説明

設定支援システム、これを構成するサーバ装置、管理装置、設定支援方法およびプログラム

【課題】ネットワークに複数のサーバ装置が導入される場合に、これらの設定にかかる作業量および時間を減縮し得る設定支援システム、これを構成するサーバ装置、管理装置、設定支援方法およびプログラムを提供する。
【解決手段】ネットワーク上で設定情報が適用されているサーバ装置1が、サーバ装置1において適用されている設定情報101を抽出し、管理装置2が、抽出された設定情報101に基づいて、ネットワーク上で設定情報が適用されていないサーバ装置3に適用すべき設定情報のテンプレート102を生成し、生成したテンプレート102に対して、サーバ装置3に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報112を生成し、サーバ装置3が、生成した配布用設定情報112を自身の設定情報として適用する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定支援システム、これを構成するサーバ装置、管理装置、設定支援方法およびプログラムに関し、特に、アプライアンスサーバといったサーバ装置の導入時における設定を支援するための設定支援システム、これを構成するサーバ装置、管理装置、設定支援方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、操作性の向上、システム障害発生のリスク抑制、低価格を実現する情報処理装置としてアプライアンスサーバが用いられている。アプライアンスサーバは、特定の用途向けに機能が限定されたものであり、ハードディスクとネットワークインターフェース、OS(Operating System)、管理用ユーティリティなどを一体化した単機能サーバである。アプライアンスサーバとしては、例えばNAS(Network Attached Storage)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、アプライアンスサーバをネットワークに導入して、正常に動作させるためには、システムの管理者は、アプライアンスサーバに対して各種情報を設定する必要がある。このような設定情報としては、たとえば、管理サーバに対する管理情報、業務ネットワークに関する業務情報、割り当てられる資源に関する資源情報などがあげられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−77063号公報(第2頁)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ネットワークに複数のアプライアンスサーバが導入される場合、各アプライアンスサーバにおいて設定される情報は同一または類似であるにもかかわらず、設定作業をアプライアンスサーバ毎に行う必要がある。このため、多くの作業量および時間が必要になるという問題が発生している。
【0006】
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、ネットワークに複数のサーバ装置が導入される場合に、これらの設定にかかる作業量および時間を減縮し得る設定支援システム、これを構成するサーバ装置、管理装置、設定支援方法およびプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の一側面における設定支援システムは、ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置と、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置と、前記第1のサーバ装置および前記第2のサーバ装置を管理する管理装置と、を備える設定支援システムであって、
前記第1のサーバ装置は、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報を抽出し、抽出した前記設定情報に基づいて、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成し、生成した前記テンプレートを前記管理装置へ出力し、
前記管理装置は、前記テンプレートに対して前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成し、生成した前記配布用設定情報を前記第2のサーバ装置へ転送し、
前記第2のサーバ装置は、出力されてきた前記配布用設定情報を自身の設定情報として適用することを特徴とする。
【0008】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における設定支援方法は、
(a)ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置によって、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報を抽出するステップと、
(b)管理装置によって、前記(a)のステップで抽出した前記設定情報に基づいて、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成するステップと、
(c)前記管理装置によって、前記(b)のステップで生成した前記テンプレートに対して、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成するステップと、
(d)前記第2のサーバ装置によって、前記(c)のステップで生成した前記配布用設定情報を前記設定情報として適用するステップと、
を含むことを特徴とする。
【0009】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるサーバ装置はネットワーク上で設定情報が適用されているサーバ装置であって、
前記サーバ装置において適用されている前記設定情報を抽出し、抽出した前記設定情報に基づいて、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない他のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成する、テンプレート生成部を、備えることを特徴とする。
【0010】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における管理装置は、ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置と、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置と、を管理する管理装置であって、
前記第1のサーバ装置に対して、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報に基づいて、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成するように要求する生成要求部と、
前記生成要求部からの要求により生成された前記テンプレートに対して、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成し、生成した前記配布用設定情報を前記第2のサーバ装置へ転送する転送部と、
を備えることを特徴とする。
【0011】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における他のサーバ装置は、ネットワーク上で設定情報が適用されていないサーバ装置であって、
外部から送付されてきた設定情報を取得し、取得した前記設定情報を管理する管理部と、
前記管理部が管理する前記設定情報を適用する適用部と、
を備えることを特徴とする。
【0012】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面におけるプログラムは、コンピュータに、
(a)当該コンピュータに適用されている設定情報を抽出するステップと、
(b)前記(a)のステップで抽出した前記設定情報に基づいて、ネットワーク上で設定情報が適用されていない他のコンピュータに適用すべき設定情報のテンプレートを生成するステップと、
を実行させることを特徴とする。
【0013】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における他のプログラムは、ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置と、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置と、の管理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
(a)前記第1のサーバ装置に対して、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報に基づいて、前記第2のサーバ装置に適用すべきテンプレートを生成するように要求するステップと、
(b)前記(a)のステップで生成された前記テンプレートに対して、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成するステップと、
(c)前記(b)のステップで生成した前記配布用設定情報を前記第2のサーバ装置へ転送するステップと、
を実行させることを特徴とする。
【0014】
また、上記目的を達成するため、本発明の一側面における他のプログラムは、コンピュータに、
(a)外部から送信されてきた設定情報を取得するステップと、
(b)前記(a)のステップで取得した前記設定情報を当該コンピュータに適用するステップと、
を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
以上のように本発明によれば、ネットワーク上に複数のサーバ装置が導入される場合に、これらの設定にかかる作業量および時間を減縮させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本実施の形態における設定支援システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本実施の形態における設定支援システムの記憶部に記憶された設定情報の一例を示す図である。
【図3】本実施の形態における設定支援システムのテンプレート生成部により生成される設定用テンプレートの一例を示す図である。
【図4】本実施の形態における設定支援システムのサーバ装置における固有情報の一例を示す図である。
【図5】本実施の形態における設定支援システムの転送部により生成される配布用設定情報の一例を示す図である。
【図6】本実施の形態における設定支援システムによる設定動作の流れを説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態における管理装置またはサーバ装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[システム構成]
以下、本発明の実施の形態における設定支援システム、これを構成するサーバ装置、管理装置、設定支援方法およびプログラムについて、図を参照しながら説明する。
【0018】
最初に、図1を用いて、本実施の形態における設定支援システム200の構成について説明する。図1は、本実施の形態における設定支援システム200の構成を示すブロック図である。
【0019】
図1に示すように、設定支援システム200は、ネットワーク上で設定情報が適用されているサーバ装置と、ネットワークに接続された各サーバ装置を管理する管理装置と、ネットワーク上で設定情報が適用されていないサーバ装置と、を備えている。また、これらはネットワーク20で接続されている。
【0020】
本実施の形態では、サーバ装置1が、ネットワーク上で設定情報が適用されているサーバ装置(第1のサーバ装置)であり、サーバ装置3が、ネットワーク上で設定情報が適用されていないサーバ装置(第2のサーバ装置)とする。ただし、サーバ装置1とサーバ装置3とは、同一の構成である。また、サーバ装置1およびサーバ装置3は、いずれもNAS(Network Attached Storage)として機能するアプライアンスサーバである。
【0021】
本実施の形態に係る設定支援システム200において、サーバ装置1は、サーバ装置1において適用されている設定情報101に基づいて、サーバ装置3に適用すべき設定情報のテンプレート102(以下、「設定用テンプレート102」とする)を生成する。また、管理装置2は、設定用テンプレート102に対して、サーバ装置3に適用すべき設定情報を入力して、サーバ装置3に適用すべき配布用設定情報を生成する。また、サーバ装置3は、配布用設定情報を自身の設定情報として適用する。
【0022】
すなわち、設定支援システム200では、管理装置2が、サーバ装置3に適用すべき設定情報を設定用テンプレート102に入力すれば、設定情報が適用されてサーバ装置3の設定作業が行われる。このため、本実施の形態に係る設定支援システム200によれば、サーバ装置毎に多数の項目から成る設定情報を初めからすべて入力して設定する場合と比較して、これらの設定にかかる作業量および時間を減縮させることができる。以下、本実施の形態に係る設定支援システム200の構成を更に具体的に説明する。
【0023】
(サーバ装置1)
本実施の形態では、サーバ装置1は、通信制御部11と、テンプレート生成部12と、管理部13と、適用部14と、記憶部15と、を備えている。
【0024】
通信制御部11は、管理装置2およびネットワーク20に接続された各サーバ装置との通信の制御を行っている。具体的には、通信制御部11は、通信インターフェース(図1において図示せず)を動作させて、管理装置2および各サーバとの通信を実現する。
【0025】
テンプレート生成部12は、管理装置2からの要求に応じて、記憶部15から、サーバ装置1において適用されている最新の設定情報101の一式を抽出する。この設定情報101は、サーバ装置1をネットワーク20上で正常に動作させるために必要とされる情報である。
【0026】
ここで、図2は、図1に示す記憶部15に記憶された設定情報101の一例を示す図である。設定情報101は、図2に示すように、「管理情報」、「業務情報」、「資源情報」、「論理ボリューム」、「ドメイン情報」および「共有情報」の大項目に分けられた各種情報を有する。また、各大項目には、1つまたは複数の小項目が含まれ、さらに、各小項目には、複数の設定項目と各々の設定値とが含まれている。
【0027】
また、テンプレート生成部12は、記憶部15から抽出した設定情報101に基づいて、サーバ装置3に適用すべき設定情報のテンプレート102を生成する。以下、設定情報のテンプレート102は、「設定用テンプレート」と表記する。
【0028】
図3は、図1に示すテンプレート生成部12により生成される設定用テンプレート102の一例を示す図である。設定用テンプレート102は、サーバ装置1の設定情報101に含まれる設定値のうち、サーバ装置毎に固有となる設定値を未入力としたものである。具体的には、テンプレート生成部12は、図3に示すように、設定情報101が有する複数の項目のうち、「管理情報」のインタフェースにおけるノード情報およびIPアドレスの設定値と、「業務情報」のインタフェースにおけるノード情報およびIPアドレスの設定値と、「ドメイン情報」のドメイン構成情報におけるコンピュータ名の各設定値と、を未入力とした設定用テンプレート102を生成する。
【0029】
ここで、これら未入力とされた設定値は、ネットワーク20上に導入されるサーバ装置毎に固有となる設定値である。一方、その他の項目は、ネットワーク20上に導入されるサーバ装置間で同一の設定値である。このため、その他の項目については、サーバ装置1の設定情報101に含まれる設定値を、サーバ装置3に適用すべき設定情報のうちの一部としてそのまま用いることができる。
【0030】
管理部13は、最新の設定情報101を含むサーバ装置1に関する設定情報を管理している。さらに、管理部13は、サブセットの履歴などを管理することができる。
【0031】
適用部14は、サーバ装置1に設定情報が適用されていない場合、管理装置2からの要求に応じて、管理部13が管理する設定情報101をサーバ装置1に適用する。適用部14の機能は、ネットワーク20上で設定情報が適用されていないサーバ装置3の適用部34の説明において、さらに具体的に説明する。
【0032】
(管理装置2)
本実施の形態では、管理装置2は、通信制御部21と、生成要求部22と、転送部23と、適用要求部24と、を備えている。
【0033】
通信制御部21は、ネットワーク20に接続された各サーバ装置との通信の制御を行っている。具体的には、通信制御部21は、通信インターフェース(図1において図示せず)を動作させて、各サーバとの通信を実現する。
【0034】
生成要求部22は、利用者からサーバ装置の追加の指示を受けると、通信制御部21を介して、サーバ装置1のテンプレート生成部12に対して設定用テンプレート102の生成要求を行う。
【0035】
転送部23は、生成要求部22からの要求により生成された設定用テンプレート102に対して、サーバ装置3に適用すべき設定情報(以下、「固有情報」とする)111を入力して配布用設定情報111を生成する。そして、転送部23は、生成した配布用設定情報111をサーバ装置3に転送する。
【0036】
具体的には、転送部23は、テンプレート生成部12によって生成された設定用テンプレート102を取得する。そして、転送部23は、取得した設定用テンプレート102のうち設定値が未入力である項目に対して固有情報111を入力して配布用設定情報111を生成する。この固有情報111は、サーバ装置3の導入に際して、利用者から転送部23に対して入力される。
【0037】
図4は、図1に示すサーバ装置3における固有情報111の一例を示す図であり、図5は、図1に示す転送部23により生成される配布用設定情報112の一例を示す図である。
【0038】
固有情報111には、図4に示すように、「管理情報」のインタフェースにおけるノード情報およびIPアドレスの設定値と、「業務情報」のインタフェースにおけるノード情報およびIPアドレスの設定値と、「ドメイン情報」のドメイン構成情報におけるコンピュータ名の各設定値と、が含まれている。これらの情報は、設定用テンプレート102(図3を参照)のうち設定値が未入力である項目に対応している。
【0039】
転送部23は、通信制御部21を介して取得した設定用テンプレート102のうち対応する項目について、上述した固有情報111に含まれる設定値を入力する。これにより、転送部23は、図5に示すような配布用設定情報112を作成する。そして、転送部23は、作成した配布用設定情報112を、通信制御部21を介してサーバ装置3に転送する。
【0040】
適用要求部24は、配布用設定情報112の転送が行われ、さらに、利用者からの適用要求の指示を受けると、サーバ装置3に対して、配布用設定情報112をサーバ装置3自身の設定情報として適用するように要求する。
【0041】
(サーバ装置3)
本実施の形態では、サーバ装置3は、通信制御部31と、テンプレート生成部32と、管理部33と、適用部34と、記憶部35と、を備えている。これらは、それぞれ、サーバ装置1が備える通信制御部11、テンプレート生成部12、管理部13、適用部14、および、記憶部15と同様の機能を有する。ただし、サーバ装置3は、サーバ装置1と異なり、ネットワーク20上で設定情報が適用されていない状態にある。
【0042】
このため、管理部33は、管理装置2の転送部23から転送された配布用設定情報112を管理する。また、サーバ装置3が設定情報を適用されていない状態にあるため、適用部34は、管理装置2の適用要求部24からの要求を受けて、管理部33によって管理されている配布用設定情報112を取得する。そして、適用部34は、この配布用設定情報112を最新の設定情報としてサーバ装置3に適用する。
【0043】
なお、配布用設定情報112の適用処理が行われるまでは、サーバ装置3は、仮のIPアドレスによってネットワーク20に接続されている。そして、適用部34が、配布用設定情報112をサーバ装置3に適用すると、サーバ装置3に設定されている仮のIPアドレスが配布用設定情報112に含まれる正式なIPアドレスに変更される。
【0044】
また、適用部34は、配布用設定情報112をサーバ装置3に適用した後に、不具合が生じているか否かを確認する。そして、不具合が生じている場合には、適用部34は、サーバ装置3を、配布用設定情報112を適用する前の状態に戻すことができる。この場合、利用者は、新たな設定情報を入力して、処理のやり直しを要求することも可能である。
【0045】
[システム動作]
次に、図6を参照して本実施の形態の設定支援システム200の動作について詳細に説明する。図6は、本実施の形態における設定支援システム200による設定動作の流れを説明するフローチャートである。以下の説明においては、適宜図1から図5を参酌し、サーバ装置1と管理装置2とが接続されているネットワーク環境に、新たにサーバ装置3を導入する際の設定動作について説明する。
【0046】
また、本実施の形態では、設定支援システム200を動作させることによって、設定支援方法が実施される。よって、本実施の形態における設定支援方法の説明は、以下の設定支援システム200の動作説明に代える。
【0047】
図6に示すように、まず、管理装置2の生成要求部22が、利用者からサーバ装置の追加を指示する入力を受けると、サーバ装置1に対して設定用テンプレート102を生成するように要求する(ステップS1)。この生成要求は、生成要求部22から管理装置2の通信制御部21およびサーバ装置1の通信制御部11を介してテンプレート生成部12に送信される。
【0048】
次に、サーバ装置1において、テンプレート生成部12が、管理装置2から設定用テンプレート102の生成要求を受けて、記憶部15からサーバ装置1において運用されている最新の設定情報101を抽出する(ステップS2)。
【0049】
そして、テンプレート生成部12が、設定情報101に含まれる複数の項目のうち、サーバ装置毎に固有の設定値の入力が必要とされる所定の項目の設定値を未入力とした設定用テンプレート102を作成する(ステップS3)。このようにして作成された設定用テンプレート102が、サーバ装置1の通信制御部11および管理装置2の通信制御部21を介して、転送部23に送信される。
【0050】
次に、管理装置2において、利用者は、転送部23に対して、サーバ装置3の固有情報111を入力する。これにより、転送部23が、設定用テンプレート102のうち設定値が未入力である項目に対して、利用者から入力された固有情報111を入力し、配布用設定情報112を作成する(ステップS4)。また、転送部23は、作成した配布用設定情報112を、管理装置2の通信制御部21およびサーバ装置3の通信制御部31を介して、管理部33へ転送する(ステップS5)。
【0051】
ステップS5が実行されると、サーバ装置3において、管理部33が、取得した配布用設定情報112を管理する。その後、管理装置2において、利用者が配布用設定情報112の適用を要求すると、適用要求部24が、サーバ装置3に対して、配布用設定情報112をサーバ装置3に適用するように要求する。そして、この要求を契機として、サーバ装置3において、適用部34が、管理部33から配布用設定情報112を取得し、取得した配布用設定情報112をサーバ装置3自身の設定情報として適用する(ステップS6)。
【0052】
次に、適用部34が、配布用設定情報112をサーバ装置3に適用した後に、不具合が生じているか否かを確認する(ステップS7)。そして、不具合が生じている場合には(ステップS7において「Yes」)、適用部34は、利用者からの指示を待つ。そして、利用者からの指示がなされると、適用部34は、サーバ装置3の状態を、配布用設定情報112を適用する前の状態に戻す(ステップS8)。
【0053】
なお、ステップS8が実行された場合、管理装置2において、利用者が任意の設定情報を転送部23に入力することにより、転送部23が新たな配布用設定情報を生成し、適用部34が新たに生成された配布用設定情報をサーバ装置3に適用させることが可能である。
【0054】
一方、配布用設定情報112をサーバ装置3に適用した状況において不具合が生じていない場合には(ステップS7において「No」)、サーバ装置3がネットワーク上に正常に導入されたことになる。これにより、設定支援システム200における設定動作は終了する。
【0055】
[プログラム]
(サーバ装置1)
本発明の実施の形態における第1のプログラムは、コンピュータに、図6に示すステップS2およびステップS3を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態におけるサーバ装置1を実現することができる。
【0056】
本発明の実施の形態における第1のプログラムの場合、コンピュータのCPU(Central Processing Unit)は、通信制御部11、テンプレート生成部12、管理部13、および、適用部14(図1を参照)として機能し、処理を行う。また、本実施の形態における第1のプログラムでは、記憶部15は、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置によって実現されている。
【0057】
(管理装置2)
また、本発明の実施の形態における第2のプログラムは、ネットワーク上で設定情報が適用されているサーバ装置1と、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていないサーバ装置3と、の管理をコンピュータに実行させるためのプログラムである。第2のプログラムは、コンピュータに、図6に示すステップS1、ステップS4およびステップS5を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態における管理装置2を実現することができる。
【0058】
本発明の実施の形態における第2のプログラムの場合、コンピュータのCPUは、通信制御部21、生成要求部22、転送部23、および、適用要求部24(図1を参照)として機能し、処理を行なう。
【0059】
(サーバ装置3)
また、本発明の実施の形態における第3のプログラムは、コンピュータに、図6に示すステップS6、ステップS7およびステップS8を実行させるプログラムであれば良い。このプログラムをコンピュータにインストールし、実行することによって、本実施の形態におけるサーバ装置3を実現することができる。
【0060】
本発明の実施の形態における第3のプログラムの場合、コンピュータのCPUは、通信制御部31、テンプレート生成部32、管理部33、および、適用部34(図1を参照)として機能し、処理を行う。また、本実施の形態における第3のプログラムでは、記憶部35は、コンピュータに備えられたハードディスク等の記憶装置によって実現されている。
【0061】
ここで、本実施の形態におけるプログラムを実行することによってサーバ装置1、管理装置2およびサーバ装置3を実現するコンピュータについて、図7を用いて説明する。図7は、本発明の実施の形態における管理装置またはサーバ装置を実現するコンピュータの一例を示すブロック図である。
【0062】
図7に示すように、コンピュータ150は、CPU121と、メインメモリ122と、記憶装置123と、入力インターフェイス124と、表示コントローラ125と、データリーダ/ライタ126と、通信インターフェイス127と、を備える。これらの各部は、バス131を介して、互いにデータ通信可能に接続される。
【0063】
CPU121は、記憶装置123に格納された、本実施の形態におけるプログラム(コード)をメインメモリ122に展開し、これらを所定順序で実行することにより、各種の演算を実施する。メインメモリ122は、典型的には、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性の記憶装置である。また、本実施の形態におけるプログラムは、コンピュータ読み取り可能な記録媒体130に格納された状態で提供される。なお、本実施の形態におけるプログラムは、通信インターフェイス127を介して接続されたインターネット上で流通するものであっても良い。
【0064】
また、記憶装置123の具体例としては、ハードディスクの他、フラッシュメモリ等の半導体記憶装置が挙げられる。入力インターフェイス124は、CPU121と、キーボード及びマウスといった入力機器128との間のデータ伝送を仲介する。表示コントローラ125は、ディスプレイ装置129と接続され、ディスプレイ装置129での表示を制御する。データリーダ/ライタ126は、CPU121と記録媒体130との間のデータ伝送を仲介し、記録媒体130からのプログラムの読み出し、および、コンピュータ150における処理結果の記録媒体130への書き込みを実行する。通信インターフェイス127は、CPU121と、他のコンピュータとの間のデータ伝送を仲介する。
【0065】
また、記録媒体130の具体例としては、CF(Compact Flash)及びSD(Secure Digital)等の汎用的な半導体記憶デバイス、フレキシブルディスク(Flexible Disk)等の磁気記憶媒体、又はCD−ROM(Compact Disk Read Only Memory)などの光学記憶媒体が挙げられる。
【0066】
[効果]
このように、本実施の形態に係る設定支援システム200では、ネットワーク上で設定情報が適用されているサーバ装置1が、サーバ装置1において適用されている設定情報101に基づいて設定用テンプレートを生成する。そして、管理装置2が、設定用テンプレート102に対して、ネットワーク上で設定情報が適用されていないサーバ装置3の固有情報111を入力して、サーバ装置3に適用すべき配布用設定情報を生成する。
【0067】
すなわち、サーバ装置3の固有情報111のみを設定用テンプレート102に入力することで、サーバ装置3の設定作業を行うことができる。このため、本実施の形態に係る設定支援システム200によれば、ネットワーク上に複数のサーバ装置が導入される場合に、サーバ装置毎に多数の項目から成る設定情報を初めからすべて入力して設定する場合と比較して、これらの設定にかかる作業量および時間を減縮させることができる。この効果は、ネットワーク上に導入されるサーバ装置の台数が多いほど、得られる効果が大きくなる。
【0068】
また、上述のように、本実施の形態に係る設定支援システム200によれば、少ない作業量で設定作業を行うことができるため、サーバ装置の設定に関する特別な知識を有する者に限らず、知識が少ない利用者であってもサーバ装置の設定作業を容易に行うことができる。
【0069】
さらに、上述のように、本実施の形態に係る設定支援システム200によれば、管理装置2が、サーバ装置3の固有情報111のみを設定用テンプレート102に入力して配布用設定情報112を生成する。このため、管理装置2が配布用設定情報112を利用者に提示する態様をとれば、利用者は、配布用設定情報112をサーバ装置3に適用する前に、設定内容を確認することができる。この結果、設定情報の入力ミスの発生が抑えられ、設定作業の正確性の向上が図られる。
【0070】
また、従来であれば、ネットワーク上に導入されるサーバ装置がアプライアンスサーバである場合、サーバ装置の設定情報を適用した後に不具合が生じた場合または設定情報の内容に変更が生じた場合には、設定内容の削除、変更またはOSのクリアインストールによる処理などを行う必要があり、再度設定作業を行うために長時間を要する。
【0071】
これに対して、本実施の形態に係る設定支援システム200によれば、適用部34が、配布用設定情報112をサーバ装置3に適用した後に、不具合が生じているか否かを確認する。そして、不具合が生じている場合には、適用部34が、配布用設定情報112を適用する前の状態に戻す。
【0072】
このため、本実施の形態に係る設定支援システム200によれば、ネットワーク上に導入されるサーバ装置がアプライアンスサーバであっても、サーバ装置に設定情報を適用した後に不具合が生じた場合の復旧作業または初期化作業を容易かつ短時間に行うことができる。
【0073】
また、上述のように、本実施の形態に係る設定支援システム200によれば、サーバ装置3の固有情報111のみを新たに設定用テンプレート102に入力することで、サーバ装置3の設定作業を行う。このため、本実施の形態に係る設定支援システム200によれば、サーバ装置に設定情報を適用した後に不具合が生じた場合には、新たに入力された情報に不具合の原因がある可能性が高く、不具合の原因の検証を容易に行うことができる。
【0074】
ここで、本実施の形態における設定支援システム200の変形例について説明する。
[変形例1]
上述した本実施の形態に係る設定支援システム200によれば、ネットワーク上に導入されるサーバ装置はサーバ装置3のみであったが、このような形態には限定されず、たとえは、ネットワーク上に導入されるサーバ装置はN台(Nは2以上)であってもよい。
【0075】
このような場合、変形例1でも、サーバ装置1は、テンプレート生成部12により設定用テンプレート102を生成し、管理装置2の通信制御手段21を介して、その転送部23に出力する。
【0076】
利用者は、新たにネットワーク上に導入するN(Nは2以上の自然数)台のサーバ装置それぞれの固有情報111を、転送部23に対して入力する。これにより、転送部23は、取得した設定用テンプレート102にN台分の固有情報111を入力し、N台分の配布用設定情報112を生成する。
【0077】
そして、図6のステップS5に示した転送部23による配布用設定情報111の転送処理、および、図6のステップS6に示した適用部34による配布用設定情報111の適用処理が、N台分だけ繰り返し実行される。これにより、N台のサーバ装置において設定情報の適用が実施される。
【0078】
[変形例2]
変形例2では、管理装置2は、配布用設定情報112として、この配布用設定情報112に含まれる情報を、サーバ装置3において適用するスクリプトを生成してもよい。
【0079】
この場合、管理装置2の転送部23が、サーバ装置3の固有情報111を用いて配布用設定情報112として生成したスクリプトを、通信制御部21を介してサーバ装置3に転送する。そして、管理装置2は、このスクリプトを実行するようにサーバ装置3に要求する。サーバ装置3は、この要求を受けると、スクリプトを実行して配布用設定情報112を自身の設定情報として適用する。これにより、配布用設定情報112の適用が自動的に行われる。
【0080】
また、このようにスクリプトを用いて配布用設定情報112の適用を自動的に行うことにより、複数のサーバ装置の設定作業を同時に行うことができ、作業時間を大幅に短縮させることができる。加えて、スクリプトによって配布用設定情報112の適用を自動化すれば、遠隔地からのリモート作業も可能となり、設定作業を一層容易にすることができる。
【0081】
[変形例3]
また、サーバ装置3において、管理部33は、動作確認用の設定情報を予め管理することができる。この動作確認用の設定情報は、サーバ装置3を販売元から出荷する前などにサーバ装置3が正常に動作するか否かを確認するための設定情報である。
【0082】
この場合、サーバ装置3において、その出荷前に、適用部34は管理部33から動作確認用の設定情報を取得して、この動作確認用の設定情報を当該サーバ装置3に適用する。そして、適用部34は、動作確認用の設定情報を当該サーバ装置3に適用した後に、当該サーバ装置3の動作に不具合が生じているか否かを確認する。そして、不具合が生じていない場合には、適用部33は、動作確認用の設定情報の適用状態を取り消し、動作確認用の設定情報を適用する前の状態に戻す。
【0083】
これにより、サーバ装置の出荷毎に要求される定常的な作業のうち、動作確認のための設定作業と、動作確認後の設定の取り消し作業と、を効率的に実施することができる。
【0084】
[変形例4]
また、管理装置2の転送部23は、サーバ装置1から取得した設定用テンプレート102に含まれる設定情報の内容を、サーバ装置3の設定作業の記録として保持することができる。
【0085】
これにより、サーバ装置毎に設定作業の際に必要とされるGUI(Graphical User Interface)またはCLI(Command Line Interface)などの操作履歴の記録および操作画面の撮影などを行う必要がなく、適用作業の記録作業を省略することができるので、利用者において、煩雑な作業を回避することができる。
【0086】
[変形例5]
また、管理装置2の転送部23は、サーバ装置1から取得した設定用テンプレート102について、サーバ装置3の固有情報111を入力する前に、設定用テンプレート102に含まれる設定情報の内容を利用者に提示させることができる。
【0087】
これにより、利用者は、設定情報を確認できるので、転送部23が配布用設定情報112を生成する前に、設定情報の内容のミスまたは設定操作のミスなどがより確実に回避されることになる。
【0088】
上述した実施の形態の一部又は全部は、以下に記載する(付記1)〜(付記17)によって表現することができるが、以下の記載に限定されるものではない。
【0089】
(付記1)
ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置と、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置と、前記第1のサーバ装置および前記第2のサーバ装置を管理する管理装置と、を備える設定支援システムであって、
前記第1のサーバ装置は、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報を抽出し、抽出した前記設定情報に基づいて、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成し、生成した前記テンプレートを前記管理装置へ出力し、
前記管理装置は、前記テンプレートに対して前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成し、生成した前記配布用設定情報を前記第2のサーバ装置へ転送し、
前記第2のサーバ装置は、出力されてきた前記配布用設定情報を自身の設定情報として適用することを特徴とする設定支援システム。
【0090】
(付記2)
前記管理装置は、前記配布用設定情報として、前記配布用設定情報に含まれる情報を前記第2のサーバ装置において適用するスクリプトを生成することを特徴とする付記1に記載の設定支援システム。
【0091】
(付記3)
前記第2のサーバ装置は、前記配布用設定情報を自身の設定情報として適用した後に不具合が生じているか否かを確認し、不具合が生じている場合に、自身を前記配布用設定情報を適用する前の状態に戻すことを特徴とする付記1または付記2に記載の設定支援システム。
【0092】
(付記4)
前記第1のサーバ装置および前記第2のサーバ装置は、いずれもアプライアンスサーバであることを特徴とする付記1から付記3のいずれかに記載の設定支援システム。
【0093】
(付記5)
(a)ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置によって、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報を抽出するステップと、
(b)管理装置によって、前記(a)のステップで抽出した前記設定情報に基づいて、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成するステップと、
(c)前記管理装置によって、前記(b)のステップで生成した前記テンプレートに対して、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成するステップと、
(d)前記第2のサーバ装置によって、前記(c)のステップで生成した前記配布用設定情報を前記設定情報として適用するステップと、
を含むことを特徴とする設定支援方法。
【0094】
(付記6)
前記(c)のステップで、前記管理装置によって、前記配布用設定情報として、前記配布用設定情報に含まれる情報を前記第2のサーバ装置において適用するスクリプトを生成することを特徴とする付記5に記載の設定支援方法。
【0095】
(付記7)
(e)前記第2のサーバ装置によって、前記配布用設定情報を自身の設定情報として適用した後に不具合が生じているか否かを確認するステップと、
(f)前記(e)のステップで、不具合が生じている場合に、前記第2のサーバ装置によって、自身を前記配布用設定情報を適用する前の状態に戻すステップと、
を含むことを特徴とする付記5または付記6に記載の設定支援方法。
【0096】
(付記8)
ネットワーク上で設定情報が適用されているサーバ装置であって、
当該サーバ装置において適用されている前記設定情報を抽出し、抽出した前記設定情報に基づいて、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない他のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成する、テンプレート生成部を、備えることを特徴とするサーバ装置。
【0097】
(付記9)
ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置と、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置と、を管理する管理装置であって、
前記第1のサーバ装置に対して、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報に基づいて、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成するように要求する生成要求部と、
前記生成要求部からの要求により生成された前記テンプレートに対して、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成し、生成した前記配布用設定情報を前記第2のサーバ装置へ転送する転送部と、
を備えることを特徴とする管理装置。
【0098】
(付記10)
前記転送部は、前記配布用設定情報として、前記配布用設定情報に含まれる情報を前記第2のサーバ装置において適用するスクリプトを生成することを特徴とする付記9に記載の管理装置。
【0099】
(付記11)
ネットワーク上で設定情報が適用されていないサーバ装置であって、
外部から送付されてきた設定情報を取得し、取得した前記設定情報を管理する管理部と、
前記管理部が管理する前記設定情報を適用する適用部と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【0100】
(付記12)
前記適用部は、前記設定情報を適用した後に不具合が生じているか否かを確認し、不具合が生じている場合に、前記サーバ装置を、前記設定情報を適用する前の状態に戻すことを特徴とする付記11に記載のサーバ装置。
【0101】
(付記13)
コンピュータに、
(a)当該コンピュータに適用されている設定情報を抽出するステップと、
(b)前記(a)のステップで抽出した前記設定情報に基づいて、ネットワーク上で設定情報が適用されていない他のコンピュータに適用すべき設定情報のテンプレートを生成するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【0102】
(付記14)
ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置と、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置と、の管理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
(a)前記第1のサーバ装置に対して、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報に基づいて、前記第2のサーバ装置に適用すべきテンプレートを生成するように要求するステップと、
(b)前記(a)のステップで生成された前記テンプレートに対して、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成するステップと、
(c)前記(b)のステップで生成した前記配布用設定情報を前記第2のサーバ装置へ転送するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【0103】
(付記15)
前記(b)のステップで、前記配布用設定情報として、前記配布用設定情報に含まれる情報を前記第2のサーバ装置において適用するスクリプトを生成することを特徴とする付記14に記載のプログラム。
【0104】
(付記16)
コンピュータに、
(a)外部から送信されてきた設定情報を取得するステップと、
(b)前記(a)のステップで取得した前記設定情報を当該コンピュータに適用するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【0105】
(付記17)
(c)前記(b)のステップで、前記設定情報を適用した後に不具合が生じているか否かを確認し、不具合が生じている場合に、前記コンピュータを、前記設定情報を適用する前の状態に戻すことを特徴とする付記16に記載のプログラム。
【産業上の利用可能性】
【0106】
以上のように、本発明によれば、ネットワークに複数のサーバ装置が導入される場合に、これらの設定にかかる作業量および時間を減縮することができる。よって、本発明は、例えば、ストレージシステムとして多数のアプライアンスサーバを導入し、増設するデータセンタまたはクラウドシステムにおいて利用することができる。
【符号の説明】
【0107】
1 サーバ装置(第1のサーバ装置)
2 管理装置
3 サーバ装置(第2のサーバ装置)
11 通信制御部
12 テンプレート生成部
13 管理部
14 適用部
15 記憶部
20 ネットワーク
21 通信制御部
22 生成要求部
23 転送部
24 適用要求部
31 通信制御部
32 テンプレート生成部
33 管理部
34 適用部
35 記憶部
101 設定情報
102 設定用テンプレート(テンプレート)
111 固有情報
112 配布用設定情報
200 設定支援システム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置と、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置と、前記第1のサーバ装置および前記第2のサーバ装置を管理する管理装置と、を備える設定支援システムであって、
前記第1のサーバ装置は、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報を抽出し、抽出した前記設定情報に基づいて、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成し、生成した前記テンプレートを前記管理装置へ出力し、
前記管理装置は、前記テンプレートに対して前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成し、生成した前記配布用設定情報を前記第2のサーバ装置へ転送し、
前記第2のサーバ装置は、出力されてきた前記配布用設定情報を自身の設定情報として適用することを特徴とする設定支援システム。
【請求項2】
前記管理装置は、前記配布用設定情報として、前記配布用設定情報に含まれる情報を前記第2のサーバ装置において適用するスクリプトを生成することを特徴とする請求項1に記載の設定支援システム。
【請求項3】
前記第2のサーバ装置は、前記配布用設定情報を自身の設定情報として適用した後に不具合が生じているか否かを確認し、不具合が生じている場合に、自身を前記配布用設定情報を適用する前の状態に戻すことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の設定支援システム。
【請求項4】
(a)ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置によって、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報を抽出するステップと、
(b)管理装置によって、前記(a)のステップで抽出した前記設定情報に基づいて、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成するステップと、
(c)前記管理装置によって、前記(b)のステップで生成した前記テンプレートに対して、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成するステップと、
(d)前記第2のサーバ装置によって、前記(c)のステップで生成した前記配布用設定情報を前記設定情報として適用するステップと、
を含むことを特徴とする設定支援方法。
【請求項5】
ネットワーク上で設定情報が適用されているサーバ装置であって、
前記サーバ装置において適用されている前記設定情報を抽出し、抽出した前記設定情報に基づいて、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない他のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成する、テンプレート生成部を、備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項6】
ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置と、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置と、を管理する管理装置であって、
前記第1のサーバ装置に対して、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報に基づいて、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報のテンプレートを生成するように要求する生成要求部と、
前記生成要求部からの要求により生成された前記テンプレートに対して、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成し、生成した前記配布用設定情報を前記第2のサーバ装置へ転送する転送部と、
を備えることを特徴とする管理装置。
【請求項7】
ネットワーク上で設定情報が適用されていないサーバ装置であって、
外部から送付されてきた設定情報を取得し、取得した前記設定情報を管理する管理部と、
前記管理部が管理する前記設定情報を適用する適用部と、
を備えることを特徴とするサーバ装置。
【請求項8】
コンピュータに、
(a)当該コンピュータに適用されている設定情報を抽出するステップと、
(b)前記(a)のステップで抽出した前記設定情報に基づいて、ネットワーク上で設定情報が適用されていない他のコンピュータに適用すべき設定情報のテンプレートを生成するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項9】
ネットワーク上で設定情報が適用されている第1のサーバ装置と、前記ネットワーク上で設定情報が適用されていない第2のサーバ装置と、の管理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
コンピュータに、
(a)前記第1のサーバ装置に対して、前記第1のサーバ装置において適用されている設定情報に基づいて、前記第2のサーバ装置に適用すべきテンプレートを生成するように要求するステップと、
(b)前記(a)のステップで生成された前記テンプレートに対して、前記第2のサーバ装置に適用すべき設定情報を入力して配布用設定情報を生成するステップと、
(c)前記(b)のステップで生成した前記配布用設定情報を前記第2のサーバ装置へ転送するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。
【請求項10】
コンピュータに、
(a)外部から送信されてきた設定情報を取得するステップと、
(b)前記(a)のステップで取得した前記設定情報を当該コンピュータに適用するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2013−54485(P2013−54485A)
【公開日】平成25年3月21日(2013.3.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−191360(P2011−191360)
【出願日】平成23年9月2日(2011.9.2)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.COMPACTFLASH
【出願人】(390001395)NECシステムテクノロジー株式会社 (438)
【Fターム(参考)】