説明

調節可能なロール取扱ホイスト

【課題】 ホイストのような材料取扱装置、特にロール取扱ホイストを提供する。
【解決手段】 垂直方向(22)及び垂直方向に直角のx−y平面を定めるロール取扱ホイスト(20)。ロール取扱ホイストは、剛性垂直支持アセンブリ(30)と剛性垂直支持アセンブリに可動的に接合されたチャックアセンブリ(40)とを含む。チャックアセンブリは、垂直方向に移動し、複数のロール形態間で調節可能であるように構成することができる。ロール取扱ホイストはまた、垂直支持アセンブリに接合されたユーザ制御アセンブリ(90)を含む。ユーザ制御アセンブリは、チャックアセンブリが垂直方向に移動される時に垂直支持アセンブリに対して固定位置を維持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ホイストのような材料取扱装置に関する。特に、本発明は、ロール取扱ホイストに関する。
【背景技術】
【0002】
ホイストは、個人が手で持ち上げるには大きすぎるか又は重すぎる場合がある機械、加工材料、及び他の機器及び物品を持ち上げたり移動するために産業用途で頻繁に使用される。特定の用途においては、ホイストは、加工工程内で材料を集結区域から指定された位置まで移動するために使用することができる。このような状況においては、材料はロール上に準備され、加工工程で使用するためにオペレータによって集結区域から運ばれてスピンドル上に置くことができる。ホイスト及びロールハンドラは、このような用途のために存在するのであるが、これらは、いつも完全に満足できるものというわけではない。
【0003】
例えば、個々のロールハンドラは、1つの加工工程で使用される場合がある様々なロール直径及びロール幅に適合するのに適さないことがある。更に、いくつかのロールハンドラは、特定の大きさの材料ロールに適合することができるであろうが、大きく異なる重さのロールを受け入れることができない場合がある。従って、多くの場合に製造環境においてはスペースが不足するので、各種類の材料に対していくつかの材料取扱装置を有することは、望ましくない任意選択肢である。その結果、1つの材料取扱装置は、多くの場合にいくつかの異なる形態の材料ロールを取り扱うために使用される。しかし、いくつかのロール形態に適合させるためには、この単一の装置は、多くの場合に1つの特定の材料ロールのどれにも十分には適さないものであり、潜在的に安全性の問題をもたらすものである。例えば、装置は、ロールのコアを通じてロールと係合するために使用されるチャックを含むことがある。しかし、様々なロールの大きさに適合させるために、装置は、幅広のロールに完全かつ確実には係合しない大きさにされる場合があるが、同じ装置が小さなロールに関して使用される場合に、装置のこの大きさにより、装置が単に1つのロールではなく意図せずに複数のロールに係合する場合がある。どちらの状況も安全に関する危険性を呈し、万一ロールが意図せずにチャックから滑り出た場合には、潜在的に材料の汚染をもたらす可能性があると考えられる。同様に、ロールが大きさが変動するのに加えて又はその代わりにロールの重さが変動することがある場合は、単一の装置では、異なる重さのロールを取り扱うには装備が不十分であろう。
【0004】
更に、使用者に対する人間工学的配慮は、多くの場合にいくつかのロール取扱装置では妥協されている。例えば、過去に遭遇した問題には、十分に適応していないロール取扱装置からロールの指定された目的地へ、特に目的地がある高さに位置する場合に材料ロールを少なくとも部分的に押し出す必要性に付随する肉体的緊張が含まれる。更に、ロール取扱装置には、x−y平面で容易に移動させることが困難なものがある。例えば、I型ビームと台車の組合せなどを用いて材料取扱装置が上から吊るされた状況では、このような設計形状が、限定された運動範囲を通して移動するのに望ましくないレベルの努力を要求するのに加えて時に揺れる傾向があるので、材料取扱装置は、オペレータにとって使用が難しいものになる可能性がある。
【0005】
従って、改良された材料取扱ホイストを開発する試みにも関わらず、様々な大きさ及び重さのロールに適切に適合することができ、同時に使い易さ及び使用者のための人間工学も改善するという利益を提供することができるロール取扱ホイストの必要性が依然として存在する。すなわち、容易に調節可能なチャックアセンブリを含み、垂直方向及びx−y平面の両方において運動の広い範囲を有し、オペレータが使いやすいように設計され、かつホイストを操作するのに必要な肉体的緊張の量を低減するように設計されたロール取扱ホイストに対する必要性が依然として存在する。
【発明の開示】
【0006】
上述の困難及び問題に応えて、新しいロール取扱ホイストが発明された。1つの態様において、本発明は、垂直方向及び垂直方向に直角のx−y平面を定めるロール取扱ホイストに関する。ロール取扱ホイストは、剛性垂直支持アセンブリと垂直支持アセンブリに可動的に接合されたチャックアセンブリとを含み、チャックアセンブリは、垂直方向に移動し、複数のロール形態間で調節可能であるように構成されている。ロール取扱ホイストは、更に、垂直支持アセンブリに接合されたユーザ制御アセンブリを含み、ユーザ制御アセンブリは、チャックアセンブリが垂直方向に移動される時に垂直支持アセンブリに対して固定位置を維持するものである。
【0007】
別の態様において、本発明は、垂直方向及び垂直方向に直角のx−y平面を定めるロール取扱ホイストに関する。ロール取扱ホイストは、垂直方向に平行な垂直軸を定める垂直支持アセンブリと、剛性垂直支持アセンブリに可動的に接合されたチャックアセンブリとを含み、チャックアセンブリは、垂直方向に移動して複数のロール形態間で調節可能なように構成されている。ロール取扱ホイストは、更に、垂直支持アセンブリに接合されたユーザ制御アセンブリと視覚照準システムとを含み、垂直支持アセンブリは、垂直軸の回りを回転するように構成され、ユーザ制御アセンブリは、チャックアセンブリが垂直方向に移動される時に垂直支持アセンブリに対して固定位置を維持する。
【0008】
更に別の態様において、本発明は、垂直方向及び垂直方向に直角のx−y平面を定めるロール取扱ホイストに関する。ロール取扱ホイストは、垂直方向に平行な垂直軸を定める剛性垂直支持アセンブリと、垂直支持アセンブリに可動的に接合されたチャックアセンブリとを含み、チャックアセンブリは、開放チャックを含み、また、垂直方向に移動して複数のロール形態間で調節可能なように構成されている。ロール取扱ホイストは、更に、垂直支持アセンブリに接合されたユーザ制御アセンブリと視覚照準システムとを含み、垂直支持アセンブリは、垂直軸の回りを回転するように構成され、ユーザ制御アセンブリは、チャックアセンブリが垂直方向に移動される時に垂直支持アセンブリに対して固定位置を維持する。
【0009】
更に別の態様において、本発明は、垂直方向を定めるロール取扱ホイストに関する。ロール取扱ホイストは、剛性垂直支持アセンブリと、垂直支持アセンブリに可動的に接合されたチャックアセンブリとを含む。チャックアセンブリは、垂直方向に移動するように構成され、各々が選択可能な作動条件を有する1つ又はそれ以上のロール相互作用機能を含み、ロール相互作用機能の作動条件は、チャックアセンブリに対するロール配置の特定の構成を定めるものである。ロール取扱ホイストはまた、ロール相互作用機能と作動的に結合したユーザ制御アセンブリを含む。ユーザ制御アセンブリは、特定のロール形態に対してロール相互作用機能の各々に対する作動条件を選択するように作動可能である。
本発明の以下の詳細説明及び同じ番号が同じ要素を表す添付図を参照すれば、本発明はより完全に理解され、更に別の利点が明らかになるであろう。図面は単に例示的なものであり、特許請求の範囲を限定する意図はない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
本発明は、ホイストに関するものであり、より詳細には、解かれて加工工程に入る原料又は製造工程で生産された巻かれた完成品のようなロール形態の材料を持ち上げて移動することができる材料取扱ホイストに関する。従って、本発明は、材料ロール取扱ホイストに関して説明される。それでも、当業者には、本発明の装置がフォークリフト、クレーン、ロールハンドラ、及びウインチなどのような他の材料取扱機器に等しく適応可能であることが理解されるであろう。
【0011】
図1は、全体的に20で示すように本発明のホイストの代表的な図である。図2は、図1のホイストの正面図を代表的に示しており、同様に、図3は、図1のホイストの右側面図を代表的に示している。図4は、全体的に70に示すように、ホイストが移送システムを含む本発明の別の態様の斜視図を代表的に示している。図1、2、及び3を参照すると、ホイストが垂直方向22及び水平方向24を定める本発明の態様が代表的に示されている。ホイストは、更に、垂直方向22に直角なx−y平面を定める。
【0012】
図示のホイスト20は、剛性垂直支持アセンブリ30を含む。支持アセンブリ30は、垂直方向22に平行な垂直軸28を定める。ホイスト20はまた、垂直支持アセンブリ30に可動的に接合されて垂直方向22に上下に移動するように構成されたチャックアセンブリ40を含む。それに加えて、ホイスト20は、オペレータがホイスト20の様々な機能を指示することを可能にするユーザ制御アセンブリ90を更に含むことができる。
【0013】
ホイスト20の様々な構成要素は、当業技術で公知の技術を使用して互いに組み立てることができる。例えば、構成要素は、ボルト、ネジ、溶接、及び鋲など、又はその組合せを使用して互いに接合することができる。ここで使用される「接合する」又は「接合される」という用語は、1つの構成要素が別の構成要素に直接的又は間接的に取り付けられることを指している。構成要素は、互いに永久的に取り付けるか又は互いに取り外し可能に取り付けることもでき、やはりここで使用される「接合する」又は「接合される」の意味に含まれる。
【0014】
ホイスト20の垂直支持アセンブリ30は、当業技術で公知の様々な構造によって設けられ、ホイストに必要な強度及び安定性を与えることができる。従って、ホイスト20は、少なくとも1つのフレーム部材32を含むことができる。1つの態様では、垂直支持アセンブリは、複数の離間したフレーム部材32を含むことができる。このような構成では、フレーム部材32間の空間は、以下に詳細に説明する視覚照準システム60の使用を容易にすることができる。特定的な態様では、図1及び2に代表的に示すように、垂直支持アセンブリは、一対の離間したフレーム部材32を含む。望ましくは、使用時にホイスト20が垂直方向22に平行な方向から外れて大きく揺れる可能性が少なく、従ってホイスト20を操作しようとする時のオペレータに必要な労力を低減するように、垂直支持アセンブリ30は、剛性の垂直支持アセンブリである。
剛性のフレーム部材32は、山形鋼又は鋼管などのような押し出し成形金属又は複合材料によって準備することができる。例えば、特定的な実施形態では、フレーム部材32は、アルミニウム導管から適切に構成することができる。
【0015】
任意的に、ロール取扱ホイスト20はまた、垂直支持アセンブリ30に接合された少なくとも1つの取っ手82を含むことができる。望ましくは、図1及び2に代表的に示すように、ロール取扱ホイスト20は、操作性を向上させ、使い易くするために少なくとも2つの取っ手を含む。例えば、図示のロール取扱ホイスト20は、垂直支持アセンブリ30のフレーム部材32から延びている一対の取っ手を含む。
【0016】
ホイスト20はまた、垂直支持アセンブリ30に接合されたウインチ80を含む。ウインチ80は、チャックアセンブリ40を少なくとも垂直方向22に移動するように構成ことができる。より詳細には、ホイスト20は、ウインチ80とチャックアセンブリ40の間にチェーン又はケーブル又は他の適切な接続部を含むことができる。すなわち、ウインチ80は、チャックアセンブリ40を垂直方向22に上昇及び下降させることができる。従って、ホイスト20は、材料ロールをある高さから別の高さへ上下に移動させることができる。適切なウインチは当業者に公知であり、米国ニューヨーク州アンハースト所在の会社である「Columbus McKinnon Corporation」から入手可能である。代替的に、水圧ポンプ、ネジ式駆動装置、又は空圧式バランサーなどのようなチャックアセンブリ40を上昇及び下降させる他の方法を使用することができる。
【0017】
本発明の様々な態様のチャックアセンブリ40は、第1の位置から第2の位置へ移送される材料又は品目に係合するホイスト20の一部分である。ロール材料の場合には、チャックアセンブリ40は、チャックフレーム58から実質的に水平方向24に延びるチャック50を含むことができる。従って、チャック50は、材料ロールの中空のコア内に配置するように構成することができ、それによって材料ロールは、次に、ホイスト20によって持ち上げられ、別の位置へ移送することができる。
【0018】
上述のように、チャックアセンブリ40は、垂直支持アセンブリ30に可動的に接合されている。つまり、チャックアセンブリ40は、少なくとも垂直方向22に移動するように構成することができ、例えば、ホイスト20を使用して材料のロールを上昇又は下降させることができる。このようなチャックアセンブリ40は、垂直支持アセンブリ30に当業技術で公知のいくつかの方法で接合することができる。例えば、図1から4で代表的に示すように、垂直支持アセンブリ30は、チャックアセンブリ40が可動的に接合されたフレーム部材32の1つに接合される少なくとも1つの滑り棒34を含むことができる。このような配置では、チャックアセンブリ40は、滑り棒34上で垂直方向22に摺動可能に移動するように構成することができる。特定的な態様では、使用中のチャックアセンブリの性能と安定性を向上させるために、フレーム部材32のそれぞれに接合された滑り棒34が存在する場合がある。ホイスト20の滑り棒34は、押し出し成形されたアルミニウム又はスチールのレールによって設けることができる。特定的な態様では、滑り棒34は、米国ニューヨーク州ポートワシントン所在の会社である「Thompson Industries」から入手可能な「Thompson Rods」とすることができる。
【0019】
チャック50は、ホイスト20が意図する用途によって決められるような水平方向24に様々な長さにすることができる。例えば、材料ロールに対して、チャックは、材料ロールのコアとの確実な係合を保証し、材料ロールが滑ってチャックから外れる機会を低減するために、水平方向24に長いことが望ましい。更に、チャック50は、当業技術で公知のような様々な形状にすることができる。例えば、チャック50は、当業技術で公知のように、丸い形、長円形、又は矩形などにすることができる。望ましくは、チャック50の少なくとも一部分は、チャック上のロールの安定性を高め、チャックの外面によるロールのコアの内部を変形させる可能性を低減するためにアーチ形にすることができる。
【0020】
1つの態様では、チャック50は、開放チャックとすることができる。つまり、図1及び2で代表的に示すように、チャック50は、アーチ形の上面56を有するが、それ以外は実質的に直線的形状表面を有する不完全円形を有することができる。このような構成では、チャック50は、より大きいコア直径を有するロールに確実に係合することができるので有利であるが、チャックの全体的な断面積がチャック50が真円である場合に有する面積よりも小さいために、チャック50は、より小さいコア面積を有するロールに係合する可能性もまたホイスト20にもたらしている。更に、チャック50の上面56を形成する円弧は完全ではないので、開放チャックを配置することにより、以下に詳しく説明するように、視覚照準システムの機能を助けることができる。
【0021】
更に、開放チャックの設計形状は、ホイスト20に垂直から外れたロールに係合するように構成されたチャックアセンブリ40を提供するものである。ここで使用する「垂直から外れた」は、傾くか又はその他の方法で歪んで円筒形断面が垂直方向22と平行ではなくなったロールを示すために使用される。1つの態様では、チャックアセンブリ40は、10%まで垂直方向から外れたロールに係合するように構成することができる。別の態様では、チャックアセンブリ40は、15%まで垂直方向から外れたロールに係合するように構成することができる。更に別の態様では、チャックアセンブリ40は、20%まで垂直方向から外れたロールに係合するように構成することができる。
【0022】
上述したように、材料ロールは、多くの直径及びロール幅になる場合がある。更に、材料ロールは、同様の大きさであっても、ロール上の材料の性質によって重さが大きく異なることもある。最後に、材料ロールの重さと大きさが共に異なる場合もある。すなわち、単一のホイストが複数のロール形態に安全にかつ人間工学的に適合するように容易に適応することができることが望ましい。ここで使用される「ロール形態」という用語は、例えば、特定の材料のロールに関してロール寸法の大きさ、及び/又はロールの重さを指している。更に、ホイスト20の使用者がロールを物理的に押してチャックから外し、スピンドルに乗せるようにするよりも、チャックアセンブリ40が材料のロールを十分に押してチャック50から外すことができることが望ましい。材料のロールが特に重い場合又は材料のロールを高い位置へ運ぶ必要がある場合のようなオペレータに過度の肉体的緊張を及ぼす可能性がある状況では特にそうである。更に、チャックアセンブリ40が大きなロール用に構成されているか又は幅の狭いロール用に構成されているかに関わらず、チャックアセンブリ40は、チャック50から材料を十分に押すことができることが望ましい。更に、チャックアセンブリ40が材料を押してチャック50から外すために使用される力は、材料の重さによって調節可能なことが望ましい。
【0023】
従って、これらの必要性に対処するために、ホイスト20は、一度にある大きさのただ1つのロールに十分に適合するように、チャック50の自由長を調節することができるチャックアセンブリ40を含むことができる。そのような構成は、有利な態様においては、チャック50の自由長が特定のロール幅の1つのロールには大きすぎる場合に使用者が偶然に複数の材料のロールを係合させることを防ぐことになる。ここで使用される「自由長」は、水平方向24のチャック全長のうち材料ロールと係合するのに利用可能な部分を指している。同様に、別の態様では、チャックアセンブリ40は、重さ並びに幅の異なる材料ロールに望ましく適合するために、ロールが押されてチャックから外される力を変えることができる。すなわち、ホイスト20のチャックアセンブリ40はまた、上述のように複数のロール形態間で有利に調節可能とすることができる。
【0024】
様々な大きさや重さのロールに対するホイスト20の調節は、チャックアセンブリ40にチャック50の自由長を調節することができる受け板システム41を含むことによって達成することができる。より詳細には、チャックアセンブリ40は、複数のロールの大きさの間で調節可能なように構成された少なくとも1つの受け板42を有する受け板システム41を含むことができる。代替的に、図1及び2に代表的に示すように、チャックアセンブリ40はまた、複数の受け板42を含むことができる。より詳細には、受け板42は、水平方向22のチャック50の全長を短くするために使用することができる。従って、チャック50の自由長は、受け板システム41を使用して調節される。すなわち、幅の狭い材料のロールがチャック50に係合されている場合、受け板システム41は、受け板42を延ばしてチャック50の自由長を短くするように作動することができる。同様に、幅の広い材料のロールがチャック50に係合されている場合、受け板システム41は、受け板42を引っ込めて、次に、チャック50の自由長を拡大するように作動することができる。受け板42は、チャック50の全長を超えてチャック50の自由長を大きくするように引っ込めることはできないということに注意すべきである。
【0025】
次に、材料を望ましい位置へ移送すると、受け板42は、受け板システム41によってチャック50の全長まで又は全長を超えて延ばされ、材料を押してチャック50から外し、望ましい目的地へ移送することができる。このような構成では、受け板システム41は、様々な大きさ及び重さのロール用にプログラムすることができる少なくとも1つの線形アクチュエータに取り付けられた受け板42を含むことができる。適切な線形アクチュエータは、当業者には公知であり、米国イリノイ州サウス・ベロイト所在の会社である「Warner Electric」から入手可能である。
【0026】
代替的に、ホイスト20の複雑さ及び製造コストを低減するために、チャックアセンブリ40は、任意的に、空気作動を使用して調節可能にすることができる。このような構成では、受け板システム41は、受け板42及び受け板シリンダ44を含むことができる。従って、受け板42は、上述のように、受け板シリンダ44を使用してある位置から別の位置へ調節される。適切な空気シリンダは、当業技術には公知であり、米国イリノイ州モーニー所在の会社である「Bimba Manufacturing Corporation」から入手可能である。代替的に、油圧アクチュエータのような他の装置を受け板42を作動させるために使用することができる。
【0027】
更に別の代替として、ホイスト20の様々な態様のチャックアセンブリ40はまた、押し外し板システム45を含むことができる。例えば、押し外し板システム45は、少なくとも1つの押し外し板46及び1つの押し外し板シリンダ48を含むことができる。これは、特に複雑さを低減するためにチャックアセンブリ40に空気圧が使用されている場合に有利である。図1及び2に代表的に示すように、チャックアセンブリ40は、代替的に複数の押し外し板46及び複数の押し外し板シリンダ48を含む押し外し板システムを含むことができる。押し外し板46は、材料に対する望ましい位置に到達した時、材料を押してチャック50から外すために使用することができる。例えば、ホイスト20は、材料のロールを加工工程において巻き戻しスピンドルまで移送するために使用することができる。使用者がロールをチャックから外してスピンドルまで物理的に押すよりも、使用者は、代わりに押し外し板46を延長させて、材料ロール40をチャック50からスピンドルまで移送することができる。
【0028】
押し外し板46は、押し外し板シリンダ48を使用してトリガすることができる。特定的な態様では、シリンダの全長がホイスト20の機能を妨げないように又はオペレータへの障害とならないように、入れ子式に短くなる空気シリンダを使用することができる。適切な空気シリンダは、当業技術で公知であり、米国イリノイ州アーリントン・ハイツ所在の会社である「Ergo−Help Inc.」より入手可能である。代替的に、押し外し板46を作動させるために、ネジ式駆動装置又は油圧アクチュエータのような他の装置を押し外し板システム45に使用することができる。
【0029】
上述のように、様々な重さのロールに適合するために押し外し板46を延ばす力を制御することが望ましいであろう。すなわち、チャックアセンブリ40の押し外し板システム45は、複数のロールの重さの間で調節可能なように構成することができる。例えば、押し外し板シリンダ48は、比較的重いロールには第1の圧力で作動し、また代替的に、より軽いロールには第2のより低い圧力で作動することができる。従って、押し外し板46は、重い材料を適度に移動するのに適切な圧力で作動し、尚かつ、潜在的に材料の損傷をもたらして潜在的な安全に関する危険性も呈する可能性があると考えられる、より軽い材料ロールが過度の力でチャックから押されることを防ぐ異なる圧力で作動することもできる。
【0030】
ホイスト20はまた、ユーザ制御アセンブリ90を含む。特定的な態様では、ユーザ制御アセンブリ90は、アクチュエータ92を含むことができる。その結果、第1のロール形態から第2のロール形態へチャックアセンブリ90を調節することをアクチュエータ92のみを使用して行うことができる。望ましくは、使用者は、アクチュエータ92のみを使用して、複数のロール形態間で選択することができる。例えば、アクチュエータ92は、様々な大きさ及び/又は重さを有する複数のロールに対してチャックアセンブリ40の複数の配置間で選択するスイッチとしてもよい。具体的には、チャックアセンブリ40が第1のロール形態から第2のロール形態へ空気システムを用いて調節される特定的な態様では、アクチュエータ92は、異なる空気圧設定間で切り替えて必要な調節を得ることができる。すなわち、チャックアセンブリがいくつかの異なる大きさ及び重さのロールに適合することができるということが当業者には容易に明らかであるはずである。例えば、チャックアセンブリの調節可能性をもたらすために空気圧装置が使用されている環境においては、各ロール形態に必要な空気システムを提供するために、受け板42に対する適正な空気圧及び停止位置を判断する必要があるだけである。従って、オペレータは、アクチュエータ92を使用することにより異なるロール形態間で容易に切り換えて、移送されるロール形態に望ましい空気システムを選択することができる。
【0031】
特定的な態様では、アクチュエータ92を使用して第1のロール形態から第2のロール形態へ変える時に、ホイスト20の構成要素の1つ又は任意の組合せを自動的に調節することができる。例えば、受け板システム41は、チャック50の自由長が特定のロールに適合するように受け板42を適切な位置まで延ばすか又は引っ込めることができる。更に、押し外し板システム45もまた、移送される特定のロールの重さに対して調節することができる。すなわち、1つの態様では、押し外し板46が延びて適切な力加減で材料ロールを押してチャック50から外すように、空気圧の量を上下させることができる。更に、ウインチ80もまた、アクチュエータ92を使用してオペレータが選択する時に調節することができる。すなわち、ウインチ80がチャックアセンブリ40を上下させる力の量は、オペレータが選択するロールの重さによって調節可能である。すなわち、上述のように、ホイスト20は、複数のロール形態間で調節可能であるように構成することができる。
【0032】
適切な空気配管図を図5に代表的に示している。詳細には、図5は、異なる大きさ及び重さの2つの異なるロール用に構成されたホイスト上で使用するための空気システムを示している。図示のように、供給圧搾空気106が、システムのための圧縮空気を提供している。システムは、使い易さ及び性能と安全性の向上のために、少なくとも1つの放出弁108、流量制御弁110、及び少なくとも1つのシャトル弁112を含むことができる。すなわち、図示の実施形態では、オペレータは、アクチュエータ92でロール形態を選択することができる。放出弁108を閉じた状態で、供給圧搾空気106は、アクチュエータ92を通って特定のロール形態用に設計されている選択された配管構成へ流れることになる。従って、、受け板シリンダ44による受け板システム41は、受け板42を選択されるロール形態に適切な位置に置くことになる。任意的に、流量制御弁110は、受け板42が延びるか又は引っ込む速さを制御するために使用することができる。更に、アクチュエータ92で選択されたロール形態に照らして望ましい場合には、押し外し板システム45を同時に調節してもよい。具体的には、圧搾空気106は、望ましい配管構成を通って及び従って押し外しシリンダ48へ流れる空気圧を望ましい圧力に設定することができるレギュレータ100を通って流れることができる。従って、ロール形態が重いロール用である場合は、レギュレータ100で調節される圧力はそれに応じて高くなり、オペレータが望む時には、ロールを押し外しシステム45によってチャック50から適切に押し出すようにすることができる。代替的に、ロール形態がより軽いロール用である場合は、選択された配管構成は、ロールが押し外しシステム45によって強すぎる力で押されてチャック50から落ちないように低圧力に設定されたレギュレータ100を通るように圧搾空気106を誘導することができる。
【0033】
特定的な態様では、このようなシステムは、幅12インチで約300ポンドの第1のロールに対する及び同じく幅5インチで約50ポンドの第2のロールに対するチャックアセンブリ40を構成するために使用することができる。このような構成では、70PSIから90PSIの作動空気圧が上述の第1のロールに適切であり、一方、30PSIから50PSIの作動空気圧が上述の第2のロールに適切であるとすることができる。上述のように、この圧力は、レギュレータ100を使用して設定される。このようなレギュレータは、当業技術で公知であり、米国コロラド州リトルトン所在の会社である「Norgren Company」より入手可能である。
【0034】
上述のチャックアセンブリ40の様々な構成要素及び機能の結果、チャックアセンブリ40は、1つ又はそれ以上のロール相互作用機能を含むことができる。ここで使用する「ロール相互作用機能」という用語は、大きさ及び/又は重さの違う様々なロールに対して自動的に構成されるチャックアセンブリ40の機能を指している。例えば、1つのロール相互作用機能は、受け板システム41を含み、上述のように、様々な幅のロールに適合させるためにチャック50の自由長を変化させることができる。同様に、別のロール相互作用機能は、押し外し板システム45を含み、ロールがチャックから押し出される力を変化させることができる。特に、ロール相互作用機能の各々は、異なるロール形態に対していくつかの選択可能な作動条件に自動的に調整することができる。ここで使用される「選択可能な作動条件」という用語は、ある一定のロール形態に対して到達することができるロール相互作用機能の1つに対する特定の設定を指している。例えば、選択可能な作動条件は、受け板システム41を使用して受け板42を特定の位置まで延ばすか又は引っ込めることを含むことができる。別の選択可能な作動条件は、ロールを押してチャック50から外すための押し外し板システム45に対する特定の力の設定とすることができる。ロール相互作用機能の作動条件は、従って、ある一定のロール形態に対してオペレータによって選択することができるチャックアセンブリ40に対するロール設置の特定の構成を定めるものである。従って、ユーザ制御アセンブリ90は、オペレータが、移送されるロールに望ましい作動条件を選択することができるように、ロール相互作用機能と作動的に結合することができる。すなわち、ユーザ制御アセンブリ90は、各ロール相互作用機能に対して作動条件を選択するように作動可能である。特定的な態様では、オペレータは、各ロール相互作用機能に望ましい作動条件を選択することができ、これは、単一の段階で特定のロール形態に適合するように変更されるべきである。
【0035】
ユーザ制御アセンブリ90を形成するホイスト20の要素は、垂直支持アセンブリ30に接合することができる。特に、ユーザ制御アセンブリ90の少なくとも一部分は、垂直支持アセンブリ30に接合されたホイスト20の取っ手82の少なくとも1つに接合することができる。更に、アクチュエータ92に加えて、ユーザ制御アセンブリ90は、チャックアセンブリ40を上下させるための少なくとも1つのスイッチ94、及び、それに加えて押し外し板46を作動させるための押し外し板アクチュエータ96を含むことができる(図5)。1つの態様では、チャックアセンブリが垂直方向22に移動される時に、ユーザ制御アセンブリ90は、垂直支持アセンブリ30に対して固定位置に留まることができる。そのような配置は、チャックアセンブリ40の位置に関わらず、ユーザ制御アセンブリ90をオペレータに対して便利で人間工学的に適切な位置に維持するものである。
【0036】
図4に代表的に示すように、ロール取扱ホイスト20はまた、移送システム70を含むことができる。移送システムは、適切には、材料がホイスト20によって第1の位置で持ち上げられ、第2の目的の位置へ容易に供給されるように、ホイスト20がオペレータによって操作されることを可能にするものである。すなわち、移送システム70は、ホイスト20の垂直支持アセンブリ30に接合され、垂直支持アセンブリ30がx−y平面26で移動することができるように構成することができる。更に、移送システム70は、望ましくは、垂直支持アセンブリ30が垂直軸28の回りを回転することができるように構成される。1つの態様では、垂直支持アセンブリ30は、垂直軸28の回りを少なくとも90度回転するように構成することができる。別の態様では、垂直支持アセンブリ30は、垂直軸28の回りを少なくとも180度回転するように構成することができる。特定的な態様では、垂直支持アセンブリ30は、上述の垂直軸28の回りを一回転するように構成することができる。
ホイスト20の移送システム70は、当業者に公知の任意の機構を含むことができる。例えば、垂直支持アセンブリ30には、使用者がx−y平面でホイスト20を操作することを可能にするキャスターを取り付けることができる。代替的に、移送システム70は、望ましいホイスト移送区域内の床に敷かれた一組の軌道を含むことができる。
【0037】
更に別の代替として、図4に代表的に示すように、移送システム70は、望ましいホイスト移送区域の上の既存の建物構造から吊るされた直交レール72のシステムによって設けることができる。従って、移送システム70はまた、垂直支持アセンブリ30の上部に接合されてx−y平面の一組のレール上を摺動可能に移動するように構成された台車76を含むことができる。このような構成では、ホイスト20は、一般的に、ホイスト20と移送区域の床の間に間隙を残して移送システム70から吊るすことができる。望ましくは、ホイスト20は、直交レール72を用いて比較的少ない労力で使用者により案内することができる。更に、図1及び3に代表的に示すように、垂直支持アセンブリ30の上部を台車76に接合するために、回転する台車取付台84を使用することができる。従って、回転する台車取付台84により、垂直支持アセンブリ30は、x−y平面上を動くことができ、一方、垂直軸28の回りを回転することも可能である。直交レール72の適切なシステム、台車76、及び回転台車取付台84は、全て、米国ミシガン州ロチェスター・ヒルズ所在の会社である「Ingersoll−Rand Zimmerman Handling Systems」から入手可能である。
【0038】
ロール取扱ホイスト20の特定的な実施形態はまた、視覚照準システム60を含むことができる(図2)。視覚照準システムは、ホイスト20の使用者がチャックアセンブリ40を容易に位置合わせすることを可能にし、チャックアセンブリ40と移送される材料との係合を容易にするものである。更に、視覚照準システム60はまた、チャックアセンブリ40から材料を降ろす時にも使用することができる。ホイストは、一般的にオペレータがホイストの後部に位置しながらホイストを誘導するように配置されるので、これは特に有用である。従って、視覚照準システム60は、オペレータがホイストの後方に位置しながら、ホイスト20を安全かつ正確に使用することを可能にすることができる。例えば、材料ロールを持ち上げるためにホイスト20を使用する場合、視覚照準システム60を使用して、チャック50をロールの開放コアと位置合せさせることができる。次に、使用者が加工行程において巻き戻しスピンドルにロールを供給している場合、使用者は、チャック50をスピンドルに位置合わせすることができ、ロールをスピンドル上に容易に置くことができることを保証する。
【0039】
ホイスト20の視覚照準システム60は、当業者に公知の様々な方法で設けることができる。例えば、視覚照準システム60は、チャックアセンブリに接合されたカメラを含むことができる。そのような配置は、使用者がチャックアセンブリのアラインメントを見ることができる補足的なモニタを含むことができる。代替的に、視覚照準システム60は、オペレータがホイスト20の後方からチャックアセンブリ40を見ることを可能にする少なくとも1つの鏡を含むことができる。
【0040】
更に別の代替として、視覚照準システム60は、チャックアセンブリ40のチャックフレーム58に位置する視覚アクセスポート62を含むことができる。このようなポート62は、特に、離間した垂直フレーム部材32及び開放チャック設計形状と組み合わせて使用される場合には、オペレータがホイスト20の後方からチャックアセンブリ30のアラインメントを見ることを可能にするであろう。この配置は、簡単であるが適切な視覚照準システム60を提供し、同時にホイスト20製造のコストを低減するものである。
【0041】
上に挙げた多くの利点に加えて、ホイスト20は、その上に更なる安全性の機能を含むことができる。例えば、押し外し板46は、チャック50が指定された荷降ろし位置と接触しない限り作動不能にすることができる。具体的には、1つの態様では、チャック50は、チャック50のノッチ54に隣接してチャック50の内部に位置するセンサ102(図5)を含むことができる。センサ102は、望ましい材料目的地に到達した時にトリガすることができる。使用者がスピンドル上に材料ロールを降ろす場合には、センサ102は、ノッチ54の隣に位置することができ、スピンドルと嵌合した時のみにトリガされ、次にオペレータが押し外し板46を作動することを可能にするように構成することができる。例えば、スピンドルは、チャック50が適正な位置にある時にノッチ54内に着座状態になり、それによって押し外し板46を作動させるキーを装着することができる。
【0042】
ホイスト20が含むことのできる別の安全性機能は、材料がチャックアセンブリ40上に載せられている時に受け板42が動かないようにする機構である。これは、怪我や汚染による材料の損失をもたらす可能性がある、材料がチャックアセンブリ40から不注意に降ろされる可能性がないことを保証するであろう。例えば、チャック50は、材料ロールがチャック50上にある時に押し込まれるインターロック52を含むことができる。インターロック52は、押し込まれている間は受け板42が延びないように構成することができる。すなわち、このような構成では、水平方向24のチャック50の自由長は、チャックアセンブリ40上に材料がない時にのみ調節することができる。
【0043】
本発明のホイストの特定的な態様は、様々な大きさ及び重さの材料ロールにより良く適合するように調節することが可能なチャックアセンブリを含む材料取扱ホイストを有利に提供するものである。チャックの自由長は、異なる幅の材料ロールに対して変更することができ、材料ロールが押されてチャックから外される力は、異なる重さの材料ロールに対して調節することができる。その上、本発明のいくつかの態様はまた、x−y平面内の拡張された範囲の運動並びに回転移動性が可能なホイストを提供する。更に、このレベルの移動性が可能であるが、同時に本発明のホイスト制御アセンブリは、安全性と使い易さを向上させるために垂直支持部材に対して一定の位置に維持される。更に、本発明のいくつかの態様はまた、視覚照準システムを含むホイストを提供することができ、従って、使用者が、より容易かつ安全にホイストのチャックアセンブリを移送される材料の指定された目的位置に視準することを可能にするものである。その結果、本発明のロール取扱ホイストは、複数の異なる材料ロールに安全に適合するように設計され、同時にオペレータに対する使い易さを向上させ、並びに人間工学的に有効なホイスト設計形状を維持するものである。
本発明をその特定的な態様に関してかなり詳細に説明したが、当業者が以上を理解した上でこれらの態様の代替物、変形、及び均等物を容易に考えることができることは認められるであろう。従って、本発明の範囲は、特許請求の範囲及びその任意の均等物の範囲として判断されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明のホイストの実施形態の斜視図を代表的に示す図である。
【図2】図1のホイストの正面図を代表的に示す図である。
【図3】図1のホイストの右側面図を代表的に示す図である。
【図4】本発明のホイストが移送システムを含む図1のホイストの斜視図を代表的に示す図である。
【図5】本発明のホイストと共に使用する空気配管図の例を代表的に示す図である。
【符号の説明】
【0045】
20 ロール取扱ホイスト
26 x−y平面
30 剛性垂直支持アセンブリ
40 チャックアセンブリ
80 ウインチ
82 取っ手
90 ユーザ制御アセンブリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
垂直方向及び該垂直方向に直角のx−y平面を定めるロール取扱ホイストであって、
剛性垂直支持アセンブリと、
前記垂直方向に移動して複数のロール形態間で調節可能であるように構成され、前記垂直支持アセンブリに可動的に接合されたチャックアセンブリと、
前記垂直支持アセンブリに接合されたユーザ制御アセンブリと、
を含み、
前記ユーザ制御アセンブリは、前記チャックアセンブリが前記垂直方向に移動する時に前記垂直支持アセンブリに対して固定位置を維持する、
ことを特徴とするホイスト。
【請求項2】
視覚照準システムを更に含むことを特徴とする請求項1に記載のホイスト。
【請求項3】
前記視覚照準システムは、前記チャックアセンブリに視覚アクセスポートを含むことを特徴とする請求項2に記載のホイスト。
【請求項4】
前記視覚照準システムは、カメラを含むことを特徴とする請求項2に記載のホイスト。
【請求項5】
前記垂直支持アセンブリに接合されたウインチを更に含み、
前記ウインチは、前記チャックアセンブリを前記垂直方向に移動するように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のホイスト。
【請求項6】
前記垂直支持アセンブリに接合された移送システムを更に含み、
前記移送システムは、前記垂直支持アセンブリを前記x−y平面内で移動させるように構成される、
ことを特徴とする請求項1に記載のホイスト。
【請求項7】
前記垂直支持アセンブリに接合された少なくとも1つの取っ手を更に含むことを特徴とする請求項1に記載のホイスト。
【請求項8】
前記ユーザ制御アセンブリの少なくとも一部分は、前記少なくとも1つの取っ手に取り付けられることを特徴とする請求項7に記載のホイスト。
【請求項9】
前記ユーザ制御アセンブリは、アクチュエータを含み、
前記チャックアセンブリは、前記アクチュエータのみを使用して第1のロール形態から第2のロール形態へ調節される、
ことを特徴とする請求項1に記載のホイスト。
【請求項10】
前記チャックアセンブリは、複数のロールの大きさの間で調節可能なように構成された少なくとも1つの受け板を含むことを特徴とする請求項1に記載のホイスト。
【請求項11】
前記チャックアセンブリは、複数のロールの重さの間で調節可能なように構成された少なくとも1つの押し外し板を含むことを特徴とする請求項1に記載のホイスト。
【請求項12】
垂直方向を定めるロール取扱ホイストであって、
垂直方向に平行な垂直軸を定める剛性垂直支持アセンブリと、
前記垂直方向に移動して複数のロール形態間で調節可能なように構成され、前記垂直支持アセンブリに可動的に接合されたチャックアセンブリと、
前記垂直支持アセンブリに接合されたユーザ制御アセンブリと、
視覚照準システムと、
を含み、
前記垂直支持アセンブリは、前記垂直軸の回りを回転するように構成され、前記ユーザ制御アセンブリは、前記チャックアセンブリが該垂直方向に移動する時に該垂直支持アセンブリに対して固定位置を維持する、
ことを特徴とするホイスト。
【請求項13】
前記視覚照準システムは、前記チャックアセンブリに視覚アクセスポートを含むことを特徴とする請求項12に記載のホイスト。
【請求項14】
前記ユーザ制御アセンブリは、アクチュエータを含み、
前記チャックアセンブリは、前記アクチュエータのみを使用して第1のロール形態から第2のロール形態へ調節される、
ことを特徴とする請求項12に記載のホイスト。
【請求項15】
前記チャックアセンブリは、複数のロールの大きさの間で調節可能なように構成された少なくとも1つの受け板を含むことを特徴とする請求項12に記載のホイスト。
【請求項16】
前記チャックアセンブリは、複数のロールの重さの間で調節可能なように構成された少なくとも1つの押し外し板を含むことを特徴とする請求項12に記載のホイスト。
【請求項17】
垂直方向を定めるロール取扱ホイストであって、
剛性垂直支持アセンブリと、
選択可能な作動条件をそれぞれ有する1つ又はそれ以上のロール相互作用機能を含み、前記垂直支持アセンブリに可動的に接合され、前記垂直方向に移動するように構成されたチャックアセンブリと、
を含み、
前記ロール相互作用機能の前記作動条件は、前記チャックアセンブリに対するロール配置の特定の構成を定め、
特定のロール形態に対して前記ロール相互作用機能の各々に対する前記作動条件を選択するように作動可能であり、該ロール相互作用機能に作動的に結合したユーザ制御アセンブリ、
を更に含むことを特徴とするホイスト。
【請求項18】
前記ロール相互作用機能の各々に対する前記作動条件は、オペレータにより単一の段階で選択されることを特徴とする請求項17に記載のホイスト。
【請求項19】
前記チャックアセンブリは、開放チャックを更に含むことを特徴とする請求項1から請求項18のいずれか1項に記載のホイスト。
【請求項20】
前記チャックアセンブリは、垂直方向から外れたロールに係合するように構成されることを特徴とする請求項1から請求項19のいずれか1項に記載のホイスト。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2006−521983(P2006−521983A)
【公表日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−508783(P2006−508783)
【出願日】平成16年2月20日(2004.2.20)
【国際出願番号】PCT/US2004/005109
【国際公開番号】WO2004/094293
【国際公開日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【出願人】(504460441)キンバリー クラーク ワールドワイド インコーポレイテッド (396)
【Fターム(参考)】