詰め替え容器
【課題】繰り返し使用容器に対して、内容物を補充する詰め替え容器を前提として、部品点数が少なく、しかも、簡便な作業で内容物をこぼすことなく補充できる詰め替え容器を提供すること。
【解決手段】繰り返し使用容器2として、注出ノズル221と、この注出ノズルの周囲に内容物戻し用流路222を介して設けられた周壁223とを備えるものに適用する。詰め替え容器1に、注出ノズルを挿通させる筒状充填部12と、この筒状充填部を封止し、注出ノズル先端によって破断される封止部材13とを設ける。
【解決手段】繰り返し使用容器2として、注出ノズル221と、この注出ノズルの周囲に内容物戻し用流路222を介して設けられた周壁223とを備えるものに適用する。詰め替え容器1に、注出ノズルを挿通させる筒状充填部12と、この筒状充填部を封止し、注出ノズル先端によって破断される封止部材13とを設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体洗剤、柔軟剤などのトイレタリー用品や、食用油、インスタントコーヒーなどの食品の詰め替え容器に関し、詰め替え操作の容易な、ワンタッチ詰め替え容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液体洗剤などの容器は、洗剤を使用する時にその都度適切な量を計量して取り出す必要があるため、計量カップに注ぎやすいように、注出口にノズルを備えた剛性のあるプラスチック容器が、繰り返し使用容器として用いられている。この容器に対して、内容物を補充するための詰め替え用の容器としては、軟包装フィルムからなる柔軟な容器に、注出口を形成した容器や、口栓を取付けた容器が一般的に使用されている。
【0003】
これら繰り返し使用する剛性の容器は、もっぱら注出し易いように設計されているため、繰り返し使用する容器に対して、詰め替え容器から内容物を補充する詰め替え操作の利便性を考慮したものでは、必ずしもなかった。
【0004】
繰り返し使用する容器に設けられたノズルを利用して、詰め替え容器の開封を行うことができ、さらに詰め替え中に、詰め替え容器が自立するために、手で保持しなくてもよい詰め替え容器が提案されている。この詰め替え容器は、詰め替え容器本体に固定する固定部材と、繰り返し使用容器の開口部にねじ止めして連結される結合部材と、これら固定部材と結合部材との間に配置された容器密封部材とを備えたものである(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−99082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、この手放し詰め替え容器は、容器密封部材を固定部材と結合部材との間に配置にするため、固定部材と結合部材とを別部品として製造した後組み合わせなければならず、その部品点数が増加し、また、製造工程も増加するという問題があった。
【0007】
また、この詰め替え容器は、繰り返し使用容器の開口部にねじ止めして連結することから、その詰め替え作業の際にねじを回す必要があって消費者にとって必ずしも簡便とはいえず、また、この作業中に容器密封部材が破れて内容物がこぼれるおそれも払拭できなかった。
【0008】
本発明は、繰り返し使用容器が、一般に、注出ノズルと、この注出ノズルの周囲に内容物戻し用流路とを備えることに着目し、この注出ノズルと内容物戻し用流路とを利用することにより、部品点数が少なく、しかも、簡便な作業で内容物をこぼすことなく補充できる詰め替え容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、請求項1に記載の発明は、注出ノズルと、この注出ノズルの周囲に内容物戻し用流路を介して設けられた周壁とを備える繰り返し使用容器に対して、内容物を補充する詰め替え容器において、
内容物を収納した詰め替え容器本体と、この詰め替え容器本体の一部に配置され、前記注出ノズルを挿通させる筒状の充填部と、この筒状充填部を封止し、前記注出ノズルの先端によって破断される封止部材とを備えて構成されていることを特徴とする詰め替え容器である。
【0010】
この発明によれば、詰め替え容器を倒立させてその筒状充填部に繰り返し使用容器の注出ノズルを挿通させるという簡便な作業によって繰り返し使用容器に補充することが可能である。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、前記封止部材が引張り伸び率10〜700%のフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の詰め替え容器である。
【0012】
この発明によれば、封止部材であるフィルムの引張り伸び率が10%以上であるため、詰め替え容器を倒立させてその筒状充填部に繰り返し使用容器の注出ノズルを挿通させたとき、注出ノズル先端部が封止部材に接触したとしても、封止部材が伸びて破断することがない。そして、注出ノズルが十分に筒状充填部内部を進入して、封止部材の伸びの限界を超えたときこの封止部材が破断して、内容物が詰め替え容器本体から流出する。
【0013】
繰り返し使用容器は注出ノズルの周囲に内容物戻し用流路を有し、この内容物戻し用流路の周囲には周壁が設けられているから、封止部材の破断位置から流出した内容物は周壁に囲まれた領域に流出する。そして、周壁内の内容物戻し用流路を通って繰り返し使用容器内部に充填される。このため、繰り返し使用容器の外部にこぼれることがないのである。
【0014】
また、引張り伸び率が100%以上の場合、封止部材が破断した後も、この破断した封止部材が注出ノズルの周囲にまつわりつき、内容物の流出方向を注出ノズルの方向に規制する。このため、こぼれることを一層確実に防止でき、また、飛沫の飛散も防止できる。
【0015】
なお、封止部材であるフィルムの引張り伸び率が700%を越える場合には、市販の繰り返し使用容器では注出ノズルを筒状充填部に十分挿通させても封止部材が破断しない場合があるから、前記引張り伸び率は700%以下である必要がある。望ましくは450%以下である。
【0016】
次に、封止部材であるフィルムの引裂き力が1N未満の場合には、注出ノズル先端部が封止部材に接触したときに封止部材が破断してしまうことがある。請求項3は、このような理由から、封止部材の引裂き力を限定したもので、すなわち、前記封止部材が引裂き力1N以上のフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の詰め替え容器である。
【0017】
また、前記封止部材の破断が開始したとき、筒状充填部の先端が周壁より高すぎる場合には、内容物が繰り返し使用容器の周囲にこぼれることがある。そこで、請求項4に記載の発明は破断のときの筒状充填部の先端の位置と周壁の高さとの関係を特定したものである。すなわち、請求項4に記載の発明は、前記注出ノズルを筒状充填部に挿通させて、前記封止部材の破断が開始するとき、筒状充填部の先端と前記周壁の頂部との距離が15mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の詰め替え容器である。この発明によれば、確実に内容物がこぼれることが防止でき、内容物を確実に繰り返し使用容器に充填することができる。
【0018】
次に、請求項5及び6に記載の発明は、前記封止部材の材質を特定したものである。
【0019】
すなわち、前記引張り伸び率と引裂き力とを有する封止部材としては、低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムが好適である。この低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムに加えて、別のフィルムやシートを積層したフィルムも使用できるが、このフィルムやシートは前記引張り伸び率や引裂き力に影響することのないものである必要がある。
【0020】
請求項5及び6に記載の発明はこのような観点から前記封止部材の材質を特定したもので、請求項5に記載の発明は、前記封止部材が低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムから構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の詰め替え容器であり、請求項6に記載の発明は、前記封止部材が低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムと、プラスチック以外の薄膜との積層体から構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の詰め替え容器である。なお、この薄膜としてはアルミニウム箔が例示できる。アルミニウム箔は引張り伸び率が小さく、このため、前記注出ノズルの先端が接触するとすぐに破断するが、このため、封止部材の引張り伸び率や引裂き力に影響することがない。また、薄膜としてセロハンを利用することも可能である。
【0021】
次に、請求項7に記載の発明は前記筒状充填部が詰め替え容器本体の一部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の詰め替え容器であり、詰め替え容器本体の成形の際に筒状充填部を一体に成形することができる。例えば、詰め替え容器本体がプラスチック製ブローボトルの場合、その口頸部を筒状充填部として利用することができる。
【0022】
また、請求項8に記載の発明は前記筒状充填部が詰め替え容器本体に固定された口栓の一部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の詰め替え容器である。例えば、詰め替え容器本体が紙を主体とする紙製容器やパウチの場合、これら紙製容器やパウチとは別に口栓を製造し、その一部に固定して詰め替え容器とすることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のように、本発明によれば、詰め替え容器を倒立させてその筒状充填部に繰り返し使用容器の注出ノズルを挿通させるという簡便な作業によって繰り返し使用容器に補充することができる。しかも、封止部材にある引張り伸び率、引裂き力を付与することで、注出ノズルが十分に筒状充填部内部を進行したときに封止部材が破断して、繰り返し使用容器の周壁に囲まれた領域に流出するから、内容物をこぼすことなく補充することができる。加えて、この機能は筒状充填部と封止部材によって実現できるから、その部品点数や製造工程も少なく、その製造が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係る詰め替え容器の要部断面図
【図2】図2は本発明の実施形態に係る繰り返し使用容器を示すもので、図2(a)はその要部の横断面図、図2(b)はその縦断面図
【図3】補充の方法を示す説明用要部断面図
【図4】本発明の実施形態に係る第2の繰り返し使用容器の要部断面図
【図5】補充の方法を示す説明用要部断面図
【図6】本発明の実施形態に係る第3の繰り返し使用容器の要部断面図
【図7】補充の方法を示す説明用要部断面図
【図8】本発明の実施形態に係る第2の詰め替え容器の要部斜視図
【図9】本発明の実施形態に係る第2の詰め替え容器の要部断面図
【図10】本発明の実施形態に係る第2の詰め替え容器の要部斜視図
【図11】本発明の実施形態に係る第2の詰め替え容器の要部断面図
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施形態に係る詰め替え容器1の要部断面図である。但し、中央の一点鎖線の右側はキャップ14を被せた状態、左側はこのキャップ14をはずして封止部材13を露出させた状態を示している。
【0027】
この例では、詰め替え容器本体11としてプラスチック製ブローボトルを利用している。このブローボトルの材質としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどでよい。そして、その口頸部を筒状充填部12とし、その開口部に封止部材13を接着して塞いでいる。なお、このブローボトル11の内部には、図示しない内容物が収容されている。内容物としては液状あるいは粉末状のものが好ましく、例えば、液体洗剤、柔軟剤などのトイレタリー用品や、食用油、インスタントコーヒーなどである。
【0028】
封止部材13は接着剤を使用して接着することができる。また、ヒートシールによって接着することも可能である。封止部材13としては、繰り返し使用容器の注出用ノズルによって容易に破断するように、脆弱な材質のもの、かつ、破断前に内容物が流出することを防止するだけの密閉性を有するものを使用する。例えば、プラスチックフィルムやアルミニウム箔などを使用できるが、これに限定されるものではない。
【0029】
前述のように、封止部材13は、JIS K 7127に従って測定した引張り伸び率が10〜700%のフィルムであることにより、より顕著な効果を発揮する。さらに好ましくは、100〜450%である。また、JIS K 7128−1に従って測定した引裂き力が1N以上であることが望ましい。なお、引裂き力の値はその引裂き方向によって異なるから、種々の方向で測定した引裂き力のうち、最小の値が1N以上であることが望ましい。
【0030】
このような引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材13としては、低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムから構成されるものが使用できる。例えば、タマポリ(株)製低密度ポリエチレン(商品名;V1)、タマポリ(株)製線状低密度ポリエチレン(商品名;UB3)、タマポリ(株)製線状低密度ポリエチレン(商品名;NB1)、東セロ(株)製線状低密度ポリエチレン(商品名;TUX−FCS)等である。厚みは20〜100μmである。好ましくは20〜30μmである。
【0031】
また、上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材13として、低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムに別のフィルムやシートを積層した積層体フィルムも使用できるが、このフィルムやシートは前記引張り伸び率や引裂き力に影響することがないものである必要がある。このようなフィルムやシートとしては、アルミニウム箔やセロハンが例示できる。なお、低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムに、別のプラスチックフィルムを積層した積層体フィルムは避けるべきである。プラスチックフィルムは一般に比較的高い内部応力を有するから、引張り伸び率や引裂き力が前記範囲を逸脱することがある。
【0032】
次に、図2は繰り返し使用容器を示すものであり、図2(a)はその要部の横断面図、図2(b)はその縦断面図である。
【0033】
図2に示す繰り返し使用容器はプラスチック製ブローボトル21であり、その開口部にノズルキャップ22が装着されている。ノズルキャップ22は、その中央部に注出ノズル221が起立している。この注出ノズル221は、図2(a)から分かるように、断面略二等辺三角形でその角を丸めた形状を有しており、この二等辺三角形の底辺に相当する位置に切り欠け22aを有している。この二等辺三角形の内側はブローボトル21の内部に連通する空洞となっている。そして、注出ノズル121斜め方向に裁断された形状を有しており、その先端が後述する詰め替え容器の封止部材を破断することができるように鋭利な形状を有している。すなわち、注出ノズル121は全体としてシャベルに類似した形状を有している。そして、ブローボトル21を傾けることにより、内容物は略シャベル形状の注出ノズル22に案内されて、その外部に注出される。なお、前記切り欠け22aに連続して、スリット22bが設けられており、注出の際にはこのスリット22bを通してブローボトル21内部の空気を排出する。
【0034】
そして、このノズルキャップ22は、中央に起立した前記注出ノズル221の周囲を内容物戻し用流路222が囲んでおり、更にその周囲を周壁223が囲んでいる。こうして注出ノズル221と周壁223に挟まれた内容物戻し用流路222は、その下流が前記スリット22bに連通している。注出ノズル22から内容物を注出した後、その注出ノズル22の先端に付着した内容物はこの内容物戻し用流路222に滴下し、スリット22bを通ってブローボトル21の内部に戻る。このため、注出ノズル22の先端に付着した内容物がブローボトル21の外部にこぼれることがなく、周囲を汚すことがない。なお、ブローボトル21を傾けて内容物を注出する際、周壁223が注出作業を妨害することがないように、その高さは注出ノズル221より低く構成されている。
【0035】
なお、図2に示すブローボトル21は、ノズルキャップ22を覆うオーバーキャップ23を備えている。ブローボトル21内部に外部から不純物が混入することを防ぐものである。また、転倒した際に内容物がこぼれることを防止する機能を併せ持つこともある。また、一般に、ブローボトル21からこのオーバーキャップ23の内部に注出することにより、その量を計量する計量カップの役割を担っていることが通常である。
【0036】
次に、このブローボトル21に内容物を補充する方法について説明する。図3はこの補充の方法を示す説明用要部断面図である。但し、図3において、中央の一点鎖線の左側は封止部材13が注出ノズル221の先端に接触したとき、右側は封止部材13の破断が開始したときを示している。
【0037】
内容物の補充に当たっては、まず、ブローボトル21のオーバーキャップ23をはずしてノズルキャップ22を露出させ、また、詰め替え容器1のキャップ14をはずして封止部材13を露出させる。そして、詰め替え容器1を倒立させ、詰め替え容器1の筒状充填部12に前記注出ノズル221を挿通するように詰め替え容器1を押し込む。
【0038】
筒状充填部12の先端には封止部材13が接着されているから、筒状充填部12を押し込むに従い、前記注出ノズル221の先端は、まず、この封止部材13に接触する。次に、注出ノズル221の進入に伴い、封止部材13は破断して、内容物が詰め替え容器本体11から流出し、ノズルキャップ22の前記流路222を通ってブローボトル21の内部に収容される。なお、注出ノズル221の内部を通ってブローボトル21の内部に収容される場合もあるが、いずれの場合も周壁223に囲まれた領域であり、ブローボトル21の外にこぼれることはない。
【0039】
上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材13を用いた場合は、上記した補充方法とは以下の点で異なっている。したがって、上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材13を用いた場合の、ブローボトル21に内容物を補充する方法について説明する。
【0040】
筒状充填部12の先端には上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材13が接着されているから、筒状充填部12を押し込むに従い、前記注出ノズル221の先端は、まず、この封止部材13に接触する。ここまでの補充方法は上記方法と同じである。次に、注出ノズル221の進入に伴い、封止部材13は破断することなく伸びる。そして、注出ノズル221が十分に進入して封止部材13の引張り伸び率の限界を越えたとき、封止部材13が破断して、内容物が詰め替え容器本体11から流出し、ノズルキャップ22の前記流路222を通ってブローボトル21の内部に収容される。なお、注出ノズル221の内部を通ってブローボトル21の内部に収容される場合もあるが、いずれの場合も周壁223に囲まれた領域であり、ブローボトル21の外にこぼれることはない。
【0041】
なお、封止部材13の引張り伸び率が100%以上のとき、封止部材13は破断の後、注出ノズル221の周囲にまつわりついて内容物の流出方向を規制する。このため、ほとんどの内容物は注出ノズル221の内部を通ってブローボトル21に充填される。また、その飛沫もブローボトル21の外に飛散することがない。
【0042】
次に、内容物が周囲にこぼれることを確実に防ぐため、封止部材13の破断が開始するとき、筒状充填部12の先端と前記周壁223の頂部との距離xが15mm以下であることが望ましい。この距離xは、注出ノズル221の先端と周壁223との距離、封止部材13の引張り伸び率と引裂き力等によって制御することができる。一般に封止部材13の引張り伸び率が大きい方がこの距離xを短くすることができる。
【0043】
次に、図4及び図5は、別の繰り返し使用容器の例を示すものである。この例では、オーバーキャップ23が、筒状の側壁231と、この側壁231に着脱自在に構成された天板232とで構成されている。この筒状の側壁231は、その天板232近くの上部の内径が小さくなるように構成されており、その内径は、詰め替え容器1の筒状充填部12の外形よりわずかに大きく構成されている。このため、後述するように、ブローボトル21に内容物を補充する際に、筒状充填部12を案内するガイド部材の役割を果たすことができる。なお、図示のように、側壁231の内側にリブ233を設けて前記筒状充填部12を案内してもよい。また、この筒状の側壁231は、その外面が前記周壁223の内側に嵌入してノズルキャップ22に固定されており、その高さが注出ノズル221の先端より高く構成されている。このため、後述するように、注出ノズル221の先端で封止部材13を破断したとき、内容物はこの側壁231内部に流出するから、飛沫の飛散もなく、全量をブローボトル21内部に誘導することができる。
【0044】
内容物の補充に当たっては、まず、ブローボトル21の前記天板232をはずしてノズルキャップ22を露出させ、また、詰め替え容器1のキャップ14をはずして封止部材13を露出させる。そして、詰め替え容器1を倒立させ、詰め替え容器1の筒状充填部12に前記注出ノズル221を挿通するように詰め替え容器1を押し込む(図5参照)。
このとき、筒状充填部12はオーバーキャップ23の側壁231又はリブ233に案内されて、所定の位置及び所定の方向に確実に押し込まれる。そして、封止部材13が破断されて内容物が詰め替え容器1から流出するとき、筒状充填部12の先端は側壁231の内部にあり、この側壁231はノズルキャップ22の周壁223の内側に嵌入しているから、流出した内容物は確実にブローボトル21内部に充填される。もちろん、飛沫が飛び散ることもない。
【0045】
図4及び図5に示すような、側壁231の高さが注出ノズル221の先端より高く構成されている繰り返し使用容器を用いた場合、上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材を用いなくとも、飛沫が飛び散ることもなく、簡便な作業によって繰り返し使用容器に内容物を補充することが可能である。
【0046】
次に、図6及び図7は第3の繰り返し使用容器の例を示すものである。この例では、オーバーキャップ23の天板232がヒンジ部23aを介して側壁231に結合されている。内容物の補充に当たっては、まず、このヒンジを利用して開き、詰め替え容器1を倒立させて詰め替え容器1を押し込めばよい(図7参照)。ここで、図6及び図7に示す繰り返し使用容器においても、図4及び図5に示す繰り返し使用容器と同様の効果を得ることができる。
【0047】
次に、図8は別の詰め替え容器の例を示すもので、この詰め替え容器3は紙を主体とする積層体を組み立てて形成されたもので、その内部に図示しない内容物を収容している。また、この詰め替え容器の外形は略直方体で、その平坦な天面に口栓32が固定されている。図9は、この口栓32の周辺を示す要部断面図である。すなわち、この口栓32は、詰め替え容器本体31に口栓32を固定する固定部321と、筒状の充填部322と、封止部材323とで構成されている。封止部材323は筒状充填部322の開口部の外側に接着されてこの筒状充填部322を封止している。なお、図8及び図9はキャップ33を被せた状態を図示している。
【0048】
内容物の補充に当たっては、キャップ33をはずして封止部材323を露出させ、詰め替え容器1を倒立させて詰め替え容器3を押し込めばよい。
【0049】
次に、図10は第3の詰め替え容器の例を示すもので、この詰め替え容器4も紙を主体とする積層体を組み立てて形成されたもので、その内部に図示しない内容物を収容している。この詰め替え容器本体41の外形はゲーベルトップ状で、その傾斜した屋根に口栓42が固定されている。図11は、この口栓42の周辺を示す要部断面図である。すなわち、この口栓42は、詰め替え容器本体41に口栓42を固定する固定部421と、筒状の充填部422と、封止部材423とで構成されている。封止部材423は固定部421と詰め替え容器本体41の間に位置して、前記筒状充填部322を封止している。
【0050】
この詰め替え容器4も、図8に示す詰め替え容器3と同様に使用することができる。すなわち、キャップ43をはずして封止部材423を露出させ、詰め替え容器4を傾斜するように倒立させて詰め替え容器3を押し込めばよい。ただし、図10に示す詰め替え容器4を用いた場合、封止部材423が破断されて内容物が詰め替え容器4から流出するとき、筒状充填部422の先端は繰り返し使用容器の側壁の内部にあるため、流出した内容物は確実に繰り返し使用容器内部に充填される。もちろん、飛沫が飛び散ることもない。
【実施例】
【0051】
次に、実験例に基づいて本発明を説明する。ここでの実験例は、上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材を用いた際の、顕著な効果を明らかにするものである。
【0052】
なお、以下の実験例に使用した詰め替え容器は図1に示すものであり、繰り返し使用容器は図2に示すものである。封止部材としては次のフィルムを使用して、例1〜例11の11種類の詰め替え容器を準備した。
【0053】
例1;「アルミニウム箔(厚さ30μm)/ポリエチレンフィルム(厚さ15μm)」の2層の積層体
例2;「ポリエチレンフィルム(厚さ20μm)/アルミニウム箔(厚さ20μm)/ポリエチレンフィルム(厚さ20μm)」の3層の積層体
例3;「セロファン/ポリエチレンフィルム(厚さ15μm)」の2層の積層体例4;「アルミニウム箔(厚さ7μm)/ポリエチレンフィルム(厚さ15μm)」の2層の積層体
例5;「アルミニウム箔(厚さ7μm)/ポリエチレンフィルム(厚さ20μm)」の2層の積層体
例6;低密度ポリエチレンフィルム(タマポリ(株)製V1:厚さ30μm)
例7;低密度ポリエチレンフィルム(大倉工業(株)製:厚さ25μm)
例8;線状低密度ポリエチレンフィルム(タマポリ(株)製UB3:厚さ40μm)
例9;線状低密度ポリエチレンフィルム(東セロ(株)製TUX−FCS:厚さ80μm)
例10;線状低密度ポリエチレンフィルム(東セロ(株)製TUX−FCS:厚さ100μm)
例11;低密度ポリエチレンフィルム(タマポリ(株)製NB1:厚さ80μm)
そして、これらの詰め替え容器に水を収容した後、詰め替え容器を倒立させ、詰め替え容器の筒状充填部に注出ノズルを挿通するように、詰め替え容器を押し込んだ。
【0054】
封止部材の破断の有無、破断したときの筒状充填部と繰り返し使用容器の周壁の頂部との距離、封止部材の注出ノズルに対するまつわりつきの有無について、表1に示す。
【0055】
【表1】
なお、各封止部材の引張り伸び率と引裂き力は前述のJISに基づいて測定した値である。
【0056】
この結果から、次の事項が分かる。
【0057】
(1)引張り伸び率に着目して考察する。引張り伸び率が7%の例2では、内容物の飛散があり、また、繰り返し使用容器からあふれて周囲にこぼれたが、10%の例3ではこのようなことはない。但し、例3では封止部材が注出ノズルにまつわりつかない。これに対し、100%の例5では繰り返し使用容器からあふれることがないことはもちろん、封止部材が注出ノズルにまつわりついて飛沫の飛散を規制する。このため、引張り伸び率は10%以上であれば十分であるが、望ましくは100%以上である。
【0058】
他方、750%の例10では封止部材が破断しない。700%の例9では破断しているから、700%以下であればよい。なお、500%の例8では封止部材の伸びが大きく、押し込み量を大きくしないと破断しないから、引張り伸び率はこれより小さいことが望ましいことが分かる。また、420%の例7では、破断したときの筒状充填部と繰り返し使用容器の周壁の頂部との距離が2mmであるから、これより少し大きくても、封止部材は周壁の頂部より上で破断すると推測できる。
【0059】
(2)引裂き力に着目して考察する。引裂き力が0.7Nの例2では内容物の飛散があり、また、繰り返し使用容器からあふれて周囲にこぼれたが、引裂き力が1Nの例5ではこのようなことはなく、また、封止部材が注出ノズルにまつわりついて飛沫の飛散を規制する。このため、引裂き力が1N以上であればよいことが分かる。なお、例6では、測定限界で破断しないにも拘らず、総合評価が良好であったことから、引裂き力の上限については特に制限はなく、技術常識の範囲内であればよいことが分かる。
【0060】
(3)破断したときの筒状充填部と繰り返し使用容器の周壁の頂部との距離に着目して検討する。この距離が16mmの例2では内容物の飛散があり、また、繰り返し使用容器からあふれて周囲にこぼれたが、15mmの例3ではこのようなことはない。また、12mmの例5では封止部材が注出ノズルにまつわりついて飛沫の飛散を規制する。このため、15mmで十分であるが、望ましくは12mm以下であることが分かる。
【符号の説明】
【0061】
1 詰め替え容器(プラスチック製ブローボトル)
11 詰め替え容器本体
12 筒状充填部
13 封止部材
14 キャップ
2 繰り返し使用容器
21 繰り返し使用容器本体(プラスチック製ブローボトル)
22 ノズルキャップ
221 注出ノズル
222 内容物戻し用流路
223 周壁
22a 切り欠け
22b スリット
23 オーバーキャップ
231 筒状側壁
232 天板
233 リブ
23a ヒンジ部
3 詰め替え容器
31 詰め替え容器本体(紙製容器)
32 口栓
321 固定部
322 筒状充填部
323 封止部材
33 キャップ
4 詰め替え容器
41 詰め替え容器本体(紙製容器)
42 口栓
421 固定部
422 筒状充填部
423 封止部材
43 キャップ
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体洗剤、柔軟剤などのトイレタリー用品や、食用油、インスタントコーヒーなどの食品の詰め替え容器に関し、詰め替え操作の容易な、ワンタッチ詰め替え容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
液体洗剤などの容器は、洗剤を使用する時にその都度適切な量を計量して取り出す必要があるため、計量カップに注ぎやすいように、注出口にノズルを備えた剛性のあるプラスチック容器が、繰り返し使用容器として用いられている。この容器に対して、内容物を補充するための詰め替え用の容器としては、軟包装フィルムからなる柔軟な容器に、注出口を形成した容器や、口栓を取付けた容器が一般的に使用されている。
【0003】
これら繰り返し使用する剛性の容器は、もっぱら注出し易いように設計されているため、繰り返し使用する容器に対して、詰め替え容器から内容物を補充する詰め替え操作の利便性を考慮したものでは、必ずしもなかった。
【0004】
繰り返し使用する容器に設けられたノズルを利用して、詰め替え容器の開封を行うことができ、さらに詰め替え中に、詰め替え容器が自立するために、手で保持しなくてもよい詰め替え容器が提案されている。この詰め替え容器は、詰め替え容器本体に固定する固定部材と、繰り返し使用容器の開口部にねじ止めして連結される結合部材と、これら固定部材と結合部材との間に配置された容器密封部材とを備えたものである(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−99082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、この手放し詰め替え容器は、容器密封部材を固定部材と結合部材との間に配置にするため、固定部材と結合部材とを別部品として製造した後組み合わせなければならず、その部品点数が増加し、また、製造工程も増加するという問題があった。
【0007】
また、この詰め替え容器は、繰り返し使用容器の開口部にねじ止めして連結することから、その詰め替え作業の際にねじを回す必要があって消費者にとって必ずしも簡便とはいえず、また、この作業中に容器密封部材が破れて内容物がこぼれるおそれも払拭できなかった。
【0008】
本発明は、繰り返し使用容器が、一般に、注出ノズルと、この注出ノズルの周囲に内容物戻し用流路とを備えることに着目し、この注出ノズルと内容物戻し用流路とを利用することにより、部品点数が少なく、しかも、簡便な作業で内容物をこぼすことなく補充できる詰め替え容器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、請求項1に記載の発明は、注出ノズルと、この注出ノズルの周囲に内容物戻し用流路を介して設けられた周壁とを備える繰り返し使用容器に対して、内容物を補充する詰め替え容器において、
内容物を収納した詰め替え容器本体と、この詰め替え容器本体の一部に配置され、前記注出ノズルを挿通させる筒状の充填部と、この筒状充填部を封止し、前記注出ノズルの先端によって破断される封止部材とを備えて構成されていることを特徴とする詰め替え容器である。
【0010】
この発明によれば、詰め替え容器を倒立させてその筒状充填部に繰り返し使用容器の注出ノズルを挿通させるという簡便な作業によって繰り返し使用容器に補充することが可能である。
【0011】
また、請求項2に記載の発明は、前記封止部材が引張り伸び率10〜700%のフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の詰め替え容器である。
【0012】
この発明によれば、封止部材であるフィルムの引張り伸び率が10%以上であるため、詰め替え容器を倒立させてその筒状充填部に繰り返し使用容器の注出ノズルを挿通させたとき、注出ノズル先端部が封止部材に接触したとしても、封止部材が伸びて破断することがない。そして、注出ノズルが十分に筒状充填部内部を進入して、封止部材の伸びの限界を超えたときこの封止部材が破断して、内容物が詰め替え容器本体から流出する。
【0013】
繰り返し使用容器は注出ノズルの周囲に内容物戻し用流路を有し、この内容物戻し用流路の周囲には周壁が設けられているから、封止部材の破断位置から流出した内容物は周壁に囲まれた領域に流出する。そして、周壁内の内容物戻し用流路を通って繰り返し使用容器内部に充填される。このため、繰り返し使用容器の外部にこぼれることがないのである。
【0014】
また、引張り伸び率が100%以上の場合、封止部材が破断した後も、この破断した封止部材が注出ノズルの周囲にまつわりつき、内容物の流出方向を注出ノズルの方向に規制する。このため、こぼれることを一層確実に防止でき、また、飛沫の飛散も防止できる。
【0015】
なお、封止部材であるフィルムの引張り伸び率が700%を越える場合には、市販の繰り返し使用容器では注出ノズルを筒状充填部に十分挿通させても封止部材が破断しない場合があるから、前記引張り伸び率は700%以下である必要がある。望ましくは450%以下である。
【0016】
次に、封止部材であるフィルムの引裂き力が1N未満の場合には、注出ノズル先端部が封止部材に接触したときに封止部材が破断してしまうことがある。請求項3は、このような理由から、封止部材の引裂き力を限定したもので、すなわち、前記封止部材が引裂き力1N以上のフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の詰め替え容器である。
【0017】
また、前記封止部材の破断が開始したとき、筒状充填部の先端が周壁より高すぎる場合には、内容物が繰り返し使用容器の周囲にこぼれることがある。そこで、請求項4に記載の発明は破断のときの筒状充填部の先端の位置と周壁の高さとの関係を特定したものである。すなわち、請求項4に記載の発明は、前記注出ノズルを筒状充填部に挿通させて、前記封止部材の破断が開始するとき、筒状充填部の先端と前記周壁の頂部との距離が15mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか記載の詰め替え容器である。この発明によれば、確実に内容物がこぼれることが防止でき、内容物を確実に繰り返し使用容器に充填することができる。
【0018】
次に、請求項5及び6に記載の発明は、前記封止部材の材質を特定したものである。
【0019】
すなわち、前記引張り伸び率と引裂き力とを有する封止部材としては、低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムが好適である。この低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムに加えて、別のフィルムやシートを積層したフィルムも使用できるが、このフィルムやシートは前記引張り伸び率や引裂き力に影響することのないものである必要がある。
【0020】
請求項5及び6に記載の発明はこのような観点から前記封止部材の材質を特定したもので、請求項5に記載の発明は、前記封止部材が低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムから構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の詰め替え容器であり、請求項6に記載の発明は、前記封止部材が低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムと、プラスチック以外の薄膜との積層体から構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の詰め替え容器である。なお、この薄膜としてはアルミニウム箔が例示できる。アルミニウム箔は引張り伸び率が小さく、このため、前記注出ノズルの先端が接触するとすぐに破断するが、このため、封止部材の引張り伸び率や引裂き力に影響することがない。また、薄膜としてセロハンを利用することも可能である。
【0021】
次に、請求項7に記載の発明は前記筒状充填部が詰め替え容器本体の一部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の詰め替え容器であり、詰め替え容器本体の成形の際に筒状充填部を一体に成形することができる。例えば、詰め替え容器本体がプラスチック製ブローボトルの場合、その口頸部を筒状充填部として利用することができる。
【0022】
また、請求項8に記載の発明は前記筒状充填部が詰め替え容器本体に固定された口栓の一部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の詰め替え容器である。例えば、詰め替え容器本体が紙を主体とする紙製容器やパウチの場合、これら紙製容器やパウチとは別に口栓を製造し、その一部に固定して詰め替え容器とすることができる。
【発明の効果】
【0023】
以上のように、本発明によれば、詰め替え容器を倒立させてその筒状充填部に繰り返し使用容器の注出ノズルを挿通させるという簡便な作業によって繰り返し使用容器に補充することができる。しかも、封止部材にある引張り伸び率、引裂き力を付与することで、注出ノズルが十分に筒状充填部内部を進行したときに封止部材が破断して、繰り返し使用容器の周壁に囲まれた領域に流出するから、内容物をこぼすことなく補充することができる。加えて、この機能は筒状充填部と封止部材によって実現できるから、その部品点数や製造工程も少なく、その製造が容易である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明の実施形態に係る詰め替え容器の要部断面図
【図2】図2は本発明の実施形態に係る繰り返し使用容器を示すもので、図2(a)はその要部の横断面図、図2(b)はその縦断面図
【図3】補充の方法を示す説明用要部断面図
【図4】本発明の実施形態に係る第2の繰り返し使用容器の要部断面図
【図5】補充の方法を示す説明用要部断面図
【図6】本発明の実施形態に係る第3の繰り返し使用容器の要部断面図
【図7】補充の方法を示す説明用要部断面図
【図8】本発明の実施形態に係る第2の詰め替え容器の要部斜視図
【図9】本発明の実施形態に係る第2の詰め替え容器の要部断面図
【図10】本発明の実施形態に係る第2の詰め替え容器の要部斜視図
【図11】本発明の実施形態に係る第2の詰め替え容器の要部断面図
【発明を実施するための形態】
【0025】
次に、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
【0026】
図1は、本発明の実施形態に係る詰め替え容器1の要部断面図である。但し、中央の一点鎖線の右側はキャップ14を被せた状態、左側はこのキャップ14をはずして封止部材13を露出させた状態を示している。
【0027】
この例では、詰め替え容器本体11としてプラスチック製ブローボトルを利用している。このブローボトルの材質としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレンなどでよい。そして、その口頸部を筒状充填部12とし、その開口部に封止部材13を接着して塞いでいる。なお、このブローボトル11の内部には、図示しない内容物が収容されている。内容物としては液状あるいは粉末状のものが好ましく、例えば、液体洗剤、柔軟剤などのトイレタリー用品や、食用油、インスタントコーヒーなどである。
【0028】
封止部材13は接着剤を使用して接着することができる。また、ヒートシールによって接着することも可能である。封止部材13としては、繰り返し使用容器の注出用ノズルによって容易に破断するように、脆弱な材質のもの、かつ、破断前に内容物が流出することを防止するだけの密閉性を有するものを使用する。例えば、プラスチックフィルムやアルミニウム箔などを使用できるが、これに限定されるものではない。
【0029】
前述のように、封止部材13は、JIS K 7127に従って測定した引張り伸び率が10〜700%のフィルムであることにより、より顕著な効果を発揮する。さらに好ましくは、100〜450%である。また、JIS K 7128−1に従って測定した引裂き力が1N以上であることが望ましい。なお、引裂き力の値はその引裂き方向によって異なるから、種々の方向で測定した引裂き力のうち、最小の値が1N以上であることが望ましい。
【0030】
このような引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材13としては、低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムから構成されるものが使用できる。例えば、タマポリ(株)製低密度ポリエチレン(商品名;V1)、タマポリ(株)製線状低密度ポリエチレン(商品名;UB3)、タマポリ(株)製線状低密度ポリエチレン(商品名;NB1)、東セロ(株)製線状低密度ポリエチレン(商品名;TUX−FCS)等である。厚みは20〜100μmである。好ましくは20〜30μmである。
【0031】
また、上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材13として、低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムに別のフィルムやシートを積層した積層体フィルムも使用できるが、このフィルムやシートは前記引張り伸び率や引裂き力に影響することがないものである必要がある。このようなフィルムやシートとしては、アルミニウム箔やセロハンが例示できる。なお、低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムに、別のプラスチックフィルムを積層した積層体フィルムは避けるべきである。プラスチックフィルムは一般に比較的高い内部応力を有するから、引張り伸び率や引裂き力が前記範囲を逸脱することがある。
【0032】
次に、図2は繰り返し使用容器を示すものであり、図2(a)はその要部の横断面図、図2(b)はその縦断面図である。
【0033】
図2に示す繰り返し使用容器はプラスチック製ブローボトル21であり、その開口部にノズルキャップ22が装着されている。ノズルキャップ22は、その中央部に注出ノズル221が起立している。この注出ノズル221は、図2(a)から分かるように、断面略二等辺三角形でその角を丸めた形状を有しており、この二等辺三角形の底辺に相当する位置に切り欠け22aを有している。この二等辺三角形の内側はブローボトル21の内部に連通する空洞となっている。そして、注出ノズル121斜め方向に裁断された形状を有しており、その先端が後述する詰め替え容器の封止部材を破断することができるように鋭利な形状を有している。すなわち、注出ノズル121は全体としてシャベルに類似した形状を有している。そして、ブローボトル21を傾けることにより、内容物は略シャベル形状の注出ノズル22に案内されて、その外部に注出される。なお、前記切り欠け22aに連続して、スリット22bが設けられており、注出の際にはこのスリット22bを通してブローボトル21内部の空気を排出する。
【0034】
そして、このノズルキャップ22は、中央に起立した前記注出ノズル221の周囲を内容物戻し用流路222が囲んでおり、更にその周囲を周壁223が囲んでいる。こうして注出ノズル221と周壁223に挟まれた内容物戻し用流路222は、その下流が前記スリット22bに連通している。注出ノズル22から内容物を注出した後、その注出ノズル22の先端に付着した内容物はこの内容物戻し用流路222に滴下し、スリット22bを通ってブローボトル21の内部に戻る。このため、注出ノズル22の先端に付着した内容物がブローボトル21の外部にこぼれることがなく、周囲を汚すことがない。なお、ブローボトル21を傾けて内容物を注出する際、周壁223が注出作業を妨害することがないように、その高さは注出ノズル221より低く構成されている。
【0035】
なお、図2に示すブローボトル21は、ノズルキャップ22を覆うオーバーキャップ23を備えている。ブローボトル21内部に外部から不純物が混入することを防ぐものである。また、転倒した際に内容物がこぼれることを防止する機能を併せ持つこともある。また、一般に、ブローボトル21からこのオーバーキャップ23の内部に注出することにより、その量を計量する計量カップの役割を担っていることが通常である。
【0036】
次に、このブローボトル21に内容物を補充する方法について説明する。図3はこの補充の方法を示す説明用要部断面図である。但し、図3において、中央の一点鎖線の左側は封止部材13が注出ノズル221の先端に接触したとき、右側は封止部材13の破断が開始したときを示している。
【0037】
内容物の補充に当たっては、まず、ブローボトル21のオーバーキャップ23をはずしてノズルキャップ22を露出させ、また、詰め替え容器1のキャップ14をはずして封止部材13を露出させる。そして、詰め替え容器1を倒立させ、詰め替え容器1の筒状充填部12に前記注出ノズル221を挿通するように詰め替え容器1を押し込む。
【0038】
筒状充填部12の先端には封止部材13が接着されているから、筒状充填部12を押し込むに従い、前記注出ノズル221の先端は、まず、この封止部材13に接触する。次に、注出ノズル221の進入に伴い、封止部材13は破断して、内容物が詰め替え容器本体11から流出し、ノズルキャップ22の前記流路222を通ってブローボトル21の内部に収容される。なお、注出ノズル221の内部を通ってブローボトル21の内部に収容される場合もあるが、いずれの場合も周壁223に囲まれた領域であり、ブローボトル21の外にこぼれることはない。
【0039】
上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材13を用いた場合は、上記した補充方法とは以下の点で異なっている。したがって、上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材13を用いた場合の、ブローボトル21に内容物を補充する方法について説明する。
【0040】
筒状充填部12の先端には上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材13が接着されているから、筒状充填部12を押し込むに従い、前記注出ノズル221の先端は、まず、この封止部材13に接触する。ここまでの補充方法は上記方法と同じである。次に、注出ノズル221の進入に伴い、封止部材13は破断することなく伸びる。そして、注出ノズル221が十分に進入して封止部材13の引張り伸び率の限界を越えたとき、封止部材13が破断して、内容物が詰め替え容器本体11から流出し、ノズルキャップ22の前記流路222を通ってブローボトル21の内部に収容される。なお、注出ノズル221の内部を通ってブローボトル21の内部に収容される場合もあるが、いずれの場合も周壁223に囲まれた領域であり、ブローボトル21の外にこぼれることはない。
【0041】
なお、封止部材13の引張り伸び率が100%以上のとき、封止部材13は破断の後、注出ノズル221の周囲にまつわりついて内容物の流出方向を規制する。このため、ほとんどの内容物は注出ノズル221の内部を通ってブローボトル21に充填される。また、その飛沫もブローボトル21の外に飛散することがない。
【0042】
次に、内容物が周囲にこぼれることを確実に防ぐため、封止部材13の破断が開始するとき、筒状充填部12の先端と前記周壁223の頂部との距離xが15mm以下であることが望ましい。この距離xは、注出ノズル221の先端と周壁223との距離、封止部材13の引張り伸び率と引裂き力等によって制御することができる。一般に封止部材13の引張り伸び率が大きい方がこの距離xを短くすることができる。
【0043】
次に、図4及び図5は、別の繰り返し使用容器の例を示すものである。この例では、オーバーキャップ23が、筒状の側壁231と、この側壁231に着脱自在に構成された天板232とで構成されている。この筒状の側壁231は、その天板232近くの上部の内径が小さくなるように構成されており、その内径は、詰め替え容器1の筒状充填部12の外形よりわずかに大きく構成されている。このため、後述するように、ブローボトル21に内容物を補充する際に、筒状充填部12を案内するガイド部材の役割を果たすことができる。なお、図示のように、側壁231の内側にリブ233を設けて前記筒状充填部12を案内してもよい。また、この筒状の側壁231は、その外面が前記周壁223の内側に嵌入してノズルキャップ22に固定されており、その高さが注出ノズル221の先端より高く構成されている。このため、後述するように、注出ノズル221の先端で封止部材13を破断したとき、内容物はこの側壁231内部に流出するから、飛沫の飛散もなく、全量をブローボトル21内部に誘導することができる。
【0044】
内容物の補充に当たっては、まず、ブローボトル21の前記天板232をはずしてノズルキャップ22を露出させ、また、詰め替え容器1のキャップ14をはずして封止部材13を露出させる。そして、詰め替え容器1を倒立させ、詰め替え容器1の筒状充填部12に前記注出ノズル221を挿通するように詰め替え容器1を押し込む(図5参照)。
このとき、筒状充填部12はオーバーキャップ23の側壁231又はリブ233に案内されて、所定の位置及び所定の方向に確実に押し込まれる。そして、封止部材13が破断されて内容物が詰め替え容器1から流出するとき、筒状充填部12の先端は側壁231の内部にあり、この側壁231はノズルキャップ22の周壁223の内側に嵌入しているから、流出した内容物は確実にブローボトル21内部に充填される。もちろん、飛沫が飛び散ることもない。
【0045】
図4及び図5に示すような、側壁231の高さが注出ノズル221の先端より高く構成されている繰り返し使用容器を用いた場合、上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材を用いなくとも、飛沫が飛び散ることもなく、簡便な作業によって繰り返し使用容器に内容物を補充することが可能である。
【0046】
次に、図6及び図7は第3の繰り返し使用容器の例を示すものである。この例では、オーバーキャップ23の天板232がヒンジ部23aを介して側壁231に結合されている。内容物の補充に当たっては、まず、このヒンジを利用して開き、詰め替え容器1を倒立させて詰め替え容器1を押し込めばよい(図7参照)。ここで、図6及び図7に示す繰り返し使用容器においても、図4及び図5に示す繰り返し使用容器と同様の効果を得ることができる。
【0047】
次に、図8は別の詰め替え容器の例を示すもので、この詰め替え容器3は紙を主体とする積層体を組み立てて形成されたもので、その内部に図示しない内容物を収容している。また、この詰め替え容器の外形は略直方体で、その平坦な天面に口栓32が固定されている。図9は、この口栓32の周辺を示す要部断面図である。すなわち、この口栓32は、詰め替え容器本体31に口栓32を固定する固定部321と、筒状の充填部322と、封止部材323とで構成されている。封止部材323は筒状充填部322の開口部の外側に接着されてこの筒状充填部322を封止している。なお、図8及び図9はキャップ33を被せた状態を図示している。
【0048】
内容物の補充に当たっては、キャップ33をはずして封止部材323を露出させ、詰め替え容器1を倒立させて詰め替え容器3を押し込めばよい。
【0049】
次に、図10は第3の詰め替え容器の例を示すもので、この詰め替え容器4も紙を主体とする積層体を組み立てて形成されたもので、その内部に図示しない内容物を収容している。この詰め替え容器本体41の外形はゲーベルトップ状で、その傾斜した屋根に口栓42が固定されている。図11は、この口栓42の周辺を示す要部断面図である。すなわち、この口栓42は、詰め替え容器本体41に口栓42を固定する固定部421と、筒状の充填部422と、封止部材423とで構成されている。封止部材423は固定部421と詰め替え容器本体41の間に位置して、前記筒状充填部322を封止している。
【0050】
この詰め替え容器4も、図8に示す詰め替え容器3と同様に使用することができる。すなわち、キャップ43をはずして封止部材423を露出させ、詰め替え容器4を傾斜するように倒立させて詰め替え容器3を押し込めばよい。ただし、図10に示す詰め替え容器4を用いた場合、封止部材423が破断されて内容物が詰め替え容器4から流出するとき、筒状充填部422の先端は繰り返し使用容器の側壁の内部にあるため、流出した内容物は確実に繰り返し使用容器内部に充填される。もちろん、飛沫が飛び散ることもない。
【実施例】
【0051】
次に、実験例に基づいて本発明を説明する。ここでの実験例は、上記した引張り伸び率、引裂き力の値を満たす封止部材を用いた際の、顕著な効果を明らかにするものである。
【0052】
なお、以下の実験例に使用した詰め替え容器は図1に示すものであり、繰り返し使用容器は図2に示すものである。封止部材としては次のフィルムを使用して、例1〜例11の11種類の詰め替え容器を準備した。
【0053】
例1;「アルミニウム箔(厚さ30μm)/ポリエチレンフィルム(厚さ15μm)」の2層の積層体
例2;「ポリエチレンフィルム(厚さ20μm)/アルミニウム箔(厚さ20μm)/ポリエチレンフィルム(厚さ20μm)」の3層の積層体
例3;「セロファン/ポリエチレンフィルム(厚さ15μm)」の2層の積層体例4;「アルミニウム箔(厚さ7μm)/ポリエチレンフィルム(厚さ15μm)」の2層の積層体
例5;「アルミニウム箔(厚さ7μm)/ポリエチレンフィルム(厚さ20μm)」の2層の積層体
例6;低密度ポリエチレンフィルム(タマポリ(株)製V1:厚さ30μm)
例7;低密度ポリエチレンフィルム(大倉工業(株)製:厚さ25μm)
例8;線状低密度ポリエチレンフィルム(タマポリ(株)製UB3:厚さ40μm)
例9;線状低密度ポリエチレンフィルム(東セロ(株)製TUX−FCS:厚さ80μm)
例10;線状低密度ポリエチレンフィルム(東セロ(株)製TUX−FCS:厚さ100μm)
例11;低密度ポリエチレンフィルム(タマポリ(株)製NB1:厚さ80μm)
そして、これらの詰め替え容器に水を収容した後、詰め替え容器を倒立させ、詰め替え容器の筒状充填部に注出ノズルを挿通するように、詰め替え容器を押し込んだ。
【0054】
封止部材の破断の有無、破断したときの筒状充填部と繰り返し使用容器の周壁の頂部との距離、封止部材の注出ノズルに対するまつわりつきの有無について、表1に示す。
【0055】
【表1】
なお、各封止部材の引張り伸び率と引裂き力は前述のJISに基づいて測定した値である。
【0056】
この結果から、次の事項が分かる。
【0057】
(1)引張り伸び率に着目して考察する。引張り伸び率が7%の例2では、内容物の飛散があり、また、繰り返し使用容器からあふれて周囲にこぼれたが、10%の例3ではこのようなことはない。但し、例3では封止部材が注出ノズルにまつわりつかない。これに対し、100%の例5では繰り返し使用容器からあふれることがないことはもちろん、封止部材が注出ノズルにまつわりついて飛沫の飛散を規制する。このため、引張り伸び率は10%以上であれば十分であるが、望ましくは100%以上である。
【0058】
他方、750%の例10では封止部材が破断しない。700%の例9では破断しているから、700%以下であればよい。なお、500%の例8では封止部材の伸びが大きく、押し込み量を大きくしないと破断しないから、引張り伸び率はこれより小さいことが望ましいことが分かる。また、420%の例7では、破断したときの筒状充填部と繰り返し使用容器の周壁の頂部との距離が2mmであるから、これより少し大きくても、封止部材は周壁の頂部より上で破断すると推測できる。
【0059】
(2)引裂き力に着目して考察する。引裂き力が0.7Nの例2では内容物の飛散があり、また、繰り返し使用容器からあふれて周囲にこぼれたが、引裂き力が1Nの例5ではこのようなことはなく、また、封止部材が注出ノズルにまつわりついて飛沫の飛散を規制する。このため、引裂き力が1N以上であればよいことが分かる。なお、例6では、測定限界で破断しないにも拘らず、総合評価が良好であったことから、引裂き力の上限については特に制限はなく、技術常識の範囲内であればよいことが分かる。
【0060】
(3)破断したときの筒状充填部と繰り返し使用容器の周壁の頂部との距離に着目して検討する。この距離が16mmの例2では内容物の飛散があり、また、繰り返し使用容器からあふれて周囲にこぼれたが、15mmの例3ではこのようなことはない。また、12mmの例5では封止部材が注出ノズルにまつわりついて飛沫の飛散を規制する。このため、15mmで十分であるが、望ましくは12mm以下であることが分かる。
【符号の説明】
【0061】
1 詰め替え容器(プラスチック製ブローボトル)
11 詰め替え容器本体
12 筒状充填部
13 封止部材
14 キャップ
2 繰り返し使用容器
21 繰り返し使用容器本体(プラスチック製ブローボトル)
22 ノズルキャップ
221 注出ノズル
222 内容物戻し用流路
223 周壁
22a 切り欠け
22b スリット
23 オーバーキャップ
231 筒状側壁
232 天板
233 リブ
23a ヒンジ部
3 詰め替え容器
31 詰め替え容器本体(紙製容器)
32 口栓
321 固定部
322 筒状充填部
323 封止部材
33 キャップ
4 詰め替え容器
41 詰め替え容器本体(紙製容器)
42 口栓
421 固定部
422 筒状充填部
423 封止部材
43 キャップ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
注出ノズルと、この注出ノズルの周囲に内容物戻し用流路を介して設けられた周壁とを備える繰り返し使用容器に対して、内容物を補充する詰め替え容器において、
内容物を収納した詰め替え容器本体と、この詰め替え容器本体の一部に配置され、前記注出ノズルを挿通させる筒状の充填部と、この筒状充填部を封止し、前記注出ノズルの先端によって破断される封止部材とを備えて構成されていることを特徴とする詰め替え容器。
【請求項2】
前記封止部材が引張り伸び率10〜700%のフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の詰め替え容器。
【請求項3】
前記封止部材が引裂き力1N以上のフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の詰め替え容器。
【請求項4】
前記注出ノズルを筒状充填部に挿通させて、前記封止部材の破断が開始するとき、
筒状充填部の先端と前記周壁の頂部との距離が15mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の詰め替え容器。
【請求項5】
前記封止部材が低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムから構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の詰め替え容器。
【請求項6】
前記封止部材が低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムと、プラスチック以外の薄膜との積層体から構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の詰め替え容器。
【請求項7】
前記筒状充填部が詰め替え容器本体の一部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の詰め替え容器。
【請求項8】
前記筒状充填部が詰め替え容器本体に固定された口栓の一部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の詰め替え容器。
【請求項1】
注出ノズルと、この注出ノズルの周囲に内容物戻し用流路を介して設けられた周壁とを備える繰り返し使用容器に対して、内容物を補充する詰め替え容器において、
内容物を収納した詰め替え容器本体と、この詰め替え容器本体の一部に配置され、前記注出ノズルを挿通させる筒状の充填部と、この筒状充填部を封止し、前記注出ノズルの先端によって破断される封止部材とを備えて構成されていることを特徴とする詰め替え容器。
【請求項2】
前記封止部材が引張り伸び率10〜700%のフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の詰め替え容器。
【請求項3】
前記封止部材が引裂き力1N以上のフィルムであることを特徴とする請求項1又は2に記載の詰め替え容器。
【請求項4】
前記注出ノズルを筒状充填部に挿通させて、前記封止部材の破断が開始するとき、
筒状充填部の先端と前記周壁の頂部との距離が15mm以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の詰め替え容器。
【請求項5】
前記封止部材が低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムから構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の詰め替え容器。
【請求項6】
前記封止部材が低密度ポリエチレン又は線状低密度ポリエチレンの単層フィルムと、プラスチック以外の薄膜との積層体から構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の詰め替え容器。
【請求項7】
前記筒状充填部が詰め替え容器本体の一部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の詰め替え容器。
【請求項8】
前記筒状充填部が詰め替え容器本体に固定された口栓の一部であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の詰め替え容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−16579(P2011−16579A)
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−192857(P2009−192857)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年1月27日(2011.1.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】
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