説明

試験センサのための電極を製造する方法

試験センサの上に複数の電極を形成する方法には、基板を提供するステップが含まれている。試験センサは、検体濃度の決定を補助する。基板を貫通する少なくとも1つの開口が形成される。触媒インクまたは触媒重合溶液があるパターンで基板の両面に加えられる。触媒インクまたは触媒重合溶液は、試験センサ上への複数の電極の画定を補助する。触媒インクまたは触媒重合溶液が加えられると、基板が無電解めっきされ、基板の複数の電極が形成される。これらの複数の電極は、検体の濃度の決定を補助する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、試験センサのための電極を製造する方法に関する。より詳細には、この方法は、液体中の検体(たとえばブドウ糖)の濃度を決定する機器または計器の中で使用されるように適合された試験センサのための電極の製造を対象としている。
【背景技術】
【0002】
体液中における検体の定量的な決定は、特定の生理学的異常を診断し、かつ、管理するためには極めて重要である。たとえば、特定の個人の乳酸塩、コレステロールおよびビリルビンをモニタしなければならない。特に、糖尿病患者に対しては、彼らの体液中のブドウ糖レベルを頻繁にチェックし、彼らが食事から摂取するブドウ糖を調節することが重要である。このような試験の結果を使用することにより、必要に応じて、投与すべきインスリンまたは他の投薬法を決定することができる。ある種の血液−ブドウ糖試験システムでは、センサを使用して血液標本が試験されている。
【0003】
試験センサには、血液ブドウ糖と反応する生物知覚物質または試薬物質が含まれている。センサの試験端は、試験中の液体の中、たとえば、針で突き刺された後に個人の指に滞留した血液中に置かれるように適合されている。この液体は、毛管作用によって、センサの中を試験端から試薬物質まで展開している毛管通路に吸い込まれ、したがって十分な量の試験すべき液体がセンサの中に吸い込まれる。この液体は、次に、センサ内の試薬物質と化学反応し、試験中の液体のブドウ糖レベルを表す電気信号を生成する。この信号は、センサの後部、つまり接触端の近傍に配置された接触領域を介して計器に供給され、測定出力になる。
【0004】
試験センサの上に電極およびリード線を形成する現在の方法の1つは、金属箔を基板に積層し、次に、減法切断/剥離プロセスによって電極およびリード線を画定することである。現在使用されている他の方法には、基板に金属をスパッタリングし、次に、減法切断/剥離プロセスによって金属を除去することによって電極およびリード線を画定する方法がある。これらの既存の方法には、金属材料の一部が基板から除去され、したがって完成した試験センサには存在していないため、必要以上にコストがかかる傾向がある。また、これらの既存の金属付着プロセスは、場合によってはそれら自体がコストのかかるプロセスである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
試験センサの上に電極およびリード線を形成するための方法であって、既存の方法より費用有効性の高い方法が提供されることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一方法によれば、試験センサの上に複数の電極が形成される。試験センサは、検体濃度の決定を補助する。基板が提供される。この基板を貫通する少なくとも1つの開口が形成される。触媒インクまたは触媒重合溶液があるパターンで基板の両面に加えられる。触媒インクまたは触媒重合溶液は、試験センサ上への複数の電極の画定を補助する。触媒インクまたは触媒重合溶液が加えられると、基板が無電解めっきされ、基板の複数の電極が形成される。これらの複数の電極は、検体濃度の決定を補助する。
【0007】
他の方法によれば、試験センサの上に複数の電極が形成される。試験センサは、検体濃度の決定を補助する。基板が提供される。この基板を貫通する複数の開口が形成される。触媒インクまたは触媒重合溶液があるパターンで基板の両面に加えられる。触媒インクまたは触媒重合溶液は、試験センサ上への複数の電極の画定を補助する。触媒インクまたは触媒重合溶液が加えられると、基板に導電金属が無電解めっきされ、基板の複数の電極が形成される。これらの複数の電極は、検体濃度の決定を補助する。基板に酵素が加えられる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、試験センサを形成する方法を対象としている。本発明による方法によって形成される試験センサは、たとえば、図1〜3に示されているような機器または計器10の中で使用されるように適合されている。図2は、センサパッケージが除去された機器10の内部を示したものである。図3は、センサパッケージ(センサパッケージ12)の一例を個別に示したものである。もう一度図2を参照すると、機器10のベース部材14は、自動較正板16を支持しており、また、センサパッケージ12に係合させるために接続される所定の数の自動較正ピン18を支持している。
【0009】
図3に示されているセンサパッケージ12は、自動較正回路すなわちラベル20、複数の試験センサ22およびセンサパッケージベース26を備えている。複数の試験センサ22は、検体濃度の決定を補助するために使用されている。測定可能な検体には、ブドウ糖、脂質プロフィール(たとえばコレステロール、トリグリセリド、LDLおよびHDL)、微量アルブミン、ヘモグロビン、AIC、果糖、乳酸塩またはビリルビンが含まれている。他の検体濃度を決定することも可能であることが企図されている。検体は、たとえば、全血標本、血清標本、血漿標本、ISF(間質液)および尿などの他の体液、および非体液中のものであってもよい。本出願の中で使用されているように、「濃度」という用語は、検体濃度、活量(たとえば酵素および電解質)、力価(たとえば抗体)、あるいは所望の検体を測定するために使用される他の任意の測度濃度を意味している。
【0010】
一実施形態では、複数の試験センサ22は、試験すべき所望の1つまたは複数の検体と反応させるために適切に選択された酵素を含有している。ブドウ糖と反応させるために使用することができる酵素はブドウ糖酸化酵素である。ブドウ糖脱水素酵素などの他の酵素を使用することも可能であることが企図されている。他の試験センサを使用することも可能であることが企図されている。
【0011】
さらに図3を参照すると、複数の試験センサ22は、個々の空洞すなわちブリスター24の中に格納されており、これらの複数の試験センサ22のうちの1つを使用する前に、関連するセンサ電子回路によって読み取られる。この実施形態では、センサ空洞24の各々は、これらの複数の試験センサ22のうちの1つを収納している。しかしながら、図3に示されている概ね円形の形状とは異なる形状のセンサパッケージを使用することも可能であることが企図されている。たとえば、センサパッケージの形状は、正方形、長方形、他の多角形または楕円を含む非多角形であってもよい。
【0012】
これらの複数の試験センサは、たとえば、図4に示されているようなカートリッジに格納することができる。図4は、一度に1つずつ除去されるように適合された複数の試験センサ52を備えたカートリッジ50を示したものである。カートリッジ50は、機器または計器と共に使用されるように適合されている。これらの複数の試験センサは、機器または計器と共に使用されるように適合された他のカートリッジに格納することも可能であることが企図されている。これらの複数の試験センサは、ユーザがこれらの複数の試験センサを一度に1つずつ手動で除去するカートリッジに格納することも可能であることが企図されている。
【0013】
本発明は、試験センサを形成する方法を対象としている。一方法によれば、基板が提供される。基板は、基板を貫通する少なくとも1つの開口を形成する。無電解めっき触媒溶液があるパターンで基板の両面に加えられる。無電解めっき触媒溶液は、試験センサ上への複数の電極およびリード線の画定を補助する。無電解めっき触媒溶液が加えられると、自触媒めっきプロセスまたは浸漬めっきプロセスによって基板が無電解めっきされ、基板の上に複数の電極およびリード線が形成される。これらの複数の電極およびリード線は、検体濃度の決定を補助する。
【0014】
試験センサを形成するための本発明による方法は、単一パスで複数の完成した電極を製造することができる方法である。この単一パスにより、多重パススクリーン印刷方法の場合に生じるパス間公差が回避され、また、関連するサイズおよび標本体積の増加が回避される。したがって、この方法によれば、起こり得る位置決め誤差が最小化される。この方法は、ふたとベースの間のあらゆる位置決め誤差を最小化する望ましい単一パス方法である。
【0015】
複数の電極およびリード線を備えた試験センサを形成する方法に使用される基板は、様々な材料から構成することができる。基板は、通常、絶縁材料でできている。たとえば、基板は、重合材料から形成することができる。基板の形成に使用することができる重合材料の非制限の例には、ポリエチレン、ポリプロピレン、配向ポリプロピレン(OPP)、鋳造ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレン・テレフタレート(PET)、ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)、ポリエーテル・スルホン(PES)、ポリカーボネートまたはそれらの組合せがある。
【0016】
基板は、基板を貫通して形成された少なくとも1つの開口を備えている。基板は、一実施形態ではビア開口と呼ぶことができる複数の開口を形成していることが望ましい。図5a、5bは、基板の非制限的な一例を示したものである。図5a、5bには、中に複数の開口102a〜dが形成された基板100が示されている。これらの開口102a〜dの直径は、通常、約12.7×10−3cm(5ミル)から約76.2×10−3cm(30ミル)までである。基板100の周囲の形状は、概ね長方形である。基板は、他のサイズおよび形状であってもよいことが企図されている。
【0017】
また、複数の開口も、図5a、5bに示されている概ね円形の複数の開口102a〜dとは異なる、たとえば多角形(たとえば正方形、長方形)あるいは非多角形(たとえば楕円形)などの形状およびサイズの開口であってもよい。これらの複数の開口102a〜dは、切断または押抜きを始めとする様々な方法によって形成することができる。これらの複数の開口102a〜dを形成するための切断方法の1つは、レーザを使用することである。以下で説明するように、これらの複数の開口102a〜dは、複数の電極のうちの1つとその個々のその電気接続とを、基板100の両面104、106を使用して接続するように適合されている。
【0018】
図6a、6bを参照すると、基板100は、触媒インクまたは触媒重合溶液110、112を備えている。触媒インクまたは触媒重合溶液110a〜cは、基板100の第1の面104に加えられており、一方、触媒インクまたは触媒重合溶液112は、基板100の反対側の第2の面106に加えられている。触媒インクまたは触媒重合溶液110、112が基板100に加えられると、複数の開口102a〜dを形成している表面の内部にインクまたは溶液110、112の一部が加えられる。図6cは、隣接する表面に加えられ、開口102dを形成している触媒インクまたは触媒重合溶液110、112の実例を示したものである。
【0019】
触媒インクまたは触媒重合溶液110a〜cは、最終的には複数の電極およびリード線を形成することになる望ましいパターンで加えられている。詳細には、図6a、6bでは、触媒インクまたは触媒重合溶液110a〜c、112は、複数の電極(たとえば動作電極および対電極)およびそれらの電気接続すなわちリード線の形で印刷されている。触媒インクまたは触媒重合溶液は、図6a、6bに示されているパターン以外のパターンで加えることも可能であることが企図されている。
【0020】
一実施形態では、基板100に加えられる触媒インクまたは触媒重合溶液110、112は、インクジェット印刷が可能な触媒重合溶液である。スクリーン印刷、グラビア印刷およびインクジェット印刷などの様々な方法によって、無電解めっきされるように適合された触媒インクまたは触媒重合溶液を基板に加えることができる。触媒インクまたは触媒重合溶液には、基板に粘着した触媒膜の製造を可能にするために、熱硬化性重合体または熱可塑性重合体が含まれている。この膜は、無電解めっきすることができる。
【0021】
一方法によれば、触媒インクまたは触媒重合溶液が加えられると、触媒インクまたは触媒重合溶液が乾燥または硬化される。使用可能な乾燥プロセスまたは硬化プロセスの一例は、紫外光による硬化である。乾燥プロセスには、熱を印加することによる乾燥または硬化を含めることができる。触媒インクまたは触媒重合溶液は、無電解めっきを可能にする触媒特性を有している。
【0022】
触媒インクまたは触媒重合溶液が基板に加えられ、上記プロセスで乾燥されると、基板が無電解めっきされる。電流を使用することなく基板に導電金属を付着させるために、無電解めっきにはレドックス反応が使用される。導電金属は、通常、基板に加えられた触媒膜によって得られる定義済みパターンの上に置かれる。したがって導電金属は、無電解めっき触媒を含有している、乾燥または硬化した触媒膜の上に付着する。
【0023】
図7aに示されているように、導電金属は、複数の電極140a、140bおよびその個々のリード線140c、140dを画定している。また、この導電金属は、電極140bとそのリード線140dの間の電気接続142を形成している。この実施形態では、電極140bは動作電極であり、また、リード線140dは動作電極リード線である。導電金属を基板100の両面に加えることにより、最少の印刷および最少の処理で如何に正確に動作電極領域を画定するか、という問題の解決が促進される。また、この実施形態は、電気接続142が基板100の第2の面106に配置されているため、基板100の第1の面104に追加空間が残される点で有利である。この追加空間を使用して、たとえば、アンダフィルまたはインタフェラントを検出するように適合された電極などの追加電極を形成することができる。
【0024】
複数の開口102a〜dの中に配置されている導電金属は、動作電極140bとそのリード線140dの間の電気接続を確立している。開口のうちの1つが電気接続を確立しない場合に備えて、複数の開口を形成している基板を有することが望ましい。
【0025】
無電解めっきに使用することができる導電金属の非制限の例には、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ、それらの組合せまたはそれらの合金がある。たとえば、パラジウム/ニッケルの組合せを導電金属として使用することができ、あるいはコバルト合金を導電金属として使用することができる。他の金属材料およびそれらの合金を無電解めっきプロセスに使用することも可能であることが企図されている。より安価な層(たとえばニッケルまたは銅)を最初にめっきすることができ、次に、酵素触媒作用可能金属(たとえば金、白金、パラジウムまたはロジウム)を後で加えることができるよう、金属の組合せから試験センサを製造することも可能であることが企図されている。導電金属材料の厚さは変更が可能であるが、一般的には約2.54μcm(1μインチ)から約254μcm(100μインチ)までであり、より一般的には約12.7μcm(5μインチ)から約127μcm(50μインチ)までである。
【0026】
無電解めっきプロセスには、通常、水溶液中での錯体金属の還元が含まれている。基板は、自触媒めっきプロセスまたは浸漬めっきプロセスによって無電解めっきすることができる。水溶液には、通常、金属または槽によって異なる、緩やかな、あるいは強力な還元剤が含まれている。無電解めっきに使用することができる還元剤の1つは、次亜リン酸ナトリウム(NaHPO)である。他の還元剤を無電解めっきに使用することも可能であることが企図されている。水溶液は、無電解めっき槽と呼ばれる容器の中に入れることができる。したがって、ある方法では、基板100は、複数の電極およびリード線を形成する導電金属を含有した無電解めっき槽の中を進行する。
【0027】
槽から基板が除去され、かつ、乾燥されて、複数の電極、リード線および電気接続が形成される。詳細には、複数の開口の中に配置された導電金属が基板の両面間の電気接続を確立する。たとえば図7cはこれを示したもので、触媒インクまたは触媒重合溶液110c、112の上にめっき層(リード線140dおよび電気接続142を形成している)が形成され、かつ、開口の中へ展開している。このめっき層は、図7cに示されているように、実質的に開口を充填することができる。基板100の面104と面106の間の電気接続を確立するためには、このめっき層は、十分な量でなければならず、また、開口内に適切に配置しなければならない。
【0028】
電極、リード線および電気接続が乾燥され、次に、試薬層が加えられる。たとえば、図8に示されているように、試験センサ190は、基板100および液体標本の検体濃度の決定を補助する酵素を含有した領域160を備えている。詳細には、液体標本は、酵素を含有した領域160と接触する。領域160は、液体標本の検体濃度の決定を補助する他の物質を含有することも可能である。
【0029】
図9aを参照すると、一実施形態による、検体の決定を補助する試験センサ200が示されている。この試験センサ200は、図8に示されている試験センサ190と同じであるが、基板100に取り付けられたふた180が追加されている。基板100およびふた180は、熱融着を始めとする様々な方法によって、また、接着剤を使用することによって取り付けることができる。図9b、9cは、試験センサ200の様々な横断面図を示したものである。図9cには、ふた180と基板100の間に形成された空間182が、電極140bおよび試薬層160と共に示されている。
【0030】
他の実施形態では、試験センサを形成するために、スペーサおよびふたが基板に追加されている。図10a、10bを参照すると、試験センサ300は、図8に示されている試験センサ190と同じであるが、スペーサ310およびふた180が追加されている。スペーサ310およびふた180は、まとめて、あるいは個別に基板100に追加することができる。図10b、10cは、試験センサ300の様々な横断面図を示したものである。図10cには、ふた180と基板100の間に形成され、かつ、スペーサ310とスペーサ310の間に配置された空間282が示されている。
【0031】
また、他の実施形態では、基板の第1の面に複数の電極のうちの1つの電極リード線全体を配置し、一方、基板の第2の面に他の電極の電極リード線全体を配置することも可能であることが企図されている。たとえば、図11a、11bを参照すると、基板400が示されている。基板400は、それぞれ基板400の相対する面に配置された電極リード線440cおよび電極リード線440dを備えている。この実施形態では、基板400は、複数の電極440a、440bを備えており、電気接続は、基板400の中に形成された開口402a、402bを介して確立されている。一実施形態では、電極440aは対電極であり、また、電極440bは動作電極である。この実施形態では、電極440bは、開口402a、402bを介してそのリード線440dに電気接続されている。
プロセスA
検体の濃度の決定を補助する試験センサの上に複数の電極を形成する方法である。この方法には、
基板を提供する行為と、
基板を貫通する少なくとも1つの開口を形成する行為と、
触媒インクまたは触媒重合溶液をあるパターンで基板の両面に加える行為であって、触媒インクまたは触媒重合溶液が試験センサ上への複数の電極の画定を補助する行為と、
触媒インクまたは触媒重合溶液が加えられた後の、基板の複数の電極を形成するために基板を無電解めっきする行為であって、これらの複数の電極が検体濃度の決定を補助する行為
が含まれている。
プロセスB
基板が重合材料である、プロセスAの方法。
プロセスC
重合材料が、ポリエチレン、ポリプロピレン、配向ポリプロピレン(OPP)、鋳造ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレン・テレフタレート(PET)、ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)、ポリエーテル・スルホン(PES)、ポリカーボネートまたはそれらの組合せを含む、プロセスBの方法。
プロセスD
無電解めっきに、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ、それらの組合せまたはそれらの合金である導電金属が使用される、プロセスAの方法。
プロセスE
導電金属材料の厚さが約2.54μcm(1μインチ)から約254μcm(100μインチ)までである、プロセスDの方法。
プロセスF
導電金属材料の厚さが12.7μcm(5μインチ)から約127μcm(50μインチ)までである、プロセスEの方法。
プロセスG
触媒インクまたは触媒重合溶液がインクジェット印刷によって基板に加えられる、プロセスAの方法。
プロセスH
触媒インクまたは触媒重合溶液がスクリーン印刷によって基板に加えられる、プロセスAの方法。
プロセスI
触媒インクまたは触媒重合溶液がグラビア印刷によって基板に加えられる、プロセスAの方法。
プロセスJ
触媒インクまたは触媒重合溶液を乾燥または硬化させる行為をさらに含む、プロセスAの方法。
プロセスK
少なくとも1つの開口が複数の開口である、プロセスAの方法。
プロセスL
複数の開口が、基板の上に複数の電極が画定される前にレーザによって形成される、プロセスKの方法。
プロセスM
複数の開口が、基板の上に複数の電極が画定される前に押抜きによって形成される、プロセスKの方法。
プロセスN
基板にふたを取り付ける行為をさらに含む、プロセスAの方法。
プロセスO
ふたを提供する行為と、基板にスペーサを取り付ける行為とをさらに含み、ふたと基板の間にスペーサが配置される、プロセスAの方法。
プロセスP
基板に酵素を加える行為をさらに含む、プロセスAの方法。
プロセスQ
酵素がブドウ糖酸化酵素またはブドウ糖脱水素酵素である、プロセスPの方法。
プロセスR
検体の濃度の決定を補助する試験センサの上に複数の電極を形成する方法である。この方法には、
基板を提供する行為と、
基板を貫通する複数の開口を形成する行為と、
触媒インクまたは触媒重合溶液をあるパターンで基板の両面に加える行為であって、触媒インクまたは触媒重合溶液が試験センサ上への複数の電極の画定を補助する行為と、
触媒インクまたは触媒重合溶液が加えられた後の、基板の複数の電極を形成するために基板に導電金属を無電解めっきする行為であって、これらの複数の電極が検体濃度の決定を補助する行為と、
さらに基板に酵素を加える行為
が含まれている。
プロセスS
基板が重合材料である、プロセスRの方法。
プロセスT
無電解めっきに、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ、それらの組合せまたはそれらの合金である導電金属が使用される、プロセスRの方法。
プロセスU
触媒インクまたは触媒重合溶液がスクリーン印刷によって基板に加えられる、プロセスRの方法。
プロセスV
触媒インクまたは触媒重合溶液がグラビア印刷によって基板に加えられる、プロセスRの方法。
プロセスW
触媒インクまたは触媒重合溶液がインクジェット印刷によって基板に加えられる、プロセスRの方法。
プロセスX
少なくとも1つの開口が複数の開口である、プロセスRの方法。
プロセスY
複数の開口が、基板の上に複数の電極が画定される前にレーザによって形成される、プロセスXの方法。
プロセスZ
複数の開口が、基板の上に複数の電極が画定される前に押抜きによって形成される、プロセスXの方法。
プロセスAA
触媒インクまたは触媒重合溶液を乾燥または硬化させる行為をさらに含む、プロセスRの方法。
プロセスBB
基板にふたを取り付ける行為をさらに含む、プロセスRの方法。
プロセスCC
ふたを提供する行為と、基板にスペーサを取り付ける行為とをさらに含み、ふたと基板の間にスペーサが配置される、プロセスRの方法。
プロセスDD
酵素がブドウ糖酸化酵素またはブドウ糖脱水素酵素である、プロセスRの方法。
【0032】
以上、本発明について、1つまたは複数の特定の実施形態を参照して説明したが、本発明の精神および範囲を逸脱することなく、それらに多くの変更を加えることができることは当業者には認識されよう。これらの実施形態の各々、およびそれらの明白な変形形態は、添付の特許請求の範囲によって定義されている本発明の精神および範囲の範疇であることが企図されている。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】一実施形態による知覚機器または計器の上面斜視図である。
【図2】図1に示す知覚機器の内部の上面斜視図である。
【図3】一実施形態による、図1および2に示す知覚機器と共に使用するためのセンサパッケージを示す図である。
【図4】一実施形態による、複数の試験センサを含んだカートリッジの側面図である。
【図5】図5aは一実施形態による、複数の開口が中に形成された基板の上面図である。図5bは図5aに示す基板の底面図である。
【図6】図6aは一実施形態による、触媒インクまたは触媒重合溶液が加えられた図5aに示す基板の上面図である。図6bは一実施形態による、触媒インクまたは触媒重合溶液が加えられた図5bに示す基板の底面図である。図6cは図6aの線6c−6cに概ね沿って取った拡大断面側面図である。
【図7】図7aは一実施形態による、複数の電極がその上に形成された図6aに示す基板の上面図である。図7bは一実施形態による、電気接続がその上に形成された図6aの底面図である。図7cは図7aの線7c−7cに概ね沿って取った拡大断面側面図である。
【図8】一実施形態による、試薬が加えられた図7aに示す基板の上面図である。
【図9】図9aは一実施形態による、ふたが取り付けられた図8に示す基板の上面図である。図9bは図9aの線9b−9bに概ね沿って取った横断面図である。図9cは図9aの線9c−9cに概ね沿って取った横断面図である。
【図10】図10aは一実施形態による、スペーサおよびふたが取り付けられた図8に示す基板の上面図である。図10bは図10aの線10b−10bに概ね沿って取った横断面図である。図10cは図10aの線10c−10cに概ね沿って取った横断面図である。
【図11】図11aは一実施形態による、複数の電極がその上に形成された基板の上面図である。図11bは一実施形態による、電気接続がその上に形成された図11aに示す基板の底面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検体の濃度の決定を補助する試験センサの上に複数の電極を形成する方法であって、
基板を提供する行為と、
前記基板を貫通する少なくとも1つの開口を形成する行為と、
触媒インクまたは触媒重合溶液をあるパターンで前記基板の両面に加える行為であって、前記触媒インクまたは触媒重合溶液が前記試験センサ上への前記複数の電極の画定を補助する行為と、
前記触媒インクまたは触媒重合溶液が加えられた後の、前記基板の前記複数の電極を形成するために前記基板を無電解めっきする行為であって、前記複数の電極が前記検体濃度の決定を補助する行為と、
を含む方法。
【請求項2】
前記基板が重合材料である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記重合材料が、ポリエチレン、ポリプロピレン、配向ポリプロピレン(OPP)、鋳造ポリプロピレン(CPP)、ポリエチレン・テレフタレート(PET)、ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)、ポリエーテル・スルホン(PES)、ポリカーボネートまたはそれらの組合せを含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記無電解めっきに、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ、それらの組合せまたはそれらの合金である導電金属が使用される、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記導電金属材料の厚さが約2.54μcm(1μインチ)から約254μcm(100μインチ)までである、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記導電金属材料の厚さが12.7μcm(5μインチ)から約127μcm(50μインチ)までである、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記触媒インクまたは触媒重合溶液がインクジェット印刷によって前記基板に加えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記触媒インクまたは触媒重合溶液がスクリーン印刷によって前記基板に加えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記触媒インクまたは触媒重合溶液がグラビア印刷によって前記基板に加えられる、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記触媒インクまたは触媒重合溶液を乾燥または硬化させる行為をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記少なくとも1つの開口が複数の開口である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
前記複数の開口が、前記基板の上に前記複数の電極が画定される前にレーザによって形成される、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記複数の開口が、前記基板の上に前記複数の電極が画定される前に押抜きによって形成される、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
前記基板にふたを取り付ける行為をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項15】
ふたを提供する行為と、前記基板にスペーサを取り付ける行為とをさらに含み、前記ふたと前記基板の間に前記スペーサが配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
前記基板に酵素を加える行為をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項17】
前記酵素がブドウ糖酸化酵素またはブドウ糖脱水素酵素である、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
検体の濃度の決定を補助する試験センサの上に複数の電極を形成する方法であって、
基板を提供する行為と、
前記基板を貫通する複数の開口を形成する行為と、
触媒インクまたは触媒重合溶液をあるパターンで前記基板の両面に加える行為であって、前記触媒インクまたは触媒重合溶液が前記試験センサ上への前記複数の電極の画定を補助する行為と、
前記触媒インクまたは触媒重合溶液が加えられた後の、前記基板の前記複数の電極を形成するために前記基板に導電金属を無電解めっきする行為であって、前記複数の電極が前記検体濃度の決定を補助する行為と、
さらに前記基板に酵素を加える行為と、
を含む方法。
【請求項19】
前記基板が重合材料である、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記無電解めっきに、銅、ニッケル、金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、コバルト、スズ、それらの組合せまたはそれらの合金である導電金属が使用される、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記触媒インクまたは触媒重合溶液がスクリーン印刷によって前記基板に加えられる、請求項18に記載の方法。
【請求項22】
前記触媒インクまたは触媒重合溶液がグラビア印刷によって前記基板に加えられる、請求項18に記載の方法。
【請求項23】
前記触媒インクまたは触媒重合溶液がインクジェット印刷によって前記基板に加えられる、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記少なくとも1つの開口が複数の開口である、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記複数の開口が、前記基板の上に前記複数の電極が画定される前にレーザによって形成される、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記複数の開口が、前記基板の上に前記複数の電極が画定される前に押抜きによって形成される、請求項24に記載の方法。
【請求項27】
前記触媒インクまたは触媒重合溶液を乾燥または硬化させる行為をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記基板にふたを取り付ける行為をさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項29】
ふたを提供する行為と、前記基板にスペーサを取り付ける行為とをさらに含み、前記ふたと前記基板の間に前記スペーサが配置される、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
前記酵素がブドウ糖酸化酵素またはブドウ糖脱水素酵素である、請求項18に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5a】
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【図5b】
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【図6a】
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【図6b】
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【図6c】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図8】
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【図9a】
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【図9b】
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【図9c】
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【図10a】
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【図10b】
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【図10c】
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【図11a】
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【図11b】
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【公表番号】特表2009−521703(P2009−521703A)
【公表日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−548638(P2008−548638)
【出願日】平成18年12月21日(2006.12.21)
【国際出願番号】PCT/US2006/048876
【国際公開番号】WO2007/075936
【国際公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【出願人】(503106111)バイエル・ヘルスケア・エルエルシー (154)
【Fターム(参考)】