説明

診断付き出力装置

【課題】検出回路と内部ロジックモジュールとの間の信号混触の可能性を低減すると共に、検出回路と内部ロジックモジュールとの間の入力端子数及び回路規模を縮小する。
【解決手段】実施形態の診断付き出力装置は、選択回路及び内部ロジックモジュールを備えている。前記選択回路は、前記各検出回路から送出される検出信号のうちの1つの検出信号を選択的に通過させる。このとき、前記選択回路は、入力された選択信号に基づいて、前記選択信号が示す出力回路に接続された検出回路から送出された検出信号を通過させる。前記内部ロジックモジュールは、前記出力操作信号を前記各出力回路に個別に入力する一方、前記選択回路を通過した検出信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、診断付き出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、装置の製造者・供給者に対し、国際標準の機能安全規格が国際電気標準化会議の規格IEC61508「電気・電子・プログラマブル電子安全関連系の機能安全」として纏められている。更に、システムの設計者・インテグレータ・ユーザに対しては、国際標準のプロセス用アプリケーション規格として、IEC61508が発行されている。
【0003】
これらの規格では、システムの設計、保守、廃棄に至るライフサイクルの安全を評価し、リスク軽減の要求レベルである安全度水準(SIL; Safety Integrity Level)を定量的な評価尺度として定めている。
【0004】
ここで、プラントなどを安全に停止させる安全計装システム等においては、前述した安全度水準を高めるために、高い安全性と信頼性が求められる。例えば、安全計装システム等では、制御装置の出力回路の故障・誤動作によって、誤った制御信号が出力されることにより、外部機器が異常な状態となることを避ける必要がある。誤った制御信号の出力を避けるためには、出力回路が正常に動作しているか否かを判別する必要がある。一般的には、外部への制御信号を機器内部で読み返すことで、出力回路が正常に動作しているか否かを判別するリードバック入力方法がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−277220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、以上のようなリードバック入力方法は、通常は何の問題もないが、本発明者の検討によれば、次のような不都合がある。
【0007】
例えば、複数の出力端を備える診断付き出力装置の場合、各出力端に対してそれぞれ検出回路−内部ロジック間の接続が必要となる。これに伴い、内部ロジック側の入力端子数及び回路規模が膨大となってしまう不都合と、検出回路−内部ロジック間の信号が混触することにより、診断誤りが生じ易くなる不都合とがある。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、検出回路−内部ロジック間の信号混触の可能性を低減すると共に、検出回路−内部ロジック間の入力端子数及び回路規模を縮小し得る診断付き出力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
実施形態の診断付き出力装置は、複数の出力端、複数の出力回路、複数の検出回路、選択回路及び内部ロジックモジュールを備えている。
【0010】
前記複数の出力端は、複数の出力信号を個別に出力する。
【0011】
前記複数の出力回路は、入力された出力操作信号に個別に応じて出力信号を前記各出力端のいずれかに出力する。
【0012】
前記複数の検出回路は、前記各出力回路と前記各出力端との間の出力信号を個別に検出して検出信号を送出する。
【0013】
前記選択回路は、前記各検出回路から送出される検出信号のうちの1つの検出信号を選択的に通過させる。前記選択回路は、入力された選択信号に基づいて、前記選択信号が示す出力回路に接続された検出回路から送出された検出信号を通過させる。
【0014】
前記内部ロジックモジュールは、前記出力操作信号を前記各出力回路に個別に入力する一方、前記選択回路を通過した検出信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する。
【0015】
前記内部ロジックモジュールは、選択信号入力モジュール、出力操作信号入力モジュール及び判定モジュールを備えている。
【0016】
前記選択信号入力モジュールは、定期的又は不定期に前記各出力回路のうちの1つの出力回路を選択し、当該選択した出力回路を示す選択信号を前記選択回路に入力する。
【0017】
前記出力操作信号入力モジュールは、前記選択された出力回路に前記出力操作信号を入力する。
【0018】
前記判定モジュールは、前記出力操作信号入力モジュールにより入力された出力操作信号と、前記選択回路を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、前記診断を実行する。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】第1の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【図2】同実施形態における信号波形を示す模式図である。
【図3】第2の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【図4】同実施形態における信号波形を示す模式図である。
【図5】第3の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【図6】同実施形態における信号波形を示す模式図である。
【図7】第4の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【図8】第5の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【図9】第6の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【図10】同実施形態における信号波形を示す模式図である。
【図11】第7の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【図12】同実施形態における信号波形を示す模式図である。
【図13】第8の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、各実施形態について図面を用いて説明する。
【0021】
<第1の実施形態>
図1は第1の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。この診断付き出力装置1は、複数の出力端1c1〜1c3、複数の出力回路121〜123、複数の検出回路131〜133、選択回路14及び内部ロジックモジュール11を備えている。なお、各出力端1c1〜1c3、各出力回路121〜123及び各検出回路131〜133は、互いに同じ個数分だけ設けられており、3系統に限らず、任意の複数個を設けることが可能である。
【0022】
ここで、各出力端1c1〜1c3は、各出力回路121〜123から個別に出力された複数の出力信号を個別に負荷3に出力するためのものである。
【0023】
各出力回路121〜123は、電源2と負荷3とを接続する信号線を出力操作信号に応じてオンオフするスイッチング回路であり、具体的には、内部ロジックモジュール11から入力された出力操作信号に個別に応じて出力信号を各出力端1c1〜1c3のいずれかに出力する機能をもっている。
【0024】
各検出回路131〜133は、各出力回路121〜123と各出力端1c1〜1c3との間の出力信号を個別に検出して検出信号を選択回路14に送出する機能をもっている。
【0025】
選択回路14は、選択信号に応じて複数の入力信号から単一の出力信号を出力するマルチプレクサ機構であり、例えば、内部ロジックモジュール11から入力された選択信号に基づいて、当該選択信号が示す出力回路121〜123に接続された検出回路131〜133から送出された検出信号を内部ロジックモジュール11に通過させる機能をもっている。
【0026】
内部ロジックモジュール11は、出力操作信号を各出力回路121〜123に個別に入力する一方、選択回路14を通過した検出信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する機能をもっている。
【0027】
具体的には内部ロジックモジュール11は、出力制御部111及び診断部112を備えている。
【0028】
出力制御部111は、診断部112により選択された出力回路(例、121)に出力操作信号を入力する出力操作信号入力機能をもっている。
【0029】
診断部112は、以下の各機能(f112-1)〜(f112-2)をもっている。
【0030】
(f112-1) 定期的又は不定期に各出力回路121〜123のうちの1つの出力回路(例、121)を選択し、当該選択した出力回路(例、121)を示す選択信号を選択回路14に入力する選択信号入力機能。
【0031】
(f112-2) 出力制御部111により入力された出力操作信号と、選択回路14を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、診断を実行する判定機能。
【0032】
なお、内部ロジックモジュール11は、ハードウェア構成、又はハードウェア資源とソフトウェアとの組合せ構成のいずれでも実施可能となっており、これは以下の各実施形態でも同様である。例えば図1中、内部ロジックモジュール11内の出力制御部111は、ハードウェア構成のAND回路及びI/Oポートを有する構成として示したが、これに限らず、例えばAND回路をハードウェア資源(例、メモリ及びCPU)とソフトウェア(プログラム)との組合せ構成として実施してもよい。また、「モジュール」の語は、適宜、「ユニット」又は「デバイス」等と読み替えてもよい。
【0033】
また、内部ロジックモジュール11は、出力制御部111及び診断部112を一定的に構成することにより、診断部112から出力制御部111に入力する信号及び信号線を省略してもよく、このことは以下の各実施形態でも同様である。
【0034】
次に、以上のように構成された診断付き出力装置の動作を説明する。
【0035】
始めに、出力制御部111は、出力診断を行わない期間中、負荷3を制御するための通常の出力信号を装置外に出力するための出力操作信号を各出力回路121〜123にそれぞれ送出する。
【0036】
出力回路121〜123は、出力操作信号を受けて、電源2と負荷3を接続する信号線をオン・オフ操作することにより、出力端1c1〜1c3を個別に介して負荷3に出力信号を出力する。
【0037】
そして、診断付き出力装置1は、定期的もしくは任意のタイミングで、各出力回路121〜123の出力信号を診断する。ここでは、図2(a)に示すように、定期的に診断する例について述べる。
【0038】
診断部112は、診断を行うタイミングと診断を行う出力回路121〜123を選択し、例えば選択した出力回路121を診断対象として、図2(d)に示す如き、パルス波形をもつ診断パルス用内部信号S12を出力制御部111に送出する。なお、診断パルス用内部信号は、一度に1つの出力回路に対してのみ発行される。
【0039】
出力制御部111は、図2(c)に示す如き、通常制御用内部信号S11と、この診断パルス用内部信号S12との論理積(S13=S11・S12)を演算し、図2(e)に示す如き、出力操作信号を出力回路121に入力する。
【0040】
また、出力操作信号が出力回路121に入力されるタイミングで、診断部112は選択回路14に対し、図2(b)に示すように、どの出力回路を診断するかの情報を示す選択信号を出力する。ここで、選択信号の信号線はパラレルバスの形態を採る。例えば8個の出力回路No.0〜No.7が存在する場合、選択信号の信号線は3ビットのパラレルバスで構成される。この場合、1個目の出力回路No.0への選択信号は2進数の“000”となり、4個目の出力回路No.5を指定する選択信号は2進数の“101”となる。補足すると、図2(b)に示す選択信号は10進数で表しているが、実際には2進数の情報となっている。
【0041】
出力回路121は、通常の出力信号と同様に、出力操作信号を受けて電源2と負荷3を接続する信号線をオン・オフ操作することにより、図2(f)に示すように、パルス波形の出力信号を出力端1c1に出力する。通常、出力信号はLo方向の方形波の形態を採る。
【0042】
出力信号は、負荷3と同時に、検出回路131にも入力される。検出回路131は、入力された出力信号を検出信号に変換し、図2(g)に示すように、検出信号を選択回路14に送出する。
【0043】
選択回路14は、診断部112からの選択信号により、図2(l)に示すように、選択された出力回路121に接続された検出回路131から受けた検出信号を通過させて内部ロジックモジュール11に送出する。
【0044】
内部ロジックモジュール11の診断部112は、出力制御部111により入力された出力操作信号(図2(e))と、選択回路14を通過した検出信号(図2(l))とが一致するか否かを判定する。
【0045】
この判定の結果、両者が一致したとき、診断部112は、出力制御部111に送出したパルス波形の信号が出力回路121、検出回路121及び選択回路14を介して帰還した旨を診断する。
【0046】
すなわち、診断部112が指定したパルス波形の送出先が出力回路121の場合、検出信号から送出波形と同様のパルス波形が帰ってくれば、出力制御部111から出力回路121、検出回路131及び選択回路14を介して診断部112に至るまでの一連の出力系統に属する各ブロックが正常に機能していることを確認できる。換言すると、パルス波形の信号を送出したにも関わらず、パルス波形の検出信号を確認できないとすれば、出力系統に属する各ブロックのうち1つ以上のブロックが故障しているか、ブロック間を結ぶ信号線にトラブルが起こっていることを検出できる。
【0047】
次に、出力回路122を診断対象とする場合、前述同様に、出力制御部111は、図2(h)に示す如き、出力操作信号を出力回路122に入力する。
【0048】
出力回路122は、操作出力信号に応じてパルス波形の出力信号を出力端1c2に出力する。検出回路132は、この出力信号を検出信号に変換し、図2(i)に示すように、検出信号を選択回路14に送出する。
【0049】
選択回路14は、診断部112からの選択信号“1”(=001)により、図2(l)に示すように、選択された出力回路122に接続された検出回路132から受けた検出信号を通過させて内部ロジックモジュール11に送出する。
【0050】
内部ロジックモジュール11の診断部112は、出力制御部111により入力された出力操作信号(図2(h))と、選択回路14を通過した検出信号(図2(l))とが一致するか否かを判定する。
【0051】
この判定の結果、両者が一致したとき、診断部112は、出力制御部111に送出したパルス波形の信号が出力回路122、検出回路122及び選択回路14を介して帰還した旨を診断する。
【0052】
以上の動作は、出力回路123を診断対象とする場合でも、図2(b)に示す選択信号“2”(=010)と、図2(j)に示す出力操作信号と、図2(k)及び図2(l)に示す検出信号とを用いて同様に実行される。
【0053】
上述したように本実施形態によれば、各検出回路131〜133から送出される検出信号のうちの1つの検出信号を選択的に通過させて内部ロジックモジュール11に送出する選択回路14を備えた構成により、検出回路−内部ロジック間の信号混触の可能性を低減すると共に、検出回路−内部ロジック間の入力端子数及び回路規模を縮小することができる。
【0054】
補足すると、複数の出力回路121〜123を備えた診断付き出力装置1内の各信号経路はそれぞれ他の信号経路と信号混触を起こし得るが、選択回路14と内部ロジックモジュール11との間の信号は、信号線が1本に集約されているため、混触が起こりえない。
【0055】
また、パルス波形の信号は、他の信号線との混触・相互作用によるノイズ増大を避けるため、一度に1つの出力回路に対してのみ発行される。このため、選択回路14により検出回路131〜133と内部ロジックモジュール11との間の信号線を1本に統合しても、差支えが無い。
【0056】
<第2の実施形態>
図3は第2の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図であり、図1と同一機能には同一の符号を付してその詳しい説明を省略し、ここでは異なる機能について主に述べる。なお、以下の各実施形態も同様にして重複する機能の説明を省略する。
【0057】
第2の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、図1に示した選択回路14に代えて、輪番選択回路15を備えている。
【0058】
ここで、輪番選択回路15は、各検出回路131〜133のうちの1つの検出回路から受ける検出信号を選択的に通過させる回路であって、入力された切り替え信号に基づいて、通過させる検出信号を輪番で切り替える機能をもっている。
【0059】
これに伴い、内部ロジックモジュール11は、出力操作信号を各出力回路121〜123に個別に入力する一方、輪番選択回路15を通過した検出信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する機能をもっている。
【0060】
具体的には診断部112が、以下の各機能(f112-1’)〜(f112-2’)をもっている。
【0061】
(f112-1’)定期的又は不定期に各出力回路121〜123のうちの1つの出力回路(例、121)を輪番で選択し、当該選択した出力回路(例、121)を示す切り替え信号を輪番選択回路15に入力する切り替え信号入力機能。
【0062】
(f112-2’)出力制御部111により入力された出力操作信号と、輪番選択回路15を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、診断を実行する判定機能。
【0063】
なお、出力制御部111は、前述同様の出力操作信号入力機能をもっている。
【0064】
次に、以上のように構成された診断付き出力装置の動作を説明する。
【0065】
本実施形態の動作は、図4に示すように、診断対象となる出力回路121,…が輪番で回ることを除き、第1の実施形態と同様である。
【0066】
例えば、診断部112は、前述した選択信号の代わりに、図4(b’)に示すように、診断対象の出力回路121〜123を輪番で切り替えるための切り替え信号を発行し、この切り替え信号を輪番選択回路15に送出する。なお、この切り替え信号の信号線は、第1の実施形態の選択信号におけるパラレルバスとは異なり、輪番の切り替えタイミングを示すだけの1ビット信号線である。
【0067】
輪番選択回路15は、診断部112からの切り替え信号により、図2(l)に示すように、選択された出力回路121に接続された検出回路131から受けた検出信号を通過させて内部ロジックモジュール11に送出する。
【0068】
内部ロジックモジュール11の診断部112は、出力制御部111により入力された出力操作信号(図2(e))と、輪番選択回路15を通過した検出信号(図2(l))とが一致するか否かを判定する。
【0069】
この判定の結果、両者が一致したとき、診断部112は、出力制御部111に送出したパルス波形の信号が出力回路121、検出回路121及び輪番選択回路15を介して帰還した旨を診断する。
【0070】
以上の動作は、出力回路122又は出力回路123を診断対象とする場合でも、診断対象となる出力回路122,123が輪番で回ることを除き、第1の実施形態と同様に実行される。
【0071】
上述したように本実施形態によれば、出力回路121〜123を示す選択信号に代えて、出力回路121〜123を輪番で切り替える切り替え信号を用いた構成により、出力回路121〜123の個数を2進数で示す本数だけ用いる選択信号線に代えて、1本の切り替え信号線を用いることから、第1の実施形態の効果に加え、検出回路131〜133と内部ロジックモジュール11との間の入力端子数及び回路規模をさらに縮小することができる。
【0072】
<第3の実施形態>
図5は第3の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【0073】
第3の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、図1に示した診断部112と選択回路14との間の選択信号線に代えて、内部ロジックモジュール11と各出力回路121〜123との間と、選択回路14との間に設けられたコード化回路16を備えている。
【0074】
ここで、コード化回路16は、内部ロジックモジュール11から各出力回路121,…に個別に入力される出力操作信号を抽出し、当該抽出した出力操作信号をコード化することにより、当該出力操作信号が入力される出力回路121,…を示す選択信号を作成する機能をもっている。コード化回路16は、エンコーダ回路として構成される。
【0075】
これに伴い、選択回路14は、各検出回路131〜133から送出される検出信号のうちの1つの検出信号を選択的に通過させる回路であって、コード化回路16により作成された選択信号に基づいて、この選択信号が示す出力回路121,…に接続された検出回路131,…から送出された検出信号を通過させる機能をもっている。
【0076】
また、診断部112は、以下の各機能(f112-1’’)〜(f112-2)をもっている。
【0077】
(f112-1’’) 定期的又は不定期に各出力回路121〜123のうちの1つの出力回路(例、121)を選択する出力回路選択機能。
【0078】
(f112-2) 出力制御部111により入力された出力操作信号と、選択回路14を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、診断を実行する判定機能。
【0079】
なお、出力制御部111は、前述同様の出力操作信号入力機能をもっている。
【0080】
次に、以上のように構成された診断付き出力装置の動作を説明する。
【0081】
本実施形態の動作は、図5及び図6に示すように、診断部112が選択信号を選択回路14に入力しないことと、選択回路14に入力される選択信号がコード化回路16によって自動的に作成されることを除き、第1の実施形態と同様である。補足すると、本実施形態の動作においては、選択信号が作成される期間は、出力操作信号が内部ロジックモジュール11から各出力回路121〜123に入力される期間であるため、第1の実施形態における選択信号が作成される期間よりも短い。
【0082】
例えば、診断付き出力装置1は、定期的もしくは任意のタイミングで、各出力回路121〜123の出力信号を診断する。ここでは、図6(a)に示すように、定期的に診断する例について述べる。
【0083】
診断部112は、診断を行うタイミングと診断を行う出力回路121〜123を選択し、例えば選択した出力回路121を診断対象として、パルス波形をもつ診断パルス用内部信号を出力制御部111に送出する。なお、診断パルス用内部信号は、一度に1つの出力回路に対してのみ発行される。
【0084】
出力制御部111は、通常制御用内部信号と、この診断パルス用内部信号との論理積を演算し、図6(e)に示す如き、出力操作信号を出力回路121に入力する。
【0085】
また、出力操作信号が出力回路121に入力されるタイミングで、コード化回路16は、選択回路14に対し、図6(b)に示すように、どの出力回路を診断するかの情報を示す選択信号を出力する。ここで、選択信号の信号線はパラレルバスの形態を採る。
【0086】
出力回路121は、通常の出力信号と同様に、出力操作信号を受けて電源2と負荷3を接続する信号線をオン・オフ操作することにより、パルス波形の出力信号を出力端1c1に出力する。出力信号は、負荷3と同時に、検出回路131にも入力される。
【0087】
検出回路131は、入力された出力信号を検出信号に変換し、図6(g)に示すように、検出信号を選択回路14に送出する。
【0088】
選択回路14は、コード化回路16からの選択信号により、図6(l)に示すように、選択された出力回路121に接続された検出回路131から受けた検出信号を通過させて内部ロジックモジュール11に送出する。
【0089】
内部ロジックモジュール11の診断部112は、出力制御部111により入力された出力操作信号(図2(e))と、選択回路14を通過した検出信号(図2(l))とが一致するか否かを判定する。
【0090】
この判定の結果、両者が一致したとき、診断部112は、出力制御部111に送出したパルス波形の信号が出力回路121、検出回路121及び選択回路14を介して帰還した旨を診断する。
【0091】
以上の動作は、出力回路122を診断対象とする場合でも、図6(b)に示す選択信号“1”(=001)と、図6(h)に示す出力操作信号と、図6(i)及び図6(l)に示す検出信号とを用いて同様に実行される。
【0092】
また、出力回路123を診断対象とする場合でも、図6(b)に示す選択信号“2”(=010)と、図6(j)に示す出力操作信号と、図6(k)及び図6(l)に示す検出信号とを用いて同様に実行される。
【0093】
上述したように本実施形態によれば、各出力回路121,…に個別に入力される出力操作信号をコード化して選択信号を作成するコード化回路16を備えた構成により、第1の実施形態の効果に加え、選択信号のコントロールがコード化回路16により自動的に行われる為、内部ロジックモジュール11の内部回路又はソフトウエア設計を単純化することができる。
【0094】
<第4の実施形態>
図7は第4の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【0095】
第4の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、図1に示した選択回路14に代えて、複数の反転XOR回路171〜173及びAND回路18を備えている。また、図1に示した診断部112に代えて、診断動作部113を備えている。
【0096】
ここで、複数の反転XOR回路171〜173は、各出力回路121〜123に個別に入力される出力操作信号と、各検出回路131〜133から送出された検出信号との排他的論理和を個別に演算し、この演算結果を反転させた個別診断信号をAND回路18に送出する機能をもっている。補足すると、反転XOR回路171は、出力回路121向けの出力操作信号と、検出回路131による検出信号とに関し、両信号が矛盾した場合にはロウレベル“Lo(ゼロ)”を示す個別診断信号を出力し、両信号が一致した場合にはハイレベル“Hi(1)”を示す個別診断信号を出力するものである。反転XOR回路172,173の機能も同様である。なお、「反転XOR回路171〜173」は「個別診断回路171〜173」と読み替えてもよい。
【0097】
AND回路18は、複数の反転XOR回路171〜173から送出された個別診断信号の論理積を演算し、この演算結果を示す診断信号を内部ロジックモジュール11に送出する機能をもっている。ここで、診断信号は、ロウレベル“Lo(ゼロ)”又はハイレベル“Hi(1)”の演算結果を示している。なお、「AND回路18」は「診断回路18」と読み替えてもよい。
【0098】
これに伴い、内部ロジックモジュール11は、出力操作信号を各出力回路121〜123に個別に入力する一方、AND回路18から送出された診断信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する機能をもっている。
【0099】
内部ロジックモジュール11内の診断動作部113は、以下の各機能(f113)〜(f113)をもっている。
【0100】
(f113-1) 定期的又は不定期に各出力回路121〜123のうちの1つの出力回路(例、121)を選択する出力回路選択機能。
【0101】
(f113-2) AND回路18を通過した診断信号がハイレベル“Hi(1)”を示すか否かを判定することにより、診断を実行する判定機能。
【0102】
なお、出力制御部111は、前述同様に、診断動作部113により選択された出力回路121,…に出力操作信号を入力する出力操作信号入力機能をもっている。
【0103】
次に、以上のように構成された診断付き出力装置の動作を説明する。
【0104】
本実施形態の動作は、各出力回路121〜123向けの出力操作信号と、各検出回路131〜133による検出信号とが個別に一致するか否かを、各反転XOR回路171〜173、AND回路18及び診断動作部113を用いて診断することを除き、第1の実施形態と同様である。
【0105】
例えば、反転XOR回路171には、出力回路121向けの出力操作信号(a)と検出回路131による検出信号(b)が入力されると、排他的論理和の反転演算結果を示す個別診断信号がAND回路18に出力される。
【0106】
具体的には、出力操作信号(a)と検出信号(b)が矛盾した状態にある場合、反転XOR回路171はロウレベル“Lo(ゼロ)”の個別診断信号をAND回路18に出力する。反転XOR回路172,173も同様に動作する。
【0107】
AND回路18は、各反転XOR回路171〜173の個別診断信号がそれぞれ入力される。ここで、各出力信号と検出信号が全て正常な場合には、“1”同士を掛け合わせることになり、AND回路18は、ハイレベル“Hi(1)”の診断信号を内部ロジックモジュール11に出力する。なお、何れかの出力信号と検出信号が矛盾した状態にある場合には、AND回路18は、ロウレベル“Lo(ゼロ)”の診断信号を内部ロジックモジュール11に出力する。
【0108】
これにより、内部ロジックモジュール11内の診断動作部113は、各出力操作信号の出力タイミングによらず、AND回路18からロウレベルの診断信号が入力されてきた場合、各出力回路121,…及び各検出回路131,…のうちのいずれか1つ以上の回路に異常があったと見なすことができる(各回路の動作遅れ時間による、出力操作信号の送出と検出信号の入力のタイムラグに対しては、内部ロジックモジュール11側で不感時間を確保する。)
上述したように本実施形態によれば、反転XOR回路171〜173、AND回路18及び診断動作部113を備えた構成により、第1の実施形態の効果に加え、出力回路121〜123の診断が各回路171〜173,18により自動的に行われる為、内部ロジックモジュール11の診断用内部回路又はソフトウエア設計を単純化することができる診断付き出力装置を得ることができる。
【0109】
<第5の実施形態>
図8は第5の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【0110】
第5の実施形態は、第4の実施形態の変形例であり、図7に示したAND回路18に代えて、第3の実施形態と同様のコード化回路16及び選択回路14を備えている。
【0111】
ここで、コード化回路16は、第3の実施形態と同様のものである。
【0112】
選択回路14は、各検出回路131〜133から送出される検出信号のうちの1つの検出信号を選択的に通過させる回路であって、コード化回路16により作成された選択信号に基づいて、この選択信号が示す出力回路121,…に検出回路131,…を介して接続された反転XOR回路171,…から送出された個別診断信号を通過させる機能をもっている。
【0113】
これに伴い、内部ロジックモジュール11は、出力操作信号を各出力回路121〜123に個別に入力する一方、選択回路14を通過した個別診断信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する機能をもっている。
【0114】
内部ロジックモジュール11内の診断動作部113は、前述した機能(f113-2)に代えて、以下の機能(f113-2’)をもっている。
【0115】
(f113-2’) 選択回路14を通過した個別診断信号がハイレベル“Hi(1)”を示すか否かを判定することにより、診断を実行する判定機能。
【0116】
なお、出力制御部111は、第4の実施形態と同様の出力操作信号入力機能をもっている。
【0117】
次に、以上のように構成された診断付き出力装置の動作を説明する。
【0118】
本実施形態の動作は、AND回路18に代えて、コード化回路16及び選択回路14を用いることを除き、第4の実施形態と同様である。
【0119】
例えば、選択回路14には、各反転XOR回路171〜173から個別診断信号(出力信号と検出信号との両信号が矛盾した場合にはロウレベル“Lo(ゼロ)”、両信号が一致している場合にはハイレベル“Hi(1)”)が入力される。
【0120】
コード化回路16は、第3の実施形態と同様に、各出力回路121,…に入力される出力操作信号をコード化して選択信号を作成する。選択回路14は、作成された選択信号に基づいて、各反転XOR回路171,…の個別診断信号のうち、選択信号が示す出力回路121,…に対応した反転XOR回路171,…の個別診断信号を通過させて診断動作部113に送出する。
【0121】
診断動作部113は、この個別診断信号がハイレベル“Hi(1)”を示すか否かを判定することにより、診断を実行する。
【0122】
ここで、第4の実施形態では、診断動作部113には、全ての個別診断信号を論理積演算した診断信号が入力されていたため、ロウレベル“Lo(ゼロ)“の診断信号が入力された場合に、実際にどの出力回路171〜173又は検出回路131〜133で不一致が検出されたのかを認識できない。
【0123】
これに対し、本実施形態では、選択信号が示す出力回路121,…に対応した反転XOR回路171,…の個別診断信号がコード化回路16及び選択回路14で自動的に選択される。このため、診断動作部113では、出力操作信号の切り替えタイミングを自身が把握してさえいれば、何れの出力系統で不一致が検出されたかを即時に認識することができる。
【0124】
上述したように本実施形態によれば、AND回路18に代えて、コード化回路16及び選択回路14を備えた構成により、第4の実施形態の効果に加え、異常発生箇所の同定が、反転XOR回路171〜173のいずれかと、コード化回路16及び選択回路14とにより自動的に行われる為、より精密に異常を診断することができる診断付き出力装置を得ることができる。
【0125】
<第6の実施形態>
図9は第6の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【0126】
第6の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、図9に示すように、図1に示した内部ロジックモジュール11と出力回路121〜123との間に、出力選択回路19を備えている。
【0127】
ここで、出力選択回路19は、統合(マルチプレクス)された出力操作信号からなる統合出力操作信号と、選択信号とが内部ロジックモジュール11から入力されると、この選択信号に基づいて、当該統合出力操作信号から分離(デマルチプレクス)した出力操作信号を当該選択信号が示す出力回路121,…に入力する一方、当該選択信号が示さない出力回路122,…には出力信号を出力させない状態の出力操作信号を維持する機能をもっている。補足すると、内部ロジックモジュール11内の出力制御部111’と、出力選択回路19との間は、統合出力操作信号を伝送する1ビット信号線で接続されている。
【0128】
これに伴い、内部ロジックモジュール11は、統合出力操作信号を出力選択回路19に入力する一方、選択回路14を通過した検出信号に基づいて、当該統合出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する機能をもっている。
【0129】
ここで、出力制御部111’は、診断部112’により選択された出力回路121,…に入力される出力操作信号を統合して統合出力操作信号を作成し、当該統合出力操作信号を出力選択回路19に入力する出力操作信号入力機能をもっている。なお、統合は、複数の出力操作信号を時分割で切り替えることにより実行可能となっている。補足すると、出力制御部111’では、複数の出力操作信号を、診断部112’から受けた選択信号に基づいてマルチプレクスして1本の出力操作信号に統合している。
【0130】
診断部112’は、定期的又は不定期に各出力回路121〜123のうちの1つの出力回路(例、121)を選択し、当該選択した出力回路(例、121)を示す選択信号を出力選択回路19及び選択回路14に入力する選択信号入力機能と、出力制御部111’により入力された統合出力操作信号と、選択回路14を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、診断を実行する判定機能とをもっている。また、診断部112’の選択信号入力機能は、選択信号を出力制御部111’にも入力する機能をも含んでいる。
【0131】
次に、以上のように構成された診断付き出力装置の動作を説明する。
【0132】
本実施形態の動作は、図10に示すように、内部ロジックモジュール11が統合出力操作信号及び選択信号を出力選択回路19に入力することを除き、第1の実施形態と同様である。
【0133】
例えば、診断付き出力装置1は、定期的もしくは任意のタイミングで、各出力回路121〜123の出力信号を診断する。ここでは、図10(a)に示すように、定期的に診断する例について述べる。
【0134】
診断部112’は、診断を行うタイミングと診断を行う出力回路121〜123を選択し、例えば選択した出力回路121を診断対象として、パルス波形をもつ診断パルス用内部信号を出力制御部111’に入力すると共に、図10(b)に示すように、選択した出力回路121を示す選択信号を出力制御部111’、出力選択回路19及び選択回路14に入力する。なお、診断パルス用内部信号は、一度に1つの出力回路に対してのみ発行される。また、選択信号の信号線はパラレルバスの形態を採る。
【0135】
出力制御部111’は、通常制御用内部信号と、この診断パルス用内部信号との論理積を演算し、得られた出力操作信号を選択信号に基づいて統合することにより、図10(ehj)に示す如き、統合出力操作信号を作成する。この統合出力操作信号は、出力制御部111’から出力選択回路19に入力される。
【0136】
出力選択回路19は、統合出力操作信号及び選択信号が入力されると、この選択信号に基づいて、図10(e)に示すように、当該統合出力操作信号から分離した出力操作信号を当該選択信号が示す出力回路121,…に入力する一方、当該選択信号が示さない出力回路122,…には出力信号を出力させない状態の出力操作信号を維持する。
【0137】
出力回路121は、入力された出力操作信号に応じて電源2と負荷3を接続する信号線をオン・オフ操作することにより、パルス波形の出力信号を出力端1c1に出力する。出力信号は、負荷3と同時に、検出回路131にも入力される。
【0138】
検出回路131は、入力された出力信号を検出信号に変換し、図10(g)に示すように、検出信号を選択回路14に送出する。
【0139】
選択回路14は、診断部112’からの選択信号により、図10(l)に示すように、選択された出力回路121に接続された検出回路131から受けた検出信号を通過させて内部ロジックモジュール11に送出する。
【0140】
診断部112’は、出力制御部111’により入力された統合出力操作信号(図10(ehj))と、選択回路14を通過した検出信号(図10(l))とが一致するか否かを判定する。
【0141】
この判定の結果、両者が一致したとき、診断部112’は、出力制御部111’に送出したパルス波形の信号が出力回路121、検出回路121及び選択回路14を介して帰還した旨を診断する。
【0142】
換言すると、内部ロジックモジュール11では、マルチプレクスされた出力操作信号(統合出力操作信号)を出力し、マルチプレクスされた検出信号が入力される。診断部112’では、この両マルチプレクス信号の一致確認により、何れの出力系統で不一致が検出されたかを認識することができる。
【0143】
以上の動作は、出力回路122を診断対象とする場合でも、図10(b)に示す選択信号“1”(=001)と、図10(ehj)に示す統合出力操作信号と、図10(i)及び図10(l)に示す検出信号とを用いて同様に実行される。
【0144】
また、出力回路123を診断対象とする場合でも、図10(b)に示す選択信号“2”(=010)と、図10(ehj)に示す統合出力操作信号と、図10(k)及び図10(l)に示す検出信号とを用いて同様に実行される。
【0145】
上述したように本実施形態によれば、内部ロジックモジュール11と出力回路121〜123との間に出力選択回路19を備えた構成により、内部ロジックモジュール11と出力選択回路19との間の信号経路を1本に集約したため、この間では信号混触が起こりえない。よって、本実施形態によれば、第1の実施形態の効果に加え、内部ロジックモジュール11と出力選択回路19との間の信号混触の可能性を低減させることができる。
【0146】
<第7の実施形態>
図11は第7の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【0147】
第7の実施形態は、第6の実施形態の変形例であり、図9に示した出力選択回路19に代えて、出力輪番選択回路1aを備えている。
【0148】
ここで、出力輪番選択回路1aは、統合(マルチプレクス)された出力操作信号からなる統合出力操作信号から出力操作信号を分離(デマルチプレクス)し、当該分離した出力操作信号を各出力回路121〜123のうちの1つの出力回路121,…に入力する回路であって、診断部112’から入力された切り替え信号に基づいて、出力操作信号の入力先の出力回路121,…を輪番で切り替える一方、出力操作信号が入力されない出力回路122,…には出力信号を出力させない状態の出力操作信号を維持する機能をもっている。
【0149】
これに伴い、内部ロジックモジュール11は、統合出力操作信号を出力輪番選択回路1aに入力する一方、輪番選択回路15を通過した検出信号に基づいて、当該統合出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する機能をもっている。
【0150】
ここで、出力制御部111’は、診断部112’により選択された出力回路121,…に入力される出力操作信号を統合して統合出力操作信号を作成し、当該統合出力操作信号を出力輪番選択回路1aに入力する出力操作信号入力機能をもっている。なお、統合は、複数の出力操作信号を時分割で切り替えることにより実行可能となっている。補足すると、出力制御部111’では、パラレル入力−シリアル出力シフトレジスタの仕組みを利用して、複数の出力操作信号を、診断部112’から受けた切り替え信号に基づいてマルチプレクスして1本の出力操作信号に統合している。
【0151】
診断部112’は、定期的又は不定期に各出力回路121〜123のうちの1つの出力回路(例、121)を選択し、当該選択した出力回路(例、121)を輪番で示す切り替え信号を出力輪番選択回路1a及び輪番選択回路15に入力する切り替え信号入力機能と、出力制御部111’により入力された統合出力操作信号と、輪番選択回路15を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、診断を実行する判定機能とをもっている。また、診断部112’の切り替え信号入力機能は、切り替え信号を出力制御部111’にも入力する機能をも含んでいる。
【0152】
次に、以上のように構成された診断付き出力装置の動作を説明する。
【0153】
本実施形態の動作は、図11に示すように、診断対象となる出力回路121,…が輪番で回ることを除き、第6の実施形態と同様である。
【0154】
例えば、診断部112’は、図10(b’)に示すように、診断対象の出力回路121〜123を輪番で切り替えるための切り替え信号を発行し、この切り替え信号を出力制御部111’、出力輪番選択回路1a及び輪番選択回路15に送出する。この切り替え信号の信号線は、輪番の切り替えタイミングを示すだけの1ビット信号線である。
【0155】
出力制御部111’は、前述した通常制御用内部信号及び診断パルス用内部信号の論理積を演算して得られた出力操作信号を切り替え信号に基づいて統合することにより、図12(ehj)に示す如き、統合出力操作信号を作成する。この統合出力操作信号は、出力制御部111’から出力輪番選択回路1aに入力される。
【0156】
出力輪番選択回路1aは、統合出力操作信号及び切り替え信号が入力されると、この切り替え信号に基づいて、図12(e)に示すように、この統合出力操作信号から分離した出力操作信号の入力先の出力回路121,…を輪番で切り替える一方、出力操作信号が入力されない出力回路122,…には出力信号を出力させない状態の出力操作信号を維持する。
【0157】
出力回路121は、入力された出力操作信号に応じて電源2と負荷3を接続する信号線をオン・オフ操作することにより、パルス波形の出力信号を出力端1c1に出力する。出力信号は、負荷3と同時に、検出回路131にも入力される。
【0158】
検出回路131は、入力された出力信号を検出信号に変換し、図12(g)に示すように、検出信号を輪番選択回路15に送出する。
【0159】
輪番選択回路15は、診断部112からの切り替え信号により、図12(l)に示すように、選択された出力回路121に接続された検出回路131から受けた検出信号を通過させて内部ロジックモジュール11に送出する。
【0160】
内部ロジックモジュール11の診断部112は、出力制御部111’により入力された統合出力操作信号(図12(ehj))と、輪番選択回路15を通過した検出信号(図12(l))とが一致するか否かを判定する。
【0161】
この判定の結果、両者が一致したとき、診断部112’は、出力制御部111に送出したパルス波形の信号が出力回路121、検出回路121及び輪番選択回路15を介して帰還した旨を診断する。
【0162】
換言すると、内部ロジックモジュール11では、マルチプレクスされた出力操作信号(統合出力操作信号)を出力し、マルチプレクスされた検出信号が入力されるため、この両マルチプレクス信号の一致確認により、何れの出力系統で不一致が検出されたかを認識することができる。
【0163】
以上の動作は、出力回路122又は出力回路123を診断対象とする場合でも、内部ロジックモジュール11が統合出力操作信号及び切り替え信号を出力輪番選択回路1aに入力することを除き、第6の実施形態と同様に実行される。
【0164】
上述したように本実施形態によれば、出力回路121〜123を示す選択信号に代えて、出力回路121〜123を輪番で切り替える切り替え信号を用いた構成により、パラレルバスの選択信号線に代えて、1ビット切り替え信号線を用いることから、第6の実施形態の効果に加え、内部ロジックモジュール11に接続された信号線の入力端子数及び回路規模をさらに縮小することができる。
【0165】
<第8の実施形態>
図13は第8の実施形態に係る診断付き出力装置及びその周辺構成を示す模式図である。
【0166】
第8の実施形態は、第1の実施形態の変形例であり、図1に示した内部ロジックモジュール11と各出力回路121〜123との間に、複数の出力フォトカプラ1b1〜1b3を個別に備えている。また、図1に示した検出回路131〜133に代えて、複数の検出フォトカプラ134〜136を個別に備えている。なお、検出フォトカプラ134〜136は、前述した検出回路131〜133としても機能している。
【0167】
ここで、各出力フォトカプラ1b1,…は、内部ロジックモジュール11から送出された出力操作信号に個別に応じて出力操作信号を各出力回路121,…のいずれかに入力する機能をもっている。
【0168】
各検出フォトカプラ134,…は、各出力回路121,…と各出力端1c1,…との間の出力信号を個別に検出して検出信号を選択回路14に送出する機能をもっている。
【0169】
これに伴い、内部ロジックモジュール11は、出力操作信号を各出力フォトカプラ1b1,…に個別に送出する一方、選択回路14を通過した検出信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する機能をもっている。
【0170】
内部ロジックモジュール内の出力制御部111は、診断部112により選択された出力回路121,…に接続された出力フォトカプラ1b1,…に出力操作信号を送出する機能をもっている。
【0171】
内部ロジックモジュール内の診断部112は、定期的又は不定期に各出力回路121,…のうちの1つの出力回路を選択し、当該選択した出力回路121,…を示す選択信号を選択回路14に入力する選択信号入力機能をもっている。
【0172】
また、診断部112は、出力制御部111により送出された出力操作信号と、選択回路14を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、診断を実行する判定機能をもっている。
【0173】
次に、以上のように構成された診断付き出力装置の動作を説明する。
【0174】
本実施形態の動作は、出力制御部111から送出された出力操作信号が出力フォトカプラ1b1,…を個別に介して出力回路121,…に入力され、出力回路121,…から出力された出力信号が検出フォトカプラ134,…に検出されて検出信号が選択回路に入力されることを除き、図2に示したように、第1の実施形態と同様である。
【0175】
すなわち、本実施形態は、出力フォトカプラ1b1〜1b3及び検出フォトカプラ134〜136を備えた構成により、出力回路121〜123及び出力端1c1〜1c3と、内部ロジックモジュール11とが電気的に絶縁される。このため、内部ロジックモジュール11と出力フォトカプラ1b1〜1b3との間、及び内部ロジックモジュール11と検出フォトカプラ134〜136間の配線を、電気的に装置外の影響から切り離すことができる。
【0176】
上述したように本実施形態によれば、出力フォトカプラ1b1〜1b3及び検出フォトカプラ134〜136を備えた構成により、第1の実施形態の効果に加え、電源2及び負荷3側からの電気的影響を軽減することで、誤診断の確率を低減することができる。
【0177】
以上説明した少なくとも一つの実施形態によれば、各検出回路131〜133(又は各検出フォトカプラ134〜136)と内部ロジックモジュール11との間に、多入力1出力の選択回路14、輪番選択回路15又はAND回路18を備えた構成により、検出回路−内部ロジック間の信号混触の可能性を低減すると共に、検出回路−内部ロジック間の入力端子数及び回路規模を縮小することができる。
【0178】
なお、上記の各実施形態に記載した手法は、コンピュータに実行させることのできるプログラムとして、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクなど)、光ディスク(CD−ROM、DVDなど)、光磁気ディスク(MO)、半導体メモリなどの記憶媒体に格納して頒布することもできる。
【0179】
また、この記憶媒体としては、プログラムを記憶でき、かつコンピュータが読み取り可能な記憶媒体であれば、その記憶形式は何れの形態であっても良い。
【0180】
また、記憶媒体からコンピュータにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワークソフト等のMW(ミドルウェア)等が上記実施形態を実現するための各処理の一部を実行しても良い。
【0181】
さらに、各実施形態における記憶媒体は、コンピュータと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝送されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
【0182】
また、記憶媒体は1つに限らず、複数の媒体から上記の各実施形態における処理が実行される場合も本発明における記憶媒体に含まれ、媒体構成は何れの構成であっても良い。
【0183】
なお、各実施形態におけるコンピュータは、記憶媒体に記憶されたプログラムに基づき、上記の各実施形態における各処理を実行するものであって、パソコン等の1つからなる装置、複数の装置がネットワーク接続されたシステム等の何れの構成であっても良い。
【0184】
また、各実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
【0185】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると共に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0186】
1…診断付き出力装置、2…電源、3…負荷、11…内部ロジックモジュール、111…出力制御部、112…診断部、113…診断動作部、121〜123…出力回路、131〜133…検出回路、134〜136…検出フォトカプラ、14…選択回路、15…輪番選択回路、16…コード化回路、171〜173…反転XOR回路、18…AND回路、19…出力選択回路、1a…出力輪番選択回路、1b1〜1b3…出力フォトカプラ、1c1〜1c3…出力端。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の出力信号を個別に出力するための複数の出力端と、
入力された出力操作信号に個別に応じて出力信号を前記各出力端のいずれかに出力する複数の出力回路と、
前記各出力回路と前記各出力端との間の出力信号を個別に検出して検出信号を送出する複数の検出回路と、
前記各検出回路から送出される検出信号のうちの1つの検出信号を選択的に通過させる選択回路であって、入力された選択信号に基づいて、前記選択信号が示す出力回路に接続された検出回路から送出された検出信号を通過させる前記選択回路と、
前記出力操作信号を前記各出力回路に個別に入力する一方、前記選択回路を通過した検出信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する内部ロジックモジュールとを備え、
前記内部ロジックモジュールは、
定期的又は不定期に前記各出力回路のうちの1つの出力回路を選択し、当該選択した出力回路を示す選択信号を前記選択回路に入力する選択信号入力モジュールと、
前記選択された出力回路に前記出力操作信号を入力する出力操作信号入力モジュールと、
前記出力操作信号入力モジュールにより入力された出力操作信号と、前記選択回路を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、前記診断を実行する判定モジュールと、
を備えたことを特徴とする診断付き出力装置。
【請求項2】
複数の出力信号を個別に出力するための複数の出力端と、
入力された出力操作信号に個別に応じて出力信号を前記各出力端のいずれかに出力する複数の出力回路と、
前記各出力回路と前記各出力端との間の出力信号を個別に検出して検出信号を送出する複数の検出回路と、
前記各検出回路のうちの1つの検出回路から受ける検出信号を選択的に通過させる輪番選択回路であって、入力された切り替え信号に基づいて、前記通過させる検出信号を輪番で切り替える前記輪番選択回路と、
前記出力操作信号を前記各出力回路に個別に入力する一方、前記輪番選択回路を通過した検出信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する内部ロジックモジュールとを備え、
前記内部ロジックモジュールは、
定期的又は不定期に前記各出力回路のうちの1つの出力回路を輪番で選択し、当該選択した出力回路を示す切り替え信号を前記輪番選択回路に入力する切り替え信号入力モジュールと、
前記選択された出力回路に前記出力操作信号を入力する出力操作信号入力モジュールと、
前記出力操作信号入力モジュールにより入力された出力操作信号と、前記輪番選択回路を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、前記診断を実行する判定モジュールと、
を備えたことを特徴とする診断付き出力装置。
【請求項3】
複数の出力信号を個別に出力するための複数の出力端と、
入力された出力操作信号に個別に応じて出力信号を前記各出力端のいずれかに出力する複数の出力回路と、
前記各出力回路と前記各出力端との間の出力信号を個別に検出して検出信号を送出する複数の検出回路と、
前記入力される出力操作信号を抽出し、当該抽出した出力操作信号をコード化することにより、当該出力操作信号が入力される出力回路を示す選択信号を作成するコード化回路と、
前記各検出回路から送出される検出信号のうちの1つの検出信号を選択的に通過させる選択回路であって、前記作成された選択信号に基づいて、前記選択信号が示す出力回路に接続された検出回路から送出された検出信号を通過させる前記選択回路と、
前記出力操作信号を前記各出力回路に個別に入力する一方、前記選択回路を通過した検出信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する内部ロジックモジュールとを備え、
前記内部ロジックモジュールは、
定期的又は不定期に前記各出力回路のうちの1つの出力回路を選択する出力回路選択モジュールと、
前記出力回路選択モジュールにより選択された出力回路に前記出力操作信号を入力する出力操作信号入力モジュールと、
前記出力操作信号入力モジュールにより入力された出力操作信号と、前記選択回路を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、前記診断を実行する判定モジュールと、
を備えたことを特徴とする診断付き出力装置。
【請求項4】
複数の出力信号を個別に出力するための複数の出力端と、
入力された出力操作信号に個別に応じて出力信号を前記各出力端のいずれかに出力する複数の出力回路と、
前記各出力回路と前記各出力端との間の出力信号を個別に検出して検出信号を送出する複数の検出回路と、
前記入力される出力操作信号と、前記送出された検出信号との排他的論理和を個別に演算し、この演算結果を反転させた個別診断信号を送出する複数の反転XOR回路と、
前記複数の反転XOR回路から送出された個別診断信号の論理積を演算し、この演算結果を示す診断信号を送出するAND回路と、
前記出力操作信号を前記各出力回路に個別に入力する一方、前記AND回路から送出された診断信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する内部ロジックモジュールとを備え、
前記内部ロジックモジュールは、
定期的又は不定期に前記各出力回路のうちの1つの出力回路を選択する出力回路選択モジュールと、
前記出力回路選択モジュールにより選択された出力回路に前記出力操作信号を入力する出力操作信号入力モジュールと、
前記AND回路から送出された診断信号がハイレベルを示すか否かを判定することにより、前記診断を実行する判定モジュールと、
を備えたことを特徴とする診断付き出力装置。
【請求項5】
複数の出力信号を個別に出力するための複数の出力端と、
入力された出力操作信号に個別に応じて出力信号を前記各出力端のいずれかに出力する複数の出力回路と、
前記各出力回路と前記各出力端との間の出力信号を個別に検出して検出信号を送出する複数の検出回路と、
前記入力される出力操作信号と、前記送出された検出信号との排他的論理和を個別に演算し、この演算結果を反転させた個別診断信号を送出する複数の反転XOR回路と、
前記入力される出力操作信号を抽出し、当該抽出した出力操作信号をコード化することにより、当該出力操作信号が入力される出力回路を示す選択信号を作成するコード化回路と、
前記各反転XOR回路から送出される個別診断信号のうちの1つの個別診断信号を選択的に通過させる選択回路であって、前記作成された選択信号に基づいて、前記選択信号が示す出力回路に検出回路を介して接続された反転XOR回路から送出された個別診断信号を通過させる前記選択回路と、
前記出力操作信号を前記各出力回路に個別に入力する一方、前記選択回路を通過した個別診断信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する内部ロジックモジュールとを備え、
前記内部ロジックモジュールは、
定期的又は不定期に前記各出力回路のうちの1つの出力回路を選択する出力回路選択モジュールと、
前記出力回路選択モジュールにより選択された出力回路に前記出力操作信号を入力する出力操作信号入力モジュールと、
前記選択回路を通過した個別診断信号がハイレベルを示すか否かを判定することにより、前記診断を実行する判定モジュール)と、
を備えたことを特徴とする診断付き出力装置。
【請求項6】
複数の出力信号を個別に出力するための複数の出力端と、
入力された出力操作信号に個別に応じて出力信号を前記各出力端のいずれかに出力する複数の出力回路と、
前記各出力回路と前記各出力端との間の出力信号を個別に検出して検出信号を送出する複数の検出回路と、
前記各検出回路から送出される検出信号のうちの1つの検出信号を選択的に通過させる選択回路であって、入力された選択信号に基づいて、前記選択信号が示す出力回路に接続された検出回路から送出された検出信号を通過させる前記選択回路と、
統合された出力操作信号からなる統合出力操作信号と、前記選択信号とが入力されると、この選択信号に基づいて、前記統合出力操作信号から分離した出力操作信号を当該選択信号が示す出力回路に入力する一方、当該選択信号が示さない出力回路には前記出力信号を出力させない状態の出力操作信号を維持する出力選択回路と、
前記統合出力操作信号を前記出力選択回路に入力する一方、前記選択回路を通過した検出信号に基づいて、当該統合出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する内部ロジックモジュールとを備え、
前記内部ロジックモジュールは、
定期的又は不定期に前記各出力回路のうちの1つの出力回路を選択し、当該選択した出力回路を示す選択信号を前記出力選択回路及び前記選択回路に入力する選択信号入力モジュールと、
前記選択された出力回路に入力される出力操作信号を統合して前記統合出力操作信号を作成し、当該統合出力操作信号を前記出力選択回路に入力する出力操作信号入力モジュールと、
前記出力操作信号入力モジュールにより入力された統合出力操作信号と、前記選択回路を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、前記診断を実行する判定モジュールと、
を備えたことを特徴とする診断付き出力装置。
【請求項7】
複数の出力信号を個別に出力するための複数の出力端と、
入力された出力操作信号に個別に応じて出力信号を前記各出力端のいずれかに出力する複数の出力回路と、
前記各出力回路と前記各出力端との間の出力信号を個別に検出して検出信号を送出する複数の検出回路と、
前記各検出回路のうちの1つの検出回路から受ける検出信号を選択的に通過させる輪番選択回路であって、入力された切り替え信号に基づいて、前記通過させる検出信号を輪番で切り替える前記輪番選択回路と、
統合された出力操作信号からなる統合出力操作信号から出力操作信号を分離し、当該分離した出力操作信号を前記各出力回路のうちの1つの出力回路に入力する出力輪番選択回路であって、入力された前記切り替え信号に基づいて、前記出力操作信号の入力先の出力回路を輪番で切り替える一方、前記出力操作信号が入力されない出力回路には前記出力信号を出力させない状態の出力操作信号を維持する前記出力輪番選択回路と、
前記各検出回路のうちの1つの検出回路から受ける検出信号を通過させる輪番選択回路であって、入力された切り替え信号に基づいて、前記通過させる検出信号を輪番で切り替える前記輪番選択回路と、
前記統合出力操作信号を前記出力輪番選択回路に入力する一方、前記輪番選択回路を通過した検出信号に基づいて、当該統合出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する内部ロジックモジュールとを備え、
前記内部ロジックモジュールは、
定期的又は不定期に前記各出力回路のうちの1つの出力回路を輪番で選択し、当該選択した出力回路を示す切り替え信号を前記出力輪番選択回路及び前記輪番選択回路に入力する切り替え信号入力モジュールと、
前記選択された出力回路に入力される出力操作信号を統合して前記統合出力操作信号を作成し、当該統合出力操作信号を前記出力輪番選択回路に入力する出力操作信号入力モジュールと、
前記出力操作信号入力モジュールにより入力された統合出力操作信号と、前記選択回路を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、前記診断を実行する判定モジュールと、
を備えたことを特徴とする診断付き出力装置。
【請求項8】
複数の出力信号を個別に出力するための複数の出力端と、
入力された出力操作信号に個別に応じて出力信号を前記各出力端のいずれかに出力する複数の出力回路と、
送出された出力操作信号に個別に応じて出力操作信号を前記各出力回路のいずれかに入力する複数の出力フォトカプラと、
前記各出力回路と前記各出力端との間の出力信号を個別に検出して検出信号を送出する複数の検出フォトカプラと、
前記各検出フォトカプラから送出される検出信号のうちの1つの検出信号を選択的に通過させる選択回路であって、入力された選択信号に基づいて、前記選択信号が示す出力回路に接続された検出フォトカプラから送出された検出信号を通過させる前記選択回路と、
前記出力操作信号を前記各出力フォトカプラに個別に送出する一方、前記選択回路を通過した検出信号に基づいて、当該出力操作信号に応じて出力信号が出力されたか否かを診断する内部ロジックモジュールと、
前記内部ロジックモジュールは、
定期的又は不定期に前記各出力回路のうちの1つの出力回路を選択し、当該選択した出力回路を示す選択信号を前記選択回路に入力する選択信号入力モジュールと、
前記選択された出力回路に接続された出力フォトカプラに前記出力操作信号を送出する出力操作信号送出モジュールと、
前記出力操作信号送出モジュールにより送出された出力操作信号と、前記選択回路を通過した検出信号とが一致するか否かを判定することにより、前記診断を実行する判定モジュールと、
を備えたことを特徴とする診断付き出力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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