説明

調理用油の品質認定装置及び方法

例えば約470nmの第1波長で油に光を照射し、約520nmの第2波長で油の蛍光の量を測定し、測定した蛍光の量を所定の閾値と比較して、油の品質が許容可能であるか否かを決定することにより、油の品質を決定する方法。油は、測定した蛍光の量が、一般に油の組成に依存する場合がある、所定の閾値を超えている場合、廃棄することが好ましい。蛍光は、油中の極性成分の量に相関する。また、蛍光を介して油の品質を決定するための装置についても記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、調理用油の品質を決定する方法及びその方法のための装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ファーストフードレストラン及び他の調理場では、調理用、大抵フライ油用に植物性ショートニング及び動物脂の両方を用いる。この作業は、多くの場合、水、酸素及びデンプンの存在下で、大抵約180℃の高温で行われ、油中で幾つかの化学的変化が起こり、油の品質を低下させる。高温に長時間曝されると、アクリルアミド、ポリマー、ラジカル、遊離脂肪酸及び極性化合物のような様々な新たな物質又は化合物が生じる可能性があるため、フライ油の品質に対する関心が強まっている。これらの化合物の一部は、高血圧性心発作及び糖尿病のような幾つかの健康状態への関与が疑われる。
【0003】
一部のレストラン又は調理場では、油を交換するかしないかの決定は、油の色又は油中に存在する粒子状物質の量の目視検査に基づいている。油の品質をより正確にモニタする既知の方法は、費用がかかり、時間がかかり、例えば測定中の油の温度に強く依存する可能性がある。その結果、試験は、有効な油を廃棄する又は劣化した油を使い続けるという結果をもたらす、誤った結果を導く可能性がある。本開示前には、油を繰り返しフライ用に使用するとき、油の品質を素早くかつ容易にモニタする体系的かつ正確な方法は存在していなかった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
油の品質測定の改良が必要とされている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、調理用油の品質を測定する方法及びその方法を使用する装置を目的とする。一般に、方法は、第1波長で油に光を照射する工程と、第1波長とは異なる第2波長で油の蛍光の量を測定する工程と、油が許容可能かどうかを決定する工程とを含む。蛍光の量は、油中に存在する極性化合物の量に相関し得る。
【0006】
1つの具体的な態様では、本開示は、油の品質を決定する方法を目的とし、該方法は、例えば約470nmの第1波長で油に光を照射する工程と、例えば約520nmの第2波長で油の蛍光を測定する工程と、測定した蛍光の量と所定の閾値を比較し、油の品質が許容可能であるかどうかを決定する工程と、を含む。測定した蛍光の量が、一般に油の組成に依存する可能性がある所定の閾値を超えている場合、油を廃棄することが好ましい。
【0007】
方法は、サンプルを大きなバッチから取り出し、サンプルに接触させるか、又は大きなバッチを接触させることにより、油と接触することなく行うことができる。
蛍光マーカーを油に添加してもよく、これは一般にサンプルを大きなバッチから取り出したあとに行われる。
【0008】
別の具体的な態様では、本開示は、油の品質をリアルタイムで測定するための携帯用(手持ち式又は卓上型)装置を目的とする。装置は、例えば470nm又は青色光の第1波長で油に光を照射する手段と、例えば520nm又は緑色光の第2波長で油の蛍光の量を測定する手段と、ディスプレイとを備える。
【0009】
蛍光の量を測定する手段は、光学センサ又はスワブ若しくはプローブのような物理(接触)センサであってよい。
【0010】
装置は、油の品質に対応するデータを格納する、取り出す及びアップデートするためのデータネットワークに接続されるデータ通信接続で構成することができる。更に又はあるいは、装置をプリンタに接続してもよい。
【0011】
本開示のパッケージを特徴付けるこれらの及び様々な他の特徴は、添付の請求の範囲に具体的に指摘される。本開示のパッケージ、それらの利点、それらの使用、及びそれらの使用から得られる対象をより理解するために、図面及び添付の明細書を参照すべきであり、ここでは本開示の発明の好ましい実施形態が図示及び説明されている。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】油の品質を試験するための、本発明の卓上型装置の概略斜視図。
【図2】油の品質を試験するための、本発明の手持ち式装置の概略斜視図。
【図3】実施例1及び2の蛍光スペクトルのグラフ表示。
【図4】実施例3、4及び5の蛍光スペクトルのグラフ表示。
【図5】実施例14、15及び16の蛍光スペクトルのグラフ表示。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本開示は、油中に存在する極性又は極性化合物の量に基づき得る調理用油の品質を決定する方法、及び油の品質を決定するための装置を目的とする。一般的な調理用油の例としては、コーン油、大豆油、キャノーラ油、ベニバナ油、オリーブ油、パーム油、菜種油、ヒマワリ種子油、及び綿実油のような植物油が挙げられる。
【0014】
本開示の方法は、油の蛍光の量を、油の品質及び油を継続的に使用する能力と相関させる。ある実施形態では、油の蛍光の量は、品質が低下するにつれて増加する、調理用油の極性含有量と相関する。蛍光量の測定は、したがって、油の極性含有量又は自己蛍光のいずれかに基づく、調理用油の品質の定性的及び定量的レベルを提供することができる。
【0015】
調理用油を繰り返し用いるにつれて、その品質は低下する。品質が低下すると、調理された食品の風味、匂い及び栄養の低下を導く可能性がある。極性化合物は、脂肪及び油中で調理する間に形成される分解産物であり、脂肪及び油の劣化に比例する。動物性及び植物性脂肪並びに油中の極性化合物の含有量を決定するための一般的な標準法は、ISO 8420「動物性及び植物油脂肪並びに油−極性化合物の含有量の決定(Animal and vegetable fats and oils -- Determination of content of polar compounds)」によるものである。調理用油の品質を試験するために利用可能な様々な装置が存在する。
【0016】
劣化した油の品質を評価するための従来からの方法は、例えば、誘電率測定、可視及び赤外分光法、フーリエ変換赤外(FTIR)、カラムクロマトグラフィー、並びに超音波技術を用いる。吸収性膜及び表面弾性波(SAM)もまた、油の品質を測定するために用いられる。しかしながら、これらの方法は、冗長で時間がかかり、オンライン試験又は評価に適さない。これらの方法の一部では、試験のために油のサンプルが遠くの研究室に送られる。本開示の装置は、便利な形式のリアルタイム、オンライン試験を提供する。
【0017】
本開示の装置は、容易に持ち運べる、手持ち式装置又は卓上型装置である。ほとんどの実施形態では、装置の重量は約2.2kg(5ポンド)未満、多くの場合約1.4kg(3ポンド)未満である。手持ち式装置は、通常、最大寸法が約30cm(約12インチ)以下、約20cm(8インチ)以下である。卓上型装置は、手持ち式装置より大きくてもよい。
【0018】
本開示の試験装置は、容易かつリアルタイム方式で調理用油(例えば、フライ油)の品質を決定するよう構成される。装置は、油中の極性化合物の量に相関する調理用油の蛍光を測定し、蛍光と所定の曲線又は閾値を比較する。
【0019】
ある実施形態では、装置は、試験されるべき油と操作上接触させられ、油は放射により励起又は照射される。ほとんどの実施形態では、この放射は可視光線である。470nmの波長を有する可視光線は、特に蛍光マーカーを用いない場合、試験される油に照射するのに好ましい波長である。次いで、装置は、照射する波長と異なる波長で蛍光の量を測定する。470nmの波長を照射に用いる場合、好ましい測定波長は520nmである。後方錯乱及びバックグラウンドノイズの機会を排除するために、異なる放射が望ましい。
【0020】
蛍光を介して調理用油の品質を試験するための本開示の装置は、一般に、ユーザに試験した油の品質を知らせるための、情報ディスプレイを備える。例えば、装置は一連のLEDを含んでよい。油の品質が向上すると、個々のLEDは光を発することができる。
【0021】
別の例として、ディスプレイは、油のサンプルがまだ許容可能であることを示す緑色光と、油をもはや使用すべきではないことを示す赤色光を含んでもよい。黄色及び/又は橙色光は、緑色光と赤色光との間に存在することが可能で、進行を示す。あるいは、微笑んでいる顔及び不機嫌な顔のような単純な記号、並びに、それらの間の増殖を用いることができる。ディスプレイは、油中の例えば極性成分の具体的な数、又は、残留したまま残された油の推定百分率を提供する、定量的ディスプレイであってもよい。
【0022】
本開示の装置は、油の品質に対応するデータを格納する、取り出す及びアップデートするためのデータネットワークに接続するように構成することができる。更に又はあるいは、装置はプリンタ又は他の出力装置に接続するよう構成することができる。
【0023】
前述の試験が、油をもはや使用すべきではないことを示した後、油を、当該技術分野において既知である多くの技術のうち1つにより廃棄してもよく、又は再利用のために処理してもよい。物理的、化学的及び機械的方法を用いて、油を再生することができる。このような方法の例としては、濾過(例えば、FMCフードテック(FMC Food Tech)、イリノイ州シカゴ(Chicago))、イオン再生(レジュブノイル(Rejuvenoil)、ホーエイアメリカ(Hoei America, Inc.)、イリノイ州バッファローグローブ(Buffalo Grove))及び化学処理(例えば、米国特許第5,391,385号及び同第6,187,355号)が挙げられる。
【0024】
本開示の2つの好適な装置を図1及び2に示す。図1は、手持ち式装置又は卓上型装置として好適な装置10を示す。装置10は、情報(例えば、油の組成)を入力するためのボタン、放射を提供するための適切な手段及び蛍光を測定するための適切な手段、測定した量を閾値と比較する電子機器、並びにユーザが結果を読み取るためのディスプレイのような、周知の機構を備える。閾値のデータベースを、装置10のメモリ又はマイクロプロセッサ内に格納することができる。装置10は、電池式であってもよく、電気コードを有してもよい。
【0025】
この実施形態では、油のサンプルに光を照射し、油に接触することなく蛍光を測定するよう構成された装置10は、非接触光学センサである。卓上型ユニットの場合、油のサンプルをビーカー又はバイアル瓶内等の装置10に運ぶことができる。手持ち式ユニットの場合、装置10を、光を照射し結果を測定するのに十分な程、油(例えば、熱油の容器)の方に近く、持っていくことができる。
【0026】
第2装置20を図2に示す。装置20は手持ち式装置又は卓上型装置であってもよく、油のサンプルに物理的に接触する構成を有する。この装置20は、計器22と、計器22に操作可能に係合できるサンプル受液器24とを備える。装置20を用いるために、少なくとも部分的に受液可能な受液器24内に、例えばスワブ、チューブ又はピペットによって、油のサンプルをサンプル受液器24に入れる。蛍光マーカーのような添加剤が受液器24内に存在してもよく、又は、油のサンプルの後に添加してもよい。受液器24を、サンプルに光を照射し測定する計器22内に、又は計器22に接触して挿入してよい。
【0027】
計器22は、情報(例えば、油の組成)を入力するためのボタン、放射線を提供するための適切な手段及び蛍光を測定するための適切な手段、測定した量を閾値に比較する電子機器、並びにユーザが結果を読み取るためのディスプレイ等、周知の特徴を備える。
【0028】
装置20は、大きなバッチから取り出された油のサンプルに接触するよう構成される。本開示に従って油の品質を測定するための装置の他の実施形態は、大きなバッチからサンプルを取り出す必要はなく、油のサンプルに接触することができる。例えば、計器に操作可能に接続したプローブを用いることができる。
【実施例】
【0029】
本発明を、以下の具体的な実施例で更に例示するが、実施例において、全ての部及び百分率は、特に指示がない限り重量基準である。
【0030】
以下の実施例1〜14は、蛍光マーカーを用いるとき、新鮮な油が、使用済油より高い強度を有していたことを示し、これは油中により多くの非極性成分が存在することを証明する。以下の実施例15〜17は、油の使用回数が増加するにつれて、蛍光マーカー染料なしで、油の自己蛍光が増加することを示す。
【0031】
幾つかの蛍光マーカー染料(以下で特定する)をモレキュラー・プローブ社(Molecular Probes Inc.)(オレゴン州ユージーン(Eugene))から入手した。各蛍光染料の1mg/mL溶液を、ジメチルスルホキシド(DMSO)で作製した。各染料溶液300μLを、3mLの新鮮なキャノーラ油で更に希釈し、十分混合した。
【0032】
キャノーラ油の4種のサンプル(新鮮、1週間使用、10日間使用、2週間使用)を得た。30μLの染料溶液を、実施例で試験する3mLの油に添加し、十分混合した。
【0033】
【表1】

【0034】
蛍光マーカー染料
A:4,4−ジフルオロ−1,3,5,7−テトラメチル−4−ボラ−3a,4a−ジアゾ−s−インダセン(ボディピー(BODIPY)(登録商標)505/515として市販されている)
B:6−アクリロイル−2−ジメチルアミノナフタレン(アクリロダン(acrylodan))
C:1−アニリノナフタレン−8−スルホン酸(1,8−ANS)
D:1,3−ビス−(1−ピレニル)プロパン
E:6−ドデカノイル−2−ジメチルアミノナフタレン(ラウルダン(laurdan))
F:9,10−ビス−(N,N−ジメチルアミノメチル)アントラセン
【0035】
フルオルログ蛍光光度計(Fluorlog fluorimeter)(ホリバ・ジョバンイボン社(Horiba Jobin Yvon)(ニューヨーク州エジソン(Edison))を用いて、各染料に対応する励起波長で蛍光スペクトルを測定した。
【0036】
実施例1及び2の蛍光スペクトルを図3に示す。これは、蛍光マーカーを含む新鮮なキャノーラ油が、使用済油より高い強度を有していることを示し、油中により多くの非極性成分が存在することを証明する。
【0037】
実施例3、4及び5の蛍光スペクトルを図4に示す。これは、蛍光マーカーを含む新鮮なキャノーラ油が、10日間使用した油より高い強度を有し、10日間使用した油は2週間使用した油より高い強度を有していることを示し、より新鮮な油が、油中により多くの非極性成分を有することを証明する。
【0038】
サンプルのそれぞれの他のセットの場合(即ち、実施例6及び7、実施例8及び9、実施例10及び11、並びに、実施例12及び13)、より新鮮な油は古い油より高い強度を有し、これはより新鮮な油がより多くの非極性成分を有することを証明する。
【0039】
実施例14、15及び16は、蛍光マーカー染料を含んでいなかった。実施例14、15及び16の蛍光スペクトルを図5に示す。
【0040】
蛍光マーカー染料を用いる実施例1〜13は、極性感受性蛍光染料は、新鮮な油中で使用したときに比べて、古いフライ油中で使用したとき、蛍光強度が著しく低下することを証明する。
【0041】
実施例14〜16は、油を使用(例えば、フライ用)し続けると、蛍光マーカー染料を含まない場合でさえ、キャノーラ油の自己蛍光が増加することを示す。
【0042】
実施例17〜97は、520nmでISO 8420及び光学装置により測定したときの、油の蛍光間の相関を示す。
【0043】
実施例17〜97では、以下に記載する様々な原料から調理用油のサンプルを入手した。全ての油のサンプルを電子レンジで加熱し、全ての固化油を融解させた。200μLの各油のサンプルを、温めながら96穴プレートのウェルに移した。いずれかのサンプルが固化している場合、測定を実施する前に96穴プレート全体を再び加熱した。
【0044】
各油のサンプルの蛍光を、励起波長470nm、放射波長520nmで操作するテカン・マイクロプレート蛍光光度計(Tecan microplate fluorimeter)で測定した。各油のサンプルの極性含有量を、ISO規格8420に従って測定した。
【0045】
実施例17〜20では、油は30%水素添加菜種油/26.5%ヒマワリ油/43.5%パーム油であった。実施例21〜34では、油は40%パーム油/29%ヒマワリ油/20%高オレイン酸ヒマワリ油/11%菜種油であった。実施例35〜55では、油は40%高オレイン酸ヒマワリ油(少なくとも70%のオレイン脂肪酸を有する)/30%パーム油/30%水素添加菜種油であった。実施例56〜59では、油は低TFA(トランス脂肪酸)油であった。実施例60では、油は100%パーム油であった。実施例61〜82では、油は100%高オレイン酸ヒマワリ油であった。実施例83〜89では、油は100%水素添加菜種油であった。実施例90〜97では、油は、ヒマワリ油、菜種油及びグレープシード油の混合物であった。
【0046】
【表2−1】

【0047】
【表2−2】

【0048】
【表2−3】

【0049】
グラフ化すると、蛍光シグナルと総極性含有量(ISO 8420により測定したとき)とに相関が見られた。
【0050】
上記明細書及び実施例は、本発明の具体的な実施形態の製造及び使用を完全に記載すると考えられる。本発明の多くの実施形態は、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、行うことができ、本発明の真の趣旨及び範囲は、以下に添付する請求の範囲の広義に属する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
約470nmの波長で油に光を照射する工程と、
約520nmの波長で油の蛍光の量を測定する工程と、
前記測定した蛍光の量を所定の閾値と比較する工程と、を含む、油の品質を決定する方法。
【請求項2】
前記油がある組成を有し、所定の閾値が前記油の組成に依存する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記測定した蛍光の量が所定の閾値を超えている場合に、油を廃棄する工程を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
機械的、物理的又は化学的手段を用いて、再利用のために前記油を処理する工程を更に含む、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記油に光を照射する前に、大量の前記油から油のサンプルを取り出す工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
サンプルを取り出した後に、かつ、油に光を照射する前に、前記油にマーカーを添加する工程を更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
サンプルを取り出した後に、かつ、油に光を照射する前に、前記油のサンプルをマーカーに添加する工程を更に含む、請求項5に記載の方法。
【請求項8】
前記蛍光の量を測定する工程が、前記油中の極性成分の量と相関させることを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
第1波長で前記油に光を照射する工程と、
前記第1波長とは異なる第2波長で前記油の蛍光の量を測定する工程と、
前記測定した蛍光の量を所定の閾値と比較する工程と、
を含む、調理用油の品質を決定する方法。
【請求項10】
前記第1波長が約470nmであり、前記第2波長が約520nmである、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記方法が光学装置により実施される、請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記方法が、油に接触する装置により実施される、請求項9に記載の方法。
【請求項13】
前記蛍光の量を測定する工程が、前記油中の極性成分の量と相関させることを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項14】
第1波長で前記油に光を照射する手段と、
第2波長で前記油の蛍光の量を測定する手段と、
ディスプレイと、
を備える、前記油の品質をリアルタイムで測定するための手持ち式装置。
【請求項15】
前記油に光を照射する手段が、約470nmで前記油に光を照射し、
前記蛍光の量を測定する手段が、約520nmで測定を行う、請求項14に記載の装置。
【請求項16】
前記油に光を照射する手段が、油に青色光を照射し、
前記蛍光の量を測定する手段が、緑色光を測定する、請求項14に記載の装置。
【請求項17】
前記蛍光の量を測定する手段が光学検出器である、請求項14に記載の装置。
【請求項18】
複数の閾値を含むデータベースを更に備える、請求項14に記載の装置。
【請求項19】
前記閾値が油の組成に依存する、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
データ通信接続を更に備える、請求項14に記載の装置。
【請求項21】
前記装置が、油の品質に対応するデータを格納する、取り出す、及びアップデートするためのデータネットワークに接続されている、請求項20に記載の装置。
【請求項22】
回収装置と、前記回収装置用の容器と、前記油に光を照射する手段に光学的に接触する容器と、前記蛍光の量を測定する手段と、を更に備える請求項14に記載の装置。
【請求項23】
前記回収装置が、チューブ、スワブ又はピペットの先端のうち少なくとも1つを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項24】
前記容器が、その中に蛍光マーカーを含む、請求項22に記載の装置。
【請求項25】
前記油に照射する手段と前記蛍光の量を測定する手段と、操作可能に接続したプローブを更に備える、請求項14に記載の装置。
【請求項26】
サンプル回収、データ測定及びデータ管理用の、集積システムを更に備える、請求項14に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2010−515884(P2010−515884A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−544980(P2009−544980)
【出願日】平成20年1月4日(2008.1.4)
【国際出願番号】PCT/US2008/050172
【国際公開番号】WO2008/086137
【国際公開日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(505005049)スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー (2,080)
【Fターム(参考)】