誘導システム付きトイレルーム
【課題】
トイレブース利用者を検知し、トイレルーム内の設備使用状況を収集して、空きトイレブースまでの誘導に関する音声情報を報知し、かつ、搬送装置を用いて円滑に誘導することが可能な誘導システム付きトイレルームを提供する。
【解決手段】
複数のトイレブースを有するトイレルームにおいて、
前記トイレブース内の人体の有無を検知する人体検知手段と、
トイレブース利用者を搬送する搬送装置と、
前記人体検知手段の検知信号に基づいて前記搬送装置の動作制御を行う制御部とを設け、
前記制御部は、前記人体検知手段により空きと判断されたトイレブースまで、前記搬送装置を作動させてトイレブース利用者を誘導することを特徴とする
誘導システム付きトイレルーム。
トイレブース利用者を検知し、トイレルーム内の設備使用状況を収集して、空きトイレブースまでの誘導に関する音声情報を報知し、かつ、搬送装置を用いて円滑に誘導することが可能な誘導システム付きトイレルームを提供する。
【解決手段】
複数のトイレブースを有するトイレルームにおいて、
前記トイレブース内の人体の有無を検知する人体検知手段と、
トイレブース利用者を搬送する搬送装置と、
前記人体検知手段の検知信号に基づいて前記搬送装置の動作制御を行う制御部とを設け、
前記制御部は、前記人体検知手段により空きと判断されたトイレブースまで、前記搬送装置を作動させてトイレブース利用者を誘導することを特徴とする
誘導システム付きトイレルーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のトイレブースを有するトイレルームにおいて、視覚障害者を目的のトイレブースまで搬送する誘導システム付きトイレルームに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の視覚障害者のトイレルーム内における設備の案内装置としては、触知盤が周知である。また、トイレルーム入口においてトイレブースの使用状況を報知するものもある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−52578号公報(第2頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、触知盤はトイレブースの空情報までは分からず、視覚障害者の点字の識字率が一割程度であるということなどから、あまり用いられてはいないのが現状である。
【0004】
また、特許文献1の様な誘導システムは目視で確認しなけばならず、健常者にとっては問題なく利用できるが、全盲の視覚障害者は利用が困難であった。また、弱視の障害者の場合、目視で確認できたとしても、結局手探りや白杖を用いて目的のトイレブースまで移動しなければならず、必ずしも衛生的とは言えないトイレルーム内において視覚障害者は不便であることのみならず、トイレルーム内には様々な人の動線が入り混じっており、視覚障害者はトイレブースに行き着くまでに他のトイレブース利用者と衝突してしまうなど非常に不便を感じていた。
【0005】
本発明は、前記問題を解決するためになされたもので、視覚障害者を目的のトイレブースへ確実に誘導することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、複数のトイレブースを有するトイレルームにおいて、
前記トイレブース内の人体の有無を検知する人体検知手段と、
トイレブース利用者を搬送する搬送装置と、
前記人体検知手段の検知信号に基づいて前記搬送装置の動作制御を行う制御部とを設け、
前記制御部は、前記人体検知手段により空きと判断されたトイレブースまで、前記搬送装置を作動させてトイレブース利用者を誘導することを特徴とする
誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0007】
本発明の一態様によれば、前記搬送装置上の人体の有無を検知する搬送装置制御センサをさらに備えたことを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0008】
本発明の一態様によれば、前記搬送装置とトイレブースとの間に、搬送装置を経由せずに前記トイレブースに移動可能な通常通路を設けたことを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0009】
本発明の一態様によれば、前記搬送装置とトイレブース入口が隣接していることを特徴とする誘導システムつきトイレルームを提供できる。
【0010】
本発明の一態様によれば、トイレルームの入口から前記搬送装置までの誘導経路および前記搬送装置から前記トイレブースまでの誘導経路を案内する案内手段を設けたことを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0011】
本発明の一態様によれば、前記案内手段は、前記トイレブース入口近傍において、トイレブース利用者を前記搬送装置の進行方向と同方向に進行させ、トイレルーム出口に到達するように、誘導することを特徴とする請求項5に記載の誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0012】
本発明の一態様によれば、前記搬送装置の移動路面は少なくとも1つ以上に分割された移動路面により構成されていることを特徴とする誘導システムつきトイレルームを提供できる。
【0013】
本発明の一態様によれば、前記制御部は、
前記人体検知手段によりトイレブース利用者がトイレブースから退室したことを検知しすると、、前記制御手段は前記搬送装置の前記トイレブース近傍の移動路面のみを停止させることを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0014】
本発明の一態様によれば、前記制御部は、前記人体検知手段から複数の空き有りの情報を得た場合には、搬送装置の始点から最長距離にあるトイレブースを選択してトイレブース利用者を誘導することを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0015】
本発明の一態様によれば、搬送中に誘導先のトイレブースが使われてしまうことを防止する割り込み防止手段を設けたことを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0016】
本発明の一態様によれば、前記割り込み防止手段は、誘導中のトイレブースであることを報知する、トイレブース入口に設けられた報知器であることを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0017】
本発明の一態様によれば、前記割り込み防止手段は、前記制御部が選択したトイレブース入口を、トイレブース利用者搬送中は施錠することを特徴とする誘導システムつきトイレルームを提供できる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば該制御部が、トイレブース内のトイレブース利用者の有無を検知する空きトイレブース検知センサによって、空きと判断されたトイレブースまで搬送装置を作動させてトイレブース利用者を誘導することによって、視覚障害者においても容易に空きトイレブースに到達することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1を説明する。
【0020】
図1は本実施の形態におけるトイレルームの構成図である。
【0021】
図1に示すようにトイレルーム100は、大便器107を有する複数のトイレブース106が設けられている。
【0022】
図1に示すように本発明のトイレルームは案内手段110と、トイレルーム利用者を目的のトイレブースまで導く搬送装置105と、人体を検知する人体検知手段131(118、119,120)と、誘導情報等を報知する報知器122A,122Bと、図1には示していないが、搬送装置105を作動させる制御部132を有する。
【0023】
本実施形態における搬送装置105とトイレブース106は、図1のように配置され、搬送装置105とトイレブースの間に間隔設けたことを特徴とする。本実施形態においては、健常者のように搬送装置を必要としないトイレブース利用者は前記間隔を通行することで、通常通りに搬送装置を用いずとも目的のトイレブースに到達することが出来る。視覚障害者など、誘導を必要とするトイレブース利用者に関しては、案内手段110および報知器122Aの情報に基づき搬送装置105まで誘導され、搬送装置105により空きトイレブースまで搬送されることにより、容易に空きトイレブースまで到達することが可能となる。また図1のように搬送装置からトイレブース入口までの誘導を行う案内手段を設けることで、搬送が終了したトイレルーム利用者も迷うことなく目的のトイレブースに入室できる。
【0024】
トイレブース使用後は、案内手段110と報知器122Aを用いて、一旦搬送装置の進行方向と同方向に誘導し、搬送装置を迂回するようにトイレルームから退室させることが好ましい。このようにトイレルーム内の動線を一方向に統一することによって、視覚障害者のようなトイレルーム利用者が他の利用者と衝突することを軽減することが可能となる。
【0025】
図2は案内手段110の一例として、誘導ブロック(112A,112B)のデザイン例を示す。誘導ブロックには、視覚障害者を誘導する際に進む方向を示す誘導ブロック112Aと、視覚障害者に何らかの障害物、もしくは交差点などの存在を報知し、注意を促す誘導ブロック112Bがある。誘導ブロックはJIS T 9251(2001)においてその突起形状・寸法および配列に関する記述があるが、これらはいずれも推奨値であり、突起の高さや大きさ、配列および形状等を変更しても良い。床面に鋲で凸部パターンをつくり誘導路としても良い。特にトイレルーム内という特殊な環境下に設置する場合は、清掃性を考慮し、突起は低くすることが望ましい。
また、素材や色についても設置環境に合わせて自由に変更できるものである。
誘導ブロック112Bは視覚障害者に何らかの注意を促すものであり、通常、プラットフォームの端や階段の手前等に配置される。そのため視覚障害者は誘導ブロック112Bに差し掛かると減速するかもしくは立ち止まる。本実施の形態におけるトイレルームはその立ち止まり等から視覚障害者の状態を検知するため、視覚障害者がまたぎこすことのない様に誘導ブロック112Bは大きい方が好ましい。
【0026】
人体検知手段はトイレルーム入室検知センサ118、空きトイレブース検知センサ119、搬送装置制御センサ120に分類される。
【0027】
トイレルーム入室検知センサ118はトイレルーム入口近傍に設置され、トイレルームに入室する人体を検知するセンサである。用いるセンサ素子としては、例えば、電波、超音波、赤外線などの進行波を送信して人体や物体からの反射波を受信する能動波センサ、あるいは、人体や物体から自然に放出される赤外線を受信する受動赤外線センサ、あるいは、圧力センサのように人体や物体から加わる機械的な作用を検知する機械作用センサなどが採用できる。
【0028】
図3にトイレルームに入室したトイレブース利用者200の検知例として、電波センサによる検知波形例を示す。図3(A),(B)は電波センサの電波の放射方向に向かってトイレブース利用者が前後に移動した際の出力信号である。センサとトイレブース利用者の位置関係は図3(C)に示す。
図3(A)に示すように、電波センサの出力信号は、センサに近づくほど大きくなり、逆に遠ざかると小さくなるという特徴がある。また、図3(B)に示すようにトイレブース利用者200が停止すると振幅が急激に小さくなることが分かる。出力信号の電圧値にある一定のしきい値を設けることで、しきい値を一定時間超えた場合は人体が移動している、また、振幅が急激に小さくなり、一定時間しきい値を下回った場合には人体が停止していると認識させることができ、人体の移動および停止を認識することが可能である。
【0029】
空きトイレブース検知センサ119はトイレブースの利用状況を検知するセンサである。空きトイレブース検知センサ119は各トイレブースの天井等に別体で設置しても良いし、各トイレブースの付属機器、例えば小便器ユニットの赤外線人感センサなどから信号を取り出すことも可能である。用いるセンサ素子としては、例えば、電波、超音波、赤外線などの進行波を送信して人体や物体からの反射波を受信する能動波センサ、あるいは、人体や物体から自然に放出される赤外線を受信する受動赤外線センサ、あるいは、圧力センサのように人体や物体から加わる機械的な作用を検知する機械作用センサ、あるいはドアの開閉によって動作する磁気センサなどが採用できる。
【0030】
搬送装置制御センサ120は搬送装置を作動させる、または目的のトイレブース手前で搬送装置を停止させる等の動作をさせるために搬送装置上の人体を検知するセンサである。搬送装置制御センサ120は各トイレブースの壁面、天井等に設置しても良いし、小便器ユニット108洗面器109については上記空きトイレブース検知センサ119と兼用して用いることも可能である。用いるセンサ素子としては、例えば、電波、超音波、赤外線などの進行波を送信して人体や物体からの反射波を受信する能動波センサ、あるいは、人体や物体から自然に放出される赤外線を受信する受動赤外線センサ、あるいは、圧力センサのように人体や物体から加わる機械的な作用を検知する機械作用センサなどが採用できる。
【0031】
報知器122はトイレブース利用者に対し、誘導情報を報知する。報知器122はその形態によって122A,122Bに分類される。122Aはトイレルーム内に設置され、視覚障害者に搬送装置105の場所や使用方法などを音声で報知する。トイレブース内に設置した場合には、トイレブースに関する説明、例えば洋式か和式か、トイレットペーパーの有無、トイレ洗浄方法、ウォシュレットの有無、便座の開閉状態を報知しても良い。報知内容は報知器に内蔵されている音声ICやレコーダに記録される。
122Bは各トイレブース入口などに設置され、該トイレブースの利用状況を表示する。図4に122Bの一形態を示す。図では照明による表示方法を表しているが、電光掲示板のようなものを用いても良い。報知器122Bの設置により、該トイレブースが誘導中であることを他のトイレブース利用者に報知することで、誘導中の割り込みを防止することが可能となる。
【0032】
図5は実施の形態1における搬送装置105の構成である。実施の形態1における搬送装置105は主移動路面113と、手すり114とを備え、トイレブース利用者200を空きトイレブースまで誘導する。主移動路面113は複数の移動路面115により構成されており、それぞれの移動路面が独立して発進および停止を行うことが可能である。トイレルームには誘導先であるトイレブースは複数存在し、常に使用状況が変化し、誘導先も変化する。また、複数のトイレブース利用者が搬送装置に乗った際に、移動路面が単一の搬送装置では、誰かを目的地まで誘導する度に搬送装置が停止するため、誘導に時間がかかってしまう。また、トイレルーム利用者が視覚障害者であった場合、停止の際に目的地へ到達したと誤認識してしまう恐れがある。主移動路面113を図のような移動路面115の複合体にすることにより、そのような他の利用者の影響による停止を極力抑え、効率の良い誘導が可能になる。
【0033】
図6は実施の形態2における手すり114の構成例である。手すり114はスイッチ116と、表示部117を有し、手すり114は未使用時には主移動路面113の側壁面に収納されている。トイレブース利用者200がトイレルームに来たという信号をトイレブース利用者認識手段132Aから受け取り、手すり114が立ち上がり、トイレブース利用者が手すり114をつかむことが可能な状態となる。搬送装置105作動中においては、手すり114は主移動路面113と同じ速度で作動する。
スイッチ116は主移動路面113および手すり114を作動させるスイッチである。搬送装置105の作動方法としては、搬送装置制御センサ120が搬送装置入口近辺の人体を検知して自動発進させても良いが、トイレブース利用者が自分で搬送装置を発進させることで、搬送装置作動時の転倒等を防ぎ、安全性を向上させることができる。スイッチ116は非接触のものでも良いが、スイッチにより搬送装置が動くことによる使用者の安心感を考慮して、より使用感のあるスイッチ式のような接触式ものを使用することが望ましい。
表示部117はスイッチ116の使用方法を記載するものである。表示方法としては点字を用いてもよいし、視覚障害者以外の使用も考慮して、墨字を併記しても良い。また視覚障害者の大半が点字を読めないことを考慮して、報知器122Aからスイッチの使用方法に関する音声情報を発信しても良い。
【0034】
図7は本発明におけるトイレルームの制御システム構成を示すブロック図である。
制御部132は通信手段134により人体検知手段131、報知器122、搬送装置105と連結して信号の授受を行う。ここで通信手段は有線でも無線でも良い。
【0035】
制御部132は、トイレブース利用者認識手段132A、トイレブース使用状況判定手段132B、誘導情報データベース132C、および搬送装置制御手段132Dを有する。
トイレブース利用者認識手段132Aは、トイレルーム入室センサ118からの信号を受け取り、トイレブース利用者の入室を判断する。トイレブース使用状況判定手段132Bは、空きトイレブース検知センサ119が逐次検出している検知情報からそのなかで使用可能なトイレブースを抽出する。
誘導情報データベース132Cはトイレブース使用状況判定手段132Bが判断した空きトイレブースの情報に基づき、複数の空きブースが存在する際にはどこに優先的に誘導するか選択する。好適な実施形態においては、トイレブース利用者が選択したトイレブースに誘導する。誘導情報データベース132Cは、各空きトイレブースまで誘導するための音声もしくは信号音をどこの報知部からどのように出すか、搬送装置はいつ作動させどこで停止させるか、等の誘導のアルゴリズムに関するデータを有し、それらの中から、選択した空きトイレブースまでの誘導情報を選択して報知器122、搬送装置制御手段132Dに送信する。
搬送装置制御手段132Dは誘導情報データベース132Cからの誘導情報に基づき、搬送装置制御センサが検知した信号に合わせて搬送装置の作動および停止を行う。
【0036】
また、本発明におけるトイレルームはトイレブース利用者を目的とするトイレブースへ誘導中に他のトイレブース利用者が入室することを防止する、割り込み防止機構を設けたことを特徴とする。前記搬送装置制御手段132Dが搬送装置を作動させる際、同時に報知器122Bと誘導先のトイレブース106に信号を送る。信号を受け取った報知器122Bは、表示を誘導中モードに切り替える。また、トイレブース106は、搬送装置作動中に限りその入口を施錠する。施錠は、トイレブース利用者が搬送装置により目的とするトイレブース近傍に誘導されたことを搬送装置制御センサ120が検知して、解除される。
【0037】
次に、本発明に置ける実施の形態1の動作例について詳細に説明する。
【0038】
図8は実施の形態1における制御部の処理動作を示すフローチャートである。図9に実施の形態1におけるトイレルーム入口から搬送装置105までの誘導経路の一例を示す。図9においてトイレルーム入口にトイレブース利用者200が接近すると、トイレルーム入室センサ118がそれを検知する(S1)と、通信手段134によりトイレブース利用者認識手段132Aに信号を送信し、該トイレブース利用者200の入室を判断して、報知器122Aから音声情報を提供する(S2)。また、トイレブース利用者認識手段132Aはトイレブース利用者の入室をトイレブース使用状況判定手段に報知する。トイレブース使用状況判定手段132Bは空きトイレブース検知センサ119から逐次送られてくる各トイレブースの信号波形から空きトイレブース情報を判断し、誘導すべきトイレブースを判断する(S3)。誘導情報データベース132Cはその空きトイレブースまでの誘導手段をデータベースから選択し、搬送装置制御手段132Dに誘導情報を提供する(S4)。
【0039】
前記音声情報とは、トイレルーム内の各設備のレイアウト、空きトイレブースの位置等を含む。例えば図7でトイレルーム入口付近に立っているトイレブース利用者に対して、「直進すると向かって右側に搬送装置があります。搬送装置が空いているトイレブースまでご案内いたします」、とか、トイレブースが満室であった場合には、「ただ今満室です。少々お待ち下さい。」というように搬送装置の始点付近で待機させる情報である。
【0040】
図10に搬送装置105の始点付近における構成例を示す。
前記誘導情報に従ってトイレブース利用者200が搬送装置手前の誘導ブロック112Bに接近したことをその頭上にある搬送装置制御センサ120が検知する(S5)、もしくは手すり部114のスイッチ116が押下される(S6)と、通信手段134により搬送装置制御手段132Dに信号を送信する。信号を受け取った搬送装置制御手段132Dは搬送装置105を作動させる信号を送信する(S7)。またそれと同時に報知器122Bと目的とするトイレブース106へ割り込み防止機構を起動させる信号を送信し、報知器122Bは表示を誘導中モードに切り替え、目的とするトイレブースは施錠される(S8)。
【0041】
図11は空きトイレブース近傍の構成例を示す。搬送装置105で空きトイレブースまで誘導されたトイレブース利用者200を搬送装置制御センサ120が検知する(S9)もしくは手すり114のスイッチ116が押下される(S10)と、通信手段134により搬送装置制御手段132Dに信号を送信する。信号を受け取った搬送装置制御手段132Dは搬送装置105を停止させる信号を送信する(S11)。またそれと同時に報知器122Bと目的とするトイレブース106へ割り込み防止機構を停止させる信号を送信し、報知器122Bは表示を空きに切り替え、目的とするトイレブースは施錠を解除する(S12)。空きトイレブース手前まで誘導されたトイレブース利用者は再び誘導ブロックに従って目的のトイレブースに入ることができる。
【0042】
ここで、複数のトイレブースが空きであった場合には、搬送装置入口から最も遠方にあるトイレブースに誘導することが望ましい。図12に空きトイレが複数存在した場合における搬送の優先順位による違いを示す。本発明における搬送装置の主移動路面は複数の移動路面の複合体からなりそれぞれが独立して動作が可能である。図12(a)のように手前に誘導してしまうと、先に誘導されたトイレブース利用者が搬送装置停止からトイレブースに入室するまでの間、他の利用者は待機していなければならない。しかし図12(b)のように奥のほうから誘導すると、トイレブース利用者を搬送中に他のトイレルーム利用者を搬送可能になる。さらに、主移動路面が単一のものであった場合、先に搬送されたトイレブース利用者が目的のトイレブースまで搬送されると、移動路面が停止してしまい、後から搬送されている利用者も意図せざる場所で停止してしまう。トイレルーム利用者が視覚障害者であった場合、目的地に到達したとご認識してしまう恐れがある。主移動路面を移動路面の複合体にすることにより、上記の不具合を低減でき、効率の良い誘導が可能となる。
【0043】
使用を終えたトイレブース利用者に対しては、誘導ブロックに従ってトイレルームから退出するよう報知器122Aが報知する。この際、トイレブース利用者を搬送装置の進行方向と同方向に誘導するよう誘導する。そのことにより、他のトイレブース利用者とのがもしくはトイレブースから出て停止している搬送装置105に乗ったことを搬送装置制御センサ120が検知することで搬送装置105を出口に向かって作動させても良い。
【0044】
また、図13に示すように、トイレルームが小便器108や洗面ユニット109など複数のトイレ設備を有している場合、トイレルーム入口において、トイレブース利用者に、目的の搬送先を選択させる選択手段を設けることによって、目的とするトイレ設備への誘導を行うことが可能である。選択させる手段としては、手すり114に設けたスイッチ116に搬送先選択機能を設けてもよいし、報知器112Aが「トイレブースを利用する方は向かって左、小便器を利用される方は向かって右の搬送装置にお進みください。」というような音声情報で報知するのみでもよい。また、トイレブース利用者が発した声や音を搬送装置制御センサ120が認識して、搬送先を選択させても良い。
【0045】
次に、実施の形態2について図を用いて詳細に説明する。
【0046】
図13は実施の形態2におけるトイレルームの構成図である。
【0047】
実施の形態1との相違点はトイレブース106入口と搬送装置105が隣接している点である。
図13のような構成にすることにより、トイレブース利用者200は行きも帰りも必ず搬送装置を用いて誘導されるため、行きの利用者と帰りの利用者の動線を完全に統一することができ、利用者同士の衝突を防止することができる。また、搬送装置とトイレブースの間に間隔があった場合には、搬送装置によりトイレブース手前まで誘導した後は自力で案内手段を辿ってトイレブースに入室する必要があり、若干の誘導の不確実さがあったが、本実施の形態においては確実性が向上する。
【0048】
ただし、本実施形態においては、トイレブース106のドア開閉方式や搬送装置105の動作アルゴリズムについて注意を要する。仮にドアが外開きであった場合、トイレブースから退室しようとする利用者がドアを開けた際に搬送中の利用者にドアが衝突する恐れがある。したがって、ドア形状は引き戸や内開きのものが好ましい。また、トイレルームにおいては、これからトイレブースを利用する人と、トイレブースから退室しようとする人では、これからトイレブースを利用する人の方が緊急度は高く、優先して搬送すべきであるから、そのような利用者を搬送中においては、搬送過程にあるトイレブース106を一時的に施錠するなどの制御機構が新たに必要となる。
【0049】
また、トイレブースから退室する際に搬送装置が作動していた場合には利用者が転倒する危険性があるため、退室者を検知してその近傍の移動路面を停止させる制御機構が必要となる。退室者の検知方法としては、ドアの開閉によって動作する磁気センサが望ましいが、便器にセンサを付与し、便器洗浄を検知させても良い。
【0050】
実施の形態1においては複数の空きトイレブースが存在する場合には、搬送装置入口から最も遠いトイレブースへ誘導することにより搬送装置の搬送効率が向上したが、本実施形態のように退室者の搬送も考慮した場合、必ずしも搬送効率の向上につながらない。通常は実施の形態1と同様の搬送を行うが、搬送中に退室者の存在を前記センサが感知した場合、搬送先を手前のトイレブースに変更するような制御機構を設けることにより、トイレブースの入室者と退室者を同時に搬送でき、搬送効率が向上する。
【0051】
上記したように、搬送装置105は、誘導対象の介助の必要性により様々な手段が考えられる。歩行に何らかの障害がある高齢者であれば前記第1の実施形態のような動く歩道のようなものでも良いし、主移動路面に代わりリフト状にしても良いが、視覚障害者のように、歩行すること自体には問題なく、空きトイレブースまでの誘導で事足りる場合であるならば、床面に動く歩道は設置せず、単に手すりやつり革が移動して誘導する手段でも良い。さらにそのような大掛かりな設備を用いなくても盲導犬ロボット等を用いた誘導も可能である。
【0052】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0053】
例えば、搬送装置105は行きと帰りの双方向に作動させる必要はなく、それぞれの搬送装置を個別設置しても良い。また、実施例において空きトイレブース検知センサ119および搬送装置制御センサ120を頭上に設置したが、目的の人体検知が可能な位置であれば設置位置は頭上に限られたものではない。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】実施の形態1におけるトイレルーム100の構成
【図2】案内手段110の構成例
【図3】電波センサによる人体検知波形例
【図4】報知器122Bの一構成例
【図5】搬送装置105の構成例
【図6】手すり114の構成例
【図7】本発明における制御システム構成を示すブロック図
【図8】本発明における制御部の処理動作を示すフローチャート
【図9】トイレルーム入口付近における構成例
【図10】搬送装置105始点付近における構成例
【図11】トイレブース106近傍における構成例
【図12】空きトイレが複数存在した場合における搬送の優先順位による違い
【図13】トイレルーム内に複数のトイレ設備を有する場合のトイレルーム構成例
【図14】実施の形態2におけるトイレルーム100の構成
【符号の説明】
【0055】
100:トイレルーム
105:搬送装置
106:トイレブース
107:大便器
108:小便器
109:洗面器
110:誘導路
112:誘導ブロック
113:主移動路面
114:手すり
115:移動路面
116:スイッチ
117:表示部
118:トイレルーム入室検知センサ
119:空きトイレブース検知センサ
120:搬送装置制御センサ
122:報知器
131:人体検知手段
132:制御部
134:通信手段
162:ベルト
200:人体
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のトイレブースを有するトイレルームにおいて、視覚障害者を目的のトイレブースまで搬送する誘導システム付きトイレルームに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の視覚障害者のトイレルーム内における設備の案内装置としては、触知盤が周知である。また、トイレルーム入口においてトイレブースの使用状況を報知するものもある(例えば、特許文献1)。
【特許文献1】特開2003−52578号公報(第2頁、第1図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、触知盤はトイレブースの空情報までは分からず、視覚障害者の点字の識字率が一割程度であるということなどから、あまり用いられてはいないのが現状である。
【0004】
また、特許文献1の様な誘導システムは目視で確認しなけばならず、健常者にとっては問題なく利用できるが、全盲の視覚障害者は利用が困難であった。また、弱視の障害者の場合、目視で確認できたとしても、結局手探りや白杖を用いて目的のトイレブースまで移動しなければならず、必ずしも衛生的とは言えないトイレルーム内において視覚障害者は不便であることのみならず、トイレルーム内には様々な人の動線が入り混じっており、視覚障害者はトイレブースに行き着くまでに他のトイレブース利用者と衝突してしまうなど非常に不便を感じていた。
【0005】
本発明は、前記問題を解決するためになされたもので、視覚障害者を目的のトイレブースへ確実に誘導することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、複数のトイレブースを有するトイレルームにおいて、
前記トイレブース内の人体の有無を検知する人体検知手段と、
トイレブース利用者を搬送する搬送装置と、
前記人体検知手段の検知信号に基づいて前記搬送装置の動作制御を行う制御部とを設け、
前記制御部は、前記人体検知手段により空きと判断されたトイレブースまで、前記搬送装置を作動させてトイレブース利用者を誘導することを特徴とする
誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0007】
本発明の一態様によれば、前記搬送装置上の人体の有無を検知する搬送装置制御センサをさらに備えたことを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0008】
本発明の一態様によれば、前記搬送装置とトイレブースとの間に、搬送装置を経由せずに前記トイレブースに移動可能な通常通路を設けたことを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0009】
本発明の一態様によれば、前記搬送装置とトイレブース入口が隣接していることを特徴とする誘導システムつきトイレルームを提供できる。
【0010】
本発明の一態様によれば、トイレルームの入口から前記搬送装置までの誘導経路および前記搬送装置から前記トイレブースまでの誘導経路を案内する案内手段を設けたことを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0011】
本発明の一態様によれば、前記案内手段は、前記トイレブース入口近傍において、トイレブース利用者を前記搬送装置の進行方向と同方向に進行させ、トイレルーム出口に到達するように、誘導することを特徴とする請求項5に記載の誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0012】
本発明の一態様によれば、前記搬送装置の移動路面は少なくとも1つ以上に分割された移動路面により構成されていることを特徴とする誘導システムつきトイレルームを提供できる。
【0013】
本発明の一態様によれば、前記制御部は、
前記人体検知手段によりトイレブース利用者がトイレブースから退室したことを検知しすると、、前記制御手段は前記搬送装置の前記トイレブース近傍の移動路面のみを停止させることを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0014】
本発明の一態様によれば、前記制御部は、前記人体検知手段から複数の空き有りの情報を得た場合には、搬送装置の始点から最長距離にあるトイレブースを選択してトイレブース利用者を誘導することを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0015】
本発明の一態様によれば、搬送中に誘導先のトイレブースが使われてしまうことを防止する割り込み防止手段を設けたことを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0016】
本発明の一態様によれば、前記割り込み防止手段は、誘導中のトイレブースであることを報知する、トイレブース入口に設けられた報知器であることを特徴とする誘導システム付きトイレルームを提供できる。
【0017】
本発明の一態様によれば、前記割り込み防止手段は、前記制御部が選択したトイレブース入口を、トイレブース利用者搬送中は施錠することを特徴とする誘導システムつきトイレルームを提供できる。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明によれば該制御部が、トイレブース内のトイレブース利用者の有無を検知する空きトイレブース検知センサによって、空きと判断されたトイレブースまで搬送装置を作動させてトイレブース利用者を誘導することによって、視覚障害者においても容易に空きトイレブースに到達することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態1を説明する。
【0020】
図1は本実施の形態におけるトイレルームの構成図である。
【0021】
図1に示すようにトイレルーム100は、大便器107を有する複数のトイレブース106が設けられている。
【0022】
図1に示すように本発明のトイレルームは案内手段110と、トイレルーム利用者を目的のトイレブースまで導く搬送装置105と、人体を検知する人体検知手段131(118、119,120)と、誘導情報等を報知する報知器122A,122Bと、図1には示していないが、搬送装置105を作動させる制御部132を有する。
【0023】
本実施形態における搬送装置105とトイレブース106は、図1のように配置され、搬送装置105とトイレブースの間に間隔設けたことを特徴とする。本実施形態においては、健常者のように搬送装置を必要としないトイレブース利用者は前記間隔を通行することで、通常通りに搬送装置を用いずとも目的のトイレブースに到達することが出来る。視覚障害者など、誘導を必要とするトイレブース利用者に関しては、案内手段110および報知器122Aの情報に基づき搬送装置105まで誘導され、搬送装置105により空きトイレブースまで搬送されることにより、容易に空きトイレブースまで到達することが可能となる。また図1のように搬送装置からトイレブース入口までの誘導を行う案内手段を設けることで、搬送が終了したトイレルーム利用者も迷うことなく目的のトイレブースに入室できる。
【0024】
トイレブース使用後は、案内手段110と報知器122Aを用いて、一旦搬送装置の進行方向と同方向に誘導し、搬送装置を迂回するようにトイレルームから退室させることが好ましい。このようにトイレルーム内の動線を一方向に統一することによって、視覚障害者のようなトイレルーム利用者が他の利用者と衝突することを軽減することが可能となる。
【0025】
図2は案内手段110の一例として、誘導ブロック(112A,112B)のデザイン例を示す。誘導ブロックには、視覚障害者を誘導する際に進む方向を示す誘導ブロック112Aと、視覚障害者に何らかの障害物、もしくは交差点などの存在を報知し、注意を促す誘導ブロック112Bがある。誘導ブロックはJIS T 9251(2001)においてその突起形状・寸法および配列に関する記述があるが、これらはいずれも推奨値であり、突起の高さや大きさ、配列および形状等を変更しても良い。床面に鋲で凸部パターンをつくり誘導路としても良い。特にトイレルーム内という特殊な環境下に設置する場合は、清掃性を考慮し、突起は低くすることが望ましい。
また、素材や色についても設置環境に合わせて自由に変更できるものである。
誘導ブロック112Bは視覚障害者に何らかの注意を促すものであり、通常、プラットフォームの端や階段の手前等に配置される。そのため視覚障害者は誘導ブロック112Bに差し掛かると減速するかもしくは立ち止まる。本実施の形態におけるトイレルームはその立ち止まり等から視覚障害者の状態を検知するため、視覚障害者がまたぎこすことのない様に誘導ブロック112Bは大きい方が好ましい。
【0026】
人体検知手段はトイレルーム入室検知センサ118、空きトイレブース検知センサ119、搬送装置制御センサ120に分類される。
【0027】
トイレルーム入室検知センサ118はトイレルーム入口近傍に設置され、トイレルームに入室する人体を検知するセンサである。用いるセンサ素子としては、例えば、電波、超音波、赤外線などの進行波を送信して人体や物体からの反射波を受信する能動波センサ、あるいは、人体や物体から自然に放出される赤外線を受信する受動赤外線センサ、あるいは、圧力センサのように人体や物体から加わる機械的な作用を検知する機械作用センサなどが採用できる。
【0028】
図3にトイレルームに入室したトイレブース利用者200の検知例として、電波センサによる検知波形例を示す。図3(A),(B)は電波センサの電波の放射方向に向かってトイレブース利用者が前後に移動した際の出力信号である。センサとトイレブース利用者の位置関係は図3(C)に示す。
図3(A)に示すように、電波センサの出力信号は、センサに近づくほど大きくなり、逆に遠ざかると小さくなるという特徴がある。また、図3(B)に示すようにトイレブース利用者200が停止すると振幅が急激に小さくなることが分かる。出力信号の電圧値にある一定のしきい値を設けることで、しきい値を一定時間超えた場合は人体が移動している、また、振幅が急激に小さくなり、一定時間しきい値を下回った場合には人体が停止していると認識させることができ、人体の移動および停止を認識することが可能である。
【0029】
空きトイレブース検知センサ119はトイレブースの利用状況を検知するセンサである。空きトイレブース検知センサ119は各トイレブースの天井等に別体で設置しても良いし、各トイレブースの付属機器、例えば小便器ユニットの赤外線人感センサなどから信号を取り出すことも可能である。用いるセンサ素子としては、例えば、電波、超音波、赤外線などの進行波を送信して人体や物体からの反射波を受信する能動波センサ、あるいは、人体や物体から自然に放出される赤外線を受信する受動赤外線センサ、あるいは、圧力センサのように人体や物体から加わる機械的な作用を検知する機械作用センサ、あるいはドアの開閉によって動作する磁気センサなどが採用できる。
【0030】
搬送装置制御センサ120は搬送装置を作動させる、または目的のトイレブース手前で搬送装置を停止させる等の動作をさせるために搬送装置上の人体を検知するセンサである。搬送装置制御センサ120は各トイレブースの壁面、天井等に設置しても良いし、小便器ユニット108洗面器109については上記空きトイレブース検知センサ119と兼用して用いることも可能である。用いるセンサ素子としては、例えば、電波、超音波、赤外線などの進行波を送信して人体や物体からの反射波を受信する能動波センサ、あるいは、人体や物体から自然に放出される赤外線を受信する受動赤外線センサ、あるいは、圧力センサのように人体や物体から加わる機械的な作用を検知する機械作用センサなどが採用できる。
【0031】
報知器122はトイレブース利用者に対し、誘導情報を報知する。報知器122はその形態によって122A,122Bに分類される。122Aはトイレルーム内に設置され、視覚障害者に搬送装置105の場所や使用方法などを音声で報知する。トイレブース内に設置した場合には、トイレブースに関する説明、例えば洋式か和式か、トイレットペーパーの有無、トイレ洗浄方法、ウォシュレットの有無、便座の開閉状態を報知しても良い。報知内容は報知器に内蔵されている音声ICやレコーダに記録される。
122Bは各トイレブース入口などに設置され、該トイレブースの利用状況を表示する。図4に122Bの一形態を示す。図では照明による表示方法を表しているが、電光掲示板のようなものを用いても良い。報知器122Bの設置により、該トイレブースが誘導中であることを他のトイレブース利用者に報知することで、誘導中の割り込みを防止することが可能となる。
【0032】
図5は実施の形態1における搬送装置105の構成である。実施の形態1における搬送装置105は主移動路面113と、手すり114とを備え、トイレブース利用者200を空きトイレブースまで誘導する。主移動路面113は複数の移動路面115により構成されており、それぞれの移動路面が独立して発進および停止を行うことが可能である。トイレルームには誘導先であるトイレブースは複数存在し、常に使用状況が変化し、誘導先も変化する。また、複数のトイレブース利用者が搬送装置に乗った際に、移動路面が単一の搬送装置では、誰かを目的地まで誘導する度に搬送装置が停止するため、誘導に時間がかかってしまう。また、トイレルーム利用者が視覚障害者であった場合、停止の際に目的地へ到達したと誤認識してしまう恐れがある。主移動路面113を図のような移動路面115の複合体にすることにより、そのような他の利用者の影響による停止を極力抑え、効率の良い誘導が可能になる。
【0033】
図6は実施の形態2における手すり114の構成例である。手すり114はスイッチ116と、表示部117を有し、手すり114は未使用時には主移動路面113の側壁面に収納されている。トイレブース利用者200がトイレルームに来たという信号をトイレブース利用者認識手段132Aから受け取り、手すり114が立ち上がり、トイレブース利用者が手すり114をつかむことが可能な状態となる。搬送装置105作動中においては、手すり114は主移動路面113と同じ速度で作動する。
スイッチ116は主移動路面113および手すり114を作動させるスイッチである。搬送装置105の作動方法としては、搬送装置制御センサ120が搬送装置入口近辺の人体を検知して自動発進させても良いが、トイレブース利用者が自分で搬送装置を発進させることで、搬送装置作動時の転倒等を防ぎ、安全性を向上させることができる。スイッチ116は非接触のものでも良いが、スイッチにより搬送装置が動くことによる使用者の安心感を考慮して、より使用感のあるスイッチ式のような接触式ものを使用することが望ましい。
表示部117はスイッチ116の使用方法を記載するものである。表示方法としては点字を用いてもよいし、視覚障害者以外の使用も考慮して、墨字を併記しても良い。また視覚障害者の大半が点字を読めないことを考慮して、報知器122Aからスイッチの使用方法に関する音声情報を発信しても良い。
【0034】
図7は本発明におけるトイレルームの制御システム構成を示すブロック図である。
制御部132は通信手段134により人体検知手段131、報知器122、搬送装置105と連結して信号の授受を行う。ここで通信手段は有線でも無線でも良い。
【0035】
制御部132は、トイレブース利用者認識手段132A、トイレブース使用状況判定手段132B、誘導情報データベース132C、および搬送装置制御手段132Dを有する。
トイレブース利用者認識手段132Aは、トイレルーム入室センサ118からの信号を受け取り、トイレブース利用者の入室を判断する。トイレブース使用状況判定手段132Bは、空きトイレブース検知センサ119が逐次検出している検知情報からそのなかで使用可能なトイレブースを抽出する。
誘導情報データベース132Cはトイレブース使用状況判定手段132Bが判断した空きトイレブースの情報に基づき、複数の空きブースが存在する際にはどこに優先的に誘導するか選択する。好適な実施形態においては、トイレブース利用者が選択したトイレブースに誘導する。誘導情報データベース132Cは、各空きトイレブースまで誘導するための音声もしくは信号音をどこの報知部からどのように出すか、搬送装置はいつ作動させどこで停止させるか、等の誘導のアルゴリズムに関するデータを有し、それらの中から、選択した空きトイレブースまでの誘導情報を選択して報知器122、搬送装置制御手段132Dに送信する。
搬送装置制御手段132Dは誘導情報データベース132Cからの誘導情報に基づき、搬送装置制御センサが検知した信号に合わせて搬送装置の作動および停止を行う。
【0036】
また、本発明におけるトイレルームはトイレブース利用者を目的とするトイレブースへ誘導中に他のトイレブース利用者が入室することを防止する、割り込み防止機構を設けたことを特徴とする。前記搬送装置制御手段132Dが搬送装置を作動させる際、同時に報知器122Bと誘導先のトイレブース106に信号を送る。信号を受け取った報知器122Bは、表示を誘導中モードに切り替える。また、トイレブース106は、搬送装置作動中に限りその入口を施錠する。施錠は、トイレブース利用者が搬送装置により目的とするトイレブース近傍に誘導されたことを搬送装置制御センサ120が検知して、解除される。
【0037】
次に、本発明に置ける実施の形態1の動作例について詳細に説明する。
【0038】
図8は実施の形態1における制御部の処理動作を示すフローチャートである。図9に実施の形態1におけるトイレルーム入口から搬送装置105までの誘導経路の一例を示す。図9においてトイレルーム入口にトイレブース利用者200が接近すると、トイレルーム入室センサ118がそれを検知する(S1)と、通信手段134によりトイレブース利用者認識手段132Aに信号を送信し、該トイレブース利用者200の入室を判断して、報知器122Aから音声情報を提供する(S2)。また、トイレブース利用者認識手段132Aはトイレブース利用者の入室をトイレブース使用状況判定手段に報知する。トイレブース使用状況判定手段132Bは空きトイレブース検知センサ119から逐次送られてくる各トイレブースの信号波形から空きトイレブース情報を判断し、誘導すべきトイレブースを判断する(S3)。誘導情報データベース132Cはその空きトイレブースまでの誘導手段をデータベースから選択し、搬送装置制御手段132Dに誘導情報を提供する(S4)。
【0039】
前記音声情報とは、トイレルーム内の各設備のレイアウト、空きトイレブースの位置等を含む。例えば図7でトイレルーム入口付近に立っているトイレブース利用者に対して、「直進すると向かって右側に搬送装置があります。搬送装置が空いているトイレブースまでご案内いたします」、とか、トイレブースが満室であった場合には、「ただ今満室です。少々お待ち下さい。」というように搬送装置の始点付近で待機させる情報である。
【0040】
図10に搬送装置105の始点付近における構成例を示す。
前記誘導情報に従ってトイレブース利用者200が搬送装置手前の誘導ブロック112Bに接近したことをその頭上にある搬送装置制御センサ120が検知する(S5)、もしくは手すり部114のスイッチ116が押下される(S6)と、通信手段134により搬送装置制御手段132Dに信号を送信する。信号を受け取った搬送装置制御手段132Dは搬送装置105を作動させる信号を送信する(S7)。またそれと同時に報知器122Bと目的とするトイレブース106へ割り込み防止機構を起動させる信号を送信し、報知器122Bは表示を誘導中モードに切り替え、目的とするトイレブースは施錠される(S8)。
【0041】
図11は空きトイレブース近傍の構成例を示す。搬送装置105で空きトイレブースまで誘導されたトイレブース利用者200を搬送装置制御センサ120が検知する(S9)もしくは手すり114のスイッチ116が押下される(S10)と、通信手段134により搬送装置制御手段132Dに信号を送信する。信号を受け取った搬送装置制御手段132Dは搬送装置105を停止させる信号を送信する(S11)。またそれと同時に報知器122Bと目的とするトイレブース106へ割り込み防止機構を停止させる信号を送信し、報知器122Bは表示を空きに切り替え、目的とするトイレブースは施錠を解除する(S12)。空きトイレブース手前まで誘導されたトイレブース利用者は再び誘導ブロックに従って目的のトイレブースに入ることができる。
【0042】
ここで、複数のトイレブースが空きであった場合には、搬送装置入口から最も遠方にあるトイレブースに誘導することが望ましい。図12に空きトイレが複数存在した場合における搬送の優先順位による違いを示す。本発明における搬送装置の主移動路面は複数の移動路面の複合体からなりそれぞれが独立して動作が可能である。図12(a)のように手前に誘導してしまうと、先に誘導されたトイレブース利用者が搬送装置停止からトイレブースに入室するまでの間、他の利用者は待機していなければならない。しかし図12(b)のように奥のほうから誘導すると、トイレブース利用者を搬送中に他のトイレルーム利用者を搬送可能になる。さらに、主移動路面が単一のものであった場合、先に搬送されたトイレブース利用者が目的のトイレブースまで搬送されると、移動路面が停止してしまい、後から搬送されている利用者も意図せざる場所で停止してしまう。トイレルーム利用者が視覚障害者であった場合、目的地に到達したとご認識してしまう恐れがある。主移動路面を移動路面の複合体にすることにより、上記の不具合を低減でき、効率の良い誘導が可能となる。
【0043】
使用を終えたトイレブース利用者に対しては、誘導ブロックに従ってトイレルームから退出するよう報知器122Aが報知する。この際、トイレブース利用者を搬送装置の進行方向と同方向に誘導するよう誘導する。そのことにより、他のトイレブース利用者とのがもしくはトイレブースから出て停止している搬送装置105に乗ったことを搬送装置制御センサ120が検知することで搬送装置105を出口に向かって作動させても良い。
【0044】
また、図13に示すように、トイレルームが小便器108や洗面ユニット109など複数のトイレ設備を有している場合、トイレルーム入口において、トイレブース利用者に、目的の搬送先を選択させる選択手段を設けることによって、目的とするトイレ設備への誘導を行うことが可能である。選択させる手段としては、手すり114に設けたスイッチ116に搬送先選択機能を設けてもよいし、報知器112Aが「トイレブースを利用する方は向かって左、小便器を利用される方は向かって右の搬送装置にお進みください。」というような音声情報で報知するのみでもよい。また、トイレブース利用者が発した声や音を搬送装置制御センサ120が認識して、搬送先を選択させても良い。
【0045】
次に、実施の形態2について図を用いて詳細に説明する。
【0046】
図13は実施の形態2におけるトイレルームの構成図である。
【0047】
実施の形態1との相違点はトイレブース106入口と搬送装置105が隣接している点である。
図13のような構成にすることにより、トイレブース利用者200は行きも帰りも必ず搬送装置を用いて誘導されるため、行きの利用者と帰りの利用者の動線を完全に統一することができ、利用者同士の衝突を防止することができる。また、搬送装置とトイレブースの間に間隔があった場合には、搬送装置によりトイレブース手前まで誘導した後は自力で案内手段を辿ってトイレブースに入室する必要があり、若干の誘導の不確実さがあったが、本実施の形態においては確実性が向上する。
【0048】
ただし、本実施形態においては、トイレブース106のドア開閉方式や搬送装置105の動作アルゴリズムについて注意を要する。仮にドアが外開きであった場合、トイレブースから退室しようとする利用者がドアを開けた際に搬送中の利用者にドアが衝突する恐れがある。したがって、ドア形状は引き戸や内開きのものが好ましい。また、トイレルームにおいては、これからトイレブースを利用する人と、トイレブースから退室しようとする人では、これからトイレブースを利用する人の方が緊急度は高く、優先して搬送すべきであるから、そのような利用者を搬送中においては、搬送過程にあるトイレブース106を一時的に施錠するなどの制御機構が新たに必要となる。
【0049】
また、トイレブースから退室する際に搬送装置が作動していた場合には利用者が転倒する危険性があるため、退室者を検知してその近傍の移動路面を停止させる制御機構が必要となる。退室者の検知方法としては、ドアの開閉によって動作する磁気センサが望ましいが、便器にセンサを付与し、便器洗浄を検知させても良い。
【0050】
実施の形態1においては複数の空きトイレブースが存在する場合には、搬送装置入口から最も遠いトイレブースへ誘導することにより搬送装置の搬送効率が向上したが、本実施形態のように退室者の搬送も考慮した場合、必ずしも搬送効率の向上につながらない。通常は実施の形態1と同様の搬送を行うが、搬送中に退室者の存在を前記センサが感知した場合、搬送先を手前のトイレブースに変更するような制御機構を設けることにより、トイレブースの入室者と退室者を同時に搬送でき、搬送効率が向上する。
【0051】
上記したように、搬送装置105は、誘導対象の介助の必要性により様々な手段が考えられる。歩行に何らかの障害がある高齢者であれば前記第1の実施形態のような動く歩道のようなものでも良いし、主移動路面に代わりリフト状にしても良いが、視覚障害者のように、歩行すること自体には問題なく、空きトイレブースまでの誘導で事足りる場合であるならば、床面に動く歩道は設置せず、単に手すりやつり革が移動して誘導する手段でも良い。さらにそのような大掛かりな設備を用いなくても盲導犬ロボット等を用いた誘導も可能である。
【0052】
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0053】
例えば、搬送装置105は行きと帰りの双方向に作動させる必要はなく、それぞれの搬送装置を個別設置しても良い。また、実施例において空きトイレブース検知センサ119および搬送装置制御センサ120を頭上に設置したが、目的の人体検知が可能な位置であれば設置位置は頭上に限られたものではない。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】実施の形態1におけるトイレルーム100の構成
【図2】案内手段110の構成例
【図3】電波センサによる人体検知波形例
【図4】報知器122Bの一構成例
【図5】搬送装置105の構成例
【図6】手すり114の構成例
【図7】本発明における制御システム構成を示すブロック図
【図8】本発明における制御部の処理動作を示すフローチャート
【図9】トイレルーム入口付近における構成例
【図10】搬送装置105始点付近における構成例
【図11】トイレブース106近傍における構成例
【図12】空きトイレが複数存在した場合における搬送の優先順位による違い
【図13】トイレルーム内に複数のトイレ設備を有する場合のトイレルーム構成例
【図14】実施の形態2におけるトイレルーム100の構成
【符号の説明】
【0055】
100:トイレルーム
105:搬送装置
106:トイレブース
107:大便器
108:小便器
109:洗面器
110:誘導路
112:誘導ブロック
113:主移動路面
114:手すり
115:移動路面
116:スイッチ
117:表示部
118:トイレルーム入室検知センサ
119:空きトイレブース検知センサ
120:搬送装置制御センサ
122:報知器
131:人体検知手段
132:制御部
134:通信手段
162:ベルト
200:人体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のトイレブースを有するトイレルームにおいて、
前記トイレブース内の人体の有無を検知する人体検知手段と、
トイレブース利用者を搬送する搬送装置と、
前記人体検知手段の検知信号に基づいて前記搬送装置の動作制御を行う制御部とを設け、
前記制御部は、前記人体検知手段により空きと判断されたトイレブースまで、前記搬送装置を作動させてトイレブース利用者を誘導することを特徴とする
誘導システム付きトイレルーム。
【請求項2】
前記搬送装置上の人体の有無を検知する搬送装置制御センサをさらに備えたことを特徴とする
請求項1記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項3】
前記搬送装置とトイレブースとの間に、搬送装置を経由せずに前記トイレブースに移動可能な通常通路を設けたことを特徴とする
請求項1または2に記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項4】
前記搬送装置とトイレブース入口が隣接していることを特徴とする
請求項1または2に記載の誘導システムつきトイレルーム。
【請求項5】
トイレルームの入口から前記搬送装置までの誘導経路および前記搬送装置から前記トイレブースまでの誘導経路を案内する案内手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項6】
前記案内手段は、前記トイレブース入口近傍において、トイレブース利用者を前記搬送装置の進行方向と同方向に進行させ、トイレルーム出口に到達するように、誘導することを特徴とする請求項5に記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項7】
前記搬送装置の移動路面は少なくとも1つ以上に分割された移動路面により構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の誘導システムつきトイレルーム。
【請求項8】
前記制御部は、
前記人体検知手段によりトイレブース利用者がトイレブースから退室したことを検知しすると、、前記制御手段は前記搬送装置の前記トイレブース近傍の移動路面のみを停止させることを特徴とする請求項7記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項9】
前記制御部は、前記人体検知手段から複数の空き有りの情報を得た場合には、搬送装置の始点から最長距離にあるトイレブースを選択してトイレブース利用者を誘導することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項10】
搬送中に誘導先のトイレブースが使われてしまうことを防止する割り込み防止手段を設けたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項11】
前記割り込み防止手段は、誘導中のトイレブースであることを報知する、トイレブース入口に設けられた報知器であることを特徴とする請求項10記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項12】
前記割り込み防止手段は、前記制御部が選択したトイレブース入口を、トイレブース利用者搬送中は施錠することを特徴とする請求項10または11記載の誘導システムつきトイレルーム。
【請求項1】
複数のトイレブースを有するトイレルームにおいて、
前記トイレブース内の人体の有無を検知する人体検知手段と、
トイレブース利用者を搬送する搬送装置と、
前記人体検知手段の検知信号に基づいて前記搬送装置の動作制御を行う制御部とを設け、
前記制御部は、前記人体検知手段により空きと判断されたトイレブースまで、前記搬送装置を作動させてトイレブース利用者を誘導することを特徴とする
誘導システム付きトイレルーム。
【請求項2】
前記搬送装置上の人体の有無を検知する搬送装置制御センサをさらに備えたことを特徴とする
請求項1記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項3】
前記搬送装置とトイレブースとの間に、搬送装置を経由せずに前記トイレブースに移動可能な通常通路を設けたことを特徴とする
請求項1または2に記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項4】
前記搬送装置とトイレブース入口が隣接していることを特徴とする
請求項1または2に記載の誘導システムつきトイレルーム。
【請求項5】
トイレルームの入口から前記搬送装置までの誘導経路および前記搬送装置から前記トイレブースまでの誘導経路を案内する案内手段を設けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項6】
前記案内手段は、前記トイレブース入口近傍において、トイレブース利用者を前記搬送装置の進行方向と同方向に進行させ、トイレルーム出口に到達するように、誘導することを特徴とする請求項5に記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項7】
前記搬送装置の移動路面は少なくとも1つ以上に分割された移動路面により構成されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の誘導システムつきトイレルーム。
【請求項8】
前記制御部は、
前記人体検知手段によりトイレブース利用者がトイレブースから退室したことを検知しすると、、前記制御手段は前記搬送装置の前記トイレブース近傍の移動路面のみを停止させることを特徴とする請求項7記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項9】
前記制御部は、前記人体検知手段から複数の空き有りの情報を得た場合には、搬送装置の始点から最長距離にあるトイレブースを選択してトイレブース利用者を誘導することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項10】
搬送中に誘導先のトイレブースが使われてしまうことを防止する割り込み防止手段を設けたことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1つに記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項11】
前記割り込み防止手段は、誘導中のトイレブースであることを報知する、トイレブース入口に設けられた報知器であることを特徴とする請求項10記載の誘導システム付きトイレルーム。
【請求項12】
前記割り込み防止手段は、前記制御部が選択したトイレブース入口を、トイレブース利用者搬送中は施錠することを特徴とする請求項10または11記載の誘導システムつきトイレルーム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
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【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2008−12105(P2008−12105A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−186852(P2006−186852)
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(000010087)TOTO株式会社 (3,889)
【Fターム(参考)】
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