説明

貯水機能を有する混合システム及びその使用

【解決手段】本発明は、家庭内システムにおける貯水可能な貯留システムに関連する混合バルブからなる水混合システムに関する。入口(11)の水が温かくない場合、水は貯留タンク(18)に向けられる。入口(11)の水が温かい場合、又は貯留タンク(18)が満水である場合、入口(11)を介して流れる水は放出弁ゾーン(13)に向けられる。水が貯留タンク(18)に存在する間、水は冷水入口(12)、好ましくは水分配システムの冷水入口(17)に向けられることにより、飲料水をためるのを助ける。本発明は、建設業、より好ましくは家庭用水システムに使用されることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、家庭内システムにおいて貯水可能な貯留システムと関連する混合バルブによって本質的に構成される水混合システムに関する。本発明は、好ましくは建設土木産業に用いられ、より好ましくは家庭用水システムに用いられる。
【背景技術】
【0002】
従来の家庭用混合バルブは、一方の水流が温水で、他方の水流が冷水である2つの水流を混合し、バルブの出口での混合された水流を、混合バルブに入る冷水温度と温水温度の間で、ユーザーの要求に応じた温度にする。しかしながら、従来の家庭用混合バルブは、飲料水のロスを助長するという欠点を有している。すなわち、ユーザーが温水又は部分的に温かい水を混合バルブの出口で望むときに、温水がバルブ入口に存在せず、出口の水が冷水又は部分的に冷たい水であると、ユーザーの要求に応じることができず、飲料水がしばしば下水設備に直接排出される。
【0003】
バルブの入口で温水が存在しない原因は、温水源(通常、ボイラー又は湯沸かし器)と混合バルブの間の配管容積と関係があり、バルブ出口での温水又は部分的に温かい水の要求と、混合バルブ入口での温水の到着との間に一定の時間がかかることである。
【0004】
明細書で提案されるシステムと関係があるバルブ入口での温水不足は、温水要求がなく、従ってこの状況に応じて温水配管が冷水で当初満たされている期間の後に、温水要求が起きたときに観測される。上記待ち時間の間、バルブに存在する冷飲料水又は部分的に冷たい飲料水は、ユーザーの温度要求に応じられず、通常下水設備に直接排出される。
【0005】
従って、貯水デバイスを考慮し、かつ、ある一定期間、温水入口から混合バルブに入り、通常下水設備に直接放出される、冷飲料水又は部分的に冷たい飲料水の使用を可能にする代替システムが従来の混合バルブに代わる機会がある。このような代替システムは、共通の家庭用システムに利用されるべきであり、これらは、古典的な混合バルブシステムと比較して、それと関連して取り付けに関しても同様、著しい操作の違いを有すべきではない。
【0006】
現在に至るまで、明細書中に年代順に記載された、本発明に最も関連のある、家庭用システムの貯水を可能にするシステムが、いくつか提案されている。
【0007】
特許文献1(米国特許第4750472号)には、温水を受けるデバイスの入口(又は入口近傍)に温水が存在することを保証するために、温水分配システムを通じて温水の循環が(ポンプによって)強制される、温水閉管路に基づくシステムが開示されている。
【0008】
これは、本発明により解決しようとする課題と同じ問題を部分的に解決しようとするシステムである。しかし、特許文献1で提案されたシステムが、電動モータによって駆動されたポンプを使用し、水を貯留タンクに戻すことを強制するのに対して、本発明においては、いかなるタイプのポンプをも使用することなく、純粋な機械的なシステムによってこのような問題が解決され、付加的な電気システム及び関連する電源を必要としないという利点を生むので、2つのシステムは著しく相違する。
【0009】
特許文献2(米国特許第4922943号)には、出口の水流が使用されない短期間の後に、新規の使用に対して流量や出口温度を調整しないために、家庭用又は産業用混合バルブから出て、出口の水流が使用されていない短期間(例えば、家庭内用システムにおける「すすぎと石鹸で洗う(rinsing and soaping)」期間)使用する水に対する還流及び貯留システムが開示されている。各温水デバイスは、デバイスが通常に動作すべきか、還流モードで温水をためるように動作すべきかを決定する、2つの安定した位置を有する付加的なバルブを含む。システムの主な目標を、流量及び温度をユーザーの要求に調節する期間に対応して水をためることとし、明細書で提案したシステムと著しく相違する。特許文献2によって提案されたシステムによれば、例として通常の風呂動作を取り上げ、風呂のはじめだけ、流量と温度をユーザーの要求に調整し、そして、水を必要としない風呂の段階の間、バルブから出る水を貯留システムに送り、バルブの通常機能(風呂動作での水の出口)又は貯水機能は共に、温水に関連する付加的なバルブによって設定され、デバイスを使用する。このように、流量及び温度をユーザーの要求に調節するための期間に関連する水のロスは、風呂のはじめに一度だけ起き、そして、風呂の各段階のはじめには水の要求は起きない。
【0010】
特許文献2で提案されたシステムによって、各デバイスが、2つの安定した位置を有する付加的なバルブを含むため、温水を使用するデバイスの変更が要求される。そして、ユーザーの要求に対してシステムの初期調節に対応する水だけでなく、水がバルブに流れるが、ユーザーによって使用されない期間(バルブから出る水を貯留システムに向けるために付加的なバルブが切り替えられる期間)に対応する水をもためることが必要なので、高貯水容量への変更も要求される。明細書で提案したシステムは、温水を使用する装置に付加的なデバイスを要求せず、通常使用モードの間又は貯留システムに水を流す必要があるときに、ユーザーの選択動作を要求しない(動作モードが自動的に、混合バルブでの温水入口温度によって決まる)。そして、要求される貯水容量は、温水源と混合バルブとの間に配置された温水供給管に収容される水量に対応する容量のみである。
【0011】
特許文献3(米国特許第5165456号)で提案されたシステムは、混合バルブを介して水が向けられて使用したデバイスの出口で温水のための待ち時間の間、冷水の貯留を実施する。しかしながら、上記刊行物で提案されたシステムは全体として、混合バルブと貯留システムとの統合を考慮しておらず、一方、この統合は本発明の不可欠な要素である。そのために、特許文献3で提案されたシステムによれば、混合バルブの温水入口に入る水を、貯留システム又は混合バルブの出口に向けることができず、また、温水入口を通じてバルブに入る水の温度又は貯留システムの満水レベルを決めることができない。また、貯留システムに収容される水は、好ましくは水分配システムからの冷水に使用されない。他の大きな違いは、特許文献3で提案されたシステムによれば、失われなかった水が圧力下で貯留されず、他の用途に使用され、及び/又は本来の用途と異なる用途に使用される一方、本発明によれば、残った水が圧力下で貯留され、混合バルブに入る水として後で使用されるということである。すなわち、同じ用途に使用され、及び/又は本来の用途で使用されるということである。
【0012】
特許文献4(米国特許第6098213号)で提案されたシステムは、混合バルブの出口で温水を待つとき、冷水を貯留する。しかしながら、提案されたシステムは全体として、本発明で提案される統合である、混合バルブと貯留システムの統合を考慮しない。上述と同様、特許文献4で提案されたシステムによれば、温水入口を通ってバルブに入る水を、貯留システム又は混合バルブの出口に向けることは達成されず、温水入口を通って混合バルブに入る水の温度、又は貯留システムの満水レベルを決めることができない。また、貯留システムに収容される水は、好ましくは冷水分配システムからの水に使用されない。また、他の大きな違いは、特許文献4で提案されたシステムによれば、失われなかった水が圧力下で貯留されず、他の用途に使用され、及び/又は本来の用途と異なる用途に使用される一方、本発明によれば、残った水が圧力下で貯留され、混合バルブに入る水として後で使用されるということである。すなわち、同じ用途に使用され、及び/又は本来の用途で使用されるということである。特許文献4で提案されたシステムによれば、蓄えられた水は、加圧された水、例えばWCタンク内容物等を要求しない用途/使用に用いられない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】米国特許第4750472号明細書
【特許文献2】米国特許第4922943号明細書
【特許文献3】米国特許第5165456号明細書
【特許文献4】米国特許第6098213号明細書
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、家庭用システムにおいて貯水を可能にするために、混合バルブと、貯留システムとを含む水混合システムに関する。本発明の提案したシステムは、貯水機能、すなわち、水混合バルブ及び貯留システムを備えて使用されることを可能にするという特徴を有する。
【0015】
本システムは、
a)穴が開けられた装着ディスク(1)上に取り付けられた膨張性の伸縮体(diletable bulb)(2)であって、スプリング(5)の作用によって右から左に押されるピストン(7)に、ロッド(6)によって取り付けられて穴が開けられたピストン(4)に隣接するロッド(3)に接続する伸縮体(2)と、温水入口の開放及び閉鎖を行う手段(9)と、冷水入口の開放及び閉鎖を行う手段(10)と、チェックバルブ(8)とを含む混合バルブ、及び
b)貯留タンク(18)と、ピストン(21)に隣接する2つのスプリング(19,20)と、チェックバルブ(22)とを含む水貯留システム
を備えることを特徴とする。
【0016】
混合バルブの温水水流入口(9)を開放しているとき、混合バルブの入口(11)で利用できる温水は存在しないが、温水入口(11)を通ってバルブに入る冷水又は部分的に冷たい水が、加圧下で冷水又は部分的に冷たい水がためられたままの貯留タンク(18)に向けられる。温水がバルブの入口(11)に存在するとき、又は貯留システムが十分に水で満たされているときに限り、温水入口(11)を通って混合バルブに入る水が、混合バルブ排出口(13)にまっすぐ指向される。貯留タンク(18)に保有された水は冷水入口(12)を通って混合バルブに入るように指向され、その水が貯留タンク(18)中の貯留された水の使用を選択する水分配システムからもたらされる冷水であったかのように、すなわち、水が貯留タンク(18)中に存在する間、好ましくは水分配システム(17)からの冷水のように混合バルブの冷水入口(12)に導かれる。
【0017】
本システムは、温水入口(11)及び冷水入口(12)の流量を設定する2つの手段の働きによって、通常の混合バルブのように、ユーザーによって操作される。温水又は部分的に温かい水がバルブ出口(13)で予期されるが、温水が温水入口(11)に存在せず、かつ、貯留タンクが十分に水で満たされていない期間中、温水入口(11)を通ってバルブに入る冷水又は部分的に冷たい水が貯留タンク(18)に向けられる。そして、そのような期間中、混合バルブの出口(13)で排水は行われない。温水入口(11)での温水不足は、温水源(通常、ボイラー又は湯沸かし器)と混合バルブの間の配管容積と関係があり、従って、バルブ出口での温水の要求と、混合バルブの入口(11)での温水の存在との間に時間遅れが生じる。貯留タンク(18)の容量は主に2つの要素、すなわち、貯めたい水量、及び温水源と混合バルブとの間の配管容積の関係によって決定される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】提案した混合バルブの概要図。
【図2】提案した混合バルブと共に機能する貯留システムの概要図。
【図3】混合バルブと貯留システムとからなり、所望の飲料水貯留機能を備える統合システムの概要図。
【図4】図3の統合システムの簡略化した概要図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図3及び図4に示すように、混合バルブと貯留システムは、一体となって動作する。
【0020】
図3及び図4の参照符号は、前に述べたものと同じエレメントを参照し、従って、同じエレメントには同じ参照番号があてられる。
【0021】
図2に示された貯留システムは、最も適当な場所に収納されてもよいが、図1に概略的に示される混合バルブに可能な限り近くにあるべきである。図2の貯留システムの出口(16)は混合バルブの入口(12)(以下、12で冷水の流れを示す場合もある)につながれ、そして、図1の混合バルブの出口(14)(以下、14で水の流れを示す場合もある)は図2の貯留システムの入口(15)につながれている。
【0022】
提案したシステムは、バルブと貯留システムの間で水を移送する2つの付加的方法により、普通のやり方でバルブの温水入口(11)(以下、11で温水の流れを示す場合もある)及び冷水入口(12)に対応して平行に取り付けることができるので、取り付けに関するさらなる困難な問題が生じない。しかしながら、この場合、図3に示すように、水分配システムから冷水を直接混合バルブに送液する必要がない。システムの取り付けに関して、図3に示すように、水分配システムからの冷水入口(17)(以下、17で冷水の流れを示す場合もある)は貯留システム中にあり、温水入口は通常混合バルブの温水入口(11)として形成される。
【0023】
図1の混合バルブと図2の貯留システムの間にさらなる2本の配管が存在する。システムは、次のように接続される。(i)蓄えられた水は、接続部(14)を通って図1の混合バルブから出て、図2の入口(15)を通って図2の貯留システムに入る。そして(ii)貯留システムの出口(16)が混合バルブの入口(12)に接続される。この場合、図3に示すように、水分配システムからの冷水を直接混合バルブに送液する必要がない。システム全体を図3及び図4に示す。
【0024】
混合バルブの入口(11)の温水温度を測定する温度センサエレメントは、参考として図1を用いると、膨張が水平方向の線形変形(長さの増加)に変換される、図1の膨張性の伸縮体(2)である。
【0025】
温水入口(11)の密閉部材(9)及び冷水入口(12)の密閉部材(10)(以下、10で冷水の流れを示す場合もある)により、混合バルブの2つの入口(11,12)が完全に密閉されると、混合バルブに入る水の流れはなくなり、結果的に図1の混合バルブの出口(13)での水の流れもなくなる。
【0026】
図1を参照すると、温水入口(9)が完全に又は部分的に開放される場合、水が混合バルブの温水入口(11)に入ることが可能になるが、入る水は温水ではなく、水が固定ディスク(1)の穴(drills)を通って流れる。そして、水が冷たいときは、ロッド(3)を介してピストン(4)に隣接する膨張性の伸縮体(2)はその大きさを増さない。ピストン(4)は、スプリング(5)の作用によって左に押される。その結果、ピストン(4)は、入口(11)を通って入る水の流れが混合バルブの元栓の出口である混合バルブの出口(13)に向けられるようにする開口を封鎖する。
【0027】
図1を参照すると、混合バルブの出口(13)に向かって流れることができない温水の流れ(11)は、ピストン(4)中の穴を通り、チェックバルブ(8)を通り、混合バルブの出口(14)を通り貯留システムに流れる。そして、温水の流れ(11)は、図2に示す貯留タンク(18)に達する。貯留タンク(18)は水を受けると、その内側の圧力が大きくなる。また、水の流れ(14)が混合バルブから出る圧力を増加させる。この圧力は、ピストン(7)に影響を与え、ピストン(4)及びピストン(7)とロッド(6)とによって形成されるセットが強制的に右に移動させられ、そしてピストン(4)は水の流れ(11)の出口が図1の混合バルブの出口(13)に向けられるようにする位置に達する。
【0028】
図1の温水入口(9)が開放状態を維持しているときに、冷水入口(10)が開放されると、混合バルブの温水の流れ(11)の温度や、図2の貯留タンク(18)の水量に関わらず、冷水が混合バルブの出口(13)に向けられる。温水の流れ(11)と冷水の流れ(12)は共に混合バルブに入り、かつ、温水入口(11)で温水が存在しない場合、膨張性の伸縮体(2)が膨張せず、スプリング(5)の作用によってピストン(4)が左に移動させられ、ピストン(4)は水の流れ(11)が混合バルブの出口(13)に向けられるようにするのを不可能にする。貯留タンク(18)が水を十分に蓄えていない場合、貯留タンク(18)に向けられ、冷水の流れ(10)を混合バルブの出口(13)に向ける。温水の流れ(11)と冷水の流れ(12)は共に図1の混合バルブに入り、そして、温水入口(11)に温水が存在しないが、貯留タンク(18)が十分に水を蓄えている場合、出口に到達できない温水の流れ(11)の圧力を増加させ、この圧力がピストン(7)に影響を与え、ピストン(4)及びピストン(7)とロッド(6)とによって形成されるセットが強制的に右に移動させられ、そしてピストン(4)は水の流れ(11)の出口が混合バルブの出口(13)に向けられるようにする位置に達する。そして、冷水の流れ(12)が混合バルブの出口(13)に向けられる。図1を参照すると、温水の流れ(11)及び冷水の流れ(12)は共に混合バルブに入り、かつ、温水入口(11)で水がある場合、膨張性の伸縮体(2)が膨張し、ピストン(4)に隣接するロッド(3)の作用によって、ピストン(4)が右に移動させられ、水の流れ(11)が混合バルブの出口(13)に流れるのを可能にし、冷水の流れ(12)が混合バルブの出口(13)に向けられ、結果として出口(13)で所望の温度の水とする。この状態は、混合バルブの通常の動作に対応する。
【0029】
図1の混合バルブに入る冷水の流れ(12)は常に、混合バルブの出口(13)に向けられる。そして、システムの貯水機能は主に、水が温かくなく、むしろ冷たく又は部分的に冷たいとき、温水入口(11)を通って混合バルブに入る水をたくわえることに関係する。混合バルブに入る冷水の流れ(12)は、図2に示す貯留システムからもたらされる。
【0030】
貯留タンク(18)が十分に水を蓄えていない場合、スプリング(20)の作用によって、ピストン(21)が左に動き、水分配システムから直接、冷水の流れ(17)が図1の混合バルブの冷水入口(12)に向けられるようにする。貯留タンク(18)が十分に又は部分的に水を蓄えている場合、ピストン(21)は、貯留タンク(18)内の圧力及びスプリング(19)の作用によって右に動き、冷水の流れ(17)を混合バルブの冷水入口(12)に直接向けることはできない。
【0031】
貯留タンク(18)が十分に水を蓄えているとき、ピストン(21)は貯留タンク(18)内の圧力及びスプリング(19)の作用によって右に動かされ、冷水の流れ(17)を混合バルブの冷水入口(12)に直接向けることはできない。しかし、貯留タンク(18)に収容されて混合バルブの冷水入口(12)に向かう水の流れは常に、冷水入口(12)を通って混合バルブに送液する水分配システムからの冷水入口(17)の冷水に代えて、好ましくは貯留タンク(18)の貯留された水を使用するシステムを具体化することができる。
【0032】
貯留タンク(18)に収容されて混合バルブの冷水入口(12)に向かう水を、チェックバルブ(22)を介して常に流すことができる。
【0033】
動作に関して、提案したシステムは、一般的な混合バルブと同様に動作する。大きな違いは、温水入口(11)を通って混合バルブに入る水の流れが貯留タンク(18)に向けられると、図2の混合バルブの入口(11)に入る水の流れの元栓の出口(13)に対応する出口が存在しないことである。
【符号の説明】
【0034】
1…穴が開けられた固定ディスク、2…膨張性の伸縮体、3…ロッド、4…穴が開けられたピストン、5…スプリング、6…ロッド、7…ピストン、8…チェックバルブ、9…温水密閉部材/入口、10…冷水密閉部材/入口、11…混合バルブの温水入口、12…混合バルブの冷水入口、13…使用目的のためのバルブからの水出口、14…バルブから貯留システムへの水出口、15…貯留システム入口、16…貯留システムから混合バルブの冷水入口への水出口、17…水分配システムからの冷水入口、18…貯留タンク、19…スプリング、20…スプリング、21…ピストン、22…チェックバルブ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a)穴が開けられた装着ディスク(1)上に取り付けられた膨張性の伸縮体(2)であって、スプリング(5)の作用によって右から左に押されるピストン(7)に、ロッド(6)によって取り付けられて穴が開けられたピストン(4)に隣接するロッド(3)に接続する伸縮体(2)と、温水入口の開放及び閉鎖を行う手段(9)と、冷水入口の開放及び閉鎖を行う手段(10)と、チェックバルブ(8)とを含む混合バルブ、及び
b)貯留タンク(18)と、ピストン(21)に隣接する2つのスプリング(19,20)と、チェックバルブ(22)とを含む水貯留システム
を備える貯水機能を有する混合システム。
【請求項2】
請求項1記載の貯水機能を有する混合システムであって、
前記温水入口を開放又は閉鎖するための手段(9)と、前記冷水入口を開放又は閉鎖するための手段(10)とを備えることにより、入口(11)及び(12)それぞれを通って前記混合バルブに入る温水及び冷水の流量と、前記混合バルブの出口(13)を通って出る水の流量とを設定し、そして、温水が前記温水入口(11)で存在しないとき、前記バルブと貯留タンクとの間の管路(14,15)を通って前記貯留タンクに入り、前記貯留タンク(18)内に水をたくわえることを特徴とする混合システム。
【請求項3】
請求項1記載の貯水機能を有する混合システムであって、
前記水分配システムからの冷水の入口(17)を備え、前記冷水が前記貯留システムの出口(16)及び前記冷水入口(12)に向かって流れることを特徴とする混合システム。
【請求項4】
請求項1記載の貯水機能を有する混合システムであって、
前記貯留システムと前記混合バルブとを接続する2本の配管をさらに備えることを特徴とする混合システム。
【請求項5】
請求項1記載の貯水機能を有する混合システムであって、
貯留された水を加圧するためのさらなる手段(機械的手段又は他の手段)を必要とすることなく、前記貯留タンク(18)内の圧力下で貯留された水を使用することを特徴とする混合システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項記載の貯水機能を有する混合システムであって、
a)温水が前記混合バルブの入口(11)に存在せず、冷水又は部分的に冷たい水が前記温水入口(11)を通って前記混合バルブに入り、そして、前記膨張性の伸縮体(2)が膨張しないため前記水の流れが前記混合バルブの出口(14)を通って前記水貯留タンク(18)に向けられ、前記貯留タンク(18)に向かって入口(15)を通って前記貯留デバイスの中に入り、温水が前記バルブの入口(11)に到達するとき、又は前記貯留タンク(18)が満水であるときに終了する工程と;
b)温水が前記混合バルブの入口(11)を通って入り、膨張性の伸縮体(2)が膨張し、そしてロッド(3)がピストン(4)を右に移動させるとき、温水が前記混合バルブの通常の出口(13)を通って出ていく工程と;
c)前記貯留タンク(18)が水をたくわえると、前記温水入口(11)を通って入る水が前記混合バルブの通常の出口(13)を通って排出される工程と;
を備えることを特徴とする混合システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項記載の貯水機能を有する混合システムであって、
前記混合バルブが、入口(11)を介して温水を受け、出口(13)に混合した水を送液し、かつ、温水が前記入口(11)に存在しないときに、冷水又は部分的に冷たい水が前記水分配システムの入口(17)から冷水を受けるときでも、前記混合バルブの入口(16,12)に冷水を送る前記貯留タンク(18)に向けられることを特徴とする混合システム。
【請求項8】
請求項7記載の貯水機能を有する混合システムであって、
水の貯留は温水入口(11)を通って前記混合バルブに入る冷水又は部分的に冷たい水で行われ、
前記貯留された水は前記混合バルブの冷水入口(12)に送液するために、後で使用されることを特徴とする混合システム。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項記載の貯水機能を有する混合システムであって、
前記貯留システムは、入口(12)を通って冷水を前記混合バルブに送液するために、好ましくは、前記水分配システムの入口(17)からの冷水に代えて前記貯留タンク(18)に収容された水を使用することを特徴とする混合システム。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか一項記載の貯水機能を有する混合システムであって、
前記混合バルブに入る温水及び冷水の流量を設定する2つの手段を介して操作されることを特徴とする混合システム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2011−518969(P2011−518969A)
【公表日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−505614(P2011−505614)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【国際出願番号】PCT/IB2009/005378
【国際公開番号】WO2009/130593
【国際公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【出願人】(510283535)ウニベルシダージ デ アベイロ (2)
【氏名又は名称原語表記】UNIVERSIDADE DE AVEIRO
【Fターム(参考)】