像表示部6に表示する。
画面内には多くのアイコンが表示される。そのうち“おすすめ”アイコン41Aは、記録装置における過去の録画履歴または視聴履歴とEPGの番組情報を参照しながら、録画予約する番組を記録装置が選択する場合に使用される。また、“放送局の注目番組”アイコン41Bは、放送局が特にユーザの注目を期待する番組を、録画予約する放送番組として選択する場合に使用される。本実施例においては、これら二つのアイコン41Aと41Bについては詳しい説明を省略し、ユーザが自分の嗜好に合った番組を録画予約する場合に重点を置いて説明する。
【0025】
ユーザが自分の嗜好に合った番組を録画予約する場合には、ユーザが操作スイッチ20Hを操作して“詳しくさがす”アイコン41Cを選択する。図中では斜線を付して該当するアイコンが選択されたことを示す。
同じ表示画面内には一例として、42A〜42G、43A〜43G(内43A〜43Eは図面の煩雑化を避けるため符号を省略する)、44A〜44E及び45Cで示されるアイコンも表示されている。デフォルトで“ジャンル”アイコン42A、ジャンルとして“映画”アイコン43A、さらに“全ての映画”アイコン44Aが選択されているが、ユーザが操作スイッチ20Hを操作すれば、他のアイコンを選択することができる。図4の状態でユーザがリモコン20の操作スイッチ20Hで右選択または決定キー押下すると、“全ての映画”を対象に検索したうえで既に録画予約されている番組の一覧表が表示される。即ち、番組検索の画面から直ちに録画予約した番組を確認し、必要に応じて内容を編集することができる。
【0026】
アイコン42D〜42Gの左端には四角形のチェックボックスが付されている。該当するアイコンに基づき、後記した方法でユーザが録画予約の実行を指示するとチェックボックス内にチェックマークが付けられる。例えば“新国内ドラマ”アイコン42Dにチェックが入った状態では、新番組の国内ドラマが録画予約されている。“お好み/A子”アイコン42Gにチェックが入った状態では、該当する名前のタレントがEPGの番組情報に記された番組が録画予約されている。また、“ユーザA”アイコン42Fにチェックが入った状態では、予めユーザA(あるユーザを意味し、個人名であっても良い)が不揮発メモリ4Gに登録した自分の嗜好に合った番組が録画予約されている。
後記するように、ユーザがリモコン20の操作スイッチ20Hを操作して“ユーザA”アイコン42Fを選択し、さらにリモコン20の操作スイッチ20Hを操作すると、ユーザAの嗜好に応じて録画予約された番組の一覧表が番組検索画面40の中に表示され、ユーザAは予約の内容の編集、削除や追加を行うことができる。
【0027】
なお、同じ表示画面内には記録装置の記録モードや検索範囲が表示されている。前者は受信したトランスポートストリームに対し何倍のデータ圧縮をして記録するかを示しており、後者は番組検索の対象とする放送を示している。図示の場合、24倍のデータ圧縮を行って記録し、地上ディジタル放送とBS放送を検索の対象とすることを示している。放送されたとおりの画質で視聴するためには、データ圧縮を行わずに記録することが望ましいが、本実施例の場合は一度に多数の番組が録画予約される可能性があるため、記録媒体の記録容量を考慮して適量なデータ圧縮を行うことが望ましい。データ圧縮率と検索範囲の設定は、ユーザがリモコン20を使って行うことができるが、ここでは詳しい説明を省略する。
【0028】
次に、“ユーザA”アイコン42Fに係り、ユーザAの番組に対する嗜好を登録する方法について説明する。
図5は、本発明の一実施例における番組検索画面の第2例を示す図であり、図4の検索画面に対してユーザが操作スイッチ20Hを操作して“ユーザA”アイコン42Fを選択した場合の検索画面を示している。表示スペース46には、ユーザAが予め登録した自分の嗜好を反映した番組のジャンルや出演者が示される。これらを最初に登録する方法については以下で述べる方法と同じであるので、ここでは記載を省略する。
【0029】
図5の状態で“削除”表示45Bが示すとおり、ユーザがリモコン20のソフトキー20Jのうちで赤色のキーを操作すると、アイコン42Fの下に登録された検索条件は削除される。また、“自動録画設定”表示45Aが示すとおり、ユーザがリモコン20のソフトキー20Jのうちで青色のキーを操作すると、アイコン42Fで規定された検索条件に基づいて検索された番組について録画予約が行われ、アイコン42F内のチェックボックスにチェックが付される。
【0030】
次に、“編集”表示45Dが示すとおり、ユーザがリモコン20のソフトキー20Jのうちで黄色のキーを操作し、アイコン42Fで規定された検索条件を編集する場合について説明する。
図6は、本発明の一実施例における番組検索画面の第3例を示す図であり、図5の検索画面に対してユーザがリモコン20のソフトキー20Jのうちで黄色のキーを操作した場合の検索画面を示している。新たに、“ジャンル選択”アイコン47Aをはじめとして、一例として47A〜47Fの6個のアイコンが示されている。ここでは、ユーザがリモコン20の操作スイッチ20Hを操作して、“ジャンル選択”アイコン47Aを選択したとする。
【0031】
図7は、本発明の一実施例における番組検索画面の第4例を示す図であり、図6の検索画面に対してユーザが“ジャンル選択”アイコン47Aを選択した場合の検索画面を示している。例えば図4でも示されていたように、“映画”アイコン43Aをはじめとして、一例として43A〜43Gの7個のアイコンが示されている。ここでは、ユーザがリモコン20の操作スイッチ20Hを操作して、“バラエティ”アイコン43Cを選択したとする。
これに伴いバラエティのジャンルに含まれる各分野を示すアイコンとして、例えば48A〜48Gで示した7個のアイコンが示されている。ここでは、ユーザがリモコン20の操作スイッチ20Hを操作して、“お笑い”アイコン48Eを選択したとする。
【0032】
図8は、本発明の一実施例における番組検索画面の第5例を示す図であり、図7の検索画面に対してユーザが“お笑い”アイコン48Eを選択した場合の検索画面を示している。ここではユーザの嗜好に合った出演者を選択するための画面が示されている。もちろん図6において、“出演者選択”アイコン47Bを操作しても同様の画面が表示される。したがい、図7において、“お笑い”アイコン48Eを操作した後、図6の画面を経由して図8の画面が表示されても良い。
図8では、出演者の姓の頭文字(平仮名)を示すアイコン49A〜49Gが示されている。なお、“や行”以下は、ユーザがリモコン20のチャンネル選択スイッチ20D2を操作することにより、現在表示されているアイコンと入れ替えて表示される。ここでは、ユーザがリモコン20の操作スイッチ20Hを操作して、“篠井杏子”アイコン50Dを選択したとする。これに伴い、表示スペース46にも新たに加えられた検索のためのジャンルと出演者が追加で表示される。その後、表示画面は一例として図9で示すような表示画面に遷移する。
【0033】
図9は、本発明の一実施例における番組検索画面の第6例を示す図であり、これまで検索条件に登録したジャンルや出演者を示すアイコン51A〜51Dと、“新規キーワード登録”アイコン51Eが表示されている。ユーザがさらに新しいキーワードを登録するために、リモコン20の操作スイッチ20Hを操作して“新規キーワード登録”アイコン51Eを選択すると、表示画面は一例として図10で示すような表示画面に遷移する。
【0034】
図10は、本発明の一実施例における文字入力画面の例を示す図である。ユーザはキー表示501A〜501Lを参照しながらリモコン20のチャンネル選択スイッチ20Cを操作して、文字入力ボックス500に新規キーワードを入力する。ここでは、番組情報に登場することが予想される人物の名前が登録されたとする。もちろん、平仮名入力を漢字に変換しながら登録されも良い。入力を訂正する時、 “戻る”表示502Bが示すようにユーザはリモコン20の“戻る”スイッチ20I2を操作して、直前に入力した文字を削除して入力し直す。
入力が終了した際は、“決定”表示502Aが示すようにユーザはリモコン20の操作スイッチ20Hの中央にある決定ボタンを操作して、記録装置に入力の終了を知らせる。その後、表示画面は一例として図11で示すような表示画面に遷移する。
【0035】
図11は、本発明の一実施例における番組検索画面の第7例を示す図であり、図9で示した検索画面のアイコン51Eに対して新たなキーワードが割り当てられ、さらなる“新規キーワード登録”アイコン51Fが追加されている。表示スペース46にも新たなキーワードが追加されている。
以上のようにユーザAの嗜好に合ったジャンル、出演者、キーワードが定められ、不揮発メモリ4Gへの登録が終了すると、表示画面は一例として図12で示すような表示画面に遷移する。
【0036】
図12は、本発明の一実施例における番組検索画面の第8例を示す図であり、例えばユーザAの嗜好に合うよう定められたジャンル、出演者、キーワードを用いて番組検索を行う際に、これらのANDの条件で検索するよう指定するためのアイコン52Aと、ORの条件で検索するよう指定するためのアイコン52Bが示されている。もちろん、ANDとORをおり混ぜた複雑な検索式を設定できるようにしても良い。ここでは、ユーザがリモコン20のチャンネル選択スイッチ20Cを操作して、アイコン52Bを選択したとする。
以上のようにして番組検索のための条件が決定された後、表示画面は一例として図13で示すような表示画面に遷移する。
【0037】
図13は、本発明の一実施例における番組検索画面の第9例を示す図であり、前記決定された番組検索の条件に基づき、番組検索処理部4Cが各番組の番組情報を参照して検索して得た結果を示している。検索して得た番組は表示スペース53A〜53Fに日付、放送開始時間、放送チャンネル、タイトルとともに表示されている。なお、さらに多数の番組を得た場合には、ユーザがリモコン20のチャンネル選択スイッチ20D2を操作することにより、現在表示されている番組と入れ替えて表示される。表示スペース53A〜53Fの表示フォーマットは予約管理部4Dが定めるが、その際、番組検索処理部が定める番組検索画面の表示フォーマットに収まるように定めている。
ユーザが操作スイッチ20Hにより、53A〜53Fのいずれかの表示スペースを選択すると、例えば記録開始時刻の変更をはじめとして、予約内容の変更をすることができる。このような変更を施されていない番組には、表示スペース53A〜53Fの先頭に例えば“○”が付されている。変更が施された番組には例えば“−”が付されている。このようにすれば、記録装置により自動検索されたままの予約内容であるか否かをユーザが確認することができる。
これまでも述べたとおり、図4から図12で示した表示画面は、番組検索処理部4Cで生成されるのに対して、図13で示した表示画面は予約管理部4Dで生成される。
【0038】
本実施例では以上で述べたように、ユーザは番組検索条件を設定する画面から容易に予約された番組を確認することが出来る。このため、設定した検索条件によって予約された番組がユーザの期待に沿った番組であるか否かを、容易に確認することができる。予約内容の編集、削除や追加についても、同様にして容易に行うことができる。また、録画予約された番組をユーザが確認したうえで録画予約を実行するよう指示することができるという特徴がある。
ここまで示した実施形態は一例であって、本発明を限定するものではない。本発明の趣旨に基づきながら異なる実施形態を考えられるが、いずれも本発明の範疇にある。
【符号の説明】
【0039】
1A,1B:アンテナ、2A,2B:チューナ、3:復調器、4:CPU、4A:信号処理部、4B:電子番組情報管理部、4C:番組検索処理部、4D:予約管理部、4G:不揮発メモリ、5:映像処理部、6:映像表示部、7:音声処理部、8:スピーカ、9:HDD処理部、10:内蔵HDD,11:カセットHDD、20:リモコン、20H:操作スイッチ、20J:ソフトキー。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放送する番組の放送予定と該番組の内容を示す番組情報を伴う放送番組を記録する記録装置であって、
前記放送番組に係る放送信号を受信して復調する受信復調部と、
該受信復調部で復調して得た復調信号が供給され、該復調信号を処理して表示するための映像信号を生成する映像処理部と、
前記受信復調部で復調して得た復調信号が供給され、該復調信号を処理して記録媒体に記録する記録部と、
前記記録装置の動作を制御する制御部を有し、
該制御部は、
前記受信復調部で復調して得た復調信号が供給され、該復調信号から前記番組情報を抽出し、該番組情報に応じて所定の表示フォーマットに基づく番組表を作成して前記映像処理部に供給する電子番組情報管理部と、
前記受信復調部で復調して得た復調信号と前記記録装置のユーザが作成したキーワードをはじめとする検索情報が供給され、前記ユーザが前記検索情報を供給する際に用いる所定の表示フォーマットに基づく表示画像を生成して前記映像処理部に供給し、前記番組情報を前記復調信号から抽出し前記検索情報を参照して前記記録部に記録する放送番組を選択する番組検索処理部と、
該番組検索処理部で選択された放送番組を前記番組検索処理部が生成した表示画像内に表示するための所定の表示フォーマットに基づく表示画像を生成して前記映像処理部に供給する予約管理部
を備えることを特徴とする記録装置。
【請求項2】
請求項1に記載の記録装置において、前記予約管理部が前記表示画像を生成して前記映像処理部に供給した表示画像を使用し、前記番組検索処理部で選択された放送番組の前記記録部への記録に係る情報を編集する編集機能を有することを特徴とする記録装置。
【請求項3】
請求項2に記載の記録装置において、前記番組検索処理部で選択された放送番組の前記記録部への記録に係る情報が編集されたか否かを示す表示を、前記予約管理部が生成した前記表示画像に表示することを特徴とする記録装置。
【請求項4】
請求項2に記載の記録装置において、前記編集機能は、前記番組検索処理部で選択された放送番組を削除し、或いは新たな放送番組を追加する機能を含むことを特徴とする記録装置。
【請求項5】
請求項1に記載の記録装置において、前記予約管理部が前記表示画像を生成して前記映像処理部に表示画像を供給する場合には、前記番組検索処理部は、前記記録部に記録する放送番組を前記予約管理部が生成した表示画像に基づいてユーザが確定するための表示を、前記表示画像に表示することを特徴とする記録装置。
【請求項6】
請求項1に記載の記録装置において、前記映像処理部が生成した映像信号が供給され該映像信号に基づく映像を表示する映像表示部を有することを特徴とする記録装置。
【請求項7】
テレビジョン放送の番組を検索して録画するための記録装置において、
ユーザが指定した検索条件で番組を検索するための検索画面を画面上に表示し、前記検索画面で検索された番組について、全記録装置を操作するためのリモコン上の所定キーを操作することによって、録画予約するように構成したことを特徴とする記録装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2012−195637(P2012−195637A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−56178(P2011−56178)
【出願日】平成23年3月15日(2011.3.15)
【出願人】(509189444)日立コンシューマエレクトロニクス株式会社 (998)
【Fターム(参考)】