説明

貯湯式給湯機

【課題】真空断熱材の破損やスローリークを防止することができ、且つ、真空断熱材の溶着フィルム部の経年変化による真空断熱材の保温性能低下を抑制することのできる貯湯式給湯機を提供すること。
【解決手段】本発明の貯湯式給湯機は、湯を貯留する略円筒形の貯湯タンク2と、貯湯タンク2を覆って設けられた少なくとも1つの真空断熱材5a,5bと、を備え、真空断熱材5a,5bは、芯材と、該芯材のエッジ部から折り曲げられずに外側に張り出した溶着フィルム部6とを有し、対向して配置される一対のエッジ部の間に隙間8aが設けられ、当該両エッジ部からそれぞれ張り出した溶着フィルム部6が隙間8aにおいて少なくとも一部で互いに重なっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、貯湯式給湯機に関する。
【背景技術】
【0002】
ヒートポンプユニット等の熱源によって水を加熱して得られた高温の湯を貯湯タンクに貯留し、この貯湯タンクから必要時に湯を取り出して給湯端末に供給するように構成された貯湯式給湯機が広く用いられている。貯湯タンクからの放熱ロスを抑えるため、貯湯タンクの周囲には断熱材が配置される。断熱材としては、従来、発泡ポリスチレン等が一般に用いられているが、貯湯タンクの保温性能を更に向上するため、より断熱性能の高い真空断熱材を用いる技術が提案されている(例えば、特許文献1〜3参照)。真空断熱材は、発泡体、粉体、繊維体等をシート状に加工した芯材(コア材)を、ガスバリア性フィルム(プラスチックフィルム、プラスチック金属ラミネートフィルム等)で包んで内部を真空状態とし、ガスバリア性フィルムの周縁部を熱溶着して密封した構成となっている。このため、真空断熱材では、ガスバリア性フィルムが熱溶着された部分(以下、「溶着フィルム部」と称する。)が芯材のエッジ部から外側に張り出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−84967号公報
【特許文献2】特開2007−212059号公報
【特許文献3】特開2007−155085号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された発明では、二つの真空断熱材が隣接する箇所において、真空断熱材の溶着フィルム部を本体側(芯材側)に折り返して両面テープ等で固定し、両真空断熱材の隙間に別の断熱材を取り付けている。この構成の場合、溶着フィルム部を芯材側に折り返して固定する工程が追加になるので、作業時間が増えるという問題がある。また、溶着フィルム部を折り曲げる際に穴が開き、真空断熱材の破損やスローリークを発生させるおそれがある。
【0005】
特許文献2に記載された発明では、隣接する二つの真空断熱材を表裏交互になるように配置し、溶着フィルム部が他方の真空断熱材の芯材上に相互に重なり合うように配置している。この構成の場合、一方の溶着フィルム部は、他方の真空断熱材の芯材と貯湯タンクとの間に挿入されることになるので、貯湯タンクの表面に密着する。このため、経年とともに、貯湯タンクの高温によって溶着フィルム部が熱劣化し、密封性が低下して、真空断熱材の保温性能が低下するという問題がある。
【0006】
また、特許文献3には、所定間隔をあけて配置された複数の芯材をガスバリア性フィルムで包むことにより、隣接する芯材と芯材との間にガスバリア性フィルムのみからなる非芯材部(溶着フィルム部)を有する真空断熱材であって、芯材と芯材との間隔を狭めて非芯材部を折り曲げた真空断熱材の発明が開示されている。この構成の場合も、非芯材部を折り曲げる際に穴が開き、真空断熱材の破損やスローリークを発生させるおそれがある。
【0007】
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、真空断熱材の破損やスローリークを防止することができ、且つ、真空断熱材の溶着フィルム部の経年変化による真空断熱材の保温性能低下を抑制することのできる貯湯式給湯機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る貯湯式給湯機は、湯を貯留する略円筒形の貯湯タンクと、貯湯タンクを覆って設けられた少なくとも1つの真空断熱材と、を備え、真空断熱材は、芯材と、該芯材のエッジ部から折り曲げられずに外側に張り出した溶着フィルム部とを有し、対向して配置される一対のエッジ部の間に隙間が設けられ、当該両エッジ部からそれぞれ張り出した溶着フィルム部が隙間において少なくとも一部で互いに重なっているものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、真空断熱材の溶着フィルム部の経年変化による真空断熱材の保温性能低下を抑制することが可能となる。また、溶着フィルム部を折り曲げないので、真空断熱材の破損やスローリークを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機を示す構成図である。
【図2】図1中のA−A断面図(縦断面図)である。
【図3】図2の一部分を拡大して示す断面図である。
【図4】図2中のB−B断面図(横断面図)である。
【図5】本発明の実施の形態2の貯湯式給湯機が備える貯湯タンクユニット1を図2中のB−B線に相当する位置で切断した断面図(横断面図)である。
【図6】本発明の実施の形態3の貯湯式給湯機が備える貯湯タンクユニット1を図2中のB−B線に相当する位置で切断した断面図(横断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通する要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
【0012】
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1の貯湯式給湯機が備える貯湯タンクユニットの外観を示す斜視図である。図2は、図1中のA−A断面図(縦断面図)である。図3は、図2の一部分を拡大して示す断面図である。図4は、図2中のB−B断面図(横断面図)である。
【0013】
これらの図に示す貯湯タンクユニット1は、略円筒形の貯湯タンク2と、貯湯タンク2を収容する略直方体形の箱状の外郭ケース10と、貯湯タンク2と外郭ケース10との間に配置された断熱材(外周部断熱材3、真空断熱材5a,5b、上部断熱材11および下部断熱材12)とを備えている。図1に示すように、外郭ケース10は、その底部に設けられた複数の脚13を介して、地面または台座に固定される。
【0014】
貯湯タンク2の内部には、熱源により加熱された高温の湯を上側から貯め、水道等の水源から供給される低温水を下側から貯めることができ、常に満水状態に維持される。上層の湯と、下層の水とは、比重差により、混じり合うことなく維持される。
【0015】
本貯湯式給湯機は、貯湯タンクユニット1の外部に設置されるヒートポンプユニット、あるいは貯湯タンク2内に設置される電気ヒータなどの熱源を備えているが、本明細書では図示および詳細な説明を省略する。また、貯湯タンクユニット1内には、貯湯タンク2内に水を供給する給水配管、貯湯タンク2から湯を取り出す給湯配管、水と湯とを混合して所定温度の湯を供給する混合弁、水循環ポンプなどを備えているが、これらについても図示および詳細な説明を省略する。
【0016】
図2に示すように、貯湯タンク2の胴部(円筒部分)の外周面は、真空断熱材5a(第1の真空断熱材)と、真空断熱材5b(第2の真空断熱材)とにより覆われている。上下方向(鉛直方向)に関して、真空断熱材5aは上側に位置し、真空断熱材5bは真空断熱材5aの下側に位置している。
【0017】
貯湯タンク2の胴部は、更に、真空断熱材5a,5bの外側から外周部断熱材3により覆われている。外周部断熱材3は、貯湯タンク2の胴部を全周に渡り覆っている。外周部断熱材3は、真空断熱材以外の断熱材で構成されており、例えば発泡ポリスチレンなどの発泡性成形断熱材や、例えばグラスウールなどの繊維系断熱材を用いることができる。成形断熱材で外周部断熱材3を構成する場合、外周部断熱材3は、複数の部材(例えば、半円筒状の2個の部材)に分割されていてもよいし、また、円筒状の1個の部材で構成されていてもよい。
【0018】
上部断熱材11は、貯湯タンク2の上面部を覆っている。下部断熱材12は、貯湯タンク2の底面部を覆っている。上部断熱材11、下部断熱材12としては、例えば発泡ポリスチレンなどの発泡性成形断熱材や、例えばグラスウールなどの繊維系断熱材を用いることができる。
【0019】
図3に示すように、真空断熱材5a,5bは、それぞれ、例えば発泡体、粉体、繊維体等をシート状に加工してなる芯材(コア材)7を有しており、この芯材7を外被材であるガスバリア性フィルム(プラスチックフィルム、プラスチック金属ラミネートフィルム等)で包んで内部を真空状態とし、ガスバリア性フィルムの周縁部を熱溶着等により密封した構成となっている。真空断熱材5a,5bでは、ガスバリア性フィルムが密封溶着された部分である溶着フィルム部6が芯材7のエッジ部から外側に張り出している。真空断熱材5aの芯材7の下端のエッジ部と、真空断熱材5bの芯材7の上端のエッジ部とは、対向して配置されるが、両者の間には、隙間8aが設けられている。この隙間8aは、貯湯タンク2の周方向に沿って、水平方向に延在する。真空断熱材5a,5bの溶着フィルム部6は、折り曲げられることなく、芯材7のエッジ部より外側に張り出している。そして、真空断熱材5aの溶着フィルム部6と、真空断熱材5bの溶着フィルム部6とは、隙間8aの空間内において、互いに重なっている。
【0020】
このように、本実施形態では、真空断熱材5a,5bの溶着フィルム部6を折り曲げたり、溶着フィルム部6を芯材7側に折り返して固定したりせず、芯材7のエッジ部から溶着フィルム部6をそのまま外側に張り出させている。このため、溶着フィルム部6の折り曲げ加工が不要であるので、作業時間の増加を回避することができる。また、溶着フィルム部6の折り曲げ時にガスバリア性フィルムに穴が開くようなことがないので、真空断熱材5a,5bを破損したり、スローリークが発生したりすることを確実に防止することができる。
【0021】
また、本実施形態では、溶着フィルム部6が芯材7と貯湯タンク2との間に挿入されることがなく、溶着フィルム部6は隙間8aの空間に位置するので、溶着フィルム部6が貯湯タンク2の表面に密着することがない。このため、溶着フィルム部6は、貯湯タンク2の高温に直接に曝されることがないので、溶着フィルム部6の温度は芯材7の温度よりも10℃〜20℃程度低くなる。これにより、溶着フィルム部6の熱劣化による密封性の低下を確実に防止することができるので、経年による真空断熱材5a,5bの保温性能の低下を確実に抑制することができる。
【0022】
なお、真空断熱材5aの溶着フィルム部6と、真空断熱材5bの溶着フィルム部6とは、隙間8aにおいて、少なくとも一部で互いに重なっていればよい。両真空断熱材5a,5bの溶着フィルム部6が互いに重なる程度の大きさの隙間8aであれば、この隙間8aからの放熱ロスは小さいので、貯湯タンク2の保温性能の低下は十分に抑制することができる。
【0023】
また、隙間8aの大きさLは、溶着フィルム部6の張り出し長さ(芯材7の端面から溶着フィルム部6の先端までの長さ)以上であることが望ましい。これにより、溶着フィルム部6が芯材7と貯湯タンク2との間に挿入されることをより確実に防止することができる。なお、溶着フィルム部6の張り出し長さは、例えば10〜20mm程度とされる。
【0024】
図2に示すように、本実施形態では、貯湯タンク2の胴部は、上下方向に関して、真空断熱材5aと真空断熱材5bとに2分割して覆われているが、真空断熱材5aと真空断熱材5bとの隙間8aは、貯湯タンク2の全高の1/2の高さより下に位置している。貯湯タンク2内には、湯水の比重差により、上側に高温の湯が貯留され、下側に低温の水が貯留される。このため、貯湯タンク2の温度は、上部に近いほど高温で下部に近いほど低温となる傾向がある。よって、隙間8aの位置が低いほど、隙間8aからの放熱量を小さくすることができる。本実施形態では、隙間8aの位置を貯湯タンク2の全高の1/2の高さより下に配置したことにより、隙間8aからの放熱ロスを十分に小さくすることができ、また、貯湯タンク2内の湯水の対流を抑制することができる。このため、貯湯タンク2の保温性能を向上することができる。
【0025】
図4に示すように、1個の真空断熱材5aは、貯湯タンク2の周方向の一部(1/3周)を覆う大きさになっており、この真空断熱材5aを3個配置することによって貯湯タンク2の胴部が全周に渡り覆われている。これら3個の真空断熱材5aは、それらの芯材7同士の間に隙間8bを設けて配置されている。この隙間8bは、上下方向(鉛直方向)に延在する。隙間8を介して対向する一対の真空断熱材5aの芯材7のエッジ部から張り出した溶着フィルム部6は、折り曲げられることなく、隙間8bにおいて、少なくとも一部で互いに重なっている。このような構成により、前述した隙間8aによる効果と同様の効果が得られる。すなわち、溶着フィルム部6の折り曲げ加工が不要であるので、作業時間の増加を回避することができる。また、溶着フィルム部6の折り曲げ時にガスバリア性フィルムに穴が開くようなことがないので、真空断熱材5aを破損したり、スローリークが発生したりすることを確実に防止することができる。また、高温の貯湯タンク2に溶着フィルム部6が密着することを回避できるので、溶着フィルム部6の熱劣化を確実に防止することができる。
【0026】
また、本実施形態では、3個の真空断熱材5aの芯材7間に設けられた隙間8bは、貯湯タンク2の中心に対し、等角度間隔(120°間隔)に配置されている。このような構成により、隙間8bからの放熱の影響を貯湯タンク2の周方向に関して均一に分散させることができるので、隙間8bからの放熱ロスの影響を十分に抑制することができる。
【0027】
ただし、本発明では、上述したような構成に限らず、1個の真空断熱材で貯湯タンク2の胴部の全周を覆うように構成してもよい。その場合、1個の真空断熱材が貯湯タンク2の胴部を一周することによってその芯材7の両端のエッジ部が対向する部分において、両エッジ部の間に隙間が形成され、両エッジ部からそれぞれ張り出した溶着フィルム部6が当該隙間において少なくとも一部で互いに重なるように構成すればよい。
【0028】
また、上述した実施の形態では、真空断熱材5a,5bを1層のみ設ける構成について説明したが、本発明では、複数層の真空断熱材を配設するようにしてもよい。また、上述した実施の形態では、貯湯タンク2の周方向についての真空断熱材5aの配置について説明したが、貯湯タンク2の周方向についての真空断熱材5bの配置も、真空断熱材5aと同様とすることが望ましい。
【0029】
実施の形態2.
次に、図5を参照して、本発明の実施の形態2について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
【0030】
図5は、本発明の実施の形態2の貯湯式給湯機が備える貯湯タンクユニット1を図2中のB−B線に相当する位置で切断した断面図(横断面図)である。図5に示すように、本実施形態において、1個の真空断熱材5aは、貯湯タンク2の周方向の半分(1/2周)を覆う大きさになっており、この真空断熱材5aを2個配置することによって貯湯タンク2の胴部が全周に渡り覆われている。この2個の真空断熱材5aの芯材7間に設けられた隙間8bは、貯湯タンク2の中心に対し、等角度間隔(180°間隔)に配置されている。このような構成により、隙間8bからの放熱の影響を貯湯タンク2の周方向に関して均一に分散させることができるので、隙間8bからの放熱ロスの影響を十分に抑制することができる。
【0031】
実施の形態3.
次に、図6を参照して、本発明の実施の形態3について説明するが、上述した実施の形態1との相違点を中心に説明し、同一部分または相当部分は同一符号を付し説明を省略する。
【0032】
図6は、本発明の実施の形態3の貯湯式給湯機が備える貯湯タンクユニット1を図2中のB−B線に相当する位置で切断した断面図(横断面図)である。図6に示すように、本実施形態において、1個の真空断熱材5aは、貯湯タンク2の周方向の一部(約1/4周)を覆う大きさになっており、この真空断熱材5aを4個配置することによって貯湯タンク2の胴部が全周に渡り覆われている。これら4個の真空断熱材5aの芯材7間には、隙間8bが設けられている。
【0033】
また、本実施形態では、外周部断熱材3は、その厚さが均一ではなく、貯湯タンク2の周方向において、厚さが厚い領域と、厚さが薄い領域とを有している。すなわち、貯湯タンク2の中心から外郭ケース10の角部に向かう直線C上においては外周部断熱材3の厚さが最も厚く、貯湯タンク2の中心から外郭ケース10の内壁面に下ろした垂線上においては外周部断熱材3の厚さが最も薄くなっている。外周部断熱材3の厚さが厚いほど、外周部断熱材3の熱抵抗は大きい。このため、外周部断熱材3の厚さが平均厚さより厚い領域ではその熱抵抗は比較的(平均値と比べて)大きく、外周部断熱材3の厚さが平均厚さより薄い領域ではその熱抵抗は比較的(平均値と比べて)小さい。
【0034】
このように、外周部断熱材3の熱抵抗が相対的に大きい領域と相対的に小さい領域とが存在する場合、外周部断熱材3の熱抵抗が相対的に大きい領域に隙間8bを配置することが望ましい。外周部断熱材3の熱抵抗が相対的に大きい領域に隙間8bを配置することにより、隙間8bからの放熱を外周部断熱材3の断熱性によって確実に抑制することができるからである。このような配置によれば、貯湯タンク2からの放熱ロスを十分に軽減することができる。
【0035】
特に、本実施形態では、外周部断熱材3の熱抵抗が最大となる箇所(貯湯タンク2の中心から外郭ケース10の角部に向かう直線C上)に隙間8bを配置している。このため、外周部断熱材3の断熱性によって隙間8bからの放熱をより確実に抑制することができ、貯湯タンク2からの放熱ロスを更に軽減することができる。
【符号の説明】
【0036】
1 貯湯タンクユニット
2 貯湯タンク
3 外周部断熱材
5a,5b 真空断熱材
6 溶着フィルム部
7 芯材
8a,8b 隙間
10 外郭ケース
11 上部断熱材
12 下部断熱材
13 脚

【特許請求の範囲】
【請求項1】
湯を貯留する略円筒形の貯湯タンクと、
前記貯湯タンクを覆って設けられた少なくとも1つの真空断熱材と、
を備え、
前記真空断熱材は、芯材と、該芯材のエッジ部から折り曲げられずに外側に張り出した溶着フィルム部とを有し、
対向して配置される一対の前記エッジ部の間に隙間が設けられ、当該両エッジ部からそれぞれ張り出した前記溶着フィルム部が前記隙間において少なくとも一部で互いに重なっている貯湯式給湯機。
【請求項2】
前記貯湯タンクの胴部は、上下方向に関して、第1の真空断熱材と、該第1の真空断熱材の下側に位置する第2の真空断熱材とに分割されて覆われており、
前記第1の真空断熱材の芯材と、前記第2の真空断熱材の芯材との間に設けられた前記隙間は、前記貯湯タンクの全高の1/2の高さより下に位置している請求項1記載の貯湯式給湯機。
【請求項3】
前記貯湯タンクの周方向の一部を覆う真空断熱材を複数個配置することによって前記貯湯タンクが全周に渡り覆われており、
前記複数個の真空断熱材の外側から前記貯湯タンクを覆う外周部断熱材を備え、
前記外周部断熱材は、前記貯湯タンクの周方向において、熱抵抗が大きい領域と熱抵抗が小さい領域とを有しており、
前記複数個の真空断熱材の芯材間に設けられた前記隙間は、前記熱抵抗が大きい領域に位置している請求項1または2記載の貯湯式給湯機。
【請求項4】
前記貯湯タンクの周方向の一部を覆う真空断熱材を複数個配置することによって前記貯湯タンクが全周に渡り覆われており、
前記複数個の真空断熱材の芯材間に設けられた前記隙間は、前記貯湯タンクの中心に対し等角度間隔で位置している請求項1または2記載の貯湯式給湯機。
【請求項5】
前記隙間の大きさは、前記溶着フィルム部の張り出し長さ以上である請求項1乃至4の何れか1項記載の貯湯式給湯機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−24464(P2013−24464A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−158771(P2011−158771)
【出願日】平成23年7月20日(2011.7.20)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】