説明

起き上がり予兆検知装置

【課題】ベッドに寝ている患者の起き上がりを予兆の段階で検知する。
【解決手段】本発明の一態様において、起き上がり予兆装置1は、ベッド2の上で人体に掛けられる掛け寝具10に取り付けられる複数の被検知機器3a〜3fと、ベッド2の周縁領域に設置されており被検知機器3a〜3fが所定範囲13a,13b内に存在するか否かを検知する複数のセンサ4a,4bと、複数のセンサ4a,4bの検知結果に基づいて人体の起き上がり予兆を検知する検知手段8とを具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベッドで人体が起き上がることの予兆を検知する起き上がり予兆検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療関係の分野においては、患者がベッドから起き上がる場合に、転倒・転落するなど危険を伴う場合がある。このような事情から、ベッドでの患者の起き上がりを検知するための装置が開発されている。例えば、起き上がり検知装置の一つに、手すりの上面にセンサ(スイッチ)を取り付けて、患者が手すりの上面を掴むことを検知することにより起き上がりを検知するものがある(非特許文献1参照)。
【0003】
【非特許文献1】株式会社テクノスジャパン、タッチコール、2006年4月10日検索 <URL:http://www/technosj.co.jp/alarm/tc-1.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の手すりの上面のみにセンサを取り付ける起き上がり検知装置では、手すりの上面を掴まない起き上がり動作を検知することができない。また、手すりの上面ではない他の箇所を手すりの上面よりも先に掴むような起き上がり動作については検知されるタイミングが遅くなる場合がある。また、転倒・転落等の防止の観点から、起き上がりはなるべく早く検知することが好ましい。
【0005】
本発明は、以上のような実情に鑑みてなされたもので、ベッドでの人体の起き上がりを予兆の段階で高精度に検知する起き上がり予兆検知装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1例に係る起き上がり予兆検知装置は、ベッドの上で人体に掛けられる掛け寝具に取り付けられる複数の被検知機器と、ベッドの周縁領域に設置されており被検知機器が所定範囲内に存在するか否かを検知する複数のセンサと、複数のセンサの検知結果に基づいて人体の起き上がり予兆を検知する検知手段とを具備する。
【0007】
本発明の第2例に係る起き上がり予兆検知装置は、ベッドの周縁領域に設置されている複数の被検知機器と、ベッドの上で人体に掛けられる掛け寝具に取り付けられており被検知機器が所定範囲内に存在するか否かを検知する複数のセンサと、複数のセンサの検知結果に基づいて人体の起き上がり予兆を検知する検知手段とを具備する。
【0008】
本発明の第3例に係る起き上がり予兆検知装置は、ベッドの周縁領域に設置されており周縁領域の内側で人体に掛けられる掛け寝具までの距離を検知可能な複数のセンサと、複数のセンサによって検知された掛け寝具までの距離の状態が所定の起き上がり予兆状態に該当するか否かを判断し人体の起き上がり予兆を検知する検知手段とを具備する。
【0009】
なお、上記の第1例乃至第3例は装置として表現されている。しかしながら、これに限らず、上記第1例乃至第3例は、起き上がり予兆検知方法として表現されるとしてもよい。また、上記の第1例乃至第3例における検知手段は、コンピュータによって読み込まれたプログラムによって実現されるとしてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、ベッドでの人体の起き上がりを予兆の段階で高精度に検知することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態について説明する。なお、以下の各図において同様の機能を実現する部分については同一の符号を付して説明を省略する。
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係る起き上がり予兆検知装置の一例を示すブロック図である。
【0012】
起き上がり予兆検知装置1は、ベッド2に寝ている人が起き上がろうとする予兆を検知する。
起き上がり予兆検知装置1は、被検知機器3a〜3f、センサ4a,4b、制御装置5を具備する。また、制御装置5は、センサデータ取得部6、記憶部7、検知部8、処理実行部9を具備する。被検知機器3a〜3fの数及びセンサ4a,4bの数は複数であれば自由に変更可能である。
【0013】
被検知機器3a〜3fは、ベッド2の上で寝ている人に掛けられる掛け寝具10(例えば、布団、毛布、シーツ、タオルケットなど)に取り付けられている。この被検知機器3a〜3fとしては、例えば、無線ICタグ(RFIDタグ)を用いることができる。被検知機器3a〜3fは、掛け寝具10に、例えば格子状、アレイ状、線状など様々な形式で配置される。
【0014】
センサ4a,4bは、ベッド2の周縁領域に設置され、所定の反応範囲13a,13b内における被検知機器の有無を示すセンサデータを作成し、制御装置5に与える。センサ4a,4bは、ベッド2の周縁領域に位置すればよく、ベッド2本体又はベッド2本体ではない他の部分に設置されてもよい。センサ4a,4bとしては、例えば、無線ICタグリーダ(RFIDタグリーダ)を用いることができる。
【0015】
個々のセンサ4a,4bのそれぞれについては、ベッド2上における被検知機器3a〜3fに反応する反応範囲13a,13bが設定されている。複数のセンサ4a,4bの反応範囲13a,13bは、重なっていてもよい。
個々のセンサ4a,4bは、自己の反応範囲13a,13bに被検知機器3a〜3fが存在する場合に、反応範囲13a,13bに存在する被検知機器を示すセンサデータ(センサの反応状態を示すデータ)を制御装置5に発す。
【0016】
本実施の形態において、センサ4a,4bは、ベッド2上の掛け寝具10の2次元又は3次元の位置が判断可能な状態で取り付けられている。
本実施の形態において、センサ4a,4bは、ベッド2を上から見た場合の長辺中央部に、互いが対向する位置で設置されているが、位置は適宜変更可能である。例えば、同様のセンサが、短辺にも設置されていてもよく、センサの数を増やしてもよい。設置台数及び設置位置は寝ている人の起き上がり予兆を検知する観点から様々に定めることができる。
【0017】
制御装置5は、リアルタイムでセンサ4a,4bの反応の有無を取得し、ベッド2上の掛け寝具10の状態を特定する。制御装置5は、各被検知機器3a〜3fの反応(反応の有無)を独立して取得できる。
この制御装置5は、ロジック処理を用いて実現してもよいし、センサ4a,4bからセンサデータを受信する回路を備えたコンピュータに検知処理を行うプログラムを搭載して実現してもよい。
【0018】
制御装置5のセンサデータ取得部6は、各センサ4a,4bからセンサデータを取得し、センサ4a,4bごとに識別可能な形式で、センサデータを記憶部7に記憶する。
記憶部7は、図2に示すように、センサ4a,4bを識別可能な状態で各センサ4a,4bから取得したセンサデータを記憶するデータ記憶領域7a、起き上がり予兆の検知に用いられるセンサを特定する利用センサ特定データ11を記憶する利用センサ記憶領域7b、起き上がり予兆の判定基準となる起き上がり予兆パターン12を記憶する予兆パターン記憶領域7cを持つ。
【0019】
なお、センサの識別には、例えばセンサ名、センサ番号などのセンサ識別データが用いられる。
記憶部7のデータ記憶領域7aには、センサ4a,4bが反応するたびに、この反応したセンサのセンサ識別データと、センサデータと、センサの反応した時間を示す時間データとが対応付けられて記憶される。このように、時間データとセンサデータとを対応付けて記憶する場合、センサデータは一定時間長分が記憶され、過去に記憶されたセンサデータは、時間経過とともに削除されるとしてもよい。
【0020】
利用センサ特定データ11と、起き上がり予兆パターン12とは、例えば、手動で設定されるとしてもよく、自動的に設定されるとしてもよい。
手動で設定される場合の例としては、起き上がり予兆と判定される状態の各センサ4a,4bの反応の有無の時間変化(時間的推移)、起き上がり予兆と判定する状態のベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合の時間変化、起き上がり予兆と判定する状態の各センサ4q,4bと被検知機器3a〜3fとの間の位置関係の時間変化、起き上がり予兆と判定する掛け寝具10の位置の時間変化を、起き上がり予兆パターン12として定義し、この定義された起き上がり予兆パターン12を記憶部7に記憶する。
【0021】
自動で設定される場合の例としては、実際に起き上がり動作を行って実際の起き上がり予兆について、各センサ4a,4bの反応の有無、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の距離、ベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の位置関係、掛け寝具10の位置を測定し、この実際の測定で得られた状態と時間データとの関係を表す起き上がり予兆パターン12を記憶部7に記憶する。また、実際の測定で使用されたセンサ4a,4bのセンサ識別データを、起き上がり予兆の検知に用いられるセンサを特定する利用センサ特定データ11として記憶部7に記憶する。
【0022】
検知部8は、記憶部7に記憶されている利用センサ特定データ11、起き上がり予兆パターン12、センサデータ、センサデータに対応付けられている時間データを読み出す。
そして、検知部8は、利用センサ特定データ11で特定されるセンサ4a,4bによって測定されたセンサデータから求められる状態の時間変化が、起き上がり予兆パターン12に該当するか否か判断し、起き上がり予兆パターン12に該当する場合に、起き上がり予兆が検知された旨を示す起き上がり予兆検知データを処理実行部9に通知する。
【0023】
例えば、検知部8は、利用センサ特定データ11で特定されるセンサ4a,4bによって測定されたセンサデータ、及びこのセンサデータに対応付けられている時間データに基づいて、各センサ4a,4bの電波強度の値を距離に変換して掛け寝具10の位置を算出し、各センサ4a,4bの反応の有無の時間変化、各センサ4a,4bと被検知機器との間の距離の時間変化、掛け寝具10の位置の時間変化、各センサ4a,4bと被検知機器との間の位置関係の時間変化、ベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合の時間変化を算出し、この算出結果が起き上がり予兆パターン12と適合した時点で、起き上がり予兆であると判断する。
【0024】
より具体的な例としては、各センサ4a,4bのうちいずれかのセンサにおける被検知機器の反応数がしきい値以下になった場合、ベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合がしきい値以下になった場合、掛け寝具10の位置がベッド2上の一方の領域に片寄った場合、ベッド2の周縁領域から掛け寝具10までの距離がしきい値以上となった場合、一方の側に設置されたセンサと掛け寝具10との間の距離がしきい値以上となった場合などに、起き上がり予兆が検知される。
【0025】
処理実行部9は、検知部8による検知結果に基づいて処理を実行する。例えば、処理実行部9は、検知部8から起き上がり予兆検知データを受けた場合に、例えば外部装置にナースコールを発するなど、所定の処理を実行する。
図3は、起き上がり予兆を説明するための上面図である。
【0026】
ベッド2において、布団などの掛け寝具10をかぶっている人が起き上がろうとする場合、この掛け寝具10をめくるか、掛け寝具10を端に寄せる等の動作を行った後で、起き上がる。したがって、起き上がる予兆として、ベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合が小さくなる点に着目する。例えば、ベッド2及び掛け寝具10に、センサ4a,4b及び被検知機器3a〜3fを取り付け、ベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合を計測し、起き上がりの予兆検知に用いる。
【0027】
図4は、本実施の形態におけるセンサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の測定関係の一例を示す上面図である。
人が寝ている状態の場合、被検知機器3a〜3cがセンサ4aの反応範囲13aに属しており、被検知機器3d〜3fがセンサ4bの反応範囲13bに属している。
【0028】
例えば、掛け寝具10が一方のセンサ4a側に寄り、被検知機器3a〜3fがセンサ4aの反応範囲13aに属し、被検知機器3a〜3fがセンサ4bの反応範囲13bに属していない状態になった場合、起き上がり予兆であると判断される。
図5は、本実施の形態に係る起き上がり予兆検知装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
【0029】
ステップS1において、記憶部7は、起き上がり予兆パターン12、利用センサ特定データ11を記憶する。
ステップS2において、センサ4a,4bは、自己の反応範囲13a13bにおける被検知機器3a〜3fの有無を示すセンサデータとセンサ識別データとを制御装置5に送る。
【0030】
ステップS3において、センサデータ取得部6は、センサ4a,4bから受けたセンサデータ及びセンサ識別データに、時間データを対応付けて記憶部7に記憶する。
ステップS4において、検知部8は、記憶部7に記憶されているセンサデータとセンサ識別データと時間データとの関係に基づいて、各センサ4a,4bの電波強度の値を距離に変換して掛け寝具10の位置を求め、各センサ4a,4bの反応の有無の時間変化、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の距離の時間変化、掛け寝具10の位置の時間変化、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の位置関係の時間変化、ベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合の時間変化を求める。
【0031】
ステップS5において、検知部8は、各センサ4a,4bの反応の有無の時間変化、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の距離の時間変化、掛け寝具10の位置の時間変化、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の位置関係の時間変化、ベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合の時間変化が、起き上がり予兆パターン12に該当するか否か判断する。
【0032】
起き上がり予兆パターン12に該当すると判断されなかった場合、処理はステップS2に戻る。
起き上がり予兆パターン12に該当すると判断された場合、ステップS6において、処理実行部9は、所定の処理を実行する。
以上説明した本実施の形態においては、ベッド2上で掛け寝具10をかぶっている人の起き上がり予兆を精度よく検知することができる。
【0033】
また、起き上がりの予兆を検知することにより、起き上がり自体を検知する場合よりも早く患者の起き上がりに対して対処することができ、ベッド2から患者が転倒・転落するなどのような事故を防止できる。
また、本実施の形態においては、各センサ4a,4bの反応の有無の時間変化、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の距離の時間変化、掛け寝具10の位置の時間変化、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の位置関係の時間変化、ベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合の時間変化などに基づいて、ベッド2で寝ている人の起き上がるスピードを算出することもできる。
【0034】
なお、本実施の形態においては、センサ4a,4bをベッド2の周縁領域に取り付け、被検知機器3a〜3fを掛け寝具10に取り付けているが、これとは逆に、センサを掛け寝具10に取り付け、被検知機器をベッド2の周縁領域に取り付けるとしてもよい。
【0035】
本実施の形態においては、各センサ4a,4bの電波強度の値を距離に変換して、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の距離の時間変化、掛け寝具10の位置の時間変化、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の位置関係の時間変化、ベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合の時間変化などを算出するとしている。しかしながら、センサ4a,4bが掛け寝具10までの距離を直接的に測定可能な能力を持つとしてもよく、ベッド2の周縁領域から掛け寝具10までの距離を測定可能な別のセンサを用いるとしてもよい。また、間接的又は直接的に掛け寝具の位置を測定するセンサを用いるとしてもよい。
【0036】
すなわち、複数の種類のセンサを組み合わせて、起き上がり予兆を検知するとしてもよい。
本実施の形態においては、各センサ4a,4bの反応の有無の時間変化、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の距離の時間変化、掛け寝具10の位置の時間変化、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の位置関係の時間変化、ベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合の時間変化などの複数の判断要素を組み合わせて起き上がり予兆の検知に用いているが、このうちのいずれかの任意の組み合わせにより起き上がり予兆を検知するとしてもよく、また複数の判断要素のいずれか一つのみで起き上がり予兆を検知するとしてもよい。また、時間変化ではなく、各センサ4a,4bの反応の有無、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の距離、掛け寝具10の位置、各センサ4a,4bと被検知機器3a〜3fとの間の位置関係、ベッド2上での掛け寝具10の占有面積又は割合を、単に用いて起き上がりを検知するとしてもよい。
【0037】
(第2の実施の形態)
本実施の形態においては、上記第1の実施の形態の変形例について説明する。
図6は、本実施の形態に係る起き上がり予兆検知装置の一例を示すブロック図である。
本実施の形態に係る起き上がり予兆検知装置14は、上記第1の実施の形態におけるセンサ4a,4b及び被検知機器3a〜3fに代えて、光電センサ15a〜15qを具備する。この図6では、図示を簡略化するために、光電センサ15a,15bからセンサデータ取得部6へのセンサデータの送信しか記載されていないが、光電センサ15c〜15qからセンサデータ取得部6へも、センサデータが送信される。
【0038】
光電センサ15a〜15qは、ベッド2の周縁領域に取り付けられている。光電センサ15a〜15qとしては、例えば、赤外線センサ、PSDセンサなどを用いることができる。
光電センサ15a〜15qは、ベッド2の周縁領域から掛け寝具10までの距離を測定し、距離を示すセンサデータとセンサ識別データとを制御装置5に送る。
【0039】
なお、特定の検知距離を持つ光電センサを用いて、この光電センサは、掛け寝具10が反応範囲に存在するか否かを示すセンサデータを制御装置5に送るとしてもよい。
制御装置5の検知部8は、センサデータに基づいて、掛け寝具10の位置など、上記第1の実施の形態で説明した起き上がり予兆を判断するための判断要素を算出する。
【0040】
光電センサ15a〜15qは、ベッド2の周縁領域に、例えば格子状、アレイ状、線状など様々な形態で取り付けられる。
特定の色、塗料、色差を検知する光電センサ15a〜15qを用いることにより、人体と掛け寝具10との間で誤認識が発生することを防止することができる。
【0041】
制御装置5は、各光電センサ15a〜15qからのセンサデータを独立して取得することができる。
図7は、本実施の形態における光電センサ15a〜15qと掛け寝具10との関係を示す上面図である。
例えば、いずれかの光電センサから掛け寝具10までの間の距離が所定のしきい値を超えた場合に、起き上がりの予兆を検知する。
【0042】
上記各実施の形態においては、同一の機能が実現可能であれば、様々に変更してもよい
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る起き上がり予兆検知装置の一例を示すブロック図。
【図2】記憶部の一例を示す図。
【図3】起き上がり予兆を説明するための上面図。
【図4】第1の実施の形態におけるセンサと被検知機器との間の測定関係の一例を示す上面図。
【図5】第1の実施の形態に係る起き上がり予兆検知装置の動作の一例を示すフローチャート。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る起き上がり予兆検知装置の一例を示すブロック図。
【図7】第2の実施の形態における光電センサと掛け寝具との関係を示す上面図。
【符号の説明】
【0044】
1,14…起き上がり予兆検知装置、2…ベッド、3a〜3f…被検知装置、4a〜4b…センサ、5…制御装置、6…センサデータ取得部、7…記憶部、8…検知部、9…処理実行部、10…掛け寝具、11…利用センサ特定データ、12…起き上がり予兆パターン、13a,13b…反応範囲、15a〜15q…光電センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベッドの上で人体に掛けられる掛け寝具に取り付けられる複数の被検知機器と、
前記ベッドの周縁領域に設置されており、前記被検知機器が所定範囲内に存在するか否かを検知する複数のセンサと、
前記複数のセンサの検知結果に基づいて、前記人体の起き上がり予兆を検知する検知手段と
を具備する起き上がり予兆検知装置。
【請求項2】
ベッドの周縁領域に設置されている複数の被検知機器と、
前記ベッドの上で人体に掛けられる掛け寝具に取り付けられており、前記被検知機器が所定範囲内に存在するか否かを検知する複数のセンサと、
前記複数のセンサの検知結果に基づいて、前記人体の起き上がり予兆を検知する検知手段と
を具備する起き上がり予兆検知装置。
【請求項3】
請求項1又は請求項2記載の起き上がり予兆検知装置において、
前記複数の被検知機器は無線ICタグであり、
前記複数のセンサは無線ICタグリーダである
ことを特徴とする起き上がり予兆検知装置。
【請求項4】
請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の起き上がり予兆検知装置において、
前記検知手段は、前記複数のセンサにおける前記被検知機器の反応の有無の状態が、所定の起き上がり予兆状態に該当するか否かを判断し、前記人体の起き上がり予兆を検知することを特徴とする起き上がり予兆検知装置。
【請求項5】
ベッドの周縁領域に設置されており、前記周縁領域の内側で人体に掛けられる掛け寝具までの距離を検知可能な複数のセンサと、
前記複数のセンサによって検知された前記掛け寝具までの距離の状態が、所定の起き上がり予兆状態に該当するか否かを判断し、前記人体の起き上がり予兆を検知する検知手段と
を具備する起き上がり予兆検知装置。
【請求項6】
請求項5記載の起き上がり予兆検知装置において、
前記検知手段は、前記複数のセンサの位置と前記複数のセンサから前記掛け寝具までの距離との関係が所定の起き上がり予兆状態に該当するか否かを判断し、前記人体の起き上がり予兆を検知することを特徴とする起き上がり予兆検知装置。
【請求項7】
請求項1乃至請求項3、請求項5のいずれか1項記載の起き上がり予兆検知装置において、
前記検知手段は、前記複数のセンサの検知結果から前記ベッド上での前記掛け寝具の占有面積又は割合を求め、前記占有面積又は前記割合が、所定の起き上がり予兆状態に該当するか否かを判断し、前記人体の起き上がり予兆を検知することを特徴とする起き上がり予兆検知装置。
【請求項8】
請求項1乃至請求項3、請求項5のいずれか1項記載の起き上がり予兆検知装置において、
前記検知手段は、前記複数のセンサによる検知結果に基づいて前記掛け寝具の位置を推定し、前記掛け寝具の位置が、所定の起き上がり予兆状態に該当するか否か判断し、前記人体の起き上がり予兆を検知することを特徴とする起き上がり予兆検知装置。
【請求項9】
請求項1乃至請求項8のいずれか1項記載の起き上がり予兆検知装置において、
前記検知手段は、前記センサによる検知結果に基づいて算出される状態の時間変化が、所定の起き上がり状態を示す起き上がり予兆パターンに該当するか否か判断し、前記人体の起き上がり予兆を検知することを特徴とする起き上がり予兆検知装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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