説明

貯湯式給湯器

【課題】膨張水及びガスを適切に排出することができ、かつ、エネルギーロスの少ない貯湯式給湯器を得る。
【解決手段】湯水を貯留する貯湯タンク1と、貯湯タンク1に給水する給水管と、貯湯タンク1に貯留された高温水を出湯する出湯管とを有する貯湯式給湯器において、給水管に連なる膨張水排出管路33bに設けられた圧力逃し弁20と、貯湯タンク1の最上部に接続された配管に設けられた水と空気を分離する分離膜24とを有し、圧力逃し弁20から膨張水を排出し、分離膜24から気体を排出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯湯式給湯器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
貯湯式給湯器において、貯湯タンク内の湯水を沸き上げると、水(お湯)の温度が上昇するに従って水の体積が膨張する。したがって、貯湯タンク及びこれに接続される配管回路内圧の上昇を防ぐために、膨張した量に相当する湯水(以下、膨張水と称す)を排出する必要がある。また、貯湯タンク内の湯水沸き上げに伴い、水に溶存していた空気も溶存できなくなり、一部ガス状態となる。貯湯タンク内や配管回路内にこのガスが残留すると、腐食の原因となったり、出湯時の給湯水にガスが混ざって給湯端の蛇口で高温の湯が飛び散ったり、周辺の物に飛散して濡れたり、不快な音が発生するなどの利用者に不都合な現象を引き起こす可能性があった。このようなことから、貯湯タンク及び配管回路内から膨張水とガスを排出する必要がある。
【0003】
従来より、膨張水及び発生したガスを、貯湯タンク内圧上昇によって開弁する圧力逃し弁により排出する方法が用いられてきた。ところが、圧力逃し弁を貯湯タンク上部に設置すると、沸き上げた高温水も同時に排出してしまうことになり、貯湯エネルギーのロスを招いてしまう。
【0004】
高温水をなるべく排出しない貯湯式温水器として、「加熱源により加熱された温水を貯湯する貯湯タンクに接続された配管を介して温水を給湯するようにした貯湯式温水器において、前記貯湯タンクからの高温水とこの貯湯タンク下部からの低温水とを混合する混合弁を介して過圧力逃がし弁を接続した」ものがある。またこの先行文献においては、「前記貯湯タンクへの貯湯運転時間を算出する算出手段と、前記混合弁を初めにこの貯湯タンク下部からの低温水が極力多く流れるような開度に制御すると共に貯湯運転時間が経過する前にこの貯湯タンク上部からの高温水が極力多く流れるような開度に制御する制御装置」を設けている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006−145047号公報(第3−6頁、第1図)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の発明では、蛇口とこれに繋がる給湯側混合弁の出口に圧力逃し弁を設けているので、混合弁が高温水側開度大の状態で停電した場合には、混合弁の制御が行えない。そのため、この状態にあるときに使用者が蛇口を開くと、使用者の意に反して高温水が出湯してしまうおそれがあった。また、停電が起きなくとも、膨張水やガスを排出するために混合弁を水側あるいは高温水側開度大に固定しているときに使用者が蛇口から出湯した場合には、水側あるいは高温水側全開の状態から目的の出湯温度となるよう混合弁の制御を行わなければならないため、目標の混合温度に到達するまで時間が長くかかるという不都合があった。
【0007】
また、従来の発明では、貯湯タンク沸上げ途中で混合弁を水側から高温水側に切り替え、沸上げ最終過程において貯湯回路内のガスを排出していたが、ガスの発生を検知しているわけではないため、制御が不適切な場合にはガスが残留してしまう。また、混合弁の水側から高温水側への切り替えを早めた場合には、ガスを多く排出することができるが、同時に排出される高温水の量が増加し、貯湯エネルギーのロスが増大してしまう。
【0008】
また、出湯用混合弁が2系統、すなわち、一般給湯側(給湯端:蛇口)と風呂給湯側(給湯端:浴槽)が存在する貯湯式温水器においては、貯湯タンク最上部から混合弁に至る配管が2系統存在することになる。例えば、貯湯タンク上部から途中で2分岐する、もしくは、貯湯タンク上部から2系統が独立接続される、などの構成がある。この場合、圧力逃し弁を風呂給湯側混合弁出口に設置して風呂側回路からガスを排出したとしても、一般給湯側配管のガスは排出が行われないため、残留してしまうという不都合があった。
【0009】
また、従来の発明の構成において、例えば、制御方法を変更し、混合弁の開度を水側と高温水側の中間開度にすることもできる。この場合、貯湯タンク沸上げ中に、水とガスとを同時に排出することができ、前記混合弁の水側から高温水側への切り替え制御が不要となる。しかし、従来の発明の構成では、圧力逃し弁に繋がる混合弁の入口側に逆止弁が設けられていないため、沸上げ運転時に中間開度の混合弁をバイパスして低温水が貯湯タンク上部へ流入してしまい、高温水と混合することによって貯湯温度が低下し、貯湯エネルギーがロスするという不都合が発生する可能性があった。
【0010】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、膨張水及びガスを適切に排出することができ、かつ、エネルギーロスの少ない貯湯式給湯器を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る貯湯式給湯器は、湯水を貯留する貯湯タンクと、前記貯湯タンクに給水する給水管と、前記貯湯タンクに貯留された高温水を出湯する出湯管とを有する貯湯式給湯器において、前記給水管もしくは低温水が流れる低温側配管または前記貯湯タンク下部に接続して設けられた圧力逃し弁と、前記貯湯タンクの最上部に接続された配管もしくは高温水が流れる高温側配管に設けられた水と空気を分離する分離膜とを有し、前記圧力逃し弁から膨張水を排出し、前記分離膜から気体を排出するものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る貯湯式給湯器は、出湯管とは異なる配管で圧力逃し弁を設けたので、出湯動作とは独立して膨張水排出処理を行うことができる。したがって、膨張水処理中に使用者が蛇口などから湯水を出そうとした場合においても、適切な温度の湯水を供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態1を示す貯湯式給湯器のシステム構成図である。
【図2】本発明の実施の形態1を示す制御ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態1を示す圧力逃し弁の動作説明図である。
【図4】本発明の実施の形態2を示す貯湯式給湯器のシステム構成図である。
【図5】本発明の実施の形態3を示す貯湯式給湯器のシステム構成図である。
【図6】本発明の実施の形態4を示す貯湯式給湯器のシステム構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1に係る貯湯式給湯器全体のシステム構成図である。図1において、本実施の形態1に係る貯湯式給湯器は、貯湯ユニット100と熱源ユニット200とで構成される。貯湯ユニット100には、浴槽5、混合栓6、及びリモコン7が接続されている。浴槽5は、風呂給湯側混合弁2bから供給される湯水を貯留する浴槽である。混合栓6は、一般給湯側混合弁2aから給湯された高温水と水源から供給される市水とを混合して給湯する混合栓であり、例えば、蛇口やシャワーなどが接続される場合がある。リモコン7は、給湯温度の設定や浴槽への給湯操作などの貯湯式給湯器への情報の入力や、運転状況の表示などを行うものである。なお、リモコン7は、風呂用や台所用など、複数個を設置してもよい。
【0015】
熱源ユニット200は、市水温度の水(以下、水もしくは低温水と称す)を目標の貯湯温度まで昇温加熱する熱交換器などの加熱器(図示せず)を内蔵している。加熱器としては、例えば、HFCやCO2などを冷媒としたヒートポンプを用いる。なお、ヒートポンプに代えて、加熱源を電気ヒータなどに置き換えてもよく、また、加熱源を貯湯タンク1に内蔵する構成としてもよい。
【0016】
貯湯ユニット100は、貯湯タンク1、一般給湯側混合弁2a、風呂給湯側混合弁2b(以下、両者を併せて混合弁2a、2bと称す場合がある)、減圧弁3、電磁弁4、圧力逃し弁20が配管接続されて構成される。また、貯湯ユニット100には後述の複数のセンサ(11a、11b、12a〜12d、13a〜13e)が備えられており、制御部10は、これらセンサの検出した値とリモコン7からの指示や熱源ユニット200の運転状況に基づいて、本貯湯式給湯器の制御を行う。
貯湯タンク1は、ステンレスなどの金属製、もしくは樹脂製であり、図示しない断熱材が配置されており、高温の湯(以下、高温水と称す)を長時間に渡って保温できるものである。
【0017】
続いて、配管構成について説明する。なお、図1に示す各矢印は、湯水(低温水または高温水)の移動方向を示しており、白抜き矢印は膨張水またはガスの排出を示している。
【0018】
水源から供給された水は、減圧弁3を通過した後、貯湯タンク1に繋がる配管と、混合弁2a、2bに繋がる配管と、混合栓6に繋がる配管とに3分岐される。
【0019】
貯湯タンク1の下部に導入された水は、熱源ユニット200へ送水され、熱源ユニット200で目標温度まで加熱昇温された後に、貯湯タンク1上部に送水される。ここで、貯湯タンク1と熱源ユニット200間の水の循環は、熱源ユニット200に内蔵される図示しないポンプを動力として行われる。なお、ポンプは熱源ユニット200に内蔵させず、貯湯ユニット100に内蔵する構成としてもよい。
【0020】
貯湯タンク1の最上部には、高温水を取り出す取り出し部41が設けられ、分岐部42より分岐して出湯管路31と膨張水排出管路33とが設けられている。出湯管路31は、一般給湯側混合弁2a及び風呂給湯側混合弁2bに高温水を分配する。一般給湯側混合弁2a及び風呂給湯側混合弁2bには、水源からの水配管も接続されており、高温水と低温水とが混合される。一般給湯側混合弁2aを経由した湯水は、混合栓6にて水源からの水と混合され、蛇口やシャワーなどから供給される。風呂給湯側混合弁2bを経由した湯水は、電磁弁4を介して浴槽5に供給される。
【0021】
貯湯タンク1の上方には、膨張水排出管路33を経由して圧力逃し弁20が設けられている。圧力逃し弁20は、出湯管路31よりも高い位置に設けられている。圧力逃し弁20の入口管は分岐部43で分岐し、第一の端部が膨張水排出管路33に、第二の端部が給水管路32に接続されており、圧力逃し弁20の出口側に繋がる配管の端は、大気に開放されている。給水管路32は、水源から供給される水を導く配管である。
【0022】
また、分岐部42から分岐部43に至る配管上には、貯湯タンク1から近い順に、逆止弁22、オリフィス21が設けられている。逆止弁22は、給水管路32から流入する低温水が、貯湯タンク1に流れ込むことを防ぐためのものである。オリフィス21は、膨張水排出管路33の流路抵抗を調節する。なお、オリフィス21を設ける代わりに、該当箇所の配管パイプを一部絞ったり、該当箇所に細管を設けるなど、他の減圧手段を設けてもよい。
【0023】
なお、図1では、混合栓6が一つである場合を例に挙げたが、例えば台所や洗面所の蛇口、浴室のカラン兼シャワーなど複数設けてもよい。また、混合弁の数を増やして、それぞれの混合栓に対応する構成としてもよい。また、貯湯タンク1は1本の構成としたが、2本以上の貯湯タンクを直列もしくは並列に接続する構成としてもよい。また、混合弁2a、2bは、例えばサーボモータ等の駆動源により弁体を駆動する電動弁であり、弁体が動くことにより湯と水の混合比率を調整して給湯温度を制御できる構造のものである。
【0024】
次に、貯湯ユニット100に設けられたセンサ類と制御部について説明する。
一般給湯側混合弁2aの出口側には流量センサ11aが、風呂給湯側混合弁2bの出口側には流量センサ11bがそれぞれ設けられており、混合弁2a、2bから出る湯水の流量を計測する。
また、配管内を流れる湯水の温度を計測するための温度センサ12a〜12dが設けられている。温度センサ12aは、一般給湯側混合弁2aの出口側の給湯温度を計測し、温度センサ12bは、風呂給湯側混合弁2bの出口側の給湯温度を計測する。
また、水源から混合弁2a、2bに至る配管には、混合弁2a、2bに給水される水の温度を計測するための温度センサ12cが設けられている。
また、貯湯タンク1の取り出し部41の近傍には、給湯温度を計測するための温度センサ12dが設けられている。なお、温度センサ12dは、取り出し部41の配管上に設けるほかに、貯湯タンク1上部の缶体表面に設けてもよく、また、貯湯タンク1上部缶体内部の湯温を直接測定する構成としてもよい。
【0025】
また貯湯タンク1には、貯湯水温を測定するための温度センサ13a〜13eが設けられており、貯湯タンク1内の各箇所の湯温を計測する。これらの温度情報から、貯湯タンク1に蓄熱される貯湯熱量を把握することができる。なお、温度センサ13a〜13eは、配管やタンクの表面にロー付け、溶接、ねじ固定、フォルダ固定するなどの方法や、水温を直接測るように配管やタンクの内部にセンサを内没させる設置方法など、いずれの方法を用いて設置してもよい。
【0026】
制御部10は、貯湯ユニット100に内蔵されており、温度や流量などのセンサ類の測定を行う測定部(図示せず)、測定結果に基づき演算、比較、判定などの処理を行う演算部(図示せず)、演算結果に基づいて電磁弁4等の弁類を駆動する駆動部(図示せず)、熱源ユニット200と運転情報などを送受信する送受信部(図示せず)を構成要素に含む。
また、演算部によって得られた結果や、演算に用いる近似式、データテーブルなどを記憶する記憶部(図示せず)も内蔵しており、必要に応じてこれらの記憶内容を参照、書き換えることができる。上記の測定、演算、駆動などの各処理はマイコンにより行われ、記憶部は半導体メモリなどによって構成される。
また、制御部10は、図示しない出力部を備え、マイコンによる処理結果をLEDやモニターなどに表示したり、警告音などを出力したり、電話回線、LAN回線、無線などの通信手段(図示せず)により遠隔地へ情報を出力するなどの出力動作が可能である。
また、制御部10は、図示しない入力部を備え、リモコン7や図示しないスイッチ類からの操作入力、もしくは電話回線、LAN回線、無線などの通信手段(図示せず)からの通信データを入力することができる。
【0027】
図2は、本実施の形態1に係る制御ブロック図である。制御部10は、流量センサ11a、11b、温度センサ12a〜12d、13a〜13eと、それぞれ通信ケーブルにより有線接続または無線接続されており、信号の授受が可能である。また、熱源ユニット200、リモコン7と、それぞれ有線接続または無線接続されており、制御信号の送受信が可能である。また、制御部10は、混合弁2a、2b、電磁弁4と有線接続または無線接続されており、センサ類からの情報や熱源ユニット200の運転状況、リモコン7からの運転指示などの情報に基づいて、混合弁2a、2b、電磁弁4の動作制御を行う。
なお、上記構成例では制御部10を貯湯ユニット100に内蔵する構成としたが、貯湯ユニット100にメイン制御部を、熱源ユニット200に制御部の機能の一部をもつサブ制御部を設けて、メイン制御部とサブ制御部間でデータ通信を行うことにより連携処理を行う構成としてもよい。また、リモコン7にこれらの機能を備える構成や、貯湯ユニット100の外部に同等の機能をもつ制御部を別置する構成としてもよく、同等の機能を実現するものであれば、その設置等の構成については問わない。
【0028】
上記のように構成した貯湯式給湯器における給湯動作について説明する。
貯湯タンク1への貯湯は、予めリモコン7で目標沸上げ温度を設定しておき、深夜時間帯に熱源ユニット200のヒートポンプ熱源により貯湯タンク1の水温を目標沸上げ温度まで沸き上げることにより行う。また、昼間時間帯に貯湯量が不足する場合は、熱源ユニット200を運転して貯湯タンク1に追加貯湯することも可能である。
【0029】
このようにして貯湯した貯湯タンク1から一般給湯側へ給湯を行う場合において、使用者は、給湯温度を予めリモコン7で設定しておく。使用者が混合栓6を開くと、制御部10は、一般給湯側の温度センサ12aの検出温度が設定された給湯温度となるように一般給湯側混合弁2aを制御して高温水と水とを指定された給湯温度(例えば42℃)となるように混合する。これにより、混合栓6から指定温度で給湯が開始される。
【0030】
また、浴槽5へ給湯を行う場合においては、使用者は、給湯温度及び給湯湯量を予めリモコン7で設定しておく。ここで、浴槽5への給湯方法には、湯張り、高温差し湯、足し湯、注水の4つのパターンがある。
【0031】
まず、湯張り動作について説明する。
使用者がリモコン7の「湯張り」スイッチを押すと、湯張りの指示が制御部10へ出力される。湯張り指示を受けた制御部10は、風呂側の温度センサ12bでの検出温度が設定された給湯温度となるように風呂給湯側混合弁2bを制御し、高温水と水とを、指定された給湯温度となるように混合する。また、電磁弁4を開いて、浴槽5への湯張りを開始する。湯張りを開始した後は、流量センサ11bにより積算流量をカウントし、予め設定された給湯湯量に達するまで湯張りを継続する。積算湯量が設定された給湯湯量に達すると、電磁弁4を閉じて湯張りを完了する。
【0032】
次に、高温差し湯動作について説明する。
使用者がリモコン7の「高温差し湯」スイッチを押すと、指示が制御部10へ出力される。高温差し湯指示を受けた制御部10は、浴槽5側の温度センサ12bの検出温度が高温(例えば60℃)となるように、風呂給湯側混合弁2bを制御し、高温水と水とを、指定された給湯温度となるように混合する。また、電磁弁4を開いて、浴槽5への高温差し湯を開始する。浴槽5への高温差し湯を開始した後は、流量センサ11bにより積算流量をカウントし、一定量(例えば20L)に達するまで高温差し湯を継続する。積算湯量が設定された湯量に達すると、電磁弁4を閉じて高温差し湯を完了する。
【0033】
次に、足し湯動作について説明する。
使用者がリモコン7の「足し湯」スイッチを押すと、指示が制御部10へ出力される。足し湯指示を受けた制御部10は、浴槽5側の温度センサ12bの検出温度がリモコン7で設定されている浴槽湯温となるように風呂給湯側混合弁2bを制御するとともに、電磁弁4を開いて浴槽5への足し湯を開始する。浴槽5への足し湯開始後、流量センサ11bにより積算流量をカウントし、一定量(例えば20L)に到達すると、電磁弁4を閉じて足し湯を完了する。
【0034】
次に、注水動作について説明する。
使用者がリモコン7の「注水」スイッチを押すと、指示が制御部10へ出力される。注水指示を受けた制御部10は、温度センサ12bの検出温度が市水温となるように風呂給湯側混合弁2bを制御するとともに、電磁弁4を開いて浴槽5への注水を開始する。浴槽5への注水開始後、流量センサ11bにより積算流量をカウントし、一定量(例えば20L)に到達すると、電磁弁4を閉じて注水を完了する。
【0035】
貯湯する際に貯湯タンク1の低温の水を高温に沸き上げると、水の体積が膨張する。これは、水の密度が温度によって異なるためである。例えば20℃の水を85℃に沸き上げると、密度が約3%小さくなり、体積が約3%大きくなることになる。このように水の体積が膨張すると、密閉された貯湯タンク1及び配管等で構成される水回路内の内圧が上昇する。
また、低温の水を高温に沸き上げる際には、水中に溶存していた空気が一部分離してガス状態となる。これは、水に対する空気の溶解度が高温になるほど小さくなるためである。水回路内に発生したガス(空気)は、水回路を構成する貯湯タンク1や配管類などの金属部品に対し腐食を発生させる原因となる。また、給湯水にガスが混じると、出湯時、給湯端である蛇口などから高温の湯が飛び散ったり、周辺のものに湯が飛散して濡れたり、不快な音が発生するなど、使用者によって不都合な現象が生じる可能性がある。
このような理由から、膨張水及びガスを適切に水回路内から排出する必要がある。
【0036】
図3は、圧力逃し弁20から膨張水及びガスを排出する際の要部の模式図であり、この図を用いて膨張水の排水動作について説明する。
【0037】
貯湯タンク1内で発生したガスは、貯湯タンク1の最上部に設けた取り出し部41を通過して膨張水排出管路33に流入する。膨張水排出管路33に流入したガスは湯水より軽いため更に上昇し、図3に示すように高温水とともに逆止弁22、オリフィス21を通過して、圧力逃し弁20の手前に滞留することになる。
一方、分岐部43より分岐する給水管路32からは、低温水が流入してくる。したがって、圧力逃し弁20と逆止弁22との間では、高温水と低温水とが混じり合った状態となっている。
【0038】
以上の構成において、湯水の膨張により水回路内の圧力が上昇して圧力逃し弁20の開弁設定圧力に達すると、圧力逃し弁20が開弁し、膨張水及びガスが排出される。例えば、通常時において、貯湯タンク1及びこれに接続される配管内が、減圧弁3による減圧後の圧力が170kPaに保たれていたときに、水回路内の圧力が上昇して圧力逃し弁20の開弁設定圧力、例えば190kPaに達すると、圧力逃し弁20が開弁してガスと圧力逃し弁20の入口側の湯水とが排出される。
【0039】
したがって、湯水が温度上昇により膨張しても、貯湯タンク1及びこれに接続される配管回路内の内圧は、常に圧力逃し弁20の開弁設定圧力より小さく保つことができる。また、圧力逃し弁20の手前に滞留しているガスが優先的に排出されるため、水回路内にガスが残留することはない。
【0040】
また、逆止弁22を設けたので、給水管路32から流入する低温水が、貯湯タンク1に流れ込むことを防ぐことができる。
【0041】
また、貯湯タンク1上部から分岐部43へ至る経路にオリフィス21を設けたので、排出される高温水の量を調節することができる。すなわち、オリフィス21の径を小さくして流路抵抗を大きくすることで、膨張水として排出する高温水の割合を小さくすることができる。
【0042】
以上のように、本実施の形態1によると、貯湯タンク沸き上げ時に発生するガスを残留させることなく完全に排出することができるので、配管回路内にガスが滞留することによる不都合な現象を防ぐことが可能となる。
また、膨張水として排出するのは低温水が多く高温水は少ないため、高温水排出による貯湯エネルギーのロスを最小限に抑えることができ、給湯システムの効率向上に貢献することができる。
【0043】
また、本実施の形態1によれば、圧力逃し機構を構成する膨張水排出管路33と、混合弁2a、2bに繋がる出湯管路31とは完全に独立しており、混合弁2a、2bは圧力逃し弁20による膨張水処理動作とは完全に独立して制御することが可能である。そのため、膨張水排出中であるか否かに拘わらず、混合弁2a、2bの開度は常に給湯温度に適した開度に保たれている。したがって、たとえ停電が発生して混合弁2a、2bの制御ができない状態で使用者が蛇口などから給湯を開始したとしても、高温の湯水やガスが吹き出すおそれはない。また、混合弁2a、2bは膨張水排出目的で制御されることはないので、給湯開始時における目標温度までの安定速度も速い。
【0044】
なお、上記説明では、取り出し部41に繋がる配管を分岐部42で分岐して出湯管路31と圧力逃し弁20の第一の端部とに接続する構成としたが、圧力逃し弁20の第一の端部を接続する取り出し部と、出湯管路31を接続する取り出し部とを別にして設けてもよい。その際の取り出し部は、圧力逃し弁20の第一の端部を接続する取り出し部の方を高い位置に設け、貯湯タンク1内のガスがすべてこの取り出し部に導かれるようにする必要がある。
また、上記説明では、圧力逃し弁20の第二の端部は給水管路32に接続する構成としたが、第二の端部の接続先は低温水が流れる配管であればよく、減圧弁3から混合弁2a、2bに至る管路のいずれかの場所へ接続してもよい。また、貯湯タンク下部に新たな配管を設け、これに接続してもよい。
【0045】
また、上記説明では、逆止弁22とオリフィス21の配置について、分岐部42から分岐部43に至る配管上の貯湯タンク1から近い順に逆止弁22、オリフィス21を設ける場合の例について説明した。しかし、逆止弁22については取り出し部41から分岐部43の間に設け、オリフィス21については分岐部42から分岐部43の間に設ける構成であればよく、逆止弁22とオリフィス21の配置が逆であってもよい。
【0046】
実施の形態2.
上記実施の形態1では、貯湯タンク1から圧力逃し弁20に至る配管上にオリフィス21と逆止弁22とを設ける例について説明したが、本実施の形態2では、混合弁を用いる場合の例について説明する。なお、膨張水排出に関する箇所以外については、前述の実施の形態1と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0047】
図4は、本実施の形態2に係る貯湯式給湯器のシステム構成図である。図4において、貯湯タンク1の最上部には、高温水を取り出す取り出し部41が設けられ、分岐部42より分岐して出湯管路31と膨張水排出管路33aとが設けられている。膨張水排出管路33aには、貯湯タンクから近い順に、混合弁23、圧力逃し弁20が設けられており、圧力逃し弁20及び混合弁23は、出湯管路31よりも高い場所に位置する。圧力逃し弁20の入口管は、混合弁23の出口側へ接続している。混合弁23は、一方の入口側を分岐部42から繋がる配管に、他方の入口側を給水管路32に接続している。なお、圧力逃し弁20の出口管に繋がる配管の端は、大気に開放されている。
【0048】
貯湯タンク1内で沸き上げられた高温水は、取り出し部41を経て出湯管路31に導かれると同時に、分岐部42より分岐して混合弁23に流入する。また、給水管路32を流れる水も混合弁23に流入し、高温水と水は混合弁23により混合され、混合弁23の出口と圧力逃し弁20の入口との間に流入する。混合弁23において高温水と水とを混合する割合は、制御部10からの指令により弁開度を制御することによって調整する。このとき、高温水側の弁開度を小さくし、水側の弁開度を大きくして、圧力逃し弁20と混合弁23との間の配管内における低温水の割合を増やす。また、貯湯タンク1で発生したガスも高温水と同様に、貯湯タンク1を出て混合弁23を通過し、膨張水排出管路33a内の圧力逃し弁20の手前に滞留する。
【0049】
以上の構成において、貯湯タンク1内の沸上げに伴う湯水の膨張により水回路内が圧力逃し弁20の開弁設定圧力に達すると、圧力逃し弁20が開弁し、膨張水及びガスが排出される。
【0050】
したがって、湯水が温度上昇により膨張しても、貯湯タンク1及びこれに接続される配管回路内の内圧は、常に圧力逃し弁20の開弁設定圧力より小さく保つことができる。また、圧力逃し弁20の手前に滞留しているガスが優先的に排出されるため、水回路内にガスが残留することはない。
【0051】
また、混合弁23は、高温水側の弁開度の方が小さく設定されているので、膨張水として排出される高温水の割合を小さくすることができる。
【0052】
以上のように、本実施の形態2によると、貯湯タンク沸き上げ時に発生するガスを残留させることなく完全に排出することができるので、配管回路内にガスが滞留することによる不都合な現象を防ぐことが可能となる。
また、膨張水として排出するのは低温水が多く高温水は少ないため、膨張水排出による貯湯エネルギーのロスを最小限に抑えることができ、給湯システムの効率向上に貢献することができる。
【0053】
また、本実施の形態2によれば、圧力逃し機構を構成する膨張水排出管路33aと、混合弁2a、2bに繋がる出湯管路31とは完全に独立しており、混合弁2a、2bは圧力逃し弁20による膨張水処理動作とは完全に独立して制御することが可能である。そのため、膨張水排出中であるか否かに拘わらず、混合弁2a、2bの開度は常に給湯温度に適した開度に保たれている。したがって、たとえ停電が発生して混合弁2a、2bの制御ができない状態で使用者が蛇口などから給湯を開始したとしても、高温の湯水やガスが吹き出すおそれはない。また、混合弁2a、2bは膨張水排出目的で制御されることはないので、給湯開始時における目標温度までの安定速度も速い。
【0054】
なお、混合弁23の開度の別の制御方法として、貯湯タンク1の沸上げ終了前の時間帯に高温水側の弁開度を全開にし、これ以外のタイミングでは水側の弁開度を全開とすることもできる。沸上げ終了前の最もガスが発生している段階で高温水側の弁を全開にすることで、ガスを効率的に排出することができる。なお、弁開度の切り替えのタイミングは、例えば、温度センサ13a〜13eから得られる温度情報に基づいて計算される蓄熱量(残湯量)と、目標蓄熱量とを比較して行うことができる。具体例としては、目標蓄熱量に対し、95%まで達成した時点で高温水側の弁開度を全開とするよう制御してもよい。または、温度センサ13a〜13eのうちいずれかの温度が所定の温度に達したとき、高温水側の弁開度を全開とするよう制御してもよい。具体例としては、温度センサ13eの検出値が45℃に達したときに、高温水側の弁開度を全開とするよう制御するものがある。
【0055】
また、実施の形態1と同様に、貯湯タンク1と混合弁23とを接続する配管の途中に、逆止弁を設けてもよい。逆止弁を設けることで、混合弁23の開度を中間開度に設定している場合においても、貯湯沸上げ運転時や出湯時に、低温水が貯湯タンク1に流れ込むのを防ぐことができる。
【0056】
実施の形態3.
本実施の形態3では、圧力逃し弁20と分離膜24を用いて膨張水とガスとを排出する実施例について説明する。なお、膨張水排出に関する箇所以外については、前述の実施の形態1と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0057】
図5は、本実施の形態3に係る貯湯式給湯器のシステム構成図である。図5において、貯湯タンク1の最上部には、高温水を取り出す取り出し部41が設けられ、分岐部42より分岐して出湯管路31と分離膜24とが設けられており、分離膜24は、出湯管路31よりも高い場所に位置する。分離膜24には、ガス排出管路34が接続されており、分離膜24の出口管に繋がる配管の端は、大気に開放されている。
【0058】
分離膜24は、水と空気を分離する膜である。空気分子は通過できるが水分子は通過できないような孔径の膜であり、例えば、中空糸膜などである。分離膜24は、入口側(水側)が取り出し部41に繋がる配管に、出口側(空気側)がガス排出管路34aとなるよう設けられている。
【0059】
また、水源から繋がる配管に接続されて設けられた膨張水排出管路33bには、圧力逃し弁20が設けられている。圧力逃し弁20の出口管に繋がる端部は、大気に開放されている。
【0060】
以上の構成において、通常時、分離膜24へは、取り出し部41から繋がる配管により、貯湯タンク1内の水圧が加えられている状態である。
ここで、貯湯タンク1の沸上げに伴ってガスが発生すると、貯湯タンク1の最上部に設けられた取り出し部41を通過し、出湯管路31よりも高い位置にある分離膜24の近傍にガスが集まる。集まったガスは、貯湯タンク1内の水圧により分離膜24を通過し、ガス排出管路34を経て大気中へ排出される。分離膜24はガスのみを通過させるので、高温水が排出されることはない。
【0061】
また、貯湯タンク1の沸上げに伴って水回路内の圧力が上昇し、圧力逃し弁20の開弁設定圧力に達すると、圧力逃し弁20が開弁して膨張水として低温水が排出される。圧力逃し弁20は、高温水が流れる配管とは接続されていないため、高温水を膨張水として排出することはない。
【0062】
したがって、湯水が温度上昇により膨張しても、貯湯タンク1及びこれに接続される配管回路内の内圧は、常に圧力逃し弁20の開弁設定圧力より小さく保つことができる。また、貯湯タンク1の最上部に設けられた取り出し部41に接続して分離膜24を設けたため、分離膜24を通して貯湯タンク1内のガスが排出され、水回路内にガスが残留することはない。
【0063】
以上のように、本実施の形態3によると、ガスのみを選択的に排出する分離膜24を貯湯タンク1の最上部に接続された配管上に設けたので、水回路内からすべてのガスを排出することができる。また、低温水が流れる配管に圧力逃し弁20を接続したので、膨張水として高温水を排出することがなく、膨張水排出に伴う貯湯エネルギーのロスがない。したがって、給湯システムの効率向上に貢献することができる。
【0064】
また、本実施の形態3によれば、圧力逃し機構を構成するガス排出管路34及び膨張水排出管路33bと、混合弁2a、2bに繋がる出湯管路31とは完全に独立している。このため、混合弁2a、2bは、ガス及び膨張水処理動作とは完全に独立して制御することが可能である。したがって、膨張水排出中であるか否かに拘わらず、混合弁2a、2bの開度は常に給湯温度に適した開度に保たれている。したがって、たとえ停電が発生して混合弁2a、2bの制御ができない状態で使用者が蛇口などから給湯を開始したとしても、高温の湯水やガスが吹き出すおそれはない。また、混合弁2a、2bは膨張水排出目的で制御されることはないので、給湯開始時における目標温度までの安定速度も速い。
【0065】
実施の形態4.
本実施の形態4では、圧力逃し弁20とフロート弁25を用いて膨張水とガスとを排出する実施例について説明する。なお、膨張水排出機構に関する部分以外は前述の実施の形態1と同様であるので、同一符号を付して説明を省略する。
【0066】
図6は、本実施の形態4に係る貯湯式給湯器のシステム構成図である。図6において、貯湯タンク1の最上部には、高温水を取り出す取り出し部41が設けられ、分岐部42より分岐して出湯管路31とフロート弁25とが設けられており、フロート弁25は、出湯管路31よりも高い場所に位置する。フロート弁25には、ガス排出管路34aが接続されており、フロート弁25の出口管に繋がる配管の端は、大気に開放されている。
【0067】
フロート弁25は、入口流路が取り出し部41に繋がる配管に、出口流路がガス排出管路34aとなるように設けられている。
フロート弁25の内部には、水より軽く水に浮くフロート25aが内蔵されている。フロート弁25は、内部が水で満たされると、フロート25aがフロート弁25内部の上壁に水回路内圧により押しつけられる。フロート25aがフロート弁25内部上壁に押しつけられるとフロート弁25の出口流路を塞ぐので、水が外部へ流出しない。すなわち、フロート弁25の出口流路からは、水が流出しない構造となっている。
【0068】
また、水源から繋がる配管に接続されて設けられた膨張水排出管路33cには、圧力逃し弁20が設けられている。圧力逃し弁20の出口管に繋がる端部は、大気に開放されている。
【0069】
以上の構成において、フロート弁25内にガスが流入した場合には、フロート25aが水に浮き、フロート弁25内部の上部空間がガスで満たされ、フロート25aとフロート弁25内部の上部に設けられた出口部との間隔が広くなってガスが排出される。そして、フロート弁25内のガスがすべて排出されると再びフロート25aが上昇して出口流路が塞がれる。ガスが排出された時点で出口流路が塞がれるので、高温水を排出することはない。
【0070】
また、貯湯タンク1の沸上げに伴って水回路内の圧力が上昇し、圧力逃し弁20の開弁設定圧力に達すると、圧力逃し弁20が開弁して膨張水として低温水が排出される。圧力逃し弁20は、高温水が流れる配管とは接続されていないため、高温水を膨張水として排出することはない。
【0071】
したがって、湯水が温度上昇により膨張しても、貯湯タンク1及びこれに接続される配管回路内の内圧は、常に圧力逃し弁20の開弁設定圧力より小さく保つことができる。また、貯湯タンク1の最上部に設けられた取り出し部41に接続してフロート弁25を設けたため、フロート弁25を通して貯湯タンク1内のガスが排出され、水回路内にガスが残留することはない。
【0072】
以上のように、本実施の形態4によると、ガスのみを選択的に排出するフロート弁25を貯湯タンク1の最上部に接続された配管上に備えたので、水回路内からすべてのガスを排出することができる。また、低温水が流れる配管に圧力逃し弁20を接続したので、膨張水として高温水を排出することがなく、膨張水排出に伴う貯湯エネルギーのロスがない。したがって、給湯システムの効率向上に貢献することができる。
【0073】
また、本実施の形態4によれば、圧力逃し機構を構成するガス排出管路34a及び膨張水排出管路33cと、混合弁2a、2bに繋がる出湯管路31とは完全に独立している。このため、混合弁2a、2bは、ガス及び膨張水処理動作とは完全に独立して制御することが可能である。したがって、膨張水排出中であるか否かに拘わらず、混合弁2a、2bの開度は常に給湯温度に適した開度に保たれている。したがって、たとえ停電が発生して混合弁2a、2bの制御ができない状態で給湯を開始したとしても、高温の湯水やガスが吹き出すおそれはない。また、混合弁2a、2bは膨張水排出目的で制御されることはないので、給湯開始時における目標温度までの安定速度も速い。
【符号の説明】
【0074】
1 貯湯タンク、2a 一般給湯側混合弁、2b 風呂給湯側混合弁、3 減圧弁、4 電磁弁、5 浴槽、6 混合栓、7 リモコン、10 制御部、11a、11b 流量センサ、12a、12b、12c、12d 温度センサ、13a、13b、13c、13d、13e 温度センサ、20 圧力逃し弁、21 オリフィス、22 逆止弁、23 混合弁、24 分離膜、25 フロート弁、25a フロート、31 出湯管路、32 給水管路、33、33a、33b、33c 膨張水排出管路、34、34a ガス排出管路、41 取り出し部、42、43 分岐部、100 貯湯ユニット、200 熱源ユニット。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
湯水を貯留する貯湯タンクと、
前記貯湯タンクに給水する給水管と、
前記貯湯タンクに貯留された高温水を出湯する出湯管と
を有する貯湯式給湯器において、
前記給水管もしくは低温水が流れる低温側配管または前記貯湯タンク下部に接続して設けられた圧力逃し弁と、
前記貯湯タンクの最上部に接続された配管もしくは高温水が流れる高温側配管に設けられた水と空気を分離する分離膜とを有し、
前記圧力逃し弁から膨張水を排出し、前記分離膜から気体を排出する
ことを特徴とする貯湯式給湯器。
【請求項2】
湯水を貯留する貯湯タンクと、
前記貯湯タンクに給水する給水管と、
前記貯湯タンクに貯留された高温水を出湯する出湯管と
を有する貯湯式給湯器において、
前記給水管もしくは低温水が流れる低温側配管または前記貯湯タンク下部に接続して設けられた圧力逃し弁と、
前記貯湯タンクの最上部に接続された配管もしくは高温水が流れる高温側配管に設けられたフロート弁とを有し、
前記圧力逃し弁から膨張水を排出し、前記フロート弁から気体を排出する
ことを特徴とする貯湯式給湯器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−52803(P2012−52803A)
【公開日】平成24年3月15日(2012.3.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−274756(P2011−274756)
【出願日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【分割の表示】特願2008−92595(P2008−92595)の分割
【原出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】